説明

コーティングでのポリマー/オリゴマーメタクリレート官能化アミドアセタール

本発明は、組成物および(メタ)アクリレートアミドアセタールの製造方法に関する。本発明はさらに、これらの(メタ)アクリレートアミドアセタールの重合によって形成される新規ポリ(メタ)アクリレート組成物および架橋コーティングでのそれらの封入に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒドロキシアミドアセタールと塩化メタクリロイルとの反応からまたはメチル(メタ)アクリレートとのエステル交換反応によって容易に製造される(メタ)アクリレートアミドアセタールに関する。これは、ポリマー/オリゴマーアミドアセタールの最終的な製造のためのモノマーを提供する。本発明はさらに、これらの(メタ)アクリレートアミドアセタールの重合によって形成される新規ポリ(メタ)アクリレート組成物、およびコーティングでのそれらの封入に関する。
【背景技術】
【0002】
アミドアセタールは例えば、米国特許第4,721,767号明細書に開示されているようにポリイソシアネートとの共重合に使用されてきた。架橋アミドアセタール・ベースのコーティング組成物は、VOC排出によって生じる潜在的な問題なしに速く乾燥し、硬化する。かかるコーティングは、例えば、自動車塗装業で非常に有用であり得る。
【0003】
共同所有および同時係属中の米国特許出願公開第2005−007461号明細書は、アミドアセタール基を加水分解し、続いて、形成されるヒドロキシル基および/またはアミン官能基を反応させて組成物を架橋することによって架橋される、アミドアセタール基を含有するポリマー組成物を記載している。
【0004】
共同所有および同時係属中の米国特許出願第10/960656号明細書は、ニトリルおよびジエタノールアミンからのアミドアセタールの触媒的製造方法を記載している。
【0005】
共同所有および同時係属中の米国特許出願第60/615362号明細書は、新規な(メタ)アクリレートアミドアセタールおよびそれらの製造方法を記載している。
【0006】
CA 132:280540、匿名の開示は、エポキシドおよびオキサゾリンからのヒドロキシアミドアセタールの可能な製造に暗に触れたが、これらの製造方法を含まなかったし、いかなる実験結果も提供しなかった。
【0007】
ポリマーの架橋(硬化)は重要な商業活動であり、例えば、エラストマーで、コーティングで、およびエレクトロニクスのために使用されるような熱硬化性材料で有用である。架橋が起こるときおよびどんな条件下に架橋が起こるかの制御は、ポリマーがいったん架橋すると、通常「加工でき」ない、すなわち再成形されないかもしれないので、通常は決定的に重要である。コーティングおよび電子用途のような、幾つかの用途では、エレクトロニクスのような敏感な機器を汚染しないように、および/または、コーティングの場合におけるように、環境を汚染しないように、低分子量化合物がポリマーの架橋中または架橋後に全く揮発しないことが望ましいかまたは必須でさえあるかもしれない。
【0008】
硬化中に揮発性化合物の生成を回避するために多数の方法が見いだされてきた。例えば、エポキシ基とヒドロキシル基のような他の基との反応はこの結果を成し遂げるかもしれないが、原料が混合された後に制御することは時々困難である。さらに、より高い温度がこの操作のために必要とされるかもしれない。周囲条件に近い条件下にしばしば硬化しなければならない、かつ、硬化前に長期間しばしば安定でなければならないコーティングで特に、これらのタイプの問題を回避するために、スピロオルトエステルの使用のような他の解決策が見いだされてきた、例えば国際特許出願第97/31073号パンフレットを参照されたい。しかしながら、架橋ポリマーの新しいおよび/または改善された方法が必要とされる。
【0009】
コーティングについては、ベースコート−クリアコート系が自動車仕上げとして過去10年で広く受け入れられてきた。全体的外観、トップコートの透明性、および耐劣化性を改善するために、継続する努力がかかるコーティング系に向けられてきた。さらなる努力が低い揮発性有機含有率(VOC)を有するコーティング組成物の開発に向けられてきた。塗布後に際立った性能特性を提供するコーティング調合物が依然として必要とされている。
【0010】
車体へのくぼみのような損傷の修理で、損傷エリア中のおよびその周りの元のコーティングは典型的には紙やすりで磨かれるかまたは機械的手段によって磨り取られる。時々元のコーティングは、裸の金属最下部を露出させるために、ある部分からまたは全車体から剥ぎ取られる。損傷の修理後に、修理表面は、好ましくは低VOCコーティング組成物で、環境上安全なやり方で新たに塗布されたペイントコーティングから有機溶剤を除去するために大気への通気孔付きの、典型的には携帯型または常設の低コスト塗装容器中でコートされる。典型的には、新たに塗布されたペイントの乾燥および硬化はこれらの容器内で起こる。さらに、前述の乾燥および硬化工程は、湿ったペイントが空気中の埃または他の汚染物質を集めることをまた防ぐために容器内で行われる。
【0011】
これらの塗装容器は典型的な小さい車体ペイント修理工場のかなりの床面積を占めるので、これらの工場はこれらのペイントをできるだけ速く乾燥させ、硬化させることを好む。より高くつく容器は、新たに塗布されたペイントを加速された速度で硬化させるために容器内に設置された通常の加熱ランプのような、熱源をしばしば備えている。それ故、工場床面積のよりコスト効果的な利用を提供するために、かつ、溶剤ベースのコーティング組成物からの湿ったコーティングに起因する火災の危険を最小にするために、際立った性能特性を依然として提供しながら周囲条件下に硬化する低VOC迅速硬化コーティング調合物が依然として必要とされている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、下記の式の(メタ)アクリレートアミドアセタール組成物に関する。
【0013】
【化1】

【0014】
(式中、R42〜R49は独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、またはアラルキルはそれぞれ、ハロ、アルコキシ、イミノ、およびジアルキルアミノよりなる群から選択された1つもしくはそれ以上の置換基を有してもよく、
41は(CR5051nであり、ここで、R50およびR51はそれぞれ独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、
52は水素またはメチルであり、そして
nは1〜10である)
【0015】
それはさらに、(メタ)アクリレートアミドアセタールの形成方法であって、式
【0016】
【化2】

【0017】
(式中、R42〜R49は独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、またはアラルキルはそれぞれ、ハロ、アルコキシ、イミノ、およびジアルキルアミノよりなる群から選択された1つもしくはそれ以上の置換基を有してもよく、
41は(CR5051nであり、ここで、R50およびR51はそれぞれ独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、そして
nは1〜10である)
のヒドロキシアミドアセタールを、式
CH2=C(R)−C(O)−OR’
(ここで、Rは水素またはメチルであり、そしてR’はC1〜C20アルキルである)
のエステルと反応させる工程を含む方法に関する。
【0018】
本発明はさらに、(メタ)アクリレートアミドアセタールの形成方法であって、式
【0019】
【化3】

【0020】
(式中、R42〜R49は独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、またはアラルキルはそれぞれ、ハロ、アルコキシ、イミノ、およびジアルキルアミノよりなる群から選択された1つもしくはそれ以上の置換基を有してもよく、
41は(CR5051nであり、ここで、R50およびR51はそれぞれ独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、そして
nは1〜10である)
のヒドロキシアミドアセタールを、式
CH2=C(R)−C(O)−X
(ここで、XはClおよびBrよりなる群から選択されたハロゲンであり、Rは水素またはメチルである)
の酸ハロゲン化物と反応させる工程を含み、前記反応がトリエチルアミンおよびピリジンよりなる群から選択された塩基の存在下で行われる方法に関する。
【0021】
本発明はさらに、(メタ)アクリレートアミドアセタールの形成方法であって、式
【0022】
【化4】

【0023】
(式中、R42〜R49は独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、またはアラルキルはそれぞれ、ハロ、アルコキシ、イミノ、およびジアルキルアミノよりなる群から選択された1つもしくはそれ以上の置換基を有してもよく、
41は(CR5051nであり、ここでR50およびR51はそれぞれ独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、そして
nは1〜10である)
のヒドロキシアミドアセタールを、式
CH2=C(R)−C(O)−O−C(O)−C(R)=CH2
(ここで、各Rは独立してメチルまたはエチルである)
の(メタ)アクリル酸無水物と反応させる工程を含み、前記反応がトリエチルアミンおよびピリジンよりなる群から選択された塩基の存在下で行われる方法に関する。
【0024】
本発明はさらに、開示される方法によって形成される生成物に関する。
【0025】
本発明はさらに、
【0026】
【化5】

