スロットマシン
【課題】所定の入賞に当選したゲームの実行中に、遊技者にとって有利となる停止操作の順序を報知する。
【解決手段】表示窓部で複数種類の図柄を可変表示させることが可能な複数の可変表示手段と、該可変表示を伴うゲームの実行毎に入賞に当選か否かを抽選する抽選手段とを備え、ゲームの停止表示結果に基づいて遊技者に特別の遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能なスロットマシンにおいて、複数の可変表示手段は、複数種類の図柄が互いに異なる配列となるように設定されてなる。複数の可変表示手段の各々を遊技者の操作に応じて個別に停止表示させることが可能な複数の停止操作手段と、抽選手段により所定の入賞が当選したゲームにおいて、遊技者にとって有利となる停止操作手段の操作順序を報知することが可能な操作順序報知手段とを備える。操作順序報知手段は、遊技者によって最初の停止操作が行われるよりも以前に、操作順序を示す情報を表示する。
【解決手段】表示窓部で複数種類の図柄を可変表示させることが可能な複数の可変表示手段と、該可変表示を伴うゲームの実行毎に入賞に当選か否かを抽選する抽選手段とを備え、ゲームの停止表示結果に基づいて遊技者に特別の遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能なスロットマシンにおいて、複数の可変表示手段は、複数種類の図柄が互いに異なる配列となるように設定されてなる。複数の可変表示手段の各々を遊技者の操作に応じて個別に停止表示させることが可能な複数の停止操作手段と、抽選手段により所定の入賞が当選したゲームにおいて、遊技者にとって有利となる停止操作手段の操作順序を報知することが可能な操作順序報知手段とを備える。操作順序報知手段は、遊技者によって最初の停止操作が行われるよりも以前に、操作順序を示す情報を表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スロットマシンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、複数種類の図柄を外周面に表示したリールを例えば3個備え、これらのリールを回転させることで複数種類の図柄を可変表示させる可変表示ゲーム(ゲーム)を行い、この可変表示ゲームの結果、停止した図柄が予め設定された有効ライン上において所定の図柄組合せ態様となって入賞結果態様を導出することに関連して所定の価値を遊技者に付与するようにしたスロットマシンが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このようなスロットマシンにおいては、遊技者による所定数(メダルの場合、通常1〜3枚)の遊技媒体(メダル或いは遊技球)の投入操作、あるいはクレジットがある場合の賭けボタン操作(ベット操作)に基づく賭数の入力後、スタートレバーを操作することにより前記リールを回転させて図柄を可変表示させ、遊技者が各リールに対応して各々備えられたリールストップボタンを操作することにより各リールの回転を順次停止させて図柄組合せ態様(停止結果態様)が成立される。そして、リールが停止した際に、前記賭数の入力に応じて有効化された有効ライン上に形成された図柄組合せ態様が、予め定められた所定の図柄組合せ態様(入賞結果態様)となった場合に入賞が成立し、入賞種類に対応した数の遊技媒体が遊技者に付与される。ここで、遊技者が遊技を開始するために遊技媒体を投入することおよび予めスロットマシンに預け入れた(クレジットした)遊技媒体の記憶数(クレジット数)から賭けボタン操作に応じてクレジット数を減算することに基づく賭数の入力を総称してベットという。
【0004】
そして、通常、パチスロ遊技機には、ゲームの実行に関連して各種入賞に当選するか否かの抽選を、(例えば、図柄の停止操作前に)予め行う機能(内部抽選機能)が備えられており、この内部抽選に当選した場合に限り、所定の図柄が有効ライン上に停止して入賞結果態様を形成することを許可され、極力入賞を成立できるようにリール制御が行われる。なお、内部抽選に当選することを「入賞フラグが成立する」ともいう。
一方、内部抽選に当選しなかった場合(入賞フラグ不成立の場合)は、遊技者がいかなるタイミングでリールの停止操作を行っても、所定の図柄が有効ライン上に停止して入賞結果態様を形成しないようにリール制御が行われる。
したがって、いつでもリール停止操作のタイミングが合えば入賞結果態様を形成することができるというものではなく、前記内部抽選に当選した上でリール停止操作のタイミングが合ったときに限り所定の入賞結果態様を形成することができるようになっている。このように、内部抽選結果に基づいてリールの停止制御を行うことにより、内部抽選の結果通りに遊技結果を制御することがある程度可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−54612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載されたようなスロットマシンにおいては、所定の入賞に当選したゲームにおいて、遊技者にとって有利となる停止操作の順序を報知するようなものではなかった。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、所定の入賞に当選したゲームの実行中に、遊技者にとって有利となる停止操作の順序を報知することが可能なスロットマシンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、
請求項1に記載の発明は、表示窓部において複数種類の図柄を可変表示させることが可能な複数の可変表示手段と、該可変表示を伴うゲームの実行毎に入賞に当選か否かを抽選する抽選手段と、を備え、
前記ゲームの停止表示結果に基づいて遊技者に特別の遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能なスロットマシンにおいて、
前記複数の可変表示手段は、前記複数種類の図柄が互いに異なる配列となるように設定されてなり、
前記複数の可変表示手段の各々を遊技者の操作に応じて個別に停止表示させることが可能な複数の停止操作手段と、
前記抽選手段により所定の入賞が当選したゲームにおいて、遊技者にとって有利となる前記停止操作手段の操作順序を報知することが可能な操作順序報知手段と、を備え、
前記操作順序報知手段は、遊技者によって最初の停止操作が行われるよりも以前に、前記操作順序を示す情報を表示することを特徴としている。
【0008】
ここで、可変表示手段は、例えば、周囲に複数種類の図柄が表記されたリールからなり、このリールを軸周りに回転させることで可変表示を行うものであることが挙げられるが、これに限らず、例えば液晶表示装置やブラウン管式の表示装置等からなり、この表示内容を変化させることで可変表示を行うものであっても良い。
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、複数の可変表示手段の各々を遊技者の操作に応じて個別に停止操作することが可能な複数の停止操作手段と、抽選手段により所定の入賞が当選したゲームにおいて、遊技者にとって有利となる停止操作手段の操作順序を報知することが可能な操作順序報知手段と、を備えたので、遊技者によって最初の停止操作が行われるよりも以前に、操作順序を示す情報を表示することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のスロットマシンにおいて、
前記入賞には、その成立により前記特別遊技状態を発生可能とする特別入賞が含まれ、
前記抽選手段の抽選結果に関連した演出表示を行うことが可能な演出表示手段を備え、
前記操作順序報知手段は、前記特別入賞に当選したゲームにおいて前記特別遊技状態を発生させるために遊技者にとって有利となる前記操作順序を示す情報を前記演出表示手段に表示することを特徴としている。
【0011】
ここで、演出表示手段は、例えば、リール、液晶表示装置、多数のLEDにより表示部が構成されるドットLED表示装置、有機ELディスプレイ等の表示装置により構成することが挙げられる。また、演出表示とは、例えば、特別入賞に当選したこと(特別入賞の入賞フラグが成立したこと)の報知表示や、所定の小役入賞に当選した(所定の小役入賞フラグが成立した)ゲームにおける停止操作前に該当選した旨を報知する事前報知表示(所謂小役ナビ表示)や、キャラクタ等を登場させ所定の入賞の当選/不当選(所定の入賞フラグの成立/不成立)に応じたキャラクタの動作表示などであることが挙げられる。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、入賞には、その成立により前記特別遊技状態を発生可能とする特別入賞が含まれ、抽選手段の抽選結果に関連した演出表示を行うことが可能な演出表示手段を備えるので、特別遊技状態を発生させるために遊技者にとって有利となる操作順序を示す情報を演出表示手段に表示することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のスロットマシンにおいて、
前記操作順序報知手段は、前記所定の入賞に当選したゲームの開始から前記停止操作手段の操作が有効となるまでの間に前記操作順序を報知することを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、所定の入賞に当選したゲームの開始から停止操作手段の操作が有効となるまでの間に操作順序を報知するので、遊技者にとって有利となる停止操作の順序を報知することができる。
【0014】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3の何れか一項に記載のスロットマシンにおいて、
前記停止操作時に前記抽選手段による抽選結果に対応した図柄組合せ態様を形成し得る図柄を所定範囲内で有効ライン上に引き込み制御することが可能な引込制御手段を備え、
前記複数の可変表示手段は、少なくとも特定の可変表示手段が前記停止操作のタイミングに拘らず前記所定の入賞に対応する図柄が前記有効ライン上に引き込まれる図柄配列とされ、
前記操作順序報知手段は、前記特定の可変表示手段に対応する前記停止操作手段から停止操作させる操作順序を報知することを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、停止操作時に抽選結果に対応した図柄組合せ態様を形成し得る図柄を所定範囲内で有効ライン上に引き込み制御することが可能な引込制御手段を備え、複数の可変表示手段は、少なくとも特定の可変表示手段が停止操作のタイミングに拘らず所定の入賞に対応する図柄が有効ライン上に引き込まれる図柄配列とされるので、特定の可変表示手段に対応する停止操作手段から停止操作させる操作順序を報知することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、所定の入賞に当選したゲームの実行中に、遊技者にとって有利となる停止操作の順序を報知することが可能なスロットマシンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係るスロットマシンの好適な一例としてのパチスロ遊技機を示す正面図である。
【図2】パチスロ遊技機の主要な制御ブロック図である。
【図3】各リール(第1、第2、第3リール)における図柄の配置を示す図である。
【図4】入賞種類と図柄組合せ態様と入賞内容(払出数等)との対応を示す図である。
【図5】第1の実施の形態における補助ゲームの実行態様を示す一連の図であり、特に、補助ゲームの開始直前の状態を示す。
【図6】第1の実施の形態における補助ゲームの実行態様を示す一連の図であり、特に、補助ゲームの開始直後の状態を示す。
【図7】第1の実施の形態における補助ゲームの実行態様を示す一連の図であり、特に、補助ゲームの初期段階が終了した状態を示す。
【図8】第1の実施の形態における補助ゲームの実行態様を示す一連の図であり、特に、補助ゲームの後期段階が終了して特定結果となった状態を示す。
【図9】第1の実施の形態における補助ゲームの実行態様を示す一連の図であり、特に、補助ゲームが特定結果となった後、抽選手段により当選となった入賞を成立させるために必要な情報を表示により報知している状態を示す。
【図10】ボーナスフラグ無効化処理を示すフローチャートである。
【図11】補助ゲーム処理を示すフローチャートである。
【図12】確率変更処理を示すフローチャートである。
【図13】第2の実施の形態における補助ゲームの実行態様を示す一連の図であり、特に、補助ゲームの開始直前の状態を示す。
【図14】第2の実施の形態における補助ゲームの実行態様を示す一連の図であり、特に、補助ゲームの開始直後の状態を示す。
【図15】第2の実施の形態における補助ゲームの実行態様を示す一連の図であり、特に、補助ゲームの初期段階が終了した状態を示す。
【図16】第2の実施の形態における補助ゲームの実行態様を示す一連の図であり、特に、補助ゲームの中期段階が終了した状態を示す。
【図17】第2の実施の形態における補助ゲームの実行態様を示す一連の図であり、特に、補助ゲームの後期段階が終了して特定結果となった状態を示す。
【図18】第2の実施の形態における補助ゲームの実行態様を示す一連の図であり、特に、補助ゲームが特定結果となった後、抽選手段により当選となった入賞を成立させるために必要な情報を表示により報知している状態を示す。
【図19】第3の実施の形態における補助ゲームの実行態様を示す一連の図であり、このうち(a)は補助ゲームの開始直前の状態を、(b)は補助ゲームの初期段階が終了した状態を、(c)は補助ゲームの後期段階が終了した状態を、それぞれ示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
本実施の形態は、本発明に係るスロットマシンの適例としてのパチスロ遊技機について説明を行うものである。
〔第1の実施の形態〕
図1のパチスロ遊技機100は、前面が開放した箱形の機枠(図示略)の内部に各種の機器が設けられるとともに、この機枠の前面に、前扉2が、片開き形式に開閉可能に設けられることで概略構成されている。
【0018】
前扉2の前面の上部中央には、後方を透視可能な(例えば透明の)図柄表示窓5が形成され、この図柄表示窓5の奥には、それぞれ独立に回転可能な複数(例えば、3つ)のリール(可変表示手段)、即ち、第1リール20a、第2リール20b、および、第3リール20cが配されている。
これらリール20a〜20cは、例えば各々略円筒状をなし、各々の周囲には、例えば、図3に示すように、複数種類の図柄が一定間隔に配置されることで構成された図柄列(例えば、配列番号1番から21番までの都合21コマ分の図柄列)が表記されている。なお、図3には、各リール20a〜20cに表記された図柄列を平面的に展開した状態を示す。
そして、各リール20a〜20cは、図1に示すように、各々の図柄列中の図柄のうち、連続する所定数(例えば、3つ)の図柄が図柄表示窓5を介して視認可能となるように配置されていて、図柄の可変表示を行う可変表示部20を構成している。
【0019】
また、図柄の種類は、例えば、図3に示すように、「7(白抜き)」(例えば、第1リール20aの配列番号21番等)、「7(塗りつぶし)」(例えば、第3リール20cの配列番号14番等)、「7(網掛け)」(例えば、第3リール20cの配列番号7番等)、「BAR」(例えば、第1リール20cの配列番号20番等)、「王冠」(例えば、第1リール20aの配列番号19番等)、「スイカ」(例えば、第1リール20aの配列番号17番等)、「チェリー」(例えば、第1リールの配列番号16番等)および「リプレイ(再ゲーム)」(例えば、第1リール20aの配列番号18番等)およびの都合8種類となっている。
なお、このうち、「7(白抜き)」、「7(塗りつぶし)」、「7(網掛け)」および「BAR」は、後述するように、ボーナス入賞(ビッグボーナス入賞或いはレギュラーボーナス入賞)の入賞結果態様を構成可能な図柄であるため、これらの図柄を総称してボーナス図柄ともいう。
【0020】
また、パチスロ遊技機100は、第1リール20aを回転駆動させる第1リール用モータ611と、第2リール20bを回転駆動させる第2リール用モータ612と、第3リール20cを回転駆動させる第3リール用モータ613と、備えている(図2)。
各モータ611〜613は、それぞれステッピングモータ等から構成され、各々、後述する遊技制御装置50の制御下で作動し、対応するリール20a〜20cをそれぞれ独立に、軸周りに回転駆動ならびに回転停止させることが可能となっている。
そして、各モータ611〜613が、対応するリール20a〜20cを各々独立に回転駆動させることで、複数種類の図柄を図柄表示窓5奥にて、例えば上から下へと循環するよう高速で移動させる(図柄を可変表示させる)ようになっている。
さらに、可変表示の開始後、(後述するリールストップボタン14a,14b,14cの停止操作に基づき)各モータ611〜613によりリール20a〜20cの全てを停止させることで、上下に3列、横に3列で、都合9つの図柄を可変表示部20にて停止状態で表示する停止表示を行うようになっている。
【0021】
ここで、可変表示部20には、複数の有効ラインが設定されている。
即ち、例えば、可変表示部20における各リール20a〜20c中段の図柄を横切る有効ライン(中段横ライン)、可変表示部20における各リール20a〜20c上段の図柄を横切る有効ライン(上段横ライン)、可変表示部20における各リール20a〜20c下段の図柄を横切る有効ライン(下段横ライン)、可変表示部20において第1リール20a下段−第2リール20b中段−第3リール20c上段にかけて各リールを斜めに横切る有効ライン(右上がりの斜めライン)、及び、可変表示部20において第1リール20a上段−第2リール20b中段−第3リール20c下段にかけて各リールを斜めに横切る有効ライン(右下がりの斜めライン)の都合5つの有効ラインが設定されている。
なお、後述するように、ベット数に応じて所定数の有効ラインが有効化されるようになっているが、この有効化された有効ライン上に、複数種類設定された入賞のうち何れかに対応する図柄組合せ態様で図柄が停止表示することにより、入賞結果態様が成立し、各入賞結果態様に対応した所定数のメダル(所定の価値)の払い出し(付与)等を行うようになっている。なお、以下では、「有効化された有効ライン」を単に「有効ライン」ということがある。
【0022】
さらに、前扉2前面において、図柄表示窓5の下方片側には、1ゲームを開始するスタート操作を行うためのスタートレバー13が設けられている。
さらに、前扉2前面において、図柄表示窓5の下方には、第1リール20a、第2リール20b、および、第3リール20cとそれぞれ1対1で対応付けられ、対応するリール20a〜20cの回転をそれぞれ停止させて図柄を停止表示させるためのストップボタン、即ち、第1リールストップボタン14a、第2リールストップボタン14b、および、第3リールストップボタン14cが設けられている。
なお、これらリールストップボタン14a〜14cは、例えば、色付きの半透明の樹脂などから構成されている。そして、これらリールストップボタン14a〜14cの奥には、該リールストップボタン14a〜14cの操作により各リール20a〜20cを停止可能な状態であることを、点灯により報知するためのストップボタンランプ140(図2)がそれぞれ設けられている。
【0023】
また、前扉2の前面には、他に、以下の構成要素が配されている。
先ず、演出表示部(演出表示手段)4は、その奥に配された演出表示装置4aの表示状態の変化により抽選結果に関連する演出表示(後述)および補助ゲーム(後述)を行うものである。ベット数表示部31は、その奥に配されたベット数表示器31a(図2)の点灯状態によりメダルのベット数を表示するものである。GAME OVERランプ部33は、ビッグボーナスが終了したことをその奥に配されたランプ(遊技状態表示器650(図2)の一部)の点灯によって報知するものである。WAITランプ部34の奥にはランプ(遊技状態表示器650(図2)の一部)が配されており、このランプが、スタートレバー13が操作されてから全てのリール20a〜20cが回転開始するまでの期間に点灯することで、該期間中であることを報知するようになっている。REPLAYランプ部3
5は、リプレイ入賞の入賞結果態様が成立して次回遊技がリプレイになったことをその奥に配されたランプ(遊技状態表示器650(図2)の一部)の点灯によって報知するものである。INSERT MEDALSランプ部36は、遊技が行われておらず、しかもベット或いはクレジットとしてメダルを受け容れ可能な状態のときに、その奥に配されたランプ(遊技状態表示器650(図2)の一部)が点滅を繰り返すことで、メダルの投入を促すためのものである。
【0024】
また、メダル投入口6は、メダルを投入してベットする(賭けを行う)ためのものである。クレジット数表示部7は、その奥に配された、例えば、7セグメントのLEDからなるクレジット数表示器7a(図2)の点灯状態により、メダルのクレジット数を表示するものである。払出数表示部8は、その奥に配された、例えば、7セグメントのLEDからなる払出数表示器8a(図2)の点灯状態により、メダルの払い出し数を表示するものである。
さらに、前扉2の前面には、クレジットされたメダルのうち限度数(例えば、3枚)のメダルのベット(賭け)を一度の操作で行うためのマックスベットボタン9、クレジットされたメダルを、操作を一度行う毎に1枚ずつベットするための1ベットボタン10、奥に配された遊技進行表示器11a(図2;例えば7セグメントのLEDからなる)の点灯状態によりボーナスゲームの進行に関する表示を行う遊技進行表示部11、メダルのクレジット状態/非クレジット状態を選択するためのクレジット選択ボタン12、前扉2を開くための鍵が差し込まれる鍵穴15、装飾のために点灯或いは点滅する装飾表示部661、662、663、前扉2の下部領域を構成する飾り板部16等が設けられ、さらに、前扉2の前面の最下部には灰皿17及びメダルを貯留するための受皿18が配設されている。
【0025】
さらに、パチスロ遊技機100は、その機枠の内部に、図2に示すように、スピーカ等の音出力部60と、入賞結果態様の成立に基づきメダルを払い出すメダル払出部80(例えばホッパー)を備えている。
【0026】
加えて、パチスロ遊技機100は、図2に示すように、遊技を統括的に制御する遊技制御装置50と、この遊技制御装置50の制御下で遊技の演出に関する制御を統括的に行う演出制御装置700と、この演出制御装置700の制御下で演出表示装置4aの制御を行う表示制御装置710と、演出制御装置700の制御下で音出力部60の制御を行う音制御装置720と、演出制御装置700の制御下でLED並びにランプの制御を行うLEDランプ制御装置730と、を備えて、制御系を構成している。また、この制御系の構成要素も、それぞれ機枠の内部に配されている。
【0027】
このうち、遊技制御装置50は、CPU(Central Processing Unit)51、ROM(Read only memory)52、RAM(Random Access memory)53、I/F(Interface)54等を備えて構成されている。
【0028】
このうちCPU51は、制御部、演算部を備え、各種演算制御を行う他、当該遊技制御装置50に設けられた乱数発生器(図示略)により発生(生成)および出力される乱数を内部抽選用の乱数として用いて内部抽選を行う(入賞に当選か否かを抽選する)。なお、上記乱数発生器の代わりに、CPU51自体が、内部抽選用の乱数を生成する処理を行うようにしても良い。
