説明

サブフレーム・マウント、それを備えるロアフレーム・レール組立体、及びサブフレーム・マウントを提供する方法

【課題】ハイドロ・フォーミング処理による製造に特に適し且つ、リア・ショック・タワーのより安定した支持を提供するのに利用され得る、サブフレーム構造部品のロアフレーム・レールへの取り付けのための優れた装置を提供する。
【解決手段】自動車用フレーム部材に内側壁から間隔を空けて配設された対向する外側壁を持つよう構成された一組の管状部材21,22を設ける。それぞれの管状部材21,22をそれぞれの内側壁が互いに隣接して配設されるべく互いに隣接して配置する。取付プレート44に、この取付プレート44に対して垂直方向に突出する円筒状取付部材42を設ける。この円筒状取付部材42を管状部材21,22の内側壁内に形成された円筒状ポケット内に支持する。このポケットに自動車用フレーム部材の外部からアクセス可能な、留め具の円筒状支持部材42内への挿入のための開口56を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のサブフレームに関連し、より具体的には、サブフレーム構造体を、一組の並設された管状部材から形成される、ハイドロ・フォーム成形された(hydroformed)レール組立体に取り付けるための、サブフレーム・マウント、それを備えるロアフレーム・レール組立体、及びサブフレーム・マウントを提供する方法に関連する。
【背景技術】
【0002】
自動車のロアフレーム・レールは、自動車のシャーシの中央部を支持し、そしてリアバンパー組立体の片持ち支持を提供する。通常、リアバンパー組立体は、横バンパー・ビーム、ロアフレーム・レール及び、バンパー・ビームをロアフレーム・レールに結合し、そしてロアフレーム・レールをレールに結合するための、適切な取付ブラケットを含むであろう。リア・ショック・タワー支持部材が、通常、単一加工されたレール構造体から片持ちされて、レールの上端部に取り付けられる。
【0003】
通常の自動車フレーム設計は、サブフレーム部品のフレーム構造体への連結に適応するためにフレームに取り付けられた多くの補強部材を備えて設けられる加工鋼部品から形成される。補強部材は、サブフレーム構造体或いは他の二次的構造体から来る局部的な負荷が、フレームを歪めることなくフレーム構造体に伝達されるのを許容する。管状のハイドロフォーム成型された部品から下側レール・フレーム構造体のようなフレーム構造体を形成することが、ハイドロ・フォーム成形されたフレーム構造体から、サブフレーム構成部品を支持及び取り付けるための、またとない良い機会を与える。
【0004】
装置をフレーム構造体に取り付けるための従来の留め具及びブラケットは、そこにおいて構造体が管状バンパー構成部品に取り付けられる、特許文献1及び特許文献2と、そこにおいて構造体が非管状バンパー構成部品に取り付けられる、特許文献3及び特許文献4とに開示されている。フレーム構成部品を、管状フレーム部材に溶接されることになる連結器と一緒に固定することが、特許文献5に教示されている。
【0005】
中空管状部材が、自動車用フレーム構造体の補強部材として使用されることも知られている(特許文献6を参照)。ハイドロ・フォーム成形された自動車用フレーム構成部品は、特許文献7に開示されている。特許文献7に記載のフレーム構造体において、ハイドロ・フォームされた構成部品は、フレーム部或いはサブフレーム部を少なくとも部分的に取り囲んでそこに結合されるフランジとともに製造され、それによって、フランジ部品との相互作用によって二つの構成部品の溶接が容易となり得る。
【特許文献1】米国特許1,697,498号明細書
【特許文献2】米国特許2,248,344号明細書
【特許文献3】米国特許2,270,533号明細書
【特許文献4】米国特許5,215,343号明細書
【特許文献5】米国特許6,022,070号明細書
【特許文献6】米国特許4,986,597号明細書
【特許文献7】米国特許6,302,478号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以上の従来技術に対し、ハイドロ・フォーミング処理による製造に特に適し且つ、リア・ショック・タワーのより安定した支持を提供するのに利用され得る、鉛直方向に向きつつ水平方向に並設された一組の管状構成部品から構成される自動車のロアフレーム・レール構造体と共に使用するのに特に適した、サブフレーム構造部品のロアフレーム・レールへの取り付けのための優れた装置の提供が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、一組の管状部材から形成されるロアフレーム・レール構造体によって支持される取付マウントを供給することにより上述の課題を克服する。