【0027】
(式中、R42〜R49は独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、またはアラルキルはそれぞれ、ハロ、アルコキシ、イミノ、ジアルキルアミノよりなる群から選択された1つもしくはそれ以上の置換基を有してもよく、
41は(CR5051nであり、ここで、R50およびR51はそれぞれ独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、
nは1〜10であり、
52は水素またはメチルであり、
R’は水素またはメチルであり、
R”はC1〜C30アルキルまたはC3〜C30芳香族であり、そして
N、MおよびPは、N+M+P=100%であるように100%の百分率を表す)
を含む、組成物に関する。
【0028】
本発明はさらに、式
【0029】
【化6】

【0030】
(式中、R42〜R49は独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、またはアラルキルはそれぞれ、ハロ、アルコキシ、イミノ、およびジアルキルアミノよりなる群から選択された1つもしくはそれ以上の置換基を有してもよく、
41は(CR5051nであり、ここで、R50およびR51はそれぞれ独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、
52は水素またはメチルであり、そして
nは1〜10である)
の(メタ)アクリレートアミドアセタールを反応させる工程を含む、(メタ)アクリレートアミドアセタールを含むポリマー/オリゴマーの製造方法に関する。
【0031】
本発明はさらに、(メタ)アクリレートアミドアセタールが、
R’−C(CH2)−C(O)−OR”
(式中、R’は水素またはメチルであり、そしてR”はC1〜C30アルキル基または芳香族基である)、
スチレンおよび置換スチレンよりなる群から選択された1つもしくはそれ以上のモノマーと反応させられる方法に関する。
【0032】
本発明はさらに、生成物が式
【0033】
【化7】

【0034】
(式中、R42〜R49は独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、またはアラルキルはそれぞれ、ハロ、アルコキシ、イミノ、およびジアルキルアミノよりなる群から選択された1つもしくはそれ以上の置換基を有してもよく、
41は(CR5051nであり、ここで、R50およびR51はそれぞれ独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、
nは1〜10であり、
52は水素またはメチルであり、
R’は水素またはメチルであり、
R”はC1〜C30アルキルまたはC3〜C30芳香族であり、そして
N、MおよびPは、N+M+P=100%であるように100%の百分率を表す)
で表される方法に関する。
【0035】
本発明はまた、生成物が
【0036】
【化8】

【0037】
(式中、R42〜R49は独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、またはアラルキルはそれぞれ、ハロ、アルコキシ、イミノ、およびジアルキルアミノよりなる群から選択された1つもしくはそれ以上の置換基を有してもよく、
41は(CR5051nであり、ここで、R50およびR51はそれぞれ独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、
nは1〜10であり、
52は水素またはメチルであり、
R’は水素またはメチルであり、
R”はC1〜C30アルキルまたはC3〜C30芳香族であり、
N、MおよびPは、N+M+P=100%であるように100%の百分率を表す)、ならびに
架橋部分で表される方法に関する。
【0038】
本発明のポリマーは、フリーラジカル重合およびグループ移動重合をはじめとするポリマー形成方法によって製造されてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
本発明は(メタ)アクリレートアミドアセタールの製造方法に関する。アミドアセタールは下記の一般式を有する。
【0040】
【化9】

【0041】
アミドアセタールの一般的な製造方法は、共同所有および同時係属中の米国特許出願公開第2005−007461号明細書および米国特許出願第10/960656号明細書に開示されている。これらの出願に開示されているように、アミドアセタールはまた、式
【0042】
【化10】

【0043】
(式中、R42〜R49は独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、またはアラルキルはそれぞれ、ハロ、アルコキシ、イミノ、およびジアルキルアミノよりなる群から選択された1つもしくはそれ以上の置換基を有してもよく、R41は(CR5051nであり、ここで、R50およびR51はそれぞれ独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、そして
nは1〜10である)
で表すことができる。
【0044】
上に示されるようなアミドアセタールは、エステル交換および塩基の存在下での酸ハロゲン化物との反応をはじめとする、幾つかの方法の任意のものによって(メタ)アクリレートアミドアセタールを製造するために使用される。エステル交換で、アミドアセタールは
CH2=C(R)−C(O)−OR’
(式中、Rは水素またはメチルであり、R’はC1〜C20アルキルである)
のようなエステルと反応するであろう。塩基(例えば、トリエチルアミン、ピリジン)の存在下での、
CH2=C(R)−C(O)−X
のような酸ハロゲン化物
または(メタ)アクリレート無水物
CH2=C(R)−C(O)−O−C(O)−C(R)=CH2
(式中、各Rは独立して水素またはメチルであり、XはClまたはBrのようなハロゲンである)
との反応もまた所望の最終製品を与える。これらの(メタ)アクリレートアミドアセタールの式は
【0045】
【化11】

【0046】
(式中、R41は(CR5051)であり、ここで、R50およびR51はそれぞれ独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、R52は水素かメチルかのどちらかである)
である。
【0047】
一般に、エステル交換法のためには、過剰のメチルまたはエチル(メタ)アクリレートが、チタン(IV)ブトキシドのような、触媒量の塩基と一緒にヒドロキシアミドアセタールと混合される。反応混合物は加熱され、遊離したメタノールまたはエタノールは除去される。真空蒸留は所望の生成物を与える。
【0048】
一般に、酸ハロゲン化物または酸無水物法のためには、ヒドロキシアミドアセタールおよび、ピリジンまたはトリエチルアミンのような、塩基はテトラヒドロフランまたはジクロロメタンのような有機溶媒と混合される。生じた溶液は窒素下に0℃に冷却される。酸ハロゲン化物または(メタ)アクリレート無水物が次にゆっくり加えられる。反応の完了後に塩は濾過によって除去され、真空蒸留は所望の物質を与える。
【0049】
本発明はまた、上記のような(メタ)アクリレートアミドアセタールから一般に誘導される、ポリ(メタ)アクリレートアミドアセタールの製造に関する。
【0050】
一般に、ランダム分散ポリマーのためには、反応物は酢酸エチル、酢酸ブチル、キシレン、トルエン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのような、共通溶媒と一緒に加えられる。この溶液は次に、適切な温度で、追加の溶媒と共に撹拌しながら、窒素下で、反応器に、触媒溶液、通常は有機過酸化物と同時にフィードすることができる。適切な有機過酸化物については、エルフ・アトケム「有機過酸化物」、製品広報、ペンシルバニア州フィラデルフィア(Elf Atochem“Organic Peroxides”,Product Bulletin,Philadelphia,PA.)を参照されたい。
【0051】
(メタ)アクリレートアミドアセタールは次に、他のモノマーと反応してオリゴマーおよびポリマーを形成する。ポリマーとは、本明細書では約100〜約100,000の数平均分子量のそれらの実体を意味する。好ましくは、ポリマーの数平均分子量は約100〜約10,000である。オリゴマーとは、本明細書では約3,000未満の数平均分子量を有するそれらのポリマーを意味する。
【0052】
(メタ)アクリレートアミドアセタールは多数のモノマーと反応させることができるが、特に有用なものには、式
R’−C(CH2)−C(O)−OR”
(式中、R’は水素またはメチルであり、R”はC1〜C30アルキル基または芳香族基(例えば、フェニル)である)
で表されるものが含まれる。さらに、スチレン
【0053】
【化12】

【0054】
および例えばアルファ−メチルスチレンなどの置換スチレンのようなモノマーを(メタ)アクリレートアミドアセタールと反応させることができる。
【0055】
本発明のポリマーは、任意の都合のよい方法によって形成することができる。当業者によって知られるように、適切な溶媒、触媒、開始剤などが所望の最終製品を形成するために用いられる必要があろう。用いられてもよい一方法は、ランダム構造のポリマーを提供する、すなわち、一緒に反応するモノマーがランダムポリマーを形成するフリーラジカル法である。重合のために一般に用いられる別の方法は、デザインされたポリマー構造を提供するグループ移動重合である。例えば、D.Y.ソガー(D.Y.Sogah)ら著、Macromolecules 20(7)(1987)、1473−88ページを参照されたい。有用であるさらに別の方法は、米国特許第5,587,431号明細書に記載されているような、コバルト連鎖移動重合である。
【0056】
上記のモノマーが反応してポリマーを形成するとき、それらの一般構造は
【0057】
【化13】

