説明

コンテナの警備および監視

【解決手段】 部材の一端部を弾力的に、且つ取り外し自在に挟み込む支持部を有する装置である。前記装置の1つの実施形態において、前記支持部の追加部分は、前記支持部の導電体部に感知構造を動作可能なように接続することができる。前記装置の別の実施形態では、その支持部に、前記支持部上の無線通信部に接続される回路を有する追加部分を有する。前記装置のまた別の実施形態では、その支持部上に構造を有するものであって、その部材は可動ドアである。別の実施形態では、可視光に反応するコンテナ内部光感知部を有するコンテナ警備システムに関するものである。また別の実施形態では、支持部と、可動ドア係合部材と、前記部材の動きに反応する検出部とを有する監視装置に関するものである。前記支持部は、ドアの端部で支持されるように設定可能である。あるいは代わりに、前記監視装置に、前記検出部に応答し、前記装置の無線通信部と接続される回路を含めることもできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全般に、コンテナの監視および警備に関するものであり、より具体的には、運送用コンテナの自動監視および警備を提供する装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
異なる様々な製品が、貨物専用コンテナで運搬される。荷送人によって製品がコンテナに納められた後、コンテナのドアは閉じられ、何らかの形で施錠される。次に、そのコンテナは輸送先へ輸送され、輸送先で受取人によって開錠され、貨物が降ろされる。
【0003】
多くの場合、前記荷送人にとって、前記コンテナの輸送中に何らかの監視手段があることは有益である。例えば、前記コンテナ内の貨物が、コンピュータまたはその他の電子機器のような比較的高価な製品である場合に、輸送中に前記コンテナの警備が行われていない間に、貨物を盗むために前記コンテナに入り込む者が現れるかもしれない。あるいは、前記コンテナの貨物が生鮮果物のような物品であれば、腐敗を回避若しくは最小限にするために、温度や湿度といった環境条件を常時監視することが有益である場合がある。
【0004】
警備および/または監視を提供するためにコンテナの監視人を常時置くことは、コスト的に実用性がない。このため、これまでに、ある程度の自動警備および/または監視を提供するための電子システムが開発されてきた。これらの既存システムは、一般に、それらが意図する目的を十分に果たすものであるが、必ずしもあらゆる点で満足のいくものではなかった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
図1は、コンテナ11および警備・監視装置12を含む器具10の透視図である。前記警備・監視装置12は、本発明の特徴を具体化したものであるが、これについては、後に詳細に説明する。
【0006】
前記コンテナ11は、従来のよく知られた運送用コンテナであって、具体的には、ISO規格668:1995(E)シリーズ1海上コンテナとして知られる産業規格に準拠したものである。現在、商業用に使われているコンテナの大半が、このISO規格に準拠するものである。この特定の種類のコンテナを、図において例として用いているが、本発明は、この特定の種類のコンテナ若しくは一般のコンテナに限定されるものではない。
【0007】
前記コンテナ11は、前記コンテナ内の図示せず部分である床が木または金属製であるのを除き、ほぼ全体が鉄鋼若しくはアルミニウム製である。前記コンテナ11は、ほぼ四角形の大きな開口部14をその一端に有する。2つの長方形のドア16、17は、離間された各々の縦軸18、19を中心とした回転動作を可能にするヒンジによって支えられている。前記軸18、19は、前記開口部14の側部の端の近くに、それぞれ位置している。図1において、前記ドア16、17はそれぞれ閉じられた位置で示されており、各ドアはこの位置から外側に約90度〜270度旋回して、図示せず開かれた位置に達することが可能である。
【0008】
前記各々のドア16、17は、それぞれに付随する旋回軸18または19に近接して位置する縦の外端21または22を有する。加えて、前記各々のドア16、17は、それぞれに内端部23または24を有する。前記ドア16、17が図1の閉じられた位置にあるとき、前記内端部23、24は、間に細い間隙を置いて近接している。前記ISO規格に従い、前記ドア16、17の内端部23、24は、それぞれほぼ長方形をした金属部品であって、断面積は約45mm x 95mmである。例えば、前記ドアの端部23、24は、このサイズの長方形鉄鋼チューブである場合がある。
【0009】
前記ドア16、17を閉じられた位置に固定するために、前記ドア16には、前記ドア上で回転可能に支持されている2本の縦棒31、32が備わっており、前記ドア17には、前記ドア上で回転可能に支持されている2本の縦棒33、34が備わっている。各棒31〜34には、ハンドル36〜39がある。前記各々のハンドル36〜39を手動で動かすことによって、前記棒31〜34を施錠位置と開錠位置の間で移動させることができる。前記施錠位置においては、各ハンドルは、付随するドアに取り付けられた保定用ブラケットと係合して固定される。各棒が、それぞれの施錠位置と開錠位置の間で旋回するにつれ、各棒の端は、前記コンテナ11の施錠ブラケットまたは施錠凹部との係合と非係合の間を行き来することができる。
【0010】
前記ドア16には、縦に離間された、水平に延びる3つの波形ないし凹部43〜45がある。同様に、前記ドア17には、縦に離間された、水平に延びる3つの波形ないし凹部46〜48がある。
【0011】
前記コンテナ11に、搬送貨物を積み入れた後に、様々な事柄が考慮される。第1の状況は、前記コンテナ内の環境条件を監視可能であることが望ましい場合である。例えば、生鮮果物のような物品は、前記コンテナ11内の環境条件が一定の許容限度の範囲内に保たれれば、より長持ちする場合があり、従って、関係のある環境条件すなわち温度または湿度のような条件を監視することが望ましい。考慮されるもう1つの状況は、前記ドア16、17が出荷の時点で閉じられて施錠された後、前記コンテナがその目的地に到着するまで前記ドアが再び開かれることのないよう、確認するための何らかの警備・監視が望ましい場合である。例えば、前記コンテナの輸送中に、コンピュータやその他の電子機器のような高価な貨物を盗み出すために、誰かが窃盗目的で前記コンテナ11に入り込もうとするかもしれない。このような様々な異なる状況を扱うために、前記装置12は、環境条件とコンテナ侵入の両方を警備・監視する能力を提供する。
【0012】