ROM52には、各種処理を実行するための制御プログラムや制御データが書き込まれている他、内部抽選用の判定値などが書き込まれている。
RAM53は、CPU51で生成される内部抽選用の乱数の記憶領域、各種データ(例えば、メダルのクレジット数のデータ、メダルのベット数のデータ、各種入賞フラグ(後述)の状態のデータ、および、入賞結果態様が成立した入賞に基づく払い出しに係るデータなど)を一時的に記憶する記憶領域、ならびに、CPU51の作業領域を備えている。
【0029】
I/F54は、図示しないローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、投入メダル検出センサ6a、スタートレバースイッチ13a、第1リールストップスイッチ14d、第2リールストップスイッチ14e、第3リールストップスイッチ14f、第1リール位置検出センサ601、第2リール位置検出センサ602、第3リール位置検出センサ603、1ベットスイッチ10a、マックスベットスイッチ9a、クレジット選択スイッチ12a、払い出しメダル検出センサ640、確率設定装置630、リセットスイッチ15a、前扉開放スイッチ670から出力される各種の信号をCPU51に対して出力している。
【0030】
ここで、投入メダル検出センサ6aは、メダル投入口6より投入されるメダル数を検出するためのセンサである。スタートレバースイッチ13aは、スタートレバー13が操作されたことを検出するためのスイッチである。第1リールストップスイッチ14dは第1リールストップボタン14aが操作されたことを、第2リールストップスイッチ14eは第2リールストップボタン14bが操作されたことを、第3リールストップスイッチ14fは第3リールストップボタン14cが操作されたことを、それぞれ検出するためのスイッチである。第1リール位置検出センサ601は第1リール20aの回転位相を、第2リール位置検出センサ602は第2リール20bの回転位相を、第3リール位置検出センサ603は第3リール20cの回転位相を、それぞれ検出するためのセンサである。1ベットスイッチ10aは1ベットボタンが操作されたことを、マックスベットスイッチ9aはマックスベットボタン9が操作されたことを、それぞれ検出するためのスイッチである。クレジット選択スイッチ12aは、クレジット選択ボタン12が操作されたことを検出するためのスイッチである。払い出しメダル検出センサ640は、メダル払出部80により受皿18に払い出されるメダル数を検出するためのセンサである。確率設定装置630は、操作に基づき、当該パチスロ遊技機100における各ゲーム毎の入賞確率を複数段階(例えば6段階)の何れかに設定するための装置である。リセットスイッチ15aは、鍵穴15に差し込まれた鍵が回動されたことを検出し、この検出に基づきパチスロ遊技機100をリセットするためのスイッチである。なお、リセットスイッチ15aが検出信号を遊技制御装置50に出力することに基づき、例えば、当該パチスロ遊技機100のエラー状態が解除される。また、前扉開放スイッチ670は、前扉2の開放状態を検出するためのスイッチである。
【0031】
また、I/F54は、CPU51から入力される制御信号を、図示しない出力ポート及びドライバーを介して、演出制御装置700、メダル払出部80、第1リール用モータ611、第2リール用モータ612、第3リール用モータ613、外部信号出力部620、および、ストップボタンランプ140などに出力している。
なお、外部信号出力部620は、遊技制御装置50からパチスロ遊技機100の外部に対し出力される外部信号を中継するものである。
【0032】
また、演出制御装置700は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read only memory)、RAM(Random Access memory)等を備えて構成され、遊技制御装置50の制御下で或いは独自の制御により表示制御装置710、音制御装置720およびLEDランプ制御装置730に制御信号を出力している。
【0033】
さらに、表示制御装置710は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read only memory)、RAM(Random Access memory)等を備えて構成され、演出制御装置700の制御下で或いは独自の制御により演出表示装置4aに制御信号を出力している。
【0034】
また、音制御装置720は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read only memory)、RAM(Random Access memory)等を備えて構成され、演出制御装置700の制御下で或いは独自の制御により音出力部60に制御信号を出力している。
【0035】
加えて、LEDランプ制御装置730は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read only memory)、RAM(Random Access memory)等を備えて構成され、演出制御装置700の制御下で或いは独自の制御により、遊技進行表示器11a、ベット数表示器31a、クレジット数表示器7a、払出数表示器8a、遊技状態表示器650および装飾表示器660等のLED或いはランプに制御信号を出力している。
なお、装飾表示器660は、装飾表示部661〜663の奥に設けられたランプ等の発光部材である。
【0036】
次に、メダルのベット等に関する処理について説明する。
先ず、クレジット選択ボタン12により「非クレジット状態」を選択している場合にメダル投入口6よりメダルを投入すると、この投入されたメダルを投入メダル検出センサ6aが検出して該検出信号を遊技制御装置50に入力する。
すると、遊技制御装置50は、この検出信号に基づいて、メダルのベット数の記憶を加算するとともに、そのベット数をベット数表示部31に表示する。
ただし、ベット数には、所定の上限値(例えば、3枚)が設定されているため、上限値を超えるメダルを投入した場合には、超えた分のメダルについてはベット数に加算せずに受皿18へと返却するようになっている。
【0037】
他方、クレジット選択ボタン12により「クレジット状態」を選択している場合にメダル投入口6よりメダルを投入すると、このメダルをメダル検出センサ6aが検出して該検出信号を遊技制御装置50に入力する。
この場合も同様に、遊技制御装置50は、メダルの検出信号に基づいてメダルのベット数の記憶を加算するとともに、そのベット数をベット数表示部31に表示する。
さらに、ベット数の上限値(3枚)を超えるメダルを投入した場合には、超えた分のメダルについてはベット数に加算せずに、メダルのクレジット数の記憶を1ずつ加算するとともに、その加算結果をクレジット数としてクレジット数表示部7に表示する。
ただし、クレジット数には、所定の上限値(例えば、50枚)が設定されており、上限値を超えるメダルを投入した場合には、超えた分のメダルをクレジット数に加算せずに受皿18へと返却するようになっている。
さらに、メダルのクレジットがある状態で、1ベットボタン10又はマックスベットボタン9を操作すると、操作に応じた数のメダルをベットするとともに、クレジット数の記憶をベット数分減算するようになっている。
【0038】
なお、「非クレジット状態」のときに入賞に基づきメダルを払い出す場合には、メダルの全数を受皿18へと払い出すようになっている一方で、「クレジット状態」のときに入賞に基づきメダルを払い出す場合には、クレジット数が所定の上限値(例えば、50枚)に達するまではメダルを受皿18へは払い出さずにクレジット数に加算し、該上限値を超えた分のメダルはクレジット数に加算せずに受皿18に払い出すようになっている。
【0039】
また、メダルのベット数(賭け数)に応じて有効化される有効ライン数が変化するようになっている。
即ち、例えば、ベット数が1(1枚ベット)の場合には、1つの有効ライン(例えば、中段横ライン)だけを有効化し、ベット数が2(2枚ベット)の場合には、3つの有効ライン(例えば、上、中、下段の横ライン)を有効化し、ベット数が3(3枚ベット)の場合には、全ての有効ラインを有効化するように設定されている。
そして、ベット数に応じて有効化した有効ライン上で入賞に対応する所定の入賞結果態様が成立した場合のみ、メダルの払い出しを行う。逆に、この有効化した有効ライン以外の有効ラインで入賞結果態様が成立しても、入賞に対応したメダルの払い出しは行わない。
【0040】
パチスロ遊技機100は、以上のように構成されていて、遊技制御装置50等の制御系により、以下に説明する遊技制御を行うようになっている。
【0041】
先ず、ゲームを開始するには、メダル投入口6よりメダルを投入することによりベットを行った状態で、或いは、マックスベットボタン9又は1ベットボタン10の操作によりベットを行った状態で、或いは、前回の遊技でリプレイ入賞の入賞結果態様(リプレイ入賞結果態様)が成立している場合にはベットを行わずに、スタートレバー13を操作する。
【0042】
すると、スタートレバー13の操作をスタートレバースイッチ13aが検出し、この検出信号が遊技制御装置50のCPU51に入力される。この入力に基づき、遊技制御装置50のCPU51では、内部抽選用の乱数を抽出し、該抽出した乱数と、予めROM52に記憶されている判定値との比較により内部抽選を行う。
ここで、内部抽選を行うタイミングは、スタートレバー13の操作時(開始操作時)であっても良いし、或いは、可変表示の開始時であっても良いし、可変表示の実行に関連したその他のタイミングであっても良い。つまり、遊技者による開始操作に関連して入賞に当選か否かを抽選するのであればよい。
このように、遊技制御装置50は、可変表示を伴うゲームの実行毎に入賞に当選か否かを抽選する抽選手段として機能する。
さらに、この内部抽選により、入賞(例えば、小役入賞、ビッグボーナス入賞、レギュラーボーナス入賞、リプレイ入賞の何れか(本実施の形態の場合、後述のように、ビッグボーナス入賞、ならびに、レギュラーボーナス入賞は、それぞれ複数種類に設定されている))に当選か否かを抽選し、この抽選結果が当選であることを条件に該当選した入賞に対応する入賞フラグ(例えば、小役入賞フラグ、ビッグボーナス入賞フラグ、レギュラーボーナス入賞フラグ、リプレイ入賞フラグの何れか(本実施の形態の場合、後述のように、ビッグボーナス入賞、ならびに、レギュラーボーナス入賞の入賞フラグは、それぞれ複数種類に設定されている))を発生させ(成立させ)、該入賞フラグが成立したことを示すデータを、RAM53に一時的に記憶する。
【0043】
一方で、CPU51は、スタートレバースイッチ13aによる検出信号の入力に基づき、第1〜第3リール用モータ611〜613に対して各リール20a〜20cの回転開始を指示する制御信号を送る(各リール20a〜20cを回転開始させる制御を行う)。これにより、図柄の可変表示を行う状態となる。
このように図柄の可変表示を開始した後、各リールストップボタン14a〜14cの操作による各リール20a〜20cの停止操作が可能な状態となると、CPU51は各ストップボタンランプ140に点灯を指示する制御信号を送る(各ストップボタンランプ140を点灯させる処理を行う)。この処理によりストップボタンランプ140を点灯させることで、各リールストップボタン14a〜14cの操作により各リール20a〜20cを停止可能な状態となったことを報知する。
このように、各リール20a〜20cの停止操作が可能となった状態で、各リールストップボタン14a〜14cを個別に順次操作すると、各リールストップスイッチ14d〜14fからの操作信号がそれぞれCPU51に入力される。
すると、CPU51では、操作信号の入力タイミングと各入賞フラグの成立状態に基づいて、各リール20a〜20cの停止位置を決定し、この決定に基づき、各リール用モータ611〜613に対して各リール20a〜20cの回転停止を指示する制御信号を出力する。
【0044】
例えば、何れかの入賞フラグが成立している場合には、その入賞フラグに対応する図柄が優先的に有効ライン上に停止表示するように、図柄の引込停止制御を行うようになっている。ここで、遊技制御装置50は、引込停止制御手段として機能する。
図柄の引込停止制御とは、停止操作のタイミングが、所定の範囲内で早めにズレた場合には、リールストップボタン14a〜14cの操作に基づき即時にリール20a〜20cを停止させるのではなく、該停止のタイミングを若干遅らせることにより、該有効ライン上に入賞フラグと対応する図柄を優先的に停止させる制御のことである。
つまり、この制御の際、停止操作を行ってから該停止操作のタイミングに対して若干遅らせて図柄の可変表示を停止させることで、停止操作の時点では、まだ有効ライン上に到達していなかった図柄を、該有効ライン上に到達させて停止表示させることになる。
ただし、引込停止制御が可能な図柄のコマ数(所定のコマ数範囲)には制限があるため(例えば、+4コマ以内)、引込停止制御により有効ライン上に停止可能な図柄は、リールストップボタン14a〜14cの操作に基づき引込停止制御を行わずに該有効ライン上に停止可能な図柄と、それに続く所定コマ数(例えば、4コマ)の図柄となる。
ここで、引込停止制御を行わずに有効ライン上に停止可能な図柄とは、原則として、リールストップボタン14a〜14cの操作時に該ライン上に位置する図柄であるが、制御上、該図柄を該ライン上に即時停止させることができないタイミングでリールストップボタン14a〜14cが操作された場合には、その次の図柄となる。
このように、パチスロ遊技機100は、抽選手段により所定の入賞に当選した場合に、各リール20a〜20cにおける可変表示の停止操作が行われた際に、当該入賞に対応する図柄組合せ態様を形成し得る図柄が、リール20a〜20cでの図柄配列において所定のコマ数(例えば4コマ)範囲内で有効ラインに到達する前の位置にあっても、当該図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる引込停止制御手段(遊技制御装置50)を備える。
【0045】
他方、入賞フラグが何も成立していない場合には、入賞と対応する図柄組合せ態様が導出されてしまうことを防止する制御を行うようになっている。
即ち、具体的には、例えば、第1リール20aだけで入賞結果態様を構成してしまう「チェリー」が有効ライン上に位置するタイミングで第1リールストップボタン14aを操作した場合には、「チェリー」が該有効ラインから外れるまで第1リール20aを回転させた後に停止させる制御(蹴とばし制御)を行う。
また、例えば、第1リール20a及び第2リール20bが停止した段階で、既に「7(白抜き)、7(白抜き)」が有効ライン上に揃い、第3リール20cでも「7(白抜き)」が該有効ライン上に揃ってしまうとビッグボーナスの入賞結果態様(図4参照)を構成してしまう状態となった場合には、第3リール20cでは、該有効ライン上に「7(白抜き)」が揃わないような蹴とばし制御を行う。つまり、第1リール20a及び第2リール20bが停止した段階で、既に「7(白抜き)、7(白抜き)」が有効ライン上に揃った状態で、「7(白抜き)」が有効ライン上に位置するタイミングで第3リールストップボタン14cを操作した場合には、「7(白抜き)」が該有効ラインから外れるまで第3リール20cを回転させた後に停止させる蹴とばし制御を行う。
【0046】
各リールストップボタン14a〜14cの操作に基づき、上記した何れかの制御(各リール20a〜20cを停止させる制御)を行うことで、各リール20a〜20c毎に3つずつの図柄が可変表示部20にて停止表示された状態(停止結果態様が導出表示された状態)となり図柄の可変表示が終了する。
【0047】
このように、遊技者による各リールストップボタン14a〜14cの操作に基づき停止表示がなされた結果、入賞結果態様が導出表示された場合には、入賞が成立し、該成立した入賞の種類に応じた所定数のメダルの払い出しを行う。
【0048】
すなわち、パチスロ遊技機100は、複数種類の図柄を可変表示可能な複数の可変表示手段(リール20a〜20c)と、該可変表示を伴うゲームの実行毎に入賞に当選か否かを抽選する遊技制御装置50(抽選手段)と、を備え、遊技者による各リール20a〜20cの可変表示の停止操作により、抽選手段による抽選結果が当選となっている入賞に対応した所定の図柄組合せ態様が導出表示された場合に、入賞が成立して所定の価値(成立した入賞の種類に応じた所定数のメダル)を遊技者に付与するように構成されている。
【0049】
なお、スタートレバー13の操作から一定時間(例えば、30秒)が経過する前に、全てのリールストップボタン14a〜14cの停止操作が完了しない場合には、図柄の可変表示がエンドレスに継続することがないように、スタートレバー13の操作から一定時間(例えば、30秒)が経過するとCPU51から各リール用モータ611〜613に対して停止制御信号を出力する。そして、この停止制御信号に基づき、リール用モータ611〜613は、その時点まで回転を続けていたリール、即ち、リール20a〜20cの全て、或いは、リール20a〜20cのいずれか2つ、又は、1つの回転を停止させる。
このため、遊技者が全リール20a〜20cの停止操作を完了していなくても、スタートレバー13の操作から一定時間が経過した場合にはリール20a〜20cの回転が自動的に停止して図柄の可変表示が終了し、各リール20a〜20c毎に3つずつの図柄を可変表示部20にて停止表示した状態となる。
【0050】
このように、スタートレバー13の操作から一定時間(例えば、30秒)が経過することにより停止表示がなされた結果、入賞結果態様が成立した場合にも、該成立した入賞結果態様の種類に応じた所定数のメダルの払い出しを行う。
【0051】
本実施の形態の場合、例えば、図4に示すように、入賞にはビッグボーナス入賞(以下、BB入賞と略称することがある)、レギュラーボーナス入賞(以下、RB入賞と略称することがある)、リプレイ入賞(再ゲーム入賞)、および、小役入賞(スイカ、王冠およびチェリー)が含まれる。
BB入賞は、有効ライン上に「7(白抜き)、7(白抜き)、7(白抜き)」、「7(白抜き)、7(白抜き)、7(塗りつぶし)」、「7(白抜き)、7(白抜き)、7(網掛け)」の何れかの図柄組合せ態様が導出表示されることにより入賞結果態様が成立し、15枚のメダルを払い出す。
RB入賞は、有効ライン上に「BAR、BAR、7(白抜き)」、「BAR、BAR、7(塗りつぶし)」、「BAR、BAR、7(網掛け)」の何れかの図柄組合せ態様が導出表示されることにより入賞結果態様が成立し、15枚のメダルを払い出す。
小役入賞のスイカは、有効ライン上に「スイカ、スイカ、スイカ」の図柄組合せ態様が導出表示されることにより入賞結果態様が成立し、10枚のメダルを払い出す。
小役入賞の王冠は、有効ライン上に「王冠、王冠、王冠」の図柄組合せ態様が導出表示されることにより入賞結果態様が成立し、8枚のメダルを払い出す。
また、小役入賞のチェリーは、有効ライン上に第1リール20aの何れかの「チェリー」を停止表示するだけで入賞結果態様が成立し、その他のリールの停止図柄に拘わらずメダルを払い出す。なお、第1リール20aの中段に「チェリー」が停止表示の場合には2枚のメダルを払い出し、2つの有効ラインが交差する第1リール20aの上段又は下段に「チェリー」が停止表示の場合には2×2=4枚のメダルを払い出す(ただし、3枚ベットの場合)。
リプレイ入賞の場合には、有効ライン上に、「リプレイ、リプレイ、リプレイ」の図柄組合せ態様が導出表示されることにより入賞結果態様が成立し、メダルの払い出しは行わないものの、遊技者が新たなベットを行わないでも自動的に当該ゲームと同数のベットを行い、スタートレバー13を操作するだけで次回のゲーム(再ゲーム;リプレイ)を行うことが可能な状態となる。
【0052】
なお、本実施の形態の場合、各入賞の入賞フラグは、該入賞フラグが成立したゲーム(成立ゲーム)のみ有効で、次回以降のゲームには持ち越されない。
すなわち、抽選手段(遊技制御装置50)による抽選の結果、所定の入賞に当選となった場合において、所定数(本実施形態の場合、例えば1回)のゲームが実行されても当該当選となっている入賞が成立しなかった場合に、当該当選状態を無効にする当選状態無効化手段(遊技制御装置50)を備えた。
【0053】
また、特に、停止表示の結果、BB入賞又はRB入賞の入賞結果態様が導出表示されてBB入賞又はRB入賞が成立した場合には、メダルの払い出しを行う他、ビッグボーナス(以下、BBと略称することがある)又はレギュラーボーナス(以下、RBと略称することがある)を発生させるといった特典(特別の遊技価値)を付与する。
つまり、入賞のうち、BB入賞とRB入賞は、その成立により、遊技者に、所定の価値に加えて特別の遊技価値(BB或いはRB自体、並びに、BB或いはRBの発生に基づき付与する価値)を付与可能となる特別入賞となっている。
【0054】
すなわち、RB入賞が成立した場合には、15枚のメダルを払い出すとともにRBを開始する。
このRB中には、JACゲームと称される特別ゲームを所定回数(例えば、12回)を上限に実行可能となる。
JACゲームでは、メダルのベット数が、例えば、1枚となり、この1ベットに対応する有効ライン(例えば、中段横ライン)上にJAC図柄が揃ったとき(例えば、リプレイ入賞の入賞結果態様が成立したとき)にJAC入賞となり、このJAC入賞により所定数(例えば、15枚)のメダルを払い出す。
このRBは、該RB中にJACゲームを12回行うか、又は、該RB中にJAC入賞が8回成立するか、のいずれかの条件が成立することにより終了する。
【0055】
また、BB入賞が成立した場合には、所定数(例えば、15枚)のメダルを払い出すとともにBBを開始する。このBB中は、小役ゲームと称される特別ゲームを所定回数(例えば、30回)を上限に実行可能となる。この小役ゲームでは、通常のゲームに比べて高い確率で小役入賞が発生する。さらに、BB中は、前述したRBを所定回数(例えば、3回)を上限に実行可能となる。
BB中にRBを開始する条件は、小役ゲームの結果、有効ライン上にボーナスイン図柄が揃って(例えば、リプレイ入賞の入賞結果態様が成立して)ボーナスイン(JACインともいう)となることである。そして、このボーナスインにより、所定数(本実施の形態の場合、例えば、2枚(なお、0枚でも良い))のメダルを払い出すとともに、小役ゲームを一時中断してRBを開始する。
このBBは、例えば、該BB中に小役ゲームを30回行うか、又は、該BB中にRBを3回行うか、のいずれかの条件が成立することにより終了する。
【0056】
次に、本実施の形態のパチスロ遊技機100が行う主要な遊技制御について説明する。
【0057】
先ず、本実施の形態の場合、BB入賞のうちで、入賞結果態様が「7(白抜き)、7(白抜き)、7(白抜き)」である入賞と、「7(白抜き)、7(白抜き)、7(塗りつぶし)」である入賞と、「7(白抜き)、7(白抜き)、7(網掛け)」である入賞とは、入賞フラグが互いに異なる。
つまり、入賞結果態様が「7(白抜き)、7(白抜き)、7(白抜き)」のBB入賞の入賞フラグが成立している場合には、「7(白抜き)、7(白抜き)、7(白抜き)」の入賞結果態様が成立し得るが、「7(白抜き)、7(白抜き)、7(塗りつぶし)」あるいは「7(白抜き)、7(白抜き)、7(網掛け)」の入賞結果態様は成立しない。同様に、入賞結果態様が「7(白抜き)、7(白抜き)、7(塗りつぶし)」のBB入賞の入賞フラグが成立している場合には、「7(白抜き)、7(白抜き)、7(塗りつぶし)」の入賞結果態様のみが成立し得るし、入賞結果態様が「7(白抜き)、7(白抜き)、7(網掛け)」のBB入賞の入賞フラグが成立している場合には、「7(白抜き)、7(白抜き)、7(網掛け)」の入賞結果態様のみが成立し得る。
