説明

ガス遮断装置

【課題】ガス種を判別し最適な遮断値を自動的に設定する。
【解決手段】切替手段18で切り替えたそれぞれの方向における超音波の伝搬時間を求める伝搬時間計測手段21と、伝搬時間より流量を演算する流量演算手段10と、ガスの異常使用を判定する異常判定手段11と、異常判定のための各種遮断値を記憶した遮断値記憶手段23と、各種ガス媒体中における超音波の伝搬時間データを記憶する伝搬時間記憶手段22と、伝搬時間計測手段21で求められる伝搬時間と伝搬時間記憶手段22に記憶された伝搬時間データより使用ガス種を特定する媒体判定手段13とを備え、ガス遮断装置を設置したとき、媒体判定手段13で自動的に判別される使用ガス種に応じて、各種遮断値を設定する遮断値設定手段14を有した構成としてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば超音波を用いて配管内を流れる各種媒体、例えば各種都市ガスある いはLPGガス等媒体種を判別しその媒体使用量及び使用状態が安全か否かを監視するガス遮断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種の流量計は、例えば特許文献1に示されるように図4の構成になっていた。図4は従来のガス遮断装置のブロック図を示す。
【0003】
図4において、1は配管、2は第1の超音波プローブで、配管1の上流側に設置される。3は第2の超音波プローブで、配管1の下流側に対向して取り付けられている。
【0004】
4は受信回路、5は送信回路である。6は切替器で受信回路4と送信回路5とを第1もしくは第2の超音波プローブ2、3のどちらかに最初接続し伝搬時間を計測する。時間計測終了後、受信回路4と送信回路5と第1もしくは第2の超音波プローブ2、3との接続先を最初と逆の超音波プローブに接続し、逆接続時の伝搬時間を計測する。7は伝搬時間測定回路、8は流量演算回路である。
【0005】
次に従来例の構成の動作を説明する。LPガス、都市ガス等の気体の流れる配管1内で最初切替器6により対向させた第1の超音波プローブ2に送信回路5を又第2の超音波プローブ3に受信回路4を接続する。第1の超音波プローブ2より第2の超音波プローブ3に向け信号を発射し信号の第1の伝搬時間を計測する。次に切換器6により受信回路4及び送信回路5の接続する超音波プローブを逆にする。同様に第2の超音波プローブ3より第1の超音波プローブ2に向け信号発射し、信号の第2の伝搬時間を計測し、第1及び第2の伝搬時間を伝搬時間測定回路4に入力し伝搬時間差を求める。次に流量演算回路8で求めた伝搬時間差より計測時の流量Qを求める。
【特許文献1】特開平4−328423号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら上記従来の構成では、ガス遮断装置を設置した際使用量計測あるいは異常使用状態かどうか監視するために対象のガス種が何か判別する方法が開示されていない。
【0007】
本発明は上記課題を解決するもので、ガス遮断装置設置時にガスを使用する需要家がどんな種類のガスにするかを自動的に判別し安全監視するための各種の遮断値を設定するガス遮断装置を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題を解決するために本発明は、配管の上流側に設置した上流側振動子と、配管の下流側に設置した下流側振動子と、前記上流側振動子及び下流側振動子の間で超音波の送受信を行う送信手段及び受信手段と、超音波の送受方向を切り替える切替手段と、前記切替手段で切り替えたそれぞれの方向における超音波の伝搬時間を求める伝搬時間計測手段と、前記伝搬時間計測手段で求められた伝搬時間より流量を演算する流量演算手段と、ガスの異常使用を判定する異常判定手段と、異常判定のための各種遮断値を記憶した遮断値記憶手段と、各種ガス媒体中における超音波の伝搬時間データを記憶する伝搬時間記憶手段と、前記伝搬時間計測手段で求められる伝搬時間と前記伝搬時間記憶手段に記憶された伝搬時間データより使用ガス種を特定する媒体判定手段とを備え、ガス遮断装置を設置し
たとき、前記媒体判定手段で自動的に判別される使用ガス種に応じて、各種遮断値を設定する遮断値設定手段を有したものである。
【0009】