【0008】
本発明の特徴の一つは、ロアフレーム・レール構造体が、生産効率を上げるためにハイドロ・フォーミング処理によって形成され得る点である。
【0009】
本発明の利点の一つは、ハイドロ・フォーム成形されたロアフレーム・レール構造体が、二重管構造のレール構造体の内部に筒状サブフレーム・マウント構造体を受けるべく形成される点である。
【0010】
本発明の別の利点は、取付マウントが、サブフレーム・マウント構造体の安定性を増加させるべく、ロアフレーム・レールを両方の管状部材に溶接され得る点である。
【0011】
本発明の別の特徴は、サブフレーム・マウント構造体が、ハイドロ・フォーム成形されたロアフレーム・レール構造体の両外側壁と、その内部の隣接する壁の両方によって支持される点である。
【0012】
本発明の更に別の特徴は、二重管ロアフレーム・レール構造体の内側壁が、レール構造体の中心線に沿って円筒状のサブフレーム・マウント構造体を受けるための、半円筒状の窪みを備えて形成される点である。
【0013】
本発明の更なる有利点は、取付マウントがレール構造体の中に挿入されるのを許容するため、開口がレール構造体を貫通する点である。
【0014】
本発明の別の特徴は、レール構造体の管状部材の一つが、円筒状のサブフレーム・マウント構造体の挿入を許容すべく穴を空けられ、一方で、反対側の半円筒状の窪み(凹部)が、マウントをレール構造体の中心線において精度良く位置決めするため、取付マウントの横方向移動の停止具としての役目を果たす点である。
【0015】
本発明の更に別の特徴は、取付マウントの円筒状取付部材が、サブフレーム構成部品をレール構造体に取り付ける留め具を受けるべく構成されている(例えば、ネジ山を切られている)点である。
【0016】
本発明の更に別の利点は、取付マウント装置が、従属部品が取り付けられる必要のある構成部品を形成するために互いに結合されるハイドロ・フォーム成形された管状部材の間で使用可能な点である。
【0017】
本発明の更に別の特徴は、取付マウント装置が、従属部品の自動車用フレーム構造体への取り付けのときに、従来、使用することが要求される、補強プレス品を廃止する点である。
【0018】
本発明の更に別の利点は、二重管材フレーム構造体の中の四つの壁の上における、サブフレーム・マウント装置の取付プレートの支持が、質量を低減し、さらに、フレーム構造体上の従属部品の支持剛性を高める点である。
【0019】
本発明の別の目的は、耐久性が高く、製造コストが安価で、組立てが容易であり、そして単純で且つ効果的に使用される、二重管材フレーム構造体と一緒に使用する取付マウント装置を提供することである。
【0020】
これら及び他の目的、特徴及び有利点は、本発明に従って、サブフレーム構成部品を、ハイドロ・フォーム処理によって製造される一組の管状部材から形成される自動車のロアフレーム・レール構造体に連結するための取付マウント装置を供給することによって、達成される。二つの管状部材が、フレーム構造体の円筒状取付部材を内部に受けるための、一組の対向する半円筒状の窪み(凹部)を備えて形成される。半円筒状凹部の一つと、管状部材の対応する外側壁が、円筒状取付部材及び取付プレートを受けるために穴を空けられる。
反対側の半円筒状凹部が、円筒状マウントをフレーム構造体の中心線に沿って位置決めするための停止具としての役目を果たす。取付プレートは、フレーム構造体全体を跨り、そして、サブフレーム構成部品のための安定した取付構造体を供給するため、四つの壁に支持される。円筒状取付部材は、サブフレーム部材の取り付けのための留め具を受ける受け部を備えている(例えば、ネジ山が切られている)。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図1及び図2を参照すると、自動車フレームの後端部を形成し且つ、本発明の本質を組み込んだ、ショック・タワー支持部材を含む、バンパー及びロアフレーム・レールが最も判りやすく開示される。自動車のフレーム10が、ハイドロ・フォーム成形された管状部材から形成されるのが好ましい。そのような管状部材は、車両の後端部用の一体化されたフレーム組立体を形成すべく、スポット溶接及びミグ溶接の少なくとも一方により溶接され得る。