すなわち、入賞の成立に基づき遊技者に付与される遊技価値が互いに等しいが、入賞フラグが互いに異なるBB入賞(特別入賞)が、複数種類に設定されている。つまり、複数種のBB入賞は、各々、成立により特別の遊技価値を遊技者に付与する特別入賞であるとともに、互いに種類の異なる特別の図柄組合せ態様の導出表示で成立する。
以下では、簡単のため、BB入賞のうちで、入賞結果態様が「7(白抜き)、7(白抜き)、7(白抜き)」である入賞を第1のBB入賞、入賞結果態様が「7(白抜き)、7(白抜き)、7(塗りつぶし)」である入賞を第2のBB入賞、入賞結果態様が「7(白抜き)、7(白抜き)、7(網掛け)」である入賞を第3のBB入賞という。また、第1のBB入賞に対応する入賞フラグを第1のBB入賞フラグ、第2のBB入賞に対応する入賞フラグを第2のBB入賞フラグ、第3のBB入賞に対応する入賞フラグを第3のBB入賞フラグという。
【0058】
さらに、本実施の形態の場合、RB入賞のうちで、入賞結果態様が「BAR、BAR、7(白抜き)」である入賞と、「BAR、BAR、7(塗りつぶし)」である入賞と、「BAR、BAR、7(網掛け)」である入賞とは、入賞フラグが互いに異なる。
つまり、入賞結果態様が「BAR、BAR、7(白抜き)」のRB入賞の入賞フラグが成立している場合には、「BAR、BAR、7(白抜き)」の入賞結果態様が成立し得るが、「BAR、BAR、7(塗りつぶし)」あるいは「BAR、BAR、7(網掛け)」の入賞結果態様は成立しない。同様に、入賞結果態様が「BAR、BAR、7(塗りつぶし)」のBB入賞の入賞フラグが成立している場合には、「BAR、BAR、7(塗りつぶし)」の入賞結果態様のみが成立し得るし、入賞結果態様が「BAR、BAR、7(網掛け)」のBB入賞の入賞フラグが成立している場合には、「BAR、BAR、7(網掛け)」の入賞結果態様のみが成立し得る。
すなわち、入賞の成立に基づき遊技者に付与される遊技価値が互いに等しいが、入賞フラグが互いに異なるRB入賞(特別入賞)が、複数種類に設定されている。つまり、複数種のRB入賞は、各々、成立により特別の遊技価値を遊技者に付与する特別入賞であるとともに、各々が異なる特別の図柄組合せ態様の導出表示で成立する。
以下では、簡単のため、RB入賞のうちで、入賞結果態様が「BAR、BAR、7(白抜き)」である入賞を第1のRB入賞、入賞結果態様が「BAR、BAR、7(塗りつぶし)」である入賞を第2のRB入賞、入賞結果態様が「BAR、BAR、7(網掛け)」である入賞を第3のRB入賞という。また、第1のRB入賞に対応する入賞フラグを第1のRB入賞フラグ、第2のRB入賞に対応する入賞フラグを第2のRB入賞フラグ、第3のRB入賞に対応する入賞フラグを第3のRB入賞フラグという。
【0059】
なお、以下では、第1〜第3のBB入賞および第1〜第3のRB入賞を総称してボーナス入賞といい、また、第1〜第3のBB入賞および第1〜第3のRB入賞に対応する入賞フラグを総称してボーナスフラグという。
【0060】
また、本実施の形態では、図3に示すような図柄配列となっているため、例えば5つの有効ラインの全てを有効化させて行う(3枚ベットで行う)ゲームにて、第1リール20a→第2リール20b→第3リール20cの順に停止操作を行う場合(順押しで停止操作を行う場合)は、第1リール20aおよび第2リール20bのボーナス図柄は、必ず何れかの有効ライン上に引き込むことが可能となっている。
つまり、第1リール20aには、該第1リール20aの停止操作のタイミングに拘わらず何れのボーナス図柄も、必ず何れかの有効ライン上に引き込むことができるように、各ボーナス図柄が配されている。すなわち、連続する7つの図柄のうちに少なくとも1つは各ボーナス図柄(7(白抜き)およびBAR)が配されている。
また、第2リール20bには、第1リール20aに引き続き第2リール20bを停止操作した場合には、第1リール20aのボーナス図柄を引き込んだ有効ライン上に、(たとえ該引き込んだ有効ラインが中段横ラインであっても)第2リール20bの何れのボーナス図柄も必ず引き込むことができるように、各ボーナス図柄が配されている。すなわち、連続する5つの図柄のうちに少なくとも1つは各ボーナス図柄(7(白抜き)およびBAR)が配されている。
他方、第3リール20cには、1回の停止操作では何れか1つのボーナス図柄(7(白抜き)、7(塗りつぶし)、7(網掛け)の何れか1つ)しか、第1および第2リール20a、20bのボーナス図柄を引き込んだ有効ライン上に引き込むことができないように、各ボーナス図柄が配されている。すなわち、具体的には、例えば、3種類のボーナス図柄が、少なくとも間に4図柄以上が配されるような間隔をもって配置されている(具体的には、例えば6図柄ずつが互いの間隔に配されている)。
このように、可変表示手段(第1〜第3リール20a〜20c)のうち少なくとも所定の可変表示手段(第3リール20c)には、異なる種類の特別の図柄組合せ態様(つまり、「7(白抜き)、7(白抜き)、7(白抜き)」と「7(白抜き)、7(白抜き)、7(塗りつぶし)」と「7(白抜き)、7(白抜き)、7(網掛け)」、或いは、「BAR、BAR、7(白抜き)」と「BAR、BAR、7(塗りつぶし)」と「BAR、BAR、7(網掛け)」)を形成し得る図柄どうし(つまり、7(白抜き)と7(塗りつぶし)と7(網掛け))が、引込停止制御手段が有効ライン上に引き込み可能な所定のコマ数(4コマ)範囲を越える間隔に配置されている。
従って、第3リール20aに関しては、ボーナスフラグが成立した場合にも、このボーナスフラグと対応するボーナス図柄を有効ライン上に引き込み可能なタイミングで停止操作を行った場合(適切に目押しするか、或いは、停止操作のタイミングが運良く合った場合)に限り、該ボーナス図柄を有効ライン上に停止表示させることができる。すなわち、引込停止制御が行われても、有効ライン上に、互いに異なる複数のボーナス図柄を同時に狙うような停止操作が、図柄の配列上不可能となっている。
なお、本実施の形態のパチスロ遊技機は、例えば、3枚ベットを行った場合のみ(5つの有効ラインの全てを有効化させた場合のみ)ゲームを開始可能としても良い(1枚ベット或いは2枚ベットではスタートレバー13を操作してもゲームを開始不可能としても良い)。
【0061】
次に、図5〜図9を参照して、第1の実施の形態における補助ゲームの実行態様について説明する。
【0062】
先ず、例えば全ての有効ラインを有効化させた状態でスタート操作を行うことにより開始したゲームにて、何れかのボーナスフラグが成立したら、例えば、該成立したボーナスフラグが、BB入賞と、RB入賞との何れであるかを報知する。
つまり、例えば図5に示すように、演出表示装置4aにて、「BB成立!!」との文字列を表示することにより、第1〜第3の何れかのBB入賞の入賞フラグが成立したことを報知表示する。
すなわち、抽選手段(遊技制御装置50)による抽選結果に関連した演出表示を行う演出表示手段(演出表示装置4a)を、可変表示手段(第1〜第3リール20a〜20c)とは別個に設けている。
ここで、本実施の形態の場合、後述のように、順押し以外の停止操作順序で各リール20a〜20cを操作した場合には、補助ゲームの実行処理を終了して、補助ゲームの結果に基づく情報の報知(当選となった入賞を成立させるために必要な情報の報知)を行わないようにしている。このため、図5に示す報知表示を行うタイミングは、各リールストップボタン14a〜14cの操作による各リール20a〜20cの停止操作が可能な状態となる以前であることが好ましく、このようにすることにより、誤って、順押し以外の停止操作順序で停止操作を行ってしまうことを防止できる。
なお、本実施の形態のような図柄配列の場合、ここでは、単に、ボーナスフラグが成立したことのみを報知しても良い(成立したボーナスフラグが、BB入賞と、RB入賞との何れであるかまでは報知しなくても良い)。ボーナスフラグが成立したことのみを報知した場合にも、第1リール20aと第2リール20bを順に停止操作した場合には、成立した入賞フラグがBB入賞フラグとRB入賞フラグの何れであっても、成立した入賞に対応するボーナス図柄を有効ライン上に引き込むことができるため、遊技者の利益獲得に影響を与えないためである。
【0063】
また、図5に示す報知表示に引き続き、図6に示すように、補助ゲームを開始する。
ここで、補助ゲームを行う際には、演出表示装置4aの表示画面4gにおける表示領域を、例えば、第1リール20aの停止操作に対応する左側の第1表示部R1と、第2リール20bの停止操作に対応する右側の第2表示部R2との2つの領域に分割する。
そして、補助ゲームでは、これら第1表示部R1と第2表示部R2の各々にて、可変表示を行う。
この可変表示は、例えば、「○」→「×」→「○→「×」→・・・といったように、「○」と「×」との2種類の図柄を順次切り換え表示することで行う。
すなわち、補助ゲーム実行手段(表示制御装置710、演出表示装置4a等により構成される)は、演出表示手段において補助ゲームを表示により実行するようにした。従って、演出表示装置4aを補助ゲームの表示手段として兼用して、演出表示と補助ゲームの表示とを効率よく行うことができる。
さらに、例えば図6に示すように、演出表示装置4aの表示画面4gに、停止操作順序を指示する情報(例えば、「左→中の順に停止」との文字列)を報知表示する。
なお、このように停止操作順序を指示する情報を報知表示するタイミングについても、各リールストップボタン14a〜14cの操作による各リール20a〜20cの停止操作が可能な状態となる以前であることが好ましく、このようにすることにより、誤って、順押し以外の停止操作順序で停止操作を行ってしまうことを防止できる。
【0064】
図6に示すように補助ゲームを開始した後、先ず、第1リール20aの停止操作を行うと、図7に示すように、当選した入賞に対応するボーナス図柄(例えばBB入賞に当選の場合は7(白抜き))が有効ライン上に停止するように第1リール20aを停止させる一方で、演出表示装置4aの表示画面4gにおける左側の第1表示部R1にて、「○」と「×」とのうち何れかの図柄を停止表示する。
なお、ここでは、遊技者による第1リール20aの停止操作タイミングで、所定確率(例えば1/6の確率)で当たりとなる乱数を抽出し(所定確率で当たりとなる抽選を行い)、当たりとなった場合には「○」を停止表示し、外れとなった場合には、例えば、図7に示すように「×」を停止表示するようになっている。
すなわち、複数の可変表示手段の各々を遊技者の操作に応じて個別に停止操作可能な停止操作手段(第1〜第3リールストップボタン14a〜14c)を備え、補助ゲーム実行手段は、例えば遊技制御装置50および演出制御装置700を介して行われる停止操作手段からの入力信号に基づき、補助ゲームの結果を決定するようにした。従って、第1〜第3リールストップボタン14a〜14cを補助ゲームの停止操作手段として兼用することができ、遊技者は通常の遊技を行うだけで、何ら戸惑うこともなく補助ゲームに対する介入を実行することができる。
さらに、第2リール20bの停止操作を行うと、図8に示すように、当選した入賞に対応するボーナス図柄(例えば7(白抜き))が有効ライン上に停止するように第2リール20bを停止させる一方で、演出表示装置4aの表示画面4gにおける右側の第2表示部R2にて、第1リール20aの停止操作時と同様の乱数抽出に基づき、「○」と「×」とのうち何れかの図柄を停止表示する(例えば、図8に示すように、「○」を停止表示する)。
本実施の形態の場合、補助ゲームの結果、第1表示部R1と第2表示部R2とのうち少なくとも何れかにて、「○」が導出表示された場合)が特定結果である(「第1表示部R1の停止表示結果、第2表示部R2の停止表示結果」=「○、○」、「○、×」、「×、○」の何れかとなった場合が特定結果であり、「×、×」となった場合は特定結果でない)。
なお、この段階で、第3リール20cにおける図柄は未だ可変表示中である。すなわち、補助ゲーム実行手段は、当該入賞に当選したゲームが終了する以前に補助ゲームの結果が導出されるように当該補助ゲームを実行する。
ここで、入賞に当選したゲームが終了する以前に補助ゲームの結果を導出するために、例えば、第2リール20bの停止操作後、補助ゲームの結果を導出表示するまでの間は、第3リール20cの停止操作を受け付けないようにしても良い。すなわち、補助ゲームの結果の決定に起因する遊技者の操作の完了後、補助ゲームの結果を導出するまでの間、可変表示の停止操作を無効にする停止操作無効化手段(遊技制御装置50)を備えても良い。
【0065】
図8に示すのは、補助ゲームの結果が特定結果となった例であり、この場合、例えば図8に示すように、「ヤッタネ!」との文字列(補助ゲームの結果が特定結果となった旨を報知する情報)を表示するとともに、引き続き、図9に示すように、当選となった入賞を成立させるために必要な情報を報知する。
すなわち、例えば図9に示すように、演出表示装置4aにて、「7(塗りつぶし)を狙え!!」との文字列を表示することにより、入賞結果態様を構成するうちで第3リール20cにおける図柄が「7(塗りつぶし)」である第2のBB入賞フラグが成立していることを報知表示する。つまり、当選となった入賞の種類を報知する。
従って、遊技者は、第2のBB入賞フラグが成立していること(第2のBB入賞に当選していること)を認識できるので、第3リール20cの停止操作に際して、この第2のBB入賞フラグと対応するボーナス図柄を目押しすることにより、第2のBB入賞を成立させることができる。
このように、補助ゲームが特定結果となった場合には、当選している入賞の種類が報知されるので、その報知に応じて所要の図柄組合せ態様を形成するような停止操作を行えば、確実に入賞を成立させることができる。
また、このように、本実施の形態のパチスロ遊技機100は、抽選手段により所定の入賞に当選となった場合に、当該当選となった入賞の報知に関する制御を行う報知制御手段(遊技制御装置50、演出制御装置700、表示制御装置710等により構成される)を備え、この報知制御手段は、遊技者の操作に応じて結果が決定される補助ゲームを実行する補助ゲーム実行手段(表示制御装置710、演出表示装置4a等により構成される)と、この補助ゲーム実行手段による補助ゲームの結果が予め定められた特定結果となった場合に、抽選手段により当選となった入賞を成立させるために必要な情報を報知する入賞成立情報報知手段(表示制御装置710等により構成される)とを備えている。
しかも、報知制御手段は、予め定められた複数種の所定の入賞(各ボーナス入賞)のうち何れか1つ(ボーナス入賞のうち何れか1つ)に、抽選手段により当選となった場合に、当該当選となった入賞に関する制御を行うものとし、入賞成立情報報知手段は、補助ゲーム実行手段による補助ゲームの結果が予め定められた特定結果となった場合に、抽選手段により当選となった入賞の種類を報知する。
さらに、前記予め定められた複数種の所定の入賞(各ボーナス入賞)は、各々、成立により特別の遊技価値を遊技者に付与する特別入賞であるとともに、互いに種類の異なる特別の図柄組合せ態様の導出表示で成立するように設定されている。
【0066】
他方、補助ゲームの結果、特定結果とならなかった場合(第1表示部R1、第2表示部R2で、ともに「×」が停止表示された場合)には、当選となった入賞を成立させるために必要な情報の報知は行わない。従って、補助ゲームの結果が特定結果とならなかった場合に、当選した入賞を成立させることのできる確率は、本実施の形態の場合、1/3である。
そして、当選した入賞を成立させることができなかった場合には(当該ゲームの終了時に当該入賞が成立しなかった場合には)、成立した入賞フラグをクリアする。
すなわち、当選状態無効化手段は、抽選手段による抽選結果が所定の入賞に当選した場合において、当該入賞に当選したゲームの終了時に当該入賞が成立しなかった場合に、当該当選状態を無効にするようにした。
また、このように、補助ゲームが特定結果とならない場合には、複数種の入賞のうちどの入賞が当選しているかが分からないので、特定の遊技者ばかりが利益を得る等の不平等な事態が生じることを防止できる。
【0067】
次に、図10のフローチャートを参照して、本実施の形態のパチスロ遊技機100が行うボーナスフラグ無効化処理について説明する。
【0068】
このボーナスフラグ無効化処理では、先ずステップS1にて、何れかのボーナスフラグが成立したか否かを判定し、成立していないと判定した場合にはこのボーナスフラグ無効化処理を終了する一方で、成立したと判定した場合にはステップS2に移行する。
ステップS2では、ボーナスフラグが成立したゲームが終了したか否かを判定し、終了していないと判定した場合にはこのボーナスフラグ無効化処理を終了する一方で、終了したと判定した場合にはステップS3に移行する。
ステップS3では、成立したボーナスフラグに対応する入賞が成立したか否かを判定し、成立したと判定した場合にはこのボーナスフラグ無効化処理を終了する一方で、成立していないと判定した場合にはステップS4に移行する。
ステップS4では、成立したボーナスフラグを無効化(データクリア)する処理を行って、このボーナスフラグ無効化処理を終了する。
【0069】
次に、図11のフローチャートを参照して、本実施の形態のパチスロ遊技機100が行う補助ゲーム処理について説明する。
【0070】
この補助ゲーム処理では、先ずステップS11にて、何れかのボーナスフラグが成立したか否かを判定し、成立していないと判定した場合にはこの補助ゲーム処理を終了する一方で、成立したと判定した場合にはステップS12に移行する。
ステップS12では、補助ゲームを開始する処理を行って、ステップS13に移行する。
ステップS13では、第1リール20aが停止したか否かを判定し、第1リール20aが停止したと判定した場合にはステップS14に移行する。
【0071】
なお、ステップS13にて、第1リール20aが停止していないと判定した場合には、ステップS21に移行する。
ステップS21では、第1リール20aの他のリール、すなわち、第2リール20bと第3リール20cの何れかが停止したか否かを判定し、第1リール20aの他のリールが停止したと判定した場合には、ステップS23に移行して補助ゲームを終了する処理を行ってから、この補助ゲーム処理を終了する。
他方、ステップS21にて、第1リール20aの他のリールも停止していないと判定した場合には、再びステップS13に戻る。
【0072】
ステップS14では、所定の確率(例えば1/6の確率)で当たりとなる乱数を抽出する処理を行ってからステップS15に移行する。
ステップS15では、ステップS14での乱数の抽出結果に基づき補助ゲームの第1表示部R1における可変表示を停止する処理を行ってステップS16に移行する。
すなわち、ステップS15では、ステップS14で抽出した乱数が当たりの場合には第1表示部R1にて「○」を停止表示させる一方で、ステップS14で抽出した乱数が外れの場合には第1表示部R1にて「×」を停止表示させる。
また、ステップS16では、第2リール20bが停止したか否かを判定し、第2リールが停止したと判定した場合には、第2リール20bが停止したと判定した場合にはステップS17に移行する。
【0073】
なお、ステップS16にて、第2リール20bが停止していないと判定した場合には、ステップS22に移行する。
ステップS22では、第1リール20aおよび第2リール20bの他のリール、すなわち、第3リール20cが停止したか否かを判定し、第3リール20cが停止したと判定した場合には、ステップS23に移行して補助ゲームを終了する処理を行ってから、この補助ゲーム処理を終了する。
つまり、順押し以外の停止操作順序で第1〜第3リール20a〜20cを停止操作した場合には、補助ゲームを終了し、当選となった入賞を成立させるために必要な情報の報知を行わない。
他方、ステップS22にて、第3リール20cも停止していないと判定した場合には、再びステップS16に戻る。
【0074】
ステップS17では、所定の確率(例えば1/6の確率)で当たりとなる乱数を抽出する処理を行ってからステップS18に移行する。
ステップS18では、ステップS17での乱数の抽出結果に基づき補助ゲームの第2表示部R2における可変表示を停止する処理を行ってステップS19に移行する。
すなわち、ステップS18では、ステップS17で抽出した乱数が当たりの場合には第2表示部R2にて「○」を停止表示させる一方で、ステップS17で抽出した乱数が外れの場合には第2表示部R2にて「×」を停止表示させる。
【0075】
また、ステップS19では、ステップS14とステップS17の少なくとも何れか一方で抽出した乱数に、当たりが含まれているか否かを判定し、含まれていないと判定した場合には、この補助ゲーム処理を終了する一方で、当たりが含まれていると判定した場合には、ステップS20に移行する。
【0076】
ステップS20では、成立したフラグの種類を報知する処理を行って、この補助ゲーム処理を終了する。
すなわち、ステップS20では、具体的には、例えば、成立したフラグに対応する入賞結果態様を成立させるために必要な情報を報知する処理、より具体的には、例えば、該入賞結果態様を構成するうちで第3リール20cにおける図柄の種類を報知する処理を行う。
【0077】
次に、図12のフローチャートを参照して、本実施の形態のパチスロ遊技機100が行う確率変更処理について説明する。
【0078】
この確率変更処理では、先ずステップS31にて、BBが終了したか否かを判定し、終了していないと判定した場合には、この確率変更処理を終了する一方で、終了したと判定した場合にはステップS32に移行する。
ステップS32では、当該BB入賞の成立ゲームにて行った補助ゲームにて特定結果が導出されたか否かを判定し、導出されていないと判定した場合には、この確率変更処理を終了する一方で、導出されたと判定した場合には、ステップS33に移行する。
ステップS33では、第1、第2表示部R1,R2で、ともに「○」を停止表示したか否かを判定し、していないと判定した場合には、この確率変更処理を終了する一方で、第1、第2表示部R1,R2で、ともに「○」を停止表示したと判定した場合には、ステップS34に移行する。
ステップS34では、リプレイ入賞の当選確率を高める処理を行ってから、ステップS35に移行する。
ここで、リプレイ入賞の当選確率を高める処理は、例えば、リプレイ入賞当選確率アップフラグを成立させる(セットする)処理であり、このリプレイ入賞当選確率アップフラグが成立すると、BBの終了後に行われるゲームにおけるリプレイ入賞の当選確率が、例えば、通常時の確率である1/7から高確率時の確率である1/2に変更される。
ステップS35では、補助ゲームにおける当たり確率を高める処理を行ってから、この確率変更処理を終了する。
ここで、補助ゲームにおける当たり確率を高める処理は、例えば、補助ゲーム当たり確率アップフラグを成立させる(セットする)処理であり、この補助ゲーム当たり確率アップフラグが成立すると、次のBB入賞に当選した場合に実行される補助ゲームにおいて、第1表示部R1および第2表示部R2で○が停止する確率が各々1/6から1/2に変更される。
なお、上記補助ゲーム当たり確率アップフラグおよびリプレイ入賞当選確率アップフラグは、次のBB入賞当選(フラグ成立)でクリアされる。
従って、補助ゲームの停止結果表示が、「○、○」となった場合には、リプレイ入賞に頻繁に当選するので、次のBB入賞が当選するまでメダルの消費量を抑えることができる上、該当選した場合に実行される補助ゲームにおいて特定結果となる確率が高まるので、該BB入賞を成立させることのできる確率が高まる。 しかも、確率変更中における補助ゲームでは、再度、停止結果表示が「○、○」となる確率も高まるので、確率変更(高確率の状態)が継続する確率も高まり、遊技者の期待感が向上する。
