コンテンツ再生装置
【課題】ROMにコンテンツを格納した媒体を再生するコンテンツ再生装置に関し、最新の広告情報を付加し、且つ再生時に容易に広告を視聴する。
【解決手段】コンテンツ情報を物理的に安定なROM情報に、広告情報をRAM記録した記録媒体(3)を用いて、ROM部がEFM変調されたコンテンツを格納し、前記RAM部の情報が、周波数変調記録される。そして、1つの光ピックアップで、ROM,RAM情報の分離を容易とする。ROM−RAM同時再生可能な媒体(3)と、この媒体のドライブ(4)を使用して、コンテンツの再生により、広告も自動再生される。このため、ユーザーは、広告を意識することなく、広告の視聴が可能となる。
【解決手段】コンテンツ情報を物理的に安定なROM情報に、広告情報をRAM記録した記録媒体(3)を用いて、ROM部がEFM変調されたコンテンツを格納し、前記RAM部の情報が、周波数変調記録される。そして、1つの光ピックアップで、ROM,RAM情報の分離を容易とする。ROM−RAM同時再生可能な媒体(3)と、この媒体のドライブ(4)を使用して、コンテンツの再生により、広告も自動再生される。このため、ユーザーは、広告を意識することなく、広告の視聴が可能となる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音楽、映像、ゲーム等のコンテンツを、広告情報を付して配信するのに好適なコンテンツ再生装置に関し、特に、記憶媒体を使用して、広告収入を利用したコンテンツの配信を行うのに好適なコンテンツ再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ビデオテープ、CD(コンパクトデイスク)、CD−ROM、DVD等を用いた音楽、映像、ゲーム等のコンテンツ配信が行われている。近年、音楽CD等において、カジュアルハッキングと呼ばれるCD−Rへの不正コピーやインターネットを通じたソフトの交換等が問題となっており、CDの販売枚数が落ち込んできている。一方で、携帯電話の普及により、10〜20代の若者の小遣い、娯楽費用の大半が携帯電話料金に回り、コンテンツソフトの販売数が低下していると言われている。
【0003】
このような厳しいコンテンツビジネスの環境を改善するために、広告収入を用いる方法が検討されている。広告収入を利用したコンテンツ配信は、インターネットを介した配信において、有効である。しかしながら、パソコンの家庭普及率は増大したが、実際にインターネットを用いたコンテンツ配信は、セキュリティの問題、通信速度の問題或いは、無形データのダウンロードに対してお金を支払う文化が庶民の生活に普及していないことなどが理由で、普及するのに限界がある。
【0004】
そこで、メモリ媒体等を利用した広告付きのコンテンツ配信の方法が、種々提案されている。通常、CDやCD−ROM,DVD等に記録されている広告情報、例えば新曲紹介、新作映画の紹介等は、記録媒体が物理的に書き換え不可能であるため、何年経っても古い映画の紹介等が広告として掲載される。一般に広告には有効期限があり、古い広告情報は、広告としての役割を果たさない。
【0005】
このため、記録媒体に、RAM(Random Access Memory)領域を設け、頒布時に、RAM領域に、広告IDを書き込み、ユーザーに頒布する方法が提案されている。
【0006】
従来、記録媒体に、コンテンツとは別に、広告情報のポインタを書き込み、記録媒体をユーザーに頒布し、ユーザーが、このポインタを読出し、広告情報提供先から、インターネットやデジタル放送を介し、広告情報を得て、ユーザー端末で表示するシステムが開示されている(例えば、特許文献1−4)。
【0007】
また、コンテンツを含む電子ペーパーを、広告情報を付して、頒布し、ユーザーの操作で、広告情報を表示するシステムを開示されている(例えば、特許文献5)。
【特許文献1】特開平10−105452号公報
【特許文献2】特開2001−101836号公報
【特許文献3】特開2001−135023号公報
【特許文献4】特開2002−32685号公報
【特許文献5】特開2002−24570号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、これらの従来の提案では、ユーザーに、広告を見せる又は聞かせるため、ユーザーに、コンテンツとは別に、広告情報を選択操作させる必要があり、ユーザーにとって煩わしいことである。このため、広告の効果が低減するおそれがある。
【0009】
又、インターネットやデジタル放送を利用する場合には、この機能を持つ再生装置が必要となり、ユーザーが、広告のため、これら装置を購入することも必要となり、汎用的でないという問題が生じる。
【0010】
従って、本発明の目的は、ユーザーが広告表示の操作を行うことなく、コンテンツの再生とともに、最新の広告出力を行うためのコンテンツ再生装置を提供することにある。
【0011】
又、本発明の他の目的は、インターネット等の外部との接続を行わずに、記録媒体で、コンテンツの再生とともに、最新の広告出力を行うためのコンテンツ再生装置を提供することにある。
【0012】
更に、本発明の他の目的は、記録媒体で、コンテンツの再生とともに、最新の広告出力を行い、広告収入を利用したコンテンツ配信を容易に普及するためのコンテンツ再生装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この目的の達成のため、本発明のコンテンツ再生装置は、コンテンツ光学的に透明な基板に凹凸等の物理的変化によりコンテンツを記録したROM部と、前記ROM部上に書き換え可能な記録層で形成したRAM部とからなる記録媒体を、1つのピックアップで、前記ROM部と前記RAM部とを同時再生する再生装置において、コンテンツがEFM変調されてROM部に記録され、広告情報が、周波数変調されて、RAM部に記録された記録媒体を、同時に読み出す前記1つのピックアップと、前記1つのピックアップからのEFM変調されたコンテンツと、前記周波数変調された広告情報を復調し、前記記録媒体のROM部のコンテンツとRAM部の広告情報を同時再生する再生手段とを有する。
【0014】
又、本発明では、好ましくは、前記再生装置は、RAM部が光磁気記録媒体で構成された前記光磁気記録媒体のROM部とRAM部とを光で再生する光磁気媒体ドライブで構成された。
【0015】
又、本発明では、好ましくは、前記記録媒体は、前記ROM部のコンテンツである時間の経過に従って出力されるストリーミング情報に同期して、前記広告情報が再生されるように、前記広告情報が書き込まれた。
【0016】
又、本発明では、好ましくは、前記再生機構は、前記ROM情報をn倍速(nは1より大きな数)出力し、前記n倍速出力時に、前記RAM情報を1倍速で出力する。
【発明の効果】
【0017】
本発明では、コンテンツ光学的に透明な基板に凹凸等の物理的変化によりコンテンツを記録したROM部と、前記ROM部上に書き換え可能な記録層で形成したRAM部とからなる記録媒体に対し、1つのピックアップで、コンテンツがEFM変調されてROM部に記録され、広告情報が、周波数変調されて、RAM部に記録された記録媒体を、同時に読み出し、1つのピックアップからのEFM変調されたコンテンツと、周波数変調された広告情報を復調し、記録媒体のROM部のコンテンツとRAM部の広告情報を同時再生するため、容易に、且つ正確に、コンテンツと広告の同時再生が可能となる。又、ROM部がEFM変調されたコンテンツを格納し、前記RAM部の情報が、周波数変調記録されることにより、1つの光ピックアップで、ROM,RAM情報の分離が容易となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を、コンテンツ配信システム、コンテンツ配信媒体、コンテンツ再生装置、他の実施の形態の順で説明する。
【0019】
[コンテンツ配信システム]
図1は、本発明のコンテンツ配信システムの一実施の形態の構成図であり、図2は、コンテンツ配信手順の流れ図であり、図3は、図1の広告ダウンロードマシンの構成図であり、図4は、広告ダウンロードの動作説明図であり、図5は、コンテンツ配信システムの処理の説明図である。図1は、コンテンツ配信システムの一例として、コンテンツレンタルシステムを示すものである。
【0020】
図1において、レンタル店舗1には、コンテンツ陳列棚10と、コンテンツ貸し出しカウンター12と、広告ダウンロードマシン14とが設けられている。コンテンツ陳列棚10には、コンテンツ製作会社の作成したコンテンツを記録したコンテンツ配信媒体3が、多数格納されている。本発明では、コンテンツ配信媒体3として、後述するように、物理的に書き換え不可能なROM部と、コンテンツ配信業者あるいは、ユーザーにより書き換え可能なRAM部を含み、ROM部とRAM部を同時読出しできる媒体を使用することが特徴の一つである。
【0021】
コンテンツ貸し出しカウンター12は、ユーザーが、コンテンツ陳列棚10から選んだコンテンツ配信媒体3の貸し出し処理を行う。広告ダウンロードマシン14は、ユーザーの選択により、貸し出し処理されたコンテンツ配信媒体3のRAM部に、広告を記録し、ユーザーへ返却する。
【0022】
コンテンツ配信サーバー2は、広告ダウンロードマシン14とコンテンツ貸し出しカウンター12に接続され、広告ダウンロードマシン14に種々の広告データを送信する。
【0023】
図2に従い、図1のコンテンツ配信手順を説明する。
【0024】
(S10)レンタル店舗1に来たユーザーは、コンテンツ陳列棚10から所望のコンテンツがROM記録されたコンテンツ配信媒体3を選択する。
【0025】
(S12)ユーザーは、貸し出しカウンター12で貸し出し手続きを行う。即ち、レンタル期間を決定し、それに対するレンタル料金を支払う。
【0026】
