ウエハ処理方法およびシステム
【課題】本実施形態は、ウエハのような対象物を処理するのに使用するための方法及びシステム(120)を提供し、ウエハの研磨及び/又は研削を含む。
【解決手段】フロントエンドモジュール(124)は、保管装置(126)を連結し、処理のための対象物を保管する。フロントエンドモジュール(124)は、単一のロボット、搬送ステーション、及び複数のエンドエフェクタを備えることができる。処理モジュール(122)は、単一のロボットが対象物を保管装置から処理モジュール(122)へ供給するように、フロントエンドモジュール(124)と連結される。処理モジュール(122)は、回転テーブル、及び、供給された対象物を取り出しそして対象物を回転テーブル上で処理するキャリアをもつスピンドルを備える。
【解決手段】フロントエンドモジュール(124)は、保管装置(126)を連結し、処理のための対象物を保管する。フロントエンドモジュール(124)は、単一のロボット、搬送ステーション、及び複数のエンドエフェクタを備えることができる。処理モジュール(122)は、単一のロボットが対象物を保管装置から処理モジュール(122)へ供給するように、フロントエンドモジュール(124)と連結される。処理モジュール(122)は、回転テーブル、及び、供給された対象物を取り出しそして対象物を回転テーブル上で処理するキャリアをもつスピンドルを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウエハ処理、より詳細には、ウエハ処理システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
化学機械研磨又は化学機械平坦化(CMP)は、半導体基板や基板上の膜を含む材料を研磨する技術であり、高い均一性および平坦性を提供する。この処理は、マイクロエレクトロニクス回路の製造中に創られる膜上の高い形状を除去するのに用いられ、あるいは、膜の下部に埋められた回路を露出させるために膜の層を除去するのに用いられる。いくつかの場合には、プロセスは、マイクロエレクトロニクス回路の製造に先立って半導体のスライスを平坦化することができる。
いくつかの慣用の化学機械研磨処理は、プラテン上に位置決めされた単一の大きな研磨パッドを有し、基板が研磨のためにこれに対向して位置決めされる装置を用いる。位置決め部材は、研磨される基板を位置決めし回転する研磨パッドに対して付勢する。化学スラリーは、研磨材料を有すことがあり、一般的には研磨パッド上に保持されて研磨パッドの研磨特性を修正し、基板又は膜の研磨を増進する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本実施形態は、ウエハのような対象物を処理するのに使用される方法およびシステムを提供し、ウエハの研磨及び/又は研削を含む。一部の実施形態は、フロントエンドモジュールと処理モジュールを含むシステムを提供する。フロントエンドモジュールは、処理のための対象物を保管する保管装置と連結する。フロントエンドモジュールは、単一のロボットと、移動ステーションと、複数のエンドエフェクタとを備える。処理モジュールは、単一のロボットは保管装置から処理モジュールへ対象物を引き渡すように、フロントエンドモジュールと連結される。処理モジュールは、回転テーブル及び引き渡された対象物を取り出せるように構成されたキャリアをもつスピンドルを備え、回転テーブル上で対象物を処理する。
【0004】
他の実施形態は、ウエハを処理するのに用いる装置を与える。この装置は、単一のタレット、タレットと協働する第1のスピンドル、タレットと協働する第2のスピンドル、タレットと協働してタレットを使用する第1のスピンドルを割り出す第1のモータ、タレットと協働して第1のスピンドルとは独立してタレットを使用する第2のスピンドルを割り出す第2のモータを備えている。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】図1は一部の実施形態によるシステムの簡略化された構成図を示している。
【図2】図2は図1のウエハ処理システムの上面図を示している。
【図3】図3は図1および図2のシステムのより詳細な上面図を示している。
【図4】図4は一部の実施形態によるロードステーションの斜視図を示している。
【図5】図5は図4のロードステーションの下方からの斜視図を示している。
【図6】図6は一部の実施形態による図4のロードステーションの下部の分解図を示している。
【図7】図7は図6の下部を部分的に切断した上方からの斜視図を示している。
【図8】図8は図4の組み立てられた下部を部分的に切断した下方からの斜視図を示している。
【図9】図9は図8の下部のばねの拡大図を示している。
【図10】図10は図8の下部のばねの拡大図を示している。
【図11】図11は図8の下部のばねの拡大図を示している。
【図12】図12はロードステーションの中間部および上部の分解図を示している。
【図13】図13はウエハをつかむばねの拡大図と図12の中間部および上部のウエハガイドリングを共に示している。
【図14】図14は一部の実施形態によるキャリアの分解図を示している。
【図15】図15はウエハをキャリアにロードするための処理の簡略化したフロー 図を示している。
【図16】図16は図4のロードステーションの中間部に採用される感知アレーの斜視図を示している。
【図17】図17は図16の感知アレーの拡大図を示している。
【図18】図18は一部の実施形態によるロードステーションの側面図を示している。
【図19】図19は図18のロードステーションの断面図を示している。
【図20】図20はZ軸の周りを回転する図19に示すロードステーションの断面図を示している。
【図21】図21は図18のロードステーションの上面図を示している。
【図22】図22はウエハチャックアセンブリおよびロードガイドリングと共に図19のロードステーションの断面図を図を示しており、シリンダは伸長位置にある。
【図23】図23は一部の実施形態によるロードステーションの等角図を示している。
【図24】図24はZ軸周りに回転する図23のロードステーションを示している。
【図25】図25は図23および図24のロードステーションの部分断面図を示している。
【図26】図26は伸長位置にあるシリンダと共にZ軸周りに回転する図25のロードステーションの部分断面図を示している。
【図27】図27は図23のロードステーションの上面図を示している。
【図28】図28は一部の実施形態によるウエハ処理システムのコントロールシステムの簡略化されたブロック図を示している。
【図29】図29はウエハ処理システムのための一部の実施形態によるシステムの上面図を示している。
【図30】図30は図29のシステムの等角図を示している。
【図31】図31はウエハ処理のためのシステムの簡略化された等角図を示している。
【図32】図32は一部の実施形態によるシステムの簡略化された等角図を示している。
【図33】図33はアンロードステーションの簡略化された断面図を示している。
【図34】図34はCMP研磨中に考慮される3つの力を示している。
【図35】図35は スピンドルの力をキャリブレーションする際に使用するための処理の簡略化されたフロー図を示している。
【図36】図36はスピンドルの力に対するベローズ圧力又はピストン圧力から収集されたデータを利用して作られたスピンドルキャリブレーション曲線を示している。
【図37】図37は保持リング力を生成する膨張式のリングシール圧力あるいは対応するウエハ力を生成する膨張式の膜圧力のいずれかに対応するキャリブレーション曲線を示している。
【図38】図38は2つのFOUPフロントエンドモジュールの簡略化された上面から見たブロック図を示している。
【図39】図39は3つのFOUPフロントエンドモジュールの簡略化された上面から見たブロック図を示している。
【図40】図40は一部の実施形態によるタレットの簡略化した断面図を示している。
【図41】図41はパッドコンディショナの等角図を示している。
【図42】図42は図41のパッドコンディショナの上面からの部分的な透視図を示している。
【図43】図43は図41および図42のパッドコンディショナの断面図を示している。
【図44】図44は図41ないし図43のパッドコンディショナの下側面図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0006】
対応する参照する文字は、いくつかの観点の図面を通じて対応する部品を示す。図における要素が簡略化及び明確化のために図解されており、一定の縮尺で描かれる必要がないことが当業者にとって明らかである。例えば、図面の中のいくつかの要素の寸法は、本発明の様々な実施形態の理解を改善するのを助けるために、他の要素に対して誇張されている。また、商業的に実現可能な実施形態において、実用的で又は必要である共通のしかし良く知られた要素は、障害のより少ない見方を促すために、本発明のこれら様々な実施形態では頻繁に示されない。
【0007】
本実施形態は、一又はそれ以上の自動化されたプロセスを通して処理されるべきウエハ及びその他の対象物を処理するための装置、システム及び方法を与える。たとえば、本実施形態は、特に、化学機械研磨(CMP)に適用され得る。CMPは、少なくとも部分的に、シリコンを主体とするウエハ、半導体ウエハ、磁気抵抗効果(MR)又は巨大磁気抵抗効果(GMR)ヘッド、及び他の同様の平坦化及び/又は研磨すべき対象物のような平らな対象物を平坦化及び/又は研磨するのに用いられる。一部の好ましい実施形態は、相対的にコンパクトで、安価で、高い信頼性のシステムに方向付けられる。本実施形態は、CMP研磨が実行されている間ウエハを保持するキャリアへのウエハの非常に信頼できるローディングを提供する。
【0008】
図1は、一部の実施形態によるシステム120の簡略化された構成図である。このシステムは、処理モジュール122およびフロントエンドモジュール124を含む。フロントエンドモジュールは、ウエハのような処理される対象物を容器又は保管要素126から取り出し、そして、対象物を処理モジュールへ供給する。処理モジュールは、望まれる結果の製品に依存して対象物を処理する。一部の実施形態では、処理モジュール122はウエハを研磨する。処理モジュールは、一部の実施形態では、付加的に及び/又は択一的に、ウエハを研削する。フロントエンドモジュール124は、以下で十分に記述されるように、異なるフロントエンドモジュールが異なるタイプの処理モジュールと協働するように、処理モジュールから引き離され得る。処理モジュール122とフロントエンドモジュール124は、一緒に作動し、そして、一般的には、作動中に共に固定される。システムは、一般的には、構造用の鋳物と処理モジュール及びフロントエンドモジュールを囲むフレームをさらに含む。
【0009】
図2は、一部の実施形態による図1のウエハ処理システム120の簡略化された上面図をフロントエンドモジュール124に固定された処理モジュール122およびフロントエンドモジュールに固定された2つの保管要素126とともに示している。図3は、一部の実施態様による図1及び図2のウエハ処理システム120のさらなる詳細な上面図を示している。図2及び図3を参照すると、保管要素126は、実質的に処理のための対象物を保管する装置であり、フロントエンドモジュールによりアクセスされ得る。たとえば、保管要素は、ウエハを保管するために容器のドアのオープナをもつ前方が開口したユニット化された容器(FOUP)、標準機械インターフェース(SMIF)、開放カセットローダをもつカセット、ウエハが保管される液体を収容する容器、及び、他の同様な装置であってもよい。他の実施形態では、容器を運搬するカートは、フロントエンド124内に挿入され、容器がフロントエンド内に位置づけられるようにし、処理されたウエハが容器に挿入され及び/又はウエハが容器から取り出されるようにする。フロントエンドモジュールは、一般的には、FOUP、SMIF、カセット及び他の保管装置をフロントエンドモジュールに取り付ける一またはそれ以上の取り付け面(たとえば、Box Opener/Loader to Tool Standard(BOLTS) インターフェース)を含む。一部の実施形態では、取り付け面は、保管装置との位置あわせのために上下左右の調整が可能である。
【0010】
フロントエンドモジュール124は、ウエハや他の対象物を保管要素126から取り出すロボット220のような運搬装置を含む。ロボット制御は、ウエハを取り出し、ウエハを処理モジュール122へ運搬し、そして、処理されたウエハを保管要素へ復帰させる。一部の好適な実施形態は、フロントエンドモジュールを単一のロボットに限定している。システムを単一のロボットに限定することにより、フロントエンドモジュールは、範囲又は設置面積が大きく減少し、コストが低減され、複雑性が低減され、信頼性が増加するように構成され得る。しかしながら、単一のロボットの実施は、処理速度、処理能力を制限するが、寸法、コスト、および複雑性の削減と信頼性の増加の利益は、処理能力の削減のトレードオフを補償する。フロントエンドモジュールの択一的な実施形態は、しかしながら、上述した処理モジュール122と協働し得る複数のロボットで構成されていてもよい。システム120の全体の寸法は、ユーザにとって限界的であってもよく、システムにより占有される床面積又は設備スペースは、クリーンルーム内であるように、非常に限られていてもよく、一般的には相対的に価値が高い。
【0011】
ロボットは、一部の実施形態では、6軸ロボットを通して実施される。6軸ロボットは、他のシステム、例えば、共通極スタイルのロボットを採用する他のCMPシステムが実行できない、あるいは、複数のロボットを包含なしでは実行できない機能をフロントエンドモジュールに実行させる。一般的には、標準的な極スタイルロボットを用いると、ロボットは水平方向に作動し、ウエハ及びウエハを受容する部品の位置決めの実質的にあらゆる面は実質的に水平に位置決めされる(例えば、地面に平行)。この水平の制限は、ウエハの動きを制約し、装置の構成及び/又はそれを位置づけるものは、ウエハを受容する(システムの寸法が増大する)。
【0012】
択一的には、本実施形態に利用される6軸ロボットは、ウエハの水平方向の動きと配置、ウエハの垂直方向の動き及び配置を可能にし、その上に、実質的にあらゆる方向を可能にする。システムの部品及びカート又はシステムと協働するFOUPは、6軸ロボットと正確には位置あわせの必要がなく、不整合を調整及び/又は補償するように移動させ得る。システムのセットアップの間、ロボットは手動で望ましい位置へ操作され、手動操作で設定される位置、傾斜、角度及び他のパラメータは作動中のロボットによる将来の同定のために記憶される。
【0013】
ロボット220は、搬送中のウエハを把持するためにエンドエフェクタを利用する。一部の実施形態では、ロボットは、ツールチェンジャ370,372を使用することにより実施される2つの分離したエンドエフェクタを利用する。さらに以下で記述されるように、第1のエンドエフェクタ370は、ドライウエハを把持し搬送するために使用され、第2のエンドエフェクタ372は、ウエットウエハを把持し搬送するために使用される。搬送ステーション222は、フロントエンドモジュール内の一部の実施形態に包含され、そこでロボットはエンドエフェクタを切り替えながらウエハを位置決めする。搬送ステーションは、一部の実施態様においては、地面又は研磨テーブルに対して概略的に垂直な方向にウエハを受け入れ、一部の実施形態では、わずかな角度でウエハを受け入れる(例えば、垂直方向から約15度)。
【0014】
フロントエンドモジュール124の一部の実施形態は、選択的に、一又はそれ以上の単一のステーションウエハクリーナ224及び/又は測定ステージ226を含む。例えば、測定装置は、Nova設備及び/又は他の設備を包含することができる。単一のステーションウエハクリーナ224には、ウエハをカセット又はFOUP又は保管具に戻す前に処理されたウエハの複数ステージでの洗浄及び清掃を実行するものを含めることができる。単一のステーションウエハクリーナの利用は、一般的には処理能力を犠牲にして設置空間を節約する。一般的には、他のCMPシステムは、スループットを最適化しようと努め、そして、システムのサイズには特には関心がない。システム120の他の実施形態は、スループットを増大させるために複数の単一のステーションウエハクリーナを含めることができ、あるいは、フロントエンドモジュール124のサイズが一般的に増大するのを犠牲にして異なるステージの清浄を実行するために一連のステーションを含めることができる。
【0015】
一又はそれ以上の電気キャビネット及び/又は制御回路228もまたフロントエンドモジュール内に包含され、電力を供給し、制御し、フロントエンドモジュール124の部品を駆動する。フロントエンドモジュールは、清浄された空気をシステム内へ導くフィルタリングシステムのような付加的な特徴及び/又は装置を含めることができ、例えば、高効率微粒子空気(HEPA)フィルタリングシステムのようなものである。プリアライメント方法は、フロントエンドモジュール124を処理モジュール122と共に整列させるのと同様に、カセット、FOUP、又は他の装置をフロントエンドモジュールと共に整列させ、固定する際に補助することに包含され得る。同様に、ウエハ識別表示(ID)リーダは、ウエハからのIDを読み取りそして多くの異なる使用のためにウエハの処理を記録することに含められ得る。例えば、処理モジュールを通して実行する処理のタイプを照合及び/又は同定、記録保存、在庫計算、及び/又は他の目的である。フロントエンドモジュールの一部の実施形態はさらにユーザインターフェース274(一般的には、キーボード又は他の入力装置及びモニタ)を含む。一部の実施形態は、択一的に及び/又は付加的に外部ユーザインターフェースをシステム120と遠方から協働させるデータポートを与える。ユーザインターフェースは、ユーザがシステム120の作動を制御し、システムをモニタし、システムからの報告とデータを回収し、そして、システムの作動を修正するのを許容する。
【0016】
上で紹介したように、フロントエンドモジュール124は、ウエット容器及び/またはカセットと共に構成され得る(例えば、図32のカセット3214は以下でより十分に記述される)。ウエット容器は、処理モジュール122における処理に続くウエハを受け取り、ウエハのウエットを維持し、その結果、スラリー及び/又は他の処理用化学薬品及び物質はウエハ上で乾かない。ウエット容器は、容器を上昇及び下降させることができる容器ホルダ内に位置づけられる。一部の実施態様では、ウエット容器及びホルダは、クリーナ及び/又は測定システム226の代わりに組み込まれ、再び望ましい設置面積を維持する。
【0017】
フロントエンドモジュール124は、処理モジュール122から取り外し可能で、そして、多くの異なる特徴及び機能性を組み込むことができるため、フロントエンドモジュールは、特定のユーザのニーズに合致する異なる定義の仕様のために構成され得る。フロントエンドモジュール124のカスタマイジングは、異なる定義された仕様のために、システム120が異なるユーザの要求に合致するのを許容し、代替の増進を与え、カスタマイズされた処理を許容する。
【0018】
処理モジュール122はロードモジュール230、アンロードモジュール232、一又はそれ以上の研磨テーブル234,236及び一又はそれ以上のスピンドル240,242を含む。図2に示す実施形態では、2つの研磨テーブル234及び236と2つのスピンドル240及び242を含む。他の実施形態は、3又はそれ以上の研磨テーブル及びスピンドル、あるいは、唯一の研磨テーブル及びスピンドルを含むことができる。スピンドル240,242は、キャリア244,246を回転させ位置決めする回転タレット248と独立に固定される。キャリアコントローラ250は、スピンドル/キャリアの一方に固定され、両方のスピンドルの回転を駆動する。キャリアコントローラは、各スピンドルの回転を独立に駆動して両方のスピンドルは同時に回転することができ、第1のスピンドル240は第2のスピンドル242が静止している間回転することができ、逆もまた同様である。処理モジュール122は、選択的にさらにバフテーブル254及び/又は洗浄ステーション256を含むことができる。電気回路、電源、電源制御及び動作制御260は、電気キャビネットの中に含まれる。電気キャビネットは、図のように、分離したキャビネットとして処理モジュール122から装着又は離脱され得る。この回路は、処理モジュールの各部品と連結されて電源を供給し、及び/又は部品の動作を制御する。パッドコンディショナ262もまた含めることができる。フロントエンドモジュール124及び処理モジュール122は、当該技術分野で周知のように、ウエハ処理のための他の部品を付加的に含めることができる。
【0019】
作動中、ロボット220は、一部の実施形態において、2つの異なるエンドエフェクタであるウエットエンドエフェクタ及びドライエンドエフェクタを利用する。このロボットは、エンドエフェクタを把持されたウエハの処理の段階に依存して切り換える。2つの分離したエンドエフェクタを利用することにより、本実施形態は、単一のロボット運搬手段220を通して作動する。システムを単一のロボットに制限することはコスト、複雑性を削減し、他の利益を与える。しかしながら、一部の選択的な実施形態は、複数のロボットを含んでいてもよい。
【0020】
一部の実施形態では、ロボットは第1のエンドエフェクタ(例えば、ウェットエフェクタ)をエフェクタ保管場所に位置決めし、第1のエンドエフェクタから離れ、そして、第2のエフェクタ(例えば、ドライエフェクタ)にその保管場所から係合する。エンドエフェクタに係合することにより、ロボットは電気的又は空圧的に連結し、そして、エンドエフェクタに係合し、電力及び/又は電気信号を供給する。一部の実施形態では、ツール交換装置がロボット220に組み込まれ、エフェクタの係合及び離脱を許容する。ツール交換は、機械的なラッチ機構を含み、一部の実施形態では、電気及び空気圧の接続の双方を与えるエンドエフェクタに係合する。作動中、例えば、ロボットはドライエンドエフェクタを利用して処理されるべきFOUPカセットからウエハを取り出し、カセットのクリーンな環境を汚染するのを避けるように処理されたウエハを戻す。ロボットは、ドライウエハを搬送ステーション222に一時的に置き、ウェットエンドエフェクタに切り替え、ウエハを把持し、処理モジュール122のロードステーション230へウエハを搬送する。図2及び図3に示す実施形態では、搬送ステーションは、ウェットウエハクリーナ224と測定システム226の間に位置づけられる。
【0021】
ウエハは、ロードステーション230内に正確に位置決めされる。以下において詳細が記述されるように、精度は、いくつかの有利な特性とエンドエフェクタ及びロードステーションの部品とを通して達成される。ロードステーションにおいて一旦位置決めされると、ウエハセンサ26(図16参照)はウエハの存在を検出し、スピンドルの一つ、例えば、スピンドル246の動作を起動する。タレット及びスピンドルコントローラ250(一部の実施形態ではそれぞれ図28に示すコントローラ2812及び2836を通して実行される)は、タレット248の一つにロードステーションを越えた適切な位置でスピンドル246を回転させ、ウエハを取り上げ、ウエハを研磨のために第1の研磨テーブル234へ移動する(あるいは研削等の他の処理)。ロボット220は、ロボットがロードステーションに対して新たなウエハを取り出し及び供給するように、ロードステーションが空であることを、キャリア及びロードステーション内でウエハセンサにより知らされる。タレット及びスピンドルコントローラ250(例えば、図28のコントローラ2812及び2836)はそれから第2のスピンドルを回転させ、処理のために第2のウエハを取り出す。本実施形態のデザインが原因で、スピンドルは独立に作動し、固定されたタレットを越える改良された動作を許容する。例えば、一のタレット/スピンドルは、他のタレット/スピンドルが回転してウエハをロード又はアンロードしている間に研磨することができる。
【0022】
ウエハの研磨及び/又は処理が第1の研磨テーブルで一旦完了すると、タレットは付加的な処理のために回転する。例えば、互換性がない研磨スラリがウエハが洗浄される分離した研磨テーブル234,236上で使用された場合には、第1のスピンドル240は選択的な洗浄ステーション256に対して回転されてもよい。選択的なリンシングは、粒子汚染、処理化学薬品の乾燥、及び/又は処理中のウエハの傷を防ぐのに役立つ。洗浄ステーション256はさらに採用されて、迅速な洗浄を提供し、迅速に乾燥するスラリーを洗浄し、ウエハを冷却し、ウエハ上の粒子を削減し、キャリアを清浄し、及び/又は、処理が行き詰った場合、第2の研磨テーブル上の処理が第1の研磨テーブル上の処理よりも長時間要している場合、及び/又は他の理由の場合には、ウエハを一時的に置く第2の場所を提供する。タレットは、さらなる研磨及び/又は処理のために第2の研磨テーブル236に対して回転される。第1のスピンドルが第1のウエハの配置を変更している間、第2のスピンドル242は独立に回転して第2のウエハを取り出し、第2のウエハを第1の研磨テーブル234に位置決めする。一旦第2の研磨テーブル236において第1のウエハの処理が完了すると、第1のスピンドル/キャリア244はウエハをバフテーブル254へ供給してウエハをバフし(任意のバフテーブルが存在するとき)、例えば、ウエハを洗浄するための水バフを通して、及び/又はウエハをアンロードステーション232へ搬送する。一部の実施形態では、ロードステーション内のセンサ26と同様なセンサがアンロードステーションにおいてウエハの存在を確認するために使用される。ロボット220は、処理されたウエハをウェットエンドエフェクタと共に取り出して、ウエハを測定ツール226又はクリーナ224(存在するとき)へ移動する。測定が完了しウエハがあらかじめ定義された基準に合致したのち、ウエハはクリーナ224(存在するとき)へ移され、そこで洗浄されて乾燥される。ロボットはドライエンドエフェクタへ切り換えて洗浄され乾燥されたウエハを取り上げ、そして、処理されたウエハをFOUP1126へ戻す。選択的に、クリーナステーション224が存在しないとき、ロボットはウェットエフェクタを使用し続け、ウエハをウェット保管装置へ配置する。
【0023】
スピンドル240,242は、一連のウエハの処理のために、一般的には単一方向(例えば、時計回り)に回転し続ける。このことは、“シリアル処理”と称される。選択的に、各スピンドルは、特定の研磨テーブルに専用となることができ、一般には、“パラレル処理”と称される。例えば、第1及び第2のスピンドルは、所定の位置決め動作のために構成され得る。例えば、第1のスピンドルは、ロードステーション230からウエハを取り出すように構成され、第1のテーブル234上で第1の処理を実行し、そして、ウエハを洗浄ステーションに移動する。第2のスピンドルは、第2のテーブル236上で第2の処理を実行することができ、そして、処理されたウエハをアンロードステーション232内に配置する。
【0024】
システム120は、ウエハが処理のために供給される限り、継続的に動作し得る。スピンドルは、以下において十分に記述されるように、システムは流動体をスピンドルに結合するための回転結合体と電力及び/又は制御信号を結合するためのスリップリングを採用しているため、巻きが解けている必要はない。
【0025】
一部の実施態様では、タレット248は、同心状の分離したベアリングシステムにおいて実施される。例えば、第1のスピンドル240のための第1のベアリングシステムは、第2のスピンドル242のための第2のベアリングシステム内で同心状に位置決めされ得る。第1の頑丈な柱又はタワーは、第2のベアリングシステムを収容することができ、第1のベアリングシステムは第2のベアリングシステム内に収容され得る。さらに、管はタワー内に含められ、流動体を回転結合体を通して供給する。
【0026】
各タレットは、分離したモータ、ハーモニックドライブ及びギア減速システム(図示せず)により別々に駆動され、キャリア244,246を移動し位置決めする。図40は、一部の実施形態によるタレット240の簡略化された断面図を示している。モータは、キャリア244,246の独立した動作の双方を実行し、さらにウエハがテーブル234,236に押し付けられているときに、独立的にキャリアを振動させることができる(例えば、ウエハが回転テーブルに接触しているときに、研磨テーブルを越えてウエハを約1/2インチ、あるいは、1インチ又は他の距離振動させる)。振動は、様々な割合で実施され(例えば、振動周波数(1分あたりのサイクル)は変更される)テーブルに対する移動量は制御され、テーブルの半径方向に沿ったウエハの位置決めもまた独立に制御され得る。独立の振動及び位置決めは、ウエハの研磨、研削又は他の処理に関してより大きな制御を与える。同様に、研磨の割合は、研磨パッドの速度の関数であり、テーブル上でウエハの位置決めの制御は、システムに回転パッドの中心から半径方向の距離の関数として、研磨パッドの回転速度の相違を利用させる。先行技術システムの単一の中央のタレットのデザインは、ウエハの独立した位置決めを許容せず、ウエハの位置が変更された際に他のウエハ又はキャリアの位置決めは同様に変更される。
【0027】
回転結合体(図示せず)は、流動体をスピンドル240,242へ及び/又はスピンドル240,242からならびにスピンドルの間で流通させる管と連結されている。流動体は、実質的にはあらゆる流動体、例えば、空気、窒素、真空、水、及びその他の流動体を含むことができる。スリップリング2834(図28参照)は、タレットと共に含まれ、電力(様々な電圧)及び電気信号をスピンドルコントローラ250とスピンドル間で伝達する。一部の実施形態では、電気信号は、イーサーネット接続を通じ、スリップリングを通してスピンドルコントローラへ伝達される。スリップリングと協働する代わりに、システムは一部の実施形態では、無線コミュニケーション(例えば、ラジオ周波数(RF)、赤外線、ブルーツース、及び他の無線結合)及び/又は光ファイバ結合のような光通信を採用する。さらに、誘導カプラ、バッテリ電力及び/又は他の同様な電力スキームがスピンドルに電力を供給してスピンドルを継続的に回転させるのに採用される。
【0028】
一部の実施態様では、システムは一のスピンドルコントローラ250を含む。流動体と電気信号の双方は、単一のスピンドル(例えば、第2のスピンドル242)に伝達される。第2のスピンドルから、第1のスピンドル240は、電気的に第2のスピンドル及び流動体を搬送する管類に連結され、第2のスピンドルから第1のスピンドルへ向かう流動体を接続することが含められる。例えば、ケーブルキャリアは、一部の実施態様に含められ、2つのスピンドル間の電気的接続を確立し、制御信号がスピンドルコントローラ250から第1のスピンドル240へ伝達されるのを許容する。そのようなものとして、第1のスピンドルは、第2のスピンドルから連結されている。実施形態において、システム120は第3のスピンドルを含み、この第3のスピンドルは、第2のスピンドルから第1のスピンドルと並列して連結され、あるいは、さらに第1のスピンドルから連結されて電気制御信号及び電力及び流動体を受ける。
【0029】