図2は、図1の器具の一部を大きく拡大した部分正面図である。前記警備・監視装置12の構造および動作については、後に詳細に説明するが、前記装置12の一部の特徴が、図2に示されている。前記装置12は、弾力性のある金属製支持クリップ61を含む。前記支持クリップ61は、ほぼC形をしており、前記ドア16の長方形の端部24を挟み込むことによって、前記ドア16上の装置12を可動なように支える。盗難防止部品62は、前記ドアの内側で、前記支持クリップ61に配備される。無線通信モジュール63は、前記支持クリップ61の外部に取り付けられており、前記支持クリップ61は、前記無線通信モジュール63を超えて外向きに突き出るタブ64をその一端に有する。前記無線通信モジュール63の突出を比較的低くすることにより、それが引っかかって、他の装置により損傷を受ける可能性を下げる。
【0013】
図3は、前記運送用コンテナを除いた、前記装置12の上面図である。前記弾力性のある金属支持クリップ61は、1つの一体化された部品であって、上述のように、ほぼC形に湾曲している。具体的には、前記支持クリップ61は、離間された脚部71、72と、前記脚部71、72の間にあって、それら脚部の各々の端と連結している湾曲部73とを有する。前記タブ64は、前記脚部71の外側の端に配備され、前記脚部71の残りの部分に向かってわずかに曲げられている。前記脚部72の外側の端は、前記脚部72の本体部分に向けて曲げられた傾斜部77と、前記傾斜部77に向けて曲げられた、追加的傾斜部78とを形作るように曲げられる。前記傾斜部77は傾斜面81を、前記傾斜部78は傾斜面82を形作る。
【0014】
前記装置12を前記ドア16の前記端部24に取り付ける場合(図2)、前記装置12を前記端部24に向けて、矢印83が示す方向に手動で動かす。前記傾斜面76、82は、前記ドア16の端部24の外側の角を係合し、前記支持クリップ61本来の弾力性に抵抗して前記脚部71、72を押し広げるのを助ける。また、前記傾斜部64、78および/または77を手動で掴むことによって、前記脚部71、72を手動で押し広げ、前記装置12を前記ドアの端部23に取り付けることも可能である。
【0015】
前記ドアの端部23が前記支持クリップ61内に完全に挟み込まれた後、前記傾斜面81は、前記ドアの長方形の端部23の内側の角を係合する。前記支持クリップ61の弾力性の作用により、前記傾斜面81は、前記支持クリップ61を、継続的且つ降伏可能なように、前記ドアの端部23に対して前記矢印83の方向に推し進める。これによって、前記支持クリップ61は定位置に維持され、それを不正に取り除こうとする作用に対する抵抗作用を持つ。実際、前記支持クリップ61は、前記端部23上に取り付けられるものであって、前記傾斜面81が前記端部23の内側の角と係合する位置に移動した後は、前記面81と、前記支持クリップ61の弾力性とによって、自動的にその最終位置に納まる可能性が高い。
【0016】
前記装置12を前記ドアの端部23から取り除くには、前記装置12を前記矢印83の反対方向へ手動で引けばよい。前記傾斜面81と前記端部23の内側の角との係合は、前記支持クリップ61の弾力性に抵抗して前記脚部71、72を押し広げるのを助ける。加えて、必要であれば、前記タブ64および前記傾斜部78または77を掴み、手動で引き離すことによって、前記脚部71、72を押し広げるのを助けることもできる。
【0017】
前記脚部71の内側は、ほぼ半球形の複数の隆起86を有し、それらの各々が反対側の前記脚部72に向かって突出している。前記湾曲部73は、その内側に同様の隆起87を複数有する。前記隆起86、87は、前記ドアの端部23に対する前記支持クリップ61の動きに対する抵抗を与える保持構造としての役割を果たす。具体的には、前記隆起は、前記矢印83と逆方向への水平の動きによって起こる前記支持クリップ61の離脱に抵抗すると共に、前記ドアの端部23に沿って前記支持クリップ61が下方へ滑り降りる動きにも抵抗する。前記隆起86、87の代わりに、前記支持クリップ61の内面の1若しくはそれ以上に固定される滑り止めシート88として、保持構造を提供することも可能である。前記シート88は、例えば、ゴムまたはその他の適切な滑り止め材料で作ることができる。
【0018】
センサーモジュール91は、前記支持クリップ61の脚部72に取り付けられる。前記センサーモジュール91の外側筐体は、図3に示されている。この筐体は、鋲またはネジのような留め具89をいくつか使って固定される。前記筐体内に置かれる前記センサーモジュール91は、後に説明する、回路およびその他の構造を有する。前記回路は、温度や湿度など、前記コンテナ内部の環境条件を含む条件を監視可能なセンサーを含む。
【0019】
金属レバー92は、前記盗難防止部品62の背後に配置される。前記盗難防止部品62に対する前記レバー92の動きについては、後に説明する。旋回軸94は、前記レバー92の外側の端近くで固定支持されており、枢動可能にドア係合部材93を支えるものであるが、これについては後に詳細に説明する。開示する本実施形態において、前記部材93はプラスチック製であるが、他の任意の適切な材料で作ることも可能である。前記部材93は、前記ドア17のドアの端部24の内面を摺動可能に係合するドア係合面96を有する。
【0020】
図3には、オプションとして、当業者には既知の装置である読取機97が点線で示されている。前記読取機97は、前記装置12から物理的に分離しているものであって、前記装置12から離れた位置で、前記コンテナの内面上に物理的に取り付けられるものである。前記読取機97は、前記センサーモジュール91内の回路に、98において電気的に接続される。この電気接続としては、例えば、RS−485として知られる産業基準に準拠するインターフェイスが可能である。大まかに説明すると、前記読取機97は、センサーとしての機能を果たすことが可能である。例えば、前記コンテナ11が、当業者には既知のタイプの無線ICタグ(RFID)を取り付けた物品または荷台を含むものである場合、前記読取機97は、無線周波数信号を介して前記タグからの情報を収集し、収集された情報を、98で、前記センサーモジュール91内の前記回路に送ることができる。従って、前記コンテナ内の物品を、自動的且つ継続的に、電子的に監視することができる。
【0021】
図4は、前記装置12の背面透視図である。図を見てわかるように、前記センサーモジュール91の筐体は、貫通する1群の穴101を有する背面を有する。これらの穴101を通し、前記センサーモジュール91内のセンサーは、適度に周辺の空気と接触し、温度や湿度のような条件の正確な検知と監視を行う。図4が示すように、前記盗難防止部品62は、離間された、後方に突出したタブ106、107を有し、これらのタブは、前記レバー92の両端の側部に配置される。図4が示す前記レバー92の部分は、限定的な前後の動きが可能であり、それにより、前記盗難防止部品62に対して近づいたり離れたりするが、これについては後に詳細に説明する。
【0022】
