説明

スルホンアミド含有化合物およびその使用

GHS−R媒介障害を治療するための化合物、組成物、および方法が本発明において記載される。本発明は、とりわけ、GHS−Rを調節する有用な化合物および組成物、ならびにこれらの化合物を使用および製造する方法に関する。これらの化合物のいくつかの例には、スルホンアミド化合物、例えば、ヘテロアリールスルホンアミド化合物、および環状部分を有する他のスルホンアミド化合物が挙げられる。ヘテロアリール化合物の例には、オキサジアゾール化合物およびトリアゾール化合物が挙げられる。これらの化合物は、被験体(例えば、哺乳動物、ヒト、イヌ、ネコ、ウマ)における障害、疾患、および疾患の症候群の調節を含む治療的適用において使用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2008年10月30日出願の米国特許出願第61/109,758号からの優先権を主張し、この出願はその全体が本明細書中で参考として援用される。
【背景技術】
【0002】
成長ホルモン分泌促進因子受容体(GHS−R)は、成長ホルモン(GH)放出、代謝、および食欲を含む、多くの生理学的プロセスを調節する。グレリンは28アミノ酸ペプチドであり、グレリン受容体としてもまた知られる成長ホルモン分泌促進因子受容体(GHS−R)の内因性リガンドである。グレリンは、ヒトにおける摂食を刺激することが示されてきた。齧歯動物においては、グレリンは、体重増加および脂肪過多症を誘導する。例えば、非特許文献1を参照のこと。摂食の調節に加えて、グレリンは、特に、成長ホルモン組織(somatotrophic tissue)において、GHS−Rを活性化することによって、GH分泌を刺激できる。
【0003】
従って、GHS−R活性を調節する化合物は、GHS−R生理学と関連する障害を制御するために少なくとも有用である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Asakawa(2003)Gut 52:947
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、とりわけ、GHS−Rを調節する有用な化合物および組成物、ならびにこれらの化合物を使用および製造する方法に関する。これらの化合物のいくつかの例には、スルホンアミド化合物、例えば、ヘテロアリールスルホンアミド化合物、および環状部分を有する他のスルホンアミド化合物が挙げられる。ヘテロアリール化合物の例には、オキサジアゾール化合物およびトリアゾール化合物が挙げられる。これらの化合物は、被験体(例えば、哺乳動物、ヒト、イヌ、ネコ、ウマ)における障害、疾患、および疾患の症候群の調節を含む治療的適用において使用できる。これらの化合物には有用なGHS−Rアンタゴニストが含まれる。このようなアンタゴニストは、例えば、被験体において摂食を減少させるために使用できる。
【0006】
その立体異性体を含む化合物は、小さなクラスター中単独で、またはコンビナトリアル様式のいずれかで作ることができ、構造的に多様な化合物のライブラリーを与える。
【課題を解決するための手段】
【0007】
式(I):
【0008】
【化1】

の化合物において、
は、天然または非天然アミノ酸の側鎖、水素、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクリル、シクリルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アルキル、アルケニル、アルキニルであり;1〜3個のRで任意に置換され;
は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクリル、シクリルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキルであり;1〜3個のR7’で任意に置換され;
Aはアルキレニルであり;
およびRは、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、シクリル、もしくはヘテロシクリルであり、またはRおよびRは、これらが結合する窒素と一緒に複素環を形成でき;ここで、各RおよびRは、任意に独立して、1〜5個のハロ、1〜3個のヒドロキシ、1〜3個のアルキル、1〜3個のアルコキシ、1〜3個のオキソ、1〜3個のアミノ、1〜3個のアルキルアミノ、1〜3個のジアルキルアミノ、1〜3個のニトリル、または1〜3個のハロアルキルで置換され;
は、アリール、アリールアルキル、シクリル、シクリルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、シアノ、もしくは−(CR1313’であり;またはRおよびRは一緒に環を形成し;ここで、Rは、任意に独立して、1、2、または3個のRで置換され;
mは、0、1、2、3、または4であり;
は、水素、独立して、アルキル、−アルキルCOOアルキル、もしくは−アルキルCOOHであり、またはRおよびRは、一緒に環を形成し;ここで、Rは、1、2、または3個のRで任意に置換され;
nは0または1であり;
各RおよびR7’は、独立して、ハロ、アルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルキルオキシ、ハロアルキルチオ、アセチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アルコキシ、オキソ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、チオール、またはアルキルチオールであり;
は、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、OR10、C(O)R10、C(O)OR10、OC(O)R10、NR1111’、C(O)NR1111’、NR11C(O)R10、NR11C(O)NR1111’、OC(O)NR1111’、NR11C(O)OR10、SC(O)NR1111’、NR11C(O)SR10、SR12、NR11SO12、SONR1111’、SOR12、−S(O)12であり;ここで、Rは、Rについて記載されたのと同様に、1、2、または3個のRで任意に置換され;
各RおよびR9’は、独立して、ハロ、アルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ハロアルキル、ハロアルキルオキシ、ハロアルキルチオ、アシル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、オキソ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、チオール、アルキルチオール、−アルキルCOOアルキル、または−アルキルCOOH、CONR1313’、−C(O)アルキル、−C(O)アリールアルキルであり、
10は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクリル、シクリルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アリール、アリールアルキル ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル(heteroarylalyl)、またはハロアルキルであり;ここで、R10は、Rにおいて提供されるように、任意に置換されてもよく;
各R11およびR11’は、独立して、水素、アシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルチオアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクリル、もしくはシクリルアルキルであり、またはR11およびR11’は、一緒に、環化して−(CHX(CH−を形成することができ;ここで、各R11およびR11’は、Rにおいて提供されるように、独立して任意に置換されてもよく;
12は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクリル、シクリルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アリール、アリールアルキル ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル(heteroarylalyl)、またはハロアルキルであり;ここで、R12は、Rにおいて提供されるように、任意に置換されてもよく;
Xは、CR1313’、O、S、S(O)、S(O)、またはNR13であり;ならびに
各R13およびR13’は、独立して、水素またはアルキルである。
【0009】
ある実施形態において、RおよびRの少なくとも1つはHである。ある実施形態において、RおよびRの少なくとも1つはアリールアルキルまたはシクリルアルキルである。ある実施形態において、RとRの両方がHではない。
【0010】
ある実施形態において、Rはアルキル(例えば、メチル)である。
【0011】
ある実施形態において、Rはヘテロアリールアルキルである。
【0012】
ある実施形態において、Rはアルキル(例えば、メチル)である。
【0013】
ある実施形態において、Rはアルキル(例えば、メチルまたはイソブチル)、アリールアルキル(例えば、ベンジル、フェネチル、4−フルオロベンジル、4−クロロベンジル)、ヘテロアリールアルキル(例えば、メチル−2−インドリルまたはメチル−2−チオフェニル)またはシクリルアルキル(例えば、エチルシクロヘキシル)である(例えば、任意に置換されている)。ある実施形態において、RはHまたはアルキル(例えば、メチルまたはエチル)である。
【0014】
ある実施形態において、Rは、アリールアルキル(フェネチル、ベンジル、エチルアニソリル、もしくはメチルアニソリル)、ヘテロアリールアルキル、またはシクリルアルキル(例えば、任意に置換されている)である。ある実施形態において、RはHまたはアルキル(例えば、メチルまたはエチル)である。
【0015】
ある実施形態において、Aはプロピレニルである。
【0016】
ある実施形態において、Rは、アルキル(例えば、メチル、エチル、またはプロピル)である。ある実施形態において、Rは、アルキル(例えば、メチル、エチルまたはプロピル)である。ある実施形態において、RとRの両方がアルキル(例えば、メチル、エチルまたはプロピル)である。ある実施形態において、RおよびRは、これらが結合する窒素と一緒に、環(例えば、置換されていない環または置換されている環(例えば、メチルなどのアルキルで置換されている))を形成する。ある実施形態において、RおよびRは、これらが結合する窒素と一緒に、ピロリジン環(例えば、置換されていない)を形成する。
【0017】
ある実施形態において、Rは、アリール、例えば、フェニルである。ある実施形態において、Rは、例えば、アルコキシ(例えば、メトキシ)またはアルキル(例えば、t−ブチル)で置換される。
【0018】
ある実施形態において、Rは、ヘテロアリール(例えば、インダゾリルもしくはチオフェニルなどの単環式ヘテロアリールまたはインドリルなどの二環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、Rは、例えば、ハロ(例えば、フルオロ、クロロ、アシル、アルコキシ、および/またはアルキル(例えば、メチルまたはエチル)などの1個または2個の置換基で置換される。
【0019】
ある実施形態において、Rは、ヘテロシクリル(例えば、二環式ヘテロシクリル)である。ある実施形態において、Rは、3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]オキサジニル,2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシニル、または2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]オキサチインである。ある実施形態において、Rは、例えば、ハロ(例えば、クロロおよび/またはメチル)などの1個または2個の置換基で置換される。
【0020】
ある実施形態において、Rは、シクリルアルキルである。
【0021】
ある実施形態において、Rは、−(CR1313’である。ある実施形態において、R13またはR13’のうちの1つは、アルキル(例えば、メチル)である。ある実施形態において、Rは、−(CH(例えば、CH)である。
【0022】
ある実施形態において、Rはヒドロキシである。
【0023】
ある実施形態において、RはORである。ある実施形態において、Rはアリールアルキル(例えば、ベンジル)である。
【0024】
ある実施形態において、RはNR1111’である。ある実施形態において、R11およびR11’は両方ともHである。ある実施形態において、R11またはR11’のうちの1つはアルキル(例えば、エチルまたはメチル)である。ある実施形態において、R11またはR11’のうちの1つはHである。ある実施形態において、R11はHでありかつR11’はシクリル(例えば、シクロペンチル)である。ある実施形態において、R11はHでありかつR11’はシクリルアルキル(例えば、メチルシクロプロピル)である。ある実施形態において、R11はHでありかつR11’はヘテロアリール(例えば、メチル(methy)−2−フラニル)である。ある実施形態において、R11はアシルである。
【0025】
ある実施形態において、Rは、アリールまたはヘテロアリール(例えば、インドリル、ベンズイミジゾリル(benzyimidizolyl)またはベンズチアゾリルなどのヘテロアリール)である。ある実施形態において、Rは、例えば、ハロ(例えば、クロロ、アシル、アルコキシ、および/またはアルキル(例えば、メチルまたはエチル))などの1個または2個の置換基で置換される。
【0026】
ある実施形態において、Rはヘテロシクリル(例えば、二環式ヘテロシクリル)である。ある実施形態において、Rは3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]オキサジニル、2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシニル、2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]オキサチイン、または2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジチインである。ある実施形態において、Rは、例えば、ハロ(例えば、クロロ、アシル、アルコキシ、および/またはアルキル(例えば、メチルまたはエチル))などの1個または2個の置換基で置換される。
【0027】
ある実施形態において、RはNR11C(O)R10である。ある実施形態において、RはNHC(O)R10(例えば、NHC(O)CH)である。ある実施形態において、R11は、シクリル(例えば、シクロプロピル、シクロペンチルまたはシクロヘキシル)、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキル(例えば、メチル−2−フラニル)である。ある実施形態において、R10は、アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル(例えば、イソプロピル)である。ある実施形態において、R10はハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル)である。ある実施形態において、R10はアリール(例えば、フェニル、4−アニソリル、4−フルオロフェニルまたは3,4−ジフルオロフェニル)である。ある実施形態において、R10はシクリル(例えば、シクロブチル)である。ある実施形態において、R10はアリールアルキル(例えば、ベンジルまたは5−メチル−2,3,4−チアジアゾリル)である。ある実施形態において、R10は、ヘテロアリールアルキル(例えば、5−メチル−2,3,4−チアジアゾリル)である。ある実施形態において、R10は、ヘテロアリール(例えば、5員環単環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R10は単環式ヘテロアリール(例えば、キナゾリニル、ピロリル、ピリジニル(例えば、2−ピリジニルまたは4−ピリジニル)、ピラジニル、ピラゾリル、チアジアゾリル(例えば、2,3,4−チアジアゾリルまたは3,4,5−チアジアゾリル)、チアゾリルまたはイミダゾチアゾリルである。ある実施形態において、Rは、例えば、ハロ(例えば、ハロ(フルオロまたはクロロなど)、アシル、アルコキシ、および/またはアルキル(例えば、メチルまたはエチル))などの1個、2個、または3個の置換基で置換される。ある実施形態において、R11は、アルキル、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキル(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。
【0028】
ある実施形態において、RはNR11C(O)R10であり、ここで、R11は、アルキル(例えば、メチル)、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキルである。ある実施形態において、R10は、アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル(例えば、イソプロピル)である。ある実施形態において、R10はハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル)である。ある実施形態において、R10は、アリール(例えば、フェニル、4−アニソリル、4−フルオロフェニル、または3,4−ジフルオロフェニル)である。ある実施形態において、R10はシクリル(例えば、シクロブチル)である。ある実施形態において、R10はアリールアルキル(例えば、ベンジルまたは5−メチル−2,3,4−チアジアゾリル)である。ある実施形態において、R10はヘテロアリールアルキル(例えば、5−メチル−2,3,4−チアジアゾリル)である。ある実施形態において、R10は、ヘテロアリール(例えば、5員環単環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R10は単環式ヘテロアリール(例えば、キナゾリニル、ピロリル、ピリジニル(例えば、2−ピリジニルまたは4−ピリジニル)、ピラジニル、ピラゾリル、チアジアゾリル(例えば、2,3,4−チアジアゾリルまたは3,4,5−チアジアゾリル)、チアゾリル、またはイミダゾチアゾリルである。ある実施形態において、Rは、例えば、ハロ(例えば、ハロ(フルオロまたはクロロなど)、アシル、アルコキシ、および/またはアルキル(例えば、メチルまたはエチル))などの1個、2個、または3個の置換基で置換される。ある実施形態において、R11は、アルキル、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキル(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。
【0029】
ある実施形態において、RはNR11C(O)NR1111’である。ある実施形態において、Rは、NHC(O)NR1111’である。ある実施形態において、RはNHC(O)NHR11’である。ある実施形態において、R11’は、アリール(例えば、ハロ、アルキルまたはハロアルキル(例えば、4−トリ(tir)フルオロメチル(methy)フェニル、4−フルオロフェニル、または4−トリフルオロメトキシフェニル)で、例えば、任意に置換されている)である。ある実施形態において、R11’は、ヘテロアリール(例えば、単環式または二環式ヘテロアリールおよび/または窒素含有ヘテロアリール(例えば、ピリジニルまたはピリミジニル))である。ある実施形態において、R11’はヘテロアリールアルキル(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R11’はアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル(例えば、イソプロピル)、またはブチル(例えば、イソブチル、sec−ブチル、またはt−ブチル))である。ある実施形態において、R11’は、アリールアルキル(例えば、ベンジル)である。ある実施形態において、R11’はシクリル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)である。ある実施形態において、R11’は、シクリルアルキル(例えば、メチルシクロヘキシル)である。
【0030】
ある実施形態において、RはNHC(O)NR1111’であり、ここで、R11とR11’のいずれもHではない。ある実施形態において、R11とR11’の両方がアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル(例えば、イソプロピル)、またはブチル(例えば、sec−ブチル、t−ブチル、またはイソブチル))である。ある実施形態において、R11はシクリルである。ある実施形態において、R11’はアルキルである。ある実施形態において、R11’は、アルキル、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキル(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R11およびR11’は一緒に環化して−(CHX(CH−(例えば、ピロリジニル環またはピペリジニル環)を形成する。
【0031】
ある実施形態において、Rは、N(アルキル)C(O)NR1111、N(アリールアルキル)C(O)NR1111、またはN(ヘテロアリールアルキル)C(O)NR1111である。ある実施形態において、R11’は、アリール(例えば、ハロ、アルキルまたはハロアルキルで、例えば、任意に置換されている)である。ある実施形態において、R11’は、ヘテロアリール(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R11’は、ヘテロアリールアルキル(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R11’は、アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル(例えば、イソプロピル)またはブチル(例えば、イソブチル))である。ある実施形態において、R11’はシクリルアルキル(例えば、メチルシクロヘキシル)である。ある実施形態において、R11’はアリールアルキル(例えば、ベンジル、ここで、R11は、Hまたはアルキルである)である。ある実施形態において、R11’はシクリルである。ある実施形態において、R11およびR11’は、一緒に環化して−(CHX(CH−(例えば、アゼチジニル、ピロリジニル環またはピペリジニル環(例えば、2,6−ジメチルピペリジニル))を形成する。
【0032】
ある実施形態において、RはOC(O)NR1111’である。ある実施形態において、R11またはR11’のうちの1つがHである。ある実施形態において、R11とR11’のどちらもHではない。ある実施形態において、R11’はアリール(例えば、ハロ、アルキルまたはハロアルキルで、例えば、任意に置換されている)である。ある実施形態において、R11’はヘテロアリール(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R11’は、アルキル、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキル(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R11’は、アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル(例えば、イソプロピル)、またはブチル(例えば、sec−ブチル、t−ブチル、またはイソブチル))である。ある実施形態において、R11’は、シクリルアルキルである。ある実施形態において、R11’は、アリールアルキル(例えば、ここで、R11は、Hまたはアルキルである)である。ある実施形態において、R11’は、シクリル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシル)である。ある実施形態において、R11およびR11’は一緒に環化して、−(CHX(CH−(例えば、ピロリジニル環またはピペリジニル環)を形成する。
【0033】
ある実施形態において、RはNR11C(O)OR10である。ある実施形態において、Rは、NHC(O)OR10である。ある実施形態において、R10はアリールアルキル(例えば、アルコキシで、例えば、任意に置換されている)である。ある実施形態において、R10はアルキル(例えば、メチルまたはエチル)である。ある実施形態において、R10はシクリルである。ある実施形態において、R10はヘテロシクリルである。ある実施形態において、R11はHである。
【0034】
ある実施形態において、RはNR11C(O)OR10である。ある実施形態において、R11はアルキルである。ある実施形態において、R11は、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキル(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R11は、シクリル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)である。ある実施形態において、R10は、アリールアルキル(例えば、アルコキシ、例えば(ベンジルまたは4−メトキシベンジル)で、例えば、任意に置換されている)である。ある実施形態において、R10は、ヘテロアリールアルキルである。ある実施形態において、R10は、アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル(例えば、イソプロピル)、またはブチル(例えば、sec−ブチル、t−ブチル、またはイソブチル))である。ある実施形態において、R10は、シクリル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)である。ある実施形態において、R10は、ヘテロシクリル(例えば、テトラヒドロフラン)である。ある実施形態において、R11は、シクリル(cycyl)アルキル(例えば、ここで、R10はアリールアルキル)である。
【0035】
ある実施形態において、RはNR11C(O)SR10である。ある実施形態において、RはNHC(O)SR10である。ある実施形態において、R10はアリールアルキル(例えば、ベンジルまたはフェネチル(例えば、アルコキシで、例えば、任意に置換されている))である。ある実施形態において、R10はヘテロアリールアルキルである。ある実施形態において、R10はアルキル(例えば、メチルまたはエチル)である。ある実施形態において、R10はシクリル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)である。ある実施形態において、R10はヘテロシクリルである。
