説明

エレベータのリモコン装置

【課題】1台のリモコンに対して同じリモコン受信機を持つCPU基板が複数存在する場合に、リモコンを用いてそれぞれのCPU基板の各種設定/変更を個別に行う際の操作性をより容易にする。
【解決手段】リモコン信号に基づいて、エレベータ操作盤内のCPU基板(22)における各種の動作設定を行う際に、CPU基板(22)は、リモコン信号を受信するリモコン受信機(23)と、リモコン信号に基づいて動作設定を行うマイクロコンピュータ(24)とを有しており、1台のリモコン(30)に対して同じリモコン受信機(23a、23b)を持つCPU基板(22a、22b)が複数存在する場合において、マイクロコンピュータ(24)は、マイクロコンピュータに接続されている釦(21)が押された状態でリモコン信号を受信した際に、受信したリモコン信号による動作設定を実行するように切替判断を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベータの階床設定や動作モード等の各種設定/変更を容易に行うことができるエレベータのリモコン装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エレベータの乗場やカゴ内に設けられた操作盤において、内部のCPU基板における階床設定や動作モード設定など、各種動作設定を行う場合には、操作盤のフェースプレートを開けて内部のCPU基板に実装されたスイッチ類を操作する方法があった。これに対して、CPU基板上にリモコン受光器を実装し、各種設定をリモコン操作することによって、フェースプレートを開けることなく操作する方法がある。
【0003】
しかしながら、エレベータの乗場に設置された操作盤(以下、エレベータ操作盤と称す)において、乗場の場合を考えると、隣接する号機、例えば、A、B号機の乗場操作盤が隣り合って配置される場合がある。このとき、乗場操作盤の内部には、受信中心周波数が同じリモコン受信機が実装された2つのCPU基板が実装される。このため、リモコン操作をした場合、A、B号機両方とも操作してしまう場合がある。
【0004】
しかしながら、エレベータの乗場操作盤における動作モード等の設定は、各号機ごとにエレベータを休止させるなどの操作を行う為に、各号機用のCPU基板をそれぞれ個別に操作できる必要がある。
【0005】
このような問題を解決する方法としては、受信側にチャンネル設定機能を設け、送信機(リモコン)側で送信する信号を分けて各号機用のCPU基板をそれぞれ操作する方法がある。また、同じエリアで複数組のリモコン装置を使用した場合にも、互いに誤動作を防止するように、送信機・受信機両方にコードを設定し、コードが一致した場合のみ受信する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平7−147697号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
1番目の従来技術においては、受信機側にチャンネル設定するためのスイッチ等を設ける必要があり、送信機側も送信信号を切換える操作が必要となり、設定操作が煩雑になるという問題がある。また、2番目の従来技術においても、送信機・受信機両方に対して個別のコード設定が必要となり、同様に、設定操作が煩雑になるという問題がある。
【0008】
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、1台のリモコンに対して同じリモコン受信機を持つCPU基板が複数存在する場合に、リモコンを用いてそれぞれのCPU基板の各種設定/変更を個別に行う際の操作性をより容易に実現することのできるエレベータのリモコン装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るエレベータのリモコン装置は、リモコンから出力されるリモコン信号に基づいて、エレベータ操作盤内のCPU基板における各種の動作設定を行うエレベータのリモコン装置であって、CPU基板は、リモコン信号を受信するリモコン受信機と、リモコン受信機を介して受信したリモコン信号に基づいて、動作設定を行うマイクロコンピュータとを有しており、1台のリモコンに対して同じリモコン受信機を持つCPU基板が複数存在する場合において、マイクロコンピュータは、マイクロコンピュータに接続されている釦が押された状態でリモコン信号を受信した場合には、受信したリモコン信号による動作設定を実行し、マイクロコンピュータに接続されている釦が押されていない状態でリモコン信号を受信した場合には、受信したリモコン信号による動作設定を実行しないように切替判断を行うものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係るエレベータのリモコン装置によれば、マイクロコンピュータに接続されているかご呼び釦が押されているか否かを判断することでCPU基板を識別することにより、1台のリモコンに対して同じリモコン受信機を持つCPU基板が複数存在する場合に、リモコンを用いてそれぞれのCPU基板の各種設定/変更を個別に行う際の操作性をより容易に実現することのできるエレベータのリモコン装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施の形態1におけるエレベータのリモコン装置の全体構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係るエレベータのリモコン装置内のマイクロコンピュータにおいて、リモコン信号を受信するか否かを判断する際の動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態1に係るエレベータのリモコン装置内のマイクロコンピュータにおいて、かご呼び釦が接続されているか否かを判断するための回路構成を示した図である。
【図4】従来のエレベータのリモコン装置の全体構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明のエレベータのリモコン装置の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
【0013】
実施の形態1.