2つのプラスチック支持部111、112は、前記レバー92の外側の端に、間隔を空けて固定取り付けされるものであって、前記旋回軸94を固定支持する。前記ドア係合部材93は、2つの離間された側部を有し、これら側部が前記軸94の両端と連携することにより、前記部材93は、前記軸94を中心として前記レバー92および前記支持部111、112に対して旋回することができる。2つのコイルバネ113、114が、前記支持部111、112の間の前記軸94を囲っている。前記コイルバネ113の一端は前記支持部111に連結され、もう一端は前記部材93に連結される。同様に、前記コイルバネ114の一端は前記支持部112に連結され、もう一端は前記部材93に連結される。前記コイルバネ113、114は、前記部材93を、前記矢印118が示す方向に向けて、前記レバー92に対して旋回させる。
【0023】
図5は、前記装置12の透視底面図であるが、図をわかりやすくするために、一部の構造部品を省いて描出している。具体的には、前記筐体が前記センサーモジュール91から省かれており、前記支持部111、112、バネ113、114、軸94、部材93が、前記レバー92から省かれている。平面金属ベースプレート131は、前記支持クリップ61の脚部72に固定される。開示する本実施形態において、前記ベースプレート131は、両面接着シート132によって前記脚部72に固定される。あるいは代わりに、前記ベースプレート131を、他の任意の便利で適切な方法によって前記脚部72に取り付けることも可能である。
【0024】
前記ベースプレート131は、後方に突出した2つのフランジ133をその両側に有し、各フランジ133には、離間した2つの穴134がある。留め具89(図4)を前記穴134と連携させて前記センサーモジュール91の筐体を保持する。図5において、前記ベースプレート131の左端は、前記支持クリップ61の湾曲部73を超えて外に突出する部分を有し、この部分は、前述のタブ106、107と共に前記盗難防止部品62としての役割を果たす。
【0025】
離間した2つの金属製埋め込みボルト137は、前記ベースプレート131に固定取り付けされる。レバー92は、前記埋め込みボルト137の間をつないでおり、両端に、前記埋め込みボルト137を受け入れる凹部(図示せず)をそれぞれ有し、これにより、前記レバー92の長手方向の大きな動きが防がれる。前記埋め込みボルト137の間に固定器具138があり、この固定器具は、摩擦抵抗で前記埋め込みボルト137をぴったりと受け入れる穴を有する。前記レバー92は、前記固定器具138に近接して平行に延びる旋回軸を中心に揺動若しくは旋回することができる。円錐状コイルバネ139は、前記ベースプレート131と前記レバー92の右端との間に配置される。前記バネ139が、弾力性によって前記レバー92の右端を後方すなわち前記ベースプレート131から離れる方向へ推し進めることにより、前記レバー92の左端は、弾力性によって、矢印140が示すように前方へ推し進められる。
【0026】
互いに平行な4つの円筒状支持部140は、前記ベースプレート131の四隅にそれぞれ1つずつ固定されており、外側に突出している。基板142は、前記支持部141の外側の端に、複数のネジ143によって固定されている。前記装置12は、図示せず電池を含み、この電池は、前記回路基板142の回路を含む前記装置12内の回路に電力を供給する。図5は図であるため、前記回路基板142上に取り付けられるすべての回路構成要素はここに示されていない。代わりに、図5は、本発明を理解する上で関係のある、選ばれた構成要素のみを示している。
【0027】
この点に関し、4つのソケット151〜154はすべて、前記レバー92から離れて、前記回路基板142の反対側の側面に取り付けられ、それぞれが、前記回路基板142上の回路の一部であるバスに、電気的に接続される。前記ソケット151〜154により、前記装置12へのセンサーの取り外しを、モジュール式に容易に行うことが可能になる。図5は、前記ソケット151に挿入される、取り外し自在な温度センサー157と、前記ソケット152に挿入される、取り外し自在な湿度センサー158とを示している。前記ソケット153、154は、空の状態で図示されているが、例えば、圧力センサー、モイスチャーセンサー、振動センサー、衝撃センサー、放射線センサー(放射性排出物検出のため)、および/またはガスセンサー(水素、シアン化物、ホスゲン等、有害または毒性ガス検出のため)など、その他のタイプのセンサーを受け入れることが可能である。
【0028】
光電セルのような既知のタイプの光センサー162を、前記回路基板142の一端に近接して取り付ける。前記センサーモジュール91の筐体は、その片側に小さな開口部を有するが、これは図示せず。この開口部は、前記光センサー162に近接しており、この開口部を通して、前記光センサー162は、前記コンテナ内に可視光があるかどうかを監視する。
【0029】
リボンケーブル164の一端は、前記回路基板142に電気接続されている。前記リボンケーブル164は、前記回路基板142から、前記レバー92と前記ベースプレート131と前記支持クリップ61の脚部72との整合された開口部を通って延び、前記湾曲部73の内面と前記支持クリップ61の脚部71とに沿って延びる。前記リボンケーブル164は、前記支持クリップ61の内面に接着固定されるが、その他の適切な代替方法で定位置に固定することも可能である。前記リボンケーブル164は、次に、前記脚部71の開口部167を通り、前記無線通信モジュール63へと延びる。前記リボンケーブル164のこの一端を、前記無線通信モジュール63内に配備される回路(図示せず)に電気接続する。
【0030】
図6は、前記装置12の透視上面図であって、図5と同一の構造を示すが、異なる角度の視点から描かれている。図6は、前記レバー92に固定取り付けされたストップ174を示しており、前記ストップは、前記回路基板142を係合することにより、前記レバー92のこの一端が、前記コイルバネ139の作用で前記回路基板142の方へ向けて移動するのを制限することができる。図6は、前記リボンケーブル164の一端に配備されるヘッダーまたはコネクタ176も示しており、これを用いて、前記リボンケーブル164を前記回路基板142へ電気接続する。
【0031】
2つのホール効果センサー177、178は、前記回路基板142の、前記レバー92と面する側面に配備されるものであって、近接センサーとしての役割を果たす。2つの磁石181、182は、各々の磁石が前記ホール効果センサー177、178の1つと整合されるように、前記レバー92との近接した一端に固定設置される。前記レバー92の相互旋回動作につれて、前記磁石181、182は、前記ホール効果センサー177、178に近づいたり遠ざかったりして、前記ホール効果センサーを作動および作動停止させる磁場発生器として働く。前記ストップ174により、前記磁石181、182は、確実に前記センサー177、178の近くに来ることが可能となるが、前記センサーに接触することはないので、例えば、前記磁石またはセンサーの損傷または磨耗を避けることができる。