【0036】
ある実施形態において、RはNR11C(O)SR10である。ある実施形態において、R11は、アルキル(例えば、メチル)、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキルである。ある実施形態において、R11は、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキル(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R10はアリールアルキル(例えば、アルコキシで、例えば、任意に置換されている)である。ある実施形態において、R10はヘテロアリールアルキルである。ある実施形態において、R10はアルキル(例えば、メチルまたはエチル)である。ある実施形態において、R10はシクリル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)である。ある実施形態において、R10はヘテロシクリルである。
【0037】
ある実施形態において、Rは、C(O)NR1111’である。ある実施形態において、R11またはR11’のうちの1つはHである。ある実施形態において、R11とR11’のどちらもHではない。ある実施形態において、R11’はアリール(例えば、ハロ、アルキル、またはハロアルキルで、例えば、任意に置換されている)である。ある実施形態において、R11’はヘテロアリール(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R11’は、アルキル、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキル(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R11’は、アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル(例えば、イソプロピル)、またはブチル(例えば、sec−ブチル、t−ブチル、またはイソブチル))である。ある実施形態において、R11’は、アリールアルキル(例えば、ベンジルであり、ここで、R11は、Hまたはアルキルである)である。ある実施形態において、R11およびR11’は一緒に環化して、−(CHX(CH−(例えば、ピロリジニル環またはピペリジニル環)を形成する。
【0038】
ある実施形態において、Rはアルキル(例えば、メチルまたはエチル)である。
【0039】
ある実施形態において、RおよびRは、これらが結合する原子と一緒になって、環を形成する。ある実施形態において、この環は、1個、2個、または3個の置換基で置換される(例えば、オキソ、アルキル、例えば、メチル、シクリルアルキル、および/またはC(O)アリールアルキルなどで置換される)。
【0040】
ある実施形態において、この化合物は、式(II):
【0041】
【化2】

の化合物である。
【0042】
ある実施形態において、Rはアルキル(例えば、メチルまたはエチル)である。ある実施形態において、Rは、−アルキルCOOアルキルまたは−アルキルCOOHである。
【0043】
ある実施形態において、RまたはRの少なくとも1つはHである。ある実施形態において、RおよびRの少なくとも1つは、アリールアルキルまたはシクリルアルキルである。ある実施形態において、RとRの両方ともHではない。
【0044】
ある実施形態において、Rはヘテロアリールアルキルである。
【0045】
ある実施形態において、Rは、アルキル(例えば、メチル)である。
【0046】
ある実施形態において、Rは、アルキル(例えば、メチルまたはイソブチル)、アリールアルキル(例えば、ベンジル、フェネチル、4−フルオロベンジル、4−クロロベンジル)、ヘテロアリールアルキル(例えば、メチル−2−インドリルまたはメチル−2−チオフェニル)またはシクリルアルキル(例えば、エチルシクロヘキシル)(例えば、任意に置換されている)である。ある実施形態において、Rは、Hまたはアルキル(例えば、メチルまたはエチル)である。
【0047】
ある実施形態において、Rは、アリールアルキル(フェネチル、ベンジル、エチルアニソリルまたはメチルアニソリル)、ヘテロアリールアルキル、またはシクリルアルキル(例えば、任意に置換されている)である。ある実施形態において、Rは、Hまたはアルキル(例えば、メチルまたはエチル)である。
【0048】
ある実施形態において、Aはプロピレニルである。
【0049】
ある実施形態において、Rはアルキル(例えば、メチル、エチル、またはプロピル)である。ある実施形態において、Rはアルキル(例えば、メチル、エチルまたはプロピル)である。ある実施形態において、RとRの両方がアルキル(例えば、メチル、エチルまたはプロピル)である。ある実施形態において、RおよびRは、これらが結合する窒素と一緒に、環(例えば、置換されていない環または置換されている環(例えば、メチルなどのアルキルで置換されている))を形成する。ある実施形態において、RおよびRは、これらが結合する窒素と一緒に、ピロリジン環(例えば、置換されていない)を形成する。
【0050】
ある実施形態において、Rはアリール、例えば、フェニルである。ある実施形態において、Rは、例えば、アルコキシ(例えば、メトキシ)またはアルキル(例えば、t−ブチル)で置換されている。
【0051】
ある実施形態において、Rはヘテロアリール(例えば、インダゾリルもしくはチオフェニルなどの単環式ヘテロアリールまたはインドリルなどの二環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、Rは、例えば、ハロ(例えば、フルオロ、クロロ、アシル、アルコキシ、および/またはアルキル(例えば、メチルまたはエチル))などの1個または2個の置換基で置換される。
【0052】
ある実施形態において、Rは、ヘテロシクリル(例えば、二環式ヘテロシクリル)である。ある実施形態において、Rは、3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]オキサジニル、2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシニル、または2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]オキサチインである。ある実施形態において、Rは、例えば、ハロ(例えば、クロロおよび/またはメチル)などの1個または2個の置換基で置換される。
【0053】
ある実施形態において、Rはシクリルアルキルである。
【0054】
ある実施形態において、Rは−(CR1313’である。ある実施形態において、R13またはR13’のうちの1つはアルキル(例えば、メチル)である。ある実施形態において、Rは−(CH(例えば、CH)である。
【0055】
ある実施形態において、Rはヒドロキシである。
【0056】
ある実施形態において、RはORである。ある実施形態において、Rはアリールアルキル(例えば、ベンジル)である。
【0057】
ある実施形態において、Rは、NR1111’である。ある実施形態において、R11とR11’は両方ともHである。ある実施形態において、R11またはR11’のうちの1つはアルキル(例えば、エチルまたはメチル)である。ある実施形態において、R11およびR11’のうちの1つはHである。ある実施形態において、R11はHでありかつR11’はシクリル(例えば、シクロペンチル)である。ある実施形態において、R11はHでありかつR11’はシクリルアルキル(例えば、メチルシクロプロピル)である。ある実施形態において、R11はHでありかつR11’はヘテロアリール(例えば、メチル(methy)−2−フラニル)である。ある実施形態において、R11はアシルである。
【0058】
ある実施形態において、Rは、アリールまたはヘテロアリール(例えば、インドリル、ベンズイミジゾリル(benzyimidizolyl)またはベンズチアゾリルなどのヘテロアリール)である。ある実施形態において、Rは、例えば、ハロ(例えば、クロロ)、アシル、アルコキシ、および/またはアルキル(例えば、メチルまたはエチル)などの1個または2個の置換基で置換されている。
【0059】
ある実施形態において、Rは、ヘテロシクリル(例えば、二環式ヘテロシクリル)である。ある実施形態において、Rは、3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]オキサジニル、2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシニル、2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]オキサチインまたは2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジチインである。ある実施形態において、Rは、例えば、ハロ(例えば、クロロ、アシル、アルコキシ、および/またはアルキル(例えば、メチルまたはエチル))などの1個または2個の置換基で置換されている。
【0060】
ある実施形態において、RはNR11C(O)R10である。ある実施形態において、RはNHC(O)R10(例えば、NHC(O)CH)である。ある実施形態において、R11は、シクリル(例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキル(例えば、メチル−2−フラニル)である。ある実施形態において、R10はアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル(例えば、イソプロピル)である。ある実施形態において、R10はハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル)である。ある実施形態において、R10は、アリール(例えば、フェニル、4−アニソリル、4−フルオロフェニル、または3,4−ジフルオロフェニル)である。ある実施形態において、R10はシクリル(例えば、シクロブチル)である。ある実施形態において、R10はアリールアルキル(例えば、ベンジルまたは5−メチル−2,3,4−チアジアゾリル)である。ある実施形態において、R10はヘテロアリールアルキル(例えば、5−メチル−2,3,4−チアジアゾリル)である。ある実施形態において、R10はヘテロアリール(例えば、5員環単環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R10は単環式ヘテロアリール(例えば、キナゾリニル、ピロリル、ピリジニル(例えば、2−ピリジニルまたは4−ピリジニル)、ピラジニル、ピラゾリル、チアジアゾリル(例えば、2,3,4−チアジアゾリルまたは3,4,5−チアジアゾリル)、チアゾリルまたはイミダゾチアゾリルである。ある実施形態において、Rは、例えば、ハロ(例えば、ハロ(フルオロまたはクロロなど)、アシル、アルコキシ、および/またはアルキル(例えば、メチルまたはエチル))などの1個、2個、または3個の置換基で置換される。ある実施形態において、R11は、アルキル、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキル(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。
【0061】
ある実施形態において、RはNR11C(O)R10であり、ここで、R11は、アルキル(例えば、メチル)、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキルである。ある実施形態において、R10はアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル(例えば、イソプロピル)である。ある実施形態において、R10はハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル)である。ある実施形態において、R10はアリール(例えば、フェニル、4−アニソリル、4−フルオロフェニル、または3,4−ジフルオロフェニル)である。ある実施形態において、R10は、シクリル(例えば、シクロブチル)である。ある実施形態において、R10は、アリールアルキル(例えば、ベンジルまたは5−メチル−2,3,4−チアジアゾリル)である。ある実施形態において、R10はヘテロアリールアルキル(例えば、5−メチル−2,3,4−チアジアゾリル)である。ある実施形態において、R10はヘテロアリール(例えば、5員環単環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R10は単環式ヘテロアリール(例えば、キナゾリニル、ピロリル、ピリジニル(例えば、2−ピリジニルまたは4−ピリジニル)、ピラジニル、ピラゾリル、チアジアゾリル(例えば、2,3,4−チアジアゾリルまたは3,4,5−チアジアゾリル)、チアゾリル、またはイミダゾチアゾリルである。ある実施形態において、Rは、例えば、ハロ(例えば、ハロ(フルオロまたはクロロなど))、アシル、アルコキシ、および/またはアルキル(例えば、メチルまたはエチル)などの1個、2個、または3個の置換基で置換されている。ある実施形態において、R11は、アルキル、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキル(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。
【0062】
ある実施形態において、RはNR11C(O)NR1111’である。ある実施形態において、RはNHC(O)NR1111’である。ある実施形態において、RはNHC(O)NHR11’である。ある実施形態において、R11’は、アリール(例えば、ハロ、アルキル、またはハロアルキルで、例えば、任意に置換されている(例えば、4−トリ(tir)フルオロメチル(methy)フェニル、4−フルオロフェニル、または4−トリフルオロメトキシフェニル)である。ある実施形態において、R11’は、ヘテロアリール(例えば、単環式もしくは二環式ヘテロアリール、および/または窒素含有ヘテロアリール(例えば、ピリジニルまたはピリミジニル))である。ある実施形態において、R11’は、ヘテロアリールアルキル(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R11’は、アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル(例えば、イソプロピル)またはブチル(例えば、イソブチル、sec−ブチルまたはt−ブチル))である。ある実施形態において、R11’は、アリールアルキル(例えば、ベンジル)である。ある実施形態において、R11’は、シクリル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)である。ある実施形態において、R11’はシクリルアルキル(例えば、メチルシクロヘキシル)である。
【0063】
ある実施形態において、RはNHC(O)NR1111’であり、ここで、R11とR11’のいずれもHではない。ある実施形態において、R11とR11’の両方がアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル(例えば、イソプロピル)またはブチル(例えば、sec−ブチル、t−ブチルまたはイソブチル))である。ある実施形態において、R11はシクリルである。ある実施形態において、R11’はアルキルである。ある実施形態において、R11’は、アルキル、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキル(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R11およびR11’は一緒に環化して−(CHX(CH−(例えば、ピロリジニル環またはピペリジニル環)を形成する。
【0064】
ある実施形態において、Rは、N(アルキル)C(O)NR1111、N(アリールアルキル)C(O)NR1111、またはN(ヘテロアリールアルキル)C(O)NR1111である。ある実施形態において、R11’は、アリール(例えば、ハロ、アルキルまたはハロアルキルで、例えば、任意に置換されている)である。ある実施形態において、R11’はヘテロアリール(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R11’はヘテロアリールアルキル(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R11’は、アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル(例えば、イソプロピル)またはブチル(例えば、イソブチル))である。ある実施形態において、R11’はシクリルアルキル(例えば、メチルシクロヘキシル)である。ある実施形態において、R11’はアリールアルキル(例えば、ベンジル、ここで、R11はHまたはアルキルである)である。ある実施形態において、R11’はシクリルである。ある実施形態において、R11およびR11’は、一緒に環化して−(CHX(CH−(例えば、アゼチジニル、ピロリジニル環、またはピペリジニル環(例えば、2,6−ジメチルピペリジニル))を形成する。
【0065】
ある実施形態において、RはOC(O)NR1111’である。ある実施形態において、R11またはR11’のうちの1つはHである。ある実施形態において、R11とR11’のいずれもHではない。ある実施形態において、R11’はアリール(例えば、ハロ、アルキルまたはハロアルキルで、例えば、任意に置換されている)である。ある実施形態において、R11’は、ヘテロアリール(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R11’は、アルキル、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキル(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R11’は、アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル(例えば、イソプロピル)またはブチル(例えば、sec−ブチル、t−ブチルまたはイソブチル))である。ある実施形態において、R11’はシクリルアルキルである。ある実施形態において、R11’はアリールアルキル(例えば、ここで、R11はHまたはアルキルである)である。ある実施形態において、R11’はシクリル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)である。ある実施形態において、R11およびR11’は一緒に環化して−(CHX(CH−(例えば、ピロリジニル環またはピペリジニル環)を形成する。
【0066】
ある実施形態において、RはNR11C(O)OR10である。ある実施形態において、RはNHC(O)OR10である。ある実施形態において、R10はアリールアルキル(例えば、アルコキシで、例えば、任意に置換されている)である。ある実施形態において、R10はアルキル(例えば、メチルまたはエチル)である。ある実施形態において、R10はシクリルである。ある実施形態において、R10はヘテロシクリルである。ある実施形態において、R11はHである。
【0067】
ある実施形態において、RはNR11C(O)OR10である。ある実施形態において、R11はアルキルである。ある実施形態において、R11はアリールアルキルまたはヘテロアリールアルキル(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R11はシクリル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)である。ある実施形態において、R10はアリールアルキル(例えば、アルコキシ、例えば(ベンジルまたは4−メトキシベンジル)で、例えば、任意に置換されている)である。ある実施形態において、R10はヘテロアリールアルキルである。ある実施形態において、R10はアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル(例えば、イソプロピル)、またはブチル(例えば、sec−ブチル、t−ブチル、またはイソブチル))である。ある実施形態において、R10はシクリル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)である。ある実施形態において、R10はヘテロシクリル(例えば、テトラヒドロフラン)である。ある実施形態において、R11は、シクリル(cycyl)アルキル(例えば、ここで、R10は、アリールアルキルである)である。
【0068】
ある実施形態において、RはNR11C(O)SR10である。ある実施形態において、Rは、NHC(O)SR10である。ある実施形態において、R10はアリールアルキル(例えば、ベンジルまたはフェネチル(例えば、アルコキシで、例えば、任意に置換されている))である。ある実施形態において、R10はヘテロアリールアルキルである。ある実施形態において、R10はアルキル(例えば、メチルまたはエチル)である。ある実施形態において、R10はシクリル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)である。ある実施形態において、R10はヘテロシクリルである。
【0069】
ある実施形態において、RはNR11C(O)SR10である。ある実施形態において、R11は、アルキル(例えば、メチル)、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキルである。ある実施形態において、R11は、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキル(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R10はアリールアルキル(例えば、アルコキシで、例えば、任意に置換されている)である。ある実施形態において、R10はヘテロアリールアルキルである。ある実施形態において、R10はアルキル(例えば、メチルまたはエチル)である。ある実施形態において、R10はシクリル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)である。ある実施形態において、R10はヘテロシクリルである。
【0070】
ある実施形態において、RはC(O)NR1111’である。ある実施形態において、R11またはR11’のうちの1つはHである。ある実施形態において、R11とR11’のいずれもHではない。ある実施形態において、R11’はアリール(例えば、ハロ、アルキルまたはハロアルキルで、例えば、任意に置換されている)である。ある実施形態において、R11’はヘテロアリール(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R11’は、アルキル、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキル(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R11’は、アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル(例えば、イソプロピル)、またはブチル(例えば、sec−ブチル、t−ブチルまたはイソブチル))である。ある実施形態において、R11’はアリールアルキル(例えば、ベンジル、ここで、R11はHまたはアルキルである)である。ある実施形態において、R11およびR11’は一緒に環化して−(CHX(CH−(例えば、ピロリジニル環またはピペリジニル環)を形成する。
【0071】
ある実施形態において、本発明は、式(III):
【0072】
【化3】

の化合物を特徴とする。
【0073】
ある実施形態において、Rは、アルキル(例えば、メチルまたはエチル)である。ある実施形態において、Rは、アルキル(例えば、メチルまたはエチル)である。ある実施形態において、Rは、−アルキルCOOアルキルまたは−アルキルCOOHである。
【0074】
ある実施形態において、RおよびRは、これらが結合する原子と一緒に、環(例えば、ピペラジニルまたは1,4−ジアゼパニル)を形成する。ある実施形態において、この環は、1個、2個、または3個の置換基で置換される(例えば、オキソ、アルキル、例えば、メチル、シクリルアルキル、および/またはC(O)アリールアルキルで置換される)。
【0075】
ある実施形態において、RまたはRの少なくとも1つはHである。ある実施形態において、RおよびRの少なくとも1つは、アリールアルキルまたはシクリルアルキルである。ある実施形態において、RとRの両方がHではない。
【0076】
ある実施形態において、Rはヘテロアリールアルキルである。
【0077】
ある実施形態において、Rはアルキル(例えば、メチル)である。
【0078】
ある実施形態において、Rは、アルキル(例えば、メチルまたはイソブチル)、アリールアルキル(例えば、ベンジル、フェネチル、4−フルオロベンジル、4−クロロベンジル)、ヘテロアリールアルキル(例えば、メチル−2−インドリルまたはメチル−2−チオフェニル)、またはシクリルアルキル(例えば、エチルシクロヘキシル)(例えば、任意に置換されている)である。ある実施形態において、Rは、Hまたはアルキル(例えば、メチルまたはエチル)である。
【0079】
ある実施形態において、Rは、アリールアルキル(フェネチル、ベンジル、エチルアニソリルまたはメチル アニソリル)、ヘテロアリールアルキル、またはシクリルアルキル(例えば、任意に置換されている)である。ある実施形態において、Rは、Hまたはアルキル(例えば、メチルまたはエチル)である。
【0080】
ある実施形態において、Aはプロピレニルである。
【0081】
ある実施形態において、Rはアルキル(例えば、メチル、エチルまたはプロピル)である。ある実施形態において、Rはアルキル(例えば、メチル、エチルまたはプロピル)である。ある実施形態において、RとRの両方がアルキル(例えば、メチル、エチルまたはプロピル)である。ある実施形態において、RおよびRは、これらが結合する窒素と一緒に、環(例えば、置換されていない環または置換されている環(例えば、メチルなどのアルキルで置換されている))を形成する。ある実施形態において、RおよびRは、これらが結合する窒素と一緒に、ピロリジン環(例えば、置換されていない)を形成する。
【0082】
ある実施形態において、Rは、アリール、例えば、フェニルである。ある実施形態において、Rは、例えば、アルコキシ(例えば、メトキシ)またはアルキル(例えば、t−ブチル)で置換されている。
【0083】
ある実施形態において、Rはヘテロアリール(例えば、単環式ヘテロアリール、例えば、インダゾリルまたはチオフェニルまたは二環式ヘテロアリール、例えば、インドリル)である。ある実施形態において、Rは、例えば、ハロ(例えば、フルオロ、クロロ、アシル、アルコキシ、および/またはアルキル(例えば、メチルまたはエチル))などの1個または2個の置換基で置換されている。
