説明

コンポーネント型粒選別機及びその異物除去方法

【課題】基本コンポーネントを任意に組み合わせて顧客のニーズに応じて選別方法を選択できるようにする。
【解決手段】選別ユニット2、粒体の供給ユニット3、選別ユニット2を通過した屑粒を排出する搬出用コンベア4、選別ユニット2から通過しない整粒を搬出するシュート5、ベース6を基本コンポーネントとし、基本ベースユニット7又はベースユニット8を組み合わせて、基本ベースユニット7又はベースユニット8単体で通常選別する以外、二台のベースユニット8を併設して再選別する多段選別、ベースユニット8と基本ベースユニット7を併設してベースユニット8で篩い落した屑粒を基本ベースユニット7で再選別する再選別、ベースユニット8(又は基本ベースユニット7)を併設してそれぞれ選別する並列選別の何れかの選別方法を可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば穀粒や顆粒などを篩別仕分して、粒径の大小によって選別する粒選別機、特に、選別目的に応じて複数の選別方法から利用者にとって最適な選別方法を選択可能なコンポーネント型粒選別機及びその異物除去方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から例えば穀類などにおいて、米穀等の穀粒を粒径に応じて整粒と未熟粒等の屑粒とに選別する穀粒選別機が知られている。例えば、特許文献1,2で提案される選別機は、網目状の選別筒を回転自在に配置するとともに、この選別筒が、粒体の供給側が高く、排出側が低くなるように所要角度傾斜させて設置し、選別筒の内部に選別対象となる粒体を選別筒の供給側から供給し、選別筒の回転によって、選別筒の網目から通過した粒径の小さな屑粒を選別筒の長手方向下部に沿って配置したコンベア装置によって排出し、選別筒の網目から通過しない整粒は選別筒の傾斜によって排出側へと流下させて排出するようにしている。
【0003】
また、特許文献3には、整粒、枝梗付粒、脱ぷ粒の夫々を含む穀粒群を選別処理して、整粒、枝梗付粒、脱ぷ粒の夫々に分離するように構成された精選装置が開示されている。この精選装置は、穀粒群から枝梗付粒を分離除去する第1選別部と、第1選別部において前記枝梗付粒が分離除去された穀粒群を整粒と脱ぷ粒とに分離して整粒を回収する第2選別部とを上下多段に配置している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−207996公報
【特許文献2】特開平10−202188公報
【特許文献3】特許第3538561号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1,2で示す選別機は、単体の選別筒を回転させて選別対象の粒体を選別する方法であり、他方、特許文献3で示す精選装置は、上下二段の第1選別部と第2選別部を備え、第1選別部で選別した穀粒群を第2選別部で再度、選別する方法であり、選別目的に応じて1種類の選別方法しか選択することができず、多様な選別方法が選べない。すなわち、例えば、米穀等を選別する場合、特許文献1,2で示す選別機を用いた通常選別が一般的であるが、選別した米穀(整粒)を再度、選別したり、選別筒で篩別仕分した粒径の小さな米穀(屑粒)をさらに再選別するといった需要もある。しかし、前述したように、従来の選別装置は一つの選別方法しか選ぶことができず、選別目的に応じた選別装置を購入しているのが現状であった。
【0006】
また、選別時において粒体に細かなゴミ、小さな石等の種々の異物が混入していることがあり、例えば玄米などを選別する場合、選別中に糠が微細状に剥がれて玄米に混じると商品価値が低下する原因となる。しかし、このような微細状の糠は浮遊しやすいため、完全に除去することが極めて困難であった。
【0007】
そこで本発明は、上記課題に着目してなされたものであり、基本コンポーネントで構成した基本ベースユニットとベースユニットの組み合わせにより、複数種の選別を可能とするコンポーネント型粒選別機を提供することを第1の目的とする。
【0008】
また、本発明は、選別時において粒体に混入する異物、特に浮遊しやすい微細の異物を効果的に除去することができるコンポーネント型粒選別機の異物除去方法を提供することを第2の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の請求項1のコンポーネント型粒選別機は、胴周部を網目状として、供給側を高位に、排出側を低位となるように所要角度傾斜させて回転させる選別筒を備えた選別ユニットと、前記選別筒に選別対象となる粒体を供給する供給ユニットと、前記選別筒の網目を通過した基準値以下の屑粒の搬出用コンベアと、前記選別筒の網目から通過することなく選別筒から排出された基準を満たす整粒を搬出するシュートと、これら各構成部品を固定するベースを基本コンポーネントとし、この基本コンポーネントを組み合わせて、単体の選別筒を備える基本ベースユニットと、上下に複数の選別筒を多段に配置したベースユニットを構成し、この基本ベースユニット及び/又はベースユニットを組み合わせて異なる複数種の選別方法を選択可能としたことを