説明

コネクタ

【課題】本発明は、1つのコネクタ10で、2つの基板80、80に接続でき、かつ、別の相手コネクタ70とも嵌合できる構造のコネクタ10を提供する。
【解決手段】本目的は相手コネクタ70と接触する接触部28と基板80と接続する接続部32を有する複数のコンタクト13と、相手コネクタ70が挿入される嵌合口20と前記コンタクト13が配列・保持される挿入孔22を有するハウジング12を備えるコネクタ10において、前記コンタクト13の接続部32は2分割されるとともに2分割された前記接続部32が2枚の基板80、80と接続することにより達成できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大型コンピュータやサーバ等の電気又は電子機器に使用されるコネクタに関するもので、特に相手コネクタが挿入される嵌合口を有するとともに2つの基板に接続できるコネクタの構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、基板と基板とを接続する場合には、2つのコネクタを用いて、行われている。つまり、一方の基板にコネクタ(プラグ側)を搭載し、他方の基板にコネクタ(ソケット側)を搭載し、コネクタ同士を嵌合させることで、基板間の信号のやり取りを行っている。
近年、基板間の低背化の要求が強くなってきている中、上記のように2つのコネクタを用いた方式では、基板間の低背にも限度がある。そこで、1つのコネクタで基板間を接続するタイプが提案されてきている。
1つのコネクタで、基板間を接続するものとして、特許文献1(実開平6−29067号)と特許文献2(実開平6−68315号)と本出願人が既に提案した特許文献3(特開平10−255930号)と特許文献4(特開平10−255931号)を例示する。
1つのコネクタで、基板間を接続するものにも、特許文献1及び特許文献3のように、一方の基板に半田付け等でコネクタを接続した上で、他方の基板に押し付けるタイプや、特許文献4のように、両方の基板にコネクタを押し付ける(両方の基板でコネクタを挟み込む)タイプや、特許文献2のように、両方の基板に半田付け等でコネクタを接続するタイプに分けられる。
【特許文献1】実開平6−29067号の要約によると、平行基板の接続時における基板間の離間距離を小さくし,基板を収容する機器の小型化に寄与することのできるコネクタを提供することを目的とし、インシュレータ1と,これに所定の間隔をおいて配置されたコンタクト2からなり,該コンタクト2は所定回数往復方向に曲折されてバネ性が付与されており,かつ該コンタクトの両端(下側端部23,上側端部25)が夫々インシュレータの両面側に露出するようにインシュレータに圧入保持されており,下側端部23は一方の基板Bの接点部に半田接続され,上側端部は基板Aの接点部に弾性接触する様に構成し、また,上記コンタクトはバネ性方向と直交する方向にインシュレータ1内に圧入されている構造のコネクタが開示されている。 ちなみに、実用新案登録請求の範囲には、請求項1として、平行に配置された基板間を接続するコネクタであって,インシュレータと,これに所定の間隔をおいて配置されたコンタクトからなり,該コンタクトは所定回数往復方向に曲折されてバネ性が付与されており,かつ該コンタクトの両端が夫々インシュレータの両面側に露出するように中央部所定の部分がインシュレータに圧入保持されており,コンタクトの一方の端部が一方の基板の接点部に接続され,他方の端部が他方の基板の接点部に接続されるように構成されたことを特徴とする基板間接続用コネクタ、請求項2として、前記コンタクトの一方の端部が一方の基板に半田接続されており,他方の端部が他方の基板に弾性接触するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の基板間接続用コネクタ、請求項3として、前記コンタクトのインシュレータへの圧入方向がバネ性方向と直交する方向になるように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の基板間接続用コネクタ等が開示されている。
【特許文献2】実開平6−68315号の要約によると、一対の基板に夫々半田付けで接続された電気接続子に作用する力を吸収して、常時電気的接続状態を良好に維持することが出来るものを提供することを目的とし、中間に緩衝導体部4を備えた電気接続子1の両端子部2,3を、夫々各別の基板20,23に半田付け22,25可能としたメインハウジング12とサブハウジング15に装着したことを特徴とする基板間接続用コネクタが開示されている。 ちなみに、実用新案登録請求の範囲には、請求項1として、中間に緩衝導体部を備えた電気接続子の両端子部を、夫々各別の基板に半田付け可能としたメインハウジングとサブハウジングに装着したことを特徴とする基板間接続用コネクタ、請求項2として、メインハウジングとサブハウジングが一体型であることを特徴とする請求項1記載の基板間接続用コネクタ、請求項3として、ハウジングに基板とのロック部を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の基板間接続用コネクタ等が開示されている。
