説明

サーバーコンピュータの温度監視方法、及びその装置

【課題】 煩雑さが少なく比較的容易にサーバーコンピュータの温度監視を行える技術を提供すること。
【解決手段】 サーバーコンピュータ2の設置位置を測定する三次元スキャナ10と、三次元スキャナ10によって取得されたデータに基づきサーバールーム3内における各サーバーコンピュータ2の位置を三次元の位置データとして保存すると共に温度データを含む赤外線カメラ11による画像を表示する監視用コンピュータ12と、位置データに基づき、各サーバーコンピュータ2の温度データを測定する赤外線カメラ11と、赤外線カメラ11によって得られた温度データが予め設定された比較用データよりも高くなったときに、そのサーバーコンピュータ2の位置を含む報知信号を発するアラーム装置21とを設けたことを特徴とする温度監視装置1によって達成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバーコンピュータの温度を監視する方法などに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、サーバーコンピュータを設置したサーバールーム内の温度を測定し、急激な温度上昇などの異常状態を監視するという問題が知られている。この問題に対しては、現在のところ、数メートル間隔で設けられた温度センサーにより、温度監視を行うというシステムが普及している。このシステムでは、温度監視アラームが異常を伝えたとしても、どの位置のサーバーコンピュータが異常を起こしているのかを特定するのが困難である。このため、例えば特許文献1、2のような技術開発が行われている。
【0003】
特許文献1には、サーバラックの所定位置に温度センサを設けておき、各温度センサの温度変化をモニタリングする技術が開示されている。また、特許文献2には、可視画像を撮像する撮像装置と、この撮像装置の視野内にある温度を測定する温度センサと、可視画像を表示する表示器とを備え、表示器には、可視画像を碁盤目状に区画して表示すると共に、温度センサによって計測された各区画領域内の温度測定値に応じて区画線を色分け表示する技術が開示されている。
【特許文献1】特開2005−309742号公報
【特許文献2】特許第3634845号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、各サーバーコンピュータに関して、詳細な温度分布を検出するためには、各サーバーコンピュータ毎に複数の温度センサが必要となるため、装置の設定が煩雑となる。また、特許文献2に開示された技術では、多数のサーバーコンピュータについて監視を行う場合には、その台数に応じた監視装置が必要となる。加えて、可視画像のデータが大きいために、リアルタイムにデータ処理を行うことが困難である。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、煩雑さが少なく比較的容易にサーバーコンピュータの温度監視を行える技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するための第1の発明に係るサーバーコンピュータの温度監視方法は、サーバールーム内に設置された複数のサーバーコンピュータの温度を監視する方法であって、(1)前記複数のサーバーコンピュータの設置位置を測定する位置測定ステップ、(2)前記位置測定ステップによって得られたデータに基づき、サーバールーム内における各サーバーコンピュータの位置を三次元の位置データとしてコンピュータに保存する位置データ保存ステップ、(3)前記位置データに基づき、各サーバーコンピュータを赤外線カメラで測定し、温度データを取得する温度測定ステップ、(4)前記温度データが、所定の閾値を越えたときに、そのサーバーコンピュータの位置を含む報知信号を発する報知ステップを設けたことを特徴とする。
【0006】
本発明においては、前記位置測定ステップは、三次元スキャナを用いて行われることが好ましい。
また、前記温度測定ステップは、サーバールーム内を移動可能かつ、赤外線カメラを搭載した可動ロボットによって行われることが好ましい。または、前記温度測定ステップは、サーバールーム内に設置された複数台の固定された赤外線カメラによって行われることが好ましい。
また、前記報知ステップは、電子メールを通じて行われることが好ましい。
本発明によれば、まず、複数のサーバーコンピュータの設置位置を測定する(位置測定ステップ)。サーバーコンピュータの設置位置を測定するには、三次元スキャナを用いることができる。三次元スキャナでは、対象物までの距離情報が取得できる。
【0007】