なお、補助ゲーム当たり確率アップフラグがセットされた場合には、補助ゲームにおいて何れかの表示部(第1表示部R1或いは第2表示部R2)を強制的に○で停止するようにして、次のBB入賞をほぼ確実(目押しミスがない限り)に成立するようにしても良い。
このように、パチスロ遊技機100の補助ゲーム実行手段(遊技制御装置50)は、補助ゲームの結果が特定結果となる確率を、所定条件(補助ゲームの結果、第1表示部R1および第2表示部R2でともに当たり(「○」)となることにより成立する)の成立に基づき通常時よりも高める確率変更手段(遊技制御装置50、演出制御装置700、表示制御装置710等により構成される)を含んでいる。
従って、補助ゲームの結果が特定結果となる確率を、この確率変更手段により適宜高めることにより、時には遊技者が大きな利益を得ることが可能となり、遊技者の期待感を極めて高めることができる。
【0079】
以上のような実施の形態によれば、何れかのボーナス入賞に当選となった場合において、当該成立ゲームが実行されても当該当選となっている入賞が成立しなかった場合に、当該当選状態が無効となるとともに、補助ゲームの結果が特定結果となるか否かに応じて、当選となった入賞を成立させるために必要な情報が報知されるか否かが決定することとなる。従って、この情報が報知される場合には、当該当選となった入賞を成立させやすくなるため、遊技者の利益獲得に対し、リール20a〜20cで行う可変表示を伴うゲームだけではなく補助ゲームの結果も関わることとなる。よって、今までにない斬新な遊技内容により遊技の興趣を高めることができる。
また、入賞に当選しても補助ゲームの結果が特定結果とならない場合には、当選となった入賞を成立させるために必要な情報が報知されないため、当該当選となった入賞を成立させ難くなる。よって、この場合には、入賞に当選しても当該入賞が成立しないこともあることから、入賞に当選となる確率をある程度高めても遊技店と遊技者との利益バランスを保つことができる。よって、入賞の当選確率を高く設定できる。したがって、遊技者の期待感(入賞の成立への期待感)を向上させることができるとともに、補助ゲームの結果如何により、時には遊技者が非常に大きな利益を得る機会を与えることも可能となる。つまり、確率設定に因らずに時には遊技者が大きな利益を得る機会を付与可能となる。
【0080】
なお、上記の実施の形態では、抽選手段による抽選結果が所定の入賞に当選した場合において、当該入賞に当選したゲームの終了時に当該入賞が成立しなかった場合に、当該当選状態を無効にするようにしているとともに、当該入賞に当選したゲームが終了する以前に補助ゲームの結果が導出されるように当該補助ゲームを実行するようにしたことにより、すなわち、入賞に当選した1ゲームにて補助ゲームを実行して、この補助ゲームが特定結果となると、その1ゲームにて当該入賞に関わる報知を行うことにより、興趣の高いゲームをテンポよく進行するようにしているが、仮に遊技者の操作があまりにも遅い場合、操作を行う前に所定時間(例えば、30秒)が経過することによりリール20a〜20cによる可変表示が自動停止してしまう可能性があり、この場合、補助遊技の結果に基づく停止操作を行うことができず、遊技者は、極めて大きな不利益を被ってしまう。
そこで、抽選手段による抽選の結果、所定の入賞に当選となった場合に、遊技者による可変表示の停止操作を促す停止操作催促手段を備えることとしても良い。
具体的には、例えば、遊技者による停止操作が遅い場合(例えば、スタート操作から15秒以上経過した場合)に、演出表示装置4aにて、遊技者による可変表示の停止操作を促す報知表示(例えば、「停止操作を急げ!」との表示)を行う。
これにより、遊技者による可変表示の停止操作(例えば第1および第2リール20a、20bの停止操作)を促すことができるので、確実に、補助遊技の結果を認識した上で、例えば第3リール20cの停止操作を行うことが可能となる。
【0081】
〔第2の実施の形態〕
第2の実施の形態は、以下に説明する点でのみ上記の第1の実施の形態と異なり、その他の点では第1の実施の形態と同様であるので、同様の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0082】
この第2の実施の形態では、ボーナスフラグは、成立ゲームを含む2ゲームを行う間だけ持ち越される(有効となる)。
すなわち、当選状態無効化手段(遊技制御装置50)は、抽選手段による抽選結果が所定の入賞に当選した場合において、当該入賞に当選したゲーム(成立ゲーム)とその次のゲームとの何れの終了時にも当該入賞が成立しなかった場合に、当該当選状態を無効にするようにした。
そして、成立ゲームを含む2ゲームのうち、最初のゲーム(成立ゲーム)では、入賞結果態様を成立させないで補助ゲームを実行するとともに、該補助ゲームの結果として特定結果を導出表示することにより入賞に当選したことの報知を行う。
すなわち、補助ゲーム実行手段は、入賞に当選したゲームの実行中に補助ゲームを実行する。
【0083】
第2の実施の形態における補助ゲームは、例えば、補助ゲームの実行毎にランダムに設定する第1〜第3リール20a〜20cの停止操作順序通りに遊技者が第1〜第3リール20a〜20cを停止操作することにより、特定結果となるようなゲームである。
より具体的には、例えば、「1」と記載されたカードと、「2」と記載されたカードと、「3」と記載されたカードとの都合3枚のカードのうち何れか1枚ずつを、各々裏返し状態で(「1」〜「3」を非表示にした状態で)第1〜第3リール20a〜20cの各々に対応してランダムに配置する。そして、第1〜第3リール20a〜20cを遊技者が選択した停止操作順序で停止操作すると、該操作順序に対応した順序で上記3枚のカードが順番に捲れて、各カードの数字が順に表示される。この際に、「1」→「2」→「3」の順にカードが捲れた場合は、特定結果となり、その他の順にカードが捲れた場合には、特定結果とならない。
【0084】
なお、第2の実施の形態における補助ゲームは、上記のように、第1〜第3リール20a〜20cの停止操作順序を補助ゲームの実行毎にランダムに設定する例に限らず、例えば、第1〜第3リール20a〜20cのうちで1番目に停止操作を行ったタイミングで、所定確率(例えば、1/3)で当たりとなる乱数を抽出しても良い(所定確率で当たりとなる抽選を行っても良い)。この場合、当たりの場合には、1〜3番目の停止操作を順に行うと、カードが「1」→「2」→「3」の順に捲れるように補助ゲームを実行する。他方、外れの場合には、カードが「1」→「2」→「3」以外の順に捲れるように補助ゲームを実行する。
なお、この場合、2番目に停止操作するのは、残る2つのリールのうちどちらでも補助ゲームの結果に影響しないこととなるため、遊技者の興趣を損なうおそれがあるので、1番目に停止操作を行ったタイミングで外れの乱数を抽出した場合にも、所定確率で、1枚目に捲れるカードを「1」とすることにより、2枚目のカードが捲れる段階までは期待感を継続させるようにすることが好ましい。
【0085】
或いは、第1〜第3リール20a〜20cのうちで、1番目と2番目に停止操作を行ったタイミングで、それぞれ、所定の確率(例えば、1/2)で当たりとなる乱数を抽出しても良い。この場合、1番目の停止操作により当たりを抽出し場合には、先ず、「1」のカードが捲れて、2番目の停止操作によっても当たりを抽出した場合に、「2」のカードが捲れ、3番目の停止操作を行うと「3」のカードが捲れるように補助ゲームを実行する。つまり、1番目と2番目の停止操作のタイミングで、ともに当たりを抽出した場合(例えば1/4の確率)のみ特定結果となる。
【0086】
次に、この第2の実施の形態について、図13〜図18を参照して具体的に説明する。
【0087】
先ず、スタート操作を行うことにより開始したゲームにて、何れかのボーナスフラグが成立したら、例えば、図13に示すように、演出表示装置4aの表示画面4gにて、該成立したボーナスフラグが、BB入賞と、RB入賞との何れであるかを報知する。
【0088】
さらに、図13に示す報知表示に引き続き、図14に示すように、補助ゲームを開始する。
ここで、補助ゲームを行う際には、演出表示装置4aの表示画面4gにおける表示領域を、例えば、第1リール20aに対応する左側の第1表示部R3と、第2リール20bに対応する中央の第2表示部R4と、第3リール20cに対応する右側の第3表示部R5との3つの領域に分割する。
また、補助ゲームでは、これら第1〜3表示部R3〜R5の各々に、図14に示すように、裏返したカードC1、C2、C3を表示するとともに、遊技者に対する補助ゲームの実行を指示する情報を表示する(例えば「順番通りに捲れ」との報知表示)。
【0089】
そして、図15〜図17に示すように、遊技者が停止操作を行う順番で、カードC1〜C3を捲る表示を行う。
すなわち、例えば、遊技者が第2リール20b→第3リール20c→第1リール20aの順に停止操作を行った場合には、中央の第2表示部R4のカードC2(図15)→右側の第3表示部R5のカードC3(図16)→左側の第1表示部R3のカードC1(図17)の順に捲れる表示を行う。
また、遊技者が行った停止操作順序が正解だった場合には、カードC1〜C3が、「1」→「2」→「3」の順に捲れるとともに、例えば最後のカードが捲れた段階で、正解であった旨を報知する(例えば、図17に示すように「正解!!」との報知表示を行う)。
なお、図15〜図17に示すように、本実施の形態では、ボーナスフラグの成立ゲームでは、仮に、成立したボーナスフラグに対応した入賞結果態様を成立し得るタイミングで停止操作が行われても、該入賞結果態様を成立させない。
【0090】
また、図15〜図17に示すように、遊技者の停止操作順序が正解だった場合(補助ゲームの結果が特定結果となった場合)には、当選となった入賞を成立させるために必要な情報を、少なくとも次回ゲームでリール20a〜20cの停止操作が可能となる以前の段階(例えば2ゲーム目の開始直後)で報知する。
すなわち、例えば図18に示すように、演出表示装置4aにて、「7(塗りつぶし)を狙え!!」との文字列を表示することにより、第2のBB入賞フラグが成立していることを報知表示する。
従って、遊技者は報知された図柄を狙って停止させればボーナス入賞を成立させることができる。
他方、補助ゲーム不正解の場合には、上記報知が行われず、2ゲーム目は遊技者の勘でどれかの図柄を狙って停止させることとなる。当該ゲーム(2ゲーム目)終了時に、ボーナス入賞を成立させることができなかった場合には、当選した入賞フラグをクリアする。
【0091】
第2の実施の形態によれば、入賞に当選したゲームで補助ゲームが実行され、補助ゲームが特定結果となると、その次のゲームで当該入賞に関わる報知が行われるので、遊技者は余裕を持って補助ゲームを実行したり、或いは、入賞を成立させるための停止操作を行える。
【0092】
〔第3の実施の形態〕
第3の実施の形態は、以下に説明する点でのみ上記の第1の実施の形態と異なり、その他の点では第1の実施の形態と同様であるので、同様の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0093】
第3の実施の形態では、補助ゲームの結果に応じてボーナスフラグの成立が継続するゲーム数が決定される。
すなわち、当選状態無効化手段(遊技制御装置50)は、入賞の当選状態を無効にするまでのゲーム数を、補助ゲーム実行手段による補助ゲームの結果に応じて変更する当選状態無効化ゲーム数変更手段(遊技制御装置50、演出制御装置700、表示制御装置710等により構成される)を備えている。
【0094】
第3の実施の形態における補助ゲームは、例えば、第1〜第3リール20a〜20cの3つのリールを停止操作するうちで、1番目と2番目の停止操作のタイミングの各々で、所定確率(例えば1/2)で当たりとなる乱数を抽出し(所定確率で当たりとなる抽選を行い)、1番目と2番目でともに当たりの場合には、成立ゲームを含む3ゲームを行う間、該成立した入賞フラグが持ち越される。また、1番目と2番目の何れか一方が当たりの場合には、成立ゲームを含む2ゲームを行う間、該成立した入賞フラグが持ち越される。また、1番目と2番目の何れも外れの場合には、成立ゲームの終了時に該成立した入賞フラグがクリアされる。
【0095】
次に、この第3の実施の形態について、図19を参照して具体的に説明する。
【0096】
先ず、スタート操作を行うことにより開始したゲームにて、何れかのボーナスフラグが成立したら、例えば、図19(a)に示すように、演出表示装置4aの表示画面4gにて、該成立したボーナスフラグが、BB入賞と、RB入賞との何れであるかを報知する。
【0097】
さらに、図19(a)に示す報知表示に引き続き、図19(b)に示すように、補助ゲームを開始する。
ここで、補助ゲームを行う際には、演出表示装置4aの表示画面4gにおける表示領域を、例えば、1番目に停止操作するリールに対応する左側の第1表示部R6と、2番目に停止操作するリールに対応する右側の第2表示部R7との2つの領域に分割する。
また、補助ゲームでは、これら第1、第2表示部R6、R7の各々に、裏返したカードC4、C5を表示する(なお、図19(b)では、カードC4は既に表側となった状態を示す)。
【0098】
そして、1番目の停止操作のタイミングに応じて第1表示部R6のカードC4が表側に捲れ(図19(b))、2番目の停止操作のタイミングに応じて第2表示部R7のカードC5が表側に捲れる(図19(c))。
ここで、停止操作により当たりの乱数を抽出した場合には、「1」のカードを、外れの場合には「0」を表示する。
従って、「第1表示部R6の停止表示結果、第2表示部R7の停止表示結果」=「1、1」の場合は、成立ゲームとその後2ゲーム(計3ゲーム)のみフラグが有効となり、「1、0」或いは「0、1」の場合は、成立ゲームと次回ゲームのみ(計2ゲーム)フラグが有効となり、「0、0」の場合は、成立ゲーム(計1ゲーム)のみフラグが有効となる。
従って「0、0」の場合には、フラグ成立ゲームで入賞を成立できなければ当該入賞は無効となる。
また、「1、1」の場合は、計3ゲーム有効なので、第3リール20cの目押しを、3種類のボーナス図柄を順に狙って目押しを行うことにより、そのうち何れかのゲームで必ず入賞を成立させることができる。
【0099】
第3の実施の形態によれば、当選状態が無効となるまでに実行可能なゲーム数を補助ゲームの結果に応じて変更するので、従来にない斬新な遊技内容になり、時には、無効となるまでのゲーム数が少なく、遊技者にハラハラ感を与えて停止操作を行わせることもできるし、時には無効となるまでのゲーム数が多く、遊技者に余裕を持たせて停止操作を行わせることもでき、興趣を向上させることができる。
【0100】
なお、本発明はこの実施の形態のパチスロ遊技機100に限られるものではなく、例えば、その他のパチスロ遊技機、コインではなく遊技球を用いて遊技を行うパチスロ遊技機、パチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの弾球遊技機等にも適用可能である。
加えて、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0101】
本願は、分割出願(いわゆる4世代分割出願)である。出願人、特許庁、第三者の便宜のために、分割の基礎となる出願(3世代分割出願及び2世代分割出願)の出願当初の請求の範囲を記載する。
【0102】
[3世代分割出願の出願当初の課題]
しかしながら、上記特許文献1に記載されたようなスロットマシンにおいては、遊技者のストップボタンの停止操作があまりにも遅い場合には、ゲームがテンポよく進行しないという問題がある。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、ゲームがテンポよく進行するように遊技者に可変表示の停止操作を促すことが可能なスロットマシンを提供することを目的とする。
【0103】
[3世代分割出願の出願当初の特許請求の範囲]
[請求項1]
複数種類の図柄を可変表示可能な複数の可変表示手段と、該可変表示を伴うゲームの実行毎に入賞に当選か否かを抽選する抽選手段と、を備え、前記抽選手段により複数種の特別入賞のうちの何れかが当選となっている場合において、遊技者による各可変表示手段の可変表示の停止操作により、当該当選となっている特別入賞に対応した特別の図柄組合せ態様が導出表示された場合に、特別入賞が成立して特別の遊技価値を遊技者に付与するように構成されたスロットマシンにおいて、
前記複数の可変表示手段の各々を遊技者の操作に応じて個別に停止操作することが可能な複数の停止操作手段と、
前記ゲームの開始から前記停止操作手段の停止操作が所定期間行われていないことに基づき、当該停止操作手段の停止操作を促す報知を行う停止操作催促手段と、を備えたことを特徴とするスロットマシン。
[請求項2]
前記抽選手段による抽選結果が何れかの特別入賞の当選となった場合に、特別入賞に当選したことを報知することが可能な当選報知手段を備え、
前記停止操作催促手段は、少なくとも前記特別入賞に当選している場合に前記停止操作を促す報知を行うことを特徴とする請求項1に記載のスロットマシン。
[請求項3]
遊技者の賭け操作に基づき前記ゲームの結果を導出表示する複数の有効ラインを有効化する有効ライン設定手段を備え、
前記当選報知手段は、前記ゲームの結果を導出表示する複数の有効ラインの全てが有効化されていることに基づき特別入賞に当選したことを報知することを特徴とする請求項2に記載のスロットマシン。
[請求項4]
前記特別入賞に当選したゲームの実行中に前記可変表示手段とは別個に設けられた演出表示手段に所定の補助演出を表示することが可能な補助演出実行手段と、
前記補助演出実行手段による補助演出の結果が導出されるまでの間、前記停止操作手段の停止操作を無効とすることが可能な停止操作無効化手段と、を備え、
前記補助演出実行手段は、最後の停止操作となる停止操作手段よりも先に停止操作される停止操作手段の停止操作に基づき補助演出の結果を導出するよう構成され、
前記停止操作無効化手段は、前記先に停止操作される停止操作手段の停止操作から前記補助演出の結果が導出されるまでの間において、その後に停止操作される停止操作手段の停止操作を無効とすることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のスロットマシン。
【0104】
[3世代分割出願の出願当初の発明の効果]
本発明によれば、内部抽選に当選した上で遊技者によるリール停止操作のタイミングが合ったときに限り所定の入賞結果態様を形成することができるスロットマシンにおいて、遊技者による可変表示の停止操作を促すことができ、ゲームがテンポよく進行するようになる。
【0105】
[2世代分割出願の出願当初の特許請求の範囲]
[請求項1]
複数種類の図柄を可変表示可能な複数の可変表示手段と、該可変表示を伴うゲームの実行毎に入賞に当選か否かを抽選する抽選手段と、を備え、前記抽選手段により複数種の特別入賞のうちの何れかが当選となっている場合において、遊技者による各可変表示手段の可変表示の停止操作により、当該当選となっている特別入賞に対応した特別の図柄組合せ態様が導出表示された場合に、特別入賞が成立して特別の遊技価値を遊技者に付与するように構成されたスロットマシンにおいて、
前記抽選手段による抽選結果が所定の特別入賞の当選となった場合に、当該当選となった特別入賞の報知に関する制御を行う報知制御手段を備え、
前記報知制御手段は、
前記ゲームの実行中に補助ゲームを実行するとともに、複数種の特別入賞のうちの何れかが当選となった場合の所定の確率で該補助ゲームの結果を予め定められた特定結果で導出する補助ゲーム実行手段と、
前記補助ゲームの結果が前記特定結果となった場合に、当選となった特別入賞の種類を報知する入賞成立情報報知手段と、
を備え、
前記補助ゲームの結果が導出されるまでの間、前記可変表示の停止操作を無効にする停止操作無効化手段を備えたことを特徴とするスロットマシン。
[請求項2]
前記補助ゲーム実行手段は、前記抽選手段による乱数の抽出結果に基づき、前記補助ゲームの結果を特定結果で導出するか否かを決定することを特徴とする請求項1に記載のスロットマシン。
[請求項3]
前記複数の可変表示手段の各々を遊技者の操作に応じて個別に停止操作可能な停止操作手段を備え、
前記停止操作無効化手段は、前記停止操作手段のうち最後に停止操作される可変表示の停止操作を無効にすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスロットマシン。
[請求項4]
前記補助ゲームの結果に基づいて、リプレイ入賞の当選確率を通常よりも高い高確率で制御する確率変更手段を備えたことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のスロットマシン。
【符号の説明】
【0106】
20a 第1リール(可変表示手段)
20b 第2リール(可変表示手段)
20c 第3リール(可変表示手段;特に所定の可変表示手段)
50 遊技制御装置(抽選手段、当選状態無効化手段、報知制御手段、補助ゲーム実行手
段、引込停止制御手段、確率変更手段、当選状態無効化ゲーム数変更手段)
700 演出制御装置(報知制御手段、補助ゲーム実行手段、確率変更手段、当選状態無
効化ゲーム数変更手段)
710 表示制御装置(報知制御手段、補助ゲーム実行手段、入賞成立情報報知手段、確
率変更手段、当選状態無効化ゲーム数変更手段)
4a 演出表示装置(補助ゲーム実行手段;演出表示手段)
14a 第1リールストップボタン(停止操作手段)
14b 第2リールストップボタン(停止操作手段)
14c 第3リールストップボタン(停止操作手段)
100 パチスロ遊技機(スロットマシン)
【技術分野】
【0001】
本発明は、スロットマシンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、複数種類の図柄を外周面に表示したリールを例えば3個備え、これらのリールを回転させることで複数種類の図柄を可変表示させる可変表示ゲーム(ゲーム)を行い、この可変表示ゲームの結果、停止した図柄が予め設定された有効ライン上において所定の図柄組合せ態様となって入賞結果態様を導出することに関連して所定の価値を遊技者に付与するようにしたスロットマシンが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このようなスロットマシンにおいては、遊技者による所定数(メダルの場合、通常1〜3枚)の遊技媒体(メダル或いは遊技球)の投入操作、あるいはクレジットがある場合の賭けボタン操作(ベット操作)に基づく賭数の入力後、スタートレバーを操作することにより前記リールを回転させて図柄を可変表示させ、遊技者が各リールに対応して各々備えられたリールストップボタンを操作することにより各リールの回転を順次停止させて図柄組合せ態様(停止結果態様)が成立される。そして、リールが停止した際に、前記賭数の入力に応じて有効化された有効ライン上に形成された図柄組合せ態様が、予め定められた所定の図柄組合せ態様(入賞結果態様)となった場合に入賞が成立し、入賞種類に対応した数の遊技媒体が遊技者に付与される。ここで、遊技者が遊技を開始するために遊技媒体を投入することおよび予めスロットマシンに預け入れた(クレジットした)遊技媒体の記憶数(クレジット数)から賭けボタン操作に応じてクレジット数を減算することに基づく賭数の入力を総称してベットという。
【0004】
