説明

ガラス壜の検査装置

【課題】不良と判定されたガラス壜を適正かつ確実に排出する。
【解決手段】本発明の検査装置は、ガラス壜の状態を検査する検査装置本体1と、検査装置本体1で検査されたガラス壜Bを所定方向に搬送する下流側コンベア3と、上記検査装置本体1により不良と判定されたガラス壜Bを上記下流側コンベア3から取り除く排出機5とを備える。上記排出機5は、センサ値に基づくフィードバック制御が可能なリニアサーボ式のアクチュエータ50と、このアクチュエータ50により進退駆動される突き当て部56とを有し、上記不良と判定されたガラス壜Bに上記突き当て部56が突き当てられることにより、上記下流側コンベア3からガラス壜Bが排出される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス壜の状態を検査する検査装置本体と、検査装置本体で検査されたガラス壜を所定方向に搬送する下流側コンベアと、上記検査装置本体により不良と判定されたガラス壜を上記下流側コンベアから取り除く排出機とを備えたガラス壜の検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ガラス壜やペットボトルといった透明または半透明の容器の状態を自動的に検査する装置はよく知られている。例えば、下記特許文献1に示される検査装置では、ブロー成形されたペットボトルの空き容器の口部をハロゲンランプで照らして撮像することにより、口部の状態を光学的に検査し、その後でペットボトルの口部にキャップを装着し、さらに、キャップの装着状態の良否を光学的に検査するようにしている。これらの各工程は、ベルトコンベア上を搬送されるペットボトルに対し順に行われ、上記口部の検査またはキャップ装着状態の検査によって不良と判定されたペットボルトは、エアシリンダを備えた排出機によってベルトコンベアから排出されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−158527号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1と同様の構成の検査装置は、ガラス壜に対する検査にも適用することが可能である。しかしながら、同文献の検査装置では、不良品を排出するための排出機としてエアシリンダを備えたものが用いられているため、ペットボトルよりも重量の大きいガラス壜を、必ずしも精度よく排出できるとは限らないという問題がある。
【0005】
すなわち、ガラス壜はペットボトルよりも重たいので、エアシリンダによる押し出し力が弱いと、ガラス壜の移動量が不足して、コンベア上に残ってしまうおそれがある。一方、エアシリンダによる押し出し力を強くし過ぎると、ガラス壜が転倒して割れるなどしてしまい、安全性等の面で問題がある。もちろん、エアシリンダによる押し出し力を適切に調整すればこのような事態は起きないが、圧縮空気の圧力を動力源とするエアシリンダでは、その押し出し力を厳密に調整するにも限界がある。
【0006】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、不良と判定されたガラス壜の排出を適正かつ確実に行うことが可能なガラス壜の検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するためのものとして、本発明は、ガラス壜の状態を検査する検査装置本体と、検査装置本体で検査されたガラス壜を所定方向に搬送する下流側コンベアと、上記検査装置本体により不良と判定されたガラス壜を上記下流側コンベアから取り除く排出機とを備えたガラス壜の検査装置であって、上記排出機は、センサ値に基づくフィードバック制御が可能なリニアサーボ式のアクチュエータと、このアクチュエータにより進退駆動される突き当て部とを有し、上記不良と判定されたガラス壜に上記突き当て部が突き当てられることにより、上記下流側コンベアからガラス壜が排出されるように構成されていることを特徴とするものである(請求項1)。
【0008】
本発明によれば、不良と判定されたガラス壜を排出するための装置として、リニアサーボ式のアクチュエータにより突き当て部を進退駆動する排出機を設けたため、ガラス壜の重さや形状等に応じた最適な速度で突き当て部をガラス壜に突き当てることができ、ガラス壜を確実に下流側コンベアから排出することができる。
【0009】
また、突き当て部をガラス壜に突き当てた後は、素早くこれを引き戻すことにより、コンベアによるガラス壜の搬送速度が多少速くても、後に続くガラス壜が突き当て部と干渉して搬送が阻害されるといったことがなく、装置の信頼性を十分に確保しながら、ガラス壜の検査効率をより効果的に向上させることができる。
【0010】
