スペクトル分析に適合する配置
スペクトル分析に適合する配置Aは、光投射手段10、2aと、測定セルとして使い光学測定距離Lを規定する空洞状の限定空間11と、前記光投射手段10から前記光学距離Lを通る電磁波4を検出する光検出手段12と、少なくとも前記光検出手段12に接続しスペクトル分析を行うユニット13とを備える。光投射手段からの電磁波のビームは異なった入射角で光学帯域フィルタを通過するようにされる。フィルタは入射角に依存して波長を透過させるような構造にされる。第1の選択波長成分は第2の選択波長成分から分離され、それぞれは光電手段3b、3b’で受光される。前記ユニットはこのような各波長成分の発生電磁波強度を検出し計算するように構成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に電磁波の評価に適合する配置に関する。
特に本発明は波長のスペクトル分析に適合する配置に関するものであり、波長が互いに接近する波長成分および/またはスペクトル要素の光強度をスペクトル分析する簡単で低コストの方法になることが分かった。
【0002】
発明の実際の適用は、前記評価に適合するガス試料の存在および濃度を決定するためにガスメーターに関して以下に記載する。
このようなガス適合配置には、電磁波に適合する光投射手段と、前記測定に有効な光学測定距離を規定するためにガス試料の測定セルおよび測定通路として使われる空洞と、前記光投射手段から前記光学測定距離を通過する前記電磁波を検出するのに適合する光検出手段と、少なくとも前記光検出手段に接続されスペクトル分析を行うのに適合するユニットとが含まれる。
【0003】
電磁波を検出する前記手段はスペクトル領域の電磁波に適合し光電感応する。スペクトル領域の選択波長成分またはスペクトル要素はスペクトル要素の相対電磁波強度決定のためスペクトル分析を行う前記ユニットにおける分析の対象となる。
【0004】
本技術範囲内において、以前から公知の光投射手段および光検出手段と、スペクトル分析を行うユニットと、このユニットに接続または関連し結果を示す表示ユニットが使用される。したがって、これらの手段、ユニットおよび表示ユニットは構造配置に関するこの適用においては、詳細に調査し解明する対象にはならない。
【背景技術】
【0005】
上記技術範囲および性質に関する方法、配置および構造は以前から複数の異なった形態で公知である。
本発明に関係する背景技術および技術分野の第1の例として、電磁波に適合する光投射手段と、光学測定距離または通路を規定するために測定セルとして使用される空洞状の限定空間と、前記光投射手段から前記光学測定距離を通過する前記電磁波用の光検知手段と、少なくとも光電検出器の形の光検出手段に接続されたガス試料のスペクトル分析を行うユニットとを備えたガス試料のスペクトル分析に適合する配置が挙げられる。
【0006】
電磁波を検出する前記検出手段はスペクトル領域内の電磁波に光電感応する。スペクトル領域の選択波長成分またはスペクトル要素は、スペクトル分析を行うユニット内で関連波長部分に対するスペクトル要素の相対放射強度を決定するために分析の対象となる。
【0007】
ここではUS特許のUS-5,009,493-A、ドイツ特許のDE-4 110 653-A1、US特許のUS-5,268,782-AおよびUS特許のUS-4,029,521-Aが参照される。
基準ガス試料を分析するここに示す配置のさらに特定の第1に例として、ガスセンサに適合する検出器の製造方法とこの方法で製造した検出器とからなる国際特許出願、PCT/SE99/00145(WO99/41592)の内容が挙げられる。
【0008】
ここに参照される配置の特定の第2の例として、出願番号WO97/18460の国際特許出願の内容が挙げられる。
ここに参照される配置の特定の第3の例として、出願番号WO98/09152の国際特許出願の内容が挙げられる。
【0009】
さらに、出願番号WO01/81901の国際特許出願の内容が挙げられる。
本発明に関連する特性を考慮すると、異なった種類の光学帯域フィルタであることに注目される。
【0010】
波長域の広い電磁波または光を帯域フィルタに直角に供給し、評価する狭い波長域または波長帯の強度を検出器によって決定するために、選択した狭い波長域を光電検出器に透過させる条件をフィルタ内につくることは公知である。
【0011】
このような帯域フィルタは前記直角から外れる角度範囲内に電磁波または光を供給することもでき、このような帯域フィルタは別の選択された狭い波長域または波長帯を通す必要条件をつくるようこのように構造および/または設計される。
【0012】
このような帯域フィルタは前記帯域フィルタに入って通過する電磁波の選択された入射角および出射角に依存して波長通路を提供することができる。
本発明の重要な性質を考慮すると、特許出願JP-H07-128231-A1の内容が挙げられる。
【0013】
この特許出願は赤外線ガス検出器の構造を開示し、簡単な構造の赤外線ガス検出器を備え、被検出空間内の妨害ガスの発生および増加をモニターしながら被検出ガスの発生および増加を検出するものである。
【0014】
この構造は、干渉フィルタ(6)の透過率が最大になる波長が入射角に依存する性質を利用して、被検出ガス発生および増加を干渉フィルタに垂直に入射する光(12)を用いて検出し、妨害ガスの発生および増加を干渉フィルタ(6)に入射角で入射する光(13)を用いて検出する。
【0015】
使用される光センサ(7,8)はそれぞれ波長を受け、回路(9)によってこれら2つの波長はユニット(10)におけるさらなる処理のため単一の波長に組み合わされる(互いに加えて)。
【0016】
先行技術には高分解能測定システムにおける波長変化を測定する方法および装置も含まれる(US-2004/0057041-A1)。
さらに詳しく言うと、この特許出願には放射源の波長関連特性を測定する方法および装置が含まれる。
【0017】
2つのビームはほぼ同一のフィルタを異なった角度で通過し、出力および/または温度変動に関して類似の動作をする2つの異なった出力信号(132,136)を生成する。
さまざまな実施形態において、2つのビーム(106,107)は単一フィルタの2つの部分を通って透過する。
【0018】
入射する電磁波を第1のビームと第2のビームに分割するフィルタに回折格子を取り付けることができる。ビームはこのようにフィルタを異なった角度で通過し、共通のモードエラーおよび出力変動を補正するために組み合わされる2つの出力信号を生成する。
【0019】
極度に小さい寸法と高分解能が達成でき、1つまたは複数の検出器も使われる。
さらにフィルタ温度感度も直接温度測定に基づき、または最初の2つのビームに使用した温度依存性の異なるフィルタを介した2つの追加ビームからの出力に基づき補正される。
【0020】
または、フィルタを通過するビームの角度は温度変化を補正するために物理的に調整することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0021】
【特許文献1】US-5,009,493-A
【特許文献2】DE-4 110 653-A1
【特許文献3】US-5,268,782-A
【特許文献4】US-4,029,521-A
【特許文献5】PCT/SE99/00145(WO99/41592)
【特許文献6】WO97/18460
【特許文献7】WO98/09152
【特許文献8】WO01/81901
【特許文献9】JP-H07-128231-A1
【特許文献10】US-2004/0057041-A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
当該技術分野の専門家が1つ以上の技術的課題を提供するために実施しなければならない技術的考察の1つは、最初にとるべき手段および/または一連の手段についての必要な洞察であり、他の1つはこれを考慮して必要となる手段の必要な選択であることを考えると、以下の技術的課題は本発明の対象を生み出すのに関連する。
【0023】
前述した最近の技術的観点を考慮すると、関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性を解釈できることが技術的課題として見なされるべきであり、スペクトル分析に適合する配置で、一般的な適用においては1つの帯域フィルタからの電磁波または光の強度をスペクトル分析し、特殊な適用においてはガス試料を制限範囲内でスペクトル分析する簡単で低コストの方法を提供することが必要となる。
【0024】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、ガス試料を分析する後者の適用において、これを、測定セルとして使われ光学測定距離またはガス試料を通す通路を規定できるようにされ電磁波に適合する光投射手段のため測定セルとして使われる空洞状の空間と、前記光投射手段から前記光学測定距離を通過する前記電磁波を検出する光検出手段と、少なくとも前記光検出手段に接続されスペクトル分析を行うユニットとを備えた配置上に形成する必要がある。この場合、電磁波を検出する前記検出手段は、選択されたスペクトル要素がスペクトル分析を行うユニットで分析の対象となる(波長成分または)スペクトル領域の電磁波に光電感応し、このユニットでスペクトル要素の電磁波の相対強度を決定し、表示ユニットまたは対応する手段にこれを表示するとともに、光の波長またはスペクトル要素または異なった波長を組み合わせた電磁波群に関して互いに接近する成分の強度をスペクトル分析でき、簡単で安価な方法が可能な配置が開示される。
【0025】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、特定のおよびこれに近い波長成分および/またはスペクトル要素に対してのみ測定された互いの信号強度に関する相互関係をもつことが要求される。
【0026】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、限定されたスペクトル分析をガス分析およびガス濃度測定の測定技術に適合させることが要求され、この場合、物質・唯一識別および/またはコンテント決定の基礎となる特定の「スペクトル特性」または「信号模様」が要求される。
【0027】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、少数の波長の特定測定点またはスペクトル要素(少なくとも物質当り1つの波長点)を識別および/または監視の対象にさせることが要求される。
【0028】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、非分散赤外線技術(非分散赤外線またはNDIR技術)の原理に従って固定された所定の波長の測定信号を作るため光学帯域フィルタの利用が要求される。
【0029】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、前記電磁波を前記光投射手段と前記光検出手段の間の適合光学帯域フィルタを通過させるよう構成することが要求される。
【0030】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、光投射手段において発生および投射された波長域の広い電磁波の入射角に依存して波長を提供できるようこのような帯域フィルタを構造および構成することが要求される。
【0031】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、伝播した1つの電磁波内で第1の選択スペクトル要素または第1の波長成分を第2の選択スペクトル要素または第2の波長成分からその時点で分離するよう、構造および選択された入射角などによってこの帯域フィルタを構成することが要求される。
【0032】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、2つ以上の波長成分および/またはスペクトル要素に関する発生電磁波強度を電気的に検出できるよう前記ユニットを適合させることが要求される。
【0033】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、伝播した電磁波の発散角を制限する開口または窓を前記帯域フィルタに隣接して配置することが要求される。
【0034】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、前記開口または窓を電磁波の進行方向から見て使用帯域フィルタの前方または後方に位置させることが要求される。
【0035】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、入射光線または電磁波を、狭い波長成分および/またはスペクトル要素用に、少なくとも2つの異なった所定の光学出射角に偏向できるよう光学(電磁)帯域フィルタを適合させることが要求される。
【0036】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、関連検出器を介してスペクトル分析を行うユニット内の分析対象にされる狭い波長成分およびその電磁波の前記出射角を入射電磁波の主要角度に正確に関係させることが要求される。