【0058】
(式中、R41、R42〜49、R52、R’、およびR”は上のように定義され、N+M+P=100%である)
であろう。それ故、加えられるモノマーの量に依存して、生じるポリマーはホモポリマー(すなわち、N=100%であり、MおよびPはそれぞれ0%である)またはヘテロポリマー(N、MおよびPの少なくとも2つは0%であるとき)であることができる。
【0059】
本明細書に記載される本発明のポリマーまたはオリゴマーは、コーティング、特にベースコート・クリアコート系で用途を見いだす。それらは一般に、様々な架橋材料、特に下記のようなイソシアネートで架橋される。
【0060】
上に示唆されたように、ポリマーとは、約100〜約100,000の数平均分子量のそれらの実体を意味する。好ましくは、ポリマーの数平均分子量は約100〜約10,000である。
【0061】
オリゴマーとは、本明細書では約3,000未満の数平均分子量を有するそれらのポリマーを意味する。
【0062】
本明細書での架橋可能な組成物では、アミドアセタール基は幾つかの形(下を参照されたい)で存在し、架橋反応は、水がこれらと基と接触してそれらを加水分解するときに開始され得る。水とは、純粋な形、水蒸気、湿った空気、湿ったガスもしくはガスの混合物、または水が均一なもしくは不均一な混合物中に存在してもよい任意の他の水性もしくは非水性媒体での水を意味する。かかる媒体は液体形またはガス形にあってもよい。
【0063】
アミドアセタールが単に加水分解されるとき、アミノヒドロキシエステルが形成され、それは次に下に例示されるようにアミドジオールに変換する。アミノヒドロキシエステルのアミドジオールへの変換の反応は時間、温度、pH、および反応混合物中に存在するウレタン形成触媒によって制御することができるので、アミノヒドロキシエステルおよびアミドジオールは同時に存在する。アミドジオールの利点は、架橋剤と反応する前に、それが最終製品において最小限の黄変を実証することである。架橋剤との速い反応は、生成物中のアミン官能性の黄変を回避する。これらの加水分解された生成物の両方は、それらの二重の活性部位の存在のために架橋剤である。アミノヒドロキシエステルの場合には、活性サイトは第二級アミンおよびヒドロキシル基である。アミドジオールの場合には、活性基はヒドロキシルまたはジオールである。
【0064】
【化14】

【0065】
この反応で、比較的揮発性の低分子量生成物は全く生成しないことに留意されたい。これらの反応は酸触媒されるので、アミドアセタールの開環の幾らかは単なる開環よりもむしろカチオン重合につながるかもしれない。本明細書で好ましくは、存在するアミドアセタールの主モル部分は単に開環し、重合せず、より好ましくは少なくとも約75モルパーセント、特に好ましくは少なくとも90モルパーセントは単に開環し、重合しない。重合は一般に高温で起こる。ただ1つのアミドアセタール基(すなわち、m=1のときの場合)が示されているが、この反応がm=2、3および4にも同様に適用されることは勿論認められる。
【0066】
本組成物に、および本明細書での方法に使用される材料に、アミドアセタール基は様々な方法によって含められてもよい。ある場合には、アミドアセタールは、加水分解するかもしれない「モノマー」化合物として含められてもよく、こうして反応性ヒドロキシル基を提供する。
【0067】
あるいはまた、アミドアセタール基は(場合によっては低分子量の)ポリマーの一部であってもよい。例えばジヒドロキシアミドアセタール(それはまだ加水分解されなかった)は、ビス(4−イソシアナトフェニル)メタン(MDI)、トルエンジイソシアネート(TDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)またはイソホロンジイソシアネート(IPDI)のような過剰のジイソシアネートと反応してイソシアネート末端「プレポリマー」を形成してもよく、それは水への暴露時にアミドアセタールの加水分解を受けてヒドロキシル基を形成し、それは残っているイソシアネート基と反応してポリマーを架橋する。アミドアセタールはしばしば、イソシアネートが水と反応するよりも速く加水分解するので、これが、このタイプのポリマーについての架橋反応の主な形態であると考えられる。エチレングリコールまたは1,4−ブタンジオールのような他のジオールもまた、形成される(プレ)ポリマーへ共重合されてもよい。このタイプのイソシアネート含有(プレ)ポリマーで、アミドアセタール基は(少なくとも加水分解前は)形成されるポリマーの主鎖(分岐上ではない)の一部であることが指摘される。
【0068】
あるいはまた、アミドアセタールは、例えば、(モノ)ヒドロキシアミドアセタールの、ウレタンアミドアセタールを与えるためにイソシアネートとの、またはジウレタンジアミドアセタールを与えるためにジイソシアネート、例えば、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートとの、または相当する多官能性ウレタンアミドアセタールを与えるために多官能性イソシアネート、トリイソシアネートを含有するデスモデュール(DESMODUR)3300との反応によって官能化されてもよい。これらの化合物の多くは新規である。
【0069】
アミドアセタールのための、架橋剤、またはヒドロキシルもしくは第二級アミンと反応することができる官能基を有する第2ポリマーの例は、次の通りである:
【0070】
【化15】

【0071】
(式中、R60はヒドロカルビル構造である)
【0072】
好適なポリイソシアネートの例には、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレートおよびイソホロンジイソシアネートのイソシアヌレートのような、イソシアヌレート構造単位を有するポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネートのような2分子のジイソシアネートとエチレングリコールのようなジオールとの付加体;ヘキサメチレンジイソシアネートのウレチジオン;イソホロンジイソシアネートのウレチジオンまたはイソホロンジイソシアネート;トリメチロールプロパンとメタ−テトラメチルキシリレンジイソシアネートとの付加体をはじめとする、芳香族、脂肪族または脂環式ジ−、トリ−またはテトラ−イソシアネートが挙げられる。
【0073】
好適なポリイソシアネートの追加の例には、1,2−プロピレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、オメガ,オメガ−ジプロピルエーテルジイソシアネート、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,2−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4−メチル−1,3−ジイソシアナトシクロヘキサン、トランス−ビニリデンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメチル−ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、1,3−ビス(1−イソシアナト−1−メチルエチル)ベンゼン、1,4−ビス(1−イソシアナト−1−メチルエチル)ベンゼン、1,3−ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン、キシレンジイソシアネート、1,5−ジメチル−2,4−ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン、1,5−ジメチル−2,4−ビス(2−イソシアナトエチル)ベンゼン、1,3,5−トリエチル−2,4−ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン、4,4’−ジイソシアナトジフェニル、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジイソシアナトジフェニル、3,3’−ジフェニル−4,4’−ジイソシアナトジフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジイソシアナトジフェニル、4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、ジイソシアナトナフタレン、イソシアヌレート構造単位を有するポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートまたはイソホロンジイソシアネートのような2分子のジイソシアネートとエチレングリコールのようなジオールとの付加体、3分子のヘキサメチレンジイソシアネートと1分子の水との付加体(ペンシルバニア州ピッツバーグのバイエル・コーポレーション(Bayer Corporation of Pittsburgh、PA)から商品名デスモデュール(登録商標)Nで入手可能な)、1分子のトリメチロールプロパンと3分子のトルエンジイソシアネートとの付加体(バイエル・コーポレーションから商品名デスモデュール(登録商標)Lで入手可能な)、1分子のトリメチロールプロパンと3分子のイソホロンジイソシアネートとの付加体、1,3,5−トリイソシアナトベンゼンおよび2,4,6−トリイソシアナトトルエンのような化合物、ならびに1分子のペンタエリスリトールと4分子のトルエンジイソシアネートとの付加体が挙げられる。
【0074】
ある場合には、無傷の(加水分解前の)アミドアセタール基を含有する第1ポリマー、および第1官能基を含有する架橋剤がヒドロキシルまたは第二級アミン基と反応する。架橋剤は、例えばMDI、TDI、HMDIもしくはIPDIなどのジイソシアネートのようなモノマー化合物、またはエポキシ樹脂であってもよく、あるいは第1官能基を含有するポリマーであってもよい。例えば、それは、2−イソシアナトエチル(メタ)アクリレートまたはグリシジル(メタ)アクリレートに由来する繰り返し単位を含有する(メタ)アクリレートコポリマーであってもよい。第1ポリマーおよび架橋剤が同じポリマーで「組み合わせられる」こともまた可能である。例えば、アミドアセタールを2−イソシアナトエチル(メタ)アクリレートまたはグリシジル(メタ)アクリレートおよび場合により他の共重合性モノマーと共重合させることができる。当該単一ポリマーが水分に暴露されるとき、おそらくアミドアセタール基は加水分解してアミノヒドロキシ基(それは最終的には前に示されたようにヒドロキシル基に変わる)を形成し、それは順繰りに、どれでも存在する、イソシアネート、カルボン酸無水物、メラミン、シランまたはエポキシド基と反応するであろう。これらの材料は単一ポリマーとして組み合わせられてもよいし、または2つ以上の物質であってもよい。
【0075】
本発明の好ましい一実施形態では、ヒドロキシルまたは第二級アミンと反応することができる第2官能基を有する第2ポリマーは3000未満の数平均分子量を有する。この第2ポリマーにとっての好ましい官能性はイソシアネートである。
【0076】
本明細書で使用される、架橋剤、またはヒドロキシルもしくは第二級アミンと反応することができる官能基を有する第2ポリマーの具体的な例は、バイエル製のデスモデュール(登録商標)3300化合物である。デスモデュール(登録商標)3300の理想的な構造は次の通り与えられる(また、5量体、7量体およびより高い分子量化学種も存在することができる)。
【0077】
【化16】