(S14)ユーザーは、手続き終了後、広告によるキャッシュバックを希望する場合には、図3にて後述する広告ダウンロードマシン14で、手続きされたコンテンツ配信媒体3のRAM部に、広告情報を記録させ、広告料によるキャッシュバックを受ける。図4に示すように、コンテンツ配信業者は、広告依頼主より広告情報を入手し、コンテンツ配信サーバー2から広告ダウンロードマシン14に送信する。広告ダウンロードマシン14は、コンテンツ配信媒体3のRAM情報に書き込み、ユーザーに販売、貸し出しを行う。広告収入は、ユーザーのコンテンツ購入費用或いは、レンタル費用を補うものとして、ユーザーにキャッシュバックされる。
【0027】
(S16)ユーザーは、貸し出されたコンテンツ配信媒体3を持って、自宅等に帰り、コンテンツ配信媒体3を、ドライブ等で視聴する。この時、コンテンツ配信媒体3のROM部のコンテンツが読み出されるとともに、RAM部の広告情報も読み出される。即ち、ユーザーは、コンテンツの視聴を指示すると、コンテンツとともに広告情報も読み出され、自動的に広告の視聴が行われ、この点も本発明の特徴の一つである。
【0028】
又、このRAM部には、図4に示すように、ユーザーからの広告内容に関するアンケート情報の記録にも利用できる。更に、RAM部には、ユーザーのROM情報再生回数、RAM情報再生回数等が記録でき、この回数に応じても、キャッシュバック料が設定できる。また、ユーザーはRAM部の広告情報より、直接広告主に連絡をとり、キャッシュバックを受けることも可能である。
【0029】
(S18)ユーザーは、レンタル店舗1でコンテンツ配信媒体3を返却する。
【0030】
このような構成のシステムに依れば、レンタルカウンターにおいては、通常のCD音楽ソフトの貸し出しと全く同じシステムで貸し出しが行える。また、広告のダウンロードにおいては、ユーザーが希望により広告ダウンロードマシンに向かい、ダウンロードマシンの表示に従って、好みの広告をダウンロードできる。
【0031】
例えば、バーゲンフェアや期間限定のキャンペーン、地域の求人情報等を検索し必要に応じてダウンロードすることができる。広告情報のダウンロードに関しては、ユーザーの自主性に任されるため、レンタル店舗の店員は、通常の勤務では機械のトラブル対応のための連絡程度で済ませることができる。場合によっては、広告ダウンロードマシンは、広告管理会社の管理のもと、レンタル店舗に対しては、場所の使用料のみ支払えば良い構成にできる。
【0032】
ユーザーがコンテンツを返却する際には、ダウンロードマシンにてアンケート情報記入も可能となる。このような構成にすることで、ユーザーがコンテンツに記録するための端末を各家庭で所有する必要がなくなる。
【0033】
図3により、広告ダウンロードマシン14の構成を説明する。広告ダウンロードマシン14は、ユーザーが操作する端末で構成され、媒体ドライブ20、CPU21、メモリ22、カードリーダ/ライタ23、操作パネル24、インターフェイス25等で構成される。
【0034】
媒体ドライブ20は、前述のROM−RAM媒体3のリード/ライトを行うものであり、後述するように、ROM−RAM媒体3に、光磁気デイスク(MO)を使用するため、MOドライブで構成される。キャッシュバックを、レンタル店舗のポイントカードで行うため、ポイントカードのリード/ライトを行うカードリーダ/ライタ23が設けられる。操作パネル24は、ユーザーが、前述の広告情報を選択する、返却を指示し、アンケート情報を読み取らせる等のために設けられる。
【0035】
メモリ22は、例えば、ハードデイスクドライブで構成され、広告情報、その広告情報のキャッシュバック料、広告期間等を多数格納する。インターフェイス回路25は、コンテンツ配信サーバ2とのインターフェイス制御を行い、広告情報、広告料金の受信、アンケート情報の送信等を行う。CPU21は、広告ダウンロードマシンの各種の制御を行う。
【0036】
次に、コンテンツ配信サーバ2の処理を、図5で説明する。コンテンツ配信サーバ2の処理は、大きく分けて、コンテンツ配信費用管理処理、広告情報管理処理、貸し出し処理、返却処理の4つからなる。広告情報管理処理は、広告依頼主からの広告情報入手処理、広告期間確認処理、広告エリア確認処理、キャッシュバック量確認処理、広告情報書き込み、削除処理からなる。
【0037】
貸し出し処理は、コンテンツ貸し出しカウンター12でのユーザー確認処理、貸し出し期間確認処理、貸し出し料徴収処理からなる。返却処理は、ユーザー核に処理、アンケート情報確認処理、ROM再生回数確認処理、RAM再生回数確認処理、キャッシュバック処理からなる。
【0038】
コンテンツ配信費用管理処理は、これら3つの処理の結果から、コンテンツ使用料処理、広告料集計処理、貸し出し料集計処理、諸費用集計処理からなる。
【0039】
このように、コンテンツ配信業者は、ユーザーに対する貸し出し、返却業務のほかに、広告情報管理、貸し出し料のキャッシュバック料管理を行う。更に、本発明の配信システムは、広告情報を期間および配信するユーザーの生活エリアに応じて、書き込み、更新、削除を行うため、タイムリーで、ユーザーのニーズにあった広告情報を提供できる。
【0040】
[コンテンツ配信媒体]
図6は、本発明の一実施の形態におけるコンテンツ配信媒体の説明図、図7は、そのROM信号及びRAM信号の関係図である。
【0041】
図6以下の説明では、コンテンツ配信媒体として、ROM−RAM光磁気デイスク(MO)を例に説明する。図6に示すように、ISO規格の光磁気デイスク3は、円盤形状をなしており、最内周に、リードイン領域が、最外周に、リードアウト領域が、その間に、ユーザーエリアが設けられている。
【0042】
リードイン領域及びリードアウト領域は、ポリカーボネイト基板にデイスクの凹凸により形成された位相ピットで構成されるROM情報であり、デイスクの仕様等の情報が記録される。これを読むことにより記録再生の条件を制御している。このROM情報となる位相ピットの光学的深さ(ピット深さ)は、再生時の光強度変調が最大になるように設定されている。一般には70%以上の変調度(平坦部光強度に対する位相ピット部の光強度の変化の割合)に設定されている。
【0043】
リードイン領域とリードアウト領域の間に光磁気記録膜がスパッタ装置により成膜されているユーザーエリアが設けられている。このユーザーエリアには、ユーザーが自由に情報を記録/再生できる。
【0044】
このユーザーエリアを、ROMとRAMとの機能を持たせるための光磁気デイスク4の構造は、図6に示すように、透明(ポリカーボネイト)基板4A上に、窒化珪素、酸化タンタル等を材料とした第1誘電体層4B、TbFeCoのような希土類と遷移金属のアモルファス合金からなる光磁気記録層4C、第1誘電体層4Bと同じ材料からなる第2誘電体層4D、AlTi、Au等の金属からなる反射層4Eおよび紫外線硬化型樹脂を用いた保護コート層4Fの構成が一般的である。
【0045】
図6及び図7に示すように、ROM機能は、デイスク3に凸凹に形成した位相ピットPPで付与し、RAM機能は、光磁気記録層4Cで付与する。光磁気記録層4Cへの記録は、光磁気記録層4Cにレーザ光を加熱し、磁化反転を助け、信号磁界に対応して磁化の方向を反転させて、光磁気信号OMMの記録を行う。これにより、RAM情報の記録が可能である。本発明のデイスクでは、ROM情報とRAM情報の信号品質のバランスをとるため、前記ピットの変調度は、25%以下とすることが望ましい。
【0046】
光磁気記録層4Cの記録情報の読出しは、記録層4Cに弱いレーザ光を当てることにより、レーザ光の偏光面が、記録層4Cの磁化の向きに応じて極カー効果により変わり、この時の反射光の偏光成分の強弱により、信号の有無を判断する。これにより、RAM情報の読出が可能である。この読出しにおいて、反射光は、ROMを構成する位相ピットPPにより変調されるため、ROM情報の読出しも同時にできる。
【0047】
かかる構造の光情報記録媒体において、図7に示すように、ROM情報は、平坦な基板上に形成された凸凹による位相ピットPPにより固定記録され、RAM情報は、位相ピットPP列上に光磁気記録層にMO信号OMMとして記録される。
【0048】
即ち、1つの光ピックアップにより、ROMとRAMの同時再生が可能であり、且つ磁界変調方式の光磁気記録を採用すれば、RAMへの書込みと、ROMの再生が同時に可能である。本発明では、この媒体のROM部(位相ピット)に、コンテンツを記録し、RAM部(光磁気記録層)4Cに、広告情報を記録する。
【0049】
[コンテンツ再生装置]
次に、本発明にかかわるコンテンツ再生装置4である光デイスクドライブを説明する。図8は、本発明の一実施の形態の光デイスクドライブの全体ブロック図、図9は、その詳細ブロック図、図10は、光デイスクドライブの各モードの説明図である。
【0050】
図8に示すように、モーター18は、光情報記録媒体(MOデイスク)3を回転する。通常、MOデイスク3は、リムーバブルな媒体であり、図示しないドライブの挿入口から挿入される。光ピックアップ5は、この光情報記録媒体3を挟むように配置された磁気ヘッド35と光学ヘッド7とを有する。
【0051】
光ピックアップ5は、ボールネジ送り機構等のトラックアクチュエータ6により移動し、光情報記録媒体3の半径方向の任意の位置へアクセスが可能である。又、光学ヘッド7のレーザーダイオードLDを駆動するLDドライバ31と、光ピックアップ5の磁気ヘッド35を駆動する磁気ヘッドドライバ34とが設けられる。アクセス用サーボコントローラ15−2は、光学ヘッド7からの出力により、トラックアクチュエータ6と、モーター18と、光学ヘッド7のフォーカスアクチュエータ19をサーボ制御する。コントローラ15−1は、LDドライバ31、磁気ヘッドドライバ34、アクセス用サーボコントローラ15−2を稼動させて、情報の記録再生を行う。
【0052】
光学ヘッド7の詳細を、図9で説明する。レーザーダイオードLDからの拡散光は、コリメータレンズ40で平行光となり、偏光ビームスプリッター41を介して、対物レンズ46により光情報記録媒体3上にほぼ回折限界まで集光される。
【0053】
この偏光ビームスプリッター41に入射する光の一部は、ビームスプリッター11により反射され、集光レンズ42を介してAPC(Auto Power Control)デイテクタ43に集光される。