そして、通常、パチスロ遊技機には、ゲームの実行に関連して各種入賞に当選するか否かの抽選を、(例えば、図柄の停止操作前に)予め行う機能(内部抽選機能)が備えられており、この内部抽選に当選した場合に限り、所定の図柄が有効ライン上に停止して入賞結果態様を形成することを許可され、極力入賞を成立できるようにリール制御が行われる。なお、内部抽選に当選することを「入賞フラグが成立する」ともいう。
一方、内部抽選に当選しなかった場合(入賞フラグ不成立の場合)は、遊技者がいかなるタイミングでリールの停止操作を行っても、所定の図柄が有効ライン上に停止して入賞結果態様を形成しないようにリール制御が行われる。
したがって、いつでもリール停止操作のタイミングが合えば入賞結果態様を形成することができるというものではなく、前記内部抽選に当選した上でリール停止操作のタイミングが合ったときに限り所定の入賞結果態様を形成することができるようになっている。このように、内部抽選結果に基づいてリールの停止制御を行うことにより、内部抽選の結果通りに遊技結果を制御することがある程度可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−54612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載されたようなスロットマシンにおいては、所定の入賞に当選したゲームにおいて、遊技者にとって有利となる停止操作の順序を報知するようなものではなかった。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、所定の入賞に当選したゲームの実行中に、遊技者にとって有利となる停止操作の順序を報知することが可能なスロットマシンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、
請求項1に記載の発明は、表示窓部において複数種類の図柄を可変表示させることが可能な複数の可変表示手段と、該可変表示を伴うゲームの実行毎に入賞に当選か否かを抽選する抽選手段と、を備え、
前記ゲームの停止表示結果に基づいて遊技者に特別の遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能なスロットマシンにおいて、
前記複数の可変表示手段は、前記複数種類の図柄が互いに異なる配列となるように設定されてなり、
前記複数の可変表示手段の各々を遊技者の操作に応じて個別に停止表示させることが可能な複数の停止操作手段と、
前記抽選手段により所定の入賞が当選したゲームにおいて、遊技者にとって有利となる前記停止操作手段の操作順序を報知することが可能な操作順序報知手段と、を備え、
前記操作順序報知手段は、遊技者によって最初の停止操作が行われるよりも以前に、前記操作順序を示す情報を表示することを特徴としている。
【0008】
ここで、可変表示手段は、例えば、周囲に複数種類の図柄が表記されたリールからなり、このリールを軸周りに回転させることで可変表示を行うものであることが挙げられるが、これに限らず、例えば液晶表示装置やブラウン管式の表示装置等からなり、この表示内容を変化させることで可変表示を行うものであっても良い。
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、複数の可変表示手段の各々を遊技者の操作に応じて個別に停止操作することが可能な複数の停止操作手段と、抽選手段により所定の入賞が当選したゲームにおいて、遊技者にとって有利となる停止操作手段の操作順序を報知することが可能な操作順序報知手段と、を備えたので、遊技者によって最初の停止操作が行われるよりも以前に、操作順序を示す情報を表示することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のスロットマシンにおいて、
前記入賞には、その成立により前記特別遊技状態を発生可能とする特別入賞が含まれ、
前記抽選手段の抽選結果に関連した演出表示を行うことが可能な演出表示手段を備え、
前記操作順序報知手段は、前記特別入賞に当選したゲームにおいて前記特別遊技状態を発生させるために遊技者にとって有利となる前記操作順序を示す情報を前記演出表示手段に表示することを特徴としている。
【0011】
ここで、演出表示手段は、例えば、リール、液晶表示装置、多数のLEDにより表示部が構成されるドットLED表示装置、有機ELディスプレイ等の表示装置により構成することが挙げられる。また、演出表示とは、例えば、特別入賞に当選したこと(特別入賞の入賞フラグが成立したこと)の報知表示や、所定の小役入賞に当選した(所定の小役入賞フラグが成立した)ゲームにおける停止操作前に該当選した旨を報知する事前報知表示(所謂小役ナビ表示)や、キャラクタ等を登場させ所定の入賞の当選/不当選(所定の入賞フラグの成立/不成立)に応じたキャラクタの動作表示などであることが挙げられる。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、入賞には、その成立により前記特別遊技状態を発生可能とする特別入賞が含まれ、抽選手段の抽選結果に関連した演出表示を行うことが可能な演出表示手段を備えるので、特別遊技状態を発生させるために遊技者にとって有利となる操作順序を示す情報を演出表示手段に表示することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のスロットマシンにおいて、
前記操作順序報知手段は、前記所定の入賞に当選したゲームの開始から前記停止操作手段の操作が有効となるまでの間に前記操作順序を報知することを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、所定の入賞に当選したゲームの開始から停止操作手段の操作が有効となるまでの間に操作順序を報知するので、遊技者にとって有利となる停止操作の順序を報知することができる。
【0014】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3の何れか一項に記載のスロットマシンにおいて、
前記停止操作時に前記抽選手段による抽選結果に対応した図柄組合せ態様を形成し得る図柄を所定範囲内で有効ライン上に引き込み制御することが可能な引込制御手段を備え、
前記複数の可変表示手段は、少なくとも特定の可変表示手段が前記停止操作のタイミングに拘らず前記所定の入賞に対応する図柄が前記有効ライン上に引き込まれる図柄配列とされ、
前記操作順序報知手段は、前記特定の可変表示手段に対応する前記停止操作手段から停止操作させる操作順序を報知することを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、停止操作時に抽選結果に対応した図柄組合せ態様を形成し得る図柄を所定範囲内で有効ライン上に引き込み制御することが可能な引込制御手段を備え、複数の可変表示手段は、少なくとも特定の可変表示手段が停止操作のタイミングに拘らず所定の入賞に対応する図柄が有効ライン上に引き込まれる図柄配列とされるので、特定の可変表示手段に対応する停止操作手段から停止操作させる操作順序を報知することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、所定の入賞に当選したゲームの実行中に、遊技者にとって有利となる停止操作の順序を報知することが可能なスロットマシンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係るスロットマシンの好適な一例としてのパチスロ遊技機を示す正面図である。
【図2】パチスロ遊技機の主要な制御ブロック図である。
【図3】各リール(第1、第2、第3リール)における図柄の配置を示す図である。
【図4】入賞種類と図柄組合せ態様と入賞内容(払出数等)との対応を示す図である。
【図5】第1の実施の形態における補助ゲームの実行態様を示す一連の図であり、特に、補助ゲームの開始直前の状態を示す。
【図6】第1の実施の形態における補助ゲームの実行態様を示す一連の図であり、特に、補助ゲームの開始直後の状態を示す。
【図7】第1の実施の形態における補助ゲームの実行態様を示す一連の図であり、特に、補助ゲームの初期段階が終了した状態を示す。
【図8】第1の実施の形態における補助ゲームの実行態様を示す一連の図であり、特に、補助ゲームの後期段階が終了して特定結果となった状態を示す。
【図9】第1の実施の形態における補助ゲームの実行態様を示す一連の図であり、特に、補助ゲームが特定結果となった後、抽選手段により当選となった入賞を成立させるために必要な情報を表示により報知している状態を示す。
【図10】ボーナスフラグ無効化処理を示すフローチャートである。
【図11】補助ゲーム処理を示すフローチャートである。
【図12】確率変更処理を示すフローチャートである。
【図13】第2の実施の形態における補助ゲームの実行態様を示す一連の図であり、特に、補助ゲームの開始直前の状態を示す。
【図14】第2の実施の形態における補助ゲームの実行態様を示す一連の図であり、特に、補助ゲームの開始直後の状態を示す。
【図15】第2の実施の形態における補助ゲームの実行態様を示す一連の図であり、特に、補助ゲームの初期段階が終了した状態を示す。
【図16】第2の実施の形態における補助ゲームの実行態様を示す一連の図であり、特に、補助ゲームの中期段階が終了した状態を示す。
【図17】第2の実施の形態における補助ゲームの実行態様を示す一連の図であり、特に、補助ゲームの後期段階が終了して特定結果となった状態を示す。
【図18】第2の実施の形態における補助ゲームの実行態様を示す一連の図であり、特に、補助ゲームが特定結果となった後、抽選手段により当選となった入賞を成立させるために必要な情報を表示により報知している状態を示す。
【図19】第3の実施の形態における補助ゲームの実行態様を示す一連の図であり、このうち(a)は補助ゲームの開始直前の状態を、(b)は補助ゲームの初期段階が終了した状態を、(c)は補助ゲームの後期段階が終了した状態を、それぞれ示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
本実施の形態は、本発明に係るスロットマシンの適例としてのパチスロ遊技機について説明を行うものである。
〔第1の実施の形態〕
図1のパチスロ遊技機100は、前面が開放した箱形の機枠(図示略)の内部に各種の機器が設けられるとともに、この機枠の前面に、前扉2が、片開き形式に開閉可能に設けられることで概略構成されている。
【0018】
前扉2の前面の上部中央には、後方を透視可能な(例えば透明の)図柄表示窓5が形成され、この図柄表示窓5の奥には、それぞれ独立に回転可能な複数(例えば、3つ)のリール(可変表示手段)、即ち、第1リール20a、第2リール20b、および、第3リール20cが配されている。
これらリール20a〜20cは、例えば各々略円筒状をなし、各々の周囲には、例えば、図3に示すように、複数種類の図柄が一定間隔に配置されることで構成された図柄列(例えば、配列番号1番から21番までの都合21コマ分の図柄列)が表記されている。なお、図3には、各リール20a〜20cに表記された図柄列を平面的に展開した状態を示す。
そして、各リール20a〜20cは、図1に示すように、各々の図柄列中の図柄のうち、連続する所定数(例えば、3つ)の図柄が図柄表示窓5を介して視認可能となるように配置されていて、図柄の可変表示を行う可変表示部20を構成している。
【0019】
また、図柄の種類は、例えば、図3に示すように、「7(白抜き)」(例えば、第1リール20aの配列番号21番等)、「7(塗りつぶし)」(例えば、第3リール20cの配列番号14番等)、「7(網掛け)」(例えば、第3リール20cの配列番号7番等)、「BAR」(例えば、第1リール20cの配列番号20番等)、「王冠」(例えば、第1リール20aの配列番号19番等)、「スイカ」(例えば、第1リール20aの配列番号17番等)、「チェリー」(例えば、第1リールの配列番号16番等)および「リプレイ(再ゲーム)」(例えば、第1リール20aの配列番号18番等)およびの都合8種類となっている。
なお、このうち、「7(白抜き)」、「7(塗りつぶし)」、「7(網掛け)」および「BAR」は、後述するように、ボーナス入賞(ビッグボーナス入賞或いはレギュラーボーナス入賞)の入賞結果態様を構成可能な図柄であるため、これらの図柄を総称してボーナス図柄ともいう。
【0020】
また、パチスロ遊技機100は、第1リール20aを回転駆動させる第1リール用モータ611と、第2リール20bを回転駆動させる第2リール用モータ612と、第3リール20cを回転駆動させる第3リール用モータ613と、備えている(図2)。
各モータ611〜613は、それぞれステッピングモータ等から構成され、各々、後述する遊技制御装置50の制御下で作動し、対応するリール20a〜20cをそれぞれ独立に、軸周りに回転駆動ならびに回転停止させることが可能となっている。
そして、各モータ611〜613が、対応するリール20a〜20cを各々独立に回転駆動させることで、複数種類の図柄を図柄表示窓5奥にて、例えば上から下へと循環するよう高速で移動させる(図柄を可変表示させる)ようになっている。
さらに、可変表示の開始後、(後述するリールストップボタン14a,14b,14cの停止操作に基づき)各モータ611〜613によりリール20a〜20cの全てを停止させることで、上下に3列、横に3列で、都合9つの図柄を可変表示部20にて停止状態で表示する停止表示を行うようになっている。
【0021】
ここで、可変表示部20には、複数の有効ラインが設定されている。
即ち、例えば、可変表示部20における各リール20a〜20c中段の図柄を横切る有効ライン(中段横ライン)、可変表示部20における各リール20a〜20c上段の図柄を横切る有効ライン(上段横ライン)、可変表示部20における各リール20a〜20c下段の図柄を横切る有効ライン(下段横ライン)、可変表示部20において第1リール20a下段−第2リール20b中段−第3リール20c上段にかけて各リールを斜めに横切る有効ライン(右上がりの斜めライン)、及び、可変表示部20において第1リール20a上段−第2リール20b中段−第3リール20c下段にかけて各リールを斜めに横切る有効ライン(右下がりの斜めライン)の都合5つの有効ラインが設定されている。
なお、後述するように、ベット数に応じて所定数の有効ラインが有効化されるようになっているが、この有効化された有効ライン上に、複数種類設定された入賞のうち何れかに対応する図柄組合せ態様で図柄が停止表示することにより、入賞結果態様が成立し、各入賞結果態様に対応した所定数のメダル(所定の価値)の払い出し(付与)等を行うようになっている。なお、以下では、「有効化された有効ライン」を単に「有効ライン」ということがある。
【0022】
さらに、前扉2前面において、図柄表示窓5の下方片側には、1ゲームを開始するスタート操作を行うためのスタートレバー13が設けられている。
さらに、前扉2前面において、図柄表示窓5の下方には、第1リール20a、第2リール20b、および、第3リール20cとそれぞれ1対1で対応付けられ、対応するリール20a〜20cの回転をそれぞれ停止させて図柄を停止表示させるためのストップボタン、即ち、第1リールストップボタン14a、第2リールストップボタン14b、および、第3リールストップボタン14cが設けられている。
なお、これらリールストップボタン14a〜14cは、例えば、色付きの半透明の樹脂などから構成されている。そして、これらリールストップボタン14a〜14cの奥には、該リールストップボタン14a〜14cの操作により各リール20a〜20cを停止可能な状態であることを、点灯により報知するためのストップボタンランプ140(図2)がそれぞれ設けられている。
【0023】
また、前扉2の前面には、他に、以下の構成要素が配されている。
先ず、演出表示部(演出表示手段)4は、その奥に配された演出表示装置4aの表示状態の変化により抽選結果に関連する演出表示(後述)および補助ゲーム(後述)を行うものである。ベット数表示部31は、その奥に配されたベット数表示器31a(図2)の点灯状態によりメダルのベット数を表示するものである。GAME OVERランプ部33は、ビッグボーナスが終了したことをその奥に配されたランプ(遊技状態表示器650(図2)の一部)の点灯によって報知するものである。WAITランプ部34の奥にはランプ(遊技状態表示器650(図2)の一部)が配されており、このランプが、スタートレバー13が操作されてから全てのリール20a〜20cが回転開始するまでの期間に点灯することで、該期間中であることを報知するようになっている。REPLAYランプ部3
5は、リプレイ入賞の入賞結果態様が成立して次回遊技がリプレイになったことをその奥に配されたランプ(遊技状態表示器650(図2)の一部)の点灯によって報知するものである。INSERT MEDALSランプ部36は、遊技が行われておらず、しかもベット或いはクレジットとしてメダルを受け容れ可能な状態のときに、その奥に配されたランプ(遊技状態表示器650(図2)の一部)が点滅を繰り返すことで、メダルの投入を促すためのものである。
【0024】
また、メダル投入口6は、メダルを投入してベットする(賭けを行う)ためのものである。クレジット数表示部7は、その奥に配された、例えば、7セグメントのLEDからなるクレジット数表示器7a(図2)の点灯状態により、メダルのクレジット数を表示するものである。払出数表示部8は、その奥に配された、例えば、7セグメントのLEDからなる払出数表示器8a(図2)の点灯状態により、メダルの払い出し数を表示するものである。
さらに、前扉2の前面には、クレジットされたメダルのうち限度数(例えば、3枚)のメダルのベット(賭け)を一度の操作で行うためのマックスベットボタン9、クレジットされたメダルを、操作を一度行う毎に1枚ずつベットするための1ベットボタン10、奥に配された遊技進行表示器11a(図2;例えば7セグメントのLEDからなる)の点灯状態によりボーナスゲームの進行に関する表示を行う遊技進行表示部11、メダルのクレジット状態/非クレジット状態を選択するためのクレジット選択ボタン12、前扉2を開くための鍵が差し込まれる鍵穴15、装飾のために点灯或いは点滅する装飾表示部661、662、663、前扉2の下部領域を構成する飾り板部16等が設けられ、さらに、前扉2の前面の最下部には灰皿17及びメダルを貯留するための受皿18が配設されている。
【0025】
さらに、パチスロ遊技機100は、その機枠の内部に、図2に示すように、スピーカ等の音出力部60と、入賞結果態様の成立に基づきメダルを払い出すメダル払出部80(例えばホッパー)を備えている。
【0026】
加えて、パチスロ遊技機100は、図2に示すように、遊技を統括的に制御する遊技制御装置50と、この遊技制御装置50の制御下で遊技の演出に関する制御を統括的に行う演出制御装置700と、この演出制御装置700の制御下で演出表示装置4aの制御を行う表示制御装置710と、演出制御装置700の制御下で音出力部60の制御を行う音制御装置720と、演出制御装置700の制御下でLED並びにランプの制御を行うLEDランプ制御装置730と、を備えて、制御系を構成している。また、この制御系の構成要素も、それぞれ機枠の内部に配されている。
【0027】
このうち、遊技制御装置50は、CPU(Central Processing Unit)51、ROM(Read only memory)52、RAM(Random Access memory)53、I/F(Interface)54等を備えて構成されている。
【0028】
このうちCPU51は、制御部、演算部を備え、各種演算制御を行う他、当該遊技制御装置50に設けられた乱数発生器(図示略)により発生(生成)および出力される乱数を内部抽選用の乱数として用いて内部抽選を行う(入賞に当選か否かを抽選する)。なお、上記乱数発生器の代わりに、CPU51自体が、内部抽選用の乱数を生成する処理を行うようにしても良い。
ROM52には、各種処理を実行するための制御プログラムや制御データが書き込まれている他、内部抽選用の判定値などが書き込まれている。
RAM53は、CPU51で生成される内部抽選用の乱数の記憶領域、各種データ(例えば、メダルのクレジット数のデータ、メダルのベット数のデータ、各種入賞フラグ(後述)の状態のデータ、および、入賞結果態様が成立した入賞に基づく払い出しに係るデータなど)を一時的に記憶する記憶領域、ならびに、CPU51の作業領域を備えている。
【0029】
I/F54は、図示しないローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、投入メダル検出センサ6a、スタートレバースイッチ13a、第1リールストップスイッチ14d、第2リールストップスイッチ14e、第3リールストップスイッチ14f、第1リール位置検出センサ601、第2リール位置検出センサ602、第3リール位置検出センサ603、1ベットスイッチ10a、マックスベットスイッチ9a、クレジット選択スイッチ12a、払い出しメダル検出センサ640、確率設定装置630、リセットスイッチ15a、前扉開放スイッチ670から出力される各種の信号をCPU51に対して出力している。
【0030】
ここで、投入メダル検出センサ6aは、メダル投入口6より投入されるメダル数を検出するためのセンサである。スタートレバースイッチ13aは、スタートレバー13が操作されたことを検出するためのスイッチである。第1リールストップスイッチ14dは第1リールストップボタン14aが操作されたことを、第2リールストップスイッチ14eは第2リールストップボタン14bが操作されたことを、第3リールストップスイッチ14fは第3リールストップボタン14cが操作されたことを、それぞれ検出するためのスイッチである。第1リール位置検出センサ601は第1リール20aの回転位相を、第2リール位置検出センサ602は第2リール20bの回転位相を、第3リール位置検出センサ603は第3リール20cの回転位相を、それぞれ検出するためのセンサである。1ベットスイッチ10aは1ベットボタンが操作されたことを、マックスベットスイッチ9aはマックスベットボタン9が操作されたことを、それぞれ検出するためのスイッチである。クレジット選択スイッチ12aは、クレジット選択ボタン12が操作されたことを検出するためのスイッチである。払い出しメダル検出センサ640は、メダル払出部80により受皿18に払い出されるメダル数を検出するためのセンサである。確率設定装置630は、操作に基づき、当該パチスロ遊技機100における各ゲーム毎の入賞確率を複数段階(例えば6段階)の何れかに設定するための装置である。リセットスイッチ15aは、鍵穴15に差し込まれた鍵が回動されたことを検出し、この検出に基づきパチスロ遊技機100をリセットするためのスイッチである。なお、リセットスイッチ15aが検出信号を遊技制御装置50に出力することに基づき、例えば、当該パチスロ遊技機100のエラー状態が解除される。また、前扉開放スイッチ670は、前扉2の開放状態を検出するためのスイッチである。
【0031】
また、I/F54は、CPU51から入力される制御信号を、図示しない出力ポート及びドライバーを介して、演出制御装置700、メダル払出部80、第1リール用モータ611、第2リール用モータ612、第3リール用モータ613、外部信号出力部620、および、ストップボタンランプ140などに出力している。
なお、外部信号出力部620は、遊技制御装置50からパチスロ遊技機100の外部に対し出力される外部信号を中継するものである。
【0032】
また、演出制御装置700は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read only memory)、RAM(Random Access memory)等を備えて構成され、遊技制御装置50の制御下で或いは独自の制御により表示制御装置710、音制御装置720およびLEDランプ制御装置730に制御信号を出力している。
