ステレオカメラ及びステレオカメラの校正方法
【課題】障害物までの距離を測距するステレオカメラが取り付けられたガラスに歪みが発生しても、光軸のずれによる測距精度の低下を抑制する。
【解決手段】フロントガラス10の上部内面に、独立した左右一対のカメラ12L及び12Rを取り付けると共に、カメラ12L及び12Rの間に位置するフロントガラス10の内面に、歪み検出方向が異なるように配置された2つの歪みセンサ16及び18を取り付ける。そして、制御装置20は、歪みセンサ16及び18で検出した歪みA及びBと補正値とを関連付けた補正マップを参照し、カメラ12L及び12Rで撮像された一対の画像について、矩形領域の部分画像を切り出す位置を補正値だけずらすことで、光軸のずれを校正して測距精度の低下を抑制する。
【解決手段】フロントガラス10の上部内面に、独立した左右一対のカメラ12L及び12Rを取り付けると共に、カメラ12L及び12Rの間に位置するフロントガラス10の内面に、歪み検出方向が異なるように配置された2つの歪みセンサ16及び18を取り付ける。そして、制御装置20は、歪みセンサ16及び18で検出した歪みA及びBと補正値とを関連付けた補正マップを参照し、カメラ12L及び12Rで撮像された一対の画像について、矩形領域の部分画像を切り出す位置を補正値だけずらすことで、光軸のずれを校正して測距精度の低下を抑制する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、左右のカメラ映像の視差を利用して障害物までの距離を測距する、ステレオカメラ及びその校正方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ステレオカメラは、所定間隔を隔てて配設された左右一対のカメラ(撮像素子)を有し、左右のカメラ映像の視差から障害物までの距離を測距する。この場合、左右のカメラの光軸がずれると測距精度が低下するため、特開2011−123078号公報(特許文献1)に記載されるように、例えば、アルミニウム合金などのプレート(ステー)で左右のカメラを連結し、光軸がずれないようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−123078号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年では、例えば、車両のバリエーションの多様化を図るため、ガラス面に左右のカメラを独立して貼り付けるステレオカメラが開発されている。ガラス面に左右のカメラを独立して貼り付ける場合、左右のカメラがプレートによって連結されていないことから、ガラスの歪みによって左右のカメラの光軸にずれが生じ、測距精度が低下してしまうおそれがある。ここで、ガラスに歪みが生じる原因としては、例えば、工場ラインでのフロントガラス組付時に発生する応力、乗員の重量バランスで発生する車体の歪み、経年変化で発生する車体の歪みなどが想定される。
【0005】
本発明は、測距精度の低下を抑制した、ステレオカメラ及びその校正方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このため、ガラス面に独立して取り付けられた一対の撮像素子により撮像された一対の画像の位置を、一対の撮像素子の間に位置するガラス面に取り付けられた歪みセンサにより検出されたガラスの歪みに応じて補正する。
【発明の効果】
【0007】
ガラスの歪みに伴って一対の撮像素子の光軸が変化しても、撮像結果の観察位置が動的に校正されるため、測距精度の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】ステレオカメラの一例を示す概要図である。
【図2】歪みセンサの一例を示し、(A)は取付角度の説明図、(B)は取付角度によって変化するセンサ出力の説明図である。
【図3】測距精度に影響を及ぼすフロントガラスの歪み及び歪みセンサの出力を示し、(A)は右斜めの歪みの説明図、(B)は左斜めの歪みの説明図、(C)は左右方向の歪みの説明図である。
【図4】制御装置の内部構造の一例を示すブロック図である。
【図5】補正マップの一例を示す説明図である。
【図6】補正値学習に使用するテクスチャシートの説明図。
【図7】カメラ画像の視差の説明図である。
【図8】補正値学習処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】補正値の技術的意義の説明図である。
【図10】位置ずれ補正処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】位置ずれ補正方法の説明図である。
【図12】ステレオカメラの変形例を示す概要図である。
【図13】歪みセンサの他の配置方法の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付された図面を参照し、本発明を実施するための実施形態について詳述する。
図1は、車両前方の障害物までの距離を測距するステレオカメラの一例を示す。