【0054】
又、光情報記録媒体3より反射された光は、再び対物レンズ46を介し、ビームスプリッター41に再度入射する。ビームスプリッター41に再度入射した光の一部は、レーザーダイオードLD側へ戻り、残りの光は、ビームスプリッター41により反射され、偏光ビームスプリッター56に入射する。偏光ビームスプリッタ56に入射された光の一部は、2ビームウオラストンプリズム44、集光レンズ45を介し2分割デイテクタ47に集光される。又、偏光ビームスプリッタ56に入射された光の他の部分は、集光レンズ51、円筒面レンズ52を介して、サーボ検出用4分割デイテクタ53上に集光される。
【0055】
FES(Focus Error Signal)再生回路54は、光電変換された4分割フォトディテクタ53の出力A,B,C,Dにより、非点収差法によるフォーカスエラー検出(FES)を行う。即ち、
FES=(A+B)−(C+D)/(A+B+C+D)
同時に,プッシュプル法によるTES生成回路55で,4分割デイテクタ53の出力から、トラックエラー検出(TES)を行う。
【0056】
これらの計算により求められたフォーカスエラー信号(FES)及びトラックエラー信号(TES)は、フォーカス方向及びトラック方向の位置誤差信号として、メインコントローラ15(図8では、アクセス用サーボコントローラ15−2)に入力される。尚、図9では、アクセス用サーボコントローラ15−2とコントローラ15−1を一体のメインコントローラ15で示してある。
【0057】
一方、記録情報検出系において、光情報記録媒体3上の光磁気記録の磁化の向きによって変わる反射レーザ光の偏光特性が、光強度に変換される。すなわち、2ビームウォラストン26において、偏光検波により偏光方向が互いに直交する二つのビームに分離し、集光レンズ45を通して2分割フォトディテクタ47に入射し、それぞれ光電変換される。
【0058】
2分割フォトディテクタ47で光電変換された2つの電気信号G,Hは、アンプ57、58で増幅された後、加算アンプ59で加算され、第1のROM信号(ROM1=G+H)となり、同時に、減算アンプ60で減算され、RAM読みだし(MO)信号(RAM=G−H)となり、それぞれメインコントローラ15に入力される。
【0059】
又、メインコントローラ15には、APC用フォトディテクタ13に入射した半導体レーザダイオードLDの反射光が光電変換され、アンプ61を通して第2のROM信号(ROM2)として入力する。
【0060】
さらに、先に説明したように、メインコントローラ15には、加算アンプ29の出力である第1のROM信号(ROM1)、差動アンプ30の出力であるRAM信号(RAM)、FES生成回路23からのフォーカスエラー信号(FES)、TES生成回路24からのトラックエラー信号(TES)が入力する。
【0061】
また、メインコントローラ15には、データ源66との間でインタフェース回路68を通して記録用データ及び読出データが入出力される。
【0062】
メインコントローラ15に入力される第1のROM信号(ROM1=G+H)、第2のROM信号(ROM2=I)及び、RAM信号(RAM=G−H)は、各モード即ち、ROM及びRAM同時再生時、ROM再生及びRAM同時記録(WRITE)時に対応して検出し使用される。
【0063】
図10は、各モードでの上記ROM1(=G+H)、ROM2(=I)及び、RAM(G−H)の検出の組合せを示す図である。メインコントローラ15は、各モードに応じて、LDドライバ31にコマンド信号を生成する。LDドライバ31は、コマンド信号に従い、ROM及びRAM再生時には、第1のROM信号(ROM1=G+H)に応じて,半導体レーザダイオードLDの発光パワーを負帰還制御し、RAM記録時には、第2のROM信号(ROM2=I)に応じて半導体レーザダイオードLDの発光パワーを負帰還制御する。
【0064】
光磁気(RAM)記録時は、データソース66からのデータがインタフェース68を通してメインコントローラ15に入力される。メインコントローラ15は、磁界変調記録方式を用いる場合に、この入力データを、磁気ヘッドドライバ34に供給する。磁気ヘッドドライバ34は、磁気ヘッド35を駆動し、記録データに対応して磁界を変調する。この際、メインコントローラ15において、記録時を指示する信号がLDドライバ31に送られ、LDドライバ31は第2のROM信号(ROM2=I)に応じて、記録に最適なレーザーパワーになるように半導体レーザダイオードLDの発光を負帰還制御する。
【0065】
又、光変調記録方式を用いる場合に、この入力データを、LDドライバ31に送り、レーザダイオードLDを光変調駆動する。この際、メインコントローラ15において、記録時を指示する信号がLDドライバ31に送られ、LDドライバ31は第2のROM信号(ROM2=I)に応じて、記録に最適なレーザーパワーになるように半導体レーザダイオードLDの発光を負帰還制御する。
【0066】
又、メインコントローラ15(図8では、サーボコントローラ15−2)は、検出したフォーカスエラー信号FESに応じて、フォーカスアクチュエータ19を駆動し、光ビームを合焦点制御する。メインコントローラ15(図8では、サーボコントローラ15−2)は、検出したトラックエラー信号TESに応じて、トラックアクチュエータ6を駆動し、光ビームをシーク及びトラック追従制御する。
【0067】
ここで、レーザーパワー調整には、デイテクタ47のG+H(ROM1)またはデイテクタ43のI(ROM2)の信号を用いる。図10に示すように、ROM信号とRAM信号を同時に再生する場合には、RAM読出し信号(=G−H)が、前記光情報記録媒体3の位相ピット変調からのクロストークを受けないように、G+Hの信号が一定となるようにレーザーパワーを制御する。光変調記録時には、ROMの検出は行わない。
【0068】
ROM−RAMデイスクとしては、ROM、RAMディスクを貼りあわせ、それぞれ、対向する面側から情報を光学的に検出するもの、あるいは、同じ側から情報を検出する深さ方向の位置をかえて検出するもの、もしくは、2次元的にROM領域とRAM領域を分けるものなどがある。
【0069】
しかしながら、これら記録媒体では、ROMとRAMの情報を1つのピックアップ装置で、同時に読み出したり、ROM情報を再生しながらRAM情報に書き込みを行うことが不可能である。本発明のコンテンツ配信に用いる記録媒体としては、図6で示したような、物理的に書き換え不可能な凹凸ピット情報の上に光磁気記録層を含む記録膜を形成した媒体を用いると、図7に示すように、ROM信号の上にRAM信号を重畳記録できるうえ、ROMとRAMを同時に再生できるという特徴が活かせる。
【0070】
図8及び図9に示した記録再生装置4は、ROMおよびRAMの情報を読み出す光ピックアップとRAMに情報を記録するための磁気ヘッドが備えられた構成を持つ。この構成では、ROMを再生しながらRAM信号を検出することができる。
【0071】
又、ROM1信号をレーザー駆動部に負帰還させることにより、記録媒体のROM部の凹凸によるRAM信号への強度変調ノイズを低減できるため、RAM信号が正確に検出できる。このとき、ROM信号は、ROM2より検知できる。光ピックアップはボールネジの送り機構によるシーク機構により記録媒体の任意の半径位置へアクセスできる。このため、ROMに記録されたコンテンツおよびRAMに記録された広告情報へ、任意にアクセスできる。
【0072】
このような記録再生装置4を利用して、ユーザーは、コンテンツ配信媒体3のROM部の音楽ソフトを家庭で聞いたり或いはダビングする。図11乃至図13は、ユーザーによるコンテンツ配信媒体3の使用例を説明する図である。
【0073】
図11に示すように、記録再生装置4は、テレビ8、音響機器9と接続可能であり、映像情報や音声情報の再生ができる。本発明では、ROM情報とRAM情報の同時再生が可能であり、例えば、テレビ8に、ROMの映像情報に字幕スーパーで、広告情報を表示することが出来る。また、ユーザーからのアンケート情報等は、マイク等の音声入力機器92によってRAM部に記録可能である。また、RAM情報は、音響機器9の制御パネル等のために使用されている液晶ディスプレイ90等に、テキスト情報として広告情報を表示することができる。
【0074】
図12は、音楽コンテンツにおけるROM部とRAM部のコンテンツの関係図である。図12に示すように、ROM部の各曲に対応して、RAM部に広告1、2、…を記録する。これにより、ユーザーが、ROM部の第1曲を再生する時に、広告1が再生され、視聴される。
【0075】
また、図13に示すように、音声情報の複製の目的で、n倍速(nは1以上の数)出力または、複製機能のある装置においては、ROM、RAMのn倍速再生時に、1倍速で広告情報を出力する機構(例えば、広告情報の書き込み時に、n倍速で書き込む)を設けることで、通常複製中の暇なユーザーの時間に、広告情報を視聴させることができる。通常、ダビングにおいては、倍速ダビング等が行われることが多い。
【0076】
即ち、ダウンロードマシンから広告情報をダウンロードする際に倍速モード等の設定を行えば、倍速で再生しても通常速度の音声で聞くことができる。図13に示すようにダビング時は、ROMの音楽ソフトを再生しながら、広告情報を同時に再生し、スピーカー等で聞くことができる。広告情報は、図12に示すように曲番号毎に割り振ると、ダビング毎に各広告を聞くことができる。
【0077】
更に、本発明の構成によれば、ダウンロードマシンを悪用して、レンタルしていないROM−RAM媒体を持ち込んで、ダウンロードマシンよりキャッシュバックを行うようなケースも想定されるが、広告情報がより多くダウンロードされることは、広告の配信システムとしては望ましいことである。また、レンタル店舗としては、直接の被害を受けない。
【0078】
このように、本発明では、音楽ソフト部分はROMに記録され、通常のCD音楽ソフトと全く同じシステムで貸し出し返却できること、およびRAM部に関しては広告によるキャッシュバックが出来るという利点がある。さらに、RAM部の情報を誤って消去されても、ROMの音楽ソフトは保護される。
