ゲーム装置
【課題】ライフルゲーム機に備えられる模擬的な銃に対して、通常の銃としての機能に限らず、対戦ゲーム上で擬似的に攻撃するための新たな機能を付与することで、多様な展開を期待できるゲーム装置を提供する。
【解決手段】
ゲーム装置1は、モニタ部200に表示される対象物に対して、ユーザからの操作に応じて、光線を照射し、引金部520を備える銃型コントローラ500が、長手方向に平行に配置された模擬的な刀剣の形状を有し、ユーザの操作により所定の加速度を検出し当該加速度を数値化する加速度センサ530を備え、この加速度の検出に応じて、加速度スカラと加速度の方向とを加速度データとしてゲーム制御部に送信する。照射された光線を、赤外線カメラセンサ400が、受信し、モニタ部の位置座標を示す座標データを制御部へ送信し、ゲーム制御部は、受信した座標データと、加速度のスカラと方向とをゲーム入力データとして制御する。
【解決手段】
ゲーム装置1は、モニタ部200に表示される対象物に対して、ユーザからの操作に応じて、光線を照射し、引金部520を備える銃型コントローラ500が、長手方向に平行に配置された模擬的な刀剣の形状を有し、ユーザの操作により所定の加速度を検出し当該加速度を数値化する加速度センサ530を備え、この加速度の検出に応じて、加速度スカラと加速度の方向とを加速度データとしてゲーム制御部に送信する。照射された光線を、赤外線カメラセンサ400が、受信し、モニタ部の位置座標を示す座標データを制御部へ送信し、ゲーム制御部は、受信した座標データと、加速度のスカラと方向とをゲーム入力データとして制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置に関し、特に、模擬的なライフルを使用したユーザがモニタに対して擬似的に射撃を行う対戦ゲームを実行するライフルゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、モニタ等の画面にゲーム画面を表示し、このモニタに表示される対象物に対して、模擬的な銃から電気的な光線を照射することで、対象物に対する当り判定を実行する、ライフルゲーム装置が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1では、ライフルゲームを実行するビデオゲーム装置の模擬銃に、射撃の対象物を拡大表示させるスコープを備え、この拡大表示の解像度を改善することが記載されている。
【特許文献1】特開2004−049412号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のビデオゲーム装置では、使用される模擬銃が、銃としての機能に限定されるため、実行されるゲーム内容がライフルゲームの範疇を越えることはできない。すなわち、このようなビデオゲーム機では、ビデオゲームに備えられた模擬銃の攻撃のための機能が限定されることで、ビデオゲーム機が実行するゲームの内容も限定されてしまい、結果として、多様な展開を期待できるゲーム機を提供することができない。
【0005】
さらに、このようなライフルゲームの模擬銃に、ライフルとは異なる機能として、例えば、ゲーム上で刀剣として使用できる機能を加えた場合には、ユーザがゲーム中に刀剣を意図して使用したのか、ライフルの射撃を意図して使用したかの判別が困難となる。
【0006】
本発明の目的は、ゲーム装置に備えられる模擬的な銃に対して、対戦ゲーム上で擬似的に攻撃するための新たな機能を付与することで、多様な展開を期待できるゲーム装置を提供し、遊技者の興趣を従来よりも向上することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1) ユーザからの入力に応じて、ゲームを実行するゲーム制御部(例えば、後述する制御部150)と、
前記ゲーム制御部が実行するゲームの画像データを表示するモニタ部(例えば、後述するモニタ部200)と、
前記モニタ部に表示される対象物に対して、光線(例えば、後述する電磁波であって、赤外線などを含む)を照射し、前記ユーザからの操作を受付ける引金部(例えば、後述する引金部520)を備える銃型コントローラ(例えば、後述する銃型コントローラ500)と、
照射された前記光線を撮像し、前記モニタ部の位置座標を示す座標データを出力し、出力した前記座標データをゲーム制御部に送信するセンサ(例えば、後述する赤外線カメラセンサ400、I/Oポート180)と、を備え、
前記銃型コントローラは、長手方向に平行に配置された模擬的な刀剣の形状を有し、前記ユーザの操作により所定の加速度を検出し当該加速度を数値化する加速度検出部(例えば、後述する加速度センサ530)を備え、前記加速度を検出した際に、この加速度の数値を加速度データとして前記ゲーム制御部に送信し、
前記ゲーム制御部は、受信した前記座標データと、前記加速度データとをゲーム入力データとして制御する、ゲーム装置。
【0008】
(1)のゲーム装置は、ゲーム装置に使用される銃型コントローラが、ユーザの操作により所定の加速度を検出し当該加速度を数値化し、この加速度を検出した際に、この加速度の数値を加速度データとしてゲーム制御部に送信する。そして、ゲーム制御部は、銃型コントローラから照射された光線からの座標データとともに、送信された当該加速度データをゲーム入力データとして制御する。
よって、銃型コントローラをゲームにて使用される銃として機能させることのみならず、所定の銃型コントローラにユーザが加えた加速度をゲーム入力データとして利用することが可能である。すなわち、ユーザが操作した加速度の方向、大きさが含まれる加速度データを、ゲームに対する入力データとして扱うことが可能であるため、このゲーム装置は、例えば、銃型コントローラゲームにて使用される擬似的な刀剣としたゲームを提供することが可能である。結果として、ゲーム装置に備えられる模擬的な銃に対して、新たな機能を付与することで、多様な展開を期待できるゲーム装置を提供し、遊技者の興趣を従来よりも向上することが可能である。
【0009】
(2) 前記ゲーム制御部が受信した前記加速度データを前記ゲーム入力データとして制御するかを判断するための閾値データが記憶された閾値データ記憶部(例えば、後述するデータ記憶部190)を備え、
前記ゲーム制御部が、前記閾値データに基づいて、受信した前記加速度データを前記ゲーム入力データとして制御するかを判断する、(1)に記載のゲーム装置。
【0010】
(2)に記載の発明によれば、ゲーム装置は、ゲーム制御部が受信した加速度データをゲーム入力データとして制御するかを判断するための閾値データが記憶された閾値データ記憶部を備え、ゲーム制御部が、閾値データに基づいて、受信した加速度データをゲーム入力データとして制御するかを判断する。
よって、銃型コントローラに対して、ユーザにより加えられた加速度が、閾値データよりも小さい場合には、ゲーム入力データとして制御されないため、ユーザが、銃型コントローラを、単に、銃として機能させるために、動作させた場合には、このために生じた銃型コントローラに対する加速度を、刀剣のためのゲーム入力データとして取り扱うことがない。結果として、ユーザが刀剣の使用を意識して銃型コントローラに加速度を加えたときのみ、この加速度がゲーム入力データとして取り扱うことが可能である。
【0011】
(3) 前記モニタ部に表示された対象物に対して擬似的に刀剣を使用することを示す刀剣画像データが記憶された刀剣画像データ記憶部(例えば、後述するデータ記憶部190)を備え、
前記ゲーム制御部が、受信した前記加速度データを前記ゲーム入力データとして制御する際に、対応した刀剣画像データを前記モニタ部に表示する、(1)又は(2)に記載のゲーム装置。
【0012】
(3)に記載の発明によれば、ゲーム装置は、モニタ部に表示された対象物に対して擬似的に刀剣を使用することを示す刀剣画像データが記憶された刀剣画像データ記憶部を備え、ゲーム制御部が、受信した前記加速度データを前記ゲーム入力データとして制御する際に、対応した刀剣画像データをモニタ部に表示する。
よって、ユーザが銃型コントローラに加速度を加えることで、対象物に対して刀剣を使用させたかのような画像イメージをモニタ部に表示させることが可能であり、ユーザに対して、ゲーム空間上で刀剣を使用させているかのような擬似的な体験をさせることが可能となる。
【0013】
(4) 前記モニタ部に表示された対象物に対して擬似的に射撃したことを示す射撃画像データが記憶された射撃画像データ記憶部(例えば、後述するデータ記憶部190)を備え、
前記ゲーム制御部が、前記座標データを受信したことに応じて、対応した射撃画像データを前記モニタ部に表示する、(2)又は(3)に記載のゲーム装置。
【0014】
(4)に記載の発明によれば、ゲーム装置は、モニタ部に表示された対象物に対して擬似的に射撃したことを示す射撃画像データが記憶された射撃画像データ記憶部を備え、ゲーム制御部が、座標データを受信したことに応じて、対応した射撃画像データをモニタ部に表示する。
よって、ユーザが銃型コントローラの引金部を操作することに応じて、対象物を射撃したかのような画像イメージをモニタ部に表示させることが可能であり、ユーザに対して、ゲーム空間上で射撃を行ったかのような擬似的な体験をさせることが可能となる。
【0015】
(5) 前記ゲーム制御部は、前記加速度データの数値が前記閾値データの閾値以上の場合に、所定時間、前記引金部に対する前記ユーザの操作の有無を判断する、銃剣判断部(例えば、後述する制御部150)を備え、
前記銃剣判断部が、前記引金部に対する前記ユーザの操作があったと判断した場合には、前記ゲーム制御部が、対応した刀剣画像データを前記モニタ部に表示せずに、対応した射撃画像データを前記モニタ部に表示する、(4)に記載のゲーム装置。
【0016】
