説明

シリンジポンプユニット及びそれを用いたフラックス塗布装置

【課題】 液体の吸引時に混入した外気等の気泡をシリンダから容易に排出することができ、高能率で高精度の分注操作を維持できるシリンジポンプユニットと、それを用いることによってフラックスの塗布が高能率で精度よく行なえ、製造コストの上昇を抑制できるフラックス塗布装置を提供する。
【解決手段】 シリンジポンプユニット1は、液状のフラックスFが収納されて並列的に配置される一対のシリンジポンプ10A,10Bと、単一の可逆式電動モータ20と、モータ20からの駆動力を各々のシリンジポンプ10A,10Bへ同時に動力伝達する伝動機構30とを備えている。シリンジポンプ10A,10Bは、フラックスFを吐出又は吸引する開口部11a,11aが一端側に形成されたシリンダ11A,11Bと、そのシリンダ11A,11Bの他端側から摺動可能に挿入されたピストン12A,12Bとを有している。一対のシリンジポンプ10A,10Bは、その軸線がそれぞれほぼ垂直上下方向を向くように互いに平行状に配置されている。そして、開口部11a,11aはそれぞれシリンダ11A,11Bの上端部に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はシリンジポンプユニット及びフラックス塗布装置(フラクサあるいはフラクサ装置ともいう)に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、液状の試薬、検体等の試料を所定量毎に吐出(分注)するための分注機等において、シリンダ中でピストンを定速移動させるシリンジポンプが利用されている(特許文献1参照)。そして、分注操作を能率よく行なうには複数のシリンジポンプが用いられる。例えば特許文献2には、図10に示すように、一対のシリンジポンプ110A,110Bのピストン112A,112B端部同士を直列的に接続して単一の駆動源(モータ)120によって駆動することにより、吐出・吸引口(開口部)111aから液状試料Fを交互に吐出・吸引する技術が提案されている。
【0003】
【特許文献1】特開2004−162647号公報
【特許文献2】特開2004−170154号公報
【0004】
しかし、特許文献2によれば、図10に示すように、一対のシリンジポンプ110A,110Bが直列的に接続されているため、一方のシリンジポンプ110Bの開口部111aはシリンダ111Bの下端部に位置して下向き配置されることになる。そこで、液状試料Fの吸引時に外気等の気泡Bが混入すると、気泡Bをその浮力に抗して開口部111aから排出する(押し出す)ことは困難となる。また、開口部111aの上方にはピストン112Bが挿入(嵌入)されているため、気泡Bを上方側から逃がすことも容易ではない。このように、吐出前にシリンダ111B中の気泡Bの排出(エア抜き)が不能又は不十分であると、気泡Bのクッション作用による空打ち、つまり液状試料Fが吐出されなくなったり、吐出量が所定量に満たなくなったりする現象が発生して、精密な分注操作が行なえなくなる。したがって、一対のシリンジポンプ110A,110Bの上下関係が入れ替わるように反転(半回転)させて、上向きとなった開口部111aからエア抜きする必要があり、そのための反転装置の設置を要し、また反転操作に要する時間ロスも発生する。
【0005】
一方、例えばこのようなシリンジポンプユニットをフラックス塗布装置、特にプリント配線基板の半田付けのように多数の塗布位置へ吐出するものに用いた場合には、吐出量のばらつきによる不良品発生率の上昇(歩留りの低下)、製造設備の複雑化や大型化、サイクルタイムの延長等によって製造コストの上昇を招くことになる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、液体の吸引時に混入した外気等の気泡をシリンダから容易に排出することができ、高能率で高精度の分注操作を維持できるシリンジポンプユニットと、それを用いることによってフラックスの塗布が高能率で精度よく行なえ、製造コストの上昇を抑制できるフラックス塗布装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のシリンジポンプユニットは、
フラックス等の液体が収納されるとともにその液体を吐出又は吸引する開口部が一端側に形成されたシリンダと、そのシリンダの他端側から摺動可能に挿入されたピストンとを有し、並列的に配置される一対のシリンジポンプと、
各々のシリンジポンプの前記ピストンとシリンダとを軸線方向に相対移動させて、前記開口部から前記液体を所定量毎に吐出又は吸引させるための単一の駆動源と、