一部の好適な実施形態では、システムは商業的に市販されている構成部品と共に実施され、システムに組み込まれる構成部品の数は、高度の信頼性及び一貫性を維持する一方で、システムのサイズを削減し、パーツを削減し、簡素なデザイン、簡素な動作を達成するために制限される。これらの基準を達成する際に、こられの特定の実施態様は単一のロボット220と2つのみのスピンドル/キャリア242と研磨テーブル234,236に制限される。単一のロボット220は、エフェクタが切り換えられ、単一のステーションクリーナ224は、デザインを簡素化し、システム120の寸法を削減する。さらに、削減された構成部品は、製造及び維持コストを大きく削減する。
【0030】
本実施形態は、複数の処理/研磨テーブル234,236の間で処理が動きを要求するとき、バックアップの必要性を取り除いた(回転カウンタ)独立のスピンドル割り出しを採用する。回転は、バックアップなしでタレットの回りのウエハの連続的な360度の動きを許容する。しかしながら、スピンドルは、必要に応じて、バックアップされる。例えば、スピンドル242はウエハを時計回りの方向に回転させ、アンロードステーション232又はバッファテーブル254にウエハを置くために、スピンドルを時計回りに回転させるのに先立って、第2の研磨テーブル236における研磨に続く選択的な洗浄ステーション256に戻る。独立した動きは、ウエハを研磨する一のスピンドルに与えられ、一方で、第2のスピンドルは他のウエハを研磨又は洗浄し、及び/又はロードあるいはアンロードする。この能力は、オペレータのための処理オプションと同様にスループットを改善する。なぜならば、各ステップは、同じ継続期間である必要がないからである。他の以前のシステムは、一つに連携した複数のスピンドルをもち、その結果、それらは同時に動くことを要求され、スループット及び/又は処理オプションを制限していた。本実施形態では、より大きなフレキシビリティと改善されたスループットを与え、一方でより少ないスピンドルを採用し、コストを節約し、複雑性を減じている。スピンドルの独立の動作は、さらにシステムにスピンドルを利用するステーションに対して後方又は前方にいずれかに回転させ、処理中又は処理の中断中に、ウエハが乾燥するのを回避し、及び/又はウエハのウエットを維持する。なぜならば、ウエハ上で乾燥を許可した際に、一部の処理化学薬品はウエハにダメージを与えるからである。例えば、第1のスピンドル240は、ウエハを洗浄ステーション256へ移し、第2のスピンドル242は、近接性及び利用可能性に依存して、ウエハをバッファテーブル、アンロードステーション232又はロードステーション230へ配置するために回転させることができる。
【0031】
独立スピンドル割り出しは、一部の実施形態では、エンコーダモータ、クローズドループサーボコントロール、タレット248のタワーの頂上において電気信号及び電力(例えば、400Vと24Vの電力とイーサネット信号)のためのスリップリング2834(図28参照)の組み合わせ、及び、タワーの底部において一又はそれ以上の流動体の供給及び回収を提供する回転結合体、及び/又は、スリップリングを通してより少ない信号線が送られるように一のスピンドルアセンブリ(例えば、第2のスピンドル)に配置されたMMC(マシーン モーション コントローラ)とをもつ分散型の制御、を通して実施される。スピンドルは、配線及び配管され、一部の実施態様では、各スピンドルに電気信号と流動体を搬送する。光ファイバ、RF,赤外線、無線ブルーツース、及び/又は他の供給方法が、付加的に及び/又は選択的に採用される。一部の実施態様では、回転結合体は、水、空気、真空及び窒素の4つの通路に役立つシステムである。実施形態では、第3のスピンドルアセンブリが付加され、第5(又はそれ以上)の流動体の通路が付加されて適切な容積を達成する。選択的に、4つの通路の回転結合体の能力は増大する。3又はそれ以上のスピンドルの実施物は、例えば、研磨時間が相対的に短い期間の一部からなるときに、より高いスループットを望まれる。
【0032】
割り出しを利用することにより、キャリアとウエハの正確な位置決めが達成される。本実施形態は、各モータの回転及び/又はタレット248の回転の割り出しを含む。さらに、ステーションからステーションへの割り出しは、ウエハとキャリアの配置とウエハの処理をモニタすることが採用され、キャリアの振動を制御する。一部の実施形態では、コントローラ2810,2812(図28を参照)はステーションからステーションへの割り出しとスピンドルの振動を制御する。スピンドルコントローラ250は、スピンドルの回転、キャリアとウエハの上下動、背圧、リング力、及び、研磨中にウエハ上にキャリアにより適用される下向きの力のレベルを制御する。スピンドルコントローラ250は、プログマラブルロジックコントローラ(PLC)、マイクロプロセッサ、又は他の制御装置を通して実施される。スリップリングを通じたイーサネット接続は、スリップリングを通して伝達されるべき配線及び/又はチャンネルの数を削減した。信号伝達は、スピンドルコントローラ250により受けられ、このスピンドルコントローラ250は第1及び第2のスピンドルの双方をスピンドル間のケーブルキャリアを通して制御する。一部の実施形態では、キャリア234,2236を付勢する付勢ばねをさらに含み、したがって、ウエハは研磨テーブル234,236の上方の位置又は離れた位置にある。キャリアをテーブルから離れるように付勢することにより、システムは安全な機構を与え、一時的又は長期間の電力ロスの場合によるウエハへのダメージ、あるいは、ウエハの処理の制御を中断させる他の問題を減少させる。スピンドルは、さらに空気駆動されるブーツを含み、これは以下でさらに記述するように、キャリア及びウエハの下向きの移動と力を実施する。他の機構は、上昇位置と下降位置との間でキャリアを移動させるのに採用され、処理中に下向きの力を行使する、例えば、油圧、ねじ駆動、又は他の関係ある機構である。
【0033】
図4は、一部の本実施形態によるロードステーションの斜視図を示している。図5は、図4のロードステーションを下方から見上げた斜視図を示している。この実施形態では、ロードステーションは、エッジ−コンタクトロードステーションであり、このロードステーションは、エッジ(ウエハの2つの一般的な平面の面の間に延在する遷移領域により定義される)、及び/又は、ウエハの平面の面の周囲付近の比較的小さな領域の周り(例えば、一般的にはエッジから中心に向けて伸びるウエハの直径の約0.005倍以下)においてウエハに接触する。一部の実施形態は、さらにセンサ26(図12及び図16を参照)を含み、これはウエハが適切にロードステーションに位置決めされているかを確認する。本実施形態のロードステーション230は、単純化し、ロードガイド内にウエハの高く正確な配置を与え、さらに、単純化し、スピンドル240,242のキャリア244,246と共にウエハの正確な配置を保証する。この正確な配置は、少なくとも一部においてロードステーション230とキャリア244との間の不整合及び/又はロードステーション230とロボットとの間の付勢後の範囲を許容することにより達成される。
【0034】
さらに図4及び図5を参照すると、ロードステーション230は第1の又は下部セクション29、第2の又は中間部セクション30及び第3の又は上部セクション31を含む。下部セクション29は、リニアレールを含み、これは一部の実施態様では、リニアベアリングレール装置を含む。ロードステーションは、これらのリニアレールアセンブリに搭載され、X及びY方向におけるロードステーションの配置調整を許容する。リニアレールアセンブリ11は、レールベース14に搭載されている。一の又は両方のレールベースは、ロードステーションベース32に固定され、このロードステーションベース32は全体のロードステーション230をシステム120へ接続する。下部セクション29もまたばね13を含み、このばね13はロードステーションを付勢し、以下で詳述するように、X及びY方向におけるロードステーション230の位置の調整を許容する。これらのばね13は、少なくとも部分的には、ロードステーションを既知の又は中心の位置に復帰させる。調整ノブ12は、さらに一部の実施形態に含まれ、調整装置を位置決めのために付勢し、ロードステーションをキャリア244及び/又はロボット220と整列させる。シリンダベース15は、一又はそれ以上のレールアセンブリ及び/又はレールベース14に固定され、それによりシリンダベースはX及びY方向に変位する。一又はそれ以上のばね13は、レールベース14に固定され、シリンダベース15を中心位置(調整ノブの調整を通して規定される)に付勢される。付勢ばねとリニアベアリングレールアレイアセンブリ11は、ロードステーション230とロボット220との間の不整合のみならず、ロードステーション230とスピンドルキャリア244,246の間の相対的に大きな量の不整合を許容する。
【0035】
図7は、組み立てられそしてロードステーションベース32に固定された、シリンダーベース15、リニアレールアレイ11、及びレールベース14を備える下部セクションの上方から見た一部切断した斜視図を示している。図8は、リニアレールアレイを選択された中央位置へ押しやるばね13を備える組み立てられた下部セクション29の一部切断した斜視図を示している。図9ないし図11は、リニアレールアレイに連結され、延在し及び/又はレールベース14に固定されたばね13の拡大図である。
【0036】
図12は、それぞれ中間及び上部セクション30及び31の分解図を示している。中間セクション30は、ウエハチャックアセンブリ2を含む。一部の実施形態では、ウエハチャックアセンブリは、ウエハチャック4及びウエハガイドリング5を含む。ロボット220は、キャリア244へローディングするのに備えて、ウエハをウエハチャック4へ配置する。ウエハチャック4は、ウエハガイドリング5内に座している。ウエハチャック4及びウエハガイドリング5は、スプリング9で共に力を受けている(ばね9がチャクウエハ4とウエハガイドリング5に一緒に力を加えている拡大図を示す図13を参照)。ウエハチャック4及びウエハガイドリング5は一緒にロボットからウエハを受け取るためのポケットを作る。さらに一部の実施形態では、ウエハチャック4及びウエハガイドリング5は、ウエハがウエハのエッジの周りでウエハチャックに接触するだけとなるように構成されている。ウエハチャック4は、ベースプレート6を通してシリンダ8へ搭載され、シリンダ8は、ウエハをキャリア244に向けて及び/又は中へ上昇させ、ウエハチャックアセンブリ2を退避させる。シリンダ8は、油圧リフト(例えば、ダブルロッドの油圧シリンダ)、ねじ駆動又はその他の機構又は機構の組み合わせのような実質的に相当するリフトを通して実施される。
【0037】
シリンダ8の固定ボディは、ベースプレート6に搭載され、このベースプレートは、下部セクション29、中間セクション30及び上部セクション31を一緒に接続する。一部の実施形態は、ウエハが適切に及び/又は不適切にウエハチャック4に配置されたときを検出する一又はそれ以上のウエハセンサアセンブリ26を中間セクション30をさらに含む。シールド7は、水や他の汚染物質を防ぐ中間セクションの底にもまた含まれる。
【0038】
上部セクション31は、ロードガイドリング1、孤立した分離部材3及び噴霧器40(図4を参照)を含む。図4及び図12を参照すると、ロードガイドリング1は、内周面に沿った面取り面22を含む。内部の出っ張りは、キャリアロードポケット21を画定している。潜在的に処理化学薬品に曝されるロードステーション230の構成部品は、一般には、プラスチック、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、他の相当する耐腐食性材料等の腐食に耐える材料から構成されている。処理化学薬品から保護される他の構成部品は、同様の耐腐食性の材料又は鋼及び他の相当する材料のような他の材料で構成される。
【0039】
図14は、一部の実施形態によるキャリア224の分解図を示している。キャリアは、保持リング24を有し、この保持リング24は保持リング24の外周部先端で画定される面取り面28を有している。キャリアポケット25は、保持リング内で画定され、ロードステーションからウエハを受け取る。作動中は、キャリア24はロードステーション230のロードガイドリング1へ座しており、ロードステーションからウエハを取り出す。保持リング24の面取り面28は、ロードガイドリング1の面取り面22と協働し、キャリア244とロードステーション230との間の不整合の補償を与える。
【0040】
ロードガイドリング1の面取り22は、一部分においてキャリアとの不整合を補償するが、さらに、ロボット220に対するロードステーションの不整合のための補償を少なくとも一部与える。ロードステーション230へのウエハの供給において、ロボットはウエハをウエハガイドリング5内に配置する。ロードステーションの構成は、予め定義された量のロボットとの不整合を許容し、一部分においてウエハガイドリング5の面取りされた上部エッジ22は一部の不整合の補償を許容する。同様に、ばね13もまた不整合に対する一部の調整を与える。しかしながら、ロボット220とロードステーション230との間の不整合の許容量は、一般的には、キャリア244とロードステーション230との間で本実施形態を通して許容される不整合の許容量よりも小さい。例えば、一部の実施態様では、ロボット220とロードステーション230との間の不整合の許容量は、0.1インチよりも小さく、好ましい実施形態では、0.05インチよりも小さい。
【0041】
一部の実施態様では、ロードステーション230は、中央位置に規定されている調整ノブ12を使用してキャリア244,246と最初に整列される。ロボット220及び/又はロボット制御は、定義された中央位置へ移動するようにプログラムされる。そのようなものとして、キャリアは、一部の実施形態では、ロードステーション230の中央位置を決定する。ロードステーション260及びキャリア244,246上の面取り面22及び28は、それぞれロードステーションの位置を高い程度の精度に調整する技術者を要することなく、ロードステーションの調整を簡単にする。また、システム120が作動しているとき、キャリア244,246は、ロードステーションに対して不整合となってもよい。ロードステーションは、相対的に大きな程度の不整合の許容量を与え、これらの不整合を受容するので、システムは、再整列される前により長い時間作動を続けることができる。
【0042】
一部の実施形態では、調整ノブ12は付加的に及び/又は選択的にロードステーション230とロボット220を定義された不整合の許容量(例えば、約0.05インチ以下)の範囲内に正確に整列するのに利用される。この調整された整列は、ロードステーションの中央位置を定義及び/又は再定義する。
【0043】
スピンドル240のキャリア244は、キャリアがウエハを取り出そうとする際にロードステーション230を越えて位置決めされる。キャリアは、ウエハを取り出すために備えてロードステーション上にアーチ状の動きで下方に方向付けられている。キャリアはさらに保持リング24の外側エッジに面取り面28を含み、ロードステーション230はロードガイドリング1の内側の面取り22を含む。2つの面取り面の二重の協働は、少なくとも一部分において、キャリアとロードステーションが不整合されるのを許容する。さらに、リニアレールアセンブリ11上のウエハチャックアセンブリ2とロードガイドリング1を位置決めすることにより、ロードステーションは、リニアレールアレイの長さに依存して予め定められた量だけX及びY方向に変位する。ばね13は、ロードステーションを望ましい中央位置へ付勢する。一部の実施形態では、キャリア240とロードステーション230との間の不整合の許容量は、約0.25インチであり、なぜならば、キャリア244は、許容量の範囲内の不整合の際には、十分な力をロードステーションに与え、ばね13からのばね力を克服して、ロードウエハチャクアセンブリ2及びロードガイドリング1の位置を整列させるからである。
【0044】
ロボット220とロードステーション230の間の不整合の許容量は、一般的にはキャリア244とロードステーションとの間の不整合よりも少ないので、本実施形態は、これら2つの変化に富む相違を、ロードステーションをリニアレールアレイ11に搭載することにより補償する。リニアレールは、ロードステーションがX及びY軸の双方にスライドするのを許容する。結果として、キャリア244とロードステーション230の不整合が許容量の範囲内にあるときは、ロードガイドリング1及び保持リング24双方の面取り22及び28はそれぞれロードステーションをリニアレールアレイに沿ってX及び/又はY方向に回転させてキャリア244とロードステーション230とを整列させる。しかしながら、このロードステーションの位置の変位は、逆にロボット220と共にロードステーション30の整列に影響する。それゆえに、ロードステーションは、予め定義された中央位置にロボットと共に整列のために付勢される。キャリア244によるロードステーション230の変位に続いて、キャリアがロードステーションから一旦後退すると、ロードステーションは付勢を通して中央位置へ復帰する。
【0045】
一部の実施形態では、ロードステーションは、付勢を実施するための、一又はそれ以上の、一般的には複数のばね13を含む。ロードステーションはさらに、調整ノブによる調整することにより中央位置(一般的にはキャリアとの整列により定義される)に集められ、付勢ばね13の固着の位置、及び/又は、一又はそれ以上のばね13上の張力を変位させ、以下において十分に記述されるように予め定義された許容量の範囲内にロードステーション230をロボット220と整列するように集める。
【0046】
一部の先行技術のシステムでは、ねじは緩んでいる必要があり、ステーションの位置が調整されるのを許容し、そして、ねじが位置を維持するように固定される。
本実施形態は、この複雑で面倒な処理を張力がロードステーション230の付勢が調整される範囲内で許容することにより回避する。
【0047】
ロードステーションからウエハを除去する際、キャリアはロードガイドリング1に関して位置決めされ、キャリアロードポケット21へ押圧される(整列に協働する面取り22及び28と共に)。シリンダ8は、ロードガイドリング1の中の反転した先端が切り取られた円錐を通してウエハチャックアセンブリ2及びウエハを駆動又は上昇させ、ウエハをキャリアと共にキャリアポケット25へ整列させる。ロードガイドリング1の中の反転した先端が切り取られた円錐は、ガイドリングを通過するときに、ウエハがキャリアと整列されるように、ウエハ、ウエハチャック及びロードガイドリングの間の不整合を与える。一部の実施形態では、ロードガイドリング1は、さらに一又はそれ以上の切欠き又は凹み420、一般的には、ロードリングの周囲の周りに位置決めされる複数の切り欠きを含む。切り欠き420は、流動体の吸収及び/又は熱による拡大の結果として頻繁に、ロードガイドリング1および保持リング24の一方又は両方の膨張又は拡大が原因でキャリア244の保持リング24が拡大する付加的な領域を与える。ロードガイドリング1の内径と保持リング24の外径との間の間隔許容量は、正確である。切り欠きは、ロードステーションからのウエハの取り出し中に保持リング24が折れ曲がる又は出っ張る領域を与えることができ、保持リングがより容易にロードガイドリングから取り除かれるように保持リング24とロードガイドリング1との間の摩擦を減じ、保持リングがロードガイドリング1に引っ掛かり、動きがとれなくなる可能性を減少させる。
【0048】
他のシステムでは、信頼性のあるローディングは、ロードステーションの水平平面内におけるX及びY方向のスピンドル(及びキャリア)中心とロードステーション中心との究極に正確な整列を頻繁に要求した。一般的には、これら他のシステムのスピンドルとロードステーションの中心は、互いにほとんど約1/64インチの許容量の範囲内に整列される必要がある。そのようなものとして、信頼性のあるローディングを維持し、高価なウエハが破損するのを避けるために、これらの構成部品の頻繁な再整列が製造作業中にこれら他のシステムの中で要求される。
【0049】
本実施形態は、非常に大きな不整合許容量を与える。例えば、一部の実施態様では、キャリア244とロードステーション230との間の不整合許容量は、約1/4インチであり、これは他のシステムよりも約16倍許容範囲が大きい。このことは、背一列を単純化し、周期的な再整列の頻度を減少させ、スループットを改善し、信頼性を改善し、無駄なウエハを減少させ、他の重要な利益を与える。
【0050】
キャリアとロードステーションとの間の不整合を扱うための能力は、少なくとも一部分において、整合する面取り面22及び28をロードガイドリングのロードポケット21とキャリアの保持リング24へそれぞれ加工することにより、達成される。保持リングの外径は、ロードポケットの中のキャリアに係合し整列する。面取り面22,28は、予め定義された許容量(例えば、約0.25インチ)の範囲内の付勢後を許容し、付加的にウエハチャックアセンブリ2及びロードガイドリング1はリニアレールアセンブリ11上でX及びY方向に自由に動くことができ、ロードステーションが自由に動きキャリアと整列するのを許容する。ロードシーケンスの後、ロードステーション230は、ばね13の使用により既知の中央位置に戻る。キャリアにウエハをロードした後のロードステーションの既知の位置への復帰は、ロードステーション230をロボット220と予め定義された不整合許容量の範囲内に整列し、次のウエハがウエハロボット220によりロードステーション230へロードされるのを確実にする。本実施形態は、システム120の継続的な動作を与え、他のシステムで頻繁に要求されるように、最小限、好ましくはゼロの失敗で、繰り返しの再整列をすることなく、ウエハをキャリア244,246へロードさせる。
【0051】
図15は、キャリア244へウエハをロードするための処理1510の簡略化したフロー図を示している。キャリアにウエハをロードするときは、いくつかの移動可能な機械的要素がうまくいくウエハのロードを達成するように、間隙を介して時間内に協調する。ステップ1520では、ウエハはロボット220により保管要素126からエッジコンタクトエンドエフェクタにより選択される。一部の実施形態では、ウエハの裏面の真空保持もまた使用され得るが、一部の処理では望ましくない。ステップ1522では、ウエハはロボットによりウエハチャック4へ移動され、ウエハガイドリング5へ配置される。ウエハチャック4とウエハガイドリング5は、他の好ましい実施形態では、エッジコンタクトエンドエフェクタを収容するレリーフカットを備えるように設計される。ステップ1524では、ウエハセンサアセンブリ26がウエハが正しく配置されたかを確認したかが決定される。センサアセンブリは、結果を中央制御センタ(例えば、電子機器260内の制御センタ)と通信する。一部の実施形態では、ウエハセンサ26は、非常にウエットな環境の中で動作する受動タイプのセンサである。ウエハセンサ26は、以下で詳細に記述される。
【0052】
ウエハが存在しない場合、処理はステップ1524へ戻り、ウエハの検出を待つ。ウエハが一旦センサ26によりステップ1524において検出されると、処理はステップ1526に続き、そこでキャリア(例えば、第1のキャリア244)がロードステーション230とロードガイドリング1の上方の位置へ移動される。ステップ1526では、キャリア244はロードガイドリングへ下がり、それをロードステーションのキャリアロードポケットの中に座らせる。一部の実施形態では、処理は選択的なステップ1530を含み、そこで、ウエハは、噴霧器40(図4参照)を使用した脱イオン水が噴霧される。ウエハの裏側が濡れると、処理中に有用な影響を有するだけでなく、キャリア244へ水分張力を介してロードするのを助ける。
【0053】
ステップ1532では、シリンダ8はウエハ、ウエハチャック4及びウエハガイドリング5をウエハガイドリングがロードガイドリング1の底に接触するまで上昇させる。ウエハ、ウエハチャック4及びウエハガイドリング5は、一緒に上昇されるので、ウエハはウエハチャック上でウエハガイドリング内で中心に位置したままである。ウエハガイドリング5が現在停止したとしても、一部の実施形態では、ロードガイドリングの底に対して位置決めされ、ウエハチャック4はウエハをロードガイドリング1を通して上方へ上昇させ続ける。ウエハチャク4及びウエハガイドリングは、分離に適合するように伸長するテンションばね9又は一部の他の付勢手段により接続されるからである。ウエハがロードガイドリング1を通り過ぎるとき、それはキャリア244と整列される。ステップ1534では、ウエハはそれがウエハキャリアポケット25に座るまで押し上げられる。スプラインの、セグメント化された、及び傾斜したロードガイドリング1及びウエハチャック4への接触は、一部の実施形態に含められ、キャリア上のウエハの位置決めと信頼性のある整列を与え、一方で、ウエハのエッジにのみ接触する。
【0054】
ステップ1536では、キャリア保持方法がウエハを適切な位置にキャリアポケット25内で保持するのに適用される。一部の実施形態では、保持方法は、真空を通して実施されるが、他の保持方法を採用することができる。ステップ1540では、ウエハの正確なロードがキャリアセンサ(例えば、真空レベルセンサ)により確認され、そして、位置決めは、制御センタと通信される。ステップ1542では、ロードステーション230のシリンダ8は、下方位置にへ下降する。シリンダが下降するとき、ウエハガイドリング5及びウエハチャック4は付勢手段(例えば、ばね9を通して)押し戻される。キャリアはロードステーションからウエハと共に下降し(一部の実施形態ではシリンダの下降と同時に)、研磨位置へ移動し、したがって、キャリア244上のウエハのロード動作を完了する。キャリアがロードステーションから上昇するとき、ばね13はウエハチャックアセンブリ2及びロードガイドリング5(及び/又はロードステーション230)を既知の及び/又は中央の位置に移動させる。チャック及びガイドリングは、下降する。ロードステーションは、次のウエハを受け取る用意ができている。
【0055】
図16は、一部の実施形態による感覚アレイ26の斜視図を示しており、これはロードステーション220の中間セクション30に採用される。図17は、図16の感覚アレイ26の拡大図を示している。一部の実施形態では、感覚アレイ26は大変ウエットな環境で信頼性高く作動し、水が供給する圧力の変化に耐えるように設計されている。このタイプの他のセンサは、液体の供給圧力に対して敏感である。しかしながら、本感覚アセンブリは、広い範囲の圧力の中で正確に作動し、例えば、約10から80psiの間の圧力、そして、一般には、20から60psi(公称が30psiである)の間で作動する。
【0056】
センサアセンブリ26は、センサチューブ19の上に搭載されたセンサキャップ16からなり、センサチューブ19はセンサベース20に搭載される。作動中、水がセンサチューブ19の下方端部に供給され、それはセンサチューブを上方へ流れ、センサチューブの上端から流れ出る(図示せず)。この流れは、センサキャップ16をその下方位置から上向きに押しやり、止め具17に突き当たる。一部の好適な実施形態では、少量の水圧のみがセンサキャップを止め具へ上昇させるのに要求される。水圧が増加するときなので、止め具17は広い範囲の圧力が使用されるのを許容し、センサキャップは止め具により適切な位置にさらに保持される。止め具17は、センサキャップ16の望ましい上昇を達成するように調整可能である。
【0057】
一部の実施形態では、センサキャップは、上端に小さなオリフィス又はオリフィス及び/又は多孔性の材料を有し、いくらかの量の水が上端から流れるのを許容する。ウエハ1720(図17参照)が下方へセンサキャップ16に対して下降するとき、ウエハの重量はセンサキャップを下方へ押す。水が穴/複数の穴及び/又は多孔性材料を通して抜けるため、水がキャップに接触しないように、ウエハは水の表面に保持され、水だけがウエハに接触する。ターゲットフランジ18はセンサキャップのベースとしっかりと固定されれている。ベース上に近接センサ70が存在し、ターゲットの存在を感知する。近接センサは、実質的にあらゆる近接センサを通して実施され、例えば、誘導センサや他のそのようなセンサである。センサキャップ16及びターゲット18が上方位置にあるとき、近接センサ70はターゲットを感知せず、ウエハ1720が存在しないことを意味する。選択的に、センサキャップ及びターゲットが下方位置にあるとき、近接センサ70はターゲット18を検知し、ウエアがロードステーション230内に存在することを確認する。
【0058】
一部の好適な実施形態は、それぞれウエハガイドリング1及び保持リング24上の面取りされたエッジ22及び28を採用し、ロボット220及びウエハキャリア244は、ロードステーション230に対する位置決めにおいていくらかの自由度を有する。ウエハチャック4及びロードガイドリング1は、一部の実施態様において、セグメント化されたショルダを含み、ウエハはウエハのエッジにのみ接触し、一方で、ロード中のキャリア244へのウエハの正確な配置を許容する。
【0059】
一部の実施形態では、低摩擦のレールアセンブリ11によるキャリアとの低摩擦のX−Y自己整列が採用される。加えて、正確なX−Y整列が調整ノブ12を通して達成される。ウエハロードステーションのX−Y位置の機械的な調整が一部の実施態様において、ロードステーションベース32の支持構造がシステム又はツール120の堅いフレームにしっかりと搭載されることにより、実施される。そして、調整ノブ12は、ロードステーション230を望ましい中央位置に設定するのに使用され、一又はそれ以上のスピンドルのロードを保証し、ロードステーションセンタに対するスピンドルの整列は、予め定義されたしきい値の範囲内にある(例えば、約1/4インチ)。同様に、調整ノブ12は、ロードステーションを望ましい中央位置に位置決めするのに使用され、ロボット220との整列を予め定義された許容量の範囲内で保証し、したがって、ロードステーション230の中で適切なウエハの配置を与える。
【0060】
リニアレールアセンブリ11は、一部の実施形態では、レールベース14の反対側に直角に位置決めされる2つのレールを通して実施される。各レールは、レールに沿ってスライド又は回転するレールブロックと協働する。一部の実施形態では、レールブロックは、レールが転がるための一又はそれ以上のボールベアリングを含む。第1のレール(例えば、最もベース32に近いレール)は、第1の軸(例えば、X軸)に沿って位置決めされ、一方、第2のレールは、第1の軸に直角な第2の軸(例えば、Y軸)に沿って位置決めされる。レールは、レールブロックと結合するように構成され、レールは、例えば、ブロック内のテーパ溝を通してブロックと係合する。テーパ溝は、ブロックの溝と対応する同様にテーパのついたレールを受け入れる。第1レールブロックは、第1のレールベース(例えば、下部セクションベース32に近いレールベース)と固定され、そして、第1のレールは、第2のレールベースが第1の軸に沿って移動するように、第2のレールベースと固定される。第2のレールは、さらに第2のレールベースと第1のレールとは反対側で固定されている。第2のレールと協働する第2のレールブロックは、シリンダベース15と固定され、シリンダベースが第2の軸に沿って移動し、第2のレールベース14の動きを通して直角な2方向のロードステーション230の動きを達成する。
【0061】