【特許文献3】特開平10−255930号の要約によると、基板間22寸法を小さくでき、コネクタ10と基板22の位置合わせが簡単で組立工数も削減でき、1つで基板22間を接続できる電気コネクタ10を提供することを目的とし、コンタクト14にバネ性を持たせると共にコンタクト14の一方端を一方の基板22に固定し、コンタクト14の他方端をもう一方の基板22に接触させ、かつ、このコンタクト14の他方端が接触する側の基板22に押圧するための固定手段を絶縁体12の長手方向両側に設けることにより達成する構造の電気コネクタが開示されている。 ちなみに、特許請求の範囲には、請求項1として、コンタクトと、複数本のコンタクトを保持・固定する絶縁体とからなる雌雄のコネクタであって、この雌雄のコネクタで基板間を接続する電気コネクタにおいて、前記コンタクトにバネ性を持たせると共にコンタクトの一方端を一方の基板に固定し、コンタクトの他方端をもう一方の基板に接触させ、かつ、このコンタクトの他方端が接触する側の基板に押圧するための固定手段を前記絶縁体の長手方向両側に設けたことを特徴とする電気コネクタ、請求項2として、前記コンタクトを略C字形状にしたことを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ、請求項3として、前記コンタクトを略Y字形状にしたことを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ、請求項4として、前記コンタクトの基板に押圧する側を前記絶縁体から突出したことを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ等が開示されている。
【特許文献4】特開平10−255930号の要約によると、基板間24、24寸法を小さくでき、コネクタ10と基板24、24の位置合わせが簡単で組立工数も削減でき、1つで基板24、24間を接続できる電気コネクタ10を提供することを目的とし、コンタクト14にバネ性を持たせると共にコンタクト14の両端を基板24、24に接触させ、かつ、このコンタクト14の両端が基板24、24に押圧するための固定手段を前記絶縁体の長手方向両側に設けることにより達成することができる構造の電気コネクタが開示されている。 ちなみに、特許請求の範囲には、請求項1として、コンタクトと、複数本のコンタクトを保持・固定する絶縁体とからなる雌雄のコネクタであって、この雌雄のコネクタで基板間を接続する電気コネクタにおいて、前記コンタクトにバネ性を持たせると共にコンタクトの両端を基板に接触させ、かつ、このコンタクトの両端が基板に押圧するための固定手段を前記絶縁体の長手方向両側に設けたことを特徴とする電気コネクタ、請求項2として、前記コンタクトを略C字形状にしたことを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ、請求項3として、前記コンタクトの両端を自由端にし、その両端を前記絶縁体から突出させたことを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ等が開示されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
近年、2つの基板と接続でき、かつ、別の相手コネクタとも嵌合したいという要求が出てきている。上述したような、特許文献1〜特許文献4の構造では、2つの基板間を接続できても、別の相手コネクタと嵌合することはできない。
【0004】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、1つのコネクタで、2つの基板に接続でき、かつ、別の相手コネクタとも嵌合できる構造のコネクタを提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的は、請求項1に記載したように、相手コネクタ70と接触する接触部28と基板80と接続する接続部32を有する複数のコンタクト13と、相手コネクタ70が挿入される嵌合口20と前記コンタクト13が配列・保持される挿入孔22を有するハウジング12を備えるコネクタ10において、前記コンタクト13の接続部32は2分割され、2分割された前記接続部32が2枚の基板80、80と接続されるとともに相手コネクタ70と嵌合されることにより達成できる。
【0006】
請求項2記載のコネクタ10は、前記コンタクト13が幅方向に複数配置されている場合に、各々の前記コンタクト13のピッチを長手方向に0.5〜5.08mmずらし、略並行若しくは略垂直に配置される2枚の基板80、80に接続されるとともに相手コネクタと嵌合されることを特徴とする請求項1記載のコネクタ10にある。
また、請求項3記載のコネクタ10は、前記コンタクト13が幅方向に複数配置されている場合に、各々の前記コンタクト13の接続部32を長手方向にピッチをずらして折曲げ、前記接続部32を略並行若しくは略垂直に配置される2枚の基板80、80に接続されるとともに相手コネクタと嵌合されることを特徴とする請求項1記載のコネクタ10にある。
さらに、請求項4記載のコネクタ10は、前記ハウジング12の嵌合口20内に相手コネクタ70との誤挿入防止手段を設けることを特徴とする請求項1、2または3記載のコネクタ10にある。
【0007】
請求項5記載のコネクタ10は、前記ハウジング12の長手方向両側に固定具18を配置し、前記固定具18の基板80への係止部34を前記コンタクト13同様に2分割にするとともに2分割した前記係止部34を2枚の基板80と接続することを特徴とする請求項1、2または3、4記載のコネクタ10にある。