【0037】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、1つの帯域フィルタを、少なくとも2つの異なった選択波長成分またはスペクトル要素を含む入射する1つの電磁波の受光に適合させることが要求される。
【0038】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、所定数の帯域フィルタを、それぞれが、少なくとも2つの異なった波長成分またはスペクトル要素となる1つの伝播電磁波を受光するように適合させることが要求される。
【0039】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、それぞれのまたはそれぞれ選択された電磁波の出射角用に光電検出器を設けることが要求される。前記検出器はスペクトル分析を行う関連ユニットに適合し、電気的に関連する波長成分または関連するスペクトル要素を分析させる。
【0040】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、光学干渉に活性なフィルタを前記光学帯域フィルタとして選択することが要求される。
【0041】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、前記開口または窓、前記帯域フィルタおよび/または前記スペクトル分析を行う前記ユニットに関する含まれたチャンネルを、光信号を受光および/または検出する1つの手段にすることが要求される。
【0042】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、前記開口または窓、前記帯域フィルタおよび前記チャンネルを1つの離散受光ユニットとすることが要求される。
【0043】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、このような受光ユニットをハイブリッドユニットの形態にすることが要求される。
【0044】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、空洞、測定部分および/または光学測定距離として形成された前記限定空間を、光投射手段と光検出手段または検出器または受光器部分との間で一直線または他の外部形状に関連させることが要求される。
【0045】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、光投射手段を第1の離散ユニットの形にし、光検出手段を第2の離散ユニットの形にし、入口および出口を有する中間開口状部分とガス試料の検出に利用する媒体と分析用ユニットを協働するよう適合させることが要求される。
【0046】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、検出および/または分析に使う媒体は呼気であることが要求される。この場合、選択された検出手段および/または分析ユニットはアルコールまたは対応するガス状薬物の存在および/または関係する濃度の決定に向けられる。
【0047】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、二酸化炭素(CO2)の瞬間発生濃度を決定するために要求される。
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、電磁波部分を1つ以上の外部に位置する帯域フィルタおよび/または前記限定空間外に位置する波長重要検出器の方向に斜めに偏向させるために、光検出手段に面する限定空間の端の部分に電磁波を反射する面部分を備えることが要求される。
【0048】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、電磁波または光線(狭い光ビーム)または選択された量の光線を光投射手段から1つの光電検出器の方向に真っ直ぐに向け、他の光線を他の光電検出器の方向に向けることが要求される。
【課題を解決するための手段】
【0049】
本発明は冒頭に述べた既知の技術から出発し、請求項1の前提部または請求項2の前提部にしたがって電磁波に適合する光投射手段を備えたスペクトル分析に適合する配置に基づいている。
【0050】
前記投射手段に加えて配置には、ガス試料用に光学測定距離または通路を規定するため測定セルとして使われる空洞形の限定空間と、前記投射手段から前記光学測定距離を通過した前記電磁波のための光検出手段と、少なくとも前記光検出手段に接続されスペクトル分析を行うユニットとを備える。電磁波を検出する前記光検出手段はスペクトル領域内となる電磁波を検出し、その選択された波長成分および/またはスペクトル要素がスペクトル分析を行うユニット内で分析の対象となる。前記ユニット内で波長成分またはスペクトル要素の相対電磁波強度が決定される。
【0051】
前述の1つ以上の技術的課題を解決するために本発明によると、前記伝播電磁波を前記光投射手段と前記光検出手段との間に周波数および/または波長に適合光学帯域フィルタを適合させて公知の技術に追加する。前記帯域フィルタは前記投射手段で生成された電磁波の入射角に依存する波長を提供するような構造および/または設計にされる。
【0052】
この帯域フィルタは、伝播した電磁波の第1の選択波長成分または狭域または第1の選択スペクトル要素を、第2の選択波長成分または狭域または第2の選択要素から分離するよう構成され、前記ユニットは光電検出器によって生じた2つ以上のこのようなスペクトル要素の強度を検出できるように構成される。
【0053】
本発明の基本概念の範囲内となる提案した形態によると、前記帯域フィルタに隣接して透過電磁波の発散角を制限する開口または窓が配置される。
さらに前記開口または窓は電磁波の進行方向からみて光学帯域フィルタの前方または後方に位置する。
【0054】
光学帯域フィルタは電磁波を少なくとも2つの異なった所定の出射角に偏向させるように構成される。
前記角度に適合する電磁波の前記出射角はスペクトル分析を行うユニット内の分析の対象となる入射電磁波の関連主要角度に関係する。
【0055】
さらに詳しくは、1つの帯域フィルタが少なくとも2つの波長成分またはスペクトル要素となる1つの電磁波を受光するように構成される。
提案した形態ではさらに、予め選択した複数の帯域フィルタのそれぞれが、少なくとも2つの異なった波長成分またはスペクトル要素が含まれる伝播電磁波を受光するよう構成される。
【0056】
電磁波または選択された各電磁波の各出射角用に光電検出器が存在し、この光電検出器は、スペクトル分析を行うユニットで、受光した関連波長成分または分析される関連スペクトル要素をもつように構成される。
【0057】
光学干渉に基づいて活性となるフィルタを前記光学帯域フィルタとして選択することが好ましい。
スペクトル分析を行う前記ユニットに関して前記開口または窓、前記光学帯域フィルタおよび/またはチャンネルは1つの信号を受光および/または検出する手段となる。
【0058】
前記開口、帯域フィルタおよび前記チャンネルは1つの受光ユニットにすることができる。
受光ユニットはハイブリッドユニットの形態になる。
【0059】
測定セルおよび/または光学測定距離となる空洞状の前記限定空間は、光投射手段と光検出手段または受光部分との間で一直線および/または光反射形状に延びるのが好ましい。
【0060】
光投射手段は第1の離散ユニットとして形成され、光検出手段は第2の離散ユニットとして形成され、中間の開口状部分の一部には検出および分析用媒体の入口および出口が設けられるように構成される。
【0061】
検出および/または分析用のユニットは人の呼気からなるガス試料に基づくのが好ましい。この際、検出器で検出し、および/またはユニットで分析して、ガス相の呼気によってアルコールまたは対応する薬物の発生および/または濃度を決定する。
【0062】
空気または呼気にあるような二酸化炭素(CO2)の発生および濃度の評価は発明の範囲内となる。
光検出手段に面する限定空間の端の部分は、電磁波の角度を隣接する帯域フィルタの方向に斜めに偏向させるために電磁波を反射する面部分を備える。
【0063】
光線(電磁波の狭い帯の形)または光線の選択された部分は光投射手段から光電検出器に垂直に直接向けるように構成されることが好ましい。
【発明の効果】
【0064】
主として本発明の特徴、したがって特別の重要な特徴と考えられる利点は、電磁波に適合する光投射手段と、空間と、前記光投射手段からの前記電磁波のための光検出手段と、少なくとも前記検出手段に接続されスペクトル分析を行うユニットとを備えるスペクトル分析に適合する配置がつくられるという前提条件において、電磁波を検出する前述の手段は、選択された波長成分および/またはスペクトル要素がスペクトル分析を行うユニットにおける分析の対象となるスペクトル領域にするためフィルタを通過した電磁波に感応するよう構成され、このユニット内でスペクトル要素の相対電磁波強度を決定する異なった計算によって、前記光投射手段と前記光検出手段との間の前記伝播電磁波が、適合されおよび/または構成された光学帯域フィルタを通過できるように構成するように決定し、この帯域フィルタで前記光投射手段から発生して伝播した電磁波の入射角に依存する波長を提供できるような構造にされる。
【0065】
この単一の帯域フィルタは第1の選択波長成分および/または第1の選択スペクトル要素を、第2の選択波長成分および/または第2の選択スペクトル要素から分離するように構成され、前記ユニットは2つ以上の波長成分またはスペクトル要素の生成波長成分または電磁波の強度を分離して検出し計算できるように構成される。
【0066】
主として本発明の特徴は請求項1および請求項2の特徴部に開示される。
【図面の簡単な説明】
【0067】
本発明に関連し重要な特徴を表す本提案の実施例を図面に関連して明確にする目的で説明する。
【図1】光投射手段、ガス試料に適合する限定空間、受光手段および関連表示ユニットを備え、NDIR技術を使用するガス測定の原理を示す。
【図2】1チャンネル測定法(単一ビームNDIR技術)における公知の受光ユニットまたは光検出手段の原理を示す。
【図3】2チャンネル測定法(ダブルビームNDIR技術)における公知の受光ユニットまたは光検出手段の原理を示す。
【図4】二酸化炭素センサを使った2チャンネル測定法の適用をグラフで示す。吸収差測定によってx軸は時間スロットt1に続く異なったt2または同一時間スロットを使って1/λに相当する値を定める(標準のダブル波長用の2つのフィルタ曲線を有するCO2吸収スペクトル、NDIR CO2モニター)。
【図5】時間に基づく(t1にt2が続き、さらにt1が続く)干渉フィルタの選択的電子走査による2チャンネル測定法の原理を示す。
【図6】異なった時間スロットに基づく干渉フィルタの選択的電子走査による2チャンネル測定法の原理を示す。
【図7】本発明により隣接配置した2つの光電検出器を有する検出手段または受光手段の例を示す。
【図8】NDIR技術用の干渉フィルタの透過波長の角度依存性グラフ(狭帯域フィルタを使った典型的なNDIRガス検出時の中心波長ずれ)を示す。
【図9】二酸化炭素センサを使った2チャンネル測定法で吸収差測定法による典型的な適用グラフを示す(CO2モニター用に標準4.26μmCWフィルタのフィルタ曲線を備える、NDIR単一フィルタ、ダブル波長CO2ガス検出)。
【図10】本発明に関する2つの光検出器を備えた光学配置を示す。
【図11】ブタンからジメチルエタンを評価(炭化水素の区別)する本発明の適用グラフを示す。
【図12】図12(a)は伝播した電磁波が帯域フィルタを介してそれぞれ4つの、隣接する3つ以上の分析波長の光検出手段に分配できる発明の形態の例を拡大して示し、図12(b)はこのような4つの光検出手段の代替例を示す。
【図13】様々な特定の炭化水素の組成を区別検出するための発明の適用グラフを示す(HCモニター用に標準3.46μmCWフィルタのフィルタ曲線を備える、NDIR単一フィルタ、トリプル波長ガス検出)。
【図14】光ビームおよび波長を受光するため並列関係に隣接する2つの光検出手段の方向を示す。
【発明を実施するための形態】
【0068】
発明に関する重要な特徴が示され、以下の図面の図1から14によって明確にされる本提案の実施例に関する以下の明細書において、主として発明の基本概念を明確にする目的で用語および特殊な専門用語を選択する。
【0069】
しかし、これに関連し、選択する用語は使用、選択する用語だけに限定するものではなく、選択する各用語は次のように解釈するように理解されたい。すなわち、同一またはほぼ同一の目的および/または技術的結果が達成できるように、用語は同一またはほぼ同一の方法で機能するすべての技術的均等物をさらに含む。
【0070】
このように、付帯する図面に関連し、本発明の基本的な必要条件は概略および詳細で示され、発明に関する重要な必要条件はここに提案し以下に明確に説明する実施例によって具体化される。
【0071】
図1はスペクトル分析に適合する配置Aの原理を概略的に示し、この配置には波長幅の広い電磁波Sに適合する光投射手段ユニット10と、ガス試料Gに適合する測定セルまたは測定通路として使用され、光学測定距離Lの規定に使用される空洞形状の限定空間11とが含まれる。