次いで、位置測定ステップによって得られたデータに基づき、サーバールーム内における各サーバーコンピュータの位置を三次元の位置データとしてコンピュータに保存する(位置データ保存ステップ)。この位置データ保存ステップでは、各サーバーコンピュータの位置情報に加えて、サーバールームの内部構造(壁面位置、壁面の凹凸状態、サーバーコンピュータ以外の物体などの構造情報を含む)を組み合わせて、コンピュータ内部で仮想的空間を構築し、これらの三次元データを保存することが好ましい。位置データ保存ステップにより、サーバールーム内における各サーバーコンピュータの三次元的な位置が分かるので、温度測定ステップを実施するときには、サーバーコンピュータの可視画像を撮像する必要がなくなり、赤外線カメラの作動による温度データの処理のみを行えばよい。このため、特許文献2の技術に比べると、可視画像データを処理する必要がないので、処理速度を向上できる。なお、いったん位置データを保存してしまうと、サーバーコンピュータの設置位置、或いはサーバールームの内部構造が変更されない限り、位置測定ステップ及び位置データ保存ステップを実施する必要がないので、迅速なデータ処理を行える。
【0008】
次いで、位置データに基づき、各サーバーコンピュータの温度を赤外線カメラで測定し、温度データを取得する(温度測定ステップ)。このとき、固定された赤外線カメラを用いる場合には、随時に(或いは連続的に)温度データを取ることができるので、特に温度変化が激しい環境では有用な実施形態となる。また、サーバールーム内を移動可能かつ赤外線カメラを搭載した可動ロボットを用いることができる。そのような可動ロボットとしては、例えば位置データに基づいて走行ルートを制御するコンピュータを備えた自走式ロボットを用いることができる。具体的には、セグウェイ・ロボット・プラットフォームなどを用いることができる。このような可動ロボットを用いることにより、少ない台数の赤外線カメラで温度測定を行えるので、多数の赤外線カメラを固定するのに比べると経済的となる。加えて、サーバーコンピュータ間の通路を隈無く巡ることができるので、他物の影になってしまい見えないところが少なくなる。
【0009】
次いで、温度データが、所定の閾値を越えたときに、そのサーバーコンピュータの位置を含む報知信号を発する(報知ステップ)。報知信号としては、例えば音による警報(アラーム)、電子メールによる報知などが例示される。本発明においては、高温となったサーバーコンピュータの位置を狭い範囲(例えば、「ある位置に設置されたサーバーコンピュータ内部のハードディスク設置個所の裏面側」、「ある位置に設置されたサーバーコンピュータのドータボード付近」、「ある位置に設置されたサーバーコンピュータの下から三番目のスロット付近」など)で限定することができるので、より詳細な対応が可能となる。
【0010】
第2の発明に係るサーバーコンピュータの温度監視装置は、サーバールーム内に設置された複数のサーバーコンピュータの温度を監視するものであって、前記サーバーコンピュータの設置位置を測定する三次元スキャナと、前記サーバーコンピュータの温度データを測定する赤外線カメラと、前記三次元スキャナによって取得されたデータに基づきサーバールーム内における各サーバーコンピュータの位置を三次元の位置データとして保存し、前記温度データを含む赤外線カメラによる画像を表示すると共に前記温度データと予め設定された比較用データとの比較を行う監視用コンピュータと、前記温度データが予め設定された比較用データよりも高くなったときに、そのサーバーコンピュータの位置を含む報知信号を発する報知装置とを設けたことを特徴とする。
また、前記赤外線カメラは、サーバールーム内を移動可能な可動ロボットに搭載されていると共に、前記温度データは無線LANを経由して前記監視用コンピュータに伝達されることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、煩雑さが少なく比較的容易にサーバーコンピュータの温度監視を行える方法、及びその装置を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に、本発明の実施形態について、図表を参照しつつ説明するが、本発明の技術的範囲は、これらの実施形態によって限定されるものではなく、発明の要旨を変更することなく様々な形態で実施することができる。また、本発明の技術的範囲は、均等の範囲にまで及ぶものである。
図1には、本実施形態の温度監視装置1の概要を示した。この温度監視装置1は、サーバールーム3内に設置された複数のサーバーコンピュータ2の温度を監視するためのものである。現在のサーバールーム3は、非常に広い空間(例えば、数百坪の空間、或いはビルの複数階に渡って設けられている空間など)を利用しており、多数のサーバーコンピュータ2を備えたラック4が設置されている(図3を合わせて参照)。
【0013】
温度監視装置1には、サーバーコンピュータ2の設置位置を測定する三次元スキャナ10(以下、「3Dスキャナ」とも言うことがある)と、この3Dスキャナ10によって取得されたデータに基づきサーバールーム3内における各サーバーコンピュータ2の位置を三次元の位置データとして保存する監視用コンピュータ12と、位置データに基づき、各サーバーコンピュータ2の温度データを測定する赤外線カメラ11が設けられている。