また、請求項6記載のコネクタ10は、前記コンタクト13は信号用コンタクト14と電力用コンタクト16とからなり、前記電力用コンタクト16の接触部28は千鳥の3枚分割にすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載のコネクタ10にある。
【発明の効果】
【0008】
以上の説明から明らかなように、本発明のコネクタ10によると、次のような優れた顕著な効果が得られる。
(1)請求項1に記載したように、相手コネクタ70と接触する接触部28と基板80と接続する接続部32を有する複数のコンタクト13と、相手コネクタ70が挿入される嵌合口20と前記コンタクト13が配列・保持される挿入孔22を有するハウジング12を備えるコネクタ10において、前記コンタクト13の接続部32は2分割され、2分割された前記接続部32が2枚の基板80、80と接続されるとともに相手コネクタ70と嵌合されているので、容易に2つの基板80、80間を接続できるとともに相手コネクタ70とも嵌合することができる。
(2)請求項2記載のコネクタ10は、前記コンタクト13が幅方向に複数配置されている場合に、各々の前記コンタクト13のピッチを長手方向に0.5〜5.08mmずらし、略並行若しくは略垂直に配置される2枚の基板80、80に接続されるとともに相手コネクタと嵌合されることを特徴とする請求項1記載のコネクタ10にしているので、前記コンタクト13が幅方向に複数配置されていても、容易に略並行若しくは略垂直に配置された2つの基板80、80間を接続できるとともに相手コネクタ70とも嵌合することができる。
(3)請求項3記載のコネクタ10は、前記コンタクト13が幅方向に複数配置されている場合に、各々の前記コンタクト13の接続部32を長手方向にピッチをずらして折曲げ、前記接続部32を略並行若しくは略垂直に配置される2枚の基板80、80に接続されるとともに相手コネクタと嵌合されることを特徴とする請求項1記載のコネクタ10にしているので、前記コンタクト13が幅方向に複数配置されていても、容易に略並行若しくは略垂直に配置された2つの基板80、80間を接続できるとともに相手コネクタ70とも嵌合することができる。
(4)請求項4記載のコネクタ10は、前記ハウジング12の嵌合口20内に相手コネクタ70との誤挿入防止手段を設けることを特徴とする請求項1、2または3記載のコネクタ10にしているので、誤嵌合がなく、確実に相手コネクタ70と嵌合することができる。
(5)請求項5記載のコネクタ10は、前記ハウジング12の長手方向両側に固定具16を配置し、前記固定具16の基板80への係止部34を前記コンタクト13同様に2分割にするとともに2分割した前記係止部34を2枚の基板80、80と接続することを特徴とする請求項1、2または3、4記載のコネクタ10にしているので、基板80との保持力アップになり、容易に2つの基板80、80間を接続できるとともに相手コネクタ70とも嵌合することができる。
(6)請求項6記載のコネクタ10は、前記コンタクト13は信号用コンタクト14と電力用コンタクト16とからなり、前記電力用コンタクト16の接触部28は千鳥の3枚分割にすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載のコネクタ10にしているので、容易に2つの基板80、80間を接続できるとともに相手コネクタ70とも嵌合することができ、電力用にも対応でき、電力コンタクト16の冷却にも効果ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の特徴は、略並行若しくは略垂直に配置される2枚の基板80、80に接続することができ、かつ、相手コネクタ70とも嵌合できるようにした点にある。つまり、本発明のコネクタ10は、相手コネクタ70が挿入される嵌合口20を有するとともに2枚の基板80、80と接続できるように接続部32を2分割したものである。
【実施例】
【0010】
図1から図9に基づいて、略並行に配置された2枚の基板に接続する本発明の一実施例について説明する。
図1(A)は信号コンタクトが幅方向に3本配列され、嵌合口側(相手コネクタ挿入側)よりみたコネクタの斜視図であり、(B)は接続部側からみたコネクタの斜視図であり、(C)は(A)のA部拡大図である。図2(A)は嵌合口側よりみたハウジングの斜視図であり、(B)は接続側よりみたハウジングの斜視図であり、(C)は(A)のC部拡大図である。図3(A)は第一信号用コンタクトの斜視図であり、(B)は第二信号用コンタクトの斜視図であり、(C)は第三信号用コンタクトの斜視図である。図4は電力用コンタクトの斜視図である。図5(A)は略並行に配置された2枚の基板に接続され、かつ、相手コネクタが挿入された状態の信号用コンタクト部分の断面図であり、(B)は略並行に配置された2枚の基板に接続され、かつ、相手コネクタが挿入された状態の電力用コンタクト部分の断面図である。図6(A)は図1とは別の信号コンタクトが幅方向に3本配列され、嵌合口側(相手コネクタ挿入側)よりみた図1とは別のコネクタの斜視図であり、(B)は接続部側からみた図1とは別のコネクタの斜視図であり、(C)は(A)のB部拡大図である。図7(A)は図3(A)とは別の第一信号用コンタクトの斜視図であり、(B)は図3(B)とは別の第二信号用コンタクトの斜視図であり、(C)は図3(C)とは別の第三信号用コンタクトの斜視図である。図8は図7のコンタクトに対応するハウジングの斜視図である。図9は固定具の斜視図である。