【0032】
前述の説明は、前記警備・監視装置12を、取り外し自在な方法で前記コンテナ11のドア16に取り付ける方法と、前記ドアから取り外す方法についてのものであった。次に、前記装置12の操作について簡単に説明する。この説明の目的上、前記装置12はすでに前記ドア16の端部23に設置されているものと仮定する。
【0033】
図5を参照して説明すると、前記レバー92の1方向への旋回動作を推し進める前記コイルバネ139の弾性作用は、前記レバー92の反対側の端を前記矢印140の方向、すなわち前記コンテナの内部から遠ざかる方向へと推し進める。加えて、図4を参照して説明すると、前記コイルバネ113、114は、前記矢印118の方向への前記ドア係合部材93の旋回動作を推し進めるものであって、これはすなわち、前記ドア係合面96が、前記コンテナの内部から遠ざかる方向へ推し進められることを意味する。前記バネ139と前記バネ群113、114を選択することによって、前記部材93に対する前記バネ群113、114の集合作用力が生じるが、この作用力は、前記バネ139が前記レバー92を通して及ぼす作用力よりも大きい。言い換えれば、前記ドア係合面96に外部力がかかると、前記レバー92は、前記部材93が前記レバー92に対して旋回する前に、前記センサーモジュール91に対して旋回する。
【0034】
具体例として、前記装置12が設置された前記コンテナのドア16は閉じられた位置にあり、前記コンテナのドア17はその開かれた位置から閉じられた位置へと移動されると仮定する。前記ドア17の端部24は、前記部材93上のドア係合面96を係合し、前記部材93を前記コンテナの内部へと押す。前記部材93が内向きに移動するにつれ、前記部材93は、当初はレバー92に対して旋回せず、前記レバー92が、前記コイルバネ139の力に抵抗して旋回する。前記コイルバネ139は圧縮され、図6を参照して説明すると、前記磁石181、182は前記ホール効果センサー177、178から遠ざかる方向に動く。
【0035】
ある時点で、前記レバー92は、その旋回動作の有効範囲の終点に到達する。すると、前記ドア17が閉じ続けるにつれ、前記レバー92は静止のまま留まり、前記ドア17が閉じられた位置に至るまで、前記ドア係合部材93が前記軸94を中心に前記レバー92に対して旋回する。様々なバネの相対強度を付随する前記可動部材93を提供することによって、前記レバー92は、たとえ前記ドア16、17が完全に同一平面上になくても、あるいはそれらのドアの一方に湾曲ないし何らかの歪みがあっても、確実にその作動位置に移動してそこに留まる。すなわち、前記可動部材93および前記バネ群の相対強度によって、前記可動部材93は、前記コンテナの2つのドアの位置に不整合若しくは遊びがあってもそれを許容することができるようになり、同時に、前記レバー92は、前記ドア17がその閉じられた位置から、若しくはその閉じられた位置へと移動するにつれて、前記レバーの作動および作動停止位置の間を確実に移動することができる。
【0036】
ここで、前記コンテナのドア16、17の双方を動かして閉じられた位置に固定し、前記コンテナ11を遠隔目的地に向けて発送すると仮定する。さらに、前記目的地への前記コンテナの輸送途上で、何者かが許可なく前記ドア17を開くと仮定する。前記ドア17が開かれるにつれ、前記バネ113、114は、まず、前記ドア係合部材93をその元の位置へ戻す方向に旋回させるが、その間、前記レバー92は静止している。次に、前記ドア17が開かれ続けるにつれ、前記バネ139は、前記レバー92を、図6が示す元の位置へ戻す方向に旋回させる。これが生じると、前記磁石181、182は、前記ホール効果センサー177、178と近接する位置へ戻る。これにより、前記ホール効果センサー177、178からの出力信号が変わり、前記回路基板142の回路はこの変化を検出することができる。
【0037】
前記回路基板142の回路は、次に、前記リボンケーブル164を通して前記無線通信モジュール63へ信号を送信する。前記モジュール63は、既知のタイプの無線周波数(RF)アンテナ(図示せず)と、無線トランシーバおよびマイクロプロセッサを含む既知のタイプの支持回路(図示せず)とを含む。前記無線通信モジュール63は、前記コンテナのドア17が開かれたことを示す無線信号を送信することによって、前記リボンケーブル164を通して受信される情報に対して応答することができる。遠隔地にある既知のタイプの読取機(図示せず)は、この無線信号を受信し、適切な措置を採ることができる。例えば、警備員を派遣して、前記コンテナ11を調査することができ、場合によっては、許可なく前記コンテナを開いた人物を取り押さえることができる。
【0038】
前記部材93、バネ113、114、レバー92、バネ139、磁石181、182、ホール効果センサー177、178の集合全体を、前記コンテナのドアの閉じられた状態を監視する感知部として考慮することができる。この感知部内で、前記バネ113、114、前記レバー92、前記バネ139、前記磁石181、182、前記ホール効果センサー177、178の集合全体は、前記部材93の動きを検出するための検出装置として働き、前記磁石181、182および前記センサー177、178は、前記検出装置内の感知装置として有効に働く。
【0039】
図5を参照して説明すると、上述したように、前記光センサー162は、前記コンテナ内にある可視光の量を監視する。前記コンテナの両方のドアが閉じられていれば、前記コンテナの中は通常暗い。一方、どちらかのドアが開かれていれば、あるいはコンテナの壁に穴など何らかの欠損があれば、前記コンテナの中に周囲光が入ることがあり得る。また、たとえ前記コンテナが閉じられていても、懐中電灯のような装置によって前記コンテナ内に可視光を発生させることもできる。前記コンテナ内に可視光が存在すれば、前記光センサー162はその光を検出し、前記センサーが前記回路基板142の回路へ送信する出力信号を変える。この回路は、次に、前記リボンケーブル164を介して前記無線通信モジュール63へ信号を送信することができ、それにより、ドアが開けられた様子であることを伝える無線信号が送信される。これを受け、警備員を前記コンテナへ派遣することができる。
【0040】
さらに、図5を参照して説明すると、前記センサー157、158のそれぞれは、環境条件など、前記コンテナ内部の条件を監視する。前記センサー157、158からの出力信号は、前記回路基板142の回路によってそれぞれ監視される。開示している本実施形態において、上述のように、前記センサー157は温度センサーである。前記コンテナが生鮮果物の輸送に使われるものであって、夏の猛暑の時期に何らかの理由により前記コンテナ輸送に不測の遅延が生じたと仮定する。前記回路基板142の回路により、前記生鮮果物の急速な腐敗が見込まれる温度まで前記コンテナ内の温度が上昇したことが検知されれば、前記回路は前記リボンケーブル164を介して前記無線通信モジュール63へ信号を送信することができ、前記モジュールはそれを受け、前記果物が腐敗する前に状況改善のための適切な措置を人間が講じることができるように、適切な警告を含む無線信号を送信することができる。