(5)に記載の発明によれば、ゲーム制御部は、加速度データの数値が閾値データの閾値以上の場合に、所定時間、引金部に対するユーザの操作の有無を判断し、引金部に対するユーザの操作があったと判断した場合には、ゲーム制御部が、対応した刀剣画像データをモニタ部に表示せずに、対応した射撃画像データを前記モニタ部に表示する。
よって、銃型コントローラに対して、ユーザから加速度が加えられても、ユーザが意図して加速度を加えた場合でなければ、刀剣画像データをモニタ部に表示しないことで、ゲーム空間上でユーザが刀剣を使用していると、ユーザに意識させないことが可能である。
このゲーム装置のように、銃型コントローラが、擬似的な銃としての機能と、刀剣としての機能と、を備える場合に、ユーザがどちらの機能を使用しているかの制御を行うことに課題がある。このゲーム装置では、銃剣判断部が、所定時間、引金部に対するユーザの操作の有無を判断することで、ユーザがどちらの機能を使用しているのかを判断することが可能である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ゲーム装置に備えられる模擬的な銃に対して、新たな機能を付与することで、多様な展開を期待できるゲーム装置を提供し、遊技者の興趣を従来よりも向上することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
[ゲーム装置の構成]
図1は、本発明の好適な実施形態であるゲーム装置1の外観図である。ゲーム装置1は、ゲーム装置1の主な制御が行われるゲーム筐体100と、ユーザからの入力を受け付ける銃型コントローラ500とを含み、ゲーム筐体100は、対戦ゲームの画像データが表示されるモニタ部200と、対戦ゲームの効果音、対戦ゲームに関する音楽が出力されるスピーカ300とを備える。
【0019】
ゲーム装置1は、ユーザに対戦ゲームを提供する装置であって、対戦ゲームに関する画像データを、対戦ゲームの対象物として、モニタ部200に表示する。そして、ゲーム装置1は、銃型コントローラ500を介して、ユーザから入力を受け付ける。そして、ゲーム装置1は、当該対象物が表示されるモニタ部200上の座標と、銃型コントローラ500から照射された電磁波のモニタ部200上の位置とを比較して、当り判定を実行し、対戦ゲームを進行する。
【0020】
ゲーム装置1は、図2に示すように、上述のゲーム筐体100と、モニタ部200と、スピーカ300と、銃型コントローラ500とに加えて、当該銃型コントローラ500からの入力を受け付ける赤外線カメラセンサ400と、対戦ゲームの開始をユーザから受け付けるスタート操作部600と、を備える。赤外線カメラセンサ400は、モニタ部200を撮像可能な位置(例えば、図1のようにゲーム装置1の下部)に配置されている。
【0021】
ゲーム筐体100は、ゲーム筐体100の対戦ゲームに関するデータを演算、制御する制御部150と、制御部150にて制御されるデータが記憶されるデータ記憶部190と、ROM(Read Only Memory)160と、RAM(Random Access Memory)170と、銃型コントローラ500、赤外線カメラセンサ400、及び、スタート操作部600などの外部装置とデータ通信を実現するI/Oポート180とを備える。
【0022】
制御部150は、中央処理演算装置(CPU)であってよく、データ記憶部190に記憶されたプログラムを読み出すことで、ゲームを実行するゲーム実行部151、ゲームに関する画像を制御する画像制御部152、敵キャラクタからの攻撃と、敵キャラクタへの攻撃を判定する攻撃判定部153、対戦ゲームの攻撃を射撃の攻撃であるか、又は刀剣使用の攻撃であるか、を判断する銃剣判断部154を実現する。
【0023】
制御部150で実現される対戦ゲームは、銃型コントローラ500からの入力により、ユーザが対戦ゲーム上の対象物に対して、射撃する、あるいは、刀剣を使用することで、対象物を攻撃するゲームである。例えば、対戦ゲームにおける攻撃の対象物が、ユーザが戦う敵のキャラクタ(以下「敵キャラクタ」)であって、この敵キャラクタには、どの程度攻撃を受けたら敵キャラクタが消滅するかを示す生命力値が予め関係づけられている。そして、この敵のキャラクタを、ユーザが射撃する、あるいは、刀剣を使用することで敵キャラクタの生命力値を減少させる。ここで、敵キャラクタは、ユーザに攻撃を与えることで、ユーザに対して予め関係づけられた生命力値を減少させる。ユーザの生命力値が0になった場合には、対戦ゲームを終了する。
【0024】
データ記憶部190は、制御部150にて処理するデータ、画像データ、ゲームパラメータ(ユーザの生命力値、敵キャラクタの生命力値を示すパラメータ、ユーザのスコア等)、後述する閾値データ、対戦ゲームを実現するプログラム等が記憶されるハードディスク、RAM170の記憶装置であってよい。データ記憶部190に記憶される画像データは、対戦ゲームで使用される対象物となる、敵キャラクタ等のキャラクタに関する画像データであってもよい。また、当該画像データは、ユーザが銃型コントローラ500を使用した際に、所定の条件で表示される射撃画像データ、刀剣画像データであってもよいし、ユーザの生命力値が回復するアイテム等に関する画像データであってもよい。また、図8、図9にて説明するように、対戦ゲームで擬似的に表示される背景画像に関する画像データや、ゲーム進行の障害物に関する画像データが含まれていてもよい。
【0025】
データ記憶部190に記憶される画像データは、ポリゴンを使用した3次元グラフィックスを実現するデータであってよい。すなわち、データ記憶部190には画像データとして、ポリゴンのデータとテクスチャデータとが記憶され、このテクスチャデータをポリゴンに貼り付けて表現するキャラクタが、モニタ部200に表示される。
【0026】
モニタ部200は、制御部150により制御された画像データが、表示される装置であって、液晶ディスプレイ、プラズマ・ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の表示装置であってよい。赤外線カメラセンサ400は、モニタ部200の画面を常時、撮影し、銃型コントローラ500から照射された赤外線を検出する。本発明の好適な実施形態では、銃型コントローラ500が照射する電磁波は、例えば、赤外線および赤外線の波長帯近傍の電磁波が用いられるが、銃型コントローラ500が照射する電磁波の種類は、赤外線に限定されない。
【0027】
赤外線カメラセンサ400は、赤外線等の電磁波を撮像して、モニタ部200上に電磁波が照射された位置を座標データとして解析し、この座標データを制御部150に送信する。すなわち、赤外線カメラセンサ400が、モニタ部200の画面表示エリア面の縦横方向の位置と、赤外線カメラセンサ400を構成するCCD素子の縦横方向の位置座標とを対応付け、赤外線を撮像したCCD素子の座標からモニタ部200の位置を算出する。ここで、赤外線カメラセンサ400が、赤外線を撮像して、この撮像したデータを制御部150に送信し、制御部150が、モニタ部200上の赤外線の位置を座標データとして解析してもよい。赤外線カメラセンサ400は、後述するように、撮像する電磁波として、第1の電磁波と第2の電磁波を撮像し、これらの電磁波を区別して、制御部150にこれらの座標データを送信する。
【0028】
スタート操作部600は、コイン等の投入をユーザから受付け、制御部150に、コインが投入されたことを示す信号を送信する装置である。
【0029】
図3は、銃型コントローラ500の外観図である。銃型コントローラ500は、対戦ゲームに対する、ユーザからの入力を受け付ける装置である。銃型コントローラ500は、赤外線等の電磁波を照射する発光部510と、ユーザからの入力を受け付ける引金部520と、銃型コントローラ500に加えられた加速度を検出する加速度センサ530とを備える。
【0030】
銃型コントローラ500は、ライフル、銃、ピストル等の銃の外観形状を有し、銃口の近傍に、長手方向に平行な方向に突出した模擬的な刀剣540が配置されている。銃型コントローラ500は、I/Oポート180を介してゲーム筐体100に有線で接続され通信を実現してよいが、ゲーム筐体100に、アクセスポイント等の受信部を備え、無線LANや、Bluetooth(登録商標)等により無線で通信を行ってもよい。
【0031】
銃型コントローラ500の加速度センサ530は、銃型コントローラ500に対してユーザが加えた動きの方向と大きさを、加速度として検出して、その方向と大きさを加速度データとして、制御部150に送信する。加速度センサ530の詳細については、図11に基づいて後述する。後述するように、銃型コントローラ500は、加速度センサ530を備えることで、ユーザが刀剣を使用するアクションを行ったことに応じて、このアクションを加速度として検出し、制御部150が、対戦ゲームの加速度データとして処理する。
【0032】
銃型コントローラ500は、赤外線等の電磁波を照射する発光部510を備える。この発光部510からは、常時、所定の電磁波(以下、「第1の電磁波」)が照射され、引金部520にユーザの操作があったときには、異なる周波数帯の電磁波(以下、「第2の電磁波」)を照射する。すなわち、後述するように、ユーザが銃型コントローラ500を刀剣として使用したときには、ユーザが使用した銃型コントローラ500の場所(刀剣を使用した場所や切り口の軌跡)を示す、刀剣座標データを制御部150が受信するために、発光部510は、常時、刀剣の先がモニタ部200上のどの位置であるかを検出するために第1の電磁波を照射する。照射された電磁波は、赤外線カメラセンサ400が受信し、赤外線カメラセンサ400が制御部150に送信する。通常は、制御部150は、意図的な刀剣使用であると判断しないため、制御部150は特に処理を行わないが、加速度データを受信した際には、ユーザが意図的に刀剣を使用したと判断して、刀剣座標データと加速度データとが制御部150で処理される。