リニアレールアセンブリのレール及びレールブロックは、鋼、ステンレス鋼、アルミニウム、プラスチック、合金、一又はそれ以上のポリマ、複合材料、及び/又は他の相当する材料で構成される。一部の例では、レールブロックは、ベアリング又はその他の摩擦低減手段、例えば、プラスチック、テフロン又は他のコーティングを含み、ブロックを通じたレールの回転又はスライドに役立つ。レール及び/又はレールブロックは、ブロック及び/又はレールベース14に対するレールの過剰な動きを防止する止め具を含む。一般的には、レールアセンブリ11は、ロードステーションアセンブリ28の下部セクションに位置決めされ、腐食性又はダメージを与える化学物質と潜在的に接触するのを制限及び/又は回避するために、処理モジュール122の処理領域のデッキ又は床の下に位置決めされる。さらに、一部の実施態様では、レールアセンブリ11は、アセンブリをさらに保護する保護カバー内に入れられる。
【0062】
調整ノブは、一部の実施形態では、付勢ばね13の固着材920とねじで係合するねじ部品を通して実施される。図7、図9及び図11を参照すると、調整ノブを回転させることにより、ねじ切りは、付勢ばねの固着材920の正確な調整を溝922に沿って与え、付勢ばねの一方側において、中央付勢位置及びロードステーション230のキャリアロードポケット21の位置を変更する。ロードステーションアセンブリ28の下部セクション29は、付勢ばね13の一方側の固着位置を調整する一又はそれ以上の調整ノブを含む。
【0063】
ばね復帰システムは、一部の実施形態では、付勢ばね13及びリニアレールアセンブリ11を通して実施され、ウエハがキャリアの中にロードされた後にロードステーション230を既知の位置に復帰させ、ロボット220が次のウエハをウエハガイドリングへロードするのを許容する。図8及び図10を参照すると、一部の実施形態では、付勢ばね13は、ロードステーションが中央位置にあるときに、一方向又はもう一つの方向に向かって不意のけん引を減らす又は回避するために、鉛直に対してわずかな角度で位置決めされている。
【0064】
図4、図12及び図13を参照すると、ウエハチャック4とウエハガイドリング5とを接続する付勢又はばねシステム9は、チャックとガイドリングを付勢し、シリンダが下方位置にあるときに、ポケット9がウエハを受け止めるように画定する。ばねシステム9は、さらに、ウエハチャック4(及びロードステーション内に位置決めされたときのウエハ)をロードガイドリングへそしてキャリア244まで伸長させ、シリンダ8による上昇中に、シリンダを伸縮させる位置へ引く又は付勢する。ウエハセンサアセンブリ26(図12及び図16参照)は、好適な実施形態では、水圧が入ってくるときの変化に影響を受けず、正確にウエハの存在と位置を検出し、そして、ウエハに水だけで接触し、引っかき傷や粒子によるダメージを防止し、一方で、水の流れは、センサがつまらないように、センサを勢い良く流し、又は一掃する。
【0065】
本実施形態は処理のために異なる対象物のために容易に、そして速く調整されることができる。例えば、本実施形態は、ロードステーション230における少数の部品とキャリアサイズを単に変えることによって、種々の直径(例えば、100から400 mm の直径及び他の直径)のウエハのために速く変えられる。一般的に、交換される部品は、ロードガイドリング1、ウエハーチャック4、ウエハーガイドリング5とキャリア244を含む。
【0066】
図18は、一部の実施形態によるロードステーション230の側面図を示している。ウエハーチャック4とウエハーガイドリング5は、ロードガイドリング1から分離された下方位置にある。図19は、図18のロードステーション230の横断面図を示している。図20は、Z軸の回りに回転された、図19のロードステーション230の横断面図を示している。図21は、図18のロードステーション230の上面図を示している。図22は、ウエハーチャック4をロードガイドリング1へ駆動する伸長位置でのシリンダ8と、ロードガイドリング1と接触しているウエハーガイドリング5と共に、ウエハチャックアセンブリ2とロードガイドリング1の横断面図を示している。ベローズシール2320は、シリンダ8の一部の周りに示され、シリンダを保護し、そして、水とスラリーがベアリングレールアセンブリ、テーブル及びシステム120の下に浸透するのを制限する、あるいは、防止する。
【0067】
図23は、一部の実施形態によるロードステーション230の等角投影図を示している。図24はZ軸を中心に回転させた図23のロードステーション230の側面図を示している。図25は、図23及び図24のロードステーション230の部分的な横断面図を示している。図26は、図25のロードステーション230の部分的な横の部の図を示し、伸長位置のシリンダ8と共にZ軸の回りに回転している。図27は、図23のロードステーション230の上面図を示している。
【0068】
アンロードステーション232は、ロードステーション230のそれと同様に構成される。しかしながら、一部の実施形態では、アンロードステーションは、ステーションの一部を上昇及び/又は下降させるためのシリンダを含まない。アンロードステーション232は、一部の実施態様では、一又はそれ以上の噴霧器276を含まず(図2を参照)、エンドエフェクタを使用するロボット220によって取り出されるまで、処理されたウエハをウエットに保つ。噴霧器は、さらにキャリア244,246を洗うことができる。例えば、噴霧器は、アンロードステーションの周囲に位置決めされ、ウエハ及び/又はキャリアに噴霧し、及び/又は、アンロードステーションの中央で一又はそれ以上の噴霧器がウエハの裏側を噴霧する。ロボット220は、一部の実施態様においていくつかの測定及び/又はクリーニングに続いて、ウエハをアンロードステーションから取り出し、保管場所にウエハを配置する。6軸ロボットを通してロボットを実施することは、システムにディスクを傾斜させてがディスクの表面上に堆積した水を流出させるようにする。システムの一部の実施形態は、アンロードステーションに隣接した容器又はドレーンを含み、そこで、たまった又は堆積した水が傾いているウエハ上に受容され、処理中及び/又はフロントエンドモジュールに滴る水又は他の液体の量を制限するように、ウエハは傾けられる。
【0069】
システム120は、一部の実施態様において、キャリア244,246を通して適用される、スピンドル力、ウエハ力及び/又は保持リング力を測定又はキャリブレートするための構成部品をさらに含む。例えば、アンロードステーション232は、一部の実施形態において、以下で十分に記述されるように、キャリアが処理されたウエハをアンロードステーションに置いたとき、キャリア及び/又はウエハにより適用される圧力の検出に使用される一又はそれ以上のロードセル276(図2参照)を含む。
【0070】
図28は、システム120のために制御システム2800の単純化された構成図を示している。制御システム2800は、中央制御装置2802を含み、これはプロセス、マイクロプロセス、コンピュータ、他の制御システム、および、その他のそのような制御装置及び/又はそれらの組み合わせを通して実行されることができる。中央制御装置2802は、 複数の入力/出力ポート、例えば、SBCビデオ、キーボード、マウス及び他のユーザインタフェース入力/出力ポート2804、及び、外部通信ポート2806(例えば、イーサネットポート)を含む。中央制御装置は、処理回路及び/又はソケット、例えば、MMC/PCブロックI/Oソケット2810,MMC/PCアナログソケット2812,RS−486PCI カードソケット2814、及び他のそのような機能を含むことができる。
【0071】
中央制御装置は、オペレーターインタフェース2820と結合し、中央制御装置と他のそのようなアクセスによって記憶されたデータを取り出すために、ユーザにシステムを制御させ、動作を変更させ、システムをアップグレードさせる。イーサネットハブ2822は、中央制御装置のイーサネットコネクタ2806を、フロントエンドモジュール内のウエハクリーナ224を制御するクリーナ制御システム28と、測定ステージ226を制御する測定制御システム2826と、ロボット220の動作を制御するロボットコントローラ2830と、Fabサービス接続と、及び他の同様な制御装置とへ分配された制御信号と結合する。一部の好適な実施形態では、イーサネットハブ2822は、さらにキャリア244、246をスピンドル240、242に電力を供給して、及び/又はコントロールするためのタレット248のスリップリング2834と結びつける。スリップリングは、MMCスタンドアローンモーション制御装置とPLC2836(一部の実施形態では、図2の制御装置250のために実行される)を通して、制御信号をスピンドルの駆動、例えば、第1のインバータ2840及びモータ2842に分配し、スピンドルの回転を制御する。制御信号は、第2のモータ2846に分配されるべく、第1のインバータから第2のインバータ2844へデイジーチェーン方式で接続される。デイジーチェーンは、あらゆるスピンドルに対して続けることができる。スリップリングはさらに制御を他の構成部品、例えば、ブロックI/O2850及び他の部品に方向付けることができる。一の実施形態では、イーサネットハブ2822は、4つあるいは8つのポートハブ又はスイッチを通して実行されるが、他のそのようなスイッチ装置が用いられることができる。
【0072】
光ファイバリンクのような通信チャンネル2852は、コントローラのアナログポートをタレットモータ2858と2860を制御するタレットコントローラ2854,2856に結合することができる。一部の実施形態では、MMCアナログ2812は、タレットの回転の少なくとも一部の制御を与える。パッド清掃コントローラ2862、2864もまた、ファイバーリンクと結合してパッド清掃モータ2866、2868を制御することができる。同様に、パッド回転子コントローラ2870、2872は、パッド回転モータ2874,2876を制御するために、中央制御装置2822とファイバリンクを通して通信することができる。データ発生ターミナル2880、2882、2884は、研磨テーブルインバータ2886及び2888とバフテーブルインバータ2890へ制御を分配するために、中央制御装置2822のPCIカードポート2834と結合することができる。
【0073】
図29は、ウエハを処理するための一部の実施形態によるシステム2910の上面図を示している。図30は、図29のシステム2910の等角図を示している。システム2910は、処理モジュール122とフロントエンドモジュール124を含む。処理モジュール122は、それぞれ、キャリア2920、2922及び2924と共に、3つのスピンドル2930、2932及び2934を含む。それぞれのスピンドルは、それぞれのスピンドルが独立して操作され、割り出されるように、タワー内でタレットと結合されている。システム120は、図1ないし図3に示されるシステム、例えば、保管要素126、ロードステーション230、第1及び第2のパッド234、236と他のそのような構成部品としてさらに他の同様な構成部品を含む。フロントエンドモジュール124は、さらにスキャナーを含み、しかしながら、スキャナーによって占められた領域は他の装置をシステム2910へ組み込むのに利用され、例えば、スピンステーション、メトロロジー、又はその他の装置である。さらに、移送ステーションは、システムのデッキに対して概ね垂直(例えば、垂直から15度)に位置決めされる。
【0074】
一部の実施形態では、システム120及び/又は2910は、十分に自動化され、カセットからカセットへ、ウエハ改善のための化学機械ウエハ研磨を提供するように採用されることができる。例えば、一実施態様では、システム120/2910は、直径が300mmの寸法で、刻み目を付けられ、約800ミクロンに等しい公称厚さのウエハ、及び/又は、直径が200mmで、刻み目を付けられ、約725ミクロンと等しい公称厚さのウエハ上で動作するように構成することができる。システムは、約2.8×2.0メートル、5.6平方メートルのツール設置面積を有し、そして、208ボルト3相で、150の全ロードアンペア、50−60ヘルツ、6.2バールのクリーンドライ空気、170L/分、5.5barの窒素、14L/分、508 mm の水銀柱の真空、85L/分、125パスカルで約14m3/時間の排気で動作し、そして、2.1bar、11L/分の脱イオン水を利用する。このシステムは、SEMI S2,S8及びCEに適合する。
【0075】
さらに、システムは、200mmの直径のウエハの処理から他のサイズのウエハ(例えば、300mmの直径のウエハに)へ容易に変えられることができる。例えば、システム120を再構成することにおいて、ユーザは、ロードステーション230の中ではロードガイドリング1、チャック4及びウエハガイドリング5、アンロードステーション232の中ではアンロードガイドリング、キャリア244,246の中では保持リング、そして、フロントエンドモジュールの中ではエンドエフェクタ及びカセットを交換する。少なくともアンロードステーション232を変更するときには、噴霧器3260(図32参照)は、対応する直径に変更され、ロード及びアンロードステーションを変更するときは、センサはセンサ位置間(例えば、それぞれ300mmと200mmの直径のウエハのための3280及び3282(図32参照))で変更される。作動中、このように構成されるシステムは、一時間当たり約30から40のウエハの単一サイドの研磨のためのスループットを達成することができ、第1の研磨テーブル(プラテン1)234では約60秒に等しい時間で、そして、第2の研磨テーブル(プラテン2)236では約30秒の時間である。同様に、システムは、上に挙げたように同じ研磨時間でダブルサイド研磨のために一時間当たり約15から20の割合のウエハスループットを与えることができる。このシステムは高い信頼度を有することを要求することがあり得る。例えば、システムは、少なくとも500時間のMTBFの間連続的に動作し、そして、80パーセントの信頼期間を維持し、SEMI仕様につき計算されるとき、約4時間よりも少ないMTTRをもつ。一部の好適な実施形態では、システムは、イーサネットで稼働して、レシピがアップロードするという状態で、SECS/GEMプロトコルを使用する工場ホストコミュニケーションを含むであろう。
【0076】
システム122/2910の一部の実施形態は、花こう岩面をもち、約32インチ(812mm)の直径をもち、約10から90℃の間のテーブル温度制御で、そして約10から180rpmの速度範囲で動作する研磨テーブル(例えば、2それぞれ)を採用することができる。
【0077】
パッドコンディショナ262が一部の実施態様において利用されることができる。図41ないし図44は、一部の実施形態によるパッドコンディショナのそれぞれ等角投影図と、部分的に透明な上面図と、横断面図と、底面図を示している。コンディショナは、各テーブルに使用される研磨又は研削パッドのタイプに依存して、ダイヤモンドディスク、ナイロンブラシと他の適切なコンディショナを通して実施される。コンディショナは、相対的に低いプロフィール4120を有するギアボックス284、286を含み、一般的に独立して制御された、そして回転させられたスピンドル240,242にコンディショナに接触しないで回転することを許容する。ギアボックスは、コンディショニングディスク又はブラシを操作してウォーム駆動タイプのギアボックスとして実施され得る。さらに、コンディショニングディスク又はブラシを操作又は回転させるモータ287及び288は、モータとギアボックスの間で協働する柔軟性のある軸と共にコンディショニングの端部からアームに沿って後ろに移動する。
一部の他の以前のシステムは、コンディショナのコンディショニング端部でモータとギアボックスを一般に採用し、それは、スピンドルとキャリアの一方又は両方の動きと干渉する。この構成はまた、モータが含まれることを許容し、研磨処理の要素から
離れている。
【0078】
下方への力は、テーブル234,236を調整するためにコンディショニングディスク又はブラシに適用され、ベローズ4322又は他の関連する装置を通じ、それは一部の実施態様ではモータと共通に設置される。例えば、一の金属ベロー4322は、膨張してアームを下方へ押しやり、そして、一のベロー4320は、アームを持ち上げるのに使用されることができる。ベローズを採用することは、迅速な応答、正確なキャリブレーションを与え、ヒステリシスを回避する。アームは、デッキの下のサーボモータ及びハーモニックドライブにより回転され、そして、コンディショニングが起きるはずであるところ、ディスクまたはブラシがどのくらい速く回転させられるか、そして力がどれぐらい用いられるかのためにプログラムされる。
【0079】
一部の実施形態は、さらに、それの中に、使用されていなくそして停止位置にある間に、コンディショニングディスクあるいはブラシが置かれるウエット皿を含む。ウエット皿は、例えば、水又は他の適切な液体の皿は、コンディショナが乾くのを回避し、コンディションのクリーニングを許容する。水皿は、付加的にコンディショナを清浄するためにコンディショナに対して回転させられる又は擦りあわされるブラシ又は棒を含む。一部の実施態様では、超音波クリーナが水皿と協働してさらにコンディショナのクリーニングに役立つ。
【0080】
例えば、パッドコンディショナ(2それぞれ、プラテン毎に1)は、一部の実施形態では、4インチのダイアモンドディスク又はナイロンブラシタイプであり、これは、例えば約0.5から60ポンド(2から133N)又はそれ以上の下方の力の範囲で、ユーザがプログラムできるスイープ及び力のパラメータと共に約5から100RPMの間の装置速度範囲で作動する。
【0081】
システムは、一部の好適な実施形態では、一般的にはスピンドル240,242を通じたスラリー供給を含む。スラリー供給は、例えば、標準では;テーブル当たり2つの蠕動タイプのポンプ、脱イオン水洗浄を用い、テーブル当たり6つのポンプのオプションで、閉ループ流れ制御で、スラリーの流れの範囲が約50から1000mL/分、そして、約2から12のスラリーpH範囲である。リンスステーション256は、さらにウエハとテーブル1及び2の間に位置しているウエハとウエハキャリアのために、ユーザが構成可能なスプレーレシピと共に、さらにクリーニングスプレーと共に含まれることができる。
【0082】
それぞれのテーブル上で同時に又は別々に1本のスピンドルより多くが研磨のためのそれぞれのタレットに設けられるけれども、システムは、一般的には、それぞれのスピンドルのためのタレットを含む。これらのタレットは、独立に制御され、割り出され、そして、振動され、連続する回転を与える。研磨スピンドル240,242は、約10から180RPMの間の速度範囲で、約25から1000ポンド(111から4448N)の間の下方の力の範囲を利用する。それぞれのスピンドルは、この実施形態では、ウエハキャリア244,246を含み、これは約200及び/又は300mmの間のウエハを球形のジンバル機構を用いて搬送する。これらのキャリアは、約1から3(均等性制御のために)の圧力ゾーンを有し、そこで、ウエハ研磨及び保持リングの力はコントロールされる配合表である。
【0083】
システムは、水ホバーノズルウエハ接触と共にウエハアンロードステーション232をさらに含む。一部の好適な実施形態では、アンロードステーションは、統合化されたスピンドル及び保持リングのダウンフォースキャリブレーションを含む。このダウンフォースキャリブレーションは、アンロードステーション232へ又は他のユーザが特定した時間にウエハをアンロードしている間、スピンドルのダウンフォースのキャリブレーションを与える。ウエハー表及び裏サイドスプレーがさらにキャリアクリーニングスプレーとともに含まれることができる。アンロードステーションは、ウエハセンサ26もまた利用することができる。
【0084】
一部の実施形態では、研磨は、研磨レシピを通して実施される。レシピは、研磨テーブル当たり10のプログラム可能なステップであり、研磨時間、ダウンフォース、テーブル速度、スピンドル速度、力の傾斜、保持リング力、及び、スラリーの流れについて、それぞれのステップ、ユーザ設定可能である。
【0085】
フロントエンドモジュール122は、ロボット220を含んで、そして、エンドエフェクタを装着するための迅速な交換のツールチェンジャと互換性のあるクリーンルームと共に、ウエハの移送のための実質的にあらゆる適切なロボット、例えば、AdeptSix 300CR CS、6軸ロボットを通して実施され得る。エンドエフェクタは、一部の実施形態では、300mm又は200mm、エッジコンタクトタイプ又は200mm、150mm、又はより小さく、バックサイドに真空で接触するタイプである。ウエハの入力及び出力は、一部の実施形態では、フロントエンドモジュールと機械的にドッキングするウエハカート126を利用し、そこでは、入力はドライで、出力はウエットである。
【0086】
一部の実施形態では、システムは、例えば、4色(赤、黄、緑及び青)及び/又は異なる処理条件を示す音響信号を有する軽量のタワーを含む。付加的に及び/又は択一的に、カラータッチスクリーン制御のようなグラフィカルユーザインターフェース
が採用され得る。
【0087】
図31は、上で特定されたパラメータに従って実施されるシステム3110の簡略化された等角図である。システム3110は、処理モジュール3122及びフロントエンドモジュール3124を含む。フロントエンドモジュールは、さらにロボット及びエンドエフェクタ3126と、送出及び受取カセット3130,3132を含む。処理モジュールは、ロード及びアンロードステーション3140,3142、第1及び第2のテーブル3144,3146、及び、第1及び第2のスピンドルをウエハキャリア3150,3152と共に含む。
【0088】
図32は、一部の実施形態によるシステム3210の簡略化された等角図を示している。このシステムは、ウエハがインプットカセット3212からドライで取り出されて、そして、ウエットなアウトプットカセット3214に置かれることを許容する。ロボット(不図示)は、ドライエンドエフェクタを利用し、インプットカセット3212からウエハを取り出しそして移送ステーション3216へそれを移送する。ロボットは、エンドエフェクタを交換し、ウエハを取り出し、ウエハをロードステーション3220へ供給する。スピンドル/キャリア3222,3234の一つは、ウエハをロードステーションから集め、そして、例えば、第1の研磨テーブル3232上のウエハを研磨することにより、処理を起動する。研磨に続いて、ウエハは、選択的なリンスステーション3236の中で洗浄され、そして、研磨テーブル3234上で再び研磨される。研磨に続いて、ウエハは選択的に再び洗浄され、そして、アンロードステーション3240へ供給される。ウエハはさらにアンロードステーションで再び洗浄されても良い。一部の実施形態では、研磨パッド3232,3234は、研磨中(INSITU)、又は、研磨の間(EXSITU)にパッドコンディショナ3242で調整される。一部の実施形態では、ロボットは、反対側に処理のためにウエハを反転させ得る。ロボットは、研磨されたウエハをアンロードステーション3240からウエットなエンドエフェクタと共に取り出し、例えば、ウエハスキャナを用いて、含まれるとき、又はさらに乾燥されることなしにアウトプットカセット3214をウエット容器へウエハを単に位置決めして、選択的にウエハを測定することができる。一部の実施形態は、容器が再配置され及び/又は一杯になっている間、
処理されたウエハが垂直に保管されることを許容する一時的なウエットバッファ3252を付加的に含む。再び、6軸ロボット220は、垂直な位置へのディスクの回転を許容する。度々ウエハを垂直に保管することが好ましい場合には、特に、ウエハをウエットな状態で保管するときに、粒子が表面に付着しない。付加的なエンドエフェクタ3260は、一部の実施形態に含められ、例えば、使用すべきロボットのツールチェンジャ上の多くの異なる構成を許容するウエハスキャニング棒である。
【0089】
システム120は、一部の実施態様では、キャリア244,246を通して適用されるスピンドル力、ウエハ力、及び/又は保持リング力を測定及び/又はキャリブレートするための構成部品をさらに含む。例えば、アンロードステーションは、一部の実施形態では、キャリアが処理されたウエハをアンロードステーションへ置いたときに、キャリア及び/又はウエハにより適用される圧力を検出するのに用いるための一又はそれ以上のロードセルを含む。図33は、ウエハキャリア244及びスピンドル240の構成部品により適用される力を決定するのに使用するためのロードセルを組み込む一部の実施態様によるアンロードステーションの簡略化した横断面図を示している。ロードセルは、ロードセルに作用する荷重を電気信号に変換するトランスデューサである。ロードセルは、一又はそれ以上の合計のスピンドル力、保持リング力成分、及びウエハ力成分を測定及び/又は計算するのに使用されることができる。
【0090】
アンロードステーション232は、2つのロードセル3322及び3324を含むことができ、そして、スピンドル240からの合計の下向きの力とウエハに作用する力との間で区別するように設計されている。第1のロードセル3322は、駆動システム、例えば、ベローズ、ピストン、シリンダ及び/又は他のそのような駆動システムを通してウエハキャリア244へスピンドルにより適用される合計の下向きの力を測定する。第2のロードセル3324又は複数の第2のロードセル(図2のアンロードステーション232は3つの第2のロードセル3324を示している)は、キャリアの中でバックプレート又は膨張式の膜を通してもたらされるウエハに作用する力成分、ウエハ力を測定する。スタンドオフ又はオフセット3をもつロードプレート3326(図2に不図示)は、ロードステーション内に配置される。以下にさらに詳述されるように、スピンドル力のキャリブレーションの間、保持リング又は膨張式の膜の圧力はゼロに設定される。キャリア244は、メカニズム上にもたらされて、スピンドルの駆動システムにより発生される下向きの力と共に、アンロードステーションのガイドリング3330の内径回りの出っ張りとロードプレート3326の両方と接触して配置される。
【0091】
第1のロードセル3322は、この下向きの力を測定し、そして、ローカルプロセッサ、中央制御装置又はコンピュータは、下向きの力に対応するスピンドルのベローズ内での測定と対応する流体圧力を記録する。ベローズ内の流体圧力は、例えば、電気―空気トランスデューサにより測定される。スピンドルに作用するベローズからの結果として生じる力もまた、スピンドル組立体内に配置されるビームロードセルにより測定される。ビームロードセルからの測定は、スピンドル力の計算に使用されることができる。ビームロードセルからの測定もまた、第1のロードセル3322からの測定と比較される。
【0092】
ロードプレート3326は、キャリア内のウエハに作用する下向き力を第2のロードセル3324へ移動させるのにさらに使用される。ウエハ力成分は、バックプレート又は膜圧力を有する膨張式の膜から生成されてもよい。第2のロードセル3324は、下向き力のウエハ力成分を測定可能である。スピンドル及びウエハからの力測定は、コントローラ又はコンピュータへ送信される。スピンドル力、ウエハ力及び保持リング力は、スピンドル力方程式を使用する相当する圧力を用いて適切にキャリブレートされる。
(Fspindle−Fwafer+Fretaining ring)
【0093】
図34は、CMP研磨中に考慮される3つの力を図解している。これらの力は、スピンドル力3420、ウエハ力3422、及び保持リング力3426を含む。スピンドル240からの下向き力は、ウエハキャリア244に作用する。キャリアに作用する力は、ウエハキャリア内で保持リング力3426成分とウエハ力3422成分とに分けられる。こられの力の力釣り合い方程式は、以下のように表される。
Fspindle=Fwafer−Fretaining ring;
ここで、Fspindleは、キャリアに作用するスピンドルからの力に等しく、Fwaferは、ウエハに作用するスピンドルからの一部の力に等しく、そして、Fretaining ringは、保持リングに作用するスピンドルからの一部の力に等しい。ウエハ力3422に保持リング力3426を加えると、実質的に合計のスピンドル力3420に等しくなるので、これらの力の値の一つは、方程式において3つの力の他の2つの値を知ることにより、計算され得る。
【0094】
システム120は、スピンドル力を望ましく設定された値で適用する。スピンドルの実際の力は、第1のロードセル3322で測定される。システムはまたウエハ力成分を第2のロードセル3324を用いて測定することができる。保持リング力は、ウエハ力成分を合計の下向きスピンドル力から減じることにより計算され得る(例えば、Fretaining ring=Fspindle−Fwafer)。保持リング力は、保持リングシール圧力に関連するキャリブレーション曲線を生成して計算され得る。
【0095】
スピンドル力は、一般的には、駆動システムから発生する。駆動システムは、空気圧式、油圧式又はいくつかの他のシステムであってもよい。例えば、油圧駆動のスピンドルは、ベローズの使用を通して達成され得る。ベローズは、キャリアに結合されたスピンドルを研磨中に研磨パッドに向けて、及び/又は、アンロード中にアンロードステーションに向けて押す。スピンドル力は、キャリア内で保持リング力成分とウエハ力成分とに分けられる。キャリアからのこれら2つの成分は、研磨中に研磨テーブルに作用する。
【0096】
保持リングを利用する一部のウエハキャリアは、保持リングの背後をシールする。一部のウエハキャリア、例えば、ストラスバーグのViPRRキャリアでは、保持リングの背後に位置づけられた保持リングシールが加圧される間、半導体ウエハがキャリアにより保持される。加圧された保持リングシールは、保持リング力に影響する保持リングに向かって押圧している。方程式及び表は、ウエハ処理の間保持リング上の望ましい量の力を発生するために、膨張式のリングシールの中で使用される空気圧の量を決定するのに使用される。本実施形態の本キャリブレーションシステムは、保持リング力をウエハ力の測定を獲得することにより達成するために、スピンドル力が既知の値に設定された時、膨張式シールからの圧力がキャリブレートされるのを許容する。他のウエハキャリアでは、保持リングはキャリアにより保持され、一方で、膨張式の膜はウエハの背後に圧力を適用するのに使用される。この構成における膨張式膜は、ウエハ力を発生させ、これは、ウエハに作用する下向きの力の成分である。他のウエハキャリア構成は、ウエハ力を適用するバックプレートを使用してもよい。方程式又は表は、研磨中に膜の中に供給して望ましい力を適用するウエハ空気圧の量を決定するのに使用されることができる。
【0097】
キャリブレーションシステムは、迅速かつ正確な方法がスピンドルベローズ又は他の駆動システム、膨張式シール及び膨張式圧力を、研磨前又は後のシステムにおける対応するスピンドル力、保持リング力、及びウエハ力と共に、キャリブレートすることを許容する。このキャリブレーション方法及びシステムは、ウエハを研磨中に、より正確な力の使用をもたらす。図35は、スピンドル力をキャリブレートするのに使用するための処理3520の簡略化したフロー図である。キャリブレーションが採用されたとき、オフセット3をもつロードプレート3326は、アンロードステーション232の中に配置される。一般的に、ロードプレート3326のオフセット3は、アンロードステーションの中に配置されたロードセル又は複数のロードセル3324の上方に位置する。オフセット3は、調整可能で、ロードプレート3326の高さは、ウエハの厚さを補償するのに調整される。保持リングシール又は膨張式膜内の圧力は、キャリアのタイプに依存してゼロに設定される。このようにして、リングシール圧力又は膜圧力により影響されないスピンドル力測定が取られ得る。スピンドル240は、そのときキャリア244と共にステップ3522でアンロードステーションの上方に位置決めされる。ウエハキャリアは、テストウエハと共にロードされることができ、あるいは、選択的に、ウエハキャリアは、ロードプレートの構成に依存して空であることができる。
