説明

セラミック膜の製造方法及びセラミック膜

【課題】簡便な設備で高屈折率化、高密度化、高硬度化されたセラミック膜の製造方法それにより得られるセラミック膜を提供する。
【解決手段】支持体上にセラミック層を形成した後、該セラミック層に火炎処理を施すことを特徴とするセラミック膜の製造方法で、セラミック層に対する火炎処理は、同じ領域を1度に、あるいは時間を空けて数回に分けて処理する方法、あるいはセラミック層を所要の膜厚に形成する途中段階で、数回にわたり火炎処理する方法であっても、特に制限なく用いられる。また、特性の異なるセラミック層を2層以上形成する場合、全てのセラミック層を形成した後、その最表面に対し火炎処理する方法であっても、各セラミック層を形成するごとに、その表面に火炎処理を施す方法であってもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支持体上に形成されたセラミック層を、簡便な方法で高品質化するセラミック膜の製造方法とそれにより得られるセラミック膜に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、セラミック膜は、光触媒、反射膜、半導体等多くの分野に使用されている。
【0003】
例えば、光触媒としては、酸化チタンが使用されており、酸化チタンに光を照射すると、強い還元作用を持つ電子と強い酸化作用を持つ正孔が生成し、接触する分子種をその酸化還元作用により分解する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。酸化チタンのこのような作用、すなわち光触媒作用を利用することによって、水中に溶解している有機溶剤や農薬、界面活性剤、合成染料、悪臭などの環境汚染物質の分解除去が試みられている。この方法は、酸化チタンと光を利用するだけであり、微生物を用いる分解方法などに比べて、温度、pH、ガス雰囲気、毒性などの反応条件の制約が少なく、しかも、前記微生物を用いる分解方法では処理しにくい有機ハロゲン化合物や有機リン化合物のようなものでも容易に分解・除去できるという長所がある。
【0004】
一方、反射膜としては、近年、窓ガラスを通して侵入する太陽光を遮光して、室内温度上昇を抑えるのに有効な熱線遮断材が、例えば、特開2008−37667号公報等で開示されており、注目されている。この様な熱線遮断材を有する窓ガラスを適用することにより、夏場の冷房による電気代低減、CO削減等、環境的にも有効でることが注目されている。このような反射膜としては、支持体上に高屈折率と低屈折率の膜を交互に積層した膜が一般的に使用されている。
【0005】
しかしながら、上記の様な各用途に用いられはじめているセラミック膜の多くは、耐擦過性や所望とする屈折率に到達させることが難しく、高密度化、高硬度化等の観点で課題を抱えており、その適用分野に制限を受けているのが現状である。
【0006】
上記セラミック膜の課題に対し、その解決方法の1つとしてセラミック膜を高品質化する様々な試みがなされている。例えば、レーザーを照射することにより高品質化する方法(例えば、特許文献2参照。)、UVランプの照射により高品質化する方法(例えば、特許文献3参照。)、電子線照射、例えば、マイクロ波照射により高品質化する方法(例えば、特許文献4参照。)、プラズマ処理により高品質化する方法(例えば、特許文献5参照。)等の各種方法が開示されている。
【0007】
しかしながら、上記提案されているセラミック膜の高品質化(表面改質ともいう)においては、いくつかの課題を抱えているのが現状である。
【0008】
例えば、レーザーを照射することにより高品質化する方法においては、レーザー結晶化技術によって形成したポリシリコン膜の内部に局在する多量の捕獲準位である。加えて、レーザー出力に制限があり、その結果、高品質化できる面積に制限があり、一回で処理可能な面積を増やす必要がある。しかしながら、現状のレーザー出力には制限があるため、第7世代(1800mm×2100mm)といった大型基材にこの高品質化技術を採用する場合には、基材一枚を改質するために長時間を要する。また、レーザーによる高品質化技術は、一般的にはライン状に成形されたレーザーが用いられ、これを走査させることによって改質を行う。