フロントガラス10の上部内面には、その幅方向(左右方向)に所定距離である基線長b[m]隔てた状態で、左右一対のカメラ12L及び12Rが取り付けられる。左右のカメラ12L及び12Rは、物理的に独立した状態で、例えば、接着剤などを使用して、その筐体がフロントガラス10の内面に取り付けられる。カメラ12L及び12Rは、雨天時などにフロントガラス10が汚れることを考慮し、ワイパ14の払拭エリア10A内に配置される。カメラ12L及び12Rは、例えば、CCD(Charge Coupled Device)などのイメージセンサであって、所定の焦点距離f[m]及び画素ピッチF[m/pixel]を有している。
【0010】
左右のカメラ12L及び12Rの間、即ち、各カメラ12L及び12Rの撮像方向の中心である光軸を結んだ線分上又はその付近には、フロントガラス10の歪みを検出する一対の歪みセンサ16及び18が取り付けられる。歪みセンサ16及び18は、直交する2方向の歪みを検出可能な半導体センサであって、図2(A)に示すように、左右方向に歪みが発生している場合、図示の取付角度を0度として時計周りに回転させると、同図(B)に示すようなセンサ出力(歪み信号)を出力する。
【0011】
フロントガラス10に生じる歪みのうち、左右のカメラ12L及び12Rによる測距精度に影響を及ぼすものは、左右のカメラ12L及び12Rの光軸間の距離である基線長bを変化させる歪みである。この歪みは、図3(A)に示すような右方が上位となった右斜めの歪み、同図(B)に示すような左方が上位となった左斜めの歪み、同図(C)に示すような左右方向の歪みに集約される。ここで、各歪みによる歪みセンサ16及び18のセンサ出力は、歪みセンサ16のセンサ出力を歪みA、歪みセンサ18のセンサ出力を歪みBで表すと、右方のグラフのようになる。なお、右斜めの歪み及び左斜めの歪みは、図3(C)に示す左右方向の歪みに回転が加わったものである。
【0012】
このため、一対の歪みセンサ16及び18のうち、例えば、一方の歪みセンサ16は、その歪み検出方向の1つがフロントガラス10の左右方向を向くように取り付けられ、他方の歪みセンサ18は、その歪み検出方向の1つがフロントガラス10の左右方向に対して所定角度(例えば、45度)回転した状態で取り付けられる。要するに、一対の歪みセンサ16及び18を、歪み検出方向が異なる状態で配置する。一対の歪みセンサ16及び18は、左右のカメラ12L及び12Rの取付位置におけるフロントガラス10の歪みの平均が検出可能な、カメラ12Lと12Rとを結んだ線分の中央に取り付けられることが望ましいが、その配線などを考慮して、一方のカメラの近傍に取り付けるようにしてもよい。但し、検出した歪みを無線で出力可能な歪みセンサであれば、カメラ12Lと12Rとを結んだ線分の中央に取り付けることが容易である。このような歪みセンサとして、特開2006−220574号に記載されているような回転体力学量計測装置が知られている。
【0013】
なお、所定角度で交差する歪み検出方向を有する歪みセンサであれば、カメラ12L及び12Rの間に1つの歪みセンサが取り付けられていればよい。
そして、左右のカメラ12L及び12Rの出力信号(カメラ画像)、及び、一対の歪みセンサ16及び18の出力信号(歪み)は、マイクロコンピュータ又は制御回路などを内蔵した制御装置20に入力される。制御装置20は、フロントガラス10の歪みに基づいてカメラ画像の位置を補正すると共に、補正したカメラ画像に基づいて障害物までの距離を測距する。
【0014】
制御装置20には、図4に示すように、不揮発性メモリとしてのフラッシュROM(Read Only Memory)20Aと、補正値学習部20B(学習手段)と、位置ずれ補正部20C(補正手段)と、障害物測距部20Dと、が備えられている。補正値学習部20B、位置ずれ補正部20C及び障害物測距部20Dは、マイクロコンピュータ又は制御回路によって実現される。
【0015】
フラッシュROM20Aは、左右のカメラ12L及び12Rにより撮像されたカメラ画像の位置を補正するための補正値、具体的には、一方のカメラ画像の位置ずれを補正する補正値(X,Y)が設定された補正マップX及び補正マップYを保持する。補正マップX及び補正マップYは、図5に示すように、一対の歪みセンサ16及び18のうち、一方の歪みセンサが検出した歪みをA、他方の歪みセンサが検出した歪みをBとしたときの補正値X又はYが設定されるものである。本実施形態では、説明の都合上、歪みセンサ16が検出した歪みをA、歪みセンサ18が検出した歪みをBとするが、この逆であってもよい。
【0016】
補正値学習部20Bは、フロントガラス10に外力を作用させて歪みを発生させつつ、図6に示すように、左右のカメラ12L及び12Rにより基準点が付されたテクスチャシート30を撮像し、基準点の位置から補正値(X,Y)を学習する。そして、補正値学習部20Bは、一対の歪みセンサ16及び18の歪み信号A及びBと補正値(X,Y)とを関連付けて、補正マップX及びYに書き込む。なお、補正値(X,Y)の学習方法などの詳細については後述する。
【0017】
