説明

イミダゾ[1,5−a]ピリジン又はイミダゾ[1,5−a]ピペリジン誘導体および5HT2A受容体関連障害に対する薬剤の製造のためのその使用

本発明は、式(I)(式中、X、Y、ZおよびRは本願明細書および特許請求の範囲に規定の通りである。)の化合物、該化合物の製造方法、該化合物を含有する薬学的組成物、および5HT2A受容体関連障害の予防または治療における該化合物及び薬学的組成物の使用に関するものである。
式(I):
【化1】


【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
[関連出願]
本願は、2003年9月3日に出願されたスウェーデン出願第0302368−6号、および2003年9月23日に出願されたU.S.仮出願60/505,337号に基づく優先権を主張する。これら出願の内容は、参照により本書類に包含される。
【0002】
[技術分野]
本発明は、新規化合物、該化合物を含有する薬学的組成物、その製法、並びに5HT2A受容体関連障害に対する薬剤の製造のための該化合物の使用に関するものである。
【0003】
[背景技術]
中枢神経系の多くの障害及び疾患は、アドレナリン作用性、ドーパミン作用性、及びセロトニン神経伝達物質系による影響を受ける。例えば、セロトニン(5−HT;5−ヒドロキシトリプタミン)は中枢神経系に起因する多くの障害及び疾患に関連してくる。5HT2A受容体は、精神分裂病等の精神病性障害を含む、セロトニン系の異常の治療又は予防のための治療学的標的として関連してくる(非特許文献1乃至3を参照。)。この系の異常は、精神的うつ病(非特許文献4を参照。)、片頭痛、癲癇、及び強迫性障害(非特許文献5を参照。)等の人間の多くの障害にも関連してくる。5HT2A拮抗薬はまた、不眠症及び閉塞性睡眠時無呼吸等の睡眠障害、神経性食欲不振(非特許文献6を参照。)、高血圧症、血管痙攣、アンギナ、レーノー現象、及び発作を含む血栓性疾患等の心血管系疾患、緑内障(非特許文献7及び8を参照。)の治療において有用であり、また、血小板凝集の阻止において有用である。選択的5HT2A受容体拮抗薬はまた、アルコール及びコカイン依存症の治療においても有用である兆候がある(非特許文献9及び10を参照。)。
【0004】
5HT2A受容体関連障害に対する本発明に係る化合物の使用について開示された文献は存在しない。
【0005】
[非特許文献1] A. Carlsson, N. Waters及びM. L. Carlsson, Biol. Psychiatry, 46, 1388-1395 (1999)
[非特許文献2] G.J. Marek及びG. K. Aghajanian, Biol. Psychiatry, 44, 1118-1127 (1998)
[非特許文献3] E. Sibelle, Z. Sarnyai, D. Benjamin, J. Gal, H. Baker及びM. Toth, Mol. Pharmacol., 52, 1056-1063 (1997)
[非特許文献4] Arias B, Gutierrez B, Pintor L, Gasto C, Fananas L, Mol. Psychiatry (2001) 6, 239-242
[非特許文献5] Luisa de Angelis, Curr. Opin. Invest. Drugs (2002) 3 (1) 106-112
[非特許文献6] Ziegler A, Gorg T, Lancet (1999) 353, 929
[非特許文献7] T. Mano等, Invest. Ophthamol. Vis. Sci., 1995, vol. 36, p 719
[非特許文献8] H. Takaneka等, Invest. Ophthamol. Vis. Sci., 1995, vol. 36, p 734
[非特許文献9] Maurel S, De Vry J, De Beun R, Schreiber, Pharmacol. Biochem Behav (1999) 89-96
[非特許文献10] McMahon LR, Cunningham KA, J. Pharmacol Exp Ther (2001) 297, 357-363
[発明の開示]
本発明は、一態様において、式(I)の化合物、および、その薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、幾何異性体、互変異性体、光学異性体、およびプロドラッグ形態である。
【0006】
式(I):
【化1】

【0007】
式中、
Xは、アリール及びヘテロアリールから選択され、任意に1又は2以上のC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、メチレンジオキシ、アリール、ハロゲン、及びハロ−C1−6アルキルにより独立に置換されていてもよく;
Yは、C−Z及びNから選択され;
Zは、水素、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、及びハロゲンから選択され;
は、式(II)で表される基であるか、もしくは式(III)で表される基のいずれかである;
式(II):
【化2】

【0008】
(式中、
は、
- 水素、または、
- oが1の場合にC2−6アルケニルであり、または、
- oが1〜3の場合に任意に1又は2以上のC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロゲン、シアノ、およびメチレンジオキシにより独立に置換されていてもよいアリールであり、
- oが0の場合にアリール−C1−6アルキルであり、
- oが2又は3の場合に任意に1又は2以上のC1−6アルコキシ、およびハロゲンにより独立に置換されていてもよいアリールオキシであり、
- 任意に1又は2以上のC1−6アルキル、およびC1−6アルコキシにより独立に置換されていてもよいヘテロアリールであり、
- 任意に1又は2以上のC1−6アルキル、およびC1−6アルコキシにより独立に置換されていてもよいヘテロ環である;
mは0又は1であり;
nは1又は2であり:
oは0、1、2、又は3である)
式(III):
【化3】

【0009】
(式中、
は、水素またはC1−6アルキルであり;
は、任意に1又は2以上のC1−6アルキル、およびC1−6アルコキシにより独立に置換されていてもよいC1−6アルキル、アリール、またはヘテロアリール−C1−6アルキルであり;
pは0または1である。)
Xは、
- 任意に1又は2以上のメチル、メトキシ、メチレンジオキシ、フェニル、クロロ、フルオロ、およびトリフルオロメチルにより独立に置換されていてもよいフェニル;および
- チエニル
から選択されることが好ましい。
【0010】
Xは、フェニル、3−メチルフェニル、2−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、3,4−メチレンジオキシフェニル、1,1’−ビフェニル−4−イル、4−クロロフェニル、4−フルオロフェニル、2−チエニル、および、4−トリフルオロメチルフェニルから選択されることがより好ましい。
【0011】
Zは、水素、メチル、クロロ、およびメトキシから選択されることが好ましい。
【0012】
は、
- 水素;
- ビニル;
- インダニル;
- 任意に1又は2以上のメチル、メトキシ、ブロモ、フルオロ、シアノ、およびメチレンジオキシにより独立に置換されていてもよいフェニル;
- フェニルエチル;
- 任意に1又は2以上のメトキシ、フルオロ、クロロ、およびブロモにより独立に置換されていてもよいフェノキシ;
- 任意に1又は2以上のメトキシにより独立に置換されていてもよいインドリル;
- チエニル;および
- ヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン
から選択されることが好ましい。
【0013】
は、水素、ビニル、フェニル、2−インダニル、3−メチルフェニル、3,4,5−トリメトキシフェニル、4−ブロモフェニル、4−フルオロフェニル、1−フェニルエチル、フェノキシ、2,6−ジメトキシフェノキシ、4−フルオロフェノキシ、3−インドリル、5−メトキシ−3−インドリル、2−チエニル、およびヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオンから選択されることがより好ましい。
【0014】
m+nは、1または2であることが好ましい。
【0015】
は、水素およびメチルから選択されることが好ましい。
【0016】
は、メチル、2−インダニル、および2−メチル−3−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−n−プロピルから選択されることが好ましい。
【0017】
好ましい化合物を実施例1−40に示す。
【0018】
本発明は、他の態様において、上述した化合物の製造方法であり、該方法には以下の工程:
a)式(IV):
【化4】

【0019】
[式中、Yは、C−ZおよびNから選択され、Zは、水素、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、及びハロゲンから選択される]
の化合物を、式X−MgBr:
[式中、Xは、任意に1又は2以上のC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、メチレンジオキシ、アリール、ハロゲン、およびハロ−C1−6アルキルで独立に置換されていてもよいアリールおよびヘテロアリールから選択される。]
のグリニャール試薬を用いて反応させ、次いでホウ水素化ナトリウム等の還元剤を用いて還元することにより、式(V):
【化5】

【0020】
[式中、X、Y、およびZは上述に規定の通りである。]
の化合物を得る工程;
b)カルボニルイミダゾール等のカップリング試薬の存在下、式(V)の化合物と式(VI)または式(VII):
【化6】

【0021】
[式中、mは0または1、nは1または2、pは0または1であり、Rは水素またはC1−6アルキルである。]
のいずれかのカルボン酸との反応によるアミド化により、各々、式(VIII)および(IX):
【化7】

【0022】
[式中、X、Y、Z、m、n、p、およびRは前述に規定の通りである。]
の化合物を得る工程;
c)オキシ塩化リンを用いた式(VIII)の化合物の環化、またはトリフルオロ酢酸無水物を用いた式(IX)の化合物の環化により、各々、式(X)または式(XI):
【化8】

【0023】
[式中、X、Y、Z、m、n、p、およびRは前述に規定の通りである。]
の化合物を得る工程;
d)酸性条件下、式(X)または式(XI)の化合物の脱保護により、各々、式(XII)または式(XIII):
【化9】

【0024】
[式中、X、Y、Z、m、n、p、およびRは前述に規定の通りである。]
の化合物を得る工程;および、任意に工程e)およびf)のいずれかの工程;
e)式(XII)または式(XIII)の化合物の、各々e1)およびe2)に記載の離脱基の置換を介したアルキル化:
e1)N−エチルジイソプロピルアミン等の第3級アミンの存在下、式(XII)の化合物を式R(CH−LG(式中、Rは、oが1のときC2−6アルケニルであり;oが1〜3のとき任意に1または2以上のC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロゲン、シアノ、およびメチレンジオキシにより独立に置換されていてもよいアリールであり;oが0のときアリール−C1−6アルキルであり;oが2〜3のとき任意に1または2以上のC1−6アルコキシおよびハロゲンにより独立に置換されていてもよいアリールオキシであり;任意に1または2以上のC1−6アルキルおよびC1−6アルコキシにより独立に置換されていてもよいヘテロアリールであり;または任意に1または2以上のC1−6アルキルおよびC1−6アルコキシにより独立に置換されていてもよいヘテロ環であり、oは1、2または3であり、LGは離脱基である。)のアルキル化剤と反応させ、式(XIV)の化合物を得る工程;または
e2)塩基(例えば、N−エチルジイソプロピルアミン)の存在下、式(XIII)の化合物を式R−LG(式中、Rは任意に1または2以上のC1−6アルキルおよびC1−6アルコキシにより独立に置換されていてもよいアリール、またはヘテロアリール−C1−6アルキルであり;LGは上述に規定の通りである。)のアルキル化剤と反応させ、式(XV)の化合物を得る工程:
【化10】