本実施例の本発明のコネクタは、主にハウジング12と3つの信号用コンタクト14(第一信号用コンタクト141、第二信号用コンタクト142、第三信号用コンタクト143)と電力用コンタクト16を備えている。
【0011】
まず、図3に基づいて、3つの信号用コンタクト14(第一信号用コンタクト141、第二信号用コンタクト142、第三信号用コンタクト143)について説明する。3つの信号用コンタクト14(第一信号用コンタクト141、第二信号用コンタクト142、第三信号用コンタクト143)は金属製であり、公知技術のプレス加工によって製作されている。3つの信号用コンタクト14(第一信号用コンタクト141、第二信号用コンタクト142、第三信号用コンタクト143)の材質としては、バネ性や導電性などが要求されるので、黄銅やベリリウム銅やリン青銅等を挙げることができる。
【0012】
最初に、図3(A)の第一信号用コンタクト141について説明する。前記第一信号用コンタクト141は図3(A)のように逆略T字形状をし、少なくとも前記相手コネクタ70と接触する接触部28と2つの基板80、80に接続する接続部32と前記ハウジング12に固定する固定部30を備えている。前記第一信号用コンタクト141はピン(雄)タイプであり、前記接触部28は円柱や角柱や板状片をしているが、相手コネクタ70との接触性を考慮して、本実施例では角柱にしている。前記固定部30は前記ハウジング12の挿入孔22に圧入するために、圧入代が設けられている。前記接続部32は2枚の基板80、80に接続するために2分割されている。図3(A)のように、図面の左右方向に分かれている。前記第一信号用コンタクト141は図1の嵌合口20内の幅方向(図面の上下方向)の中央に配置されるものであり、2分割された前記接続部32の長さは同一になっている。
【0013】
2番目に、図3(B)の第二信号用コンタクト142について説明する。前記第二信号用コンタクト142は図3(B)のように逆略T字形状をし、少なくとも前記相手コネクタ70と接触する接触部28と2つの基板80、80に接続する接続部32と前記ハウジング12に固定する固定部30を備えている。前記第二信号用コンタクト142はピン(雄)タイプであり、前記接触部28は円柱や角柱や板状片をしているが、相手コネクタ70との接触性を考慮して、本実施例では角柱にしている。前記固定部30は前記ハウジング12の挿入孔22に圧入するために、圧入代が設けられている。前記接続部32は2枚の基板80、80に接続するために2分割されている。図3(B)のように、図面の左右方向に分かれている。前記第二信号用コンタクト142は嵌合口20内の幅方向の右側(図1(A)の上側)に配置されるものであり、2分割された前記接続部32の長さは左側が長く、右側が短くなっている。
【0014】
3番目に、図3(C)の第三信号用コンタクト143について説明する。前記第三信号用コンタクト143は図3(C)のように逆略T字形状をし、少なくとも前記相手コネクタ70と接触する接触部28と2つの基板80、80に接続する接続部32と前記ハウジング12に固定する固定部30を備えている。前記第三信号用コンタクト143はピン(雄)タイプであり、前記接触部28は円柱や角柱や板状片をしているが、相手コネクタ70との接触性を考慮して、本実施例では角柱にしている。前記固定部30は前記ハウジング12の挿入孔22に圧入するために、圧入代が設けられている。前記接続部32は2枚の基板80、80に接続するために2分割されている。図3(C)のように、図面の左右方向に分かれている。前記第三信号用コンタクト143は嵌合口20内の幅方向の左側(図1(A)の下側)に配置されるものであり、2分割された前記接続部32の長さは右側が長く、左側が短くなっている。
【0015】
次に、電力用コンタクト16について説明する。電力用コンタクト16は金属製であり、公知技術のプレス加工によって製作されている。電力用コンタクト16の材質としては、バネ性や導電性などが要求されるので、黄銅やベリリウム銅やリン青銅等を挙げることができる。
前記電力用コンタクト16は図4のように逆略T字形の板状をし、少なくとも前記相手コネクタ70と接触する接触部28と2つの基板80、80に接続する接続部32と前記ハウジング12に固定する固定部30を備えている。前記接続部32は2枚の基板80、80に接続するために2分割されている。図4のように、図面の左右方向に分かれている。前記電力用コンタクト16は幅方向に1枚配置されるものであり、2分割された前記接続部32の長さは同一になっている。
【0016】
前記接触部28は相手コネクタとの接触性を良くするため、3枚の接触片36を千鳥に配置している。相手コンタクトの接触部も3枚の接触片を設け、互いの接触片36同士を嵌め合わせることで、接触性を向上させるとともに冷却効果も持たせている。前記固定部30は前記ハウジング12の挿入穴24に圧入するために、圧入代が設けられている。
【0017】
次に、ハウジング12について説明する。このハウジング12は電気絶縁性のプラスチックであり、公知技術の射出成形によって製作され、この材質としては寸法安定性や加工性やコスト等を考慮して適宜選択するが、一般的にはポリブチレンテレフタレート(PBT)やポリアミド(66PA、46PA)や液晶ポリマー(LCP)やポリカーボネート(PC)やこれらの合成材料を挙げることができる。