本発明のより具体的な態様として、上記検査装置が、上記下流側コンベアと幅方向に隣接する排出コンベアを備え、上記排出機は、上記不良と判定されたガラス壜に突き当て部を突き当てることにより、上記突き当て部の最前進位置よりも離間した上記排出コンベアまで上記ガラス壜を移動させるものであってもよい(請求項2)。
【0011】
このような構成では、突き当て部の位置および速度をより正確に制御することが求められるが、リニアサーボ式のアクチュエータにより突き当て部を進退駆動する上記構成によれば、予め調整された目標値等に合わせて突き当て部の位置および速度を正確に制御することにより、ガラス壜の転倒や移動量不足等を招くことなく、ガラス壜を適正な姿勢で確実に排出コンベアまで移動させることができる。
【0012】
本発明において、好ましくは、上記排出機の突き当て部が、上記アクチュエータの駆動軸が固定されるベース部材と、このベース部材の反駆動側の面に設けられ、ベース部材よりも軟質な材料からなる緩衝部材とを有し、上記緩衝部材がガラス壜に突き当てられる(請求項3)。
【0013】
このように、突き当て部の反駆動側の面を比較的軟質な緩衝部材によって構成した場合には、ガラス壜を排出コンベアまで突き飛ばすために、突き当て部を勢いよくガラス壜に突き当てたとしても、ガラス壜が割れるようなことがなく、ガラス壜をより安全に下流側コンベアから排出できるという利点がある。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように、本発明のガラス壜の検査装置によれば、不良と判定されたガラス壜を適正かつ確実に排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態にかかるガラス壜の検査装置の全体構成を概略的に示す平面図である。
【図2】ガラス壜の斜視図である。
【図3】壜口検査部の構成を概略的に示す正面図である。
【図4】壜口検査部の構成を概略的に示す平面図である。
【図5】壜底検査部の構成を概略的に示す正面図である。
【図6】図1のVI−VI線に沿った断面図である。
【図7】検査装置の制御系を示すブロック図である。
【図8】ガラス壜の壜口部に亀裂が発生している状態を説明するための図である。
【図9】図8に示した壜口部を撮像するときの状況を説明するための図である。
【図10】図8に示した壜口部の撮像画像を示す図である。
【図11】排出機の動作を説明するための図であり、(a)はガラス壜に突き当て部が突き当てられた状態を、(b)はその後のガラス壜の状態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(1)全体構成
図1は、本発明の一実施形態にかかるガラス壜の検査装置の全体構成を概略的に示す平面図である。本図に示される検査装置は、検査対象であるガラス壜Bを撮像する等によりガラス壜Bの欠陥の有無を調べる検査装置本体1と、検査装置本体1にガラス壜Bを供給する上流側コンベア2と、検査装置本体1で検査されたガラス壜Bを所定方向に搬送する下流側コンベア3と、下流側コンベア3から分岐した排出コンベア4と、検査装置本体1で不良(欠陥有り)と判定されたガラス壜Bを下流側コンベア3から排出コンベア4に排出する排出機5とを備える。
【0017】
図2に示すように、上記ガラス壜Bは、上端部が開口し、下端部が閉止されたガラス製の筒状体からなり、例えば清酒、飲料、調味料等の液体を充填するために使用される。ただし、このような液体状の内容物は、当実施形態の検査装置による検査の後で充填される。すなわち、当実施形態の検査装置による検査は、内容物が未だ充填されていない状態のガラス壜Bに対し実施される。
【0018】
また、上記ガラス壜Bの上端部には、後工程においてキャップ(図示省略)が取り付けられる。以下では、キャップが取り付けられるガラス壜Bの上端部を壜口部B1、その反対側の底部を壜底部B2と称する。なお、図例のガラス壜Bでは、壜口部B1にネジ式のキャップが取り付けられるものとする。このため、壜口部B1には、ネジ式のキャップを螺着するための螺旋状の突起R(図8参照)が形成されている。
【0019】
(1−1)検査装置本体
上記検査装置本体1は、図1に示すように、上記上流側コンベア2から搬入されたガラス壜Bを左右から挟持して搬送する一対の検査用コンベア10と、この検査用コンベア10による搬送の途中でガラス壜Bを撮像する等により、ガラス壜Bの壜口部B1および壜底部B2の状態をそれぞれ検査する壜口検査部15および壜底検査部20と、これら各部を囲繞して内部を暗室化するカバー部材25とを備える。
【0020】
上記一対の検査用コンベア10は、それぞれ、複数のローラ11と、各ローラ11の間に掛け渡される帯状のコンベアベルト12とを有し、上記ローラ11の一つが図外の駆動源により中心軸回りに回転駆動されることで、コンベアベルト12が図中の実線矢印の方向に循環駆動されるようになっている。各ローラ11は、その中心軸(回転中心)が垂直向きとされ、各ローラ11に掛け渡されるコンベアベルト12は、その搬送面を垂直向きにした姿勢で循環駆動される。