【0079】
[他の実施の形態]
ROM−RAM同時再生するが、予めROMに広告出力時間を設けて、その間にRAM情報に記録された広告を出力することもできる。例えば、コンテンツの出力開始前に、又は出力開始後に、広告を出力することもでき、コンテンツの再生途中で、広告を出力することもできる。広告に使用されていない領域は、デイスクの管理情報やユーザーのアンケート情報を記録する領域として使用することも可能である。
【0080】
ROM情報は、図14に示すようにEFM等のデジタル信号として記録されるのが一般的である。一方RAM情報はEFM信号、NRZI信号、RLL1−7信号として記録することが可能である。しかしながら、単純な音声情報等の記録のためには、FM変調(周波数変調)方式による記録が有効である。
【0081】
以上、本発明を実施の形態により説明したが、本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形が可能であり、これらを本発明の技術的範囲から排除するものではない。
【0082】
(付記1)コンテンツがROM部に記録された記録媒体を、ユーザーに配信する際に、前記記録媒体のRAM部に、書き込み装置で、広告情報を書き込むステップと、前記記録媒体のコンテンツを再生する際に、前記記録媒体のROM部とRAM部の同時再生を1つのピックアップで行う再生装置で、前記記録媒体のコンテンツの再生と広告情報の再生を同時に行うステップとを有することを特徴とするコンテンツ配信方法。
【0083】
(付記2)前記記録媒体が、光学的に透明な基板に凹凸等の物理的変化によりコンテンツを記録したROM部と、前記ROM部上に書き換え可能な記録層で形成したRAM部とからなることを特徴とする付記1のコンテンツ配信方法。
【0084】
(付記3)前記記録媒体のRAM部は光磁気記録媒体で構成され、前記再生装置が、前記光磁気記録媒体のROM部とRAM部とを光で再生する光磁気媒体ドライブで構成されたことを特徴とする付記1のコンテンツ配信方法。
【0085】
(付記4)前記書き込み装置で、前記広告情報を書き込んだことに応じて、前記ユーザーにキャッシュバックするステップを更に有することを特徴とする付記1のコンテンツ配信方法。
【0086】
(付記5)前記書き込みステップは、前記ROM部のコンテンツである時間の経過に従って出力されるストリーミング情報に同期して、前記広告情報が再生されるように、前記広告情報を前記RAM部に書き込むステップからなることを特徴とする付記1のコンテンツ配信方法。
【0087】
(付記6)前記ROM部がEFM変調されたコンテンツを格納し、前記RAM部の情報が、周波数変調記録されることを特徴とする付記1のコンテンツ配信方法。
【0088】
(付記7)前記ROM情報として音声情報または画像情報を含むコンテンツを記録し、且つ前記RAM情報として音声広告又は画像広告を記録し、前記再生装置に接続した音声又は画像出力装置で、前記ROM部とRAM部の情報を同時に出力することを特徴とする付記1のコンテンツ配信方法。
【0089】
(付記8)前記再生ステップは、前記ROM情報をn倍速(nは1より大きな数)出力し、前記n倍速出力時に、前記RAM情報を1倍速で出力するステップからなることを特徴とする付記1のコンテンツ配信方法。
【0090】
(付記9)前記書き込みステップは、前記ユーザーに前記コンテンツを期間限定で貸し出し際に、前記RAM情報の更新を行うステップからなることを特徴とする付記1のコンテンツ配信方法。
【0091】
(付記10)前記記録媒体の記録再生装置を利用して、前記ユーザーによって、前記RAM部への情報の記録を行い、前記記録媒体を返却するステップを更に有することを特徴とする付記9のコンテンツ配信方法。
【0092】
(付記11)コンテンツがROM部に記録された記録媒体を、ユーザーに配信する際に、前記記録媒体のRAM部に、広告情報を書き込む書き込み装置と、前記記録媒体のコンテンツを再生する際に、前記記録媒体のROM部のコンテンツとRAM部の広告情報を1つのピックアップで行う再生装置とを有し、前記記録媒体のコンテンツの再生と広告情報の再生を同時に行うことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【0093】
(付記12)前記記録媒体が、光学的に透明な基板に凹凸等の物理的変化によりコンテンツを記録したROM部と、前記ROM部上に書き換え可能な記録層で形成したRAM部とからなることを特徴とする付記11のコンテンツ配信システム。
【0094】
(付記13)前記記録媒体のRAM部は光磁気記録媒体で構成され、前記再生装置が、前記光磁気記録媒体のROM部とRAM部とを光で再生する光磁気媒体ドライブで構成されたことを特徴とする付記11のコンテンツ配信システム。
【0095】
(付記14)前記書き込み装置で、前記広告情報を書き込んだことに応じて、前記ユーザーにキャッシュバックする機構を更に有することを特徴とする付記11のコンテンツ配信システム。
【0096】
(付記15)前記書き込み装置は、前記ROM部のコンテンツである時間の経過に従って出力されるストリーミング情報に同期して、前記広告情報が再生されるように、前記広告情報を前記RAM部に書き込むことを特徴とする付記11のコンテンツ配信システム。
【0097】
(付記16)前記ROM部がEFM変調されたコンテンツを格納し、前記RAM部の情報が、周波数変調記録されることを特徴とする付記11のコンテンツ配信システム。
【0098】
(付記17)前記ROM情報として音声情報または画像情報を含むコンテンツを記録し、且つ前記RAM情報として音声広告又は画像広告を記録し、前記再生装置に接続した音声又は画像出力装置で、前記ROM部とRAM部の情報を同時に出力することを特徴とする付記11のコンテンツ配信システム。
【0099】
(付記18)前記再生装置は、前記ROM情報をn倍速(nは1より大きな数)出力し、前記n倍速出力時に、前記RAM情報を1倍速で出力することを特徴とする付記11のコンテンツ配信システム。
【0100】
(付記19)前記書き込み装置は、前記ユーザーに前記コンテンツを期間限定で貸し出し際に、前記RAM情報の更新を行うことを特徴とする付記11のコンテンツ配信システム。
【0101】
(付記20)前記記録媒体の記録再生装置は、前記RAM部への情報の記録を行う機能を有し、前記再生装置で記録された前記記録媒体を前記貸し出し元に返却することを特徴とする付記19のコンテンツ配信システム。
【産業上の利用可能性】
【0102】
コンテンツ情報を物理的に安定なROM情報に、広告情報をRAM記録した記録媒体を用いるため、広告期間の経過していない広告付きコンテンツ配信を可能とする。また、ROM−RAM同時再生可能な媒体と、この媒体のドライブを使用するため、コンテンツの再生により、広告も再生されるので、ユーザーは、広告を意識することなく、広告の視聴が可能となる。
【0103】
又、コンテンツは、スタンパにより、物理的にピット記録されているので、コンテンツのデータに何ら影響なく、広告情報の書き換えが可能である。又、ROM部がEFM変調されたコンテンツを格納し、前記RAM部の情報が、周波数変調記録されることにより、1つの光ピックアップで、ROM,RAM情報の分離が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本発明の一実施の形態の構成図である。
【図2】図1の構成のコンテンツ配信手順の説明図である。
【図3】図1の広告ダウンロードマシンの構成図である。
【図4】図3の広告ダウンロードマシンの動作説明図である。
【図5】図1のコンテンツ配信処理の説明図である。
【図6】図1のコンテンツ配信媒体の構成図である。
【図7】図6のコンテンツ配信媒体のROM,RAMの信号の関係図である。
【図8】本発明の一実施の形態の再生装置の構成図である。
【図9】図8の再生装置のブロック図である。
【図10】図8の再生装置のROM,RAMの検出信号の関係図である。
【図11】本発明の一実施の形態の広告付きコンテンツ再生動作の説明図である。
【図12】本発明の一実施の形態のROMのコンテンツとRAMの広告の関係図である。
【図13】本発明の他の実施の形態の広告付きコンテンツ再生動作の説明図である。
【図14】本発明の一実施の形態のROM,RAMの変調信号の説明図である。
【符号の説明】
【0105】
1 レンタル店舗
2 コンテンツ配信サーバー
3 コンテンツ配信媒体
4 再生ドライブ
5 光ピックアップ
7 光学ヘッド
8 映像機器
9 音響機器
14 広告ダウンロードマシン
15 メインコントローラ
【技術分野】
【0001】
本発明は、音楽、映像、ゲーム等のコンテンツを、広告情報を付して配信するのに好適なコンテンツ再生装置に関し、特に、記憶媒体を使用して、広告収入を利用したコンテンツの配信を行うのに好適なコンテンツ再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ビデオテープ、CD(コンパクトデイスク)、CD−ROM、DVD等を用いた音楽、映像、ゲーム等のコンテンツ配信が行われている。近年、音楽CD等において、カジュアルハッキングと呼ばれるCD−Rへの不正コピーやインターネットを通じたソフトの交換等が問題となっており、CDの販売枚数が落ち込んできている。一方で、携帯電話の普及により、10〜20代の若者の小遣い、娯楽費用の大半が携帯電話料金に回り、コンテンツソフトの販売数が低下していると言われている。
【0003】
このような厳しいコンテンツビジネスの環境を改善するために、広告収入を用いる方法が検討されている。広告収入を利用したコンテンツ配信は、インターネットを介した配信において、有効である。しかしながら、パソコンの家庭普及率は増大したが、実際にインターネットを用いたコンテンツ配信は、セキュリティの問題、通信速度の問題或いは、無形データのダウンロードに対してお金を支払う文化が庶民の生活に普及していないことなどが理由で、普及するのに限界がある。
