説明

コンテンツ視聴システム、ゲートウェイ、コンテンツの配信方法及びプログラム

【課題】 十分な帯域が確保されている外部ネットワークから配信されてきたコンテンツを内部ネットワークに再配信する場合の帯域の不足を解消できるコンテンツ視聴システムの提供。
【解決手段】 ゲートウェイは、入力されたコンテンツを、内部ネットワークの回線能力に応じて定められたビットレートのコンテンツに変換するコンテンツ変換部と、前記内部ネットワークに接続されたコンテンツ視聴端末からの要求に応じて、外部ネットワークからコンテンツを受信し、前記コンテンツ変換部にて変換したコンテンツを配信するコンテンツ配信部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ視聴システム、ゲートウェイ、コンテンツの配信方法及びプログラムに関し、特に、十分な帯域が確保されている外部ネットワークから配信されてきたコンテンツを内部ネットワークに再配信するゲートウェイ、該ゲートウェイを含んだコンテンツ視聴システム、コンテンツの配信方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
IP(Internet Protocol)マルチキャストを使用してコンテンツを配信するIPTVが普及の兆しを見せている。今後は、家庭や企業内の内部ネットワーク(ホームネットワーク)上の複数の機器にてコンテンツを視聴するというような利用形態も増えてくると考えられる。
【0003】
IPTVに関するものではないが、特許文献1に、DVD等のデジタル信号を再生する再生回路と、地上波デジタル放送等のデジタル信号を無線で入力する無線入力回路と、これらのデジタル信号から著作権管理情報が検出する著作権管理情報検出回路とを備え、他の機器へ、著作権管理情報が検出されたデジタル信号を出力する場合に、著作権管理情報を付加し、ホームネットワークの中継機器として機能するデジタル信号処理装置が開示されている。
【0004】
また、特許文献2に、地上波デジタル放送等の受信機能と、ハードディスクに受信したコンテンツを録画する機能を備えた複数のAV機器が仮想的に一台の情報処理装置として動作し、著作権対応コンテンツを複数の機器で録画し、複数の機器で視聴できるようにしたコンテンツ処理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−128963号公報
【特許文献2】特開2005−244576号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
例えば、IPTVで配信されるハイビジョンのコンテンツのビットレートは1チャンネル当たり25Mbps近くになる場合もある。
【0007】
IPネットワーク上ではIPマルチキャストの配信に耐えられる十分な帯域が確保されているが、家庭や企業内等の内部ネットワーク(ホームネットワーク)では、そのような用途での使用が想定されていないことも多く、無線LANが使用されている、古い規格のハブやケーブルが使われている等の理由により、上記高ビットレートのコンテンツの伝送に十分な帯域が確保できない場合がある。
【0008】
さらに、上記のように家庭や企業内のネットワーク(内部ネットワーク)上の複数の機器にてコンテンツを同時に視聴するというような利用形態を考えた場合、IPマルチキャストのパケットが内部ネットワーク内に複数配信されることになり、更に帯域を圧迫してしまうという問題点がある。
【0009】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、十分な帯域が確保されている外部ネットワークから配信されてきたコンテンツを内部ネットワークに再配信する場合の上記帯域の不足を解消できるコンテンツ視聴システム、ゲートウェイ、コンテンツの配信方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の視点によれば、入力されたコンテンツを、内部ネットワークの回線能力に応じて定められたビットレートのコンテンツに変換するコンテンツ変換部と、前記内部ネットワークに接続されたコンテンツ視聴端末からの要求に応じて、外部ネットワークからコンテンツを受信し、前記コンテンツ変換部にて変換したコンテンツを配信するコンテンツ配信部と、を備えたゲートウェイが提供される。
【0011】
本発明の第2の視点によれば、上記したゲートウェイを含んだホームネットワークが提供される。
【0012】
本発明の第3の視点によれば、上記したゲートウェイと、外部ネットワークを介して前記ゲートウェイにコンテンツを配信するコンテンツ配信サーバと、内部ネットワークを介して前記ゲートウェイからコンテンツを受信するコンテンツ視聴端末とを含むコンテンツ視聴システムが提供される。
【0013】
本発明の第4の視点によれば、内部ネットワークに接続されたコンテンツ視聴端末からの要求に応じて、外部ネットワークからコンテンツを受信するステップと、前記受信したコンテンツのビットレートを、内部ネットワークの回線能力に応じて定められたビットレートに変換するステップと、前記変換したコンテンツを配信するステップと、を含むコンテンツ配信方法が提供される。
【0014】
本発明の第5の視点によれば、内部ネットワークに接続されたコンテンツ視聴端末からの要求に応じて、外部ネットワークからコンテンツを受信する処理と、前記受信したコンテンツのビットレートを、内部ネットワークの回線能力に応じて定められたビットレートに変換する処理と、前記変換したコンテンツを配信する処理と、をコンピュータに実行させるプログラムをコンピュータに実行させるプログラムが提供される。なお、このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録し、該記録媒体の読み取り手段を備えた任意のコンピュータにて実行させることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、内部ネットワークに接続された機器にて高ビットレートのコンテンツ視聴する際における帯域の不足を解消することが可能となる。その理由は、ゲートウェイにコンテンツのビットレート変換機能を備えたことにある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1の実施形態の概略構成を表した図である。
【図2】本発明の第1の実施形態のホームゲートウェイの構成を表したブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態のコンテンツ視聴端末の構成を表したブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施形態のホームゲートウェイにおけるコンテンツ情報取得処理の流れを表した図である。
【図5】本発明の第1の実施形態ホームゲートウェイにおけるコンテンツ情報取得処理の別の流れを表した図である。
【図6】本発明の第1の実施形態のコンテンツ視聴端末におけるコンテンツ情報取得処理の流れを表した図である。
【図7】本発明の第1の実施形態におけるホームゲートウェイ設定画面表示処理の流れを表した図である。
【図8】本発明の第1の実施形態におけるライセンス更新処理の流れを表した図である。
【図9】本発明の第1の実施形態における録画予約処理の流れを表した図である。
【図10】本発明の第1の実施形態における録画予約済みコンテンツ一覧表示処理の流れを表した図である。
【図11】本発明の第1の実施形態における録画予約削除処理の流れを表した図である。
【図12】本発明の第1の実施形態におけるコンテンツ録画処理の流れを表した図である。
【図13】図12に続くコンテンツ録画処理の流れ(暗号化コンテンツ)を表した図である。
【図14】図12に続くコンテンツ録画処理の流れ(非暗号化コンテンツ)を表した図である。
【図15】本発明の第1の実施形態におけるコンテンツ録画停止処理の流れを表した図である。
【図16】図12〜図15のコンテンツ録画処理の順序関係を表した図である。
【図17】本発明の第1の実施形態における録画済みコンテンツ一覧表示処理の流れを表した図である。
【図18】本発明の第1の実施形態におけるコンテンツ再生処理の流れを表した図である。
【図19】図18に続くコンテンツ再生処理の流れ(暗号化コンテンツ)を表した図である。
【図20】図18に続くコンテンツ再生処理の流れ(非暗号化コンテンツ)を表した図である。
【図21】本発明の第1の実施形態におけるコンテンツ再生停止処理の流れを表した図である。
【図22】図18〜図21のコンテンツ再生処理の順序関係を表した図である。
【図23】本発明の第1の実施形態における録画済みコンテンツ削除処理の流れを表した図である。
【図24】本発明の第2の実施形態におけるコンテンツ情報一覧表示処理の流れを表した図である。
【図25】本発明の第2の実施形態におけるコンテンツ再生処理の流れを表した図である。
【図26】図25に続くコンテンツ再生処理の流れ(暗号化コンテンツ)を表した図である。
【図27】図25に続くコンテンツ再生処理の流れ(非暗号化コンテンツ)を表した図である。
【図28】本発明の第2の実施形態におけるコンテンツ再生停止処理の流れを表した図である。
