説明

ゲーム装置、ゲームの進行方法、並びにプログラム及び記録媒体

【課題】複数のプレイヤキャラクタがマップ上を移動して進行するゲームにおいて、該複数のプレイヤキャラクタのうちの所望の1以上のプレイヤキャラクタを、容易な操作でマップ上の所望の位置に向けて移動させる。
【解決手段】ゲーム画面の表示される表示装置の前面にタッチパネルが配置されたゲーム装置でゲームが行われる。ゲーム画面に表示されたプレイヤキャラクタ100の位置を囲むようにタッチパネル上で行われた操作によって囲まれた範囲内に表示されている全プレイヤキャラクタ100が、選択キャラクタとして設定される。ゲーム画面に表示された位置に対してタッチパネル上で押圧操作が行われたときに、該操作によって入力された位置に対応するフィールド上の位置が、選択キャラクタの移動先として設定される。こうして移動先の設定された全プレイヤキャラクタ100が当該移動先の位置に向けて移動される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のプレイヤキャラクタがマップ上を移動して進行するゲームの実行に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、ロールプレイングゲーム(RPG)等は、プレイヤの操作に応じてプレイヤキャラクタをマップ上で移動させ、該プレイヤキャラクタの移動した位置に応じたイベントが発生して、ゲームが進行するものとなっていた。ここで、1人のプレイヤの操作に応じてマップ上を移動するプレイヤキャラクタは、必ずしも1体であるものに限られず、複数ある場合もあった。
【0003】
ここで、多くのRPGでは、複数のプレイヤキャラクタをマップ上で移動させる場合、そのうちの1体だけをプレイヤの操作対象とし、それ以外のプレイヤキャラクタは、操作対象となったプレイヤキャラクタの移動に追随してマップ上で移動させるものとしていた。もっとも、これでは、複数のプレイヤキャラクタが団体行動しかできないので、1体だけプレイヤキャラクタをゲームに登場させた場合に比べて複数のプレイヤキャラクタを登場させていることの面白味がそれほど増すものではない。
【0004】
これに対して、プレイヤキャラクタの各々がマップ上で違った動きをして、それぞれ独立して移動していくようにできれば、ゲームの面白味が拡がることとなる。もっとも、プレイヤがプレイヤキャラクタ毎に個々にマップ上での移動先を指定しなければならないとすると、例えば、複数のプレイヤキャラクタの移動先が変わらない場合などは、プレイヤにとって操作が煩わしく感じられてしまう。
【0005】
そこで、複数のプレイヤキャラクタ(オブジェクト画像)がマップ上を移動するゲームにおいて、ゲーム画面に表示されているキャラクタのうちの任意の1または複数のプレイヤキャラクタの表示位置を囲むようにタッチパネル上のスタイラスの接触位置を移動させると、その移動の軌跡で囲まれた範囲にある複数のプレイヤキャラクタが、スタイラスの接触終了位置に向けて移動しながら、所定順序で整列するようにしたゲームが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】特開2006−244353号公報(段落0029等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1のゲームでは、移動対象となるプレイヤキャラクタの指定と、移動先の指定とが同じ1回のタッチ操作によって行われていた。このため、移動対象として指定したプレイヤキャラクタをマップ上で広範囲に移動させることは困難であった。プレイヤが移動対象としたいプレイヤキャラクタをマップ上で広範囲に移動させようとするなら、移動対象としたいプレイヤキャラクタをスタイラスの移動操作により囲んだ後、さらに接触状態を続けたままで移動先に指定したい位置までスタイラスを移動させればよい。しかし、この場合は、プレイヤが移動対象としたくないプレイヤキャラクタまで移動対象に指定されたものと判断されてしまい、プレイヤの意図に反してマップ上を移動してしまうプレイヤキャラクタが生じてしまう虞があった。
【0008】
本発明は、複数のプレイヤキャラクタがマップ上を移動して進行するゲームにおいて、該複数のプレイヤキャラクタのうちの所望の1以上のプレイヤキャラクタを、容易な操作でマップ上の所望の位置に向けて移動させることのできるゲーム装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点にかかるゲーム装置は、ゲーム画面を表示する表示装置と、該表示装置に表示されたゲーム画面に対応した任意の座標位置を入力する座標位置入力装置とを備え、複数のプレイヤキャラクタがマップ上を移動して進行するゲームを実行するゲーム装置であって、前記複数のプレイヤキャラクタを各々の位置に従って配置した前記マップの少なくとも一部分をゲーム画面として前記表示装置に表示させるマップ表示手段と、前記ゲーム画面として表示された前記マップ上に配置されているプレイヤキャラクタのうちの所望の1以上のプレイヤキャラクタを囲む座標位置を、プレイヤの操作により前記座標位置入力装置から入力させる囲み座標入力手段と、前記囲み座標入力手段により1以上のプレイヤキャラクタを囲む座標位置が入力された後に、プレイヤの操作により前記ゲーム画面として表示された前記マップにおける所望の位置に対応した座標位置を前記座標位置入力装置から入力させる所望位置入力手段と、前記囲み座標入力手段により入力された座標位置によって囲まれた1以上のプレイヤキャラクタが前記所望位置入力手段により入力された座標位置に対応するマップ上の位置に向けて移動する際の移動経路を、プレイヤキャラクタ毎に決定する移動経路決定手段と、前記移動経路決定手段により決定されたプレイヤキャラクタ毎の移動経路に従って、前記座標位置入力装置により入力された座標位置によって囲まれた1以上のプレイヤキャラクタをそれぞれ前記マップ上で移動させるプレイヤキャラクタ移動手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
上記ゲーム装置では、マップ上に配置されている複数のプレイヤキャラクタから所望の1以上のプレイヤキャラクタを囲むように座標位置の入力を行う。入力された座標位置で囲まれた1以上のプレイヤキャラクタは、その後に入力されたマップ上の所望の位置に向けて個別に移動経路が決定され、該移動経路に従って移動することとなる。このように1以上のプレイヤキャラクタを囲む座標位置の入力操作と、移動先の座標位置を入力する操作によって、プレイヤは、マップ上に配置されている複数のプレイヤキャラクタのうちの所望のプレイヤキャラクタを選んで、その何れも1回の座標入力操作でマップ上の所望の位置に向けて移動させることができるものとなる。
【0011】
また、1以上のプレイヤキャラクタを囲む座標位置の入力操作、すなわち移動対象となるプレイヤキャラクタを指定する操作と、その後の所望の座標位置の入力操作、すなわち移動対象として指定した1以上のプレイヤキャラクタが移動して向かう位置の入力操作とは、全く独立した操作であるため、移動対象として指定した1以上のプレイヤキャラクタが移動して向かう位置が限定されることがなく、また、移動対象として指定したプレイヤキャラクタの現在の位置から遠い位置に向けて移動させることを指定したとしても、これによってプレイヤの意図に反してマップ上を移動してしまうプレイヤキャラクタが生じないようにすることができる。
【0012】
さらに、2以上のプレイヤキャラクタを囲むように座標位置を入力して移動対象として指定しても、移動対象となった2以上のプレイヤキャラクタの移動経路は、それぞれ別個に決定されることとなる。このため、例えば、マップ上で比較的離れた位置に配置されている(言い換えれば、ゲーム画面上の表示位置が比較的離れている)2以上のプレイヤキャラクタを囲むように座標位置を入力しても、何れもプレイヤキャラクタともに、その後に入力した座標位置に対応するマップ上の所望の位置に向けて移動させることができる。
【0013】
なお、ゲーム画面として表示装置に表示できる範囲が、プレイヤキャラクタが移動可能なマップの範囲より狭い場合もあり得る。このような場合には、ゲーム画面に表示されている1以上のプレイヤキャラクタを囲む座標位置を入力してから、ゲーム画面として表示されるマップの範囲を移動し、そして、先に入力された座標位置で囲まれた1以上のプレイヤキャラクタを向けて移動させることとなる座標位置を入力することができるようにしてもよい。この場合には、ゲーム画面として表示装置に表示できる範囲に関わらず、マップ上の任意の位置に所望の1以上のプレイヤキャラクタを移動させることができるようになる。
【0014】
上記第1の観点にかかるゲーム装置において、前記囲み座標入力手段は、前記プレイヤキャラクタ移動手段によって前記移動経路決定手段により決定された移動経路に従ってマップ上を移動途中のプレイヤキャラクタを囲む座標位置を前記座標位置入力装置から入力させることが可能なものであってもよい。この場合において、前記移動経路決定手段は、前記移動経路決定手段により決定された移動経路を移動する途中のプレイヤキャラクタを囲む座標位置が前記囲み座標入力手段により入力され、さらに前記所望位置入力手段により前記マップにおける所望の位置に対応した座標位置が新たに入力された場合に、前記移動の途中であったプレイヤキャラクタを該移動途中の位置から前記所望位置入力手段により新たに入力された座標位置に対応するマップ上の位置に向けて移動する際の新たな移動経路を決定する変更移動経路決定手段を含むものとすることができ、前記プレイヤキャラクタ移動手段は、前記変更移動経路決定手段により新たな移動経路が決定されたプレイヤキャラクタを該新たに決定された移動経路に従って前記マップ上で移動させるものとすることができる。
【0015】
この場合、プレイヤがマップ上を移動途中のプレイヤキャラクタの移動先を途中で変えたいと思ったときにも、同じ操作の繰り返しで該移動途中の位置からマップ上の新たな所望の位置までプレイヤキャラクタを移動させることができるようになる。また、プレイヤキャラクタを囲む座標位置の新たに入力操作は、現在移動途中である(一部は既に移動を完了していてもよい)プレイヤキャラクタを先に移動対象として指定したときの座標位置の入力操作とは独立した操作である。
【0016】
つまり、現在移動途中であるプレイヤキャラクタが複数ある場合に、そのうちの一部のプレイヤキャラクタのみを新たに入力する座標位置に対応するマップ上の位置に向けて移動させることができるものとなる。このため、例えば、プレイヤキャラクタを全体的に画面の右方向に移動させるが、ある程度右方向まで移動したら一部のプレイヤキャラクタは下方向に、他の一部のプレイヤキャラクタは上方向に移動させるといった操作も容易に行うことができるようになる。
【0017】
上記第1の観点にかかるゲーム装置は、プレイヤの操作により前記複数のプレイヤキャラクタの前記マップ上での移動を停止させるための指示を入力する停止指示入力手段と、前記停止指示入力手段からの指示が入力された場合に、前記複数のプレイヤキャラクタの前記マップ上での移動を全て停止させるプレイヤキャラクタ停止手段とをさらに備えていてもよい。この場合において、前記囲み座標入力手段は、前記プレイヤキャラクタ停止手段により前記複数のプレイヤキャラクタの前記マップ上での移動が全て停止されている状態で、前記ゲーム画面として表示された前記マップ上に配置されているプレイヤキャラクタのうちの所望の1以上のプレイヤキャラクタを囲む座標位置を前記座標位置入力装置から入力させるものとすることができる。
【0018】
ここでは、上記第1の観点にかかるゲーム装置は、前記ゲーム画面とは別に、または前記ゲーム画面に重ねて、前記複数のプレイヤキャラクタの前記マップ上での移動を停止させるための指示を入力するための停止指示アイコンを前記表示装置に表示させる停止指示アイコン表示手段をさらに備えていてもよく、前記停止指示入力手段は、前記停止指示アイコン表示手段により表示された前記停止指示アイコンの表示位置に対応した座標位置を前記座標位置入力装置から入力させることにより、前記複数のプレイヤキャラクタの前記マップ上での移動を停止させるための指示を入力するものとすることができる。
【0019】
このように停止指示入力手段からの指示により各々のプレイヤキャラクタのマップ上での移動を全て停止させることによって、1以上のプレイヤキャラクタを囲むように座標位置を入力して、移動対象となるプレイヤキャラクタを指定するのが容易に行えるようになる。さらに、表示装置に表示された停止表示アイコンに対応した座標位置の入力で停止指示入力手段からの指示の入力を行う場合には、プレイヤキャラクタのマップ上での移動を停止させるための指示の入力も、座標位置の入力という他の操作と統一性のある操作で、プレイヤが分かり易く行うことができるようになる。
【0020】
上記第1の観点にかかるゲーム装置は、前記停止指示入力手段と前記プレイヤキャラクタ停止手段とを備える場合においては、プレイヤの操作により前記プレイヤキャラクタ停止手段による前記複数のプレイヤキャラクタの前記マップ上での移動の停止を解除させるための指示を入力する解除指示入力手段をさらに備えていてもよい。この場合において、前記プレイヤキャラクタ停止手段は、前記停止指示入力手段からの指示が入力された後、前記所望位置入力手段により前記マップ上の所望の位置に対応した座標位置が入力されるまでか、前記解除指示入力手段からの指示が入力されるまで、前記複数のプレイヤキャラクタの前記マップ上での移動を全て停止させるものとすることができる。
【0021】
ここでは、上記第1の観点にかかるゲーム装置は、前記ゲーム画面とは別に、または前記ゲーム画面に重ねて、前記複数のプレイヤキャラクタの前記マップ上での移動の停止を解除させるための指示を入力するための解除指示アイコンを前記表示装置に表示させる解除指示アイコン表示手段をさらに備えていてもよく、前記解除指示入力手段は、前記解除指示アイコン表示手段により表示された前記解除指示アイコンの表示位置に対応した座標位置を前記座標位置入力装置から入力させることにより、前記複数のプレイヤキャラクタの前記マップ上での移動の停止を解除させるための指示を入力するものとすることができる。