【0004】
そこで、メモリ媒体等を利用した広告付きのコンテンツ配信の方法が、種々提案されている。通常、CDやCD−ROM,DVD等に記録されている広告情報、例えば新曲紹介、新作映画の紹介等は、記録媒体が物理的に書き換え不可能であるため、何年経っても古い映画の紹介等が広告として掲載される。一般に広告には有効期限があり、古い広告情報は、広告としての役割を果たさない。
【0005】
このため、記録媒体に、RAM(Random Access Memory)領域を設け、頒布時に、RAM領域に、広告IDを書き込み、ユーザーに頒布する方法が提案されている。
【0006】
従来、記録媒体に、コンテンツとは別に、広告情報のポインタを書き込み、記録媒体をユーザーに頒布し、ユーザーが、このポインタを読出し、広告情報提供先から、インターネットやデジタル放送を介し、広告情報を得て、ユーザー端末で表示するシステムが開示されている(例えば、特許文献1−4)。
【0007】
また、コンテンツを含む電子ペーパーを、広告情報を付して、頒布し、ユーザーの操作で、広告情報を表示するシステムを開示されている(例えば、特許文献5)。
【特許文献1】特開平10−105452号公報
【特許文献2】特開2001−101836号公報
【特許文献3】特開2001−135023号公報
【特許文献4】特開2002−32685号公報
【特許文献5】特開2002−24570号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、これらの従来の提案では、ユーザーに、広告を見せる又は聞かせるため、ユーザーに、コンテンツとは別に、広告情報を選択操作させる必要があり、ユーザーにとって煩わしいことである。このため、広告の効果が低減するおそれがある。
【0009】
又、インターネットやデジタル放送を利用する場合には、この機能を持つ再生装置が必要となり、ユーザーが、広告のため、これら装置を購入することも必要となり、汎用的でないという問題が生じる。
【0010】
従って、本発明の目的は、ユーザーが広告表示の操作を行うことなく、コンテンツの再生とともに、最新の広告出力を行うためのコンテンツ再生装置を提供することにある。
【0011】
又、本発明の他の目的は、インターネット等の外部との接続を行わずに、記録媒体で、コンテンツの再生とともに、最新の広告出力を行うためのコンテンツ再生装置を提供することにある。
【0012】
更に、本発明の他の目的は、記録媒体で、コンテンツの再生とともに、最新の広告出力を行い、広告収入を利用したコンテンツ配信を容易に普及するためのコンテンツ再生装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この目的の達成のため、本発明のコンテンツ再生装置は、コンテンツ光学的に透明な基板に凹凸等の物理的変化によりコンテンツを記録したROM部と、前記ROM部上に書き換え可能な記録層で形成したRAM部とからなる記録媒体を、1つのピックアップで、前記ROM部と前記RAM部とを同時再生する再生装置において、コンテンツがEFM変調されてROM部に記録され、広告情報が、周波数変調されて、RAM部に記録された記録媒体を、同時に読み出す前記1つのピックアップと、前記1つのピックアップからのEFM変調されたコンテンツと、前記周波数変調された広告情報を復調し、前記記録媒体のROM部のコンテンツとRAM部の広告情報を同時再生する再生手段とを有する。
【0014】
又、本発明では、好ましくは、前記再生装置は、RAM部が光磁気記録媒体で構成された前記光磁気記録媒体のROM部とRAM部とを光で再生する光磁気媒体ドライブで構成された。
【0015】
又、本発明では、好ましくは、前記記録媒体は、前記ROM部のコンテンツである時間の経過に従って出力されるストリーミング情報に同期して、前記広告情報が再生されるように、前記広告情報が書き込まれた。
【0016】
又、本発明では、好ましくは、前記再生機構は、前記ROM情報をn倍速(nは1より大きな数)出力し、前記n倍速出力時に、前記RAM情報を1倍速で出力する。
【発明の効果】
【0017】
本発明では、コンテンツ光学的に透明な基板に凹凸等の物理的変化によりコンテンツを記録したROM部と、前記ROM部上に書き換え可能な記録層で形成したRAM部とからなる記録媒体に対し、1つのピックアップで、コンテンツがEFM変調されてROM部に記録され、広告情報が、周波数変調されて、RAM部に記録された記録媒体を、同時に読み出し、1つのピックアップからのEFM変調されたコンテンツと、周波数変調された広告情報を復調し、記録媒体のROM部のコンテンツとRAM部の広告情報を同時再生するため、容易に、且つ正確に、コンテンツと広告の同時再生が可能となる。又、ROM部がEFM変調されたコンテンツを格納し、前記RAM部の情報が、周波数変調記録されることにより、1つの光ピックアップで、ROM,RAM情報の分離が容易となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を、コンテンツ配信システム、コンテンツ配信媒体、コンテンツ再生装置、他の実施の形態の順で説明する。
【0019】
[コンテンツ配信システム]
図1は、本発明のコンテンツ配信システムの一実施の形態の構成図であり、図2は、コンテンツ配信手順の流れ図であり、図3は、図1の広告ダウンロードマシンの構成図であり、図4は、広告ダウンロードの動作説明図であり、図5は、コンテンツ配信システムの処理の説明図である。図1は、コンテンツ配信システムの一例として、コンテンツレンタルシステムを示すものである。
【0020】
図1において、レンタル店舗1には、コンテンツ陳列棚10と、コンテンツ貸し出しカウンター12と、広告ダウンロードマシン14とが設けられている。コンテンツ陳列棚10には、コンテンツ製作会社の作成したコンテンツを記録したコンテンツ配信媒体3が、多数格納されている。本発明では、コンテンツ配信媒体3として、後述するように、物理的に書き換え不可能なROM部と、コンテンツ配信業者あるいは、ユーザーにより書き換え可能なRAM部を含み、ROM部とRAM部を同時読出しできる媒体を使用することが特徴の一つである。
【0021】
コンテンツ貸し出しカウンター12は、ユーザーが、コンテンツ陳列棚10から選んだコンテンツ配信媒体3の貸し出し処理を行う。広告ダウンロードマシン14は、ユーザーの選択により、貸し出し処理されたコンテンツ配信媒体3のRAM部に、広告を記録し、ユーザーへ返却する。
【0022】
コンテンツ配信サーバー2は、広告ダウンロードマシン14とコンテンツ貸し出しカウンター12に接続され、広告ダウンロードマシン14に種々の広告データを送信する。
【0023】
図2に従い、図1のコンテンツ配信手順を説明する。
【0024】
(S10)レンタル店舗1に来たユーザーは、コンテンツ陳列棚10から所望のコンテンツがROM記録されたコンテンツ配信媒体3を選択する。
【0025】
(S12)ユーザーは、貸し出しカウンター12で貸し出し手続きを行う。即ち、レンタル期間を決定し、それに対するレンタル料金を支払う。
【0026】
(S14)ユーザーは、手続き終了後、広告によるキャッシュバックを希望する場合には、図3にて後述する広告ダウンロードマシン14で、手続きされたコンテンツ配信媒体3のRAM部に、広告情報を記録させ、広告料によるキャッシュバックを受ける。図4に示すように、コンテンツ配信業者は、広告依頼主より広告情報を入手し、コンテンツ配信サーバー2から広告ダウンロードマシン14に送信する。広告ダウンロードマシン14は、コンテンツ配信媒体3のRAM情報に書き込み、ユーザーに販売、貸し出しを行う。広告収入は、ユーザーのコンテンツ購入費用或いは、レンタル費用を補うものとして、ユーザーにキャッシュバックされる。
【0027】
(S16)ユーザーは、貸し出されたコンテンツ配信媒体3を持って、自宅等に帰り、コンテンツ配信媒体3を、ドライブ等で視聴する。この時、コンテンツ配信媒体3のROM部のコンテンツが読み出されるとともに、RAM部の広告情報も読み出される。即ち、ユーザーは、コンテンツの視聴を指示すると、コンテンツとともに広告情報も読み出され、自動的に広告の視聴が行われ、この点も本発明の特徴の一つである。
【0028】
又、このRAM部には、図4に示すように、ユーザーからの広告内容に関するアンケート情報の記録にも利用できる。更に、RAM部には、ユーザーのROM情報再生回数、RAM情報再生回数等が記録でき、この回数に応じても、キャッシュバック料が設定できる。また、ユーザーはRAM部の広告情報より、直接広告主に連絡をとり、キャッシュバックを受けることも可能である。
【0029】
(S18)ユーザーは、レンタル店舗1でコンテンツ配信媒体3を返却する。
【0030】
このような構成のシステムに依れば、レンタルカウンターにおいては、通常のCD音楽ソフトの貸し出しと全く同じシステムで貸し出しが行える。また、広告のダウンロードにおいては、ユーザーが希望により広告ダウンロードマシンに向かい、ダウンロードマシンの表示に従って、好みの広告をダウンロードできる。
【0031】
例えば、バーゲンフェアや期間限定のキャンペーン、地域の求人情報等を検索し必要に応じてダウンロードすることができる。広告情報のダウンロードに関しては、ユーザーの自主性に任されるため、レンタル店舗の店員は、通常の勤務では機械のトラブル対応のための連絡程度で済ませることができる。場合によっては、広告ダウンロードマシンは、広告管理会社の管理のもと、レンタル店舗に対しては、場所の使用料のみ支払えば良い構成にできる。
【0032】
ユーザーがコンテンツを返却する際には、ダウンロードマシンにてアンケート情報記入も可能となる。このような構成にすることで、ユーザーがコンテンツに記録するための端末を各家庭で所有する必要がなくなる。
【0033】
図3により、広告ダウンロードマシン14の構成を説明する。広告ダウンロードマシン14は、ユーザーが操作する端末で構成され、媒体ドライブ20、CPU21、メモリ22、カードリーダ/ライタ23、操作パネル24、インターフェイス25等で構成される。