【図29】図24〜図28のコンテンツ再生処理の順序関係を表した図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
続いて、本発明の好適な実施形態について図面を参照して詳細に説明する。以下、家庭内のホームネットワークに接続されたゲートウェイ(ホームゲートウェイ)に、本発明を適用した実施形態を挙げて詳細に説明する。なお、本発明の原理からも明らかなように、本発明は、ホームゲートウェイ以外のゲートウェイに適用することが可能である。
【0018】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態の概略構成を表した図である。図1を参照すると、IPネットワーク80とホームネットワーク20とを接続するゲートウェイ(以下、「ホームゲートウェイ」と記す。)10が示されている。ホームゲートウェイ10は、コンテンツ視聴端末30に配信するコンテンツのビットレートを変換するコンテンツ変換部111を備えている。
【0019】
ホームネットワーク20は、有線または無線のLAN(Local Area Network)等のホームネットワーク20によって構成され、1台以上のコンテンツ視聴端末30が接続されている。コンテンツ視聴端末30には、HDMI(High−Definition Multimedia Interface)ケーブル等の映像音声を伝送するケーブルを介して、コンテンツの出力先となるモニタ40が接続されている。なお、コンテンツ視聴端末30とモニタ40は別の機器である必要は無く、モニタ40を内蔵するコンテンツ視聴端末30を用いることもできる。
【0020】
IPネットワーク80には、コンテンツ配信サーバ50と、コンテンツ情報サーバ60と、ライセンスサーバ70と、が接続されている。
【0021】
なお、これらのホームゲートウェイ10とコンテンツ視聴端末30とコンテンツ配信サーバ50とコンテンツ情報サーバ60とライセンスサーバ70は、プログラム制御により動作するコンピュータによって構成できる。
【0022】
図2は、本発明の第1の実施形態のホームゲートウェイの構成を表したブロック図である。図2を参照すると、本実施形態のホームゲートウェイ10は、IPネットワーク80に接続されている機器と通信するIPネットワーク通信部101と、ホームネットワーク20に接続されている機器と通信するホームネットワーク通信部102とを備える。
【0023】
また、本実施形態のホームゲートウェイ10は、コンテンツ視聴端末30からの録画予約要求を受信して保存するコンテンツ予約管理部104と、録画予約に基づいてコンテンツの蓄積を行うコンテンツ蓄積部109と、蓄積したコンテンツを圧縮するためにコンテンツを変換するコンテンツ変換部111と、コンテンツをコンテンツ視聴端末30が視聴可能な形式にヘッダ等を付加して配信するコンテンツ配信部110とを備え、コンテンツ視聴端末30に対し、コンテンツの録画および再配信機能を提供する。
【0024】
さらに、本実施形態のホームゲートウェイ10は、前記コンテンツの録画および再配信機能に関連し、受信したコンテンツのコンテンツ情報を解析するコンテンツ解析部105と、コンテンツ配信サーバ50からIPマルチキャストで配信されるコンテンツ内に含まれるコンテンツ情報もしくはコンテンツ情報サーバ60から取得するコンテンツ情報を蓄積するコンテンツ情報蓄積部103と、コンテンツ保護のため暗号化されたコンテンツの視聴に必用なライセンスを、ライセンスサーバ70から取得し保存するライセンス管理部106と、蓄積したコンテンツのコンテンツ情報を保存するコンテンツ管理部107と、暗号化されたコンテンツを復号化し、蓄積と配信の際に再度暗号化を行うコンテンツ保護部108と、コンテンツ視聴端末30からの本体設定画面の要求に対して本体設定画面ファイルを送信する本体設定部112とを備えている。
【0025】
なお、上記したホームゲートウェイ10の各構成要素はハードウェアで構成することもできるが、ホームゲートウェイ10を構成するコンピュータに、後記する処理を実行させるプログラムによって実現することができる。
【0026】
図3は、本発明の第1の実施形態のコンテンツ視聴端末の構成を表したブロック図である。図3を参照すると、本実施形態のコンテンツ視聴端末30は、リモコン、キーボード、マウス等でユーザの操作を受け付けるユーザ操作部301と、ユーザ操作部301の操作に対する画面を描画する画面描画部302と、ホームネットワーク20と接続されている機器と通信するホームネットワーク通信部304と、圧縮されたコンテンツを映像音声に解凍するコンテンツ解凍部306と、画面や映像音声をモニタ40へ出力する映像音声出力部307とを備え、ユーザからの操作を受けてコンテンツを再生する機能を備えている。
【0027】
さらに、本実施形態のコンテンツ視聴端末30は、コンテンツ情報サーバ60から取得するコンテンツ情報を蓄積するコンテンツ情報蓄積部303と、暗号化されたコンテンツを復号するコンテンツ保護部305とを備えているものとする。
【0028】
続いて、本実施形態の動作について図面を参照して詳細に説明する。
[コンテンツ情報取得処理]
ホームゲートウェイ10のコンテンツ情報取得処理について図4、図5を用いて説明する。図4は、コンテンツに付随して配信されたコンテンツ情報を取得する場合の流れを表しており、図5は、コンテンツ情報サーバ60からコンテンツ情報を取得する場合の流れを表している。ここで、コンテンツ情報には、コンテンツ名、放送日、時間等が含まれるものとする。
【0029】
はじめに図4を参照して、コンテンツ情報がコンテンツとして配信される場合について説明する。コンテンツ配信サーバ50は、放送時間中、IPマルチキャストを用いてIPネットワーク80にコンテンツを常時配信する(ステップA1)。なお、コンテンツ配信サーバ50が複数のチャンネルを同時に配信する場合は、コンテンツの配信(ステップA1)はチャンネル数だけ繰り返される(ステップA2)。
【0030】
ホームゲートウェイ10のコンテンツ情報蓄積部103は、一定時間毎にIPネットワーク通信部101にコンテンツ配信要求を行う(ステップA3)。IPネットワーク通信部101はIPネットワーク80にコンテンツ配信要求を送信する(ステップA4)。コンテンツ配信要求にはIGMP(Internet Group Management Protocol)、MLD(Multicast Listener Discovery)等のプロトコルが用いられる。
【0031】
コンテンツ配信要求で要求されたコンテンツは、IPネットワーク80のルータ等を介してホームゲートウェイ10に配信される(ステップA5)。IPネットワーク通信部101は、受信したコンテンツをコンテンツ解析部105に送信する(ステップA6)。
【0032】
コンテンツ解析部105は、受信したコンテンツを解析して、コンテンツ名、放送日、時間等が含まれるコンテンツ情報を取り出す(ステップA7)。コンテンツ解析部105はコンテンツ情報をコンテンツ情報蓄積部103に送信する(ステップA8)。
【0033】
コンテンツ情報蓄積部103は受信したコンテンツ情報を蓄積し(ステップA9)、IPネットワーク通信部101にコンテンツ配信停止要求を行う(ステップA10)。
【0034】
IPネットワーク通信部101は、IPネットワーク80にコンテンツ配信停止要求を送信する(ステップA11)。コンテンツ配信停止要求にはIGMP、MLD等のプロトコルが用いられる。IPネットワーク80は、ホームゲートウェイ10へのコンテンツの配信を停止する(ステップA12)。
【0035】
なお、コンテンツ配信サーバ50がすべてのチャンネルのコンテンツ情報が含まれるコンテンツ情報専用コンテンツを配信している場合は、ホームゲートウェイ10は1度だけステップA3からステップA12を実行すればよい。一方、コンテンツ情報専用コンテンツが配信されていない場合は、ホームゲートウェイ10は、すべてのチャンネルのコンテンツ情報を蓄積するまで、ステップA3からステップA12を繰り返す(ステップA13)。
【0036】
続いて、図5を参照して、コンテンツ情報サーバ60からコンテンツ情報取得する場合の処理について説明する。
【0037】
図5を参照すると、ホームゲートウェイ10のコンテンツ情報蓄積部103は一定時間毎にIPネットワーク通信部101にコンテンツ情報更新要求を行う(ステップB1)と、IPネットワーク通信部101は、コンテンツ情報サーバ60にコンテンツ情報取得要求を送信する(ステップB2)。コンテンツ情報取得要求にはHTTP等のプロトコルが用いられる。
【0038】
コンテンツ情報サーバ60は、ホームゲートウェイ10にコンテンツ情報を送信する(ステップB3)。IPネットワーク通信部101は受信したコンテンツ情報をコンテンツ情報蓄積部103に送信する(ステップB4)。コンテンツ情報蓄積部103は受信したコンテンツ情報を蓄積する(ステップB5)。
【0039】
続いて、コンテンツ視聴端末30によるコンテンツ情報取得処理について図6を用いて説明する。図6を参照すると、コンテンツ視聴端末30のコンテンツ情報蓄積部303は一定時間毎にホームネットワーク通信部304にコンテンツ情報更新要求を行う(ステップC1)と、ホームネットワーク通信部304はホームゲートウェイ10にコンテンツ情報取得要求を送信する(ステップC2)。コンテンツ情報取得要求にはHTTP等のプロトコルが用いられる。