【0022】
このようにプレイヤキャラクタの移動を全て停止させた後でも、解除指示入力手段からの指示の入力により停止状態を解除することができるものとすることで、プレイヤが誤って停止指示入力手段からの指示の入力操作を行ってしまった場合などでも、停止前の状態から各プレイヤキャラクタの移動を再開させることができる。また、プレイヤキャラクタの移動の停止、移動の解除を指示することができるものとすることで、プレイヤキャラクタの移動を全て一旦停止させてしまった後、各々のマップ上での移動の態様を変えるべきかどうかを考える時間がプレイヤに与えられることとなり、ゲームを容易に進行できるものとなる。
【0023】
上記第1の観点にかかるゲーム装置において、前記マップ表示手段は、前記マップのうちの前記プレイヤキャラクタ移動手段により前記複数のプレイヤキャラクタのうちの何れかが移動した移動経路から所定範囲にある移動済範囲を、該移動済範囲にない範囲とは異なる表示態様で表示させるものとすることができる。
【0024】
この場合、マップにおいて何れかのプレイヤキャラクタが移動済である範囲とそうでない範囲とが明確に区別できるので、プレイヤは、例えば、未だ何れのキャラクタも移動済でない範囲に何れかのプレイヤキャラクタを移動させようとする操作が容易に行えるようになる。
【0025】
ここで、前記マップ上には、前記複数のプレイヤキャラクタの他に、ゲームの進行に所定の影響を及ぼす1以上のゲームオブジェクトが配置されていてもよく、この場合には、前記マップ表示手段は、前記マップ上に配置されたゲームオブジェクトのうちの前記移動済範囲内に配置されているゲームオブジェクトのみを前記ゲーム画面において視認可能に前記表示装置に表示させるものとすることができる。
【0026】
さらに、この場合において上記ゲーム装置は、前記マップ上に配置されたゲームオブジェクトのうちの前記移動済範囲内に配置されているゲームオブジェクトのみについて、該ゲームオブジェクトに設定された所定の効果を生じさせるゲームオブジェクト効果発動手段をさらに備えるものとすることができる。
【0027】
この場合、プレイヤがマップ上に配置されているゲームオブジェクトを容易に見つけるには、何れかのプレイヤキャラクタによる移動済範囲を広げていく必要がある。このため、未だ何れのキャラクタも移動済でない範囲に何れかのプレイヤキャラクタを移動させるようにプレイヤが操作を行うことを促すことができる。また、移動済範囲に配置されているオブジェクトのみについて所定の効果(例えば、プレイヤがアイテムとして取得する)を生じさせるものとすることで、さらに未だ何れのキャラクタも移動済でない範囲に何れかのプレイヤキャラクタを移動させるようにプレイヤが操作を行うことを促すことができる。
【0028】
上記第1の観点にかかるゲーム装置は、前記移動済範囲と該移動済範囲にない範囲とを異なる表示態様で表示させる場合において、前記複数のプレイヤキャラクタを、それぞれ前記マップ上の初期位置に配置してゲームを開始させ、前記囲み座標入力手段により1以上のプレイヤキャラクタを囲む座標位置の入力を可能とするゲーム開始手段と、前記ゲーム開始手段によりゲームが開始されてからの経過時間を計測するゲーム時間計時手段と、前記ゲーム時間計時手段により計測された経過時間が所定の時間に達したときに、前記プレイヤキャラクタ移動手段による前記複数のプレイヤキャラクタの前記マップ上での移動を停止させてゲームを終了させるゲーム終了手段とをさらに備えるものとすることができる。
【0029】
上記ゲーム装置が、このような前記ゲーム開始手段、前記ゲーム時間計時手段、或いは前記ゲーム終了手段を備えるものとしていると、マップ上で複数のプレイヤキャラクタの各々を移動させることのできる時間、すなわちマップ上の移動済範囲を広げることのできる時間に、明確な制限が生じることとなる。これにより、さらに未だ何れのキャラクタも移動済でない範囲に何れかのプレイヤキャラクタを移動させるようにプレイヤが操作を行うことを促すことができる。
【0030】
なお、前記ゲーム開始手段、前記ゲーム時間計時手段、或いは前記ゲーム終了手段を備えず、前記マップ上で複数のプレイヤキャラクタを移動させるのに明確な制限時間がない場合であっても、多くのプレイヤには、同じ時間内で前記マップのうちのなるべく広い範囲を移動済範囲としたい、なるべく短い時間で前記マップの全体を移動済範囲としたいというプレイヤ心理が働くものとなる。このプレイヤ心理が実質上の制限時間として働くものとなり、上記のようなゲーム開始手段、ゲーム時間計時手段、或いはゲーム終了手段を備え全てのプレイヤにとってではないが、多くのプレイヤにとっては、前記ゲーム開始手段、前記ゲーム時間計時手段、或いは前記ゲーム終了手段があるか否かの違いによって、発明の効果として大きな違いが生じるものではない。
【0031】
上記第1の観点にかかるゲーム装置において、前記マップ上には、前記複数のプレイヤキャラクタ以外に該マップ上を移動する1以上の非プレイヤキャラクタが存在していてもよい。この場合において、前記マップ表示手段は、前記マップのうちの前記複数のプレイヤキャラクタも前記1以上の非プレイヤキャラクタのうちの何れかが移動した移動経路からも所定範囲にない未移動範囲を第1の表示態様で表示させる未移動範囲表示手段と、前記複数のプレイヤキャラクタのうちの何れかが移動した移動経路から所定範囲のうちで前記未移動範囲として表示されている範囲を、プレイヤキャラクタが先に移動したプレイヤキャラクタ範囲として第2の表示態様で表示させるプレイヤキャラクタ範囲表示手段と、前記1以上の非プレイヤキャラクタのうちの何れかが移動した移動経路から所定範囲のうちで前記未移動範囲として表示されている範囲を、非プレイヤキャラクタが先に移動した非プレイヤキャラクタ範囲として第3の表示態様で表示させる非プレイヤキャラクタ範囲表示手段とを含むものとすることができる。
【0032】
ここで、前記非プレイヤキャラクタは、上記ゲーム装置が有する処理装置によるプログラム制御によって前記マップ上を移動することとなるキャラクタであってもよい。また、上記ゲーム装置が、同一の構成を有する他のゲーム装置と通信接続されている場合には、前記非プレイヤキャラクタは、該他のゲーム装置でゲームを行う他のプレイヤによる座標位置入力装置の操作によって前記マップ上を移動することとなるキャラクタ(当該他のプレイヤにとってのプレイヤキャラクタ)であってもよい。
【0033】
この場合には、プレイヤに対して、未だ自己の何れのキャラクタも移動してなく、また、非プレイヤキャラクタも移動していない範囲に自己のプレイヤキャラクタを先に移動させるように操作を促すことができる。また、ゲームにおいてプレイヤキャラクタと非プレイヤキャラクタとによる対戦(プレイヤとコンピュータとの対戦、或いは他のプレイヤとの対戦)が実現されるので、ゲームに面白味が生じることとなる。
【0034】
なお、前記マップ上には、前記複数のプレイヤキャラクタと前記1以上の非プレイヤキャラクタの他に、ゲームの進行に所定の影響を及ぼす1以上のゲームオブジェクトが配置されている場合には、前記マップ上に配置されたゲームオブジェクトのうちの前記プレイヤキャラクタ範囲内に配置されているゲームオブジェクトのみについて、前記ゲーム画面において視認可能に前記表示装置に表示させ、さらには該プレイヤキャラクタ範囲内に配置されているゲームオブジェクトに設定された所定の効果を生じさせるものとすることができる。
【0035】
上記第1の観点にかかるゲーム装置は、前記囲み座標入力手段による座標位置の入力経路に生じた交点を検出する交点検出手段と、前記交点検出手段により交点が検出された場合に、前記ゲーム画面において該検出された交点により生じた前記囲み座標入力手段による座標位置の入力経路の閉領域を、前記囲み座標入力手段により入力された座標位置によって囲まれた範囲であると判定する囲み範囲判定手段とをさらに備えるものとすることができる。
【0036】
また、前記囲み範囲判定手段は、前記交点検出手段により交点が検出されなかった場合に、前記囲み座標入力手段による座標位置の入力経路の始点と終点に応じて前記囲み座標入力手段による座標位置の入力経路を補完して形成された閉領域を、前記囲み座標入力手段により入力された座標位置によって囲まれた範囲であると判定するものとしてもよい。
【0037】
このように囲み座標入力手段による座標位置の入力経路に交点が検出されれば、その交点により形成される入力経路の閉領域を座標位置の入力によって囲まれた範囲であると容易な処理で判断することができるようになる。一方、囲み座標入力手段による座標位置の入力経路に交点が検出されなくても、その入力経路を補完して形成された閉領域を座標位置の入力によって囲まれた範囲であると判断すればよいので、プレイヤは、移動対象となるプレイヤキャラクタを指定するのに細かい操作を要求されずに済む。
【0038】
上記第1の観点にかかるゲーム装置において、前記表示装置は、第1表示装置と第2表示装置とを含んでいてもよい。この場合において、前記マップ表示手段は、前記マップの全体をゲーム画面として前記第1表示装置に表示させる全体マップ表示手段と、前記マップの一部分のみを移動可能にゲーム画面として前記第2表示装置に表示させる一部マップ表示手段とを含むものとすることができ、前記座標位置入力装置は、前記第2表示装置に表示されたゲーム画面に対応した任意の座標位置を入力するものとすることができる。
【0039】
この場合、プレイヤは、第1表示装置に表示されたゲーム画面からマップの全体構造を容易に把握することができるとともに、第2表示装置に表示されたゲーム画面からマップの一部分のみをより精細な表示で見て、個々のプレイヤキャラクタの位置関係を細かく把握することが可能となる。そして、座標位置入力装置は、第2表示装置に表示されたゲーム画面に対応した座標位置を入力するものとなっているので、移動対象となるプレイヤキャラクタを細かく指定することができるようになる。また、一度にはマップの一部分しかゲーム画面として第2表示装置に表示されることはないが、第2表示装置にゲーム画面として表示できるマップの部分は移動することができるので、この移動によってマップの全体についてプレイヤキャラクタの位置関係を細かく把握することができるようになる。
【0040】
上記第1の観点にかかるゲーム装置は、前記座標位置入力装置は、前記表示装置の前面に配置され、該表示装置に表示されているゲーム画面を透過可能に示すタッチパネルにより構成され、該タッチパネル上でタッチされた位置に応じて前記表示装置に表示されたゲーム画面に対応した任意の座標位置を入力するものであってもよい。
【0041】
或いは、前記座標位置入力装置は、該座標位置入力装置自体の動きを検知する多軸加速度センサーと、前記表示装置の周辺部に配置された信号出力装置から出力された位置信号を検出する位置信号センサーとを含むコントロールパッドにより構成され、前記多軸加速度センサーと前記位置信号センサーの検知結果に従って前記表示装置に表示されているゲーム画面をポインティングして前記表示装置に表示されたゲーム画面に対応した任意の座標位置を入力するものであってもよい。
【0042】
このようなタッチパネルのタッチ操作やコントロールパッドによるポインティング操作によって座標位置を入力することで、所望の1以上のプレイヤキャラクタを囲む座標位置の入力操作、入力した座標位置で囲んだプレイヤキャラクタを移動させるものとなるマップ上の所望の位置に対応した座標位置の入力操作ともに、プレイヤの直感的な入力で行うことができ、操作が容易になる。
【0043】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点にかかるゲームの進行方法は、ゲーム画面を表示する表示装置と、該表示装置に表示されたゲーム画面に対応した任意の座標位置を入力する座標位置入力装置と、ゲームの進行に関する情報を記憶する記憶装置とを備えるコンピュータ装置において実行され、複数のプレイヤキャラクタがマップ上を移動して進行するゲームを進行するための方法であって、前記複数のプレイヤキャラクタの各々の現在の前記マップ上における位置を、前記記憶装置に記憶させ、前記複数のプレイヤキャラクタを各々の位置に従って配置した前記マップの少なくとも一部分をゲーム画面として前記表示装置に表示させ、前記ゲーム画面として表示された前記マップ上に配置されているプレイヤキャラクタのうちの所望の1以上のプレイヤキャラクタを囲む座標位置を、プレイヤの囲み操作により前記座標位置入力装置から入力させ、前記囲み座標入力手段により1以上のプレイヤキャラクタを囲む座標位置が入力された後に、プレイヤの所望位置入力操作により前記ゲーム画面として表示された前記マップにおける所望の位置に対応した座標位置を前記座標位置入力装置から入力させ、前記所望位置入力操作により前記座標位置入力装置から入力された座標位置に対応する前記マップ上の位置を、前記囲み操作により前記座標位置入力装置から入力された座標位置によって囲まれた各々のプレイヤキャラクタの移動先として前記記憶装置に記憶させ、前記記憶装置に移動先の記憶されているプレイヤキャラクタについて、該移動先に向けて所定の手法により決定される移動経路に従って前記記憶装置に記憶されている現在の位置から移動させて、該移動した新たな位置を現在の位置として前記記憶装置に記憶させることを特徴とする。
【0044】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点にかかるプログラムは、ゲーム画面を表示する表示装置と、該表示装置に表示されたゲーム画面に対応した任意の座標位置を入力する座標位置入力装置とを備えるコンピュータ装置において実行され、複数のプレイヤキャラクタがマップ上を移動して進行するゲームを進行するためのプログラムであって、前記複数のプレイヤキャラクタを各々の位置に従って配置した前記マップの少なくとも一部分をゲーム画面として前記表示装置に表示させるマップ表示手段、前記ゲーム画面として表示された前記マップ上に配置されているプレイヤキャラクタのうちの所望の1以上のプレイヤキャラクタを囲む座標位置を、プレイヤの操作により前記座標位置入力装置から入力させる囲み座標入力手段、前記囲み座標入力手段により1以上のプレイヤキャラクタを囲む座標位置が入力された後に、プレイヤの操作により前記ゲーム画面として表示された前記マップにおける所望の位置に対応した座標位置を前記座標位置入力装置から入力させる所望位置入力手段、前記囲み座標入力手段により入力された座標位置によって囲まれた1以上のプレイヤキャラクタが前記所望位置入力手段により入力された座標位置に対応するマップ上の位置に向けて移動する際の移動経路を、プレイヤキャラクタ毎に決定する移動経路決定手段、前記移動経路決定手段により決定されたプレイヤキャラクタ毎の移動経路に従って、前記座標位置入力装置により入力された座標位置によって囲まれた1以上のプレイヤキャラクタをそれぞれ前記マップ上で移動させるプレイヤキャラクタ移動手段として前記コンピュータ装置を機能させることを特徴とする。