【0084】
ある実施形態において、Rはヘテロシクリル(例えば、二環式ヘテロシクリル)である。ある実施形態において、Rは、3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]オキサジニル、2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシニルまたは2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]オキサチインである。ある実施形態において、Rは、例えば、ハロ(例えば、クロロおよび/またはメチル)などの1個または2個の置換基で置換されている。
【0085】
ある実施形態において、Rはシクリルアルキルである。
【0086】
ある実施形態において、Rは−(CR1313’である。ある実施形態において、R13またはR13 ’のうちの1つはアルキル(例えば、メチル)である。ある実施形態において、Rは、−(CH(例えば、CH)である。
【0087】
ある実施形態において、Rはヒドロキシである。
【0088】
ある実施形態において、RはORである。ある実施形態において、Rは、アリールアルキル(例えば、ベンジル)である。
【0089】
ある実施形態において、RはNR1111’である。ある実施形態において、R11とR11’の両方はHである。ある実施形態において、R11またはR11’のうちの1つはアルキル(例えば、エチルまたはメチル)である。ある実施形態において、R11およびR11’のうちの1つはHである。ある実施形態において、R11はHでありかつR11’はシクリル(例えば、シクロペンチル)である。ある実施形態において、R11はHでありかつR11’はシクリルアルキル(例えば、メチルシクロプロピル)である。ある実施形態において、R11はHでありかつR11’はヘテロアリール(例えば、メチル(methy)−2−フラニル)である。ある実施形態において、R11はアシルである。
【0090】
ある実施形態において、Rはアリールまたはヘテロアリール(例えば、インドリル、ベンジル(benzy)イミジゾリル(imidizolyl)、またはベンズチアゾリルなどのヘテロアリール)である。ある実施形態において、Rは、例えば、ハロ(例えば、クロロ、アシル、アルコキシ、および/またはアルキル(例えば、メチルまたはエチル))などの1個または2個の置換基で置換されている。
【0091】
ある実施形態において、Rはヘテロシクリル(例えば、二環式ヘテロシクリル)である。ある実施形態において、Rは、3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]オキサジニル、2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシニル、2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]オキサチインまたは2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジチインである。ある実施形態において、Rは、例えば、ハロ(例えば、クロロ、アシル、アルコキシ、および/またはアルキル(例えば、メチルまたはエチル))などの1個または2個の置換基で置換されている。
【0092】
ある実施形態において、RはNR11C(O)R10である。ある実施形態において、RはNHC(O)R10(例えば、NHC(O)CH)である。ある実施形態において、R11はシクリル(例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキル(例えば、メチル−2−フラニル)である。ある実施形態において、R10はアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル(例えば、イソプロピル)である。ある実施形態において、R10はハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル)である。ある実施形態において、R10はアリール(例えば、フェニル、4−アニソリル、4−フルオロフェニルまたは3,4−ジフルオロフェニル)である。ある実施形態において、R10は、シクリル(例えば、シクロブチル)である。ある実施形態において、R10はアリールアルキル(例えば、ベンジルまたは5−メチル−2,3,4−チアジアゾリル)である。ある実施形態において、R10はヘテロアリールアルキル(例えば、5−メチル−2,3,4−チアジアゾリル)である。ある実施形態において、R10はヘテロアリール(例えば、5員環単環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R10は単環式ヘテロアリール(例えば、キナゾリニル、ピロリル、ピリジニル(例えば、2−ピリジニルまたは4−ピリジニル)、ピラジニル、ピラゾリル、チアジアゾリル(例えば、2,3,4−チアジアゾリルまたは3,4,5−チアジアゾリル)、チアゾリルまたはイミダゾチアゾリルである。ある実施形態において、Rは、例えば、ハロ(例えば、ハロ(フルオロまたはクロロなど)、アシル、アルコキシ、および/またはアルキル(例えば、メチルまたはエチル))などの1個、2個、または3個の置換基で置換される。ある実施形態において、R11は、アルキル、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキル(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。
【0093】
ある実施形態において、RはNR11C(O)R10であり、ここで、R11は、アルキル(例えば、メチル)、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキルである。ある実施形態において、R10は、アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル(例えば、イソプロピル)である。ある実施形態において、R10は、ハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル)である。ある実施形態において、R10は、アリール(例えば、フェニル、4−アニソリル、4−フルオロフェニルまたは3,4−ジフルオロフェニル)である。ある実施形態において、R10は、シクリル(例えば、シクロブチル)である。ある実施形態において、R10は、アリールアルキル(例えば、ベンジルまたは5−メチル−2,3,4−チアジアゾリル)である。ある実施形態において、R10はヘテロアリールアルキル(例えば、5−メチル−2,3,4−チアジアゾリル)である。ある実施形態において、R10は、ヘテロアリール(例えば、5員環単環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R10は単環式ヘテロアリール(例えば、キナゾリニル、ピロリル、ピリジニル(例えば、2−ピリジニルまたは4−ピリジニル)、ピラジニル、ピラゾリル、チアジアゾリル(例えば、2,3,4−チアジアゾリルまたは3,4,5−チアジアゾリル)、チアゾリルまたはイミダゾチアゾリルである。ある実施形態において、Rは、例えば、ハロ(例えば、ハロ(フルオロまたはクロロなど)、アシル、アルコキシ、および/またはアルキル(例えば、メチルまたはエチル))などの1個、2個、または3個の置換基で置換されている。ある実施形態において、R11は、アルキル、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキル(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。
【0094】
ある実施形態において、RはNR11C(O)NR1111’である。ある実施形態において、RはNHC(O)NR1111’である。ある実施形態において、RはNHC(O)NHR11’である。ある実施形態において、R11’はアリール(例えば、ハロ、アルキルまたはハロアルキル(例えば、4−トリ(tir)フルオロメチル(methy)フェニル、4−フルオロフェニルまたは4−トリフルオロメトキシフェニル)で、例えば、任意に置換されている)である。ある実施形態において、R11’はヘテロアリール(例えば、単環式または二環式ヘテロアリールおよび/または窒素含有ヘテロアリール(例えば、ピリジニルまたはピリミジニル))である。ある実施形態において、R11’はヘテロアリールアルキル(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R11’はアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル(例えば、イソプロピル)またはブチル(例えば、イソブチル、sec−ブチルまたはt−ブチル))である。ある実施形態において、R11’はアリールアルキル(例えば、ベンジル)である。ある実施形態において、R11’はシクリル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)である。ある実施形態において、R11’はシクリルアルキル(例えば、メチルシクロヘキシル)である。
【0095】
ある実施形態において、RはNHC(O)NR1111’であり、ここで、R11またはR11’はいずれもHではない。ある実施形態において、R11とR11’の両方がアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル(例えば、イソプロピル)またはブチル(例えば、sec−ブチル、t−ブチルまたはイソブチル))である。ある実施形態において、R11はシクリルである。ある実施形態において、R11’はアルキルである。ある実施形態において、R11’は、アルキル、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキル(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R11およびR11’は、一緒に環化して−(CHX(CH−(例えば、ピロリジニル環またはピペリジニル環)を形成する。
【0096】
ある実施形態において、Rは、N(アルキル)C(O)NR1111、N(アリールアルキル)C(O)NR1111、またはN(ヘテロアリールアルキル)C(O)NR1111である。ある実施形態において、R11’はアリール(例えば、ハロ、アルキル、またはハロアルキルで、例えば、任意に置換されている)である。ある実施形態において、R11’はヘテロアリール(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R11’はヘテロアリールアルキル(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R11’はアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル(例えば、イソプロピル)またはブチル(例えば、イソブチル))である。ある実施形態において、R11’はシクリルアルキル(例えば、メチルシクロヘキシル)である。ある実施形態において、R11’はアリールアルキル(例えば、ベンジルであり、ここで、R11は、Hまたはアルキルである)である。ある実施形態において、R11’はシクリルである。ある実施形態において、R11およびR11’は一緒に環化して−(CHX(CH−(例えば、アゼチジニル、ピロリジニル環またはピペリジニル環(例えば、2,6−ジメチルピペリジニル))を形成する。
【0097】
ある実施形態において、RはOC(O)NR1111’である。ある実施形態において、R11またはR11’の1つはHである。ある実施形態において、R11またはR11’のいずれもHではない。ある実施形態において、R11’はアリール(例えば、ハロ、アルキルまたはハロアルキルで、例えば、任意に置換されている)である。ある実施形態において、R11’はヘテロアリール(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R11’は、アルキル、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキル(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R11’はアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル(例えば、イソプロピル)またはブチル(例えば、sec−ブチル、t−ブチルまたはイソブチル))である。ある実施形態において、R11’はシクリルアルキルである。ある実施形態において、R11’はアリールアルキル(例えば、ここで、R11は、Hまたはアルキルである)である。ある実施形態において、R11’は、シクリル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)である。ある実施形態において、R11およびR11’は一緒に環化して−(CHX(CH−(例えば、ピロリジニル環またはピペリジニル環)を形成する。
【0098】
ある実施形態において、RはNR11C(O)OR10である。ある実施形態において、RはNHC(O)OR10である。ある実施形態において、R10はアリールアルキル(例えば、アルコキシで、例えば、任意に置換されている)である。ある実施形態において、R10は、アルキル(例えば、メチルまたはエチル)である。ある実施形態において、R10はシクリルである。ある実施形態において、R10はヘテロシクリルである。ある実施形態において、R11はHである。
【0099】
ある実施形態において、RはNR11C(O)OR10である。ある実施形態において、R11はアルキルである。ある実施形態において、R11はアリールアルキルまたはヘテロアリールアルキル(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R11はシクリル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシル)である。ある実施形態において、R10はアリールアルキル(例えば、アルコキシ、例えば(ベンジルまたは4−メトキシベンジル)で、例えば、任意に置換されている)である。ある実施形態において、R10はヘテロアリールアルキルである。ある実施形態において、R10は、アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル(例えば、イソプロピル)またはブチル(例えば、sec−ブチル、t−ブチル、またはイソブチル))である。ある実施形態において、R10はシクリル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)である。ある実施形態において、R10は、ヘテロシクリル(例えば、テトラヒドロフラン)である。ある実施形態において、R11は、シクリル(cycyl)アルキル(例えば、ここで、R10は、アリールアルキル)である。
【0100】
ある実施形態において、RはNR11C(O)SR10である。ある実施形態において、RはNHC(O)SR10である。ある実施形態において、R10はアリールアルキル(例えば、ベンジルまたはフェネチル(例えば、アルコキシで、例えば、任意に置換されている))である。ある実施形態において、R10はヘテロアリールアルキルである。ある実施形態において、R10はアルキル(例えば、メチルまたはエチル)である。ある実施形態において、R10は、シクリル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)である。ある実施形態において、R10はヘテロシクリルである。
【0101】
ある実施形態において、RはNR11C(O)SR10である。ある実施形態において、R11はアルキル(例えば、メチル)、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキルである。ある実施形態において、R11はアリールアルキルまたはヘテロアリールアルキル(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R10はアリールアルキル(例えば、アルコキシで、例えば、任意に置換されている)である。ある実施形態において、R10はヘテロアリールアルキルである。ある実施形態において、R10はアルキル(例えば、メチルまたはエチル)である。ある実施形態において、R10はシクリル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)である。ある実施形態において、R10はヘテロシクリルである。
【0102】
ある実施形態において、RはC(O)NR1111’である。ある実施形態において、R11またはR11’のうちの1つはHである。ある実施形態において、R11またはR11’のいずれもHではない。ある実施形態において、R11’はアリール(例えば、ハロ、アルキルまたはハロアルキルで、例えば、任意に置換されている)である。ある実施形態において、R11’はヘテロアリール(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R11’は、アルキル、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキル(例えば、単環式または二環式ヘテロアリール)である。ある実施形態において、R11’は、アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル(例えば、イソプロピル)、またはブチル(例えば、sec−ブチル、t−ブチルまたはイソブチル))である。ある実施形態において、R11’はアリールアルキル(例えば、ベンジルであり、ここで、R11はHまたはアルキルである)である。ある実施形態において、R11およびR11’は一緒に環化して−(CHX(CH−(例えば、ピロリジニル環またはピペリジニル環)を形成する。
【0103】
別の態様において、本発明は、本明細書に記載される式のいずれかの化合物を含む薬学的に受容可能な塩を特徴とする。
【0104】
別の態様において、本発明は、本明細書に記載される式のいずれかの化合物および薬学的に受容可能なキャリアを含む組成物を特徴とする。
【0105】
別の態様において、本発明は、本明細書に記載される式のいずれかの化合物を被験体に投与する工程を包含する、代謝症候群を治療する方法を特徴とする。
【0106】
別の態様において、本発明は、本明細書に記載される式のいずれかの化合物を被験体に投与する工程を包含する、糖尿病を治療するかまたはその発症を遅延させる方法を特徴とする。例えば、この方法は、被験体における耐糖能を改善し、空腹時血糖を減少し、食後血糖を減少し、および/またはHbA1cレベルを減少するために、被験体に化合物を投与する工程を包含することができる。
【0107】
別の態様において、本発明は、本明細書に記載される式のいずれかの化合物を被験体に投与する工程を包含する、肥満を治療するための方法を特徴とする。
【0108】
1つの態様において、本発明は、本明細書に記載される式の構造を有する化合物を特徴とし、この化合物はGHS−Rへの結合についてグレリンと競合する。
【0109】
別の態様において、本発明は、本明細書に記載される式の構造を有する化合物を特徴とし、この化合物は、被験体の食欲を変化させるため、および被験体の摂食行動を変化させるために有効である。例えば、本明細書に記載される化合物は、被験体の食物摂取を減少させるためにその被験体に投与できる。
【0110】
別の態様において、本発明は、本明細書に記載される式の構造を有する化合物を特徴とし、この化合物は、白色脂肪組織(WAT)におけるレジスチン、レプチン、またはアディポネクチン(adiponetin)のmRNAを調節するため、または、例えば、血中のインスリン、IGF−1、GH、コルチゾール、トリグリセリド、遊離脂肪酸、コレステロール(例えば、VLDLまたはHLDL粒子)、またはグルコースのレベルを調節するために有効である。例えば、本明細書に記載される化合物は、被験体におけるコレステロールおよび/もしくはトリグリセリドのレベルを減少させるために、ならびに/または被験体における総コレステロール対HDLコレステロールの比率を減少させるために被験体に投与できる。
【0111】
別の態様において、本発明は、本明細書に記載される式の構造を有する化合物を特徴とし、この化合物は、新生物細胞、例えば、グレリン感受性新生物障害またはGHS−Rアンタゴニスト感受性新生物障害の細胞の成長を阻害するために有効である。
【0112】
別の態様において、本発明は、表1、図1に列挙される化合物を特徴とする。
【0113】
別の態様において、本発明は、表2、図2に列挙される化合物を特徴とする。
【0114】
1つの実施形態において、この化合物は、本明細書に記載される立体異性体のエナンチオマーが富化された異性体である。例えば、この化合物は、少なくとも約10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、または99%過剰のエナンチオマーを有する。エナンチオマーとは、本明細書で使用される場合、その分子構造が互いに鏡像関係にある化学化合物の対のいずれかをいう。
【0115】
1つの実施形態において、本明細書に開示される化合物の調製物は、選択された立体中心、例えば、式(I)におけるスルホンアミド窒素に対してアルファである炭素に対応する位置に対応する、選択された立体化学、例えば、RまたはSを有する化合物の異性体について富化されている。例示的なR/S配置は、本明細書に記載される例において提供されるもの、例えば、以下の表に記載されるもの、または本明細書に記載される合成スキームにおける主要な種もしくはマイナーな種の配置であり得る。例えば、この化合物は、少なくとも約60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、または99%の選択された立体中心の選択された立体化学を有する化合物に対応する純度を有する。
【0116】
1つの実施形態において、本明細書に記載される化合物は、選択された立体中心、例えば、本明細書に記載された式、例えば、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、または(VI)のスルホンアミド窒素に対してアルファである炭素において、選択された立体化学、例えば、RまたはSを有する構造について富化されている本明細書に開示されている化合物の調製を含む。
【0117】
例示的なR/S配置は、本明細書に記載される例において提供されるもの、例えば、以下の表に記載されているもの、または本明細書に記載されている合成スキームにおける主要な種もしくはマイナーな種の配置であり得る。例えば、この化合物は、少なくとも約60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、または99%の選択された立体中心の選択された立体化学を有する化合物に対応する純度を有する。
【0118】
「富化された調製物」は、本明細書で使用される場合、対象の化合物の中で1種、2種、3種、またはそれ以上の選択された立体異性体の選択された立体配置について富化されている。例示的な選択された立体中心およびその例示的な立体配置は、本明細書において、例えば、本明細書に記載される例において提供されるもの、例えば、以下の表において記載されるものから選択できる。富化されたによって、調製物中の化合物の分子の例えば少なくとも60%が、選択された立体中心の選択された立体化学を有することが意味される。好ましい実施形態において、これは、少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、または99%である。富化されたとは、対象の分子のレベルをいい、特定されない限り、プロセスの限度を内包しない。
【0119】
1つの実施形態において、本明細書に開示される化合物の調製は、本明細書に記載される化合物のジアステレオマーである異性体(対象の異性体)について富化されている。例えば、化合物は、選択された立体化学、例えば、RまたはSを有し、これは、選択された立体中心、例えば、本明細書に記載された式、例えば、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、または(VI)のスルホンアミド窒素に対してアルファである炭素に対応する位置に対応する。例示的なR/S配置は、本明細書に記載される例において提供されるもの、例えば、以下の表に記載されるもの、または本明細書に記載される合成スキームにおける主要な種もしくはマイナーな種の配置であり得る。例えば、この化合物は、少なくとも約60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、または99%の選択された立体中心の選択された立体化学を有する化合物に対応する純度を有する。ジアステレオマーとは、本明細書で使用される場合、同じ化合物の別の立体異性体の鏡像ではない、2つ以上のキラル中心を有する化合物の立体異性体をいう。
【0120】
別の態様において、本発明は、GHS−R活性を調節する(例えば、拮抗し、作動させ、または逆作動させる)有機化合物を特徴とし、この化合物は、700ダルトン未満の分子量を有し、4個未満のL−またはD−アミノ酸(例えば、およびその任意の塩)を有する。例えば、この化合物は、特定の実施形態において、金属カチオンを結合するか、さもなくば、金属カチオンを含んでもよい。
【0121】
1つの実施形態において、この化合物は、[D−Lys−3]−GHRP−6もしくはH(2)N−D−arg−Pro−Lys−Pro−d−Phe−Gln−d−Trp−Phe− d−Trp−Leu−Leu−NH(2)(L 756,867)未満の分子量を有し、または[D−Lys−3]−GHRP−6もしくはL 756,867の分子量の2、1.5、1.4、1.2、1.1、0.8、0.6、もしくは0.5倍以内の分子量を有する。
【0122】
別の態様において、本発明は、本明細書に記載される化合物、例えば、表1または上記に列挙される化合物、および薬学的に受容可能なキャリアを含む薬学的組成物を特徴とする。
【0123】
別の態様において、本発明は、被験体におけるGHS−R活性を減少させる方法を特徴とする。この方法は、被験体におけるGHS−R活性を減少させるための有効量で本明細書に記載される化合物を被験体に投与する工程を包含する。1つの実施形態において、被験体は哺乳動物、例えば、ヒト、霊長類、イヌ、ネコ、競走用、純血種、または農業用の哺乳動物である。1つの実施形態において、被験体は過体重または肥満である。
【0124】
1つの実施形態において、GHS−R活性は以下の組織:下垂体、脳、脊髄、子宮、脾臓、膵臓、腎臓、副腎、骨格筋、甲状腺、肝臓、視床下部、心臓、肺、膵臓、腸、および脂肪組織の1つ以上において調節される。
【0125】