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項2のコンポーネント型粒選別機は、前記複数種の選別方法として、前記ベースユニット又は前記基本ベースユニットの供給ユニットから各選別筒に粒体を供給して各選別筒で選別した整粒を集めて前記シュートから搬出するとともに、各選別筒を通過した屑粒を前記搬出用コンベアから搬出する通常選別、前記ベースユニットを組み合わせ、一方のベースユニットで選別した整粒を前記シュートから他方のベースユニットの供給ユニットへと供給し、一方のベースユニットで選別した整粒を他方のベースユニットによって多段階に渡って選別する多段選別、前記ベースユニットと前記基本ベースユニットを組み合わせ、一方のベースユニットを通過した屑粒を前記搬出用コンベアから他方の基本ベースユニットの供給ユニットへと供給し、前記ベースユニットを通過した屑粒を前記基本ベースユニットによって選別する再選別、前記ベースユニット又は基本ベースユニットを組み合わせ、その各ベースユニットによってそれぞれ個別に選別する並列選別が選択可能であることを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項3のコンポーネント型粒選別機は、前記供給ユニットが前記選別筒と前記搬出用コンベアのそれぞれの供給側に連通する供給管を備えるとともに、その各供給管の何れか一方を閉じ、他方を開放して選別対象となる粒体の供給先を前記選別筒又は前記搬出用コンベアへと切り換えるダンパを設けたことを特徴とする。
【0012】
本発明の請求項4のコンポーネント型粒選別機の異物除去方法は、前記供給ユニットの投入ホッパの投入口と供給口を結ぶ落下経路に臨んで集塵ユニットと接続する脱気用の吸引接続管を形成し、この吸引接続管から外気を吸引することによって生じる空気流によって前記投入ホッパから供給される粒体に混入する異物を分離するとともに、前記選別ユニットから流下して前記シュートに至る前記整粒の排出経路と、前記搬出用コンベアから該搬出用コンベアの排出管に至る屑粒の排出経路の空気を吸引する吸引管を設け、この吸引管と前記吸引接続管と連通させて該吸引管からの空気の吸引により生じる空気流によって前記整粒と屑粒に混入する異物を分離することを特徴とする。
【0013】
本発明の請求項5のコンポーネント型粒選別機の異物除去方法は、前記投入ホッパに第1の外気導入口を設け、この前記第1の外気導入口から吸引される外気を前記吸引接続管に吸引させることによって前記投入ホッパから供給される粒体中に混入する異物を分離させる前記空気流を生じさせることを特徴とする。
【0014】
本発明の請求項6のコンポーネント型粒選別機の異物除去方法は、前記選別ユニットを覆う筐体を設け、この筐体には、前記整粒の排出経路に臨んで第2の外気導入口を形成し、前記吸引管の吸引作用によって前記第2の外気導入口から外気を吸引して選別ユニットから流下する整粒に混入する異物を分離する前記空気流を生じさせることを特徴とする。
【0015】
本発明の請求項7のコンポーネント型粒選別機の異物除去方法は、前記搬出用コンベアを下部に配した屑粒回収用ホッパを設け、この屑粒回収用ホッパに前記吸引管を連通接続し、この吸引管の吸引作用によって前記搬出用コンベアの排出管から外気を吸引して屑粒中に混入する異物を分離する前記空気流を生じさせることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明のコンポーネント型粒選別機は、通常選別する以外、ベースユニットと基本ベースユニットを任意に組み合わせて例えば、二台のベースユニットを組み合わせて、一方のベースユニットで選別した整粒を再度、他方のベースユニットで再選別する多段選別、ベースユニットと基本ベースユニットを組み合わせて、一方のベースユニットで選別して篩い落した屑粒を他方の基本ベースユニットでさらに選別する再選別、同時に二台のベースユニット又は基本ベースユニットを組み合わせてそれぞれのベースユニット又は基本ベースユニットで選別する並列選別といった選別方法を顧客のニーズに応じて選択することができる。また、コンポーネント型粒選別機が占有する面積も少なく装置全体を小型化して省スペース化も可能であるとともに、顧客のニーズに応じてベースユニットと基本ベースユニットを最適なレイアウトで配置することができ、小規模経営農家用などにとってもベースユニットと基本ベースユニットの組み合わせによる多種多様な選別が可能となり、合理的である。
【0017】
さらに、通常、粒体を選別する場合、供給ユニットのダンパを選別筒側の供給管に開放し、搬出用コンベア側の供給管を閉じるように粒体の供給先を制御しているが、選別筒側の供給管を閉じ、搬出用コンベア側の供給管を開放するようにダンパを切り換え操作することによって、選別筒で粒体を選別することなく、基本ベースユニット又はベースユニットの搬出用コンベアへと供給され、その搬出用コンベアを単に粒体の移送用コンベアとしても利用することができ、より汎用性を高めることができる。
【0018】