【0025】
[式中、X、Y、Z、m、n、o、p、R、RおよびRは前述に規定の通りである。]
f)式(XII)または式(XIII)の化合物の、各々f1)およびf2)に記載の還元的アミノ化を介したアルキル化:
f1)式(XII)の化合物を式R−(CH−CHO(式中、Rは上述に規定の通りであり、qは1〜2である。)のアルデヒド、アセトフェノンまたは2-インダノンと反応させ、次いでトリアセトキシホウ水素化ナトリウム等の還元剤を用いて反応させ、式(XIV)の化合物を得る;または
f2)式(XIII)の化合物を式R−CHO(式中、Rはヘテロアリール−C1−6アルキル、好ましくは1−メチル−2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−エチル、または2−インダノンである。)のアルデヒドと反応させ、次いでトリアセトキシホウ水素化ナトリウム等の還元剤を用いて反応させ、式(XV)の化合物を得る工程;
を含む方法である。
【0026】
本発明は、他の態様において、療法、特に5HT2A受容体関連障害の予防または治療において使用する上述した化合物である。
【0027】
本発明は、他の態様において、活性成分として上述した化合物を、薬学的に許容し得る賦形剤または担体との組合せにおいて含有する薬学的調製物であって、特に5HT2A受容体関連障害の予防または治療において使用する薬学的調製物である。
【0028】
本発明は、他の態様において、5HT2A受容体関連障害を罹患している人間または動物対象を治療する方法である。かかる方法は、ここで開示の式で表されるいずれか1種または2種以上の化合物、その塩、または該化合物もしくは塩を含有する有効量の組成物を、投与を必要とする対象(例えば、人間または動物、犬、猫、馬、牛)へ投与することを含み得る。
【0029】
ここで詳細に記載される方法はまた、5HT2A受容体関連障害の治療が必要な対象を識別する工程を含み得る。かかる治療が必要な対象を識別することは、対象または健康管理専門家の判断であり得、主観的(例えば、意見)または客観的(例えば、テストまたは診断法によりはかり得る)であり得る。
【0030】
本発明は、他の態様において、5HT2A受容体関連障害の予防方法であり、上述した化合物の有効量をかかる治療を必要とする対象に投与することを含む。
【0031】
本発明は、他の態様において、5HT2A受容体活性を調節する(すなわち、促進または阻害する)方法であり、上述した化合物の有効量をかかる治療を必要とする対象に投与することを含む。
【0032】
本発明は、他の態様において、5HT2A受容体関連障害の予防または治療に使用する薬剤の製造における上述した化合物の使用である。
【0033】
上述した化合物は、5HT2A受容体のアゴニスト、部分アゴニスト、または拮抗薬であり得る。好ましくは、本発明の化合物は、5HT2A受容体拮抗薬として作用する。より好ましくは、本発明の化合物は、選択的5HT2A受容体拮抗薬として作用する。
【0034】
5HT2A受容体関連障害の具体例としては、精神分裂病、精神性うつ病、片頭痛、癲癇、強迫性障害、不眠症及び閉塞性睡眠時無呼吸等の睡眠障害、神経性食欲不振、高血圧症、血管痙攣、アンギナ、レーノー現象、及び発作を含む血栓性疾患等の心血管系疾患、緑内障、アルコール、およびコカイン依存症が挙げられる。
【0035】
該化合物および組成物は、精神分裂病、精神性うつ病、片頭痛、癲癇、強迫性障害、不眠症及び閉塞性睡眠時無呼吸等の睡眠障害、神経性食欲不振、高血圧症、血管痙攣、アンギナ、レーノー現象、及び発作を含む血栓性疾患等の心血管系疾患、緑内障、アルコール、およびコカイン依存症などの病気の治療に有用である。一態様において、本発明は、上述した病気を治療または予防する方法に関わり、ここで詳細に記載する化合物または組成物の有効量をかかる治療が必要な対象に投与することを含む。
【0036】
定義
以下の定義は明細書および添付の特許請求の範囲において適用される。
特段の言及または指摘がない限り、用語「C1−6アルキル」は、炭素原子を1〜6個有する直線状または分岐アルキル基を意味する。前記低級アルキルの具体例には、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、および直鎖及び分岐鎖ペンチル及びヘキシルが含まれる。範囲に含まれる一部に関し、「C1−6アルキル」の全サブグループとしては、例えば、C1−5アルキル、C1−4アルキル、C1−3アルキル、C1−2アルキル、C2−6アルキル、C2−5アルキル、C2−4アルキル、C2−3アルキル、C3−6アルキル、C4−5アルキル等が考えられる。「ハロ−C1−6アルキル」は、1または2以上のハロゲン原子で置換されたC1−6アルキル基を意味する。同様に、「アリール−C1−6アルキル」は、1または2以上のアリール基で置換されたC1−6アルキル基を意味する。
【0037】
特段の言及または指摘がない限り、用語「C1−6アルコキシ」は、炭素原子を1〜6個有する直線状または分岐アルコキシ基を意味する。前記低級アルコキシの具体例には、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ−プロポキシ、n−ブトキシ、イソ−ブトキシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシ、および、直鎖及び分岐鎖ペントキシ及びヘキソキシが含まれる。範囲に含まれる一部に関し、「C1−6アルコキシ」の全サブグループとしては、例えば、C1−5アルコキシ、C1−4アルコキシ、C1−3アルコキシ、C1−2アルコキシ、C2−6アルコキシ、C2−5アルコキシ、C2−4アルコキシ、C2−3アルコキシ、C3−6アルコキシ、C4−5アルコキシ等が考えられる。
【0038】
特段の言及または指摘がない限り、用語「C2−6アルケニル」は、炭素原子を2〜6個有する直線状または分岐アルケニル基を意味する。前記アルケニルの具体例には、ビニル、アリル、1−ブテニル、1−ペンテニル、および1−ヘキセニルが含まれる。範囲に含まれる一部に関し、「C2−6アルケニル」の全サブグループとしては、例えば、C2−5アルケニル、C2−4アルケニル、C2−3アルケニル、C3−6アルケニル、C3−5アルケニル、C3−4アルケニル、C4−6アルケニル、C4−5アルケニル等が考えられる。
【0039】
特段の言及または指摘がない限り、用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を意味する。
【0040】
特段の言及または指摘がない限り、用語「アリール」は、少なくとも1つの芳香環を有する炭化水素環系を意味する。アリールの具体例には、フェニル、ペンタレニル、インデニル、インダニル、イソインドリニル、クロマニル、ナフチル、フルオレニル、アントリル、フェナントリル、およびピレニルが含まれる。アリール環は、任意にC1−6アルキルで置換されていてもよい。置換アリール基の具体例としては、2−メチルフェニルおよび3−メチルフェニルを挙げることができる。同様に、「アリールオキシ」は、酸素原子に結合したアリール基を意味する。
【0041】
用語「ヘテロアリール」は、環原子としてO、NまたはS等のヘテロ原子を1または2以上有する少なくとも1つの芳香環を含む炭化水素環系を意味する。ヘテロアリール基の具体例には、フリル、ピロリル、チエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、キナゾリニル、インドリル、ピラゾリル、ピリダジニル、キノリニル、ベンゾフラニル、ジヒドロベンゾフラニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキシニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、およびベンゾトリアゾリル基が含まれる。
【0042】
用語「ヘテロ環」は、環の一部に少なくとも1つのヘテロ原子(例えば、S、NまたはO)を有する4〜8環員を含む炭化水素環系を意味し、飽和、不飽和、および非芳香族ヘテロ環を含む。好適なヘテロ環基には、上述したヘテロアリール基、ピロリジニル、ピペリジニル、アゼピニル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、ピラニル、ジオキサニル、およびヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン基が含まれる。
【0043】
用語「離脱基」は、求核置換反応の間に分子から置換される基を意味する。離脱基の具体例としては、臭化物、塩化物、スルホン酸メタン、ヒドロキシ、メトキシ、チオメトキシ、トシル、またはその好適なプロトン化形態(例えば、HO、MeOH)を挙げることができ、特に臭化物およびスルホン酸メタンが挙げられる。
【0044】
用語「還元剤」は、他の物質を還元することができ、自らは酸化される物質を意味する。還元剤の具体例としては、水素、ナトリウム、カリウム、ホウ水素化ナトリウム、ホウ水素化シアノナトリウム、ホウ水素化トリアセトキシナトリウム、水素化アルミニウムリチウム、および水素化アルミニウムジイソブチルが挙げられるが、これらに限定するものではない。
【0045】
「カップリング試薬」は、例えばアミド化またはエステル化のカップリング反応を触媒することができる物質を意味する。カップリング試薬の具体例としては、カルボニルジイミダゾール、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、およびトリフェニルホスフィンが挙げられるが、これらに限定するものではない。
【0046】
「酸性条件」は、所定量の酸の存在下において反応が実施される場合の反応条件を意味する。酸の具体例としては、例えば塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、硫酸、硝酸、リン酸、等の無機酸;および、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、ヒドロキシ酢酸、乳酸、ピルビン酸、グリコール酸、マレイン酸、マロン酸、シュウ酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、琥珀酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、サリチル酸、p−アミノサリチル酸、パモイックエイシッド(pamoic acid)、安息香酸、アスコルビン酸、等の有機酸が挙げられるが、これらに限定するものではない。
【0047】
「薬学的に許容し得る」とは、一般的に安全、非毒性であり、且つ、生物学的でもなくまた有害でもない、薬学的組成物の調製に有用であることを意味し、獣医学使用並びに人間の薬学的使用に有用であることを含む。
【0048】
ここで用いられる「治療」には、指名された障害または疾患の予防、またはいったん定着した障害の改善もしくは除去が含まれる。
【0049】
「有効量」とは、治療された対象に治療効果が与える化合物の量を意味する。治療効果は客観的であっても(すなわち、何らかのテストまたはマーカーによりはかることができる。)、また主観的であってもよい(すなわち、対象が効果を指摘する、もしくは効果を感じる。)。
【0050】
用語「プロドラッグ形態」とは、薬学的に許容し得る誘導体(例えば、エステルまたはアミド)を意味し、誘導体は身体の中で生体内変化し、活性薬物を形成する。グッドマン及びギルマンのザ・ファーマコロジカル・ベーシス・オブ・セラピューティク(The Pharmacological basis of Therapeutics)、第8版、マグローヒル、1992、「バイオトランスフォーメーション・オブ・ドラッグ(Biotransformation of Drugs)」、p.13−15を参照のこと。
【0051】
ここで使用する略語を以下に示す:
ACNは、アセトニトリルを表す。
APは、大気圧化学イオン化を表す。
BOCは、tert−ブトキシカルボニルを表す。
(Boc)Oは、ジ−tert−ブチルジカルボネートを表す。
CDIは、カルボニルジイミダゾールを表す。
DCMは、ジクロロメタンを表す。
DEAは、ジエチルアミンを表す。
DEPTは、歪増加分極移動(distortion enhancement polarization transfer)を表す。
DIBAL−Hは、水素化アルミニウムジイソブチルを表す。
DMFは、ジメチルホルムアミドを表す。
DMSOは、ジメチルスルホキシドを表す。
DPATは、ジプロピルアミノテトラリンを表す。
HPLCは、高速液体クロマトグラフィーを表す。
Hunig塩基は、N−エチルジイソプロピルアミンを表す。
MIBKは、メチルイソブチルケトンを表す。
POClは、オキシ塩化リンを表す。
QCは、クオリティコントロールを表す。
Rtは、保持時間を表す。
TEAは、トリエチルアミンを表す。
TFAは、トリフルオロ酢酸を表す。
TFAAは、トリフルオロ無水酢酸を表す。
THFは、テトラヒドロフランを表す。
TLCは、薄層クロマトグラフィーを表す。
【0052】
詳細に記載される化合物について可能なすべての異性体形態(純粋な鏡像異性体、ジアステレオマー、互変異性体、ラセミ混合物、および二つの鏡像異性体の等量でない混合物)は、本発明の範囲内である。かかる化合物はまた、シス−またはトランス−、E−またはZ−二重結合異性体形態を生ずる。すべての異性体形態が考えられる。
【0053】