位置ずれ補正部20Cは、フラッシュROM20Aに格納された補正マップX及びYを参照し、一対の歪みセンサ16及び18の歪み信号に応じた補正値を用いて、左右のカメラ12L及び12Rにより撮像されたカメラ画像の位置ずれを補正する。なお、カメラ画像の位置ずれ補正方法の詳細についても後述する。
【0018】
障害物測距部20Dは、位置ずれ補正部20Cにより補正された左右のカメラ画像の視差に基づいて、障害物までの距離を測距する。具体的には、障害物測距部20Dは、図7に示すように、左右のカメラ12L及び12Rで撮像した左右のカメラ画像の一方について、例えば、エッジ抽出などで特徴点を抽出する。また、障害物測距部20Dは、例えば、パターンマッチングを行うことで、左右のカメラ画像の他方について、特徴点に該当する部分を抽出する。そして、障害物測距部20Dは、カメラ画像の特徴点の位置偏差(Xb−Xa)から、視差δ[pixel](=F(Xb−Xa)、F:画素ピッチ)を求め、次式を使用して障害物までの距離Zを算出する。
Z=bf/δ (b:基線長、f:焦点距離)
【0019】
図8は、制御装置20において、例えば、外部から学習指示が入力されたことを契機として、補正値学習部20Bが実行する、補正値学習処理の一例を示す。なお、補正値学習処理と並行して、作業者が、フロントガラス10に取り付けたカメラ12L及び12Rをテクスチャシート30に対向させつつ、フロントガラス10に対して多方向に外力を作用させるものとする。ここで、フロントガラス10は、ここに外力を作用させ易くするため、車体に取り付ける前の単独状態であることが望ましい。
【0020】
ステップ1(図では「S1」と略記する。以下同様。)では、補正値学習部20Bが、歪みセンサ16から歪みAを読み込むと共に、歪みセンサ18から歪みBを読み込む。
ステップ2では、補正値学習部20Bが、左右のカメラ12L及び12Rからカメラ画像を夫々読み込む。そして、補正値学習部20Bは、例えば、左右のカメラ画像を解析することで、カメラ画像(R)における基準点の位置座標(XR,YR)、及び、カメラ画像(L)における基準点の位置座標(XL,YL)を求める。
【0021】
ステップ3では、補正値学習部20Bが、例えば、「X=XR−XL,Y=YR−YL」という式から、補正値(X,Y)を算出する。ここで、補正値(X,Y)は、図9に示すように、カメラ画像(R)とカメラ画像(L)とのずれを表す。
【0022】
ステップ4では、補正値学習部20Bが、補正マップX及びYについて、歪みA及びBにより特定される区画に補正値X及びYを夫々書き込むことで、補正値を記録する。なお、歪みA及びBにより特定される区画に補正値が既に記録されている場合には、例えば、記録済みの補正値と補正値X及びYとの相加平均を記録すればよい。
【0023】
ステップ5では、補正値学習部20Bが、例えば、補正マップX及びYのすべての区画に補正値が書き込まれた否かを介して、補正値の学習が完了したか否かを判定する。そして、補正値学習部20Bは、補正値の学習が完了したと判定すれば処理を終了させる一方(Yes)、補正値の学習が完了していないと判定すれば処理をステップ1へと戻す(No)。
【0024】
かかる補正値学習処理によれば、フロントガラス10に実際に外力を作用させて歪みを生じさせた状態で、左右のカメラ画像の位置ずれと歪みとを関連付けた、補正マップX及びYが学習される。このため、フロントガラス10の個々のばらつきを考慮した、補正値を得ることができる。
【0025】
図10は、フロントガラス10が車体に取り付けられた状態で、制御装置20が起動されたことを契機として、位置ずれ補正部20Cが所定時間ごとに繰り返し実行する、位置ずれ補正処理の一例を示す。なお、位置ずれ補正処理を実行する所定時間は、例えば、車両前方に位置する障害物までの距離を測距する時間間隔とすればよい。
【0026】
ステップ11では、位置ずれ補正部20Cが、歪みセンサ16から歪みAを読み込むと共に、歪みセンサ18から歪みBを読み込む。
ステップ12では、位置ずれ補正部20Cが、左右のカメラ12L及び12Rからカメラ画像を夫々読み込む。
【0027】
ステップ13では、位置ずれ補正部20Cが、フラッシュROM20Aの補正マップX及びYを参照し、歪みA及びBで特定される区画から補正値(X,Y)を読み込む。
ステップ14では、位置ずれ補正部20Cが、図11に示すように、カメラ画像(L)について、例えば、所定位置から所定の幅W及び高さHを有する矩形領域40の部分画像を切り出して障害物測距部20Dに出力する。また、位置ずれ補正部20Cが、図11に示すように、カメラ画像(R)について、例えば、所定位置を補正値(X,Y)だけ平行移動した位置から、矩形領域40の部分画像を切り出して障害物測距部20Dに出力する。
【0028】
かかる位置ずれ補正処理によれば、左右のカメラ12L及び12Rにより撮像されたカメラ画像(L)及び(R)について、フロントガラス10に生じている歪みA及びBに関連付けられた補正量(X,Y)に基づいて、カメラ12L及び12Rの光軸のずれを打ち消した部分画像が切り出される。そして、この切り出された部分画像に基づいて、障害物測距部20Dが障害物までの距離を算出する。従って、フロントガラス10に歪みが生じ、左右のカメラ12L及び12Rの光軸が変化していても、障害物までの測距精度を向上させることができる。