また、投入ホッパに玄米などの粒体を投入して選別する場合、吸引接続管からの空気の吸引により生じる空気流によって前記投入ホッパから落下経路に流下する粒体中に混入する異物が吸引され、投入ホッパから選別ユニットに供給される粒体から異物が分離される。また、吸引管からの空気の吸引により生じる空気流によって選別ユニットから流下して排出管に排出される整粒から異物が整粒排出経路において分離し、吸引管に吸引される。さらに、選別ユニットを通過して搬出用コンベアで排出される屑粒に混入する異物は、吸引管からの空気の吸引により生じる空気流によって分離し、搬出用コンベアで排出される屑粒中に混入した異物が屑粒排出経路において分離し、吸引管に吸引される。これにより、投入ホッパからの粒体の供給時、選別ユニットによって選別した整粒及び選別ユニットを通過して搬出用コンベアで排出される屑粒に混じる糠などの異物を効果的に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施例1を示す選別方法を示す説明図であり、図1(a)は基本ベースユニット単体を用いた通常選別、図1(b)はベースユニット単体を用いた通常選別、図1(c)は二台のベースユニットの組み合わせによる多段選別、図1(d)はベースユニットと基本ベースユニットの組み合わせによる再選別、図1(e)は二台のベースユニットの組み合わせによる並列選別を示している。
【図2】同上、基本ベースユニットを正面方向から見た断面図である。
【図3】同上、ベースユニットを正面方向から見た断面図である。
【図4】同上、ベースユニットを側面方向から見た断面図である。
【図5】同上、供給ユニットを示す斜視図である。
【図6】同上、搬出用コンベアと連結枠との係合状態を示す拡大断面図である。
【図7】本発明の実施例2を示すベースユニットを正面方向から見た断面図である。
【図8】同上、供給ユニットの拡大断面図である。
【図9】同上、ベースユニットの左側面図である。
【図10】同上、ベースユニットの右側面図である。
【図11】同上、空気流の循環経路を形成した変形例を示す概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面を参照して本発明の実施例1を説明する。なお、本実施例において、選別対象として米穀等の穀粒を粒径に応じて整粒と未熟粒等の屑粒に選別する場合を例として説明する。
【実施例1】
【0021】
本発明のコンポーネント型粒選別機1は、ベースユニット8及び/又は基本ベースユニット7を任意に組み合わせて構成され、ベースユニット8,基本ベースユニット7は、粒体を選別する選別ユニット2、この選別ユニット2に粒体を供給する供給ユニット3、選別ユニット2の網目を通過した屑粒を排出する搬出用コンベア4、選別ユニット2で選別した整粒を搬出するシュート5と、これら各構成部品を固定するベース6を基本コンポーネントとし、基本ベースユニット7はベース6に単体の選別ユニット2を備え、ベースユニット8は、ベース6に複数の選別ユニット2を多段に配置して構成され、そのベースユニット8とベースユニット8や基本ベースユニット7と基本ベースユニット7の組み合わせ、あるいは基本ベースユニット7とベースユニット8の組み合わせにより、複数種の選別方法を選択可能としている。
【0022】
次に前記基本コンポーネントの具体的な構造について図2〜図6を参照して説明する。なお、図2は基本ベースユニット7、図3及び図4はベースユニット8を示している。ここで、基本ベースユニット7とベースユニット8は選別ユニット2の個数が異なる点において異なり、その実質的な構造は共通することから、主にベースユニット8のみを説明し、基本ベースユニット7についての詳細な説明を省略する。
【0023】
前記選別ユニット2は、全体が所要のメッシュからなる網目籠体で構成される円筒状の選別筒10と、この選別筒10を回転させる駆動モータ11とから成り、粒体の供給側が高位に、粒体の排出側が底位になるよう所要角度傾斜して前記ベース6に回転可能に設置されている。選別筒10は、選別対象である米穀等の品質、等級あるいは用途等に応じて網目サイズ(目幅)が決定され、網目から通過した基準以下の屑粒は搬出用コンベア4へと流下して搬出用コンベア4から機外へと搬出される。一方、選別筒10の網目から通過することなく低位の排出側へと搬送された整粒は選別筒10からシュート5に落下し、機外へと搬出される。また、ベースユニット8は上下2段の選別筒10,10が互いに平行となるようにベース6に回転自在に軸支されている。
【0024】
ベースユニット8の供給ユニット3は、前記選別筒10,10の供給端部側10a(高位側)に位置してベース6に組み付けられており、粒体の投入ホッパ12と、この投入ホッパ12から二股状に分かれた供給管13,13を備えている。また、図5に示すように、一方の供給管13の端部が上部側に位置する選別筒10の供給側開口部に臨み、他方の供給管13の端部には、下部の選別筒10の供給側開口部に延びるフレキシブルパイプ14が接続されている。また、下段側の選別筒10の側方には、フレキシブルパイプ14から供給される粒体を受けるホッパ17が設けられており、投入ホッパ12に供給される粒体は供給管13,13から上下各選別筒10,10内へと供給される。
【0025】