【0045】
上記第3の観点にかかるプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して提供することができる。このコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記コンピュータ装置に着脱可能に構成され、上記コンピュータ装置とは別個に提供される記録媒体としてもよい。このコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記コンピュータ装置内に設けられ、上記コンピュータ装置と共に提供される固定ディスク装置などの記録媒体としてもよい。上記第3の観点にかかるプログラムは、ネットワーク上に存在するサーバ装置から、そのデータ信号を搬送波に重畳して、ネットワークを通じて上記コンピュータ装置に配信することもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0046】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0047】
図1は、この実施の形態に適用されるゲーム装置1の構成を示す外観図である。ここでは、ゲーム装置1の一例として、携帯ゲーム装置を示す。図1において、ゲーム装置1は、2つの液晶表示器(LCD)11及び12を所定の配置位置となるように、ハウジング18に収納して構成される。
【0048】
第1液晶表示器(以下、「LCD」という)11及び第2LCD12を互いに上下に配置して収納する場合は、ハウジング18が下部ハウジング18a及び上部ハウジング18bから構成され、上部ハウジング18bが下部ハウジング18aの上辺の一部で回動自在に支持される。上部ハウジング18bは、第1LCD11の平面形状よりも少し大きな平面形状を有し、一方主面から第1LCD11の表示画面を露出するように開口部が形成される。下部ハウジング18aは、その平面形状が上部ハウジング18bよりも横長に選ばれ、横方向の略中央部に第2LCD12の表示画面を露出する開口部が形成され、第2LCD12を挟む何れか一方にスピーカ15の音抜き孔が形成されるとともに、第2LCD12を挟む左右に操作スイッチ部14が装着される。
【0049】
操作スイッチ部14は、動作スイッチ(以下、「Aボタン」という)14a及び動作スイッチ(以下、「Bボタン」という)14bと、方向指示スイッチ(以下、「十字キー」という)14cと、スタートスイッチ14dと、セレクトスイッチ14eと、側面スイッチ(以下、「Lボタン」という)14f及び側面スイッチ(以下、「Rボタン」という)14gとを含む。
【0050】
Aボタン14a及びBボタン14bは、第2LCD12の右横における下部ハウジング18aの一方主面に装着される。Aボタン14a及びBボタン14bは、例えば、この実施の形態にかかるシミュレーションロールプレイングゲーム(以下、「シミュレーションRPG」という)においては、プレイヤによって操作スイッチ部14を用いて操作可能なプレイヤオブジェクト(この実施の形態では、プレイヤキャラクタ)の行動に対する指示の入力に使用される。
【0051】
十字キー14cは、第2LCD12の左横における下部ハウジング18aの一方主面に装着される。十字キー14cは、カーソルの移動方向を指示したり、後述する第2LCD12に表示される範囲の移動方向を指示したりする等のゲーム画面における方向の入力に使用される。
【0052】
Lボタン14f及びRボタン14gは、下部ハウジング18aにおける上部面(上部側面)の左右に設けられる。Lボタン14f及びRボタン14gは、所定の指示の入力に使用される。
【0053】
第2LCD12の上面には、タッチパネル13(図1における破線領域)が装着される。タッチパネル13は、例えば、抵抗膜方式、光学式(赤外線方式)、静電容量結合式の何れの種類でもよく、その上面をスティック16(または指でも可)で押圧操作、或いは移動操作をしたとき、スティック16の座標位置を検出して出力するものである。この実施の形態にかかるシミュレーションRPGでは、タッチパネル13は、第2LCD12上に表示されたボタンの選択を指示したり、プレイヤキャラクタの選択を指示したり、プレイヤキャラクタの移動先を指示するために使用される。
【0054】
上部ハウジング18bの側面近傍には、必要に応じてタッチパネル13を操作するスティック16を収納するための収納孔(図1における二点破線領域)が形成される。この収納孔には、スティック16が収納される。下部ハウジング18aの側面の一部には、ゲームプログラムを記憶したメモリ(例えば、ROM)を内蔵したゲームカートリッジ(以下、「カートリッジ」という)17を着脱自在に装着するためのカートリッジ挿入部(図1における一点破線領域)が形成される。カートリッジ17は、ゲームプログラムを記憶する情報記憶媒体であり、例えば、ROMまたはフラッシュメモリのような不揮発性半導体メモリが用いられる。カートリッジ挿入部の内部には、カートリッジ17と電気的に接続するためのコネクタ(図2参照)が内蔵される。さらに、下部ハウジング18a(または上部ハウジング18bでも可)には、CPU等の各種電子部品を実装した電子回路基板が収納される。
【0055】
次に、ゲーム装置1の回路構成について説明する。図2は、ゲーム装置1の回路構成を示すブロック図である。図2において、ハウジング18に収納される電子回路基板には、CPUコア21が実装される。CPUコア21には、所定のバスを介して、カートリッジ17と接続するためのコネクタ28が接続されるとともに、入出力インターフェース(I/F)回路27、第1のグラフィック処理ユニット(第1GPU)24、第2のグラフィック処理ユニット(第2GPU)26、及びワーキングRAM(WRAM)22が接続される。CPUコア21は、内部タイマを備える。
【0056】
コネクタ28には、カートリッジ17が着脱自在に接続される。カートリッジ17は、上述したようにゲームプログラムを格納するための記憶媒体であり、具体的には、ゲームプログラムを記憶するROM171とバックアップデータを書き換え可能に記憶するRAM172とを搭載する。カートリッジ17のROM171に記憶されたゲームプログラムは、WRAM22にロードされ、当該WRAM22にロードされたゲームプログラムがCPUコア21によって実行される。CPUコア21がゲームプログラムを実行して得られる一時的なデータや画像を生成するためのデータがWRAM22に記憶される。ROM171には、ゲーム装置1のコンピュータ、特にCPUコア21によって実行可能な形式の命令群及びデータ群であるゲームプログラムが記録される。そして、このゲームプログラムは、WRAM22に適宜読み込まれ実行される。
【0057】
第1GPU24には、第1のビデオRAM(以下、「第1VRAM」という)23が接続され、第2GPU26には、第2のビデオRAM(以下、「第2VRAM」という)25が接続される。第1GPU24は、CPUコア21からの指示に応じて、WRAM22に記憶される画像を生成するためのデータに基づいて第1ゲーム画像を生成し、第1VRAM23に描画する。第2GPU26は、CPUコア21からの指示に応じて、WRAM22に記憶される画像を生成するためのデータに基づいて第2ゲーム画像を生成し、第2VRAM25に描画する。第1GPU24及び第2GPU26から出力されるデータに含まれる画像の1フレーム時間は、例えば30分の1秒であり、第1GPU24及び第2GPU26は、ここでは、フレーム単位(すなわち、30分の1秒単位)で1枚の画像を描画する。
【0058】
第1GPU24が第1LCD11に接続され、第2GPU26が第2LCD12に接続される。第1GPU24は、CPUコア21からの指示に応じて第1VRAM23に描画された第1ゲーム画像を第1LCD11に出力する。そして、第1LCD11は、第1GPU24から出力された第1ゲーム画像を表示する。第2GPU26は、CPUコア21からの指示に応じて第2VRAM25に描画された第2ゲーム画像を第2LCD12に出力する。そして、第2LCD12は、第2GPU26から出力された第2ゲーム画像を表示する。
【0059】
I/F回路27には、タッチパネル13、操作スイッチ部14、及びスピーカ15が接続される。I/F回路27は、タッチパネル13、操作スイッチ部14、及びスピーカ15等の外部入出力装置とCPUコア21との間のデータの受け渡しを行う回路である。
【0060】
タッチパネル13(タッチパネル用のデバイスドライバを含む)は、第2VRAM25の座標系に対応する座標系を有し、スティック16等によって入力(指示)された位置に対応する座標データをWRAM22に設けられる所定のレジスタに出力するものである。例えば、第2LCD12の表示画面の解像度は256dot×192dotであり、タッチパネル13の検出精度も表示画面に対応した256dot×192dotである。なお、タッチパネル13の検出精度は、第2LCD12の表示画面の解像度よりも低いものであってもよいし、高いものであってもよい。スピーカ15は、上述した音抜き孔の内側位置に配置され、実行中のゲームに応じて生成される音声を出力する。
【0061】
以下、この実施の形態において、図1、図2に示したゲーム装置1で実行されるゲームについて説明する。この実施の形態にかかるゲームは、シミュレーションRPGであり、プレイヤキャラクタの移動空間としての仮想空間にフィールドが形成されており、プレイヤは、タッチパネル13からのタッチ入力により複数のプレイヤキャラクタをフィールド上で移動させながらゲームを進行させていく。
【0062】
プレイヤは、同時に複数のプレイヤキャラクタをゲームに参加させることができ、同時に複数のプレイヤキャラクタをフィールド上で移動させることができる。プレイヤは、ゲームに参加させたプレイヤキャラクタのうちから任意数(1以上)のプレイヤキャラクタを選択し、選択した全てのプレイヤキャラクタを、指定した移動先に向けてフィールド上で移動させることができるものとなる。フィールド上で移動させるプレイヤキャラクタの選択については、詳しく後述するものとする。
【0063】
フィールド上の所定ポイントには、アイテムの入れられた宝箱があり、プレイヤは、プレイヤキャラクタに宝箱からアイテムを取得させることで、ゲームを有利に進めることができるものとなる。但し、宝箱は、当該宝箱の配置された所定ポイントが後述する探索済範囲内となったときに、第1LCD11及び第2LCD12の表示画面に表示されるものとなる。プレイヤは、第1LCD11及び第2LCD12の表示画面に表示されたプレイヤキャラクタの正面近傍に宝箱が位置する状態で、Aボタン14aを操作することで、当該プレイヤキャラクタに当該宝箱の中からアイテムを取得させることができるものとなる。
【0064】
この実施の形態にかかるシミュレーションRPGは、複数のステージからなり、各ステージにはクリア条件が設定されている。また、各ステージには、それぞれ制限時間(例えば、15分)が設けられており、プレイヤキャラクタをステージのゲームに参加させてから制限時間を経過するまでの間に、当該ステージに設けられたクリア条件を達成できなければ、ゲームオーバーとなる。
【0065】
次に、この実施の形態にかかるシミュレーションRPGにおいて、フィールド上で移動させるプレイヤキャラクタを選択し、選択した全てのプレイヤキャラクタをフィールド上で移動させるまでの流れを、第1LCD11及び第2LCD12に表示される画像の例を参照しながら具体的に説明する。
【0066】
図3(a−1)〜図3(a−4)、図4(a−5)〜図4(a−8)は、第1LCD11に表示される画像の具体例を示す図である。図3(b−1)〜図3(b−4)、図4(b−5)〜図4(b−8)は、第2LCD12に表示される画像の具体例を示す図である。図3(a−1)と図3(b−1)、図3(a−2)と図3(b−2)、図3(a−3)と図3(b−3)、図3(a−4)と図3(b−4)、図4(a−5)と図4(b−5)、図4(a−6)と図4(b−6)、図4(a−7)と図4(b−7)、図4(a−8)と図4(b−8)は、それぞれ同時に第1LCD11と第2LCD12に表示される関係にある。
【0067】
ステージ開始時に、第1LCD11、第2LCD12に表示される画像を、それぞれ図3(a−1)、図3(b−1)に示す。図3(a−1)、図3(b−1)では、プレイヤキャラクタ100a、プレイヤキャラクタ100b、プレイヤキャラクタ100cがゲームに参加しており、それぞれフィールド上の所定位置(前回ログアウトを行った位置或いは初期位置)に配置されている。
【0068】
図3(a−1)に示すように、第1LCD11に表示される画像には、マップ画面と、タイマ101と、視認範囲枠102とが含まれる。マップ画面は、実行中のステージに関して仮想空間に形成されたフィールド全体の地図を表示するものである。各プレイヤキャラクタ100a〜100cのフィールド上における位置は、それぞれ当該プレイヤキャラクタ100a〜100cに設定されるマーク103a〜103c(白丸)で、マップ画面上に示されるものとなる。
【0069】
タイマ101は、プレイヤキャラクタ100がフィールド上に配置された(ステージ開始)時にCPUコア21による内部タイマで計時を開始し、これにより計時している時間を表示するものである(但し、以下の説明では、タイマ101が計時すると記載する場合がある)。タイマ101が、15分を計時するまでの間に、各ステージに設定されたクリア条件を達成できなければ、ゲームオーバーとなる。視認範囲枠102は、第2LCD12のゲーム画面に表示される仮想空間のフィールド上の範囲を示すものである。なお、視認範囲枠102は、常に一定の大きさであり、マップ画面に表示される範囲よりも狭いものとなる。