【0029】
ステレオカメラは、図12に示すように、軽量なプラスチック材などからなる透明プレート50に対して、左右のカメラ12L及び12R並びに一対の歪みセンサ16及び18を取り付けたアセンブリとしてもよい。この場合には、このアセンブリに対して外力を作用させて歪みを発生させつつ、補正値学習処理を実行する。そして、補正値学習処理が完了したステレオカメラを、例えば、接着剤などでフロントガラス10の上部内面に取り付ける。要するに、左右のカメラ12L及び12R並びに一対の歪みセンサ16及び18は、透明プレート50を介在させて、フロントガラス10に取り付けられる。
【0030】
このようにすれば、車両60の組立ラインにおいて、補正値が学習済みであるステレオカメラを取り付ければよく、組立時間の短縮を図ることができる。また、透明プレート50はフロントガラス10より小さいため、ここに外力を作用させる労力が少なくて済み、作業者の労力を軽減することができる。
【0031】
なお、フロントガラス10又は透明プレート50に取り付ける歪みセンサ16及び18は、1組に限らず、図13に示すように、左右のカメラ12L及び12Rの近傍に2組取り付けるようにしてもよい。この場合には、各カメラについて、その近傍に取り付けられた一対の歪みセンサの歪み信号を使用して、補正値学習処理及び位置ずれ補正処理を実行すればよい。また、2組の歪みセンサを使用する場合には、必ずしも、左右のカメラ12L及び12Rの間に歪みセンサを配置する必要はなく、各カメラ12L及び12Rの外方などの近傍に配置されていてもよい。
【0032】
ステレオカメラは、車両のフロントガラス10に限らず、例えば、リヤガラスなどに取り付けるようにしてもよい。要するに、ステレオカメラの前方に位置する障害物までの距離を測距する必要がある場所であれば、透明であることを条件として、どこに取り付けてもよい。
【符号の説明】
【0033】
10 フロントガラス
12L,12R カメラ
16 歪みセンサ
18 歪みセンサ
20 制御装置
20A フラッシュROM
20B 補正値学習部(学習手段)
20C 位置ずれ補正部(補正手段)
30 テクスチャシート
40 矩形領域
50 透明プレート
60 車両
【技術分野】
【0001】
本発明は、左右のカメラ映像の視差を利用して障害物までの距離を測距する、ステレオカメラ及びその校正方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ステレオカメラは、所定間隔を隔てて配設された左右一対のカメラ(撮像素子)を有し、左右のカメラ映像の視差から障害物までの距離を測距する。この場合、左右のカメラの光軸がずれると測距精度が低下するため、特開2011−123078号公報(特許文献1)に記載されるように、例えば、アルミニウム合金などのプレート(ステー)で左右のカメラを連結し、光軸がずれないようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−123078号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年では、例えば、車両のバリエーションの多様化を図るため、ガラス面に左右のカメラを独立して貼り付けるステレオカメラが開発されている。ガラス面に左右のカメラを独立して貼り付ける場合、左右のカメラがプレートによって連結されていないことから、ガラスの歪みによって左右のカメラの光軸にずれが生じ、測距精度が低下してしまうおそれがある。ここで、ガラスに歪みが生じる原因としては、例えば、工場ラインでのフロントガラス組付時に発生する応力、乗員の重量バランスで発生する車体の歪み、経年変化で発生する車体の歪みなどが想定される。
【0005】
本発明は、測距精度の低下を抑制した、ステレオカメラ及びその校正方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このため、ガラス面に独立して取り付けられた一対の撮像素子により撮像された一対の画像の位置を、一対の撮像素子の間に位置するガラス面に取り付けられた歪みセンサにより検出されたガラスの歪みに応じて補正する。
【発明の効果】
【0007】
ガラスの歪みに伴って一対の撮像素子の光軸が変化しても、撮像結果の観察位置が動的に校正されるため、測距精度の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】ステレオカメラの一例を示す概要図である。
【図2】歪みセンサの一例を示し、(A)は取付角度の説明図、(B)は取付角度によって変化するセンサ出力の説明図である。
【図3】測距精度に影響を及ぼすフロントガラスの歪み及び歪みセンサの出力を示し、(A)は右斜めの歪みの説明図、(B)は左斜めの歪みの説明図、(C)は左右方向の歪みの説明図である。
【図4】制御装置の内部構造の一例を示すブロック図である。
【図5】補正マップの一例を示す説明図である。