【0034】
媒体ドライブ20は、前述のROM−RAM媒体3のリード/ライトを行うものであり、後述するように、ROM−RAM媒体3に、光磁気デイスク(MO)を使用するため、MOドライブで構成される。キャッシュバックを、レンタル店舗のポイントカードで行うため、ポイントカードのリード/ライトを行うカードリーダ/ライタ23が設けられる。操作パネル24は、ユーザーが、前述の広告情報を選択する、返却を指示し、アンケート情報を読み取らせる等のために設けられる。
【0035】
メモリ22は、例えば、ハードデイスクドライブで構成され、広告情報、その広告情報のキャッシュバック料、広告期間等を多数格納する。インターフェイス回路25は、コンテンツ配信サーバ2とのインターフェイス制御を行い、広告情報、広告料金の受信、アンケート情報の送信等を行う。CPU21は、広告ダウンロードマシンの各種の制御を行う。
【0036】
次に、コンテンツ配信サーバ2の処理を、図5で説明する。コンテンツ配信サーバ2の処理は、大きく分けて、コンテンツ配信費用管理処理、広告情報管理処理、貸し出し処理、返却処理の4つからなる。広告情報管理処理は、広告依頼主からの広告情報入手処理、広告期間確認処理、広告エリア確認処理、キャッシュバック量確認処理、広告情報書き込み、削除処理からなる。
【0037】
貸し出し処理は、コンテンツ貸し出しカウンター12でのユーザー確認処理、貸し出し期間確認処理、貸し出し料徴収処理からなる。返却処理は、ユーザー核に処理、アンケート情報確認処理、ROM再生回数確認処理、RAM再生回数確認処理、キャッシュバック処理からなる。
【0038】
コンテンツ配信費用管理処理は、これら3つの処理の結果から、コンテンツ使用料処理、広告料集計処理、貸し出し料集計処理、諸費用集計処理からなる。
【0039】
このように、コンテンツ配信業者は、ユーザーに対する貸し出し、返却業務のほかに、広告情報管理、貸し出し料のキャッシュバック料管理を行う。更に、本発明の配信システムは、広告情報を期間および配信するユーザーの生活エリアに応じて、書き込み、更新、削除を行うため、タイムリーで、ユーザーのニーズにあった広告情報を提供できる。
【0040】
[コンテンツ配信媒体]
図6は、本発明の一実施の形態におけるコンテンツ配信媒体の説明図、図7は、そのROM信号及びRAM信号の関係図である。
【0041】
図6以下の説明では、コンテンツ配信媒体として、ROM−RAM光磁気デイスク(MO)を例に説明する。図6に示すように、ISO規格の光磁気デイスク3は、円盤形状をなしており、最内周に、リードイン領域が、最外周に、リードアウト領域が、その間に、ユーザーエリアが設けられている。
【0042】
リードイン領域及びリードアウト領域は、ポリカーボネイト基板にデイスクの凹凸により形成された位相ピットで構成されるROM情報であり、デイスクの仕様等の情報が記録される。これを読むことにより記録再生の条件を制御している。このROM情報となる位相ピットの光学的深さ(ピット深さ)は、再生時の光強度変調が最大になるように設定されている。一般には70%以上の変調度(平坦部光強度に対する位相ピット部の光強度の変化の割合)に設定されている。
【0043】
リードイン領域とリードアウト領域の間に光磁気記録膜がスパッタ装置により成膜されているユーザーエリアが設けられている。このユーザーエリアには、ユーザーが自由に情報を記録/再生できる。
【0044】
このユーザーエリアを、ROMとRAMとの機能を持たせるための光磁気デイスク4の構造は、図6に示すように、透明(ポリカーボネイト)基板4A上に、窒化珪素、酸化タンタル等を材料とした第1誘電体層4B、TbFeCoのような希土類と遷移金属のアモルファス合金からなる光磁気記録層4C、第1誘電体層4Bと同じ材料からなる第2誘電体層4D、AlTi、Au等の金属からなる反射層4Eおよび紫外線硬化型樹脂を用いた保護コート層4Fの構成が一般的である。
【0045】
図6及び図7に示すように、ROM機能は、デイスク3に凸凹に形成した位相ピットPPで付与し、RAM機能は、光磁気記録層4Cで付与する。光磁気記録層4Cへの記録は、光磁気記録層4Cにレーザ光を加熱し、磁化反転を助け、信号磁界に対応して磁化の方向を反転させて、光磁気信号OMMの記録を行う。これにより、RAM情報の記録が可能である。本発明のデイスクでは、ROM情報とRAM情報の信号品質のバランスをとるため、前記ピットの変調度は、25%以下とすることが望ましい。
【0046】
光磁気記録層4Cの記録情報の読出しは、記録層4Cに弱いレーザ光を当てることにより、レーザ光の偏光面が、記録層4Cの磁化の向きに応じて極カー効果により変わり、この時の反射光の偏光成分の強弱により、信号の有無を判断する。これにより、RAM情報の読出が可能である。この読出しにおいて、反射光は、ROMを構成する位相ピットPPにより変調されるため、ROM情報の読出しも同時にできる。
【0047】
かかる構造の光情報記録媒体において、図7に示すように、ROM情報は、平坦な基板上に形成された凸凹による位相ピットPPにより固定記録され、RAM情報は、位相ピットPP列上に光磁気記録層にMO信号OMMとして記録される。
【0048】
即ち、1つの光ピックアップにより、ROMとRAMの同時再生が可能であり、且つ磁界変調方式の光磁気記録を採用すれば、RAMへの書込みと、ROMの再生が同時に可能である。本発明では、この媒体のROM部(位相ピット)に、コンテンツを記録し、RAM部(光磁気記録層)4Cに、広告情報を記録する。
【0049】
[コンテンツ再生装置]
次に、本発明にかかわるコンテンツ再生装置4である光デイスクドライブを説明する。図8は、本発明の一実施の形態の光デイスクドライブの全体ブロック図、図9は、その詳細ブロック図、図10は、光デイスクドライブの各モードの説明図である。
【0050】
図8に示すように、モーター18は、光情報記録媒体(MOデイスク)3を回転する。通常、MOデイスク3は、リムーバブルな媒体であり、図示しないドライブの挿入口から挿入される。光ピックアップ5は、この光情報記録媒体3を挟むように配置された磁気ヘッド35と光学ヘッド7とを有する。
【0051】
光ピックアップ5は、ボールネジ送り機構等のトラックアクチュエータ6により移動し、光情報記録媒体3の半径方向の任意の位置へアクセスが可能である。又、光学ヘッド7のレーザーダイオードLDを駆動するLDドライバ31と、光ピックアップ5の磁気ヘッド35を駆動する磁気ヘッドドライバ34とが設けられる。アクセス用サーボコントローラ15−2は、光学ヘッド7からの出力により、トラックアクチュエータ6と、モーター18と、光学ヘッド7のフォーカスアクチュエータ19をサーボ制御する。コントローラ15−1は、LDドライバ31、磁気ヘッドドライバ34、アクセス用サーボコントローラ15−2を稼動させて、情報の記録再生を行う。
【0052】
光学ヘッド7の詳細を、図9で説明する。レーザーダイオードLDからの拡散光は、コリメータレンズ40で平行光となり、偏光ビームスプリッター41を介して、対物レンズ46により光情報記録媒体3上にほぼ回折限界まで集光される。
【0053】
この偏光ビームスプリッター41に入射する光の一部は、ビームスプリッター11により反射され、集光レンズ42を介してAPC(Auto Power Control)デイテクタ43に集光される。
【0054】
又、光情報記録媒体3より反射された光は、再び対物レンズ46を介し、ビームスプリッター41に再度入射する。ビームスプリッター41に再度入射した光の一部は、レーザーダイオードLD側へ戻り、残りの光は、ビームスプリッター41により反射され、偏光ビームスプリッター56に入射する。偏光ビームスプリッタ56に入射された光の一部は、2ビームウオラストンプリズム44、集光レンズ45を介し2分割デイテクタ47に集光される。又、偏光ビームスプリッタ56に入射された光の他の部分は、集光レンズ51、円筒面レンズ52を介して、サーボ検出用4分割デイテクタ53上に集光される。
【0055】
FES(Focus Error Signal)再生回路54は、光電変換された4分割フォトディテクタ53の出力A,B,C,Dにより、非点収差法によるフォーカスエラー検出(FES)を行う。即ち、
FES=(A+B)−(C+D)/(A+B+C+D)
同時に,プッシュプル法によるTES生成回路55で,4分割デイテクタ53の出力から、トラックエラー検出(TES)を行う。
【0056】
これらの計算により求められたフォーカスエラー信号(FES)及びトラックエラー信号(TES)は、フォーカス方向及びトラック方向の位置誤差信号として、メインコントローラ15(図8では、アクセス用サーボコントローラ15−2)に入力される。尚、図9では、アクセス用サーボコントローラ15−2とコントローラ15−1を一体のメインコントローラ15で示してある。
【0057】
一方、記録情報検出系において、光情報記録媒体3上の光磁気記録の磁化の向きによって変わる反射レーザ光の偏光特性が、光強度に変換される。すなわち、2ビームウォラストン26において、偏光検波により偏光方向が互いに直交する二つのビームに分離し、集光レンズ45を通して2分割フォトディテクタ47に入射し、それぞれ光電変換される。
【0058】
2分割フォトディテクタ47で光電変換された2つの電気信号G,Hは、アンプ57、58で増幅された後、加算アンプ59で加算され、第1のROM信号(ROM1=G+H)となり、同時に、減算アンプ60で減算され、RAM読みだし(MO)信号(RAM=G−H)となり、それぞれメインコントローラ15に入力される。
【0059】
又、メインコントローラ15には、APC用フォトディテクタ13に入射した半導体レーザダイオードLDの反射光が光電変換され、アンプ61を通して第2のROM信号(ROM2)として入力する。
【0060】
さらに、先に説明したように、メインコントローラ15には、加算アンプ29の出力である第1のROM信号(ROM1)、差動アンプ30の出力であるRAM信号(RAM)、FES生成回路23からのフォーカスエラー信号(FES)、TES生成回路24からのトラックエラー信号(TES)が入力する。