【0098】
ステップ3524では、スピンドルの駆動システムは、加圧される。ステップ3526では、ウエハキャリアは、アンロードステーションの上へある量の下向き力で下方に持っていかれる。アンロードステーションは、一部の実施形態では、x及びy方向の水平方向にいくつかの自由度を有し(例えば、リニアベアリングレールアセンブリを通して)、そして、その構成は、スピンドルとキャリアと自身を中心とするようになっている。このことは、キャリアがアンロードステーションの中心とそれ自身とを整列させることを可能にしている。ウエハキャリアがアンロードステーションの上へ下方に持っていかれるとき、それはアンロードステーション内のガイドリングの周りでロードプレート及び出っ張り3330と接触して配置される。
【0099】
ステップ3530では、コントローラは、駆動システムを起動して、スピンドル力をキャリブレートするために、スピンドルの下向きの力を作り出す特定の圧力にする。ウエハキャリアの膨張式リングシール又は膨張式膜内の圧力はゼロである。ステップ3532では、駆動システムは、ウエハキャリアをアンロードステーションまで下がって持って行き、そして、第1のロードセル332はそのとき駆動システムにより作り出された結果として生じたスピンドル力を測定するのに使用される。ステップ3534では、コントローラは、第1のロードセル及びそれぞれスピンドル力を生じさせるベローズ圧力からの測定を記録する。ステップ3536では、コントロールコンピュータは、そのとき、駆動システム内で様々な圧力に対するこのプロセスを繰り返し、そして、圧力と対応するスピンドル力を記録する。ステップ3540では、スピンドル力曲線に対するベローズ圧力又はピストン圧力が生成される。図36は、スピンドル力に対するベローズ圧力又はピストン圧力のための収集されたデータを使用して作り出されたスピンドルキャリブレーション曲線を図解している。
【0100】
ステップ3542では、スピンドル力をアンロードステーション上へウエハキャリアを運ぶ特定の量に指令し、保持リング力又はウエハ力のようなウエハキャリア内の力成分に対応する流体圧力をキャリブレートする。ステップ3544では、コントローラはコマンドを送って保持リングシールを膨張させ、又は、膨張式膜を膨張させ、キャリアの構成に依存して、かなりの量の圧力にする。ステップ3546では、第1のロードセルは、スピンドル力の合計量を測定し、第2のロードセルは、スピンドル力のウエハ力成分を測定する。ステップ3550では、コントローラは、様々なリングシール又は膜圧力のための力データを試験し記録する。コントローラは、合計のスピンドル力及びウエハ力成分を保持リング力を計算するために使用する。ステップ3552では、処理は繰り返されてたくさんの力を生成する。ステップ3554では、リング圧力に対するシール圧力又はウェーブ力曲線に対する膜圧力が生成される。図37は、保持リング力を生成する膨張式リングシール圧力又は対応するウエハ力を生成する膨張式膜圧力のいずれかに対応するキャリブレーション曲線を示している。
【0101】
上記の手順で生成された図36および図37のキャリブレーション曲線は、一般的には、テストされたウエハキャリア及びスピンドルに対して特有である。キャリブレートされたスピンドル及びキャリアは、ウエハの研磨処理の間使用される。キャリブレーションは、スピンドル力、ウエハ力、及び保持リング力がウエハ処理中に正しいことを保証する試みに役立つ。
【0102】
キャリブレーションは、望まれる又は必要とされるときに発生すべきである。キャリア2が異なるキャリアと共に配置されるとき、保持リング及び/又は保持リングシールが再配置されるとき、又は、キャリアの高さが調整されるときにキャリブレーションは実行され得る(保持リング高さはリングウエアとしてシムを使用して設定され、高さはシムで上昇されなければならない)。ウエハキャリアは、周期的なサービスで生じる多くの消耗アイテム(保持リング及び保持リングシールを含む)を有している。そのようなものとしては、キャリアが除去され、再構成され、そして周期的に再配置されることが一般的である。キャリブレーションは一般的にはキャリアを改修した後に実行される。同様に、キャリブレーション処理は、ウエハキャリアがシステム内で変更されたときに実行されうる。加えて、キャリブレーションは、時間の経過によりドリフトする傾向にある。周期的なキャリブレーションは、キャリアが変更又は改修されていないときにおいても有益である。
【0103】
ウエット容器3214は、容器ホルダから持ち上げられる。フロントエンドモジュール122は、ウェットカートがフロントエンドモジュールとドッキングされ、及び/又は挿入されることを許容するように構成され得る。カートは、クリーニング、更なるクリーニング及び/又は他の処理のためにウエハを移送するために、処理され、そして、まだ濡れているウエハを収容するウエット容器を受容する。
【0104】
本実施形態によるシステムの一部の実施態様は、仕様書、例えば、ドキュメント Titel 50(Technologische Ausrustung fur Wafertechnologien)’Los 50.8.00に適合するように構成される。これらのシステムは、箱の中でウエハを反転することなく、表及び/又は裏側の研磨を許容する開発されたCMPシステムを通して、例えば、300mmシリコンウエハのヘイズフリー研磨を与えることができる。一部の好適な実施形態では、システムは、ウエハはロボットにより反転され、第2のサイドの研磨能力を与えるように、単一サイドポリッシャとして実施される。これらのシステムは、例えば、2つの研磨テーブル234,236、2つのウエハチャック244,246、ハンドリングロボット220、ロードステーション230(ドライインプット)、ポリッシャ234,236及びアンロードステーション232(ウエットアウトプット)、各テーブルのためのパッドコンディショナ262(シリコンのヘイズフリー研磨のためのナイロンブラシ及びダイアモンド)及びチャックとウエハクリーニングのためのクリーニングステーション224/256を含む。キャリア及び/又はウエハクリーニングステーション256は、テーブル1及びテーブル2の上での研磨の間で利用される。クリーニングステーションは、スプレー洗浄を採用する、しかし、一部の実施形態は、ブラシクリーニングを利用する。アウトプットステーションは、ロボット及びエンドエフェクタにより処理されたウエハを置くためにさらに含められる。一部の実施形態では、2つのエンドエフェクタが利用され、そこでは少なくとも一つが水中用である。“浮動式”及び“固定式”の保持リング技術を利用する保持リングが用いられ、一部の実施形態では、同じキャリアと共に、10分以内の変換を与える。約650−780μmの間の厚さをもつウエハは、キャリアツール(浮動式及び固定式保持リング)を交換することなしに処理され得る。パッドコンディショナは、コンディショニング処理の後で十分なブラシのクリーニングと共に、ブラシの場所(最大距離10mm)で十分な水のサプライヤを利用する。ブラシは、一部の実施態様において、スタンバイモーダスの間ウエットを維持される。
【0105】
ウエハは一部の実施形態で処理され、第1の研磨テーブル234ウエハ、研磨チャック洗浄(ウエハプリクリーン)、ウエットアンロードステーション232及びチャッククリーンにウエハを配置することを含む。選択的な処理シーケンスは、研磨後に、ウエハがウエットバッファに保管され、そこでウエハが標準的なシリコン洗浄によりクリーニングすることができることを含むことができる。
【0106】
好適な実施形態は、連続的な操作を許容する。システムの連続的な操作は、連続するボックス間でブレーキがなく、一部の実施態様では、2つのインプットステーションと2つのアウトプットステーション、又は、一つのアウトプットステーションと少なくとも2つのウエハバッファのための代替物/アウトプットバッファにより、達成される。システムは、2つのインプット及び2つのアウトプットステーションと共に、あるいは、ウエハバッファ(最少で2枚のウエハ収容可能数)と共に、供給され、連続的な途切れない機械の操作を保証する。一部の実施形態では、アプトプットのために供給された“カート”は、水と空のカセットを収容していなければならない。
【0107】
一部の実施形態では、インプットステーションは、クリスタルPAK13(Entegris)であり、アウトプットステーションは、輸送可能なウエットバッファである。ウエハは、低質量のキャリアへ配置され、例えば、一の低質量キャリアは、垂直な配置で26枚のウエハを収容する。輸送可能なウエットバッファは、ウエハクリーニングツールにドッキングされる。
【0108】
システムは、スタンバイモードを含むことができる。一部の実施形態では、システムは、重要な構成部品、例えば、研磨テーブル、ウエハクリーンステーション、チャッククリーニングステーション、チャック(ウエハバックフィルム)を濡らし、そして、研磨コンディショナは、スタンバイモードの間、噴霧され、あるいは、そうでなければ、ウエットが保たれる。
【0109】
研磨テーブルへ供給されたスラリーの流れは、一部の実施形態では、約10−1500ml/分の間の割合で両方のテーブルにおいて供給され得る。一部の実施態様では、スラリーの流れは、200−300ml/分の間である。2つのスラリーポンプは、約4.8−480ml/分の範囲でくみ上げられる主要な研磨テーブルのそれぞれのために、与えられ得る。一部の実施態様において、それぞれのタイプのポンプの一つは、それぞれのテーブル上で供給され、最大の柔軟性を与える。
【0110】
研磨コントロールは、研磨圧力、流量、及び温度の測定を含み、特定されたデータ転送のためのインターフェースをもつ(通信プロトコル、データサンプリング周波数等)。システムは、マシーン内でログファイルの中でデータを収集し、そして保存し、サードパーティのソフトウエア又は工場のホストへデータファイルをダウンロードするSECS/GEM通信能力を含む。SECS/GEMは、工場のホストと通信するため、及びデータ転送のための標準的なプラットフォームである。XML通信は、付加的に及び/又は選択的に一部の実施態様において与えられる。
【0111】
測定手段(検査、測定及び試験装置及びソフトウエア)は、システムを一定の間隔をおいてコントロール及びキャリブレーションのための品質要求に適合させ、これらのキャリブレーションは受け入れられた国際の及び国内の標準に対して一般的には追跡が可能である。誤ったキャリブレーションの場合には、一部の実施形態は、装置(ハードウエア及び/又はソフトウエア)を調整する調整特性を含む。これらの調整は、一般的には、変更に対して保護されている。調整プロセスは、一部の実施形態では、標準(例えば、DKD,NIST,PTB等)に対して保証された追跡が可能な自動的に特別な試験対象物(高さ標準、ゲージブロック等)上で自己調整を実行する。
【0112】
一部の実施形態は、少なくとも以下の規準を満足するようにウエハ処理を達成する。平均ヘイズ<0.08ppm(3mm エッジエクスクルージョン);ヘイズ均一性:最大値0.08ppm、デルタヘイズ0.01ppm(3mm エッジエクスクルージョン);コンタミネーションなし、チャックマークなし、表と裏面に傷なし(エッジエクスクルージョン領域を含む);ウエハエッジ:ダメージなし、コンタミネーションなし;及び金属コンタミネーション(VPD−AAS,3枚のウエハ):Na,Al,K,Cr,Fe,Ni,Cu,Zn,Ca<5E9 1/cm2。同様に、ウエハ品質は、クリーニング後の検査のために、50枚のウエハを利用して試験され得る。ヘイズフリー研磨処理(シリコン除去≧2.0μm)の前と後の形状(厚さ、bow、warp、TTV)の測定。ウエハにより達成される仕様は含む:TTVの変化<0.2μm、Site flatness SFQR<0.30μm(受け入れウエハSFQR<又は=0.2μm);ウエハの不均一性の範囲WIWNU(1シグマ)<5%、上記の仕様は3mmのエッジエクスクルージョンにおいてである。
【0113】
図29に戻って参照すると、システム2910は、ウエハがカセット、FOUPS又は他の保管ユニット126からドライで取り出され、同じ又は異なる保管ユニットに戻されるように、ドライ−イン−ドライ−アウト(DIDO)システムとして構成される。DIDOフロントエンド124を実施するときは、フロントエンドモジュールは、処理中に使用される予期される化学物質に関係のある腐食耐性の材料から構成され、工業及び安全標準に合致し、ユーザインターフェースを与え、設置面積又は断面積を削減し、クリーンレベルをISOのクラス2又はそれ以上を満足し、容易にウエハを取り出して保管ユニットへ戻し、分離したウエット及びドライのエンドエフェクタを利用し、極限電力に適合し、システム通信を提供し、レポート又はレポートを生成するための外部装置との協働を提供する。一部実施態様は、選択的に、測定システム、ウエットバッファステーション及び/又はクリーナを含む。図38及び39は、上記したDIDOフロントエンド基準を満たす一部の実施態様にそれぞれよる、2つのFOUPフロントエンドモジュール3820と3つのFOUPフロントエンドモジュール3920の簡略化した上から見た構成図である。
【0114】
化学物質及び脱イオン水に曝されるため、フロントエンドモジュール3820及び3920を構成する及び組み立てるのに使用される材料は、そのような化学物質及び脱イオン水との接触に耐えるように選択される。例えば、構成部品は、次のものから構成される。予想される化学物質に耐性があるプラスチックに含まれ、これに限定されないが、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレン硫化物(PPS)、ステンレススチール(例えば、300シリーズステンレススチール、17−4PHステンレススチール等)、陽極酸化及び/又はテフロンコートアルミニウム、パウダーコートされたアルミニウム、パウダーコートされたスチール缶(例えば、フレームのような濡れない構成部品)及び他のそのような材料である。同様な材料もまた、フロントエンドモジュール3820及び3920と協働する研磨モジュール122において、これに限定されないが、例えば、器具、バルブ、管類、ハードウエア、及び他の構成部品のような構成部品のために使用される。
【0115】
DIDOフロントエンドモジュール及びそれらの構成部品は、期待される工業上の安全基準に適合及び/又は超えるように設計及び構成され、例えば、セミコンダクタ エクイップメント アンド インターナショナル(SEMI)基準S2,S8及びF47、CE基準、ファクトリ ミューチュアル リサーチ コーポレーション(FMRC)(例えば、FM4910)及び/又は他の基準である。さらに、フロントエンドモジュールは、使用される電気部品が化学物質及び/又は脱イオン水の飛び散り及び滴りに曝されないように構成される。フロントエンドのクリーナ及びハンドリングセクションは、緊急停止(EMO)回路のための接続を統合する(CE適合装置を通して)コネクタを搭載したパネルを与えることができる。EMO回路の起動、フロントエンド(及び処理モジュールの一部の実施態様)は、一般的には、構成部品を潜在的に危険にさらす電力を除去する。一般的には、フロントエンドモジュールは、処理モジュールと同様に、フロントエンド(及び処理モジュール)内に適切なレベルの電光を与える光源(例えば、ユーザ設定可能なライトタワー)を含む。CE適合インターロックシステムは、フロントエンドモジュールへのドア入り口へ組み込まれ、これらはEMO回路から分離している。
【0116】
ユーザインターフェースは、一部の実施形態では、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)モニタを通して実施される。一部の実施形態では、ストラスバーグGUIモニタが使用され(例えば、パーツ番号300637、110V交流を供給し、タッチスクリーン動作し、15インチ最小モニタ、カラーディスプレイ、配置に関してSEMIに適合)、取り外し可能な記憶装置(例えば、コンパクトディスクドライブ、デジタルバーサタイルディスクドライブ、フロッピードライブ及び/又は他のドライブ)を含み、データ、ソフトウエア等(例えば、レシピポータビリティ)の保存及び取り込みを許容している。一部の実施形態では、主要なGUIがフロントエンドモジュールに配置され、第2のGUIが処理モジュール内又はシステムから離れて配置され得る。スイッチは、一のGUIから他へツールのトグル制御に使用されることができ、しかしながら、一般的には、一のGUIが所定の時間でツールを制御する。GUIは、固定された単位で、メートル法、英語及び/又はSI単位の混合で必要に応じて表示する。一部の実施形態では、GUIはさらにシステム120内のウエハが存在する場所で、グラフィックのウエハ追従指示を提供する。
【0117】
フロントエンドモジュール3820,3920の設置面積は、相対的に小さく、一部の例では、最小に保たれる。例えば、2つのFOUP FEM3820(選択的なクリーナ及び微粒子測定システムを含まない)は、79.5インチ(幅)×31.5インチ(深さ)×89インチ(高さ)であり得る(これらの寸法は、筐体の前部からのポッドドアオープナの突出部を含まない)。
【0118】
上記したように、一部のフロントエンドモジュールは、ウエハがフロントエンド内で追従するところの領域又は場所に沿ってウエハ表面の4インチ上で測定されたとき、ISOの清浄度のクラス2又はそれよりも良い(クラス1000未満又はそれより良い周囲条件)を持つように構成される。この清浄度の検査は、フロントエンドでドライで実行され得る。フロントエンドが清浄を維持し、そして、研磨モジュールによって汚染されないように、あるいは、オペレータドアが開いているときに、積極的な加圧及び空気流が採用され得る。フロントエンドの内側と外側との間の最小の圧力差が維持され、例えば、メインテナンスドアが閉じた状態で約0.01インチ水、そして、メインテナンスドアが開いているときに約0.004インチ水の圧力差である。
【0119】
DIDOフロントエンドモジュール3820,3920のためのウエハのインプット及びアウトプットは、一般的には、FOUP及び他の同様なキャリアである。一部の実施形態は、FOUPドア開放機構へ統合されたウエハカセット走査をさらに含む。走査方法は、例えば、スルービームタイプで実施され得る。同様に、他のツールの構成は、SMIF又はオープンカセット(ウエット及びドライ)を使用しても良い。
【0120】
上述したように、ロボットは、ウエハをFOUPから取り出し、ウエハを搬送し、そして、ウエハをFOUPに戻すために、一又はそれ以上のエンドエフェクタを使用する。複数軸ロボットは、フロントエンドモジュール内でウエハを様々なステーションへ向けて及び様々なステーションから移動するのに使用される。ロボットは、FOUP内の2枚の他のウエハの間でウエハを取り出し又は配置するように構成され得る。一般的に動作中は、ロボットは最も高い又は最も低いウエハ(例えば、カスタマー選択可能である)を引き、それぞれFOUPのウエハを通して下又は上に進む。一般的には、エンドエフェクタは、エッジ接触エフェクタとして実施される。ウエハスロットの完全性が維持される。ロボットは、さらに、清浄を汚染するのを回避するように構成され、水と共にウエハを乾燥させる。それゆえに、クリーンでドライなエンドエフェクタが開放されたFOUPに入るのに使用される。以下の構成及び/又は方法はこれを達成するのに使用され得る: 一又は2つのアームに搭載されたドライ及びウエットハンドリングのための2つの別々のエンドエフェクタの使用;一つがドライのため一つがウエットウエハハンドリングのための2つの別々のロボットの使用;及び/又は、一のエンドエフェクタの使用及びそのエンドエフェクタをクリーニングしそして乾燥させる方法を組み込む。一般的には、ウエットエンドエフェクタは、ウエハを180度反転させることができるように構成される。ウエットエンドエフェクタは、機械の研磨セクションへ到達したとき、脱イオン水及び希薄なスラリーで満たされることができ、そして、したがって、一般的にはウエット/腐食性の環境の中で相性がよいように構成される(しかし、選択的なエンドエフェクタ及び反転メカニズムが採用されたときにより少ない程度までは曝されても良い)。
【0121】
測定システムは、ウエハの研磨前後の測定のためにフロントエンドモジュールへ組み込まれるNova測定システム(例えば、Nova3030測定システム)のような一又はそれ以上の装置を通して実施される。測定装置は、一般的には選択的な特徴である。測定レシピは、ソフトウエア(例えば、Novaソフトウエア)を通してユーザ設定可能である。測定装置のためのGUIは、GUIタッチスクリーンの中で統合される。マニュアルスイッチ又はキーのいずれかは、測定システムがスクリーンを制御するのに使用される。測定システムの上に配置されたハンドリング部品は、上はを水へ及び水の中から下降及び上昇させ、ロボットのためのウエハI/Oポイントを提供する。測定システムハンドラは、エッジにより及び/又は真空スタイルチャック又はエンドエフェクタを用いることによりウエハに接触し、ウエハハンドリング部品はウエハのためのウエットバッファステーションとしても使用され、ドライからウエットエンドエフェクタハンドリングを搬送する配置もまた同様である。一部の実施形態は、機械が測定システムにおけるバックアップが原因で停止したとき、オペレータに設定可能なアラームを介して知らせ、及び/又は閉ループ制御(CLC)を含めることができる。
【0122】
選択的なウエットバッファステーションは、ウエハがクリーニングされる前に乾燥するのを回避することに含められることができる。バッファステーションは、少なくとも十分なスロットを含んでおり、いつでも製造過程であり得る定義された最大量のウエハを保持する。例えば、6EHに関して、バッファのためのこのウエハの数は8である。噴霧器は、緩衝化されたウエハの表面をウエットに維持するために、バッファに対して効果的に配置される。ウエットバッファステーションは、クリーナ又は測定システムが直ちにウエハのクリーニング又は測定に利用できないときに使用され、マシーン故障の場合に、自動化されたシーケンスは、ウエットバッファ内の処理中のウエハを配置し、それは、そのとき、クリーニングされ、そして、FOUP及び他の状況又は計画へ戻される。
【0123】
選択的なクリーナは、一部の実施形態では、例えば、コントレイドのコルウェットクリーナを通して実施される。コルウェットは、それ自身のコントローラとソフトウエアを含み、コントローラに使用するクリーナを統合する、及び、システムでコントローラを使用するユニットをコントロールすることのいずれかを許容する。クリーナGUIは、システムGUIへ統合されている。マニュアルスイッチ又はキーは、クリーナとシステムGUI環境の間で切り換える。コルウェットのソフトウエアは、システムソフトウエハへ統合されてもよい。クリーナは、HF化学物資を安全に取り扱うように構成され得る。
【0124】
研磨前のウエハのためのウエハシーケンスプロセスは、以下が含まれる:ドライエンドエフェクタ使用するFOUPカセットからウエハを取り出す(ウエハはFOUPにおいて装置サイドが上であると仮定する);ウエハを搬送ステーション内に配置する;ウエットエンドエフェクタに変える;ウエットエンドエフェクタを使用する搬送ステーションからウエハを取り除く;ウエハを反転させる(例えば、装置サイドは現在は下向きである);ウエハをロードステーション230へ配置する;ウエハは研磨のためにスピンドル240/キャリア244によりピックアップされる(例えば、約2.5分に等しい研磨時間の間);研磨されていないウエハは研磨のための準備で連続的にロードステーションへ配置さる(それが使用できるようになるとき)。研磨後にウエハを取り出すウエハシーケンスプロセスは、以下が含まれる:研磨後、スピンドル/キャリアは、アンロードステーション232へウエハを配置する;ウエットエンドエフェクタを使用するアンロードステーションからウエハを取り出す;ウエハを測定システム内に配置する;ウエハを測定する(例えば、約1分の処理時間);ウエハをウエットエンドエフェクタを使用する測定システムから取り出す;ウエハを反転させる(装置サイドは現在上向き);ウエハをクリーナへ配置;クリーナがウエハをスクラブする例えば、約1分の処理時間);ドライエンドエフェクタへ切り替える;ドライエンドエフェクタを使用するクリーナからウエハを取り出す;ウエハをFOUPカセットの中に配置する;研磨されたウエハは、連続的にアンロードステーションからFOUPへ移動される。上記のシーケンスに対するバリエーションは、以下が含まれる:測定システムは研磨ウエハを測定し、それが仕様の範囲外かを決定し、そして、ウエハは再研磨のためにロードステーションへ戻って配置されてもよい;測定システムはあるパーセンテージの研磨ウエハを測定してもよく、そこで、一部のパーセンテージのウエハはアンロードステーションからクリーナへ直接に進んでも良い(測定システムをスキップする);一部又は全部のウエハは、測定システムにより前もって測定されてもよく、ウエハはFOUPからドライエンドエフェクタと共に取られ、搬送ステーションに配置され、ウエットエンドエフェクタと共にピックアップされ、反転され、そして、測定装置内に測定のために配置され、そこで、測定後、ウエハはロードステーションに配置され、及び/又は他のバリエーションである。
【0125】
上で与えられた処理時間は、処理時間の一例であり、しかし、処理、ウエハのタイプ、及び他のパラメータに依存して変化し得る。一部の実施態様では、処理時間は、設定可能に使用できる。例えば、研磨時間は、一般的には約1から5分(2.5分は共通で、しかしオーバヘッドはあと−0.5分加える)の間で変化する;測定時間は、約1から2分(1分は共通)の間で変化し得る;クリーン時間は約1から2分(1分は共通)の間で変化し得る。
【0126】
フロントエンドモジュールへ供給された電力は変化し得る。例えば、クリーナへ供給された電力及びシステムによるフロントエンドハンドリングセクションは、208,380又は460V交流3相であることができる。一般的には、シングルポイント電力インターフェースが使用される。システム120は、付加的に、データ通信能力を含むことが可能である。処理モジュールコントローラとフロントエンドモジュールコントローラとの間のデータ転送は、RJ45コネクタを通して発生することができ、そして、イーサネットTCP/IPプロトコルを使用する。フロントエンドモジュールは、EMO回路、ストップモーション、GUI等のような他のインテーフェース接続を含めることができる。フロントエンドは、セル内でウエハの移動を追跡しなければならない、そして、システムコントローラ又は中央処理ユニットへフィードバックを与える。フロントエンドへのシステムコントローラからの指令は、一般的に高いレベルで発生し、一方でフロントエンドモジュール内の構成部品の動きは、フロントエンド内の独立したコントローラにより制御される。フロントエンドコントローラは、物理的にフロントエンドモジュール内に配置される。さらに、FOUP PDOは、OGVハンドリングユニットと通信するE84パラレルインターフェースをもち得る。
【0127】
2つの構成部品、フロントエンドモジュール124及び処理モジュール122内のシステム120の構成は、システムがより簡易に運搬されるのを許容する。さらに2つのモジュールは、システムが特定ユーザの実施のためにより正確にカスタマイズされることを許容する。さらにまた、分離可能なモジュールは、一のモジュール(例えば、処理モジュール)が構築されるのを許容し、一方で、他のモジュール(例えば、フロントエンドモジュール)は設計される。
【0128】
一部の実施形態は、2000年4月4日に提出され、化学機械平坦化ツール力のキャリブレーション方法及びシステムと題される米国特許出願番号11/046,502の観点からさらに理解され、その全体が参照によりここに組み込まれ、そして、2000年4月4日に提出された米国特許6,045,716号及び2002年3月12日に提出された6,354,926号はそれぞれそれらの全体が参照されることによりここに組み込まれる。
【0129】
ここで開示された発明は特定の実施形態及び出願により記述され、変形例は当業者者により本発明の特許請求範囲から逸脱しない範囲に形成され得る。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウエハ処理、より詳細には、ウエハ処理システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
化学機械研磨又は化学機械平坦化(CMP)は、半導体基板や基板上の膜を含む材料を研磨する技術であり、高い均一性および平坦性を提供する。この処理は、マイクロエレクトロニクス回路の製造中に創られる膜上の高い形状を除去するのに用いられ、あるいは、膜の下部に埋められた回路を露出させるために膜の層を除去するのに用いられる。いくつかの場合には、プロセスは、マイクロエレクトロニクス回路の製造に先立って半導体のスライスを平坦化することができる。
いくつかの慣用の化学機械研磨処理は、プラテン上に位置決めされた単一の大きな研磨パッドを有し、基板が研磨のためにこれに対向して位置決めされる装置を用いる。位置決め部材は、研磨される基板を位置決めし回転する研磨パッドに対して付勢する。化学スラリーは、研磨材料を有すことがあり、一般的には研磨パッド上に保持されて研磨パッドの研磨特性を修正し、基板又は膜の研磨を増進する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本実施形態は、ウエハのような対象物を処理するのに使用される方法およびシステムを提供し、ウエハの研磨及び/又は研削を含む。一部の実施形態は、フロントエンドモジュールと処理モジュールを含むシステムを提供する。フロントエンドモジュールは、処理のための対象物を保管する保管装置と連結する。フロントエンドモジュールは、単一のロボットと、移動ステーションと、複数のエンドエフェクタとを備える。処理モジュールは、単一のロボットは保管装置から処理モジュールへ対象物を引き渡すように、フロントエンドモジュールと連結される。処理モジュールは、回転テーブル及び引き渡された対象物を取り出せるように構成されたキャリアをもつスピンドルを備え、回転テーブル上で対象物を処理する。
【0004】
他の実施形態は、ウエハを処理するのに用いる装置を与える。この装置は、単一のタレット、タレットと協働する第1のスピンドル、タレットと協働する第2のスピンドル、タレットと協働してタレットを使用する第1のスピンドルを割り出す第1のモータ、タレットと協働して第1のスピンドルとは独立してタレットを使用する第2のスピンドルを割り出す第2のモータを備えている。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】図1は一部の実施形態によるシステムの簡略化された構成図を示している。
【図2】図2は図1のウエハ処理システムの上面図を示している。
【図3】図3は図1および図2のシステムのより詳細な上面図を示している。
【図4】図4は一部の実施形態によるロードステーションの斜視図を示している。
