説明

オレフィンブロックポリマーの製造方法

【課題】可逆的連鎖移動重合によるオレフィンブロックポリマーの合成において、生成ポリマー中のオレフィンブロックポリマーの生成効率が高いポリマーの製造方法を提供すること。
【解決手段】オレフィンブロックポリマーの製造方法であって、
該方法が、重合触媒(A)と、重合触媒(B)と、ホウ素原子およびアルミニウム原子を除く元素周期律表第2族、第12族および、第13族の原子から選ばれる原子を含む有機金属化合物(C)とを用いて、オレフィンを重合することを含み、
重合触媒(A)は、チタニウム原子、マグネシウム原子及びハロゲン原子を有する固体触媒成分(a)、および有機アルミニウム化合物(b)を接触させて形成された触媒であり、
重合触媒(B)は元素周期律表のランタノイドおよびアクチノイドを含む第3〜11族の原子から選ばれる原子を含む遷移金属化合物(d)および活性化剤(e)を接触させて形成された触媒である方法。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
オレフィンブロックポリマーの製造方法であって、該方法が、重合触媒(A)と、重合触媒(B)と、ホウ素原子およびアルミニウム原子を除く元素周期律表第2族、第12族および、第13族の原子から選ばれる原子を含む有機金属化合物(C)とを用いて、オレフィンを重合することを含み、重合触媒(A)は、チタニウム原子、マグネシウム原子及びハロゲン原子を有する固体触媒成分(a)、および有機アルミニウム化合物(b)を接触させて形成された触媒であり、重合触媒(B)は元素周期律表のランタノイドおよびアクチノイドを含む第3〜11族の原子から選ばれる原子を含む遷移金属化合物(d)および活性化剤(e)を接触させて形成された触媒である方法。
【請求項2】
遷移金属化合物(d)として式(d)で表される化合物を用いる請求項1に記載の方法。

Mは、元素周期律表のランタノイドおよびアクチノイドを含む第3〜11族の遷移金属原子を表し、
Lは、水素原子を除いて70個までの原子を含有し、共役系π電子を介してMに結合するπ電子共役系アニオン性基であり、
Xは、水素原子を除いて70個までの原子を含有する非共役系アニオン性基であり、
Eは、1つ以上の非共有電子対を介してMに結合する中性ルイス塩基性配位子であって、水素原子を除いて70個までの原子を含有する配位子であり、
aは0〜6の整数であり、bは0〜8の整数であり、cは0〜9の整数であり、nは1〜4の整数であり、nが2以上の場合、複数のMは互いに同一でも異なっていてもよく、aが2以上の場合、複数のLは互いに同一でも異なっていてもよく、bが2以上の場合、複数のXは互いに同一でも異なっていてもよく、cが2以上の場合、複数のEは互いに同一でも異なっていてもよく、M、L、Xの価数がそれぞれm、l、xのとき、m、l、xはm=l×a+x×bの式を満たし、L、X、Eから選ばれる2個以上の基が互いに連結して環を形成していてもよく、aが2以上の場合、L同士が互いに連結して環を形成していてもよく、bが2以上の場合、X同士が互いに連結して環を形成していてもよく、cが2以上の場合、E同士が互いに連結して環を形成していてもよく、nが2以上の場合、L同士が互いに連結して環を形成していてもよく、X同士が互いに連結して環を形成していてもよく、E同士が互いに連結して環を形成していてもよい。
【請求項3】
遷移金属化合物(d)として式(1)に示す化合物を用いる請求項2に記載の方法。