【0070】
図3(b−1)に示すように、第2LCD12に表示される画像には、ゲーム画面と、切り替えボタン104とが含まれる。ゲーム画面は、仮想空間のフィールド上の視認範囲枠102内の範囲を表示するものである。ゲーム画面に表示される範囲(視認範囲枠102内の範囲、以下、「視認範囲」という)は、十字キー14cの入力に応じて、移動するものとなる。十字キー14cの入力に応じて視認範囲が移動したときには、視認範囲の移動に伴って視認範囲枠102もマップ画面上を移動するものとなる。切り替えボタン104は、通常時において青色(図において、Bと示す)であり、後述する画像の固定時において赤色(図において、Rと示す)である。
【0071】
ゲームに参加している各プレイヤキャラクタ100a〜100cには、当該プレイヤキャラクタ100a〜100cのフィールド上における位置を中心として所定半径の円形状をしたキャラクタ別探索範囲105a〜105cが設定される。キャラクタ別探索範囲105は、対応するプレイヤキャラクタ100の移動に伴って移動するものとなる。図3(a−1)、図3(b−1)では、各プレイヤキャラクタ100a〜100cに設定されたキャラクタ別探索範囲105a〜105cを、点線円で示す。
【0072】
仮想空間においてキャラクタ別探索範囲105内に含まれた範囲の明度は高くなり、プレイヤは、マップ画面及びゲーム画面において、当該明度の高い範囲の画像を視認することができるものとなる。一旦キャラクタ別探索範囲105内に含まれ、明度が高くなった範囲は、以降明度が低くなることがない。
【0073】
仮想空間において未だキャラクタ別探索範囲105内に含まれていない範囲は、明度が低くなっており、プレイヤは、マップ画面及びゲーム画面において、当該明度の低い範囲の画像を視認することはできないものとなる。図3(a−1)及び図3(b−1)において、斜線で示すのが、明度の低い範囲である。以下、何れかのプレイヤキャラクタ100の移動により明度が高くなった範囲を、探索済範囲と呼び、未だ何れのプレイヤキャラクタ100の移動もなく明度が低いままの範囲を、未探索範囲と呼ぶものとする。
【0074】
未だプレイヤキャラクタ100の移動していない図3(a−1)、図3(b−1)において、探索済範囲106は、キャラクタ別探索範囲105a、105b、105cの何れかに含まれる範囲だけである。なお、図3(a−1)及び図3(b−1)では、キャラクタ別探索範囲105及び探索済範囲106を分かりやすく示すために、点線で表示しているが、マップ画面及びゲーム画面においては、表示されないものとしてもよい。
【0075】
図3(b−1)に示すように、切り替えボタン104は、通常時において青色で表示される。第2LCD12に表示された青色の切り替えボタン104の位置に対応するタッチパネル13上の位置が押圧操作によってタッチされたときには、第1LCD11及び第2LCD12に表示される画像が、現時点で第1LCD11及び第2LCD12に表示されている画像で固定され、プレイヤキャラクタ100の動作は、停止するものとなる。画像が固定されたときに、第2LCD12に表示される切り替えボタン104は、赤色となり、タイマ101の計時は停止するものとなる。
【0076】
画像が固定された状態において、第2LCD12のゲーム画面に表示されたプレイヤキャラクタ100の位置に対応するタッチパネル13上の位置を囲むように周回して移動する移動操作で継続的にタッチされたときには、囲まれた全てのプレイヤキャラクタ100は、フィールド上での移動先を設定可能なプレイヤキャラクタ100(以下、「選択キャラクタ」という)として設定されるものとなる。以下では、周回してタッチパネル13がタッチされることにより選択キャラクタを設定する操作を、囲み操作という。プレイヤは、囲み操作によって、同時に複数のプレイヤキャラクタ100を選択キャラクタとして設定することができる。
【0077】
画像が固定された状態において、囲み操作が行われているときに、第1LCD11、第2LCD12に表示されるの画像を、それぞれ図3(a−2)、図3(b−2)に示す。図3(b−2)では、囲み操作によって入力された軌跡を分かりやすく示すために、矢印で表示しているが、ゲーム画面においては示されない。
【0078】
囲み操作が行われたときには、先ず囲み範囲が確定されるものとなる。囲み操作によって入力された開始点から終了点までの軌跡において交点がある場合には、当該交点によって閉じられた領域が、囲み範囲となる。図3(b−2)に示すように、囲み操作によって入力された開始点から終了点までの軌跡において交点がない場合には、開始点から終了点まで引いた線と軌跡とによって形成された閉領域(閉領域が複数ならその全体)が、囲み範囲となる。但し、開始点から終了点まで引いた線と軌跡とによって閉領域が形成されない場合(例えば、囲み操作によって入力された開始点から終了点までが一直線の軌跡であるなど)には、選択キャラクタは設定されないものとなる。
【0079】
図3(b−2)では、囲み操作によって入力された囲み範囲内にプレイヤキャラクタ100aとプレイヤキャラクタ100bとが位置して表示されており、プレイヤキャラクタ100aとプレイヤキャラクタ100bとが選択キャラクタとして設定されるものとなる。囲み操作によって入力された囲み範囲内に位置して表示されているプレイヤキャラクタ100がない場合には、選択キャラクタは設定されないものとなる。
【0080】
選択キャラクタが設定された状態で、第2LCD12のゲーム画面に表示されたフィールド上の位置に対応するタッチパネル13上の位置が押圧操作によってタッチされたときには、タッチパネル13上のタッチされた位置に対応するフィールド上の位置は、選択キャラクタとして設定されたプレイヤキャラクタ100の移動先として設定されるものとなる。以下では、選択キャラクタの移動先を設定する操作を、移動先指定操作と呼ぶものとする。
【0081】
選択キャラクタが設定された状態で、第2LCD12のゲーム画面に表示されたフィールド上の位置107に対して、移動先指定操作が行われているときに、第1LCD11、第2LCD12に表示される画像を、それぞれ図3(a−3)、図3(b−3)に示す。図3(a−3)及び図3(b−3)では、移動先指定操作によって入力された位置を分かりやすく示すために、黒丸で示しているが、ゲーム画面においては表示されない。
【0082】
選択キャラクタとしてプレイヤキャラクタ100a、100bが設定された状態で、第2LCD12のゲーム画面に表示されたフィールド上の位置107に対して、移動先指定操作が行われている図3(a−3)及び図3(b−3)では、位置107に対応するフィールド上の位置が、プレイヤキャラクタ100a、100bの移動先として設定される。プレイヤキャラクタ100の移動先が設定されると、画像が固定された状態は解除され、プレイヤキャラクタ100の動作の停止は、解除されるものとなる。画像が固定された状態が解除されれば、第2LCD12に表示される切り替えボタン104は、青色となり、停止しているタイマ101の計時が再開されるものとなる。
【0083】
以下では、第2LCD12のゲーム画面に表示された切り替えボタン104の位置に対応するタッチパネル13上の位置が押圧操作によってタッチされたことによって、画像が固定され、切り替えボタン104が赤色で表示されている時を「画像の固定時」と呼び、切り替えボタン104が青色で表示されている時の「通常時」と区別するものとする。
【0084】
通常時において切り替えボタン104(青色)の位置に対応するタッチパネル13上の位置が押圧操作によってタッチされたことによって、画像が固定されるが、もう一度切り替えボタン104(赤色)の位置に対応するタッチパネル13上の位置が押圧操作によってタッチされたことによって、画像の固定は解除される。選択キャラクタが設定されたまま移動先指定操作が行われた場合も、同様に画像の固定は解除される。プレイヤは、第2LCD12のゲーム画面に表示された切り替えボタン104の位置に対応するタッチパネル13上の位置を押圧操作によってタッチすることによって、ゲームの状態を通常時と画像の固定時とで切り替えることができる。以下では、ゲームの状態を通常時と画像の固定時とで切り替える操作を、切り替え操作と呼ぶものとする。
【0085】
画像の固定が解除されると、1フレーム期間毎に、各プレイヤキャラクタ100a、100bについて、現時点の位置から移動先の位置(位置107に対応するフィールド上の位置)に向かう次の位置が、それぞれ決定される。そして、プレイヤキャラクタ100a、100bは、それぞれ決定された位置を通って移動先に向かって、フィールド上を自動的に一定速度で移動されるものとなる。
【0086】
プレイヤキャラクタ100a、100bが、移動先(位置107に対応するフィールド上の位置)に到着したときに、第1LCD11、第2LCD12に表示されるの画像を、それぞれ図3(a−4)、図3(b−4)に示す。図3(a−4)及び図3(b−4)では、探索済範囲106は、キャラクタ別探索範囲105a、105b、105cの何れかに含まれる範囲と、プレイヤキャラクタ100a、100bが移動した経路においてキャラクタ別探索範囲105a、105b内となった範囲である。図3(a−4)及び図3(b−4)に示すように、プレイヤキャラクタ100a、100bの未探索範囲への移動に伴って、探索済範囲106は広がることとなる。
【0087】
図3(a−4)、図3(b−4)では、探索済範囲106に含まれたフィールド上にある宝箱108も表示される。プレイヤは、探索済範囲106を広げていくことで、マップ画面に表示される地図の見える範囲を広げていくことができ、ゲーム画面に表示されるフィールド上の所定のポイントにある宝箱108の中からプレイヤキャラクタ100にアイテムを取得させることができる。
【0088】
プレイヤキャラクタ100は、設定された移動先に到着したときに、フィールド上での移動を停止する。新たにプレイヤキャラクタ100を仮想空間のフィールド上で、移動させるには、再び囲み操作によって選択キャラクタを設定し、移動指定操作によって移動先を指定するものとなる。
【0089】
プレイヤは、十字キー14cの操作によって、該操作方向に視認範囲(視認範囲枠102内の範囲)を移動させることができる。新たに囲み操作を行い、プレイヤキャラクタ100a、100bを選択キャラクタとして設定した状態で、十字キー14cの操作に応じて視認範囲が移動され、第2LCD12のゲーム画面に表示されたフィールド上の位置109に対して、移動先指定操作が行われているときに、第1LCD11、第2LCD12に表示される画像を、それぞれ図4(a−5)、図4(b−5)に示す。
【0090】
図4(a−5)のマップ画面では、視認範囲枠102に含まれる全ての範囲は、斜線で示された未探索範囲である。ここで、図4(b−5)のゲーム画面に表示される仮想空間のフィールド上の部分(視認範囲枠102内の範囲)の画像は明度が低く、プレイヤは当該画像を視認することはできないものとなる。
【0091】
選択キャラクタとしてプレイヤキャラクタ100a、100bが設定された状態で、第2LCD12のゲーム画面に表示されたフィールド上の位置109に対して、移動先指定操作が行われている図4(a−5)及び図4(b−5)では、位置109に対応するフィールド上の位置が、プレイヤキャラクタ100a、100bの移動先として設定される。プレイヤキャラクタ100の移動先が設定されると、図4(a−3)及び図4(b−3)と同様に各プレイヤキャラクタ100について、1フレーム期間毎に移動先の位置(位置109に対応するフィールド上の位置)に向かう次の位置が決定され、プレイヤキャラクタ100a、100bは、それぞれ決定された位置を通って移動先に向かって、フィールド上を自動的に一定速度で移動されるものとなる。
【0092】
プレイヤキャラクタ100a、100bが、移動先(位置109に対応するフィールド上の位置)に到着するまでの移動途中にあるときでも、切り替え操作によって画像が固定された状態にして新たな囲み操作を行うことができる。このときに第1LCD11、第2LCD12に表示されるの画像を、それぞれ図4(a−6)、図4(b−6)に示す。
【0093】
図4(b−6)では、囲み操作によって入力された囲み範囲内にプレイヤキャラクタ100bが位置して表示されており、プレイヤキャラクタ100bが選択キャラクタとして設定されるものとなる。プレイヤキャラクタ100bが選択キャラクタとして設定された状態で、第2LCD12のゲーム画面に表示されたフィールド上の位置110に対して、移動先指定操作が行われているときに、第1LCD11、第2LCD12に表示される画像を、それぞれ図4(a−7)、図4(b−7)に示す。
【0094】
図4(a−7)、図4(b−7)では、位置110に対応するフィールド上の位置が、プレイヤキャラクタ100bの新たな移動先として設定される。そして、プレイヤキャラクタ100bに対して、図4(a−3)及び図4(b−3)と同様に1フレーム期間毎に移動先の位置(位置110に対応するフィールド上の位置)に向かう次の位置が決定され、プレイヤキャラクタ100bは、先に設定された移動先(位置109に対応するフィールド上の位置)には向かわずに、決定された位置を通って移動先(位置110に対応するフィールド上の位置)に向かって、フィールド上を自動的に一定速度で移動されるものとなる。
【0095】
プレイヤキャラクタ100aが、移動先(位置109に対応するフィールド上の位置)に到着し、且つ、選択キャラクタに設定されたプレイヤキャラクタ100bが、移動先(位置110に対応するフィールド上の位置)に到着したときに、第1LCD11、第2LCD12に表示されるの画像を、それぞれ図4(a−8)、図4(b−8)に示す。
【0096】
次に、この実施の形態にかかるシミュレーションRPGにおいて、カートリッジ17のRAM172に管理されているデータについて説明する。図5は、プレイヤキャラクタ100を管理しているキャラクタ管理テーブルを示す。図5に示すように、キャラクタ管理テーブル200には、ネーム(Name)201と、位置202と、移動先203とが、各プレイヤキャラクタ100ごとに登録されている。