【0040】
ホームゲートウェイ10はホームネットワーク通信部102で受信したコンテンツ情報取得要求をIPネットワーク通信部101に送信する(ステップC3)。IPネットワーク通信部101は、コンテンツ情報取得要求をコンテンツ情報サーバ60に送信する(ステップC4)。
【0041】
コンテンツ情報サーバ60は、ホームゲートウェイ10に、要求されたコンテンツ情報を送信する(ステップC5)。ホームゲートウェイ10のIPネットワーク通信部101は、受信したコンテンツ情報をホームネットワーク通信部102に送信する(ステップC6)。
【0042】
ホームネットワーク通信部102は、コンテンツ情報をコンテンツ視聴端末30に送信する(ステップC7)。コンテンツ視聴端末30のホームネットワーク通信部304は受信したコンテンツ情報をコンテンツ情報蓄積部303に送信する(ステップC8)。コンテンツ情報蓄積部303は受信したコンテンツ情報を蓄積する(ステップC9)。
【0043】
以上のようにして、ホームゲートウェイ10およびコンテンツ視聴端末30に蓄積されたコンテンツ情報は、定期的に更新され、ユーザに対し電子番組表等を提供することが可能となる。
【0044】
[ホームゲートウェイ設定画面表示処理]
次に、ユーザが暗号化されたコンテンツの視聴ライセンスを取得するために、コンテンツ視聴端末30に、ホームゲートウェイ10の設定画面を表示させる処理について図7を用いて説明する。
【0045】
コンテンツ視聴端末30のユーザがユーザ操作部301を操作して、ホームゲートウェイ設定画面表示要求を行うと(ステップD1)、ユーザ操作部301は、画面描画部302にホームゲートウェイ設定画面表示要求を行う(ステップD2)。
【0046】
画面描画部302は、ホームネットワーク通信部304にホームゲートウェイ設定画面表示要求を行う(ステップD3)。ホームネットワーク通信部304は、ホームゲートウェイ10にホームゲートウェイ設定画面要求を送信する(ステップD4)。ホームネットワーク設定画面要求にはHTTP等のプロトコルが用いられる。
【0047】
ホームゲートウェイ10は、ホームネットワーク通信部102で受信したホームゲートウェイ設定画面要求を本体設定部112に送信する(ステップD5)。本体設定部112は、ホームゲートウェイ設定画面ファイルをホームネットワーク通信部102に送信する(ステップD6)。ホームゲートウェイ設定画面はXML(eXtensible Mark−up Language)等を用いて記述される。ホームネットワーク通信部102は、ホームゲートウェイ設定画面ファイルをコンテンツ視聴端末30に送信する(ステップD7)。
【0048】
コンテンツ視聴端末30のホームネットワーク通信部304は、受信したホームゲートウェイ設定画面ファイルを画面描画部302に送信する(ステップD8)。画面描画部302はホームゲートウェイ設定画面を描画し(ステップD9)、映像音声出力部307に送信する(ステップD10)。映像音声出力部307はホームゲートウェイ設定画面をモニタ40に出力する(ステップD11)。
【0049】
[ライセンス更新処理]
続いて、図8を参照して、上記のようにホームゲートウェイ設定画面が表示されたコンテンツ視聴端末30を操作して、ホームゲートウェイ10が保有するコンテンツ保護のため暗号化されたコンテンツの視聴の視聴に必用なライセンスを更新する処理について説明する。
【0050】
ユーザは、ホームゲートウェイ設定画面が表示されたコンテンツ視聴端末30のユーザ操作部301を操作して、ライセンス更新情報入力を行う(ステップE1)と、ユーザ操作部301は、画面描画部302にライセンス更新情報を送信する(ステップE2)。
【0051】
画面描画部302は、ホームネットワーク通信部304にライセンス更新情報を送信する(ステップE3)。ホームネットワーク通信部304は、ホームゲートウェイ10にライセンス更新情報を送信する。(ステップE4)。ライセンス更新情報の送信にはHTTPS等のプロトコルが用いられる。
【0052】
ホームゲートウェイ10のホームネットワーク通信部102は、受信したライセンス更新情報をライセンス管理部106に送信する(ステップE5)。ライセンス管理部106は、ライセンス更新情報を基にIPネットワーク通信部101にライセンス更新要求を送信する(ステップE6)。
【0053】
IPネットワーク通信部101は、ライセンスサーバ70にライセンス更新要求を送信する(ステップE7)。ライセンスサーバ70は、ライセンス情報をホームゲートウェイ10に送信する(ステップE8)。
【0054】
ホームゲートウェイ10のIPネットワーク通信部101は、受信したライセンス情報をライセンス管理部106に送信する(ステップE9)。ライセンス管理部106は、受信したライセンス情報を保存し、ライセンスを更新する(ステップE10)。ライセンス管理部106は、ライセンス更新応答をホームネットワーク通信部102に送信する(ステップE11)。ホームネットワーク通信部102は、ライセンス更新応答をコンテンツ視聴端末30に送信する(ステップE12)。
【0055】
コンテンツ視聴端末30は、ホームネットワーク通信部304で受信したライセンス更新応答を画面描画部302に送信する(ステップE13)。画面描画部302はライセンス更新完了画面を描画し(ステップE14)、映像音声出力部307に送信する(ステップE15)。映像音声出力部307は、ライセンス更新完了画面をモニタ40に出力する(ステップE16)。
【0056】
以上のようにして、コンテンツ視聴端末30におけるライセンス更新処理が完了する。
【0057】
[録画予約処理]
続いて、図9を参照して、コンテンツ視聴端末30から、ホームゲートウェイ10にIPマルチキャストで配信されるコンテンツの録画予約を行う処理について説明する。
【0058】
図9を参照すると、ユーザがコンテンツ視聴端末30のユーザ操作部301を操作して、コンテンツ情報一覧表示要求を行う(ステップF1)と、ユーザ操作部301は、画面描画部302にコンテンツ情報一覧表示要求を送信する(ステップF2)。
【0059】
画面描画部302は、コンテンツ情報蓄積部303にコンテンツ情報一覧表示要求を行う(ステップF3)。コンテンツ情報蓄積部303は、蓄積しているコンテンツ情報を画面描画部302に送信する(ステップF4)。画面描画部302は、受信したコンテンツ情報からコンテンツ情報一覧画面を描画し(ステップF5)、映像音声出力部307に送信する(ステップF6)。コンテンツ情報一覧画面は電子番組表等の形式で描画される。映像音声出力部307は、コンテンツ情報一覧画面をモニタ40に出力する(ステップF7)。
【0060】
ユーザが、モニタ40に出力されたコンテンツ情報一覧画面を参照して、ユーザ操作部301を操作し、録画予約を行うコンテンツを選択する(ステップF8)と、ユーザ操作部301は、選択されたコンテンツを画面描画部302に送信する(ステップF9)。
【0061】
画面描画部302は、選択されたコンテンツの録画予約要求をホームネットワーク通信部304に送信する(ステップF10)。ホームネットワーク通信部304は、ホームゲートウェイ10に録画予約要求を送信する(ステップF11)。録画予約要求にはUPnPAV(Universal Plug and Play Audio Visual)等のプロトコルが用いられる。
【0062】
ホームゲートウェイ10は、ホームネットワーク通信部102で受信した録画予約要求をコンテンツ予約管理部104に送信する(ステップF12)。コンテンツ予約管理部104は、録画予約要求で指定されたコンテンツが予約可能か確認する(ステップF13)。録画予約が可能の場合、コンテンツ予約管理部104は録画予約要求で指定されたコンテンツのコンテンツ情報を保存する(ステップF14)。コンテンツ予約管理部104は、ホームネットワーク通信部101に録画予約応答を送信する(ステップF15)。ホームネットワーク通信部101は、コンテンツ視聴端末30に録画予約応答を送信する(ステップF16)。
【0063】
コンテンツ視聴端末30のホームネットワーク通信部304は、受信した録画予約応答を画面描画部302に送信する(ステップF17)。画面描画部302は、録画予約結果画面を描画し(ステップF18)、映像音声出力部307に送信する(ステップF19)。映像音声出力部307は、録画予約結果画面をモニタ40に出力する(ステップF20)。
【0064】
[予約済みコンテンツ一覧表示処理]
続いて、図10を参照して、上記のようにして予約した予約済みコンテンツ一覧をコンテンツ視聴端末30に表示する処理について説明する。
【0065】
ユーザがコンテンツ視聴端末30のユーザ操作部301を操作して、予約済みコンテンツ一覧表示要求を行う(ステップG1)と、ユーザ操作部301は、予約済みコンテンツ情報表示要求を画面描画部302に送信する(ステップG2)。
【0066】
画面描画部302は、予約済みコンテンツ情報表示要求をホームネットワーク通信部304に送信する(ステップG3)。ホームネットワーク通信部304は、ホームゲートウェイ10に予約済みコンテンツ一覧表示要求を送信する(ステップG4)。予約済みコンテンツ情報表示要求にはUPnPAV等のプロトコルが用いられる。