また、温度監視装置1には、温度データが、予め設定された比較用データよりも高くなったときに、その異常温度となったサーバーコンピュータ2の位置を含む報知信号を発するアラーム装置21が設けられている。図5に示すように、監視用コンピュータ12は、無線LAN用アクセスポイント19を介し、LAN20を経由して設けられている。
【0014】
監視用コンピュータ12には、一般的な構成(例えば、CPU、RAM、ROM、マザーボード、ドーターボード、ハードディスク等の通常のコンピュータに備えられている構成)が備えられている。それらのうち、代表的なものを説明すると次のようである。3Dスキャナ10及び赤外線カメラ11から送信されるデータ(位置データ、温度データを含む)は、I/Oポート13を経由して監視用コンピュータ12に入力される。これらの各種データは、演算処理部14によって処理された後、記録装置15(例えば、ハードディスク)に記録される。演算処理部14から出力される表示用データは、適当なエンコーダ16を経由した後、I/Oポート17を通じてディスプレイ18に表示される。
【0015】
図2には、赤外線カメラ11を搭載した可動ロボット22を示した。このような可動ロボット22として、例えばセグウェイ・ロボット・プラットフォームを用いることができる。可動ロボット22には、架台23の左右両端側に設けられる一対の駆動輪24と、この駆動輪24を前後両方向に動かすモータ(図示せず)と、架台23の前端に設けられる補助輪25とが設けられている。架台23の上面側には、可動ロボット22の動きを制御する制御用コンピュータ26が設けられている。この制御用コンピュータ26は、サーバーコンピュータ2の位置データに基づき、予め設定された監視用ルートT(図4にのみ示す)に沿って、可動ロボット22の動きを制御する。なお、モータと、制御用コンピュータ26とは、それぞれバッテリ(図示せず)によって、所定時間に渡って駆動可能とされている。このため、可動ロボット22は、電線等に接続されることなく、監視用ルートTを移動できる。
【0016】
架台23の後端側には、上方に向かって支持軸27が延設されており、この支持軸27には、前方に向かって上下一対の軸体28が延出されている。各軸体28の上面側には、それぞれ赤外線カメラ11が設置されている。赤外線カメラ11によって撮影された画像データ(温度データを含む)は、無線LAN装置29とアクセスポイント19を経由し、LAN20を介して、監視用コンピュータ12に伝達される。
図3には、サーバールーム3内に、複数のサーバーコンピュータ2が、ラック4に設置された状態を示している。また、図4には、図3に示すサーバールーム3内において、可動ロボット22がラック4の間を通過するルートTを示した。なお、実際に可動ロボット22が、ラック4の間を移動する際には、赤外線カメラ11がラック4のサーバーコンピュータ2を撮影できるように、適当に方向を変化させながら移動するように設定されている。
赤外線カメラ11の撮影経路について説明すると次のようである。各サーバーコンピュータ2については、一度の撮影で温度確認ができる部分と、他の部材(他のサーバーコンピュータ2、ラック4、サーバールーム3の壁面など)の影となる部分とが発生する。ここで、影となる部分が多ければ多いほど、実際に撮影しなければならない場所(可動ロボット22の移動ステップ)が増えていくことになる。赤外線カメラ11によってサーバーコンピュータ2の温度を撮影するに関しては、ソフトウェアで処理するに際して、適当な定点Mを基準とする。定点Mとは、ある場所Xから赤外線カメラ11で撮影したときに、その撮像Xvに写りこむ点であって、かつ場所Xとは別の場所Yから撮影したときの撮像Yvにも写りこむ点を意味する。定点Mについては、サーバーコンピュータ2上の点を用いることもできるし、その他のもの(例えば、ラック4、サーバールーム3、電灯など)についての任意の点を用いることもできる。そのような定点Mを基準として、赤外線カメラ11(つまり、可動ロボット22)を移動させながら撮影し、定点Mを基準として電子データの処理にてマージを行うことにより、少数台の赤外線カメラ11によって、影のない状態で各サーバーコンピュータ2の温度データを得ることができる。
【0017】
図5には、温度監視装置1を含む温度監視システムの概要を示した。可動ロボット22の赤外線カメラ11からのデータは、無線LAN装置29とアクセスポイント19とを介し、LAN20を経由して監視用コンピュータ12に伝達される。LAN20には、異常発熱が行ったときにその報知信号を発するアラーム装置21(報知装置)が接続されている。また、LAN20は、外部ネットワーク30(例えば、インターネット)に接続されており、この外部ネットワーク30を通じて、報知信号(異常発熱が起こったサーバーコンピュータ2の位置情報を含む)を電子メールとして、発信することができる。この電子メールは、外部ネットワーク30を経由して、その信号を受けるべき者(例えば、管理会社、管理責任者など)のコンピュータ31、或いは携帯電話32などによって受信される。