図4は、従来のエレベータのリモコン装置の全体構成図であり、A号機とB号機の2Car運転を行うエレベータ(2carエレベータ)を例示している。このような従来のエレベータのリモコン装置は、エレベータ制御盤10、操作盤20、およびリモートコントローラ30(以下、リモコン30と称す)を備えて構成されている。
【0014】
エレベータ制御盤10は、エレベータ全体を制御しており、シリアル通信を行うための伝送路40を介して、エレベータの乗場に設置される操作盤20と接続されている。また、リモコン30は、無線通信により、操作盤20の各種設定/変更を行う。
【0015】
また、図4における操作盤20は、かご呼び釦21、A号機用CPU基板22a、およびB号機用CPU基板22bを含んでいる。かご呼び釦21は、エレベータ利用者がかごを呼ぶために、操作盤20に取り付けられた釦群である。また、A号機用CPU基板22aおよびB号機用CPU基板22bは、操作盤20内に設置され、エレベータ制御盤10、リモコン30、およびかご呼び釦21からの情報に基づいて、階床設定や動作モード設定などの各種設定を行う。
【0016】
具体的には、A号機用CPU基板22aは、リモコン受信機23a、マイクロコンピュータ24a、およびインジケータ25aを含んでおり、同様に、B号機用CPU基板22bは、リモコン受信機23b、マイクロコンピュータ24b、およびインジケータ25bを含んでいる。
【0017】
リモコン受信機23aおよびリモコン受信機23bは、リモコン30により、操作盤20の外から各CPU基板22a、22bの設定や制御を行うためのリモコン信号を受信するための受信機である。
【0018】
マイクロコンピュータ24aおよびマイクロコンピュータ24bは、各CPU基板22a、22bに実装されたインジケータ25a、25bに対する出力制御や、各リモコン受信機23a、23bを介して受信したリモコン信号の処理などを行うためのコントローラである。
【0019】
また、インジケータ25aおよびインジケータ25bは、エレベータかご室の位置を表示したり、その他の情報を表示したりするための表示器である。
【0020】
このような図4のシステムにおいて、リモコン30の操作を行った場合、一方だけの操作をしたいときでも、A号機用CPU基板22a内のリモコン受信機23aとB号機用CPU基板22b内のリモコン受信機23aの両方においてリモコン信号を受信し、そのまま設定処理を行ってしまうという問題がある。
【0021】
そこで、このような問題に対応できる本発明のエレベータリモコン装置について、次に説明する。図1は、本発明の実施の形態1におけるエレベータのリモコン装置の全体構成図である。先の図4に示した従来のエレベータのリモコン装置の構成と比較すると、図1の構成は、各マイクロコンピュータ24a、24b内に切替機能24a1、24b1を備えている点が異なっている。そこで、この切替機能24a1、24b1を中心に、以下に説明する。
【0022】
切替機能24a1、24b1は、マイクロコンピュータ24a、24b内部のリモコン受信可否切換機能であり、マイクロコンピュータ24a、24bは、この機能によりリモコン30からのリモコン信号を受信するか否か(あるいは受信した信号を有効とするか無効とするか)を判断する。そこで、この判断処理について、図2、図3を用いて詳細に説明する。
【0023】
図2は、本発明の実施の形態1に係るエレベータのリモコン装置内のマイクロコンピュータ24a、24bにおいて、リモコン信号に基づく各種動作の設定/変更処理を行うか否かを判断する際の動作を示すフローチャートである。以下では、A号機用CPU基板22a側とA号機用CPU基板22a側に共通の一連動作について説明するものとし、添字a、bを省略して説明する。
【0024】
まず、ステップS201において、リモコン30は、操作盤20の各種設定/変更を行うためのリモコン信号を送信する。一方、ステップS202において、CPU基板22内のマイクロコンピュータ24は、リモコン受信機23を介してリモコン信号を受信し、リモコン信号受信処理(ヘッドパルス、セパレータ、コードの受信等)を行う。さらに、ステップS203において、マイクロコンピュータ24は、受信処理に基づいて、受信したリモコン信号が正常な信号か否かを判断する。
【0025】
そして、マイクロコンピュータ24は、このステップS203において、受信したリモコン信号が異常な信号であると判断した場合には、一連の処理を終了する。一方、マイクロコンピュータ24は、このステップS203において、受信したリモコン信号が正常な信号であると判断した場合には、ステップS204以降の処理を行う。
【0026】