【0072】
さらに、前記光投射手段10から前記光学測定距離Lを通過した電磁波Sの光検知手段12と、少なくとも前記光検出手段12に含まれる光電検出器3b、3b’が示され、この光電検出器はライン121を介してスペクトル分析を実施するユニット13に接続される。
【0073】
さらに、電磁波Sを検出する前記手段12とこれに関連する検出器3b、3b’はスペクトル領域の電磁波の検出に適合する。スペクトル領域の選択された波長成分またはスペクトル要素は主としてユニット13でスペクトル要素の相対光強度を計算、決定するためにスペクトル分析を行うユニット13における分析の対象である。
【0074】
図1において光投射手段10と受光手段12は明確にするためだけに限定空間11から多少離していることに注意されたい。
前記光投射手段10と前記光検出手段12との間で伝播した前記電磁波Sは光学帯域フィルタ14などの適合帯域フィルタの方向に選択的に通過できるように構成される。
【0075】
このような帯域フィルタ14は、前記光投射手段10によって発生した電磁波Sの伝播において入射角に依存する波長を提供できるような構造および/または設計になっている。
【0076】
このように、この帯域フィルタ14は、選択された入射角から検出器3bの方に向う選択された第1のスペクトル要素4aと、検出器3b’の方に向う選択された第2のスペクトル要素4bとに分離する(図7)。さらに、2つの光電検出器3bおよび3b’は、1つ以上のこのようなスペクトル要素の発生電磁波強度を検出できるモジュールに適合する前記ユニット13に接続される。
【0077】
ユニット13(図1)はスペクトル分析を行うものであり、トランスミッタモジュール13aが示される。またトランスミッタモジュール13aは電磁波Sによって制御され、前記ライン121を介して中央ユニット13bと、中央ユニット13bにも接続される多数の受信モジュール13c、13dおよび13eとによって活性化される。
【0078】
回路13fの信号によって、光投射手段10を介して送られた電磁波Saと光検出手段12の受光電磁波Sbとが比較される。これを行うためにライン101とライン121が使われる。
【0079】
次に、中央ユニット13bにおける評価および計算結果はグラフ15aとしての表示ユニット15に移される。
さらに詳細に図1は吸収容器1を使う適用を表し、容器1内には電磁波Sbまたは光ビーム4によって分析される被分析ガスGが入れられる。ここでSaは光源ユニット2によって投射され、光電検出ユニット3によって受光される。
【0080】
この光源ユニット2は光源2a(手段10)と、投射光Saをできるだけ有効に光ビーム4に集めて吸収容器1を通して検出器または受光ユニット3の方に向わせる目的をもつ座標コリメータ2bとからなる。
【0081】
光源ユニット2はガスまたは真空ガスを充填したガラス球内の赤熱ワイヤの形状をなす。すなわち、規定された電磁波のスペクトラムを有し、シリコン技術およびマイクロ機構によって作られセラミック基板または薄膜上の白熱灯または加熱抵抗体または発光ダイオードの形状をなす。
【0082】
発明によると、光源ユニット2は光ビーム4の電磁波Saを送り出し、この光ビーム4は少なくともあらゆる波長が含まれ、その強度は図1の個々の検出器3b、3b’(および図7の検出器3b、3b’)で光電的に検出され、ユニット13で評価される。
【0083】
吸収容器1は選択された適用と、選択された測定精度と、測定ガスGが負圧または正圧などによって集められる方法とに依存して異なった方法で設計される。
ある適用では吸収容器1には、光源ユニット2と受光ユニット3が剛に固定される機械的ベース1aが同時に含まれる。
【0084】
受光ユニット12の検出器3b、3b’は電気信号の生成に適合し、この電気信号は光電波長に依存し、また前記電気信号は後でスペクトル分析を行うためユニット13における計算分析の対象にされる。
【0085】
このようなユニット13は技術分野では周知であるので詳細には説明しない。
前記ユニット13は関連ガス濃度および/またはガスおよび/または混合ガスを示す結果を計算するよう構成される。
【0086】
測定距離または吸収距離Lの長さを伸ばして必要な測定感度を増加するためには、使用される測定セルまたは限定空間11内の往復マルチ通路、いわゆるマルチ通路セルなどの様々な光学配置が考えられる。
【0087】
さらに、反射器またはコリメータ2bでは所望の正しい方向に平行にできない投射光ビーム4を集めるために、公知の方法で内面1a’が鏡面にされ、光源ユニット2からのビームが受光ユニット3の方に導波管として導かれるように幾何学的に設計された吸収セルを使うことが可能である。
【0088】
図2は1チャンネル測定に適合する公知の受光ユニット3を概略的に示す。伝播し入射する光線4は干渉フィルタ3aを光学透過する。この干渉フィルタ3aは本実施例では受光ユニット3のカプセル3’の開口3iに関連してカプセル3’の窓として使われるように取り付けられ、その結果、非常に狭く限定されたスペクトル帯の電磁波または光線4aのみがフィルタを通過し、この電磁波に感応する光電検出器3bに到達する。
【0089】
開口3iは空間的に透過する機能をもつ。すなわち、光源ユニット2からの方向に一致する電磁波4aのみを検出器3bの方向に導き、ユニット13における計算結果に否定的、妨害的影響を与える他の方向からの光線および電磁波を抑制する。
【0090】
したがって、さらに壁1a’は環境および受光ユニット3の構造に対する遮蔽となる。
検出器要素3bは光ダイオード、量子検出器、焦電検出器、または光電変換用の他の形の熱検出器の形式にすることができる。
【0091】
図2の光電検出器3bの大きさと形状は、周波数帯でフィルタ3aを通過する電磁波4aの強度に依存対応するある種またはある形の電気信号を発生できることが重要である。
図示する電気結線3c、3c’によってこれらの電気信号は受光ユニット3の2つの測定結線3dおよび3eに伝達され、そこから続くユニット13の増幅ステージ(図示しない)および/または電子/コンピュータ処理によって測定信号が最終結果に洗練され、この結果は評価することができ、表示ユニット15のグラフ15aで見ることができる。
【0092】
ガス測定がNDIR技術に基づいて行われる場合、フィルタ透過光4aの波長は、ガス濃度測定される物質の吸収波長特性に一致するように選択される。
次に図3は2チャンネル測定用の公知の受光ユニット3の概略を示す。この受光ユニット3は、図2に関して示し説明したユニットに加えて、追加の開口3i’と、そこの干渉フィルタ3fと、関連する光電検出器要素3b’とを備える。
【0093】
フィルタ3fはフィルタ3f’が透過する以外の波長4bを透過するように選択され、したがって選択されたビーム4bは選択されたビーム4aとは別の波長をもつ。
したがって、電気測定可能な信号に変換されると、結線3h、3eおよび3dの信号は波長4bおよび4a用に使われ、波長4a用の各結線3d、3eは瞬間の光強度に関する情報を与える。
【0094】
測定チャンネルの一方を信号中性波長の強度基準として使うと、測定信号121の正確な評価をゆがめる危険性のある内側に投射された電磁波(4)Sまたは光線Saの強度の短時間の変動は平均化されて調整される。
【0095】
図4は図3による二酸化炭素センサ用の2チャンネル測定法の適用を異なった吸収測定法によって示すグラフである。
干渉フィルタ3f’の特性は、その透過グラフ(4a)が被測定ガスの吸収範囲(4c)(二酸化炭素では波長が約4.26μm)に一致するように選択される。図4のスケールは1/λの値で定義される。
【0096】
透過特性(4b)をガス吸収が発生しない範囲(本実施例では波長が約3.39μm)
に選択することによって、別のフィルタ(図示しない)が参照信号の発生に選択される。
最初に計測器を校正して二酸化炭素が存在しない状態で信号を発生させる信号比率を測定することによって、測定システムは標準化され、ビーム4の電磁波強度の変動に無関係にされる。
【0097】
光学系11の光源2aの老化傾向と投射変化によってビーム4の強度は時間が経過すると変化し、このことで、実際には、NDIRガス測定器の精度が制限され、繰返し点検作業および再校正が必要となる。
【0098】
端子3d−3eと3h−3e間の電気信号に関してガス吸収信号と参照波長の間の比率をこのように形成することで、図2による1チャンネル測定システムと比較すると状況がかなり改善される。
【0099】
次に図5は時間で干渉フィルタ3b’と3bを電気走査で選択することによる2チャンネル測定法を示す。
NDIRの2チャンネル測定の別の実施例には、図示しない接続線を介して外部から適用した制御信号によって同一の干渉フィルタ3b’の透過波長を電子式に変更するものがある。
【0100】
異なった時間系列t1およびt2において、波長4aの電磁波4a(t1)は時間t1に
伝達され、一方、基準波長4bの電磁波4b(t2)は時間t2に伝達される。
所定の2つの波長4a、4bをこれらの異なった時間の間に交互に通過させることによって、信号比率は図4により波長差吸収測定の基本概念に基づいて後で作ることができる。
【0101】
図5の電子制御可能な光学透過フィルタ3b’はシリコン系プロセスによるマイクロマシニング技術で実現でき、いわゆるファブリ・ペローフィルタは、時間制御のファブリ・ペロー干渉計透過波長を提供するため1つの鏡面が微小なスケールで制御変位可能になるような方法でエッチングされる。
【0102】
さらに、フィルタ3b’を機械的に回転させることも発明の範囲内となる。
図6は干渉フィルタ3kの熱または類似の走査による2チャンネル測定法を示す。
検出器3bに隣接する波長選択フィルタを使わずに、波長変調光源ユニット2aと、図4および5のようなパルス状電磁波4a(t1)および4b(t2)とを組み合わせて1つの検出器ユニット3bを使用することによって、図6によって波長差信号の比率を形成する前提条件をつくる別の概念をここに示す。
【0103】
受光ユニット3にフィルタを隣接取付けする代わりに、光源ユニット2aの窓または開口として光源に隣接する干渉フィルタ3kを使うことによって、この光源ユニット2(2a)は波長セグメントをつくることができる。
【0104】
その結果、反射指標が主として温度に依存する金属酸化物を使って温度走査干渉フィルタ3kを作ることができ、透過波長はフィルタ3kの瞬間温度でかなり変化することになる。
【0105】
フィルタ3kを出力供給光源ユニット2(2a)に接近させることを考慮すると、フィルタ3kは光源ユニット2(2a)の出力に依存して異なった平衡温度に加熱される。
光源ユニット2および関連する電磁波の出力変調はフィルタ材料3k’の対応する温度変調、したがって伝播する光線4の波長変調を生み出し、伝播する光線4の時間スロットt1および時間スロットt2における波長極値4a(t1)および4b(t2)は基本的に図5および6に示す方法で比率をつくる基本を与える。
【0106】
次に発明に関する特殊な性質を図7から12を参照して説明する。
図7は本発明に関する性質または特性を表す受光ユニット3を示す目的をもつ。
さらに詳しく言うと、図7は、図3に示した実施例を単純化し、この構造にはフィルタユニット3fが含まれずフィルタ3f’のみにした受光ユニット3を示す目的をもつ。
【0107】
それにもかかわらず、関連する2つの検出器要素3b、3b’は1つのフィルタユニット3f’を介してそれぞれ光ビーム4aおよび4bを受けるが、ビーム4bの進行方向はビーム4およびビーム4aの進行方向から角度4(α)だけ異なって伝わる方向になる。
【0108】
フィルタ3f’の方に通常入ってくるビーム4からの入射角(α)が増加するにつれて干渉フィルタの透過波長が減少すること自体は知られている。
その結果、図7にように配置することで図3に示すような前提条件が作られ、図4のグラフに示す原理に従って差分吸収信号測定を行うために使用できるが、しかし時間スロットt1の間のみである。
【0109】
その結果、投射され(部分的に)平行にされた電磁波4が、少なくとも特定の部分4(α)に偏向されて、入射角αでフィルタ3f’の方に向うように周囲の光学が設計されることがこの前提条件である。
【0110】
ここに示す配置において、異なる分離された2つの波長の信号強度を低コストで測定することができる。図7による単一のフィルタ3f’は図3に示す2つのフィルタユニット3f、3f’よりもコスト的に有利となる。
【0111】
さらに、波長の差のために達成される精度は非常に良く、実際上/経済的に異なった2つの光学フィルタユニット(3f、3f’)で達成可能なものよりも良いことが分かった。
注目すべきことは、光学フィルタの透過波長の通常の許容値は+/−1%であり、また2つのフィルタユニット間の透過波長差は購入時点において使用波長の約+/−2%であり、その結果、発明による配置の対応値は一般に透過波長の前述の値の+/−10%で
あることが分かった。
【0112】
図8はNDIRガス測定に使用する典型的な干渉フィルタの透過波長の角度依存性をグラフで示すものである。
このグラフで明らかであるが、光線の正常入射角の正常値に対する、例えば45°の入射角における透過波長の典型的な変化値が透過波長の約3%で、最大の不確定さが約0.3%であることを示す。
【0113】