このラインビームは、レーザー出力に制限があるため、処理する基材の幅よりも短く、基材全面を改質するためには、レーザーを数回に分けて走査する必要がある。これによって基材内にはラインビームの継ぎ目の領域が発生し、二回走査されてしまう領域ができる。この領域は一回の走査で表面処理した領域とは改質性が大きく異なる。そのため両者のセラミック膜特性は大きく異なり、性能のバラツキの大きな要因となる。加えて、レーザーによる高品質化装置は、装置構成が複雑であり且つ、消耗部品のコストが高いため、装置コストおよびランニングコストが高いという課題がある。これによって、レーザー装置によって改質されたセラミック膜自身の製造コストが高くなるという課題を抱えている。
【0009】
したがって、装置的、設備的にも安価で、かつ簡便にセラミック膜の高品質化を達成できる表面改質技術の開発が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平11−21127号公報
【特許文献2】特開2004−134577号公報
【特許文献3】特開2003−100639号公報
【特許文献4】特開平11−21127号公報
【特許文献5】特開2002−208707号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、簡便な設備で、セラミック膜の高品質化を達成できるセラミック膜の製造方法とそれにより得られるセラミック膜を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
【0013】
1.支持体上にセラミック層を形成した後、該セラミック層に火炎処理を施すことを特徴とするセラミック膜の製造方法。
【0014】
2.前記支持体が、樹脂支持体であることを特徴とする前記1に記載のセラミック膜の製造方法。
【0015】
3.前記樹脂支持体が、ポリエチレンテレフタレート(PET)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)、ポリメタクリレート(PMMA)及びポリエチレンナフタレート(PEN)から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前記2に記載のセラミック膜の製造方法。
【0016】
4.前記セラミック層の少なくとも1層が、酸化チタンから構成される層であることを特徴とする前記1から3のいずれか1項に記載のセラミック膜の製造方法。
【0017】
5.前記1から4のいずれか1項に記載のセラミック膜の製造方法により形成されたことを特徴とするセラミック膜。
【発明の効果】
【0018】
本発明により、簡便な設備で高屈折率化、高密度化、高硬度化されたセラミック膜の製造方法それにより得られるセラミック膜を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】ジェット方式の大気圧プラズマ放電処理装置の一例を示した概略図である。
【図2】本発明に適用可能な火炎処理装置の一例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
【0021】
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、支持体上にセラミック層を形成した後、該セラミック層に火炎処理を施すことを特徴とするセラミック膜の製造方法により、簡便な設備で、セラミック膜の高品質化を達成できるセラミック膜の製造方法を実現することができることを見出し、本発明に至った次第である。
【0022】
以下、本発明のセラミック膜及びその製造方法の詳細について説明する。
【0023】
本発明のセラミック膜は、支持体上にセラミック層を形成し、形成したセラミック層に火炎処理を施すことを特徴とする。
【0024】
なお、本発明においては、支持体上に形成したセラミックにより形成された未処理状態の層をセラミック層とし、本発明に係る火炎処理が施されたセラミック層をセラミック膜と定義する。
【0025】
《支持体》
本発明において、支持体とは、セラミック層を形成、保持するための基体であり、本発明においては、特に制限はなく、ガラス、紙、布、木、樹脂等の支持体を用いることができる。例えば、ガラス、セラミックス、プラスチックス、木竹材、活性炭など、セラミック膜形成可能な表面形状を有しているものなら有機材料、無機材料を問わずいずれの材料でもよく、紙や布など耐熱性を有しない材料でもよい。また、これらの材質を積層または組み合わせた複合材料であっても良い。