【0097】
ネーム201は、各プレイヤキャラクタ100がゲームの世界で用いる名前である。位置202は、フィールド上におけるプレイヤキャラクタ100の現時点の位置を、ゲーム空間に設定された座標で示すものである。
【0098】
移動先203は、移動先指定操作によって該プレイヤキャラクタ100の移動先として設定されたフィールド上における位置を、ゲーム空間に設定された座標で示すものである。移動先203の登録されていないプレイヤキャラクタ100は、フィールド上を移動することはない。新たな移動先が指定されたプレイヤキャラクタ100については、これにより移動先203のデータが更新される。プレイヤキャラクタ100が、移動先203に登録された位置に到着すれば、当該移動先203のデータは削除されるものとなる。
【0099】
以下、図1、図2に示したゲーム装置1において、この実施の形態にかかるシミュレーションRPGにおいて、ゲームを実行するために実行される処理について説明する。なお、1フレーム期間毎にゲームの進行状況に対応した画像を生成し、第1LCD11及び第2LCD12上に表示するための処理がCPUコア21、第1GPU24及び第2GPU26により行われているが、従来と変わりがないので詳細な説明は省略する。以下の説明で第1LCD11及び第2LCD12上に表示する処理として説明しているのは、この1フレーム毎に生成される画像に含ませるものとする処理である。それ以外にも、この実施の形態に特有の処理以外の処理については、説明を省略している場合がある。また、CPUコア21の処理途中の情報(表示すべき内容を示す情報を含む)は、WRAM22に一時格納される。
【0100】
なお、以下では、既にプレイヤによって、選択されたステージのフィールド上に、選択されたプレイヤキャラクタ100が配置されており、タイマ101の計時が開始され、切り替えボタン104の色は青に設定されているものとする。
【0101】
図6は、この実施の形態にかかるシミュレーションRPGにおいて、通常時に1フレーム期間毎に行われる処理を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、CPUコア21がカートリッジ17のROM171からWRAM22にロードされたゲームプログラムを実行する処理である。
【0102】
通常時処理において、CPUコア21は、タッチパネル13からタッチ入力がされ、タッチ入力された位置が切り替えボタン104の表示されている座標位置であるかにより、切り替え操作が行われたかどうかを判定する(ステップS101)。切り替え操作が行われていれば、CPUコア21は、現時点で第1LCD11、第2LCD12に表示されている画像で、第1LCD11、第2LCD12の表示を固定させる指示を第1GPU24、第2GPU26に行う。ここで、CPUコア21は、切り替えボタン104の色を赤に設定し、タイマ101の計時を停止する(ステップS102)。そして、固定時処理に移行する。なお、固定時処理については、詳細を後述する。
【0103】
切り替え操作が行われていなければ、CPUコア21は、十字キー14cから入力されたかどうかを判定する(ステップS103)。十字キー14cから入力がされていれば、CPUコア21は、入力方向に視認範囲を移動する(ステップS104)。そして、ステップS107の処理に進む。
【0104】
十字キー14cから入力が行われていなければ、CPUコア21は、操作スイッチ部14からその他の入力が行われたかどうかを判定する(ステップS105)。その他の入力が行われていなければ、ステップS107の処理に進む。その他の入力が行われていれば、CPUコア21は、当該入力に応じた処理(例えば、プレイヤキャラクタ100に宝箱108からアイテムを取得させるなど)を行う(ステップS106)。そして、ステップS107の処理に進む。
【0105】
ステップS107では、CPUコア21は、キャラクタ管理テーブル200に移動先203が登録されたプレイヤキャラクタ100がいるかどうかにより、移動先指定操作によって設定された移動先203に未だ到着していない移動途中のプレイヤキャラクタ100がいるかどうかを判定する。到着していないプレイヤキャラクタ100がいなければ、ステップS112の処理に進む。
【0106】
未だ到着していないプレイヤキャラクタ100がいれば、CPUコア21は、移動先203に到着していない全てのプレイヤキャラクタ100について、現時点の位置202から移動先203の位置に向かって、今回のフレーム期間で移動する位置をそれぞれ決定する(ステップS108)。そして、CPUコア21は、未だ到着していない全てのプレイヤキャラクタ100を、決定された位置に移動させ、当該プレイヤキャラクタ100について、キャラクタ管理テーブル200の位置202を更新する。ここで、移動したプレイヤキャラクタ100に設定されたキャラクタ別探索範囲105が未探索範囲内に位置した場合には、当該キャラクタ別探索範囲105内となった未探索範囲の部分は、探索済範囲106となり、明度が変更される。ここで、新たに探索済範囲106となった(明度の高くなった)範囲内に、宝箱108の配置された所定ポイントがあれば、当該宝箱108がゲーム画面及びマップ画面に表示されるものとなる(ステップS109)。
【0107】
そして、CPUコア21は、移動させた各プレイヤキャラクタ100について、キャラクタ管理テーブル200に登録された位置202と移動先203の位置とが一致したかどうかにより、移動先203にプレイヤキャラクタ100が到着したかどうかを判定する(ステップS110)。移動先203に到着したプレイヤキャラクタ100が存在しなければ、ステップS112の処理に進む。移動先203に到着したプレイヤキャラクタ100が存在すれば、CPUコア21は、当該プレイヤキャラクタ100について、キャラクタ管理テーブル200に登録されている移動先203をクリアする(ステップS111)。そして、ステップS112の処理に進む。
【0108】
ステップS112では、ステージ開始時に計時を開始したタイマ101が15分を計時したかどうかを判定する。15分を計時していなければ、そのまま、このフローチャートの処理を終了する。15分を計時していれば、現時点で行われているステージを終了する場合であり、CPUコア21は、当該ステージに設定されたクリア条件が満たされない場合にはゲームオーバーとなるゲーム終了処理を行う。
【0109】
図7は、この実施の形態にかかるRPGにおいて、画像の固定時に1フレーム期間ごとに行われる処理を示すフローチャートである。画像の固定時において、プレイヤキャラクタ100の動作は、停止するものとなる。
【0110】
固定時処理においては、CPUコア21は、タッチパネル13からタッチ入力が行われたかどうかを判定する(ステップS201)。タッチ入力が行われていれば、CPUコア21は、タッチ入力された位置が切り替えボタン104の表示されている座標位置であるかにより、切り替え操作が行われたかどうかを判定する(ステップS202)。切り替え操作が行われていれば、ステップS207の処理に進む。
【0111】
切り替え操作が行われていなければ、CPUコア21は、前回のフレーム期間においてタッチ入力(切り替え操作を除く)が行われたかどうかを判定する(ステップS203)。前回のフレーム期間においてタッチ入力(切り替え操作を除く)が行われていれば、今回入力された位置を、軌跡としてWRAM22の軌跡の保存領域に追加保存する(ステップS204)。そして、このフローチャートの処理を終了する。
【0112】
前回のフレーム期間においてタッチ入力(切り替え操作を除く)が行われていなければ、CPUコア21は、選択キャラクタが設定されているかどうかを判定する(ステップS205)。選択キャラクタが設定されていれば、移動先指定操作が行われた場合であり、CPUコア21は、タッチ入力された位置に対応するフィールド上の位置を、選択キャラクタとして設定されている全てのプレイヤキャラクタ100について、キャラクタ管理テーブル200の移動先203にそれぞれ登録する(ステップS206)。そして、ステップS207の処理に進む。
【0113】
ステップS207では、CPUコア21は、第1LCD11、第2LCD12に表示されている画像の固定を解除させる指示を第1GPU24、第2GPU26に行う。ここで、CPUコア21は、切り替えボタン104の色を青に設定し、タイマ101の計時を再開する。そして、前述した通常時処理に移行する。
【0114】
ステップS205の処理で、選択キャラクタが設定されていなければ、囲み操作が開始された場合であり、CPUコア21は、WRAM22の軌跡の保存領域を初期化する(ステップS208)。そして、CPUコア21は、今回入力された位置を軌跡の開始点としてWRAM22の軌跡の保存領域に保存する(ステップS209)。そして、このフローチャートの処理を終了する。
【0115】
タッチ入力が行われていなければ、CPUコア21は、前回のフレーム期間においてタッチ入力(切り替え操作を除く)が行われたかどうかを判定する(ステップS210)。前回のフレーム期間においてタッチ入力(切り替え操作を除く)が行われていなければ、そのまま、このフローチャートの処理を終了する。前回のフレーム期間においてタッチ入力(切り替え操作を除く)が行われていれば、囲み操作が終了された場合であり、CPUコア21は、開始点と前回のフレーム期間でタッチ入力された終了点とによって、囲み操作によって入力された開始点から終了点までの軌跡を参照する(ステップS211)。
【0116】
そして、CPUコア21は、囲み操作によって入力された開始点から終了点までの軌跡において交点があるかどうかを判定する(ステップS212)。交点があれば、CPUコアは、交点によって閉じられた領域を囲み範囲として確定する(ステップS213)。そして、ステップS215の処理に進む。交点がなければ、CPUコア21は、囲み操作によって入力された開始点から終了点まで引いた線と軌跡とによって形成された閉領域(閉領域が複数ならその全体)を、囲み範囲として確定する(ステップS214)。そして、ステップS215の処理に進む。但し、開始点から終了点まで引いた線と軌跡とによって閉領域が形成されない場合には、囲み範囲を確定しないままステップS215の処理に進む。
【0117】
ステップS215では、CPUコア21は、確定した囲み範囲内に、プレイヤキャラクタ100が位置して表示されているかどうかを判定する(ステップS215)。なお、囲み範囲が確定されていない場合は、必ずプレイヤキャラクタ100が表示されていないと判定される。プレイヤキャラクタ100が表示されていなければ、ステップS217の処理に進む。プレイヤキャラクタ100が表示されていれば、CPUコア21は、確定した囲み範囲内に位置して表示されている全てのプレイヤキャラクタ100を選択キャラクタとして設定する(ステップS216)。そして、ステップS217の処理に進む。ステップS217では、CPUコア21は、確定した囲み範囲をクリアし、このフローチャートの処理を終了する。
【0118】
以上説明したように、この実施の形態にかかるシミュレーションRPGでは、画像の固定時において、第2LCD12のゲーム画面に表示されたプレイヤキャラクタ100の位置を囲むように囲み操作が行われたときに、該操作によって囲まれた範囲内に位置して表示されている全てのプレイヤキャラクタ100が、選択キャラクタとして設定されるものとなる。
【0119】
第2LCD12のゲーム画面に表示された位置に対して移動先指定操作が行われたときに、該操作によってタッチ入力された位置に対応するフィールド上の位置が、選択キャラクタとして決定されたプレイヤキャラクタ100の移動先203として設定されるものとなる。移動先203が設定されたときには、画像の固定が解除され、移動先203の設定された全てのプレイヤキャラクタ100について、現時点の位置から移動先の位置に向かう次の位置が、その後の各フレーム期間においてそれぞれ決定される。そして、プレイヤキャラクタ100は、それぞれ決定された位置を通って移動先に向かって、フィールド上を自動的に一定速度で移動されるものとなる。
【0120】
このように、プレイヤは、ゲームに参加させた複数のプレイヤキャラクタ100のうち、移動対象とするプレイヤキャラクタ100を選択して、選択した全てのプレイヤキャラクタ100を、1回の移動先指定操作によってフィールド上の所望の位置に向けて移動させることができるものとなる。移動対象とするプレイヤキャラクタ100が複数ある場合であっても、1回の移動先指定操作によって、当該複数のプレイヤキャラクタ100をフィールド上の所望の位置に向けて移動させることができるものとなる。
【0121】
また、複数のプレイヤキャラクタ100に対して移動先203を設定したとしても、各プレイヤキャラクタ100が移動先203の位置に向けて移動する位置は、それぞれ別個に決定されることとなる。このため、例えば、フィールド上で比較的離れた位置202に配置されている(言い換えれば、ゲーム画面上の表示位置が比較的離れている)複数のプレイヤキャラクタ100を囲むように囲み操作を行えば、当該複数のプレイヤキャラクタ100を、その後に移動先指定操作によってタッチ入力した位置に対応するフィールド上の所望の位置に向けて移動させ、フィールド上で比較的近い位置202に配置する(言い換えれば、ゲーム画面上の表示位置が比較的近い位置に集合させる)ことができる。
【0122】
さらに、この実施の形態にかかるRPGにおいて、選択キャラクタを設定する操作(囲み操作)と、移動先203を指定する操作(移動先指定操作)とは、全く独立した操作である。これにより、プレイヤが所望の位置に移動先203を指定しようとすることによって、当該移動先203までプレイヤが移動させたくないプレイヤキャラクタ100までが選択キャラクタとして設定されてしまうことがない。
【0123】