【0078】
アミドアセタールはまた、分岐の一部としてポリマー中に存在してもよい。例えば、モノヒドロキシルアミドアセタールはエステル化によって(メタ)アクリレートエステルに変換されてもよく、生じた(メタ)アクリレートエステル
【0079】
【化17】

【0080】
(式中、AはアクリレートについてはHであり、(メタ)アクリレートについてはCH3である)
は、(メタ)アクリレートおよびスチレン類のような他のフリーラジカル共重合性のモノマーとフリーラジカル共重合されてもよい。類似の変形は当業者には明らかであろう。
【0081】
ヒドロキシルまたは第二級アミン基と反応する第1または第2官能基を有する材料は、アミドアセタールのようなこれらの組成物にも、およびそれらが使用される方法にも存在する。この反応は架橋反応のために選ばれた条件下に行われるべきである。これらの条件は周囲条件または加熱もしくは反応が進行するように促すために用いられるかもしれない他の条件であってもよい。好ましくはヒドロキシルまたは第二級アミン基との反応は、空気中に通常見いだされるもの(CO2、水など)を除いて、いかなる揮発性低分子量化合物も生成するべきではない。ヒドロキシルまたは第二級アミン基と反応する典型的な基には、イソシアネート(イソシアヌレート3量体をはじめとする)、エポキシド、カルボン酸無水物(特に、ポリマーの部分であるもの)、メラミン、およびシランが含まれる。イソシアネート、メラミンおよびシランがコーティングのために特に好ましい。
【0082】
本明細書での組成物の任意のもので、ポリマー材料は比較的低いないし比較的高い分子量の範囲であってもよい。それらは、架橋前に組成物の粘度を低く保つために、溶剤の必要性を回避するまたは最小限にするために比較的低い分子量のものであることが好ましい。
【0083】
本明細書での本組成物は水を含有してもよい。水が組成物中に存在するアミドアセタール基と接触するときにアミドアセタール基は加水分解し始め、最終的に組成物の架橋につながると理解されるべきである。水は様々なやり方で導入されてもよい。例えば、特にコーティングの場合には、水は空気からの吸収によって未架橋のまたは架橋中の(架橋が起こりつつある)コーティング中へ導入されてもよい。これは、(湿った)空気に暴露されるまで安定である未架橋のコーティング組成物の製造にとって非常に都合がよい。あるいはまた、水は、架橋が起こるべきである直前に混合ヘッドまたはスプレー混合ヘッド(コーティングのための)で混合されてもよい。これは、より厚いセクションへの水分の拡散がより長くかかる電子カプセル材料のようなより厚い架橋品目を製造するのに特に有用である。水の導入は、ポリマー架橋部品の最終形状が架橋の起こる前に形成され得るポイントであることができる。
【0084】
本組成物および方法に場合により存在してもよい他の材料には、1つもしくはそれ以上の溶剤が含まれる(および溶剤としてだけ機能することを意図される)。これらは好ましくは、第1官能基か第2官能基かのどちらかおよび/またはアミドアセタールと反応することができるヒドロキシルまたは第一級もしくは第二級アミノのような基を含有しない。アミドアセタールの加水分解のための1つもしくはそれ以上の触媒が存在してもよい。これらは典型的にはブレンステッド酸であるが、これらの酸は、アミドアセタールおよび/または存在するかもしれないエポキシドのかなりのカチオン開環重合を引き起こすほど強いものであるべきではない。アミドアセタール基のかなりのカチオン開環重合が起こった場合、これは組成物の早過ぎる架橋につながり得る。同じ警告は、ヒドロキシル基またはアミノヒドロキシ基の第1または第2官能基との反応を触媒する、存在するかもしれない任意の触媒について述べられるかもしれない。これらの触媒が何であってもよいかは、存在する第1または第2官能基が何であるかに依存するであろう。かかる触媒は当該技術で公知である。
【0085】
ポリイソシアネート用の好適な触媒の幾つかには、1つもしくはそれ以上のスズ化合物、第三級アミンまたはそれらの組み合わせ、および1つもしくはそれ以上の前述の酸触媒が含まれ得る。好適なスズ化合物には、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジアセテート、オクタン酸第一スズ、およびジブチルスズ酸化物が含まれる。ジブチルスズジラウレートが好ましい。好適な第三級アミンには、トリエチレンジアミンが含まれる。使用することができる商業的に入手可能な一触媒は、エルフ−アトケム・ノース・アメリカ社、ペンシルバニア州フィラデルフィア(Elf−AtoChem North America,Inc.Philadelphia、PA)によって販売されるファストカタ(Fastcat)(登録商標)4202ジブチルスズジラウレートである。当業者は触媒の活性をブロックするために酢酸またはかかる弱酸を使用できることが認められる。
【0086】
本発明の組成物、および架橋したそれらの製造方法は、カプセル材料、シーラント、およびコーティングとして有用である。本発明のコーティング組成物は、本発明の組成物の顔料入り形態であってもよい顔料入りベースコートまたは別タイプの顔料入りベースコートの一面に塗布されるクリアコートとして使用することができる。クリアコーティングは溶液でまたは分散形にあることができる。
【0087】
典型的には、クリアコーティングは次に、ベースコーティングが十分に硬化する前にベースコーティングの一面に塗布され、いわゆる「ウェット−オン−ウェット法」、ベースコーティングおよびクリアコーティングは次に周囲温度で十分に硬化させられるか、または40℃〜100℃の高められた温度に15〜45分間加熱することによって硬化させることができる。ベースコーティングおよびクリアコーティングは好ましくは、それぞれ、25〜75ミクロンおよび25〜100ミクロンの範囲の乾燥コーティング厚さを有する。「架橋剤官能価」とは、分子当たりの官能基の平均数を意味する。架橋剤の官能価が低すぎる場合、ベースコートフレーク配向の崩壊が起こるかもしれない。この崩壊はフロップによって測定される。フロップの値が高ければ高いほど、フレーク配向崩壊の量はより低い。フレーク配向のより少ない崩壊は、3.1より大きい平均官能価および100%固形分で23℃で700mPasより大きい、好ましくは900mPasより大きい、最も好ましくは1000mPasより大きい粘度を有する架橋剤で見られる。これらの値は、色測定装置で測定され、市販標準と比較される。
【0088】
本新規コーティング組成物は、ベースコートとしてまたは顔料入りモノコート・トップコートとして使用されてもよい。これらの組成物の両方とも顔料の存在を必要とする。典型的には、0.1/100〜200/100の顔料対バインダー比が使用される顔料の色およびタイプに依存して用いられる。顔料は、磨りつぶし、サンドミリング、および高速混合のような、通常の手順によって練り顔料へ調合される。一般に、練り顔料は水性媒体中に顔料および分散剤を含む。練り顔料は、顔料入りコーティング組成物を形成するために混合しながらコーティング組成物に適量加えられる。
【0089】
二酸化チタンのような白色顔料、着色顔料、アルミニウムフレークのような金属フレーク、被覆雲母フレーク、被覆アルミニウムフレークなどのような特殊効果顔料および体質顔料のような、通常使用される有機および無機顔料の任意のものを使用することができる。流れ調整添加剤を加えることが望ましいかもしれない。
【0090】
本新規コーティング組成物はプライマーとして使用されてもよく、その場合には150/100〜300/100の顔料対バインダー比でプライマーに通常使用されるカーボンブラック、バライト、シリカ、酸化鉄および他の顔料のような、プライマーに使用される典型的な顔料が加えられるであろう。
【0091】
本コーティング組成物は、吹き付け、静電塗り、浸漬、刷毛塗り、および流し塗りのような、通常の技法によって塗布することができる。
【0092】
本コーティング組成物は、クリアコート、顔料入りベースコートとして、またはプライマーとして自動車車体およびトラック車体ならびに部品の修理および再仕上げに特に有用である。本新規組成物は、自動車下請供給業者によって製造されるおよび塗装される任意のおよびすべての品目、枠レール;飲料ボディ、ユーティリティボディ、生コンクリート配送車両車体、廃棄物運搬車両車体、ならびに火災車両および緊急車両車体を含むがそれらに限定されない、市販トラックおよびトラック車体、ならびにかかるトラック車体の任意の可能な付属品または構成部品、バス、農機具および建設用機器、トラックキャップおよびカバー、業務用トレーラー、民生トレーラー;移動住宅、キャンピングカー、変換ライトバン、ライトバンを含むがそれらに限定されないレクリエーショナルビークル;大きな業務用航空機および小さな遊覧航空機遊覧車両;スノーモービル、全地域車両、水上バイク、オートバイ、およびボートのような娯楽用車両をコーティングする用途を有する。本新規組成物はまた、新しい工業および商業建築およびそのメンテナンス;セメントおよび木の床;オフィスビルおよび家のような商業および住宅構造物の壁;遊園地備品;駐車場およびドライブウェイのようなコンクリート表面;アスファルトおよびコンクリート路面、木基材、海洋表面材;橋、タワーのような、屋外構造物;コイルコーティング;貨車;プリント回路基板;機械類;OEMツール;標識;繊維ガラス構造物;スポーツ用品;ならびに運動用具用のコーティングとして使用することもできる。
【0093】
これは、これらのコーティングを屋外での運搬用車両の修理のために特に有用なものにする。カプセル材料およびシーラントでの本発明材料および方法の利点は、アミドアセタールが架橋反応に使用されるとき、生じる生成物が収縮しない、または典型的な架橋反応では通常と同程度に収縮するという点である。これは、架橋材料で充填されるべきいかなる容積も、架橋中の収縮のために存在する空洞の可能性が低下して、より確実に充填されるであろうことを意味する。
【0094】
それらがどんな用途のために当てられようとも、本組成物、および本明細書に記載される方法に使用される材料は、かかる用途に通常使用される他の材料を含有してもよい。例えば、カプセル材料およびシーラントとしての使用のために、本組成物はフィラー、顔料、および/または酸化防止剤を含有してもよい。
【0095】
コーティングのために、無数の他の原料が存在してもよく、その幾つかは下に記載される。具体的には、不活性であるか、アミドアセタールを含む物質として働く、そしてまたコーティング組成物中の他の反応性物質と反応するかもしれないもの以外の官能基を有するかのどちらかである他のポリマー(特に低分子量の、「官能化オリゴマー」)が存在してもよい。
【0096】
構成成分またはコーティングの可能な架橋剤として用いることができる官能化オリゴマーを代表するものは下記である:
酸オリゴマー:ペンタエリスリトール、ヘキサンジオール、トリメチロールプロパンなどのような多官能性アルコールの、ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物などのような環状モノマー酸無水物との反応生成物。
【0097】
ヒドロキシルオリゴマー:ブチレンオキシド、プロピレンオキシドなどのような一官能性エポキシドとさらに反応させられた上記酸オリゴマー。
【0098】
酸無水物オリゴマー:ケテンとさらに反応させられた上記酸オリゴマー。
【0099】
シランオリゴマー:イソシアナトプロピルトリメトキシシランとさらに反応させられた上記ヒドロキシルオリゴマー。
【0100】
エポキシオリゴマー:チバ・ガイギー(Ciba Geigy)製のアラルダイト(Araldite)(登録商標)CY−184のような、シクロヘキサンジカルボン酸のジグリシジルエステル、およびユニオン・カーバイド(Union Carbide)製のERL(登録商標)−4221などのような脂環式エポキシド。
【0101】
アルジミンオリゴマー:イソブチルアルデヒドのイソホロンジアミンなどのようなジアミンとの反応生成物。
【0102】
ケチミンオリゴマー:メチルイソブチルケトンのイソホロンジアミンのようなジアミンとの反応生成物。
【0103】
メラミンオリゴマー:サイテック・インダストリーズ(Cytec Industries)製のサイメル(CYMEL)(登録商標)1168などのような商業的に入手可能なメラミン。
【0104】
AB−官能化オリゴマー:上記酸オリゴマーを、当量基準で50%のブチレンオキシドのような一官能性エポキシとさらに反応させることによって製造された酸/ヒドロキシル官能性オリゴーまたは上述のヒドロキシルおよび酸オリゴマーのブレンドまたは上に描かれた任意の他のブレンド。
【0105】