【0026】
本発明においては、支持体としては、特に、樹脂支持体を用いることが好ましい。
【0027】
本発明に適用可能な樹脂支持体としては、例えば、ポリエチレンやポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリエチレンテレフタレート、シリコン樹脂、ポリビニルアルコール、ビニルアセタール樹脂、ポリアセテート、ABS樹脂、エポキシ樹脂、酢酸ビニル樹脂、セルロース、セルロース誘導体、ポリアミド、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリスチレン、尿素樹脂、フッ素樹脂、ポリフッ化ビニリデン、フェノール樹脂、セルロイド、キチン、デンプンシート、四弗化エチレンなど、いろいろな種類の有機繊維やプラスチックスあるいはそれらの共重合体等を挙げることができるが、その中でも、ポリエチレンテレフタレート(PET)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)、ポリメタクリレート(PMMA)及びポリエチレンナフタレート(PEN)から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
【0028】
《セラミック層》
(セラミック層の構成材料)
本発明に係るセラミック層とは、その基本成分が金属酸化物である膜のことと定義する。金属酸化物としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、酸化ニオブ、酸化スズ、窒化チタン、窒化ケイ素、窒化ジルコニウム、窒化アルミニウム、酸窒化チタン、酸窒化スズ、更には、酸化ケイ素、MgF、酸化ケイ素と他の材料(Al、F、C、B、P等)との複合酸化物等が挙げられる。
【0029】
基本成分が金属酸化物であって、膜中にCやNや有機物等が含まれていても良い。
【0030】
本発明に係るセラミック層の形成材料としては、酸化珪素膜である金属酸化物層を形成する珪素化合物としては、例えば、シラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラn−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラn−ブトキシシラン、テトラt−ブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、ビス(ジメチルアミノ)ジメチルシラン、ビス(ジメチルアミノ)メチルビニルシラン、ビス(エチルアミノ)ジメチルシラン、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、ビス(トリメチルシリル)カルボジイミド、ジエチルアミノトリメチルシラン、ジメチルアミノジメチルシラン、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサメチルシクロトリシラザン、ヘプタメチルジシラザン、ノナメチルトリシラザン、オクタメチルシクロテトラシラザン、テトラキスジメチルアミノシラン、テトライソシアナートシラン、テトラメチルジシラザン、トリス(ジメチルアミノ)シラン、トリエトキシフルオロシラン、アリルジメチルシラン、アリルトリメチルシラン、ベンジルトリメチルシラン、ビス(トリメチルシリル)アセチレン、1,4−ビストリメチルシリル−1,3−ブタジイン、ジ−t−ブチルシラン、1,3−ジシラブタン、ビス(トリメチルシリル)メタン、シクロペンタジエニルトリメチルシラン、フェニルジメチルシラン、フェニルトリメチルシラン、プロパルギルトリメチルシラン、テトラメチルシラン、トリメチルシリルアセチレン、1−(トリメチルシリル)−1−プロピン、トリス(トリメチルシリル)メタン、トリス(トリメチルシリル)シラン、ビニルトリメチルシラン、ヘキサメチルジシラン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、テトラメチルシクロテトラシロキサン、ヘキサメチルシクロテトラシロキサン、Mシリケート51等が挙げられる。
【0031】