なお、ゲーム画面として第2LCD12に表示できる範囲は、第1LCD11に表示されるマップ画面において視認範囲枠102で示される範囲であり、プレイヤキャラクタ100が移動可能なフィールド全体より狭い範囲である。プレイヤは、十字キー14cの操作によって視認範囲枠102を移動させることで、第2LCD12のゲーム画面に表示されるフィールド上の位置を変えることができる。選択キャラクタを設定する操作(囲み操作)と、移動先203を指定する操作(移動先指定操作)とが独立した操作であり、プレイヤは、両操作の間に十字キー14cの操作によって視認範囲枠102を移動させることができる。これにより、プレイヤは、フィールド上の全範囲を移動先203として設定することができ、フィールド上の任意の位置に所望のプレイヤキャラクタ100を移動させることができるようになる。
【0124】
また、囲み操作は、画像の固定時に未だ移動先203に到着していない(移動途中の)プレイヤキャラクタ100に対しても行うことができるものである。プレイヤがフィールド上を移動途中のプレイヤキャラクタ100の移動先203を途中で変えたいと思ったときに、切り替え操作、囲み操作及び移動先指定操作という同じ操作性の操作を改めて行うことで、該移動途中の位置202からフィールド上の新たな所望の位置までプレイヤキャラクタ100を移動させることができるようになる。
【0125】
また、新たな画像の固定時において、選択キャラクタを設定する囲み操作は、現在移動途中である(一部は既に移動を完了していてもよい)プレイヤキャラクタ100を先に選択キャラクタを設定する囲み操作とは、独立した操作である。つまり、現在移動途中であるプレイヤキャラクタ100が複数ある場合に、そのうちの一部のプレイヤキャラクタ100のみを囲み操作によって、新たに選択キャラクタとして設定し、新たに移動先指定操作によって指定した位置に対応するフィールド上の移動先203の位置に向けて移動させることができるものとなる。このため、例えば、プレイヤキャラクタ100を全体的に、ゲーム画面の右方向に移動させるが、ある程度右方向まで移動したら一部のプレイヤキャラクタ100は下方向に、他の一部のプレイヤキャラクタ100は上方向に移動させるといった操作も容易に行うことができるようになる。
【0126】
また、ゲームに参加している各プレイヤキャラクタ100には、キャラクタ別探索範囲105が設定されるものとなる。キャラクタ別探索範囲105は、対応するプレイヤキャラクタ100の移動に伴って移動し、一旦キャラクタ別探索範囲105内に含まれたフィールド上の範囲(探索済範囲106)の画像は、明度が高くなってマップ画面及びゲーム画面において、プレイヤに視認されるものとなる。第1LCD11のマップ画面及び第2LCD12のゲーム画面において、何れかのプレイヤキャラクタ100が移動した範囲とそうでない範囲とが明確に区別できるので、プレイヤは、例えば、未探索範囲にプレイヤキャラクタ100を移動させようとする操作が容易に行えるようになる。
【0127】
また、プレイヤキャラクタ100の移動空間であるフィールド上の所定ポイントには、宝箱108がある。宝箱108は、探索済範囲106内となることによって、初めてマップ画面及びゲーム画面において視認可能に表示されるものとなる。ここで、プレイヤがフィールド上に配置されている宝箱108を見つけるには、プレイヤキャラクタ100の移動によって探索済範囲106を広げていく必要がある。このため、未探索範囲にプレイヤキャラクタ100を移動させるようにプレイヤが操作を行うことを促すことができる。
【0128】
また、プレイヤキャラクタ100がフィールド上に配置された(ステージ開始)時に計時が開始されるタイマ101が、15分を計時するまでの間に、各ステージに設定されたクリア条件を達成できなければ、ゲームオーバーとなる。各ステージに設定されたクリア条件は、探索済範囲106が広がることで、達成され易くなるが、フィールド上で複数のプレイヤキャラクタ100の各々を移動させることのできる時間、すなわちフィールド上の探索済範囲106を広げることのできる時間に、実質的な制限が生じることとなる(探索済範囲106を広げるのに時間がかかれば、ステージのクリアも困難になる)。これにより、さらに未探索範囲にプレイヤキャラクタ100を移動させるようにプレイヤが操作を行うことを促すことができる。
【0129】
また、プレイヤは、切り替え操作によって通常時から画像の固定時にゲーム状態を切り替えることができる。画像の固定時には、プレイヤキャラクタ100の動作は停止するものとなり、プレイヤキャラクタ100はフィールド上を移動しないものとなる。このように、画像の固定時において、プレイヤキャラクタ100のフィールド上での移動を全て停止させることによって、プレイヤは、プレイヤキャラクタ100を囲むように囲み操作を行って、選択キャラクタを容易に指定することができるようになる。さらに、画像を固定する切り替え操作も、選択キャラクタを設定する囲み操作も、移動先203を指定する移動先指定操作も、全て、タッチパネル13における座標位置の入力という直感的な入力で行うことができ、操作が容易になる。
【0130】
また、プレイヤは、切り替えボタン104のタッチ入力によって画像の固定時から通常時にゲーム状態を切り替えることができる。このように、切り替えボタン104のタッチ入力によって画像を固定させ、プレイヤキャラクタ100の移動を停止させた後でも、更に切り替えボタン104のタッチ入力を行うことで、該画像の固定を解除することができるものとすることで、プレイヤが誤って切り替えボタン104のタッチ入力を行ってしまった場合などでも、画像を固定させる前の状態から各プレイヤキャラクタ100の移動を再開させることができる。
【0131】
また、プレイヤキャラクタ100の移動の停止、移動の解除を指示することができるものとすることで、プレイヤキャラクタ100の移動を全て一旦停止させてしまった後、各々のフィールド上での移動の態様を変えるべきかどうかを改めて考える機会がプレイヤに与えられることとなり、ゲームを容易に進行できるものとなる。さらに、画像の固定時においては、タイマ101の計時は停止するものとなる。これにより、囲み操作及び移動先指定操作には、実質上、時間的な制約が生じないこととなり、各々のフィールド上での移動の態様を変えるべきかどうかを考える時間が制約なくプレイヤに与えられることとなり、ゲームを容易に進行できるものとなる。
【0132】
また、選択キャラクタには、囲み範囲内に位置する全てのプレイヤキャラクタ100が設定されるものとなる。囲み操作によって入力された開始点から終了点までの軌跡において交点がある場合には、その交点により形成される軌跡の閉領域を囲み範囲であると容易な処理で判断することができるようになる。一方、囲み操作によって入力された開始点から終了点までの軌跡において交点がない場合には、開始点から終了点まで引いた線と、軌跡とによって形成された閉領域(閉領域が複数ならその全体)を囲み範囲であると判断すればよいので、プレイヤは、選択キャラクタを設定するのに細かい操作を要求されずに済む。
【0133】
また、通常時及び画像の固定時のいずれにおいても、第1LCD11には、仮想空間に形成されたフィールド全体の地図であるマップ画面が表示され、第2LCD12には、仮想空間のフィールド上の部分(視認範囲枠102内の範囲)であるゲーム画面が表示される。ここで、プレイヤは、マップ画面から、フィールドの全体構造を容易に把握することができるとともに、ゲーム画面から、フィールド上の一部分のみをより精細な表示で見て、個々のプレイヤキャラクタ100の位置関係を細かく把握することが可能となる。
【0134】
そして、タッチパネル13は、第2LCD12に表示されたゲーム画面に対応した座標位置を入力するものとなっているので、ゲーム画面に表示されたプレイヤキャラクタ100から、何れのプレイヤキャラクタ100を選択キャラクタとして設定するかを細かく選択することができるようになる。また、一度にはフィールド上の一部分である視認範囲枠102内しかゲーム画面として表示されることはないが、視認範囲枠102は十字キー14cの操作によって移動することができる。プレイヤは、視認範囲枠102を移動させることよってフィールド全体についてプレイヤキャラクタ100の位置関係を細かく把握することができるようになる。
【0135】
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
【0136】
上記の実施の形態では、プレイヤキャラクタ100は、一定速度で移動先203へとフィールド上を自動的に移動するものとしていた。これに対して、プレイヤキャラクタ100の移動速度は、各プレイヤキャラクタ100によって異なるものであっても、所定の条件によって変更されるものであってもよい。また、プレイヤキャラクタ100の移動速度は、同時に選択キャラクタとして設定された全てのプレイヤキャラクタ100が同時に移動先203に到着するように決定されるものであってもよい。これらの場合、各プレイヤキャラクタ100に移動に影響を与えるパラメータを設定するものとすることができる。ここで、移動のパラメータは、ゲームの進行に応じて変化するものであってもよい。
【0137】
この場合、選択キャラクタとして設定されても移動できない(つまり、移動先203が設定されない)プレイヤキャラクタ100や、移動先203が設定されて自らも移動することで他のプレイヤキャラクタ100の移動に影響を与える(他のプレイヤキャラクタ100の移動速度を低下させるなど)プレイヤキャラクタ100が存在するものとしてもよい。これにより、囲み操作によりきめ細かい操作が必要となり、ゲーム性が向上するものとなる。
【0138】
上記の実施の形態では、移動先203の設定された各プレイヤキャラクタ100について、1フレーム期間毎に、現時点の位置から移動先の位置に向かう次の位置が、それぞれ決定され、各プレイヤキャラクタ100が移動されるものとしていた。これに対して、プレイヤキャラクタ100が移動先203に向かうまでの移動ルートは、その他の方法で決定されるものであってもよい。例えば、移動先203が設定された際に、各プレイヤキャラクタ100の位置から移動先203の位置までの全移動ルートが決定されるものであってもよい。また、プレイヤキャラクタ100の移動ルートは、同時に選択キャラクタとして移動先203の設定された全てのプレイヤキャラクタ100が同時に移動先203に到着するように決定するものとすることができる(移動速度が同じであれば、移動距離を同じにする。或いは、移動速度を異ならせる)。
【0139】
上記の実施の形態では、ゲームに参加している各プレイヤキャラクタ100には、該プレイヤキャラクタ100のフィールド上における位置を中心として所定半径の円形状をしたキャラクタ別探索範囲105が設定されるものとしていた。これに対して、キャラクタ別探索範囲105の大きさは、各プレイヤキャラクタ100によって異なるものであっても、所定の条件によって変更されるものであってもよい。プレイヤキャラクタ100によって移動速度が異なる場合には、移動速度の速いプレイヤキャラクタ100のキャラクタ別探索範囲105の大きさを、移動速度の遅いプレイヤキャラクタ100よりも狭いものとすることができる。また、例えば、アイテムにキャラクタ別探索範囲105の大きさを広げるものや狭めるものがあれば、ゲーム性が向上するものとなる。
【0140】
上記の実施の形態では、囲み操作によって入力された開始点から終了点までの軌跡において交点がある場合には、当該交点によって閉じられた領域が囲み範囲として確定され、囲み操作によって入力された開始点から終了点までの軌跡において交点がない場合には、開始点から終了点まで引いた線と軌跡とによって形成された閉領域(閉領域が複数ならその全体)が囲み範囲として確定されるものとしていた。これに対して、囲み範囲は、その他の方法によって確定されるものであってもよい。例えば、囲み操作によって入力された開始点から終了点までの軌跡に対して、開始点と終了点において接線を引き(開始点では軌跡の入力方向の反対方向に、終了点では軌跡の入力方向に)、該接線を入力軌跡と同様に扱って、2つの接線の交点または一方の接線と本来の入力軌跡の交点によって閉じられた領域を囲み範囲と確定するものとしてもよい。
【0141】
また、囲み範囲内に位置しているかどうかは、各プレイヤキャラクタ100を基準として判定されるものであってもよい。例えば、各々のプレイヤキャラクタ100の位置から半径方向にのばした半直線上に囲み操作によって入力された軌跡の存在する角度が300度以上あるかどうかによって、各プレイヤキャラクタ100が囲み範囲内に位置するかを判定するものとしてもよい。
【0142】
上記の実施の形態では、画像の固定時において、タイマ101の計時は停止するものとしていた。これに対して、画像の固定時においてタイマ101の計時は停止しないものとし、画像の固定時において計時するタイマに制限時間や所要時間を設け、ゲームの進行(例えば、プレイヤキャラクタ100の移動速度、キャラクタ別探索範囲105の大きさ等)に影響を与えるものとしてもよい。これにより、プレイヤキャラクタ100を移動するまでの一連の操作(切り替え操作、囲み操作、移動先指定操作)に対して、実質上、時間的な制約が生じることとなり、ゲーム性は向上するものとなる。
【0143】
上記の実施の形態では、通常時における切り替え入力によって、画面が固定し、プレイヤキャラクタ100の動作は停止するものとしていた。これに対して、通常時における切り替え入力によって、画面は固定せず、プレイヤキャラクタ100の動作は停止しないものとしてもよい。この場合には、移動途中のプレイヤキャラクタ100を、囲み操作によって囲むことが難しくなり、ゲーム性は向上するものとなる。
【0144】
上記の実施の形態では、複数のプレイヤキャラクタ100をフィールド上で移動させるシミュレーションRPGに本発明を適用した場合を例として説明していたが、プレイヤキャラクタ100以外のキャラクタの存在については言及していなかった。もっとも、一般的にシミュレーションRPGでは、フィールド上に1以上の敵キャラクタも存在し、プレイヤキャラクタ100に対して所定の方向から敵キャラクタが近づくと該敵キャラクタから攻撃してくるものとなり、また、プレイヤキャラクタ100が敵キャラクタに所定の方向から近づくと、敵キャラクタに対して攻撃することができる。
【0145】