【0022】
ハイドロ・フォーミングは、形成されるべき特定の部材に対応し且つ、フレーム設計に必要とされる特定の断面に対応する型の中に、標準管状ストック部材を置くことによる処理である。その後、液体が管状ストック材の内部に導入され、管状ストックが拡張して型により規定される形状になるまで、加圧される。拡張して新形状を持った管状ストック材は、その時点で、かなり異なる形状を持つ。新形状を持った管状ストック部材内に切り欠き或いはアクセス開口を形成することにより、スポット溶接電極が、隣接部材間の溶接接合を生成するように、対向して隣り合う面へのアクセスを得ることが可能となる。このようにして、かなりの部分にハイドロ・フォーム管状部材を用いて、例えば自動車用であるフレームを、製作することができる。本技術の当業者が、そこにおいてアクセス孔がフレーム構造体の品質に対して不利になる領域に、幾つかのミグ溶接が必要とされるであろうことを容易に認識するであろう。そのようなミグ溶接工程は、予備的組立体において若しくは、サプライヤーにおける製造段階で実施されるのが好ましい。
【0023】
図示される自動車のリアエンド・フレーム10において、バンパー15が溶接されたハイドロ・フォーム成形部材から形成される。同様に、バンパー15に結合しそして、そこから前方に突出するロアフレーム・レール20もまた、管状のハイドロ・フォーム部材から形成される。後に詳述するように、ショック・タワー支持部材25が、特定の形に形成されそして、ロアフレーム・レール20の上面に取り付けられるシートメタルなどによるプレス品であることが好ましい。
【0024】
ロアフレーム・レール20は、二つのハイドロ・フォーム管状部材21,22から形成され、それらの管状部材は、それらの後端部において、好ましくはミグ溶接によって部材21,22間の概して水平方向の継ぎ目に沿って互いに溶接される、対応する第一の長手方向延設部23を持つ。図1及び図3乃至図6に最も判りやすく示されるように、そのとき、ロアフレーム・レール20は、外側管状部材21及び内側管状部材22として配設された二つの管状部材21,22の隣接する側壁部から形成される、鉛直(縦)方向の内部ウェブ(web)(縦方向内部ウェブ24)を持つ。内部ウェブ24は、ロアフレーム・レール20の強度及び剛性を、従来の管状部材に比べて大幅に増加させる。
【0025】
長手方向延設部23は、バンパー15に対する結合のために位置付けられる。長手方向延設部23の前方では、二つの管状部材21,22が、両部材21,22間に横方向の空間を提供するための分岐部28を規定するために、分岐する。この分岐点に、ショック・タワー支持部材25が、好ましくは溶接によって、二つの管状部材21,22の上端部に取り付けられる。管状部材21,22は、上記の分岐部28の前方で、第二長手方向延設部29に収束する。
【0026】
好ましくは、図3に最も判りやすく示されているように、ショック・タワー支持部材25に隣接したクロスフレーム部材30の少なくとも一つが、両部材21,22とクロスフレーム部材30との間の溶接を許容するため、外側管状部材21と係合するように内側管状部材22内の適切な開口27を通過するのが好ましい。そのような設計は、ショック・タワー支持部材25において剛健な結合部を提供するだけでなく、フレーム10に対して車両を横断する方向の剛性を追加するであろう。ロアフレーム・レール20が、後方長手方向延設部23に関して示されるように、中央縦ウェブ(縦方向内部ウェブ24)を備えて前方に延びるように、内側管状部材22及び外側管状部材21が収束するのが好ましい。
【0027】
バンパー15はまた、下側管状部材17の上端部に上側管状部材16が配設された二つのハイドロ・フォーム成形部材(管状部材16,17)から造られ得る。両方の管状バンパー部材(管状部材16,17)が、後方に配設された湾曲部18と、対向する二つの取付脚部19とを備えて、実質的に同一の形状を持つのが好ましい。二つの管状部材16,17は、二つの隔室を持つバンパー15を形成すべく、概して水平方向に延びる継ぎ目に沿ってミグ溶接され得る。ハイドロ・フォーム成形工程による管状部材の形成が、変形開始部(不図示)、即ち、衝撃負荷が加えられたときに所定の方法によってバンパーの変形を誘導するための折り畳み部の採用を可能とする。
【0028】