別の態様において、本発明は、確立された臨床的判断基準(例えば、NIH Clinical Guidelines on the Identification and Evaluation,and Treatment of OverweightおよびObesity in Adults」(1998))を使用して、肥満を有するかまたはそのリスクがあり、インスリン抵抗性を有し、または過体重である被験体として同定する工程;ならびに、体重を減少させるかまたは体重増加を予防し、脂肪含量を減少し、代謝活性を増加し、血液グルコース濃度を減少し、血液インスリン濃度を減少し、インスリン感受性を増加し、コレステロールおよび/もしくはトリグリセリドのレベルを減少し、ならびに/または総コレステロール対HDLコレステロールの比率を減少するために、有効量で被験体に本明細書に記載される化合物を投与する工程を包含する方法を特徴とする。
【0126】
肥満は、被験体の肥満度指数(BMI)によってもまた規定でき、これは、重量状態を示すためのツールであり、高さについての重量の尺度である(Garrow JSおよびWebster J.Quetelet’s index(W/H2) as a measure of fatness.International Journal of Obesity 1985;9:147−153を参照のこと)。18.5以下のBMIは体重不足と見なされ、18.5から24.9の間のBMIは正常と見なされ、25.0から29.9の間のBMIは過重量と見なされ、そして30.0以上のBMIは肥満と見なされる。BMIの範囲は、体重が疾患および死亡に対して有する効果に基づく(World Health Organization.Physical status: The use and interpretation of anthropometry.Geneva,Switzerland:World Health Organization 1995.WHO Technical Report Series.を参照のこと)。BMIが増加するにつれて、ある疾患のリスクが増大する。
【0127】
別の態様において、本発明は、プラダー−ウィリー症候群に付随する過食症および肥満を有する被験体を治療する方法を特徴とする。プラダー−ウィリー症候群は、過食症、肥満、低血圧、および軽度の精神遅滞によって特徴付けられる、第15染色体に局在化する遺伝病である(例えば、Growth Hormone & IGF Research 13(2003)322−327;Growth Hormone & IGF Research 14(2004)1−15;The Journal of Clinical Endrocrinology & Metabolism 88(1):174−178;The Journal of Clinical Endrocrinology & Metabolism 88(5):2206−2212;The Journal of Clinical Endrocrinology & Metabolism 88(5):3573−3576;The Journal of Clinical Endrocrinology & Metabolism 87(12):5461−5464を参照のこと)。この方法は、被験体における体重を維持もしくは減少させ、および/または被験体における食欲を減少させ、過食症に対して二次的である行動障害を制御し、ならびにこれらの個体の極度の肥満に付随する罹患率および死亡率のリスクを減少させるための有効量で、本明細書に記載される化合物を被験体に投与する工程を包含する。肥満関連の死亡率には、II型糖尿病、循環器病、および脳卒中が含まれる。ある実施形態において、プラダー−ウィリー症候群関連の肥満を有する被験体は、例えば、患者のDNAメチル化テスト、マイクロサテライトテスト、および/または臨床的表現型検査によって同定できる。
【0128】
別の態様において、本発明は、インスリン関連障害、例えば、糖尿病、網膜症、ニューロパシー、腎症、および終末器官損傷を治療または予防する方法を特徴とする。この方法は、被験体におけるインスリン抵抗性を治療または予防するための有効量で、本明細書に記載される化合物を被験体に投与する工程を包含する。
【0129】
別の局面において、本発明は、被験体におけるGHS−R活性を減少するための有効量で、本明細書に記載される化合物を被験体に投与する工程(例えば、アンタゴニストまたは逆アゴニストを投与する工程)を包含する方法を特徴とする。1つの実施形態において、この被験体は、癌、糖尿病、神経障害、肥満、加齢に伴う障害、新生物障害、非新生物障害、循環器病、代謝障害、または皮膚科的障害からなる群より選択される障害であると診断されるか、またはその障害を有する。
【0130】
例えば、この化合物は、経口的にまたは非経口的に、例えば、注射などによって投与される。1つの実施形態において、この化合物は、複数の間隔で、例えば、規則的な間隔で投与される。1つの実施形態において、この方法は、GHまたはIGF−1活性について被験体をモニターする工程;GHS−Rによって調節される遺伝子もしくはタンパク質(例えば、レジスチン、レプチン、またはアディポネクチン)について被験体をモニターするか、または血液もしくは血漿レベルのグレリン、インスリン、レプチン、および/もしくはIGF−1について被験体をモニターする工程をさらに包含する。
【0131】
別の態様において、本発明は、所望のまたは正常なレベルを超える、グレリンレベル(例えば、プラダー−ウィリー症候群などのグレリンレベルの上昇)またはGHS−R媒介性シグナル伝達レベルによって特徴付けられる障害を治療または予防する方法を特徴とする。この方法は、被験体におけるGHS−R媒介性シグナル伝達を軽減、阻害、またはブロックするための有効量で、本明細書に記載される化合物を被験体に投与する工程を包含する。
【0132】
別の態様において、本発明は、所望のまたは正常なレベルより下であるグレリンレベルまたはGHS−R媒介性シグナル伝達レベルによって特徴付けられる障害を治療または予防する方法を特徴とする。この方法は、例えば、以下の組織:下垂体、脳、脊髄、子宮、脾臓、膵臓、腎臓、副腎、骨格筋、甲状腺、肝臓、小腸、および心臓の1つ以上において、被験体におけるGHS−R媒介性シグナル伝達を増加させるための有効量で、本明細書に記載される化合物を被験体に投与する工程を包含する。
【0133】
別の態様において、本発明は、GHS−R感受性新生物障害を治療または予防する方法を特徴とする。この方法は、被験体における新生物障害を改善するため(例えば、新生物細胞の増殖を阻害し、細胞を殺傷し、または新生物細胞の成長もしくは活性を減少もしくは阻害するため)の有効量で、本明細書に記載される化合物を被験体に投与する工程を包含する。
【0134】
別の態様において、本発明は、被験体における摂食行動を調節する方法を特徴とする。この方法は、被験体における摂食行動を調節するため、例えば、被験体における食欲を増加させるための有効量で、本明細書に記載される化合物を被験体に投与する工程を包含する。1つの実施形態において、この化合物は、食事が利用可能になる食事時間または予測時間の前に(例えば、少なくとも0.5、1、2、または4時間前に)投与される。関連する局面において、この方法は、被験体の摂食行動を調節するために、例えば、被験体における食欲を減少させるための有効量で、本明細書に記載される化合物を被験体に投与する工程を包含する。1つの実施形態において、この化合物は、食事が利用可能になる食事時間または予測時間の前に(例えば、少なくとも0.5、1、2、または4時間前に)投与される。
【0135】
別の態様において、本発明は、被験体における新生物障害を治療または予防する方法を特徴とする。この方法は、新生物障害がグレリンまたはGHS−RアゴニストもしくはGHS−Rアンタゴニストに感受性である細胞によって媒介されるか否かを決定する工程、および本明細書に記載されるGHS−R相互作用化合物を選択する工程;ならびにこの選択した化合物を被験体に投与する工程を包含する。
【0136】
別の態様において、本発明は、神経変性障害を治療または予防する方法を特徴とする。この方法は、被験体における神経変性障害を改善するための有効量で、本明細書に記載される化合物を被験体に投与する工程を包含する。
【0137】
別の態様において、本発明は、代謝障害を治療または予防する方法を特徴とする。この方法は、被験体における代謝障害を改善するための有効量で、本明細書に記載される化合物を被験体に投与する工程を包含する。
【0138】
別の態様において、本発明は、循環器病を治療または予防する方法を特徴とする。この方法は、被験体における循環器病を改善するための有効量で、本明細書に記載される化合物を被験体に投与する工程を包含する。例えば、本明細書に記載される化合物は、被験体におけるコレステロールおよび/もしくはトリグリセリドのレベルを減少させるため、ならびに/または被験体における総コレステロール対HDLコレステロールの比率を減少させるために被験体に投与できる。
【0139】
別の局面において、本発明は、本明細書に記載される化合物、ならびに本明細書に記載される障害、例えば、摂食障害、過度のまたは望ましくないGHS−R活性によって特徴付けられる代謝障害、循環器病、神経変性障害、およびGH/IGF−1活性の変化に付随する障害を治療するためにこの化合物を投与するための説明書を含むキットを特徴とする。
【0140】
別の態様において、本発明は、(1)本明細書に記載される化合物;および(2)GHS−Rによって調節される1種以上の遺伝子、例えば、レジスチン、レプチン、もしくはアディポネクチンの発現をモニターするための1種以上の試薬、または血漿レベルのグレリン、インスリン、IGF−1もしくはレプチンなどの代謝調節因子をモニターするための1種以上の試薬を含むキットを特徴とする。
【0141】
1つの態様において、本発明は、被験体におけるIGF−1レベル(例えば、循環IGF−1レベル)を調節する方法を特徴とする。この方法は、本明細書に記載される化合物を投与する工程を包含する。1つの実施形態において、本明細書に記載される化合物は、IGF−1レベルを調節する(例えば、IGF−1レベルを増加または減少させる)ための有効量で被験体に投与される。特に、アンタゴニストはIGF−1レベルを減少させるために有効であると考えられており、アゴニストはIGF−1レベルを増加させるために有効であると考えられている。
【0142】
1つの態様において、本発明は、被験体におけるインスリンレベル(例えば、循環インスリンレベル)を調節する方法を特徴とする。この方法は、本明細書に記載される化合物を投与する工程を包含する。1つの実施形態において、本明細書に記載される化合物は、インスリンレベルを調節する(例えば、インスリンレベル増加または減少させる)ための有効量で被験体に投与される。特に、アンタゴニストはインスリンレベルを減少させるために有効であると考えられており、アゴニストはインスリンレベルを増加させるために有効であると考えられている。
【0143】
1つの態様において、本発明は、被験体におけるグルコースレベル(例えば、循環または血液グルコースレベル)を調節する方法を特徴とする。この方法は、本明細書に記載される化合物を投与する工程を包含する。1つの実施形態において、本明細書に記載される化合物は、グルコースレベルを調節する(例えば、グルコースレベルを増加または減少させる)ための有効量で被験体に投与される。特に、アゴニストはグルコースレベルを増加させるために有効であると考えられており、アンタゴニストはグルコースレベルを減少させるために有効であると考えられている。
【0144】
「ハロ」という用語は、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素の任意の基をいう。「アルキル」という用語は、示された数の炭素原子を含む、直鎖または分枝鎖であり得る炭化水素鎖をいう。例えば、C1−C10は、基の中に1個から10個(両端を含む)の炭素原子を有し得る基を示す。「低級アルキル」という用語はC1−C8アルキル鎖をいう。いかなる数字の指定もない場合には、「アルキル」は、鎖の中に1個から10個(両端を含む)を有する鎖(直鎖または分枝鎖)を示す。「アルコキシ」という用語は−O−アルキル基をいう。「アルキレン」という用語は、二価アルキル(すなわち、−R−)をいう。「アミノアルキル」という用語は、アミノで置換されたアルキルをいう。「メルカプト」という用語は−SH基をいう。「チオアルコキシ」という用語は−S−アルキル基をいう。
【0145】
「アルケニル」という用語は、1つ以上の炭素−炭素二重結合を有する直鎖または分枝鎖であり得る炭化水素鎖をいう。アルケニル部分は、示された数の炭素原子を含む。例えば、C2−C10は、基の中に2個〜10個(両端を含む)の炭素原子を有し得る基を示す。「低級アルケニル」という用語はC2−C8アルケニル鎖をいう。いかなる数字の指定もない場合には、「アルケニル」は、鎖の中に2個から10個(両端を含む)を有する鎖(直鎖または分枝鎖)を示す。
【0146】
「アルキニル」という用語は、1つ以上の炭素−炭素三重結合を有する直鎖または分枝鎖であり得る炭化水素鎖をいう。アルキニル部分は、示された数の炭素原子を含む。例えば、C2−C10は、基の中に2個〜10個(両端を含む)の炭素原子を有し得る基を示す。「低級アルキニル」という用語はC2−C8アルキニル鎖をいう。いかなる数字の指定もない場合には、「アルキニル」は、鎖の中に2個から10個(両端を含む)を有する鎖(直鎖または分枝鎖)を示す。
【0147】
「アリール」という用語は、各環の0個、1個、2個、3個、または4個の原子が置換基によって置換されてもよい、6炭素単環式、10炭素二環式、または14炭素三環式芳香族環系をいう。アリール基の例には、フェニル、ナフチルなどが含まれる。「アリールアルキル」という用語または「アラルキル」という用語は、アリールで置換されたアルキルをいう。「アリールアルケニル」という用語は、アリールで置換されたアルケニルをいう。「アリールアルキニル」という用語は、アリールで置換されたアルキニルをいう。「アリールアルコキシ」という用語は、アリールで置換されたアルコキシをいう。
【0148】
「シクロアルキル」または「シクリル」という用語は、本明細書で利用される場合、3〜12個の炭素、好ましくは3〜8個の炭素、より好ましくは3〜6個の炭素を有する飽和および部分的に不飽和の環状炭化水素を含み、ここで、シクロアルキル基は、任意に置換されてもよい。好ましいシクロアルキル基には、非限定的に、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルが含まれる。
【0149】
「ヘテロアリール」という用語は、単環式の場合には1〜3個のヘテロ原子、二環式の場合には1〜6個のヘテロ原子、または三環式の場合には1〜9個のヘテロ原子を有する、芳香族5−8員環単環式、8−12員環二環式、または11−14員環三環式の環系をいい、上記ヘテロ原子は、O、NまたはSから選択され(例えば、単環式、二環式、または三環式の場合、それぞれ、炭素原子および1〜3個、1〜6個、または1〜9個のN、O、またはSのヘテロ原子)、ここで、各環の0、1、2、3、または4個の原子が、置換基で置換されてもよい。ヘテロアリール基の例には、ピリジル、フリル、またはフラニル、イミダゾリル、ベンズイミダゾリル、ピリミジニル、チオフェニルまたはチエニル、キノリニル、インドリル、チアゾリルなどが含まれる。「ヘテロアリールアルキル」という用語または「ヘテロアラルキル」という用語は、ヘテロアリールで置換されたアルキルをいう。「ヘテロアリールアルケニル」という用語は、ヘテロアリールで置換されたアルケニルをいう。「ヘテロアリールアルキニル」という用語は、ヘテロアリールで置換されたアルキニルをいう。「ヘテロアリールアルコキシ」という用語は、ヘテロアリールで置換されたアルコキシをいう。
【0150】
「ヘテロシクリル」または「ヘテロシクリルアルキル」という用語は、単環式の場合には1〜3個のヘテロ原子、二環式の場合には1〜6個のヘテロ原子、または三環式の場合には1〜9個のヘテロ原子を有する、芳香族でない5−8員環単環式、5−12員環二環式、または11−14員環三環式の環系をいい、上記ヘテロ原子は、O、NまたはSから選択され(例えば、単環式、二環式、または三環式の場合、それぞれ、炭素原子および1〜3個、1〜6個、または1〜9個のN、O、またはSのヘテロ原子)、ここで、各環の0、1、2、または3個の原子が、置換基で置換されてもよい。ヘテロシクリル基の例には、ピペラジニル、ピロリジニル、ジオキサニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニルを含み、および架橋環と縮合環の両方を含む。「ヘテロシクリルアルキル」という用語は、ヘテロシクリルで置換されたアルキルをいう。
【0151】
「スルホニル」という用語は、二重結合を通して2つの酸素に結合された硫黄をいう。「アルキルスルホニル」とは、スルホニルで置換されたアルキルをいう。「アミノ酸」という用語は、アミノ基とカルボキシル基の両方を含む分子をいう。適切なアミノ酸には、非限定的に、ペプチド中に見い出される20種の天然アミノ酸(例えば、A、R、N、C、D、Q、E、G、H、I、L、K、M、F、P、S、T、W、Y、V(1文字の略称によって知られるように))のD異性体とL異性体の両方、ならびに有機合成または他の代謝経路によって調製される天然に存在しないアミノ酸が含まれる。
【0152】
「アミノ酸側鎖」という用語は、天然に存在するアミノ酸中のα炭素に結合された20種の基のいずれか1つをいう。例えば、アラニンのアミノ酸側鎖はメチルであり、フェニルアラニンのアミノ酸側鎖はフェニルメチルであり、システインのアミノ酸側鎖はチオメチルであり、アスパラギン酸のアミノ酸側鎖はカルボキシメチルであり、チロシンのアミノ酸側鎖は4−ヒドロキシフェニルメチルである、などである。
【0153】
「置換基」という用語は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロシクリル基、またはヘテロアリール基上で、その基の任意の原子において、「置換されている」基をいう。本明細書に記載される任意の部分が置換基でさらに置換できる。適切な置換基には、非限定的に、ハロ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、オキソ基、ニトロ基、ハロアルキル基、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、アルコキシカルボニル基、アミド基、カルボキシ基、アルカンスルホニル基、アルキルカルボニル基、およびシアノ基が含まれる。
【0154】
GHS−RはGHの分泌を調節できる。GHそれ自体がIGF−1産生の調節因子である。従って、GHS−R活性を調節する化合物、例えば、本明細書に記載される化合物は、GH/IGF−1軸の活性を調節する(例えば、増加または減少させる)ために使用できる。例えば、GHS−Rのアゴニストは、GH活性および/またはIGF−1活性を増加させるために使用できる。GHS−Rのアンタゴニストは、GH活性および/またはIGF−1活性を減少させるために使用できる。本願はまた、参照によりUSSN 10/656,530を援用し、この内容は、本明細書に記載される化合物がそのために使用されてもよい用途、例えば、GH/IGF−1軸の活性の調節因子を含む。
【0155】
GH/IGF−1軸は、下流の標的として、転写因子フォークヘッドを有する、一連の細胞外および細胞内のシグナル伝達成分を含む。GH/IGF−1軸の主要な成分は3つのカテゴリーに分けられる:プレ−IGF 1成分、IGF 1成分、およびポストIGF−1成分である。「プレIGF−1成分」には、GH、GH−R、グレリン、GHS−R、GHRH、GHRH−R、SST、およびSST−Rが含まれる。「ポスト−IGF 1成分」には、IGF−1−R、ならびに、PI(3)キナーゼ、PTENホスファターゼ、PI(3,4)P2、14−3−3、およびPI(3,4,5)P3ホスファチジルイノシトールキナーゼ、AKTセリン/スレオニンキナーゼ(例えば、AKT−1、AKT−2、またはAKT−3)またはフォークヘッド転写因子(FOXO−1、FOXO−3、またはFOXO−4など)を含む細胞内シグナル伝達成分が含まれる。「成長ホルモン分泌細胞軸シグナル伝達経路成分」とは、以下の1つであるタンパク質をいう:(i)成長ホルモン分泌細胞に局在し、成長ホルモン分泌細胞によるGH放出を調節するタンパク質、または(ii)クラス(i)におけるタンパク質に直接結合するタンパク質。クラス(i)の例示的な成長ホルモン分泌細胞軸シグナル伝達経路成分には、GHS−R、GHRH−R、およびSST−Rなどの細胞表面受容体が含まれる。クラス(ii)の例示的な成長ホルモン分泌細胞軸シグナル伝達経路成分には、GHRH、グレリン、およびSSTが含まれる。
【0156】
例えば、GHS−R活性を変化させることによってGHレベルを調節する化合物は、下流の効果を有し得る。例えば、この化合物は、IGF−1受容体シグナル伝達経路エフェクターのレベルまたは活性を変化させる(例えば、増加または減少させる)ことができる。「IGF−1受容体シグナル伝達経路エフェクター」とは、そのレベルがIGF−1に応答してフォークヘッド転写因子によって直接的に調節されるタンパク質または他の生物学的物質をいう。例えば、タンパク質をコードしている遺伝子の発現は、FOXO−1、FOXO−3a、またはFOXO−4などのフォークヘッド転写因子によって直接的に調節できる。例示的なIGF−1受容体シグナル伝達経路エフェクターは、GADD45、PA26、セレノプロテインP、Whip1、サイクリンG2、およびNIP3を含むことができる。
【0157】
本明細書で使用される場合、「GH/IGF 1軸の活性」とは、GH分泌を刺激し、IGF 1レベルを増加し、またはIGF 1受容体シグナル伝達を増加する能力に関する軸成分の正味の効果をいう。従って、「GH/IGF 1軸の下方制御」とは、以下の1つ以上が減少されるように、例えば、GHを減少し、IGF 1を減少し、またはIGF 1受容体シグナル伝達を減少するように、1つ以上の成分を調節することをいう。例えば、ある例において、GHレベルは維持されるが、しかしその作用は阻害され;従って、IGF 1レベルはGHレベルを減少することなく減少される。ある例において、GHレベルとIGF 1レベルの両方が減少される。
【0158】
特定のタンパク質の「アンタゴニスト」には、例えば、競合的または非競合的な阻害、不安定化、破壊、クリアランス、またはその他によって、対象の成分の活性が減少されるように、タンパク質レベルで対象の成分を直接的に結合しまたはこれを修飾する化合物が含まれる。例えば、活性の減少は、内因性リガンドに応答する能力の減少を含むことができる。例えば、GHS−Rのアンタゴニストは、グレリンに応答するGHS−Rの能力を減少できる。
【0159】
特定のタンパク質の「アゴニスト」には、例えば、活性化、安定化、分布の変化、またはその他によって、対象の成分の活性が増加されるように、タンパク質レベルで対象の成分を直接的に結合しまたはこれを修飾する化合物が含まれる。
【0160】
特定のタンパク質の「逆アゴニスト」には、例えば、タンパク質の活性なコンホメーションの形成から、平衡を遠ざけるように押しやる、タンパク質の不活性型に結合し、および/またはそれを安定化することによって、負の固有の活性を用いて、タンパク質(例えば、受容体)の構成的活性の阻害を、タンパク質レベルで引き起こす化合物を含む。
【0161】
一般的には、受容体は、活性(Ra)コンホメーションおよび不活性(Ri)コンホメーションで存在する。受容体に影響を与える特定の化合物は、Ra対Riの比率(Ra/Ri)に影響を与えることができる。例えば、完全アゴニストはRa/Riの比率を増加させ、そして「最大の」飽和効果を引き起こすことができる。部分アゴニストは、受容体に結合されたとき、完全アゴニスト(例えば、内因性アゴニスト)によって誘発されるよりも低い応答を与える。従って、部分アゴニストについてのRa/Riは完全アゴニストについてのものよりも低い。しかし、部分アゴニストの効力は、完全アゴニストのそれよりも高いかまたはそれよりも低い可能性がある。
【0162】
グレリンよりもより低い程度までGHS−Rを作動させる特定の化合物は、アッセイにおいて、アゴニストと同様にアンタゴニストとしても機能できる。これらの化合物はグレリンによるGHS−Rの活性化と拮抗するが、なぜなら、これらはグレリン−受容体相互作用の全体の効果を妨害するからである。しかし、これらの化合物はまた、それら自体に対して、典型的には、グレリンの対応する量未満である、ある程度の受容体活性を活性化する。このような化合物は、「GHS−Rの部分アゴニスト」と呼ばれてもよい。
【0163】
「正常な」GHレベルを有する被験体は、グルコースが摂取され、血液レベルのGHが酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)、またはポリクローナルイムノアッセイによって測定される、耐糖能試験を使用して、正常な結果を返す被験体である。この試験の正常な結果は、経口グルコース負荷の1〜2時間以内に1ng/mL未満のGHによって特徴付けられる。しかし、末端肥大症を有する被験体におけるような、過度のGHを有する被験体のGHレベルは、グルコース摂取後に1ng/mLより下に減少しないかもしれない。GHレベルは、20〜30分毎に摂動し、1日の時間、ストレスレベル、運動などに従って変動し、GHレベルが過度であるか否かを決定する標準的な手段はグルコースを投与することである。このアプローチはGHを標準化し、GHのパルス性、年齢、性別、または他の要因による影響が少ない。あるいは、または確認として、IGF 1レベルは末端肥大症個体において常に増加しているので、IGF 1レベルは測定でき、年齢および性別が一致した正常対照と比較できる。
【0164】
「GH/IGF 1軸活性の指標」という用語は、軸の活性を示すGH/IGF 1軸の検出可能な特性をいう。例示的な特性には、循環GH濃度、循環IGF 1濃度、GHパルスの頻度、GHパルスの振幅、グルコースに応答したGH濃度、IGF 1受容体リン酸化、およびIGF 1受容体基質リン酸化が含まれる。GHS−Rの活性を調節する化合物は、GH/IGF−1軸活性の1つ以上の指標を変化できる。
【0165】
本発明の1つ以上の実施形態の詳細は、添付の図面および以下の説明に示される。本発明の他の特徴、目的、および利点は、この説明および図面から、ならびに特許請求の範囲から明白である。
【図面の簡単な説明】
【0166】