このようにシミュレーションRPGにおいてフィールド上に敵キャラクタが存在することを考えると、プレイヤキャラクタ100が敵キャラクタからの攻撃を避けつつ敵キャラクタに対して的確な攻撃を行うためには、敵キャラクタの動きに応じてプレイヤキャラクタ100を移動させる位置が重要になってくる。このため、フィールド上で移動する敵キャラクタの位置に対してプレイヤキャラクタ100を好適な位置に移動させるためには、囲み操作及び移動先指定操作を細かく行う必要があり、ゲーム性が向上するものとなる。
【0146】
さらに、この場合において、画像の固定時においてプレイヤキャラクタ100の動作は停止させても、敵キャラクタの動作は停止させないものとしてもよい。この場合には、選択キャラクタの選択及び移動先の指定を行っている間にも、プレイヤキャラクタ100は敵キャラクタに対して攻撃が行えないものの、敵キャラクタはプレイヤキャラクタ100に攻撃を行ってくるものとなりこのような不利な状況を続けさせないためには、一連の操作(切り替え操作、囲み操作、移動先指定操作)を早く行う必要がある。これにより、プレイヤキャラクタ100を移動するまでの一連の操作(切り替え操作、囲み操作、移動先指定操作)に対して、実質上、時間的な制約が生じることとなり、ゲーム性は向上するものとなる。
【0147】
また、仮想空間に存在する他のキャラクタは、プレイヤキャラクタ100に対して攻撃を行うのではなく、プレイヤの進めるゲームの邪魔をするキャラクタ(探索済範囲106を未探索範囲に戻してしまうなど)であってもよい。このような他のキャラクタに対しても、移動位置及び方向に応じてプレイヤキャラクタ100から攻撃を加え、該他のキャラクタを倒すことができるものとしてもよい。この場合は、一旦探索済範囲106としたところに他のキャラクタが入って来ないようにプレイヤキャラクタ100を移動させることが必要となるゲーム性が生じ、囲み操作及び移動先指定操作により精細な操作が要求されることから、ゲーム性が向上するものとなる。
【0148】
上記の実施の形態では、本発明をシミュレーションRPGに適用した場合を例として説明したが、他の種類のゲームにも本発明を適用することができる。例えば、プレイヤキャラクタ100のチームと他のキャラクタのチームとが、チーム別に探索済範囲を広げていく陣取りゲーム(一種のパズルゲーム)にも、本発明を適用することができる。このようなゲームには、プレイヤキャラクタ100の探索済範囲106と、他のキャラクタの探索済範囲とが生じることとなり、未探索範囲のうちでプレイヤキャラクタ100に設定されたキャラクタ別探索範囲105になった範囲がプレイヤキャラクタ100の探索済範囲106となり、未探索範囲のうちで他のキャラクタに設定されたキャラクタ別探索範囲となった範囲が他のキャラクタの探索済範囲となる。そして、制限時間或いは未探索範囲がなくなったときに、探索済範囲の大小によって勝敗が決定されるものとすることができる。
【0149】
このようなゲームにおいて、プレイヤキャラクタ100の対戦相手となる他のキャラクタは、自らのゲーム装置1のCPUコア21によりプログラム制御されるキャラクタであっても、他のプレイヤにより操作されるプレイヤキャラクタであってもよい。他のプレイヤの操作するゲーム装置は、当該プレイヤの操作するゲーム装置1とピアツーピアまたはサーバ装置を介して通信接続された他のゲーム装置(但し、当該プレイヤの操作するゲーム装置1と同様のプログラムを実行して、同様の画面表示を行うことができるもの)とすることができる。
【0150】
この場合には、プレイヤに対して、未探索範囲に自己のプレイヤキャラクタ100を先に移動させるように操作を促すことができる。また、ゲームにおいてプレイヤキャラクタ100と他のキャラクタとによる対戦(プレイヤとコンピュータとの対戦、或いは他のプレイヤとの対戦)が実現されるので、ゲームに面白味が生じることとなる。
【0151】
なお、このようなゲームでは、プレイヤは、フィールド上の所定のポイントにある宝箱108のうち、プレイヤキャラクタ100の探索済範囲106にある宝箱108からのみアイテムを取得することができるものとすることができる。これにより、プレイヤに対して、対戦者より先に宝箱108の配置ポイントを発見するために、未探索範囲に自己のプレイヤキャラクタ100を先に移動させるように操作を促すことができる。ここでは、宝箱108から取得したアイテムに応じてゲームの勝敗が決するものとしてもよい。
【0152】
上記の実施の形態では、第2LCD12のゲーム画面に表示される範囲(視認範囲枠102)は、十字キー14cの操作によって移動するものとしていた。これに対して、視認範囲枠102の移動指示を入力するボタン等を、第2LCD12上に表示し、タッチパネル13のタッチ入力によって、視認範囲枠102を指示方向に移動させるものとしてもよい。この場合には、視認範囲枠102を移動させる入力も、タッチパネル13における座標位置の入力という他の操作(切り替え操作、囲み操作、移動先指定操作)と統一性のある操作で、プレイヤが分かり易く行うことができるようになる。
【0153】
上記の実施の形態では、視認範囲枠102は、常に一定の大きさであるものとしていた。これに対して、視認範囲枠102の大きさは、プレイヤの操作によって変更可能なものであっても、ゲームの進行に応じて所定の方法で決定されるものであってもよい。視認範囲枠102の大きさが狭くなれば、第2LCD12のゲーム画面には狭い範囲のフィールドが表示され、反対に視認範囲枠102の大きさが広くなれば、第2LCD12のゲーム画面には広い範囲のフィールドが表示されるものとなる。
【0154】
上記の実施の形態では、各ステージには、それぞれ制限時間が設定されているものとしていた。これに対して、各ステージに対してそれぞれ制限時間が設定されていないものとしてもよい。制限時間が計時されない場合であっても、多くのプレイヤには、同じ時間内でフィールド上のなるべく広い範囲を探索済範囲106としたい、なるべく短い時間でフィールド全体を探索済範囲106としたいというプレイヤ心理が働くものとなる。このプレイヤ心理が実質上の制限時間として働くものとなり、全てのプレイヤにとってではないが、多くのプレイヤにとっては、ステージが開始されたときに計時を開始するタイマ101によって制限時間が計時されるか否かの違いによって、発明の効果として大きな違いが生じるものではない。
【0155】
上記の実施の形態では、通常時において切り替えボタン104が操作されたときに、画像が固定され、第2LCD12に表示されたゲーム画面において、囲み操作及び移動先指定操作が行われるものとしていた。これに対して、囲み操作によって選択キャラクタが設定された後に、第1LCD11に表示されている画像(マップ画面)と第2LCD12に表示されている画像(ゲーム画面)とを入れ替え、マップ画面が第2LCD12に表示された状態で、移動先指定操作が行われるものとしてもよい。これにより、選択キャラクタの位置から遠く、現時点でゲーム画面内に含まれないフィールド上の位置を選択キャラクタの移動先として設定する操作を、より簡易に行うことができるようになる。
【0156】
上記の実施の形態では、第1LCD11のマップ画面及び第2LCDのゲーム画面において、プレイヤキャラクタ100の状態(移動中或いは選択キャラクタであるか否かなど)を示す情報が表示されるものではなかった。これに対して、マップ画面及び/或いはゲーム画面において、プレイヤキャラクタ100の状態を示す情報を各プレイヤキャラクタ100に付して表示するものとしてもよい。例えば、各プレイヤキャラクタ100に対して、移動中であるかどうかを示す情報や、選択キャラクタとして設定されているかどうかを示す情報を付してマップ画面及び/或いはゲーム画面に表示するものとすることができる。
【0157】
上記の実施の形態では、ゲーム装置1は第1LCD11と第2LCD12という2つの表示装置を備えるものとしていた。これに対して、表示装置は1つであってもよい。座標位置を入力するデバイスとしてタッチパネルが用いられる場合は、該タッチパネルは当該1つの表示装置の前面に配置されたものとすることができる。また、表示装置が1つだけの場合には、プレイヤの所定の操作によって画像を、マップ画面及びゲーム画面に切り替えることができるものとすることができる。
【0158】
上記の実施の形態では、第1LCD11と第2LCD12という2つの表示装置、及びタッチパネル13というポインティングデバイスを備えるゲーム装置1において、本発明を適用したシミュレーションRPGを実行するものとした場合を例として説明した。しかしながら、少なくともゲームの画像を表示する表示装置と、周回的な移動操作をさせて囲み操作の入力を行うことのできる入力装置を備えるものであれば、ゲーム装置1以外のコンピュータ装置において、本発明を適用したゲームを実行するものとしてもよい。本発明を適用したゲームを実行するコンピュータ装置は、ゲーム専用機でもパーソナルコンピュータのような汎用機であってもよく、携帯型であるか据え置き型であるかを問わない。
【0159】
上記の実施の形態では、第2LCD12の前面側に設置されたタッチパネル13において周回的な移動操作をさせて囲み操作の入力を行うものとしていた。もっとも、囲み操作を入力するデバイスは、タッチパネル13に限るものではなく、表示装置上に表示されたカーソルの位置により座標入力を行うマウスなど、他のポインティングデバイスを用いるものとしてもよい。
【0160】
また、据え置き型のゲーム専用機などであって、表示装置の上部または下部に設置された位置信号出力装置と、多軸加速度センサーと、位置信号出力装置から出力された位置信号を検出する位置信号センサーとを内蔵するコントロールパッドを備えるものをプラットフォームとして用いる場合は、多軸加速度センサーから検出されるコントロールパッドの傾き情報と位置信号センサーによる位置信号の検出状態とによって、当該コントロールパッドが表示されているゲーム画面のどの辺りを指しているかを決定し、決定した位置に対応する座標位置を入力するものであってもよい。
【0161】
上記の実施の形態では、ゲーム装置1のプログラム及びデータは、ゲームカートリッジ17のROM171に格納されて配布されるものとしていた。もっとも、これらのプログラム及びデータを格納する記録媒体は、このようなものに限るものではなく、プラットフォームとなるコンピュータ装置の形態に応じて、光and/or磁気ディスク装置(フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROMなど)を適用することもできる。固定ディスク装置を備えるコンピュータ装置をプラットフォームとする場合には、これらのプログラム及びデータは、固定ディスク装置に予め格納して配布してもよい。
【0162】
さらに、ネットワークを介して他のコンピュータ装置と通信可能なコンピュータ装置をプラットフォームとして適用する場合には、これらのプログラム及びデータは、ネットワーク上に存在するサーバ装置が有する固定ディスク装置に格納しておき、ネットワークを介して配信するものとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0163】
【図1】本発明の実施の形態に適用されるゲーム装置の構成を示す外観図である。
【図2】本発明の実施の形態に適用されるゲーム装置の回路構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態にかかるシミュレーションRPGにおいて、第1LCD及び第2LCDに表示される画像の具体例を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態にかかるシミュレーションRPGにおいて、第1LCD及び第2LCDに表示される画像の具体例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態にかかるシミュレーションRPGにおいて、カートリッジのRAMに設けられたキャラクタ管理テーブルの一例を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態にかかるシミュレーションRPGにおいて、通常時に1フレーム期間ごとに行われる処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態にかかるシミュレーションRPGにおいて、画像の固定時に1フレーム期間ごとに行われる処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0164】
1 ゲーム装置
11 第1LCD
12 第2LCD
13 タッチパネル
14 操作スイッチ部
14c 十字キー
14f Lボタン
14g Rボタン
17 ゲームカートリッジ
171 ROM
21 CPUコア
22 WRAM
24 第1GPU
26 第2GPU
100 プレイヤキャラクタ
101 タイマ
102 視認範囲枠
103 マーク
104 切り替えボタン
105 キャラクタ別探索範囲
106 探索済範囲
108 宝箱
200 キャラクタ管理テーブル
203 移動先

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム画面を表示する表示装置と、該表示装置に表示されたゲーム画面に対応した任意の座標位置を入力する座標位置入力装置とを備え、複数のプレイヤキャラクタがマップ上を移動して進行するゲームを実行するゲーム装置であって、
前記複数のプレイヤキャラクタを各々の位置に従って配置した前記マップの少なくとも一部分をゲーム画面として前記表示装置に表示させるマップ表示手段と、
前記ゲーム画面として表示された前記マップ上に配置されているプレイヤキャラクタのうちの所望の1以上のプレイヤキャラクタを囲む座標位置を、プレイヤの操作により前記座標位置入力装置から入力させる囲み座標入力手段と、
前記囲み座標入力手段により1以上のプレイヤキャラクタを囲む座標位置が入力された後に、プレイヤの操作により前記ゲーム画面として表示された前記マップにおける所望の位置に対応した座標位置を前記座標位置入力装置から入力させる所望位置入力手段と、