【0067】
ホームゲートウェイ10のホームネットワーク通信部102は、受信した予約済みコンテンツ一覧表示要求をコンテンツ予約管理部104に送信する(ステップG5)。コンテンツ予約管理部104は、ホームネットワーク通信部102に予約済みコンテンツ一覧ファイルを送信する(ステップG6)。コンテンツ一覧ファイルはXML等を用いて描画される。ホームネットワーク通信部102は、コンテンツ視聴端末30に予約済みコンテンツ一覧ファイルを送信する(ステップG7)。
【0068】
コンテンツ視聴端末30のホームネットワーク通信部304は、受信した予約済みコンテンツ一覧ファイルを画面描画部302に送信する(ステップG8)。画面描画部302は予約済みコンテンツ一覧画面を描画し(ステップG9)、映像音声出力部307に送信する(ステップG10)。映像音声出力部307は、予約済みコンテンツ一覧画面をモニタ40に出力する(ステップG11)。
【0069】
[録画予約削除処理]
ユーザは、上記予約済みコンテンツ一覧画面を参照して、録画予約を取り消す(削除する)ことも可能である。以下、図11を参照して、録画予約の削除する処理について説明する。
【0070】
ユーザが、上記のようにして表示された予約済みコンテンツ一覧画面を参照して、コンテンツ視聴端末30のユーザ操作部301を操作し、録画予約を削除するコンテンツを選択する(ステップH1)と、ユーザ操作部301は、録画予約削除要求を画面描画部302に送信する(ステップH2)。
【0071】
画面描画部302は、録画予約削除要求をホームネットワーク通信部304に送信する(ステップH3)。ホームネットワーク通信部304は、ホームゲートウェイ10に録画予約削除要求を送信する(ステップH4)。録画予約削除要求にはUPnPAV等のプロトコルが用いられる。
【0072】
ホームゲートウェイ10のホームネットワーク通信部102は、受信した録画予約削除要求をコンテンツ予約管理部104に送信する(ステップH5)。コンテンツ予約管理部104は、録画予約削除要求で選択されたコンテンツの録画予約を削除する(ステップH6)。コンテンツ予約管理部104は、ホームネットワーク通信部102に録画予約削除応答を送信する(ステップH7)。ホームネットワーク通信部102は、コンテンツ視聴端末30に録画予約削除応答を送信する(ステップH8)。
【0073】
コンテンツ視聴端末30のホームネットワーク通信部304は、受信した録画予約削除応答を画面描画部302に送信する(ステップH9)。画面描画部302は録画予約削除完了画面を描画し(ステップH10)、映像音声出力部307に送信する(ステップH11)。映像音声出力部307は、予約済み録画予約削除完了画面をモニタ40に出力する(ステップH12)。
【0074】
[コンテンツ録画処理]
続いて、上記のようにしてユーザに登録された予約内容に基づいて、ホームゲートウェイ10がコンテンツの録画を行う流れについて図12、図13、図14を参照して説明する。
【0075】
図12を参照すると、コンテンツ配信サーバ50はIPマルチキャストを用いてIPネットワーク80に放送時間中はコンテンツを常時配信する(ステップI1)。コンテンツ配信サーバ50が複数のチャンネルを同時に配信する場合は、コンテンツ配信サーバ50は、ステップI1のコンテンツ配信処理をチャンネル数だけ繰り返す(ステップI2)。
【0076】
ホームゲートウェイ10のコンテンツ予約管理部104は、コンテンツの録画開始時間の直前にコンテンツ管理部107にコンテンツ録画開始通知を送信し(ステップI3)、IPネットワーク通信部101にコンテンツ配信要求を行う(ステップI4)。IPネットワーク通信部101は、IPネットワーク80にコンテンツ配信要求を送信する(ステップI5)。コンテンツ配信要求にはIGMP、MLD等のプロトコルが用いられる。
【0077】
IPネットワーク80は、コンテンツ配信要求で要求されたコンテンツをホームゲートウェイ10に配信する(ステップI6)。IPネットワーク通信部101は、受信したコンテンツをコンテンツ解析部105に送信する(ステップI7)。コンテンツ解析部105は受信したコンテンツを解析し、コンテンツ名、放送日、時間、コンテンツのIPTV暗号化の有無等が含まれるコンテンツ情報を取り出す(ステップI8)。IPTV暗号化方式にはMarlin−IPTV−ES(Marlin−IPTV−Endpoint Services)等が用いられる。コンテンツ解析部105は、コンテンツから取り出したコンテンツ情報をコンテンツ管理部107に送信する(ステップI9)。コンテンツ管理部103は、受信したコンテンツ情報を保存する(ステップI10)。
【0078】
図13は、上記ステップI8のコンテンツの解析の結果、コンテンツが暗号化されている場合の動作を示し、図14は、コンテンツが暗号化されていない場合の動作を示す。
【0079】
はじめに図13を参照してコンテンツが暗号化されている場合の動作について説明する。図13を参照すると、コンテンツ解析部105は、コンテンツ暗号化通知をコンテンツ保護部108に送信する(ステップJ1)。コンテンツ保護部108は、ライセンス管理部106に復号鍵要求を送信する(ステップJ2)。ライセンス管理部106は、保存しているライセンス情報に含まれるコンテンツの復号鍵をコンテンツ保護部108に送信する(ステップJ3)。コンテンツ保護部108は、コンテンツ解析部105に復号鍵取得通知を送信する(ステップJ4)。
【0080】
先に述べたように、IPネットワーク80は、コンテンツをホームゲートウェイ10に配信し(ステップJ5)、IPネットワーク通信部101は、受信したコンテンツをコンテンツ解析部105に送信する(ステップJ6)。
【0081】
コンテンツ解析部105は、受信したコンテンツのコンテンツ情報を解析し、コンテンツ情報が更新されているか確認する(ステップJ7)。コンテンツ情報が更新されていた場合、次のステップJ8、ステップJ9の処理を行う。コンテンツ解析部105は、コンテンツ情報をコンテンツ管理部107に送信する(ステップJ8)。コンテンツ管理部107は、受信したコンテンツ情報を保存する(ステップJ9)。
【0082】
コンテンツ解析部105は、暗号化されたコンテンツをコンテンツ保護部108に送信する(ステップJ10)。コンテンツ保護部108は、暗号化されたコンテンツの復号化を行う(ステップJ11)。コンテンツ保護部108は、復号化したコンテンツを自身が保有する端末固有鍵でローカル暗号化を行う(ステップJ12)。コンテンツ保護部108は、ローカル暗号化されたコンテンツをコンテンツ蓄積部109に送信する(ステップJ13)。コンテンツ蓄積部109は、受信したコンテンツを蓄積する(ステップJ14)。
【0083】
続いて図14を参照してコンテンツが暗号化されていない場合の動作について説明する。図14を参照すると、IPネットワーク80はホームゲートウェイ10にコンテンツを配信し(ステップK1)、IPネットワーク通信部101は、受信したコンテンツをコンテンツ解析部105に送信する(ステップK2)。
【0084】
コンテンツ解析部105は受信したコンテンツのコンテンツ情報を解析し、コンテンツ情報が更新されているかを確認する(ステップK3)。コンテンツ情報が更新されていた場合、次のステップK4、ステップK5の処理を行う。コンテンツ解析部105は、コンテンツ情報をコンテンツ管理部107に送信する(ステップK4)。コンテンツ管理部107は、受信したコンテンツ情報を保存する(ステップK5)。
【0085】
コンテンツ解析部105は、暗号化されていないコンテンツをコンテンツ蓄積部109に送信する(ステップK6)。コンテンツ蓄積部109は、受信したコンテンツを蓄積する(ステップK7)。
【0086】
[コンテンツ録画停止処理]
続いて、図15を参照して、録画予約に基づきコンテンツの録画を停止するコンテンツ録画停止処理について説明する。図15を参照すると、ホームゲートウェイ10のコンテンツ予約管理部104は、コンテンツの録画停止時間の直後にコンテンツ管理部107にコンテンツ録画終了要求を行う(ステップL1)。コンテンツ管理部107は、コンテンツ管理用の情報を保存し(ステップL2)、コンテンツ予約管理部104にコンテンツ録画終了応答を送信する(ステップL3)。
【0087】
コンテンツ予約管理部104は、IPネットワーク通信部101にコンテンツ配信停止要求を行う(ステップL4)。IPネットワーク通信部101は、IPネットワーク80にコンテンツ配信停止要求を送信する(ステップL5)。コンテンツ配信停止要求にはIGMP、MLD等のプロトコルが用いられる。
【0088】
IPネットワーク80は、コンテンツ配信停止要求で要求されたコンテンツの配信を停止する(ステップL6)。
【0089】
ここで、図16を用いて、上記図12〜図15のコンテンツ録画処理の順序関係を説明する。
【0090】
図16に示すとおり、コンテンツ録画処理は、図12のステップI1からステップI9の処理を行った後、ステップI8で確認するコンテンツの暗号化の有無によって、分岐する。
【0091】