【図5】図5は図4のロードステーションの下方からの斜視図を示している。
【図6】図6は一部の実施形態による図4のロードステーションの下部の分解図を示している。
【図7】図7は図6の下部を部分的に切断した上方からの斜視図を示している。
【図8】図8は図4の組み立てられた下部を部分的に切断した下方からの斜視図を示している。
【図9】図9は図8の下部のばねの拡大図を示している。
【図10】図10は図8の下部のばねの拡大図を示している。
【図11】図11は図8の下部のばねの拡大図を示している。
【図12】図12はロードステーションの中間部および上部の分解図を示している。
【図13】図13はウエハをつかむばねの拡大図と図12の中間部および上部のウエハガイドリングを共に示している。
【図14】図14は一部の実施形態によるキャリアの分解図を示している。
【図15】図15はウエハをキャリアにロードするための処理の簡略化したフロー 図を示している。
【図16】図16は図4のロードステーションの中間部に採用される感知アレーの斜視図を示している。
【図17】図17は図16の感知アレーの拡大図を示している。
【図18】図18は一部の実施形態によるロードステーションの側面図を示している。
【図19】図19は図18のロードステーションの断面図を示している。
【図20】図20はZ軸の周りを回転する図19に示すロードステーションの断面図を示している。
【図21】図21は図18のロードステーションの上面図を示している。
【図22】図22はウエハチャックアセンブリおよびロードガイドリングと共に図19のロードステーションの断面図を図を示しており、シリンダは伸長位置にある。
【図23】図23は一部の実施形態によるロードステーションの等角図を示している。
【図24】図24はZ軸周りに回転する図23のロードステーションを示している。
【図25】図25は図23および図24のロードステーションの部分断面図を示している。
【図26】図26は伸長位置にあるシリンダと共にZ軸周りに回転する図25のロードステーションの部分断面図を示している。
【図27】図27は図23のロードステーションの上面図を示している。
【図28】図28は一部の実施形態によるウエハ処理システムのコントロールシステムの簡略化されたブロック図を示している。
【図29】図29はウエハ処理システムのための一部の実施形態によるシステムの上面図を示している。
【図30】図30は図29のシステムの等角図を示している。
【図31】図31はウエハ処理のためのシステムの簡略化された等角図を示している。
【図32】図32は一部の実施形態によるシステムの簡略化された等角図を示している。
【図33】図33はアンロードステーションの簡略化された断面図を示している。
【図34】図34はCMP研磨中に考慮される3つの力を示している。
【図35】図35は スピンドルの力をキャリブレーションする際に使用するための処理の簡略化されたフロー図を示している。
【図36】図36はスピンドルの力に対するベローズ圧力又はピストン圧力から収集されたデータを利用して作られたスピンドルキャリブレーション曲線を示している。
【図37】図37は保持リング力を生成する膨張式のリングシール圧力あるいは対応するウエハ力を生成する膨張式の膜圧力のいずれかに対応するキャリブレーション曲線を示している。
【図38】図38は2つのFOUPフロントエンドモジュールの簡略化された上面から見たブロック図を示している。
【図39】図39は3つのFOUPフロントエンドモジュールの簡略化された上面から見たブロック図を示している。
【図40】図40は一部の実施形態によるタレットの簡略化した断面図を示している。
【図41】図41はパッドコンディショナの等角図を示している。
【図42】図42は図41のパッドコンディショナの上面からの部分的な透視図を示している。
【図43】図43は図41および図42のパッドコンディショナの断面図を示している。
【図44】図44は図41ないし図43のパッドコンディショナの下側面図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0006】
対応する参照する文字は、いくつかの観点の図面を通じて対応する部品を示す。図における要素が簡略化及び明確化のために図解されており、一定の縮尺で描かれる必要がないことが当業者にとって明らかである。例えば、図面の中のいくつかの要素の寸法は、本発明の様々な実施形態の理解を改善するのを助けるために、他の要素に対して誇張されている。また、商業的に実現可能な実施形態において、実用的で又は必要である共通のしかし良く知られた要素は、障害のより少ない見方を促すために、本発明のこれら様々な実施形態では頻繁に示されない。
【0007】
本実施形態は、一又はそれ以上の自動化されたプロセスを通して処理されるべきウエハ及びその他の対象物を処理するための装置、システム及び方法を与える。たとえば、本実施形態は、特に、化学機械研磨(CMP)に適用され得る。CMPは、少なくとも部分的に、シリコンを主体とするウエハ、半導体ウエハ、磁気抵抗効果(MR)又は巨大磁気抵抗効果(GMR)ヘッド、及び他の同様の平坦化及び/又は研磨すべき対象物のような平らな対象物を平坦化及び/又は研磨するのに用いられる。一部の好ましい実施形態は、相対的にコンパクトで、安価で、高い信頼性のシステムに方向付けられる。本実施形態は、CMP研磨が実行されている間ウエハを保持するキャリアへのウエハの非常に信頼できるローディングを提供する。
【0008】
図1は、一部の実施形態によるシステム120の簡略化された構成図である。このシステムは、処理モジュール122およびフロントエンドモジュール124を含む。フロントエンドモジュールは、ウエハのような処理される対象物を容器又は保管要素126から取り出し、そして、対象物を処理モジュールへ供給する。処理モジュールは、望まれる結果の製品に依存して対象物を処理する。一部の実施形態では、処理モジュール122はウエハを研磨する。処理モジュールは、一部の実施形態では、付加的に及び/又は択一的に、ウエハを研削する。フロントエンドモジュール124は、以下で十分に記述されるように、異なるフロントエンドモジュールが異なるタイプの処理モジュールと協働するように、処理モジュールから引き離され得る。処理モジュール122とフロントエンドモジュール124は、一緒に作動し、そして、一般的には、作動中に共に固定される。システムは、一般的には、構造用の鋳物と処理モジュール及びフロントエンドモジュールを囲むフレームをさらに含む。
【0009】
図2は、一部の実施形態による図1のウエハ処理システム120の簡略化された上面図をフロントエンドモジュール124に固定された処理モジュール122およびフロントエンドモジュールに固定された2つの保管要素126とともに示している。図3は、一部の実施態様による図1及び図2のウエハ処理システム120のさらなる詳細な上面図を示している。図2及び図3を参照すると、保管要素126は、実質的に処理のための対象物を保管する装置であり、フロントエンドモジュールによりアクセスされ得る。たとえば、保管要素は、ウエハを保管するために容器のドアのオープナをもつ前方が開口したユニット化された容器(FOUP)、標準機械インターフェース(SMIF)、開放カセットローダをもつカセット、ウエハが保管される液体を収容する容器、及び、他の同様な装置であってもよい。他の実施形態では、容器を運搬するカートは、フロントエンド124内に挿入され、容器がフロントエンド内に位置づけられるようにし、処理されたウエハが容器に挿入され及び/又はウエハが容器から取り出されるようにする。フロントエンドモジュールは、一般的には、FOUP、SMIF、カセット及び他の保管装置をフロントエンドモジュールに取り付ける一またはそれ以上の取り付け面(たとえば、Box Opener/Loader to Tool Standard(BOLTS) インターフェース)を含む。一部の実施形態では、取り付け面は、保管装置との位置あわせのために上下左右の調整が可能である。
【0010】
フロントエンドモジュール124は、ウエハや他の対象物を保管要素126から取り出すロボット220のような運搬装置を含む。ロボット制御は、ウエハを取り出し、ウエハを処理モジュール122へ運搬し、そして、処理されたウエハを保管要素へ復帰させる。一部の好適な実施形態は、フロントエンドモジュールを単一のロボットに限定している。システムを単一のロボットに限定することにより、フロントエンドモジュールは、範囲又は設置面積が大きく減少し、コストが低減され、複雑性が低減され、信頼性が増加するように構成され得る。しかしながら、単一のロボットの実施は、処理速度、処理能力を制限するが、寸法、コスト、および複雑性の削減と信頼性の増加の利益は、処理能力の削減のトレードオフを補償する。フロントエンドモジュールの択一的な実施形態は、しかしながら、上述した処理モジュール122と協働し得る複数のロボットで構成されていてもよい。システム120の全体の寸法は、ユーザにとって限界的であってもよく、システムにより占有される床面積又は設備スペースは、クリーンルーム内であるように、非常に限られていてもよく、一般的には相対的に価値が高い。
【0011】
ロボットは、一部の実施形態では、6軸ロボットを通して実施される。6軸ロボットは、他のシステム、例えば、共通極スタイルのロボットを採用する他のCMPシステムが実行できない、あるいは、複数のロボットを包含なしでは実行できない機能をフロントエンドモジュールに実行させる。一般的には、標準的な極スタイルロボットを用いると、ロボットは水平方向に作動し、ウエハ及びウエハを受容する部品の位置決めの実質的にあらゆる面は実質的に水平に位置決めされる(例えば、地面に平行)。この水平の制限は、ウエハの動きを制約し、装置の構成及び/又はそれを位置づけるものは、ウエハを受容する(システムの寸法が増大する)。
【0012】
択一的には、本実施形態に利用される6軸ロボットは、ウエハの水平方向の動きと配置、ウエハの垂直方向の動き及び配置を可能にし、その上に、実質的にあらゆる方向を可能にする。システムの部品及びカート又はシステムと協働するFOUPは、6軸ロボットと正確には位置あわせの必要がなく、不整合を調整及び/又は補償するように移動させ得る。システムのセットアップの間、ロボットは手動で望ましい位置へ操作され、手動操作で設定される位置、傾斜、角度及び他のパラメータは作動中のロボットによる将来の同定のために記憶される。
【0013】
ロボット220は、搬送中のウエハを把持するためにエンドエフェクタを利用する。一部の実施形態では、ロボットは、ツールチェンジャ370,372を使用することにより実施される2つの分離したエンドエフェクタを利用する。さらに以下で記述されるように、第1のエンドエフェクタ370は、ドライウエハを把持し搬送するために使用され、第2のエンドエフェクタ372は、ウエットウエハを把持し搬送するために使用される。搬送ステーション222は、フロントエンドモジュール内の一部の実施形態に包含され、そこでロボットはエンドエフェクタを切り替えながらウエハを位置決めする。搬送ステーションは、一部の実施態様においては、地面又は研磨テーブルに対して概略的に垂直な方向にウエハを受け入れ、一部の実施形態では、わずかな角度でウエハを受け入れる(例えば、垂直方向から約15度)。
【0014】
フロントエンドモジュール124の一部の実施形態は、選択的に、一又はそれ以上の単一のステーションウエハクリーナ224及び/又は測定ステージ226を含む。例えば、測定装置は、Nova設備及び/又は他の設備を包含することができる。単一のステーションウエハクリーナ224には、ウエハをカセット又はFOUP又は保管具に戻す前に処理されたウエハの複数ステージでの洗浄及び清掃を実行するものを含めることができる。単一のステーションウエハクリーナの利用は、一般的には処理能力を犠牲にして設置空間を節約する。一般的には、他のCMPシステムは、スループットを最適化しようと努め、そして、システムのサイズには特には関心がない。システム120の他の実施形態は、スループットを増大させるために複数の単一のステーションウエハクリーナを含めることができ、あるいは、フロントエンドモジュール124のサイズが一般的に増大するのを犠牲にして異なるステージの清浄を実行するために一連のステーションを含めることができる。
【0015】
一又はそれ以上の電気キャビネット及び/又は制御回路228もまたフロントエンドモジュール内に包含され、電力を供給し、制御し、フロントエンドモジュール124の部品を駆動する。フロントエンドモジュールは、清浄された空気をシステム内へ導くフィルタリングシステムのような付加的な特徴及び/又は装置を含めることができ、例えば、高効率微粒子空気(HEPA)フィルタリングシステムのようなものである。プリアライメント方法は、フロントエンドモジュール124を処理モジュール122と共に整列させるのと同様に、カセット、FOUP、又は他の装置をフロントエンドモジュールと共に整列させ、固定する際に補助することに包含され得る。同様に、ウエハ識別表示(ID)リーダは、ウエハからのIDを読み取りそして多くの異なる使用のためにウエハの処理を記録することに含められ得る。例えば、処理モジュールを通して実行する処理のタイプを照合及び/又は同定、記録保存、在庫計算、及び/又は他の目的である。フロントエンドモジュールの一部の実施形態はさらにユーザインターフェース274(一般的には、キーボード又は他の入力装置及びモニタ)を含む。一部の実施形態は、択一的に及び/又は付加的に外部ユーザインターフェースをシステム120と遠方から協働させるデータポートを与える。ユーザインターフェースは、ユーザがシステム120の作動を制御し、システムをモニタし、システムからの報告とデータを回収し、そして、システムの作動を修正するのを許容する。
【0016】
上で紹介したように、フロントエンドモジュール124は、ウエット容器及び/またはカセットと共に構成され得る(例えば、図32のカセット3214は以下でより十分に記述される)。ウエット容器は、処理モジュール122における処理に続くウエハを受け取り、ウエハのウエットを維持し、その結果、スラリー及び/又は他の処理用化学薬品及び物質はウエハ上で乾かない。ウエット容器は、容器を上昇及び下降させることができる容器ホルダ内に位置づけられる。一部の実施態様では、ウエット容器及びホルダは、クリーナ及び/又は測定システム226の代わりに組み込まれ、再び望ましい設置面積を維持する。
【0017】
フロントエンドモジュール124は、処理モジュール122から取り外し可能で、そして、多くの異なる特徴及び機能性を組み込むことができるため、フロントエンドモジュールは、特定のユーザのニーズに合致する異なる定義の仕様のために構成され得る。フロントエンドモジュール124のカスタマイジングは、異なる定義された仕様のために、システム120が異なるユーザの要求に合致するのを許容し、代替の増進を与え、カスタマイズされた処理を許容する。
【0018】
処理モジュール122はロードモジュール230、アンロードモジュール232、一又はそれ以上の研磨テーブル234,236及び一又はそれ以上のスピンドル240,242を含む。図2に示す実施形態では、2つの研磨テーブル234及び236と2つのスピンドル240及び242を含む。他の実施形態は、3又はそれ以上の研磨テーブル及びスピンドル、あるいは、唯一の研磨テーブル及びスピンドルを含むことができる。スピンドル240,242は、キャリア244,246を回転させ位置決めする回転タレット248と独立に固定される。キャリアコントローラ250は、スピンドル/キャリアの一方に固定され、両方のスピンドルの回転を駆動する。キャリアコントローラは、各スピンドルの回転を独立に駆動して両方のスピンドルは同時に回転することができ、第1のスピンドル240は第2のスピンドル242が静止している間回転することができ、逆もまた同様である。処理モジュール122は、選択的にさらにバフテーブル254及び/又は洗浄ステーション256を含むことができる。電気回路、電源、電源制御及び動作制御260は、電気キャビネットの中に含まれる。電気キャビネットは、図のように、分離したキャビネットとして処理モジュール122から装着又は離脱され得る。この回路は、処理モジュールの各部品と連結されて電源を供給し、及び/又は部品の動作を制御する。パッドコンディショナ262もまた含めることができる。フロントエンドモジュール124及び処理モジュール122は、当該技術分野で周知のように、ウエハ処理のための他の部品を付加的に含めることができる。
【0019】
作動中、ロボット220は、一部の実施形態において、2つの異なるエンドエフェクタであるウエットエンドエフェクタ及びドライエンドエフェクタを利用する。このロボットは、エンドエフェクタを把持されたウエハの処理の段階に依存して切り換える。2つの分離したエンドエフェクタを利用することにより、本実施形態は、単一のロボット運搬手段220を通して作動する。システムを単一のロボットに制限することはコスト、複雑性を削減し、他の利益を与える。しかしながら、一部の選択的な実施形態は、複数のロボットを含んでいてもよい。
【0020】
一部の実施形態では、ロボットは第1のエンドエフェクタ(例えば、ウェットエフェクタ)をエフェクタ保管場所に位置決めし、第1のエンドエフェクタから離れ、そして、第2のエフェクタ(例えば、ドライエフェクタ)にその保管場所から係合する。エンドエフェクタに係合することにより、ロボットは電気的又は空圧的に連結し、そして、エンドエフェクタに係合し、電力及び/又は電気信号を供給する。一部の実施形態では、ツール交換装置がロボット220に組み込まれ、エフェクタの係合及び離脱を許容する。ツール交換は、機械的なラッチ機構を含み、一部の実施形態では、電気及び空気圧の接続の双方を与えるエンドエフェクタに係合する。作動中、例えば、ロボットはドライエンドエフェクタを利用して処理されるべきFOUPカセットからウエハを取り出し、カセットのクリーンな環境を汚染するのを避けるように処理されたウエハを戻す。ロボットは、ドライウエハを搬送ステーション222に一時的に置き、ウェットエンドエフェクタに切り替え、ウエハを把持し、処理モジュール122のロードステーション230へウエハを搬送する。図2及び図3に示す実施形態では、搬送ステーションは、ウェットウエハクリーナ224と測定システム226の間に位置づけられる。
【0021】
ウエハは、ロードステーション230内に正確に位置決めされる。以下において詳細が記述されるように、精度は、いくつかの有利な特性とエンドエフェクタ及びロードステーションの部品とを通して達成される。ロードステーションにおいて一旦位置決めされると、ウエハセンサ26(図16参照)はウエハの存在を検出し、スピンドルの一つ、例えば、スピンドル246の動作を起動する。タレット及びスピンドルコントローラ250(一部の実施形態ではそれぞれ図28に示すコントローラ2812及び2836を通して実行される)は、タレット248の一つにロードステーションを越えた適切な位置でスピンドル246を回転させ、ウエハを取り上げ、ウエハを研磨のために第1の研磨テーブル234へ移動する(あるいは研削等の他の処理)。ロボット220は、ロボットがロードステーションに対して新たなウエハを取り出し及び供給するように、ロードステーションが空であることを、キャリア及びロードステーション内でウエハセンサにより知らされる。タレット及びスピンドルコントローラ250(例えば、図28のコントローラ2812及び2836)はそれから第2のスピンドルを回転させ、処理のために第2のウエハを取り出す。本実施形態のデザインが原因で、スピンドルは独立に作動し、固定されたタレットを越える改良された動作を許容する。例えば、一のタレット/スピンドルは、他のタレット/スピンドルが回転してウエハをロード又はアンロードしている間に研磨することができる。
【0022】
ウエハの研磨及び/又は処理が第1の研磨テーブルで一旦完了すると、タレットは付加的な処理のために回転する。例えば、互換性がない研磨スラリがウエハが洗浄される分離した研磨テーブル234,236上で使用された場合には、第1のスピンドル240は選択的な洗浄ステーション256に対して回転されてもよい。選択的なリンシングは、粒子汚染、処理化学薬品の乾燥、及び/又は処理中のウエハの傷を防ぐのに役立つ。洗浄ステーション256はさらに採用されて、迅速な洗浄を提供し、迅速に乾燥するスラリーを洗浄し、ウエハを冷却し、ウエハ上の粒子を削減し、キャリアを清浄し、及び/又は、処理が行き詰った場合、第2の研磨テーブル上の処理が第1の研磨テーブル上の処理よりも長時間要している場合、及び/又は他の理由の場合には、ウエハを一時的に置く第2の場所を提供する。タレットは、さらなる研磨及び/又は処理のために第2の研磨テーブル236に対して回転される。第1のスピンドルが第1のウエハの配置を変更している間、第2のスピンドル242は独立に回転して第2のウエハを取り出し、第2のウエハを第1の研磨テーブル234に位置決めする。一旦第2の研磨テーブル236において第1のウエハの処理が完了すると、第1のスピンドル/キャリア244はウエハをバフテーブル254へ供給してウエハをバフし(任意のバフテーブルが存在するとき)、例えば、ウエハを洗浄するための水バフを通して、及び/又はウエハをアンロードステーション232へ搬送する。一部の実施形態では、ロードステーション内のセンサ26と同様なセンサがアンロードステーションにおいてウエハの存在を確認するために使用される。ロボット220は、処理されたウエハをウェットエンドエフェクタと共に取り出して、ウエハを測定ツール226又はクリーナ224(存在するとき)へ移動する。測定が完了しウエハがあらかじめ定義された基準に合致したのち、ウエハはクリーナ224(存在するとき)へ移され、そこで洗浄されて乾燥される。ロボットはドライエンドエフェクタへ切り換えて洗浄され乾燥されたウエハを取り上げ、そして、処理されたウエハをFOUP1126へ戻す。選択的に、クリーナステーション224が存在しないとき、ロボットはウェットエフェクタを使用し続け、ウエハをウェット保管装置へ配置する。
【0023】
スピンドル240,242は、一連のウエハの処理のために、一般的には単一方向(例えば、時計回り)に回転し続ける。このことは、“シリアル処理”と称される。選択的に、各スピンドルは、特定の研磨テーブルに専用となることができ、一般には、“パラレル処理”と称される。例えば、第1及び第2のスピンドルは、所定の位置決め動作のために構成され得る。例えば、第1のスピンドルは、ロードステーション230からウエハを取り出すように構成され、第1のテーブル234上で第1の処理を実行し、そして、ウエハを洗浄ステーションに移動する。第2のスピンドルは、第2のテーブル236上で第2の処理を実行することができ、そして、処理されたウエハをアンロードステーション232内に配置する。
【0024】
システム120は、ウエハが処理のために供給される限り、継続的に動作し得る。スピンドルは、以下において十分に記述されるように、システムは流動体をスピンドルに結合するための回転結合体と電力及び/又は制御信号を結合するためのスリップリングを採用しているため、巻きが解けている必要はない。
【0025】
一部の実施態様では、タレット248は、同心状の分離したベアリングシステムにおいて実施される。例えば、第1のスピンドル240のための第1のベアリングシステムは、第2のスピンドル242のための第2のベアリングシステム内で同心状に位置決めされ得る。第1の頑丈な柱又はタワーは、第2のベアリングシステムを収容することができ、第1のベアリングシステムは第2のベアリングシステム内に収容され得る。さらに、管はタワー内に含められ、流動体を回転結合体を通して供給する。
【0026】
各タレットは、分離したモータ、ハーモニックドライブ及びギア減速システム(図示せず)により別々に駆動され、キャリア244,246を移動し位置決めする。図40は、一部の実施形態によるタレット240の簡略化された断面図を示している。モータは、キャリア244,246の独立した動作の双方を実行し、さらにウエハがテーブル234,236に押し付けられているときに、独立的にキャリアを振動させることができる(例えば、ウエハが回転テーブルに接触しているときに、研磨テーブルを越えてウエハを約1/2インチ、あるいは、1インチ又は他の距離振動させる)。振動は、様々な割合で実施され(例えば、振動周波数(1分あたりのサイクル)は変更される)テーブルに対する移動量は制御され、テーブルの半径方向に沿ったウエハの位置決めもまた独立に制御され得る。独立の振動及び位置決めは、ウエハの研磨、研削又は他の処理に関してより大きな制御を与える。同様に、研磨の割合は、研磨パッドの速度の関数であり、テーブル上でウエハの位置決めの制御は、システムに回転パッドの中心から半径方向の距離の関数として、研磨パッドの回転速度の相違を利用させる。先行技術システムの単一の中央のタレットのデザインは、ウエハの独立した位置決めを許容せず、ウエハの位置が変更された際に他のウエハ又はキャリアの位置決めは同様に変更される。
【0027】
回転結合体(図示せず)は、流動体をスピンドル240,242へ及び/又はスピンドル240,242からならびにスピンドルの間で流通させる管と連結されている。流動体は、実質的にはあらゆる流動体、例えば、空気、窒素、真空、水、及びその他の流動体を含むことができる。スリップリング2834(図28参照)は、タレットと共に含まれ、電力(様々な電圧)及び電気信号をスピンドルコントローラ250とスピンドル間で伝達する。一部の実施形態では、電気信号は、イーサーネット接続を通じ、スリップリングを通してスピンドルコントローラへ伝達される。スリップリングと協働する代わりに、システムは一部の実施形態では、無線コミュニケーション(例えば、ラジオ周波数(RF)、赤外線、ブルーツース、及び他の無線結合)及び/又は光ファイバ結合のような光通信を採用する。さらに、誘導カプラ、バッテリ電力及び/又は他の同様な電力スキームがスピンドルに電力を供給してスピンドルを継続的に回転させるのに採用される。
【0028】
一部の実施態様では、システムは一のスピンドルコントローラ250を含む。流動体と電気信号の双方は、単一のスピンドル(例えば、第2のスピンドル242)に伝達される。第2のスピンドルから、第1のスピンドル240は、電気的に第2のスピンドル及び流動体を搬送する管類に連結され、第2のスピンドルから第1のスピンドルへ向かう流動体を接続することが含められる。例えば、ケーブルキャリアは、一部の実施態様に含められ、2つのスピンドル間の電気的接続を確立し、制御信号がスピンドルコントローラ250から第1のスピンドル240へ伝達されるのを許容する。そのようなものとして、第1のスピンドルは、第2のスピンドルから連結されている。実施形態において、システム120は第3のスピンドルを含み、この第3のスピンドルは、第2のスピンドルから第1のスピンドルと並列して連結され、あるいは、さらに第1のスピンドルから連結されて電気制御信号及び電力及び流動体を受ける。
【0029】
一部の好適な実施形態では、システムは商業的に市販されている構成部品と共に実施され、システムに組み込まれる構成部品の数は、高度の信頼性及び一貫性を維持する一方で、システムのサイズを削減し、パーツを削減し、簡素なデザイン、簡素な動作を達成するために制限される。これらの基準を達成する際に、こられの特定の実施態様は単一のロボット220と2つのみのスピンドル/キャリア242と研磨テーブル234,236に制限される。単一のロボット220は、エフェクタが切り換えられ、単一のステーションクリーナ224は、デザインを簡素化し、システム120の寸法を削減する。さらに、削減された構成部品は、製造及び維持コストを大きく削減する。
【0030】
本実施形態は、複数の処理/研磨テーブル234,236の間で処理が動きを要求するとき、バックアップの必要性を取り除いた(回転カウンタ)独立のスピンドル割り出しを採用する。回転は、バックアップなしでタレットの回りのウエハの連続的な360度の動きを許容する。しかしながら、スピンドルは、必要に応じて、バックアップされる。例えば、スピンドル242はウエハを時計回りの方向に回転させ、アンロードステーション232又はバッファテーブル254にウエハを置くために、スピンドルを時計回りに回転させるのに先立って、第2の研磨テーブル236における研磨に続く選択的な洗浄ステーション256に戻る。独立した動きは、ウエハを研磨する一のスピンドルに与えられ、一方で、第2のスピンドルは他のウエハを研磨又は洗浄し、及び/又はロードあるいはアンロードする。この能力は、オペレータのための処理オプションと同様にスループットを改善する。なぜならば、各ステップは、同じ継続期間である必要がないからである。他の以前のシステムは、一つに連携した複数のスピンドルをもち、その結果、それらは同時に動くことを要求され、スループット及び/又は処理オプションを制限していた。本実施形態では、より大きなフレキシビリティと改善されたスループットを与え、一方でより少ないスピンドルを採用し、コストを節約し、複雑性を減じている。スピンドルの独立の動作は、さらにシステムにスピンドルを利用するステーションに対して後方又は前方にいずれかに回転させ、処理中又は処理の中断中に、ウエハが乾燥するのを回避し、及び/又はウエハのウエットを維持する。なぜならば、ウエハ上で乾燥を許可した際に、一部の処理化学薬品はウエハにダメージを与えるからである。例えば、第1のスピンドル240は、ウエハを洗浄ステーション256へ移し、第2のスピンドル242は、近接性及び利用可能性に依存して、ウエハをバッファテーブル、アンロードステーション232又はロードステーション230へ配置するために回転させることができる。
【0031】
独立スピンドル割り出しは、一部の実施形態では、エンコーダモータ、クローズドループサーボコントロール、タレット248のタワーの頂上において電気信号及び電力(例えば、400Vと24Vの電力とイーサネット信号)のためのスリップリング2834(図28参照)の組み合わせ、及び、タワーの底部において一又はそれ以上の流動体の供給及び回収を提供する回転結合体、及び/又は、スリップリングを通してより少ない信号線が送られるように一のスピンドルアセンブリ(例えば、第2のスピンドル)に配置されたMMC(マシーン モーション コントローラ)とをもつ分散型の制御、を通して実施される。スピンドルは、配線及び配管され、一部の実施態様では、各スピンドルに電気信号と流動体を搬送する。光ファイバ、RF,赤外線、無線ブルーツース、及び/又は他の供給方法が、付加的に及び/又は選択的に採用される。一部の実施態様では、回転結合体は、水、空気、真空及び窒素の4つの通路に役立つシステムである。実施形態では、第3のスピンドルアセンブリが付加され、第5(又はそれ以上)の流動体の通路が付加されて適切な容積を達成する。選択的に、4つの通路の回転結合体の能力は増大する。3又はそれ以上のスピンドルの実施物は、例えば、研磨時間が相対的に短い期間の一部からなるときに、より高いスループットを望まれる。
【0032】