そして、ステップS204において、マイクロコンピュータ24は、かご呼び釦21が接続されているか否かを判断することで、自身がA号機用CPU基板22a内のマイクロコンピュータ24aであるか、B号機用CPU基板22b内のマイクロコンピュータ24bであるかを判断する。この判断手法について、図3を用いて説明する。
【0027】
図3は、本発明の実施の形態1に係るエレベータのリモコン装置内のマイクロコンピュータ24a、24bにおいて、かご呼び釦21が接続されているか否かを判断するための回路構成を示した図である。具体的には、かご呼び釦21の1つの押し釦21(1)とCPU基板22との接続回路を一例として示している。
【0028】
押し釦21(1)は、CPU基板22に接続されており、釦が押されることにより、LEDが点灯する。一方、CPU基板内には、トランジスタ26および釦接続判断回路27が、マイクロコンピュータ24に接続されている。ここで、トランジスタ26は、LEDを点灯させるための回路であり、押し釦21(1)が押された場合に、マイクロコンピュータ24からの点灯指令に応じてON状態となることで、LEDを点灯させる。
【0029】
そして、釦接続判断回路27は、図3に示すように、LEDとトランジスタ26の間に、トランジスタ26と並列に接続されている。このような構成により、マイクロコンピュータ24は、かご呼び釦21が接続されている場合には、LEDおよび釦接続判断回路27を介して所定の電圧が入力されるため、この入力電圧が0Vでないことで、かご呼び釦21が接続されているか否かを判断することができる。
【0030】
このようにして、マイクロコンピュータ24は、ステップS204において、かご呼び釦21が接続されているか否かを判断することができる。そして、マイクロコンピュータ24は、かご呼び釦21が接続されていると判断した場合には、ステップS205、S206の処理を行うこととなり、かご呼び釦21が接続されていないと判断した場合には、ステップS207、S208の処理を行うこととなる。
【0031】
ここで、ステップS205、S206の処理を行う場合とは、CPU基板22が、かご呼び釦21が接続されているA号機用CPU基板22aである場合に相当する。一方、ステップS207、S208の処理を行う場合とは、CPU基板22が、かご呼び釦21が接続されていないB号機用CPU基板22bである場合に相当する。
【0032】
そこで、A号機側では、ステップS205において、A号機用CPU基板22a内のマイクロコンピュータ24aは、かご呼び釦21内のいずれかの釦が押されているか否かを判断する。そして、マイクロコンピュータ24aは、このステップS205において、釦が押されていないと判断した場合には、一連の処理を終了する。
【0033】
一方、マイクロコンピュータ24aは、このステップS205において、釦が押されていると判断した場合には、ステップS206に進み、先のステップS203において正常受信しているリモコン信号の信号処理を行う。これにより、マイクロコンピュータ24aは、リモコン信号に含まれている情報に従って、階床設定や動作モード等の各種設定/変更を行うことができる。
【0034】
一方、B号機側では、ステップS207において、B号機用CPU基板22b内のマイクロコンピュータ24bは、かご呼び釦21内のいずれかの釦が押されているか否かを判断する。そして、マイクロコンピュータ24bは、このステップS207において、釦が押されていると判断した場合には、一連の処理を終了する。
【0035】
一方、マイクロコンピュータ24bは、このステップS207において、釦が押されていないと判断した場合には、ステップS208に進み、先のステップS203において正常受信しているリモコン信号の信号処理を行う。これにより、マイクロコンピュータ24bは、リモコン信号に含まれている情報に従って、階床設定や動作モード等の各種設定/変更を行うことができる。
【0036】
なお、釦信号の入力の有無を判断するにあたっては、A号機とB号機で次のような異なる処理を行う。具体的には、かご呼び釦21が直接接続されているA号機においては、釦の接点信号を直接マイクロコンピュータ24aに取り込むことで、釦信号の入力の有無を判断する。
【0037】
一方、かご呼び釦21が直接接続されていないB号機においては、釦の接点信号を直接マイクロコンピュータ24bに取り込むことができないため、伝送路40を介してエレベータ通信の釦信号情報をマイクロコンピュータ24bが受信することで、釦信号の入力の有無を判断することとなる。
【0038】