前記ピストンとシリンダとの相対移動方向が前記一対のシリンジポンプで互いに逆方向となって、一方のシリンジポンプの開口部から前記液体を吐出するとき他方のシリンジポンプの開口部から前記液体を吸引するように、前記駆動源からの駆動力を各々のシリンジポンプへ同時に動力伝達する伝動機構と、
を備え、
前記一対のシリンジポンプは、その軸線がそれぞれ上下方向又は斜め上下方向に配置され、かつ前記開口部がそれぞれ前記シリンダの上端部に形成され、
前記ピストンと開口部とが接近する方向に前記ピストンとシリンダとを相対移動させることによって、前記液体の吸引時に混入した外気等の気泡を前記シリンダの上端部に位置する開口部から排出可能であることを特徴とする。
【0008】
このシリンジポンプユニットによれば、一対のシリンジポンプの軸線はともに上下(又は斜め上下)方向に配置され、両開口部はともにシリンダの上端部に位置することになる。したがって、液体の吸引時に外気等の気泡が混入していても、あたかも注射器のように、ピストンの押し込み操作等によって、上向き開口した開口部から気泡を容易に排出する(エア抜きする)ことができる。このように、分注操作を長時間にわたって中断してエア抜き操作を行なう必要がなく、そのための特別な装置を設ける必要もない。もちろん、分注操作の能率や精度を低下させることもない。なお、各シリンジポンプにおいて、ピストン及びシリンダのうち少なくとも一方が軸線方向に移動すればよい。また、その軸線方向は、鉛直上下方向以外に斜め上下方向であってもよい。
【0009】
このようなシリンジポンプユニットにおいて、伝動機構には、中間部を支点とし駆動源としての可逆モータによって所定角度範囲にわたり揺動されるとともに、両端部に一対のシリンジポンプのピストンがそれぞれ係合される揺動体を備えることにより、その揺動体の揺動変位に応じて一対のピストンが軸線方向に沿って互いに逆向きに往復移動することができる。このように、揺動体(揺動アーム)の両端部にシリンジポンプのピストンをそれぞれ係合することによって、シンプルな構造で軸線方向に沿う往復移動が得られ、吐出量(分注量)のばらつきを抑えて安定化させることができる。
【0010】
そして、一対のシリンジポンプは、その軸線が互いに平行状に配置され、揺動体は、軸線方向に沿って配置されかつ可逆モータによって駆動回転されるねじ部材を介して揺動され、そのねじ部材の回転角度変位に応じて一対のピストンが軸線方向に沿って互いに逆向きに往復移動することが望ましい。これによって、各シリンジポンプのピストンはねじ部材と平行状に往復移動するので、吐出量をねじ部材の回転角度変位に対応させてより精密に(例えば1回あたり1ml以下に)調整することができる。
【0011】
また、伝動機構は、駆動源としての可逆モータによって所定位置で所定角度範囲にわたり正逆回転される回転体と、その回転体に係合して回転運動を直線運動に変換するとともに、一対のシリンジポンプのピストンにそれぞれ係合される一対の移動体と、を有することにより、回転体の回転変位に応じて一対のピストンが軸線方向に沿って互いに逆向きに往復移動することができる。このように、回転体と一対の移動体とを有し、その一対の移動体にシリンジポンプのピストンをそれぞれ係合することによって、シンプルな構造で軸線方向に沿う往復移動が得られ、吐出量(分注量)のばらつきを抑えて安定化させることができる。
【0012】
そして、一対のシリンジポンプは、その軸線が互いに平行状に配置され、回転体は、軸線方向に沿って配置されかつ可逆モータによって駆動回転されるねじ部材を介して回転され、そのねじ部材の回転角度変位に応じて一対のピストンが軸線方向に沿って互いに逆向きに往復移動することが望ましい。これによって、各シリンジポンプのピストンはねじ部材と平行状に往復移動するので、吐出量をねじ部材の回転角度変位に対応させてより精密に(例えば1回あたり1ml以下に)調整することができる。
【0013】
なお、この場合の伝動機構には、回転体にピニオン、移動体にラックを用いるラックピニオン式や、回転体にプーリ、移動体に一対の結合片を有するベルト、ワイヤ、チェン等の巻き掛け伝動部材を用いる巻き掛け式を含む。
【0014】