【図6】補正値学習に使用するテクスチャシートの説明図。
【図7】カメラ画像の視差の説明図である。
【図8】補正値学習処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】補正値の技術的意義の説明図である。
【図10】位置ずれ補正処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】位置ずれ補正方法の説明図である。
【図12】ステレオカメラの変形例を示す概要図である。
【図13】歪みセンサの他の配置方法の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付された図面を参照し、本発明を実施するための実施形態について詳述する。
図1は、車両前方の障害物までの距離を測距するステレオカメラの一例を示す。
フロントガラス10の上部内面には、その幅方向(左右方向)に所定距離である基線長b[m]隔てた状態で、左右一対のカメラ12L及び12Rが取り付けられる。左右のカメラ12L及び12Rは、物理的に独立した状態で、例えば、接着剤などを使用して、その筐体がフロントガラス10の内面に取り付けられる。カメラ12L及び12Rは、雨天時などにフロントガラス10が汚れることを考慮し、ワイパ14の払拭エリア10A内に配置される。カメラ12L及び12Rは、例えば、CCD(Charge Coupled Device)などのイメージセンサであって、所定の焦点距離f[m]及び画素ピッチF[m/pixel]を有している。
【0010】
左右のカメラ12L及び12Rの間、即ち、各カメラ12L及び12Rの撮像方向の中心である光軸を結んだ線分上又はその付近には、フロントガラス10の歪みを検出する一対の歪みセンサ16及び18が取り付けられる。歪みセンサ16及び18は、直交する2方向の歪みを検出可能な半導体センサであって、図2(A)に示すように、左右方向に歪みが発生している場合、図示の取付角度を0度として時計周りに回転させると、同図(B)に示すようなセンサ出力(歪み信号)を出力する。
【0011】
フロントガラス10に生じる歪みのうち、左右のカメラ12L及び12Rによる測距精度に影響を及ぼすものは、左右のカメラ12L及び12Rの光軸間の距離である基線長bを変化させる歪みである。この歪みは、図3(A)に示すような右方が上位となった右斜めの歪み、同図(B)に示すような左方が上位となった左斜めの歪み、同図(C)に示すような左右方向の歪みに集約される。ここで、各歪みによる歪みセンサ16及び18のセンサ出力は、歪みセンサ16のセンサ出力を歪みA、歪みセンサ18のセンサ出力を歪みBで表すと、右方のグラフのようになる。なお、右斜めの歪み及び左斜めの歪みは、図3(C)に示す左右方向の歪みに回転が加わったものである。
【0012】
このため、一対の歪みセンサ16及び18のうち、例えば、一方の歪みセンサ16は、その歪み検出方向の1つがフロントガラス10の左右方向を向くように取り付けられ、他方の歪みセンサ18は、その歪み検出方向の1つがフロントガラス10の左右方向に対して所定角度(例えば、45度)回転した状態で取り付けられる。要するに、一対の歪みセンサ16及び18を、歪み検出方向が異なる状態で配置する。一対の歪みセンサ16及び18は、左右のカメラ12L及び12Rの取付位置におけるフロントガラス10の歪みの平均が検出可能な、カメラ12Lと12Rとを結んだ線分の中央に取り付けられることが望ましいが、その配線などを考慮して、一方のカメラの近傍に取り付けるようにしてもよい。但し、検出した歪みを無線で出力可能な歪みセンサであれば、カメラ12Lと12Rとを結んだ線分の中央に取り付けることが容易である。このような歪みセンサとして、特開2006−220574号に記載されているような回転体力学量計測装置が知られている。
【0013】
なお、所定角度で交差する歪み検出方向を有する歪みセンサであれば、カメラ12L及び12Rの間に1つの歪みセンサが取り付けられていればよい。
そして、左右のカメラ12L及び12Rの出力信号(カメラ画像)、及び、一対の歪みセンサ16及び18の出力信号(歪み)は、マイクロコンピュータ又は制御回路などを内蔵した制御装置20に入力される。制御装置20は、フロントガラス10の歪みに基づいてカメラ画像の位置を補正すると共に、補正したカメラ画像に基づいて障害物までの距離を測距する。
【0014】
制御装置20には、図4に示すように、不揮発性メモリとしてのフラッシュROM(Read Only Memory)20Aと、補正値学習部20B(学習手段)と、位置ずれ補正部20C(補正手段)と、障害物測距部20Dと、が備えられている。補正値学習部20B、位置ずれ補正部20C及び障害物測距部20Dは、マイクロコンピュータ又は制御回路によって実現される。
【0015】
フラッシュROM20Aは、左右のカメラ12L及び12Rにより撮像されたカメラ画像の位置を補正するための補正値、具体的には、一方のカメラ画像の位置ずれを補正する補正値(X,Y)が設定された補正マップX及び補正マップYを保持する。補正マップX及び補正マップYは、図5に示すように、一対の歪みセンサ16及び18のうち、一方の歪みセンサが検出した歪みをA、他方の歪みセンサが検出した歪みをBとしたときの補正値X又はYが設定されるものである。本実施形態では、説明の都合上、歪みセンサ16が検出した歪みをA、歪みセンサ18が検出した歪みをBとするが、この逆であってもよい。