基本ベースユニット7の供給ユニット3は、図2に示すように、粒体の投入ホッパ12と、この投入ホッパ12から前記選別筒10へと粒体を供給する選別筒用供給管18と、この選別筒用供給管18の下方に位置して投入ホッパ12からの粒体を前記搬出用コンベア4へと供給する搬出用コンベア用供給管19とを備えている。また、前記投入ホッパ12内にはダンパ16が回動自在に軸支されており、投入ホッパ12の外面に設けた操作レバー(図示せず)によって前記ダンパ16を回転させ、選別筒用供給管18と搬出用コンベア用供給管19の一方を閉じ、他方を開放することによって、粒体の供給先を選別筒10又は前記搬出用コンベア4の何れかに切り換える、なお、図2の実線においては、前記選別筒用供給管18を閉じて搬出用コンベア用供給管19を開放した状態を示しており、この状態においては、投入ホッパ12内に投入した粒体は搬出用コンベア用供給管19から搬出用コンベア4へと供給される。
【0026】
図3に示すように、前記下段側の選別筒10の下部には、この選別筒10の長手方向に沿って各選別筒10,10の網目を通過した屑粒を受ける逆台形状の屑粒回収用ホッパ20が配置され、この屑粒回収用ホッパ20と隣接して下段側の選別筒10の排出端部側10b(低位側)に臨む位置に整粒回収用ホッパ35が配置されている。また、前記屑粒回収用ホッパ20の下部には、屑粒回収用ホッパ20からの屑粒を搬出用コンベア4へと案内する連結枠21が固定されている。
【0027】
図4及び図6に示すように、前記連結枠21は搬出用コンベア4の位置を前後(搬出用コンベア4の軸方向に対して直交方向)の何れかに振り分けるように屈曲しており、搬出用コンベア4による屑粒の搬送方向に応じてベースユニット8の中心部からずれた前側又は後側の何れかの位置に搬出用コンベア4を配置する。すなわち、図4に示すように、ベースユニット8の中心部には前記整粒回収用ホッパ35と、この整粒回収用ホッパ35に連結した前記整粒排出用のシュート5が配置され、その整粒回収用ホッパ35及びシュート5を避ける位置に搬出用コンベア4を配置する必要があり、また、後述する粒体の選別方法によって搬出用コンベア4の位置を前後方向に振り分ける必要がある。さらに、連結枠21の下部に配置した搬出用コンベア4についても後述する粒体の選別方法によって屑粒の搬送方向が図4において右側又は左側の何れにも搬送できるように連結枠21に対して搬出用コンベア4がスライド自在に装着できる構造となっており、その搬出用コンベア4の案内構造について図6を参照して説明する。
【0028】
図4に示すように、搬出用コンベア4は、屑粒移送用のスクリュー22を回転可能に配設した移送筒体23と、スクリュー22を回転駆動する駆動モータ24と、移送筒体23に接続された排出管25によって構成されている。また、図6に示すように、移送筒体23の左右上端部に位置して水平フランジ27を有する段差状の係合レール28が折曲形成され、他方、連結枠21の左右上端部には、水平フランジ29を有する段差状の案内レール30が折曲形成されている。そして、連結枠21に搬出用コンベア4の移送筒体23を装着する場合、連結枠21の水平フランジ29に移送筒体23の水平フランジ27を重ねるようにして係合レール28と案内レール30を係合させ、案内レール30に沿って係合レール28をスライドさせることによって連結枠21に搬出用コンベア4の移送筒体23が連結され、連結枠21の所定位置に移送筒体23を移動させた後、連結枠21と移送筒体23とをボルト,ナット31によって固定する。なお、図中符号36は、ベース6の支持脚である。
【0029】
本発明における基本ベースユニット7又はベースユニット8は、通常の選別機と同様、投入ホッパ12に投入される粒体は選別筒10に供給され、粒体の粒径に応じて選別される。すなわち、選別筒10の網目を通過した粒径の小さな屑粒は、選別筒10の下部に配置した屑粒回収用ホッパ20に落下し、連結枠21から搬出用コンベア4へと案内され、スクリュー22の回転により、排出管25から排出される。一方、選別筒10の網目を通過することなく残った整粒は、選別筒10の傾斜に沿って選別筒10の排出端部側10bから整粒回収用ホッパ35に回収されるが、基本ベースユニット7とベースユニット8を組み合わせたコンポーネント型粒選別機1とすることによって顧客が望む選別目的に応じて複数の選別方法から最適な選別方法を選択することが可能である。その基本ベースユニット7とベースユニット8の組み合わせによる選別方法について説明する。
【0030】
前述した通り、例えば選別する粒体の処理量に応じて単体の選別筒10を備えた基本ベースユニット7又は上下二段の選別筒10を配した多段型のベースユニット8を選択し、これら基本ベースユニット7又はベースユニット8を単体で用いれば図1(a)又は図1(b)で示すように、通常選別、すなわち、前述した通り、投入ホッパ12に投入した粒体を選別筒10で選別し、選別筒10の網目を通過した基準値以下の粒径の小さな屑粒を搬出用コンベア4で排出し、選別筒10の網目を通過しなかった基準値以上の整粒を整粒回収用ホッパ35から機外に排出して例えば袋詰めされる。
【0031】