【0061】
また、メインコントローラ15には、データ源66との間でインタフェース回路68を通して記録用データ及び読出データが入出力される。
【0062】
メインコントローラ15に入力される第1のROM信号(ROM1=G+H)、第2のROM信号(ROM2=I)及び、RAM信号(RAM=G−H)は、各モード即ち、ROM及びRAM同時再生時、ROM再生及びRAM同時記録(WRITE)時に対応して検出し使用される。
【0063】
図10は、各モードでの上記ROM1(=G+H)、ROM2(=I)及び、RAM(G−H)の検出の組合せを示す図である。メインコントローラ15は、各モードに応じて、LDドライバ31にコマンド信号を生成する。LDドライバ31は、コマンド信号に従い、ROM及びRAM再生時には、第1のROM信号(ROM1=G+H)に応じて,半導体レーザダイオードLDの発光パワーを負帰還制御し、RAM記録時には、第2のROM信号(ROM2=I)に応じて半導体レーザダイオードLDの発光パワーを負帰還制御する。
【0064】
光磁気(RAM)記録時は、データソース66からのデータがインタフェース68を通してメインコントローラ15に入力される。メインコントローラ15は、磁界変調記録方式を用いる場合に、この入力データを、磁気ヘッドドライバ34に供給する。磁気ヘッドドライバ34は、磁気ヘッド35を駆動し、記録データに対応して磁界を変調する。この際、メインコントローラ15において、記録時を指示する信号がLDドライバ31に送られ、LDドライバ31は第2のROM信号(ROM2=I)に応じて、記録に最適なレーザーパワーになるように半導体レーザダイオードLDの発光を負帰還制御する。
【0065】
又、光変調記録方式を用いる場合に、この入力データを、LDドライバ31に送り、レーザダイオードLDを光変調駆動する。この際、メインコントローラ15において、記録時を指示する信号がLDドライバ31に送られ、LDドライバ31は第2のROM信号(ROM2=I)に応じて、記録に最適なレーザーパワーになるように半導体レーザダイオードLDの発光を負帰還制御する。
【0066】
又、メインコントローラ15(図8では、サーボコントローラ15−2)は、検出したフォーカスエラー信号FESに応じて、フォーカスアクチュエータ19を駆動し、光ビームを合焦点制御する。メインコントローラ15(図8では、サーボコントローラ15−2)は、検出したトラックエラー信号TESに応じて、トラックアクチュエータ6を駆動し、光ビームをシーク及びトラック追従制御する。
【0067】
ここで、レーザーパワー調整には、デイテクタ47のG+H(ROM1)またはデイテクタ43のI(ROM2)の信号を用いる。図10に示すように、ROM信号とRAM信号を同時に再生する場合には、RAM読出し信号(=G−H)が、前記光情報記録媒体3の位相ピット変調からのクロストークを受けないように、G+Hの信号が一定となるようにレーザーパワーを制御する。光変調記録時には、ROMの検出は行わない。
【0068】
ROM−RAMデイスクとしては、ROM、RAMディスクを貼りあわせ、それぞれ、対向する面側から情報を光学的に検出するもの、あるいは、同じ側から情報を検出する深さ方向の位置をかえて検出するもの、もしくは、2次元的にROM領域とRAM領域を分けるものなどがある。
【0069】
しかしながら、これら記録媒体では、ROMとRAMの情報を1つのピックアップ装置で、同時に読み出したり、ROM情報を再生しながらRAM情報に書き込みを行うことが不可能である。本発明のコンテンツ配信に用いる記録媒体としては、図6で示したような、物理的に書き換え不可能な凹凸ピット情報の上に光磁気記録層を含む記録膜を形成した媒体を用いると、図7に示すように、ROM信号の上にRAM信号を重畳記録できるうえ、ROMとRAMを同時に再生できるという特徴が活かせる。
【0070】
図8及び図9に示した記録再生装置4は、ROMおよびRAMの情報を読み出す光ピックアップとRAMに情報を記録するための磁気ヘッドが備えられた構成を持つ。この構成では、ROMを再生しながらRAM信号を検出することができる。
【0071】
又、ROM1信号をレーザー駆動部に負帰還させることにより、記録媒体のROM部の凹凸によるRAM信号への強度変調ノイズを低減できるため、RAM信号が正確に検出できる。このとき、ROM信号は、ROM2より検知できる。光ピックアップはボールネジの送り機構によるシーク機構により記録媒体の任意の半径位置へアクセスできる。このため、ROMに記録されたコンテンツおよびRAMに記録された広告情報へ、任意にアクセスできる。
【0072】
このような記録再生装置4を利用して、ユーザーは、コンテンツ配信媒体3のROM部の音楽ソフトを家庭で聞いたり或いはダビングする。図11乃至図13は、ユーザーによるコンテンツ配信媒体3の使用例を説明する図である。
【0073】
図11に示すように、記録再生装置4は、テレビ8、音響機器9と接続可能であり、映像情報や音声情報の再生ができる。本発明では、ROM情報とRAM情報の同時再生が可能であり、例えば、テレビ8に、ROMの映像情報に字幕スーパーで、広告情報を表示することが出来る。また、ユーザーからのアンケート情報等は、マイク等の音声入力機器92によってRAM部に記録可能である。また、RAM情報は、音響機器9の制御パネル等のために使用されている液晶ディスプレイ90等に、テキスト情報として広告情報を表示することができる。
【0074】
図12は、音楽コンテンツにおけるROM部とRAM部のコンテンツの関係図である。図12に示すように、ROM部の各曲に対応して、RAM部に広告1、2、…を記録する。これにより、ユーザーが、ROM部の第1曲を再生する時に、広告1が再生され、視聴される。
【0075】
また、図13に示すように、音声情報の複製の目的で、n倍速(nは1以上の数)出力または、複製機能のある装置においては、ROM、RAMのn倍速再生時に、1倍速で広告情報を出力する機構(例えば、広告情報の書き込み時に、n倍速で書き込む)を設けることで、通常複製中の暇なユーザーの時間に、広告情報を視聴させることができる。通常、ダビングにおいては、倍速ダビング等が行われることが多い。
【0076】
即ち、ダウンロードマシンから広告情報をダウンロードする際に倍速モード等の設定を行えば、倍速で再生しても通常速度の音声で聞くことができる。図13に示すようにダビング時は、ROMの音楽ソフトを再生しながら、広告情報を同時に再生し、スピーカー等で聞くことができる。広告情報は、図12に示すように曲番号毎に割り振ると、ダビング毎に各広告を聞くことができる。
【0077】
更に、本発明の構成によれば、ダウンロードマシンを悪用して、レンタルしていないROM−RAM媒体を持ち込んで、ダウンロードマシンよりキャッシュバックを行うようなケースも想定されるが、広告情報がより多くダウンロードされることは、広告の配信システムとしては望ましいことである。また、レンタル店舗としては、直接の被害を受けない。
【0078】
このように、本発明では、音楽ソフト部分はROMに記録され、通常のCD音楽ソフトと全く同じシステムで貸し出し返却できること、およびRAM部に関しては広告によるキャッシュバックが出来るという利点がある。さらに、RAM部の情報を誤って消去されても、ROMの音楽ソフトは保護される。
【0079】
[他の実施の形態]
ROM−RAM同時再生するが、予めROMに広告出力時間を設けて、その間にRAM情報に記録された広告を出力することもできる。例えば、コンテンツの出力開始前に、又は出力開始後に、広告を出力することもでき、コンテンツの再生途中で、広告を出力することもできる。広告に使用されていない領域は、デイスクの管理情報やユーザーのアンケート情報を記録する領域として使用することも可能である。
【0080】
ROM情報は、図14に示すようにEFM等のデジタル信号として記録されるのが一般的である。一方RAM情報はEFM信号、NRZI信号、RLL1−7信号として記録することが可能である。しかしながら、単純な音声情報等の記録のためには、FM変調(周波数変調)方式による記録が有効である。
【0081】
以上、本発明を実施の形態により説明したが、本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形が可能であり、これらを本発明の技術的範囲から排除するものではない。
【0082】
(付記1)コンテンツがROM部に記録された記録媒体を、ユーザーに配信する際に、前記記録媒体のRAM部に、書き込み装置で、広告情報を書き込むステップと、前記記録媒体のコンテンツを再生する際に、前記記録媒体のROM部とRAM部の同時再生を1つのピックアップで行う再生装置で、前記記録媒体のコンテンツの再生と広告情報の再生を同時に行うステップとを有することを特徴とするコンテンツ配信方法。
【0083】
(付記2)前記記録媒体が、光学的に透明な基板に凹凸等の物理的変化によりコンテンツを記録したROM部と、前記ROM部上に書き換え可能な記録層で形成したRAM部とからなることを特徴とする付記1のコンテンツ配信方法。
【0084】
(付記3)前記記録媒体のRAM部は光磁気記録媒体で構成され、前記再生装置が、前記光磁気記録媒体のROM部とRAM部とを光で再生する光磁気媒体ドライブで構成されたことを特徴とする付記1のコンテンツ配信方法。
【0085】
(付記4)前記書き込み装置で、前記広告情報を書き込んだことに応じて、前記ユーザーにキャッシュバックするステップを更に有することを特徴とする付記1のコンテンツ配信方法。
【0086】
(付記5)前記書き込みステップは、前記ROM部のコンテンツである時間の経過に従って出力されるストリーミング情報に同期して、前記広告情報が再生されるように、前記広告情報を前記RAM部に書き込むステップからなることを特徴とする付記1のコンテンツ配信方法。
【0087】