また、図2のフローチャートのステップS205〜S208の処理として説明したように、階床設定や動作モード等の各種設定/変更を行うにあたっては、A号機とB号機で次のような異なる処理を行っている。具体的には、かご呼び釦21が直接接続されているA号機においては、釦信号の入力がある場合に、階床設定や動作モード等の各種設定/変更を行っている。一方、かご呼び釦21が直接接続されていないB号機においては、伝送路40を介して受信した釦信号情報に基づく釦信号の入力がない場合に、階床設定や動作モード等の各種設定/変更を行っている。
【0039】
このような方法をとることにより、乗場の隣接する2台のエレベータの操作盤20に関し、階床設定や動作モード等の各種設定/変更をリモコン30の操作により、それぞれの号機に対して、個別に容易に行うことが可能となる。
【0040】
なお、2carエレベータの操作盤20内に、CPU基板(すなわち、リモコン受信機)が2個ある場合について具体的に説明したが、本発明は、このような場合に限定されるものではない。
【0041】
例えば、1台のリモコンに対し同じリモコン受信機を持つ操作盤が複数隣接する場合には、操作盤に接続されているかご呼び釦が押されているか否かを判断することで、各エレベータ操作盤は、自身の操作盤内に関して、階床設定や動作モード等の各種設定/変更を行うべきか否かを判断することができる。
【0042】
さらに、1台のリモコンに対し同じリモコン受信機を持つ操作盤が複数隣接しており、1つの操作盤内にA号機とB号機の2つのCPU基板が実装されている場合には、かご呼び釦21内のボタンの種別により、A号機とB号機とを識別することができる。
【0043】
すなわち、一例として先の図1において、UP釦21(1)あるいはDN釦21(2)のいずれかが押されていることにより、自身の操作盤内に関して、階床設定や動作モード等の各種設定/変更を行うべきか否かを判断するとともに、UP釦21(1)が押されている場合には、A号機に関して階床設定や動作モード等の各種設定/変更を行うと判断し、DN釦21(2)が押されている場合には、B号機に関して階床設定や動作モード等の各種設定/変更を行うと判断することができる。
【0044】
また、このような判断方法は、図2を用いて説明した2Carエレベータにも適用可能である。すなわち、一例として先の図2のステップS204、S205、S207で次のような判断処理を行うことが考えられる。
【0045】
まず、ステップS204において、マイクロコンピュータ24は、かご呼び釦21が接続されているとともに、UP釦21(1)が押されていることで、自身がA号機用CPU基板22a内のマイクロコンピュータ24aであると判断し、かご呼び釦21が接続されていないが、伝送路40を介して受信した釦信号情報に基づいてDN釦21(2)が押されているとわかることで、自身がB号機用CPU基板22b内のマイクロコンピュータ24bであると判断することができる。
【0046】
そして、A号機側と判断された場合には、ステップS205において、マイクロコンピュータ24aは、UP釦21(1)が押されていることで、ステップS206に進み、先のステップS203において正常受信しているリモコン信号の信号処理を行うことができる。
【0047】
また、B号機側と判断された場合には、ステップS207において、マイクロコンピュータ24bは、DN釦21(2)が押されていることで、ステップS208に進み、先のステップS203において正常受信しているリモコン信号の信号処理を行うことができる。
【0048】
以上のように、実施の形態1によれば、1台のリモコンに対して同じリモコン受信機を持つCPU基板が複数存在する場合には、マイクロコンピュータに接続されているかご呼び釦が押されているか否かを判断することで、自身のCPU基板に関して、階床設定や動作モード等の各種設定/変更を行うべきか否かを判断することができる。
【0049】
この結果、新たにハードウェア機器を追加する必要がなく、リモコン側で送信したいCPU基板を選ぶ必要もなく、リモコン信号を送信する際に釦操作を合わせて行うことで、所望のCPU基板に関してのみ、リモコン信号に基づいて階床設定や動作モード等の各種設定/変更を行うことが可能となる。
【0050】
さらに、2carエレベータの操作盤のように、1つの操作盤内にA号機用とB号機用の2つのCPU基板が存在し、かつ、かご呼び釦が一方の号機にのみ接続されている場合には、かご呼び釦が直接接続されているか否かを検出するための釦接続判定回路をCPU基板内に設けることで、A号機用とB号機用を容易に識別し、所望の号機に関してのみ、リモコン信号に基づいて階床設定や動作モード等の各種設定/変更を行うことが可能となる。
【0051】