式(I)の化合物は、それ自体として、あるいは適宜その薬学的に許容し得る塩(酸または塩基付加塩)として使用することができる。前記の薬学的に許容し得る付加塩は、化合物が形成することが可能である治療学的に活性な非毒性の酸及び塩基付加塩形態を含むことが意図される。塩基特性を有する化合物は、該塩形態を適切な酸で処理することによりその薬学的に許容し得る酸付加塩に転化され得る。典型的な酸としては、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、硫酸、リン酸、等の無機酸;および、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、ヒドロキシ酢酸、乳酸、ピルビン酸、グリコール酸、マレイン酸、マロン酸、シュウ酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、琥珀酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、サリチル酸、p−アミノサリチル酸、パモイックエイシッド(pamoic acid)、安息香酸、アスコルビン酸、等の有機酸が挙げられる。典型的な塩基付加塩形態は、ナトリウム、カリウム、カルシウム塩、薬学的に許容し得るアミン(例えば、アンモニア、アルキルアミン、ベンズアシン(benzathine)、およびアミノ酸(例えばアルギニン及びリシン)による塩である。ここで用いられる用語、付加塩にはまた、化合物およびその塩が形成することができる溶媒和物、例えば水和物、アルコール化合物等が含まれる。
【0054】
臨床使用のため、本発明の化合物は、経口的、直腸的、非経口的投与及び他の投与方式用の薬学的調製物に調合される。薬学的調製物は、通常、活性物質、またはその薬学的に許容し得る塩を薬学的に一般的な賦形剤と混合することにより調製される。賦形剤の具体例としては、水、ゼラチン、アラビゴム、ラクトース、微晶質セルロース、澱粉、澱粉グリコール酸ナトリウム、リン酸水素カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、滑石、コロイド二酸化ケイ素等を挙げることができる。かかる調製物はまた、他の薬学的活性試薬、および一派的な付加物、例えば安定剤、湿潤剤、乳化剤、香味料、緩衝剤等を含有していてもよい。
【0055】
調製物は、さらに、例えば顆粒化、圧縮、マイクロカプセル詰め、スプレーコーティング等、公知の方法により調製することもできる。調製物は、従来の方法により、錠剤、カプセル、顆粒、粉末、シロップ、懸濁液、坐薬、または注射の投与形態に調製することができる。液体調製物は、活性物質を水または他の好適な賦形済に溶解あるいは懸濁させることにより調製することができる。錠剤および顆粒は従来の方法を用いてコーティングすることができる。
【0056】
更なる態様において、本発明は、本明細書に詳細に記載される1または2以上の化合物のいずれかを反応させることを含む、本明細書に開示のいずれかの式により表わされる化合物の製造方法に関するものであり、本明細書に詳細に記載された手段を含む。前記式(I)の化合物は従来の方法(もしくは類似の方法)により調製することができる。
【0057】
上述した方法は、本発明の化合物を塩基のない形態、または酸付加塩として得るために実施することができる。薬学的に許容し得る酸付加塩は、塩基化合物から酸付加塩を調製する従来の手順に従い、塩基のない化合物を好適な有機溶媒に溶解し、溶液を酸で処理することにより得ることができる。付加塩を形成する酸については上述の通りである。
【0058】
式(I)の化合物は、1または2以上のキラル炭素原子を有し得、故に該化合物は光学異性体の形態、例えば、純粋な鏡像異性体、または鏡像異性体の混合物(ラセミ)化合物、またはジアステレオマー含有混合物として得られ得る。純粋な鏡像異性体を得るための光学異性体混合物の分離は、当該分野で周知であり、例えば、光学的に活性な(キラル)酸を用いた塩の分別結晶、またはキラルカラムのクロマトグラフィー分離により達成することができる。
【0059】
本明細書で詳細に記載する合成ルートで使用される化学物質には、例えば、溶媒、試薬、触媒、および保護基並びに脱保護基試薬が含まれる。上述の方法はまた、本明細書で具体的に記載した工程の前または後のいずれかに、本化合物の合成を最終的に成し遂げるために好適な保護基を付加または除去する工程を更に含むことがある。加えて、様々な合成工程は、所望の化合物を得るために、連続的または順に実施することができる。合成適用可能な化合物における合成化学変換および保護基方法(保護および脱保護)は、当該分野で公知であり、例えば、R. Larock, Comprehensive Organic Transformations, VCH Publishers (1989); T.W. Greene および P.G.M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 第3版, John Wiley and Sons (1999); L. Fieser 及び M. Fieser, Fieser 及び Fieser’s Reagents for Organic Synthesis, John Wiley and Sons (1994); 及び L. Paquette, ed., Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis, John Wiley 及びSons (1995) 及びその続きの出版物を参照にすることができる。
【0060】
式(I)の化合物の製造に必要な出発物質は公知であるか、あるいは公知化合物の調製に類似の方法で調製することができる。特定化合物の投薬量並びに投薬頻度は、使用される特定化合物の効能、その化合物の代謝安定性および作用の長さ、患者の年齢、体重、通常の健康状態、性別、食事療法、投与の方法及び時間、排泄の割合、薬物の組み合わせ、治療の状況の過酷さ、患者が受ける療法など様々な要因に依存し変わってくるものである。一日の投薬量は、例えば、体重1キロ当たり約0.001mg乃至約100mgであり、例えば約0.01mg乃至約25mgの量において1回または複数回投与することができる。通常は、かかる投薬は経口的に行われるが、非経口的な投与もまた選択することができる。
【0061】
本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
【実施例】
【0062】
実験方法
試薬はすべて市場用グレードであり、特に言及しない限り更なる精製は行うことなく入手したものを使用した。化学物質は、シグマ−オールドリッチ(Sigma-Aldrich)(The old brickyard, New road, Gillingham, Dorset, SP8 4XT, UK), ランカスター(Lancaster) (Eastgate, White Lund, Morecambe, Lancashire, LA3 3DY, UK)、及びアクロス(Acros) (Bishop Meadow road, Loughborough, leicestershire, LE11 5RG, UK)から購入した。不活性雰囲気下で実施される反応には商業的に入手可能な無水溶媒を使用した。他のケースではすべて、特に言及しない限り、試薬グレードの溶媒を使用した。カラムクロマトグラフィーは、Matrex(登録商標)シリカゲル60(35−70ミクロン)で実施した。TLCはプレコートシリカゲルF−254プレート(厚さ0.25mm)を使用して行った。H NMRスペクトルは250MHzにおいてBruker Avance250に記録した。H NMRスペクトルの化学シフトは、100万当たり一部分与えられ、テトラメチルシラン(0.00ppm)または残渣溶媒ピークが内部リファレンスとして用いられる。分裂パターンを以下のように示す;s、一重線;d、二重線;t、三重線、q、四重線、m、多重線、br、ブロード。結合定数はヘルツ(Hz)において与えられる。選択されたデータのみが記録される。13C NMRスペクトルは62.5MHzにおいて記録された。DEPT実験が13C NMR共鳴を助長するために使用された。13C NMRの化学シフトが100万当たり部分的に現され、残渣溶媒ピークが内部リファレンスとして用いられた。HPLC分析は、254nmでモニターしWaters600EまたはGilsonシステムにおいて3ml/分の流速で3.5分間にわたり95%水中5%ACN/5%水中95%ACN(0.2%TFAバッファー)の勾配で、次いで更に2.5分間5%水中95%ACN(0.2%TFAバッファー)で抽出しWaters Xterra MS C18カラム(100x4.6mm、5μ)を用いて実施された。逆相分取HPLCは、254nmでモニターし25ml/分の流速でWaters600EまたはGilsonシステムにおいて12分間にわたり95%水中5%ACN/5%水中95%ACN(0.05%DEA)の勾配で、次いで更に5分間5%水中95%ACN(0.2%TFAバッファー)で抽出しXterra MS C18カラム(100x19mm、5μm)を用いて実施された。所望の生成物を含む画分を減圧下に濃縮し、得られた残渣をジオキサンおよび水の混合物から凍結乾燥した。エレクトロスプレーMSスペクトルをマイクロマスプラットフォームLCMS分光計に得た。化合物はAutoNom2000を用いて命名された。
【0063】
実施例1
2-(3-{4-[1-(4-フルオロフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-3-イル]ピペリジン-1-イル}プロピル)ヘキサヒドロ-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン
1-(4-フルオロフェニル)-3-ピペリジン-4-イルイミダゾ[1,5-a]ピリジン(157mg, 0.53mmol)およびHunig塩基(276μl, 0.58mmol)の乾燥アセトニトリル(12ml)および乾燥メタノール(1ml)溶液に、3-(1,3-ジオキソオクタヒドロ-2H-イソインドール-2-イル)プロピルメタンスルホネート (167mg, 0.58mmol)を加えた。反応混合物を18時間100℃に加熱した。反応混合物をエバポレートし、粗生成物を水で希釈し、AcOEtで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで、AcOEt/メタノール(10:0)〜(9:1)でシリカゲルに抽出し精製し、所望の生成物(47mg, 18%)を茶色の固体として得た。
【0064】
1H-NMR (250MHz, MeOD): 1.28-1.52 (m, 4H, CH), 1.68-1.98 (m, 5H, CH), 2.01-2.13 (m, 2H, CH), 2.14-2.19 (m, 3H, -CH), 2.41-2.49 (m, 2H, CH), 2.48-2.57 (m, 2H, CH), 2.76-2.92 (m, 2H, CH), 2.94-3.12 (m, 3H, CH), 3.39-3.57(m, 2H, CH), 6.55 (dd, 1H, J= 7.5Hz, J= 5Hz, Harom), 6.70 (dd, 1H, J= 5Hz, Harom), 7.02-7.18 (m, 2H, Harom), 7.63-7.86 (m, 4H, Harom), HPLC 100%, Rt = 1.94 min. MS (AP) m/z 489.33 (M+H).
*一般的手順A;工程1−4に従い合成した。
【0065】
実施例2(一般的手順A)
1-フェニル-3-[1-(2-フェニルエチル)ピペリジン-4-イル]イミダゾ[1,5-a]ピリジン
工程1
1-フェニル-1-ピリジン-2-イルメタンアミン
2−シアノピリジン(1g, 9.6mmol)の乾燥トルエン(30 mL)溶液を、窒素下、0℃まで冷却した。臭化フェニルマグネシウム(3.53ml, 10.6mmol)を滴下により30分間かけて加え、反応混合物を室温まで暖め、1時間攪拌した。次いで、反応混合物を0℃まで冷却し、イソブタノール(12 mL)を温度を5℃以下に保ちながら滴下により加えた。反応混合物を0−5℃に冷却し、ホウ水素化ナトリウム(510mg, 13.5mmol)を分割して加えた。反応混合物を室温まで暖め、一晩攪拌した。反応混合物をメタノール/水でクエンチし、真空状態で濃縮してトルエンを除去した。混合物をDCMで抽出し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮することにより、黄色の油状物として所望のアミン(2g 粗生成物)を得た。アミンは更に精製することなく使用した。
【0066】
1H-NMR(250MHz, CDCl3) δ= 2.33 (br, 2H, NH2), 5.26 (s, 1H, CH), 7.12-7.61 (m, 8H, Harom), 8.58 (d, 1H, J= 5Hz, Harom). 13C-NMR(62.5MHz, DMSO-d6) δ= 61.0, 121.6, 121.9, 127.0, 127.2, 128.6, 136.6, 144.6, 149.1, 163.3. HPLC 92.7%, Rt=1.35 min. MS (AP) m/z 184.05 (M+H)。
【0067】
工程2
4-[(1-フェニル-ピリジン-2-イル-メチル)-カルバモイル]ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル
Boc−イソニペコチン酸(1.7g, 13.8mmol)の乾燥DCM(50 mL)攪拌溶液に、CDI(2.23g, 13.8mmol)のDCM(20mL)懸濁液を加えた。反応混合物を30分間攪拌した。次いで、工程1で得た1-フェニル-1-ピリジン-2-イルメタンアミン(1.7g, 9.2mmol)の乾燥DCM(50mL)溶液を加え、反応混合物を室温で一晩攪拌した。DCMで反応混合物を抽出し、水で洗浄した。有機層を結合し、硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで真空下で濃縮し、黄色粉末として所望のアミド(3.3g, 91%)を得た。