上記発明によれば、設置時等音速計測手段で流量計測、監視使用としているガス媒体より超音波信号の伝搬時間を計測し、伝搬時間より媒体判定手段で媒体種を比較判定し特定し、需要家の使用するガス種を調べ、遮断値設定手段に特定したガス種信号を入力し、遮断値設定手段はガス種に対応した各種遮断値を異常判定手段に設定することにより、ガス販売業者等が誤って遮断値を誤設定することなく、需要家の使用するガス種に最適なガス遮断値を設定することが可能であり、器具を使用する一般利用者が安全にガスを使用できるという、極めてガス種選択、各種遮断値などの設定操作性、安全性の向上する効果がある。
【発明の効果】
【0010】
以上のように本発明によれば、ガス販売業者等が誤って遮断値を誤設定することなく、需要家の使用するガス種に最適なガス遮断値を設定することが可能であり、器具を使用する一般利用者が安全にガスを使用できるという、極めてガス種選択、各種遮断値などの設定操作性、安全性の向上する効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の第1の実施の形態は、配管の上流側に設置した上流側振動子と、配管の下流側に設置した下流側振動子と、前記上流側振動子及び下流側振動子の間で超音波の送受信を行う送信手段及び受信手段と、超音波の送受方向を切り替える切替手段と、前記切替手段で切り替えたそれぞれの方向における超音波の伝搬時間を求める伝搬時間計測手段と、前記伝搬時間計測手段で求められた伝搬時間より流量を演算する流量演算手段と、ガスの異常使用を判定する異常判定手段と、異常判定のための各種遮断値を記憶した遮断値記憶手段と、各種ガス媒体中における超音波の伝搬時間データを記憶する伝搬時間記憶手段と、前記伝搬時間計測手段で求められる伝搬時間と前記伝搬時間記憶手段に記憶された伝搬時間データより使用ガス種を特定する媒体判定手段とを備え、ガス遮断装置を設置したとき、前記媒体判定手段で自動的に判別される使用ガス種に応じて、各種遮断値を設定する遮断値設定手段を有したものである。
【0012】
そして、設置時等音速計測手段で流量計測、監視使用としているガス媒体より超音波信号の伝搬時間を計測し、伝搬時間より媒体判定手段で媒体種を比較判定し特定し、需要家の使用するガス種を調べ、遮断値設定手段に特定したガス種信号を入力し、遮断値設定手段はガス種に対応した各種遮断値を異常判定手段に設定することにより、ガス販売業者等が誤って遮断値を誤設定することなく、需要家の使用するガス種に最適なガス遮断値を設定することが可能であり、器具を使用する一般利用者が安全にガスを使用できるという、極めてガス種選択、各種遮断値などの設定操作性、安全性の向上する効果がある。
【実施例】
【0013】
以下、本発明の実施例を図1、図2及び図3を参照して説明する。
【0014】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1のガス遮断装置で、9は媒体物理量検出手段で、都市ガス或いはLPG等の計測流路に設置され使用ガス媒体の物理量を検出する。この場合物理量は超音波信号等を用いて使用ガス媒体内の音速を計測したり、或いはフルイディック素子等を用いて流体の振動周波数を検出する。10は流量演算手段で、媒体物理量検出手段9で計測した物理量より使用している媒体量、即ちガス流量等を換算し求める。11は異常判定手段で、流量演算手段10で求めたガス使用量が異常な使用状態かどうか判定する。例えばストーブ等の使用器具へガスを供給するホースがはずれた時等発生する大流量を監視す
るための合計流量遮断値や、器具の通常使用する最大使用時間よりはるかに長時間使用された場合等、使用時間の制限時間を規定した使用時間遮断テーブル等が格納され、それに該当する異常状態がないか監視する。12は遮断手段で、異常判定手段11から異常と判定された時遮断信号が出力されガス流路を遮断する。
【0015】
13は媒体判定手段で、媒体物理量検出手段9の出力信号により使用媒体のガス種を判定する。例えば、LPGガス、或いは6C、13A等種々の都市ガスの各々の成分状態下での物理量(例えば、音速、或いは信号伝搬速度等)をデータとして記憶しており、媒体物理量検出手段9で検出した物理量より該当するガス種を特定する。物理量として例えば超音波を使用して流路内の音速値を格納しており、計測した物理量より例えば音速より媒体内のガス種を特定出来る。14は遮断値設定手段で、媒体判定手段13で使用ガス種が特定されると、そのガス種に対応した遮断値を異常判定手段11に設定する。