【0018】
前記ハウジング12には、所要数の3つの前記信号用コンタクト14(第一信号用コンタクト141、第二信号用コンタクト142、第三信号用コンタクト143)が挿入される挿入孔22と所要数の前記電力用コンタクト16が挿入される挿入穴24と固定具16が挿入される装着孔26と相手コネクタ70が挿入される嵌合口20が設けられている。3つの前記信号用コンタクト14(第一信号用コンタクト141、第二信号用コンタクト142、第三信号用コンタクト143)は圧入や引っ掛け(ランス)や溶着等によって固定され、前記電力用コンタクト16も圧入や引っ掛け(ランス)や溶着等によって固定されている。前記固定具18は圧入や溶着によって固定されている。前記挿入孔22と前記挿入穴24の配列は、客先仕様(要求)によって適宜設計する。前記装着孔26は少なくとも長手方向両側に設けられ、基板への保持力によってはその他の部分(例えば長手方向の中央部分)に設ける場合もある。本実施例では幅方向に3列に配置され、また、前記挿入孔22は、0.5〜5.08mm長手方向のピッチをずらして配置されている。つまり、図1のコネクタ10に対応するためには、幅方向右側の挿入孔22を図2の左側(矢印「イ」方向)に1.27mmずらし、幅方向左側の挿入孔22を図2の右側(矢印「イ」方向の反対側)に2.54mmずらす構造にすればよいが、前記挿入孔22の配列は、これとは逆であってもよい。本実施例では、図2(A)、(C)のように、幅方向全てに前記挿入孔22(3列)が設けられている。このように、幅方向全てに前記挿入孔22を設けることで、前記コンタクト14の圧入深さや2分割されて接続部32の長さを考慮することにより3つの前記信号用コンタクト14(第一信号用コンタクト141、第二信号用コンタクト142、第三信号用コンタクト143)がどこにも挿入(圧入)できるようにしている。前記挿入孔22、前記挿入穴24及び前記装着孔26の形状・大きさは、それぞれの挿入されるコンタクト13、16及び固定具18が挿入できればよく、それぞれの挿入されるコンタクト13、16及び固定具18の形状・大きさや保持力や強度を考慮して適宜設計する。前記信号用コンタクト14と前記電力用コンタクト16の配列の仕方は、客先仕様によって適宜設計する。
【0019】
前記ハウジング12には、相手コネクタ70との誤嵌合防止手段が施されている。該手段としては、嵌合口20の形状によって行うこと(例えば、台形形状にする)やガイドポスト及びキーを配置することによって行われることが多い。本実施例では、ガイドポスト及びキーを配置することによって行っている。つまり、相手コネクタ側にガイドポストを配置し、本コネクタ10側にキーとしての溝を配置している。
【0020】
次に、固定具18について説明する。固定具18は金属製であり、公知技術のプレス加工によって製作されている。固定具18の材質としては、バネ性や加工性などが要求されるので、黄銅やベリリウム銅やリン青銅等を挙げることができる。前記固定具18は図9のように逆略T字形の板状をし、少なくとも基板80に係合する係止部34と前記ハウジング12に固定される固定部30と前記ハウジング12の圧入深さを位置決めする位置決め部38を備えている。前記係止部34は2枚の基板80、80に係合するために2分割されている。図9のように、図面の左右方向に分かれている。前記固定具18は幅方向に1枚配置されるものであり、2分割された前記係止部34の長さは同一になっている。
【0021】
前記固定部18は、保持力や加工性や強度等を考慮して適宜設計しており、本実施例では圧入により固定している。
前記位置決め部38の形状・大きさは、役割や加工性やコネクタ10の小型化等を考慮して適宜設計している。
【0022】
図7及び図8に基づいて、別の信号用コンタクト14と該信号用コンタクト14を固定するハウジング12について説明する。ここでは、上述した内容と相違する部分について説明する。
上述した3つの前記信号用コンタクト14(第一信号用コンタクト141、第二信号用コンタクト142、第三信号用コンタクト143)の相違部分は、前記接続部32の形状である。前記第三信号用コンタクト143は変更がなく、前記第一信号用コンタクト141と前記第二信号用コンタクト142の接続部32が相違する。つまり、本実施例では、前記第一信号用コンタクト141の接続部32を図7の奥側(矢印「ロ」方向)に1.27mm折曲げ、前記第二信号用コンタクト142の接続部32を図7の奥側(矢印「ロ」方向)に2.54mm折曲げた。
図7の3つの前記信号用コンタクト14(第一信号用コンタクト141、第二信号用コンタクト142、第三信号用コンタクト143)を用いた前記ハウジング12の相違する部分は、3つの前記信号用コンタクト14(第一信号用コンタクト141、第二信号用コンタクト142、第三信号用コンタクト143)の折曲部分の逃げ溝が接続部側に設けられているだけである。図7(A)の前記第一信号用コンタクト141を図8の嵌合口20内の幅方向の中央に配置し、図7(B)の前記第二信号用コンタクト142を図8の嵌合口20内の幅方向の右側(図8の上側)に配置し、図7(C)の前記第三信号用コンタクト143を図8の嵌合口20内の幅方向の左側(図8の下側)に配置している。本実施例では一方方向にのみ折曲げたが、1本のコンタクトを基準にして振り分けにしても良いし(例えば、第一信号用コンタクト141をロ方向に1.27mm折曲げ)、第二信号用コンタクト142をロ方向と反対方向に1.27mm折曲げる)、また、本実施例では前記第三信号用コンタクトを基準したが、3本の信号コンタクト14のうちどのコンタクトを基準にしてもよい。本実施例では、このように3つの前記信号用コンタクト14(第一信号用コンタクト141、第二信号用コンタクト142、第三信号用コンタクト143)を配置したが、2分割した前記接続部32同士が接触することなく、かつ、前記接続部32が2枚の基板80に接続できれば、どのように配置してもよい。