【0068】
1H-NMR(250MHz, CDCl3) δ= 1.46 (s, 9H, tBu), 1.55-1.75 (m, 2H, 2-CH), 1.79-1.93 (m, 2H, 2-CH), 2.31-2.39 (m, 1H, CH), 2.68-2.87 (m, 2H, 2-CH), 4.07-4.23 (m, 2H, 2-CH), 6.12 (d, 1H, J= 7.5Hz, CHNH), 7.17-7.32 (m, 6H, Harom), 7.62 (dt, 1H, J1= 7.5Hz, J2= 2.5Hz, Harom), 7.75 (brd, 1H, J1= 7.5Hz, Harom), 8.57 (dd, 1H, J1= 5Hz, J2= 2.5Hz Harom), HPLC 99%, Rt= 1.97 min. MS (AP) m/z 396.19 (M+H)。
【0069】
工程3
4-(1-フェニル-イミダゾ[1,5-a]ピリジン-3-イル)-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル
アミド(300mg, 0.76mmol)およびピペリジン(380μl, 4.7mmol)のDCM(5ml)冷却(氷/水)溶液に、POCl(84μl, 0.9mmol)を滴下した。反応混合物を室温で一晩攪拌した。混合物を水で洗浄し、DCMで抽出した。有機物を硫酸マグネシウムで乾燥し、真空下で濃縮し、所望の環化生成物(257mg, 89%)を得た。得られた化合物は更に精製することなく使用した。
【0070】
1H-NMR(250MHz, CDCl3) δ= 1.48 (s, 9H, tBu), 1.95-2.11 (m, 4H, 4-CH), 2.89-3.08 (m, 2H, 2-CH), 3.12-3.27 (m, 1H, CH), 4.25-4.38 (m, 2H, 2-CH), 6.53 (dt, 1H, J1= 5Hz, J2= 2.5Hz, Harom), 6.72 (dt, 1H, J1= 5Hz, J2= 2.5Hz, Harom), 7.43 (dt, 2H, J1= 7.5Hz, J2= 2.5Hz Harom), 7.74 (dd, 2H, J1= 7.5Hz, J2= 2.5Hz, Harom), 7.85 (dd, 2H, J1= 7.5Hz, J2= 2.5Hz, Harom), 8.57 (brd, 1H, J= 5Hz, Harom), HPLC 100%, Rt= 2.15 min. MS (AP) m/z 378.18 (M+H).
工程4
1-フェニルl-3-ピペリジン-4-イル-イミダゾ [1,5-a]ピリジン
4-(1-フェニル-イミダゾ[1,5-a]ピリジン-3-イル)-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル (1.0g, 2.65mmol)の乾燥メタノール(1ml)溶液に、HClのジオキサン(5.3mL, 21.0 mmol)の4M溶液を加えた。反応混合物を4時間室温で攪拌した。溶媒を真空下に除去し、固体残渣をジエチルエーテルで粉末にした。固体を濾過により除去し、乾燥することにより、塩酸アミンを得た。化合物をHCl塩(831mg, 100%)として保存した。
【0071】
1H-NMR(250MHz, CDCl3) δ= 2.31-2.42 (m, 2H, 2-CH), 2.61-2.80 (m, 2H, 2-CH), 2.81-2.93 (m, 2H, 2-CH), 3.18-3.27 (m, 1H, CH), 3.51-3.70 (m, 2H, 2-CH), 6.51 (dt, 1H, J1= 5Hz, J2= 2.5Hz, Harom), 6.72 (dt, 1H, J1= 5Hz, J2= 2.5Hz, Harom), 7.44 (dt, 2H, J1= 7.5Hz, J2= 2.5Hz Harom), 7.81 (dd, 2H, J1= 7.5Hz, J2= 2.5Hz, Harom), 7.96 (dd, 2H, J1= 7.5Hz, J2= 2.5Hz, Harom), 8.57 (brd, 1H, J= 5Hz, Harom), HPLC 82%, Rt= 1.47 min. MS (AP) m/z 278.12 (M+H).
工程5
1-フェニル-3-ピペリジン-4-イル-イミダゾ[1,5-a]ピリジン(365mg, 1.32mmol)およびHunig塩基(574μl, 3.3mmol)の乾燥アセトニトリル(10ml)溶液に、2-(ブロモエチル)ベンゼン(150μl, 1.10mmol)を加えた。反応混合物を100℃で14時間加熱した。反応混合物をエバポレートし、粗生成物を水で希釈しAcOEtで抽出した。有機層を結合し水で洗浄し、MgSOで乾燥し濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで、ヘキサン/AcOEt混合物(3:7)〜(0:10)、次いでAcOEt/メタノール混合物(10:0)〜(9:1)でシリカ上に抽出して精製し、黄色固体として所望の化合物(178mg, 36%)を得た。
【0072】
1H-NMR (250MHz, CDCl3): 2.28-2.41 (m, 2H, 2-CH), 2.73-2.89 (m, 2H, 2-CH), 3.17-3.38 (m, 5H, 5-CH), 3.62-3.84 (m, 4H, 4-CH), 6.62 (dd, 1H, J= 7.5Hz, J= 2.5Hz, Harom), 6.80 (dd, 1H, J= 7.5Hz, J= 2.5Hz, Harom), 7.28-7.36 (m, 6H, Harom), 7.48 (dd, 2H, J= 7.5Hz, J= 2.5Hz, Harom), 7.86 (dd, 4H, J1= 7.5Hz, J2= 5Hz, Harom), HPLC 100%, Rt = 1.90 min. MS (AP) m/z 382.33 (M+H)。
【0073】
実施例3
3-{1-[2-(4-フルオロフェニル)エチル]ピペリジン-4-イル}-1-(3-メトキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン
1-(3-メトキシ-フェニル)-3-ピペリジン-4-イル-イミダゾ[1,5-a]ピリジン(100mg, 0.32mmol)およびHunig塩基(169μl, 0.97mmol)の乾燥アセトニトリル(5ml)および乾燥メタノール(1ml)溶液に、メタンスルホン酸2-(4-フルオロフェニル)-エチルエステル(71mg, 0.325mmol)を加えた。反応混合物を100℃で2日間加熱した。反応混合物をエバポレートし、粗生成物を水で希釈し、AcOEtで抽出した。有機層を結合し水で洗浄し、MgSOで乾燥し濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで、ヘキサン/AcOEt混合物(3:7)〜(0:10)、次いでAcOEt/メタノール混合物(10:0)〜(9:1)でシリカ上に抽出して精製し、褐色固体として所望の化合物(14mg, 10%)を得た。
【0074】
1H-NMR (250MHz, MeOD): 0.81-0.93 (m, 4H, 2-CH2), 1.63-1.76 (m, 4H, CH2), 1.78-1.91 (m, 2H, CH2), 2.07-2.19 (m, 1H, -CH), 2.18-2.27 (m, 2H, CH2), 4.11 (s, 3H, OCH3), 5.35 (dd, 1H, J= 7.5Hz, Harom), 5.49 (dd, 2H, J= 7.5Hz, Harom), 5.65 (dd, 2H, 2Harom), ), 5.90-6.00 (m, 5H, 5Harom), 6.43 (d, 1H, J= 7.5Hz, Harom), 6.82-6.79 (d, 1H, J1= 5Hz, Harom), HPLC 98%, Rt = 2.04 min. MS (AP) m/z 430.29 (M+H).
*一般的手順A;工程1−4に従い合成された。
【0075】
実施例4
7-メチル-1-フェニル-3-[1-(2-フェニルエチル)ピペリジン-4-イル]イミダゾ[1,5-a]ピリジン
7-メチル-3-(ピペリジン-4-イル)-1-フェニル-イミダゾ[1,5-a]ピリジン(1g, 3.43mmol)およびHunig塩基(3.59ml, 20.6mmol)の乾燥アセトニトリル(10ml)および乾燥メタノール(2ml)溶液に、2-(ブロモエチル)ベンゼン(468μl, 3.43mmol)を加えた。反応混合物をウィークエンドにわたり100℃で加熱した。反応混合物をエバポレートし、粗生成物を水で希釈し、AcOEtで抽出した。有機層を結合し水で洗浄し、MgSOで乾燥し濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで、AcOEt/ヘキサン混合物(8:2)〜(10:0)でシリカ上に抽出して精製し、褐色ゴムとして所望の化合物(25.2mg, 2%)を得た。
【0076】
1H-NMR (250MHz, MeOD): 1.72-1.89 (m, 2H, 2-CH), 1.90-2.04 (m, 2H, 2-CH), 2.05-2.22 (m, 2H, 2-CH), 2.34 (s, 3H, CH3), 2.54-2.73 (m, 2H, 2-CH), 2.74-2.92 (m, 2H, 2-CH), 2.92-3.04 (m, 2H, 2-CH), 3.13-3.25 (m, 1H, 1-CH), 6.37 (d, 1H, J= 7.5Hz, Harom), 7.15-7.32 (m, 6H, 6Harom), 6.89 (dd, 2H, J= 7.5Hz, 2Harom), 7.52 (s, 1H, Harom), 7.74 (dd, 1H, J= 7.5Hz, Harom), 7.86 (dd, 2H, J1= 7.5Hz, J2= 2.5Hz, Harom), HPLC 89%, Rt = 1.97 min. MS (AP) m/z 396.32 (M+H).
*一般的手順A;工程1−4に従い合成された。
【0077】
実施例5
1-(4-クロロフェニル)-3-[1-(2-フェニルエチル)ピペリジン-4-イル]イミダゾ[1,5-a]ピリジン
1-(4-クロロ-フェニル)-3-ピペリジン-4-イル-イミダゾ[1,5-a] ピリジン(100mg, 0.32mmol)およびHunig塩基(140μl, 0.8mmol)の乾燥アセトニトリル(10ml)および乾燥メタノール(2ml)溶液に、2-(ブロモエチル)ベンゼン(36.5μl, 0.267mmol)を加えた。反応混合物を18時間100℃で加熱した。反応混合物をエバポレートし、粗生成物を水で希釈し、AcOEtで抽出した。有機層を結合し水で洗浄し、MgSOで乾燥し濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで、ヘキサン/AcOEt混合物(3:7)〜(0:10)で、次いでAcOEt/メタノール混合物(10:0)〜(9:1)でシリカ上に抽出して精製し、褐色固体として所望の化合物(32mg, 24%)を得た。
【0078】
1H-NMR (250MHz, CDCl3): 2.28-2.41 (m, 4H, 4-CH), 3.11-3.19 (m, 2H, 2-CH), 3.23-3.38 (m, 2H, 2-CH), 3.39-3.48 (m, 2H, 2-CH), 3.56-3.68 (m, 1H, CH), 3.72-3.86 (m, 2H, 2-CH), 6.72 (dd, 1H, J= 7.5Hz, Harom), 6.90 (dd, 1H, J= 7.5Hz, Harom), 7.21-7.36 (m, 5H, 5Harom), 7.48 (dd, 2H, J= 7.5Hz, Harom), 7.73-7.84 (m, 3H, 3Harom), 8.24 (d, 1H, J1= 5Hz, Harom), HPLC 96%, Rt = 2.13 min. MS (AP) m/z 416.30 (M+H).
*一般的手順A;工程1−4に従い合成された。
【0079】
実施例6
1-(4-メトキシフェニル)-3-[1-(2-フェニルエチル)ピペリジン-4-イル]イミダゾ[1,5-a]ピペリジン
1-(4-メトキシフェニル)-3-ピペリジン-4-イルイミダゾ[1,5-a]ピリジン(170mg, 0.55mmol)の乾燥アセトニトリル(2ml)溶液に、Hunig塩基(0.261ml, 1.5mmol)および2-(ブロモエチル)ベンゼン(92.5mg, 0.5mmol)を加えた。反応混合物を二日間加熱還流した。DCM(50ml)を加え、溶液を水(50ml)で洗浄した。有機層を結合しブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで、メタノール/AcOEt混合物(1:9)でシリカ上に抽出して精製し、褐色固体として所望の化合物(12.6mg, 6%)を得た。
【0080】
HPLC 99%, Rt = 1.92 min. MS (AP) m/z 412.28 (M+H).
*一般的手順A;工程1−4に従い合成された。
【0081】
実施例7−40(化合物ライブラリー)の一般的手順
実施例7−40の合成の詳細
上述したように、本化合物の製造方法を以下に示す:
【化11】