割り出しを利用することにより、キャリアとウエハの正確な位置決めが達成される。本実施形態は、各モータの回転及び/又はタレット248の回転の割り出しを含む。さらに、ステーションからステーションへの割り出しは、ウエハとキャリアの配置とウエハの処理をモニタすることが採用され、キャリアの振動を制御する。一部の実施形態では、コントローラ2810,2812(図28を参照)はステーションからステーションへの割り出しとスピンドルの振動を制御する。スピンドルコントローラ250は、スピンドルの回転、キャリアとウエハの上下動、背圧、リング力、及び、研磨中にウエハ上にキャリアにより適用される下向きの力のレベルを制御する。スピンドルコントローラ250は、プログマラブルロジックコントローラ(PLC)、マイクロプロセッサ、又は他の制御装置を通して実施される。スリップリングを通じたイーサネット接続は、スリップリングを通して伝達されるべき配線及び/又はチャンネルの数を削減した。信号伝達は、スピンドルコントローラ250により受けられ、このスピンドルコントローラ250は第1及び第2のスピンドルの双方をスピンドル間のケーブルキャリアを通して制御する。一部の実施形態では、キャリア234,2236を付勢する付勢ばねをさらに含み、したがって、ウエハは研磨テーブル234,236の上方の位置又は離れた位置にある。キャリアをテーブルから離れるように付勢することにより、システムは安全な機構を与え、一時的又は長期間の電力ロスの場合によるウエハへのダメージ、あるいは、ウエハの処理の制御を中断させる他の問題を減少させる。スピンドルは、さらに空気駆動されるブーツを含み、これは以下でさらに記述するように、キャリア及びウエハの下向きの移動と力を実施する。他の機構は、上昇位置と下降位置との間でキャリアを移動させるのに採用され、処理中に下向きの力を行使する、例えば、油圧、ねじ駆動、又は他の関係ある機構である。
【0033】
図4は、一部の本実施形態によるロードステーションの斜視図を示している。図5は、図4のロードステーションを下方から見上げた斜視図を示している。この実施形態では、ロードステーションは、エッジ−コンタクトロードステーションであり、このロードステーションは、エッジ(ウエハの2つの一般的な平面の面の間に延在する遷移領域により定義される)、及び/又は、ウエハの平面の面の周囲付近の比較的小さな領域の周り(例えば、一般的にはエッジから中心に向けて伸びるウエハの直径の約0.005倍以下)においてウエハに接触する。一部の実施形態は、さらにセンサ26(図12及び図16を参照)を含み、これはウエハが適切にロードステーションに位置決めされているかを確認する。本実施形態のロードステーション230は、単純化し、ロードガイド内にウエハの高く正確な配置を与え、さらに、単純化し、スピンドル240,242のキャリア244,246と共にウエハの正確な配置を保証する。この正確な配置は、少なくとも一部においてロードステーション230とキャリア244との間の不整合及び/又はロードステーション230とロボットとの間の付勢後の範囲を許容することにより達成される。
【0034】
さらに図4及び図5を参照すると、ロードステーション230は第1の又は下部セクション29、第2の又は中間部セクション30及び第3の又は上部セクション31を含む。下部セクション29は、リニアレールを含み、これは一部の実施態様では、リニアベアリングレール装置を含む。ロードステーションは、これらのリニアレールアセンブリに搭載され、X及びY方向におけるロードステーションの配置調整を許容する。リニアレールアセンブリ11は、レールベース14に搭載されている。一の又は両方のレールベースは、ロードステーションベース32に固定され、このロードステーションベース32は全体のロードステーション230をシステム120へ接続する。下部セクション29もまたばね13を含み、このばね13はロードステーションを付勢し、以下で詳述するように、X及びY方向におけるロードステーション230の位置の調整を許容する。これらのばね13は、少なくとも部分的には、ロードステーションを既知の又は中心の位置に復帰させる。調整ノブ12は、さらに一部の実施形態に含まれ、調整装置を位置決めのために付勢し、ロードステーションをキャリア244及び/又はロボット220と整列させる。シリンダベース15は、一又はそれ以上のレールアセンブリ及び/又はレールベース14に固定され、それによりシリンダベースはX及びY方向に変位する。一又はそれ以上のばね13は、レールベース14に固定され、シリンダベース15を中心位置(調整ノブの調整を通して規定される)に付勢される。付勢ばねとリニアベアリングレールアレイアセンブリ11は、ロードステーション230とロボット220との間の不整合のみならず、ロードステーション230とスピンドルキャリア244,246の間の相対的に大きな量の不整合を許容する。
【0035】
図7は、組み立てられそしてロードステーションベース32に固定された、シリンダーベース15、リニアレールアレイ11、及びレールベース14を備える下部セクションの上方から見た一部切断した斜視図を示している。図8は、リニアレールアレイを選択された中央位置へ押しやるばね13を備える組み立てられた下部セクション29の一部切断した斜視図を示している。図9ないし図11は、リニアレールアレイに連結され、延在し及び/又はレールベース14に固定されたばね13の拡大図である。
【0036】
図12は、それぞれ中間及び上部セクション30及び31の分解図を示している。中間セクション30は、ウエハチャックアセンブリ2を含む。一部の実施形態では、ウエハチャックアセンブリは、ウエハチャック4及びウエハガイドリング5を含む。ロボット220は、キャリア244へローディングするのに備えて、ウエハをウエハチャック4へ配置する。ウエハチャック4は、ウエハガイドリング5内に座している。ウエハチャック4及びウエハガイドリング5は、スプリング9で共に力を受けている(ばね9がチャクウエハ4とウエハガイドリング5に一緒に力を加えている拡大図を示す図13を参照)。ウエハチャック4及びウエハガイドリング5は一緒にロボットからウエハを受け取るためのポケットを作る。さらに一部の実施形態では、ウエハチャック4及びウエハガイドリング5は、ウエハがウエハのエッジの周りでウエハチャックに接触するだけとなるように構成されている。ウエハチャック4は、ベースプレート6を通してシリンダ8へ搭載され、シリンダ8は、ウエハをキャリア244に向けて及び/又は中へ上昇させ、ウエハチャックアセンブリ2を退避させる。シリンダ8は、油圧リフト(例えば、ダブルロッドの油圧シリンダ)、ねじ駆動又はその他の機構又は機構の組み合わせのような実質的に相当するリフトを通して実施される。
【0037】
シリンダ8の固定ボディは、ベースプレート6に搭載され、このベースプレートは、下部セクション29、中間セクション30及び上部セクション31を一緒に接続する。一部の実施形態は、ウエハが適切に及び/又は不適切にウエハチャック4に配置されたときを検出する一又はそれ以上のウエハセンサアセンブリ26を中間セクション30をさらに含む。シールド7は、水や他の汚染物質を防ぐ中間セクションの底にもまた含まれる。
【0038】
上部セクション31は、ロードガイドリング1、孤立した分離部材3及び噴霧器40(図4を参照)を含む。図4及び図12を参照すると、ロードガイドリング1は、内周面に沿った面取り面22を含む。内部の出っ張りは、キャリアロードポケット21を画定している。潜在的に処理化学薬品に曝されるロードステーション230の構成部品は、一般には、プラスチック、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、他の相当する耐腐食性材料等の腐食に耐える材料から構成されている。処理化学薬品から保護される他の構成部品は、同様の耐腐食性の材料又は鋼及び他の相当する材料のような他の材料で構成される。
【0039】
図14は、一部の実施形態によるキャリア224の分解図を示している。キャリアは、保持リング24を有し、この保持リング24は保持リング24の外周部先端で画定される面取り面28を有している。キャリアポケット25は、保持リング内で画定され、ロードステーションからウエハを受け取る。作動中は、キャリア24はロードステーション230のロードガイドリング1へ座しており、ロードステーションからウエハを取り出す。保持リング24の面取り面28は、ロードガイドリング1の面取り面22と協働し、キャリア244とロードステーション230との間の不整合の補償を与える。
【0040】
ロードガイドリング1の面取り22は、一部分においてキャリアとの不整合を補償するが、さらに、ロボット220に対するロードステーションの不整合のための補償を少なくとも一部与える。ロードステーション230へのウエハの供給において、ロボットはウエハをウエハガイドリング5内に配置する。ロードステーションの構成は、予め定義された量のロボットとの不整合を許容し、一部分においてウエハガイドリング5の面取りされた上部エッジ22は一部の不整合の補償を許容する。同様に、ばね13もまた不整合に対する一部の調整を与える。しかしながら、ロボット220とロードステーション230との間の不整合の許容量は、一般的には、キャリア244とロードステーション230との間で本実施形態を通して許容される不整合の許容量よりも小さい。例えば、一部の実施態様では、ロボット220とロードステーション230との間の不整合の許容量は、0.1インチよりも小さく、好ましい実施形態では、0.05インチよりも小さい。
【0041】
一部の実施態様では、ロードステーション230は、中央位置に規定されている調整ノブ12を使用してキャリア244,246と最初に整列される。ロボット220及び/又はロボット制御は、定義された中央位置へ移動するようにプログラムされる。そのようなものとして、キャリアは、一部の実施形態では、ロードステーション230の中央位置を決定する。ロードステーション260及びキャリア244,246上の面取り面22及び28は、それぞれロードステーションの位置を高い程度の精度に調整する技術者を要することなく、ロードステーションの調整を簡単にする。また、システム120が作動しているとき、キャリア244,246は、ロードステーションに対して不整合となってもよい。ロードステーションは、相対的に大きな程度の不整合の許容量を与え、これらの不整合を受容するので、システムは、再整列される前により長い時間作動を続けることができる。
【0042】
一部の実施形態では、調整ノブ12は付加的に及び/又は選択的にロードステーション230とロボット220を定義された不整合の許容量(例えば、約0.05インチ以下)の範囲内に正確に整列するのに利用される。この調整された整列は、ロードステーションの中央位置を定義及び/又は再定義する。
【0043】
スピンドル240のキャリア244は、キャリアがウエハを取り出そうとする際にロードステーション230を越えて位置決めされる。キャリアは、ウエハを取り出すために備えてロードステーション上にアーチ状の動きで下方に方向付けられている。キャリアはさらに保持リング24の外側エッジに面取り面28を含み、ロードステーション230はロードガイドリング1の内側の面取り22を含む。2つの面取り面の二重の協働は、少なくとも一部分において、キャリアとロードステーションが不整合されるのを許容する。さらに、リニアレールアセンブリ11上のウエハチャックアセンブリ2とロードガイドリング1を位置決めすることにより、ロードステーションは、リニアレールアレイの長さに依存して予め定められた量だけX及びY方向に変位する。ばね13は、ロードステーションを望ましい中央位置へ付勢する。一部の実施形態では、キャリア240とロードステーション230との間の不整合の許容量は、約0.25インチであり、なぜならば、キャリア244は、許容量の範囲内の不整合の際には、十分な力をロードステーションに与え、ばね13からのばね力を克服して、ロードウエハチャクアセンブリ2及びロードガイドリング1の位置を整列させるからである。
【0044】
ロボット220とロードステーション230の間の不整合の許容量は、一般的にはキャリア244とロードステーションとの間の不整合よりも少ないので、本実施形態は、これら2つの変化に富む相違を、ロードステーションをリニアレールアレイ11に搭載することにより補償する。リニアレールは、ロードステーションがX及びY軸の双方にスライドするのを許容する。結果として、キャリア244とロードステーション230の不整合が許容量の範囲内にあるときは、ロードガイドリング1及び保持リング24双方の面取り22及び28はそれぞれロードステーションをリニアレールアレイに沿ってX及び/又はY方向に回転させてキャリア244とロードステーション230とを整列させる。しかしながら、このロードステーションの位置の変位は、逆にロボット220と共にロードステーション30の整列に影響する。それゆえに、ロードステーションは、予め定義された中央位置にロボットと共に整列のために付勢される。キャリア244によるロードステーション230の変位に続いて、キャリアがロードステーションから一旦後退すると、ロードステーションは付勢を通して中央位置へ復帰する。
【0045】
一部の実施形態では、ロードステーションは、付勢を実施するための、一又はそれ以上の、一般的には複数のばね13を含む。ロードステーションはさらに、調整ノブによる調整することにより中央位置(一般的にはキャリアとの整列により定義される)に集められ、付勢ばね13の固着の位置、及び/又は、一又はそれ以上のばね13上の張力を変位させ、以下において十分に記述されるように予め定義された許容量の範囲内にロードステーション230をロボット220と整列するように集める。
【0046】
一部の先行技術のシステムでは、ねじは緩んでいる必要があり、ステーションの位置が調整されるのを許容し、そして、ねじが位置を維持するように固定される。
本実施形態は、この複雑で面倒な処理を張力がロードステーション230の付勢が調整される範囲内で許容することにより回避する。
【0047】
ロードステーションからウエハを除去する際、キャリアはロードガイドリング1に関して位置決めされ、キャリアロードポケット21へ押圧される(整列に協働する面取り22及び28と共に)。シリンダ8は、ロードガイドリング1の中の反転した先端が切り取られた円錐を通してウエハチャックアセンブリ2及びウエハを駆動又は上昇させ、ウエハをキャリアと共にキャリアポケット25へ整列させる。ロードガイドリング1の中の反転した先端が切り取られた円錐は、ガイドリングを通過するときに、ウエハがキャリアと整列されるように、ウエハ、ウエハチャック及びロードガイドリングの間の不整合を与える。一部の実施形態では、ロードガイドリング1は、さらに一又はそれ以上の切欠き又は凹み420、一般的には、ロードリングの周囲の周りに位置決めされる複数の切り欠きを含む。切り欠き420は、流動体の吸収及び/又は熱による拡大の結果として頻繁に、ロードガイドリング1および保持リング24の一方又は両方の膨張又は拡大が原因でキャリア244の保持リング24が拡大する付加的な領域を与える。ロードガイドリング1の内径と保持リング24の外径との間の間隔許容量は、正確である。切り欠きは、ロードステーションからのウエハの取り出し中に保持リング24が折れ曲がる又は出っ張る領域を与えることができ、保持リングがより容易にロードガイドリングから取り除かれるように保持リング24とロードガイドリング1との間の摩擦を減じ、保持リングがロードガイドリング1に引っ掛かり、動きがとれなくなる可能性を減少させる。
【0048】
他のシステムでは、信頼性のあるローディングは、ロードステーションの水平平面内におけるX及びY方向のスピンドル(及びキャリア)中心とロードステーション中心との究極に正確な整列を頻繁に要求した。一般的には、これら他のシステムのスピンドルとロードステーションの中心は、互いにほとんど約1/64インチの許容量の範囲内に整列される必要がある。そのようなものとして、信頼性のあるローディングを維持し、高価なウエハが破損するのを避けるために、これらの構成部品の頻繁な再整列が製造作業中にこれら他のシステムの中で要求される。
【0049】
本実施形態は、非常に大きな不整合許容量を与える。例えば、一部の実施態様では、キャリア244とロードステーション230との間の不整合許容量は、約1/4インチであり、これは他のシステムよりも約16倍許容範囲が大きい。このことは、背一列を単純化し、周期的な再整列の頻度を減少させ、スループットを改善し、信頼性を改善し、無駄なウエハを減少させ、他の重要な利益を与える。
【0050】
キャリアとロードステーションとの間の不整合を扱うための能力は、少なくとも一部分において、整合する面取り面22及び28をロードガイドリングのロードポケット21とキャリアの保持リング24へそれぞれ加工することにより、達成される。保持リングの外径は、ロードポケットの中のキャリアに係合し整列する。面取り面22,28は、予め定義された許容量(例えば、約0.25インチ)の範囲内の付勢後を許容し、付加的にウエハチャックアセンブリ2及びロードガイドリング1はリニアレールアセンブリ11上でX及びY方向に自由に動くことができ、ロードステーションが自由に動きキャリアと整列するのを許容する。ロードシーケンスの後、ロードステーション230は、ばね13の使用により既知の中央位置に戻る。キャリアにウエハをロードした後のロードステーションの既知の位置への復帰は、ロードステーション230をロボット220と予め定義された不整合許容量の範囲内に整列し、次のウエハがウエハロボット220によりロードステーション230へロードされるのを確実にする。本実施形態は、システム120の継続的な動作を与え、他のシステムで頻繁に要求されるように、最小限、好ましくはゼロの失敗で、繰り返しの再整列をすることなく、ウエハをキャリア244,246へロードさせる。
【0051】
図15は、キャリア244へウエハをロードするための処理1510の簡略化したフロー図を示している。キャリアにウエハをロードするときは、いくつかの移動可能な機械的要素がうまくいくウエハのロードを達成するように、間隙を介して時間内に協調する。ステップ1520では、ウエハはロボット220により保管要素126からエッジコンタクトエンドエフェクタにより選択される。一部の実施形態では、ウエハの裏面の真空保持もまた使用され得るが、一部の処理では望ましくない。ステップ1522では、ウエハはロボットによりウエハチャック4へ移動され、ウエハガイドリング5へ配置される。ウエハチャック4とウエハガイドリング5は、他の好ましい実施形態では、エッジコンタクトエンドエフェクタを収容するレリーフカットを備えるように設計される。ステップ1524では、ウエハセンサアセンブリ26がウエハが正しく配置されたかを確認したかが決定される。センサアセンブリは、結果を中央制御センタ(例えば、電子機器260内の制御センタ)と通信する。一部の実施形態では、ウエハセンサ26は、非常にウエットな環境の中で動作する受動タイプのセンサである。ウエハセンサ26は、以下で詳細に記述される。
【0052】
ウエハが存在しない場合、処理はステップ1524へ戻り、ウエハの検出を待つ。ウエハが一旦センサ26によりステップ1524において検出されると、処理はステップ1526に続き、そこでキャリア(例えば、第1のキャリア244)がロードステーション230とロードガイドリング1の上方の位置へ移動される。ステップ1526では、キャリア244はロードガイドリングへ下がり、それをロードステーションのキャリアロードポケットの中に座らせる。一部の実施形態では、処理は選択的なステップ1530を含み、そこで、ウエハは、噴霧器40(図4参照)を使用した脱イオン水が噴霧される。ウエハの裏側が濡れると、処理中に有用な影響を有するだけでなく、キャリア244へ水分張力を介してロードするのを助ける。
【0053】
ステップ1532では、シリンダ8はウエハ、ウエハチャック4及びウエハガイドリング5をウエハガイドリングがロードガイドリング1の底に接触するまで上昇させる。ウエハ、ウエハチャック4及びウエハガイドリング5は、一緒に上昇されるので、ウエハはウエハチャック上でウエハガイドリング内で中心に位置したままである。ウエハガイドリング5が現在停止したとしても、一部の実施形態では、ロードガイドリングの底に対して位置決めされ、ウエハチャック4はウエハをロードガイドリング1を通して上方へ上昇させ続ける。ウエハチャク4及びウエハガイドリングは、分離に適合するように伸長するテンションばね9又は一部の他の付勢手段により接続されるからである。ウエハがロードガイドリング1を通り過ぎるとき、それはキャリア244と整列される。ステップ1534では、ウエハはそれがウエハキャリアポケット25に座るまで押し上げられる。スプラインの、セグメント化された、及び傾斜したロードガイドリング1及びウエハチャック4への接触は、一部の実施形態に含められ、キャリア上のウエハの位置決めと信頼性のある整列を与え、一方で、ウエハのエッジにのみ接触する。
【0054】
ステップ1536では、キャリア保持方法がウエハを適切な位置にキャリアポケット25内で保持するのに適用される。一部の実施形態では、保持方法は、真空を通して実施されるが、他の保持方法を採用することができる。ステップ1540では、ウエハの正確なロードがキャリアセンサ(例えば、真空レベルセンサ)により確認され、そして、位置決めは、制御センタと通信される。ステップ1542では、ロードステーション230のシリンダ8は、下方位置にへ下降する。シリンダが下降するとき、ウエハガイドリング5及びウエハチャック4は付勢手段(例えば、ばね9を通して)押し戻される。キャリアはロードステーションからウエハと共に下降し(一部の実施形態ではシリンダの下降と同時に)、研磨位置へ移動し、したがって、キャリア244上のウエハのロード動作を完了する。キャリアがロードステーションから上昇するとき、ばね13はウエハチャックアセンブリ2及びロードガイドリング5(及び/又はロードステーション230)を既知の及び/又は中央の位置に移動させる。チャック及びガイドリングは、下降する。ロードステーションは、次のウエハを受け取る用意ができている。
【0055】
図16は、一部の実施形態による感覚アレイ26の斜視図を示しており、これはロードステーション220の中間セクション30に採用される。図17は、図16の感覚アレイ26の拡大図を示している。一部の実施形態では、感覚アレイ26は大変ウエットな環境で信頼性高く作動し、水が供給する圧力の変化に耐えるように設計されている。このタイプの他のセンサは、液体の供給圧力に対して敏感である。しかしながら、本感覚アセンブリは、広い範囲の圧力の中で正確に作動し、例えば、約10から80psiの間の圧力、そして、一般には、20から60psi(公称が30psiである)の間で作動する。
【0056】
センサアセンブリ26は、センサチューブ19の上に搭載されたセンサキャップ16からなり、センサチューブ19はセンサベース20に搭載される。作動中、水がセンサチューブ19の下方端部に供給され、それはセンサチューブを上方へ流れ、センサチューブの上端から流れ出る(図示せず)。この流れは、センサキャップ16をその下方位置から上向きに押しやり、止め具17に突き当たる。一部の好適な実施形態では、少量の水圧のみがセンサキャップを止め具へ上昇させるのに要求される。水圧が増加するときなので、止め具17は広い範囲の圧力が使用されるのを許容し、センサキャップは止め具により適切な位置にさらに保持される。止め具17は、センサキャップ16の望ましい上昇を達成するように調整可能である。
【0057】
一部の実施形態では、センサキャップは、上端に小さなオリフィス又はオリフィス及び/又は多孔性の材料を有し、いくらかの量の水が上端から流れるのを許容する。ウエハ1720(図17参照)が下方へセンサキャップ16に対して下降するとき、ウエハの重量はセンサキャップを下方へ押す。水が穴/複数の穴及び/又は多孔性材料を通して抜けるため、水がキャップに接触しないように、ウエハは水の表面に保持され、水だけがウエハに接触する。ターゲットフランジ18はセンサキャップのベースとしっかりと固定されれている。ベース上に近接センサ70が存在し、ターゲットの存在を感知する。近接センサは、実質的にあらゆる近接センサを通して実施され、例えば、誘導センサや他のそのようなセンサである。センサキャップ16及びターゲット18が上方位置にあるとき、近接センサ70はターゲットを感知せず、ウエハ1720が存在しないことを意味する。選択的に、センサキャップ及びターゲットが下方位置にあるとき、近接センサ70はターゲット18を検知し、ウエアがロードステーション230内に存在することを確認する。
【0058】
一部の好適な実施形態は、それぞれウエハガイドリング1及び保持リング24上の面取りされたエッジ22及び28を採用し、ロボット220及びウエハキャリア244は、ロードステーション230に対する位置決めにおいていくらかの自由度を有する。ウエハチャック4及びロードガイドリング1は、一部の実施態様において、セグメント化されたショルダを含み、ウエハはウエハのエッジにのみ接触し、一方で、ロード中のキャリア244へのウエハの正確な配置を許容する。
【0059】
一部の実施形態では、低摩擦のレールアセンブリ11によるキャリアとの低摩擦のX−Y自己整列が採用される。加えて、正確なX−Y整列が調整ノブ12を通して達成される。ウエハロードステーションのX−Y位置の機械的な調整が一部の実施態様において、ロードステーションベース32の支持構造がシステム又はツール120の堅いフレームにしっかりと搭載されることにより、実施される。そして、調整ノブ12は、ロードステーション230を望ましい中央位置に設定するのに使用され、一又はそれ以上のスピンドルのロードを保証し、ロードステーションセンタに対するスピンドルの整列は、予め定義されたしきい値の範囲内にある(例えば、約1/4インチ)。同様に、調整ノブ12は、ロードステーションを望ましい中央位置に位置決めするのに使用され、ロボット220との整列を予め定義された許容量の範囲内で保証し、したがって、ロードステーション230の中で適切なウエハの配置を与える。
【0060】
リニアレールアセンブリ11は、一部の実施形態では、レールベース14の反対側に直角に位置決めされる2つのレールを通して実施される。各レールは、レールに沿ってスライド又は回転するレールブロックと協働する。一部の実施形態では、レールブロックは、レールが転がるための一又はそれ以上のボールベアリングを含む。第1のレール(例えば、最もベース32に近いレール)は、第1の軸(例えば、X軸)に沿って位置決めされ、一方、第2のレールは、第1の軸に直角な第2の軸(例えば、Y軸)に沿って位置決めされる。レールは、レールブロックと結合するように構成され、レールは、例えば、ブロック内のテーパ溝を通してブロックと係合する。テーパ溝は、ブロックの溝と対応する同様にテーパのついたレールを受け入れる。第1レールブロックは、第1のレールベース(例えば、下部セクションベース32に近いレールベース)と固定され、そして、第1のレールは、第2のレールベースが第1の軸に沿って移動するように、第2のレールベースと固定される。第2のレールは、さらに第2のレールベースと第1のレールとは反対側で固定されている。第2のレールと協働する第2のレールブロックは、シリンダベース15と固定され、シリンダベースが第2の軸に沿って移動し、第2のレールベース14の動きを通して直角な2方向のロードステーション230の動きを達成する。
【0061】
リニアレールアセンブリのレール及びレールブロックは、鋼、ステンレス鋼、アルミニウム、プラスチック、合金、一又はそれ以上のポリマ、複合材料、及び/又は他の相当する材料で構成される。一部の例では、レールブロックは、ベアリング又はその他の摩擦低減手段、例えば、プラスチック、テフロン又は他のコーティングを含み、ブロックを通じたレールの回転又はスライドに役立つ。レール及び/又はレールブロックは、ブロック及び/又はレールベース14に対するレールの過剰な動きを防止する止め具を含む。一般的には、レールアセンブリ11は、ロードステーションアセンブリ28の下部セクションに位置決めされ、腐食性又はダメージを与える化学物質と潜在的に接触するのを制限及び/又は回避するために、処理モジュール122の処理領域のデッキ又は床の下に位置決めされる。さらに、一部の実施態様では、レールアセンブリ11は、アセンブリをさらに保護する保護カバー内に入れられる。
【0062】
調整ノブは、一部の実施形態では、付勢ばね13の固着材920とねじで係合するねじ部品を通して実施される。図7、図9及び図11を参照すると、調整ノブを回転させることにより、ねじ切りは、付勢ばねの固着材920の正確な調整を溝922に沿って与え、付勢ばねの一方側において、中央付勢位置及びロードステーション230のキャリアロードポケット21の位置を変更する。ロードステーションアセンブリ28の下部セクション29は、付勢ばね13の一方側の固着位置を調整する一又はそれ以上の調整ノブを含む。
【0063】
ばね復帰システムは、一部の実施形態では、付勢ばね13及びリニアレールアセンブリ11を通して実施され、ウエハがキャリアの中にロードされた後にロードステーション230を既知の位置に復帰させ、ロボット220が次のウエハをウエハガイドリングへロードするのを許容する。図8及び図10を参照すると、一部の実施形態では、付勢ばね13は、ロードステーションが中央位置にあるときに、一方向又はもう一つの方向に向かって不意のけん引を減らす又は回避するために、鉛直に対してわずかな角度で位置決めされている。
【0064】
図4、図12及び図13を参照すると、ウエハチャック4とウエハガイドリング5とを接続する付勢又はばねシステム9は、チャックとガイドリングを付勢し、シリンダが下方位置にあるときに、ポケット9がウエハを受け止めるように画定する。ばねシステム9は、さらに、ウエハチャック4(及びロードステーション内に位置決めされたときのウエハ)をロードガイドリングへそしてキャリア244まで伸長させ、シリンダ8による上昇中に、シリンダを伸縮させる位置へ引く又は付勢する。ウエハセンサアセンブリ26(図12及び図16参照)は、好適な実施形態では、水圧が入ってくるときの変化に影響を受けず、正確にウエハの存在と位置を検出し、そして、ウエハに水だけで接触し、引っかき傷や粒子によるダメージを防止し、一方で、水の流れは、センサがつまらないように、センサを勢い良く流し、又は一掃する。
【0065】
本実施形態は処理のために異なる対象物のために容易に、そして速く調整されることができる。例えば、本実施形態は、ロードステーション230における少数の部品とキャリアサイズを単に変えることによって、種々の直径(例えば、100から400 mm の直径及び他の直径)のウエハのために速く変えられる。一般的に、交換される部品は、ロードガイドリング1、ウエハーチャック4、ウエハーガイドリング5とキャリア244を含む。
【0066】
図18は、一部の実施形態によるロードステーション230の側面図を示している。ウエハーチャック4とウエハーガイドリング5は、ロードガイドリング1から分離された下方位置にある。図19は、図18のロードステーション230の横断面図を示している。図20は、Z軸の回りに回転された、図19のロードステーション230の横断面図を示している。図21は、図18のロードステーション230の上面図を示している。図22は、ウエハーチャック4をロードガイドリング1へ駆動する伸長位置でのシリンダ8と、ロードガイドリング1と接触しているウエハーガイドリング5と共に、ウエハチャックアセンブリ2とロードガイドリング1の横断面図を示している。ベローズシール2320は、シリンダ8の一部の周りに示され、シリンダを保護し、そして、水とスラリーがベアリングレールアセンブリ、テーブル及びシステム120の下に浸透するのを制限する、あるいは、防止する。
【0067】
図23は、一部の実施形態によるロードステーション230の等角投影図を示している。図24はZ軸を中心に回転させた図23のロードステーション230の側面図を示している。図25は、図23及び図24のロードステーション230の部分的な横断面図を示している。図26は、図25のロードステーション230の部分的な横の部の図を示し、伸長位置のシリンダ8と共にZ軸の回りに回転している。図27は、図23のロードステーション230の上面図を示している。