CD−官能化架橋剤:ディキシー・ケミカル(Dixie Chemical)製のソルビトールDCE−358(登録商標)のポリグリシジルエーテルのようなエポキシ/ヒドロキシル官能性架橋剤またはヒドロキシルオリゴマーと上述のエポキシ架橋剤とのブレンドまたは上に描かれたような任意の他のブレンド。
【0106】
本発明の組成物は、非環式オリゴマー、すなわち、線状または芳香族であるものをさらに含有してもよい。かかる非環式オリゴマーは、例えば、上記のような酸オリゴマー中に無水コハク酸−または無水フタル酸−由来部分を含むことができる。
【0107】
好ましい官能化オリゴマーは約1.5を超えない多分散性で約3,000を超えない重量平均分子量を有し、より好ましいオリゴマーは約2,500を超えない分子量および約1.4を超えない多分散性を有し、最も好ましいオリゴマーは約2,200を超えない分子量および約1.25を超えない多分散性を有する。典型的には、組成物は、コーティング中にアミドアセタール含有化合物の総重量を基準にして約20〜約80重量パーセントの官能化オリゴマーを含むであろう。好ましくは組成物は、コーティング中にアミドアセタール含有化合物の総重量を基準にして約30〜約70重量パーセントの官能化オリゴマーを含むであろう。より好ましくは組成物は、コーティング中にアミドアセタール含有化合物の総重量を基準にして約40〜約60重量パーセントの官能化オリゴマーを含むであろう。他の添加物にはまた、イソホロンジアミンのようなジアミンのマレイン酸ジエチルのようなマレイン酸ジアルキルとの反応生成物である、ポリアスパラギン酸エステルが含まれる。
【0108】
本コーティング組成物は、少なくとも1つの溶剤に溶解された高固形分コーティング系へ調合されてもよい。溶剤は通常有機である。好ましい溶剤には、石油ナフサまたはキシレンのような芳香族炭化水素;メチルアミルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトンまたはアセトンのようなケトン;酢酸ブチルまたは酢酸ヘキシルのようなエステル;およびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステルが含まれる。
【0109】
本コーティング組成物はまた、改善された外観、垂れ下がり抵抗、流れおよびレベリングなどのための3,000より大きい重量平均分子量のアクリルポリマー、またはエトナ・プロダクト社(Etna Product Inc.)製のSCD(登録商標)−1040のような通常のポリエステルのバインダーを含有することができる。アクリルポリマーは、アクリレート、メタクリレート、スチレンなどのような典型的なモノマーおよびヒドロキシエチルアクリレート、グリシジルメタクリレート、またはガンマメタクリルプロピルトリメトキシシランなどのような機能性モノマーよりなることができる。
【0110】
本コーティング組成物はまた、その粒子が立体安定化として知られるものによって安定化されている、有機媒体中に分散されたポリマー粒子である分散したアクリル成分のバインダーを含有することもできる。本明細書では以下、立体バリアによって覆われた分散相または分散粒子は、「高分子ポリマー」または「コア」と呼ばれる。このコアに付いた立体バリアを形成する安定剤は、「マクロモノマー鎖」または「アーム」と呼ばれる。
【0111】
分散ポリマーは、分散ポリマーの重量を基準にして、約10〜90重量%、好ましくは50〜80重量%の、約50,000〜500,000の重量平均分子量を有する高分子量コアを含有する。好ましい平均粒度は0.1〜0.5ミクロンである。コアに付いたアームは、分散ポリマーの約10〜90重量%、好ましくは10〜59重量%を構成し、約1,000〜30,000、好ましくは1,000〜10,000の重量平均分子量を有する。分散ポリマーの高分子コアは、場合によりエチレン系不飽和モノマーと共重合した重合アクリルモノマーよりなる。好適なモノマーには、スチレン、アルキルアクリレートまたはメタクリレート、エチレン系不飽和モノカルボン酸、および/またはシラン含有モノマーが含まれる。メチルメタクリレートのようなモノマーは高Tg(ガラス転移温度)分散ポリマーに寄与するが、ブチルアクリレートまたは2−エチルヘキシルアクリレートのような「ソフト化」モノマーは低Tg分散ポリマーに寄与する。他の任意のモノマーはヒドロキシアルキルアクリレートもしくはメタクリレートまたはアクリロニトリルである。場合により、高分子コアは、アリルメタクリレートのようなジアクリレートもしくはジメタクリレートの使用またはヒドロキシル部分の多官能性イソシアネートとのポスト反応によって架橋することができる。コアに付いたマクロモノマー・アームは、固定および/または架橋のためのグリシジルアクリレートもしくはグリシジルメタクリレートまたはエチレン系不飽和モノカルボン酸だけでなく、それぞれアルキル基中に1〜12個の炭素原子を有する、アルキルメタクリレート、アルキルアクリレートの重合したモノマーを含有することができる。典型的に有用なヒドロキシ含有モノマーは、上記のようなヒドロキシアルキルアクリレートまたはメタクリレートである。
【0112】
本コーティング組成物はまた、顔料、安定剤、レオロジー調整剤、フロー剤、強化剤およびフィラーのような通常の添加剤を含有することができる。かかる追加の添加剤は、勿論、コーティング組成物の意図される用途に依存するであろう。硬化したコーティングの透明度に悪影響を及ぼすであろうフィラー、顔料、および他の添加剤は、組成物がクリアコーティングとして意図される場合には含められないであろう。
【0113】
本コーティング組成物は典型的には、吹き付け、静電塗り、ローラー塗り、浸漬または刷毛塗りのような通常の技法によって基材に塗布される。上述のように、大気水分がコーティング中へ「拡散し」、硬化をもたらすかもしれず、あるいはまたコーティングが塗布される直前にそれは、混合スプレーヘッドなどで、適量の水と混合される。これらの後者の条件下では、それが架橋する前にコーティングを塗布することが重要である。本発明の調合物は、自動車および他の車両車体部品のような、屋外物品のためのクリアコーティングとして特に有用である。基材は一般に、本発明の組成物でコートする前にプライマーおよびまたはカラーコートまたは他の表面処理材で下処理される。
【0114】
コーティング組成物の層は、周囲条件下30分〜24時間の範囲で、好ましくは30分〜3時間の範囲で硬化させられて基材上に所望のコーティング特性を有するコーティングを形成する。実際の硬化時間は塗布された層の厚さに、および硬化速度を加速するためにコートした基材の一面に連続的に流れる空気を支援するファンのような、任意の追加の機械的補助に依存する。必要ならば、硬化速度は、コートした基材を一般に約60℃〜150℃の範囲の温度で約15〜90分間ベーキングすることによってさらに加速されてもよい。前述のベーキング工程はOEM(相手先商標製品製造)条件下で特に有用である。
【0115】
本発明のこれらのおよび他の特徴および利点は、下記の詳細な説明を読むことから、当業者によって、より容易に理解されるであろう。明確にするために、別個の実施形態との関連で上および下に記載される本発明のそれらのある種の特徴はまた、ただ一つの実施形態で組み合わせて提供されてもよいことが理解されるべきである。逆に、簡潔にするために、ただ一つの実施形態との関連で記載される本発明の様々な特徴もまた、別々にまたは任意の副次的な組み合わせで提供されてもよい。加えて、単数形での言及はまた、特に文脈が具体的に明記しない限り複数形を含んでもよい(例えば、単数形(「a」および「an」)は1つ、または1つもしくはそれ以上を意味してもよい)。
【0116】
本出願で明記される様々な範囲の数値の使用は、特に明記しない限り、規定範囲内の最小値および最大値が両方とも単語「約」が前にあるかのように近似値として提示される。このように、規定範囲の上および下へのわずかな変動は、範囲内の値と同じ結果を実質的に達成するために用いることができる。また、これらの範囲の開示は、最小値および最大値の間のあらゆる値を含む連続範囲として意図される。
【0117】
実施例で用いられる試験方法
膨潤比
独立フィルム(TPO−熱可塑性オレフィンのシートから取り出した)の膨潤比は、フィルムを塩化メチレン中で膨潤させることによって測定した。独立フィルムを、アルミ箔の2層の間に置き、そしてLADDパンチを用いて、直径が約3.5mmのディスクをフィルムから打ち抜き、箔をフィルムから取り除いた。未膨潤フィルムの直径(D0)を、10倍の倍率およびフィラーレンズの顕微鏡を用いて測定した。4滴の塩化メチレンをフィルムに加え、フィルムを数秒間膨潤させ、次にガラススライドをフィルムの一面に置き、膨潤したフィルム直径(Ds)を測定した。膨潤比は次に次の通り計算した:
膨潤比=(Ds2/(Do2
【0118】
ペルソー(Persoz)硬度試験
コーティングのフィルム硬度の変化は、バイク−マリンクロット、コネチカット州ウォリングフォード(Byk−Mallinckrodt,Wallingford,CT)によって供給される、ペルソー硬度計モデルNo.5854を用いることによって時間に関して測定した(ASTM(米国材料試験協会)D4366)。振動の数(ペルソー数と呼ばれる)を記録した。
【0119】
硬度(フィッシャー(Fischer))
硬度は、フィッシャースコープ(Fischerscope)(登録商標)硬度計を用いて測定した(測定は平方ミリメートル当たりのニュートン単位である)。
【0120】
耐MEK溶剤性試験
コートしたパネルを、研摩機を用いてMEK(メチルエチルケトン)を浸したクロスで(100回)擦り、いかなる過剰のMEKも拭き取る。パネルを1〜10で格付けする。10の格付けはコーティングへの目に見える損傷なしを意味し、9は1〜3の明らかな擦り傷を意味し、8は4〜6の明らかな擦り傷を意味し、9は1〜3の明らかな擦り傷を意味し、8は4〜6の明らかな擦り傷を意味し、7は7〜10の明らかな擦り傷を意味し、6はわずかな点蝕または色のわずかな損失ありで10〜15の明らかな擦り傷を意味し、5はわずかなないし中程度の点蝕または色の中程度の損失ありで15〜20の明らかな擦り傷を意味し、4は互いに溶け込み始める擦り傷を意味し、3は融合した擦り傷間に少ない非損傷区域のみを意味し、2は非損傷ペイントの目に見える徴候なしを意味し、1は完全な破損を意味し、すなわち、裸のスポットが示される。最終格付けは、擦りの数に格付けを乗じることによって得られる。
【0121】
水スポット
水スポット格付けは、いかにうまくフィルムがフィルムの硬化の早期に架橋されるかの尺度である。水スポット損傷がフィルム上に形成される場合、これは硬化が完全ではないことの表れであり、フィルムを湿式で紙やすりで磨きもしくは研磨しまたは噴霧浴から移動させ得る前にフィルムのさらなる硬化が必要とされる。水スポット格付けは以下の方法で測定する。
【0122】
コートしたパネルを平面上に置き、脱イオン水を1時間間隔にてピペットで適用した。直径が約1/2インチの一滴をパネル上に置き、蒸発させた。パネル上のスポットを変形および変色についてチェックした。パネルを、脱イオン水で湿らせたチーズクロスで軽く拭い、その後クロスでパネルを軽く拭って乾燥させた。パネルを次に1〜10のスケールで格付けした。ベスト10の格付け−汚点発生または変色のゆがみの証拠なし、格付け9−辛うじて検出できる、格付け8−わずかな環、格付け7−非常にわずかな変色またはわずかなゆがみ、格付け6−光沢のわずかな損失またはわずかな変色、格付け5−光沢の明確な損失または変色、4の格付け−わずかなエッチングまたは明確はゆがみ、3の格付け−軽いリフティング、ひどいエッチィングまたは変色、2の格付け−明確はリフティングおよび1の格付け−フィルムの溶解である。
【0123】
BK時間
ASTM D5895に従って測定されたコートしたパネルの表面乾燥時間。
【0124】
ゲル分率
その手順が参照により本明細書によって援用される米国特許第6,221,494号明細書の列8行56〜列9行2に示される手順に従って測定した。
【0125】
ゲル化時間
液体コーティングがゲル化するために要する時間。
【0126】
開示される本方法によって製造される物質は新規であり、新規コーティングを製造するために使用されてもよい。また、記載される本方法によって製造される物質は、自動車および建築構造物用のコーティング中の構成成分を含むがそれらに限定されない、様々な最終用途で用途を見いだす。
【0127】
特に明記しない限り、すべての化学薬品および試薬は、アルドリッチ・ケミカル社、ウィスコンシン州ミルウォーキー(Aldrich Chemical Co.,Milwaukee,WI)から受け取ったまま使用した。
【実施例】
【0128】
実施例1:2−メチル−アクリル酸5−(2,6−ジメチル−テトラヒドロ−オキサゾロ[2,3−b]オキサゾール−7a−イル)−ペンチルエステル
【0129】
【化18】