また、二台のベースユニット8,8によって粒体を多段階に渡って選別することができる。すなわち、図1(c)で示すように、ベースユニット8,8を横方向に併設し、一方のベースユニット8で選別した整粒を整粒回収用ホッパ35のシュート5から揚粒機構(図示せず)を備えた移送コンベア40によって他方のベースユニット8の投入ホッパ12に連続供給し、他方のベースユニット8によって再度、粒体を選別することによって、より精度の高い選別が可能となる。この場合、併設した二台のベースユニット8,8の搬出用コンベア4は相互に隣接するように、一方のベースユニット8の連結枠21を前側、他方のベースユニット8の連結枠21を後側となるように調整し、二台のベースユニット8,8の搬出用コンベア4をコンポーネント型粒選別機1全体として中央に配置することが望ましい。
【0032】
また、ベースユニット8と基本ベースユニット7を組み合わせたコンポーネント型粒選別機1とし、一方のベースユニット8で選別して篩い落した屑粒を他方の基本ベースユニット7で選別することもできる。すなわち、図1(d)で示すように、ベースユニット8と基本ベースユニット7を横方向に併設し、一方のベースユニット8で選別して残った整粒を整粒回収用ホッパ35から搬出する一方、ベースユニット8で篩い落した屑粒を搬出用コンベア4の排出管25から揚粒機構(図示せず)を備えた移送コンベア40によって他方の基本ベースユニット7の供給ユニット3に連続供給して基本ベースユニット7の選別筒10で選別することによってサイズの異なる二種類の粒体を選別する再選別方法が可能となる。この場合、図1(c)で示した多段階選別のように、二台のベースユニット8,8の搬出用コンベア4をコンポーネント型粒選別機1の中央に寄せて配置する必要はないが、ベースユニット8と基本ベースユニット7のそれぞれの搬出用コンベア4の搬送方向は、相互に異なる方向としたほうが効率的である。すなわち、ベースユニット8と基本ベースユニット7のそれぞれの搬出用コンベア4の搬送方向を逆方向とすればベースユニット8から排出される整粒と基本ベースユニット7から排出される整粒及び屑粒の排出方向を揃えることができるため、極めて効率的である。なお、粒体の再選別において、ベースユニット8と基本ベースユニット7の排出効率からすれば図1(d)で示すように、ベースユニット8と基本ベースユニット7の搬出用コンベア4の搬送方向を変えたほうが有利となるが、再選別の機能の面からすれば必ずしもベースユニット8と基本ベースユニット7のそれぞれの搬出用コンベア4の搬送方向を異なるようにする必要はない。
【0033】
さらに、同時に二台のベースユニット8,8を稼動して選別処理速度(選別処理量)を高める並列選別も可能である。すなわち、図1(e)で示すように、二台のベースユニット8,8を併設し、それぞれのベースユニット8,8によって同時に粒体を選別することができる。なお、並列選別において、基本ベースユニット7を二台併設することも可能であるが選別処理量を高める目的において二段の選別筒10を備えたベースユニット8の組み合わせのほうが好ましい。この並列選別では、図1(c)で示した多段階選別と同様に、それぞれのベースユニット8,8の搬出用コンベア4はコンポーネント型粒選別機1の中央に寄せて配置するのが望ましい。
【0034】
以上のように、本発明では、粒体を選別する選別ユニット2、この選別ユニット2に粒体を供給する供給ユニット3、選別ユニット2の網目を通過した屑粒を排出する搬出用コンベア4、選別ユニット2で選別した整粒を搬出するシュート5と、これらを固定するベース6を基本コンポーネントとし、これら基本コンポーネントを組み合わせて、単体の選別筒10を備える基本ベースユニット7と、上下に複数の選別筒10を多段に配置したベースユニット8を構成し、この基本ベースユニット7とベースユニット8を任意に組み合わせてコンポーネント型粒選別機1とすることによって、顧客のニーズに応じて選別方法を選択することが可能である。すなわち、基本ベースユニット7又はベースユニット8単体を稼動させて通常選別する以外、二台のベースユニット8を併設して、一方のベースユニット8で選別した整粒を再度、他方のベースユニット8で再選別する多段選別、あるいはベースユニット8と基本ベースユニット7を併設して、一方のベースユニット8で選別して篩い落した屑粒を他方の基本ベースユニット7で選別する再選別、あるいは、同時に二台のベースユニット8(又は基本ベースユニット7)を併設してそれぞれのベースユニット8(又は基本ベースユニット7)で選別する並列選別といった顧客のニーズに応じて選別方法を選ぶことができる。また、コンポーネント型粒選別機1が占有する面積も少なく装置全体を小型化して省スペース化も可能であるとともに、顧客のニーズに応じた最適なレイアウトが可能となり、小規模経営農家用などにとっても多種多様な選別が可能となり、合理的である。
【0035】