【0033】
さらに、表示制御装置710は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read only memory)、RAM(Random Access memory)等を備えて構成され、演出制御装置700の制御下で或いは独自の制御により演出表示装置4aに制御信号を出力している。
【0034】
また、音制御装置720は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read only memory)、RAM(Random Access memory)等を備えて構成され、演出制御装置700の制御下で或いは独自の制御により音出力部60に制御信号を出力している。
【0035】
加えて、LEDランプ制御装置730は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read only memory)、RAM(Random Access memory)等を備えて構成され、演出制御装置700の制御下で或いは独自の制御により、遊技進行表示器11a、ベット数表示器31a、クレジット数表示器7a、払出数表示器8a、遊技状態表示器650および装飾表示器660等のLED或いはランプに制御信号を出力している。
なお、装飾表示器660は、装飾表示部661〜663の奥に設けられたランプ等の発光部材である。
【0036】
次に、メダルのベット等に関する処理について説明する。
先ず、クレジット選択ボタン12により「非クレジット状態」を選択している場合にメダル投入口6よりメダルを投入すると、この投入されたメダルを投入メダル検出センサ6aが検出して該検出信号を遊技制御装置50に入力する。
すると、遊技制御装置50は、この検出信号に基づいて、メダルのベット数の記憶を加算するとともに、そのベット数をベット数表示部31に表示する。
ただし、ベット数には、所定の上限値(例えば、3枚)が設定されているため、上限値を超えるメダルを投入した場合には、超えた分のメダルについてはベット数に加算せずに受皿18へと返却するようになっている。
【0037】
他方、クレジット選択ボタン12により「クレジット状態」を選択している場合にメダル投入口6よりメダルを投入すると、このメダルをメダル検出センサ6aが検出して該検出信号を遊技制御装置50に入力する。
この場合も同様に、遊技制御装置50は、メダルの検出信号に基づいてメダルのベット数の記憶を加算するとともに、そのベット数をベット数表示部31に表示する。
さらに、ベット数の上限値(3枚)を超えるメダルを投入した場合には、超えた分のメダルについてはベット数に加算せずに、メダルのクレジット数の記憶を1ずつ加算するとともに、その加算結果をクレジット数としてクレジット数表示部7に表示する。
ただし、クレジット数には、所定の上限値(例えば、50枚)が設定されており、上限値を超えるメダルを投入した場合には、超えた分のメダルをクレジット数に加算せずに受皿18へと返却するようになっている。
さらに、メダルのクレジットがある状態で、1ベットボタン10又はマックスベットボタン9を操作すると、操作に応じた数のメダルをベットするとともに、クレジット数の記憶をベット数分減算するようになっている。
【0038】
なお、「非クレジット状態」のときに入賞に基づきメダルを払い出す場合には、メダルの全数を受皿18へと払い出すようになっている一方で、「クレジット状態」のときに入賞に基づきメダルを払い出す場合には、クレジット数が所定の上限値(例えば、50枚)に達するまではメダルを受皿18へは払い出さずにクレジット数に加算し、該上限値を超えた分のメダルはクレジット数に加算せずに受皿18に払い出すようになっている。
【0039】
また、メダルのベット数(賭け数)に応じて有効化される有効ライン数が変化するようになっている。
即ち、例えば、ベット数が1(1枚ベット)の場合には、1つの有効ライン(例えば、中段横ライン)だけを有効化し、ベット数が2(2枚ベット)の場合には、3つの有効ライン(例えば、上、中、下段の横ライン)を有効化し、ベット数が3(3枚ベット)の場合には、全ての有効ラインを有効化するように設定されている。
そして、ベット数に応じて有効化した有効ライン上で入賞に対応する所定の入賞結果態様が成立した場合のみ、メダルの払い出しを行う。逆に、この有効化した有効ライン以外の有効ラインで入賞結果態様が成立しても、入賞に対応したメダルの払い出しは行わない。
【0040】
パチスロ遊技機100は、以上のように構成されていて、遊技制御装置50等の制御系により、以下に説明する遊技制御を行うようになっている。
【0041】
先ず、ゲームを開始するには、メダル投入口6よりメダルを投入することによりベットを行った状態で、或いは、マックスベットボタン9又は1ベットボタン10の操作によりベットを行った状態で、或いは、前回の遊技でリプレイ入賞の入賞結果態様(リプレイ入賞結果態様)が成立している場合にはベットを行わずに、スタートレバー13を操作する。
【0042】
すると、スタートレバー13の操作をスタートレバースイッチ13aが検出し、この検出信号が遊技制御装置50のCPU51に入力される。この入力に基づき、遊技制御装置50のCPU51では、内部抽選用の乱数を抽出し、該抽出した乱数と、予めROM52に記憶されている判定値との比較により内部抽選を行う。
ここで、内部抽選を行うタイミングは、スタートレバー13の操作時(開始操作時)であっても良いし、或いは、可変表示の開始時であっても良いし、可変表示の実行に関連したその他のタイミングであっても良い。つまり、遊技者による開始操作に関連して入賞に当選か否かを抽選するのであればよい。
このように、遊技制御装置50は、可変表示を伴うゲームの実行毎に入賞に当選か否かを抽選する抽選手段として機能する。
さらに、この内部抽選により、入賞(例えば、小役入賞、ビッグボーナス入賞、レギュラーボーナス入賞、リプレイ入賞の何れか(本実施の形態の場合、後述のように、ビッグボーナス入賞、ならびに、レギュラーボーナス入賞は、それぞれ複数種類に設定されている))に当選か否かを抽選し、この抽選結果が当選であることを条件に該当選した入賞に対応する入賞フラグ(例えば、小役入賞フラグ、ビッグボーナス入賞フラグ、レギュラーボーナス入賞フラグ、リプレイ入賞フラグの何れか(本実施の形態の場合、後述のように、ビッグボーナス入賞、ならびに、レギュラーボーナス入賞の入賞フラグは、それぞれ複数種類に設定されている))を発生させ(成立させ)、該入賞フラグが成立したことを示すデータを、RAM53に一時的に記憶する。
【0043】
一方で、CPU51は、スタートレバースイッチ13aによる検出信号の入力に基づき、第1〜第3リール用モータ611〜613に対して各リール20a〜20cの回転開始を指示する制御信号を送る(各リール20a〜20cを回転開始させる制御を行う)。これにより、図柄の可変表示を行う状態となる。
このように図柄の可変表示を開始した後、各リールストップボタン14a〜14cの操作による各リール20a〜20cの停止操作が可能な状態となると、CPU51は各ストップボタンランプ140に点灯を指示する制御信号を送る(各ストップボタンランプ140を点灯させる処理を行う)。この処理によりストップボタンランプ140を点灯させることで、各リールストップボタン14a〜14cの操作により各リール20a〜20cを停止可能な状態となったことを報知する。
このように、各リール20a〜20cの停止操作が可能となった状態で、各リールストップボタン14a〜14cを個別に順次操作すると、各リールストップスイッチ14d〜14fからの操作信号がそれぞれCPU51に入力される。
すると、CPU51では、操作信号の入力タイミングと各入賞フラグの成立状態に基づいて、各リール20a〜20cの停止位置を決定し、この決定に基づき、各リール用モータ611〜613に対して各リール20a〜20cの回転停止を指示する制御信号を出力する。
【0044】
例えば、何れかの入賞フラグが成立している場合には、その入賞フラグに対応する図柄が優先的に有効ライン上に停止表示するように、図柄の引込停止制御を行うようになっている。ここで、遊技制御装置50は、引込停止制御手段として機能する。
図柄の引込停止制御とは、停止操作のタイミングが、所定の範囲内で早めにズレた場合には、リールストップボタン14a〜14cの操作に基づき即時にリール20a〜20cを停止させるのではなく、該停止のタイミングを若干遅らせることにより、該有効ライン上に入賞フラグと対応する図柄を優先的に停止させる制御のことである。
つまり、この制御の際、停止操作を行ってから該停止操作のタイミングに対して若干遅らせて図柄の可変表示を停止させることで、停止操作の時点では、まだ有効ライン上に到達していなかった図柄を、該有効ライン上に到達させて停止表示させることになる。
ただし、引込停止制御が可能な図柄のコマ数(所定のコマ数範囲)には制限があるため(例えば、+4コマ以内)、引込停止制御により有効ライン上に停止可能な図柄は、リールストップボタン14a〜14cの操作に基づき引込停止制御を行わずに該有効ライン上に停止可能な図柄と、それに続く所定コマ数(例えば、4コマ)の図柄となる。
ここで、引込停止制御を行わずに有効ライン上に停止可能な図柄とは、原則として、リールストップボタン14a〜14cの操作時に該ライン上に位置する図柄であるが、制御上、該図柄を該ライン上に即時停止させることができないタイミングでリールストップボタン14a〜14cが操作された場合には、その次の図柄となる。
このように、パチスロ遊技機100は、抽選手段により所定の入賞に当選した場合に、各リール20a〜20cにおける可変表示の停止操作が行われた際に、当該入賞に対応する図柄組合せ態様を形成し得る図柄が、リール20a〜20cでの図柄配列において所定のコマ数(例えば4コマ)範囲内で有効ラインに到達する前の位置にあっても、当該図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる引込停止制御手段(遊技制御装置50)を備える。
【0045】
他方、入賞フラグが何も成立していない場合には、入賞と対応する図柄組合せ態様が導出されてしまうことを防止する制御を行うようになっている。
即ち、具体的には、例えば、第1リール20aだけで入賞結果態様を構成してしまう「チェリー」が有効ライン上に位置するタイミングで第1リールストップボタン14aを操作した場合には、「チェリー」が該有効ラインから外れるまで第1リール20aを回転させた後に停止させる制御(蹴とばし制御)を行う。
また、例えば、第1リール20a及び第2リール20bが停止した段階で、既に「7(白抜き)、7(白抜き)」が有効ライン上に揃い、第3リール20cでも「7(白抜き)」が該有効ライン上に揃ってしまうとビッグボーナスの入賞結果態様(図4参照)を構成してしまう状態となった場合には、第3リール20cでは、該有効ライン上に「7(白抜き)」が揃わないような蹴とばし制御を行う。つまり、第1リール20a及び第2リール20bが停止した段階で、既に「7(白抜き)、7(白抜き)」が有効ライン上に揃った状態で、「7(白抜き)」が有効ライン上に位置するタイミングで第3リールストップボタン14cを操作した場合には、「7(白抜き)」が該有効ラインから外れるまで第3リール20cを回転させた後に停止させる蹴とばし制御を行う。
【0046】
各リールストップボタン14a〜14cの操作に基づき、上記した何れかの制御(各リール20a〜20cを停止させる制御)を行うことで、各リール20a〜20c毎に3つずつの図柄が可変表示部20にて停止表示された状態(停止結果態様が導出表示された状態)となり図柄の可変表示が終了する。
【0047】
このように、遊技者による各リールストップボタン14a〜14cの操作に基づき停止表示がなされた結果、入賞結果態様が導出表示された場合には、入賞が成立し、該成立した入賞の種類に応じた所定数のメダルの払い出しを行う。
【0048】
すなわち、パチスロ遊技機100は、複数種類の図柄を可変表示可能な複数の可変表示手段(リール20a〜20c)と、該可変表示を伴うゲームの実行毎に入賞に当選か否かを抽選する遊技制御装置50(抽選手段)と、を備え、遊技者による各リール20a〜20cの可変表示の停止操作により、抽選手段による抽選結果が当選となっている入賞に対応した所定の図柄組合せ態様が導出表示された場合に、入賞が成立して所定の価値(成立した入賞の種類に応じた所定数のメダル)を遊技者に付与するように構成されている。
【0049】
なお、スタートレバー13の操作から一定時間(例えば、30秒)が経過する前に、全てのリールストップボタン14a〜14cの停止操作が完了しない場合には、図柄の可変表示がエンドレスに継続することがないように、スタートレバー13の操作から一定時間(例えば、30秒)が経過するとCPU51から各リール用モータ611〜613に対して停止制御信号を出力する。そして、この停止制御信号に基づき、リール用モータ611〜613は、その時点まで回転を続けていたリール、即ち、リール20a〜20cの全て、或いは、リール20a〜20cのいずれか2つ、又は、1つの回転を停止させる。
このため、遊技者が全リール20a〜20cの停止操作を完了していなくても、スタートレバー13の操作から一定時間が経過した場合にはリール20a〜20cの回転が自動的に停止して図柄の可変表示が終了し、各リール20a〜20c毎に3つずつの図柄を可変表示部20にて停止表示した状態となる。
【0050】
このように、スタートレバー13の操作から一定時間(例えば、30秒)が経過することにより停止表示がなされた結果、入賞結果態様が成立した場合にも、該成立した入賞結果態様の種類に応じた所定数のメダルの払い出しを行う。
【0051】
本実施の形態の場合、例えば、図4に示すように、入賞にはビッグボーナス入賞(以下、BB入賞と略称することがある)、レギュラーボーナス入賞(以下、RB入賞と略称することがある)、リプレイ入賞(再ゲーム入賞)、および、小役入賞(スイカ、王冠およびチェリー)が含まれる。
BB入賞は、有効ライン上に「7(白抜き)、7(白抜き)、7(白抜き)」、「7(白抜き)、7(白抜き)、7(塗りつぶし)」、「7(白抜き)、7(白抜き)、7(網掛け)」の何れかの図柄組合せ態様が導出表示されることにより入賞結果態様が成立し、15枚のメダルを払い出す。
RB入賞は、有効ライン上に「BAR、BAR、7(白抜き)」、「BAR、BAR、7(塗りつぶし)」、「BAR、BAR、7(網掛け)」の何れかの図柄組合せ態様が導出表示されることにより入賞結果態様が成立し、15枚のメダルを払い出す。
小役入賞のスイカは、有効ライン上に「スイカ、スイカ、スイカ」の図柄組合せ態様が導出表示されることにより入賞結果態様が成立し、10枚のメダルを払い出す。
小役入賞の王冠は、有効ライン上に「王冠、王冠、王冠」の図柄組合せ態様が導出表示されることにより入賞結果態様が成立し、8枚のメダルを払い出す。
また、小役入賞のチェリーは、有効ライン上に第1リール20aの何れかの「チェリー」を停止表示するだけで入賞結果態様が成立し、その他のリールの停止図柄に拘わらずメダルを払い出す。なお、第1リール20aの中段に「チェリー」が停止表示の場合には2枚のメダルを払い出し、2つの有効ラインが交差する第1リール20aの上段又は下段に「チェリー」が停止表示の場合には2×2=4枚のメダルを払い出す(ただし、3枚ベットの場合)。
リプレイ入賞の場合には、有効ライン上に、「リプレイ、リプレイ、リプレイ」の図柄組合せ態様が導出表示されることにより入賞結果態様が成立し、メダルの払い出しは行わないものの、遊技者が新たなベットを行わないでも自動的に当該ゲームと同数のベットを行い、スタートレバー13を操作するだけで次回のゲーム(再ゲーム;リプレイ)を行うことが可能な状態となる。
【0052】
なお、本実施の形態の場合、各入賞の入賞フラグは、該入賞フラグが成立したゲーム(成立ゲーム)のみ有効で、次回以降のゲームには持ち越されない。
すなわち、抽選手段(遊技制御装置50)による抽選の結果、所定の入賞に当選となった場合において、所定数(本実施形態の場合、例えば1回)のゲームが実行されても当該当選となっている入賞が成立しなかった場合に、当該当選状態を無効にする当選状態無効化手段(遊技制御装置50)を備えた。
【0053】
また、特に、停止表示の結果、BB入賞又はRB入賞の入賞結果態様が導出表示されてBB入賞又はRB入賞が成立した場合には、メダルの払い出しを行う他、ビッグボーナス(以下、BBと略称することがある)又はレギュラーボーナス(以下、RBと略称することがある)を発生させるといった特典(特別の遊技価値)を付与する。
つまり、入賞のうち、BB入賞とRB入賞は、その成立により、遊技者に、所定の価値に加えて特別の遊技価値(BB或いはRB自体、並びに、BB或いはRBの発生に基づき付与する価値)を付与可能となる特別入賞となっている。
【0054】
すなわち、RB入賞が成立した場合には、15枚のメダルを払い出すとともにRBを開始する。
このRB中には、JACゲームと称される特別ゲームを所定回数(例えば、12回)を上限に実行可能となる。
JACゲームでは、メダルのベット数が、例えば、1枚となり、この1ベットに対応する有効ライン(例えば、中段横ライン)上にJAC図柄が揃ったとき(例えば、リプレイ入賞の入賞結果態様が成立したとき)にJAC入賞となり、このJAC入賞により所定数(例えば、15枚)のメダルを払い出す。
このRBは、該RB中にJACゲームを12回行うか、又は、該RB中にJAC入賞が8回成立するか、のいずれかの条件が成立することにより終了する。
【0055】
また、BB入賞が成立した場合には、所定数(例えば、15枚)のメダルを払い出すとともにBBを開始する。このBB中は、小役ゲームと称される特別ゲームを所定回数(例えば、30回)を上限に実行可能となる。この小役ゲームでは、通常のゲームに比べて高い確率で小役入賞が発生する。さらに、BB中は、前述したRBを所定回数(例えば、3回)を上限に実行可能となる。
BB中にRBを開始する条件は、小役ゲームの結果、有効ライン上にボーナスイン図柄が揃って(例えば、リプレイ入賞の入賞結果態様が成立して)ボーナスイン(JACインともいう)となることである。そして、このボーナスインにより、所定数(本実施の形態の場合、例えば、2枚(なお、0枚でも良い))のメダルを払い出すとともに、小役ゲームを一時中断してRBを開始する。
このBBは、例えば、該BB中に小役ゲームを30回行うか、又は、該BB中にRBを3回行うか、のいずれかの条件が成立することにより終了する。
【0056】
次に、本実施の形態のパチスロ遊技機100が行う主要な遊技制御について説明する。
【0057】
先ず、本実施の形態の場合、BB入賞のうちで、入賞結果態様が「7(白抜き)、7(白抜き)、7(白抜き)」である入賞と、「7(白抜き)、7(白抜き)、7(塗りつぶし)」である入賞と、「7(白抜き)、7(白抜き)、7(網掛け)」である入賞とは、入賞フラグが互いに異なる。
つまり、入賞結果態様が「7(白抜き)、7(白抜き)、7(白抜き)」のBB入賞の入賞フラグが成立している場合には、「7(白抜き)、7(白抜き)、7(白抜き)」の入賞結果態様が成立し得るが、「7(白抜き)、7(白抜き)、7(塗りつぶし)」あるいは「7(白抜き)、7(白抜き)、7(網掛け)」の入賞結果態様は成立しない。同様に、入賞結果態様が「7(白抜き)、7(白抜き)、7(塗りつぶし)」のBB入賞の入賞フラグが成立している場合には、「7(白抜き)、7(白抜き)、7(塗りつぶし)」の入賞結果態様のみが成立し得るし、入賞結果態様が「7(白抜き)、7(白抜き)、7(網掛け)」のBB入賞の入賞フラグが成立している場合には、「7(白抜き)、7(白抜き)、7(網掛け)」の入賞結果態様のみが成立し得る。
すなわち、入賞の成立に基づき遊技者に付与される遊技価値が互いに等しいが、入賞フラグが互いに異なるBB入賞(特別入賞)が、複数種類に設定されている。つまり、複数種のBB入賞は、各々、成立により特別の遊技価値を遊技者に付与する特別入賞であるとともに、互いに種類の異なる特別の図柄組合せ態様の導出表示で成立する。
以下では、簡単のため、BB入賞のうちで、入賞結果態様が「7(白抜き)、7(白抜き)、7(白抜き)」である入賞を第1のBB入賞、入賞結果態様が「7(白抜き)、7(白抜き)、7(塗りつぶし)」である入賞を第2のBB入賞、入賞結果態様が「7(白抜き)、7(白抜き)、7(網掛け)」である入賞を第3のBB入賞という。また、第1のBB入賞に対応する入賞フラグを第1のBB入賞フラグ、第2のBB入賞に対応する入賞フラグを第2のBB入賞フラグ、第3のBB入賞に対応する入賞フラグを第3のBB入賞フラグという。
【0058】
さらに、本実施の形態の場合、RB入賞のうちで、入賞結果態様が「BAR、BAR、7(白抜き)」である入賞と、「BAR、BAR、7(塗りつぶし)」である入賞と、「BAR、BAR、7(網掛け)」である入賞とは、入賞フラグが互いに異なる。
つまり、入賞結果態様が「BAR、BAR、7(白抜き)」のRB入賞の入賞フラグが成立している場合には、「BAR、BAR、7(白抜き)」の入賞結果態様が成立し得るが、「BAR、BAR、7(塗りつぶし)」あるいは「BAR、BAR、7(網掛け)」の入賞結果態様は成立しない。同様に、入賞結果態様が「BAR、BAR、7(塗りつぶし)」のBB入賞の入賞フラグが成立している場合には、「BAR、BAR、7(塗りつぶし)」の入賞結果態様のみが成立し得るし、入賞結果態様が「BAR、BAR、7(網掛け)」のBB入賞の入賞フラグが成立している場合には、「BAR、BAR、7(網掛け)」の入賞結果態様のみが成立し得る。
すなわち、入賞の成立に基づき遊技者に付与される遊技価値が互いに等しいが、入賞フラグが互いに異なるRB入賞(特別入賞)が、複数種類に設定されている。つまり、複数種のRB入賞は、各々、成立により特別の遊技価値を遊技者に付与する特別入賞であるとともに、各々が異なる特別の図柄組合せ態様の導出表示で成立する。
以下では、簡単のため、RB入賞のうちで、入賞結果態様が「BAR、BAR、7(白抜き)」である入賞を第1のRB入賞、入賞結果態様が「BAR、BAR、7(塗りつぶし)」である入賞を第2のRB入賞、入賞結果態様が「BAR、BAR、7(網掛け)」である入賞を第3のRB入賞という。また、第1のRB入賞に対応する入賞フラグを第1のRB入賞フラグ、第2のRB入賞に対応する入賞フラグを第2のRB入賞フラグ、第3のRB入賞に対応する入賞フラグを第3のRB入賞フラグという。
【0059】
なお、以下では、第1〜第3のBB入賞および第1〜第3のRB入賞を総称してボーナス入賞といい、また、第1〜第3のBB入賞および第1〜第3のRB入賞に対応する入賞フラグを総称してボーナスフラグという。
【0060】
また、本実施の形態では、図3に示すような図柄配列となっているため、例えば5つの有効ラインの全てを有効化させて行う(3枚ベットで行う)ゲームにて、第1リール20a→第2リール20b→第3リール20cの順に停止操作を行う場合(順押しで停止操作を行う場合)は、第1リール20aおよび第2リール20bのボーナス図柄は、必ず何れかの有効ライン上に引き込むことが可能となっている。
つまり、第1リール20aには、該第1リール20aの停止操作のタイミングに拘わらず何れのボーナス図柄も、必ず何れかの有効ライン上に引き込むことができるように、各ボーナス図柄が配されている。すなわち、連続する7つの図柄のうちに少なくとも1つは各ボーナス図柄(7(白抜き)およびBAR)が配されている。