【図1−1】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−2】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−3】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−4】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−5】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−6】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−7】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−8】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−9】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−10】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−11】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−12】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−13】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−14】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−15】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−16】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−17】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−18】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−19】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−20】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−21】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−22】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−23】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−24】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−25】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−26】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−27】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−28】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−29】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−30】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−31】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−32】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−33】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−34】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−35】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−36】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−37】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−38】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−39】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−40】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−41】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−42】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−43】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−44】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−45】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−46】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−47】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−48】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−49】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−50】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−51】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−52】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−53】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−54】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−55】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−56】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−57】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−58】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−59】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−60】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−61】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−62】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−63】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−64】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−65】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−66】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−67】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−68】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−69】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−70】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−71】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−72】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−73】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−74】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−75】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−76】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−77】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−78】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−79】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−80】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−81】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−82】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−83】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−84】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−85】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−86】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−87】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−88】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図1−89】図1は表であり、表1は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図2−1】図2は表であり、表2は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図2−2】図2は表であり、表2は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図2−3】図2は表であり、表2は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図2−4】図2は表であり、表2は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図2−5】図2は表であり、表2は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図2−6】図2は表であり、表2は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図2−7】図2は表であり、表2は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図2−8】図2は表であり、表2は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図2−9】図2は表であり、表2は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【図2−10】図2は表であり、表2は、本明細書に記載される式の代表的な化合物を描いている。
【発明を実施するための形態】
【0167】
詳細な説明
本明細書に記載される化合物は、種々の目的、例えば、治療目的のために使用できる。多くの化合物が、例えば、被験体において、GHS−R活性と拮抗し、GHS−R活性を減少させるために使用できる。さらに他の化合物は、例えば、被験体において、GHS−Rを作動させ、GHS−R活性を増加させるために使用できる。開示される化合物のあるものは、GHS−R以外の細胞成分の活性を調節することによって、有用な生物学的効果もまた提供し得る。
【0168】
式(I)、(II)、および(III)の化合物は、例えば、上記の要旨に提供されるように、本明細書に記載されている。例示的な化合物は、図1および図2に提供されている。表1および2に示されるように、Aは、細胞ベースのアッセイにおいてKi<100nMのアンタゴニスト活性を有する化合物をいう。Bは、細胞ベースのアッセイにおいて100nMから500nMの間のKiのアンタゴニスト活性を有する化合物をいう。Cは、細胞ベースのアッセイにおいて500nMから1000nMの間のKiのアンタゴニスト活性を有する化合物をいう。Dは、細胞ベースのアッセイにおいてKi≦1000nMのアンタゴニスト活性を有する化合物をいう。Eはその他の例示的な化合物をいう。
【0169】
本明細書の他の態様は、本明細書に記載されるいずれかの式の化合物および薬学的に受容可能なキャリアを有する組成物;または本明細書に記載されるいずれかの式の化合物、さらなる治療化合物(例えば、抗高血圧化合物もしくはコレステロール低下化合物)、および薬学的に受容可能なキャリアを有する組成物;または本明細書に記載されるいずれかの式の化合物、さらなる治療化合物、および薬学的に受容可能なキャリアを有する組成物に関する。
【0170】
本発明によって想定される置換基および変数の組み合わせは、安定な化合物の形成を生じるもののみである。「安定な」という用語は、本明細書で使用される場合、製造を可能にするために十分な安定性を保有し、本明細書に詳述される目的(例えば、被験体への治療的または予防的な投与)のために有用であるために十分な時間の間、化合物の完全性を維持する化合物をいう。
【0171】
グレリン受容体調節化合物の合成
本明細書に記載される化合物は、種々の合成技術を使用して作製できる。スルホンアミド化合物を作製するための例示的な方法には、U.S.20070270473に記載されるものが含まれ、その内容は参照により本明細書に援用される。
【0172】
以下のスキームAは、オキサジアゾール含有部分に類似する様式でさらに反応して本明細書に記載される化合物を形成できる、トリアゾール含有部分の形成を描写する。
【0173】
【化4】

以下のスキームA’は、オキサジアゾール含有部分に類似する様式でさらに反応して本明細書に記載される化合物を形成できる、トリアゾール含有部分を形成する代替方法を描写する。
【0174】
【化5】

トリアゾール前駆体部分は、種々の様式で、例えば、スキームAに描写されるように、(中間体アミドラゾンを形成するために)ヒドラジン水和物とシアノ含有部分を反応させることによって、調製できる。あるいは、トリアゾール前駆体部分は、スキームA’に示されるように、ジエチルジチオホスフェートなどのジアルキルジチオホスフェート部分と、ニトリル部分(例えば、アリールニトリルまたはベンジルニトリル)を反応させて、チオイミデートを供給し、これがアシルヒドラジド部分と反応してトリアゾール前駆体を供給することによって調製できる。アシルヒドラジド部分は、例えば、ヒドラジンと、カルボン酸またはその誘導体を反応させることによって調製できる。
【0175】
他の実施形態において、本明細書に記載される化合物は、以下のスキームBに描写されるように、アミノ酸部分または保護されたアミノ酸と、活性化スルホン部分(例えば、塩化スルホニル)を最初に反応させることによって調製できる。
【0176】
【化6】

次いで、遊離のカルボキシル部分は、本明細書に記載される化合物を製造するためにさらに操作できる。例えば、遊離のカルボキシル部分は、上記のスキームに記載されたものと同様の様式で、式(XI)の化合物と反応して、式(I)の化合物を含むトリアゾールを形成することができる。
【0177】
当業者によって認識可能であるように、本明細書の式の化合物を合成するさらなる方法は、当業者には明白である。加えて、種々の合成工程が、代替的な配列または順序で実施され、所望の化合物を与えてもよい。本明細書に記載される化合物を合成する際に有用である合成化学変換および保護基の方法論(保護および脱保護)は当該分野において公知であり、これには、例えば、R.Larock,Comprehensive Organic Transformations,VCH Publishers(1989);T.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,第2版,John Wiley and Sons(1991);L.FieserおよびM.Fieser,Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis,John Wiley and Sons(1994);およびL.Paquette編、Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis,John Wiley and Sons(1995)、ならびにその後続の版に記載されているようなものが含まれる。加えて、本明細書に開示される化合物は、固体支持体上でまたは固相ペプチド合成を使用して調製できる。
【0178】
「固体支持体」という用語は、化合物の同定、単離、精製、または化学反応の選択性を増強するために化合物が結合される材料をいう。このような材料は当該分野において公知であり、これらには、例えば、ビーズ、ペレット、ディスク、ファイバー、ゲル、または粒子、例えば、セルロースビーズ、多孔質ガラスビーズ、シリカゲル、ジビニルベンゼンで任意に架橋され、ポリエチレングリコールで任意にグラフトされたポリスチレンビーズ、ポリアクリルアミドビーズ、ラテックスビーズ、N,N’−ビス−アクリロイルエチレンジアミンで任意に架橋されたジメチルアクリルアミドビーズ、疎水性ポリマーでコートされたガラス粒子、および硬質表面または半硬質表面を有する材料が含まれる。固体支持体は、アミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、またはハロ基などの官能基を任意に有し(Obrecht,D.およびVillalgrodo,J.M.,Solid−Supported Combinatorial and Parallel Synthesis of Small−Molecular−Weight Compound Libraries,Pergamon−Elsevier Science Limited(1998)を参照のこと)、これには、「スプリットアンドプール」または「パラレル」合成技術、固相および液相技術、ならびにコード化技術などの技術において有用であるものが含まれる(例えば、Czarnik,A.W.,Curr.Opin.Chem.Bio.,(1997)1,60を参照のこと)。
【0179】
「固相ペプチド」という用語は、樹脂(例えば、固相支持体)に化学的に結合されたアミノ酸をいう。樹脂は、一般的には、市販されている(例えば、SigmaAldrichより)。樹脂のいくつかの例には、Rink樹脂、Tentagel S RAM、MBHA、およびBHA樹脂が含まれる。
【0180】
本発明の化合物は、1つ以上の不斉中心を含んでもよく、従って、ラセミ体およびラセミ混合物、単一のエナンチオマーおよびエナンチオマーの混合物、個々のジアステレオマーおよびジアステレオマー混合物として存在してもよい。これらの化合物のこのような異性体型のすべてが、明確に本発明に含まれる。本発明の化合物は、複数の互変異性体型でもまた表されてもよく、このような例において、本発明は、本明細書に記載される化合物のすべての互変異性体型を明確に含む(例えば、環系のアルキル化は複数の部位においてアルキル化を生じる可能性があり、本発明は、このようなすべての反応生成物を明確に含む)。このような化合物のすべてのこのような異性体型が本発明に明確に含まれる。本明細書に記載される化合物のすべての結晶型は本発明に明確に含まれる。
【0181】
本明細書で使用される場合、本明細書に記載される式の化合物を含む本発明の化合物は、薬学的に受容可能な誘導体またはそのプロドラッグを含むように定義される。「薬学的に受容可能な誘導体またはそのプロドラッグ」は、本発明の化合物の任意の薬学的に受容可能な塩、エステル、エステルの塩、または他の誘導体(例えば、アミドのイミデートエステル)を意味し、これは、レシピエントへの投与に際して、本発明の化合物を(直接的にまたは間接的に)供給することができる。特に好ましい誘導体およびプロドラッグは、このような化合物が(例えば、経口的に投与された化合物が、血液中により容易に吸収されることを可能にすることによって)哺乳動物に投与されるときに、本発明の化合物の生物学的利用能を増加するもの、または親の種と比較して、生物学的画分(例えば、脳またはリンパ系)への親の化合物の送達を増強するものである。好ましいプロドラッグには、水溶性または腸膜を通した能動輸送を増強する基が本明細書に記載される式の構造に付加されている誘導体が含まれる。
【0182】
本発明の化合物は、選択的生物学的特性を増強するために適切な官能基を付加することによって修飾されてもよい。このような修飾は当該分野において公知であり、所定の生物学的区画(例えば、血液、リンパ系、中枢神経系)への生物学的浸透を増強し、経口的な生物学的利用能を増加させ、注射による投与を可能にするために溶解度を増加させ、代謝を変化させ、そして排出の速度を変化させる。
【0183】
本発明の化合物の薬学的に受容可能な塩には、薬学的に受容可能な無機酸および有機酸、ならびに薬学的に受容可能な無機塩基および有機塩基から誘導されるものが含まれる。適切な酸性塩の例には、酢酸塩、アジピン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グリコール酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、パルモ酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩、およびウンデカン酸塩が含まれる。適切な塩基から誘導される塩には、アルカリ金属(例えば、ナトリウム)塩、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム)塩、アンモニウム塩、およびN−(アルキル)塩である。本発明はまた、本明細書に開示される化合物の任意の塩基性窒素含有基の四級化もまた想定する。水溶性もしくは油溶性、または分散可能な生成物が、このような四級化によって得られてもよい。
【0184】
化合物の評価
種々の方法が、GHS−R活性を調節する能力について化合物を評価するために使用できる。評価方法には、インビトロ結合アッセイ、インビトロ細胞ベースのシグナル伝達アッセイ、およびインビボ方法が含まれる。この評価方法は、GHS−Rの結合活性、またはその下流である活性、例えば、イノシトールリン酸産生、Ca2+動員、または遺伝子転写(例えば、CREB−媒介性遺伝子転写)などのGHS−Rの下流のシグナル伝達活性を評価できる。
【0185】
結合アッセイ。一般的に、化合物は、これらがGHS−Rに結合するか否か、およびこれらがGHS−Rと相互作用する1種以上の既知の化合物と競合するか否か、およびこのような相互作用の程度を決定するために評価できる。例えば、これらの化合物は、グレリン、イパモレリン、L−692,400、またはL−692,492と競合するか否かを決定するために評価できる。
【0186】
1つの例示的な結合アッセイは以下の通りである:GHS−Rを発現するCOS−7細胞は、ウェルあたり1×10細胞の密度で培養され、その結果、結合は放射性リガンドの約5〜8%の結合の範囲でアッセイされる。例えば、細胞は、GHS−Rをコードする内因性核酸またはGHS−Rをコードする外因性核酸を発現できる。GHS−Rをコードする外因性核酸でトランスフェクトされた細胞は、例えば、トランスフェクションの2日後に使用できる。競合結合実験は、1mM CaCl、5mM MgCl、および0.1%(w/v)ウシ血清アルブミン、40mg/ml バシトラシンを補充した、0.5mlの50mM HEPES緩衝液、pH7.4中の25pMの125I−グレリンを使用して、4℃で3時間実行する。非特異的結合は、1mMの非修飾グレリンの存在下での結合として決定できる。細胞は0.5mlの氷冷緩衝液で2回洗浄し、次いで、0.5〜1mlの溶解緩衝液(3M 酢酸中の8M 尿素および2% NP40)で溶解する。洗浄および溶解の後、結合した放射能を計数する。アッセイは、例えば、統計学的な検出力を提供するために、2連または3連で実行することができる。
【0187】
解離定数および阻害定数の値(KおよびK)は以下の式:K=IC50−LおよびK=IC50/(1+L/K)を使用して競合結合実験から見積もることができ、ここで、Lは放射性リガンドの濃度である。Bmax値は、式Bmax=B IC50/[リガンド]を使用して競合結合実験から見積もることができ、ここで、Bは、特異的に結合した放射性リガンドである。
【0188】
細胞ベースの活性アッセイ。例えば、GHS−Rの下流にある二次メッセンジャーシグナル伝達成分の蓄積を調節する化合物の能力が評価できる。例えば、哺乳動物細胞、例えば、Cos−7細胞中のGqシグナル伝達細胞の結果としてのイノシトールリン酸(IP)である。他の組織培養細胞、Xenopus卵母細胞、および初代細胞もまた使用できる。
【0189】
ホスファチジルイノシトールターンオーバーアッセイ。トランスフェクションの1日後に、COS−7細胞は、10% ウシ胎仔血清、2mM グルタミン、および0.01mg/ml ゲンタマイシンを補充したウェルあたり1ml培地中の5μCiの[H]−myo−イノシトールとともに24時間インキュベートされる。次いで、細胞は、140mM NaCl、5mM KCl、1mM MgSO、1mM CaCl、10mM グルコース、0.05%(w/v)ウシ血清を補充した緩衝液、20mM HEPES、pH 7.4中で2回洗浄され;そして10mM LiClを補充した0.5ml緩衝液中で、37℃で30分間インキュベートされる。あるアッセイについては、30分間、1U/mlの濃度で、アデノシンデアミナーゼADA(200U/mg、Boehringer Mannheim,Germany)とともに細胞をインキュベートすることもまた有用である。
【0190】
目的の化合物との37℃で45分間のインキュベーション後、細胞は10%氷冷過塩素酸で抽出され、30分間氷上に配置される。得られた上清はHEPES緩衝液中のKOHで中和され、[H]−イノシトールリン酸は、記載されるように、Bio−Rad AG 1−X8アニオン交換樹脂で精製される。アッセイは2連、3連などで実行できる。
【0191】
他の二次メッセンジャーアッセイ。評価され得る別の二次メッセンジャーはCa2+である。Ca2+動員は、エクオリンタンパク質または色素などのカルシウム感受性検出因子、例えば、FURA−2を使用して評価できる。1つの例示的なアッセイにおいて、カルシウム動員は、GHS−Rおよびエクオリンを発現する組換え細胞中で評価される。
【0192】