また、前記基本ベースユニット7とベースユニット8の組み合せによっては屑粒の搬出方向や、コンポーネント型粒選別機1に対する各搬出用コンベア4の前後方向の位置関係が異なるが、図4及び図6に示すように、搬出用コンベア4の配置を変える場合、屑粒回収用ホッパ20と搬出用コンベア4とを中継する連結枠21は搬出用コンベア4の位置を前後(搬出用コンベア4の軸方向に対して直交方向)の何れかに振り分けるように屈曲して屑粒回収用ホッパ20に対して着脱自在に取り付けられており、一方、屑粒を搬出する搬出用コンベア4は、連結枠21に対してスライド自在に組み付けられているため、屑粒の搬送方向を変える場合、連結枠21の案内レール30に沿って搬出用コンベア4の係合レール28をスライドさせることによって連結枠21から搬出用コンベア4を抜き取り、搬出用コンベア4の向きを反転させて連結枠21の案内レール30に差し込むようにスライドさせるだけで簡単に搬出用コンベア4を着脱することができる。これにより、搬出用コンベア4のレイアウト及び搬出用コンベア4による屑粒の搬送方向を簡単に変更することができる。
【0036】
さらに、基本ベースユニット7において、粒体を選別する場合、投入ホッパ12内に設けたダンパ16は、選別筒用供給管18を開放し、搬出用コンベア用供給管19を閉じるように粒体の供給先を制御しているが、選別筒用供給管18を閉じ、搬出用コンベア用供給管19を開放するようにダンパ16を切り換え操作することによって、投入ホッパ12内に供給される粒体は、選別筒10で粒体を選別することなく、基本ベースユニット7の搬出用コンベア4へと供給され、その搬出用コンベア4を単に粒体の移送用コンベアとしても利用することができ、より汎用性を高めることができる。
【実施例2】
【0037】
図7乃至図11は、本発明の実施例2を示し、前記実施例1とは供給ユニット50の構成が異なるのみで他の構成は実質同一であるので、共通する部分には同一符号を付し、重複する部分の説明を省略して異なる部分についてのみ説明する。また、本実施例の投入ホッパ51は、前記実施例1の基本ベースユニット7又はベースユニット8及び基本ベースユニット7とベースユニット8を組み合わせた各種タイプに装着可能であるが、主にベースユニット8のみを説明し、基本ベースユニット7及び基本ベースユニット7とベースユニット8を組み合わせたタイプについては、その詳細な説明を省略する。
【0038】
本実施例における供給ユニット50の投入ホッパ51は、全体として箱型であり、上面に粒体の投入口52を形成し、下部に選別筒10への供給口53を形成するとともに、その投入口52と供給口53を結ぶ落下経路54に臨んで投入ホッパ51内の空気を吸引する吸引接続管55が形成されている。また、屑粒回収用ホッパ20には、前記搬出用コンベア4の終端側、すなわち、前記搬出用コンベア4の排出管25側に位置して前記吸引接続管55と連通する吸引管56が接続されている。なお、本発明のコンポーネント型粒選別機1は、連結枠21の案内レール30に沿って搬出用コンベア4の係合レール28をスライドさせることによって連結枠21から搬出用コンベア4を抜き取り、搬出用コンベア4の向きを反転させて連結枠21の案内レール30に差し込むようにスライドさせるだけで簡単に搬出用コンベア4を着脱することができる構造であり、搬出用コンベア4を反転させて屑粒の搬送方向を変える場合は、屑粒回収用ホッパ20に形成する吸引管56は前記搬出用コンベア4の排出管25と対向する面に形成されることになる。
【0039】
前記投入ホッパ51の上面には、前記投入口52の両側に位置して外気を導入する一対の第1の外気導入口57が形成され、前記吸引接続管55に接続した図示しない集塵ユニットによる空気の吸引作用によって前記第1の外気導入口57から前記投入ホッパ51内に空気が吸引される。また、投入ホッパ51の内部には、投入ホッパ51内に投入された粒体を下部の流量調整板58へと案内する案内板59が形成されている。この案内板59は前記投入ホッパ51の外面と間隔をおいて形成されており、その案内板59と前記投入ホッパ51との間に前記第1の外気導入口57から導入した外気の通気路60が形成され、前記第1の外気導入口57から吸引した外気は、通気路60を通って吸引接続管55に吸引される空気流Aが生じ、この空気流Aは前記投入口52と供給口53を結ぶ落下経路54に対して交差している。なお、前記第1の外気導入口57は飛散防止用のメッシュで覆われている。
【0040】
前記流量調整板58は、一端部が投入ホッパ51に軸58aによって回動自在に軸支されるとともに、コイルスプリング61によって常時、閉じる方向に付勢され、投入ホッパ51内に投入する粒体は、流量調整板58の上に一時的に溜まって投入ホッパ51の幅方向に広がった状態で、その重量に応じてコイルスプリング61の付勢力に抗して流量調整板58が開くとともに、その流量調整板58から流下して選別筒10へと供給される粒体に臨むように前記吸引接続管55が開口している。すなわち、流量調整板58上に溜まった粒体は、投入ホッパ51の全幅に渡って隙間なく、前記通気路60を横切るように流下し、風の抜け道が無くなるため、通気路60での風選効率が高めることができる。また、選別筒10を覆う選別機の筐体65には、前記選別筒10によって選別した整粒が流下してシュート5へと至る整粒搬出経路66に臨んで外気を導入する第2の外気導入口67が形成されている。なお、通気路60は粒体のオーバフローとしての経路ともなる。
【0041】