【0021】
上記一対の検査用コンベア10における各コンベアベルト12の間隔は、ガラス壜Bの幅(直径)と略同一寸法に設定され、各コンベアベルト12の間にガラス壜Bが挟み込まれて保持されるようになっている。そして、ガラス壜Bが各コンベアベルト12により挟持された状態で、各コンベアベルト12が同一の循環速度で駆動されることにより、ガラス壜Bが図中の白抜き矢印の方向に搬送されるようになっている。
【0022】
図3および図4は、上記壜口検査部15の構成を概略的に示す図であり、図3が正面図、図4が平面図である。これらの図に示すように、壜口検査部15は、上記検査用コンベア10により保持されたガラス壜Bに対し上方から赤外光を照射する光源16と、光源16から赤外光の照射を受けたガラス壜Bの壜口部B1を上方から撮像する壜口認識カメラ17とを有している。
【0023】
上記光源16は、例えば複数の赤外線LEDを平面視でリング状に配置したものからなり、上記赤外線LEDからは、特定波長帯の赤外光がガラス壜Bの壜口部B1に向けて照射される。具体的に、上記光源16から照射される赤外光は、最も光強度の高いピーク波長が可視光領域(およそ380〜750nmの波長範囲)に比較的近い値に設定された近赤外線からなり、当実施形態では、そのピーク波長が、800〜900nmの範囲内の値に設定される。
【0024】
上記壜口認識カメラ17は、上記光源16から照射されて壜口部B1で反射した赤外光を受光するための受光部17aを有し、この受光部17aは、可視光領域に主な感度分布を有する通常のCCDイメージセンサまたはCMOSイメージセンサによって構成されている。上述のように、光源16から照射される赤外光のピーク波長は800〜900nmであり、可視光領域(380〜750nm)からは外れているが、800〜900nmという波長範囲は可視光領域に比較的近いため、上記のような通常のイメージセンサを用いても、壜口部B1で反射した赤外光を問題なく受光することができる。
【0025】
すなわち、赤外光を受光する用途に特化した特殊なイメージセンサではなく、可視光領域に主な感度分布を有する通常のイメージセンサであっても、800〜900nmの波長範囲であれば、十分な感度を有するのが一般的である。よって、このようなイメージセンサからなる受光部17aを備えた壜口認識カメラ17を用いたとしても、壜口部B1の画像データを問題なく得ることが可能である。
【0026】
上記壜口認識カメラ17により取得された壜口部B1の画像データは、後述する制御ユニット70(図7)に送信される。そして、送信された画像データに基づく所定の演算処理等を経て、壜口部B1の欠陥の有無が判定されるようになっている。
【0027】
図5は、上記壜底検査部20の構成を概略的に示す正面図である。本図に示すように、壜底検査部20は、検査用コンベア10に保持されたガラス壜Bに対し下方から赤外光を照射する光源21と、検査用コンベア10の上方に配置された壜底認識カメラ22とを有しており、光源21から照射されてガラス壜Bを透過した赤外光が壜底認識カメラ22で受光されることにより、ガラス壜Bの壜底部B2の画像データが取得されるようになっている。この壜底部B2の画像データは、上記壜口部B1の画像データと同様、後述する制御ユニット70に送信され、壜底部B2の良否判定に利用される。
【0028】
以上のように構成された検査装置本体1には、図1に示すように、ガラス壜Bが通過したことを検出する壜通過センサ60と、検査用コンベア10の搬送速度を検出する搬送速度センサ62とが設けられている。
【0029】
上記壜通過センサ60は、ガラス壜Bの搬送路(一対の検査用コンベア10の間)のうち、壜口検査部15よりも上流側に配置されている。この壜通過センサ60は、いわゆる反射型のレーザセンサからなり、所定波長のレーザ光を照射する投光部と、投光部と同じ側に配置された受光部とを有している。そして、上記検査用コンベア10による搬送過程で、ガラス壜Bが上記壜通過センサ60の設置部を通過すると、上記投光部から照射されたレーザ光がガラス壜Bで反射し、その反射光が受光部で受光されることにより、ガラス壜Bが通過したことが検出されるようになっている。
【0030】
上記搬送速度センサ62は、所定の回転角ごとにパルスを発生するロータリエンコーダからなり、上記検査用コンベア10に備わる複数のローラ11の一つに取り付けられている。そして、搬送速度センサ62による上記ローラ11のエンコーダ情報に基づいて、上記コンベアベルト12の循環速度(つまり検査用コンベア10の搬送速度)が検出されるようになっている。
【0031】
(1−2)上流側・下流側コンベア、および排出コンベア