図9は発明の指針に基づく差分吸収測定による二酸化炭素センサ用の2チャンネル測定法の適用をグラフで示す。
図7に示す発明により、図8による正常特性を備えた干渉フィルタを有するNDIRガスセンサの配置を適用すると、信号またはフィルタ特性(4a)および(4b)が得られる。この特性は2チャンネル測定原理による二酸化炭素(4c)のNDIR差分吸収測定法の基本条件を満足する。
【0114】
グラフの大きさまたは包絡線はガス濃度の量を表す。
図10は発明の原理によるさらなる光学配置Aを示す。
図1のNDIR実施例と比較すると分かるように、受光ユニット3は図7に詳しく示し説明した構造に置き換えられるが、しかし、測定セル1の上半分を通過した光線またはビーム4e(4a)で下部の検出器要素3bを直接照射させるために、この構造は多少上方に移動またはずらされている。
【0115】
最上部の検出器要素3b’は光線またはビーム4d(4b)から照射を受ける。この光線またはビーム4d(4b)は測定セル1の下半分を通過したものであるが、しかし小型反射鏡面5を導入することで検出器3b’に向って上方に偏向される。
【0116】
鏡面5はビーム4dの元の進行方向に対しα/2の角度で取り付けられ、その結果、干渉フィルタ3f’に向う入射角は配置にとって望ましい値αになり、図10の下部の光源ユニット2a’、(10’)の仮想図2”から発するように見える。
【0117】
受光ユニット3とその検出器3b、3b’に必要な入射角を発生させる配置Aとそのバリエーションは多数考えられる。
図11を参照すると、ブタンとジエチルメタン(DME)を識別できる適用の例をグラフで示す。
【0118】
ここにはDME混合物を検査することで燃料の品質が測定できる方法が示される。
これは発明の指針にしたがって行われ、一対の波長3.56μmおよび3.45μmにおける差分吸収測定(4a)、(4b)によるプロセス管理で適用される。
【0119】
図12aに示す発明による配置Aの実施例は、互いに接近する3つ以上の複数の分析波長を評価することができる。
図12aに示すように、特別に形成された受光ユニット3を使用して、複数の波長4a(ビーム4eに関する)、4b1・・4biに分離することができる。
【0120】
この配置は選択された波長の多くの光電ユニットまたは検出器ユニット3b、3b’・・3biを備える。すべての検出器は一列の検出器アレーで取り付けられ、その結果、それぞれの検出器は異なった角度で照射される。
【0121】
炭化水素の分析は、混合ガスに関して異なった炭素物質を分離するために複数の接近する波長の差分吸収測定法が必要となる場合の典型的な例と考えられる。
図12bは接近する複数の波長の分析に適合する受光ユニット3’の別の実施例を示す。
【0122】
ここの示す形状において波長選択フィルタ3f’は中央に位置するが、受光ユニット3のカプセル3’に対して角度をもつ。
これで、波長4eとそのセクション4a,4b1・・4bi用の様々な検出器要素3b、3b’・・3biの間に均一な照射/投射をもたらすことができる。
【0123】
図13は炭化水素の特定ガス成分を検出、識別するための発明の適用をグラフで示す。
公知のように、関連する接近物質の吸収スペクトルには微小な差異が存在し、これは約3.4μmの波長で例示される。
【0124】
これはエタノール、アセトン、オクタンなどの炭水化物に適用される。
半導体センサおよび電気化学測定セルを使って計画された公知のガス測定原理の精度では、これらの対象物を分離することが困難であることが分かった。
【0125】
しかし、発明の指針によるスペクトル領域(4a)、(4b1)および(4b2)における差分吸収測定では、特に1つまたは少数のこれら対象物が同時に装置Aの測定セル11内に露出する状態において、これらの対象物を互いに識別でき、関連する対象物と測定セル内に存在する対象物の割合を検出できることが分かった。
【0126】
ガス混合物や数種類のガスが存在するかなり複雑な状況においても、関連スペクトルが前述の差異を示し、かつ図7に示す2チャンネルより多い、すなわち図12aおよび12bに示すような3,4,5以上のチャンネルを備えるガス分析器をもつ配置にする条件で、精度の程度の差こそあれ本発明を使うことで評価することができる。
【0127】
光学帯域フィルタ3f’は電磁波Sの選択された入射角に依存し、入射する各電磁波を少なくとも2つ、しばしばそれより多い異なった所定の光学出射角に偏向させる。この場合、前記出射角は入射する電磁波4とその一部4cまたは4eの主要な角度に関係し、ユニット13においてスペクトル分析される。
【0128】
少なくとも1つの帯域フィルタ3f’が、少なくとも2つの異なった波長成分またはスペクトル要素となる1つの電磁波4を受光するように適合される。
それぞれの、またはそれぞれ選択された出射角に対して少なくとも1つの光電検出器3b、3b’が存在し、この検出器はユニット13で計算によってスペクトル分析を行うよう構成され、それに関連するスペクトル要素の強度は伝播した電磁波4(S)に関して分析される。
【0129】
図14は、時間スロットt1の間でビーム4a,4bとその波長を受光するため並列で隣接配置された2つの光検出手段3b,3b’の方向を示す。
距離aは、検出器3b’と3bの光検出面間の最小距離bに関して、フィルタ3f’面とそのスロット3i間の最小距離を表す。
【0130】
ここに示すように、信号受信モジュール13cおよび13dにおける信号(3d、3e)と(3h、3e)の並行処理t1は続いて中央ユニット13bにおいて処理され、図9,11および/または13の(4a)および(4b)のような信号のグラフとなる。
【0131】
図12aおよび12bに示すように、距離aを広くすることによって3つ以上の検出器を導入することができる。
勿論、発明は実施例として前述した形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明概念の範囲内で修正することができる。
【0132】
特に注目すべきことは、望ましい技術機能を達成できる範囲内において、図示したそれぞれのユニットおよび/または回路は他の図示ユニットおよび/または回路と組み合わせることができることである。
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に電磁波の評価に適合する配置に関する。
特に本発明は波長のスペクトル分析に適合する配置に関するものであり、波長が互いに接近する波長成分および/またはスペクトル要素の光強度をスペクトル分析する簡単で低コストの方法になることが分かった。
【0002】
発明の実際の適用は、前記評価に適合するガス試料の存在および濃度を決定するためにガスメーターに関して以下に記載する。
このようなガス適合配置には、電磁波に適合する光投射手段と、前記測定に有効な光学測定距離を規定するためにガス試料の測定セルおよび測定通路として使われる空洞と、前記光投射手段から前記光学測定距離を通過する前記電磁波を検出するのに適合する光検出手段と、少なくとも前記光検出手段に接続されスペクトル分析を行うのに適合するユニットとが含まれる。
【0003】
電磁波を検出する前記手段はスペクトル領域の電磁波に適合し光電感応する。スペクトル領域の選択波長成分またはスペクトル要素はスペクトル要素の相対電磁波強度決定のためスペクトル分析を行う前記ユニットにおける分析の対象となる。
【0004】
本技術範囲内において、以前から公知の光投射手段および光検出手段と、スペクトル分析を行うユニットと、このユニットに接続または関連し結果を示す表示ユニットが使用される。したがって、これらの手段、ユニットおよび表示ユニットは構造配置に関するこの適用においては、詳細に調査し解明する対象にはならない。
【背景技術】
【0005】
上記技術範囲および性質に関する方法、配置および構造は以前から複数の異なった形態で公知である。
本発明に関係する背景技術および技術分野の第1の例として、電磁波に適合する光投射手段と、光学測定距離または通路を規定するために測定セルとして使用される空洞状の限定空間と、前記光投射手段から前記光学測定距離を通過する前記電磁波用の光検知手段と、少なくとも光電検出器の形の光検出手段に接続されたガス試料のスペクトル分析を行うユニットとを備えたガス試料のスペクトル分析に適合する配置が挙げられる。
【0006】
電磁波を検出する前記検出手段はスペクトル領域内の電磁波に光電感応する。スペクトル領域の選択波長成分またはスペクトル要素は、スペクトル分析を行うユニット内で関連波長部分に対するスペクトル要素の相対放射強度を決定するために分析の対象となる。
【0007】
ここではUS特許のUS-5,009,493-A、ドイツ特許のDE-4 110 653-A1、US特許のUS-5,268,782-AおよびUS特許のUS-4,029,521-Aが参照される。
基準ガス試料を分析するここに示す配置のさらに特定の第1に例として、ガスセンサに適合する検出器の製造方法とこの方法で製造した検出器とからなる国際特許出願、PCT/SE99/00145(WO99/41592)の内容が挙げられる。
【0008】
ここに参照される配置の特定の第2の例として、出願番号WO97/18460の国際特許出願の内容が挙げられる。
ここに参照される配置の特定の第3の例として、出願番号WO98/09152の国際特許出願の内容が挙げられる。
【0009】
さらに、出願番号WO01/81901の国際特許出願の内容が挙げられる。
本発明に関連する特性を考慮すると、異なった種類の光学帯域フィルタであることに注目される。
【0010】
波長域の広い電磁波または光を帯域フィルタに直角に供給し、評価する狭い波長域または波長帯の強度を検出器によって決定するために、選択した狭い波長域を光電検出器に透過させる条件をフィルタ内につくることは公知である。
【0011】
このような帯域フィルタは前記直角から外れる角度範囲内に電磁波または光を供給することもでき、このような帯域フィルタは別の選択された狭い波長域または波長帯を通す必要条件をつくるようこのように構造および/または設計される。
【0012】
このような帯域フィルタは前記帯域フィルタに入って通過する電磁波の選択された入射角および出射角に依存して波長通路を提供することができる。
本発明の重要な性質を考慮すると、特許出願JP-H07-128231-A1の内容が挙げられる。
【0013】
この特許出願は赤外線ガス検出器の構造を開示し、簡単な構造の赤外線ガス検出器を備え、被検出空間内の妨害ガスの発生および増加をモニターしながら被検出ガスの発生および増加を検出するものである。
【0014】
この構造は、干渉フィルタ(6)の透過率が最大になる波長が入射角に依存する性質を利用して、被検出ガス発生および増加を干渉フィルタに垂直に入射する光(12)を用いて検出し、妨害ガスの発生および増加を干渉フィルタ(6)に入射角で入射する光(13)を用いて検出する。
【0015】
使用される光センサ(7,8)はそれぞれ波長を受け、回路(9)によってこれら2つの波長はユニット(10)におけるさらなる処理のため単一の波長に組み合わされる(互いに加えて)。
【0016】
先行技術には高分解能測定システムにおける波長変化を測定する方法および装置も含まれる(US-2004/0057041-A1)。
さらに詳しく言うと、この特許出願には放射源の波長関連特性を測定する方法および装置が含まれる。
【0017】
2つのビームはほぼ同一のフィルタを異なった角度で通過し、出力および/または温度変動に関して類似の動作をする2つの異なった出力信号(132,136)を生成する。
さまざまな実施形態において、2つのビーム(106,107)は単一フィルタの2つの部分を通って透過する。
【0018】
入射する電磁波を第1のビームと第2のビームに分割するフィルタに回折格子を取り付けることができる。ビームはこのようにフィルタを異なった角度で通過し、共通のモードエラーおよび出力変動を補正するために組み合わされる2つの出力信号を生成する。
【0019】
極度に小さい寸法と高分解能が達成でき、1つまたは複数の検出器も使われる。
さらにフィルタ温度感度も直接温度測定に基づき、または最初の2つのビームに使用した温度依存性の異なるフィルタを介した2つの追加ビームからの出力に基づき補正される。
【0020】
または、フィルタを通過するビームの角度は温度変化を補正するために物理的に調整することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0021】
【特許文献1】US-5,009,493-A
【特許文献2】DE-4 110 653-A1
【特許文献3】US-5,268,782-A
【特許文献4】US-4,029,521-A
【特許文献5】PCT/SE99/00145(WO99/41592)
【特許文献6】WO97/18460
【特許文献7】WO98/09152
【特許文献8】WO01/81901
【特許文献9】JP-H07-128231-A1
【特許文献10】US-2004/0057041-A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