さらに、伝動機構は、駆動源としての可逆モータによって所定位置で正逆回転されるとともに、左右異なる巻き方向の雄ねじ部が形成されたねじ軸と、そのねじ軸の左右の(巻き方向の)雄ねじ部のいずれか一方に螺合して往復移動するために対応する巻き方向の雌ねじ部が形成されるとともに、一対のシリンジポンプのピストンにそれぞれ係合される一対の移動体と、を有することにより、ねじ軸の回転角度変位に応じて一対のピストンが軸線方向に沿って互いに逆向きに往復移動することができる。このように、左右の雄ねじ部が形成されたねじ軸と左右の雌ねじ部が形成された一対の移動体とを有し、その一対の移動体にシリンジポンプのピストンをそれぞれ係合することによって、シンプルな構造で軸線方向に沿う往復移動が得られ、吐出量(分注量)のばらつきを抑えて安定化させることができる。また、各シリンジポンプのピストンはねじ軸と平行状に往復移動するので、吐出量をねじ軸の回転角度変位に対応させてより精密に(例えば1回あたり1ml以下に)調整することができる。なお、(1)単一のねじ軸に左右の巻き方向の雄ねじ部を区画形成して、対応する巻き方向の雌ねじ部を有する一対の移動体をそれぞれ螺合させる場合と、(2)左右の巻き方向の雄ねじ部を別々に有する一対のねじ軸に、対応する巻き方向の雌ねじ部を有する一対の移動体をそれぞれ螺合させる場合とがある。
【0015】
次に、上記課題を解決するために、本発明のフラックス塗布装置は、
上記したシリンジポンプユニットと、
液体として半田付け位置に塗布すべき液状のフラックスを貯留する貯留部と、
その貯留部からシリンジポンプを介して供給されたフラックスを半田付け位置に塗布するノズルとを備え、
貯留部のフラックスがシリンジポンプの開口部から吸引されてシリンダ内に収納され、そのシリンダ内のフラックスが開口部から所定量毎に吐出してノズルに供給されることを特徴とする。
【0016】
このように、上記したシリンジポンプユニットをフラックス塗布装置に用いることによって、フラックスの塗布作業がエア抜き作業によって長時間中断されることなく、高能率で精度よく行なえる。したがって、例えばプリント配線基板の半田付けのように多数の塗布位置へ吐出するものに用いた場合に、吐出量のばらつきに基づく不良品発生率を低下(歩留りを向上)させ、製造設備の複雑化や大型化を防止し、サイクルタイムを短縮することができ、製造コストの上昇を抑制できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
(実施例1)
以下、本発明の実施の形態を図面に示す実施例を参照しつつ説明する。図1は本発明に係るシリンジポンプユニットの一例を示す説明図である。図1に示すように、シリンジポンプユニット1は、液状のフラックスF(液体)が収納されて並列的に配置される一対のシリンジポンプ10A,10Bと、単一の可逆式電動モータ20(駆動源;例えばステッピングモータ)と、モータ20からの駆動力を各々のシリンジポンプ10A,10Bへ同時に動力伝達する伝動機構30とを備えている。
【0018】
シリンジポンプ10A,10Bは、フラックスFを吐出又は吸引する開口部11a,11aが一端側に形成されたシリンダ11A,11Bと、そのシリンダ11A,11Bの他端側から摺動可能に挿入されたピストン12A,12Bとを有している。一対のシリンジポンプ10A,10Bは、その軸線がそれぞれほぼ垂直上下方向を向くように互いに平行状に配置されている。そして、開口部11a,11aはそれぞれシリンダ11A,11Bの上端部に形成されている。
【0019】
モータ20は、各シリンジポンプ10A,10Bのピストン12A,12Bを軸線方向に直線的に移動させて、開口部11a,11aからフラックスFを所定量毎に吐出又は吸引させる。また、伝動機構30は、ピストン12A,12Bの移動方向が一対のシリンジポンプ10A,10Bで互いに逆方向となるように、モータ20の駆動力をシリンジポンプ10A,10Bへ動力伝達する。
【0020】
したがって、一方のシリンジポンプ10Aが、その開口部11aからフラックスFを一定量毎に吐出するとき、他方のシリンジポンプ10Bは、その開口部11aからフラックスFを一定量毎に吸引する。また、例えば、シリンジポンプ10Bにおいて、フラックスFの吸引時に外気等の気泡Bが混入したとしても、フラックスFの吸引工程終了後で吐出工程開始前に、ピストン12Bを所定量上向きに移動させれば、気泡Bをシリンダ11Bから排出することができる。このように、一対のシリンジポンプ10A,10Bが並列的に配置され、開口部11a,11aがシリンダ11A,11Bの上端部に位置しているために、あたかも注射器のようにピストン12A,12Bを少し押し込めば、気泡Bの排出(エア抜き)が容易に行なえる。
【0021】
ところで、伝動機構30は、中央に設けた揺動支軸31a(支点)の周りに所定の角度範囲で揺動可能な揺動アーム31(揺動体)を有している。揺動アーム31の両端部31b,31bは、ピストン12A,12Bの基端部12a,12a(下端部)とそれぞれ係合され、モータ20によって揺動される。具体的には、カップリング21を介してモータ20と接続されたボールねじ39(ねじ部材)がピストン12A,12Bと平行状に配置されている。そして、ボールねじ39の雌ねじ部材39aは、一方のピストン12Aの基端部12aと連結され、かつそのピストン12Aと平行状に配置された直線状のガイド39bに摺動可能に着座している。