また、第2リール20bには、第1リール20aに引き続き第2リール20bを停止操作した場合には、第1リール20aのボーナス図柄を引き込んだ有効ライン上に、(たとえ該引き込んだ有効ラインが中段横ラインであっても)第2リール20bの何れのボーナス図柄も必ず引き込むことができるように、各ボーナス図柄が配されている。すなわち、連続する5つの図柄のうちに少なくとも1つは各ボーナス図柄(7(白抜き)およびBAR)が配されている。
他方、第3リール20cには、1回の停止操作では何れか1つのボーナス図柄(7(白抜き)、7(塗りつぶし)、7(網掛け)の何れか1つ)しか、第1および第2リール20a、20bのボーナス図柄を引き込んだ有効ライン上に引き込むことができないように、各ボーナス図柄が配されている。すなわち、具体的には、例えば、3種類のボーナス図柄が、少なくとも間に4図柄以上が配されるような間隔をもって配置されている(具体的には、例えば6図柄ずつが互いの間隔に配されている)。
このように、可変表示手段(第1〜第3リール20a〜20c)のうち少なくとも所定の可変表示手段(第3リール20c)には、異なる種類の特別の図柄組合せ態様(つまり、「7(白抜き)、7(白抜き)、7(白抜き)」と「7(白抜き)、7(白抜き)、7(塗りつぶし)」と「7(白抜き)、7(白抜き)、7(網掛け)」、或いは、「BAR、BAR、7(白抜き)」と「BAR、BAR、7(塗りつぶし)」と「BAR、BAR、7(網掛け)」)を形成し得る図柄どうし(つまり、7(白抜き)と7(塗りつぶし)と7(網掛け))が、引込停止制御手段が有効ライン上に引き込み可能な所定のコマ数(4コマ)範囲を越える間隔に配置されている。
従って、第3リール20aに関しては、ボーナスフラグが成立した場合にも、このボーナスフラグと対応するボーナス図柄を有効ライン上に引き込み可能なタイミングで停止操作を行った場合(適切に目押しするか、或いは、停止操作のタイミングが運良く合った場合)に限り、該ボーナス図柄を有効ライン上に停止表示させることができる。すなわち、引込停止制御が行われても、有効ライン上に、互いに異なる複数のボーナス図柄を同時に狙うような停止操作が、図柄の配列上不可能となっている。
なお、本実施の形態のパチスロ遊技機は、例えば、3枚ベットを行った場合のみ(5つの有効ラインの全てを有効化させた場合のみ)ゲームを開始可能としても良い(1枚ベット或いは2枚ベットではスタートレバー13を操作してもゲームを開始不可能としても良い)。
【0061】
次に、図5〜図9を参照して、第1の実施の形態における補助ゲームの実行態様について説明する。
【0062】
先ず、例えば全ての有効ラインを有効化させた状態でスタート操作を行うことにより開始したゲームにて、何れかのボーナスフラグが成立したら、例えば、該成立したボーナスフラグが、BB入賞と、RB入賞との何れであるかを報知する。
つまり、例えば図5に示すように、演出表示装置4aにて、「BB成立!!」との文字列を表示することにより、第1〜第3の何れかのBB入賞の入賞フラグが成立したことを報知表示する。
すなわち、抽選手段(遊技制御装置50)による抽選結果に関連した演出表示を行う演出表示手段(演出表示装置4a)を、可変表示手段(第1〜第3リール20a〜20c)とは別個に設けている。
ここで、本実施の形態の場合、後述のように、順押し以外の停止操作順序で各リール20a〜20cを操作した場合には、補助ゲームの実行処理を終了して、補助ゲームの結果に基づく情報の報知(当選となった入賞を成立させるために必要な情報の報知)を行わないようにしている。このため、図5に示す報知表示を行うタイミングは、各リールストップボタン14a〜14cの操作による各リール20a〜20cの停止操作が可能な状態となる以前であることが好ましく、このようにすることにより、誤って、順押し以外の停止操作順序で停止操作を行ってしまうことを防止できる。
なお、本実施の形態のような図柄配列の場合、ここでは、単に、ボーナスフラグが成立したことのみを報知しても良い(成立したボーナスフラグが、BB入賞と、RB入賞との何れであるかまでは報知しなくても良い)。ボーナスフラグが成立したことのみを報知した場合にも、第1リール20aと第2リール20bを順に停止操作した場合には、成立した入賞フラグがBB入賞フラグとRB入賞フラグの何れであっても、成立した入賞に対応するボーナス図柄を有効ライン上に引き込むことができるため、遊技者の利益獲得に影響を与えないためである。
【0063】
また、図5に示す報知表示に引き続き、図6に示すように、補助ゲームを開始する。
ここで、補助ゲームを行う際には、演出表示装置4aの表示画面4gにおける表示領域を、例えば、第1リール20aの停止操作に対応する左側の第1表示部R1と、第2リール20bの停止操作に対応する右側の第2表示部R2との2つの領域に分割する。
そして、補助ゲームでは、これら第1表示部R1と第2表示部R2の各々にて、可変表示を行う。
この可変表示は、例えば、「○」→「×」→「○→「×」→・・・といったように、「○」と「×」との2種類の図柄を順次切り換え表示することで行う。
すなわち、補助ゲーム実行手段(表示制御装置710、演出表示装置4a等により構成される)は、演出表示手段において補助ゲームを表示により実行するようにした。従って、演出表示装置4aを補助ゲームの表示手段として兼用して、演出表示と補助ゲームの表示とを効率よく行うことができる。
さらに、例えば図6に示すように、演出表示装置4aの表示画面4gに、停止操作順序を指示する情報(例えば、「左→中の順に停止」との文字列)を報知表示する。
なお、このように停止操作順序を指示する情報を報知表示するタイミングについても、各リールストップボタン14a〜14cの操作による各リール20a〜20cの停止操作が可能な状態となる以前であることが好ましく、このようにすることにより、誤って、順押し以外の停止操作順序で停止操作を行ってしまうことを防止できる。
【0064】
図6に示すように補助ゲームを開始した後、先ず、第1リール20aの停止操作を行うと、図7に示すように、当選した入賞に対応するボーナス図柄(例えばBB入賞に当選の場合は7(白抜き))が有効ライン上に停止するように第1リール20aを停止させる一方で、演出表示装置4aの表示画面4gにおける左側の第1表示部R1にて、「○」と「×」とのうち何れかの図柄を停止表示する。
なお、ここでは、遊技者による第1リール20aの停止操作タイミングで、所定確率(例えば1/6の確率)で当たりとなる乱数を抽出し(所定確率で当たりとなる抽選を行い)、当たりとなった場合には「○」を停止表示し、外れとなった場合には、例えば、図7に示すように「×」を停止表示するようになっている。
すなわち、複数の可変表示手段の各々を遊技者の操作に応じて個別に停止操作可能な停止操作手段(第1〜第3リールストップボタン14a〜14c)を備え、補助ゲーム実行手段は、例えば遊技制御装置50および演出制御装置700を介して行われる停止操作手段からの入力信号に基づき、補助ゲームの結果を決定するようにした。従って、第1〜第3リールストップボタン14a〜14cを補助ゲームの停止操作手段として兼用することができ、遊技者は通常の遊技を行うだけで、何ら戸惑うこともなく補助ゲームに対する介入を実行することができる。
さらに、第2リール20bの停止操作を行うと、図8に示すように、当選した入賞に対応するボーナス図柄(例えば7(白抜き))が有効ライン上に停止するように第2リール20bを停止させる一方で、演出表示装置4aの表示画面4gにおける右側の第2表示部R2にて、第1リール20aの停止操作時と同様の乱数抽出に基づき、「○」と「×」とのうち何れかの図柄を停止表示する(例えば、図8に示すように、「○」を停止表示する)。
本実施の形態の場合、補助ゲームの結果、第1表示部R1と第2表示部R2とのうち少なくとも何れかにて、「○」が導出表示された場合)が特定結果である(「第1表示部R1の停止表示結果、第2表示部R2の停止表示結果」=「○、○」、「○、×」、「×、○」の何れかとなった場合が特定結果であり、「×、×」となった場合は特定結果でない)。
なお、この段階で、第3リール20cにおける図柄は未だ可変表示中である。すなわち、補助ゲーム実行手段は、当該入賞に当選したゲームが終了する以前に補助ゲームの結果が導出されるように当該補助ゲームを実行する。
ここで、入賞に当選したゲームが終了する以前に補助ゲームの結果を導出するために、例えば、第2リール20bの停止操作後、補助ゲームの結果を導出表示するまでの間は、第3リール20cの停止操作を受け付けないようにしても良い。すなわち、補助ゲームの結果の決定に起因する遊技者の操作の完了後、補助ゲームの結果を導出するまでの間、可変表示の停止操作を無効にする停止操作無効化手段(遊技制御装置50)を備えても良い。
【0065】
図8に示すのは、補助ゲームの結果が特定結果となった例であり、この場合、例えば図8に示すように、「ヤッタネ!」との文字列(補助ゲームの結果が特定結果となった旨を報知する情報)を表示するとともに、引き続き、図9に示すように、当選となった入賞を成立させるために必要な情報を報知する。
すなわち、例えば図9に示すように、演出表示装置4aにて、「7(塗りつぶし)を狙え!!」との文字列を表示することにより、入賞結果態様を構成するうちで第3リール20cにおける図柄が「7(塗りつぶし)」である第2のBB入賞フラグが成立していることを報知表示する。つまり、当選となった入賞の種類を報知する。
従って、遊技者は、第2のBB入賞フラグが成立していること(第2のBB入賞に当選していること)を認識できるので、第3リール20cの停止操作に際して、この第2のBB入賞フラグと対応するボーナス図柄を目押しすることにより、第2のBB入賞を成立させることができる。
このように、補助ゲームが特定結果となった場合には、当選している入賞の種類が報知されるので、その報知に応じて所要の図柄組合せ態様を形成するような停止操作を行えば、確実に入賞を成立させることができる。
また、このように、本実施の形態のパチスロ遊技機100は、抽選手段により所定の入賞に当選となった場合に、当該当選となった入賞の報知に関する制御を行う報知制御手段(遊技制御装置50、演出制御装置700、表示制御装置710等により構成される)を備え、この報知制御手段は、遊技者の操作に応じて結果が決定される補助ゲームを実行する補助ゲーム実行手段(表示制御装置710、演出表示装置4a等により構成される)と、この補助ゲーム実行手段による補助ゲームの結果が予め定められた特定結果となった場合に、抽選手段により当選となった入賞を成立させるために必要な情報を報知する入賞成立情報報知手段(表示制御装置710等により構成される)とを備えている。
しかも、報知制御手段は、予め定められた複数種の所定の入賞(各ボーナス入賞)のうち何れか1つ(ボーナス入賞のうち何れか1つ)に、抽選手段により当選となった場合に、当該当選となった入賞に関する制御を行うものとし、入賞成立情報報知手段は、補助ゲーム実行手段による補助ゲームの結果が予め定められた特定結果となった場合に、抽選手段により当選となった入賞の種類を報知する。
さらに、前記予め定められた複数種の所定の入賞(各ボーナス入賞)は、各々、成立により特別の遊技価値を遊技者に付与する特別入賞であるとともに、互いに種類の異なる特別の図柄組合せ態様の導出表示で成立するように設定されている。
【0066】
他方、補助ゲームの結果、特定結果とならなかった場合(第1表示部R1、第2表示部R2で、ともに「×」が停止表示された場合)には、当選となった入賞を成立させるために必要な情報の報知は行わない。従って、補助ゲームの結果が特定結果とならなかった場合に、当選した入賞を成立させることのできる確率は、本実施の形態の場合、1/3である。
そして、当選した入賞を成立させることができなかった場合には(当該ゲームの終了時に当該入賞が成立しなかった場合には)、成立した入賞フラグをクリアする。
すなわち、当選状態無効化手段は、抽選手段による抽選結果が所定の入賞に当選した場合において、当該入賞に当選したゲームの終了時に当該入賞が成立しなかった場合に、当該当選状態を無効にするようにした。
また、このように、補助ゲームが特定結果とならない場合には、複数種の入賞のうちどの入賞が当選しているかが分からないので、特定の遊技者ばかりが利益を得る等の不平等な事態が生じることを防止できる。
【0067】
次に、図10のフローチャートを参照して、本実施の形態のパチスロ遊技機100が行うボーナスフラグ無効化処理について説明する。
【0068】
このボーナスフラグ無効化処理では、先ずステップS1にて、何れかのボーナスフラグが成立したか否かを判定し、成立していないと判定した場合にはこのボーナスフラグ無効化処理を終了する一方で、成立したと判定した場合にはステップS2に移行する。
ステップS2では、ボーナスフラグが成立したゲームが終了したか否かを判定し、終了していないと判定した場合にはこのボーナスフラグ無効化処理を終了する一方で、終了したと判定した場合にはステップS3に移行する。
ステップS3では、成立したボーナスフラグに対応する入賞が成立したか否かを判定し、成立したと判定した場合にはこのボーナスフラグ無効化処理を終了する一方で、成立していないと判定した場合にはステップS4に移行する。
ステップS4では、成立したボーナスフラグを無効化(データクリア)する処理を行って、このボーナスフラグ無効化処理を終了する。
【0069】
次に、図11のフローチャートを参照して、本実施の形態のパチスロ遊技機100が行う補助ゲーム処理について説明する。
【0070】
この補助ゲーム処理では、先ずステップS11にて、何れかのボーナスフラグが成立したか否かを判定し、成立していないと判定した場合にはこの補助ゲーム処理を終了する一方で、成立したと判定した場合にはステップS12に移行する。
ステップS12では、補助ゲームを開始する処理を行って、ステップS13に移行する。
ステップS13では、第1リール20aが停止したか否かを判定し、第1リール20aが停止したと判定した場合にはステップS14に移行する。
【0071】
なお、ステップS13にて、第1リール20aが停止していないと判定した場合には、ステップS21に移行する。
ステップS21では、第1リール20aの他のリール、すなわち、第2リール20bと第3リール20cの何れかが停止したか否かを判定し、第1リール20aの他のリールが停止したと判定した場合には、ステップS23に移行して補助ゲームを終了する処理を行ってから、この補助ゲーム処理を終了する。
他方、ステップS21にて、第1リール20aの他のリールも停止していないと判定した場合には、再びステップS13に戻る。
【0072】
ステップS14では、所定の確率(例えば1/6の確率)で当たりとなる乱数を抽出する処理を行ってからステップS15に移行する。
ステップS15では、ステップS14での乱数の抽出結果に基づき補助ゲームの第1表示部R1における可変表示を停止する処理を行ってステップS16に移行する。
すなわち、ステップS15では、ステップS14で抽出した乱数が当たりの場合には第1表示部R1にて「○」を停止表示させる一方で、ステップS14で抽出した乱数が外れの場合には第1表示部R1にて「×」を停止表示させる。
また、ステップS16では、第2リール20bが停止したか否かを判定し、第2リールが停止したと判定した場合には、第2リール20bが停止したと判定した場合にはステップS17に移行する。
【0073】
なお、ステップS16にて、第2リール20bが停止していないと判定した場合には、ステップS22に移行する。
ステップS22では、第1リール20aおよび第2リール20bの他のリール、すなわち、第3リール20cが停止したか否かを判定し、第3リール20cが停止したと判定した場合には、ステップS23に移行して補助ゲームを終了する処理を行ってから、この補助ゲーム処理を終了する。
つまり、順押し以外の停止操作順序で第1〜第3リール20a〜20cを停止操作した場合には、補助ゲームを終了し、当選となった入賞を成立させるために必要な情報の報知を行わない。
他方、ステップS22にて、第3リール20cも停止していないと判定した場合には、再びステップS16に戻る。
【0074】
ステップS17では、所定の確率(例えば1/6の確率)で当たりとなる乱数を抽出する処理を行ってからステップS18に移行する。
ステップS18では、ステップS17での乱数の抽出結果に基づき補助ゲームの第2表示部R2における可変表示を停止する処理を行ってステップS19に移行する。
すなわち、ステップS18では、ステップS17で抽出した乱数が当たりの場合には第2表示部R2にて「○」を停止表示させる一方で、ステップS17で抽出した乱数が外れの場合には第2表示部R2にて「×」を停止表示させる。
【0075】
また、ステップS19では、ステップS14とステップS17の少なくとも何れか一方で抽出した乱数に、当たりが含まれているか否かを判定し、含まれていないと判定した場合には、この補助ゲーム処理を終了する一方で、当たりが含まれていると判定した場合には、ステップS20に移行する。
【0076】
ステップS20では、成立したフラグの種類を報知する処理を行って、この補助ゲーム処理を終了する。
すなわち、ステップS20では、具体的には、例えば、成立したフラグに対応する入賞結果態様を成立させるために必要な情報を報知する処理、より具体的には、例えば、該入賞結果態様を構成するうちで第3リール20cにおける図柄の種類を報知する処理を行う。
【0077】
次に、図12のフローチャートを参照して、本実施の形態のパチスロ遊技機100が行う確率変更処理について説明する。
【0078】
この確率変更処理では、先ずステップS31にて、BBが終了したか否かを判定し、終了していないと判定した場合には、この確率変更処理を終了する一方で、終了したと判定した場合にはステップS32に移行する。
ステップS32では、当該BB入賞の成立ゲームにて行った補助ゲームにて特定結果が導出されたか否かを判定し、導出されていないと判定した場合には、この確率変更処理を終了する一方で、導出されたと判定した場合には、ステップS33に移行する。
ステップS33では、第1、第2表示部R1,R2で、ともに「○」を停止表示したか否かを判定し、していないと判定した場合には、この確率変更処理を終了する一方で、第1、第2表示部R1,R2で、ともに「○」を停止表示したと判定した場合には、ステップS34に移行する。
ステップS34では、リプレイ入賞の当選確率を高める処理を行ってから、ステップS35に移行する。
ここで、リプレイ入賞の当選確率を高める処理は、例えば、リプレイ入賞当選確率アップフラグを成立させる(セットする)処理であり、このリプレイ入賞当選確率アップフラグが成立すると、BBの終了後に行われるゲームにおけるリプレイ入賞の当選確率が、例えば、通常時の確率である1/7から高確率時の確率である1/2に変更される。
ステップS35では、補助ゲームにおける当たり確率を高める処理を行ってから、この確率変更処理を終了する。
ここで、補助ゲームにおける当たり確率を高める処理は、例えば、補助ゲーム当たり確率アップフラグを成立させる(セットする)処理であり、この補助ゲーム当たり確率アップフラグが成立すると、次のBB入賞に当選した場合に実行される補助ゲームにおいて、第1表示部R1および第2表示部R2で○が停止する確率が各々1/6から1/2に変更される。
なお、上記補助ゲーム当たり確率アップフラグおよびリプレイ入賞当選確率アップフラグは、次のBB入賞当選(フラグ成立)でクリアされる。
従って、補助ゲームの停止結果表示が、「○、○」となった場合には、リプレイ入賞に頻繁に当選するので、次のBB入賞が当選するまでメダルの消費量を抑えることができる上、該当選した場合に実行される補助ゲームにおいて特定結果となる確率が高まるので、該BB入賞を成立させることのできる確率が高まる。 しかも、確率変更中における補助ゲームでは、再度、停止結果表示が「○、○」となる確率も高まるので、確率変更(高確率の状態)が継続する確率も高まり、遊技者の期待感が向上する。
なお、補助ゲーム当たり確率アップフラグがセットされた場合には、補助ゲームにおいて何れかの表示部(第1表示部R1或いは第2表示部R2)を強制的に○で停止するようにして、次のBB入賞をほぼ確実(目押しミスがない限り)に成立するようにしても良い。
このように、パチスロ遊技機100の補助ゲーム実行手段(遊技制御装置50)は、補助ゲームの結果が特定結果となる確率を、所定条件(補助ゲームの結果、第1表示部R1および第2表示部R2でともに当たり(「○」)となることにより成立する)の成立に基づき通常時よりも高める確率変更手段(遊技制御装置50、演出制御装置700、表示制御装置710等により構成される)を含んでいる。
従って、補助ゲームの結果が特定結果となる確率を、この確率変更手段により適宜高めることにより、時には遊技者が大きな利益を得ることが可能となり、遊技者の期待感を極めて高めることができる。
【0079】
以上のような実施の形態によれば、何れかのボーナス入賞に当選となった場合において、当該成立ゲームが実行されても当該当選となっている入賞が成立しなかった場合に、当該当選状態が無効となるとともに、補助ゲームの結果が特定結果となるか否かに応じて、当選となった入賞を成立させるために必要な情報が報知されるか否かが決定することとなる。従って、この情報が報知される場合には、当該当選となった入賞を成立させやすくなるため、遊技者の利益獲得に対し、リール20a〜20cで行う可変表示を伴うゲームだけではなく補助ゲームの結果も関わることとなる。よって、今までにない斬新な遊技内容により遊技の興趣を高めることができる。
また、入賞に当選しても補助ゲームの結果が特定結果とならない場合には、当選となった入賞を成立させるために必要な情報が報知されないため、当該当選となった入賞を成立させ難くなる。よって、この場合には、入賞に当選しても当該入賞が成立しないこともあることから、入賞に当選となる確率をある程度高めても遊技店と遊技者との利益バランスを保つことができる。よって、入賞の当選確率を高く設定できる。したがって、遊技者の期待感(入賞の成立への期待感)を向上させることができるとともに、補助ゲームの結果如何により、時には遊技者が非常に大きな利益を得る機会を与えることも可能となる。つまり、確率設定に因らずに時には遊技者が大きな利益を得る機会を付与可能となる。
【0080】
なお、上記の実施の形態では、抽選手段による抽選結果が所定の入賞に当選した場合において、当該入賞に当選したゲームの終了時に当該入賞が成立しなかった場合に、当該当選状態を無効にするようにしているとともに、当該入賞に当選したゲームが終了する以前に補助ゲームの結果が導出されるように当該補助ゲームを実行するようにしたことにより、すなわち、入賞に当選した1ゲームにて補助ゲームを実行して、この補助ゲームが特定結果となると、その1ゲームにて当該入賞に関わる報知を行うことにより、興趣の高いゲームをテンポよく進行するようにしているが、仮に遊技者の操作があまりにも遅い場合、操作を行う前に所定時間(例えば、30秒)が経過することによりリール20a〜20cによる可変表示が自動停止してしまう可能性があり、この場合、補助遊技の結果に基づく停止操作を行うことができず、遊技者は、極めて大きな不利益を被ってしまう。
そこで、抽選手段による抽選の結果、所定の入賞に当選となった場合に、遊技者による可変表示の停止操作を促す停止操作催促手段を備えることとしても良い。
具体的には、例えば、遊技者による停止操作が遅い場合(例えば、スタート操作から15秒以上経過した場合)に、演出表示装置4aにて、遊技者による可変表示の停止操作を促す報知表示(例えば、「停止操作を急げ!」との表示)を行う。