図6は、図1のVI−VI線に沿った断面図である。本図に示すように、下流側コンベア3および排出コンベア4は、それぞれ、搬送面を水平向きにした姿勢で循環駆動されるコンベアベルト30,40を有しており、各コンベアベルト30,40の循環駆動に応じて、それぞれの上面に載置されたガラス壜Bが、図6の紙面直交方向(図1の白抜き矢印の方向)に個々に搬送されるようになっている。なお、各コンベアベルト30,40は、上記検査用コンベア10と同様、図外のローラに掛け渡されて駆動される。
【0032】
上記下流側コンベア3および排出コンベア4は、図1および図6に示すように、その上流側の所定範囲が幅方向に互いに隣接しており、その間が仕切り板35によって仕切られている。仕切り板35は、上記排出機5に対向する部位に開口35aを有しており、上記排出機5により突き飛ばされたガラス壜Bが上記開口35aを通じて下流側コンベア3から排出コンベア4へと移動できるようになっている。
【0033】
図1に示すように、上記下流側コンベア3には、上記検査用コンベア10と同様、壜通過センサ61および搬送速度センサ63が設けられている。すなわち、下流側コンベア3により搬送されるガラス壜Bの通過が、上記壜通過センサ61によって検出されるとともに、上記下流側コンベア3の搬送速度が、上記搬送速度センサ63によって検出されるようになっている。
【0034】
なお、上流側コンベア2については、その詳細な図示を省略するが、上記下流側コンベア3および排出コンベア4と同様の構造を有し、ガラス壜Bを上面に載置した状態で搬送を行う。
【0035】
(1−3)排出機
図6に示すように、上記排出機5は、リニアサーボ式のアクチュエータ50と、アクチュエータ50により進退駆動される突き当て部56とを有している。
【0036】
上記アクチュエータ50は、リニアモータ51と、リニアモータ51による推力を受けて進退するシリンダロッド52(本発明にかかる駆動軸に相当)と、シリンダロッド52を保持するシリンダケース53とを有しており、シリンダロッド52の先端部に上記突き当て部56が取り付けられることで、突き当て部56が進退移動可能に支持されている。
【0037】
上記リニアモータ51は、シリンダロッド52に内蔵された永久磁石からなる可動子54と、シリンダケース53の内周面に設けられた電磁石(コイル)からなる固定子55とを有し、上記固定子55には、図外の電源装置からの電流が供給される。そして、上記固定子55への電流供給に伴い固定子55の周りに磁束が生じると、この磁束と、上記可動子54による磁束との相互作用により、上記可動子54を固定子55に対し相対移動させる推力が発生し、この推力によって上記可動子54およびシリンダロッド52が軸方向に駆動されるようになっている。
【0038】
上記シリンダケース53には、シリンダロッド52の軸方向位置を磁気的または電気的に読み取るリニアセンサ64(図7)が設けられている。このリニアセンサ64による検出値は、シリンダロッド52の位置および速度を目標通りに制御(フィードバック制御)するための情報として、後述する制御ユニット70に送信される。
【0039】
上記突き当て部56は、上下方向に長尺な部材からなり、その下部が上記シリンダロッド52の先端に固定されることにより、下流側コンベア3の搬送路の近傍において進退移動可能に支持されている。なお、突き当て部56の上部には、ガイドロッド58が連結されており、このガイドロッド58は、軸受部59に挿通された状態で進退移動可能に支持されている。
【0040】
また、上記突き当て部56は、樹脂製材料からなるベース部材56aと、これよりも軟質な材料(例えば脂肪族炭化水素系ポリマー、脂環式炭化水素系ポリマー、ポリアクリル酸エチル、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル系ポリマー、ポリビニルイソブチルエーテル、ポリN−ビニルピロリドン等のビニル系ポリマー、ポリスチレン、ポリ4−ヒドロキシスチレン等のスチレン系ポリマー、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等のポリエーテル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリウレア等)からなる緩衝部材56bとが厚み方向に重ね合わせられて構成されている。そして、上記ベース部材56aの一面に、上記シリンダロッド52およびガイドロッド58が連結されるとともに、これとは反対側のベース部材56aの他面(反駆動側の面)に、上記緩衝部材56bが取り付けられている。
【0041】