【0033】
銃型コントローラ500の引金部520に対してユーザからの操作を受信した場合には、ユーザが射撃を行ったと判断するために、通常とは異なる第2の電磁波を発光部510が照射し、赤外線カメラセンサ400がこの第2の電磁波を受信して、制御部150に(射撃による)座標データを送信する。
【0034】
[メインフロー処理]
図4に基づいて、ゲーム装置1の制御部150が実行するメインフロー処理について説明する。ゲーム装置1は、スタート操作部600にコイン等が挿入され、ゲームスタートのスイッチ等が押されることで、スタート操作部600が受け付け、その旨を示す信号を制御部150に送信することによって、ユーザからの操作受付があったことを判断する(ステップS100)。制御部150は、ゲーム開始に関するプログラムをデータ記憶部190から読み出すことで、ゲーム実行部151を実現し、ゲーム開始処理を行う(ステップS101)。
【0035】
制御部150は、モニタ部200に、対戦ゲームの背景等の画像データを表示し、ユーザに対応する仮想ユーザが対戦する対象物(敵キャラクタ等)の画像データをデータ記憶部190から読み出して表示する、対象物出現処理を実行する(ステップS102)。ここで、制御部150は、モニタ部200に対して表示した対象物に対して、ユーザが銃型コントローラ500を操作することで入力されたデータに基づき、攻撃判定を行う攻撃判定処理を実行する(ステップS103)。
【0036】
制御部150は、敵キャラクタが、対戦ゲーム中の仮想ユーザの生命力値を減少する敵キャラクタ攻撃処理を行い、敵キャラクタが仮想ユーザの生命力値を減少させた場合には、当該敵キャラクタの攻撃処理により仮想ユーザの生命力値が0以下になったかを判定するダメージ判定処理を実行する(ステップS104)。
【0037】
次に、制御部150は、ゲーム終了条件に合致するかを判断する(ステップS105)。ゲーム終了条件とは、例えば、上述のように仮想ユーザの生命力値が0以下になった場合や、ゲーム進行が所定の段階を終了(対戦ゲームのステージを全て終了した等)した場合である。ゲーム終了条件に合致した場合には、制御部150は、ゲーム終了処理を実行し(ステップS106)、ゲーム終了条件に合致しない場合には、ステップS102からの処理に移行する。
【0038】
[対戦ゲーム画面]
図5に示すように、制御部150は、ゲーム開始処理により、仮想ユーザが獲得するゲーム上のスコア20と、仮想ユーザの生命力値21とを表示し、対象物出現処理により、対戦ゲームを開始すると、敵キャラクタ10aから10dをモニタ部200に表示する。制御部150は、敵キャラクタ10aから10dが仮想ユーザの方に近づいてくる演出を行い、敵キャラクタ10aから10dが、モニタ部200に出現してから所定時間経過すると、敵キャラクタ10a等の敵キャラクタの表示が大きくなり、仮想ユーザがこの敵キャラクタ10a等に対して、攻撃可能になる。
【0039】
制御部150は、この敵キャラクタ10aから10dに対して、仮想ユーザが攻撃可能と判断すると、この敵キャラクタ10a、10bに対して攻撃可能であることを示す攻撃ターゲット11,12,13が表示される。制御部150は、敵キャラクタ10aから10bに対する攻撃範囲に応じて、攻撃ターゲット11,12,13の大きさを変化する。
【0040】
制御部150は、この攻撃ターゲット11,12,13に対してユーザが射撃を行って攻撃するか、刀剣を使用することで攻撃するかを、ユーザが判断するための攻撃種別識別表示30a、31a〜31cを、モニタ部200に表示してもよい。すなわち、攻撃ターゲット11,12,13の表示とともに、各攻撃ターゲット11,12,13に対応した攻撃種別識別表示30a、31a〜31cを制御部150が表示することで、対応する敵キャラクタに採用すべき攻撃種別をユーザに知らせる。
【0041】
[射撃決定フロー処理]
次に、図6に基づいて、制御部150が実行する射撃決定フロー処理について説明する。射撃決定フロー処理と、図7にて後述する刀剣使用決定フロー処理とは、制御部150がゲーム開始処理を実行した後は、ゲーム装置1の状況に依存せずに、独立して常に実行される。すなわち、銃型コントローラ500は、対戦ゲームの開始後、常に、銃型コントローラ500に対するユーザの入力を受け付けている。
【0042】
制御部150は、銃型コントローラ500の引金部520に対して、ユーザの操作があった旨の信号を受信したかを判断する(ステップS110)。赤外線カメラセンサ400が、銃型コントローラ500から照射された赤外線を撮影して、モニタ部200上の赤外線の位置を座標データとして解析し、解析した座標データを制御部150に送信する。制御部150は、この赤外線カメラセンサ400から送信された座標データを受信する(ステップS111)。ここで、制御部150は、ステップS110に示す引金部520に対するユーザからの操作があったことを示す信号を受信せずに、赤外線カメラセンサ400から座標データを受信して、攻撃判定処理を実行してもよい。
【0043】
次に、制御部150は、受信した座標データとモニタ部200に表示した画像データとを比較する攻撃判定処理を実行する。例えば、ポリゴンを使用して3次元グラフィックスを実現した態様では、制御部150は、ポリゴンの頂点の座標と、赤外線カメラセンサ400が送信した座標データを比較して攻撃判定処理を実行する。すなわち、制御部150は、座標データがポリゴンの頂点の座標と合致した場合には、当該座標データに表示されている敵キャラクタの生命力値を減少させる。あるいは、制御部150は、座標データがポリゴンの頂点の座標と所定の範囲で近づいていると判断した場合には、その所定の範囲の大きさに基づいて、当該座標データに表示されている敵キャラクタの生命力値を減少させてよい(互いの座標が離れていれば、攻撃の効果を小さくするなど)。
【0044】
[刀剣使用決定フロー]
図7に基づいて、制御部150が実行する刀剣使用決定フロー処理について説明する。制御部150は、銃型コントローラ500から加速度データを受信する(ステップS120)。すなわち、加速度センサ530がユーザの操作により所定の加速度を検出し、加速度を数値化し、この加速度の数値を加速度データとして制御部150に送信する。この加速度データを制御部150が受信する。制御部150は、加速度データの受信があるまで、待ち処理を行う(ステップS120:NO)。
【0045】
制御部150は、加速度データを受信した場合(ステップS120:YES)には、受信した加速度データのスカラ値と方向から、ユーザが意図的に刀剣使用を行っているのかを判断する(ステップS121)。すなわち、制御部150は、閾値データと、加速度データのスカラ値と方向とを比較して、ユーザが意図的に刀剣使用を行っているのかを判断する。
【0046】
例えば、制御部150がモニタ部200の画面と鉛直方向に、所定の加速度スカラ(0.5Gなど)以上の加速度データを受信した場合には、制御部150は、ユーザが意図的に刀剣使用を行っていると判断すると、閾値データを設定しておく。このように、閾値データとは、ユーザが意図的に刀剣使用を行っているのかを判断するための加速度の大きさと方向からなるデータであり、この例では、閾値データとは、「モニタ部200の画面と鉛直方向」、「0.5G」である。この閾値データと検出した加速度データとを比較して、制御部はステップS121の判断を実行する。
【0047】
制御部150が、ユーザが意図的に刀剣を使用していると判断した場合(ステップS121:YES)には、制御部150は、撮像した第2の電磁波を処理した赤外線カメラセンサ400が送信する刀剣座標データを、データ記憶部190に記憶する(ステップS122)。
【0048】
次に、制御部150は、引金部520が操作されたかを判断する(ステップS123)。この時点で、引金部520に操作があった場合には、図7に示すように、射撃決定フローに移行する(ステップS123:YES)。制御部150は、引金部520に操作がない場合(ステップS123:NO)であっても、所定時間(0.5秒程度)の待ち処理を行う。すなわち、制御部150は、所定の時間が経過するまで、引金部520に対するユーザからの操作を受付けるための待ち処理を行う(ステップS124:NO)。
【0049】
制御部150が、所定時間を経過したと判断した場合(ステップS124:YES)には、ユーザが意図的に刀剣を使用していると判断するための識別子となる刀剣フラグをONにして、当該フラグをRAM170に記憶する(ステップS125)。そして、制御部150は、攻撃判定処理(ステップS126)を実行する。
【0050】
ここで、ステップS123、ステップS124の各ステップが実行されずに、引金部520がユーザにより操作されると同時に、制御部150が、射撃決定フロー処理を実行し、意図的な刀剣使用と判断した場合(ステップS123:YES)には、ステップS126を実行することで、2つの処理が並行して処理されてもよい。すなわち、射撃決定フロー処理と、刀剣使用決定フロー処理とが両方実行され、両方の処理に起因して、後述する攻撃判定処理フローが実行されることで、対戦ゲームにおける射撃を実行しながら、刀剣の使用を行うといった処理を実現することが可能となる。
【0051】
[攻撃判定処理フロー]
図8に基づいて、制御部150が実行する攻撃判定処理フローについて説明する。制御部150は、RAM170に刀剣フラグが記憶されているか(ONであるか)を判断する(ステップS130)。制御部150は、刀剣フラグが記憶されていると判断した場合(ステップS130:YES)には、刀剣画像データをモニタ部200に表示する(ステップS131)。そして、制御部150は、刀剣の攻撃効果の評価を行う(ステップS132)。