これにより、遊技者による可変表示の停止操作(例えば第1および第2リール20a、20bの停止操作)を促すことができるので、確実に、補助遊技の結果を認識した上で、例えば第3リール20cの停止操作を行うことが可能となる。
【0081】
〔第2の実施の形態〕
第2の実施の形態は、以下に説明する点でのみ上記の第1の実施の形態と異なり、その他の点では第1の実施の形態と同様であるので、同様の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0082】
この第2の実施の形態では、ボーナスフラグは、成立ゲームを含む2ゲームを行う間だけ持ち越される(有効となる)。
すなわち、当選状態無効化手段(遊技制御装置50)は、抽選手段による抽選結果が所定の入賞に当選した場合において、当該入賞に当選したゲーム(成立ゲーム)とその次のゲームとの何れの終了時にも当該入賞が成立しなかった場合に、当該当選状態を無効にするようにした。
そして、成立ゲームを含む2ゲームのうち、最初のゲーム(成立ゲーム)では、入賞結果態様を成立させないで補助ゲームを実行するとともに、該補助ゲームの結果として特定結果を導出表示することにより入賞に当選したことの報知を行う。
すなわち、補助ゲーム実行手段は、入賞に当選したゲームの実行中に補助ゲームを実行する。
【0083】
第2の実施の形態における補助ゲームは、例えば、補助ゲームの実行毎にランダムに設定する第1〜第3リール20a〜20cの停止操作順序通りに遊技者が第1〜第3リール20a〜20cを停止操作することにより、特定結果となるようなゲームである。
より具体的には、例えば、「1」と記載されたカードと、「2」と記載されたカードと、「3」と記載されたカードとの都合3枚のカードのうち何れか1枚ずつを、各々裏返し状態で(「1」〜「3」を非表示にした状態で)第1〜第3リール20a〜20cの各々に対応してランダムに配置する。そして、第1〜第3リール20a〜20cを遊技者が選択した停止操作順序で停止操作すると、該操作順序に対応した順序で上記3枚のカードが順番に捲れて、各カードの数字が順に表示される。この際に、「1」→「2」→「3」の順にカードが捲れた場合は、特定結果となり、その他の順にカードが捲れた場合には、特定結果とならない。
【0084】
なお、第2の実施の形態における補助ゲームは、上記のように、第1〜第3リール20a〜20cの停止操作順序を補助ゲームの実行毎にランダムに設定する例に限らず、例えば、第1〜第3リール20a〜20cのうちで1番目に停止操作を行ったタイミングで、所定確率(例えば、1/3)で当たりとなる乱数を抽出しても良い(所定確率で当たりとなる抽選を行っても良い)。この場合、当たりの場合には、1〜3番目の停止操作を順に行うと、カードが「1」→「2」→「3」の順に捲れるように補助ゲームを実行する。他方、外れの場合には、カードが「1」→「2」→「3」以外の順に捲れるように補助ゲームを実行する。
なお、この場合、2番目に停止操作するのは、残る2つのリールのうちどちらでも補助ゲームの結果に影響しないこととなるため、遊技者の興趣を損なうおそれがあるので、1番目に停止操作を行ったタイミングで外れの乱数を抽出した場合にも、所定確率で、1枚目に捲れるカードを「1」とすることにより、2枚目のカードが捲れる段階までは期待感を継続させるようにすることが好ましい。
【0085】
或いは、第1〜第3リール20a〜20cのうちで、1番目と2番目に停止操作を行ったタイミングで、それぞれ、所定の確率(例えば、1/2)で当たりとなる乱数を抽出しても良い。この場合、1番目の停止操作により当たりを抽出し場合には、先ず、「1」のカードが捲れて、2番目の停止操作によっても当たりを抽出した場合に、「2」のカードが捲れ、3番目の停止操作を行うと「3」のカードが捲れるように補助ゲームを実行する。つまり、1番目と2番目の停止操作のタイミングで、ともに当たりを抽出した場合(例えば1/4の確率)のみ特定結果となる。
【0086】
次に、この第2の実施の形態について、図13〜図18を参照して具体的に説明する。
【0087】
先ず、スタート操作を行うことにより開始したゲームにて、何れかのボーナスフラグが成立したら、例えば、図13に示すように、演出表示装置4aの表示画面4gにて、該成立したボーナスフラグが、BB入賞と、RB入賞との何れであるかを報知する。
【0088】
さらに、図13に示す報知表示に引き続き、図14に示すように、補助ゲームを開始する。
ここで、補助ゲームを行う際には、演出表示装置4aの表示画面4gにおける表示領域を、例えば、第1リール20aに対応する左側の第1表示部R3と、第2リール20bに対応する中央の第2表示部R4と、第3リール20cに対応する右側の第3表示部R5との3つの領域に分割する。
また、補助ゲームでは、これら第1〜3表示部R3〜R5の各々に、図14に示すように、裏返したカードC1、C2、C3を表示するとともに、遊技者に対する補助ゲームの実行を指示する情報を表示する(例えば「順番通りに捲れ」との報知表示)。
【0089】
そして、図15〜図17に示すように、遊技者が停止操作を行う順番で、カードC1〜C3を捲る表示を行う。
すなわち、例えば、遊技者が第2リール20b→第3リール20c→第1リール20aの順に停止操作を行った場合には、中央の第2表示部R4のカードC2(図15)→右側の第3表示部R5のカードC3(図16)→左側の第1表示部R3のカードC1(図17)の順に捲れる表示を行う。
また、遊技者が行った停止操作順序が正解だった場合には、カードC1〜C3が、「1」→「2」→「3」の順に捲れるとともに、例えば最後のカードが捲れた段階で、正解であった旨を報知する(例えば、図17に示すように「正解!!」との報知表示を行う)。
なお、図15〜図17に示すように、本実施の形態では、ボーナスフラグの成立ゲームでは、仮に、成立したボーナスフラグに対応した入賞結果態様を成立し得るタイミングで停止操作が行われても、該入賞結果態様を成立させない。
【0090】
また、図15〜図17に示すように、遊技者の停止操作順序が正解だった場合(補助ゲームの結果が特定結果となった場合)には、当選となった入賞を成立させるために必要な情報を、少なくとも次回ゲームでリール20a〜20cの停止操作が可能となる以前の段階(例えば2ゲーム目の開始直後)で報知する。
すなわち、例えば図18に示すように、演出表示装置4aにて、「7(塗りつぶし)を狙え!!」との文字列を表示することにより、第2のBB入賞フラグが成立していることを報知表示する。
従って、遊技者は報知された図柄を狙って停止させればボーナス入賞を成立させることができる。
他方、補助ゲーム不正解の場合には、上記報知が行われず、2ゲーム目は遊技者の勘でどれかの図柄を狙って停止させることとなる。当該ゲーム(2ゲーム目)終了時に、ボーナス入賞を成立させることができなかった場合には、当選した入賞フラグをクリアする。
【0091】
第2の実施の形態によれば、入賞に当選したゲームで補助ゲームが実行され、補助ゲームが特定結果となると、その次のゲームで当該入賞に関わる報知が行われるので、遊技者は余裕を持って補助ゲームを実行したり、或いは、入賞を成立させるための停止操作を行える。
【0092】
〔第3の実施の形態〕
第3の実施の形態は、以下に説明する点でのみ上記の第1の実施の形態と異なり、その他の点では第1の実施の形態と同様であるので、同様の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0093】
第3の実施の形態では、補助ゲームの結果に応じてボーナスフラグの成立が継続するゲーム数が決定される。
すなわち、当選状態無効化手段(遊技制御装置50)は、入賞の当選状態を無効にするまでのゲーム数を、補助ゲーム実行手段による補助ゲームの結果に応じて変更する当選状態無効化ゲーム数変更手段(遊技制御装置50、演出制御装置700、表示制御装置710等により構成される)を備えている。
【0094】
第3の実施の形態における補助ゲームは、例えば、第1〜第3リール20a〜20cの3つのリールを停止操作するうちで、1番目と2番目の停止操作のタイミングの各々で、所定確率(例えば1/2)で当たりとなる乱数を抽出し(所定確率で当たりとなる抽選を行い)、1番目と2番目でともに当たりの場合には、成立ゲームを含む3ゲームを行う間、該成立した入賞フラグが持ち越される。また、1番目と2番目の何れか一方が当たりの場合には、成立ゲームを含む2ゲームを行う間、該成立した入賞フラグが持ち越される。また、1番目と2番目の何れも外れの場合には、成立ゲームの終了時に該成立した入賞フラグがクリアされる。
【0095】
次に、この第3の実施の形態について、図19を参照して具体的に説明する。
【0096】
先ず、スタート操作を行うことにより開始したゲームにて、何れかのボーナスフラグが成立したら、例えば、図19(a)に示すように、演出表示装置4aの表示画面4gにて、該成立したボーナスフラグが、BB入賞と、RB入賞との何れであるかを報知する。
【0097】
さらに、図19(a)に示す報知表示に引き続き、図19(b)に示すように、補助ゲームを開始する。
ここで、補助ゲームを行う際には、演出表示装置4aの表示画面4gにおける表示領域を、例えば、1番目に停止操作するリールに対応する左側の第1表示部R6と、2番目に停止操作するリールに対応する右側の第2表示部R7との2つの領域に分割する。
また、補助ゲームでは、これら第1、第2表示部R6、R7の各々に、裏返したカードC4、C5を表示する(なお、図19(b)では、カードC4は既に表側となった状態を示す)。
【0098】
そして、1番目の停止操作のタイミングに応じて第1表示部R6のカードC4が表側に捲れ(図19(b))、2番目の停止操作のタイミングに応じて第2表示部R7のカードC5が表側に捲れる(図19(c))。
ここで、停止操作により当たりの乱数を抽出した場合には、「1」のカードを、外れの場合には「0」を表示する。
従って、「第1表示部R6の停止表示結果、第2表示部R7の停止表示結果」=「1、1」の場合は、成立ゲームとその後2ゲーム(計3ゲーム)のみフラグが有効となり、「1、0」或いは「0、1」の場合は、成立ゲームと次回ゲームのみ(計2ゲーム)フラグが有効となり、「0、0」の場合は、成立ゲーム(計1ゲーム)のみフラグが有効となる。
従って「0、0」の場合には、フラグ成立ゲームで入賞を成立できなければ当該入賞は無効となる。
また、「1、1」の場合は、計3ゲーム有効なので、第3リール20cの目押しを、3種類のボーナス図柄を順に狙って目押しを行うことにより、そのうち何れかのゲームで必ず入賞を成立させることができる。
【0099】
第3の実施の形態によれば、当選状態が無効となるまでに実行可能なゲーム数を補助ゲームの結果に応じて変更するので、従来にない斬新な遊技内容になり、時には、無効となるまでのゲーム数が少なく、遊技者にハラハラ感を与えて停止操作を行わせることもできるし、時には無効となるまでのゲーム数が多く、遊技者に余裕を持たせて停止操作を行わせることもでき、興趣を向上させることができる。
【0100】
なお、本発明はこの実施の形態のパチスロ遊技機100に限られるものではなく、例えば、その他のパチスロ遊技機、コインではなく遊技球を用いて遊技を行うパチスロ遊技機、パチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの弾球遊技機等にも適用可能である。
加えて、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0101】
本願は、分割出願(いわゆる4世代分割出願)である。出願人、特許庁、第三者の便宜のために、分割の基礎となる出願(3世代分割出願及び2世代分割出願)の出願当初の請求の範囲を記載する。
【0102】
[3世代分割出願の出願当初の課題]
しかしながら、上記特許文献1に記載されたようなスロットマシンにおいては、遊技者のストップボタンの停止操作があまりにも遅い場合には、ゲームがテンポよく進行しないという問題がある。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、ゲームがテンポよく進行するように遊技者に可変表示の停止操作を促すことが可能なスロットマシンを提供することを目的とする。
【0103】
[3世代分割出願の出願当初の特許請求の範囲]
[請求項1]
複数種類の図柄を可変表示可能な複数の可変表示手段と、該可変表示を伴うゲームの実行毎に入賞に当選か否かを抽選する抽選手段と、を備え、前記抽選手段により複数種の特別入賞のうちの何れかが当選となっている場合において、遊技者による各可変表示手段の可変表示の停止操作により、当該当選となっている特別入賞に対応した特別の図柄組合せ態様が導出表示された場合に、特別入賞が成立して特別の遊技価値を遊技者に付与するように構成されたスロットマシンにおいて、
前記複数の可変表示手段の各々を遊技者の操作に応じて個別に停止操作することが可能な複数の停止操作手段と、
前記ゲームの開始から前記停止操作手段の停止操作が所定期間行われていないことに基づき、当該停止操作手段の停止操作を促す報知を行う停止操作催促手段と、を備えたことを特徴とするスロットマシン。
[請求項2]
前記抽選手段による抽選結果が何れかの特別入賞の当選となった場合に、特別入賞に当選したことを報知することが可能な当選報知手段を備え、
前記停止操作催促手段は、少なくとも前記特別入賞に当選している場合に前記停止操作を促す報知を行うことを特徴とする請求項1に記載のスロットマシン。
[請求項3]
遊技者の賭け操作に基づき前記ゲームの結果を導出表示する複数の有効ラインを有効化する有効ライン設定手段を備え、
前記当選報知手段は、前記ゲームの結果を導出表示する複数の有効ラインの全てが有効化されていることに基づき特別入賞に当選したことを報知することを特徴とする請求項2に記載のスロットマシン。
[請求項4]
前記特別入賞に当選したゲームの実行中に前記可変表示手段とは別個に設けられた演出表示手段に所定の補助演出を表示することが可能な補助演出実行手段と、
前記補助演出実行手段による補助演出の結果が導出されるまでの間、前記停止操作手段の停止操作を無効とすることが可能な停止操作無効化手段と、を備え、
前記補助演出実行手段は、最後の停止操作となる停止操作手段よりも先に停止操作される停止操作手段の停止操作に基づき補助演出の結果を導出するよう構成され、
前記停止操作無効化手段は、前記先に停止操作される停止操作手段の停止操作から前記補助演出の結果が導出されるまでの間において、その後に停止操作される停止操作手段の停止操作を無効とすることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のスロットマシン。
【0104】
[3世代分割出願の出願当初の発明の効果]
本発明によれば、内部抽選に当選した上で遊技者によるリール停止操作のタイミングが合ったときに限り所定の入賞結果態様を形成することができるスロットマシンにおいて、遊技者による可変表示の停止操作を促すことができ、ゲームがテンポよく進行するようになる。
【0105】
[2世代分割出願の出願当初の特許請求の範囲]
[請求項1]
複数種類の図柄を可変表示可能な複数の可変表示手段と、該可変表示を伴うゲームの実行毎に入賞に当選か否かを抽選する抽選手段と、を備え、前記抽選手段により複数種の特別入賞のうちの何れかが当選となっている場合において、遊技者による各可変表示手段の可変表示の停止操作により、当該当選となっている特別入賞に対応した特別の図柄組合せ態様が導出表示された場合に、特別入賞が成立して特別の遊技価値を遊技者に付与するように構成されたスロットマシンにおいて、
前記抽選手段による抽選結果が所定の特別入賞の当選となった場合に、当該当選となった特別入賞の報知に関する制御を行う報知制御手段を備え、
前記報知制御手段は、
前記ゲームの実行中に補助ゲームを実行するとともに、複数種の特別入賞のうちの何れかが当選となった場合の所定の確率で該補助ゲームの結果を予め定められた特定結果で導出する補助ゲーム実行手段と、
前記補助ゲームの結果が前記特定結果となった場合に、当選となった特別入賞の種類を報知する入賞成立情報報知手段と、
を備え、
前記補助ゲームの結果が導出されるまでの間、前記可変表示の停止操作を無効にする停止操作無効化手段を備えたことを特徴とするスロットマシン。
[請求項2]
前記補助ゲーム実行手段は、前記抽選手段による乱数の抽出結果に基づき、前記補助ゲームの結果を特定結果で導出するか否かを決定することを特徴とする請求項1に記載のスロットマシン。
[請求項3]
前記複数の可変表示手段の各々を遊技者の操作に応じて個別に停止操作可能な停止操作手段を備え、
前記停止操作無効化手段は、前記停止操作手段のうち最後に停止操作される可変表示の停止操作を無効にすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスロットマシン。
[請求項4]
前記補助ゲームの結果に基づいて、リプレイ入賞の当選確率を通常よりも高い高確率で制御する確率変更手段を備えたことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のスロットマシン。
【符号の説明】
【0106】
20a 第1リール(可変表示手段)
20b 第2リール(可変表示手段)
20c 第3リール(可変表示手段;特に所定の可変表示手段)
50 遊技制御装置(抽選手段、当選状態無効化手段、報知制御手段、補助ゲーム実行手
段、引込停止制御手段、確率変更手段、当選状態無効化ゲーム数変更手段)
700 演出制御装置(報知制御手段、補助ゲーム実行手段、確率変更手段、当選状態無
効化ゲーム数変更手段)
710 表示制御装置(報知制御手段、補助ゲーム実行手段、入賞成立情報報知手段、確
率変更手段、当選状態無効化ゲーム数変更手段)
4a 演出表示装置(補助ゲーム実行手段;演出表示手段)
14a 第1リールストップボタン(停止操作手段)
14b 第2リールストップボタン(停止操作手段)
14c 第3リールストップボタン(停止操作手段)
100 パチスロ遊技機(スロットマシン)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示窓部において複数種類の図柄を可変表示させることが可能な複数の可変表示手段と、該可変表示を伴うゲームの実行毎に入賞に当選か否かを抽選する抽選手段と、を備え、
前記ゲームの停止表示結果に基づいて遊技者に特別の遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能なスロットマシンにおいて、
前記複数の可変表示手段は、前記複数種類の図柄が互いに異なる配列となるように設定されてなり、
前記複数の可変表示手段の各々を遊技者の操作に応じて個別に停止表示させることが可能な複数の停止操作手段と、
前記抽選手段により所定の入賞が当選したゲームにおいて、遊技者にとって有利となる前記停止操作手段の操作順序を報知することが可能な操作順序報知手段と、を備え、
前記操作順序報知手段は、遊技者によって最初の停止操作が行われるよりも以前に、前記操作順序を示す情報を表示することを特徴とするスロットマシン。
【請求項2】
前記入賞には、その成立により前記特別遊技状態を発生可能とする特別入賞が含まれ、
前記抽選手段の抽選結果に関連した演出表示を行うことが可能な演出表示手段を備え、
前記操作順序報知手段は、前記特別入賞に当選したゲームにおいて前記特別遊技状態を発生させるために遊技者にとって有利となる前記操作順序を示す情報を前記演出表示手段に表示することを特徴とする請求項1に記載のスロットマシン。
【請求項3】
前記操作順序報知手段は、前記所定の入賞に当選したゲームの開始から前記停止操作手段の操作が有効となるまでの間に前記操作順序を報知することを特徴とする請求項1又は2に記載のスロットマシン。
【請求項4】
前記停止操作時に前記抽選手段による抽選結果に対応した図柄組合せ態様を形成し得る図柄を所定範囲内で有効ライン上に引き込み制御することが可能な引込制御手段を備え、
前記複数の可変表示手段は、少なくとも特定の可変表示手段が前記停止操作のタイミングに拘らず前記所定の入賞に対応する図柄が前記有効ライン上に引き込まれる図柄配列とされ、
前記操作順序報知手段は、前記特定の可変表示手段に対応する前記停止操作手段から停止操作させる操作順序を報知することを特徴とする請求項1から3の何れか一つに記載のスロットマシン。
【請求項1】
表示窓部において複数種類の図柄を可変表示させることが可能な複数の可変表示手段と、該可変表示を伴うゲームの実行毎に入賞に当選か否かを抽選する抽選手段と、を備え、
前記ゲームの停止表示結果に基づいて遊技者に特別の遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能なスロットマシンにおいて、
前記複数の可変表示手段は、前記複数種類の図柄が互いに異なる配列となるように設定されてなり、
前記複数の可変表示手段の各々を遊技者の操作に応じて個別に停止表示させることが可能な複数の停止操作手段と、
前記抽選手段により所定の入賞が当選したゲームにおいて、遊技者にとって有利となる前記停止操作手段の操作順序を報知することが可能な操作順序報知手段と、を備え、
前記操作順序報知手段は、遊技者によって最初の停止操作が行われるよりも以前に、前記操作順序を示す情報を表示することを特徴とするスロットマシン。
【請求項2】
前記入賞には、その成立により前記特別遊技状態を発生可能とする特別入賞が含まれ、
前記抽選手段の抽選結果に関連した演出表示を行うことが可能な演出表示手段を備え、
前記操作順序報知手段は、前記特別入賞に当選したゲームにおいて前記特別遊技状態を発生させるために遊技者にとって有利となる前記操作順序を示す情報を前記演出表示手段に表示することを特徴とする請求項1に記載のスロットマシン。
【請求項3】
前記操作順序報知手段は、前記所定の入賞に当選したゲームの開始から前記停止操作手段の操作が有効となるまでの間に前記操作順序を報知することを特徴とする請求項1又は2に記載のスロットマシン。
【請求項4】
前記停止操作時に前記抽選手段による抽選結果に対応した図柄組合せ態様を形成し得る図柄を所定範囲内で有効ライン上に引き込み制御することが可能な引込制御手段を備え、
前記複数の可変表示手段は、少なくとも特定の可変表示手段が前記停止操作のタイミングに拘らず前記所定の入賞に対応する図柄が前記有効ライン上に引き込まれる図柄配列とされ、
前記操作順序報知手段は、前記特定の可変表示手段に対応する前記停止操作手段から停止操作させる操作順序を報知することを特徴とする請求項1から3の何れか一つに記載のスロットマシン。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2012−196551(P2012−196551A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−163179(P2012−163179)
【出願日】平成24年7月24日(2012.7.24)
【分割の表示】特願2011−116989(P2011−116989)の分割
【原出願日】平成14年4月23日(2002.4.23)
【出願人】(000132747)株式会社ソフイア (2,465)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年7月24日(2012.7.24)
【分割の表示】特願2011−116989(P2011−116989)の分割
【原出願日】平成14年4月23日(2002.4.23)
【出願人】(000132747)株式会社ソフイア (2,465)
【Fターム(参考)】
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