さらに、最下階や最上階のように、アップまたはダウンのみの釦しか接続されていない場合においても、釦が押されているか否かによって、操作盤内CPU基板上のマイクロコンピュータでリモコン信号の受信可・不可を切換えること(すなわち、A号機とB号機を識別して、所望の号機の各種設定/変更を行うこと)が可能となる。
【符号の説明】
【0052】
10 エレベータ制御盤、20 操作盤、21 かご呼び釦、22 CPU基板、22a A号機用CPU基板、22b B号機用CPU基板、23 リモコン受信機、23a A号機用リモコン受信機、23b B号機用リモコン受信機、24 マイクロコンピュータ、24a A号機用マイクロコンピュータ、24b B号機用マイクロコンピュータ、24a1、24b1 切替機能、25 インジケータ、25a A号機用インジケータ、25b B号機用インジケータ、26 トランジスタ、27 釦接続判断回路、30 リモコン、40 伝送路。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リモコンから出力されるリモコン信号に基づいて、エレベータ操作盤内のCPU基板における各種の動作設定を行うエレベータのリモコン装置であって、
前記CPU基板は、
前記リモコン信号を受信するリモコン受信機と、
前記リモコン受信機を介して受信した前記リモコン信号に基づいて、動作設定を行うマイクロコンピュータと
を有しており、
1台のリモコンに対して同じリモコン受信機を持つCPU基板が複数存在する場合において、
前記マイクロコンピュータは、前記マイクロコンピュータに接続されている釦が押された状態で前記リモコン信号を受信した場合には、受信した前記リモコン信号による前記動作設定を実行し、前記マイクロコンピュータに接続されている釦が押されていない状態で前記リモコン信号を受信した場合には、受信した前記リモコン信号による動作設定を実行しないように切替判断を行う
ことを特徴とするエレベータのリモコン装置。
【請求項2】
請求項1に記載のエレベータのリモコン装置において、
1つのエレベータ操作盤内にA号機用とB号機用の2つのCPU基板が存在し、かつ、かご呼び釦がA号機にのみ接続されている2Carエレベータであって、1台のリモコンに対して同じリモコン受信機を持つCPU基板が2つ存在する場合において、
前記CPU基板は、自身のマイクロコンピュータに対してかご呼び釦が直接接続されている場合に、0Vを越える所定の電圧値を前記マイクロコンピュータが読み込むための釦接続判断回路をさらに有し、
前記マイクロコンピュータは、
前記釦接続判断回路を介して前記所定の電圧値を読み取った場合には、自身がA号機用のマイクロコンピュータであると判断するとともに、前記マイクロコンピュータに接続されている釦が押された状態で前記リモコン信号を受信した場合に、受信した前記リモコン信号による前記動作設定を実行し、
前記釦接続判断回路を介して0Vの電圧値を読み取った場合には、自身がB号機用のマイクロコンピュータであると判断するとともに、前記マイクロコンピュータに接続されている釦が押されていない状態で前記リモコン信号を受信した場合に、受信した前記リモコン信号による前記動作設定を実行する
ことを特徴とするエレベータのリモコン装置。
【請求項3】
請求項2に記載のエレベータのリモコン装置において、
前記マイクロコンピュータは、
前記釦接続判断回路を介して前記所定の電圧値を読み取った場合には、自身がA号機用のマイクロコンピュータであると判断するとともに、前記マイクロコンピュータに接続されている釦のうちA号機であることを特定するためにあらかじめ決められた釦が押された状態で前記リモコン信号を受信した場合に、受信した前記リモコン信号による前記動作設定を実行し、
前記釦接続判断回路を介して0Vの電圧値を読み取った場合には、自身がB号機用のマイクロコンピュータであると判断するとともに、前記マイクロコンピュータに接続されている釦のうちB号機であることを特定するためにあらかじめ決められた釦が押された状態で前記リモコン信号を受信した場合に、受信した前記リモコン信号による前記動作設定を実行する
ことを特徴とするエレベータのリモコン装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−43708(P2013−43708A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−180505(P2011−180505)
【出願日】平成23年8月22日(2011.8.22)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】