【0041】
図3を参照して説明すると、前記読取機97があり、前記コンテナ内にRFIDタグを付けられた製品または荷台がある場合、前記読取機97は、それらのタグからの情報を収集することができ、それによって、例えば前記コンテナ内の在庫を調べて監視することができる。前記コンテナ内の何かが(そのRFIDタグと共に)除去されれば、前記読取機97はそれを検出する。前記読取機97は、そのインターフェイス98を介して前記回路基板142の回路と通信する。前記読取機97か前記回路のいずれかが、問題があると決定した場合、前記リボンケーブル164を介して前記無線通信モジュール63へ信号を送信することができ、それを受けて、前記モジュールは、問題について知らせる無線信号を送信することができる。
【0042】
前記装置12についてよく知っている者が、閉じられたコンテナドアの前記端部23と24との隙間に薄い物を挿入することによって、前記装置の操作を不能にしようと試みることがあるかもしれない。これを困難にするか、あるいは不可能にするために、前記装置12には、前記盗難防止部品62が含まれる。より具体的に説明すると、前記盗難防止部品62がなければ、薄い物をドアとドアの間に挿入することができるので、それを用いて前記レバー92を作動位置に保持したまま、前記ドア17を開くことができる。その結果、前記装置12が問題の検出と警報の発生をしないということがあり得る。しかし、前記盗難防止部品62は、前述のような挿入物が容易に前記レバー92に接触することのないように防ぐ障害物としての役割を果たす。さらに、前記タブ106、107を前記盗難防止部品62の上端および下端に配備することにより、前記盗難防止部品62の上部または下部のいずれかの周囲に薄い物を挿入することを困難にする。
【0043】
上述のように、前記弾力性のある支持クリップ61は、取り外し自在な方法で前記装置12をコンテナに固定するものである。この点が、例えば、接着剤、ボルト、鋲などでコンテナに永久的または半永久的に取り付けられる既存の様々な装置とは異なる。前記弾力性のある支持クリップ61は、迅速且つ容易に前記装置12を設置および取り外しすることを可能にする。これにより、前記装置12の所有者は、前記装置12を、1つのコンテナからまた別のコンテナへと、必要に応じて容易に移動することが可能となる。この点に関連して述べると、荷送人はコンテナを賃借することが多く、貨物の警備と監視について心配するのは、前記コンテナの所有者よりも、むしろ前記荷送人である。前記装置12は、荷送人が所有できるものであって、賃借したコンテナに前記荷送人が容易に設置することができ、前記コンテナの所有者にそれを返却するときに容易に取り外すことが可能なものである。上述のように、前記装置12は、特定のISO規格と適合性のある設計であって、現在、商業用に使用されている大半のコンテナは、この特定のISO規格に準拠するものである。従って、荷送人は、1つの前記装置12を、大半の商業用コンテナのコンテナからコンテナへと容易に移し変えて設置し、使用することができる。当然、前記装置12をこの特定のタイプの運送用コンテナと合わせて使用することは有益であるが、前記装置12は、このタイプのコンテナとの使用に限定されるものではない。
【0044】
所与のコンテナに、前記装置12を迅速且つ容易に移し変えることが可能であって、そうすることによって、例えば、前記装置と、前記コンテナに入れられた特定の貨物との干渉を避けること、あるいは、ある特定の貨物の輸送中に、前記コンテナ内の特定の環境条件の監視を最適化するために前記装置を配置することなどが可能である。この点に関連して、ある状況においては、前記コンテナの内の上部付近で温度を監視することが望ましい場合もあれば、前記コンテナ内の底部付近で、空気よりも重い気体をチェックすることが望ましい場合もある。
【0045】
前記装置12は、コンテナのドアの端に沿って様々な位置に配置することができるものであるが、前記装置12の1つの利点は、それを1つのドアに取り付けることによって、それがもう1つのドアの端に近接し、もう1つのドアを監視できる点であって、その監視される端は、別のドアのヒンジの反対側にある。これにより、前記装置12は、ドアのヒンジの上またはその付近に設置される装置よりも、ドアの開放条件に対して敏感なものになる。これは、任意の量のドア旋回動作の間に、前記ドアの先端は、そのドアのヒンジ付近のドアの部分よりもはるかに遠くまで動くためである。
【0046】
開示する本実施形態において、図5を参照して説明すると、前記回路基板142は、157〜158に示すようなセンサーを取り外し自在に受け入れることができるいくつかの前記ソケット151〜154を有する。従って、開示する本実施形態において、前記センサーは前記センサーモジュール91内に置かれるものであって、事実上、前記装置12の部分である。しかし、前記センサーの一部または全てを、前記装置12から物理的に分離することも可能であろう。例えば、産業基準の電気コネクタを前記回路基板142の回路に電気接続し、前記センサーモジュール91の筐体の外部に物理的に取り付けることが可能である。1若しくはそれ以上のセンサーを、前記装置12から離間して、前記コンテナの内部に取り付けておいて、前記センサーモジュール筐体の電気コネクタに接続されるケーブルを介して、前記装置12に電気接続することができる。前記装置12と、前述のようなセンサーの各々とをつなぐ電気インターフェイスは、RS−485シリアルバスとして知られるもののような産業基準に準拠することが可能であるので、異なる複数のセンサーの全てを、モジュール式に単一のシリアルバスに接続することが可能となる。
【0047】
選択された実施形態について、詳細に図示して説明してきたが、付随の請求の範囲によって定められる本発明の意図と範囲から逸脱することなく、様々な置換と変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
以下の詳細とそれに伴う図を参照することにより、本発明をよりよく理解することができるであろう。
【図1】図1は、コンテナおよび警備・監視装置を含む、器具の透視図であって、本発明の特徴を具体化したものである。
【図2】図2は、図1の器具の一部を大きく拡大した部分正面図である。
【図3】図3は、前記運送用コンテナを除いた、図1の警備・監視装置の上面図である。
【図4】図4は、前記警備・監視装置の背面透視図である。