遺伝子発現アッセイ。96ウェルプレートに播種されたHEK293細胞(30000細胞/ウェル)は、pFA2−CREBおよびpFR−Lucレポータープラスミド(PathDetect(商標)CREB trans−Reporting System,Stratagene)およびGHSをコードする核酸の混合物で一過性にトランスフェクトされる。トランスフェクションの1日後、細胞は、100μlのアッセイ体積の培地中の目的の化合物とともに、5時間処理される。処理後、細胞は低血清(2.5%)中で培養される。インキュベーション期間後、アッセイは、PBSで細胞を2回洗浄すること、および100μl ルシフェラーゼアッセイ試薬(LucLite(商標)、Packard Bioscience)を加えることによって終了される。発光は、TopCounter(商標)(Packard Bioscience)などのルミノメーターを使用して、5秒間、(例えば、相対的光単位(RLU)として)測定される。
【0193】
他の転写ベースのアッセイは、GHS−Rを発現される初代細胞(例えば、下垂体、脳、脊髄、子宮、脾臓、膵臓、腎臓、副腎、骨格筋、甲状腺、肝臓、小腸、および心臓からの細胞)またはGHS−Rを発現する組換え細胞中で、GHS−R調節遺伝子の転写を評価することを包含できる。mRNAレベルは、任意の方法、例えば、マイクロアレイ分析、ノーザンブロッティング、またはRT−PCRによって評価できる。GHS−R活性によって直接的または間接的に調節される例示的な遺伝子には、レプチン、レジスチン、およびアディポネクチンが含まれる。GHS−R活性は、循環中のインスリン、IGF−1、およびレプチンのレベルにもまた影響を与え得る。
【0194】
IC50およびEC50の値は、非線形回帰によって、例えば、Prism 3.0ソフトウェア(GraphPad Software,San Diego)を使用して決定できる。
【0195】
インビボアッセイ。例示的なインビボアッセイには、実施例1に記載され、以下に続くファスト−リフィーディングアッセイが含まれる。
【0196】
化合物の投与の前に、マウスを体重測定し、比較し得る体重に基づいて群に分類する。食餌は、一晩(〜16時間)の絶食のために6pmに取り出される。翌朝10amに開始して、マウスはビヒクル(例えば、生理食塩水+酢酸、pH=5)または目的の化合物のいずれかを投与される。次いで、マウスは彼らのホームケージに戻され、あらかじめ重量測定した食餌(約90グラム)が各ケージのフードホッパーにすぐに戻される。フードホッパーに残っている食餌の重量は、化合物/ビヒクル投与の30分後、1時間後、2時間後、および4時間後に測定される。次いで、そのマウスの最終的な体重が記録される。
【0197】
目的の化合物は、他の実験においてもまた評価できる。例えば、化合物は、やせたマウスまたは肥満マウス(例えば、(ob/ob)C57BL/6Jマウス)または他の実験用マウスに投与できる。この化合物は、腹腔内または脳室内に投与できる。投与後、動物は、例えば、摂食行動、不安、または1つ以上の生理学的パラメーター、例えば、代謝パラメーターについて評価される。
【0198】
ICV投与。第三脳室内(ICV)投与のために、各薬物は、4Tlの注射用人工脳脊髄液に希釈できる。ICV注射のために、マウスは、ペントバルビタールナトリウム(80〜85mg/kg、腹腔内)で麻酔され、実験前7日間、定位固定装置に配置される。中心縫合線に対して横向きに0.9mmかつブレグマに対して後方に0.9mmに挿入した針を使用して、各頭蓋骨に孔を作製する。一方の末端で3mmの距離にわたって傾斜した24ゲージのカニューレが、ICV注射のために第三脳室に移植される。
【0199】
胃内容排出評価。目的の化合物の投与後の食餌消費についての別の試験は、胃内容排出評価である。胃内容排出評価の前に、マウスには、水には自由に接近させながら、16時間、食餌を与えられない。絶食マウスには、1時間、あらかじめ重量測定したペレットに自由に接近させ、次いで、目的の化合物が投与される。マウスは、化合物の投与後1時間または2時間の間、再度食物が与えられない。食物の取り込みは、食べられていないペレットを秤量することによって測定される。マウスは、化合物投与の2時間または3時間後に頸椎脱臼により屠殺される。開腹術によって胃が露出された直後に、幽門と噴門の両方において迅速に結紮され、取り出され、そして乾燥含量が秤量される。胃内容排出は、以下の式に従って計算される:胃内容排出(%)=(1−(胃から回収された食餌の乾燥重量/食物摂取の重量))×100。
【0200】
不安試験。不安は、地面から50cm上の標準的な高架式十字迷路において評価できる。4つのアームは27cm長および6cm幅にできる。2つの向き合ったアームは壁により15cmの高さに閉じられる(閉じたアーム)であるのに対して、他のアームは壁がない(開いたアーム)。各マウスは、化合物を伴う注射後10分間、閉じたアームの1つに面した迷路の中心に配置される。各アームにおいて経過した累積時間および開いたアームまたは閉じたアームへのエントリーの数が、5分間の試験セッションの間に記録される。開いたアームで経過した時間は、全エントリー時間のパーセンテージとして表現され(100−開/開+閉)、開いたアームにおけるエントリーの数はエントリーの総数のパーセンテージとして表現される(100−開/総エントリー)。
【0201】
パラメーター分析。試験化合物を供給されたマウスまたは他の動物は、1つ以上の生物学的パラメーター、例えば、代謝パラメーターについて分析できる。マウスについては、血清はエーテル麻酔下で処理の最後に眼窩洞からの血液から入手される(例えば、食餌の除去および最終的な腹腔内注射の8時間後)。マウスは頸椎脱臼によって屠殺される。直後に、副睾丸脂肪パッド重量が、白色脂肪組織(WAT)および腓腹筋の取り出しおよび秤量によって評価できる。血液グルコースはグルコースオキシダーゼ法によって測定できる。血清インスリンおよび遊離脂肪酸(FFA)は、エンザイムイムノアッセイおよび酵素法(Eiken Chemical Co.,Ltd,Tokyo,Japan)によってそれぞれ測定できる。血清トリグリセリドおよび総コレステロールは、酵素法(Wako Pure Chemical Industries,Ltd,Tokyo,Japan)によって測定できる。
【0202】
mRNA分析。RNAはRNeasy Mini Kit(Qiagen,Tokyo,Japan)を使用して、胃、副睾丸脂肪、または他の関連する組織から単離される。総RNAはホルムアルデヒドで変性され、1%アガロースゲル中で電気泳動され、そしてHybond N+メンブレンにブロットされる。これらのメンブレンは、目的の遺伝子のための標識された(例えば、放射性標識、化学標識、または蛍光標識された)cDNAプローブでハイブリダイズされる。ハイブリダイゼーションシグナルの全体の取り込まれた密度はデンシトメトリーによって決定できる。データは、グリセルアルデヒド3−リン酸デヒドロゲナーゼmRNAの豊富さに対して、またはアクチンmRNAの豊富さに対して標準化でき、対照のパーセンテージとして表現できる。評価できる例示的な遺伝子には、グレリン、レプチン、レジスチン、およびアディポネクチンが含まれる。目的の遺伝子からの調節領域を有するレポーター構築物を含むトランスジェニック動物を使用すること、およびこのような構築物を有する組換え細胞を使用することもまた可能である。
【0203】
本明細書に記載される化合物は、記載されたアッセイの1つ以上において、200、100、80、70、60または50nM未満のK(アンタゴニストとして)を有し得る。本明細書に記載される化合物は、記載されたアッセイの1つ以上において、20、40、50、100、200、300または500nMよりも大きなKをアゴニストとして有し得る。
【0204】
本明細書に記載される化合物はまた、例えば、他の細胞表面受容体と比較して、GHS−Rと特異的に相互作用もできる。例えば、モチリン受容体はGHS−Rのホモログである。開示される化合物は、モチリン受容体と比較して、例えば、少なくとも2、5、10、20、50または100倍の優先度で、GHS−Rと優先的に相互作用し得る。別の実施形態において、開示される化合物はまた、モチリン受容体と相互作用してもよく、例えば、モチリン受容体活性を変化させてもよい。
【0205】
1つの実施形態において、この化合物は、GHS−Rの下流の細胞内シグナル伝達活性、例えば、Gqシグナル伝達、ホスホリパーゼCシグナル伝達、およびcAMP応答エレメント(CRE)駆動性遺伝子転写を変化させてもよい。
【0206】
化合物はまた、任意の障害、例えば、本明細書に記載される障害に関連するそれらの治療活性についても評価されてもよい。多くの障害のための動物モデルが当該分野において周知である。
【0207】
ALS状態に対する化合物の効果を評価するための細胞および動物には、SOD遺伝子が変化したマウス、例えば、内因性プロモーターによって駆動されるヒトG93A SOD変異の様々な数のコピーを有するSOD1−G93Aトランスジェニックマウス、SOD1−G37Rトランスジェニックマウス(Wongら、Neuron,14(6):1105−16(1995));SOD1−G85Rトランスジェニックマウス(Bruijnら、Neuron,18(2):327−38(1997));変異型ヒトSOD1を発現するC.elegans株(Oedaら、Hum Mol Genet.,10:2013−23(2001));およびCu/Znスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)におけるDrosophila発現変異が含まれる(Phillipsら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,92:8574−78(1995)およびMcCabe、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,92:8533−34(1995))。
【0208】
アルツハイマー病に対する化合物の効果を評価するための細胞および動物は、例えば、US 6,509,515およびUS 5,387,742;5,877,399;6,358,752;および6,187,992に記載されている。US 6,509,515において、この動物は、脳組織において一定のレベルでアミロイド前駆体タンパク質(APP)配列を発現し、その結果、この動物は、進行性の神経障害を発症する。ポリグルタミンベースの凝集を評価するための例示的な動物モデルは、R6/2系統であるトランスジェニックマウスである(Mangiariniら、Cell 87:493−506(1996)。
【0209】
筋萎縮に対する試験化合物の効果を評価するためのモデルには、例えば、1)中部大腿における右坐骨神経を、例えば、切断することによる除神経から生じる腓腹筋重量の減少;2)例えば、90℃の屈曲で固定された右足関節によって、固定化から生じるラット内側腓腹筋重量の損失;3)後肢懸垂から生じるラット内側腓腹筋重量の損失(例えば、U.S.2003−0129686を参照のこと);4)悪液性サイトカイン、インターロイキン−1(IL−1)を用いる処理から生じる骨格筋萎縮症(R.N.Cooney、S.R.Kimball,T.C.Vary,Shock 7,1−16(1997));および5)糖質コルチコイド、デキサメタゾンを用いる処理から生じる骨格筋萎縮症(A.L.Goldberg,J Biol Chem 244、3223−9(1969).)が含まれる。モデル1、2、および3は、神経作用および/または種々の程度までの筋肉の経験である外部負荷を変化させることによって、筋萎縮症を誘導する。モデル4および5は、これらのパラメーターに直接的に影響を与えることなく、萎縮を誘導する。
【0210】
AMD(加齢に伴う黄斑変性)のための例示的な動物モデルには、滲出性(湿潤性)黄斑変性をシミュレートするレーザー誘導性マウスモデル、Boraら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA.,100:2679−84(2003);AMDの「地域的な萎縮」型と関連する特徴を生じる変異型のカテプシンDを発現するトランスジェニックマウス(Rakoczyら、Am.J.Pathol.,161:1515−24(2002));およびCNVを生じる網膜色素上皮においてVEGFを過剰発現するトランスジェニックマウスが含まれる。Schwesingerら、Am.J.Pathol.158:1161−72(2001)。
【0211】
パーキンソン病の例示的な動物モデルには、ドーパミン作動性ニューロトキシン1−メチル−4−フェニル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン(MPTP)を用いる処理によってパーキンソン病にされた霊長類(例えば、米国特許出願20030055231およびWichmannら、Ann.N.Y.Acad.Sci.,991:199−213(2003)を参照のこと);6−ヒドロキシドーパミン障害ラット(例えば、Lab.Anim.Sci.,49:363−71(1999));およびトランスジェニック無脊椎動物モデル(例えば、Laksoら、J.Neurochem.,86:165−72(2003)およびLink,Mech.Ageing Dev.,122:1639−49(2001))が含まれる。
【0212】
II型糖尿病の例示的な分子モデルには、欠損Nkx−2.2またはNkx−6.1を有するトランスジェニックマウス;(US 6,127,598);Zucker糖尿病性脂肪fa/fa(ZDF)ラット(US 6569832);および自発的に肥満を発症し、続いて顕在的な2型糖尿病にしばしば進行するアカゲザル(Hottaら、Diabetes,50:1126−33(2001);および2型糖尿病様インスリン抵抗性を有するドミナントネガティブIGF−I受容体(KR−IGF−IR)を有するトランスジェニックマウスが含まれる。
【0213】
ニューロパシーの例示的な動物および細胞モデルには、マウス(米国特許出願5420112)またはウサギ(Ogawaら、Neurotoxicology,21:501−11(2000))におけるビンクリスチン誘導性感覚運動性ニューロパシー;自律性ニューロパシーの研究のためのストレプトゾトシン(STZ)−糖尿病ラット(Schmidtら、Am.J.Pathol.,163:21−8(2003));および進行性運動神経性ニューロパシー(pmn)マウス(Martinら、Genomics,75:9−16(2001))が含まれる。
【0214】
再度、新生物障害に関しては、多数の動物および細胞モデルが記載されてきた。原発性腫瘍の広がりを制限するための化合物の能力についてその化合物を評価するための例示的なインビボ系は、Crowleyら、Proc.Natl.Acad.Sci.,90:5021−5025(1993)によって記載されている。ヌードマウスは、CAT(クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ)を発現するように操作された腫瘍細胞(PC3)を注射される。腫瘍サイズおよび/または転移を減少する化合物の能力について試験されるその化合物がその動物に投与され、腫瘍サイズおよび/または転移成長の引き続く測定が行われる。種々の器官において検出されるCATのレベルは、転移を阻害する化合物の能力の表示を提供する;処理した動物の組織対対照動物の組織でのより少ないCATの検出は、より少ないCATを発現する細胞がその組織に移動したか、またはその組織の中で増殖したかを示す。
【0215】
化合物またはその製剤の投与
本明細書に記載される式の化合物は、例えば、注射によって、静脈内に、動脈内に、皮下に(subdermally)、腹腔内に、筋肉内に、もしくは皮下に(subcutaneously);または経口的に、頬側に、鼻に、経粘膜的に、局所的に、眼科用調製物中に、または吸入によって、約0.001〜約100mg/kg体重の範囲の用量で、例えば、0.001〜1mg/kgの間、1〜100mg/kgの間、または0.01〜5mg/kgの間で、4〜120時間毎に、例えば、約6、8、12、24、48または72時間毎に、特定の化合物の要求に従って、投与できる。本発明の方法は、所望されるかまたは言及される効果(例えば、被験体における摂食の減少)を達成するために、有効量の化合物または化合物の組成物の投与を意図する。典型的には、本発明の薬学的組成物は、1日あたり約1〜約6回投与され、例えば、これらの化合物は、食事時間の前約1〜約4時間(例えば、1、2、3、または4時間)に投与できる。あるいは、これらの化合物は、連続的注入として投与できる。このような投与は、長期的または短期的な治療として使用できる。単一剤型を生じるためのキャリア材料と組み合わせされてもよい活性成分の量は、治療される宿主および投与の特定の様式に依存して変化する。典型的な調製は、約5%〜約95%の活性化合物(w/w)を含む。あるいは、このような調製物は、約20%〜約80%の活性化合物を含む。
【0216】
上記に列挙されたものよりもより低いかまたはより高い用量が必要とされてもよい。任意の特定の患者のための特定の投薬量および治療レジメンは、利用される特定の化合物の活性、年齢、体重、一般的健康状態、性別、食事、投与の時間、排出の速度、薬物の組み合わせ、疾患、状態または徴候の重篤度および経過、疾患、状態または徴候に対する患者の性向、ならびに治療する医師の判断を含む種々の要因に依存する。
【0217】
患者の状態の改善に際して、本発明の化合物、組成物、または組み合わせの維持用量が、必要な場合、投与されてもよい。続いて、投与の投薬量または頻度、またはその両方は、状態の改善が保持されるレベルまで、徴候の関数として減少されてもよい。しかし、患者は、疾患の徴候のいかなる再発に際しても、長期的な基礎に基づいて、断続的な治療を必要とするかもしれない。
【0218】
本発明の薬学的組成物は、本明細書に記載される式の化合物またはその薬学的に受容可能な塩;例えば、ステロイドまたは鎮痛剤を含むさらなる化合物;および任意の薬学的に受容可能なキャリア、アジュバント、またはビヒクルを含む。代替的な本発明の組成物は、本明細書に記載される式の化合物またはその薬学的に受容可能な塩;および薬学的に受容可能なキャリア、アジュバント、またはビヒクルを含む。本明細書に叙述される組成物には、本明細書に叙述される式の化合物、ならびに、存在する場合、キナーゼ媒介性障害またはその徴候を含む疾患または疾患の徴候の調節を達成するための有効量で、さらなる治療化合物を含む。これらの組成物は、本明細書に叙述される1種以上の化合物を、1種以上のキャリア、および任意に、本明細書に叙述される1種以上のさらなる治療化合物とともに合わせる工程を包含する方法によって作製される。
【0219】
「薬学的に受容可能なキャリアまたはアジュバント」という用語は、本発明の化合物と一緒に患者に投与されてもよく、治療量の化合物を送達するために十分な用量で投与されるときに、その薬理学的な活性を破壊せず、かつ非毒性であるキャリアまたはアジュバントをいう。
【0220】
本発明の薬学的組成物は、任意の経口的に受容可能な剤型で経口投与されてもよく、この剤型には、カプセル、錠剤、エマルジョンおよび水性懸濁液、分散液、ならびに溶液が含まれるがこれらに限定されない。経口用途のための錠剤の場合において、一般に使用されるキャリアには、ラクトースおよびコーンスターチが含まれる。ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤もまた、典型的には加えられる。カプセル剤型での経口投与のために、有用な希釈剤には、ラクトースおよび乾燥コーンスターチが含まれる。水性懸濁液および/またはエマルジョンが経口的に投与される場合、活性成分は油相に懸濁または溶解されてもよく、これは、乳化剤および/または懸濁剤と合わせることができる。所望される場合、特定の甘味料および/または香料および/または着色料が加えられてもよい。
【0221】
これらの薬学的組成物は、滅菌注射用調製液の型で、例えば、滅菌注射用水性または油性懸濁液としてであってもよい。この懸濁液は、適切な分散剤または湿潤剤(例えば、Tween80など)および懸濁化剤を使用して、当該分野で公知の技術に従って、製剤化されてもよい。滅菌注射用調製物はまた、例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液としての、非毒性の非経口的に受容可能な希釈剤または溶媒中の滅菌された注射用溶液又は懸濁液であってもよい。利用されてもよい受容可能なビヒクルおよび溶媒には、マンニトール、水、Ringer溶液、および等張性塩化ナトリウム溶液がある。加えて、滅菌した固定油は、溶媒または懸濁媒体として好都合に利用される。この目的のために、合成モノグリセリドまたはジグリセリドを含む、任意のブランドの固定油が利用されてもよい。オレイン酸およびそのグリセリド誘導体などの脂肪酸は、注射液の調製において有用である。なぜなら、これらは、とりわけ、それらのポリオキシエチレン化バージョンにおいて、オリーブ油またはヒマシ油などの天然の薬学的に受容可能な油であるからである。これらの油の溶液または懸濁液は、エマルジョンおよび/または懸濁液などの薬学的に受容可能な剤型において一般的に使用される、長鎖アルコール希釈剤もしくは分散剤、またはカルボキシメチルセルロースもしくは類似の分散剤もまた含んでもよい。薬学的に受容可能な固体、液体、または他の剤型の製造において一般的に使用される、TweenもしくはSpanなどの他の一般的に使用される界面活性剤、および/または他の類似の乳化剤もしくは生物学的利用能増強剤もまた、製剤の目的のために使用されてもよい。
【0222】
本発明の薬学的組成物はまた、直腸投与のための坐剤の型で投与されてもよい。これらの組成物は、室温では固体であるが、直腸温度では液体であり、従って,直腸の中で融解して活性化合物を放出する適切な非刺激性賦形剤とともに、本発明の化合物を混合することによって調製できる。このような材料には、ココアバター、蜜ろう、およびポリエチレングリコールが含まれるがこれらに限定されない。
【0223】
本発明の薬学的組成物において使用されてもよい薬学的に受容可能なキャリア、アジュバント、およびビヒクルには、以下が含まれるがこれらに限定されない:イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、d−α−トコフェロールポリエチレングリコール1000コハク酸などの自己乳化薬物送達系(SEDDS)、Tweenまたは他の類似のポリマー性送達マトリックスなどの薬学的剤型において使用される界面活性剤、血清タンパク質、例えば、ヒト血清アルブミン、緩衝物質、例えば、リン酸、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物性脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩または電解質、例えば、硫酸プロタミン、リン酸一水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロースベースの物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックポリマー、ポリエチレングリコール、および羊毛脂。α−、β−、およびγ−シクロデキストリンなどのシクロデキストリンもまた、本明細書に記載される式の化合物の送達を増強するために有利に使用されてもよい。
【0224】
ある場合において、製剤のpHは、薬学的に受容可能な酸、塩基、または緩衝剤を用いて調製され、製剤化された化合物またはその送達型の安定性を増強させてもよい。
【0225】
非経口的という用語には、本明細書で使用される場合、皮下、皮内、静脈内、筋肉内、関節内、動脈内、滑液嚢内、胸骨内、くも膜下腔内、病巣内、および頭蓋内の注射または注入の技術が含まれる。
【0226】
本発明の薬学的組成物は、鼻エアロゾルまたは吸入によって投与されてもよい。このような組成物は、薬学的製剤の分野において周知である技術に従って調製され、ベンジルアルコールもしくは他の適切な保存剤、生物学的利用能を増強するための吸収促進剤、フルオロカーボン、および/または当該分野において公知である他の溶解剤もしくは分散剤を利用して、生理食塩水中の溶液として調製されてもよい。
【0227】
本発明の組成物が、本明細書に記載される式の化合物および1つ以上のさらなる治療剤または予防剤の組み合わせを含む場合、本発明の化合物とさらなる化合物の両方は、単回治療レジメンにおいて通常投与される投薬量の約1〜100%の間、より好ましくは約5〜95%の間の投薬量レベルで存在するべきである。加えて、本明細書に記載される複数の化合物の組み合わせもまた想定される。さらなる化合物は、別々に、本発明の化合物からの複数用量レジメンの一部として投与されてもよい。あるいは、これらの化合物は、単一の組成物中で、本発明の化合物と一緒に混合された、単一剤型の一部としてであってもよい。
【0228】
治療
本明細書に記載される化合物は、以下で本明細書に記載されるものを含む種々の障害を治療、予防、および/または診断するために、培養中の細胞に、例えば、インビトロもしくはエクスビボで、または被験体に、例えば、インビボで投与できる。
【0229】
本明細書で使用される場合、「治療する」または「治療」という用語は、障害、その障害の1つ以上の徴候、または障害に向けた素因を治し、治癒し、軽減し、救済し、変化させ、矯正し、改善し、改良し、またはこれに影響を与えるという目的(例えば、障害の少なくとも1つの徴候を予防すること、または障害の少なくとも1つの徴候の発症を遅延させること)を伴う、単独でまたは第2の化合物と組み合わせた、被験体、例えば、患者への化合物の適用もしくは投与、または、障害(例えば、本明細書に記載されているような障害)、障害の徴候、もしくは障害に向けた素因を有する被験体、例えば、患者からの単離された組織もしくは細胞、例えば、細胞系統への化合物の適用もしくは投与として定義される。
【0230】
本明細書で使用される場合、障害を治療するために有効である化合物の量、または「治療有効量」とは、被験体への単回または複数回の用量投与の際に有効である化合物の量をいい、これは、細胞を処理する際に、または障害を有する被験体を治癒、軽減、救済、または改善する際に、このような治療の非存在下で予測されるものを超えている。
【0231】
本明細書で使用される場合、障害を予防するために有効な化合物の量、または化合物の「予防有効量」とは、障害または障害の徴候の発症または再発が起こることを予防または遅延する際の、被験体への単回または複数回の用量投与の際に有効である化合物の量をいう。
【0232】
本明細書で使用される場合、「被験体」という用語は、ヒトまたは非ヒト動物を含むことが意図される。例示的なヒト被験体には、障害、例えば、本明細書に記載される障害を有するヒト患者、または正常被験体が含まれる。本発明の「非ヒト動物」という用語には、すべての脊椎動物、例えば、非哺乳動物(ニワトリ、両生類、爬虫類)および哺乳動物、例えば、非ヒト霊長類、飼育されている哺乳動物および/または農業用の有用な哺乳動物、例えば、ヒツジ、イヌ、ネコ、ウシ、ブタなどが含まれる。
【0233】