以上のように構成された排出機5は、上記検査装置本体1により不良と判定されたガラス壜Bがあった場合に作動する。具体的には、上記検査装置本体1の壜口検査部15および壜底検査部20のいずれかで不良と判定されたガラス壜Bが、上記下流側コンベア3による搬送の過程で排出機5の側方を通過したときに、これに合わせて上記アクチュエータ50が突き当て部56を駆動し、その緩衝部材56bがガラス壜Bに突き当てられることにより、ガラス壜Bが開口部35aを通じて下流側コンベア3から排出コンベア4へと移動する(図11参照)。
【0042】
なお、上記排出コンベア4へと移動させられたガラス壜Bは、排出コンベア4によって下流側へと搬送され、同コンベアの下流側端部に順に溜められていく。
【0043】
(2)制御系
図7は、当実施形態の検査装置の制御系を示すブロック図である。本図に示される制御ユニット70は、検査装置の各部を統括的に制御するための装置であり、周知のCPU、ROM、RAM等から構成されている。
【0044】
上記制御ユニット70には、各種センサ値が入力される。すなわち、制御ユニット70は、上記壜通過センサ60,61、搬送速度センサ62,63、およびリニアセンサ64と電気的に接続されており、これら各センサ60〜64により検出された情報が、電気信号として上記制御ユニット70に逐次入力されるようになっている。そして、その入力値等に基づいて、上記制御ユニット70が、各種コンベア(上流側コンベア2、下流側コンベア3…等)や、壜口検査部15、壜底検査部20、および排出機5等の各部の動作を制御する。
【0045】
上記制御ユニット70が有するより具体的な機能について説明すると、上記制御ユニット70は、その主な機能的要素として、コンベア制御部71、撮像制御部72、良否判定部73、排出制御部74、およびデータ記憶部75を有している。
【0046】
上記コンベア制御部71は、上記上流側コンベア2、下流側コンベア3、排出コンベア4、および検査用コンベア10を駆動して、これら各コンベアによるガラス壜Bの搬送動作をそれぞれ制御するものである。
【0047】
上記撮像制御部72は、上記壜口検査部15および壜底検査部20での撮像動作を制御するものである。すなわち、撮像制御部72は、ガラス壜Bが壜口検査部15を通過する所定のタイミングで、壜口検査部15の光源16および壜口認識カメラ17を作動させて壜口部B1を撮像するとともに、ガラス壜Bが壜底検査部20を通過する所定のタイミングで、壜底検査部20の光源21および壜底認識カメラ22を作動させて壜底部B2を撮像する。
【0048】
ガラス壜Bが上記壜口検査部15または壜底検査部20を通過するタイミングは、壜通過センサ60および搬送速度センサ62による検出値に基づき算出される。具体的には、壜口検査部15の上流側において、ガラス壜Bが通過したことが上記壜通過センサ60により検出されると、上記搬送速度センサ62の検出値から特定される検査用コンベア10の搬送速度に基づいて、あとどれだけ時間が経過したらガラス壜Bが壜口検査部15または壜底検査部20内の撮像ポイントを通過するかが算出される。そして、この算出されたタイミングに合わせて、上記ガラス壜Bの壜口部B1または壜底部B2の撮像が行われる。
【0049】
上記良否判定部73は、本発明にかかる判定手段に相当するものであり、上記壜口検査部15および壜底検査部20で撮像された画像データ等に基づいて、壜口部B1および壜底部B2に欠陥が存在するか否かを判定する。詳細は後述する項目(3)で説明するが、上記良否判定部73は、壜口検査部15で撮像された壜口部B1の画像データから、最も明るく撮像された領域を特定するとともに、壜底検査部20で撮像された壜底部B2の画像データから、最も暗く撮像された領域を特定し、これら各領域の明度に基づいて、壜口部B1および壜底部B2の良否判定を行う。
【0050】
上記排出制御部74は、上記排出機5によるガラス壜Bの排出動作を制御するものである。すなわち、排出制御部74は、上記良否判定部73により不良と判定されたガラス壜Bが排出機5の側方を通過する所定のタイミングで、上記排出機5のリニアモータ51を駆動し、突き当て部56を素早く前進させることにより、上記不良と判定されたガラス壜Bを下流側コンベア3から突き飛ばし、排出コンベア4へと移動させる。
【0051】
上記不良と判定されたガラス壜Bが排出機5の側方を通過するタイミングは、壜通過センサ61および搬送速度センサ63の検出値に基づき算出される。具体的には、上記良否判定部73により壜口部B1または壜底部B2のいずれかが不良と判定されたガラス壜Bの通過が壜通過センサ61により検出されると、上記搬送速度センサ63の検出値から特定される下流側コンベア3の搬送速度に基づいて、あとどれだけ時間が経過したら、上記不良と判定されたガラス壜Bが排出機5の側方を通過するかが算出される。そして、このようにして算出されたガラス壜Bの通過タイミングで、排出機5のリニアモータ51を駆動し、突き出し部56によりガラス壜Bを突き飛ばす。なお、このガラス壜Bを突き飛ばす際の動作については、後述する項目(4)で詳しく説明する。