図1に最も判りやすく示されているように、取付脚部19の前端部が、二重管材からなるロアフレーム・レール20に結合すべく形成される。管状部材16,17のそれぞれは、ロアフレーム・レール20の内側側壁と外側側壁との間にはめ込み可能な、大きさが縮小された終端部35を備えて形成される一方で、取付脚部19の残りの部分が、ロアフレーム・レール20の長手方向延設部23と幾何学的に一致すべく形成される。結果として、縮小された終端部35の、ロアフレーム・レール20内への挿入が、バンパー構造体(バンパー15)の全幅及び全奥行きが、ロアフレーム・レール20の全幅及び全奥行きと実質的に一致する、概して一様な形状のフレーム10をもたらす。
【0029】
ロアフレーム・レール20はまた、その適切な支持のためにフレームレールに取り付けられなくてはならない種々のサブフレーム構成部品を支持するためにも利用される。したがって、特に図5乃至図8に示されているように、ロアフレーム・レール20は、後に詳述するようにロアフレーム・レール20の中心線に配設されるサブフレーム取付マウント40を組み込むべく製造される。サブフレーム取付マウント40は、平らな取付プレート44と、このプレート44に備えられ且つこのプレート44に対して垂直に突出する円筒状取付部材42とを持つように形成される。円筒状取付部材42の中心が、ネジ山を切られた穴を備えて形成されるのが好ましい。
【0030】
サブフレーム取付マウント40を受けるため、管状部材21,22の内部鉛直ウェブ(縦方向内部ウェブ24)を規定する内側壁49,59のそれぞれが、互いに隣接して置かれたとき、円筒状取付部材42を受け入れるべく大きさを設定された円筒状のポケット或いは空洞を形成する、半円筒状の凹部51,52を備えて形成される。
【0031】
半円筒状凹部51,52の形成はまた、内側壁49,59が取付プレート44の安定した支持のための半円形状に形成される結果をもたらす。半円筒状凹部51,52が形成されると同時に、ロアフレーム・レールの下面にアクセス開口53が、取付部材42即ち、取付マウントと留め具(ボルトやファスナー等)46との係合を許容するために、取付部材42内へ、留め具との係合部(ネジ穴など)43と一直線状になるべく形成される。
【0032】
取付部材42及び取付プレート44の、組み立てられたロアフレーム・レール20内へのアクセスを可能とするため、円筒状取付部材42のロアフレーム・レール20の内部への通過に適合するため、外側壁58及び内側壁52が、開口55(第一の開口)を備えて形成される或いは、開口55を備えるよう穴を空けられる。
【0033】
サブフレーム取付部材42の通過のため、内側管状部材22の外側壁と内側壁を切断することのみにより、円筒状取付部材42は、取付部材42の位置決めのための停止具としての役割を果たすべく外側管状部材21の中に形成された半円筒状凹部51に対して配置され得る。
【0034】
追加の開口56(第二の開口)が、取付プレート44の通過のため、両方の管状部材21,22に形成される。内側管状部材22において、開口56は、サブフレーム取付マウント40の通過のための単一の開口を規定するため、開口55と一緒に形成される。しかしながら取付プレート44用の開口56は、取付プレート44が、ロアフレーム・レール20の四つの壁48,49,58,59のそれぞれに支持され得、そして、取付プレート44及び付属する取付部材42をロアフレーム・レール構造体(ロアフレーム・レール20)に固定すべく少なくとも外側壁48,58に溶接され得るように、内側壁49に形成された半円筒状凹部51及び外側壁48を通って伸びる。
【0035】
サブフレーム取付マウント40は、ロアフレーム・レール構造体(ロアフレーム・レール20)での使用に限定されず、その中において一組の部材が円筒状取付部材42を位置決めするための半円筒状凹部を備えて形成され得、そして、取付プレート44の支持が、外側壁48,58のような、少なくとも二つの支持部材に亘り得る、他のフレーム構造においても利用され得る。
【0036】
使用において、サブフレーム取付マウント40は、上述のように組み立てられ、そしてフレーム構造体(ロアフレーム・レール20)上の位置において溶接される。ロアフレーム・レール20から支持されるサブフレーム組立体は、その後、外側支持部材45を通過し、そして円筒状取付部材42のネジを切られた穴43に係合すべく、取付プレート44内の開口を通って伸びる留め具46によってフレーム構造体(ロアフレーム・レール20)に取り付けられる。
【0037】