【0022】
これによって、揺動アーム31の揺動変位(揺動角)に応じて一対のピストン12A,12Bが軸線方向に沿って互いに逆向きに往復移動することになる。さらに、ボールねじ39の回転角度変位に応じて一対のピストン12A,12Bが軸線方向に沿って互いに逆向きに往復移動するので、フラックスFの1回あたり吐出量をボールねじ39の回転角度変位に対応させてより精密に(例えば100μl/回以下に)調整することができ、一定量のフラックスFを継続的に安定して供給(吐出)することができる。
【0023】
そして、図1に示すように、ガイド39bの軸線をピストン12Aの軸線と一致させれば(ただし、紙面前後方向にはずれている)、精密な定量吐出(分注)や伝動機構30の小型化を図ることができる。そこで、さらにガイド39bの軸線をボールねじ39の軸線と一致させれば(ただし、紙面前後方向にはずれている)、精密定量吐出や小型化構造を一層促進することができる。なお、ガイド39bは図1に示すガイド棒の他にガイド壁であってもよい。また、簡易的には、モータ20によって揺動支軸31aを直接的に又は他部材を介して間接的に駆動してもよい。
【0024】
図2は、図1のシリンジポンプユニットを用いたフラックス塗布装置の一例を示す配管図である。図2のフラックス塗布装置100は、図1で説明したシリンジポンプユニット1と、プリント配線基板W(ワーク)の半田付け位置Sに塗布する液状のフラックスFを貯留する貯留タンク2(貯留部)と、貯留タンク2からシリンジポンプ10A,10Bを介して供給されたフラックスFを半田付け位置Sに塗布するノズル3とを備えている。
【0025】
シリンダ11Aの開口部11aからノズル3に至る管路及び貯留タンク2からシリンダ11Aの開口部11aに至る管路には、4ポート2位置型の電磁切換弁101Aが介装されている。同様に、シリンダ11Bの開口部11aからノズル3に至る管路及び貯留タンク2からシリンダ11Bの開口部11aに至る管路には、4ポート2位置型の電磁切換弁101Bが介装されている。また、揺動アーム31の揺動範囲を規定するリミットスイッチ102A,102Bの検知信号に基づいて、電磁切換弁101A,101B(のソレノイド)及びモータ20に作動制御信号が発せられる。
【0026】
図2では、電磁切換弁101Aがシリンダ11Aの開口部11aとノズル3とを連通させる位置(a位置)にあり、電磁切換弁101Bが貯留タンク2とシリンダ11Bの開口部11aとを連通させる位置(a位置)にある。この状態で、モータ20が一方向(例えば反時計回り)に回転すると、一方のピストン12Aが上向きに移動して開口部11aから一定量毎にシリンダ11A内のフラックスFを吐出する。そのフラックスFは電磁切換弁101Aを介してノズル3に供給され、プリント配線基板Wの半田付け位置Sに塗布される。他方のピストン12Bは下向きに移動し、電磁切換弁101Bを介して貯留タンク2からフラックスFを汲み上げて、開口部11aから一定量毎にフラックスFを吸引しシリンダ11B内に収納する。
【0027】
揺動アーム31がリミットスイッチ102Bに当接すると、その検知信号に基づいて、図3に示すように、電磁切換弁101Bがシリンダ11Bの開口部11aとノズル3とを連通させる位置(b位置)に切り換えられ、電磁切換弁101Aが貯留タンク2とシリンダ11Aの開口部11aとを連通させる位置(b位置)に切り換えられる。同時に、モータ20の回転も逆方向(例えば時計回り)に切り換わり、他方のピストン12Bが上向きに移動して開口部11aから一定量毎にシリンダ11B内のフラックスFを吐出する。そのフラックスFは電磁切換弁101Bを介してノズル3に供給され、プリント配線基板Wの半田付け位置Sに塗布される。一方のピストン12Aは下向きに移動し、電磁切換弁101Aを介して貯留タンク2からフラックスFを汲み上げて、開口部11aから一定量毎にフラックスFを吸引しシリンダ11A内に収納する。
【0028】
そして、揺動アーム31がリミットスイッチ102Aに当接すると、再び図2の工程を繰り返す。以下同様にして、開口部11aからのフラックスFの吐出と吸引とが、フラックス塗布装置100を長時間停止させることなく継続的に行なわれる。
【0029】
なお、揺動アーム31がリミットスイッチ102B(又は102A)に当接して電磁切換弁101A,101Bがb位置(又はa位置)に切り換えられモータ20が時計回り(又は反時計回り)に回転変更されるとき、当初の所定時間(所定回数)にわたり半田付け位置S以外の場所でピストン12B(又は12A)を上向きに移動(空打ち)させることができる。これによって、吸引工程で外気等の気泡Bが混入したとしても、吸引工程終了後で吐出工程開始前に、気泡Bをシリンダ11B(又は11A)から排出(エア抜き)することができる。