【0018】
次に、図6及び図7を参照しつつ、本実施形態のフローチャートについて説明する。図6には、サーバーコンピュータ2の設置位置を測定し、位置データを保存するまでの工程を示した。この工程では、3Dスキャナ10(例えば、Z+F社製(ドイツ)のもの)を用いることができる。3Dスキャナ10を操作するための初期情報(例えば、データ採取角度、データ測定速度などを含む)を監視用コンピュータ12に入力し、初期設定を行った後(S100)、3Dスキャナ10によりサーバーコンピュータ2の位置測定を行う(S110)。この位置測定ステップでは、サーバーコンピュータ2、ラック4などの他に、サーバールーム3の内壁位置、凹凸位置などの内部構造も合わせて測定する。なお、一カ所からのみのデータ採取では、影となる部分ができる場合には、複数個所でのデータ採取を行い、サーバールーム3の内部構造が明らかとなり、コンピュータ12内部で3Dモデルが構築できる程度の原データを採取する。次に、採取した原データを加工して、三次元データを計算する(S120)。
このステップでは、原データから、サーバーコンピュータ2の位置であるか、サーバーコンピュータ2の同定、サーバールーム3の内部構造などを特定する。三次元データを計算するに際しては、例えば、次に示す方法によって行うことができる。まず、原データ(点群)から、サーバーコンピュータ2、ラック4、サーバールーム3の内壁などの物体の表面を作成する。次いで、その表面データに基づき、各物体のモデリングを行う。モデリングについては、実際の物体に合わせて、評価・修正を行うことにより、実物に近づける。最後に、原データから修整表面(三次元データ)を作成する。
こうして、計算された位置データを保存する(S130)。位置データ保存ステップを経ることにより、監視用コンピュータ12の内部に、サーバールーム3の三次元仮想モデルが出来上がる(例えば、図3を参照)。図6に示す工程を経ることにより、サーバールーム3の内部構造に変化が起こるまでには、同じ位置データを使用することができる。このため、本実施形態では、温度データを採取する際には、可視画像データは必要としない。
【0019】
こうして、図6に示す工程を経た後に、図7に示す工程を実施する。この工程では、実際に各サーバーコンピュータ2の温度を測定し、所定の状態では、アラームの発生・電子メールの通知等を行う。監視用コンピュータに保存された位置データに基づき、可動ロボット22の監視用ルートTに沿った赤外線カメラ11の撮影に合わせた動きをプログラミングする(例えば、図4を参照)。また、赤外線カメラ11で撮影した温度データを無線LANで電送するときの条件等を設定する(S200)。このとき、実際に温度データを測定する前には、キャリブレーションを行うことにより、現在の室内温度と赤外線カメラ11によって得られた温度データとの間で、絶対比較にてサーバーコンピュータ2の温度を算出できる。
こうして、初期設定を終えた後に、可動ロボット22による温度測定を開始する(S210)。温度測定ステップでは、所定の時間に応じて、可動ロボット22が、多数のサーバーコンピュータ2の間を移動しつつ、赤外線カメラ11による温度データを含む画像データの採取が行われる。このデータは、LAN20を介して、監視用コンピュータ12に伝達される。監視用コンピュータ12では、連続的にサーバーコンピュータ2の温度監視が行われている。図8には、赤外線カメラ11で採取された画像データをソフトウェアで処理することにより、温度データを付して示したものが示されている。
【0020】
監視用コンピュータ12は、温度データと、予め設定された閾値(比較用データ)とを比較判断する(S220)。ここで、前者が後者よりも低いとき(温度データに異常がないとき)には、そのまま赤外線カメラ11からの画像を処理する温度測定ステップを実施する(S210)。一方、温度データが比較用データよりも高くなったときには、報知ステップを実施する(S230)。報知ステップでは、アラーム装置21を発声して異常が発生したこと、及び異常が発生したサーバーコンピュータ2の位置を知らせると共に、異常が発生したサーバーコンピュータ2の位置情報を含む電子メールを発送する(報知信号)。このとき、位置情報としては、従来よりも詳細な情報(例えば、「特定位置に設置されたサーバーコンピュータ内部のハードディスク設置個所の裏面側」、「特定位置に設置されたサーバーコンピュータのドータボード付近」、或いは「特定位置に設置されたサーバーコンピュータの下から三番目のスロット付近」などのような情報)を付加することにより、サーバールーム3に移動する対応者が、異常を止めるために必要な具体的な機器(例えば、特定のボード、特定の型番のハードディスクなど)を予め用意することが可能となるので、より詳細な対応が可能となる。
【0021】