【0130】
均圧添加漏斗および還流冷却器を備えたオーブン乾燥した100mL丸底フラスコに、5−(2,6−ジメチル−テトラヒドロ−オキサゾロ[2,3−b]オキサゾール−7a−イル)−ペンタン−1−オール(22.9g、0.01モル)、引き続きクロロホルム50mLおよびトリエチルアミン(12.12g、0.12モル)を加えた。反応内容物を窒素下に0℃に冷却した。撹拌しながらクロロホルム中の塩化メタクリロイル(11.44g、0.11モル)をゆっくり加えた。酸クロリドの完了後に反応物を0℃で1時間撹拌し、次に室温まで暖まるようにし、次に室温で一晩撹拌した。トリエチルアミン塩をセライト(Celite)(登録商標)(ワールド・ミネラルズ、カリフォルニア州サンタバーバラ(World Minerals,Santa Barbara、CA))によって濾別し、濾液を減圧で濃縮した。NMR(プロトン)は、この物質がトリエチルアミン塩で汚染された所望の物質であることを示した。この物質を次にヘキサン(2×125mL)で洗浄し、組み合わせたヘキサン洗浄液を濃縮して13.74gの生成物を与えた。
【0131】
実施例2:2−メチル−アクリル酸2,6−ジメチル−テトラヒドロ−オキサゾロ[2,3−b]オキサゾール−7a−イルメチルエステル
【0132】
【化19】