【0016】
補正値学習部20Bは、フロントガラス10に外力を作用させて歪みを発生させつつ、図6に示すように、左右のカメラ12L及び12Rにより基準点が付されたテクスチャシート30を撮像し、基準点の位置から補正値(X,Y)を学習する。そして、補正値学習部20Bは、一対の歪みセンサ16及び18の歪み信号A及びBと補正値(X,Y)とを関連付けて、補正マップX及びYに書き込む。なお、補正値(X,Y)の学習方法などの詳細については後述する。
【0017】
位置ずれ補正部20Cは、フラッシュROM20Aに格納された補正マップX及びYを参照し、一対の歪みセンサ16及び18の歪み信号に応じた補正値を用いて、左右のカメラ12L及び12Rにより撮像されたカメラ画像の位置ずれを補正する。なお、カメラ画像の位置ずれ補正方法の詳細についても後述する。
【0018】
障害物測距部20Dは、位置ずれ補正部20Cにより補正された左右のカメラ画像の視差に基づいて、障害物までの距離を測距する。具体的には、障害物測距部20Dは、図7に示すように、左右のカメラ12L及び12Rで撮像した左右のカメラ画像の一方について、例えば、エッジ抽出などで特徴点を抽出する。また、障害物測距部20Dは、例えば、パターンマッチングを行うことで、左右のカメラ画像の他方について、特徴点に該当する部分を抽出する。そして、障害物測距部20Dは、カメラ画像の特徴点の位置偏差(Xb−Xa)から、視差δ[pixel](=F(Xb−Xa)、F:画素ピッチ)を求め、次式を使用して障害物までの距離Zを算出する。
Z=bf/δ (b:基線長、f:焦点距離)
【0019】
図8は、制御装置20において、例えば、外部から学習指示が入力されたことを契機として、補正値学習部20Bが実行する、補正値学習処理の一例を示す。なお、補正値学習処理と並行して、作業者が、フロントガラス10に取り付けたカメラ12L及び12Rをテクスチャシート30に対向させつつ、フロントガラス10に対して多方向に外力を作用させるものとする。ここで、フロントガラス10は、ここに外力を作用させ易くするため、車体に取り付ける前の単独状態であることが望ましい。
【0020】
ステップ1(図では「S1」と略記する。以下同様。)では、補正値学習部20Bが、歪みセンサ16から歪みAを読み込むと共に、歪みセンサ18から歪みBを読み込む。
ステップ2では、補正値学習部20Bが、左右のカメラ12L及び12Rからカメラ画像を夫々読み込む。そして、補正値学習部20Bは、例えば、左右のカメラ画像を解析することで、カメラ画像(R)における基準点の位置座標(XR,YR)、及び、カメラ画像(L)における基準点の位置座標(XL,YL)を求める。
【0021】
ステップ3では、補正値学習部20Bが、例えば、「X=XR−XL,Y=YR−YL」という式から、補正値(X,Y)を算出する。ここで、補正値(X,Y)は、図9に示すように、カメラ画像(R)とカメラ画像(L)とのずれを表す。
【0022】
ステップ4では、補正値学習部20Bが、補正マップX及びYについて、歪みA及びBにより特定される区画に補正値X及びYを夫々書き込むことで、補正値を記録する。なお、歪みA及びBにより特定される区画に補正値が既に記録されている場合には、例えば、記録済みの補正値と補正値X及びYとの相加平均を記録すればよい。
【0023】
ステップ5では、補正値学習部20Bが、例えば、補正マップX及びYのすべての区画に補正値が書き込まれた否かを介して、補正値の学習が完了したか否かを判定する。そして、補正値学習部20Bは、補正値の学習が完了したと判定すれば処理を終了させる一方(Yes)、補正値の学習が完了していないと判定すれば処理をステップ1へと戻す(No)。
【0024】
かかる補正値学習処理によれば、フロントガラス10に実際に外力を作用させて歪みを生じさせた状態で、左右のカメラ画像の位置ずれと歪みとを関連付けた、補正マップX及びYが学習される。このため、フロントガラス10の個々のばらつきを考慮した、補正値を得ることができる。
【0025】
図10は、フロントガラス10が車体に取り付けられた状態で、制御装置20が起動されたことを契機として、位置ずれ補正部20Cが所定時間ごとに繰り返し実行する、位置ずれ補正処理の一例を示す。なお、位置ずれ補正処理を実行する所定時間は、例えば、車両前方に位置する障害物までの距離を測距する時間間隔とすればよい。
【0026】
ステップ11では、位置ずれ補正部20Cが、歪みセンサ16から歪みAを読み込むと共に、歪みセンサ18から歪みBを読み込む。
ステップ12では、位置ずれ補正部20Cが、左右のカメラ12L及び12Rからカメラ画像を夫々読み込む。
【0027】
ステップ13では、位置ずれ補正部20Cが、フラッシュROM20Aの補正マップX及びYを参照し、歪みA及びBで特定される区画から補正値(X,Y)を読み込む。