【図5】図5は、前記警備・監視装置の透視底面図であるが、図をわかりやすくするために、一部の構造部品を省いて描出している。
【図6】図6は、前記警備・監視装置の透視上面図であるが、図をわかりやすくするために、一部の構造部品を省いて描出している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置を有する器具であって、
離間された第1および第2の部分を有する支持部であって、部材の端部の両側面に配置される前記第1および第2の部分によって前記端部を弾力的に、且つ取り外し自在に挟み込むようになっている、前記支持部と、
前記支持部の前記第1の部分上で支持される無線通信部と、
前記支持部上で支持される追加部分であって、前記無線通信部に電気接続される回路を有するものである、前記追加部分と
を有する器具。
【請求項2】
請求項1の器具において、前記追加部分は、前記支持部の前記第2の部分上で支持されるものである。
【請求項3】
請求項1の器具において、前記支持部は弾力性のあるクリップを含み、前記第1および第2の部分は前記クリップの離間された各々の部分である。
【請求項4】
請求項3の器具において、前記クリップはほぼC形をしており、前記クリップの前記第1および第2の部分をつなぐ湾曲部を有するものである。
【請求項5】
請求項2の器具において、前記クリップは単一の一体部品である。
【請求項6】
請求項1の器具において、前記支持部は、前記第1および第2の部分のうちの1つの部分の1側面であり前記支持部のもう一方の部分に対面する側面に保持構造を有するものであって、前記保持構造は、部材端部からの前記支持部の取り外しに抵抗するものである。
【請求項7】
請求項6の器具において、前記保持構造は、前記第1および第2の部分のうちの前記1部分から、前記のもう一方の部分に向かって突出する複数の隆起を含むものである。
【請求項8】
請求項6の器具において、前記保持構造は、前記第1および第2の部分のうちの前記1つの部分上で固定支持される滑り止め材料シートを含むものである。
【請求項9】
請求項6の器具において、前記支持部は、弾力性のあるクリップを含むものであって、前記第1および第2の部分とは、前記クリップの離間された各々の部分である。
【請求項10】
請求項1の器具において、
前記支持部は第3の部分を含むものであって、前記第1および第2の部分は、前記第3の部分と連結された一端をそれぞれ有し、
前記第1および第2の部分のうちの1つは、その一端の近くであり前記第3の部分から離れた位置に、部材の前記端部の一部と係合するように配向された面部を有し、それにより、前記第1および第2の部分の間隔は、前記支持部が前記端部に設置されるにつれ、部材の前記端部に対する前記支持部の動きに応じて広がる。
【請求項11】
請求項10の器具において、前記支持部は、弾力性のあるクリップと、前記クリップの、離間された各々の部分である前記第1および第2の部分と、前記第1と第2の部分の間をつなぐ湾曲部を含む前記第3の部分とを含むものである。
【請求項12】
請求項1の器具において、
前記支持部は第3の部分を含むものであって、前記第1および第2の部分は、前記第3の部分と連結された一端をそれぞれ有し、
前記第1および第2の部分のうちの1つは、その一端の近くであり前記第3の部分から離れた位置に、部材の前記端部の一部と係合するように配向された面部を有するものであって、前記面部は、前記端部から前記支持部が外れないように抵抗する作用を有するものである。
【請求項13】
請求項12の器具において、前記支持部は、弾力性のあるクリップと、前記クリップの、離間した各々の部分である前記第1および第2の部分と、前記第1と第2の部分の間をつなぐ湾曲部を含む前記第3の部分とを含むものである。
【請求項14】
請求項1の器具において、
前記支持部は第3の部分を含むものであって、前記第1および第2の部分は前記第3の部分と連結される一端をそれぞれ有するものであって、前記第1および第2の部分は前記第3の部分からほぼ第1の方向に外側に各々突出しており、且つ、
前記第3の部分から前記第1の方向のほぼ反対方向である第2の方向へ外側に突出する盗難防止部品を含むものである。
【請求項15】
請求項1の器具であって、
開かれた位置と閉じられた位置の間で可動なドアであって、端部を有する前記ドアを有するコンテナを含み、
前記追加部分は前記支持部の前記第2の部分上で支持され、
前記支持部は前記ドアの前記端部上で取り外し自在に支持されており、前記ドアの外側に前記無線通信部が備わっており、前記追加部分は前記ドアの内側にあるものである。
【請求項16】
請求項15の器具において、前記ドアの開かれた位置と閉じられた位置の間の移動は、旋回軸を中心とした旋回動作であって、前記旋回軸は、前記支持部が配置された前記端部の反対側に位置する前記ドアの端に近接して位置するものである。
【請求項17】
請求項16の器具において、
前記コンテナはもう1つのドアを含み、前記ドアは、端部を有し、更にもう1つの旋回軸を中心に開かれた位置と閉じられた位置の間で可動なドアであって、前記ドア群の前記端部群は、前記ドア群がそれぞれ前記閉じられた位置にあるときに互いに近接しているものであって、
前記装置は感知装置を含み、前記感知装置は、前記ドア群がそれぞれ閉じられた位置にあるとき、前記もう1つのドアがその閉じられた位置から離れる動きを検出することができるものである。
【請求項18】
請求項15の器具であって、前記コンテナ内に配置された、動作可能なように前記回路に接続されたセンサーを含む器具である。
【請求項19】
請求項15の器具において、前記コンテナはISO 668:1995(E)シリーズ1規格に準拠した運送用コンテナである。
【請求項20】
装置を有する器具であって、
離間された第1および第2の部分と、前記第1および第2の部分の間をつなぐ第3の部分とを有する支持部であって、部材の端部の両側面に配置される前記第1および第2の部分によって前記端部を弾力的に、且つ取り外し自在に挟み込むよう適合される前記支持部と、
前記第3の部分に沿って延出し、そこを通って少なくとも1つの電気信号を伝達することができる導電体部分と、
前記導電体部分を感知構造に動作可能なように接続するための、前記支持部の前記第1の部分で支えられる追加部分と
を有する器具。
【請求項21】
請求項20の器具であって、タグとの無線通信能力を有する読取機を含むものであり、前記読取機は、前記追加部分を介して動作可能なように前記導電体部分に接続されるものであって、且つ、前記感知構造に相当する部分である。
【請求項22】
請求項20の器具であって、前記追加部分を介して動作可能なように前記導電体部分に接続され、且つ、その集合である全体が前記感知構造に相当する部分である、複数のセンサーを含むものである。
【請求項23】
請求項22の器具において、前記追加部分は、前記各センサーへのモジュール式連結を提供するように構成されているものである。