コンテンツが暗号化されていた場合、図13のステップJ1からステップJ4、ステップJ5からステップJ7の処理が行われる。ステップJ7でコンテンツ情報が更新されていた場合、ステップJ8、ステップJ9の処理が行われる。その後、ステップJ10からステップJ14の処理が行われる。コンテンツ録画中は、ステップJ5からステップJ14の処理が繰り返し行われる。
【0092】
一方、コンテンツが暗号化されていない場合、図14のステップK1からステップK3の処理が行われる。ステップK3でコンテンツ情報が更新されていた場合、ステップK4、ステップK5の処理が行われる。その後、ステップK6、ステップK7の処理が行われる。コンテンツ録画中は、ステップK1からステップK7の処理が繰り返し行われる。
【0093】
図13、図14の一連の繰り返し処理中に、コンテンツの録画停止時間に到った場合、図15のステップL1からステップL6の処理が行われて、一つの録画予約の処理が完了する。
【0094】
[録画済みコンテンツ一覧表示処理]
続いて、図17を参照して、コンテンツ視聴端末30を操作して、ホームゲートウェイ10に録画済みのコンテンツ一覧を表示する処理について説明する。
【0095】
ユーザはコンテンツ視聴端末30のユーザ操作部301を操作して、予約済みコンテンツ一覧表示要求を行う(ステップM1)と、ユーザ操作部301は、録画済みコンテンツ情報表示要求を画面描画部302に送信する(ステップM2)。
【0096】
画面描画部302は、録画済みコンテンツ情報表示要求をホームネットワーク通信部304に送信する(ステップM3)。ホームネットワーク通信部304は、ホームゲートウェイ10に録画済みコンテンツ一覧表示要求を送信する(ステップM4)。録画済みコンテンツ情報表示要求にはDLNA(Digital Living Network Alliance)等のプロトコルが用いられる。
【0097】
ホームゲートウェイ10のホームネットワーク通信部102は、受信した録画済みコンテンツ一覧表示要求をコンテンツ管理部107に送信する(ステップM5)。コンテンツ管理部107は、ホームネットワーク通信部102に録画済みコンテンツ一覧ファイルを送信する(ステップM6)。コンテンツ一覧ファイルはXML等を用いて作成される。ホームネットワーク通信部102は、コンテンツ視聴端末30に録画済みコンテンツ一覧ファイルを送信する(ステップM7)。
【0098】
コンテンツ視聴端末30のホームネットワーク通信部304は、受信した録画済みコンテンツ一覧ファイルを画面描画部302に送信する(ステップM8)。画面描画部302は録画済みコンテンツ一覧画面を描画し(ステップM9)、映像音声出力部307に送信する(ステップM10)。映像音声出力部307は、録画済みコンテンツ一覧画面をモニタ40に出力する(ステップM11)。
【0099】
[コンテンツ再生処理]
続いて、上記のようにして録画されたコンテンツをユーザが視聴する際の流れについて図18、図19、図20を参照して説明する。
【0100】
図18を参照すると、ユーザが録画済みコンテンツ一覧画面を参照して、ユーザ操作部301を操作し再生するコンテンツとコンテンツを配信する際のビットレートを指定すると(ステップN1)、ユーザ操作部301は、画面描画部302にコンテンツ再生要求を送信する(ステップN2)。なお、ここで、ユーザが指定可能なビットレートは、ホームネットワークの回線能力に基づいて予め上限が定められているものとし、ユーザの指定したビットレートが上記上限値を超える場合は、上記上限のビットレートが適用されるものとする。
【0101】
画面描画部302は、コンテンツ再生要求をホームネットワーク通信部304に送信する(ステップN3)。ホームネットワーク通信部304は、ホームゲートウェイ10にコンテンツ再生要求を送信する(ステップN4)。コンテンツ再生要求にはDLNA等のプロトコルが用いられる。
【0102】
ホームゲートウェイ10のホームネットワーク通信部102は、受信したコンテンツ再生要求をコンテンツ管理部107に送信する(ステップN5)。コンテンツ管理部107は、コンテンツ再生要求で選択されたコンテンツのコンテンツ情報を参照し、コンテンツのローカル暗号化の有無を確認する(ステップN6)。
【0103】
図19は、上記ステップN6のコンテンツ情報の確認の結果、コンテンツがローカル暗号化されている場合の動作を示し、図20は、コンテンツがローカル暗号化されていない場合の動作を示す。
【0104】
はじめに図19を参照してコンテンツがローカル暗号化されている場合の動作について説明する。図19を参照すると、ホームゲートウェイのコンテンツ管理部107がコンテンツ保護部108に鍵交換要求を行う(ステップO1)。コンテンツ保護部108は、コンテンツ視聴端末30のコンテンツ保護部305と、ホームゲートウェイ10とコンテンツ視聴端末30がホームネットワーク20を経由して配信されるコンテンツを暗号化するための共通鍵の鍵交換を行う(ステップO2)。ネットワーク暗号化と鍵交換のプロトコルにはDTCP−IP(Digital Transmission Content Protection over Internet Protocol)等が用いられる。
【0105】
鍵交換完了後、ホームゲートウェイ10のコンテンツ保護部108は、コンテンツ管理部107に鍵交換完了通知を送信する(ステップO3)。コンテンツ管理部107は、コンテンツ配信部110にコンテンツ配信要求を送信する(ステップO4)。コンテンツ配信部110は、コンテンツ蓄積部109にコンテンツ送信要求を行う(ステップO5)。
【0106】
コンテンツ蓄積部109は、コンテンツ保護部108にローカル暗号化されたコンテンツを送信する(ステップO6)。コンテンツ保護部108は、受信したコンテンツのローカル暗号の復号化処理を行う(ステップO7)。
【0107】
ユーザがコンテンツ選択の際に指定したビットレートがコンテンツのビットレートより小さい場合、コンテンツの圧縮率の変更を行うため、ステップO8からステップO10の処理が行われる。コンテンツ保護部108は、ローカル暗号が復号されたコンテンツをコンテンツ変換部111に送信する(ステップO8)。コンテンツ変換部111は、コンテンツの圧縮率を配信ビットレートに収まるように変換する(ステップO9)。コンテンツ変換部111は、圧縮率変換されたコンテンツをコンテンツ保護部108に送信する(ステップO10)。
【0108】
コンテンツ保護部108は、ステップO2でコンテンツ視聴端末30と鍵交換した鍵でコンテンツの暗号化を行う(ステップO11)。コンテンツ保護部108は、暗号化されたコンテンツをコンテンツ配信部110に送信する(ステップO12)。
【0109】
コンテンツ配信部110は、コンテンツをホームネットワーク配信方式に合わせてヘッダ等を付加する変換処理を行う(ステップO13)。ホームネットワーク配信方式にはDLNA等が用いられる。コンテンツ配信部110は、コンテンツをホームネットワーク通信部102に送信する(ステップO14)。ホームネットワーク通信部102は、コンテンツをコンテンツ視聴端末30に送信する(ステップO15)。
【0110】
コンテンツ視聴端末30のホームネットワーク通信部304は、受信したコンテンツをコンテンツ保護部305に送信する(ステップO16)。コンテンツ保護部305は、受信したコンテンツをステップO2でホームゲートウェイ10と鍵交換した鍵で復号化し(ステップO17)、コンテンツ解凍部306に送信する(ステップO18)。コンテンツ解凍部306は、圧縮されたコンテンツを映像音声に解凍し(ステップO19)、映像音声出力部307に送信する(ステップO20)。映像音声出力部307は、解凍された映像音声をモニタ40に出力する(ステップO21)。
【0111】
コンテンツ再生中は、上記図19のステップO6からステップO20の処理が繰り返し実行される。
【0112】
続いて図20を参照してコンテンツがローカル暗号化されていない場合の動作について説明する。図20を参照すると、コンテンツ管理部107は、コンテンツ配信部110にコンテンツ配信要求を送信する(ステップP1)。コンテンツ配信部110は、コンテンツ蓄積部109にコンテンツ送信要求を行う(ステップP2)。
【0113】
ユーザがコンテンツ選択の際に指定したビットレートがコンテンツのビットレートより小さい場合、コンテンツの圧縮率の変更を行うためステップP3からステップP5の処理が行われる。コンテンツ蓄積部109は、コンテンツをコンテンツ変換部111に送信する(ステップP3)。コンテンツ変換部111は、コンテンツの圧縮率を配信ビットレートに収まるように変換する(ステップP4)。コンテンツ変換部111は、圧縮率変換されたコンテンツをコンテンツ配信部110に送信する(ステップP5)。
【0114】
コンテンツを圧縮しない場合、コンテンツ蓄積部109は、コンテンツをコンテンツ配信部110に送信する(ステップP6)。
【0115】
コンテンツ配信部110は、ホームネットワーク配信方式に合わせて、上記ステップP5またはステップP6で受信したコンテンツにヘッダ等を付加する変換処理を行う(ステップP7)。ホームネットワーク配信方式にはDLNA等が用いられる。コンテンツ配信部110は、コンテンツをホームネットワーク通信部102に送信する(ステップP8)。ホームネットワーク通信部102は、コンテンツをコンテンツ視聴端末30に送信する(ステップP9)。