【0052】
図9に示すように、刀剣画像データは、刀剣使用画像60のように、ユーザが刀剣使用した敵キャラクタ10aを、あたかも切りつけたような画像である。刀剣の攻撃効果の評価は、攻撃ターゲット12における、第2の電磁波で検出した刀剣座標データと、加速度データの加速度スカラと、加速度の方向に基づいて決定される。すなわち、制御部150は、受信した刀剣座標データが攻撃ターゲット12の円の中心の座標近傍であるほど、敵キャラクタ10に対する攻撃の程度が大きい(敵キャラクタの生命力値を減少する程度が大きい)として処理する。
【0053】
さらに、制御部150は、受信した加速度スカラが大きければ、この大きさに応じて、敵キャラクタ10に対する攻撃の程度が大きい(敵キャラクタの生命力値を減少する程度が大きい)。ここで、制御部150は、受信した加速度データの加速度の方向ベクトルから、モニタ部200の画面に対して垂直方向のベクトル成分(以下、「画面鉛直方向」)のみを抽出することで、この画面鉛直方向を加速度スカラとする。
【0054】
一方、制御部150は、RAM170に刀剣フラグが記憶されていないと判断した場合(ステップS130:NO)には、射撃画像データをモニタ部200に表示する(ステップS133)。そして、制御部150は、射撃の攻撃効果の評価を行う(ステップS134)。
【0055】
図9に示すように、射撃画像データ65は、敵キャラクタ10bが射撃により、攻撃を受けている画像データである。そして、制御部150は、射撃の攻撃効果の評価処理を行う。制御部150は、赤外線カメラセンサ400から受信した座標データと、モニタ部200に表示した攻撃ターゲット12の位置を比較して、攻撃効果の評価処理を実行する。すなわち、制御部150は、受信した座標データが攻撃ターゲット12の円の中心の座標近傍であるほど、敵キャラクタ10に対する攻撃の程度が大きい(敵キャラクタの生命力値を減少する程度が大きい)として処理する。
【0056】
そして、制御部150は、刀剣フラグをOFFにして(RAM170に記憶された刀剣フラグを削除する)(ステップS135)、攻撃判定処理フローを終了する。
【0057】
次に、ユーザが銃型コントローラ500を振り下ろす動作をした場合に、制御部150が、意図的に刀剣を使用したと判断し、刀剣の使用による攻撃効果を評価する処理について説明する。図10は、敵キャラクタ10aに対して、ユーザが銃型コントローラ500をモニタ部200の上方から下方にかけて振り切る動作(以下、「振り下ろし動作」)を行った際の電磁波の軌跡50を示した。制御部150は、振り下ろし動作による加速度データを加速度センサ530から受信したときには、意図的に刀剣を使用したと判断するように、ステップS121で判断してもよい。
【0058】
銃型コントローラ500は、常時、第1の電磁波を照射しているため、この電磁波がモニタ部200に対して照射した軌跡を、赤外線カメラセンサ400が撮像する。赤外線カメラセンサ400は、この軌跡を撮像し、複数の刀剣使用座標データが集まった直線(あるいは、曲線)の軌跡として送信する。赤外線カメラセンサ400は、複数の刀剣座標データを制御部150に送信してもよいし、軌跡が直線である場合には、軌跡の始点座標と終点座標を、制御部150に送信する態様であってよい。このように刀剣座標データ受信した、制御部150は、攻撃判定処理フローを実行し、複数の刀剣使用座標データあるいは、直線の始点座標と終点座標と、攻撃ターゲット12の座標とを比較して、攻撃効果の評価を実行する。
【0059】
[加速度センサ]
図11は、加速度センサ530の断面図である。加速度センサ530は、例えば、ピエゾ抵抗型3軸加速度センサのように、振動をX,Y,Z軸の3軸成分に分けて検出するセンサであってよい。加速度センサ530は、薄いシリコンのビーム80によって錘85を支え、3次元方向に加わる加速度によって錘が動作することで、ビーム80が歪み、この歪みをビーム80の上方表面に形成したピエゾ抵抗素子83の抵抗変化で加速度を検出する。
【0060】
以上、本発明を実施形態、及び実施例を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲に限定されない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能である。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0061】
本発明において一つの実施形態として説明した制御部150が実行する対戦ゲームは、コンピュータ上のシステム又はコンピュータにその機能を実行させるプログラムによって実現可能である。また、上記プログラムを格納する記録媒体は、電子的、磁気的、光学的、電磁的、赤外線又は半導体システム(又は、装置又は機器)あるいは伝搬媒体であることができる。コンピュータ可読の媒体の例には、半導体又はソリッド・ステート記憶装置、磁気テープ、取り外し可能なコンピュータ可読の媒体の例には、半導体又はソリッド・ステート記憶装置、磁気テープ、取り外し可能なコンピュータ・ディスケット、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、リードオンリー・メモリ(ROM)、リジッド磁気ディスク及び光ディスクが含まれる。現時点における光ディスクの例には、コンパクト・ディスク−リードオンリー・メモリ(CD−ROM)、コンパクト・ディスク−リード/ライト(CD−R/W)及びDVDが含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の好適な実施形態に係るゲーム装置1の外観図である。
【図2】本発明の好適な実施形態に係るゲーム装置1の機能ブロック図である。
【図3】本発明の好適な実施形態に係る銃型コントローラの外観図である。
【図4】本発明の好適な実施形態に係るゲーム装置1が実行するメインフローのフローチャート図である。
【図5】本発明の好適な実施形態に係るゲーム装置1に表示される画面イメージを示す図である。
【図6】本発明の好適な実施形態に係るゲーム装置1が実行する射撃決定フローのフローチャート図である。
【図7】本発明の好適な実施形態に係るゲーム装置1が実行する刀剣使用決定フローのフローチャート図である。
【図8】本発明の好適な実施形態に係るゲーム装置1が実行する攻撃判定処理フローのフローチャート図である。
【図9】本発明の好適な実施形態に係るゲーム装置1に表示される画面イメージのうち、刀剣画像データを表示したことを示す図である。
【図10】本発明の好適な実施形態に係るゲーム装置1に表示される画面イメージに、第1の電磁波の軌跡を示す図である。
【図11】本発明の好適な実施形態に係る加速度センサ530の断面図である。
【符号の説明】
【0063】
1 ゲーム装置、10a、b 敵キャラクタ、13 攻撃ターゲット、20 スコア、21 生命力値、30a、b 攻撃種別識別表示、50 軌跡、60 刀剣使用画像、65 射撃画像データ、80 ビーム、83 ピエゾ抵抗素子、85 錘、100 ゲーム筐体、140 データ記憶部、150 制御部、151 ゲーム実行部、152 画像制御部、153 攻撃判定部、154 銃剣判断部、170 RAM、180 I/Oポート、190 データ記憶部、200 モニタ部、300 スピーカ、400 赤外線カメラセンサ、500 銃型コントローラ、510 発光部、520 引金部、530 加速度センサ、540 刀剣、600 スタート操作部
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置に関し、特に、模擬的なライフルを使用したユーザがモニタに対して擬似的に射撃を行う対戦ゲームを実行するライフルゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、モニタ等の画面にゲーム画面を表示し、このモニタに表示される対象物に対して、模擬的な銃から電気的な光線を照射することで、対象物に対する当り判定を実行する、ライフルゲーム装置が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1では、ライフルゲームを実行するビデオゲーム装置の模擬銃に、射撃の対象物を拡大表示させるスコープを備え、この拡大表示の解像度を改善することが記載されている。
【特許文献1】特開2004−049412号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のビデオゲーム装置では、使用される模擬銃が、銃としての機能に限定されるため、実行されるゲーム内容がライフルゲームの範疇を越えることはできない。すなわち、このようなビデオゲーム機では、ビデオゲームに備えられた模擬銃の攻撃のための機能が限定されることで、ビデオゲーム機が実行するゲームの内容も限定されてしまい、結果として、多様な展開を期待できるゲーム機を提供することができない。
【0005】
さらに、このようなライフルゲームの模擬銃に、ライフルとは異なる機能として、例えば、ゲーム上で刀剣として使用できる機能を加えた場合には、ユーザがゲーム中に刀剣を意図して使用したのか、ライフルの射撃を意図して使用したかの判別が困難となる。
【0006】
本発明の目的は、ゲーム装置に備えられる模擬的な銃に対して、対戦ゲーム上で擬似的に攻撃するための新たな機能を付与することで、多様な展開を期待できるゲーム装置を提供し、遊技者の興趣を従来よりも向上することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1) ユーザからの入力に応じて、ゲームを実行するゲーム制御部(例えば、後述する制御部150)と、