(式中、nは1、2または3であり、
は、チタニウム原子、ジルコニウム原子またはハフニウム原子を表す。
X1〜RX8は、それぞれ独立して、
水素原子、
ハロゲン原子、
炭素原子数1〜20のアルキル基、
環を構成する炭素原子数が3〜10のシクロアルキル基、
炭素原子数2〜20のアルケニル基、
炭素原子数2〜20のアルキニル基、
炭素原子数7〜30のアラルキル基、
炭素原子数6〜30のアリール基、
炭素原子数1〜20のアルコキシ基、
炭素原子数7〜30のアラルキルオキシ基、
炭素原子数6〜30のアリールオキシ基、
置換シリル基、または
環を構成する炭素原子数が3〜20のヘテロ環式化合物残基を表す。
X1〜RX8における上記アルキル基、上記シクロアルキル基、上記アルケニル基、上記アルキニル基、上記アラルキル基、上記アリール基、上記アルコキシ基、上記アラルキルオキシ基、上記アリールオキシ基および上記へテロ環式化合物残基はそれぞれ置換基を有していてもよい。
上記RX1〜RX8の定義に関わらず、RX1とRX2、RX2とRX3、RX3とRX4、RX5とRX6、RX6とRX7、RX7とRX8はそれぞれ相互に連結して環を形成してもよく、これらの環は置換基を有していてもよい。
は、それぞれ独立して、
水素原子、
ハロゲン原子、
炭素原子数1〜20のアルキル基、
環を構成する炭素原子数が3〜10のシクロアルキル基、
炭素原子数2〜20のアルケニル基、
炭素原子数7〜30のアラルキル基、
炭素原子数6〜30のアリール基、
炭素原子数1〜20のアルコキシ基、
炭素原子数7〜30のアラルキルオキシ基、
炭素原子数6〜30のアリールオキシ基、
置換シリル基、
置換アミノ基、
置換チオラート基、または
炭素原子数1〜20のカルボキシラート基を表す。
における上記アルキル基、上記シクロアルキル基、上記アルケニル基、上記アラルキル基、上記アリール基、上記アルコキシ基、上記アラルキルオキシ基、上記アリールオキシ基および上記カルボキシラート基はそれぞれ置換基を有していてもよい。
同士は、相互に連結して環を形成してもよい。
は中性のルイス塩基を表す。Eが複数ある場合は、複数のEは同一でも異なっていてもよい。xは、0、1、または2である。
【請求項4】
遷移金属化合物(d)として式(2)に示す化合物を用いる請求項2に記載の方法。


(式中、M、X、bはそれぞれ前記と同じである。
は水素原子以外に1〜30個の原子を含有するハイドロカルビル基を表す。
は水素原子以外に1〜40個の原子を含有する二価の架橋基を表す。
はルイス塩基性を有する炭素原子数5〜40の複素環式化合物残基を表す。)
【請求項5】
有機金属化合物(C)が有機亜鉛化合物である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
有機亜鉛化合物がジエチル亜鉛である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
オレフィンが、エチレンおよび炭素原子数3〜30のα−オレフィンから選ばれる請求項1に記載の方法。
【請求項8】
オレフィンが、プロピレンを含む請求項7に記載の方法。
【請求項9】
オレフィンが、エチレンとプロピレンを含む請求項7に記載の方法。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれかに記載の方法であって、
重合触媒(A)の存在下、オレフィンを重合する工程〈工程A〉と、重合触媒(B)の存在下、オレフィンを重合する工程〈工程B〉を含む多段重合法であって、〈工程A〉および〈工程B〉から選ばれる1つ以上の工程において、その選ばれた工程の前または最中に有機金属化合物(C)を添加すること、ならびに2番目以降の工程において、その一つ前の工程で製造された重合体の存在下でオレフィンを重合する方法。
【請求項11】
多段重合法が2段重合法である請求項10に記載の方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法であって、プロピレンを単独で重合する工程、およびエチレンとプロピレンとをランダム共重合する工程からなる方法。
【請求項13】
請求項11に記載の方法であって、〈工程A〉においてプロピレン単独重合を行い、〈工程B〉においてエチレンとプロピレンとのランダム共重合を行う方法。
【請求項14】
2段重合の前段が〈工程A〉であり、後段が〈工程B〉である、請求項13に記載の方法。

【公開番号】特開2012−236994(P2012−236994A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−102456(P2012−102456)
【出願日】平成24年4月27日(2012.4.27)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】