このように本実施形態によれば、煩雑さが少なく比較的容易にサーバーコンピュータの温度監視を行える技術を提供することができる。
<他の実施形態>
本実施形態では、赤外線カメラ11は、可動ロボット22に搭載されているが、本発明によれば、その他にも例えば、(1)サーバールーム内に複数台の赤外線カメラを固定する形態、(2)サーバールームの天井に、移動可能に赤外線カメラを配置する形態(例えば、レールを固定しておき、このレールに沿って赤外線カメラを移動させる方式とする)としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本実施形態の温度監視装置の概要図である。
【図2】赤外線カメラを搭載した可動ロボットの斜視図である。
【図3】サーバールーム内において、ラックにサーバーコンピュータを設置したときの様子を示す斜視図である。
【図4】サーバールーム内において、可動ロボットの監視用ルートTを示す平面図である。
【図5】温度監視装置を含む監視システムの概要図である。
【図6】サーバーコンピュータの設置位置を測定し、位置データを保存するまでの工程を示すフローチャートである。
【図7】サーバーコンピュータの温度を測定し、所定の状態では、アラームの発生・電子メールの通知等を行う工程を示すフローチャートである。
【図8】サーバーコンピュータ背面の温度状態を示す赤外線カメラによる写真図である。図中、1の位置の温度は「32.1℃」、2の位置の温度は「28.4℃」、3の位置の温度は「29.8℃」であることが分かる。
【符号の説明】
【0023】
1…温度監視装置
2…サーバーコンピュータ
3…サーバールーム
10…三次元スキャナ
11…赤外線カメラ
12…監視用コンピュータ
21…アラーム装置(報知装置)
22…可動ロボット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバールーム内に設置された複数のサーバーコンピュータの温度を監視する方法であって、(1)前記複数のサーバーコンピュータの設置位置を測定する位置測定ステップ、(2)前記位置測定ステップによって得られたデータに基づき、サーバールーム内における各サーバーコンピュータの位置を三次元の位置データとしてコンピュータに保存する位置データ保存ステップ、(3)前記位置データに基づき、各サーバーコンピュータの温度を赤外線カメラで測定し、温度データを取得する温度測定ステップ、(4)前記温度データが、所定の閾値を越えたときに、そのサーバーコンピュータの位置を含む報知信号を発する報知ステップを設けたことを特徴とするサーバーコンピュータの温度監視方法。
【請求項2】
前記位置測定ステップは、三次元スキャナを用いて行われることを特徴とする請求項1に記載のサーバーコンピュータの温度監視方法。
【請求項3】
前記温度測定ステップは、サーバールーム内を移動可能かつ、赤外線カメラを搭載した可動ロボットによって行われることを特徴とする請求項1または2に記載のサーバーコンピュータの温度監視方法。
【請求項4】
前記温度測定ステップは、サーバールーム内に設置された複数台の固定された赤外線カメラによって行われることを特徴とする請求項1または2に記載のサーバーコンピュータの温度監視方法。
【請求項5】
前記報知ステップは、電子メールを通じて行われることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のサーバーコンピュータの温度監視方法。
【請求項6】
サーバールーム内に設置された複数のサーバーコンピュータの温度を監視する装置であって、
前記サーバーコンピュータの設置位置を測定する三次元スキャナと、前記サーバーコンピュータの温度データを測定する赤外線カメラと、前記三次元スキャナによって取得されたデータに基づきサーバールーム内における各サーバーコンピュータの位置を三次元の位置データとして保存し、前記温度データを含む赤外線カメラによる画像を表示すると共に前記温度データと予め設定された比較用データとの比較を行う監視用コンピュータと、前記温度データが予め設定された比較用データよりも高くなったときに、そのサーバーコンピュータの位置を含む報知信号を発する報知装置とを設けたことを特徴とするサーバーコンピュータの温度監視装置。
【請求項7】
前記赤外線カメラは、サーバールーム内を移動可能な可動ロボットに搭載されていると共に、前記温度データは無線LANを経由して前記監視用コンピュータに伝達されることを特徴とする請求項6に記載のサーバーコンピュータの温度監視装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−282915(P2009−282915A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−136917(P2008−136917)
【出願日】平成20年5月26日(2008.5.26)
【出願人】(507383035)株式会社グローバルエンジニアリング (1)
【Fターム(参考)】