【0023】
図10から図11に基づいて、略垂直に配置された2枚の基板80、80に接続する本発明の別の一実施例について説明する。
図10(A)は信号コンタクトが幅方向に3本配列され、嵌合口側(相手コネクタ挿入側)よりみたコネクタの斜視図であり、(B)は接続部側からみたコネクタの斜視図である。図11(A)は図10に対応する第一信号用コンタクトの斜視図であり、(B)は図10に対応する第二信号用コンタクトの斜視図であり、(C)は図10に対応する第三信号用コンタクトの斜視図である。図12は図10に対応する電力用コンタクトの斜視図である。図13(A)は略垂直に配置された2枚の基板に接続され、かつ、相手コネクタが挿入された状態の信号用コンタクト部分の断面図であり、(B)は略垂直に配置された2枚の基板に接続され、かつ、相手コネクタが挿入された状態の電力用コンタクト部分の断面図である。図14(A)は図11(A)とは別の第一信号用コンタクトの斜視図であり、(B)は図11(B)とは別の第二信号用コンタクトの斜視図であり、(C)は図11(C)とは別の第三信号用コンタクトの斜視図である。図15(A)は図11のコンタクトに対応するハウジングの斜視図であり、(B)は図14のコンタクトに対応するハウジングの斜視図である。図16は図9とは別の固定具の斜視図である。
本実施例の本発明のコネクタ10は、主にハウジング12と3つの信号用コンタクト14(第一信号用コンタクト141、第二信号用コンタクト142、第三信号用コンタクト143)と電力用コンタクト16を備えている。
以下の説明では、図1から図9との相違点についてのみ説明する。
【0024】
最初に、図11(A)の第一信号用コンタクト141について説明する。前記第一信号用コンタクト141は図11(A)のように倒略T字形状をし、少なくとも前記相手コネクタ70と接触する接触部28と2つの基板80、80に接続する接続部32と前記ハウジング12に固定する固定部30を備えている。図7(A)と相違するのは、接続部32の形状である。2分割されている点は同じだが、その方向が相違する。一方の接続部32は前記ハウジング12の底面と並行方向に、他方の接続部32は前記ハウジング12の底面と垂直方向に分割されている。前記第一信号用コンタクト141は図7(A)同様に、中央に配置され、それぞれの接続部32、32の長さは垂直に配置された2枚の基板80、80に接続できるように適宜設計する。
【0025】
2番目に、図11(B)の第二信号用コンタクト142について説明する。前記第二信号用コンタクト142は図11(B)のように倒略T字形状をし、少なくとも前記相手コネクタ70と接触する接触部28と2つの基板80、80に接続する接続部32と前記ハウジング12に固定する固定部30を備えている。図7(B)と相違するのは、接続部32の形状である。2分割されている点は同じだが、その方向が相違する。一方の接続部32は前記ハウジング12の底面と並行方向に、他方の接続部32は前記ハウジング12の底面と垂直方向に分割されている。前記第二信号用コンタクト142は図7(B)同様に、幅方向の右側(図10の上側)に配置されるものであり、それぞれの接続部32、32の長さは垂直に配置された2枚の基板80、80に接続できるように適宜設計する。
【0026】
3番目に、図11(C)の第三信号用コンタクト143について説明する。前記第三信号用コンタクト143は図11(C)のように倒略T字形状をし、少なくとも前記相手コネクタ70と接触する接触部28と2つの基板80、80に接続する接続部32と前記ハウジング12に固定する固定部30を備えている。図7(C)と相違するのは、接続部32の形状である。2分割されている点は同じだが、その方向が相違する。一方の接続部32は前記ハウジング12の底面と並行方向に、他方の接続部32は前記ハウジング12の底面と垂直方向に分割されている。前記第三信号用コンタクト143は図7(C)同様に、幅方向の左側(図10の下側)に配置されるものであり、それぞれの接続部32、32の長さは垂直に配置された2枚の基板に80、80接続できるように適宜設計する。
【0027】
次に、電力用コンタクト16について説明する。電力用コンタクト16は金属製であり、公知技術のプレス加工によって製作されている。電力用コンタクト16の材質としては、バネ性や導電性などが要求されるので、黄銅やベリリウム銅やリン青銅等を挙げることができる。
前記電力用コンタクト16は少なくとも前記相手コネクタ70と接触する接触部28と2つの基板80、80に接続する接続部32と前記ハウジング12に固定する固定部30を備えている。図4と相違するのは、接続部32の形状である。2分割されている点は同じだが、その方向が相違する。一方の接続部32は前記ハウジング12の底面と並行方向に、他方の接続部32は前記ハウジング12の底面と垂直方向に分割されている。前記電力用コンタクト16は図12同様に、前記電力用コンタクト16は幅方向に1枚配置されるものであり、それぞれの接続部32、32の長さは垂直に配置された2枚の基板80、80に接続できるように適宜設計する。