【0068】
アンロードステーション232は、ロードステーション230のそれと同様に構成される。しかしながら、一部の実施形態では、アンロードステーションは、ステーションの一部を上昇及び/又は下降させるためのシリンダを含まない。アンロードステーション232は、一部の実施態様では、一又はそれ以上の噴霧器276を含まず(図2を参照)、エンドエフェクタを使用するロボット220によって取り出されるまで、処理されたウエハをウエットに保つ。噴霧器は、さらにキャリア244,246を洗うことができる。例えば、噴霧器は、アンロードステーションの周囲に位置決めされ、ウエハ及び/又はキャリアに噴霧し、及び/又は、アンロードステーションの中央で一又はそれ以上の噴霧器がウエハの裏側を噴霧する。ロボット220は、一部の実施態様においていくつかの測定及び/又はクリーニングに続いて、ウエハをアンロードステーションから取り出し、保管場所にウエハを配置する。6軸ロボットを通してロボットを実施することは、システムにディスクを傾斜させてがディスクの表面上に堆積した水を流出させるようにする。システムの一部の実施形態は、アンロードステーションに隣接した容器又はドレーンを含み、そこで、たまった又は堆積した水が傾いているウエハ上に受容され、処理中及び/又はフロントエンドモジュールに滴る水又は他の液体の量を制限するように、ウエハは傾けられる。
【0069】
システム120は、一部の実施態様において、キャリア244,246を通して適用される、スピンドル力、ウエハ力及び/又は保持リング力を測定又はキャリブレートするための構成部品をさらに含む。例えば、アンロードステーション232は、一部の実施形態において、以下で十分に記述されるように、キャリアが処理されたウエハをアンロードステーションに置いたとき、キャリア及び/又はウエハにより適用される圧力の検出に使用される一又はそれ以上のロードセル276(図2参照)を含む。
【0070】
図28は、システム120のために制御システム2800の単純化された構成図を示している。制御システム2800は、中央制御装置2802を含み、これはプロセス、マイクロプロセス、コンピュータ、他の制御システム、および、その他のそのような制御装置及び/又はそれらの組み合わせを通して実行されることができる。中央制御装置2802は、 複数の入力/出力ポート、例えば、SBCビデオ、キーボード、マウス及び他のユーザインタフェース入力/出力ポート2804、及び、外部通信ポート2806(例えば、イーサネットポート)を含む。中央制御装置は、処理回路及び/又はソケット、例えば、MMC/PCブロックI/Oソケット2810,MMC/PCアナログソケット2812,RS−486PCI カードソケット2814、及び他のそのような機能を含むことができる。
【0071】
中央制御装置は、オペレーターインタフェース2820と結合し、中央制御装置と他のそのようなアクセスによって記憶されたデータを取り出すために、ユーザにシステムを制御させ、動作を変更させ、システムをアップグレードさせる。イーサネットハブ2822は、中央制御装置のイーサネットコネクタ2806を、フロントエンドモジュール内のウエハクリーナ224を制御するクリーナ制御システム28と、測定ステージ226を制御する測定制御システム2826と、ロボット220の動作を制御するロボットコントローラ2830と、Fabサービス接続と、及び他の同様な制御装置とへ分配された制御信号と結合する。一部の好適な実施形態では、イーサネットハブ2822は、さらにキャリア244、246をスピンドル240、242に電力を供給して、及び/又はコントロールするためのタレット248のスリップリング2834と結びつける。スリップリングは、MMCスタンドアローンモーション制御装置とPLC2836(一部の実施形態では、図2の制御装置250のために実行される)を通して、制御信号をスピンドルの駆動、例えば、第1のインバータ2840及びモータ2842に分配し、スピンドルの回転を制御する。制御信号は、第2のモータ2846に分配されるべく、第1のインバータから第2のインバータ2844へデイジーチェーン方式で接続される。デイジーチェーンは、あらゆるスピンドルに対して続けることができる。スリップリングはさらに制御を他の構成部品、例えば、ブロックI/O2850及び他の部品に方向付けることができる。一の実施形態では、イーサネットハブ2822は、4つあるいは8つのポートハブ又はスイッチを通して実行されるが、他のそのようなスイッチ装置が用いられることができる。
【0072】
光ファイバリンクのような通信チャンネル2852は、コントローラのアナログポートをタレットモータ2858と2860を制御するタレットコントローラ2854,2856に結合することができる。一部の実施形態では、MMCアナログ2812は、タレットの回転の少なくとも一部の制御を与える。パッド清掃コントローラ2862、2864もまた、ファイバーリンクと結合してパッド清掃モータ2866、2868を制御することができる。同様に、パッド回転子コントローラ2870、2872は、パッド回転モータ2874,2876を制御するために、中央制御装置2822とファイバリンクを通して通信することができる。データ発生ターミナル2880、2882、2884は、研磨テーブルインバータ2886及び2888とバフテーブルインバータ2890へ制御を分配するために、中央制御装置2822のPCIカードポート2834と結合することができる。
【0073】
図29は、ウエハを処理するための一部の実施形態によるシステム2910の上面図を示している。図30は、図29のシステム2910の等角図を示している。システム2910は、処理モジュール122とフロントエンドモジュール124を含む。処理モジュール122は、それぞれ、キャリア2920、2922及び2924と共に、3つのスピンドル2930、2932及び2934を含む。それぞれのスピンドルは、それぞれのスピンドルが独立して操作され、割り出されるように、タワー内でタレットと結合されている。システム120は、図1ないし図3に示されるシステム、例えば、保管要素126、ロードステーション230、第1及び第2のパッド234、236と他のそのような構成部品としてさらに他の同様な構成部品を含む。フロントエンドモジュール124は、さらにスキャナーを含み、しかしながら、スキャナーによって占められた領域は他の装置をシステム2910へ組み込むのに利用され、例えば、スピンステーション、メトロロジー、又はその他の装置である。さらに、移送ステーションは、システムのデッキに対して概ね垂直(例えば、垂直から15度)に位置決めされる。
【0074】
一部の実施形態では、システム120及び/又は2910は、十分に自動化され、カセットからカセットへ、ウエハ改善のための化学機械ウエハ研磨を提供するように採用されることができる。例えば、一実施態様では、システム120/2910は、直径が300mmの寸法で、刻み目を付けられ、約800ミクロンに等しい公称厚さのウエハ、及び/又は、直径が200mmで、刻み目を付けられ、約725ミクロンと等しい公称厚さのウエハ上で動作するように構成することができる。システムは、約2.8×2.0メートル、5.6平方メートルのツール設置面積を有し、そして、208ボルト3相で、150の全ロードアンペア、50−60ヘルツ、6.2バールのクリーンドライ空気、170L/分、5.5barの窒素、14L/分、508 mm の水銀柱の真空、85L/分、125パスカルで約14m3/時間の排気で動作し、そして、2.1bar、11L/分の脱イオン水を利用する。このシステムは、SEMI S2,S8及びCEに適合する。
【0075】
さらに、システムは、200mmの直径のウエハの処理から他のサイズのウエハ(例えば、300mmの直径のウエハに)へ容易に変えられることができる。例えば、システム120を再構成することにおいて、ユーザは、ロードステーション230の中ではロードガイドリング1、チャック4及びウエハガイドリング5、アンロードステーション232の中ではアンロードガイドリング、キャリア244,246の中では保持リング、そして、フロントエンドモジュールの中ではエンドエフェクタ及びカセットを交換する。少なくともアンロードステーション232を変更するときには、噴霧器3260(図32参照)は、対応する直径に変更され、ロード及びアンロードステーションを変更するときは、センサはセンサ位置間(例えば、それぞれ300mmと200mmの直径のウエハのための3280及び3282(図32参照))で変更される。作動中、このように構成されるシステムは、一時間当たり約30から40のウエハの単一サイドの研磨のためのスループットを達成することができ、第1の研磨テーブル(プラテン1)234では約60秒に等しい時間で、そして、第2の研磨テーブル(プラテン2)236では約30秒の時間である。同様に、システムは、上に挙げたように同じ研磨時間でダブルサイド研磨のために一時間当たり約15から20の割合のウエハスループットを与えることができる。このシステムは高い信頼度を有することを要求することがあり得る。例えば、システムは、少なくとも500時間のMTBFの間連続的に動作し、そして、80パーセントの信頼期間を維持し、SEMI仕様につき計算されるとき、約4時間よりも少ないMTTRをもつ。一部の好適な実施形態では、システムは、イーサネットで稼働して、レシピがアップロードするという状態で、SECS/GEMプロトコルを使用する工場ホストコミュニケーションを含むであろう。
【0076】
システム122/2910の一部の実施形態は、花こう岩面をもち、約32インチ(812mm)の直径をもち、約10から90℃の間のテーブル温度制御で、そして約10から180rpmの速度範囲で動作する研磨テーブル(例えば、2それぞれ)を採用することができる。
【0077】
パッドコンディショナ262が一部の実施態様において利用されることができる。図41ないし図44は、一部の実施形態によるパッドコンディショナのそれぞれ等角投影図と、部分的に透明な上面図と、横断面図と、底面図を示している。コンディショナは、各テーブルに使用される研磨又は研削パッドのタイプに依存して、ダイヤモンドディスク、ナイロンブラシと他の適切なコンディショナを通して実施される。コンディショナは、相対的に低いプロフィール4120を有するギアボックス284、286を含み、一般的に独立して制御された、そして回転させられたスピンドル240,242にコンディショナに接触しないで回転することを許容する。ギアボックスは、コンディショニングディスク又はブラシを操作してウォーム駆動タイプのギアボックスとして実施され得る。さらに、コンディショニングディスク又はブラシを操作又は回転させるモータ287及び288は、モータとギアボックスの間で協働する柔軟性のある軸と共にコンディショニングの端部からアームに沿って後ろに移動する。
一部の他の以前のシステムは、コンディショナのコンディショニング端部でモータとギアボックスを一般に採用し、それは、スピンドルとキャリアの一方又は両方の動きと干渉する。この構成はまた、モータが含まれることを許容し、研磨処理の要素から
離れている。
【0078】
下方への力は、テーブル234,236を調整するためにコンディショニングディスク又はブラシに適用され、ベローズ4322又は他の関連する装置を通じ、それは一部の実施態様ではモータと共通に設置される。例えば、一の金属ベロー4322は、膨張してアームを下方へ押しやり、そして、一のベロー4320は、アームを持ち上げるのに使用されることができる。ベローズを採用することは、迅速な応答、正確なキャリブレーションを与え、ヒステリシスを回避する。アームは、デッキの下のサーボモータ及びハーモニックドライブにより回転され、そして、コンディショニングが起きるはずであるところ、ディスクまたはブラシがどのくらい速く回転させられるか、そして力がどれぐらい用いられるかのためにプログラムされる。
【0079】
一部の実施形態は、さらに、それの中に、使用されていなくそして停止位置にある間に、コンディショニングディスクあるいはブラシが置かれるウエット皿を含む。ウエット皿は、例えば、水又は他の適切な液体の皿は、コンディショナが乾くのを回避し、コンディションのクリーニングを許容する。水皿は、付加的にコンディショナを清浄するためにコンディショナに対して回転させられる又は擦りあわされるブラシ又は棒を含む。一部の実施態様では、超音波クリーナが水皿と協働してさらにコンディショナのクリーニングに役立つ。
【0080】
例えば、パッドコンディショナ(2それぞれ、プラテン毎に1)は、一部の実施形態では、4インチのダイアモンドディスク又はナイロンブラシタイプであり、これは、例えば約0.5から60ポンド(2から133N)又はそれ以上の下方の力の範囲で、ユーザがプログラムできるスイープ及び力のパラメータと共に約5から100RPMの間の装置速度範囲で作動する。
【0081】
システムは、一部の好適な実施形態では、一般的にはスピンドル240,242を通じたスラリー供給を含む。スラリー供給は、例えば、標準では;テーブル当たり2つの蠕動タイプのポンプ、脱イオン水洗浄を用い、テーブル当たり6つのポンプのオプションで、閉ループ流れ制御で、スラリーの流れの範囲が約50から1000mL/分、そして、約2から12のスラリーpH範囲である。リンスステーション256は、さらにウエハとテーブル1及び2の間に位置しているウエハとウエハキャリアのために、ユーザが構成可能なスプレーレシピと共に、さらにクリーニングスプレーと共に含まれることができる。
【0082】
それぞれのテーブル上で同時に又は別々に1本のスピンドルより多くが研磨のためのそれぞれのタレットに設けられるけれども、システムは、一般的には、それぞれのスピンドルのためのタレットを含む。これらのタレットは、独立に制御され、割り出され、そして、振動され、連続する回転を与える。研磨スピンドル240,242は、約10から180RPMの間の速度範囲で、約25から1000ポンド(111から4448N)の間の下方の力の範囲を利用する。それぞれのスピンドルは、この実施形態では、ウエハキャリア244,246を含み、これは約200及び/又は300mmの間のウエハを球形のジンバル機構を用いて搬送する。これらのキャリアは、約1から3(均等性制御のために)の圧力ゾーンを有し、そこで、ウエハ研磨及び保持リングの力はコントロールされる配合表である。
【0083】
システムは、水ホバーノズルウエハ接触と共にウエハアンロードステーション232をさらに含む。一部の好適な実施形態では、アンロードステーションは、統合化されたスピンドル及び保持リングのダウンフォースキャリブレーションを含む。このダウンフォースキャリブレーションは、アンロードステーション232へ又は他のユーザが特定した時間にウエハをアンロードしている間、スピンドルのダウンフォースのキャリブレーションを与える。ウエハー表及び裏サイドスプレーがさらにキャリアクリーニングスプレーとともに含まれることができる。アンロードステーションは、ウエハセンサ26もまた利用することができる。
【0084】
一部の実施形態では、研磨は、研磨レシピを通して実施される。レシピは、研磨テーブル当たり10のプログラム可能なステップであり、研磨時間、ダウンフォース、テーブル速度、スピンドル速度、力の傾斜、保持リング力、及び、スラリーの流れについて、それぞれのステップ、ユーザ設定可能である。
【0085】
フロントエンドモジュール122は、ロボット220を含んで、そして、エンドエフェクタを装着するための迅速な交換のツールチェンジャと互換性のあるクリーンルームと共に、ウエハの移送のための実質的にあらゆる適切なロボット、例えば、AdeptSix 300CR CS、6軸ロボットを通して実施され得る。エンドエフェクタは、一部の実施形態では、300mm又は200mm、エッジコンタクトタイプ又は200mm、150mm、又はより小さく、バックサイドに真空で接触するタイプである。ウエハの入力及び出力は、一部の実施形態では、フロントエンドモジュールと機械的にドッキングするウエハカート126を利用し、そこでは、入力はドライで、出力はウエットである。
【0086】
一部の実施形態では、システムは、例えば、4色(赤、黄、緑及び青)及び/又は異なる処理条件を示す音響信号を有する軽量のタワーを含む。付加的に及び/又は択一的に、カラータッチスクリーン制御のようなグラフィカルユーザインターフェース
が採用され得る。
【0087】
図31は、上で特定されたパラメータに従って実施されるシステム3110の簡略化された等角図である。システム3110は、処理モジュール3122及びフロントエンドモジュール3124を含む。フロントエンドモジュールは、さらにロボット及びエンドエフェクタ3126と、送出及び受取カセット3130,3132を含む。処理モジュールは、ロード及びアンロードステーション3140,3142、第1及び第2のテーブル3144,3146、及び、第1及び第2のスピンドルをウエハキャリア3150,3152と共に含む。
【0088】
図32は、一部の実施形態によるシステム3210の簡略化された等角図を示している。このシステムは、ウエハがインプットカセット3212からドライで取り出されて、そして、ウエットなアウトプットカセット3214に置かれることを許容する。ロボット(不図示)は、ドライエンドエフェクタを利用し、インプットカセット3212からウエハを取り出しそして移送ステーション3216へそれを移送する。ロボットは、エンドエフェクタを交換し、ウエハを取り出し、ウエハをロードステーション3220へ供給する。スピンドル/キャリア3222,3234の一つは、ウエハをロードステーションから集め、そして、例えば、第1の研磨テーブル3232上のウエハを研磨することにより、処理を起動する。研磨に続いて、ウエハは、選択的なリンスステーション3236の中で洗浄され、そして、研磨テーブル3234上で再び研磨される。研磨に続いて、ウエハは選択的に再び洗浄され、そして、アンロードステーション3240へ供給される。ウエハはさらにアンロードステーションで再び洗浄されても良い。一部の実施形態では、研磨パッド3232,3234は、研磨中(INSITU)、又は、研磨の間(EXSITU)にパッドコンディショナ3242で調整される。一部の実施形態では、ロボットは、反対側に処理のためにウエハを反転させ得る。ロボットは、研磨されたウエハをアンロードステーション3240からウエットなエンドエフェクタと共に取り出し、例えば、ウエハスキャナを用いて、含まれるとき、又はさらに乾燥されることなしにアウトプットカセット3214をウエット容器へウエハを単に位置決めして、選択的にウエハを測定することができる。一部の実施形態は、容器が再配置され及び/又は一杯になっている間、
処理されたウエハが垂直に保管されることを許容する一時的なウエットバッファ3252を付加的に含む。再び、6軸ロボット220は、垂直な位置へのディスクの回転を許容する。度々ウエハを垂直に保管することが好ましい場合には、特に、ウエハをウエットな状態で保管するときに、粒子が表面に付着しない。付加的なエンドエフェクタ3260は、一部の実施形態に含められ、例えば、使用すべきロボットのツールチェンジャ上の多くの異なる構成を許容するウエハスキャニング棒である。
【0089】
システム120は、一部の実施態様では、キャリア244,246を通して適用されるスピンドル力、ウエハ力、及び/又は保持リング力を測定及び/又はキャリブレートするための構成部品をさらに含む。例えば、アンロードステーションは、一部の実施形態では、キャリアが処理されたウエハをアンロードステーションへ置いたときに、キャリア及び/又はウエハにより適用される圧力を検出するのに用いるための一又はそれ以上のロードセルを含む。図33は、ウエハキャリア244及びスピンドル240の構成部品により適用される力を決定するのに使用するためのロードセルを組み込む一部の実施態様によるアンロードステーションの簡略化した横断面図を示している。ロードセルは、ロードセルに作用する荷重を電気信号に変換するトランスデューサである。ロードセルは、一又はそれ以上の合計のスピンドル力、保持リング力成分、及びウエハ力成分を測定及び/又は計算するのに使用されることができる。
【0090】
アンロードステーション232は、2つのロードセル3322及び3324を含むことができ、そして、スピンドル240からの合計の下向きの力とウエハに作用する力との間で区別するように設計されている。第1のロードセル3322は、駆動システム、例えば、ベローズ、ピストン、シリンダ及び/又は他のそのような駆動システムを通してウエハキャリア244へスピンドルにより適用される合計の下向きの力を測定する。第2のロードセル3324又は複数の第2のロードセル(図2のアンロードステーション232は3つの第2のロードセル3324を示している)は、キャリアの中でバックプレート又は膨張式の膜を通してもたらされるウエハに作用する力成分、ウエハ力を測定する。スタンドオフ又はオフセット3をもつロードプレート3326(図2に不図示)は、ロードステーション内に配置される。以下にさらに詳述されるように、スピンドル力のキャリブレーションの間、保持リング又は膨張式の膜の圧力はゼロに設定される。キャリア244は、メカニズム上にもたらされて、スピンドルの駆動システムにより発生される下向きの力と共に、アンロードステーションのガイドリング3330の内径回りの出っ張りとロードプレート3326の両方と接触して配置される。
【0091】
第1のロードセル3322は、この下向きの力を測定し、そして、ローカルプロセッサ、中央制御装置又はコンピュータは、下向きの力に対応するスピンドルのベローズ内での測定と対応する流体圧力を記録する。ベローズ内の流体圧力は、例えば、電気―空気トランスデューサにより測定される。スピンドルに作用するベローズからの結果として生じる力もまた、スピンドル組立体内に配置されるビームロードセルにより測定される。ビームロードセルからの測定は、スピンドル力の計算に使用されることができる。ビームロードセルからの測定もまた、第1のロードセル3322からの測定と比較される。
【0092】
ロードプレート3326は、キャリア内のウエハに作用する下向き力を第2のロードセル3324へ移動させるのにさらに使用される。ウエハ力成分は、バックプレート又は膜圧力を有する膨張式の膜から生成されてもよい。第2のロードセル3324は、下向き力のウエハ力成分を測定可能である。スピンドル及びウエハからの力測定は、コントローラ又はコンピュータへ送信される。スピンドル力、ウエハ力及び保持リング力は、スピンドル力方程式を使用する相当する圧力を用いて適切にキャリブレートされる。
(Fspindle−Fwafer+Fretaining ring)
【0093】
図34は、CMP研磨中に考慮される3つの力を図解している。これらの力は、スピンドル力3420、ウエハ力3422、及び保持リング力3426を含む。スピンドル240からの下向き力は、ウエハキャリア244に作用する。キャリアに作用する力は、ウエハキャリア内で保持リング力3426成分とウエハ力3422成分とに分けられる。こられの力の力釣り合い方程式は、以下のように表される。
Fspindle=Fwafer−Fretaining ring;
ここで、Fspindleは、キャリアに作用するスピンドルからの力に等しく、Fwaferは、ウエハに作用するスピンドルからの一部の力に等しく、そして、Fretaining ringは、保持リングに作用するスピンドルからの一部の力に等しい。ウエハ力3422に保持リング力3426を加えると、実質的に合計のスピンドル力3420に等しくなるので、これらの力の値の一つは、方程式において3つの力の他の2つの値を知ることにより、計算され得る。
【0094】
システム120は、スピンドル力を望ましく設定された値で適用する。スピンドルの実際の力は、第1のロードセル3322で測定される。システムはまたウエハ力成分を第2のロードセル3324を用いて測定することができる。保持リング力は、ウエハ力成分を合計の下向きスピンドル力から減じることにより計算され得る(例えば、Fretaining ring=Fspindle−Fwafer)。保持リング力は、保持リングシール圧力に関連するキャリブレーション曲線を生成して計算され得る。
【0095】
スピンドル力は、一般的には、駆動システムから発生する。駆動システムは、空気圧式、油圧式又はいくつかの他のシステムであってもよい。例えば、油圧駆動のスピンドルは、ベローズの使用を通して達成され得る。ベローズは、キャリアに結合されたスピンドルを研磨中に研磨パッドに向けて、及び/又は、アンロード中にアンロードステーションに向けて押す。スピンドル力は、キャリア内で保持リング力成分とウエハ力成分とに分けられる。キャリアからのこれら2つの成分は、研磨中に研磨テーブルに作用する。
【0096】
保持リングを利用する一部のウエハキャリアは、保持リングの背後をシールする。一部のウエハキャリア、例えば、ストラスバーグのViPRRキャリアでは、保持リングの背後に位置づけられた保持リングシールが加圧される間、半導体ウエハがキャリアにより保持される。加圧された保持リングシールは、保持リング力に影響する保持リングに向かって押圧している。方程式及び表は、ウエハ処理の間保持リング上の望ましい量の力を発生するために、膨張式のリングシールの中で使用される空気圧の量を決定するのに使用される。本実施形態の本キャリブレーションシステムは、保持リング力をウエハ力の測定を獲得することにより達成するために、スピンドル力が既知の値に設定された時、膨張式シールからの圧力がキャリブレートされるのを許容する。他のウエハキャリアでは、保持リングはキャリアにより保持され、一方で、膨張式の膜はウエハの背後に圧力を適用するのに使用される。この構成における膨張式膜は、ウエハ力を発生させ、これは、ウエハに作用する下向きの力の成分である。他のウエハキャリア構成は、ウエハ力を適用するバックプレートを使用してもよい。方程式又は表は、研磨中に膜の中に供給して望ましい力を適用するウエハ空気圧の量を決定するのに使用されることができる。
【0097】
キャリブレーションシステムは、迅速かつ正確な方法がスピンドルベローズ又は他の駆動システム、膨張式シール及び膨張式圧力を、研磨前又は後のシステムにおける対応するスピンドル力、保持リング力、及びウエハ力と共に、キャリブレートすることを許容する。このキャリブレーション方法及びシステムは、ウエハを研磨中に、より正確な力の使用をもたらす。図35は、スピンドル力をキャリブレートするのに使用するための処理3520の簡略化したフロー図である。キャリブレーションが採用されたとき、オフセット3をもつロードプレート3326は、アンロードステーション232の中に配置される。一般的に、ロードプレート3326のオフセット3は、アンロードステーションの中に配置されたロードセル又は複数のロードセル3324の上方に位置する。オフセット3は、調整可能で、ロードプレート3326の高さは、ウエハの厚さを補償するのに調整される。保持リングシール又は膨張式膜内の圧力は、キャリアのタイプに依存してゼロに設定される。このようにして、リングシール圧力又は膜圧力により影響されないスピンドル力測定が取られ得る。スピンドル240は、そのときキャリア244と共にステップ3522でアンロードステーションの上方に位置決めされる。ウエハキャリアは、テストウエハと共にロードされることができ、あるいは、選択的に、ウエハキャリアは、ロードプレートの構成に依存して空であることができる。
【0098】
ステップ3524では、スピンドルの駆動システムは、加圧される。ステップ3526では、ウエハキャリアは、アンロードステーションの上へある量の下向き力で下方に持っていかれる。アンロードステーションは、一部の実施形態では、x及びy方向の水平方向にいくつかの自由度を有し(例えば、リニアベアリングレールアセンブリを通して)、そして、その構成は、スピンドルとキャリアと自身を中心とするようになっている。このことは、キャリアがアンロードステーションの中心とそれ自身とを整列させることを可能にしている。ウエハキャリアがアンロードステーションの上へ下方に持っていかれるとき、それはアンロードステーション内のガイドリングの周りでロードプレート及び出っ張り3330と接触して配置される。
【0099】
ステップ3530では、コントローラは、駆動システムを起動して、スピンドル力をキャリブレートするために、スピンドルの下向きの力を作り出す特定の圧力にする。ウエハキャリアの膨張式リングシール又は膨張式膜内の圧力はゼロである。ステップ3532では、駆動システムは、ウエハキャリアをアンロードステーションまで下がって持って行き、そして、第1のロードセル332はそのとき駆動システムにより作り出された結果として生じたスピンドル力を測定するのに使用される。ステップ3534では、コントローラは、第1のロードセル及びそれぞれスピンドル力を生じさせるベローズ圧力からの測定を記録する。ステップ3536では、コントロールコンピュータは、そのとき、駆動システム内で様々な圧力に対するこのプロセスを繰り返し、そして、圧力と対応するスピンドル力を記録する。ステップ3540では、スピンドル力曲線に対するベローズ圧力又はピストン圧力が生成される。図36は、スピンドル力に対するベローズ圧力又はピストン圧力のための収集されたデータを使用して作り出されたスピンドルキャリブレーション曲線を図解している。
【0100】
ステップ3542では、スピンドル力をアンロードステーション上へウエハキャリアを運ぶ特定の量に指令し、保持リング力又はウエハ力のようなウエハキャリア内の力成分に対応する流体圧力をキャリブレートする。ステップ3544では、コントローラはコマンドを送って保持リングシールを膨張させ、又は、膨張式膜を膨張させ、キャリアの構成に依存して、かなりの量の圧力にする。ステップ3546では、第1のロードセルは、スピンドル力の合計量を測定し、第2のロードセルは、スピンドル力のウエハ力成分を測定する。ステップ3550では、コントローラは、様々なリングシール又は膜圧力のための力データを試験し記録する。コントローラは、合計のスピンドル力及びウエハ力成分を保持リング力を計算するために使用する。ステップ3552では、処理は繰り返されてたくさんの力を生成する。ステップ3554では、リング圧力に対するシール圧力又はウェーブ力曲線に対する膜圧力が生成される。図37は、保持リング力を生成する膨張式リングシール圧力又は対応するウエハ力を生成する膨張式膜圧力のいずれかに対応するキャリブレーション曲線を示している。
【0101】
上記の手順で生成された図36および図37のキャリブレーション曲線は、一般的には、テストされたウエハキャリア及びスピンドルに対して特有である。キャリブレートされたスピンドル及びキャリアは、ウエハの研磨処理の間使用される。キャリブレーションは、スピンドル力、ウエハ力、及び保持リング力がウエハ処理中に正しいことを保証する試みに役立つ。
【0102】