当該技術分野の専門家が1つ以上の技術的課題を提供するために実施しなければならない技術的考察の1つは、最初にとるべき手段および/または一連の手段についての必要な洞察であり、他の1つはこれを考慮して必要となる手段の必要な選択であることを考えると、以下の技術的課題は本発明の対象を生み出すのに関連する。
【0023】
前述した最近の技術的観点を考慮すると、関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性を解釈できることが技術的課題として見なされるべきであり、スペクトル分析に適合する配置で、一般的な適用においては1つの帯域フィルタからの電磁波または光の強度をスペクトル分析し、特殊な適用においてはガス試料を制限範囲内でスペクトル分析する簡単で低コストの方法を提供することが必要となる。
【0024】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、ガス試料を分析する後者の適用において、これを、測定セルとして使われ光学測定距離またはガス試料を通す通路を規定できるようにされ電磁波に適合する光投射手段のため測定セルとして使われる空洞状の空間と、前記光投射手段から前記光学測定距離を通過する前記電磁波を検出する光検出手段と、少なくとも前記光検出手段に接続されスペクトル分析を行うユニットとを備えた配置上に形成する必要がある。この場合、電磁波を検出する前記検出手段は、選択されたスペクトル要素がスペクトル分析を行うユニットで分析の対象となる(波長成分または)スペクトル領域の電磁波に光電感応し、このユニットでスペクトル要素の電磁波の相対強度を決定し、表示ユニットまたは対応する手段にこれを表示するとともに、光の波長またはスペクトル要素または異なった波長を組み合わせた電磁波群に関して互いに接近する成分の強度をスペクトル分析でき、簡単で安価な方法が可能な配置が開示される。
【0025】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、特定のおよびこれに近い波長成分および/またはスペクトル要素に対してのみ測定された互いの信号強度に関する相互関係をもつことが要求される。
【0026】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、限定されたスペクトル分析をガス分析およびガス濃度測定の測定技術に適合させることが要求され、この場合、物質・唯一識別および/またはコンテント決定の基礎となる特定の「スペクトル特性」または「信号模様」が要求される。
【0027】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、少数の波長の特定測定点またはスペクトル要素(少なくとも物質当り1つの波長点)を識別および/または監視の対象にさせることが要求される。
【0028】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、非分散赤外線技術(非分散赤外線またはNDIR技術)の原理に従って固定された所定の波長の測定信号を作るため光学帯域フィルタの利用が要求される。
【0029】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、前記電磁波を前記光投射手段と前記光検出手段の間の適合光学帯域フィルタを通過させるよう構成することが要求される。
【0030】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、光投射手段において発生および投射された波長域の広い電磁波の入射角に依存して波長を提供できるようこのような帯域フィルタを構造および構成することが要求される。
【0031】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、伝播した1つの電磁波内で第1の選択スペクトル要素または第1の波長成分を第2の選択スペクトル要素または第2の波長成分からその時点で分離するよう、構造および選択された入射角などによってこの帯域フィルタを構成することが要求される。
【0032】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、2つ以上の波長成分および/またはスペクトル要素に関する発生電磁波強度を電気的に検出できるよう前記ユニットを適合させることが要求される。
【0033】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、伝播した電磁波の発散角を制限する開口または窓を前記帯域フィルタに隣接して配置することが要求される。
【0034】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、前記開口または窓を電磁波の進行方向から見て使用帯域フィルタの前方または後方に位置させることが要求される。
【0035】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、入射光線または電磁波を、狭い波長成分および/またはスペクトル要素用に、少なくとも2つの異なった所定の光学出射角に偏向できるよう光学(電磁)帯域フィルタを適合させることが要求される。
【0036】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、関連検出器を介してスペクトル分析を行うユニット内の分析対象にされる狭い波長成分およびその電磁波の前記出射角を入射電磁波の主要角度に正確に関係させることが要求される。
【0037】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、1つの帯域フィルタを、少なくとも2つの異なった選択波長成分またはスペクトル要素を含む入射する1つの電磁波の受光に適合させることが要求される。
【0038】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、所定数の帯域フィルタを、それぞれが、少なくとも2つの異なった波長成分またはスペクトル要素となる1つの伝播電磁波を受光するように適合させることが要求される。
【0039】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、それぞれのまたはそれぞれ選択された電磁波の出射角用に光電検出器を設けることが要求される。前記検出器はスペクトル分析を行う関連ユニットに適合し、電気的に関連する波長成分または関連するスペクトル要素を分析させる。
【0040】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、光学干渉に活性なフィルタを前記光学帯域フィルタとして選択することが要求される。
【0041】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、前記開口または窓、前記帯域フィルタおよび/または前記スペクトル分析を行う前記ユニットに関する含まれたチャンネルを、光信号を受光および/または検出する1つの手段にすることが要求される。
【0042】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、前記開口または窓、前記帯域フィルタおよび前記チャンネルを1つの離散受光ユニットとすることが要求される。
【0043】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、このような受光ユニットをハイブリッドユニットの形態にすることが要求される。
【0044】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、空洞、測定部分および/または光学測定距離として形成された前記限定空間を、光投射手段と光検出手段または検出器または受光器部分との間で一直線または他の外部形状に関連させることが要求される。
【0045】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、光投射手段を第1の離散ユニットの形にし、光検出手段を第2の離散ユニットの形にし、入口および出口を有する中間開口状部分とガス試料の検出に利用する媒体と分析用ユニットを協働するよう適合させることが要求される。
【0046】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、検出および/または分析に使う媒体は呼気であることが要求される。この場合、選択された検出手段および/または分析ユニットはアルコールまたは対応するガス状薬物の存在および/または関係する濃度の決定に向けられる。
【0047】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、二酸化炭素(CO2)の瞬間発生濃度を決定するために要求される。
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、電磁波部分を1つ以上の外部に位置する帯域フィルタおよび/または前記限定空間外に位置する波長重要検出器の方向に斜めに偏向させるために、光検出手段に面する限定空間の端の部分に電磁波を反射する面部分を備えることが要求される。
【0048】
関係する利点および/または技術的手段および考察の重要性の解釈において技術的課題が存在し、電磁波または光線(狭い光ビーム)または選択された量の光線を光投射手段から1つの光電検出器の方向に真っ直ぐに向け、他の光線を他の光電検出器の方向に向けることが要求される。
【課題を解決するための手段】
【0049】
本発明は冒頭に述べた既知の技術から出発し、請求項1の前提部または請求項2の前提部にしたがって電磁波に適合する光投射手段を備えたスペクトル分析に適合する配置に基づいている。
【0050】
前記投射手段に加えて配置には、ガス試料用に光学測定距離または通路を規定するため測定セルとして使われる空洞形の限定空間と、前記投射手段から前記光学測定距離を通過した前記電磁波のための光検出手段と、少なくとも前記光検出手段に接続されスペクトル分析を行うユニットとを備える。電磁波を検出する前記光検出手段はスペクトル領域内となる電磁波を検出し、その選択された波長成分および/またはスペクトル要素がスペクトル分析を行うユニット内で分析の対象となる。前記ユニット内で波長成分またはスペクトル要素の相対電磁波強度が決定される。
【0051】
前述の1つ以上の技術的課題を解決するために本発明によると、前記伝播電磁波を前記光投射手段と前記光検出手段との間に周波数および/または波長に適合光学帯域フィルタを適合させて公知の技術に追加する。前記帯域フィルタは前記投射手段で生成された電磁波の入射角に依存する波長を提供するような構造および/または設計にされる。
【0052】
この帯域フィルタは、伝播した電磁波の第1の選択波長成分または狭域または第1の選択スペクトル要素を、第2の選択波長成分または狭域または第2の選択要素から分離するよう構成され、前記ユニットは光電検出器によって生じた2つ以上のこのようなスペクトル要素の強度を検出できるように構成される。
【0053】
本発明の基本概念の範囲内となる提案した形態によると、前記帯域フィルタに隣接して透過電磁波の発散角を制限する開口または窓が配置される。
さらに前記開口または窓は電磁波の進行方向からみて光学帯域フィルタの前方または後方に位置する。
【0054】
光学帯域フィルタは電磁波を少なくとも2つの異なった所定の出射角に偏向させるように構成される。
前記角度に適合する電磁波の前記出射角はスペクトル分析を行うユニット内の分析の対象となる入射電磁波の関連主要角度に関係する。
【0055】
さらに詳しくは、1つの帯域フィルタが少なくとも2つの波長成分またはスペクトル要素となる1つの電磁波を受光するように構成される。
提案した形態ではさらに、予め選択した複数の帯域フィルタのそれぞれが、少なくとも2つの異なった波長成分またはスペクトル要素が含まれる伝播電磁波を受光するよう構成される。
【0056】
電磁波または選択された各電磁波の各出射角用に光電検出器が存在し、この光電検出器は、スペクトル分析を行うユニットで、受光した関連波長成分または分析される関連スペクトル要素をもつように構成される。
【0057】
光学干渉に基づいて活性となるフィルタを前記光学帯域フィルタとして選択することが好ましい。
スペクトル分析を行う前記ユニットに関して前記開口または窓、前記光学帯域フィルタおよび/またはチャンネルは1つの信号を受光および/または検出する手段となる。
【0058】
前記開口、帯域フィルタおよび前記チャンネルは1つの受光ユニットにすることができる。
受光ユニットはハイブリッドユニットの形態になる。
【0059】
測定セルおよび/または光学測定距離となる空洞状の前記限定空間は、光投射手段と光検出手段または受光部分との間で一直線および/または光反射形状に延びるのが好ましい。
【0060】
光投射手段は第1の離散ユニットとして形成され、光検出手段は第2の離散ユニットとして形成され、中間の開口状部分の一部には検出および分析用媒体の入口および出口が設けられるように構成される。
【0061】
検出および/または分析用のユニットは人の呼気からなるガス試料に基づくのが好ましい。この際、検出器で検出し、および/またはユニットで分析して、ガス相の呼気によってアルコールまたは対応する薬物の発生および/または濃度を決定する。