【0016】
以後異常判定手段11は遮断値設定手段14からの各種遮断設定値と流量演算手段10で設定した流量信号値とを比較判定し遮断判定値を超えていた場合、異常使用と判定し遮断手段12を駆動しガス流路を遮断する。15は報知手段で、異常手段11により遮断した場合、遮断内容をガス使用者、或いはガス販売事業者に電話回線等を介して通知する。
【0017】
次に上記構成の動作を説明する。ガス遮断装置設置時、流量計測及び安全監視のため各種遮断値が初期値として設定されている。例えば同じ都市ガスでも成分が異なれば器具の燃焼量等も変わる。従って、設定時ガス種の確認判定を行いもし初期値が適合しないガス種の遮断値ならば、次に検出したガス種に対応した各種遮断値を設定する。以下次のように行う。
【0018】
使用ガス配管に、媒体物理量検出手段9が設置されており、定期的に或いは所定期間継続して使用ガス媒体の物理量、例えば音速や伝搬速度等の物理量を検出する。例えば所定温度での音速は、都市ガスで13Aならば450m/s、LPGガスならば280m/sと検出される。その物理量検出手段9より物理量が検出されると流量演算手段10で音速等の物理量を換算し流量を求める。
【0019】
設置時、使用媒体の音速等の物理量を求める。媒体物理量検出手段9より得た物理量を媒体判定手段22に入力する。媒体判定手段13は、計測した物理量より最も近い物理量を示すガス種を検索する。その結果もとめたガス種を遮断値設定手段14に出力する。遮断値設定手段14は得たガス種に基づき遮断値記憶手段23の中より対応するガス種の各種遮断値、合計流量遮断や増加流量遮断値、又使用時間遮断の制限時間等を異常判定手段11に判定値として設定する。異常判定手段11に設定されると、遮断値設定状態が解除され、ガス使用時の監視状態となる(一般の需要家が使用できる状態となる)。
【0020】
このことによりガス遮断装置を設置時、使用ガス種を自動的に判別し対応した遮断値を設定できる。この後、使用ガス量の流量計測や各種安全監視を行う。流量演算手段10で換算した流量値と異常判定手段11に設定された遮断値とを比較し異常の場合、遮断手段12を駆動しガスの供給を停止する。
【0021】
このようにしてガス遮断装置設置時自動的にガス種判別し遮断値を設定できるので、人間が間違ってガス種に対応した遮断値を設定し、ガスの使用状態を異常監視するようなことがなくなる。例えばLPGは都市ガスの13Aの熱量に比較し大きいため、使用最大流量等の遮断値を間違って大きくしすぎると器具のホースはずれ等によりガス媒体が漏れた時危険であるが、ガス媒体種を自動判別するため安全性が向上する。
【0022】
(実施例2)
図2は本発明の実施例2のガス遮断装置である。図2において、図1及び図4と同一機能を有する構成要素には同一番号を付した。
【0023】
図2において、16は設定手段で、ガス遮断装置が交換設置されたり、別のガス種の使用地域に移設される場合、再度ガス種を判別し使用ガスに適した遮断値を再設定するための指示を電文等の通信手段によって、媒体判定手段13にガス種判別処理指示を出力する。
【0024】
次に上記構成の動作を説明する。ガス遮断装置の交換設置時、あるいは移設時流量計測及び安全監視のため各種遮断値が前回設置場所での遮断値が設定されている。例えば同じ都市ガスでも6Cと13Aでは成分が異なり器具の燃焼量等も変わり、監視する遮断レベルも変える必要が発生する。
【0025】
ガス遮断装置をガス事業者が設置した時、作業者が設定手段16により媒体判定設定の指示を行う。例えば設定手段16は電文で指示入力されると媒体判定手段13に送信する。媒体判定手段13は、設定手段16よりの電文信号を受信すると、ガス遮断装置はガス種等の媒体判定及び遮断値設定状態となり、異常監視モードではなく設定モードにはいる。以下次のように行う。
【0026】
使用ガス配管に、媒体物理量検出手段9が設置されており、定期的に或いは所定期間継続して使用ガス媒体の物理量、例えば音速や伝搬速度等の物理量を検出する。例えば所定温度での音速は、都市ガスで13Aならば450m/s、LPGガスならば280m/sと検出される。その物理量検出手段9より物理量が検出されると流量演算手段10で音速等の物理量を換算し流量を求める。
【0027】