【化12】

【化13】

【0082】
工程a)−式(V)のピリジニルメチルアミンの合成
式(IV)のシアノピリジン(0.1 mol)を乾燥トルエン(300 ml)に溶解し、0−5℃で冷却した。グリニャール試薬(0.11 mol)を30分間にわたり滴下により加え、濃厚なクリーム状の沈殿物を得た。さらに反応物を30分間0−5℃で攪拌し、次いでイソブタノール(120 ml)を、温度0−5℃以下に保ちながら滴下により加え、透明な茶色の溶液を得た。反応物を0−5℃で冷却し、ホウ水素化ナトリウム(0.14 mol)を分割して加え、全体を室温で一晩攪拌した。反応物をメタノール/水でクエンチし、真空下に濃縮し、トルエンを除去した。混合物をDCMで抽出し、有機物を硫酸マグネシウムで乾燥し、真空下に濃縮した。精製はフラッシュクロマトグラフィーにより、酢酸エチルおよび酢酸エチル/3%TEA混合物でシリカ上に抽出して行った。任意で、ジエチルエーテルに残渣を溶解して精製し、希釈したHCl中で抽出した。酸性溶液をジエチルエーテルで3回洗浄し、次いで1N水酸化ナトリウムで塩基性化し、生成物をジエチルエーテルで抽出した。有機物を硫酸マグネシウムで乾燥し、真空下に濃縮し、式(V)のピリジニルメチルアミンを得た。
【0083】
工程b)−式(VIII)および(IX)のアミドの合成
BOC保護された式(VI)または(VII)のアミノ酸(15 mmol)を乾燥DCM(25 ml)に溶解し、CDI(15 mmol)を加えた。反応物を30分間攪拌し、次いで式(V)のピリジニルメチルアミン(15 mmol)のDMC(5 ml)溶液を加えた。混合物を一晩攪拌した。溶液を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空下に濃縮することにより、式(VIII)および(IX)の所望のアミドを得た。得られたアミドは更に精製することなく使用した。
【0084】
工程c)−式(X)または(XI)のイミダゾピリジンを得るための環化
環状アミノ酸
式(VIII)のアミド(7.2 mmol)およびDCM(35 ml)中のピリジン(44.5 mmol)の冷却(氷/水)溶液に、POCl(8.5 mmol)を加えた。混合物を一晩室温で攪拌した。混合物を水で洗浄した(2 x 10 ml)。有機物を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮することにより、所望の式(X)の環化生成物を得た。精製はカラムクロマトグラフィーを用い、ペトロール:酢酸エチルでシリカに抽出することにより行った。
【0085】
開鎖アミノ酸
式(IX)のアミド(2 mmol)を乾燥DCM(10 ml)に溶解し、ピリジン(4 mmol)を加えた。乾燥DCM(2.5 ml)にTFAA(2 mmol)を溶解し、室温で前記混合物に滴下により加えた。反応物を室温で1時間攪拌した。混合物を水で洗浄した(2 x 10 ml)。有機物を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮することにより、所望の式(XI)の環化生成物を得た。精製はカラムクロマトグラフィーを用い、ペトロール:酢酸エチルでシリカに抽出することにより行った。
【0086】
工程d)−式(XII)および(XIII)の化合物を得るための脱保護
式(X)または(XI)のBOC保護アミン(8.86 mmol)を(4N)メタノールHCl(15 ml)に溶解し、室温で一晩攪拌した。溶媒を真空下に除去し、固体残渣をジエチルエーテルで粉末化した。固体を濾過により除去し、乾燥して塩酸アミンを得た。該化合物はHCl塩として保存し、次いで更なる反応のために水性水酸化ナトリウムにより式(XII)または(XIII)の塩基フリーの化合物に転換した。
【0087】
工程e)−離脱基の置換を介した式(XIV)または(XV)のアミンを得るためのアルキル化
式(XII)または(XIII)のアミンフリー(0.2 mmol)、アルキル化剤(例えば、臭化物またはメタンスルホン酸エステル)(0.2 mmol)およびHunig塩基(0.2 mmol)をMIBK(2 ml)中で5時間100℃で加熱した。反応物を冷却し水を加えた。混合物を酢酸エチルで抽出した(2 x 1 ml)。有機物を硫酸マグネシウムで乾燥し、真空下に濃縮することにより所望の式(XIV)または(XV)の生成物を得た。精製は、自動化分取HPLCにより行った。
【0088】
自動化分取HPLC
反応混合物をDMSO(〜1.5ml)に溶解した。この溶液を室温でXterra MS C18カラムに充填し、以下の勾配で抽出した。
【0089】
溶離剤A:水中0.05%DEA
溶離剤B:ACN中0.05%DEA
【表1】