また、チタンを含有する化合物としては、例えば、チタンメトキシド、チタンエトキシド、チタンイソプロポキシド、チタンn−ブトキシド、チタンジイソプロポキシド(ビス−2,4−ペンタンジオネート)、チタンジイソプロポキシド(ビス−2,4−エチルアセトアセテート)、チタンジ−n−ブトキシド(ビス−2,4−ペンタンジオネート)、チタンアセチルアセトネート、ブチルチタネートダイマー、テトライソプロポキシチタン等が挙げられる。
【0032】
また、ジルコニウムを含有する化合物としては、ジルコニウムn−プロポキシド、ジルコニウムn−ブトキシド、ジルコニウムt−ブトキシド、ジルコニウムトリ−n−ブトキシドアセチルアセトネート、ジルコニウムジ−n−ブトキシドビスアセチルアセトネート、ジルコニウムアセチルアセトネート、ジルコニウムアセテート、ジルコニウムヘキサフルオロペンタンジオネート等が挙げられる。
【0033】
また、アルミニウムを含有する化合物としては、アルミニウムエトキシド、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウムn−ブトキシド、アルミニウムs−ブトキシド、アルミニウムt−ブトキシド、アルミニウムアセチルアセトナート等が挙げられる。
【0034】
また、硼素を含有する化合物としては、ジボラン、テトラボラン、フッ化硼素、塩化硼素、臭化硼素、ボラン−ジエチルエーテル錯体、ボラン−THF錯体、ボラン−ジメチルスルフィド錯体、三フッ化硼素ジエチルエーテル錯体、トリエチルボラン、トリメトキシボラン、トリエトキシボラン、トリ(イソプロポキシ)ボラン、ボラゾール、トリメチルボラゾール、トリエチルボラゾール、トリイソプロピルボラゾール等が挙げられる。
【0035】
錫を含有する化合物としては、テトラエチル錫、テトラメチル錫、二酢酸ジ−n−ブチル錫、テトラブチル錫、テトラオクチル錫、テトラエトキシ錫、メチルトリエトキシ錫、ジエチルジエトキシ錫、トリイソプロピルエトキシ錫、ジエチル錫、ジメチル錫、ジイソプロピル錫、ジブチル錫、ジエトキシ錫、ジメトキシ錫、ジイソプロポキシ錫、ジブトキシ錫、錫ジブチラート、錫ジアセトアセトナート、エチル錫アセトアセトナート、エトキシ錫アセトアセトナート、ジメチル錫ジアセトアセトナート等、錫水素化合物等、ハロゲン化錫としては、二塩化錫、四塩化錫等が挙げられる。
【0036】
また、その他の金属からなる有機化合物としては、例えば、アンチモンエトキシド、ヒ素トリエトキシド、バリウム2,2,6,6−テトラメチルヘプタンジオネート、ベリリウムアセチルアセトナート、ビスマスヘキサフルオロペンタンジオネート、ジメチルカドミウム、カルシウム2,2,6,6−テトラメチルヘプタンジオネート、クロムトリフルオロペンタンジオネート、コバルトアセチルアセトナート、銅エチルアセトアセテート、銅ヘキサフルオロペンタンジオネート、酢酸マグネシウム、トリフルオロ酢酸マグネシウム、マグネシウムトリフルオロペンタンジオネート、マグネシウムヘキサフルオロペンタンジオネート、マグネシウムヘキサフルオロペンタンジオネート−ジメチルエーテル錯体、ガリウムエトキシド、テトラエトキシゲルマン、テトラメトキシゲルマン、ハフニウムt−ブドキシド、ハフニウムエトキシド、インジウムアセチルアセトナート、インジウム2,6−ジメチルアミノヘプタンジオネート、フェロセン、ランタンイソプロポキシド、酢酸鉛、テトラエチル鉛、ネオジウムアセチルアセトナート、白金ヘキサフルオロペンタンジオネート、トリメチルシクロペンタジエニル白金、ロジウムジカルボニルアセチルアセトナート、ストロンチウム2,2,6,6−テトラメチルヘプタンジオネート、タンタルメトキシド、タンタルトリフルオロエトキシド、テルルエトキシド、タングステンエトキシド、バナジウムトリイソプロポキシドオキシド、亜鉛アセチルアセトナート、ジエチル亜鉛等が挙げられる。
【0037】
本発明のセラミック膜の製造方法においては、支持体上に形成するセラミック層は、単層のセラミック層であっても、特性、例えば、屈折率の異なる複数のセラミック層を積層した構成であってもよい。
【0038】
火炎処理が施されるセラミック膜の膜厚としては、特に制限はないが、火炎処理での高品質化を十分に発現させる観点からは、総膜厚として2nm〜5000nmの範囲が好ましい。
【0039】
(セラミック層の形成方法)