設置時、使用媒体の音速等の物理量を求める。媒体物理量検出手段9より得た物理量を媒体判定手段22に入力する。媒体判定手段13は、計測した物理量より最も近い物理量を示すガス種を検索する。その結果もとめたガス種を遮断値設定手段14に出力する。遮断値設定手段14は得たガス種に基づき遮断値記憶手段23の中より対応するガス種の各種遮断値、合計流量遮断や増加流量遮断値、又使用時間遮断の制限時間等を異常判定手段11に判定値として設定する。異常判定手段11に設定されると、遮断値設定状態が解除され、ガス使用時の監視状態となる(一般の需要家が使用できる状態となる)。
【0028】
このことによりガス遮断装置を設置時、使用ガス種を自動的に判別し対応した遮断値を設定できる。この後、使用ガス量の流量計測や各種安全監視を行う。流量演算手段10で換算した流量値と異常判定手段11に設定された遮断値とを比較し異常の場合、遮断手段12を駆動しガスの供給を停止する。
【0029】
このようにしてガス遮断装置設置時自動的にガス種判別し遮断値を設定できるので、人間が間違ってガス種に対応した遮断値を設定し、ガスの使用状態を異常監視するようなことがなくなる。市場に種々のガス種が存在しており、ガス事業者としてガス遮断装置を設置する場合、ガス種を正確に把握し、遮断値を設定する必要がある。使用開始後、燃焼量が小さいガス種を使用しているのに、ガス遮断判定値が大きすぎる設定を誤って行ったりする誤操作がなくなり安全性が向上する。
【0030】
(実施例3)
図3は本発明の実施例3のガス遮断装置である。図3において、図1、図2及び図4と同一機能を有する構成要素には同一番号を付した。
【0031】
図3で、17は音速計測手段で、媒体物理量検出手段9の一方式で媒体内を信号が伝搬
する音速を計測する。音速計測手段17は、配管1の上流側に設けた上流側振動子2と、配管1の下流側に設置した下流側振動子3と、切替手段18と、送信手段19と、受信手段20と、伝搬時間計測手段21からなる。音速計測手段9は、超音波信号を出力又は受信出来る素子から構成されている。送信手段19と受信手段20とは切替手段18に接続され、切替手段18は交互に送信手段19と受信手段20を上流側振動子2或いは下流側振動子3に接続する。伝搬時間計測手段21は、切替手段18により上流側振動子2に受信手段20を接続し(下流側振動子3に送信手段19を接続)受信した信号伝搬時間と、次に切替手段18により下流側振動子2に受信手段20を接続し(上流側振動子2に送信手段19を接続)受信した信号伝搬時間とから信号伝搬時間差を求める。
【0032】
22は伝搬時間記憶手段で、各種ガス媒体中の超音波信号の伝搬時間を記憶している。例えば、LPGガス、或いは6C、13A等種々の都市ガスの成分状態での伝搬時間データを記憶している。23は遮断値記憶手段で、各々のガス種に対応した各種遮断値データが例えばテーブルデータとして格納されている。例えば、ホース抜け等の大流量を検知し異常判定するための合計流量遮断値や、器具の最大使用時間より使用時間の制限時間を規定した使用時間遮断テーブル等が格納されている。
【0033】
次に上記構成の動作を説明する。ガス遮断装置設置時、流量計測及び安全監視のため各種遮断値が初期値として設定されている。例えば同じ都市ガスでも成分が異なれば器具の燃焼量等も変わる。従って、設定時ガス種の確認判定を行いもし初期値が適合しないガス種の遮断値ならば、次に検出したガス種に対応した各種遮断値を設定する。以下次のように行う。
【0034】
配管1内で、音速計測手段17は、上流側振動子2と下流側振動子3とが対向して取り付けられる。まず切替手段18により上流側振動子2に接続された受信手段20が、下流側振動子3を介し送信手段19より発射された超音波信号を受信する。送信開始後受信までの信号の伝搬時間を伝搬時間計測手段21で求める。次に切替手段23は、下流側振動子3に接続された受信手段20が上流側振動子2を介し送信手段19より発射された超音波信号を受信する。同様に送信開始後受信までの信号の伝搬時間を伝搬時間計測手段15で求める。対向し合う振動子2、3より相互に超音波信号を受信すると、伝搬時間計測手段21は伝搬時間差を演算し、求めた伝搬時間を媒体判定手段13に出力する。媒体判定手段13は、入力した伝搬時間と伝搬時間記憶手段22に記憶された種々の媒体即ちガス種の伝搬時間と比較判定しガス種を特定する。特定すると媒体判定手段13は遮断値設定手段14にガス種を出力する。遮断値設定手段14は得たガス種に基づき遮断値記憶手段23の中より対応するガス種の各種遮断値、合計流量遮断や増加流量遮断値、又使用時間遮断の制限時間等を異常判定手段に判定値として設定する。