前記ゲーム制御部が実行するゲームの画像データを表示するモニタ部(例えば、後述するモニタ部200)と、
前記モニタ部に表示される対象物に対して、光線(例えば、後述する電磁波であって、赤外線などを含む)を照射し、前記ユーザからの操作を受付ける引金部(例えば、後述する引金部520)を備える銃型コントローラ(例えば、後述する銃型コントローラ500)と、
照射された前記光線を撮像し、前記モニタ部の位置座標を示す座標データを出力し、出力した前記座標データをゲーム制御部に送信するセンサ(例えば、後述する赤外線カメラセンサ400、I/Oポート180)と、を備え、
前記銃型コントローラは、長手方向に平行に配置された模擬的な刀剣の形状を有し、前記ユーザの操作により所定の加速度を検出し当該加速度を数値化する加速度検出部(例えば、後述する加速度センサ530)を備え、前記加速度を検出した際に、この加速度の数値を加速度データとして前記ゲーム制御部に送信し、
前記ゲーム制御部は、受信した前記座標データと、前記加速度データとをゲーム入力データとして制御する、ゲーム装置。
【0008】
(1)のゲーム装置は、ゲーム装置に使用される銃型コントローラが、ユーザの操作により所定の加速度を検出し当該加速度を数値化し、この加速度を検出した際に、この加速度の数値を加速度データとしてゲーム制御部に送信する。そして、ゲーム制御部は、銃型コントローラから照射された光線からの座標データとともに、送信された当該加速度データをゲーム入力データとして制御する。
よって、銃型コントローラをゲームにて使用される銃として機能させることのみならず、所定の銃型コントローラにユーザが加えた加速度をゲーム入力データとして利用することが可能である。すなわち、ユーザが操作した加速度の方向、大きさが含まれる加速度データを、ゲームに対する入力データとして扱うことが可能であるため、このゲーム装置は、例えば、銃型コントローラゲームにて使用される擬似的な刀剣としたゲームを提供することが可能である。結果として、ゲーム装置に備えられる模擬的な銃に対して、新たな機能を付与することで、多様な展開を期待できるゲーム装置を提供し、遊技者の興趣を従来よりも向上することが可能である。
【0009】
(2) 前記ゲーム制御部が受信した前記加速度データを前記ゲーム入力データとして制御するかを判断するための閾値データが記憶された閾値データ記憶部(例えば、後述するデータ記憶部190)を備え、
前記ゲーム制御部が、前記閾値データに基づいて、受信した前記加速度データを前記ゲーム入力データとして制御するかを判断する、(1)に記載のゲーム装置。
【0010】
(2)に記載の発明によれば、ゲーム装置は、ゲーム制御部が受信した加速度データをゲーム入力データとして制御するかを判断するための閾値データが記憶された閾値データ記憶部を備え、ゲーム制御部が、閾値データに基づいて、受信した加速度データをゲーム入力データとして制御するかを判断する。
よって、銃型コントローラに対して、ユーザにより加えられた加速度が、閾値データよりも小さい場合には、ゲーム入力データとして制御されないため、ユーザが、銃型コントローラを、単に、銃として機能させるために、動作させた場合には、このために生じた銃型コントローラに対する加速度を、刀剣のためのゲーム入力データとして取り扱うことがない。結果として、ユーザが刀剣の使用を意識して銃型コントローラに加速度を加えたときのみ、この加速度がゲーム入力データとして取り扱うことが可能である。
【0011】
(3) 前記モニタ部に表示された対象物に対して擬似的に刀剣を使用することを示す刀剣画像データが記憶された刀剣画像データ記憶部(例えば、後述するデータ記憶部190)を備え、
前記ゲーム制御部が、受信した前記加速度データを前記ゲーム入力データとして制御する際に、対応した刀剣画像データを前記モニタ部に表示する、(1)又は(2)に記載のゲーム装置。
【0012】
(3)に記載の発明によれば、ゲーム装置は、モニタ部に表示された対象物に対して擬似的に刀剣を使用することを示す刀剣画像データが記憶された刀剣画像データ記憶部を備え、ゲーム制御部が、受信した前記加速度データを前記ゲーム入力データとして制御する際に、対応した刀剣画像データをモニタ部に表示する。
よって、ユーザが銃型コントローラに加速度を加えることで、対象物に対して刀剣を使用させたかのような画像イメージをモニタ部に表示させることが可能であり、ユーザに対して、ゲーム空間上で刀剣を使用させているかのような擬似的な体験をさせることが可能となる。
【0013】
(4) 前記モニタ部に表示された対象物に対して擬似的に射撃したことを示す射撃画像データが記憶された射撃画像データ記憶部(例えば、後述するデータ記憶部190)を備え、
前記ゲーム制御部が、前記座標データを受信したことに応じて、対応した射撃画像データを前記モニタ部に表示する、(2)又は(3)に記載のゲーム装置。
【0014】
(4)に記載の発明によれば、ゲーム装置は、モニタ部に表示された対象物に対して擬似的に射撃したことを示す射撃画像データが記憶された射撃画像データ記憶部を備え、ゲーム制御部が、座標データを受信したことに応じて、対応した射撃画像データをモニタ部に表示する。
よって、ユーザが銃型コントローラの引金部を操作することに応じて、対象物を射撃したかのような画像イメージをモニタ部に表示させることが可能であり、ユーザに対して、ゲーム空間上で射撃を行ったかのような擬似的な体験をさせることが可能となる。
【0015】
(5) 前記ゲーム制御部は、前記加速度データの数値が前記閾値データの閾値以上の場合に、所定時間、前記引金部に対する前記ユーザの操作の有無を判断する、銃剣判断部(例えば、後述する制御部150)を備え、
前記銃剣判断部が、前記引金部に対する前記ユーザの操作があったと判断した場合には、前記ゲーム制御部が、対応した刀剣画像データを前記モニタ部に表示せずに、対応した射撃画像データを前記モニタ部に表示する、(4)に記載のゲーム装置。
【0016】
(5)に記載の発明によれば、ゲーム制御部は、加速度データの数値が閾値データの閾値以上の場合に、所定時間、引金部に対するユーザの操作の有無を判断し、引金部に対するユーザの操作があったと判断した場合には、ゲーム制御部が、対応した刀剣画像データをモニタ部に表示せずに、対応した射撃画像データを前記モニタ部に表示する。
よって、銃型コントローラに対して、ユーザから加速度が加えられても、ユーザが意図して加速度を加えた場合でなければ、刀剣画像データをモニタ部に表示しないことで、ゲーム空間上でユーザが刀剣を使用していると、ユーザに意識させないことが可能である。
このゲーム装置のように、銃型コントローラが、擬似的な銃としての機能と、刀剣としての機能と、を備える場合に、ユーザがどちらの機能を使用しているかの制御を行うことに課題がある。このゲーム装置では、銃剣判断部が、所定時間、引金部に対するユーザの操作の有無を判断することで、ユーザがどちらの機能を使用しているのかを判断することが可能である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ゲーム装置に備えられる模擬的な銃に対して、新たな機能を付与することで、多様な展開を期待できるゲーム装置を提供し、遊技者の興趣を従来よりも向上することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
[ゲーム装置の構成]
図1は、本発明の好適な実施形態であるゲーム装置1の外観図である。ゲーム装置1は、ゲーム装置1の主な制御が行われるゲーム筐体100と、ユーザからの入力を受け付ける銃型コントローラ500とを含み、ゲーム筐体100は、対戦ゲームの画像データが表示されるモニタ部200と、対戦ゲームの効果音、対戦ゲームに関する音楽が出力されるスピーカ300とを備える。
【0019】
ゲーム装置1は、ユーザに対戦ゲームを提供する装置であって、対戦ゲームに関する画像データを、対戦ゲームの対象物として、モニタ部200に表示する。そして、ゲーム装置1は、銃型コントローラ500を介して、ユーザから入力を受け付ける。そして、ゲーム装置1は、当該対象物が表示されるモニタ部200上の座標と、銃型コントローラ500から照射された電磁波のモニタ部200上の位置とを比較して、当り判定を実行し、対戦ゲームを進行する。
【0020】
ゲーム装置1は、図2に示すように、上述のゲーム筐体100と、モニタ部200と、スピーカ300と、銃型コントローラ500とに加えて、当該銃型コントローラ500からの入力を受け付ける赤外線カメラセンサ400と、対戦ゲームの開始をユーザから受け付けるスタート操作部600と、を備える。赤外線カメラセンサ400は、モニタ部200を撮像可能な位置(例えば、図1のようにゲーム装置1の下部)に配置されている。
【0021】
ゲーム筐体100は、ゲーム筐体100の対戦ゲームに関するデータを演算、制御する制御部150と、制御部150にて制御されるデータが記憶されるデータ記憶部190と、ROM(Read Only Memory)160と、RAM(Random Access Memory)170と、銃型コントローラ500、赤外線カメラセンサ400、及び、スタート操作部600などの外部装置とデータ通信を実現するI/Oポート180とを備える。
【0022】
制御部150は、中央処理演算装置(CPU)であってよく、データ記憶部190に記憶されたプログラムを読み出すことで、ゲームを実行するゲーム実行部151、ゲームに関する画像を制御する画像制御部152、敵キャラクタからの攻撃と、敵キャラクタへの攻撃を判定する攻撃判定部153、対戦ゲームの攻撃を射撃の攻撃であるか、又は刀剣使用の攻撃であるか、を判断する銃剣判断部154を実現する。
【0023】