【0116】
コンテンツ視聴端末30のホームネットワーク通信部304は、受信したコンテンツをコンテンツ解凍部306に送信する(ステップP10)。コンテンツ解凍部306は、圧縮されたコンテンツを映像音声に解凍し(ステップP11)、映像音声出力部307に送信する(ステップP12)。映像音声出力部308は解凍された映像音声をモニタ40に出力する(ステップP13)。
【0117】
コンテンツ再生中は、上記図20のステップP2からステップP13の処理が繰り返し実行される。
【0118】
[コンテンツ再生停止処理]
続いて、図21を参照して、コンテンツの再生を停止するコンテンツ再生停止処理について説明する。図21を参照すると、ユーザがコンテンツ視聴端末30のユーザ操作部301を操作し、再生停止要求を行う(ステップQ1)と、ユーザ操作部301は、画面描画部302にコンテンツ再生停止要求を送信する(ステップQ2)。
【0119】
画面描画部302は、コンテンツ再生停止要求をコンテンツ解凍部306に送信する(ステップQ3)。コンテンツ解凍部306は、コンテンツの解凍を停止する(ステップQ4)。コンテンツ解凍部306は、コンテンツ再生停止応答を画面描画部302に送信する(ステップQ5)。画面描画部302は、配信停止要求をホームネットワーク通信部304に送信する(ステップQ6)。ホームネットワーク通信部304は、ホームゲートウェイ10に配信停止要求を送信する(ステップQ7)。配信要求にはDLNA等のプロトコルが用いられる。
【0120】
ホームゲートウェイ10のホームネットワーク通信部102は、受信した配信停止要求をコンテンツ管理部107に送信する(ステップQ8)。コンテンツ管理部107は、配信停止要求をコンテンツ配信部110に送信する(ステップQ9)。コンテンツ配信部110は、コンテンツ送信停止要求をコンテンツ蓄積部109に送信する(ステップQ10)。コンテンツ蓄積部109は、コンテンツの送信を停止し、コンテンツ送信停止応答をコンテンツ配信部110に送信する(ステップQ11)。コンテンツ配信部110は、配信停止応答をコンテンツ管理部107に送信する(ステップQ12)。コンテンツ管理部107は、配信停止応答をホームネットワーク通信部102に送信する(ステップQ13)。ホームネットワーク通信部102は、コンテンツ視聴端末30に配信停止応答を送信する(ステップQ14)。
【0121】
コンテンツ視聴端末30のホームネットワーク通信部304は、受信した配信停止応答を画面描画部302に送信する(ステップQ15)。画面描画部302は再生停止画面を描画し(ステップQ16)、映像音声出力部307に送信する(ステップQ17)。映像音声出力部307は、再生停止画面をモニタ40に出力する(ステップQ18)。
【0122】
ここで、図22を用いて、上記図18〜図21のコンテンツ再生処理の順序関係を説明する。
【0123】
図22に示すとおり、コンテンツ再生処理は、図18のステップN1からステップN6の処理を行った後、ステップN6で確認するコンテンツのローカル暗号化の有無によって分岐する。
【0124】
コンテンツがローカル暗号化されていた場合、図19のステップO1からステップO5、ステップJ6、ステップO7の処理が行われる。コンテンツを圧縮する必要があるか否かの確認が行われ、コンテンツを圧縮する場合、ステップO8からステップO10の処理が行われる。その後、ステップJ11からステップJ21の処理が行われる。コンテンツ再生中は、ステップO6からステップO21の処理が繰り返し行われる。
【0125】
一方、コンテンツがローカル暗号化されていない場合、図20のステップP1、ステップP2の処理が行われる。コンテンツを圧縮する必要があるか否かの確認が行われ、コンテンツを圧縮する場合、ステップP3からステップP5の処理が行われる。コンテンツを圧縮しない場合、ステップP6の処理が行われる。その後、ステップP7からステップP13の処理が行われる。コンテンツ再生中は、ステップP1からステップP13の処理が繰り返し行われる。
【0126】
図19、図20の一連の繰り返し処理中に、ユーザにより再生停止操作が行われた場合、図21のステップQ1からステップQ18の処理が行われて、コンテンツの再生が終了する。
【0127】
[録画済みコンテンツ削除処理]
続いて、図23を参照して、コンテンツ視聴端末30を操作して、ホームゲートウェイ10に録画済みのコンテンツを削除する処理について説明する。
【0128】
ユーザは、録画済みコンテンツ一覧表示画面を参照してユーザが、ユーザ操作部301を操作し、削除するコンテンツを選択すると(ステップR1)、ユーザ操作部301は、コンテンツ削除要求を画面描画部302に送信する(ステップR2)。
【0129】
画面描画部302は、コンテンツ削除要求をホームネットワーク通信部304に送信する(ステップR3)。ホームネットワーク通信部304は、ホームゲートウェイ10にコンテンツ削除要求を送信する(ステップR4)。コンテンツ削除要求にはDLNA等のプロトコルが用いられる。
【0130】
ホームゲートウェイ10のホームネットワーク通信部102は、受信したコンテンツ削除要求をコンテンツ管理部107に送信する(ステップR5)。コンテンツ管理部107は、コンテンツ蓄積部109にコンテンツ削除要求を行う(ステップR6)。コンテンツ蓄積部109は、コンテンツ削除要求で指定されたコンテンツを削除し(ステップR7)、コンテンツ管理部107にコンテンツ削除応答を送信する(ステップR8)。コンテンツ管理部107は、コンテンツ削除要求で指定されたコンテンツ情報を削除し(ステップR9)、ホームネットワーク通信部102にコンテンツ削除応答を送信する(ステップR10)。ホームネットワーク通信部102は、コンテンツ視聴端末30にコンテンツ削除応答を送信する(ステップR11)。
【0131】
コンテンツ視聴端末30のホームネットワーク通信部304は、受信したコンテンツ削除応答を画面描画部302に送信する(ステップR12)。画面描画部302はコンテンツ削除完了画面を描画し(ステップR13)、映像音声出力部307に送信する(ステップR14)。映像音声出力部307はコンテンツ削除完了画面をモニタ40に送信する(ステップR15)。
【0132】
以上のように、本実施形態によれば、ホームネットワーク内の帯域がIPTV視聴のために不足している場合でも、IPネットワークとホームゲートウェイ間の帯域が確保できれば、ホームゲートウェイで、適宜コンテンツのビットレートを変換することで、ストレスを感じさせること無くIPTVを視聴させることが可能となる。このためには、ステップN1で、ユーザが視聴するコンテンツを選択する際に指定するビットレートは、ホームネットワークの回線能力や接続している端末数等に基づいて予め最適化されていることが望ましい。
【0133】
また、本実施形態によれば、視聴のためにライセンスを必要とするコンテンツを、複数のコンテンツ視聴端末で同時に視聴する場合に、これら端末台数分のライセンスは必要なく、1台分のライセンスで複数のコンテンツ視聴端末で同時視聴が可能な構成が提供される。
【0134】
さらに、本実施形態によれば、コンテンツ視聴端末はIPTV視聴機能を備えなくてもよく、DLNA再生機能等のコンテンツ視聴機能を備えていればIPTVの視聴が可能となる。その理由は、コンテンツをDLNA等のホームネットワーク配信方式に変換してから配信するよう構成したことにある。
【0135】
[第2の実施形態]
続いて、コンテンツ蓄積部へのコンテンツの蓄積をせずに、外部ネットワークからコンテンツを受信し、コンテンツ視聴端末に配信可能である本発明の第2の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0136】
なお、本実施形態では、ホームゲートウェイ10にコンテンツの蓄積機能が実装されないため、図2のホームゲートウェイ10の構成中のコンテンツ予約管理部104と、コンテンツ管理部107とコンテンツ蓄積部109は不要となる。その他の構成は、上記した第1の実施形態と同様であるので、以下、動作上の相違点を説明する。
【0137】
[コンテンツ一覧表示処理]
図24を参照して、視聴するコンテンツを選択する際に、コンテンツ視聴端末30にコンテンツ情報一覧画面の表示処理を説明する。なお、コンテンツ情報は、図6に例示した方法により予めコンテンツ視聴端末30側に蓄積されているものとする。
【0138】
図24を参照すると、ユーザが、コンテンツ視聴端末30のユーザ操作部301を操作し、コンテンツ情報一覧表示要求を行うと(ステップS1)。ユーザ操作部301は、画面描画部302にコンテンツ情報一覧表示要求を送信する(ステップS2)。
【0139】
画面描画部302は、コンテンツ情報蓄積部303にコンテンツ情報一覧表示要求を行う(ステップS3)。コンテンツ情報蓄積部303は、蓄積しているコンテンツ情報を画面描画部302に送信する(ステップS4)。画面描画部302は、受信したコンテンツ情報からコンテンツ情報一覧画面を描画し(ステップS5)、映像音声出力部307に送信する(ステップS6)。コンテンツ情報一覧画面は電子番組表等の形式で描画される。