【0030】
以上の通り、貯留タンク2内のフラックスFは、シリンジポンプ10A,10Bの開口部11aから吸引されてシリンダ11A,11B内に収納され、シリンダ11A,11B内のフラックスFが開口部11aから所定量毎に吐出してノズル3に供給されて、プリント配線基板Wの半田付け位置Sに塗布される。これによって、一定量のフラックスFを連続的に安定して塗布することができる。したがって、多数の塗布位置を有するプリント配線基板Wの場合でも、吐出量のばらつきに基づく不良品発生率を低下(歩留りを向上)させ、製造設備の複雑化や大型化を防止し、サイクルタイムを短縮することができる。
【0031】
なお、これらの各工程を通じ、貯留タンク2を密閉状にして加圧気体(例えば加圧空気)を導入し、フラックスFの液面に与圧をかけておくことが望ましい。これによって、吸引工程で、シリンジポンプ10A,10Bによる貯留タンク2からの汲み上げが容易になり、気泡Bの混入頻度も低下する。
【0032】
(変形例)
図4は図2の変形例を示す配管図である。図4では、シリンダ11Aの開口部11aと貯留タンク2又はノズル3、シリンダ11Bの開口部11aと貯留タンク2又はノズル3をそれぞれ繋ぐ計4つの管路に、4ポート2位置型の単一の電磁切換弁101が介装されている。したがって、図4では、電磁切換弁101は、シリンダ11Aの開口部11aとノズル3とを連通させ、かつ貯留タンク2とシリンダ11Bの開口部11aとを連通させる位置(a位置)にある。また、揺動アーム31がリミットスイッチ102Bに当接すると、その検知信号に基づいて、図5に示すように、電磁切換弁101は、シリンダ11Bの開口部11aとノズル3とを連通させ、かつ貯留タンク2とシリンダ11Aの開口部11aとを連通させる位置(b位置)に切り換えられる。
【0033】
なお、図4,図5(変形例)において、図2,図3(実施例1)と共通する部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0034】
(実施例2)
図6に本発明に係るシリンジポンプユニットの他の例を示す。図6に示すシリンジポンプユニット1も、液状のフラックスF(液体)が収納されて並列的に配置される一対のシリンジポンプ10A,10Bと、単一の可逆式電動モータ20(駆動源;例えばステッピングモータ)と、モータ20からの駆動力を各々のシリンジポンプ10A,10Bへ同時に動力伝達する伝動機構30とを備えている。
【0035】
図6に示す伝動機構30は、モータ20によって定位置でかつ所定の角度範囲で正逆回転可能なピニオン32(回転体)と、ピニオン32に噛み合って回転運動を直線運動に変換する一対のラック33A,33B(移動体)とを有している。
ラック33A,33Bは、ピストン12A,12Bの基端部12a,12a(下端部)とそれぞれ連結され、モータ20によって直線的に移動される。具体的には、カップリング21を介してモータ20と接続されたボールねじ39(ねじ部材)がピストン12A,12Bと平行状に配置されている。そして、ボールねじ39の雌ねじ部材39aは、一方のラック33Aと連結され、かつピストン12Aと平行状に配置された直線状のガイド39bに摺動可能に着座している。また、他方のラック33Bと連結されたスライダ39cは、ピストン12Bと平行状に配置されたもう1本の直線状のガイド39bに摺動可能に着座している。
【0036】
これによって、ピニオン32の回転変位(回転角)に応じて一対のピストン12A,12Bが軸線方向に沿って互いに逆向きに往復移動することになる。さらに、ボールねじ39の回転角度変位に応じて一対のピストン12A,12Bが軸線方向に沿って互いに逆向きに往復移動するので、フラックスFの1回あたり吐出量をボールねじ39の回転角度変位に対応させてより精密に(例えば100μl/回以下に)調整することができ、一定量のフラックスFを継続的に安定して供給(吐出)することができる。
【0037】
そして、この実施例でも、ガイド39b,39bの軸線をピストン12A,12Bの軸線と一致させれば(ただし、紙面前後方向にはずれている)、精密な定量吐出(分注)や伝動機構30の小型化を図ることができる。そこで、さらにいずれか一方のガイド39bの軸線をボールねじ39の軸線と一致させれば(ただし、紙面前後方向にはずれている)、精密定量吐出や小型化構造を一層促進することができる。なお、ガイド39b,39bは図6に示すガイド棒の他にガイド壁であってもよい。また、簡易的には、モータ20によってピニオン32を直接的に又は他部材を介して間接的に駆動してもよい。さらに、図6(実施例2)のシリンジポンプユニット1を用いて、図2〜図5(実施例1)に示すフラックス塗布装置100を構成することができる。