【0090】
サンプルコレクションはUV吸収度により誘発された(特定プレートのために割り当てられたしきい値セット)。組成の同定および純度を確認するために収集したサンプルはLC−MSにより分析した。
【0091】
工程f)−還元アミノ化を介した式(XIV)または(XV)のアミンを得るためのアルキル化
式(XII)または(XIII)のフリーアミン、アルデヒド/ケトンおよびホウ水素化トリアセトキシナトリウムを混合し室温で一晩震盪させた。反応物をDCMで希釈し、1M重炭酸ナトリウム溶液、次いで水で洗浄した。水相をDCMで抽出した。有機物を結合し濃縮した。精製は自動化分取HPLCにより行い、式(XIV)または(XV)の生成物を得た。
【0092】
実施例7
1-(4-クロロフェニル)-7-メチル-3-ピペリジン-4-イルイミダゾ[1,5-a]ピリジン
実施例7は、一般手続きBに従い合成された。
【0093】
HPLC 96%, Rt = 4.47 min. MS (AP) m/z 326 (M+H)。
【0094】
実施例8
1-(3-メチルフェニル)-3-[1-(2-フェニルエチル)ピペリジン-4-イル]イミダゾ[1,5-a]ピリジン
実施例8は、一般手続きBに従い合成された。
【0095】
HPLC 88%, Rt = 5.60 min. MS (AP) m/z 396 (M+H)。
【0096】
実施例9
1-(2-メトキシフェニル)-3-[1-(2-フェニルエチル)ピペリジン-4-イル]イミダゾ[1,5-a]ピリジン
実施例9は、一般手続きBに従い合成された。
【0097】
HPLC 92%, Rt = 5.09 min. MS (AP) m/z 412 (M+H)。
【0098】
実施例10
3-{1-[2-(4-フルオロフェニル)エチル]ピペリジン-4-イル}-1-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン
実施例10は、一般手続きBに従い合成された。
【0099】
HPLC 93%, Rt = 5.15 min. MS (AP) m/z 430 (M+H)。
【0100】
実施例11
7-クロロ-1-(3-メトキシフェニル)-3-{1-[2-(3-メチルフェニル)エチル]ピペリジン-4-イル}イミダゾ[1,5-a]ピリジン
実施例11は、一般手続きBに従い合成された。
【0101】
HPLC 97%, Rt = 6.07 min. MS (AP) m/z 461 (M+H)。
【0102】
実施例12
1-(3-メトキシフェニル)-3-{1-[2-(2-チエニル)エチル]ピペリジン-4-イル}イミダゾ[1,5-a]ピリジン
実施例12は、一般手続きBに従い合成された。
【0103】
HPLC 85%, Rt = 5.34 min. MS (AP) m/z 418 (M+H)。
【0104】
実施例13
7-クロロ-3-[1-(2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イル)ピロリジン-3-イル]-1-(4-メトキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン
実施例13は、一般手続きBに従い合成された。
【0105】
HPLC 88%, Rt = 5.55 min. MS (AP) m/z 444 (M+H)。
【0106】
実施例14
3-{1-[2-(2,6-ジメトキシフェノキシ)エチル]ピペリジン-4-イル}-1-(4-フルオロフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン
実施例14は、一般手続きBに従い合成された。
【0107】
HPLC 90%, Rt = 5.09 min. MS (AP) m/z 476 (M+H)。
【0108】
実施例15
7-クロロ-1-(3-メトキシフェニル)-3-[1-(2-フェニルエチル)ピペリジン-4-イル]イミダゾ[1,5-a]ピリジン
実施例15は、一般手続きBに従い合成された。
【0109】
HPLC 95%, Rt = 5.78 min. MS (AP) m/z 446 (M+H)。
【0110】
実施例16
3-[1-(4-クロロフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-3-イル]-N-メチルプロパン-1-アミン
実施例16は、一般手続きBに従い合成された。
【0111】
HPLC 96%, Rt = 4.12 min. MS (AP) m/z 300 (M+H)。
【0112】
実施例17
3-(1-アリルピペリジン-4-イル)-7-クロロ-1-フェニルイミダゾ[1,5-a]ピリジン
実施例17は、一般手続きBに従い合成された。
【0113】
HPLC 97%, Rt = 5.24 min. MS (AP) m/z 352 (M+H)。
【0114】
実施例18
3-{1-[3-(4-フルオロフェノキシ)プロピル]ピペリジン-3-イル}-1-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン
実施例18は、一般手続きBに従い合成された。
【0115】
HPLC 92%, Rt = 4.61 min. MS (AP) m/z 460 (M+H)。
【0116】
実施例19
1-(4-フルオロフェニル)-3-[1-(2-フェニルエチル)ピペリジン-4-イル]イミダゾ[1,5-a]ピリジン
実施例19は、一般手続きBに従い合成された。
【0117】
HPLC 88%, Rt = 5.39 min. MS (AP) m/z 400 (M+H)。
【0118】
実施例20
1-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-7-クロロ-3-{1-[2-(3,4,5-トリメトキシフェニル)エチル]ピペリジン-4-イル}イミダゾ[1,5-a]ピリジン
実施例20は、一般手続きBに従い合成された。
【0119】
HPLC 96%, Rt = 5.32 min. MS (AP) m/z 551 (M+H)。
【0120】
実施例21
7-クロロ-3-{1-[2-(1H-インドール-3-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}-1-(3-メトキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン
実施例21は、一般手続きBに従い合成された。
【0121】
HPLC 94%, Rt = 5.51 min. MS (AP) m/z 486 (M+H)。
【0122】
実施例22
1-(3-メトキシフェニル)-3-[1-(3-フェニルプロピル)ピロリジン-3-イル]イミダゾ[1,5-a]ピリジン
実施例22は、一般手続きBに従い合成された。
【0123】
HPLC 86%, Rt = 5.78 min. MS (AP) m/z 412 (M+H)。
【0124】
実施例23
3-{1-[2-(5-メトキシ-1H-インドール-3-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}-1-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン
実施例23は、一般手続きBに従い合成された。
【0125】
HPLC 88%, Rt = 4.72 min. MS (AP) m/z 481 (M+H)。
【0126】
実施例24
2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イル(メチル){3-[1-(3-メチルフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-3-イル]プロピル}アミン
実施例24は、一般手続きBに従い合成された。
【0127】
HPLC 93%, Rt = 5.04 min. MS (AP) m/z 396 (M+H)。
【0128】
実施例25
2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イル{3-[1-(3-メトキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-3-イル]プロピル}メチルアミン
実施例25は、一般手続きBに従い合成された。
【0129】
HPLC 95%, Rt = 4.57 min. MS (AP) m/z 412 (M+H)。
【0130】
実施例26
7-クロロ-3-{1-[2-(4-フルオロフェニル)エチル]ピペリジン-4-イル}-1-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン
実施例26は、一般手続きBに従い合成された。
【0131】
HPLC 98%, Rt = 5.67 min. MS (AP) m/z 464 (M+H)。
【0132】
実施例27
2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イル{2-[1-(4-フルオロフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピラジン-3-イル]エチル}メチルアミン
実施例27は、一般手続きBに従い合成された。
【0133】
HPLC 87%, Rt = 3.68 min. MS (AP) m/z 387 (M+H)。
【0134】
実施例28
3-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-N-{2-[1-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-3-イル]エチル}-2-メチルプロパン-1-アミン (ラセミ)
実施例28は、一般手続きBに従い合成された。
【0135】
HPLC 89%, Rt = 5.15 min. MS (AP) m/z 444 (M+H)。
【0136】
実施例29
2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イル(メチル)[3-(1-フェニルイミダゾ[1,5-a]ピリジン-3-イル)プロピル]アミン
実施例29は、一般手続きBに従い合成された。
【0137】
HPLC 90%, Rt = 4.65 min. MS (AP) m/z 382 (M+H)。
【0138】
実施例30
1-(3-メチルフェニル)-3-[1-(3-フェノキシプロピル)ピペリジン-3-イル]イミダゾ[1,5-a]ピリジン
実施例30は、一般手続きBに従い合成された。
【0139】
HPLC 98%, Rt = 5.53 min. MS (AP) m/z 426 (M+H)。
【0140】
実施例31
3-{1-[2-(4-ブロモフェニル)エチル]ピペリジン-4-イル}-7-メチル-1-フェニルイミダゾ[1,5-a]ピリジン
実施例31は、一般手続きBに従い合成された。
【0141】
HPLC 80%, Rt = 6.05 min. MS (AP) m/z 474 (M+H)。
【0142】
実施例32
1-(4-フルオロフェニル)-3-[1-(1-フェニルエチル)ピペリジン-4-イル]イミダゾ[1,5-a]ピリジン (ラセミ)
実施例32は、一般手続きBに従い合成された。
【0143】
HPLC 96%, Rt = 5.58 min. MS (AP) m/z 400 (M+H)。
【0144】
実施例33
3-(1-アリルピペリジン-4-イル)-1-(4-クロロフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン
実施例33は、一般手続きBに従い合成された。
【0145】
HPLC 97%, Rt = 5.21 min. MS (AP) m/z 352 (M+H)。
【0146】
実施例34
2-{2-[4-(1-ビフェニル-4-イルイミダゾ[1,5-a]ピリジン-3-イル)ピペリジン-1-イル]エチル}ヘキサヒドロ-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン
実施例34は、一般手続きBに従い合成された。
【0147】
HPLC 91%, Rt = 5.84 min. MS (AP) m/z 533 (M+H)。
【0148】
実施例35
3-[1-(2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イル)ピロリジン-3-イル]-1-(3-メトキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン
実施例35は、一般手続きBに従い合成された。
【0149】
HPLC 88%, Rt = 5.65 min. MS (AP) m/z 410 (M+H)。
【0150】
実施例36
3-[1-(3-フェニルプロピル)ピペリジン-4-イル]-1-(2-チエニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン
実施例36は、一般手続きBに従い合成された。
【0151】
HPLC 96%, Rt = 5.36 min. MS (AP) m/z 402 (M+H)。
【0152】
実施例37
7-クロロ-1-(2-メトキシフェニル)-3-{1-[2-(3,4,5-トリメトキシフェニル)エチル]ピペリジン-4-イル}イミダゾ[1,5-a]ピリジン
実施例37は、一般手続きBに従い合成された。
【0153】
HPLC 96%, Rt = 5.28 min. MS (AP) m/z 537 (M+H)。
【0154】
実施例38
1-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-7-クロロ-3-{1-[2-(5-メトキシ-1H-インドール-3-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}イミダゾ[1,5-a]ピリジン
実施例38は、一般手続きBに従い合成された。
【0155】
HPLC 96%, Rt = 5.25 min. MS (AP) m/z 530 (M+H)。
【0156】
実施例39
1-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-7-クロロ-3-{1-[2-(2,6-ジメトキシフェノキシ)エチル]ピペリジン-4-イル}イミダゾ[1,5-a]ピリジン
実施例39は、一般手続きBに従い合成された。
【0157】
HPLC 98%, Rt = 5.41 min. MS (AP) m/z 537 (M+H)。
【0158】
実施例40
1-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-3-{1-[2-(5-メトキシ-1H-インドール-3-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}イミダゾ[1,5-a]ピリジン
実施例40は、一般手続きBに従い合成された。
【0159】
HPLC 87%, Rt = 4.83 min. MS (AP) m/z 495 (M+H)。
【0160】
実施例41:錠剤の製造
成分 mg/錠剤
1.式(I)の活性成分 10.0
2.微晶質セルロース 57.0
3.リン酸水素カルシウム 15.0
4.澱粉グリコール酸ナトリウム 5.0
5.コロイド二酸化ケイ素 0.25
6.ステアリン酸マグネシウム 0.75
活性成分1を成分2,3,4および5と約10分間混合する。次いでステアリン酸マグネシウムを加え、得られた混合物を約5分間混合し、フィルムコーティング有り、または無しで錠剤中に圧縮した。
【0161】
生物学的方法
実験方法
第1次スクリーニングおよびIC50測定
384ウェルプレートに接種された5HT2A受容体発現CHO細胞をフルオ−4AM蛍光色素で予め充填し、次いで化合物(第一次スクリーニング用に10μM)で15分間インキュベートした。蛍光強度はフルオロメトリックイメージングプレートリーダー(FLIPR384, モルキュラーデバイス)を用いて記録し、5−HT(EC70濃度)により喚起されたピーク反応の阻害が計算される。IC50測定は、第1次スクリーニングについて記載されたのと同じ機能アッセイを利用して行われ(15分間拮抗薬化合物プレインキュベーション)、3nM〜10μMの投薬量範囲で化合物を適用する。
【0162】
インヴィトロ受容体薬理学−選択性測定
化合物の結合定数を、線維芽細胞ライン(CHOまたはHEK293)に安定して発現する組換えヒトセロトニン受容体を使用し、シンチレーション近接アッセイまたはフィルター結合アッセイを使用し化合物が放射−標識トレーサーを置換する能力を測定して行った。5−HT1B、5−HT2Bおよび5−HT2C受容体結合調査のため、H-LSDを放射リガンドとして使用し、5−HT2Aおよび5−HTのため、H-5−HTトレーサーとして使用し、一方、5−HT1Aへの結合定数は、H-8−OH−DPATを使用して測定した。非選択性セロトニン受容体拮抗薬ミアンセリン(mianeserine)はリファレンス物質として使用した。
【0163】
5−HT2c受容体における活性は、FLIPRベースアッセイにおいて、10nM 5−HT誘導Ca2+電流において化合物の効果を測定して調査した。
【0164】
生物学的要約
阻害因子に関するKi値の計算は、アクティビティベースを使用して行った。Ki値は、Cheng Prushoffの式(ミカエリス-メンテンの式に続く可逆阻害):
Ki=IC50(1+[S]/Km)(Cheng, Y.C.; Prushoff, W.H. Biochem. Pharmacol. 1973, 22, 3099-3108)を使用しIC50から計算する。式(I)の化合物は、1nM〜10μMの範囲で5−HT2A受容体についてのIC50値を示す。
【0165】
7つの5−HT2A拮抗薬化合物は、5−HT2A受容体のFLIPRベース機能性スクリーニングにおいて同定された。これらの中で4つの化合物が平衡置換結合測定において試験された。本実験の結果では、実施例2及び実施例4が、Ki値が各々6及び14(n=3)で、5−HT2A受容体特殊型(subtype)について高結合性リガンドであることが示された。これら双方の化合物は、試験された他の5つのセロトニン受容体(5−HT2C、5−HT2B、5−HT1A、5−HTおよび5−HT1B)に対し少なくとも20倍の選択性であることが示された。さらに、実施例2及び実施例4は、効能の観点において、5−HT2C受容体に対し5−HT2Aについて高い選択性を示すことがわかった。5−HT2A反応の可逆阻害性は試験した全化合物について示された。
【表2】