【0028】
図11の信号用コンタクト14に対応するハウジング12について、図15(A)に基づいて説明する。ここでは、図2のハウジング12との相違点についてのみ説明する。相違点としては、接続部側で幅方向の一方側(コンタクトの接続部が突出しない側)に壁が設けられている点である。
【0029】
次に、固定具18について説明する。固定具18は金属製であり、公知技術のプレス加工によって製作されている。固定具18の材質としては、バネ性や加工性などが要求されるので、黄銅やベリリウム銅やリン青銅等を挙げることができる。前記固定具18は図16のように逆略T字形の板状をし、少なくとも基板80に係合する係止部34と前記ハウジング12に固定される固定部30と前記ハウジング12の圧入深さを位置決めする位置決め部38を備えている。図9と相違するのは、係止部34の形状である。2分割されている点は同じだが、その方向が相違する。一方の係止部34は前記ハウジング12の底面と並行方向に、他方の係止部34は前記ハウジング12の底面と垂直方向に分割されている。前記固定具18は図16同様に、前記固定具18は幅方向に1枚配置されるものであり、それぞれの係止部34、34の長さは垂直に配置された2枚の基板80、80に接続できるように適宜設計する。
【0030】
図14及び図15に基づいて、図11とは別の信号用コンタクト14と該信号用コンタクト14を固定するハウジング12について説明する。ここでは、上述した内容と相違する部分について説明する。
上述した3つの前記信号用コンタクト14(第一信号用コンタクト141、第二信号用コンタクト142、第三信号用コンタクト143)の相違部分は、前記接続部32の形状である。前記第三信号用コンタクト143は変更がなく、前記第一信号用コンタクト141と前記第二信号用コンタクト142の接続部32が相違する。つまり、本実施例では、前記第一信号用コンタクト141の接続部32を図15の奥側(矢印「ハ」方向)に1.27mm折曲げ、前記第二信号用コンタクト142の接続部32を図15の奥側(矢印「ハ」方向の反対側)に2.54mm折曲げた。
図8と図15(B)の3つの前記信号用コンタクト14(第一信号用コンタクト141、第二信号用コンタクト142、第三信号用コンタクト143)を用いた前記ハウジング12の相違する部分は、接続部側で幅方向の一方側(コンタクトの接続部が突出しない側)に壁が設けられている点である。図14(A)の前記第一信号用コンタクト141を図15の嵌合口20内の幅方向の中央に配置し、図14(B)の前記第二信号用コンタクト142を図15の嵌合口20内の幅方向の右側(図15の上側)に配置し、図14(C)の前記第三信号用コンタクト143を図15の嵌合口20内の幅方向の左側(図15の下側)に配置している。本実施例では一方方向にのみ折曲げたが、1本のコンタクトを基準にして振り分けにしても良いし(例えば、第一信号用コンタクト141をロ方向に1.27mm折曲げ)、また、本実施例では前記第三信号用コンタクトを基準したが、3本の信号コンタクト14のうちどのコンタクトを基準にしてもよい。
【0031】
「複数(本実施例では3本)の信号用コンタクトを1対とし、1対の信号用コンタクトの接続部を分割するとともに前記接続部を略並行若しくは略垂直に配置される2枚の基板に接続している」点にも特徴がある。つまり、1対の信号用コンタクトの各々の信号用コンタクトのピッチを長手方向で0.5〜5.08mmの範囲でずらすか、1対の信号用コンタクトの1本以外の各々の信号用コンタクトを折り曲げることで長手方向に0.5〜5.08mmの範囲でピッチをずらすか(1対の信号用コンタクトは幅方向に1列に配置されている)している。
本実施例では、上述のように、3本の信号用コンタクトを1対としている。つまり、幅方向の中央の信号用コンタクトを基準に幅方向の左右の信号用コンタクトを長手方向のいずれか一方に1.27mmずらすことにより行う場合や、幅方向の中央の信号用コンタクトを基準に幅方向の左右の信号用コンタクトをいずれか一方に1.27mm折曲ずらす場合により行っている(3本の信号用コンタクトは幅方向に1列に配置されている)。基準となる位置は、1対(3本)の信号用コンタクトのどの部分にしてもよい。
【0032】
上述した実施例は、ピン(雄)タイプのコンタクト14を使用したプラグコネクタ10について説明したが、本発明の特徴を利用したものは、ソケット(雌)タイプのコンタクトに使用するソケットコネクタであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明の活用例としては、大型コンピュータやサーバ等の電気又は電子機器に使用されるコネクタに活用され、特に相手コネクタが挿入される嵌合口を有するとともに2つの基板に接続できるコネクタの構造に関するものである。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】(A) 信号コンタクトが幅方向に3本配列され、嵌合口側(相手コネクタ挿入側)よりみたコネクタの斜視図である。(B) 接続部側からみたコネクタの斜視図である。(C) (A)のA部拡大図である。
【図2】(A) 嵌合口側よりみたハウジングの斜視図である。(B) 接続側よりみたハウジングの斜視図である。(C) (A)のC部拡大図である。