【請求項24】
請求項20の器具であって、前記支持部の前記第1の部分に配置されて前記導電体部分に動作可能なように接続された無線通信部を含む器具である。
【請求項25】
請求項20の器具において、前記支持部は弾力性のあるクリップを含み、前記第1および第2の部分は前記クリップの離間された各々の部分である。
【請求項26】
請求項25の器具において、前記クリップはほぼC形をしており、前記クリップの前記第1および第2の部分をつなぐ湾曲部を有するクリップである。
【請求項27】
請求項25の器具において、前記クリップは単一の一体部品である。
【請求項28】
請求項20の器具において、前記支持部は、前記第1および第2の部分のうちの1つの1側面であり前記支持部のもう一方の部分に対面する側面に保持構造を有するものであって、前記保持構造は、前記部材端部からの前記支持部の取り外しに抵抗する作用を有するものである。
【請求項29】
請求項28の器具であって、前記保持構造は、前記第1および第2の部分のうちの前記1部分から、もう一方の部分に向かって突出する複数の隆起を含むものである。
【請求項30】
請求項28の器具において、前記保持構造は、前記第1および第2の部分のうちの前記1つの部分上で固定支持される滑り止め材料シートを含むものである。
【請求項31】
請求項28の器具において、前記支持部は弾力性のあるクリップを含み、前記第1および第2の部分は前記クリップの離間された各々の部分である。
【請求項32】
請求項20の器具において、
前記第1および第2の部分は、前記第3の部分に連結される一端を各々有するものであり、
前記第1および第2の部分のうちの1つは、その一端の近くであり前記第3の部分から離れた位置に、部材の前記端部の一部と係合するように配向された面部を有し、それにより、前記第1および第2の部分の間隔は、前記支持部が前記端部に設置されるにつれ、前記端部に対する前記支持部の動きに対応して広がるものである。
【請求項33】
請求項32の器具において、前記支持部は弾力性のあるクリップを含み、前記第1、第2、および第3の部分は前記クリップの各々の部分に相当するものである。
【請求項34】
請求項20の器具において、
前記第1および第2の部分は、前記第3の部分に連結される一端を各々有するものであり、
前記第1および第2の部分のうちの1つは、その一端の近くであり前記第3の部分から離れた位置に、部材の前記端部の一部と係合するように配向された面部を有するものであって、前記面部は、前記端部から前記支持部が外れないように抵抗する作用を有するものである。
【請求項35】
請求項34の器具において、前記支持部は弾力性のあるクリップを含み、前記第1、第2、および第3の部分は前記クリップの各々の部分に相当するものである。
【請求項36】
請求項20の器具であって、
開かれた位置と閉じられた位置の間で可動なドアであって、端部を有する前記ドアを有するコンテナを含み、
前記支持部は取り外し自在に前記ドアの前記端部で支持され、前記追加部分は前記ドアの内側に配置されるものである。
【請求項37】
装置を有する器具であって、
開かれた位置と閉じられた位置の間で可動なドアであって端部を有する前記ドアを有するコンテナと、
支持部および前記支持部で支えられる構造を含む装置を含む器具であって、前記支持部は、前記ドアの前記端部の両側に配置される、離間された第1および第2の部分を有するものであって、前記支持部は弾力的に、且つ取り外し自在に前記ドアの前記端部を挟み込むものである、器具。
【請求項38】
請求項37の器具において、前記コンテナはISO 668:1995(E)シリーズ1規格に準拠した運送用コンテナである。
【請求項39】
請求項37の器具において、
前記コンテナは、開かれた位置と閉じられた位置の間で可動し、端部を有する前記もう1つのドアを有するコンテナであって、前記ドア群の各々は、前記ドア群の前記各々の一端の反対側にある各々の一端に近接するそれぞれの旋回軸を中心に移動するものであって、前記ドア群の前記各々の一端は、前記ドア群が各々閉じられた位置において互いに近接し、
前記構造は感知装置を含み、前記感知装置は、前記ドア群が各々閉じられた位置にあるとき、前記もう1つのドアがその閉じられた位置から離れる動きを検出することができるものである。
【請求項40】
請求項37の器具において、前記構造は、
前記支持部の前記第1の部分上で支持される無線通信部と、
前記支持部の前記第2の部分上で支持される追加部分とを有するものであって、前記追加部分は、前記無線通信部に電気接続される回路を含むものであって、前記無線通信部は前記ドアの外側に配置され、前記追加部分は前記ドアの内側に配置されるものである。
【請求項41】
請求項37の器具において、前記支持部は、弾力性のあるクリップを含み、前記第1および第2の部分は前記クリップの離間された各々の部分である。
【請求項42】
請求項41の器具において、前記クリップはほぼC形をしており、前記クリップの前記第1および第2の部分をつなぐ湾曲部を有するクリップである。
【請求項43】
請求項41の器具において、前記クリップは単一の一体部品である。
【請求項44】
請求項37の器具において、前記支持部は、前記第1および第2の部分のうちの1つの1側面であり前記支持部のもう一方の部分に対面する側面に保持構造を有するものであって、前記保持構造は、前記ドアの前記端部からの前記支持部の取り外しに抵抗する作用を有するものである。
【請求項45】
請求項44の器具であって、前記保持構造は、前記第1および第2の部分のうちの前記1つの部分から、もう一方の部分に向かって突出する複数の隆起を含むものである。
【請求項46】
請求項44の器具において、前記保持構造は、前記第1および第2の部分のうちの前記1つの部分上で固定支持される滑り止め材料シートを含むものである。
【請求項47】
請求項44の器具において、前記支持部は弾力性のあるクリップを含み、前記第1および第2の部分は前記クリップの離間された各々の部分である。
【請求項48】
請求項37の器具において、
前記支持部は第3の部分を含み、前記第1および第2の部分は前記第3の部分と連結された一端をそれぞれ有し、
前記第1および第2の部分のうちの1つは、その一端の近くであり前記第3の部分から離れた位置に、前記ドアの前記端部の一部と係合するように配向された面部を有し、それにより、前記第1および第2の部分の間隔は、前記支持部が前記ドアの前記端部に設置されるにつれ、前記端部に対する前記支持部の動きに対応して広がるものである。
【請求項49】
請求項48の器具において、前記支持部は、弾力性のあるクリップと、前記クリップの、離間された各々の部分である前記第1および第2の部分と、前記第1と第2の部分の間をつなぐ湾曲部を含む前記第3の部分とを含む。
【請求項50】
請求項37の器具において、