制御部150で実現される対戦ゲームは、銃型コントローラ500からの入力により、ユーザが対戦ゲーム上の対象物に対して、射撃する、あるいは、刀剣を使用することで、対象物を攻撃するゲームである。例えば、対戦ゲームにおける攻撃の対象物が、ユーザが戦う敵のキャラクタ(以下「敵キャラクタ」)であって、この敵キャラクタには、どの程度攻撃を受けたら敵キャラクタが消滅するかを示す生命力値が予め関係づけられている。そして、この敵のキャラクタを、ユーザが射撃する、あるいは、刀剣を使用することで敵キャラクタの生命力値を減少させる。ここで、敵キャラクタは、ユーザに攻撃を与えることで、ユーザに対して予め関係づけられた生命力値を減少させる。ユーザの生命力値が0になった場合には、対戦ゲームを終了する。
【0024】
データ記憶部190は、制御部150にて処理するデータ、画像データ、ゲームパラメータ(ユーザの生命力値、敵キャラクタの生命力値を示すパラメータ、ユーザのスコア等)、後述する閾値データ、対戦ゲームを実現するプログラム等が記憶されるハードディスク、RAM170の記憶装置であってよい。データ記憶部190に記憶される画像データは、対戦ゲームで使用される対象物となる、敵キャラクタ等のキャラクタに関する画像データであってもよい。また、当該画像データは、ユーザが銃型コントローラ500を使用した際に、所定の条件で表示される射撃画像データ、刀剣画像データであってもよいし、ユーザの生命力値が回復するアイテム等に関する画像データであってもよい。また、図8、図9にて説明するように、対戦ゲームで擬似的に表示される背景画像に関する画像データや、ゲーム進行の障害物に関する画像データが含まれていてもよい。
【0025】
データ記憶部190に記憶される画像データは、ポリゴンを使用した3次元グラフィックスを実現するデータであってよい。すなわち、データ記憶部190には画像データとして、ポリゴンのデータとテクスチャデータとが記憶され、このテクスチャデータをポリゴンに貼り付けて表現するキャラクタが、モニタ部200に表示される。
【0026】
モニタ部200は、制御部150により制御された画像データが、表示される装置であって、液晶ディスプレイ、プラズマ・ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の表示装置であってよい。赤外線カメラセンサ400は、モニタ部200の画面を常時、撮影し、銃型コントローラ500から照射された赤外線を検出する。本発明の好適な実施形態では、銃型コントローラ500が照射する電磁波は、例えば、赤外線および赤外線の波長帯近傍の電磁波が用いられるが、銃型コントローラ500が照射する電磁波の種類は、赤外線に限定されない。
【0027】
赤外線カメラセンサ400は、赤外線等の電磁波を撮像して、モニタ部200上に電磁波が照射された位置を座標データとして解析し、この座標データを制御部150に送信する。すなわち、赤外線カメラセンサ400が、モニタ部200の画面表示エリア面の縦横方向の位置と、赤外線カメラセンサ400を構成するCCD素子の縦横方向の位置座標とを対応付け、赤外線を撮像したCCD素子の座標からモニタ部200の位置を算出する。ここで、赤外線カメラセンサ400が、赤外線を撮像して、この撮像したデータを制御部150に送信し、制御部150が、モニタ部200上の赤外線の位置を座標データとして解析してもよい。赤外線カメラセンサ400は、後述するように、撮像する電磁波として、第1の電磁波と第2の電磁波を撮像し、これらの電磁波を区別して、制御部150にこれらの座標データを送信する。
【0028】
スタート操作部600は、コイン等の投入をユーザから受付け、制御部150に、コインが投入されたことを示す信号を送信する装置である。
【0029】
図3は、銃型コントローラ500の外観図である。銃型コントローラ500は、対戦ゲームに対する、ユーザからの入力を受け付ける装置である。銃型コントローラ500は、赤外線等の電磁波を照射する発光部510と、ユーザからの入力を受け付ける引金部520と、銃型コントローラ500に加えられた加速度を検出する加速度センサ530とを備える。
【0030】
銃型コントローラ500は、ライフル、銃、ピストル等の銃の外観形状を有し、銃口の近傍に、長手方向に平行な方向に突出した模擬的な刀剣540が配置されている。銃型コントローラ500は、I/Oポート180を介してゲーム筐体100に有線で接続され通信を実現してよいが、ゲーム筐体100に、アクセスポイント等の受信部を備え、無線LANや、Bluetooth(登録商標)等により無線で通信を行ってもよい。
【0031】
銃型コントローラ500の加速度センサ530は、銃型コントローラ500に対してユーザが加えた動きの方向と大きさを、加速度として検出して、その方向と大きさを加速度データとして、制御部150に送信する。加速度センサ530の詳細については、図11に基づいて後述する。後述するように、銃型コントローラ500は、加速度センサ530を備えることで、ユーザが刀剣を使用するアクションを行ったことに応じて、このアクションを加速度として検出し、制御部150が、対戦ゲームの加速度データとして処理する。
【0032】
銃型コントローラ500は、赤外線等の電磁波を照射する発光部510を備える。この発光部510からは、常時、所定の電磁波(以下、「第1の電磁波」)が照射され、引金部520にユーザの操作があったときには、異なる周波数帯の電磁波(以下、「第2の電磁波」)を照射する。すなわち、後述するように、ユーザが銃型コントローラ500を刀剣として使用したときには、ユーザが使用した銃型コントローラ500の場所(刀剣を使用した場所や切り口の軌跡)を示す、刀剣座標データを制御部150が受信するために、発光部510は、常時、刀剣の先がモニタ部200上のどの位置であるかを検出するために第1の電磁波を照射する。照射された電磁波は、赤外線カメラセンサ400が受信し、赤外線カメラセンサ400が制御部150に送信する。通常は、制御部150は、意図的な刀剣使用であると判断しないため、制御部150は特に処理を行わないが、加速度データを受信した際には、ユーザが意図的に刀剣を使用したと判断して、刀剣座標データと加速度データとが制御部150で処理される。
【0033】
銃型コントローラ500の引金部520に対してユーザからの操作を受信した場合には、ユーザが射撃を行ったと判断するために、通常とは異なる第2の電磁波を発光部510が照射し、赤外線カメラセンサ400がこの第2の電磁波を受信して、制御部150に(射撃による)座標データを送信する。
【0034】
[メインフロー処理]
図4に基づいて、ゲーム装置1の制御部150が実行するメインフロー処理について説明する。ゲーム装置1は、スタート操作部600にコイン等が挿入され、ゲームスタートのスイッチ等が押されることで、スタート操作部600が受け付け、その旨を示す信号を制御部150に送信することによって、ユーザからの操作受付があったことを判断する(ステップS100)。制御部150は、ゲーム開始に関するプログラムをデータ記憶部190から読み出すことで、ゲーム実行部151を実現し、ゲーム開始処理を行う(ステップS101)。
【0035】
制御部150は、モニタ部200に、対戦ゲームの背景等の画像データを表示し、ユーザに対応する仮想ユーザが対戦する対象物(敵キャラクタ等)の画像データをデータ記憶部190から読み出して表示する、対象物出現処理を実行する(ステップS102)。ここで、制御部150は、モニタ部200に対して表示した対象物に対して、ユーザが銃型コントローラ500を操作することで入力されたデータに基づき、攻撃判定を行う攻撃判定処理を実行する(ステップS103)。
【0036】
制御部150は、敵キャラクタが、対戦ゲーム中の仮想ユーザの生命力値を減少する敵キャラクタ攻撃処理を行い、敵キャラクタが仮想ユーザの生命力値を減少させた場合には、当該敵キャラクタの攻撃処理により仮想ユーザの生命力値が0以下になったかを判定するダメージ判定処理を実行する(ステップS104)。
【0037】
次に、制御部150は、ゲーム終了条件に合致するかを判断する(ステップS105)。ゲーム終了条件とは、例えば、上述のように仮想ユーザの生命力値が0以下になった場合や、ゲーム進行が所定の段階を終了(対戦ゲームのステージを全て終了した等)した場合である。ゲーム終了条件に合致した場合には、制御部150は、ゲーム終了処理を実行し(ステップS106)、ゲーム終了条件に合致しない場合には、ステップS102からの処理に移行する。
【0038】
[対戦ゲーム画面]
図5に示すように、制御部150は、ゲーム開始処理により、仮想ユーザが獲得するゲーム上のスコア20と、仮想ユーザの生命力値21とを表示し、対象物出現処理により、対戦ゲームを開始すると、敵キャラクタ10aから10dをモニタ部200に表示する。制御部150は、敵キャラクタ10aから10dが仮想ユーザの方に近づいてくる演出を行い、敵キャラクタ10aから10dが、モニタ部200に出現してから所定時間経過すると、敵キャラクタ10a等の敵キャラクタの表示が大きくなり、仮想ユーザがこの敵キャラクタ10a等に対して、攻撃可能になる。
【0039】
制御部150は、この敵キャラクタ10aから10dに対して、仮想ユーザが攻撃可能と判断すると、この敵キャラクタ10a、10bに対して攻撃可能であることを示す攻撃ターゲット11,12,13が表示される。制御部150は、敵キャラクタ10aから10bに対する攻撃範囲に応じて、攻撃ターゲット11,12,13の大きさを変化する。
【0040】
制御部150は、この攻撃ターゲット11,12,13に対してユーザが射撃を行って攻撃するか、刀剣を使用することで攻撃するかを、ユーザが判断するための攻撃種別識別表示30a、31a〜31cを、モニタ部200に表示してもよい。すなわち、攻撃ターゲット11,12,13の表示とともに、各攻撃ターゲット11,12,13に対応した攻撃種別識別表示30a、31a〜31cを制御部150が表示することで、対応する敵キャラクタに採用すべき攻撃種別をユーザに知らせる。