【0038】
(実施例3)
図7に本発明に係るシリンジポンプユニットのさらに他の例を示す。図7に示すシリンジポンプユニット1も、液状のフラックスF(液体)が収納されて並列的に配置される一対のシリンジポンプ10A,10Bと、単一の可逆式電動モータ20(駆動源;例えばステッピングモータ)と、モータ20からの駆動力を各々のシリンジポンプ10A,10Bへ同時に動力伝達する伝動機構30とを備えている。
【0039】
図7に示す伝動機構30は、モータ20によって定位置でかつ所定の角度範囲で正逆回転可能な一対のプーリ34,34(回転体)と、プーリ34,34に掛け回されたベルト35(移動体;例えばスチールワイヤ入りベルト)に取り付けられ、プーリ34,34の回転運動を直線運動に変換する一対の結合片36A,36B(移動体)とを有している。結合片36A,36Bは、ピストン12A,12Bの基端部12a,12a(下端部)とそれぞれ連結され、モータ20によって直線的に移動される。具体的には、カップリング21を介してモータ20と接続されたボールねじ39(ねじ部材)がピストン12A,12Bと平行状に配置されている。そして、ボールねじ39の雌ねじ部材39aは、一方の結合片36Aと連結され、かつピストン12Aと平行状に配置された直線状のガイド39bに摺動可能に着座している。また、他方の結合片36Bは、ピストン12Bと平行状に配置されたもう1本の直線状のガイド39bに摺動可能に着座している。
【0040】
これによって、プーリ34,34の回転変位(回転角)に応じて一対のピストン12A,12Bが軸線方向に沿って互いに逆向きに往復移動することになる。さらに、ボールねじ39の回転角度変位に応じて一対のピストン12A,12Bが軸線方向に沿って互いに逆向きに往復移動するので、フラックスFの1回あたり吐出量をボールねじ39の回転角度変位に対応させてより精密に(例えば100μl/回以下に)調整することができ、一定量のフラックスFを継続的に安定して供給(吐出)することができる。
【0041】
そして、この実施例では、ガイド39b,39bの軸線をピストン12A,12Bの軸線と一致させ(ただし、紙面前後方向にはずれている)、さらに、一方のガイド39bの軸線をボールねじ39の軸線と一致させてある(ただし、紙面前後方向にはずれている)。これによって、精密定量吐出及び小型化構造を実現している。なお、ガイド39b,39bは図7に示すガイド棒の他にガイド壁であってもよい。また、簡易的には、モータ20によって一方のプーリ34を直接的に又は他部材を介して間接的に駆動してもよい(図8参照)。さらに、図7(実施例3)のシリンジポンプユニット1を用いて、図2〜図5(実施例1)に示すフラックス塗布装置100を構成することができる。
【0042】
(変形例)
図8に図7(実施例3)の変形例を示す。図8に示すシリンジポンプユニット1も、液状のフラックスF(液体)が収納されて並列的に配置される一対のシリンジポンプ10A,10Bと、単一の可逆式電動モータ20(駆動源;例えばステッピングモータ)と、モータ20からの駆動力を各々のシリンジポンプ10A,10Bへ同時に動力伝達する伝動機構30とを備えている。
【0043】
図8に示す伝動機構30は、モータ20によって定位置でかつ所定の角度範囲で正逆回転可能な一対のプーリ34,34(回転体;例えばタイミングプーリ)と、プーリ34,34に掛け回されたベルト35(移動体;例えばタイミングベルト)に取り付けられ、プーリ34,34の回転運動を直線運動に変換する一対の結合片36A,36B(移動体)とを有している。結合片36A,36Bは、ピストン12A,12Bの基端部12a,12a(下端部)とそれぞれ連結され、ピストン12A,12Bを直線的に移動させる。また、モータ20によって、一方のプーリ34が直接的に又は他部材を介して間接的に駆動されている。そして、結合片36A,36Bは、ピストン12A,12Bと平行状に配置された2本の直線状のガイド39b,39bにそれぞれ摺動可能に着座している。
【0044】
これによって、プーリ34,34の回転変位(回転角)に応じて一対のピストン12A,12Bが軸線方向に沿って互いに逆向きに往復移動することになるので、一定量のフラックスFを継続的に安定して供給(吐出)することができる。
【0045】
そして、この実施例でも、ガイド39b,39bの軸線をピストン12A,12Bの軸線と一致させれば(ただし、紙面前後方向にはずれている)、精密な定量吐出(分注)や伝動機構30の小型化を図ることができる。なお、ガイド39b,39bは図8に示すガイド棒の他にガイド壁であってもよい。また、図8(変形例)のシリンジポンプユニット1を用いて、図2〜図5(実施例1)に示すフラックス塗布装置100を構成することができる。