前記囲み座標入力手段により入力された座標位置によって囲まれた1以上のプレイヤキャラクタが前記所望位置入力手段により入力された座標位置に対応するマップ上の位置に向けて移動する際の移動経路を、プレイヤキャラクタ毎に決定する移動経路決定手段と、
前記移動経路決定手段により決定されたプレイヤキャラクタ毎の移動経路に従って、前記座標位置入力装置により入力された座標位置によって囲まれた1以上のプレイヤキャラクタをそれぞれ前記マップ上で移動させるプレイヤキャラクタ移動手段と
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記囲み座標入力手段は、前記プレイヤキャラクタ移動手段によって前記移動経路決定手段により決定された移動経路に従ってマップ上を移動途中のプレイヤキャラクタを囲む座標位置を前記座標位置入力装置から入力させることが可能であり、
前記移動経路決定手段は、前記移動経路決定手段により決定された移動経路を移動する途中のプレイヤキャラクタを囲む座標位置が前記囲み座標入力手段により入力され、さらに前記所望位置入力手段により前記マップにおける所望の位置に対応した座標位置が新たに入力された場合に、前記移動の途中であったプレイヤキャラクタを該移動途中の位置から前記所望位置入力手段により新たに入力された座標位置に対応するマップ上の位置に向けて移動する際の新たな移動経路を決定する変更移動経路決定手段を含み、
前記プレイヤキャラクタ移動手段は、前記変更移動経路決定手段により新たな移動経路が決定されたプレイヤキャラクタを該新たに決定された移動経路に従って前記マップ上で移動させる
ことを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
プレイヤの操作により前記複数のプレイヤキャラクタの前記マップ上での移動を停止させるための指示を入力する停止指示入力手段と、
前記停止指示入力手段からの指示が入力された場合に、前記複数のプレイヤキャラクタの前記マップ上での移動を全て停止させるプレイヤキャラクタ停止手段とをさらに備え、
前記囲み座標入力手段は、前記プレイヤキャラクタ停止手段により前記複数のプレイヤキャラクタの前記マップ上での移動が全て停止されている状態で、前記ゲーム画面として表示された前記マップ上に配置されているプレイヤキャラクタのうちの所望の1以上のプレイヤキャラクタを囲む座標位置を前記座標位置入力装置から入力させる
ことを特徴とする請求項1または2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記ゲーム画面とは別に、または前記ゲーム画面に重ねて、前記複数のプレイヤキャラクタの前記マップ上での移動を停止させるための指示を入力するための停止指示アイコンを前記表示装置に表示させる停止指示アイコン表示手段をさらに備え、
前記停止指示入力手段は、前記停止指示アイコン表示手段により表示された前記停止指示アイコンの表示位置に対応した座標位置を前記座標位置入力装置から入力させることにより、前記複数のプレイヤキャラクタの前記マップ上での移動を停止させるための指示を入力する
ことを特徴とする請求項3に記載のゲーム装置。
【請求項5】
プレイヤの操作により前記プレイヤキャラクタ停止手段による前記複数のプレイヤキャラクタの前記マップ上での移動の停止を解除させるための指示を入力する解除指示入力手段をさらに備え、
前記プレイヤキャラクタ停止手段は、前記停止指示入力手段からの指示が入力された後、前記所望位置入力手段により前記マップ上の所望の位置に対応した座標位置が入力されるまでか、前記解除指示入力手段からの指示が入力されるまで、前記複数のプレイヤキャラクタの前記マップ上での移動を全て停止させる
ことを特徴とする請求項3または4のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記ゲーム画面とは別に、または前記ゲーム画面に重ねて、前記複数のプレイヤキャラクタの前記マップ上での移動の停止を解除させるための指示を入力するための解除指示アイコンを前記表示装置に表示させる解除指示アイコン表示手段をさらに備え、
前記解除指示入力手段は、前記解除指示アイコン表示手段により表示された前記解除指示アイコンの表示位置に対応した座標位置を前記座標位置入力装置から入力させることにより、前記複数のプレイヤキャラクタの前記マップ上での移動の停止を解除させるための指示を入力する
ことを特徴とする請求項5に記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記マップ表示手段は、前記マップのうちの前記プレイヤキャラクタ移動手段により前記複数のプレイヤキャラクタのうちの何れかが移動した移動経路から所定範囲にある移動済範囲を、該移動済範囲にない範囲とは異なる表示態様で表示させる
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項8】
前記マップ上には、前記複数のプレイヤキャラクタの他に、ゲームの進行に所定の影響を及ぼす1以上のゲームオブジェクトが配置されており、
前記マップ表示手段は、前記マップ上に配置されたゲームオブジェクトのうちの前記移動済範囲内に配置されているゲームオブジェクトのみを前記ゲーム画面において視認可能に前記表示装置に表示させる
ことを特徴とする請求項7に記載のゲーム装置。
【請求項9】
前記マップ上に配置されたゲームオブジェクトのうちの前記移動済範囲内に配置されているゲームオブジェクトのみについて、該ゲームオブジェクトに設定された所定の効果を生じさせるゲームオブジェクト効果発動手段をさらに備える
ことを特徴とする請求項8に記載のゲーム装置。
【請求項10】
前記複数のプレイヤキャラクタを、それぞれ前記マップ上の初期位置に配置してゲームを開始させ、前記囲み座標入力手段により1以上のプレイヤキャラクタを囲む座標位置の入力を可能とするゲーム開始手段と、
前記ゲーム開始手段によりゲームが開始されてからの経過時間を計測するゲーム時間計時手段と、
前記ゲーム時間計時手段により計測された経過時間が所定の時間に達したときに、前記プレイヤキャラクタ移動手段による前記複数のプレイヤキャラクタの前記マップ上での移動を停止させてゲームを終了させるゲーム終了手段とをさらに備える
ことを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項11】
前記マップ上には、前記複数のプレイヤキャラクタ以外に該マップ上を移動する1以上の非プレイヤキャラクタが存在し、
前記マップ表示手段は、
前記マップのうちの前記複数のプレイヤキャラクタも前記1以上の非プレイヤキャラクタのうちの何れかが移動した移動経路からも所定範囲にない未移動範囲を第1の表示態様で表示させる未移動範囲表示手段と、
前記複数のプレイヤキャラクタのうちの何れかが移動した移動経路から所定範囲のうちで前記未移動範囲として表示されている範囲を、プレイヤキャラクタが先に移動したプレイヤキャラクタ範囲として第2の表示態様で表示させるプレイヤキャラクタ範囲表示手段と、
前記1以上の非プレイヤキャラクタのうちの何れかが移動した移動経路から所定範囲のうちで前記未移動範囲として表示されている範囲を、非プレイヤキャラクタが先に移動した非プレイヤキャラクタ範囲として第3の表示態様で表示させる非プレイヤキャラクタ範囲表示手段とを含む
ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項12】
前記囲み座標入力手段による座標位置の入力経路に生じた交点を検出する交点検出手段と、
前記交点検出手段により交点が検出された場合に、前記ゲーム画面において該検出された交点により生じた前記囲み座標入力手段による座標位置の入力経路の閉領域を、前記囲み座標入力手段により入力された座標位置によって囲まれた範囲であると判定する囲み範囲判定手段とをさらに備える
ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項13】
前記囲み範囲判定手段は、前記交点検出手段により交点が検出されなかった場合に、前記囲み座標入力手段による座標位置の入力経路の始点と終点に応じて前記囲み座標入力手段による座標位置の入力経路を補完して形成された閉領域を、前記囲み座標入力手段により入力された座標位置によって囲まれた範囲であると判定する
ことを特徴とする請求項12に記載のゲーム装置。
【請求項14】
前記表示装置は、第1表示装置と第2表示装置とを含み、
前記マップ表示手段は、前記マップの全体をゲーム画面として前記第1表示装置に表示させる全体マップ表示手段と、前記マップの一部分のみを移動可能にゲーム画面として前記第2表示装置に表示させる一部マップ表示手段とを含み、
前記座標位置入力装置は、前記第2表示装置に表示されたゲーム画面に対応した任意の座標位置を入力する
ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項15】
前記座標位置入力装置は、前記表示装置の前面に配置され、該表示装置に表示されているゲーム画面を透過可能に示すタッチパネルにより構成され、該タッチパネル上でタッチされた位置に応じて前記表示装置に表示されたゲーム画面に対応した任意の座標位置を入力する
ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項16】
前記座標位置入力装置は、該座標位置入力装置自体の動きを検知する多軸加速度センサーと、前記表示装置の周辺部に配置された信号出力装置から出力された位置信号を検出する位置信号センサーとを含むコントロールパッドにより構成され、前記多軸加速度センサーと前記位置信号センサーの検知結果に従って前記表示装置に表示されているゲーム画面をポインティングして前記表示装置に表示されたゲーム画面に対応した任意の座標位置を入力する
ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項17】
ゲーム画面を表示する表示装置と、該表示装置に表示されたゲーム画面に対応した任意の座標位置を入力する座標位置入力装置と、ゲームの進行に関する情報を記憶する記憶装置とを備えるコンピュータ装置において実行され、複数のプレイヤキャラクタがマップ上を移動して進行するゲームを進行するための方法であって、
前記複数のプレイヤキャラクタの各々の現在の前記マップ上における位置を、前記記憶装置に記憶させ、
前記複数のプレイヤキャラクタを各々の位置に従って配置した前記マップの少なくとも一部分をゲーム画面として前記表示装置に表示させ、
前記ゲーム画面として表示された前記マップ上に配置されているプレイヤキャラクタのうちの所望の1以上のプレイヤキャラクタを囲む座標位置を、プレイヤの囲み操作により前記座標位置入力装置から入力させ、
前記囲み座標入力手段により1以上のプレイヤキャラクタを囲む座標位置が入力された後に、プレイヤの所望位置入力操作により前記ゲーム画面として表示された前記マップにおける所望の位置に対応した座標位置を前記座標位置入力装置から入力させ、
前記所望位置入力操作により前記座標位置入力装置から入力された座標位置に対応する前記マップ上の位置を、前記囲み操作により前記座標位置入力装置から入力された座標位置によって囲まれた各々のプレイヤキャラクタの移動先として前記記憶装置に記憶させ、
前記記憶装置に移動先の記憶されているプレイヤキャラクタについて、該移動先に向けて所定の手法により決定される移動経路に従って前記記憶装置に記憶されている現在の位置から移動させて、該移動した新たな位置を現在の位置として前記記憶装置に記憶させる
ことを特徴とするゲームの進行方法。
【請求項18】
ゲーム画面を表示する表示装置と、該表示装置に表示されたゲーム画面に対応した任意の座標位置を入力する座標位置入力装置とを備えるコンピュータ装置において実行され、複数のプレイヤキャラクタがマップ上を移動して進行するゲームを進行するためのプログラムであって、
前記複数のプレイヤキャラクタを各々の位置に従って配置した前記マップの少なくとも一部分をゲーム画面として前記表示装置に表示させるマップ表示手段、
前記ゲーム画面として表示された前記マップ上に配置されているプレイヤキャラクタのうちの所望の1以上のプレイヤキャラクタを囲む座標位置を、プレイヤの操作により前記座標位置入力装置から入力させる囲み座標入力手段、
前記囲み座標入力手段により1以上のプレイヤキャラクタを囲む座標位置が入力された後に、プレイヤの操作により前記ゲーム画面として表示された前記マップにおける所望の位置に対応した座標位置を前記座標位置入力装置から入力させる所望位置入力手段、
前記囲み座標入力手段により入力された座標位置によって囲まれた1以上のプレイヤキャラクタが前記所望位置入力手段により入力された座標位置に対応するマップ上の位置に向けて移動する際の移動経路を、プレイヤキャラクタ毎に決定する移動経路決定手段、
前記移動経路決定手段により決定されたプレイヤキャラクタ毎の移動経路に従って、前記座標位置入力装置により入力された座標位置によって囲まれた1以上のプレイヤキャラクタをそれぞれ前記マップ上で移動させるプレイヤキャラクタ移動手段
として前記コンピュータ装置を機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項19】
請求項18に記載のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−148860(P2008−148860A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−338790(P2006−338790)
【出願日】平成18年12月15日(2006.12.15)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成18年11月1日 株式会社 メディアワークス発行の「デンゲキニンテンドーDS 第6巻 第17号」に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成19年1月1日 株式会社 毎日コミュニケーションズ発行の「Nintendo DREAM 第12巻 第1号」に発表
【出願人】(592044813)株式会社スクウェア・エニックス (115)
【Fターム(参考)】