【0041】
[射撃決定フロー処理]
次に、図6に基づいて、制御部150が実行する射撃決定フロー処理について説明する。射撃決定フロー処理と、図7にて後述する刀剣使用決定フロー処理とは、制御部150がゲーム開始処理を実行した後は、ゲーム装置1の状況に依存せずに、独立して常に実行される。すなわち、銃型コントローラ500は、対戦ゲームの開始後、常に、銃型コントローラ500に対するユーザの入力を受け付けている。
【0042】
制御部150は、銃型コントローラ500の引金部520に対して、ユーザの操作があった旨の信号を受信したかを判断する(ステップS110)。赤外線カメラセンサ400が、銃型コントローラ500から照射された赤外線を撮影して、モニタ部200上の赤外線の位置を座標データとして解析し、解析した座標データを制御部150に送信する。制御部150は、この赤外線カメラセンサ400から送信された座標データを受信する(ステップS111)。ここで、制御部150は、ステップS110に示す引金部520に対するユーザからの操作があったことを示す信号を受信せずに、赤外線カメラセンサ400から座標データを受信して、攻撃判定処理を実行してもよい。
【0043】
次に、制御部150は、受信した座標データとモニタ部200に表示した画像データとを比較する攻撃判定処理を実行する。例えば、ポリゴンを使用して3次元グラフィックスを実現した態様では、制御部150は、ポリゴンの頂点の座標と、赤外線カメラセンサ400が送信した座標データを比較して攻撃判定処理を実行する。すなわち、制御部150は、座標データがポリゴンの頂点の座標と合致した場合には、当該座標データに表示されている敵キャラクタの生命力値を減少させる。あるいは、制御部150は、座標データがポリゴンの頂点の座標と所定の範囲で近づいていると判断した場合には、その所定の範囲の大きさに基づいて、当該座標データに表示されている敵キャラクタの生命力値を減少させてよい(互いの座標が離れていれば、攻撃の効果を小さくするなど)。
【0044】
[刀剣使用決定フロー]
図7に基づいて、制御部150が実行する刀剣使用決定フロー処理について説明する。制御部150は、銃型コントローラ500から加速度データを受信する(ステップS120)。すなわち、加速度センサ530がユーザの操作により所定の加速度を検出し、加速度を数値化し、この加速度の数値を加速度データとして制御部150に送信する。この加速度データを制御部150が受信する。制御部150は、加速度データの受信があるまで、待ち処理を行う(ステップS120:NO)。
【0045】
制御部150は、加速度データを受信した場合(ステップS120:YES)には、受信した加速度データのスカラ値と方向から、ユーザが意図的に刀剣使用を行っているのかを判断する(ステップS121)。すなわち、制御部150は、閾値データと、加速度データのスカラ値と方向とを比較して、ユーザが意図的に刀剣使用を行っているのかを判断する。
【0046】
例えば、制御部150がモニタ部200の画面と鉛直方向に、所定の加速度スカラ(0.5Gなど)以上の加速度データを受信した場合には、制御部150は、ユーザが意図的に刀剣使用を行っていると判断すると、閾値データを設定しておく。このように、閾値データとは、ユーザが意図的に刀剣使用を行っているのかを判断するための加速度の大きさと方向からなるデータであり、この例では、閾値データとは、「モニタ部200の画面と鉛直方向」、「0.5G」である。この閾値データと検出した加速度データとを比較して、制御部はステップS121の判断を実行する。
【0047】
制御部150が、ユーザが意図的に刀剣を使用していると判断した場合(ステップS121:YES)には、制御部150は、撮像した第2の電磁波を処理した赤外線カメラセンサ400が送信する刀剣座標データを、データ記憶部190に記憶する(ステップS122)。
【0048】
次に、制御部150は、引金部520が操作されたかを判断する(ステップS123)。この時点で、引金部520に操作があった場合には、図7に示すように、射撃決定フローに移行する(ステップS123:YES)。制御部150は、引金部520に操作がない場合(ステップS123:NO)であっても、所定時間(0.5秒程度)の待ち処理を行う。すなわち、制御部150は、所定の時間が経過するまで、引金部520に対するユーザからの操作を受付けるための待ち処理を行う(ステップS124:NO)。
【0049】
制御部150が、所定時間を経過したと判断した場合(ステップS124:YES)には、ユーザが意図的に刀剣を使用していると判断するための識別子となる刀剣フラグをONにして、当該フラグをRAM170に記憶する(ステップS125)。そして、制御部150は、攻撃判定処理(ステップS126)を実行する。
【0050】
ここで、ステップS123、ステップS124の各ステップが実行されずに、引金部520がユーザにより操作されると同時に、制御部150が、射撃決定フロー処理を実行し、意図的な刀剣使用と判断した場合(ステップS123:YES)には、ステップS126を実行することで、2つの処理が並行して処理されてもよい。すなわち、射撃決定フロー処理と、刀剣使用決定フロー処理とが両方実行され、両方の処理に起因して、後述する攻撃判定処理フローが実行されることで、対戦ゲームにおける射撃を実行しながら、刀剣の使用を行うといった処理を実現することが可能となる。
【0051】
[攻撃判定処理フロー]
図8に基づいて、制御部150が実行する攻撃判定処理フローについて説明する。制御部150は、RAM170に刀剣フラグが記憶されているか(ONであるか)を判断する(ステップS130)。制御部150は、刀剣フラグが記憶されていると判断した場合(ステップS130:YES)には、刀剣画像データをモニタ部200に表示する(ステップS131)。そして、制御部150は、刀剣の攻撃効果の評価を行う(ステップS132)。
【0052】
図9に示すように、刀剣画像データは、刀剣使用画像60のように、ユーザが刀剣使用した敵キャラクタ10aを、あたかも切りつけたような画像である。刀剣の攻撃効果の評価は、攻撃ターゲット12における、第2の電磁波で検出した刀剣座標データと、加速度データの加速度スカラと、加速度の方向に基づいて決定される。すなわち、制御部150は、受信した刀剣座標データが攻撃ターゲット12の円の中心の座標近傍であるほど、敵キャラクタ10に対する攻撃の程度が大きい(敵キャラクタの生命力値を減少する程度が大きい)として処理する。
【0053】
さらに、制御部150は、受信した加速度スカラが大きければ、この大きさに応じて、敵キャラクタ10に対する攻撃の程度が大きい(敵キャラクタの生命力値を減少する程度が大きい)。ここで、制御部150は、受信した加速度データの加速度の方向ベクトルから、モニタ部200の画面に対して垂直方向のベクトル成分(以下、「画面鉛直方向」)のみを抽出することで、この画面鉛直方向を加速度スカラとする。
【0054】
一方、制御部150は、RAM170に刀剣フラグが記憶されていないと判断した場合(ステップS130:NO)には、射撃画像データをモニタ部200に表示する(ステップS133)。そして、制御部150は、射撃の攻撃効果の評価を行う(ステップS134)。
【0055】
図9に示すように、射撃画像データ65は、敵キャラクタ10bが射撃により、攻撃を受けている画像データである。そして、制御部150は、射撃の攻撃効果の評価処理を行う。制御部150は、赤外線カメラセンサ400から受信した座標データと、モニタ部200に表示した攻撃ターゲット12の位置を比較して、攻撃効果の評価処理を実行する。すなわち、制御部150は、受信した座標データが攻撃ターゲット12の円の中心の座標近傍であるほど、敵キャラクタ10に対する攻撃の程度が大きい(敵キャラクタの生命力値を減少する程度が大きい)として処理する。
【0056】
そして、制御部150は、刀剣フラグをOFFにして(RAM170に記憶された刀剣フラグを削除する)(ステップS135)、攻撃判定処理フローを終了する。
【0057】
次に、ユーザが銃型コントローラ500を振り下ろす動作をした場合に、制御部150が、意図的に刀剣を使用したと判断し、刀剣の使用による攻撃効果を評価する処理について説明する。図10は、敵キャラクタ10aに対して、ユーザが銃型コントローラ500をモニタ部200の上方から下方にかけて振り切る動作(以下、「振り下ろし動作」)を行った際の電磁波の軌跡50を示した。制御部150は、振り下ろし動作による加速度データを加速度センサ530から受信したときには、意図的に刀剣を使用したと判断するように、ステップS121で判断してもよい。
【0058】
銃型コントローラ500は、常時、第1の電磁波を照射しているため、この電磁波がモニタ部200に対して照射した軌跡を、赤外線カメラセンサ400が撮像する。赤外線カメラセンサ400は、この軌跡を撮像し、複数の刀剣使用座標データが集まった直線(あるいは、曲線)の軌跡として送信する。赤外線カメラセンサ400は、複数の刀剣座標データを制御部150に送信してもよいし、軌跡が直線である場合には、軌跡の始点座標と終点座標を、制御部150に送信する態様であってよい。このように刀剣座標データ受信した、制御部150は、攻撃判定処理フローを実行し、複数の刀剣使用座標データあるいは、直線の始点座標と終点座標と、攻撃ターゲット12の座標とを比較して、攻撃効果の評価を実行する。
【0059】
[加速度センサ]