【0046】
(実施例4)
図9に本発明に係るシリンジポンプユニットのさらに他の例を示す。図9に示すシリンジポンプユニット1も、液状のフラックスF(液体)が収納されて並列的に配置される一対のシリンジポンプ10A,10Bと、単一の可逆式電動モータ20(駆動源;例えばステッピングモータ)と、モータ20からの駆動力を各々のシリンジポンプ10A,10Bへ同時に動力伝達する伝動機構30とを備えている。
【0047】
図9に示す伝動機構30は、モータ20によって定位置で正逆回転可能な単一のボールねじ37(ねじ軸)と、ボールねじ37に螺合して往復移動する一対の係合部材38A,38B(移動体)とを有している。係合部材38A,38Bは、ピストン12A,12Bの基端部12a,12a(下端部)とそれぞれ連結され、モータ20によってボールねじ37上を移動する。具体的には、カップリング21を介してモータ20と接続されたボールねじ37がピストン12A,12Bと平行状に配置され、右巻き雄ねじ部37a(雄ねじ部)と左巻き雄ねじ部37b(雄ねじ部)とが別々に区画形成されている。右巻き雄ねじ部37aに螺合する右巻き雌ねじ部38a(雌ねじ部)が形成された係合部材38Aは、ピストン12Aと平行状に配置された直線状のガイド39bに摺動可能に着座している。一方、左巻き雄ねじ部37bに螺合する左巻き雌ねじ部38b(雌ねじ部)が形成された係合部材38Bは、ピストン12Bと平行状に配置されたもう1本の直線状のガイド39bに摺動可能に着座している。
【0048】
これによって、ボールねじ37の回転角度変位に応じて一対のピストン12A,12Bが軸線方向に沿って互いに逆向きに往復移動することになるので、フラックスFの1回あたり吐出量をボールねじ37の回転角度変位に対応させてより精密に(例えば100μl/回以下に)調整することができ、一定量のフラックスFを継続的に安定して供給(吐出)することができる。
【0049】
そして、この実施例でも、ガイド39b,39bの軸線をピストン12A,12Bの軸線と一致させれば(ただし、紙面前後方向にはずれている)、精密な定量吐出(分注)や伝動機構30の小型化を図ることができる。なお、ガイド39b,39bは図9に示すガイド棒の他にガイド壁であってもよい。また、右巻き雄ねじ部37aと左巻き雄ねじ部37bとが別々に形成された一対のボールねじ(ねじ軸)に、対応する巻き方向の右巻き雌ねじ部38a(雌ねじ部)又は左巻き雄ねじ部38b(雌ねじ部)を有する一対の係合部材38A,38B(移動体)をそれぞれ螺合させて構成してもよい。その場合には、単一のモータ20によって一対のボールねじを同期回転させる。さらに、図9(実施例4)のシリンジポンプユニット1を用いて、図2〜図5(実施例1)に示すフラックス塗布装置100を構成することができる。
【0050】
なお、以上の実施例では、シリンジポンプ10A,10Bに液状フラックスFを収納し、シリンジポンプユニット1をフラックス塗布装置100に用いる場合のみについて説明したが、シリンジポンプ10A,10B(シリンジポンプユニット1)をその他の液体(例えば、血液、尿等の分析試料)を扱うその他の装置(例えば、試料分析装置)にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明に係るシリンジポンプユニットの一例を示す説明図。
【図2】図1のシリンジポンプユニットを用いたフラックス塗布装置の一例を示す配管図。
【図3】図2とは異なる作動状態を示す配管図。
【図4】図2の変形例を示す配管図。
【図5】図4とは異なる作動状態を示す配管図。
【図6】本発明に係るシリンジポンプユニットの他の例を示す説明図。
【図7】本発明に係るシリンジポンプユニットのさらに他の例を示す説明図。
【図8】図7の変形例を示す説明図。
【図9】本発明に係るシリンジポンプユニットのさらに他の例を示す説明図。
【図10】従来技術の問題点を示す説明図。
【符号の説明】
【0052】
1 シリンジポンプユニット
2 貯留タンク(貯留部)
3 ノズル
10A,10B シリンジポンプ
11A,11B シリンダ
12A,12B ピストン
20 可逆式電動モータ(駆動源)
30 伝動機構
31 揺動アーム(揺動体)
31a 揺動支軸(支点)
32 ピニオン(回転体)
33A,33B ラック(移動体)
34 プーリ(回転体)
35 ベルト(移動体)
36A,36B 結合片(移動体)
37 ボールねじ(ねじ軸)
37a 右巻き雄ねじ部(雄ねじ部)
37b 左巻き雄ねじ部(雄ねじ部)
38A,38B 係合部材(移動体)
38a 右巻き雌ねじ部(雌ねじ部)
38b 左巻き雌ねじ部(雌ねじ部)
39 ボールねじ(ねじ部材)