本発明のセラミック膜の製造方法においては、セラミック膜を支持体上に形成する方法としては、特に制限はなく、例えば、気相成長法、湿式塗布法等を適宜選択して適用することができるが、本発明においては、薄膜でかつ均質性に優れたセラミック層を形成することができる観点から気相成長法を用いることが好ましく、例えば、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法、触媒化学気相成長(Cat−CVD)法、プラズマCVD法が挙げられるが、本発明においては、特に、大気圧もしくはその近傍の圧力下、放電空間にガスを導入し、該放電空間に高周波電界を形成することにより該ガスを励起し、樹脂支持体をプラズマ状態に励起したガスに晒すことにより、該樹脂支持体上に誘電体膜を形成する大気圧プラズマCVD法により形成することをより好ましい。大気圧プラズマCVD法により形成されるセラミック膜は、低残留応力であり好ましい。
【0040】
本発明に適用可能な大気圧プラズマCVD法の一例は、例えば、特開平10−154598号公報や特開2003−49272号公報、WO02/048428号パンフレット等に記載されているが、大気圧もしくはその近傍の圧力下、放電空間に薄膜形成ガス及び放電ガスを含有するガスを供給し、該放電空間に高周波電界を印加することにより該ガスを励起し、励起したガスに晒すことにより、薄膜を形成する。
【0041】
特に、特開2004−68143号公報に記載されている薄膜形成方法が、緻密なセラミック層を形成するには好ましい。また、本発明においては、ロール状の元巻きからウエブ状の樹脂支持体を繰り出して、組成の異なるセラミック層を連続的に形成する方法も適用することができる。
【0042】
本発明でいう高周波とは、少なくとも0.5kHzの周波数を有するものをいう。
【0043】
本発明に係るセラミック膜の形成に用いられる上記の大気圧プラズマ法は、大気圧もしくはその近傍の圧力下で行われるプラズマCVD法であり、大気圧もしくはその近傍の圧力とは20〜110kPa程度であり、本発明に記載の良好な効果を得るためには、93〜104kPaが好ましい。
【0044】
本発明における放電条件としては、高周波電界の周波数が1kHz〜2500MHzで、かつ供給電力が1〜50W/cmであることが好ましく、周波数が50kHz以上で、かつ供給電力が5W/cm以上であることがより好ましい。さらに、放電空間に異なる周波数の電界を2つ以上印加し、重畳したものがより好ましい。
【0045】
上記でサイン波等の連続波の重畳について説明したが、これに限られるものではなく、両方パルス波であっても、一方が連続波でもう一方がパルス波であっても構わない。また、さらに周波数の異なる第3の電界を有していてもよい。
【0046】
上記本発明の高周波電界を、同一放電空間に印加する具体的な方法としては、例えば、対向電極を構成する第1の電極に周波数ω1の高畳周波電界を印加する第1電源を接続し、第2電極に周波数ω2の高周波電界を形成する第2電源を接続した大気圧プラズマ放電処理装置を用いる。
【0047】
ここで、第1電源の周波数としては、1kHz〜1MHzであり、200kHz以下が好ましく用いることができる。またこの電界波形としては、連続波でもパルス波でもよい。
【0048】
一方、第2電源の周波数としては、1MHz〜2500MHzが好ましく800kHz以上が好ましく用いられる。この第2電源の周波数が高い程、プラズマ密度が高くなり、緻密で良質なセラミック層が得られる。
【0049】
本発明に用いられる大気圧プラズマ放電処理装置は、上述のように、対向電極の間で放電させ、前記対向電極間に導入したガスをプラズマ状態とし、前記対向電極間に静置あるいは電極間を移送される樹脂支持体を該プラズマ状態のガスに晒すことによって、該樹脂支持体の上に誘電体膜を形成させるものである。また他の方式として、大気圧プラズマ放電処理装置は、上記同様の対向電極間で放電させ、該対向電極間に導入したガスを励起しまたはプラズマ状態とし、該対向電極外にジェット状に励起またはプラズマ状態のガスを吹き出し、該対向電極の近傍にある樹脂支持体(静置していても移送されていてもよい)を晒すことによって該樹脂支持体の上に誘電体膜を形成させるジェット方式の装置がある。
【0050】