本発明の本質を説明するために記載され図示されている詳細記述、材料、工程、及び部品配置についての変更が、本発明の思想及び範囲から逸脱することなしに、起こり得て、そして、本明細書を読めば当業者によりなされ得ることが、理解されるであろう。上述の明細書には、本発明の好ましい実施形態が例示されているが、本発明の考え方は、本記載に基づき、本発明の範囲から逸脱することなしに、実施形態中でも採用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の本質を組み込む自動車用のリアフレーム構造体を形成するための、単一に構成されたバンパー及びロアフレーム・レール構造体の平面図である。
【図2】図1のバンパー及びロアフレーム・レール構造体の側面図である。
【図3】図1のバンパー及び、ロアフレーム・レール構造体の底面斜視図である
【図4】取付装置が見えやすいようにレールを部分的に切り欠いた、ロアフレーム・レールの一部の拡大斜視図である。
【図5】取付装置と係合するためのレール内への開口を示す、ロアフレーム・レールの一部の拡大底面斜視図である。
【図6】本発明の本質を取り組む取付装置の内部正面図を示すための、図2を6-6線に沿って切り取った、ロアフレーム・レールの拡大部分断面図である。
【図7】取付装置におけるロアフレーム・レールの外側の部分の正面図である。
【図8】取付装置におけるロアフレーム・レールの内側の部分の部分正面図である。
【符号の説明】
【0039】
10 フレーム
15 バンパー
20 ロアフレーム・レール
21 外側管状部材
22 内側管状部材
25 ショック・タワー支持部材
40 サブフレーム取付マウント
42 取付部材
44 取付プレート
46 留め具
51 半円筒状凹部
52 半円筒状凹部
53 アクセス開口
56 開口(第一の開口)
55 開口(第二の開口)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれの管状部材のそれぞれの内側壁が互いに隣接して配設されるべく互いに隣接して配置され、そして、上記内側壁から間隔を空けて配設された対向する外側壁を持つよう構成された一組の管状部材を持つ自動車用フレーム部材用のサブフレーム・マウントであって、
取付プレートに取り付けられ、該取付プレートに対して垂直方向に突出する円筒状取付部材を備え、
該円筒状取付部材が、上記管状部材の上記内側壁内に形成された円筒状ポケット内に支えられ、
上記ポケットが、上記フレーム部材の外部からアクセス可能な、留め具の上記円筒状支持部材内への挿入のための開口を持つ、
サブフレーム・マウント。
【請求項2】
上記管状部材が、上記取付プレートの上記管状部材の通過のための、上記内側壁及び上記外側壁を通る第一の開口を備えて形成される、
請求項1に記載のサブフレーム・マウント。
【請求項3】
上記ポケットが、上記一組の管状部材のそれぞれの内側壁内に形成される半円筒状凹部から形成される、
請求項2に記載のサブフレーム・マウント。
【請求項4】
上記一組の管状部材の一方の上記半円筒状凹部が、上記円筒状取付部材の上記ポケット内への通過のための第二の開口を備えて形成され、
上記管状部材の一方の外側壁も、上記円筒状取付部材の、上記フレーム部材の外側から上記ポケット内への横方向の通過を許容するために上記第二の開口を備えて形成される、
請求項3に記載のサブフレーム・マウント。
【請求項5】
上記第一及び第二の開口が、上記円筒状支持部材及び上記支持プレートが上記一方の管状部材を横方向に通過できるように、上記一方の管状部材の中に一緒に形成される、
請求項4に記載のサブフレーム・マウント。
【請求項6】
上記取付プレートが、上記一組の管状部材の上記内側壁及び上記外側壁の上に支持され、
上記取付プレートが、上記サブフレーム・マウントを上記フレーム部材に付けるため、上記管状部材の上記外側壁に溶接される、
請求項5に記載のサブフレーム・マウント。
【請求項7】
自動車用のロアフレーム・レール組立体において、
内側壁及び外側壁を持つ内側管状部材と
上記内側管状部材と実質的に等しい高さ寸法及び幅寸法を備え、内側壁及び外側壁を持つ外側管状部材とを備え、
上記内側管状部材及び上記外側管状部材が、両管状部材の上記内側壁が該して鉛直方向に向いた内部ウェブを規定すべく互いに隣接して配設された状態で、長手方向延設部を形成すべく互いに溶接され、
上記内側壁のそれぞれが、上記内部ウェブ内の円筒状ポケットを規定すべく配置される半円筒状凹部を備えて形成され、
さらに、
上記管状部材の上記内側壁及び上記外側壁に支持される取付プレートと、
上記円筒状ポケット内に位置され、そして、入力される負荷を上記内側壁及び上記外側壁を横断して分配すべく上記取付プレート上に支持される円筒状取付部材とを備えた、