キャリブレーションは、望まれる又は必要とされるときに発生すべきである。キャリア2が異なるキャリアと共に配置されるとき、保持リング及び/又は保持リングシールが再配置されるとき、又は、キャリアの高さが調整されるときにキャリブレーションは実行され得る(保持リング高さはリングウエアとしてシムを使用して設定され、高さはシムで上昇されなければならない)。ウエハキャリアは、周期的なサービスで生じる多くの消耗アイテム(保持リング及び保持リングシールを含む)を有している。そのようなものとしては、キャリアが除去され、再構成され、そして周期的に再配置されることが一般的である。キャリブレーションは一般的にはキャリアを改修した後に実行される。同様に、キャリブレーション処理は、ウエハキャリアがシステム内で変更されたときに実行されうる。加えて、キャリブレーションは、時間の経過によりドリフトする傾向にある。周期的なキャリブレーションは、キャリアが変更又は改修されていないときにおいても有益である。
【0103】
ウエット容器3214は、容器ホルダから持ち上げられる。フロントエンドモジュール122は、ウェットカートがフロントエンドモジュールとドッキングされ、及び/又は挿入されることを許容するように構成され得る。カートは、クリーニング、更なるクリーニング及び/又は他の処理のためにウエハを移送するために、処理され、そして、まだ濡れているウエハを収容するウエット容器を受容する。
【0104】
本実施形態によるシステムの一部の実施態様は、仕様書、例えば、ドキュメント Titel 50(Technologische Ausrustung fur Wafertechnologien)’Los 50.8.00に適合するように構成される。これらのシステムは、箱の中でウエハを反転することなく、表及び/又は裏側の研磨を許容する開発されたCMPシステムを通して、例えば、300mmシリコンウエハのヘイズフリー研磨を与えることができる。一部の好適な実施形態では、システムは、ウエハはロボットにより反転され、第2のサイドの研磨能力を与えるように、単一サイドポリッシャとして実施される。これらのシステムは、例えば、2つの研磨テーブル234,236、2つのウエハチャック244,246、ハンドリングロボット220、ロードステーション230(ドライインプット)、ポリッシャ234,236及びアンロードステーション232(ウエットアウトプット)、各テーブルのためのパッドコンディショナ262(シリコンのヘイズフリー研磨のためのナイロンブラシ及びダイアモンド)及びチャックとウエハクリーニングのためのクリーニングステーション224/256を含む。キャリア及び/又はウエハクリーニングステーション256は、テーブル1及びテーブル2の上での研磨の間で利用される。クリーニングステーションは、スプレー洗浄を採用する、しかし、一部の実施形態は、ブラシクリーニングを利用する。アウトプットステーションは、ロボット及びエンドエフェクタにより処理されたウエハを置くためにさらに含められる。一部の実施形態では、2つのエンドエフェクタが利用され、そこでは少なくとも一つが水中用である。“浮動式”及び“固定式”の保持リング技術を利用する保持リングが用いられ、一部の実施形態では、同じキャリアと共に、10分以内の変換を与える。約650−780μmの間の厚さをもつウエハは、キャリアツール(浮動式及び固定式保持リング)を交換することなしに処理され得る。パッドコンディショナは、コンディショニング処理の後で十分なブラシのクリーニングと共に、ブラシの場所(最大距離10mm)で十分な水のサプライヤを利用する。ブラシは、一部の実施態様において、スタンバイモーダスの間ウエットを維持される。
【0105】
ウエハは一部の実施形態で処理され、第1の研磨テーブル234ウエハ、研磨チャック洗浄(ウエハプリクリーン)、ウエットアンロードステーション232及びチャッククリーンにウエハを配置することを含む。選択的な処理シーケンスは、研磨後に、ウエハがウエットバッファに保管され、そこでウエハが標準的なシリコン洗浄によりクリーニングすることができることを含むことができる。
【0106】
好適な実施形態は、連続的な操作を許容する。システムの連続的な操作は、連続するボックス間でブレーキがなく、一部の実施態様では、2つのインプットステーションと2つのアウトプットステーション、又は、一つのアウトプットステーションと少なくとも2つのウエハバッファのための代替物/アウトプットバッファにより、達成される。システムは、2つのインプット及び2つのアウトプットステーションと共に、あるいは、ウエハバッファ(最少で2枚のウエハ収容可能数)と共に、供給され、連続的な途切れない機械の操作を保証する。一部の実施形態では、アプトプットのために供給された“カート”は、水と空のカセットを収容していなければならない。
【0107】
一部の実施形態では、インプットステーションは、クリスタルPAK13(Entegris)であり、アウトプットステーションは、輸送可能なウエットバッファである。ウエハは、低質量のキャリアへ配置され、例えば、一の低質量キャリアは、垂直な配置で26枚のウエハを収容する。輸送可能なウエットバッファは、ウエハクリーニングツールにドッキングされる。
【0108】
システムは、スタンバイモードを含むことができる。一部の実施形態では、システムは、重要な構成部品、例えば、研磨テーブル、ウエハクリーンステーション、チャッククリーニングステーション、チャック(ウエハバックフィルム)を濡らし、そして、研磨コンディショナは、スタンバイモードの間、噴霧され、あるいは、そうでなければ、ウエットが保たれる。
【0109】
研磨テーブルへ供給されたスラリーの流れは、一部の実施形態では、約10−1500ml/分の間の割合で両方のテーブルにおいて供給され得る。一部の実施態様では、スラリーの流れは、200−300ml/分の間である。2つのスラリーポンプは、約4.8−480ml/分の範囲でくみ上げられる主要な研磨テーブルのそれぞれのために、与えられ得る。一部の実施態様において、それぞれのタイプのポンプの一つは、それぞれのテーブル上で供給され、最大の柔軟性を与える。
【0110】
研磨コントロールは、研磨圧力、流量、及び温度の測定を含み、特定されたデータ転送のためのインターフェースをもつ(通信プロトコル、データサンプリング周波数等)。システムは、マシーン内でログファイルの中でデータを収集し、そして保存し、サードパーティのソフトウエア又は工場のホストへデータファイルをダウンロードするSECS/GEM通信能力を含む。SECS/GEMは、工場のホストと通信するため、及びデータ転送のための標準的なプラットフォームである。XML通信は、付加的に及び/又は選択的に一部の実施態様において与えられる。
【0111】
測定手段(検査、測定及び試験装置及びソフトウエア)は、システムを一定の間隔をおいてコントロール及びキャリブレーションのための品質要求に適合させ、これらのキャリブレーションは受け入れられた国際の及び国内の標準に対して一般的には追跡が可能である。誤ったキャリブレーションの場合には、一部の実施形態は、装置(ハードウエア及び/又はソフトウエア)を調整する調整特性を含む。これらの調整は、一般的には、変更に対して保護されている。調整プロセスは、一部の実施形態では、標準(例えば、DKD,NIST,PTB等)に対して保証された追跡が可能な自動的に特別な試験対象物(高さ標準、ゲージブロック等)上で自己調整を実行する。
【0112】
一部の実施形態は、少なくとも以下の規準を満足するようにウエハ処理を達成する。平均ヘイズ<0.08ppm(3mm エッジエクスクルージョン);ヘイズ均一性:最大値0.08ppm、デルタヘイズ0.01ppm(3mm エッジエクスクルージョン);コンタミネーションなし、チャックマークなし、表と裏面に傷なし(エッジエクスクルージョン領域を含む);ウエハエッジ:ダメージなし、コンタミネーションなし;及び金属コンタミネーション(VPD−AAS,3枚のウエハ):Na,Al,K,Cr,Fe,Ni,Cu,Zn,Ca<5E9 1/cm2。同様に、ウエハ品質は、クリーニング後の検査のために、50枚のウエハを利用して試験され得る。ヘイズフリー研磨処理(シリコン除去≧2.0μm)の前と後の形状(厚さ、bow、warp、TTV)の測定。ウエハにより達成される仕様は含む:TTVの変化<0.2μm、Site flatness SFQR<0.30μm(受け入れウエハSFQR<又は=0.2μm);ウエハの不均一性の範囲WIWNU(1シグマ)<5%、上記の仕様は3mmのエッジエクスクルージョンにおいてである。
【0113】
図29に戻って参照すると、システム2910は、ウエハがカセット、FOUPS又は他の保管ユニット126からドライで取り出され、同じ又は異なる保管ユニットに戻されるように、ドライ−イン−ドライ−アウト(DIDO)システムとして構成される。DIDOフロントエンド124を実施するときは、フロントエンドモジュールは、処理中に使用される予期される化学物質に関係のある腐食耐性の材料から構成され、工業及び安全標準に合致し、ユーザインターフェースを与え、設置面積又は断面積を削減し、クリーンレベルをISOのクラス2又はそれ以上を満足し、容易にウエハを取り出して保管ユニットへ戻し、分離したウエット及びドライのエンドエフェクタを利用し、極限電力に適合し、システム通信を提供し、レポート又はレポートを生成するための外部装置との協働を提供する。一部実施態様は、選択的に、測定システム、ウエットバッファステーション及び/又はクリーナを含む。図38及び39は、上記したDIDOフロントエンド基準を満たす一部の実施態様にそれぞれよる、2つのFOUPフロントエンドモジュール3820と3つのFOUPフロントエンドモジュール3920の簡略化した上から見た構成図である。
【0114】
化学物質及び脱イオン水に曝されるため、フロントエンドモジュール3820及び3920を構成する及び組み立てるのに使用される材料は、そのような化学物質及び脱イオン水との接触に耐えるように選択される。例えば、構成部品は、次のものから構成される。予想される化学物質に耐性があるプラスチックに含まれ、これに限定されないが、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレン硫化物(PPS)、ステンレススチール(例えば、300シリーズステンレススチール、17−4PHステンレススチール等)、陽極酸化及び/又はテフロンコートアルミニウム、パウダーコートされたアルミニウム、パウダーコートされたスチール缶(例えば、フレームのような濡れない構成部品)及び他のそのような材料である。同様な材料もまた、フロントエンドモジュール3820及び3920と協働する研磨モジュール122において、これに限定されないが、例えば、器具、バルブ、管類、ハードウエア、及び他の構成部品のような構成部品のために使用される。
【0115】
DIDOフロントエンドモジュール及びそれらの構成部品は、期待される工業上の安全基準に適合及び/又は超えるように設計及び構成され、例えば、セミコンダクタ エクイップメント アンド インターナショナル(SEMI)基準S2,S8及びF47、CE基準、ファクトリ ミューチュアル リサーチ コーポレーション(FMRC)(例えば、FM4910)及び/又は他の基準である。さらに、フロントエンドモジュールは、使用される電気部品が化学物質及び/又は脱イオン水の飛び散り及び滴りに曝されないように構成される。フロントエンドのクリーナ及びハンドリングセクションは、緊急停止(EMO)回路のための接続を統合する(CE適合装置を通して)コネクタを搭載したパネルを与えることができる。EMO回路の起動、フロントエンド(及び処理モジュールの一部の実施態様)は、一般的には、構成部品を潜在的に危険にさらす電力を除去する。一般的には、フロントエンドモジュールは、処理モジュールと同様に、フロントエンド(及び処理モジュール)内に適切なレベルの電光を与える光源(例えば、ユーザ設定可能なライトタワー)を含む。CE適合インターロックシステムは、フロントエンドモジュールへのドア入り口へ組み込まれ、これらはEMO回路から分離している。
【0116】
ユーザインターフェースは、一部の実施形態では、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)モニタを通して実施される。一部の実施形態では、ストラスバーグGUIモニタが使用され(例えば、パーツ番号300637、110V交流を供給し、タッチスクリーン動作し、15インチ最小モニタ、カラーディスプレイ、配置に関してSEMIに適合)、取り外し可能な記憶装置(例えば、コンパクトディスクドライブ、デジタルバーサタイルディスクドライブ、フロッピードライブ及び/又は他のドライブ)を含み、データ、ソフトウエア等(例えば、レシピポータビリティ)の保存及び取り込みを許容している。一部の実施形態では、主要なGUIがフロントエンドモジュールに配置され、第2のGUIが処理モジュール内又はシステムから離れて配置され得る。スイッチは、一のGUIから他へツールのトグル制御に使用されることができ、しかしながら、一般的には、一のGUIが所定の時間でツールを制御する。GUIは、固定された単位で、メートル法、英語及び/又はSI単位の混合で必要に応じて表示する。一部の実施形態では、GUIはさらにシステム120内のウエハが存在する場所で、グラフィックのウエハ追従指示を提供する。
【0117】
フロントエンドモジュール3820,3920の設置面積は、相対的に小さく、一部の例では、最小に保たれる。例えば、2つのFOUP FEM3820(選択的なクリーナ及び微粒子測定システムを含まない)は、79.5インチ(幅)×31.5インチ(深さ)×89インチ(高さ)であり得る(これらの寸法は、筐体の前部からのポッドドアオープナの突出部を含まない)。
【0118】
上記したように、一部のフロントエンドモジュールは、ウエハがフロントエンド内で追従するところの領域又は場所に沿ってウエハ表面の4インチ上で測定されたとき、ISOの清浄度のクラス2又はそれよりも良い(クラス1000未満又はそれより良い周囲条件)を持つように構成される。この清浄度の検査は、フロントエンドでドライで実行され得る。フロントエンドが清浄を維持し、そして、研磨モジュールによって汚染されないように、あるいは、オペレータドアが開いているときに、積極的な加圧及び空気流が採用され得る。フロントエンドの内側と外側との間の最小の圧力差が維持され、例えば、メインテナンスドアが閉じた状態で約0.01インチ水、そして、メインテナンスドアが開いているときに約0.004インチ水の圧力差である。
【0119】
DIDOフロントエンドモジュール3820,3920のためのウエハのインプット及びアウトプットは、一般的には、FOUP及び他の同様なキャリアである。一部の実施形態は、FOUPドア開放機構へ統合されたウエハカセット走査をさらに含む。走査方法は、例えば、スルービームタイプで実施され得る。同様に、他のツールの構成は、SMIF又はオープンカセット(ウエット及びドライ)を使用しても良い。
【0120】
上述したように、ロボットは、ウエハをFOUPから取り出し、ウエハを搬送し、そして、ウエハをFOUPに戻すために、一又はそれ以上のエンドエフェクタを使用する。複数軸ロボットは、フロントエンドモジュール内でウエハを様々なステーションへ向けて及び様々なステーションから移動するのに使用される。ロボットは、FOUP内の2枚の他のウエハの間でウエハを取り出し又は配置するように構成され得る。一般的に動作中は、ロボットは最も高い又は最も低いウエハ(例えば、カスタマー選択可能である)を引き、それぞれFOUPのウエハを通して下又は上に進む。一般的には、エンドエフェクタは、エッジ接触エフェクタとして実施される。ウエハスロットの完全性が維持される。ロボットは、さらに、清浄を汚染するのを回避するように構成され、水と共にウエハを乾燥させる。それゆえに、クリーンでドライなエンドエフェクタが開放されたFOUPに入るのに使用される。以下の構成及び/又は方法はこれを達成するのに使用され得る: 一又は2つのアームに搭載されたドライ及びウエットハンドリングのための2つの別々のエンドエフェクタの使用;一つがドライのため一つがウエットウエハハンドリングのための2つの別々のロボットの使用;及び/又は、一のエンドエフェクタの使用及びそのエンドエフェクタをクリーニングしそして乾燥させる方法を組み込む。一般的には、ウエットエンドエフェクタは、ウエハを180度反転させることができるように構成される。ウエットエンドエフェクタは、機械の研磨セクションへ到達したとき、脱イオン水及び希薄なスラリーで満たされることができ、そして、したがって、一般的にはウエット/腐食性の環境の中で相性がよいように構成される(しかし、選択的なエンドエフェクタ及び反転メカニズムが採用されたときにより少ない程度までは曝されても良い)。
【0121】
測定システムは、ウエハの研磨前後の測定のためにフロントエンドモジュールへ組み込まれるNova測定システム(例えば、Nova3030測定システム)のような一又はそれ以上の装置を通して実施される。測定装置は、一般的には選択的な特徴である。測定レシピは、ソフトウエア(例えば、Novaソフトウエア)を通してユーザ設定可能である。測定装置のためのGUIは、GUIタッチスクリーンの中で統合される。マニュアルスイッチ又はキーのいずれかは、測定システムがスクリーンを制御するのに使用される。測定システムの上に配置されたハンドリング部品は、上はを水へ及び水の中から下降及び上昇させ、ロボットのためのウエハI/Oポイントを提供する。測定システムハンドラは、エッジにより及び/又は真空スタイルチャック又はエンドエフェクタを用いることによりウエハに接触し、ウエハハンドリング部品はウエハのためのウエットバッファステーションとしても使用され、ドライからウエットエンドエフェクタハンドリングを搬送する配置もまた同様である。一部の実施形態は、機械が測定システムにおけるバックアップが原因で停止したとき、オペレータに設定可能なアラームを介して知らせ、及び/又は閉ループ制御(CLC)を含めることができる。
【0122】
選択的なウエットバッファステーションは、ウエハがクリーニングされる前に乾燥するのを回避することに含められることができる。バッファステーションは、少なくとも十分なスロットを含んでおり、いつでも製造過程であり得る定義された最大量のウエハを保持する。例えば、6EHに関して、バッファのためのこのウエハの数は8である。噴霧器は、緩衝化されたウエハの表面をウエットに維持するために、バッファに対して効果的に配置される。ウエットバッファステーションは、クリーナ又は測定システムが直ちにウエハのクリーニング又は測定に利用できないときに使用され、マシーン故障の場合に、自動化されたシーケンスは、ウエットバッファ内の処理中のウエハを配置し、それは、そのとき、クリーニングされ、そして、FOUP及び他の状況又は計画へ戻される。
【0123】
選択的なクリーナは、一部の実施形態では、例えば、コントレイドのコルウェットクリーナを通して実施される。コルウェットは、それ自身のコントローラとソフトウエアを含み、コントローラに使用するクリーナを統合する、及び、システムでコントローラを使用するユニットをコントロールすることのいずれかを許容する。クリーナGUIは、システムGUIへ統合されている。マニュアルスイッチ又はキーは、クリーナとシステムGUI環境の間で切り換える。コルウェットのソフトウエアは、システムソフトウエハへ統合されてもよい。クリーナは、HF化学物資を安全に取り扱うように構成され得る。
【0124】
研磨前のウエハのためのウエハシーケンスプロセスは、以下が含まれる:ドライエンドエフェクタ使用するFOUPカセットからウエハを取り出す(ウエハはFOUPにおいて装置サイドが上であると仮定する);ウエハを搬送ステーション内に配置する;ウエットエンドエフェクタに変える;ウエットエンドエフェクタを使用する搬送ステーションからウエハを取り除く;ウエハを反転させる(例えば、装置サイドは現在は下向きである);ウエハをロードステーション230へ配置する;ウエハは研磨のためにスピンドル240/キャリア244によりピックアップされる(例えば、約2.5分に等しい研磨時間の間);研磨されていないウエハは研磨のための準備で連続的にロードステーションへ配置さる(それが使用できるようになるとき)。研磨後にウエハを取り出すウエハシーケンスプロセスは、以下が含まれる:研磨後、スピンドル/キャリアは、アンロードステーション232へウエハを配置する;ウエットエンドエフェクタを使用するアンロードステーションからウエハを取り出す;ウエハを測定システム内に配置する;ウエハを測定する(例えば、約1分の処理時間);ウエハをウエットエンドエフェクタを使用する測定システムから取り出す;ウエハを反転させる(装置サイドは現在上向き);ウエハをクリーナへ配置;クリーナがウエハをスクラブする例えば、約1分の処理時間);ドライエンドエフェクタへ切り替える;ドライエンドエフェクタを使用するクリーナからウエハを取り出す;ウエハをFOUPカセットの中に配置する;研磨されたウエハは、連続的にアンロードステーションからFOUPへ移動される。上記のシーケンスに対するバリエーションは、以下が含まれる:測定システムは研磨ウエハを測定し、それが仕様の範囲外かを決定し、そして、ウエハは再研磨のためにロードステーションへ戻って配置されてもよい;測定システムはあるパーセンテージの研磨ウエハを測定してもよく、そこで、一部のパーセンテージのウエハはアンロードステーションからクリーナへ直接に進んでも良い(測定システムをスキップする);一部又は全部のウエハは、測定システムにより前もって測定されてもよく、ウエハはFOUPからドライエンドエフェクタと共に取られ、搬送ステーションに配置され、ウエットエンドエフェクタと共にピックアップされ、反転され、そして、測定装置内に測定のために配置され、そこで、測定後、ウエハはロードステーションに配置され、及び/又は他のバリエーションである。
【0125】
上で与えられた処理時間は、処理時間の一例であり、しかし、処理、ウエハのタイプ、及び他のパラメータに依存して変化し得る。一部の実施態様では、処理時間は、設定可能に使用できる。例えば、研磨時間は、一般的には約1から5分(2.5分は共通で、しかしオーバヘッドはあと−0.5分加える)の間で変化する;測定時間は、約1から2分(1分は共通)の間で変化し得る;クリーン時間は約1から2分(1分は共通)の間で変化し得る。
【0126】
フロントエンドモジュールへ供給された電力は変化し得る。例えば、クリーナへ供給された電力及びシステムによるフロントエンドハンドリングセクションは、208,380又は460V交流3相であることができる。一般的には、シングルポイント電力インターフェースが使用される。システム120は、付加的に、データ通信能力を含むことが可能である。処理モジュールコントローラとフロントエンドモジュールコントローラとの間のデータ転送は、RJ45コネクタを通して発生することができ、そして、イーサネットTCP/IPプロトコルを使用する。フロントエンドモジュールは、EMO回路、ストップモーション、GUI等のような他のインテーフェース接続を含めることができる。フロントエンドは、セル内でウエハの移動を追跡しなければならない、そして、システムコントローラ又は中央処理ユニットへフィードバックを与える。フロントエンドへのシステムコントローラからの指令は、一般的に高いレベルで発生し、一方でフロントエンドモジュール内の構成部品の動きは、フロントエンド内の独立したコントローラにより制御される。フロントエンドコントローラは、物理的にフロントエンドモジュール内に配置される。さらに、FOUP PDOは、OGVハンドリングユニットと通信するE84パラレルインターフェースをもち得る。
【0127】
2つの構成部品、フロントエンドモジュール124及び処理モジュール122内のシステム120の構成は、システムがより簡易に運搬されるのを許容する。さらに2つのモジュールは、システムが特定ユーザの実施のためにより正確にカスタマイズされることを許容する。さらにまた、分離可能なモジュールは、一のモジュール(例えば、処理モジュール)が構築されるのを許容し、一方で、他のモジュール(例えば、フロントエンドモジュール)は設計される。
【0128】
一部の実施形態は、2000年4月4日に提出され、化学機械平坦化ツール力のキャリブレーション方法及びシステムと題される米国特許出願番号11/046,502の観点からさらに理解され、その全体が参照によりここに組み込まれ、そして、2000年4月4日に提出された米国特許6,045,716号及び2002年3月12日に提出された6,354,926号はそれぞれそれらの全体が参照されることによりここに組み込まれる。
【0129】
ここで開示された発明は特定の実施形態及び出願により記述され、変形例は当業者者により本発明の特許請求範囲から逸脱しない範囲に形成され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理のための対象物を保管する保管装置と連結するフロントエンドモジュールであって、単一のロボットと、搬送ステーションと、複数のエンドエフェクタとを備えるフロントエンドモジュールと、
前記単一のロボットが前記保管装置から対象物を供給するように前記フロントエンドモジュールと連結された処理モジュールであって、回転テーブルと、供給された対象物を取り出し、前記回転テーブル上で前記対象物を処理するように構成されたキャリアをもつスピンドルとを備える処理モジュールと、
を備えるシステム。
【請求項2】
前記搬送ステーションは、対象物が床に対して垂直に位置決めされるように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記フロントエンドモジュールは、処理された後の前記対象物を受け入れるウエット容器をさらに備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記処理モジュールは、前記単一のロボットが前記処理モジュールへウエハを供給するロードステーションを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記処理モジュールは、リニアレールアセンブリを備える、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記ロードステーションは、面取り面を備えるロードガイドリングを備える、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記キャリアは、前記ロードガイドリングの面取り面と協働して前記キャリアを前記ロードステーションと整列させる面取りされた保持リングを備える、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記リニアレールアセンブリは、ロードステーションの一部分が前記キャリアと協働している際に相対的に中央位置へシフトするのを許容する、請求項5に記載のシステム。
【請求項9】
前記ロードステーションは、前記キャリアが前記ロードステーションから前記対象物を取り出している際に、前記ロードステーションの前記一部分を実質的に中央位置へ復帰させる付勢ばねを備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項1】
処理のための対象物を保管する保管装置と連結するフロントエンドモジュールであって、単一のロボットと、搬送ステーションと、複数のエンドエフェクタとを備えるフロントエンドモジュールと、
前記単一のロボットが前記保管装置から対象物を供給するように前記フロントエンドモジュールと連結された処理モジュールであって、回転テーブルと、供給された対象物を取り出し、前記回転テーブル上で前記対象物を処理するように構成されたキャリアをもつスピンドルとを備える処理モジュールと、
を備えるシステム。
【請求項2】
前記搬送ステーションは、対象物が床に対して垂直に位置決めされるように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記フロントエンドモジュールは、処理された後の前記対象物を受け入れるウエット容器をさらに備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記処理モジュールは、前記単一のロボットが前記処理モジュールへウエハを供給するロードステーションを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記処理モジュールは、リニアレールアセンブリを備える、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記ロードステーションは、面取り面を備えるロードガイドリングを備える、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記キャリアは、前記ロードガイドリングの面取り面と協働して前記キャリアを前記ロードステーションと整列させる面取りされた保持リングを備える、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記リニアレールアセンブリは、ロードステーションの一部分が前記キャリアと協働している際に相対的に中央位置へシフトするのを許容する、請求項5に記載のシステム。
【請求項9】
前記ロードステーションは、前記キャリアが前記ロードステーションから前記対象物を取り出している際に、前記ロードステーションの前記一部分を実質的に中央位置へ復帰させる付勢ばねを備える、請求項8に記載のシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図2】
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【図4】
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【図6】
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【図15】
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【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
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【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【公開番号】特開2012−199558(P2012−199558A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−105435(P2012−105435)
【出願日】平成24年5月2日(2012.5.2)
【分割の表示】特願2007−520431(P2007−520431)の分割
【原出願日】平成17年7月1日(2005.7.1)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ハーモニックドライブ
2.イーサネット
3.テフロン
4.フロッピー
【出願人】(504380404)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−105435(P2012−105435)
【出願日】平成24年5月2日(2012.5.2)
【分割の表示】特願2007−520431(P2007−520431)の分割
【原出願日】平成17年7月1日(2005.7.1)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ハーモニックドライブ
2.イーサネット
3.テフロン
4.フロッピー
【出願人】(504380404)
【Fターム(参考)】
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