本発明に係るセラミック層の形成に適用できる大気圧プラズマ放電処理装置の一例を、図を用いて説明する。ただし、本発明においては、ここで例示する大気圧プラズマ処理装置の態様にのみ限定されるものではない。
【0051】
図1は、本発明に有用なジェット方式の大気圧プラズマ放電処理装置の一例を示した概略図である。
【0052】
ジェット方式の大気圧プラズマ放電処理装置は、プラズマ放電処理装置、二つの電源を有する電界印加手段の他に、図1では図示してない(後述の図2に図示してある)が、ガス供給手段、電極温度調節手段を有している装置である。
【0053】
プラズマ放電処理装置10は、第1電極11と第2電極12から構成されている対向電極を有しており、該対向電極間に、第1電極11からは第1電源21からの周波数ω1の高周波電界が印加され、また第2電極12からは第2電源22からの周波数ω2の高周波電界が印加されるようになっている。
【0054】
第1電極11と第2電極12との対向電極間(放電空間)13に、ガス供給手段(不図示)から前述したセラミック層形成ガスGを導入し、第1電源21と第2電源22により第1電極11と第2電極12間に、前述した高周波電界を形成して放電を発生させ、セラミック層形成ガスGをプラズマ状態にしながら対向電極の下側(紙面下側)にジェット状に吹き出させて、対向電極下面と支持体Fとで形成する処理空間をプラズマ状態のガスG°で満たし、図示してない支持体の元巻き(アンワインダー)から巻きほぐされて搬送して来るか、あるいは前工程から搬送して来る支持体Fの上に、処理位置14付近でセラミック層を形成させる。セラミック層形成中、電極温度調節手段(不図示)から媒体が配管を通って電極を加熱または冷却する。プラズマ放電処理の際の基材の温度によっては、得られるセラミック層の物性や組成等は変化することがあり、これに対して適宜制御することが望ましい。温度調節の媒体としては、蒸留水、油等の絶縁性材料が好ましく用いられる。プラズマ放電処理の際、基材の幅手方向あるいは長手方向での温度ムラができるだけ生じないように電極の内部の温度を均等に調節することが望まれる。
【0055】
ジェット方式の大気圧プラズマ放電処理装置を、支持体Fの搬送方向と平行に複数台並べ、同時に同じプラズマ状態のガスを放電させることにより、同一位置に複数層のセラミック層を形成可能となり、短時間で所望の膜厚を形成可能となる。また支持体Fの搬送方向と平行に複数台配置し、各装置に異なるセラミック層形成ガスを供給して異なったプラズマ状態のガスをジェット噴射すれば、異なる屈折率を有するセラミック層の積層体膜を形成することもできる。
【0056】
《火炎処理》
本発明のセラミック膜の製造方法においては、支持体上に形成した上記セラミック層に、火炎処理を施して、高品質化したセラミック膜とすることを特徴とする。
【0057】
本発明に係る火炎処理(フレームプラズマ処理ともいう)とは、表面処理をしようとするセラミック層にバーナーにより火炎(フレーム)処理を行うことでプラズマを発生させ表面処理を行うことにより、セラミック層を高機能化させる方法である。
【0058】
本発明において、火炎処理は、支持体上のセラミック層の面上に均一、かつそれらを変形させない程度に熱を付与することが重要である。火炎処理により加える熱量や時間などの火炎処理条件は、支持体やセラミック層の厚さ、構成材料等により適時調整されるが、付与する火炎の温度としては、500〜2000℃の範囲とすることが好ましい。
【0059】
本発明に係る火炎処理においては、パラフィン系ガス、例えば、都市ガス、天然ガス、メタンガス、エタンガス、プロパンガス、オレフィン系ガスとしてはエチレンガス、プロピレンガス、またはアセチレンガス等を燃焼ガスとして用いた火炎発生装置を備えた表面処理装置による処理であることが好ましく、例えば、フリン社製の火炎処理装置等を用いることができる。
【0060】
本発明において、セラミック層に対する火炎処理は、同じ領域を1度に、あるいは時間を空けて数回に分けて処理する方法、あるいはセラミック層を所要の膜厚に形成する途中段階で、数回にわたり火炎処理する方法であっても、特に制限なく用いられる。また、特性の異なるセラミック層を2層以上形成する場合、全てのセラミック層を形成した後、その最表面に対し火炎処理する方法であっても、各セラミック層を形成するごとに、その表面に火炎処理を施す方法であってもよい。
【0061】