【0062】
空気または呼気にあるような二酸化炭素(CO2)の発生および濃度の評価は発明の範囲内となる。
光検出手段に面する限定空間の端の部分は、電磁波の角度を隣接する帯域フィルタの方向に斜めに偏向させるために電磁波を反射する面部分を備える。
【0063】
光線(電磁波の狭い帯の形)または光線の選択された部分は光投射手段から光電検出器に垂直に直接向けるように構成されることが好ましい。
【発明の効果】
【0064】
主として本発明の特徴、したがって特別の重要な特徴と考えられる利点は、電磁波に適合する光投射手段と、空間と、前記光投射手段からの前記電磁波のための光検出手段と、少なくとも前記検出手段に接続されスペクトル分析を行うユニットとを備えるスペクトル分析に適合する配置がつくられるという前提条件において、電磁波を検出する前述の手段は、選択された波長成分および/またはスペクトル要素がスペクトル分析を行うユニットにおける分析の対象となるスペクトル領域にするためフィルタを通過した電磁波に感応するよう構成され、このユニット内でスペクトル要素の相対電磁波強度を決定する異なった計算によって、前記光投射手段と前記光検出手段との間の前記伝播電磁波が、適合されおよび/または構成された光学帯域フィルタを通過できるように構成するように決定し、この帯域フィルタで前記光投射手段から発生して伝播した電磁波の入射角に依存する波長を提供できるような構造にされる。
【0065】
この単一の帯域フィルタは第1の選択波長成分および/または第1の選択スペクトル要素を、第2の選択波長成分および/または第2の選択スペクトル要素から分離するように構成され、前記ユニットは2つ以上の波長成分またはスペクトル要素の生成波長成分または電磁波の強度を分離して検出し計算できるように構成される。
【0066】
主として本発明の特徴は請求項1および請求項2の特徴部に開示される。
【図面の簡単な説明】
【0067】
本発明に関連し重要な特徴を表す本提案の実施例を図面に関連して明確にする目的で説明する。
【図1】光投射手段、ガス試料に適合する限定空間、受光手段および関連表示ユニットを備え、NDIR技術を使用するガス測定の原理を示す。
【図2】1チャンネル測定法(単一ビームNDIR技術)における公知の受光ユニットまたは光検出手段の原理を示す。
【図3】2チャンネル測定法(ダブルビームNDIR技術)における公知の受光ユニットまたは光検出手段の原理を示す。
【図4】二酸化炭素センサを使った2チャンネル測定法の適用をグラフで示す。吸収差測定によってx軸は時間スロットt1に続く異なったt2または同一時間スロットを使って1/λに相当する値を定める(標準のダブル波長用の2つのフィルタ曲線を有するCO2吸収スペクトル、NDIR CO2モニター)。
【図5】時間に基づく(t1にt2が続き、さらにt1が続く)干渉フィルタの選択的電子走査による2チャンネル測定法の原理を示す。
【図6】異なった時間スロットに基づく干渉フィルタの選択的電子走査による2チャンネル測定法の原理を示す。
【図7】本発明により隣接配置した2つの光電検出器を有する検出手段または受光手段の例を示す。
【図8】NDIR技術用の干渉フィルタの透過波長の角度依存性グラフ(狭帯域フィルタを使った典型的なNDIRガス検出時の中心波長ずれ)を示す。
【図9】二酸化炭素センサを使った2チャンネル測定法で吸収差測定法による典型的な適用グラフを示す(CO2モニター用に標準4.26μmCWフィルタのフィルタ曲線を備える、NDIR単一フィルタ、ダブル波長CO2ガス検出)。
【図10】本発明に関する2つの光検出器を備えた光学配置を示す。
【図11】ブタンからジメチルエタンを評価(炭化水素の区別)する本発明の適用グラフを示す。
【図12】図12(a)は伝播した電磁波が帯域フィルタを介してそれぞれ4つの、隣接する3つ以上の分析波長の光検出手段に分配できる発明の形態の例を拡大して示し、図12(b)はこのような4つの光検出手段の代替例を示す。
【図13】様々な特定の炭化水素の組成を区別検出するための発明の適用グラフを示す(HCモニター用に標準3.46μmCWフィルタのフィルタ曲線を備える、NDIR単一フィルタ、トリプル波長ガス検出)。
【図14】光ビームおよび波長を受光するため並列関係に隣接する2つの光検出手段の方向を示す。
【発明を実施するための形態】
【0068】
発明に関する重要な特徴が示され、以下の図面の図1から14によって明確にされる本提案の実施例に関する以下の明細書において、主として発明の基本概念を明確にする目的で用語および特殊な専門用語を選択する。
【0069】
しかし、これに関連し、選択する用語は使用、選択する用語だけに限定するものではなく、選択する各用語は次のように解釈するように理解されたい。すなわち、同一またはほぼ同一の目的および/または技術的結果が達成できるように、用語は同一またはほぼ同一の方法で機能するすべての技術的均等物をさらに含む。
【0070】
このように、付帯する図面に関連し、本発明の基本的な必要条件は概略および詳細で示され、発明に関する重要な必要条件はここに提案し以下に明確に説明する実施例によって具体化される。
【0071】
図1はスペクトル分析に適合する配置Aの原理を概略的に示し、この配置には波長幅の広い電磁波Sに適合する光投射手段ユニット10と、ガス試料Gに適合する測定セルまたは測定通路として使用され、光学測定距離Lの規定に使用される空洞形状の限定空間11とが含まれる。
【0072】
さらに、前記光投射手段10から前記光学測定距離Lを通過した電磁波Sの光検知手段12と、少なくとも前記光検出手段12に含まれる光電検出器3b、3b’が示され、この光電検出器はライン121を介してスペクトル分析を実施するユニット13に接続される。
【0073】
さらに、電磁波Sを検出する前記手段12とこれに関連する検出器3b、3b’はスペクトル領域の電磁波の検出に適合する。スペクトル領域の選択された波長成分またはスペクトル要素は主としてユニット13でスペクトル要素の相対光強度を計算、決定するためにスペクトル分析を行うユニット13における分析の対象である。
【0074】
図1において光投射手段10と受光手段12は明確にするためだけに限定空間11から多少離していることに注意されたい。
前記光投射手段10と前記光検出手段12との間で伝播した前記電磁波Sは光学帯域フィルタ14などの適合帯域フィルタの方向に選択的に通過できるように構成される。
【0075】
このような帯域フィルタ14は、前記光投射手段10によって発生した電磁波Sの伝播において入射角に依存する波長を提供できるような構造および/または設計になっている。
【0076】
このように、この帯域フィルタ14は、選択された入射角から検出器3bの方に向う選択された第1のスペクトル要素4aと、検出器3b’の方に向う選択された第2のスペクトル要素4bとに分離する(図7)。さらに、2つの光電検出器3bおよび3b’は、1つ以上のこのようなスペクトル要素の発生電磁波強度を検出できるモジュールに適合する前記ユニット13に接続される。
【0077】
ユニット13(図1)はスペクトル分析を行うものであり、トランスミッタモジュール13aが示される。またトランスミッタモジュール13aは電磁波Sによって制御され、前記ライン121を介して中央ユニット13bと、中央ユニット13bにも接続される多数の受信モジュール13c、13dおよび13eとによって活性化される。
【0078】
回路13fの信号によって、光投射手段10を介して送られた電磁波Saと光検出手段12の受光電磁波Sbとが比較される。これを行うためにライン101とライン121が使われる。
【0079】
次に、中央ユニット13bにおける評価および計算結果はグラフ15aとしての表示ユニット15に移される。
さらに詳細に図1は吸収容器1を使う適用を表し、容器1内には電磁波Sbまたは光ビーム4によって分析される被分析ガスGが入れられる。ここでSaは光源ユニット2によって投射され、光電検出ユニット3によって受光される。
【0080】
この光源ユニット2は光源2a(手段10)と、投射光Saをできるだけ有効に光ビーム4に集めて吸収容器1を通して検出器または受光ユニット3の方に向わせる目的をもつ座標コリメータ2bとからなる。
【0081】
光源ユニット2はガスまたは真空ガスを充填したガラス球内の赤熱ワイヤの形状をなす。すなわち、規定された電磁波のスペクトラムを有し、シリコン技術およびマイクロ機構によって作られセラミック基板または薄膜上の白熱灯または加熱抵抗体または発光ダイオードの形状をなす。
【0082】
発明によると、光源ユニット2は光ビーム4の電磁波Saを送り出し、この光ビーム4は少なくともあらゆる波長が含まれ、その強度は図1の個々の検出器3b、3b’(および図7の検出器3b、3b’)で光電的に検出され、ユニット13で評価される。
【0083】
吸収容器1は選択された適用と、選択された測定精度と、測定ガスGが負圧または正圧などによって集められる方法とに依存して異なった方法で設計される。
ある適用では吸収容器1には、光源ユニット2と受光ユニット3が剛に固定される機械的ベース1aが同時に含まれる。
【0084】
受光ユニット12の検出器3b、3b’は電気信号の生成に適合し、この電気信号は光電波長に依存し、また前記電気信号は後でスペクトル分析を行うためユニット13における計算分析の対象にされる。
【0085】
このようなユニット13は技術分野では周知であるので詳細には説明しない。
前記ユニット13は関連ガス濃度および/またはガスおよび/または混合ガスを示す結果を計算するよう構成される。
【0086】
測定距離または吸収距離Lの長さを伸ばして必要な測定感度を増加するためには、使用される測定セルまたは限定空間11内の往復マルチ通路、いわゆるマルチ通路セルなどの様々な光学配置が考えられる。
【0087】
さらに、反射器またはコリメータ2bでは所望の正しい方向に平行にできない投射光ビーム4を集めるために、公知の方法で内面1a’が鏡面にされ、光源ユニット2からのビームが受光ユニット3の方に導波管として導かれるように幾何学的に設計された吸収セルを使うことが可能である。
【0088】
図2は1チャンネル測定に適合する公知の受光ユニット3を概略的に示す。伝播し入射する光線4は干渉フィルタ3aを光学透過する。この干渉フィルタ3aは本実施例では受光ユニット3のカプセル3’の開口3iに関連してカプセル3’の窓として使われるように取り付けられ、その結果、非常に狭く限定されたスペクトル帯の電磁波または光線4aのみがフィルタを通過し、この電磁波に感応する光電検出器3bに到達する。
【0089】
開口3iは空間的に透過する機能をもつ。すなわち、光源ユニット2からの方向に一致する電磁波4aのみを検出器3bの方向に導き、ユニット13における計算結果に否定的、妨害的影響を与える他の方向からの光線および電磁波を抑制する。
【0090】
したがって、さらに壁1a’は環境および受光ユニット3の構造に対する遮蔽となる。
検出器要素3bは光ダイオード、量子検出器、焦電検出器、または光電変換用の他の形の熱検出器の形式にすることができる。
【0091】
図2の光電検出器3bの大きさと形状は、周波数帯でフィルタ3aを通過する電磁波4aの強度に依存対応するある種またはある形の電気信号を発生できることが重要である。
図示する電気結線3c、3c’によってこれらの電気信号は受光ユニット3の2つの測定結線3dおよび3eに伝達され、そこから続くユニット13の増幅ステージ(図示しない)および/または電子/コンピュータ処理によって測定信号が最終結果に洗練され、この結果は評価することができ、表示ユニット15のグラフ15aで見ることができる。
【0092】
ガス測定がNDIR技術に基づいて行われる場合、フィルタ透過光4aの波長は、ガス濃度測定される物質の吸収波長特性に一致するように選択される。
次に図3は2チャンネル測定用の公知の受光ユニット3の概略を示す。この受光ユニット3は、図2に関して示し説明したユニットに加えて、追加の開口3i’と、そこの干渉フィルタ3fと、関連する光電検出器要素3b’とを備える。
【0093】
フィルタ3fはフィルタ3f’が透過する以外の波長4bを透過するように選択され、したがって選択されたビーム4bは選択されたビーム4aとは別の波長をもつ。
したがって、電気測定可能な信号に変換されると、結線3h、3eおよび3dの信号は波長4bおよび4a用に使われ、波長4a用の各結線3d、3eは瞬間の光強度に関する情報を与える。
【0094】
測定チャンネルの一方を信号中性波長の強度基準として使うと、測定信号121の正確な評価をゆがめる危険性のある内側に投射された電磁波(4)Sまたは光線Saの強度の短時間の変動は平均化されて調整される。
【0095】
図4は図3による二酸化炭素センサ用の2チャンネル測定法の適用を異なった吸収測定法によって示すグラフである。
干渉フィルタ3f’の特性は、その透過グラフ(4a)が被測定ガスの吸収範囲(4c)(二酸化炭素では波長が約4.26μm)に一致するように選択される。図4のスケールは1/λの値で定義される。
【0096】
透過特性(4b)をガス吸収が発生しない範囲(本実施例では波長が約3.39μm)
に選択することによって、別のフィルタ(図示しない)が参照信号の発生に選択される。