前記吸引接続管55の内部には風量調整用ダンパ70が軸70aによって回動自在に軸支され、前記投入ホッパ51の外面側に位置して前記軸70aに固定したレバー71を操作することによって風量調整用ダンパ70の開度が変化して、前記吸引接続管55から吸引する投入ホッパ51内の空気量が調整可能である。
【0042】
以上のように構成される本実施例は、吸引接続管55に例えばサイクロン型集塵機などの集塵ユニットを連結し、集塵ファン(何れも図示しない)を駆動し、集塵ファンの吸引作用によって投入ホッパ51に形成する吸引接続管55及び屑粒回収用ホッパ20に形成する吸引管56から投入ホッパ51及び屑粒回収用ホッパ20と筐体65内の空気を吸引して供給時及び選別工程時に糠や細かな埃や塵といった異物を除去するものである。すなわち、集塵ユニットを駆動させた状態で、投入ホッパ51の投入口52から粒体として穀粒を供給すると、投入ホッパ51に供給された穀粒は、案内板59によって流量調整板58へと案内され、投入ホッパ51に投入する穀粒の流量に応じてコイルスプリング61が伸長し、流量調整板58が開いて落下経路54に流下し、投入ホッパ51の供給口53から選別筒10へと穀粒が供給される。このとき、落下経路54に臨んで開口する吸引接続管55から空気が吸引されているため、図7に示すように、吸引接続管55から空気の吸引作用によって投入ホッパ51の第1の外気導入口57から通気路60、吸引接続管55に流れる空気流Aが生じ、落下経路54に流下する穀粒中に混入している糠、ゴミ、砕米等の異物が前記空気流Aによって穀粒から分離し、吸引接続管55に吸引され、最終的に吸引接続管55に接続した図示しない集塵ユニットによって異物が捕捉される。こうして異物を分離除去された穀粒は選別筒10に供給され、選別筒10によって整粒と屑粒とに選別される。
【0043】
また、前記吸引接続管55と連通する吸引管56からも屑粒回収用ホッパ20と、この屑粒回収用ホッパ20に連通する筐体65内の空気が吸引され、その吸引作用によって、図7に示すように、筐体65に形成する第2の外気導入口67と整粒の外部に開口するシュート5から筐体65内に外気が引き込まれて第2の外気導入口67から吸引管56に向かう空気流B及び吸引管56及びシュート5から吸引管56に向かう空気流Cが生じ、この空気流B,Cによって選別筒10から流下して整粒搬出経路66、シュート5から排出される整粒中に混入した糠などの異物が分離し、吸引管56から吸引される。さらに、吸引管56は搬出用コンベア4の終端側、すなわち、排出管25側に形成されており、吸引管56の吸引作用によって外部に開口する排出管25から屑粒回収用ホッパ20内に外気が引き込まれ、屑粒排出経路72の終端側に排出管25から吸引管56に向かう空気流Dが生じ、この空気流Dによって選別筒10の網目を通過して搬出用コンベア4によって搬出される屑粒に混じる糠などの異物が排出直前で屑粒から分離させ、吸引管56から吸引される。このようにして整粒及び屑粒に混じる糠などの異物は図示しない集塵ユニットによって捕捉される。なお、搬出用コンベア4を反転させて屑粒の搬送方向を変える場合は、屑粒回収用ホッパ20に形成する吸引管56は搬出用コンベア4の排出管25と対向する面に形成されることになるが、この場合であっても、吸引管56の吸引作用によって外部に開口する排出管25から屑粒回収用ホッパ20内に外気が引き込まれ、排出管25から吸引管56に向かう空気流が生じ、搬出用コンベア4によって搬出される屑粒に混じる糠などの異物が排出直前で屑粒から分離して集塵ユニットによって捕捉される。
【0044】
以上のように投入ホッパ51に投入される穀粒に混入する糠などの異物は、空気流Aによって吸引接続管55に流入され、選別筒10で選別され、整粒搬出経路66からシュート5に排出される整粒に混入する糠などの異物を含む空気流B、Cによって吸引管56に吸引除去される。さらに、選別筒10を通過して搬出用コンベア4から排出管25に排出される屑粒に混入する糠などの異物を含む空気流Dによって吸引管56に吸引除去され、最終的に集塵ユニット(図示せず)で捕集される。したがって、穀粒の投入時のみならず、選別筒10による整粒の選別並びに屑粒の選別工程後においても、これら整粒や屑粒に混じる糠などの異物を確実に除去することができる。
【0045】
以上、本発明の各実施例について詳述したが、本発明は前記各実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、選別対象は米穀等の穀粒に限らず各種の粒体に適用可能である。さらに、連結枠21に対する搬出用コンベア4の案内構造などは適宜選定すればよい。また、実施例2において、集塵ユニットは特に限定されるものでなく、要は、異物を含む空気を吸引して異物を除去する構成であればよい。また、投入ホッパ51の内部構造なども実施例2の構造に限らず、各種タイプに適用可能である。また、図11に示すように吸引接続管55に接続した集塵ユニットSの排気風を、第1の外気導入口57や第2の外気導入口67に接続し、空気流の循環経路80を形成することも可能である。このように、空気流の循環経路80を形成すれば、集塵ユニットSで捕集できない微細なホコリなどを外気に放出しなくて済むため、作業場内の環境を改善することができる。
【符号の説明】
【0046】
1 コンポーネント型粒選別機