ステップ14では、位置ずれ補正部20Cが、図11に示すように、カメラ画像(L)について、例えば、所定位置から所定の幅W及び高さHを有する矩形領域40の部分画像を切り出して障害物測距部20Dに出力する。また、位置ずれ補正部20Cが、図11に示すように、カメラ画像(R)について、例えば、所定位置を補正値(X,Y)だけ平行移動した位置から、矩形領域40の部分画像を切り出して障害物測距部20Dに出力する。
【0028】
かかる位置ずれ補正処理によれば、左右のカメラ12L及び12Rにより撮像されたカメラ画像(L)及び(R)について、フロントガラス10に生じている歪みA及びBに関連付けられた補正量(X,Y)に基づいて、カメラ12L及び12Rの光軸のずれを打ち消した部分画像が切り出される。そして、この切り出された部分画像に基づいて、障害物測距部20Dが障害物までの距離を算出する。従って、フロントガラス10に歪みが生じ、左右のカメラ12L及び12Rの光軸が変化していても、障害物までの測距精度を向上させることができる。
【0029】
ステレオカメラは、図12に示すように、軽量なプラスチック材などからなる透明プレート50に対して、左右のカメラ12L及び12R並びに一対の歪みセンサ16及び18を取り付けたアセンブリとしてもよい。この場合には、このアセンブリに対して外力を作用させて歪みを発生させつつ、補正値学習処理を実行する。そして、補正値学習処理が完了したステレオカメラを、例えば、接着剤などでフロントガラス10の上部内面に取り付ける。要するに、左右のカメラ12L及び12R並びに一対の歪みセンサ16及び18は、透明プレート50を介在させて、フロントガラス10に取り付けられる。
【0030】
このようにすれば、車両60の組立ラインにおいて、補正値が学習済みであるステレオカメラを取り付ければよく、組立時間の短縮を図ることができる。また、透明プレート50はフロントガラス10より小さいため、ここに外力を作用させる労力が少なくて済み、作業者の労力を軽減することができる。
【0031】
なお、フロントガラス10又は透明プレート50に取り付ける歪みセンサ16及び18は、1組に限らず、図13に示すように、左右のカメラ12L及び12Rの近傍に2組取り付けるようにしてもよい。この場合には、各カメラについて、その近傍に取り付けられた一対の歪みセンサの歪み信号を使用して、補正値学習処理及び位置ずれ補正処理を実行すればよい。また、2組の歪みセンサを使用する場合には、必ずしも、左右のカメラ12L及び12Rの間に歪みセンサを配置する必要はなく、各カメラ12L及び12Rの外方などの近傍に配置されていてもよい。
【0032】
ステレオカメラは、車両のフロントガラス10に限らず、例えば、リヤガラスなどに取り付けるようにしてもよい。要するに、ステレオカメラの前方に位置する障害物までの距離を測距する必要がある場所であれば、透明であることを条件として、どこに取り付けてもよい。
【符号の説明】
【0033】
10 フロントガラス
12L,12R カメラ
16 歪みセンサ
18 歪みセンサ
20 制御装置
20A フラッシュROM
20B 補正値学習部(学習手段)
20C 位置ずれ補正部(補正手段)
30 テクスチャシート
40 矩形領域
50 透明プレート
60 車両
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定距離を隔てつつ、ガラス面に独立して取り付けられる一対の撮像素子と、
前記一対の撮像素子の間に位置するガラス面に取り付けられ、前記ガラスに生じた歪みを検出する歪みセンサと、
前記一対の撮像素子により撮像された一対の画像の位置を、前記歪みセンサにより検出された歪みに応じて補正する補正手段と、
を有することを特徴とするステレオカメラ。
【請求項2】
前記補正手段は、前記一対の画像の一方について、所定位置から所定の幅及び高さを有する矩形領域の部分画像を切り出す一方、前記一対の画像の他方について、前記所定位置を前記歪みに応じた補正値だけ平行移動した位置から前記矩形領域の部分画像を切り出すことで、前記一対の画像の位置を補正する、ことを特徴とする請求項1に記載のステレオカメラ。
【請求項3】
前記ガラスの歪みと前記補正値とを関連付けて保持する補正マップを更に有し、
前記補正手段は、前記補正マップを参照し、前記歪みセンサにより検出された歪みに応じた補正値を決定する、ことを特徴とする請求項2に記載のステレオカメラ。
【請求項4】
前記補正マップは、前記一対の撮像素子を結んだ線分が延びる第1の方向と、前記第1の方向に対して直交する第2の方向と、について前記補正値を夫々保持する、ことを特徴とする請求項3に記載のステレオカメラ。
【請求項5】
前記歪みセンサは、歪み検出方向が異なるように配置された、一対のセンサからなる、ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載のステレオカメラ。
【請求項6】
前記歪みセンサは、前記一対の撮像素子を結んだ線分の中央付近に配置されている、ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載のステレオカメラ。