(付記6)前記ROM部がEFM変調されたコンテンツを格納し、前記RAM部の情報が、周波数変調記録されることを特徴とする付記1のコンテンツ配信方法。
【0088】
(付記7)前記ROM情報として音声情報または画像情報を含むコンテンツを記録し、且つ前記RAM情報として音声広告又は画像広告を記録し、前記再生装置に接続した音声又は画像出力装置で、前記ROM部とRAM部の情報を同時に出力することを特徴とする付記1のコンテンツ配信方法。
【0089】
(付記8)前記再生ステップは、前記ROM情報をn倍速(nは1より大きな数)出力し、前記n倍速出力時に、前記RAM情報を1倍速で出力するステップからなることを特徴とする付記1のコンテンツ配信方法。
【0090】
(付記9)前記書き込みステップは、前記ユーザーに前記コンテンツを期間限定で貸し出し際に、前記RAM情報の更新を行うステップからなることを特徴とする付記1のコンテンツ配信方法。
【0091】
(付記10)前記記録媒体の記録再生装置を利用して、前記ユーザーによって、前記RAM部への情報の記録を行い、前記記録媒体を返却するステップを更に有することを特徴とする付記9のコンテンツ配信方法。
【0092】
(付記11)コンテンツがROM部に記録された記録媒体を、ユーザーに配信する際に、前記記録媒体のRAM部に、広告情報を書き込む書き込み装置と、前記記録媒体のコンテンツを再生する際に、前記記録媒体のROM部のコンテンツとRAM部の広告情報を1つのピックアップで行う再生装置とを有し、前記記録媒体のコンテンツの再生と広告情報の再生を同時に行うことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【0093】
(付記12)前記記録媒体が、光学的に透明な基板に凹凸等の物理的変化によりコンテンツを記録したROM部と、前記ROM部上に書き換え可能な記録層で形成したRAM部とからなることを特徴とする付記11のコンテンツ配信システム。
【0094】
(付記13)前記記録媒体のRAM部は光磁気記録媒体で構成され、前記再生装置が、前記光磁気記録媒体のROM部とRAM部とを光で再生する光磁気媒体ドライブで構成されたことを特徴とする付記11のコンテンツ配信システム。
【0095】
(付記14)前記書き込み装置で、前記広告情報を書き込んだことに応じて、前記ユーザーにキャッシュバックする機構を更に有することを特徴とする付記11のコンテンツ配信システム。
【0096】
(付記15)前記書き込み装置は、前記ROM部のコンテンツである時間の経過に従って出力されるストリーミング情報に同期して、前記広告情報が再生されるように、前記広告情報を前記RAM部に書き込むことを特徴とする付記11のコンテンツ配信システム。
【0097】
(付記16)前記ROM部がEFM変調されたコンテンツを格納し、前記RAM部の情報が、周波数変調記録されることを特徴とする付記11のコンテンツ配信システム。
【0098】
(付記17)前記ROM情報として音声情報または画像情報を含むコンテンツを記録し、且つ前記RAM情報として音声広告又は画像広告を記録し、前記再生装置に接続した音声又は画像出力装置で、前記ROM部とRAM部の情報を同時に出力することを特徴とする付記11のコンテンツ配信システム。
【0099】
(付記18)前記再生装置は、前記ROM情報をn倍速(nは1より大きな数)出力し、前記n倍速出力時に、前記RAM情報を1倍速で出力することを特徴とする付記11のコンテンツ配信システム。
【0100】
(付記19)前記書き込み装置は、前記ユーザーに前記コンテンツを期間限定で貸し出し際に、前記RAM情報の更新を行うことを特徴とする付記11のコンテンツ配信システム。
【0101】
(付記20)前記記録媒体の記録再生装置は、前記RAM部への情報の記録を行う機能を有し、前記再生装置で記録された前記記録媒体を前記貸し出し元に返却することを特徴とする付記19のコンテンツ配信システム。
【産業上の利用可能性】
【0102】
コンテンツ情報を物理的に安定なROM情報に、広告情報をRAM記録した記録媒体を用いるため、広告期間の経過していない広告付きコンテンツ配信を可能とする。また、ROM−RAM同時再生可能な媒体と、この媒体のドライブを使用するため、コンテンツの再生により、広告も再生されるので、ユーザーは、広告を意識することなく、広告の視聴が可能となる。
【0103】
又、コンテンツは、スタンパにより、物理的にピット記録されているので、コンテンツのデータに何ら影響なく、広告情報の書き換えが可能である。又、ROM部がEFM変調されたコンテンツを格納し、前記RAM部の情報が、周波数変調記録されることにより、1つの光ピックアップで、ROM,RAM情報の分離が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本発明の一実施の形態の構成図である。
【図2】図1の構成のコンテンツ配信手順の説明図である。
【図3】図1の広告ダウンロードマシンの構成図である。
【図4】図3の広告ダウンロードマシンの動作説明図である。
【図5】図1のコンテンツ配信処理の説明図である。
【図6】図1のコンテンツ配信媒体の構成図である。
【図7】図6のコンテンツ配信媒体のROM,RAMの信号の関係図である。
【図8】本発明の一実施の形態の再生装置の構成図である。
【図9】図8の再生装置のブロック図である。
【図10】図8の再生装置のROM,RAMの検出信号の関係図である。
【図11】本発明の一実施の形態の広告付きコンテンツ再生動作の説明図である。
【図12】本発明の一実施の形態のROMのコンテンツとRAMの広告の関係図である。
【図13】本発明の他の実施の形態の広告付きコンテンツ再生動作の説明図である。
【図14】本発明の一実施の形態のROM,RAMの変調信号の説明図である。
【符号の説明】
【0105】
1 レンタル店舗
2 コンテンツ配信サーバー
3 コンテンツ配信媒体
4 再生ドライブ
5 光ピックアップ
7 光学ヘッド
8 映像機器
9 音響機器
14 広告ダウンロードマシン
15 メインコントローラ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学的に透明な基板に凹凸等の物理的変化によりコンテンツを記録したROM部と、前記ROM部上に書き換え可能な記録層で形成したRAM部とからなる記録媒体を、1つのピックアップで、前記ROM部と前記RAM部とを同時再生する再生装置において、
コンテンツがEFM変調されてROM部に記録され、広告情報が、周波数変調されて、RAM部に記録された記録媒体を、同時に読み出す前記1つのピックアップと、
前記1つのピックアップからのEFM変調されたコンテンツと、前記周波数変調された広告情報を復調し、前記記録媒体のROM部のコンテンツとRAM部の広告情報を同時再生する再生手段とを有する
ことを特徴とするコンテンツ再生装置。
【請求項2】
前記再生装置は、RAM部が光磁気記録媒体で構成された前記光磁気記録媒体のROM部とRAM部とを光で再生する光磁気媒体ドライブで構成された
ことを特徴とする請求項1のコンテンツ再生装置。
【請求項3】
前記記録媒体は、前記ROM部のコンテンツである時間の経過に従って出力されるストリーミング情報に同期して、前記広告情報が再生されるように、前記広告情報が書き込まれた
ことを特徴とする請求項1のコンテンツ再生装置。
【請求項4】
前記再生機構は、
前記ROM情報をn倍速(nは1より大きな数)出力し、前記n倍速出力時に、前記RAM情報を1倍速で出力する
ことを特徴とする請求項1のコンテンツ再生装置。
【請求項1】
光学的に透明な基板に凹凸等の物理的変化によりコンテンツを記録したROM部と、前記ROM部上に書き換え可能な記録層で形成したRAM部とからなる記録媒体を、1つのピックアップで、前記ROM部と前記RAM部とを同時再生する再生装置において、
コンテンツがEFM変調されてROM部に記録され、広告情報が、周波数変調されて、RAM部に記録された記録媒体を、同時に読み出す前記1つのピックアップと、
前記1つのピックアップからのEFM変調されたコンテンツと、前記周波数変調された広告情報を復調し、前記記録媒体のROM部のコンテンツとRAM部の広告情報を同時再生する再生手段とを有する
ことを特徴とするコンテンツ再生装置。
【請求項2】
前記再生装置は、RAM部が光磁気記録媒体で構成された前記光磁気記録媒体のROM部とRAM部とを光で再生する光磁気媒体ドライブで構成された
ことを特徴とする請求項1のコンテンツ再生装置。
【請求項3】
前記記録媒体は、前記ROM部のコンテンツである時間の経過に従って出力されるストリーミング情報に同期して、前記広告情報が再生されるように、前記広告情報が書き込まれた
ことを特徴とする請求項1のコンテンツ再生装置。
【請求項4】
前記再生機構は、
前記ROM情報をn倍速(nは1より大きな数)出力し、前記n倍速出力時に、前記RAM情報を1倍速で出力する
ことを特徴とする請求項1のコンテンツ再生装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2008−71482(P2008−71482A)
【公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−258016(P2007−258016)
【出願日】平成19年10月1日(2007.10.1)
【分割の表示】特願2002−255151(P2002−255151)の分割
【原出願日】平成14年8月30日(2002.8.30)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年10月1日(2007.10.1)
【分割の表示】特願2002−255151(P2002−255151)の分割
【原出願日】平成14年8月30日(2002.8.30)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
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