2 選別ユニット
3,50 供給ユニット
4 搬出用コンベア
5 シュート
6 ベース
7 基本ベースユニット
8 ベースユニット
10 選別筒
12 投入ホッパ
18 選別筒用供給管
19 搬出用コンベア用供給管
16 ダンパ
20 屑粒回収用ホッパ
25 排出管
51 投入ホッパ
54 落下経路
55 吸引接続管
56 吸引管
57 第1の外気導入口
65 筐体
66 整粒搬出経路
67 第2の外気導入口
72 屑粒排出経路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
胴周部を網目状として、供給側を高位に、排出側を低位となるように所要角度傾斜させて回転させる選別筒を備えた選別ユニットと、前記選別筒に選別対象となる粒体を供給する供給ユニットと、前記選別筒の網目を通過した基準値以下の粒体(以下、屑粒と称す)の搬出用コンベアと、前記選別筒の網目から通過することなく選別筒から排出された基準を満たす粒体(以下、整粒と称す)を搬出するシュートと、これら各構成部品を固定するベースを基本コンポーネントとし、この基本コンポーネントを組み合わせて、単体の選別筒を備える基本ベースユニットと、上下に複数の選別筒を多段に配置したベースユニットを構成し、この基本ベースユニット及び/又はベースユニットを組み合わせて異なる複数種の選別方法を選択可能としたことを特徴とするコンポーネント型粒選別機。
【請求項2】
前記複数種の選別方法として、前記ベースユニット又は前記基本ベースユニットの供給ユニットから各選別筒に粒体を供給して各選別筒で選別した整粒を集めて前記シュートから搬出するとともに、各選別筒を通過した屑粒を前記搬出用コンベアから搬出する通常選別、
前記ベースユニットを組み合わせ、一方のベースユニットで選別した整粒を前記シュートから他方のベースユニットの供給ユニットへと供給し、一方のベースユニットで選別した整粒を他方のベースユニットによって多段階に渡って選別する多段選別、
前記ベースユニットと前記基本ベースユニットを組み合わせ、一方のベースユニットを通過した屑粒を前記搬出用コンベアから他方の基本ベースユニットの供給ユニットへと供給し、前記ベースユニットを通過した屑粒を前記基本ベースユニットによって選別する再選別、
前記ベースユニット又は基本ベースユニットを組み合わせ、その各ベースユニットによってそれぞれ個別に選別する並列選別
が選択可能であることを特徴とする請求項1記載のコンポーネント型粒選別機。
【請求項3】
前記供給ユニットが前記選別筒と前記搬出用コンベアのそれぞれの供給側に連通する供給管を備えるとともに、その各供給管の何れか一方を閉じ、他方を開放して選別対象となる粒体の供給先を前記選別筒又は前記搬出用コンベアへと切り換えるダンパを設けたことを特徴とする請求項1又は2記載のコンポーネント型粒選別機。
【請求項4】
前記請求項1又は2記載のコンポーネント型粒選別機の異物除去方法であって、前記供給ユニットの投入ホッパの投入口と供給口を結ぶ落下経路に臨んで集塵ユニットと接続する脱気用の吸引接続管を形成し、この吸引接続管から外気を吸引することによって生じる空気流によって前記投入ホッパから供給される粒体に混入する異物を分離するとともに、前記選別ユニットから流下して前記シュートに至る前記整粒の排出経路と、前記搬出用コンベアから該搬出用コンベアの排出管に至る屑粒の排出経路の空気を吸引する吸引管を設け、この吸引管と前記吸引接続管と連通させて該吸引管からの空気の吸引により生じる空気流によって前記整粒と屑粒に混入する異物を分離することを特徴とするコンポーネント型粒選別機の異物除去方法。
【請求項5】
前記投入ホッパに第1の外気導入口を設け、この前記第1の外気導入口から吸引される外気を前記吸引接続管に吸引させることによって前記投入ホッパから供給される粒体中に混入する異物を分離させる前記空気流を生じさせることを特徴とする請求項4記載のコンポーネント型粒選別機の異物除去方法。
【請求項6】
前記選別ユニットを覆う筐体を設け、この筐体には、前記整粒の排出経路に臨んで第2の外気導入口を形成し、前記吸引管の吸引作用によって前記第2の外気導入口から外気を吸引して選別ユニットから流下する整粒に混入する異物を分離する前記空気流を生じさせることを特徴とする請求項4記載のコンポーネント型粒選別機の異物除去方法。
【請求項7】
前記搬出用コンベアを下部に配した屑粒回収用ホッパを設け、この屑粒回収用ホッパに前記吸引管を連通接続し、この吸引管の吸引作用によって前記搬出用コンベアの排出管から外気を吸引して屑粒中に混入する異物を分離する前記空気流を生じさせることを特徴とする請求項4記載のコンポーネント型粒選別機の異物除去方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−10093(P2013−10093A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−231304(P2011−231304)
【出願日】平成23年10月21日(2011.10.21)
【出願人】(000132792)株式会社タイガーカワシマ (48)
【Fターム(参考)】