【0052】
上記データ記憶部75は、上記コンベア制御部71、撮像制御部72、排出制御部74が各部を制御する際に必要なデータ類や、上記良否判定部73が行う良否判定の閾値データ等を記憶するものである。このうち、例えば良否判定の閾値データについては、要求される品質レベル等に応じて、ユーザにより適宜書き換えられる。
【0053】
(3)検査ロジック
次に、上記制御ユニット70の良否判定部73がガラス壜Bの良否を判定する際のロジック(検査ロジック)についてより具体的に説明する。なお、ここでは、壜口検査部15で撮像された画像に基づき壜口部B1の良否を判定する場合の検査ロジックについて主に説明する。
【0054】
図8は、ガラス壜Bの壜口部B1に、その上面から所定の深さ範囲にわたって亀裂(ひび)Cが発生している状態を示しており、図9は、このような状態の壜口部B1を、壜口検査部15で撮像するときの状況を示している。図9に示すように、壜口部B1に亀裂Cが発生している状況において、その上方の光源16から壜口部B1に向けて赤外光が照射されると、照射された赤外光は、亀裂Cで反射して上方に向きを変え、壜口認識カメラ17の受光部17aに取り込まれる。一方、亀裂Cのような欠陥が存在しない場合には、赤外光のほとんどはガラス壜Bを通過し、上方には反射しないため、壜口認識カメラ17に取り込まれる赤外光の量はわずかになる。
【0055】
以上のことから、壜口検査部15で壜口部B1を撮像すると、亀裂Cのような欠陥が生じている部分が明部として撮像され、欠陥のない部分は暗部として撮像される。図10は、壜口部B1を撮像したときの画像の一例を示しており、白抜きの領域は明部を、黒塗りの領域は暗部を示している。本図によれば、亀裂Cが発生している領域Sが明部とし撮像され、これ以外のほとんどの領域が暗部として撮像されていることが分かる。
【0056】
上記良否判定部73は、図10に示したような画像情報に基づき、その画像の中で最も明るく撮像された(つまり明度の高い)領域を特定し、その領域の明度が所定の閾値よりも高い場合に、壜口部B1に欠陥が有ると判定する。より具体的には、壜口部B1の画像を周方向および径方向に細かく分割し、得られた各分割領域(以下、セルという)における平均明度を、例えばグレースケール階調等に基づきそれぞれ算出する。そして、算出された各セルの明度から、最も明るいセルの明度を特定し、その明度が、予め定められた閾値よりも高い場合に、壜口部B1に欠陥有りと判定する。
【0057】
図10の例では、亀裂Cによって生じた明部の領域Sがかなり大きく、他の明部はごく微細なものとなっている。このため、上記領域Sを含むセルの明度が、他のセルの明度よりも大幅に高く算出される結果、当該セルの明度が最も高い値として特定される。そして、その明度が上記閾値より大きいと判定されることにより、壜口部B1に欠陥有りと判定される。なお、壜口部B1の内外周ラインも明部として撮像されるが、これは欠陥によるものでないため、明部としてはカウントされない。
【0058】
上記明度の閾値は、ガラス壜Bの種類や検出したい欠陥の大きさ等に応じて、ユーザにより適宜設定される。適切な閾値を設定するには、例えば、多数の良品のガラス壜Bの壜口部B1を撮像し、得られた各サンプル画像から最も明るいセルの明度を抽出して、その分布を作成するとよい。そして、作成された明度分布の平均値や標準偏差から、平均値からどの程度離れた値を閾値として設定すべきかを決めれば、ユーザが求める適切な精度で壜口部B1を検査することができる。
【0059】
ここで、当実施形態において、光源から照射される赤外光のピーク波長を、800〜900nmの範囲内の値に設定したのは、亀裂Cのような重要な欠陥を明確に撮像できるようにするためである。すなわち、亀裂Cのような欠陥は、例えば後工程で壜口部B1にキャップを取り付けるとき等に、壜口部B1に割れ(欠損)が発生する原因になり易く、見過ごすことができない重要な欠陥である。しかしながら、例えば800〜900nmよりも短い波長の光(例えば可視光や紫外光)を照射すると、使用上問題のない微小な凹凸や表面キズで光が乱反射し、亀裂Cを区別して認識できなくなるおそれがある。一方、800〜900nmよりも長い波長の光を使用すると、亀裂Cでの反射率が小さくなり、亀裂Cをはっきりとした明部として撮像できなくなるおそれがある。このような点から、当実施形態では、ピーク波長の値を800〜900nmの範囲内に設定している。
【0060】
次に、壜底部B2の良否判定を行う場合について簡単に説明する。壜底検査部20により壜底部B2を検査する場合には、図5に示したように、壜底部B2の下方の光源21から赤外光が照射され、その反対側(壜口部B1の上方)の壜底認識カメラ22によって壜底部B2が撮像される。このため、壜底部B2に異物や汚れ等が存在すると、その部分が暗部として撮像される。そこで、壜底部B2の検査の際には、壜口部B1の検査のときとは逆に、最も暗く撮像された(つまり明度の低い)領域を特定し、その領域の明度が所定の閾値よりも低いか否かに応じて、壜底部B2の良否を判定する。