映像音声出力部307は、コンテンツ情報一覧画面をモニタ40に出力する(ステップS7)。
【0140】
[コンテンツ再生処理2]
【0141】
図25を参照すると、コンテンツ配信サーバ50はIPマルチキャストを用いてIPネットワーク80に放送時間中はコンテンツを常時配信する(ステップT1)。コンテンツ配信サーバ50が複数のチャンネルを同時に配信する場合は、コンテンツ配信サーバ50は、ステップT1のコンテンツ配信処理をチャンネル数だけ繰り返す(ステップT2)。
【0142】
ユーザが、コンテンツ視聴端末30を操作し、上記したコンテンツ情報一覧画面からコンテンツ配信サーバ50がコンテンツを配信しているチャンネルを選択すると(ステップT3)、ユーザ操作部301は、画面描画部302にチャンネル選局要求を送信する(ステップT4)。上記したコンテンツ情報一覧画面を表示せずに、ユーザがユーザ操作部301を操作し、直接視聴するチャンネルを選択することも可能である。また、チャンネル選択の際に、ユーザはコンテンツのビットレートを指定することも可能である。なお、ここで、ユーザが指定可能なビットレートは、ホームネットワークの回線能力に基づいて予め上限が定められているものとし、ユーザの選択したビットレートが上記上限値を超える場合は、上記上限のビットレートが適用されるものとする。
【0143】
画面描画部302は、ホームネットワーク通信部304にチャンネル選局要求を送信する(ステップT5)。ホームネットワーク通信部304は、ホームゲートウェイ10にチャンネル選局要求を送信する(ステップT6)。
【0144】
ホームゲートウェイ10のホームネットワーク通信部102は、受信したチャンネル選局要求をコンテンツ配信部110に送信する(ステップT7)。コンテンツ配信部110は、IPネットワーク通信部101にチャンネル選局要求に対応するコンテンツ配信要求を行う(ステップT8)。IPネットワーク通信部101は、IPネットワーク80にコンテンツ配信要求を送信する(ステップT9)。コンテンツ配信要求にはIGMP、MLD等のプロトコルが用いられる。
【0145】
IPネットワーク80は、コンテンツ配信要求で要求されたコンテンツをホームゲートウェイ10に配信する(ステップT10)。IPネットワーク通信部101は、受信したコンテンツをコンテンツ解析部105に送信する(ステップT11)。コンテンツ解析部105は受信したコンテンツを解析し、コンテンツのIPTV暗号化の有無等が含まれるコンテンツ情報を取り出す。(ステップT12)。IPTV暗号化方式にはMarlin−IPTV−ES等が用いられる。コンテンツ解析部105は、コンテンツ情報をコンテンツ配信部110に送信する(ステップT13)。
【0146】
図26は、上記ステップT12のコンテンツ情報の確認の結果、コンテンツが暗号化されている場合の動作を示し、図27は、コンテンツが暗号化されていない場合の動作を示す。
【0147】
はじめに図26を参照してコンテンツが暗号化されている場合の動作について説明する。図26を参照すると、コンテンツ配信部110は、コンテンツ暗号化通知をコンテンツ保護部108に送信する(ステップU1)。コンテンツ保護部108は、ライセンス管理部106に復号鍵要求を送信する(ステップU2)。ライセンス管理部106は、保存しているライセンス情報に含まれるコンテンツの復号鍵をコンテンツ保護部108に送信する(ステップU3)。
【0148】
コンテンツ保護部108は、コンテンツ視聴端末30のコンテンツ保護部305と、ホームゲートウェイ10とコンテンツ視聴端末30がホームネットワーク20を経由して配信されるコンテンツを暗号化するための共通鍵の鍵交換を行う(ステップU4)。ネットワーク暗号化と鍵交換のプロトコルにはDTCP−IP等が用いられる。
【0149】
鍵交換完了後、ホームゲートウェイ10のコンテンツ保護部108は、コンテンツ配信部110に鍵交換完了通知を送信する(ステップU5)。
【0150】
IPネットワーク80は、コンテンツをホームゲートウェイ10に配信し(ステップU6)、IPネットワーク通信部101は、受信したコンテンツをコンテンツ解析部105に送信する(ステップU7)。
【0151】
コンテンツ解析部105は受信したコンテンツのコンテンツ情報を解析し、コンテンツ情報が更新されているか確認する(ステップU8)。コンテンツ解析部105は、暗号化されたコンテンツをコンテンツ保護部108に送信する(ステップU9)。コンテンツ保護部108は、ステップU2でライセンス管理部106から取得した復号鍵を用いて、暗号化されたコンテンツの復号化を行う(ステップU10)。
【0152】
ユーザがチャンネル選択の際に指定したビットレートがコンテンツのビットレートより小さい場合、コンテンツの圧縮率の変更を行うためステップU11からステップU13の処理を行う。コンテンツ保護部108は、復号されたコンテンツをコンテンツ変換部111に送信する(ステップU11)。コンテンツ変換部111は、コンテンツの圧縮率を配信ビットレートに収まるように変換する(ステップU12)。コンテンツ変換部111は、圧縮率変換されたコンテンツをコンテンツ保護部108に送信する(ステップU13)。
【0153】
コンテンツ保護部108は、ステップU4でコンテンツ視聴端末30と鍵交換した鍵でコンテンツの暗号化を行う(ステップU14)。コンテンツ保護部108は、暗号化されたコンテンツをコンテンツ配信部110に送信する(ステップU15)。コンテンツ配信部110は、コンテンツをホームネットワーク配信方式に合わせてヘッダ等を付加する変換を行う(ステップU16)。ホームネットワーク配信方式にはDLNA等が用いられる。コンテンツ配信部110は、コンテンツをホームネットワーク通信部102に送信する(ステップU17)。ホームネットワーク通信部102は、コンテンツをコンテンツ視聴端末30に送信する(ステップU18)。
【0154】
コンテンツ視聴端末30のホームネットワーク通信部304は、受信したコンテンツをコンテンツ保護部305に送信する(ステップU19)。コンテンツ保護部305は、受信したコンテンツをステップU4でホームゲートウェイ10と鍵交換した鍵で復号化し(ステップU20)、コンテンツ解凍部306に送信する(ステップU21)。
【0155】
コンテンツ解凍部306は、圧縮されたコンテンツを映像音声に解凍し(ステップU22)、映像音声出力部307に送信する(ステップU23)。映像音声出力部307は、受信した解凍された映像音声をモニタ40に出力する(ステップU24)。
【0156】
コンテンツ再生中は、上記図26のステップU6からステップU24の処理が繰り返し実行される。
【0157】
続いて図27を参照してコンテンツが暗号化されていない場合の動作について説明する。図27を参照すると、IPネットワーク80はコンテンツをホームゲートウェイ10に配信し(ステップV1)、IPネットワーク通信部101は、受信したコンテンツをコンテンツ解析部105に送信する(ステップV2)。
【0158】
コンテンツ解析部105は受信したコンテンツのコンテンツ情報を解析し、コンテンツ情報が更新されているかを確認する(ステップV3)。ユーザがコンテンツ選択の際に指定したビットレートがコンテンツのビットレートより小さい場合、コンテンツの圧縮率の変更を行うためステップV4からステップV6の処理を行う。コンテンツ解析部105は、コンテンツをコンテンツ変換部111に送信する(ステップV4)。コンテンツ変換部111は、コンテンツの圧縮率を配信ビットレートに収まるように変換する(ステップV5)。コンテンツ変換部111は、圧縮率変換されたコンテンツをコンテンツ配信部110に送信する(ステップV6)。
【0159】
コンテンツの圧縮を行わない場合、コンテンツ解析部105は、コンテンツをコンテンツ配信部110に送信する(ステップV7)。
【0160】
コンテンツ配信部110は、上記ステップV6またはステップV7で送信されたコンテンツをホームネットワーク配信方式に合わせてヘッダ等を付加する変換処理を行う(ステップV8)。ホームネットワーク配信方式にはDLNA等が用いられる。コンテンツ配信部110は、コンテンツをホームネットワーク通信部102に送信する(ステップV9)。ホームネットワーク通信部102は、コンテンツをコンテンツ視聴端末30に送信する(ステップV10)。
【0161】
コンテンツ視聴端末30のホームネットワーク通信部304は、受信したコンテンツをコンテンツ解凍部306に送信する(ステップV11)。コンテンツ解凍部306は、圧縮されたコンテンツを映像音声に解凍し(ステップV12)、映像音声出力部307に送信する(ステップV13)。映像音声出力部307は受信した解凍された映像音声をモニタ40に出力する(ステップV14)。
【0162】
コンテンツ再生中は、上記図27のステップV1からステップV14の処理が繰り返し実行される。
【0163】
[コンテンツ再生停止処理2]
続いて、図28を参照して、コンテンツの再生を停止するコンテンツ再生停止処理について説明する。図28を参照すると、ユーザがコンテンツ視聴端末30のユーザ操作部301を操作し、再生停止要求を行う(ステップW1)と、ユーザ操作部301は、画面描画部302にコンテンツ再生停止要求を送信する(ステップW2)。