ロアフレーム・レール組立体。
【請求項8】
上記内側壁及び上記外側壁が、上記取付プレートの、上記内側壁及び上記外側壁のそれぞれの上での支持のための通過を許容する第一の開口を備えて形成される、
請求項7に記載のロアフレーム・レール組立体。
【請求項9】
上記半円筒状凹部の一つが、上記円筒状取付部材の上記ポケット内への横方向の通過を許容する第二の開口を備えて構成され、
上記一つの半円筒状凹部に対応する上記外側壁も、上記円筒状取付部材の上記ポケット内への横方向の通過を許容するためにその中に形成される第二の開口を持つ、
請求項8に記載のロアフレーム・レール組立体。
【請求項10】
上記円筒状取付部材が、上記取付プレートに取り付けられている、
請求項9に記載のロアフレーム・レール組立体。
【請求項11】
上記取付プレートが上記管状部材の上記外側壁に取り付けられている、
請求項10に記載のロアフレーム・レール組立体。
【請求項12】
上記ポケットが、留め具の上記管状部材の外側から上記円筒状支持部材のネジ穴の中への挿入を許容する開口を備えて形成される、
請求項11に記載のロアフレーム・レール組立体。
【請求項13】
上記半円筒状凹部の一つ及び、その中において上記第二の開口が形成される対応する外側壁が、上記内側管状部材の一部であり、
上記外側管状部材の外側壁がその中に形成される上記第一の開口のみを持つ、
請求項12に記載のロアフレーム・レール組立体。
【請求項14】
横方向に並置された一組の管状部材を含む、自動車用フレーム部材内のサブフレーム・マウントを提供する方法において、
上記管状部材のそれぞれが、内側壁及び外側壁を持ち、
上記内側壁が、上記自動車用フレーム部材内の内部ウェブを規定すべく互いに隣接して配設されており、
上記内側壁のそれぞれの中に半円筒状凹部を形成する工程と、
上記内部ウェブの内部に円筒状ポケットを形成すべく上記半円筒状凹部を配置する工程と、
円筒状取付部材を、上記円筒状ポケット内に配設する工程とを有し、
上記円筒状取付部材は、上記内側壁及び上記外側壁のそれぞれに支持される取付プレートに取り付けられる、方法。
【請求項15】
上記取付プレートの通過のため、上記内側壁及び上記外側壁のそれぞれを一直線に通る第一の開口を構築する工程を更に有する、
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
上記半円筒状凹部の一つ及び、上記管状部材の一つの対応する上記外側壁に第二の開口を生成する工程を更に有し、
上記第二の開口が上記第一の開口と一緒に形成される、
請求項15に記載の方法。
【請求項17】
上記円筒状取付部材の配設工程が、
上記取付プレート及び上記円筒状取付部材を、上記一つの半円筒状凹部及び上記管状部材の上記外側壁の中の上記第一の開口及び上記第二の開口を横方向に通す工程を有し、
上記半円筒状凹部の他方が、上記円筒状支持部材の横方向の動きに関する停止具としての役目を果たす、
請求項16に記載の方法。
【請求項18】
上記サブフレーム・マウントを上記フレーム部材に固定するため、上記取付プレートを二つの上記外側壁の両方に溶接する工程を更に有する、
請求項17に記載の方法。
【請求項19】
上記円筒状取付部材内のネジ穴に係合すべく上記円筒状取付部材と一直線に配置される留め具を、上記半円筒状凹部の形成工程を用いて形成された上記フレーム部材を通るアクセス開口を通じて係合することにより、サブフレーム部材が、上記サブフレーム・マウントに連結される、
請求項18に記載の方法。
【請求項20】
上記内側壁のそれぞれの中に半円筒状凹部を形成する形成工程、上記第一の開口を構築する構築工程及び、上記第二の開口を生成する生成工程が、上記管状部材を形成するためのハイドロ・フォーミング処理の間に達成される、
請求項16乃至19のいずれか一つに記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2008−137597(P2008−137597A)
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−328244(P2006−328244)
【出願日】平成18年12月5日(2006.12.5)
【出願人】(503136222)フォード グローバル テクノロジーズ、リミテッド ライアビリティ カンパニー (236)
【出願人】(506403972)ヴァリ−フォーム インコーポレーテッド (6)
【Fターム(参考)】