【0061】
(4)排出動作
次に、上記制御ユニット70の排出制御部74が排出機5を駆動制御する場合の動作について説明する。上記良否判定部73によりガラス壜Bの壜口部B1または壜底部B2のいずれかが不良と判定されたとき、排出制御部74は、まず、そのガラス壜Bが排出機5の側方を通過するタイミングを演算により求める(その内容は上記(2)で説明した通りである)。そして、その演算されたタイミングに合わせて、排出機5の突き当て部56がガラス壜Bに突き当てられるように、排出制御部74がアクチュエータ50を駆動する。
【0062】
具体的には、まず、アクチュエータ50のリニアモータ51に、シリンダロッド52を前方(下流側コンベア3側)に突き出す方向の駆動電流が供給される。これにより、図11(a)に示すように、突き当て部56が前進し、その緩衝部材56bがガラス壜Bの周壁に突き当てられる。このときの突き当て部56の速度は、ガラス壜Bを突き飛ばすことができるような、ある程度大きい値に設定される。
【0063】
すなわち、突き当て部56の速度が上記のような値に設定されることにより、ガラス壜Bは、図11(b)に示すように、突き当て部56が最も前進した位置(最前進位置)よりも遠くに飛ばされ、下流側コンベア3からこれに隣接する排出コンベア4へと素早く移動する。
【0064】
また、ガラス壜Bが突き飛ばされた直後、上記アクチュエータ50のリニアモータ51には、シリンダロッド52を後退させる方向の駆動電流が供給され、これによって突き当て部56の後退移動が開始される。その結果、突き当て部56が図6に示した初期位置へと素早く引き戻され、後に続くガラス壜Bが突き当て部56と干渉することが防止されるようになっている。
【0065】
以上のような排出機5の動作時には、突き当て部56の位置および速度を正確に制御するために、リニアセンサ64による検出値が排出制御部74に逐次フィードバックされる。すなわち、突き当て部56を素早く進退駆動して、ガラス壜Bを排出コンベア4まで正確に突き飛ばすには、突き当て部56の位置および速度を正確に制御する必要がある。そこで、排出制御部74は、突き当て部56の位置および速度が目標通り制御されるように、リニアセンサ64の検出値に基づくフィードバック制御を行い、これによってガラス壜Bを正確に排出コンベア4へと排出する。
【0066】
(5)作用効果等
以上説明したように、当実施形態のガラス壜Bの検査装置では、上流側コンベア2から供給されたガラス壜Bの状態が検査装置本体1で検査され、検査されたガラス壜Bが下流側コンベア3により下流側へと搬送されるとともに、その搬送過程で、検査結果が不良であったガラス壜Bが、排出機5により下流側コンベア3から排出コンベア4へと排出されるようになっている。このような構成によれば、ガラス壜Bの検査、搬送、および、仕分け(良・不良の仕分け)といった作業を、一連の流れの中で自動的に実施でき、ガラス壜Bの検査効率を効果的に向上させることができる。
【0067】
特に、上記実施形態では、排出機5が、センサ値(リニアセンサ64による検出値)に基づくフィードバック制御が可能なリニアサーボ式のアクチュエータ50と、このアクチュエータ50により進退駆動される突き当て部56とを有し、上記検査装置本体1で不良と判定されたガラス壜Bに上記突き当て部56が突き当てられることにより、上記下流側コンベア3からガラス壜Bが排出されるようになっているため、不良と判定されたガラス壜Bの排出を適正かつ確実に行うことができるという利点がある。
【0068】
すなわち、リニアサーボ式のアクチュエータ50により突き当て部56が進退駆動されるため、ガラス壜Bの重さや形状等に応じた最適な速度で突き当て部56をガラス壜Bに突き当てることができ、ガラス壜Bを確実に下流側コンベア3から排出することができる。
【0069】
また、突き当て部56をガラス壜Bに突き当てた後は、素早くこれを引き戻すことにより、コンベアによるガラス壜Bの搬送速度が多少速くても、後に続くガラス壜Bが突き当て部56と干渉して搬送が阻害されるといったことがなく、装置の信頼性を十分に確保しながら、ガラス壜の検査効率をより効果的に向上させることができる。
【0070】
ここで、上記実施形態では、突き当て部56を勢いよく前進させることにより、その最前進位置(図11(b)参照)よりも遠くまでガラス壜Bを突き飛ばし、上記下流側コンベア3に対し幅方向に隣接した排出コンベア4までガラス壜Bを移動させるようにしている。このため、上記のような排出動作を適正かつ確実に行うべく、突き当て部56の位置および速度をより正確に制御することが求められる。例えば、突き当て部56の突き当て速度が速すぎると、排出コンベア4上でガラス壜Bが転倒してしまうおそれがあり、逆に、突き当て部56の突き当て速度が遅すぎると、ガラス壜Bの移動量が不足して、ガラス壜Bが下流側コンベア3に残ってしまうおそれがある。