【0035】
異常判定手段11に設定されると、設定モードが解除され、ガス使用時の監視状態となる(一般の需要家が使用できる状態となる)。通常例えば、13A等の都市ガスは音速が450m/sとなり、一方LPGガスでは280m/sとなり都市ガスの方が音速が速く伝搬時間は短くなる。
【0036】
このことによりガス遮断装置を設置し、使用ガス種を自動的に判別し対応した遮断値を設定した後、使用ガス量の流量計測や各種安全監視を行う。音速計測手段17で音速(この場合、伝搬時間を計測し音速を求めるが)を計測し、求めた伝搬時間より流量を換算し求め、更に求めた流量値と異常判定手段17に設定された遮断値とを比較し異常の場合、遮断手段19を駆動しガスの供給を停止する。
【0037】
実施例の音速計測手段17は、切替手段18を使用し上流側振動子2、下流側振動子3に接続する送信手段19、受信手段20を交互に切り替えて伝搬時間を測定する場合であ
るが、上流側振動子2と下流側振動子3とに各々送信手段19、受信手段20を有し、接続される方式もある。即ち一方が送信手段の場合、他方が受信手段が接続され、計測完了したら、上流側振動子2及び下流側振動子3に接続する受信手段20及び送信手段19を切り替えて、流量を検出する場合においても本発明は同様である(音速計測手段は図示せず)。
【0038】
このようにしてガス遮断装置を設置時等自動的に使用ガス種を判別し対応した遮断値を設定できるので、この後使用ガス量の流量計測や各種安全監視を安全に行え、人間が間違ってガス種を設定し異常な遮断値が設定されるようなことがなくなる。
【0039】
市場に種々のガス種が存在しており、ガス事業者としてガス遮断装置を設置する場合、ガス種を正確に把握し、遮断値を設定する必要がある。使用開始後、燃焼量が小さいガス種を使用しているのに、ガス遮断判定値が大きすぎる設定を誤って行ったりする誤操作がなくなり安全性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施例1のガス遮断装置の制御ブロック図
【図2】本発明の実施例2のガス遮断装置の制御ブロック図
【図3】本発明の実施例3のガス遮断装置の制御ブロック図
【図4】従来のガス遮断装置のブロック図
【符号の説明】
【0041】
9 媒体物理量検出手段
10 流量演算手段
11 異常判定手段
12 遮断手段
13 媒体判定手段
14 遮断値設定手段
16 設定手段
17 音速計測手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配管の上流側に設置した上流側振動子と、配管の下流側に設置した下流側振動子と、前記上流側振動子及び下流側振動子の間で超音波の送受信を行う送信手段及び受信手段と、超音波の送受方向を切り替える切替手段と、前記切替手段で切り替えたそれぞれの方向における超音波の伝搬時間を求める伝搬時間計測手段と、前記伝搬時間計測手段で求められた伝搬時間より流量を演算する流量演算手段と、ガスの異常使用を判定する異常判定手段と、異常判定のための各種遮断値を記憶した遮断値記憶手段と、各種ガス媒体中における超音波の伝搬時間データを記憶する伝搬時間記憶手段と、前記伝搬時間計測手段で求められる伝搬時間と前記伝搬時間記憶手段に記憶された伝搬時間データより使用ガス種を特定する媒体判定手段とを備え、
ガス遮断装置を設置したとき、前記媒体判定手段で自動的に判別される使用ガス種に応じて、各種遮断値を設定する遮断値設定手段を有したガス遮断装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−206083(P2007−206083A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−55618(P2007−55618)
【出願日】平成19年3月6日(2007.3.6)
【分割の表示】特願平10−284905の分割
【原出願日】平成10年10月7日(1998.10.7)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】