【0133】
還流冷却器を備えたオーブン乾燥した300mL丸底フラスコに、2,6−ジメチル−テトラヒドロ−オキサゾロ[2,3−b]オキサゾール−7a−イル)−メタノール(789g、0.45モル)、メチルメタクリレート(180.0g、1.80モル)、プロスターブ(Prostab)(登録商標)5415(3.00g、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ、スイス国バーゼル(Ciba Specialty Chemicals,Basel,Switzerland))およびチタン(IV)n−ブトキシド(6.00g、0.024モル)を加えた。反応内容物を110℃に約8時間加熱し、GC分析は約44%転化率を示した。還流冷却器をオーブン乾燥した蒸留ヘッドで置き換え、60〜70℃で沸騰する留出物を集めた。蒸留ヘッドを還流冷却器で置き換え、反応内容物を120℃に約4時間加熱し、その終わりにGC分析は、転化率が約75%であることを示した。再び還流冷却器を蒸留ヘッドで置き換え、60〜70℃で沸騰する留出物を約8時間集め、その終わりにGC分析は、転化率が約90%であることを示した。反応内容物を室温に冷却し、未反応メチルメタクリレートを真空下に除去し、次に残っている反応内容物を真空分別蒸留して、4つの留分を与えた。
【0134】

【0135】
実施例3
乾燥フラスコ中のスチレン(90.36g)、メチルメタクリレート(120.49g)、イソボルニルメタクリレート(280.16g)、2−メチル−アクリル酸2,6−ジメチル−テトラヒドロ−オキサゾロ[2,3−b]オキサゾール−7a−イルメチルエステル(111.63g)−モノマー溶液。別の乾燥フラスコに酢酸ブチル(59.55g)およびヴァゾ(Vazo)67(14.95g)を加えた−触媒溶液。
【0136】
機械撹拌機、還流冷却器を備えた、窒素下の乾燥したフラスコに酢酸ブチル(178.89g)を加えた。この溶媒を次に100℃に加熱した。100℃に維持した撹拌される溶媒に上記モノマー溶液を3.31g/分の速度(約3時間にわたった添加)でおよび上記触媒溶液を0.31g/分の速度(約4時間にわたって添加)で同時に加えた。触媒溶液の完了後、重合溶液を100℃で30分間保持し、次に室温に冷却した。生じたポリマーのGPC分析は、ポリマーが非常に少ない残留モノマーを含有し、Mn=9344およびMw=20651で、二峰性分布を有することを示した。
【0137】
実施例4
【化20】

【0138】
乾燥フラスコ中でスチレン(59.60g)、メチルメタクリレート(79.3g)、イソボルニルメタクリレート(167.5g)、2−メチル−アクリル酸5−(ジメチル−テトラヒドロ−オキサゾロ[2,3−b]オキサゾール−7a−イル)−ペンチルエステル(90.8g)および酢酸ブチルを混合した−モノマー溶液。別の乾燥フラスコに酢酸ブチル(88.53g)およびヴァゾ67(10.82g)を加えた−触媒溶液。
【0139】
機械撹拌機、還流冷却器を備えた、窒素下の乾燥したフラスコに酢酸ブチル(118.1g)を加えた。この溶媒を次に100℃に加熱した。100℃に維持した撹拌される溶媒に上記モノマー溶液を3.31g/分の速度(約3時間にわたった添加)でおよび上記触媒溶液を0.31g/分の速度(約4時間にわたって添加)で同時に加えた。触媒溶液の完了後、重合溶液を100℃で30分間保持し、次に室温に冷却した。追加の103gの酢酸ブチルを加えた。GPC分析は、ポリマーがMn=6255およびMw=13049、PD=2.08で、残留モノマーをほとんど全く含有しないことを示した。
【0140】
保護された求核試薬入りアクリル−コーティング例
【0141】

* プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート中の、BYK-ケミー(BYK-CHEMIE)によって供給される、20%BYK301(登録商標)流れ添加剤
** メチルエチルケトン中の、エルフ−アトケム・ノース・アメリカによって供給される、1%ジブチルスズジラウレート
*** トロネート(登録商標)HDT-ローディア社(RHODIA INC.)によって供給されるヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート三量体
**** ナキュアXP−221−キング・インダストリーズ(King Industries)製のドデシルベンゼンスルホン酸
【0142】

* プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート中の、BYK-ケミーによって供給される、20%BYK301(登録商標)流れ添加剤
** メチルエチルケトン中の、エルフ−アトケム・ノース・アメリカによって供給される、1%ジブチルスズジラウレート
*** トロネート(登録商標)HDT-ローディア社によって供給されるヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート三量体
**** ナキュアXP-221-キング・インダストリーズ製のドデシルベンゼンスルホン酸
【0143】
実施例のそれぞれについて、ポーション1の成分を上に示す順に混合容器中へ装入し、混合し、次にポーション2をプレ混合し、混合容器中へ装入し、ポーション1と十分に混合し、ポーション3を次に撹拌しながら加えた。コーティング組成物のそれぞれを、PPG、ペンシルバニア州ピッツバーグ(PPG,Pittsburgh,Pennsylvania)によって供給されるパワークロン(PowerCron)(登録商標)プライマーの層で下塗された別々のリン酸処理冷間圧延スチールパネルの一面に約50マイクロメートルの乾燥コーティング厚さにドクターブレードで塗布し、周囲温度条件で風乾させた。実施例2では、第2セットのコートしたパネルを60℃で20分間ベーキングした。次にパネルを、次表に示す試験を用いて試験した。試験の結果を添付の表に示す。
【0144】
これらの結果は、イソシアネートで架橋された、アミドアセタール基を有するこれらのアクリルポリマーが周囲温度およびわずかに高い温度(60℃の)でよく硬化し、そして有用な期間流体のままであるコーティングを与え得ることを示す。コーティングは、周囲条件でおよび60℃で硬化したときの両方で優れた早期硬化を示す(良好なMEK摩擦および水スポット格付け、低い早期膨潤比、および短いBK3時間によって示されるように)。最終コーティングはよく硬化している。周囲条件で30日後に、それらは、良好な膨潤比およびゲル分率と共に優れた硬度を示す。
【0145】
実施例9
乾燥フラスコ中のスチレン(90.36g)、メチルメタクリレート(120.49g)、イソボルニルメタクリレート(280.16g)、2−メチル−アクリル酸2,6−ジメチル−テトラヒドロ−オキサゾロ[2,3−b]オキサゾール−7a−イルメチルエステル(111.63g)−モノマー溶液。別の乾燥フラスコに酢酸ブチル(59.55g)およびヴァゾ67(14.95g)を加えた−触媒溶液。
【0146】
機械撹拌機、還流冷却器を備えた、窒素下の乾燥したフラスコに酢酸ブチル(178.89g)を加えた。この溶媒を次に100℃に加熱した。100℃に維持した撹拌される溶媒に上記モノマー溶液を3.31g/分の速度(約3時間にわたった添加)でおよび上記触媒溶液を0.31g/分の速度(約4時間にわたって添加)で同時に加えた。触媒溶液の完了後、重合溶液を100℃で30分間保持し、次に室温に冷却した。生じたポリマーのGPC分析は、ポリマーがMn=9344およびMw=20651で、二峰性分布を有して、非常に少ない残留モノマーを含有することを示した。
【0147】
実施例10
【化21】