本明細書に記載される多くの化合物は、代謝障害を治療または予防するために使用できる。「代謝障害」という用語は、代謝の異常または機能不全によって特徴付けられる疾患または障害である。代謝障害の1つのカテゴリーは、グルコースまたはインスリン代謝の障害である。例えば、被験体は、インスリン抵抗性であり得、例えば、インスリン抵抗性糖尿病を有し得る。1つの実施形態において、本明細書に記載される化合物は、被験体におけるインスリンまたはグルコースのレベルを減少させるために使用できる。別の実施形態において、本明細書に記載される化合物は、被験体におけるインスリンまたはグルコースのレベルを変化させる(例えば、増加させる)ために使用できる。化合物を用いる処理は、代謝障害の1つ以上の徴候を改良するための有効量であってもよい。
【0234】
ある例において、本発明は、有効量の本明細書に記載される化合物を被験体に投与する工程を包含する、代謝症候群を治療する方法を提供する。
【0235】
代謝症候群(例えば、症候群X)は、1人のヒトにおける一群の代謝リスク因子によって特徴付けられる。これらには以下が含まれる:中心性肥満(腹部の中またはその周囲の過度の脂肪組織)、アテローム形成異常脂質血症(血液脂肪障害−主として高トリグリセリドおよび低HDLコレステロール−これは動脈壁においてプラークの蓄積を助長する);インスリン抵抗性またはグルコース不耐性(身体はインスリンまたは血糖を適切に使用できない);プロトロンビン状態(例えば、血液中の高フィブリノーゲンまたはプラスミノーゲン活性化阻害因子[−1]);血圧の上昇(すなわち、高血圧)(130/85mmHg以上);および炎症誘発性状態(例えば、血液中での高感度C反応性タンパク質の上昇)。
【0236】
この症候群の根底にある原因は、過体重/肥満、運動不足、および遺伝的要因である。代謝症候群を有する人々は、冠状動脈性心臓病、動脈壁におけるプラークの蓄積に関連する他の疾患(例えば、脳卒中および末梢血管疾患)、および2型糖尿病のリスクが増加している。代謝症候群は、身体がインスリンを効率的に使用できない、インスリン抵抗性と呼ばれる一般化された代謝障害を密接に関連している。
【0237】
本明細書に記載される多くの化合物が、ヒト被験体、例えば、小児または成人の被験体において、肥満を治療または予防するために使用できる。「肥満」とは、被験体が30以上の肥満度指数を有する状態をいう。本明細書に記載される多くの化合物が、過体重状態を治療または予防するために使用できる。「過体重」とは、被験体が25.0以上の肥満度指数を有する状態をいう。肥満度指数(BMI)および他の定義は「NIH Clinical Guidelines on the Identification and Evaluation、and Treatment of Overweight and Obesity in Adults」(1998)に従っている。化合物を用いる治療は、被験体の体重を、例えば、少なくとも2、5、7、10、12、15、20、25、30、25、40、45、50または55%変化させるための有効量であってもよい。化合物を用いる治療は、被験体の肥満度指数を、例えば、30、28、27、25、22、20または18未満まで減少させるための有効量であってもよい。これらの化合物は、異常なもしくは不適切な体重増加、代謝速度、または脂肪沈着、例えば、拒食症、過食症、肥満、糖尿病、または高脂質血症(例えば、トリグリセリドの上昇および/またはコレステロールの上昇)、ならびに脂肪または脂質代謝の障害を治療または予防するために使用できる。
【0238】
例えば、GHS−Rのアゴニストは、食物摂取を増加するため、または体重損失に関連する障害、例えば、拒食症、過食症などを治療するために使用できる。GHS−Rのアンタゴニストまたは逆アゴニストは、異常なもしくは不適切な体重増加、代謝速度、または脂肪沈着、例えば、肥満、糖尿病、または高脂質血症、ならびに体重増加を生じる脂肪または脂質代謝の障害を治療するために使用できる。1つの実施形態において、本明細書に記載される化合物は、視床下部性肥満症を治療するために使用される。例えば、この化合物は、視床下部性肥満症のリスクがあると同定された被験体に、またはグルコースに対する異常な(例えば、極度の)インスリン応答を有する被験体に投与できる。
【0239】
別の実施形態において、本明細書に記載される化合物(例えば、GHS−Rアンタゴニストまたは逆アゴニスト)は、Prader−Willi症候群(PWS)に関連する肥満を治療するために投与できる。PWSは、肥満に関連する遺伝的障害である(例えば、病的肥満)。一般的には、PWSに罹患している個体はまた、欠損性のGH分泌を有する。一般的な肥満を有する個体とは反対に、PWS関連肥満を有する個体は高い絶食グレリン濃度を有し、これは、過食症に寄与する可能性がある。従って、ある例において、PWSに罹患している被験体は、遺伝マーカー、GHレベルの決定、絶食グレリン濃度、注意深い表現型決定、または当該分野において公知である他の方法を使用して同定できる。本明細書に記載される化合物の1つなどのGHS−Rアンタゴニストの投与は、体脂肪を減少し、体脂肪の増加を予防し、コレステロール(例えば、総コレステロールおよび/または総コレステロール対HDLコレステロールの比率)を減少し、および/またはPWS関連肥満を有する個体における食欲を減少させ、および/または糖尿病、循環器病、および脳卒中などの併存疾患を減少させるために使用できる。
【0240】
本明細書に記載される多くの化合物は、神経障害を治療するために使用できる。「神経障害」は、神経細胞または神経細胞支持細胞(例えば、神経膠または筋肉)の異常または機能不全によって特徴付けられる疾患または障害である。この疾患または障害は、中枢神経系および/または末梢神経系に影響を与えることができる。例示的な神経障害には、ニューロパシー、骨格筋萎縮、および神経変性疾患、例えば、ポリグルタミン凝集によって少なくとも部分的に引き起こされるもの以外の神経変性疾患が含まれる。例示的な神経変性疾患には、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、およびパーキンソン病が含まれる。別のクラスの神経変性疾患には、ポリグルタミンの凝集によって少なくとも部分的に引き起こされる疾患が含まれる。このクラスの疾患には、ハンティングトン病、球脊髄性筋萎縮症(SBMAまたはケネディー病)、歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(DRPLA)、脊髄小脳失調1型(SCA1)、脊髄小脳失調2型(SCA2)、Machado−Joseph病(MJD;SCA3)、脊髄小脳失調6型(SCA6)、脊髄小脳失調7型(SCA7)、および脊髄小脳失調12型(SCA12)が含まれる。この化合物を用いる治療は、神経障害の少なくとも1つの徴候を改善するための有効量であってもよい。1つの実施形態において、GHS−Rアンタゴニスト活性を有する化合物は、神経障害を治療するために使用できる。
【0241】
本明細書に記載される多くの化合物は、被験体における不安を調節するために使用できる。1つの実施形態において、例えば、GHS−Rアンタゴニスト活性または逆アゴニスト活性を有する化合物は、不安を減少させるために使用できる。
【0242】
本明細書に記載される多くの化合物は、被験体における記憶保持を調節するために使用できる。1つの実施形態において、例えば、GHS−Rアンタゴニスト活性または逆アゴニスト活性を有する化合物は、記憶保持を減少させるために使用できる。例えば、記憶保持の減少は、外傷的ストレスからの回復を補助し得る。1つの実施形態において、GHS−Rアゴニスト活性を有する化合物は、記憶保持を増加させるために使用される。
【0243】
本明細書に記載される多くの化合物は、被験体における睡眠、睡眠サイクル(例えば、REM睡眠)、または覚醒状態を調節するために使用できる。1つの実施形態において、GHS−Rアゴニスト活性を有する化合物は、被験体における睡眠を促進するため、または睡眠時無呼吸を治療するために使用される。
【0244】
1つの実施形態において、GHS−Rアゴニスト、逆アゴニスト、またはアンタゴニスト(例えば、本明細書に記載される化合物)は、被験体におけるサーカディアンリズムを変化させるために使用される。例えば、この化合物は、例えば、時間帯の間の旅行の前、その間、もしくはその後に、サーカディアンリズムをリセットするために、またはサーカディアン障害を有する被験体に、1日の特定の時間に、例えば、規則的に、例えば、夕方および/または朝に送達できる。これらの化合物は、例えば、GH分泌のパルス性を調節することができる。
【0245】
本明細書に記載される多くの化合物は、循環器病を治療するために使用できる。「循環器病」は、循環器系、例えば、心臓、肺、または血管の異常または機能不全によって特徴付けられる疾患または障害である。例示的な循環器病には、不整脈、慢性うっ血性心不全、虚血性脳卒中、冠動脈疾患、および心筋症が含まれる。この化合物を用いる治療は、循環器病の少なくとも1つの徴候、例えば、トリグリセリドレベルの上昇またはコレステロールの上昇を改善するための有効量であってもよい。1つの実施形態において、GHS−Rアンタゴニストまたは逆アゴニスト活性を有する化合物は、循環器病を治療するために使用できる。
【0246】
本明細書に記載される多くの化合物は、皮膚科的障害または皮膚科的組織状態を治療するために使用できる。「皮膚科的障害」は、皮膚の異常または機能不全によって特徴付けられる疾患または障害である。「皮膚科的組織状態」とは、皮膚の機能および/または外見、例えば、美容的外見に寄与する、皮膚および任意の根底にある組織(例えば、支持組織)をいう。この化合物を用いる治療は、皮膚科的障害または皮膚科的組織状態の1つ異常の徴候を改善するための有効量であってもよい。1つの実施形態において、GHS−Rアンタゴニストまたは逆アゴニスト活性を有する化合物は、皮膚科的障害または皮膚科的組織状態を治療するために使用できる。
【0247】
本明細書に記載される多くの化合物は、高齢者障害を治療するために使用できる。「高齢者障害」とは、その発生が、本願の出願時に、100,000より多くの個体の選択された集団において、70歳よりも高齢のヒト個体の間で少なくとも70%である、疾患または障害である。1つの実施形態において、高齢者障害は、癌または心肺障害以外の障害である。好ましい集団は、米国人集団である。集団は性別および/または人種によって制限できる。
【0248】
本明細書に記載される多くの化合物は、過度の成長ホルモン活性によって特徴付けられる障害を治療または予防するために使用できる。例えば、これらの化合物は、被験体におけるGHレベルを減少させるために使用できる。1つの実施形態において、被験体は、ヒト、例えば、小児(例えば、3〜11歳)、青年(例えば、12〜19歳)、若年成人(例えば、20〜25歳)、または成人である。1つの実施形態において、GHS−Rアンタゴニストまたは逆アゴニスト活性を有する化合物は、過度の成長ホルモン活性によって特徴付けられる障害を治療するために使用される。
【0249】
本明細書に記載される多くの化合物は、迷走神経緊張を調節するために使用できる。例えば、本明細書に記載される化合物またはGHS−Rの他の調節因子は、迷走神経切離術または他の障害を有する被験体に投与でき、これは、迷走神経の求心性または遠心性活性を変化させる。1つの実施形態において、被験体は、迷走神経機能の異常についてモニターされ、機能不全が検出された場合には、被験体は、本明細書に記載される化合物またはGHS−Rの他の調節因子で治療される。
【0250】
特定の実施に関連する例示的な疾患および障害には以下が含まれる:癌(例えば、乳癌、結腸直腸癌、CCL、CML、前立腺癌);骨格筋萎縮;成人発症性糖尿病;糖尿病性腎症、ニューロパシー(例えば、感覚性ニューロパシー、自律性ニューロパシー、運動性ニューロパシー、網膜症);肥満;骨吸収;神経変性障害(パーキンソン病、ALS、アルツハイマー病、短期記憶喪失および長期記憶喪失)、およびタンパク質の凝集(例えば、ポリグルタミン凝集以外)またはタンパク質のフォールディングの誤りに関連する障害;加齢関連黄斑変性、Bell麻痺;循環器病(例えば、アテローム性動脈硬化症、不整脈、慢性うっ血性心不全、虚血性脳卒中、冠動脈疾患、および心筋症)、慢性腎不全、2型糖尿病、潰瘍、白内障、老視、糸球体腎炎、ギラン−バレー症候群、出血性脳卒中、関節リウマチ、炎症性腸疾患、多発性硬化症、SLE、クローン病、骨関節炎、肺炎、および尿失禁。疾患の徴候および診断は医学従事者には周知である。
【0251】
特定の実施形態において、これらの化合物は、生物の標的組織においてGHS−Rに局所的に方向付けられる。GHS−Rは、視床下部、心臓、肺、膵臓、腸、脳(特に、弓状核(ARC))、および脂肪組織において発現される。本明細書に記載される化合物は、1つ以上の上記組織に標的化できる。例えば、この化合物は、肺に標的化されるための吸入のために製剤化できる。この化合物は、摂取のために、および腸に標的化するための腸までの通過のために製剤化できる。他の実施形態において、治療は、全身的に方向付けられ、この化合物は標的組織に分布される。
【0252】
障害および化合物に依存して、治療は、上記に特定されるクラスの化合物の使用に加えて、別のクラスの化合物を使用することを含んでもよい。例えば、内因性グレリンレベルが一般的に正常よりも低く、または病変領域において正常よりも低い被験体において、治療は、GHS−Rアゴニスト活性を有する化合物を使用することを含んでもよい。内因性グレリンレベルが一般的に正常よりも高く、または病変領域において正常よりも高い被験体において、治療は、GHS−Rアンタゴニスト活性を有する化合物を使用することを含んでもよい。特定の化合物の適切さは、例えば、動物ベースのアッセイにおいて、または被験体をモニターすることによって、評価できる。
【0253】
本明細書に記載される多くの化合物は、エネルギーバランスを制御する生物学的シグナルの活性を調節するために使用できる。このようなシグナルには、ペプチドシグナル、例えば、NPY、AGRP、オレキシン、MCH、ビーコン(例えば、Collierら、(2000)Diabetes 49:1766を参照のこと)、メラノサイト(mealoncyte)−刺激ホルモン、ニューロメジンU、副腎皮質刺激ホルモン放出因子、およびレプチンが含まれる。例えば、NPYは、食事摂取(intact)を刺激し、代謝速度を低下させる36アミノ酸ペプチドである。本明細書に記載される多くの化合物は、NPY活性を減少するために使用できる。本明細書に記載される多くの化合物は、食欲減退分子、例えば、ボンベシン、IL−1β、レプチン、およびガストリン放出ペプチドの活性または利用能を増加させるために使用できる。従って、これらの化合物は、胃迷走神経求心性の放出速度を増加させ得る。
【0254】
ヒト組織におけるGHS−R発現は、下垂体細胞、脳、脊髄、子宮、脾臓、膵臓、腎臓、副腎、骨格筋、甲状腺、肝臓、小腸、および心臓において一般的に発現される。従って、本明細書に記載される多くの化合物は、これらの組織において、望ましくないレベルのグレリンまたはグレリン媒介性シグナル伝達活性と関連する疾患および障害を治療するために使用できる。例えば、グレリンまたはグレリン媒介性シグナル伝達活性のレベルは、望ましくなく低い場合には、GHS−Rアゴニスト活性を有する化合物が治療のために使用できる。グレリンまたはグレリン媒介性シグナル伝達活性のレベルが望ましくなく高い場合には、GHS−Rアンタゴニスト活性を有する化合物が治療のために使用できる。例えば、所望されるグレリン活性のレベルは、組織から組織で変動し得る。グレリンは胃によって分泌され、胃の中またはその近傍で高くあり得るが、通常の膵臓組織においてははるかに低い。
【0255】
新生物障害
本明細書に記載される多くの化合物は、新生物障害を治療するために使用できる。「新生物障害」は、自律的成長または複製の能力を有する細胞によって特徴付けられる疾患または障害、例えば、増殖細胞の成長によって特徴付けられる異常な状態または症状である。例示的な新生物障害には以下が含まれる:癌腫、肉腫、転移性障害(例えば、前立腺、結腸、肺、乳房、および肝臓起源から生じる腫瘍)、造血性新生物障害、例えば、白血病、転移性腫瘍。蔓延している癌には、乳癌、前立腺癌、結腸癌、肺癌、肝臓癌、および膵臓癌が含まれる。この化合物を用いる治療は、新生物障害の少なくとも1つの徴候を改善するため、例えば、細胞増殖の減少、腫瘍体積の減少などのための有効量であってもよい。
【0256】
新生物障害がGHS−Rアゴニストまたはアンタゴニストで治療されるべきか否かは、新生物の型に依存し得る。例えば、Duxburyら(2003)Biochem.Biophys.Res.Comm.309:464−468は、特定の新生物障害がGHS−Rによって阻害されることを報告している。これらの障害には、例えば、膵臓腺癌、およびGHS−RまたはGHS−R1bが発現される新生物、例えば、前立腺腺癌、膵臓内分泌腺腫瘍、成長ホルモン分泌細胞腫瘍、および中枢神経系腫瘍が含まれる。GHS−Rアンタゴニストによって軽減され、阻害され、または殺傷される新生物は、本明細書では、「GHS−Rアンタゴニスト感受性新生物障害」という用語であり、GHS−Rアンタゴニスト活性を有する化合物で治療できる。
【0257】
Duxburyらもまた、特定の他の型の新生物、例えば、乳房、肺、および甲状腺の腺癌が、高レベル(>10nM)のグレリンによって阻害でき、従って、GHS−Rアゴニスト、例えば、本明細書に記載されるGHS−Rアゴニストまたは別の公知のGHS−Rアゴニストで治療できることを報告している。グレリンまたはGHS−Rアゴニストによって軽減され、阻害され、または殺傷される新生物は、本明細書では、「グレリン感受性新生物障害」と呼ばれ、GHS−Rアゴニスト活性を有する化合物で治療できる。
【0258】
新生物細胞がグレリンアゴニストまたはアンタゴニストに対して感受性であるか否か(すなわち、新生物細胞がグレリン感受性またはGHS−Rアンタゴニスト感受性の新生物障害であるか否か)は、GHS−Rアゴニスト、例えば、グレリン、またはGHS−Rアンタゴニスト、例えば、D−Lys−GHRP6の存在下での増殖アッセイによって決定できる。Duxburyらは、例示的な増殖アッセイを開示している。1つのこのようなアッセイにおいて、細胞は、96ウェルプレートに、ウェルあたり約10細胞で播種される。細胞は培地中で3日間培養され、次いで、グレリンもしくはD−Lys−GHRP6、または対照培地と接触される。次いで、細胞は、MTTアッセイ(3−(4,5−ジメチルチアゾリル−2イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウム)(Trevigen,Gaithersburg,MDより)を使用して、生存度について評価される。実施できる他のアッセイは、侵襲および移動アッセイである。特定の化合物の効果はまた、アッセイにおいても変動できる濃度に依存し得る。
【0259】
上述の新生物障害に加えて、本明細書に記載される化合物が、良性、前悪性、または悪性であり得る「腫瘍」を含む、他の新生物および過形成を治療するために使用できる。
【0260】
癌性障害のさらなる例には、固形腫瘍、軟部組織腫瘍、および転移病巣が含まれるがこれらに限定されない。固形腫瘍の例には、種々の器官系、例えば、肺、乳房、リンパ、胃腸(例えば、結腸)、および尿生殖路(例えば、腎細胞、尿路上皮細胞)、咽頭、前立腺、卵巣に影響を与えるものなどの悪性腫瘍、例えば、肉腫、腺癌、および癌腫、ならびに、多くの結腸癌、直腸癌、腎細胞癌、肝臓癌、肺の非小細胞癌、小腸の癌などの悪性腫瘍を含む腺癌が含まれる。上述の癌の転移病巣もまた、本発明の方法および組成物を使用して治療または予防できる。
【0261】
本明細書に記載される化合物は、種々の器官系、例えば、肺、乳房、リンパ、胃腸(例えば、結腸)、および尿生殖路、前立腺、卵巣、咽頭に影響を与えるものなどの悪性腫瘍、例えば、肉腫、腺癌、および癌腫、ならびに、多くの結腸癌、直腸細胞癌腫、前立腺癌、および/または精巣腫瘍、肺の非小細胞癌、小腸の癌、および食道癌などの悪性腫瘍を含む腺癌を治療する際に有用であり得る。治療できる例示的な固形腫瘍には以下が含まれる:線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨原性肉腫、軟骨腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫、滑液腫瘍、中皮腫、ユーイング腫瘍、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、結腸癌腫、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、扁平上皮癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、乳頭癌、乳頭腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌、気管支癌、腎細胞癌、肝癌、胆管癌、絨毛癌、精上皮腫、胎生期癌、ウィルムス腫瘍、子宮頸癌、精巣癌、肺癌、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、膀胱癌、上皮性癌、神経膠腫、星状細胞腫、髄芽細胞腫、頭蓋咽頭腫、上衣細胞腫、松果体腫、血管芽細胞腫、聴神経腫、乏突起膠腫、髄膜腫、黒色腫、神経芽細胞腫、および網膜芽細胞腫。
【0262】
「癌腫」という用語は、当業者によって認識されており、呼吸器系癌腫、胃腸系癌腫、尿生殖器系癌腫、精巣癌腫、乳房癌腫、前立腺癌腫、内分泌系癌腫、および黒色腫を含む上皮または内分泌組織の悪性腫瘍をいう。例示的な癌腫には、頸部、肺、前立腺、乳房、頭頸部、結腸、および卵巣の組織から形成されたものが含まれる。この用語は、例えば、癌性組織および肉腫組織から構成される悪性腫瘍を含む、癌肉腫もまた含む。「腺癌」とは、腺状組織から誘導され、または腫瘍細胞が認識可能な腺状構造を形成する癌腫をいう。
【0263】
「肉腫」という用語は当業者によって認識され、間葉由来の悪性腫瘍をいう。
【0264】
対象の方法は、造血起源の、例えば、脊髄、リンパ、または赤血球系統、またはその前駆細胞に由来する、過形成/新生物細胞の増殖を阻害するためにもまた使用できる。例えば、本明細書は、急性前骨髄球性白血病(APML)、急性骨髄性白血病(AML)、および慢性骨髄性白血病(CML)(Vaickus,L.(1991)Crit Rev.in Oncol./Hemotol.11:267−97において概説されている)を含むがこれらに限定されない、種々の脊髄障害の治療を意図する。対象の方法によって治療されてもよい、リンパ性悪性疾患には、B系統ALLおよびT系統ALLを含む急性リンパ芽球性白血病(ALL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、前リンパ球性白血病(PLL)、ヘアリー細胞白血病(HLL)、およびWaldenstromマクログロブリン血症(WM)が含まれるがこれらに限定されない。本発明の治療方法によって意図される悪性リンパ腫のさらなる型には、非ホジキンリンパ腫およびその変種、末梢T細胞リンパ腫、成人T細胞白血病/リンパ腫(ATL)、皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)、大型顆粒リンパ球性白血病(LGF)、およびホジキン病が含まれるがこれらに限定されない。
【0265】
GHS−Rの作動
GHS−Rを作動させる化合物は、被験体が、例えば、特定の組織中で、所望されるよりも低いGHS−R活性を有するか、または通常レベルよりも低いGHS−R活性を有する障害を治療するために使用できる。このような化合物は、以下の障害の1つ以上を治療するために使用できる:悪液質、消耗、高齢者における成長ホルモン放出の刺激、癌、心不全、またはAIDSの患者;成長ホルモン欠損成人の治療;糖質コルチコイドの異化副作用の予防;骨粗しょう症の治療;免疫系の刺激、創傷治癒の加速、骨折修復の加速;成長遅延の治療;急性もしくは慢性腎不全または機能不全の治療;成長ホルモン欠損の小児を含む、生理学的低身長の治療;慢性疾患に付随する低身長の治療;肥満および肥満に付随する成長遅延の治療;Prader−Willi症候群およびTurner症候群に付随する成長遅延の治療;熱傷患者の回復の加速および入院の減少、または胃腸の手術などの主要な手術の追跡;子宮内成長遅延、および骨格形成異常の治療;副腎皮質遅延およびクッシング症候群の治療;末梢ニューロパシーの治療;骨軟骨形成異常、Noonans症候群、睡眠障害、統合失調症、抑うつ、アルツハイマー病、創傷治癒の遅延、および心理社会的剥奪の治療;肺機能障害および人工呼吸器機能依存の治療;うっ血性心不全の予防または治療、肺機能の改善、収縮期および拡張期機能の回復、心筋収縮の増加、末梢総血管抵抗の減少、体重損失の減少または予防、およびうっ血性心不全後の回復の増強;食欲の増加;主要な手術後のタンパク質異化応答の減弱;吸収不良症候群の治療;癌またはAIDSなどの慢性疾患に起因するタンパク質損失の減少;TPN(完全非経口栄養)に対する患者における体重増加およびタンパク質増大の加速;高インスリン血症の治療;胃潰瘍または十二指腸潰瘍の治療;胸腺発生の刺激;長期血液透析の患者のための補助治療;免疫抑制された患者の治療;例えば、ワクチン投与後の抗体応答の増強;ヒトの総リンパ球計数の増加;非回復性睡眠および線維筋痛症候群または慢性疲労症候群を含む筋骨格痛によって明らかにされる症候群の治療;高齢女性における筋力、移動性、皮膚の厚さの維持、代謝恒常性、腎臓の恒常性の改善;骨芽細胞の刺激、骨再形成、および軟骨成長;うっ血性心不全の予防および治療;心臓構造物および/または心臓機能の保護;うっ血性心不全後の哺乳動物の回復の増強;睡眠障害の予防および治療と同様に、睡眠の質の増強および/または改善;睡眠の効率の増加および睡眠維持の増加による睡眠の質の増強または改善;特に抑うつにおける気分障害の予防および治療;抑うつに罹患している被験体における気分および主観的幸福の改善;インスリン抵抗性の減少;免疫系の刺激;手術後の患者における、またはII型糖尿病などの変性状態に対して二次的である胃不全麻痺における、胃運動性の刺激および促進;ならびに成長の増加。これらの化合物は、ヒトまたは動物、例えば、家畜、ペットなどを治療するために使用できる。
【0266】
キット
本明細書に記載される化合物はキット中に提供できる。このキットは、(a)本明細書に記載される化合物を含む組成物、および、任意に(b)情報資料を含む。情報資料は、本明細書に記載される方法、および/または本明細書に記載される方法のために本明細書に記載される化合物の使用に関連する、説明的、指示書的、商業的、または他の資料であり得る。
【0267】
これらのキットの情報資料は、その形態は限られていない。1つの実施形態において、この情報資料は、化合物の製造に関する情報、化合物の分子量、濃度、使用期限の日付、バッチまたは製造場所の情報などを含むことができる。1つの実施形態において、この情報資料は、本明細書に記載される障害を治療するための本明細書に記載される化合物の使用に関する。
【0268】
1つの実施形態において、この情報資料は、本明細書に記載される方法を実施するために適切な様式で、例えば、適切な用量、剤形、または投与の様式で(例えば、本明細書に記載される用量、剤形、または投与の様式で)、本明細書に記載される化合物を投与するための説明書を含んでもよい。好ましい用量、剤形、または投与の様式は、非経口、例えば、静脈内、筋肉内、腹腔内、頬側(bucosal)、舌下、眼内、および局所的である。別の実施形態において、情報資料は、適切な被験体、例えば、ヒト、例えば、本明細書に記載される障害を有するかまたはそのリスクがあるヒトに、本明細書に記載される化合物を投与するための説明書を含むことができる。例えば、この資料は、このような被験体に、本明細書に記載される化合物を投与するための説明書を含むことができる。