最初に計測器を校正して二酸化炭素が存在しない状態で信号を発生させる信号比率を測定することによって、測定システムは標準化され、ビーム4の電磁波強度の変動に無関係にされる。
【0097】
光学系11の光源2aの老化傾向と投射変化によってビーム4の強度は時間が経過すると変化し、このことで、実際には、NDIRガス測定器の精度が制限され、繰返し点検作業および再校正が必要となる。
【0098】
端子3d−3eと3h−3e間の電気信号に関してガス吸収信号と参照波長の間の比率をこのように形成することで、図2による1チャンネル測定システムと比較すると状況がかなり改善される。
【0099】
次に図5は時間で干渉フィルタ3b’と3bを電気走査で選択することによる2チャンネル測定法を示す。
NDIRの2チャンネル測定の別の実施例には、図示しない接続線を介して外部から適用した制御信号によって同一の干渉フィルタ3b’の透過波長を電子式に変更するものがある。
【0100】
異なった時間系列t1およびt2において、波長4aの電磁波4a(t1)は時間t1に
伝達され、一方、基準波長4bの電磁波4b(t2)は時間t2に伝達される。
所定の2つの波長4a、4bをこれらの異なった時間の間に交互に通過させることによって、信号比率は図4により波長差吸収測定の基本概念に基づいて後で作ることができる。
【0101】
図5の電子制御可能な光学透過フィルタ3b’はシリコン系プロセスによるマイクロマシニング技術で実現でき、いわゆるファブリ・ペローフィルタは、時間制御のファブリ・ペロー干渉計透過波長を提供するため1つの鏡面が微小なスケールで制御変位可能になるような方法でエッチングされる。
【0102】
さらに、フィルタ3b’を機械的に回転させることも発明の範囲内となる。
図6は干渉フィルタ3kの熱または類似の走査による2チャンネル測定法を示す。
検出器3bに隣接する波長選択フィルタを使わずに、波長変調光源ユニット2aと、図4および5のようなパルス状電磁波4a(t1)および4b(t2)とを組み合わせて1つの検出器ユニット3bを使用することによって、図6によって波長差信号の比率を形成する前提条件をつくる別の概念をここに示す。
【0103】
受光ユニット3にフィルタを隣接取付けする代わりに、光源ユニット2aの窓または開口として光源に隣接する干渉フィルタ3kを使うことによって、この光源ユニット2(2a)は波長セグメントをつくることができる。
【0104】
その結果、反射指標が主として温度に依存する金属酸化物を使って温度走査干渉フィルタ3kを作ることができ、透過波長はフィルタ3kの瞬間温度でかなり変化することになる。
【0105】
フィルタ3kを出力供給光源ユニット2(2a)に接近させることを考慮すると、フィルタ3kは光源ユニット2(2a)の出力に依存して異なった平衡温度に加熱される。
光源ユニット2および関連する電磁波の出力変調はフィルタ材料3k’の対応する温度変調、したがって伝播する光線4の波長変調を生み出し、伝播する光線4の時間スロットt1および時間スロットt2における波長極値4a(t1)および4b(t2)は基本的に図5および6に示す方法で比率をつくる基本を与える。
【0106】
次に発明に関する特殊な性質を図7から12を参照して説明する。
図7は本発明に関する性質または特性を表す受光ユニット3を示す目的をもつ。
さらに詳しく言うと、図7は、図3に示した実施例を単純化し、この構造にはフィルタユニット3fが含まれずフィルタ3f’のみにした受光ユニット3を示す目的をもつ。
【0107】
それにもかかわらず、関連する2つの検出器要素3b、3b’は1つのフィルタユニット3f’を介してそれぞれ光ビーム4aおよび4bを受けるが、ビーム4bの進行方向はビーム4およびビーム4aの進行方向から角度4(α)だけ異なって伝わる方向になる。
【0108】
フィルタ3f’の方に通常入ってくるビーム4からの入射角(α)が増加するにつれて干渉フィルタの透過波長が減少すること自体は知られている。
その結果、図7にように配置することで図3に示すような前提条件が作られ、図4のグラフに示す原理に従って差分吸収信号測定を行うために使用できるが、しかし時間スロットt1の間のみである。
【0109】
その結果、投射され(部分的に)平行にされた電磁波4が、少なくとも特定の部分4(α)に偏向されて、入射角αでフィルタ3f’の方に向うように周囲の光学が設計されることがこの前提条件である。
【0110】
ここに示す配置において、異なる分離された2つの波長の信号強度を低コストで測定することができる。図7による単一のフィルタ3f’は図3に示す2つのフィルタユニット3f、3f’よりもコスト的に有利となる。
【0111】
さらに、波長の差のために達成される精度は非常に良く、実際上/経済的に異なった2つの光学フィルタユニット(3f、3f’)で達成可能なものよりも良いことが分かった。
注目すべきことは、光学フィルタの透過波長の通常の許容値は+/−1%であり、また2つのフィルタユニット間の透過波長差は購入時点において使用波長の約+/−2%であり、その結果、発明による配置の対応値は一般に透過波長の前述の値の+/−10%で
あることが分かった。
【0112】
図8はNDIRガス測定に使用する典型的な干渉フィルタの透過波長の角度依存性をグラフで示すものである。
このグラフで明らかであるが、光線の正常入射角の正常値に対する、例えば45°の入射角における透過波長の典型的な変化値が透過波長の約3%で、最大の不確定さが約0.3%であることを示す。
【0113】
図9は発明の指針に基づく差分吸収測定による二酸化炭素センサ用の2チャンネル測定法の適用をグラフで示す。
図7に示す発明により、図8による正常特性を備えた干渉フィルタを有するNDIRガスセンサの配置を適用すると、信号またはフィルタ特性(4a)および(4b)が得られる。この特性は2チャンネル測定原理による二酸化炭素(4c)のNDIR差分吸収測定法の基本条件を満足する。
【0114】
グラフの大きさまたは包絡線はガス濃度の量を表す。
図10は発明の原理によるさらなる光学配置Aを示す。
図1のNDIR実施例と比較すると分かるように、受光ユニット3は図7に詳しく示し説明した構造に置き換えられるが、しかし、測定セル1の上半分を通過した光線またはビーム4e(4a)で下部の検出器要素3bを直接照射させるために、この構造は多少上方に移動またはずらされている。
【0115】
最上部の検出器要素3b’は光線またはビーム4d(4b)から照射を受ける。この光線またはビーム4d(4b)は測定セル1の下半分を通過したものであるが、しかし小型反射鏡面5を導入することで検出器3b’に向って上方に偏向される。
【0116】
鏡面5はビーム4dの元の進行方向に対しα/2の角度で取り付けられ、その結果、干渉フィルタ3f’に向う入射角は配置にとって望ましい値αになり、図10の下部の光源ユニット2a’、(10’)の仮想図2”から発するように見える。
【0117】
受光ユニット3とその検出器3b、3b’に必要な入射角を発生させる配置Aとそのバリエーションは多数考えられる。
図11を参照すると、ブタンとジエチルメタン(DME)を識別できる適用の例をグラフで示す。
【0118】
ここにはDME混合物を検査することで燃料の品質が測定できる方法が示される。
これは発明の指針にしたがって行われ、一対の波長3.56μmおよび3.45μmにおける差分吸収測定(4a)、(4b)によるプロセス管理で適用される。
【0119】
図12aに示す発明による配置Aの実施例は、互いに接近する3つ以上の複数の分析波長を評価することができる。
図12aに示すように、特別に形成された受光ユニット3を使用して、複数の波長4a(ビーム4eに関する)、4b1・・4biに分離することができる。
【0120】
この配置は選択された波長の多くの光電ユニットまたは検出器ユニット3b、3b’・・3biを備える。すべての検出器は一列の検出器アレーで取り付けられ、その結果、それぞれの検出器は異なった角度で照射される。
【0121】
炭化水素の分析は、混合ガスに関して異なった炭素物質を分離するために複数の接近する波長の差分吸収測定法が必要となる場合の典型的な例と考えられる。
図12bは接近する複数の波長の分析に適合する受光ユニット3’の別の実施例を示す。
【0122】
ここの示す形状において波長選択フィルタ3f’は中央に位置するが、受光ユニット3のカプセル3’に対して角度をもつ。
これで、波長4eとそのセクション4a,4b1・・4bi用の様々な検出器要素3b、3b’・・3biの間に均一な照射/投射をもたらすことができる。
【0123】
図13は炭化水素の特定ガス成分を検出、識別するための発明の適用をグラフで示す。
公知のように、関連する接近物質の吸収スペクトルには微小な差異が存在し、これは約3.4μmの波長で例示される。
【0124】
これはエタノール、アセトン、オクタンなどの炭水化物に適用される。
半導体センサおよび電気化学測定セルを使って計画された公知のガス測定原理の精度では、これらの対象物を分離することが困難であることが分かった。
【0125】
しかし、発明の指針によるスペクトル領域(4a)、(4b1)および(4b2)における差分吸収測定では、特に1つまたは少数のこれら対象物が同時に装置Aの測定セル11内に露出する状態において、これらの対象物を互いに識別でき、関連する対象物と測定セル内に存在する対象物の割合を検出できることが分かった。
【0126】
ガス混合物や数種類のガスが存在するかなり複雑な状況においても、関連スペクトルが前述の差異を示し、かつ図7に示す2チャンネルより多い、すなわち図12aおよび12bに示すような3,4,5以上のチャンネルを備えるガス分析器をもつ配置にする条件で、精度の程度の差こそあれ本発明を使うことで評価することができる。
【0127】
光学帯域フィルタ3f’は電磁波Sの選択された入射角に依存し、入射する各電磁波を少なくとも2つ、しばしばそれより多い異なった所定の光学出射角に偏向させる。この場合、前記出射角は入射する電磁波4とその一部4cまたは4eの主要な角度に関係し、ユニット13においてスペクトル分析される。
【0128】
少なくとも1つの帯域フィルタ3f’が、少なくとも2つの異なった波長成分またはスペクトル要素となる1つの電磁波4を受光するように適合される。
それぞれの、またはそれぞれ選択された出射角に対して少なくとも1つの光電検出器3b、3b’が存在し、この検出器はユニット13で計算によってスペクトル分析を行うよう構成され、それに関連するスペクトル要素の強度は伝播した電磁波4(S)に関して分析される。
【0129】
図14は、時間スロットt1の間でビーム4a,4bとその波長を受光するため並列で隣接配置された2つの光検出手段3b,3b’の方向を示す。
距離aは、検出器3b’と3bの光検出面間の最小距離bに関して、フィルタ3f’面とそのスロット3i間の最小距離を表す。
【0130】
ここに示すように、信号受信モジュール13cおよび13dにおける信号(3d、3e)と(3h、3e)の並行処理t1は続いて中央ユニット13bにおいて処理され、図9,11および/または13の(4a)および(4b)のような信号のグラフとなる。
【0131】
図12aおよび12bに示すように、距離aを広くすることによって3つ以上の検出器を導入することができる。
勿論、発明は実施例として前述した形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明概念の範囲内で修正することができる。
【0132】
特に注目すべきことは、望ましい技術機能を達成できる範囲内において、図示したそれぞれのユニットおよび/または回路は他の図示ユニットおよび/または回路と組み合わせることができることである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁波に適合する光投射手段と、空間と、前記光投射手段からの電磁波を検出する光検出手段と、少なくとも前記光検出手段に接続されスペクトル分析を行うユニットとを備えたスペクトル分析に適合する配置であって、前記検出手段は電磁波に光電感応する検出器を介してスペクトル領域内の電磁波の検出に適合し、前記スペクトル領域内の選択された波長成分またはスペクトル要素が、スペクトル要素の相対的な電磁波強度を前記ユニットで計算によって決めるスペクトル分析を実施する前記ユニットにおける分析の対象となる配置において、
前記電磁波は、前記光投射手段と前記光検出手段との間に適合光学帯域フィルタを異なった入射角度で通過するよう適合され、帯域フィルタは前記光投射手段で発生した電磁波を照射するため入射角に依存する波長を提供できるように構成され、これに関連して前記帯域フィルタは、それぞれ光電手段または検出器で受光した第1の選択波長成分および/または第1の選択スペクトル要素を入射角に依存して第2の選択波長成分および/または第2の選択スペクトル要素から分離するよう構成され、かつ前記ユニットは1つ以上の波長成分および/またはスペクトル要素用に発生電磁波強度を分離して検出および計算できるよう構成されることを特徴とする。
【請求項2】