【請求項7】
前記左右一対の撮像素子及び前記歪みセンサは、透明なプレートを介在させて、前記ガラス面に取り付けられている、ことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載のステレオカメラ。
【請求項8】
前記ガラスは、車両のフロントガラスであって、
前記一対の撮像素子は、前記フロントガラスの上部内面に車幅方向に沿って配置されている、ことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1つに記載のステレオカメラ。
【請求項9】
前記一対の撮像素子により撮像された一対の画像における基準点のずれから、前記補正マップを学習する学習手段を更に有する、ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のステレオカメラ。
【請求項10】
ガラス面に独立して取り付けられた一対の撮像素子により撮像された一対の画像の位置を、前記一対の撮像素子の間に位置するガラス面に取り付けられた歪みセンサにより検出されたガラスの歪みに応じて補正する、ことを特徴とするステレオカメラの校正方法。
【請求項1】
所定距離を隔てつつ、ガラス面に独立して取り付けられる一対の撮像素子と、
前記一対の撮像素子の間に位置するガラス面に取り付けられ、前記ガラスに生じた歪みを検出する歪みセンサと、
前記一対の撮像素子により撮像された一対の画像の位置を、前記歪みセンサにより検出された歪みに応じて補正する補正手段と、
を有することを特徴とするステレオカメラ。
【請求項2】
前記補正手段は、前記一対の画像の一方について、所定位置から所定の幅及び高さを有する矩形領域の部分画像を切り出す一方、前記一対の画像の他方について、前記所定位置を前記歪みに応じた補正値だけ平行移動した位置から前記矩形領域の部分画像を切り出すことで、前記一対の画像の位置を補正する、ことを特徴とする請求項1に記載のステレオカメラ。
【請求項3】
前記ガラスの歪みと前記補正値とを関連付けて保持する補正マップを更に有し、
前記補正手段は、前記補正マップを参照し、前記歪みセンサにより検出された歪みに応じた補正値を決定する、ことを特徴とする請求項2に記載のステレオカメラ。
【請求項4】
前記補正マップは、前記一対の撮像素子を結んだ線分が延びる第1の方向と、前記第1の方向に対して直交する第2の方向と、について前記補正値を夫々保持する、ことを特徴とする請求項3に記載のステレオカメラ。
【請求項5】
前記歪みセンサは、歪み検出方向が異なるように配置された、一対のセンサからなる、ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載のステレオカメラ。
【請求項6】
前記歪みセンサは、前記一対の撮像素子を結んだ線分の中央付近に配置されている、ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載のステレオカメラ。
【請求項7】
前記左右一対の撮像素子及び前記歪みセンサは、透明なプレートを介在させて、前記ガラス面に取り付けられている、ことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載のステレオカメラ。
【請求項8】
前記ガラスは、車両のフロントガラスであって、
前記一対の撮像素子は、前記フロントガラスの上部内面に車幅方向に沿って配置されている、ことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1つに記載のステレオカメラ。
【請求項9】
前記一対の撮像素子により撮像された一対の画像における基準点のずれから、前記補正マップを学習する学習手段を更に有する、ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のステレオカメラ。
【請求項10】
ガラス面に独立して取り付けられた一対の撮像素子により撮像された一対の画像の位置を、前記一対の撮像素子の間に位置するガラス面に取り付けられた歪みセンサにより検出されたガラスの歪みに応じて補正する、ことを特徴とするステレオカメラの校正方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−72839(P2013−72839A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−214121(P2011−214121)
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(509186579)日立オートモティブシステムズ株式会社 (2,205)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(509186579)日立オートモティブシステムズ株式会社 (2,205)
【Fターム(参考)】
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