39a 雌ねじ部材
39b ガイド
100 フラックス塗布装置
F 液状フラックス(液体)
S 半田付け位置(塗布位置)
W プリント配線基板(ワーク)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フラックス等の液体が収納されるとともにその液体を吐出又は吸引する開口部が一端側に形成されたシリンダと、そのシリンダの他端側から摺動可能に挿入されたピストンとを有し、並列的に配置される一対のシリンジポンプと、
各々のシリンジポンプの前記ピストンとシリンダとを軸線方向に相対移動させて、前記開口部から前記液体を所定量毎に吐出又は吸引させるための単一の駆動源と、
前記ピストンとシリンダとの相対移動方向が前記一対のシリンジポンプで互いに逆方向となって、一方のシリンジポンプの開口部から前記液体を吐出するとき他方のシリンジポンプの開口部から前記液体を吸引するように、前記駆動源からの駆動力を各々のシリンジポンプへ同時に動力伝達する伝動機構と、
を備え、
前記一対のシリンジポンプは、その軸線がそれぞれ上下方向又は斜め上下方向に配置され、かつ前記開口部がそれぞれ前記シリンダの上端部に形成され、
前記ピストンと開口部とが接近する方向に前記ピストンとシリンダとを相対移動させることによって、前記液体の吸引時に混入した外気等の気泡を前記シリンダの上端部に位置する開口部から排出可能であることを特徴とするシリンジポンプユニット。
【請求項2】
前記伝動機構には、中間部を支点とし前記駆動源としての可逆モータによって所定角度範囲にわたり揺動されるとともに、両端部に前記一対のシリンジポンプのピストンがそれぞれ係合される揺動体が備えられ、
その揺動体の揺動変位に応じて前記一対のピストンが前記軸線方向に沿って互いに逆向きに往復移動する請求項1に記載のシリンジポンプユニット。
【請求項3】
前記一対のシリンジポンプは、その軸線が互いに平行状に配置され、
前記揺動体は、前記軸線方向に沿って配置されかつ前記可逆モータによって駆動回転されるねじ部材を介して揺動され、
そのねじ部材の回転角度変位に応じて前記一対のピストンが前記軸線方向に沿って互いに逆向きに往復移動する請求項2に記載のシリンジポンプユニット。
【請求項4】
前記伝動機構は、
前記駆動源としての可逆モータによって所定位置で所定角度範囲にわたり正逆回転される回転体と、
その回転体に係合して回転運動を直線運動に変換するとともに、前記一対のシリンジポンプのピストンにそれぞれ係合される一対の移動体と、を有し、
前記回転体の回転変位に応じて前記一対のピストンが前記軸線方向に沿って互いに逆向きに往復移動する請求項1に記載のシリンジポンプユニット。
【請求項5】
前記一対のシリンジポンプは、その軸線が互いに平行状に配置され、
前記回転体は、前記軸線方向に沿って配置されかつ前記可逆モータによって駆動回転されるねじ部材を介して回転され、
そのねじ部材の回転角度変位に応じて前記一対のピストンが前記軸線方向に沿って互いに逆向きに往復移動する請求項4に記載のシリンジポンプユニット。
【請求項6】
前記伝動機構は、
駆動源としての可逆モータによって所定位置で正逆回転されるとともに、左右異なる巻き方向の雄ねじ部が形成されたねじ軸と、
そのねじ軸の左右の雄ねじ部のいずれか一方に螺合して往復移動するために対応する巻き方向の雌ねじ部が形成されるとともに、前記一対のシリンジポンプのピストンにそれぞれ係合される一対の移動体と、を有し、
前記ねじ軸の回転角度変位に応じて前記一対のピストンが前記軸線方向に沿って互いに逆向きに往復移動する請求項1に記載のシリンジポンプユニット。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか1項に記載のシリンジポンプユニットと、
前記液体として半田付け位置に塗布すべき液状のフラックスを貯留する貯留部と、
その貯留部から前記シリンジポンプを介して供給された前記フラックスを前記半田付け位置に塗布するノズルとを備え、
前記貯留部のフラックスが前記シリンジポンプの開口部から吸引されて前記シリンダ内に収納され、そのシリンダ内のフラックスが前記開口部から所定量毎に吐出して前記ノズルに供給されることを特徴とするフラックス塗布装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−266158(P2006−266158A)
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−84864(P2005−84864)
【出願日】平成17年3月23日(2005.3.23)
【出願人】(000006932)リコーエレメックス株式会社 (708)
【Fターム(参考)】