【0166】
上記の表は、5−HT2Aについての、他のセロトニン結合受容体との比較における2つの実施例化合物の選択性を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物、および、その薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、幾何異性体、互変異性体、光学異性体、およびプロドラッグ形態:
式(I):
【化1】

式中、
Xは、アリール及びヘテロアリールから選択され、任意に1又は2以上のC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、メチレンジオキシ、アリール、ハロゲン、及びハロ−C1−6アルキルにより独立に置換されていてもよく;
Yは、C−Z及びNから選択され;
Zは、水素、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、及びハロゲンから選択され;
は、式(II)で表される基であるか、もしくは式(III)で表される基のいずれかである;
式(II):
【化2】

(式中、
は、
- 水素、または、
- oが1の場合にC2−6アルケニルであり、または、
- oが1〜3の場合に任意に1又は2以上のC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロゲン、シアノ、およびメチレンジオキシにより独立に置換されていてもよいアリールであり、
- oが0の場合にアリール−C1−6アルキルであり、
- oが2又は3の場合に任意に1又は2以上のC1−6アルコキシ、およびハロゲンにより独立に置換されていてもよいアリールオキシであり、
- 任意に1又は2以上のC1−6アルキル、およびC1−6アルコキシにより独立に置換されていてもよいヘテロアリールであり、
- 任意に1又は2以上のC1−6アルキル、およびC1−6アルコキシにより独立に置換されていてもよいヘテロ環である;
mは0又は1であり;
nは1又は2であり:
oは0、1、2、又は3である)
式(III):
【化3】

(式中、
は、水素またはC1−6アルキルであり;
は、任意に1又は2以上のC1−6アルキル、およびC1−6アルコキシにより独立に置換されていてもよいC1−6アルキル、アリール、またはヘテロアリール−C1−6アルキルであり;
pは0または1である。)
【請求項2】
Xは、
- 任意に1又は2以上のメチル、メトキシ、メチレンジオキシ、フェニル、クロロ、フルオロ、およびトリフルオロメチルにより独立に置換されていてもよいフェニル;および
- チエニル
から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Xは、フェニル、3−メチルフェニル、2−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、3,4−メチレンジオキシフェニル、1,1’−ビフェニル−4−イル、4−クロロフェニル、4−フルオロフェニル、2−チエニル、および、4−トリフルオロメチルフェニルから選択される、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
Zは、水素、メチル、クロロ、およびメトキシから選択される、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項5】
は、
- 水素;
- ビニル;
- インダニル;
- 任意に1又は2以上のメチル、メトキシ、ブロモ、フルオロ、シアノ、およびメチレンジオキシにより独立に置換されていてもよいフェニル;
- フェニルエチル;
- 任意に1又は2以上のメトキシ、フルオロ、クロロ、およびブロモにより独立に置換されていてもよいフェノキシ;
- 任意に1又は2以上のメトキシにより独立に置換されていてもよいインドリル;
- チエニル;および
- ヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン
から選択される、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
は、水素、ビニル、フェニル、2−インダニル、3−メチルフェニル、3,4,5−トリメトキシフェニル、4−ブロモフェニル、4−フルオロフェニル、1−フェニルエチル、フェノキシ、2,6−ジメトキシフェノキシ、4−フルオロフェノキシ、3−インドリル、5−メトキシ−3−インドリル、2−チエニル、およびヘキサヒドロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオンから選択される、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
m+nは、1または2である、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
は、水素およびメチルから選択される、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項9】
は、メチル、2−インダニル、および2−メチル−3−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−n−プロピルから選択される、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項10】
以下から選択される、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の化合物:
2-(3-{4-[1-(4-フルオロフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-3-イル]ピペリジン-1-イル}プロピル)ヘキサヒドロ-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン、
1-フェニル-3-[1-(2-フェニルエチル)ピペリジン-4-イル]イミダゾ[1,5-a]ピリジン、
3-{1-[2-(4-フルオロフェニル)エチル]ピペリジン-4-イル}-1-(3-メトキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン、
7-メチル-1-フェニル-3-[1-(2-フェニルエチル)ピペリジン-4-イル]イミダゾ[1,5-a]ピリジン、
1-(4-クロロフェニル)-3-[1-(2-フェニルエチル)ピペリジン-4-イル]イミダゾ[1,5-a]ピリジン、
1-(4-メトキシフェニル)-3-[1-(2-フェニルエチル)ピペリジン-4-イル]イミダゾ[1,5-a]ピペリジン、
1-(4-クロロフェニル)-7-メチル-3-ピペリジン-4-イルイミダゾ[1,5-a]ピリジン、
1-(3-メチルフェニル)-3-[1-(2-フェニルエチル)ピペリジン-4-イル]イミダゾ[1,5-a]ピリジン、
1-(2-メトキシフェニル)-3-[1-(2-フェニルエチル)ピペリジン-4-イル]イミダゾ[1,5-a]ピリジン、
3-{1-[2-(4-フルオロフェニル)エチル]ピペリジン-4-イル}-1-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン、
7-クロロ-1-(3-メトキシフェニル)-3-{1-[2-(3-メチルフェニル)エチル]ピペリジン-4-イル}イミダゾ[1,5-a]ピリジン、
1-(3-メトキシフェニル)-3-{1-[2-(2-チエニル)エチル]ピペリジン-4-イル}イミダゾ[1,5-a]ピリジン、
7-クロロ-3-[1-(2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イル)ピロリジン-3-イル]-1-(4-メトキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン、
3-{1-[2-(2,6-ジメトキシフェノキシ)エチル]ピペリジン-4-イル}-1-(4-フルオロフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン、
7-クロロ-1-(3-メトキシフェニル)-3-[1-(2-フェニルエチル)ピペリジン-4-イル]イミダゾ[1,5-a]ピリジン、
3-[1-(4-クロロフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-3-イル]-N-メチルプロパン-1-アミン、
3-(1-アリルピペリジン-4-イル)-7-クロロ-1-フェニルイミダゾ[1,5-a]ピリジン、
3-{1-[3-(4-フルオロフェノキシ)プロピル]ピペリジン-3-イル}-1-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン、
1-(4-フルオロフェニル)-3-[1-(2-フェニルエチル)ピペリジン-4-イル]イミダゾ[1,5-a]ピリジン、
1-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-7-クロロ-3-{1-[2-(3,4,5-トリメトキシフェニル)エチル]ピペリジン-4-イル}イミダゾ[1,5-a]ピリジン、
7-クロロ-3-{1-[2-(1H-インドール-3-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}-1-(3-メトキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン、
1-(3-メトキシフェニル)-3-[1-(3-フェニルプロピル)ピロリジン-3-イル]イミダゾ[1,5-a]ピリジン、
3-{1-[2-(5-メトキシ-1H-インドール-3-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}-1-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン、
2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イル(メチル){3-[1-(3-メチルフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-3-イル]プロピル}アミン、
2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イル{3-[1-(3-メトキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-3-イル]プロピル}メチルアミン、
7-クロロ-3-{1-[2-(4-フルオロフェニル)エチル]ピペリジン-4-イル}-1-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン、
2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イル{2-[1-(4-フルオロフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピラジン-3-イル]エチル}メチルアミン、
3-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-N-{2-[1-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-3-イル]エチル}-2-メチルプロパン-1-アミン、
2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イル(メチル)[3-(1-フェニルイミダゾ[1,5-a]ピリジン-3-イル)プロピル]アミン、
1-(3-メチルフェニル)-3-[1-(3-フェノキシプロピル)ピペリジン-3-イル]イミダゾ[1,5-a]ピリジン、
3-{1-[2-(4-ブロモフェニル)エチル]ピペリジン-4-イル}-7-メチル-1-フェニルイミダゾ[1,5-a]ピリジン、
1-(4-フルオロフェニル)-3-[1-(1-フェニルエチル)ピペリジン-4-イル]イミダゾ[1,5-a]ピリジン、
3-(1-アリルピペリジン-4-イル)-1-(4-クロロフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン、
2-{2-[4-(1-ビフェニル-4-イルイミダゾ[1,5-a]ピリジン-3-イル)ピペリジン-1-イル]エチル}ヘキサヒドロ-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン、
3-[1-(2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イル)ピロリジン-3-イル]-1-(3-メトキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン、
3-[1-(3-フェニルプロピル)ピペリジン-4-イル]-1-(2-チエニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン、
7-クロロ-1-(2-メトキシフェニル)-3-{1-[2-(3,4,5-トリメトキシフェニル)エチル]ピペリジン-4-イル}イミダゾ[1,5-a]ピリジン、
1-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-7-クロロ-3-{1-[2-(5-メトキシ-1H-インドール-3-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}イミダゾ[1,5-a]ピリジン、
1-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-7-クロロ-3-{1-[2-(2,6-ジメトキシフェノキシ)エチル]ピペリジン-4-イル}イミダゾ[1,5-a]ピリジン、および
1-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-3-{1-[2-(5-メトキシ-1H-インドール-3-イル)エチル]ピペリジン-4-イル}イミダゾ[1,5-a]ピリジン.
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれか1項に記載の化合物の製造方法であり、以下の工程:
a)式(IV):
【化4】