前記支持部は第3の部分を含み、前記第1および第2の部分は前記第3の部分と連結された一端をそれぞれ有し、
前記第1および第2の部分のうちの1つは、その一端の近くであり前記第3の部分から離れた位置に、前記ドアの前記端部の一部と係合するように配向された面部を有するものであって、前記面部は、前記端部から前記支持部が外れないように抵抗する作用を有するものである。
【請求項51】
請求項50の器具において、前記支持部は、弾力性のあるクリップと、前記クリップの、離間された各々の部分である前記第1および第2の部分と、前記第1と第2の部分の間をつなぐ湾曲部を含む前記第3の部分とを含むものである。
【請求項52】
監視装置を有する器具であって、
支持部と、
前記支持部に対する動作位置に近づく動きと遠ざかる動きのために支持されるドア係合部材であって、前記ドア係合部材は、ドア係合部を有し、可動なドアと前記ドア係合部との係合に応じて前記動作位置へ可動な前記ドア係合部材と、
前記部材が前記動作位置から離れる動きに応答して電気信号を発信する検出部と、
無線通信部と、
前記検出部からの前記信号に応答し、前記無線通信部に動作可能なように接続される回路と
を含むものである、器具。
【請求項53】
請求項52の器具において、前記検出部は、
前記支持部に対して予め定められた位置に近づく動きと遠ざかる動きのために支持される部品であって、前記部材が前記部品で可動なように支持されるものである、前記部品と、
前記支持部に対する前記予め定められた位置から前記部品が離れる動きを降伏可能なように推進する、第1の弾力性のある部分と、
前記部材が前記部品に対する前記動作位置から離れる動きを降伏可能なように推進する第2の弾力性のある部分とを含むものであって、前記第2の弾力性のある部分が前記部材を前記動作位置から離れるように推進する作用力は、前記第1の弾力性のある部分が前記部材を前記動作位置から離れるように推進する作用力よりも大きいものである。
【請求項54】
請求項53の器具において、前記支持部は、盗難防止部分を含むものであって、前記盗難防止部分は、ドアと前記部材が係合されているときに、前記ドアの一端部のその部分において前記ドアの外側から、前記部品と前記部材のうちの少なくとも1つへアクセスすることを妨害するものである。
【請求項55】
請求項53の器具において、前記支持部に対する前記部品の前記動きは、第1の旋回軸を中心とした旋回動作であり、前記部品に対する前記部材の前記動きは、前記第1の旋回軸に対してほぼ平行に離間された第2の旋回軸を中心とした旋回動作である。
【請求項56】
請求項53の器具において、前記検出部は、前記部品の位置に反応する感知装置を含むものであって、前記感知装置は、前記部品が前記予め定められた位置から遠ざかる位置へ向けて、予め定められた距離だけ移動して離れたときに、前記電気信号を発信するものである。
【請求項57】
請求項56の器具において、前記感知装置は近接センサーを含む感知装置である。
【請求項58】
請求項56の器具において、前記感知装置は、
前記部品と前記支持部のうちの1つで支持されるホール効果センサーと、
前記部品と前記支持部のうちのもう1方で支持される磁場発生器とを含むものであって、前記ホール効果センサーと前記磁場発生器との間の距離は、前記部品の動きに対応して変化する。
【請求項59】
監視装置を有する器具であって、
可動なドアの一端部で支持されるように構成されるドア端部支持部と、
前記支持部に対する動作位置に近づく動きと遠ざかる動きのために支持されるドア係合部材であって、前記ドア係合部材は、ドア係合部を有し、可動な追加ドアと前記ドア係合部との係合に対応して前記動作位置へ可動な前記ドア係合部材と、
前記部材が前記動作位置から離れる動きに応答して電気信号を発信する検出部と
を有する器具。
【請求項60】
請求項59の器具において、前記検出部は、
前記支持部に対して予め定められた位置に近づく動きと遠ざかる動きのために支持される部品であって、前記部材が前記部品上で可動なように支持されるものである、前記部品と、
前記支持部に対する前記予め定められた位置から前記部品が離れる動きを降伏可能なように推進する、第1の弾力性のある部分と、
前記部材が前記部品に対する前記動作位置から離れる動きを降伏可能なように推進する、第2の弾力性のある部分とを含む検出部であって、前記第2の弾力性のある部分が前記部材を前記動作位置から離れるように推進する作用力は、前記第1の弾力性のある部分が前記部材を前記動作位置から離れるように推進する作用力よりも大きい。
【請求項61】
請求項60の器具において、前記支持部は、盗難防止部分を含むものであって、前記盗難防止部分は、ドアと前記部材が係合されているときに、前記ドアの一端部のその部分において前記ドアの外側から前記部品へアクセスすることを妨害するものである。
【請求項62】
請求項60の器具において、前記支持部に対する前記部品の前記動きは、第1の旋回軸を中心とした旋回動作であって、前記部品に対する前記部材の前記動きは、前記第1の旋回軸に対してほぼ平行に離間された第2の旋回軸を中心とした旋回動作である。
【請求項63】
請求項60の器具において、前記検出部は、前記部品の位置に反応する感知装置を含むものであって、前記感知装置は、前記部品が前記予め定められた位置から遠ざかる位置へ向けて、予め定められた距離だけ移動して離れたときに、前記電気信号を発信するものである。
【請求項64】
請求項63の器具において、前記感知装置は近接センサーを含むものである。
【請求項65】
請求項63の器具において、前記感知装置は、
前記部品と前記支持部のうちの1つで支持されるホール効果センサーと、
前記部品および前記支持部のうちのもう一方で支持される磁場発生器を含む感知装置であって、前記ホール効果センサーと前記磁場発生器との間の距離は、前記部品の動きに対応して変化するものである。
【請求項66】
コンテナ警備システムを有する器具であって、前記システムは、可視光に反応するコンテナ内部光感知部を含むコンテナ内部監視部を有する、器具。
【請求項67】
請求項66の器具において、前記警備システムは、前記感知部に動作可能なように接続されてコンテナの外部に取り付けるように適合される無線通信部を含む警備システムである。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−510212(P2007−510212A)
【公表日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−537467(P2006−537467)
【出願日】平成16年10月27日(2004.10.27)
【国際出願番号】PCT/IB2004/003529
【国際公開番号】WO2005/041144
【国際公開日】平成17年5月6日(2005.5.6)
【出願人】(506145038)サビ テクノロジー、インク. (2)
【Fターム(参考)】