【0148】
乾燥フラスコ中でスチレン(59.60g)、メチルメタクリレート(79.3g)、イソボルニルメタクリレート(167.5g)、2−メチル−アクリル酸5−(ジメチル−テトラヒドロ−オキサゾロ[2,3−b]オキサゾール−7a−イル)−ペンチルエステル(90.8g)および酢酸ブチルを混合した−モノマー溶液。別の乾燥フラスコに酢酸ブチル(88.53g)およびヴァゾ67(10.82g)を加えた−触媒溶液。
【0149】
機械撹拌機、還流冷却器を備えた、窒素下の乾燥したフラスコに酢酸ブチル(118.1g)を加えた。この溶媒を次に100℃に加熱した。100℃に維持した撹拌される溶媒に上記モノマー溶液を3.31g/分の速度(約3時間にわたった添加)でおよび上記触媒溶液を0.31g/分の速度(約4時間にわたって添加)で同時に加えた。触媒溶液の完了後、重合溶液を100℃で30分間保持し、次に室温に冷却した。追加の103gの酢酸ブチルを加えた。GPC分析は、ポリマーがMn=6255およびMw=13049、PD=2.08で、残留モノマーをほとんど全く含有しないことを示した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式で表される(メタ)アクリレートアミドアセタール組成物。
【化1】

(式中、R42〜R49は独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、またはアラルキルはそれぞれ、ハロ、アルコキシ、イミノ、およびジアルキルアミノよりなる群から選択された1つもしくはそれ以上の置換基を有してもよく、
41は(CR5051nであり、ここで、R50およびR51はそれぞれ独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、
52は水素またはメチルであり、そして
nは1〜10である)
【請求項2】
42〜R49がそれぞれ独立して水素およびC1〜C10アルキル基を表す、請求項1に記載の(メタ)アクリレートアミドアセタール。
【請求項3】
(メタ)アクリレートアミドアセタールの形成方法であって、式
【化2】

(式中、R42〜R49は独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、またはアラルキルはそれぞれ、ハロ、アルコキシ、イミノ、およびジアルキルアミノよりなる群から選択された1つもしくはそれ以上の置換基を有してもよく、
41は(CR5051nであり、ここで、R50およびR51はそれぞれ独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、そして
nは1〜10である)
のヒドロキシアミドアセタールを、触媒量の塩基の存在下で、式
CH2=C(R)−C(O)−OR’
(ここで、Rは水素またはメチルであり、そしてR’はC1〜C20アルキルである)
のエステルと反応させる工程を含む方法。
【請求項4】
42〜R49がそれぞれ独立して水素およびC1〜C10アルキル基を表す、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
(メタ)アクリレートアミドアセタールの形成方法であって、式
【化3】

(式中、R42〜R49は独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、またはアラルキルはそれぞれ、ハロ、アルコキシ、イミノ、およびジアルキルアミノよりなる群から選択された1つもしくはそれ以上の置換基を有してもよく、
41は(CR5051nであり、ここで、R50およびR51はそれぞれ独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、そして
nは1〜10である)
のヒドロキシアミドアセタールを
CH2=C(R)−C(O)−X
(ここで、XはClおよびBrよりなる群から選択されたハロゲンであり、Rは水素またはメチルである)
のような、酸ハロゲン化物と反応させる工程を含み、前記反応がトリエチルアミンおよびピリジンよりなる群から選択された塩基の存在下で行われる方法。
【請求項6】
42〜R49がそれぞれ独立して水素およびC1〜C10アルキル基を表す、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
(メタ)アクリレートアミドアセタールの形成方法であって、式
【化4】

(式中、R42〜R49は独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、またはアラルキルはそれぞれ、ハロ、アルコキシ、イミノ、およびジアルキルアミノよりなる群から選択された1つもしくはそれ以上の置換基を有してもよく、
41は(CR5051nであり、ここでR50およびR51はそれぞれ独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、そして
nは1〜10である)
のヒドロキシアミドアセタールを、式
CH2=C(R)−C(O)−O−C(O)−C(R)=CH2
(ここで、各Rは独立して水素またはメチルである)
の(メタ)アクリル酸無水物と反応させる工程を含み、前記反応がトリエチルアミンおよびピリジンよりなる群から選択された塩基の存在下で行われる方法。
【請求項8】
42〜R49がそれぞれ独立して水素およびC1〜C10アルキル基を表す、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
請求項3〜8のいずれか一項に記載の方法の生成物。
【請求項10】
【化5】

(式中、R42〜R49は独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、またはアラルキルはそれぞれ、ハロ、アルコキシ、イミノ、およびジアルキルアミノよりなる群から選択された1つもしくはそれ以上の置換基を有してもよく、
41は(CR5051nであり、ここで、R50およびR51はそれぞれ独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、
nは1〜10であり、
52は水素またはメチルであり、
R’は水素またはメチルであり、
R”はC1〜C30アルキルまたはC3〜C30芳香族であり、そして
N、MおよびPは、N+M+P=100%であるように100%の百分率を表す)
を含む組成物。
【請求項11】

【化6】

(式中、R42〜R49は独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、またはアラルキルはそれぞれ、ハロ、アルコキシ、イミノ、およびジアルキルアミノよりなる群から選択された1つもしくはそれ以上の置換基を有してもよく、
41は(CR5051nであり、ここで、R50およびR51はそれぞれ独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、
52は水素またはメチルであり、そして
nは1〜10である)
の(メタ)アクリレートアミドアセタールを反応させる工程を含む、(メタ)アクリレートアミドアセタールを含むポリマーの製造方法。
【請求項12】
(メタ)アクリレートアミドアセタールが、
R’−C(CH2)−C(O)−OR”
(式中、R’は水素またはメチルであり、そしてR”はC1〜C30アルキル基または芳香族基である)、
スチレンおよび置換スチレンよりなる群から選択された1つもしくはそれ以上のモノマーと反応させられる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
生成物が式
【化7】

(式中、R42〜R49は独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、またはアラルキルはそれぞれ、ハロ、アルコキシ、イミノ、およびジアルキルアミノよりなる群から選択された1つもしくはそれ以上の置換基を有してもよく、
41は(CR5051nであり、ここで、R50およびR51はそれぞれ独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、
nは1〜10であり、
52は水素またはメチルであり、
R’は水素またはメチルであり、
R”はC1〜C30アルキルまたはC3〜C30芳香族であり、そして
N、MおよびPは、N+M+P=100%であるように100%の百分率を表す)
で表される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記方法がフリーラジカル法である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記方法がグループ移動重合法である、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記方法がコバルト連鎖移動重合法である、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
【化8】

(式中、R42〜R49は独立して水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、またはアラルキルはそれぞれ、ハロ、アルコキシ、イミノ、およびジアルキルアミノよりなる群から選択された1つもしくはそれ以上の置換基を有してもよく、
41は(CR5051nであり、ここで、R50およびR51は水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルケニル、C1〜C20アルキニル、C1〜C20アリール、C1〜C20アルキルエステル、またはC1〜C20アラルキル基を表し、
nは1〜10であり、
52は水素またはメチルであり、
R’は水素またはメチルであり、
R”はC1〜C30アルキルまたはC3〜C30芳香族であり、
N、MおよびPは、N+M+P=100%であるように100%の百分率を表す)、ならびに
架橋部分を含む組成物。
【請求項18】
前記架橋部分がイソシアネート、エポキシド、カルボン酸無水物、メラミンおよびシランよりなる群から選択される、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
請求項17に記載のポリ(メタ)アクリレートアミドアセタールを含むコーティング組成物の形成方法であって、ポリ(メタ)アクリレートアミドアセタールを前記架橋部分と反応させる工程を含む方法。
【請求項20】
前記架橋部分がイソシアネート、エポキシド、カルボン酸無水物、メラミンおよびシランよりなる群から選択される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
透明度および硬度の特性を有する、請求項19に記載の方法によって製造されたコーティング。
【請求項22】
ベースコート−クリアコート系の一部として使用される請求項21に記載のコーティング。

【公表番号】特表2008−514727(P2008−514727A)
【公表日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−534844(P2007−534844)
【出願日】平成17年9月30日(2005.9.30)
【国際出願番号】PCT/US2005/035414
【国際公開番号】WO2006/039618
【国際公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】