図11は、加速度センサ530の断面図である。加速度センサ530は、例えば、ピエゾ抵抗型3軸加速度センサのように、振動をX,Y,Z軸の3軸成分に分けて検出するセンサであってよい。加速度センサ530は、薄いシリコンのビーム80によって錘85を支え、3次元方向に加わる加速度によって錘が動作することで、ビーム80が歪み、この歪みをビーム80の上方表面に形成したピエゾ抵抗素子83の抵抗変化で加速度を検出する。
【0060】
以上、本発明を実施形態、及び実施例を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲に限定されない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能である。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0061】
本発明において一つの実施形態として説明した制御部150が実行する対戦ゲームは、コンピュータ上のシステム又はコンピュータにその機能を実行させるプログラムによって実現可能である。また、上記プログラムを格納する記録媒体は、電子的、磁気的、光学的、電磁的、赤外線又は半導体システム(又は、装置又は機器)あるいは伝搬媒体であることができる。コンピュータ可読の媒体の例には、半導体又はソリッド・ステート記憶装置、磁気テープ、取り外し可能なコンピュータ可読の媒体の例には、半導体又はソリッド・ステート記憶装置、磁気テープ、取り外し可能なコンピュータ・ディスケット、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、リードオンリー・メモリ(ROM)、リジッド磁気ディスク及び光ディスクが含まれる。現時点における光ディスクの例には、コンパクト・ディスク−リードオンリー・メモリ(CD−ROM)、コンパクト・ディスク−リード/ライト(CD−R/W)及びDVDが含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の好適な実施形態に係るゲーム装置1の外観図である。
【図2】本発明の好適な実施形態に係るゲーム装置1の機能ブロック図である。
【図3】本発明の好適な実施形態に係る銃型コントローラの外観図である。
【図4】本発明の好適な実施形態に係るゲーム装置1が実行するメインフローのフローチャート図である。
【図5】本発明の好適な実施形態に係るゲーム装置1に表示される画面イメージを示す図である。
【図6】本発明の好適な実施形態に係るゲーム装置1が実行する射撃決定フローのフローチャート図である。
【図7】本発明の好適な実施形態に係るゲーム装置1が実行する刀剣使用決定フローのフローチャート図である。
【図8】本発明の好適な実施形態に係るゲーム装置1が実行する攻撃判定処理フローのフローチャート図である。
【図9】本発明の好適な実施形態に係るゲーム装置1に表示される画面イメージのうち、刀剣画像データを表示したことを示す図である。
【図10】本発明の好適な実施形態に係るゲーム装置1に表示される画面イメージに、第1の電磁波の軌跡を示す図である。
【図11】本発明の好適な実施形態に係る加速度センサ530の断面図である。
【符号の説明】
【0063】
1 ゲーム装置、10a、b 敵キャラクタ、13 攻撃ターゲット、20 スコア、21 生命力値、30a、b 攻撃種別識別表示、50 軌跡、60 刀剣使用画像、65 射撃画像データ、80 ビーム、83 ピエゾ抵抗素子、85 錘、100 ゲーム筐体、140 データ記憶部、150 制御部、151 ゲーム実行部、152 画像制御部、153 攻撃判定部、154 銃剣判断部、170 RAM、180 I/Oポート、190 データ記憶部、200 モニタ部、300 スピーカ、400 赤外線カメラセンサ、500 銃型コントローラ、510 発光部、520 引金部、530 加速度センサ、540 刀剣、600 スタート操作部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザからの入力に応じて、ゲームを実行するゲーム制御部と、
前記ゲーム制御部が実行するゲームの画像データを表示するモニタ部と、
前記モニタ部に表示される対象物に対して、光線を照射し、前記ユーザからの操作を受付ける引金部を備える銃型コントローラと、
照射された前記光線を撮像し、前記モニタ部の位置座標を示す座標データを出力し、出力した前記座標データを前記ゲーム制御部に送信するセンサと、を備え、
前記銃型コントローラは、長手方向に平行に配置された模擬的な刀剣の形状を有し、前記ユーザの操作により所定の加速度を検出し当該加速度を数値化する加速度検出部を備え、前記加速度を検出した際に、この加速度の数値を加速度データとして前記ゲーム制御部に送信し、
前記ゲーム制御部は、受信した前記座標データと、前記加速度データとをゲーム入力データとして制御する、ゲーム装置。
【請求項2】
前記ゲーム制御部が受信した前記加速度データを前記ゲーム入力データとして制御するかを判断するための閾値データが記憶された閾値データ記憶部を備え、
前記ゲーム制御部が、前記閾値データに基づいて、受信した前記加速度データを前記ゲーム入力データとして制御するかを判断する、請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記モニタ部に表示された対象物に対して擬似的に刀剣を使用することを示す刀剣画像データが記憶された刀剣画像データ記憶部を備え、
前記ゲーム制御部が、受信した前記加速度データを前記ゲーム入力データとして制御する際に、対応した刀剣画像データを前記モニタ部に表示する、請求項1又は2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記モニタ部に表示された対象物に対して擬似的に射撃したことを示す射撃画像データが記憶された射撃画像データ記憶部を備え、
前記ゲーム制御部が、前記座標データを受信したことに応じて、対応した射撃画像データを前記モニタ部に表示する、請求項2又は3に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記ゲーム制御部は、前記加速度データの数値が前記閾値データの閾値以上の場合に、所定時間、前記引金部に対する前記ユーザの操作の有無を判断する、銃剣判断部を備え、
前記銃剣判断部が、前記引金部に対する前記ユーザの操作があったと判断した場合には、前記ゲーム制御部が、対応した刀剣画像データを前記モニタ部に表示せずに、対応した射撃画像データを前記モニタ部に表示する、請求項4に記載のゲーム装置。
【請求項1】
ユーザからの入力に応じて、ゲームを実行するゲーム制御部と、
前記ゲーム制御部が実行するゲームの画像データを表示するモニタ部と、
前記モニタ部に表示される対象物に対して、光線を照射し、前記ユーザからの操作を受付ける引金部を備える銃型コントローラと、
照射された前記光線を撮像し、前記モニタ部の位置座標を示す座標データを出力し、出力した前記座標データを前記ゲーム制御部に送信するセンサと、を備え、
前記銃型コントローラは、長手方向に平行に配置された模擬的な刀剣の形状を有し、前記ユーザの操作により所定の加速度を検出し当該加速度を数値化する加速度検出部を備え、前記加速度を検出した際に、この加速度の数値を加速度データとして前記ゲーム制御部に送信し、
前記ゲーム制御部は、受信した前記座標データと、前記加速度データとをゲーム入力データとして制御する、ゲーム装置。
【請求項2】
前記ゲーム制御部が受信した前記加速度データを前記ゲーム入力データとして制御するかを判断するための閾値データが記憶された閾値データ記憶部を備え、
前記ゲーム制御部が、前記閾値データに基づいて、受信した前記加速度データを前記ゲーム入力データとして制御するかを判断する、請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記モニタ部に表示された対象物に対して擬似的に刀剣を使用することを示す刀剣画像データが記憶された刀剣画像データ記憶部を備え、
前記ゲーム制御部が、受信した前記加速度データを前記ゲーム入力データとして制御する際に、対応した刀剣画像データを前記モニタ部に表示する、請求項1又は2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記モニタ部に表示された対象物に対して擬似的に射撃したことを示す射撃画像データが記憶された射撃画像データ記憶部を備え、
前記ゲーム制御部が、前記座標データを受信したことに応じて、対応した射撃画像データを前記モニタ部に表示する、請求項2又は3に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記ゲーム制御部は、前記加速度データの数値が前記閾値データの閾値以上の場合に、所定時間、前記引金部に対する前記ユーザの操作の有無を判断する、銃剣判断部を備え、
前記銃剣判断部が、前記引金部に対する前記ユーザの操作があったと判断した場合には、前記ゲーム制御部が、対応した刀剣画像データを前記モニタ部に表示せずに、対応した射撃画像データを前記モニタ部に表示する、請求項4に記載のゲーム装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−275424(P2007−275424A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−107934(P2006−107934)
【出願日】平成18年4月10日(2006.4.10)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年4月10日(2006.4.10)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】
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