【図3】(A) 第一信号用コンタクトの斜視図である。(B) 第二信号用コンタクトの斜視図である。(C) 第三信号用コンタクトの斜視図である。
【図4】電力用コンタクトの斜視図である。
【図5】(A) 略並行に配置された2枚の基板に接続され、かつ、相手コネクタが挿入された状態の信号用コンタクト部分の断面図である。(B) 略並行に配置された2枚の基板に接続され、かつ、相手コネクタが挿入された状態の電力用コンタクト部分の断面図である。
【図6】(A) 図1とは別の信号コンタクトが幅方向に3本配列され、嵌合口側(相手コネクタ挿入側)よりみた図1とは別のコネクタの斜視図である。(B) 接続部側からみた図1とは別のコネクタの斜視図である。(C) (A)のB部拡大図である。
【図7】(A) 図3(A)とは別の第一信号用コンタクトの斜視図である。(B) 図3(B)とは別の第二信号用コンタクトの斜視図である。(C) 図3(C)とは別の第三信号用コンタクトの斜視図である。
【図8】図7のコンタクトに対応するハウジングの斜視図である。
【図9】固定具の斜視図である。
【図10】(A) 信号コンタクトが幅方向に3本配列され、嵌合口側(相手コネクタ挿入側)よりみた別のコネクタの斜視図である。(B) 接続部側からみた別のコネクタの斜視図である。
【図11】(A) 図10に対応する第一信号用コンタクトの斜視図である。(B) 図10に対応する第二信号用コンタクトの斜視図である。(C) 図10に対応する第三信号用コンタクトの斜視図である。
【図12】図10に対応する電力用コンタクトの斜視図である。
【図13】(A) 略垂直に配置された2枚の基板に接続され、かつ、相手コネクタが挿入された状態の信号用コンタクト部分の断面図である。(B) 略垂直に配置された2枚の基板に接続され、かつ、相手コネクタが挿入された状態の電力用コンタクト部分の断面図である。
【図14】(A) 図11(A)とは別の第一信号用コンタクトの斜視図である。(B) 図11(B)とは別の第二信号用コンタクトの斜視図である。(C) 図11(C)とは別の第三信号用コンタクトの斜視図である。
【図15】(A) 図11のコンタクトに対応するハウジングの斜視図である。(B) 図14のコンタクトに対応するハウジングの斜視図である。
【図16】図9とは別の固定具の斜視図である。
【符号の説明】
【0035】
10 コネクタ
12 ハウジング
13 コンタクト
14 信号用コンタクト
141 第一信号用コンタクト
142 第二信号用コンタクト
143 第三信号用コンタクト
16 電力用コンタクト
18 固定具
20 嵌合口
22 挿入孔
24 挿入穴
26 装着孔
28 接触部
30 固定部
32 接続部
34 係止部
36 接触片
38 位置決め部
70 相手コネクタ
80 基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
相手コネクタと接触する接触部と基板と接続する接続部を有する複数のコンタクトと、相手コネクタが挿入される嵌合口と前記コンタクトが配列・保持される挿入孔を有するハウジングを備えるコネクタにおいて、
前記コンタクトの接続部は2分割され、2分割された前記接続部が2枚の基板と接続されるとともに相手コネクタと嵌合されることを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
前記コンタクトが幅方向に複数配置されている場合に、各々の前記コンタクトのピッチを長手方向に0.5〜5.08mmずらし、略並行若しくは略垂直に配置される2枚の基板に接続されるとともに相手コネクタと嵌合されることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
【請求項3】
前記コンタクトが幅方向に複数配置されている場合に、各々の前記コンタクトの接続部を長手方向にピッチをずらして折曲げ、前記接続部を略並行若しくは略垂直に配置される2枚の基板に接続されるとともに相手コネクタと嵌合されることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
【請求項4】
前記ハウジングの嵌合口内に相手コネクタとの誤挿入防止手段を設けることを特徴とする請求項1、2または3記載のコネクタ。
【請求項5】
前記ハウジングの長手方向両側に固定具を配置し、前記固定具の基板への係止部を前記コンタクト同様に2分割にするとともに2分割した前記係止部を2枚の基板と接続することを特徴とする請求項1、2または3、4記載のコネクタ。
【請求項6】
前記コンタクトは信号用コンタクトと電力用コンタクトとからなり、前記電力用コンタクトの接触部は千鳥の3枚分割にすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載のコネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2009−54306(P2009−54306A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−217081(P2007−217081)
【出願日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【出願人】(000208835)第一電子工業株式会社 (182)
【Fターム(参考)】