電磁波に適合する光投射手段と、ガス測定セルとして使われ光学測定距離を規定できる空洞形の限定空間と、前記光投射手段から前記光学測定距離を通過した前記電磁波の光検出手段と、少なくとも前記光検出手段に接続されスペクトル分析を行うユニットとを備えたスペクトル分析に適合する配置であって、電磁波を検出する前記手段はスペクトル領域内の電磁波に光電感応し、スペクトル領域の選択波長成分またはスペクトル要素は前記ユニットで計算によってスペクトル要素の相対電磁波強度を決定するためにスペクトル分析を行う前記ユニット内分析の対象となる配置において、
前記電磁波は前記光投射手段と前記光検出手段との間において、前記光投射手段で発生した電磁波を透過させるため入射角に依存する波長を提供するように構成された適合光学帯域フィルタを通過し、前記帯域フィルタはそれぞれ光電手段または検出器で受光した第1の波長成分および/または第1の選択スペクトル要素を第2の波長成分および/または第2の選択スペクトル要素から分離するよう構成され、かつ前記ユニットは1つ以上の波長成分および/またはスペクトル要素用に発生電磁波強度を分離して検出および計算できるよう構成されることを特徴とする。
【請求項3】
電磁波の発散角を制限する開口または窓が前記帯域フィルタに隣接して、または前記帯域フィルタ内に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の配置。
【請求項4】
前記開口または窓は電磁波の進行方向からみて前記帯域フィルタの前方および/または後方に位置することを特徴とする請求項1、2または3に記載の配置。
【請求項5】
前記帯域フィルタは関連する入射角に対応して、入射する電磁波を少なくとも2つの異なった電磁波の、光学の、所定の出射角に偏向させるよう構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の配置。
【請求項6】
前記出射角は、スペクトル分析を行うユニット内で分析の対象となる入射電磁波の主要角度に関係することを特徴とする請求項5に記載の配置。
【請求項7】
1つの帯域フィルタが、少なくとも2つの個々のスペクトル要素となる1つの電磁波を受光するよう構成されることを特徴とする請求項5または6に記載の配置。
【請求項8】
予め選択した複数の帯域フィルタのそれぞれが、少なくとも2つの個々のスペクトル要素が含まれる電磁波を受光するよう構成されることを特徴とする請求項5,6または7に記載の配置。
【請求項9】
出射ビームまたは光線に関連するそれぞれの角度またはそれぞれ選択された角度のために、供給された少なくとも2つの電気信号と計算によってスペクトル分析を行う前記ユニットで分析される関連スペクトル要素をもつよう構成された光電検出器が存在することを特徴とする請求項5ないし8のいずれか1項に記載の配置。
【請求項10】
光学干渉に基づいて活性となるフィルタが前記帯域フィルタとして選択されることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の配置。
【請求項11】
スペクトル分析を行う前記ユニットに関して前記開口、前記帯域フィルタおよび/またはチャンネルは、1つの信号を受光および/または検出する手段にすることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の配置。
【請求項12】
前記開口、前記帯域フィルタおよび前記チャンネルは1つの受光手段にすることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項、特に請求項11に記載の配置。
【請求項13】
前記受光ユニットはハイブリッドユニットの形態にすることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1項、特に請求項11または12に記載の配置。
【請求項14】
測定部分および/または光学測定距離となる空洞状の前記限定空間は、光投射手段と光検出手段との間で一直線および/または電磁波反射形状にすることを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1項に記載の配置。
【請求項15】
光投射手段は第1の離散ユニットとして形成され、光検出手段は第2の離散ユニットとして形成され、中間の開口状部分の一部には検出および分析用のガスの入口および出口が設けられることを特徴とする請求項1ないし14のいずれか1項、特に請求項14に記載の配置。
【請求項16】
検出および/または分析用のガスは呼気であり、かつ選択検出および/または分析によって、アルコールまたは対応する薬物の存在および/または濃度を決定することを特徴とする請求項1ないし15のいずれか1項、特に請求項15に記載の配置。
【請求項17】
二酸化炭素(CO2)の濃度は表示ユニット上のグラフで表示、評価することを特徴とする請求項1ないし16のいずれか1項、特に請求項15に記載の配置。
【請求項18】
光検出手段に面する限定空間の端の部分は、伝播した電磁波を1つ以上の光電検出器の方に斜めに偏向するため電磁波を反射する面部分を備えることを特徴とする請求項1ないし17のいずれか1項に記載の配置。
【請求項19】
選択した電磁波に関する光線またはビーム、または光線またはビームの選択部分は光投射手段から光電検出器の方向に真っ直ぐに向うよう適合することを特徴とする請求項1ないし18のいずれか1項、特に請求項18に記載の配置。
【請求項1】
電磁波に適合する光投射手段と、空間と、前記光投射手段からの電磁波を検出する光検出手段と、少なくとも前記光検出手段に接続されスペクトル分析を行うユニットとを備えたスペクトル分析に適合する配置であって、前記検出手段は電磁波に光電感応する検出器を介してスペクトル領域内の電磁波の検出に適合し、前記スペクトル領域内の選択された波長成分またはスペクトル要素が、スペクトル要素の相対的な電磁波強度を前記ユニットで計算によって決めるスペクトル分析を実施する前記ユニットにおける分析の対象となる配置において、
前記電磁波は、前記光投射手段と前記光検出手段との間に適合光学帯域フィルタを異なった入射角度で通過するよう適合され、帯域フィルタは前記光投射手段で発生した電磁波を照射するため入射角に依存する波長を提供できるように構成され、これに関連して前記帯域フィルタは、それぞれ光電手段または検出器で受光した第1の選択波長成分および/または第1の選択スペクトル要素を入射角に依存して第2の選択波長成分および/または第2の選択スペクトル要素から分離するよう構成され、かつ前記ユニットは1つ以上の波長成分および/またはスペクトル要素用に発生電磁波強度を分離して検出および計算できるよう構成されることを特徴とする。
【請求項2】
電磁波に適合する光投射手段と、ガス測定セルとして使われ光学測定距離を規定できる空洞形の限定空間と、前記光投射手段から前記光学測定距離を通過した前記電磁波の光検出手段と、少なくとも前記光検出手段に接続されスペクトル分析を行うユニットとを備えたスペクトル分析に適合する配置であって、電磁波を検出する前記手段はスペクトル領域内の電磁波に光電感応し、スペクトル領域の選択波長成分またはスペクトル要素は前記ユニットで計算によってスペクトル要素の相対電磁波強度を決定するためにスペクトル分析を行う前記ユニット内分析の対象となる配置において、
前記電磁波は前記光投射手段と前記光検出手段との間において、前記光投射手段で発生した電磁波を透過させるため入射角に依存する波長を提供するように構成された適合光学帯域フィルタを通過し、前記帯域フィルタはそれぞれ光電手段または検出器で受光した第1の波長成分および/または第1の選択スペクトル要素を第2の波長成分および/または第2の選択スペクトル要素から分離するよう構成され、かつ前記ユニットは1つ以上の波長成分および/またはスペクトル要素用に発生電磁波強度を分離して検出および計算できるよう構成されることを特徴とする。
【請求項3】
電磁波の発散角を制限する開口または窓が前記帯域フィルタに隣接して、または前記帯域フィルタ内に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の配置。
【請求項4】
前記開口または窓は電磁波の進行方向からみて前記帯域フィルタの前方および/または後方に位置することを特徴とする請求項1、2または3に記載の配置。
【請求項5】
前記帯域フィルタは関連する入射角に対応して、入射する電磁波を少なくとも2つの異なった電磁波の、光学の、所定の出射角に偏向させるよう構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の配置。
【請求項6】
前記出射角は、スペクトル分析を行うユニット内で分析の対象となる入射電磁波の主要角度に関係することを特徴とする請求項5に記載の配置。
【請求項7】
1つの帯域フィルタが、少なくとも2つの個々のスペクトル要素となる1つの電磁波を受光するよう構成されることを特徴とする請求項5または6に記載の配置。
【請求項8】
予め選択した複数の帯域フィルタのそれぞれが、少なくとも2つの個々のスペクトル要素が含まれる電磁波を受光するよう構成されることを特徴とする請求項5,6または7に記載の配置。
【請求項9】
出射ビームまたは光線に関連するそれぞれの角度またはそれぞれ選択された角度のために、供給された少なくとも2つの電気信号と計算によってスペクトル分析を行う前記ユニットで分析される関連スペクトル要素をもつよう構成された光電検出器が存在することを特徴とする請求項5ないし8のいずれか1項に記載の配置。
【請求項10】
光学干渉に基づいて活性となるフィルタが前記帯域フィルタとして選択されることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の配置。
【請求項11】
スペクトル分析を行う前記ユニットに関して前記開口、前記帯域フィルタおよび/またはチャンネルは、1つの信号を受光および/または検出する手段にすることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の配置。
【請求項12】
前記開口、前記帯域フィルタおよび前記チャンネルは1つの受光手段にすることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項、特に請求項11に記載の配置。
【請求項13】
前記受光ユニットはハイブリッドユニットの形態にすることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1項、特に請求項11または12に記載の配置。
【請求項14】
測定部分および/または光学測定距離となる空洞状の前記限定空間は、光投射手段と光検出手段との間で一直線および/または電磁波反射形状にすることを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1項に記載の配置。
【請求項15】
光投射手段は第1の離散ユニットとして形成され、光検出手段は第2の離散ユニットとして形成され、中間の開口状部分の一部には検出および分析用のガスの入口および出口が設けられることを特徴とする請求項1ないし14のいずれか1項、特に請求項14に記載の配置。
【請求項16】
検出および/または分析用のガスは呼気であり、かつ選択検出および/または分析によって、アルコールまたは対応する薬物の存在および/または濃度を決定することを特徴とする請求項1ないし15のいずれか1項、特に請求項15に記載の配置。
【請求項17】
二酸化炭素(CO2)の濃度は表示ユニット上のグラフで表示、評価することを特徴とする請求項1ないし16のいずれか1項、特に請求項15に記載の配置。
【請求項18】
光検出手段に面する限定空間の端の部分は、伝播した電磁波を1つ以上の光電検出器の方に斜めに偏向するため電磁波を反射する面部分を備えることを特徴とする請求項1ないし17のいずれか1項に記載の配置。
【請求項19】
選択した電磁波に関する光線またはビーム、または光線またはビームの選択部分は光投射手段から光電検出器の方向に真っ直ぐに向うよう適合することを特徴とする請求項1ないし18のいずれか1項、特に請求項18に記載の配置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公表番号】特表2011−527006(P2011−527006A)
【公表日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−516220(P2011−516220)
【出願日】平成21年6月10日(2009.6.10)
【国際出願番号】PCT/SE2009/050705
【国際公開番号】WO2010/002326
【国際公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【出願人】(502341074)センセエアー アーベー (5)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年6月10日(2009.6.10)
【国際出願番号】PCT/SE2009/050705
【国際公開番号】WO2010/002326
【国際公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【出願人】(502341074)センセエアー アーベー (5)
【Fターム(参考)】
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