【0269】
これらのキットの情報資料は、その形態は限られていない。多くの例において、この情報資料、例えば、説明書は、印刷物、例えば、印刷されたテキスト、図面、および/または写真、例えば、ラベルまたは印刷シートで提供される。しかし、この情報資料はまた、コンピュータで読み取り可能な資料、ビデオ録画、または音声録音などの他の形式でもまた提供できる。別の実施形態において、このキットの情報資料は、連絡情報、例えば、実際の住所、eメールアドレス、ウェブサイト、または電話番号であり、ここで、キットのユーザーは、本明細書に記載される化合物および/または本明細書に記載される方法におけるその使用に関する実質的な情報を得ることができる。当然、情報資料はまた、任意の形式の組み合わせで提供できる。
【0270】
本明細書に記載される化合物に加えて、キットの組成物は、溶媒または緩衝液、安定剤、保存料、および/または本明細書に記載される状態または障害を治療するための第2の化合物などの他の成分を含むことができる。あるいは、他の成分は、キットに含まれることが可能であるが、本明細書に記載される化合物とは異なる組成物または容器中であり得る。このような実施形態において、キットは、本明細書に記載される化合物および他の成分を混合するため、または他の成分と一緒に本明細書に記載される化合物を使用するために説明書を含んでもよい。
【0271】
本明細書に記載される化合物は、任意の型、例えば、液体型、乾燥型、または凍結乾燥型で調製できる。本明細書に記載される化合物は、実質的に純粋でありかつ/または滅菌されていることが好ましい。本明細書に開示される化合物が液体溶液中に提供されるとき、この液体溶液は、好ましくは、水溶液であり、滅菌水溶液が好ましい。本明細書に記載される化合物が乾燥型として提供されるとき、再構築は、一般的に、適切な溶媒の付加による。溶媒、例えば、滅菌水または緩衝液が、キット中に任意に提供されることが可能である。
【0272】
このキットは、本明細書に記載される化合物を含む組成物についての1つ以上の容器を含むことができる。ある実施形態において、このキットは、分離した容器、組成物の仕切りまたは区画、および情報資料を含む。例えば、この組成物は、ボトル、バイアル、またはシリンジに含まれることができ、情報資料はプラスチックのスリーブまたはパケットに含まれることができる。他の実施形態において、キットの分離した要素は、単一の、分けられていない容器に含まれる。例えば、この組成物は、ラベルの形態でその上に情報資料を有するボトル、バイアル、またはシリンジに含まれる。ある実施形態において、このキットは、複数の(例えば、一包みの)個別の容器を含み、各々が1つ以上の単位剤形(例えば、本明細書に記載される単位剤形)の本明細書に記載される化合物を含む。例えば、このキットは、複数のシリンジ、アンプル、ホイルパケット、またはブリスターパックを含み、各々が単位剤形の本明細書に記載される化合物を含有する。キットの容器は、気密、防水(例えば、湿気または蒸発の変化に対して不浸透性である)、および/または光を通さない。
【0273】
このキットは、組成物の投与のために適切なデバイス、例えば、シリンジ、吸入器、ピペット、ピンセット、測定スプーン、滴下器(例えば、点眼器)、スワブ(例えば、コットンスワブまたは木製スワブ)、または任意のこのような送達デバイスを選択的に含む。好ましい実施形態において、このデバイスは移植可能な送達デバイスである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化7】

の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、もしくは立体異性体であって、
ここで、
は、天然または非天然アミノ酸の側鎖、水素、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクリル、シクリルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アルキル、アルケニル、アルキニルであり;1〜3個のRで任意に置換され;
は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクリル、シクリルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキルであり;1〜3個のRで任意に置換され;
Aはアルキレニルであり;
およびRは、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、シクリル、もしくはヘテロシクリルであり、またはRおよびRは、これらが結合する窒素と一緒に複素環を形成でき;ここで、各RおよびRは、任意に独立して、1〜5個のハロ、1〜3個のヒドロキシ、1〜3個のアルキル、1〜3個のアルコキシ、1〜3個のオキソ、1〜3個のアミノ、1〜3個のアルキルアミノ、1〜3個のジアルキルアミノ、1〜3個のニトリル、または1〜3個のハロアルキルで置換され;
は、アリール、アリールアルキル、シクリル、シクリルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、シアノ、もしくは−(CR1313’であり;またはRおよびRは一緒に環を形成し;ここで、Rは、任意に独立して、1、2、または3個のRで置換され;
mは、0、1、2、3、または4であり;
は、水素、独立して、アルキル、−アルキルCOOアルキル、もしくは−アルキルCOOHであり、またはRおよびRは、一緒に環を形成し;ここで、Rは、1、2、または3個のRで任意に置換され;
nは0または1であり;
各RおよびR7’は、独立して、ハロ、アルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルキルオキシ、ハロアルキルチオ、アセチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アルコキシ、オキソ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、チオール、またはアルキルチオールであり;
は、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、オキソ、OR10、C(O)R10、C(O)OR10、OC(O)R10、NR1111’、C(O)NR1111’、NR11C(O)R10、NR11C(O)NR1111’、OC(O)NR1111’、NR11C(O)OR10、SC(O)NR1111’、NR11C(O)SR10、SR12、NR11SO12、SONR1111’、SOR12、−S(O)12であり;ここで、Rは、Rについて記載されたのと同様に、1、2、または3個のRで任意に置換され;
各RおよびR9’は、独立して、ハロ、アルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ハロアルキル、ハロアルキルオキシ、ハロアルキルチオ、アシル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、オキソ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、チオール、アルキルチオール、−アルキルCOOアルキル、または−アルキルCOOH、CONR1313’、−C(O)アルキル、−C(O)アリールアルキルであり、
10は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクリル、シクリルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アリール、アリールアルキル ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル(heteroarylalyl)、またはハロアルキルであり;ここで、R10は、Rにおいて提供されるように、任意に置換されてもよく;
各R11およびR11’は、独立して、水素、アシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルチオアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクリル、もしくはシクリルアルキルであり、またはR11およびR11’は、一緒になって環化して−(CHX(CH−を形成でき;ここで、各R11およびR11’は、Rにおいて提供されるように、独立して任意に置換されてもよく;
12は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクリル、シクリルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アリール、アリールアルキル ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル(heteroarylalyl)、またはハロアルキルであり;ここで、R12は、Rにおいて提供されるように、任意に置換されてもよく;
Xは、CR1313’、O、S、S(O)、S(O)、またはNR13であり;そして、
各R13およびR13’は、独立して、水素またはアルキルである、
化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、もしくは立体異性体。
【請求項2】
がアリールアルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
が水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
Aがプロピレニルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
およびRが両方ともアルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
nが0である、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
が−(CR1313’である、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
mが0である、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
がC(O)NR1111’である、請求項7に記載の化合物。
【請求項10】
11およびR11’がアルキルである、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
式(II):
【化8】

の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、または立体異性体であって、
ここで、A、R、R、R、R、R、およびRは、請求項1に規定したものと同様である、化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、もしくは立体異性体。
【請求項12】
式(III):
【化9】

の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、もしくは立体異性体であって、
ここで、A、R、R、R、R、R、およびRは、請求項1に規定したものと同様である、化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、または立体異性体。
【請求項13】
特許請求の範囲に記載される式(I)、(II)、または(III)のいずれかの化合物、および薬学的に受容可能なキャリアを含む組成物。
【請求項14】
特許請求の範囲に記載される式(I)、(II)、または(III)の化合物を被験体に投与する工程を包含する、インスリン関連障害を治療または予防する方法。
【請求項15】
インスリン関連障害が糖尿病である、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
インスリン関連障害が網膜症である、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
インスリン関連障害がニューロパシーである、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
インスリン関連障害が腎症である、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
特許請求の範囲に記載される式(I)、(II)、または(III)の化合物を被験体に投与する工程を包含する、所望のまたは正常レベルを超えるグレリンレベルまたはGHS−R媒介シグナル伝達レベルによって特徴付けられる障害を治療または予防する方法。
【請求項20】
障害がプラダー−ウィリー症候群である、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
特許請求の範囲に記載される式(I)、(II)、または(III)の化合物を被験体に投与する工程を包含する、神経変性障害を治療または予防する方法。
【請求項22】
特許請求の範囲に記載される式(I)、(II)、または(III)の化合物を被験体に投与する工程を包含する、代謝障害を治療または予防する方法。
【請求項23】
特許請求の範囲に記載される式(I)、(II)、または(III)の化合物を被験体に投与する工程を包含する、循環器病を治療または予防する方法。

【図1−1】
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【図1−2】
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【図1−3】
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【図1−4】
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【図1−5】
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【図1−6】
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【図1−7】
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【図1−8】
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【図1−9】
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【図1−10】
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【図1−11】
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【図1−12】
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【図1−13】
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【図1−14】
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【図1−15】
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【図1−16】
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【図1−17】
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【図1−18】
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【図1−19】
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【図1−20】
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【図1−21】
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【図1−22】
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【図1−23】
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【図1−24】
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【図1−25】
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【図1−26】
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【図1−27】
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【図1−28】
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【図1−29】
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【図1−30】
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【図1−31】
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【図1−32】
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【図1−33】
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【図1−34】
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【図1−35】
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【図1−36】
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【図1−37】
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【図1−38】
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【図1−39】
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【図1−40】
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【図1−41】
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【図1−42】
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【図1−43】
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【図1−44】
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【図1−45】
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【図1−46】
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【図1−47】
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【図1−48】
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【図1−49】
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【図1−50】
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【図1−51】
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【図1−52】
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【図1−53】
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【図1−54】
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【図1−55】
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【図1−56】
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【図1−60】
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【図1−63】
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【図1−64】
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【図1−65】
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【図1−66】
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【図1−67】
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【図1−68】
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【図1−69】
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【図1−70】
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【図1−71】
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【図1−72】
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【図1−73】
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【図1−74】
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【図1−75】
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【図1−76】
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【図1−77】
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【図1−78】
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【図1−79】
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【図1−80】
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【図1−81】
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【図1−82】
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【図1−83】
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【図1−84】
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【図1−85】
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【図1−86】
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【図1−87】
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【図1−88】
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【図1−89】
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【図2−1】
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【図2−2】
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【図2−3】
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【図2−4】
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【図2−5】
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【図2−6】
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【図2−7】
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【図2−8】
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【図2−9】
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【図2−10】
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【公表番号】特表2012−507563(P2012−507563A)
【公表日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−534809(P2011−534809)
【出願日】平成21年10月30日(2009.10.30)
【国際出願番号】PCT/US2009/062764
【国際公開番号】WO2010/051447
【国際公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【出願人】(511108404)エリクシアー ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】