【0164】
画面描画部302は、コンテンツ再生停止要求をコンテンツ解凍部306に送信する(ステップW3)。コンテンツ解凍部306は、コンテンツの解凍を停止する(ステップW4)。コンテンツ解凍部306は、コンテンツ再生停止応答を画面描画部302に送信する(ステップW5)。画面描画部302は、配信停止要求をホームネットワーク通信部304に送信する(ステップW6)。ホームネットワーク通信部304は、ホームゲートウェイ10に配信停止要求を送信する(ステップW7)。配信要求にはDLNA等のプロトコルが用いられる。
【0165】
ホームゲートウェイ10のホームネットワーク通信部102は、受信した配信停止要求をコンテンツ配信部110に送信する(ステップW8)。コンテンツ配信部110は、コンテンツ送信停止要求をIPネットワーク通信部101に送信する(ステップW9)。IPネットワーク通信部101は、コンテンツ送信停止要求をIPネットワーク80に送信する(ステップW10)。IPネットワーク80は、コンテンツの配信を停止する(ステップW11)。コンテンツ配信部110は、配信停止応答をホームネットワーク通信部102に送信する(ステップW12)。ホームネットワーク通信部102は、コンテンツ視聴端末30に配信停止応答を送信する(ステップW13)。
【0166】
コンテンツ視聴端末30のホームネットワーク通信部304は、受信した配信停止応答を画面描画部302に送信する(ステップW14)。画面描画部302は再生停止画面を描画し(ステップW15)、映像音声出力部307に送信する(ステップW16)。映像音声出力部307は、再生停止画面をモニタ40に出力する(ステップW17)。
【0167】
ここで、図29を用いて、上記図25〜図28のコンテンツ再生処理の順序関係を説明する。
【0168】
図29に示すとおり、コンテンツ情報一覧を表示する場合は、ステップT1の前にステップS1からステップS7の処理が行われる。
【0169】
コンテンツ再生処理は、図25のステップT1からステップT13の処理を行った後、ステップT12で確認するコンテンツの暗号化の有無によって分岐する。
【0170】
コンテンツが暗号化されていた場合、図26のステップU1からステップU5、ステップU6からステップU8の処理が行われる。ステップU8では、コンテンツ情報が更新されているか確認し、更新されたコンテンツ情報によりコンテンツが暗号化されていないことが判明した場合は、図27のステップV1に移動する。
【0171】
上記ステップU8でコンテンツ情報が更新されていない、あるいは、コンテンツ情報が更新されていたがコンテンツが暗号化されている場合は、図26のステップU9、ステップU10の処理が行われる。コンテンツを圧縮する必要があるか否かの確認が行われ、コンテンツを圧縮する場合、ステップU11からステップU13の処理が行われる。その後、ステップU14からステップU24の処理が行われる。コンテンツ視聴中は、ステップU6からステップU24の処理が繰り返し行われる。
【0172】
一方、コンテンツが暗号化されていない場合、図27のステップV1からステップV3の処理が行われる。ステップV3では、コンテンツ情報が更新されているか確認し、更新されたコンテンツ情報によりコンテンツが暗号化されていることが判明した場合は、図26のステップU1に移動する。
【0173】
上記ステップV3でコンテンツ情報が更新されていない、あるいは、コンテンツ情報が更新されていたがコンテンツが暗号化されていない場合は、コンテンツを圧縮する必要があるか否かの確認が行われ、コンテンツを圧縮する場合、図27のステップV4からステップV6の処理が行われる。コンテンツを圧縮しない場合、ステップV7の処理が行われる。その後、ステップV8からステップV14の処理が行われる。コンテンツ視聴中は、ステップV1からステップV14の処理が繰り返し行われる。
【0174】
図26、図27の一連の繰り返し処理中に、ユーザにより再生停止操作が行われた場合、図28のステップW1からステップW17の処理が行われて、コンテンツの再生が終了する。
【0175】
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の基本的技術的思想を逸脱しない範囲で、更なる変形・置換・調整を加えることができる。例えば、上記した実施形態では、IPネットワーク80に、コンテンツ配信サーバ50のほか、コンテンツ情報サーバ60と、ライセンスサーバ70とが接続されているものとして説明したが、コンテンツからコンテンツ情報を取得する場合は、コンテンツ情報サーバ60を省略可能であるし、保護が不要なコンテンツを取り扱う場合には、ライセンスサーバ70やホームゲートウェイ10のライセンス管理機能やコンテンツ保護機能を省略することが可能である。
【符号の説明】
【0176】
10 ホームゲートウェイ(ゲートウェイ)
20 ホームネットワーク
30 コンテンツ視聴端末
40 モニタ
50 コンテンツ配信サーバ
60 コンテンツ情報サーバ
70 ライセンスサーバ
80 IPネットワーク
101 IPネットワーク通信部
102 ホームネットワーク通信部
103 コンテンツ情報蓄積部
104 コンテンツ予約管理部
105 コンテンツ解析部
106 ライセンス管理部
107 コンテンツ管理部
108 コンテンツ保護部
109 コンテンツ蓄積部
110 コンテンツ配信部
111 コンテンツ変換部
112 本体設定部
301 ユーザ操作部
302 画面描画部
303 コンテンツ情報蓄積部
304 ホームネットワーク通信部
305 コンテンツ保護部
306 コンテンツ解凍部
307 映像音声出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力されたコンテンツを、内部ネットワークの回線能力に応じて定められたビットレートのコンテンツに変換するコンテンツ変換部と、
前記内部ネットワークに接続されたコンテンツ視聴端末からの要求に応じて、外部ネットワークからコンテンツを受信し、前記コンテンツ変換部にて変換したコンテンツを配信するコンテンツ配信部と、を備えたゲートウェイ。
【請求項2】
予め設定された録画予約に基づいて、外部ネットワークから受信したコンテンツを蓄積するコンテンツ蓄積部を備え、
前記コンテンツ配信部は、前記コンテンツ蓄積部からコンテンツ視聴端末からの要求されたコンテンツを取り出して、前記コンテンツ視聴端末に配信する請求項1のゲートウェイ。
【請求項3】
ユーザからのライセンス更新要求に基づいて、外部ネットワークに接続されたライセンスサーバとのライセンス更新処理を行い、前記ライセンスサーバから受信した復号鍵を含むライセンス情報を保存するライセンス管理部と、
録画対象のコンテンツが暗号化されている場合に、前記ライセンス管理部から復号鍵を取得して、コンテンツを復号した後、所定のローカル暗号を用いて暗号化するコンテンツ保護部と、を備える請求項2のゲートウェイ。
【請求項4】
前記コンテンツ保護部は、再生対象のコンテンツがローカル暗号化されている場合に、当該再生対象のコンテンツをコンテンツ視聴端末に送信する前に、コンテンツをローカル暗号にて復号した後、コンテンツ視聴端末に予め配布した第2の暗号を用いて暗号化する請求項3のゲートウェイ。
【請求項5】
前記コンテンツ変換部は、コンテンツ視聴端末から指定されたビットレートに基づいてビットレートの変換を行う請求項1から4いずれか一のゲートウェイ。
【請求項6】
コンテンツ配信部は、コンテンツ視聴端末が再生可能なネットワーク配信方式に変換してから再生対象のコンテンツを送信する請求項1から5いずれか一のゲートウェイ。
【請求項7】
請求項1から6いずれか一に記載のゲートウェイを含むホームネットワーク。
【請求項8】
請求項1から6いずれか一に記載のゲートウェイと、外部ネットワークを介して前記ゲートウェイにコンテンツを配信するコンテンツ配信サーバと、内部ネットワークを介して前記ゲートウェイからコンテンツを受信するコンテンツ視聴端末とを含むコンテンツ視聴システム。
【請求項9】
内部ネットワークに接続されたコンテンツ視聴端末からの要求に応じて、外部ネットワークからコンテンツを受信するステップと、
前記受信したコンテンツのビットレートを、内部ネットワークの回線能力に応じて定められたビットレートに変換するステップと、
前記変換したコンテンツを配信するステップと、を含むコンテンツ配信方法。
【請求項10】
内部ネットワークに接続されたコンテンツ視聴端末からの要求に応じて、外部ネットワークからコンテンツを受信する処理と、
前記受信したコンテンツのビットレートを、内部ネットワークの回線能力に応じて定められたビットレートに変換する処理と、
前記変換したコンテンツを配信する処理と、をコンピュータに実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2010−206477(P2010−206477A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−49238(P2009−49238)
【出願日】平成21年3月3日(2009.3.3)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】