[式中、Yは、C−ZおよびNから選択され、Zは、水素、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、及びハロゲンから選択される]
の化合物を、式X−MgBr:
[式中、Xは、任意に1又は2以上のC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、メチレンジオキシ、アリール、ハロゲン、およびハロ−C1−6アルキルで独立に置換されていてもよいアリールおよびヘテロアリールから選択される。]
のグリニャール試薬を用いて反応させ、次いでホウ水素化ナトリウム等の還元剤を用いて還元することにより、式(V):
【化5】

[式中、X、Y、およびZは上述に規定の通りである。]
の化合物を得る工程;
b)カルボニルジイミダゾール等のカップリング試薬の存在下、式(V)の化合物と式(VI)または式(VII):
【化6】

[式中、mは0または1、nは1または2、pは0または1であり、Rは水素またはC1−6アルキルである。]
のいずれかのカルボン酸との反応によるアミド化により、各々、式(VIII)および(IX):
【化7】

[式中、X、Y、Z、m、n、p、およびRは前述に規定の通りである。]
の化合物を得る工程;
c)オキシ塩化リンを用いた式(VIII)の化合物の環化、またはトリフルオロ酢酸無水物を用いた式(IX)の化合物の環化により、各々、式(X)または式(XI):
【化8】

[式中、X、Y、Z、m、n、p、およびRは前述に規定の通りである。]
の化合物を得る工程;
d)酸性条件下、式(X)または式(XI)の化合物の脱保護により、各々、式(XII)または式(XIII):
【化9】

[式中、X、Y、Z、m、n、p、およびRは前述に規定の通りである。]
の化合物を得る工程;
および、任意に工程e)およびf)のいずれかの工程;
e)式(XII)または式(XIII)の化合物の、各々e1)およびe2)に記載の離脱基の置換を介したアルキル化:
e1)N−エチルジイソプロピルアミン等の第3級アミンの存在下、式(XII)の化合物を式R(CH−LG(式中、Rは、oが1のときC2−6アルケニルであり;oが1〜3のとき任意に1または2以上のC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロゲン、シアノ、およびメチレンジオキシにより独立に置換されていてもよいアリールであり;oが0のときアリール−C1−6アルキルであり;oが2〜3のとき任意に1または2以上のC1−6アルコキシおよびハロゲンにより独立に置換されていてもよいアリールオキシであり;任意に1または2以上のC1−6アルキルおよびC1−6アルコキシにより独立に置換されていてもよいヘテロアリールであり;または任意に1または2以上のC1−6アルキルおよびC1−6アルコキシにより独立に置換されていてもよいヘテロ環であり、oは1、2または3であり、LGは離脱基である。)のアルキル化剤と反応させ、式(XIV)の化合物を得る工程;または
e2)N−エチルジイソプロピルアミンの存在下、式(XIII)の化合物を式R−LG(式中、Rは任意に1または2以上のC1−6アルキルおよびC1−6アルコキシにより独立に置換されていてもよいアリール、またはヘテロアリール−C1−6アルキルであり;LGは上述に規定の通りである。)のアルキル化剤と反応させ、式(XV)の化合物を得る工程:
【化10】

[式中、X、Y、Z、m、n、o、p、R、RおよびRは前述に規定の通りである。]
f)式(XII)または式(XIII)の化合物の、各々f1)およびf2)に記載の還元的アミノ化を介したアルキル化:
f1)式(XII)の化合物を、式R−(CH−CHO(式中、Rは上述に規定の通りであり、qは1〜2である。)のアルデヒド、アセトフェノンまたは2-インダノンと反応させ、次いでトリアセトキシホウ水素化ナトリウム等の還元剤を用いて反応させ、式(XIV)の化合物を得る工程;または
f2)式(XIII)の化合物を式R−CHO(式中、Rはヘテロアリール−C1−6アルキル、好ましくは1−メチル−2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−エチル、または2−インダノンである。)のアルデヒドと反応させ、次いでトリアセトキシホウ水素化ナトリウム等の還元剤を用いて反応させ、式(XV)の化合物を得る工程;
を含む製造方法。
【請求項12】
療法において使用する、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項13】
5HT2A受容体関連障害の予防または治療において使用する、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項14】
障害が、精神分裂病、精神性うつ病、片頭痛、癲癇、強迫性障害、不眠症及び閉塞性睡眠時無呼吸等の睡眠障害、神経性食欲不振、高血圧症、血管痙攣、アンギナ、レーノー現象、及び発作を含む血栓性疾患等の心血管系疾患、緑内障、アルコール、およびコカイン依存症から選択される、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
活性成分として請求項1乃至10のいずれか1項に記載の化合物を、薬学的に許容し得る賦形剤または担体との組合せにおいて含有する薬学的調製物。
【請求項16】
5HT2A受容体関連障害の予防または治療において使用する、請求項15に記載の薬学的調製物。
【請求項17】
障害が、精神分裂病、精神性うつ病、片頭痛、癲癇、強迫性障害、不眠症及び閉塞性睡眠時無呼吸等の睡眠障害、神経性食欲不振、高血圧症、血管痙攣、アンギナ、レーノー現象、及び発作を含む血栓性疾患等の心血管系疾患、緑内障、アルコール、およびコカイン依存症から選択される、請求項16に記載の薬学的調製物。
【請求項18】
5HT2A受容体関連障害の予防または治療方法であって、かかる治療を必要とする対象に請求項1乃至10のいずれか1項に記載の化合物の有効量を投与することを含む方法。
【請求項19】
障害が、精神分裂病、精神性うつ病、片頭痛、癲癇、強迫性障害、不眠症及び閉塞性睡眠時無呼吸等の睡眠障害、神経性食欲不振、高血圧症、血管痙攣、アンギナ、レーノー現象、及び発作を含む血栓性疾患等の心血管系疾患、緑内障、アルコール、およびコカイン依存症から選択される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
5HT2A受容体活性を調節する方法であって、かかる治療を必要とする対象に請求項1乃至10のいずれか1項に記載の化合物の有効量を投与することを含む方法。
【請求項21】
5HT2A受容体関連障害の予防または治療に使用する薬剤の製造における、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項22】
障害が、精神分裂病、精神性うつ病、片頭痛、癲癇、強迫性障害、不眠症及び閉塞性睡眠時無呼吸等の睡眠障害、神経性食欲不振、高血圧症、血管痙攣、アンギナ、レーノー現象、及び発作を含む血栓性疾患等の心血管系疾患、緑内障、アルコール、およびコカイン依存症から選択される、請求項21に記載の使用。

【公表番号】特表2007−504220(P2007−504220A)
【公表日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−525300(P2006−525300)
【出願日】平成16年8月27日(2004.8.27)
【国際出願番号】PCT/SE2004/001235
【国際公開番号】WO2005/021545
【国際公開日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願人】(506074705)ガラパゴス・エヌブイ (2)
【Fターム(参考)】