【0071】
このような問題が懸念される状況にあっても、リニアサーボ式のアクチュエータ50により突き当て部56を進退駆動する上記構成によれば、予め調整された目標値等に合わせて突き当て部56の位置および速度を正確に制御することにより、上記のようなガラス壜Bの転倒や移動量不足等を招くことなく、ガラス壜Bを適正な姿勢で確実に排出コンベア4まで移動させることができる。
【0072】
また、上記実施形態では、上記突き当て部56が、アクチュエータ50のシリンダロッド52が連結される樹脂製のベース部材56aと、このベース部材56aの反駆動側の面(下流側コンベア3に近接する側の面)に設けられ、ベース部材56aよりも軟質な材料からなる緩衝部材56bとを有しており、このうちの緩衝部材56bが、ガラス壜Bに突き当てられるようになっている。このように、突き当て部56の反駆動側の面を比較的軟質な緩衝部材56bによって構成するようにした場合には、上記ガラス壜Bを排出コンベア4まで突き飛ばすために、突き当て部56を勢いよくガラス壜Bに突き当てたとしても、ガラス壜Bが割れるようなことがなく、ガラス壜Bをより安全に下流側コンベア3から排出できるという利点がある。
【0073】
なお、上記実施形態では、検査装置本体1において、ガラス壜Bの壜口部B1の状態を壜口検査部15で検査するとともに、壜底部B2の状態を壜底検査部20で検査するようにしたが、検査装置本体1での検査内容はこれに限定されず、壜口部B1および壜底部B2のいずれか一方のみの検査であってもよいし、これ以外の部位の検査であってもよい。
【0074】
また、上記実施形態では、壜口部B1を検査する壜口検査部15の数を1つとしたが、様々な大きさや形のガラス壜に対応できるようにするために、複数の壜口検査部15を設けてもよい。例えば、光源16の形状や明るさ、あるいはカメラ17の種類等が異なる複数の壜口検査部15をスライド可能に併設し、検査すべきガラス壜Bの種類に応じて、使用する壜口検査部15を適宜切り替えるとよい。このことは、壜底部B2を検査する壜底検査部20についても同様であり、複数の壜底検査部20をスライド可能に並設してもよい。
【符号の説明】
【0075】
1 検査装置本体
2 上流側コンベア
3 下流側コンベア
4 排出コンベア
5 排出機
50 アクチュエータ
52 シリンダロッド(駆動軸)
56 突き当て部
56a ベース部材
56b 緩衝部材
64 リニアセンサ
B ガラス壜
B1 壜口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス壜の状態を検査する検査装置本体と、検査装置本体で検査されたガラス壜を所定方向に搬送する下流側コンベアと、上記検査装置本体により不良と判定されたガラス壜を上記下流側コンベアから取り除く排出機とを備えたガラス壜の検査装置であって、
上記排出機は、センサ値に基づくフィードバック制御が可能なリニアサーボ式のアクチュエータと、このアクチュエータにより進退駆動される突き当て部とを有し、上記不良と判定されたガラス壜に上記突き当て部が突き当てられることにより、上記下流側コンベアからガラス壜が排出されるように構成されていることを特徴とするガラス壜の検査装置。
【請求項2】
請求項1記載のガラス壜の検査装置において、
上記下流側コンベアと幅方向に隣接する排出コンベアを備え、
上記排出機は、上記不良と判定されたガラス壜に突き当て部を突き当てることにより、上記突き当て部の最前進位置よりも離間した上記排出コンベアまで上記ガラス壜を移動させることを特徴とするガラス壜の検査装置。
【請求項3】
請求項1または2記載のガラス壜の検査装置において、
上記排出機の突き当て部が、上記アクチュエータの駆動軸が固定されるベース部材と、このベース部材の反駆動側の面に設けられ、ベース部材よりも軟質な材料からなる緩衝部材とを有し、上記緩衝部材がガラス壜に突き当てられることを特徴とするガラス壜の検査装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図11】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2011−167579(P2011−167579A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−30828(P2010−30828)
【出願日】平成22年2月16日(2010.2.16)
【出願人】(000165251)月桂冠株式会社 (88)
【Fターム(参考)】