本発明に係る火炎処理条件としては、基本的に支持体やセラミック層の厚さや構成材料等により適時調整されるが、燃焼カロリーとしては250kcal〜2500kalが好ましい。
【0062】
図2に、本発明に係る火炎処理装置の一例を示す。
【0063】
支持体1上に、上記方法に従って形成されたセラミック層2の表面に対し、バーナー4より所定の温度の火炎4を照射して、セラミック層の火炎照射領域の改質を行う。
【0064】
この時、セラミック層を有する支持体1の移動速度をV(mm/sec)とし、火炎4がセラミック層に照射している幅をD(mm)としたとき、照射時間D/Vとしては、0.001秒以上、1秒以下が好ましい。
【0065】
本発明においては、セラミック層に対し本発明に係る火炎処理を施すことにより、セラミック層の高品質化、例えば、高屈折率化、高密度化、結晶化、高硬度化等を膜面改質を達成することができる。
【実施例】
【0066】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
【0067】
実施例1
《セラミック膜の作製》
〔試料1の作製〕
(樹脂基材1の作製)
ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETと略記、厚さ125μm)を樹脂支持体として用い、この樹脂支持体上に、光安定剤として紫外線吸収剤を含有した下記組成のポリマー層用塗布液1を調製し、硬化後の膜厚が5μmとなるようにマイクログラビアコーターを用いて塗布し、乾燥は80℃/110℃/125℃(各ゾーンは30sec)と段階的に熱風乾燥し、ポリマー層1を設けた。
【0068】
〈ポリマー層用塗布液1〉
メチルメタクリレート65質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート35質量部を共重合し、平均分子量50000の水酸基導入メタクリル酸エステル樹脂を得た。この樹脂100質量部に対して、紫外線吸収剤としてベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤である2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−t−ペンチルフェノール(TINUVIN328、チバ・ジャパン(株)製)を5質量部、光安定剤としてヒンダードアミン系光安定剤であるデカン二酸ビス[2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル]エステル(TINUVIN123、チバ・ジャパン(株)製)を5質量部配合し、粘度調整のためメチルエチルケトンにて、固形分が20質量%となるよう希釈して主剤(a)を得た。
【0069】
一方、架橋剤(硬化剤)となるポリイソシアネート化合物として、アダクト型のヘキサメチレンジイソシアネートをメチルエチルケトンで固形分が75質量%となるように調製した硬化剤(b)を得た。
【0070】
上記主剤(a)に対して、上記硬化剤(b)を15質量%相当添加して、ポリマー層用塗布液1を調製した。
【0071】
(セラミック層1(酸化チタン層1)の形成)
上記作製した樹脂支持体1のポリマー層上に、図1に記載の構成からなるジェット方式の大気圧プラズマ放電処理装置を用いて、下記条件でセラミック層1(酸化チタン層1、厚み:120nm、屈折率:1.90)を形成し、試料1を得た。なお、セラミック層の屈折率測定は、自動複屈折率計(王子計測機器(株)製、KOBRA−21ADH)を用いて、23℃、55%RHの環境下で、590nmの波長において10カ所測定し3次元屈折率測定を行い、屈折率を求めた。
【0072】
〈セラミック層1形成混合ガス組成物〉
放電ガス:窒素 97.9体積%
薄膜形成ガス:テトライソプロポキシチタン 0.1体積%
添加ガス:水素 2.0体積%
〈セラミック層1成膜条件〉
第1電極側
電源種類 ハイデン研究所 100kHz(連続モード) PHF−6k
周波数 100kHz
出力密度 10W/cm(この時の電圧Vpは7kVであった)
電極温度 120℃
第2電極側
電源種類 パール工業 13.56MHz CF−5000−13M
周波数 13.56MHz
出力密度 5W/cm(この時の電圧Vpは1kVであった)
電極温度 90℃
〔試料2の作製〕
上記作製した試料1のセラミック層1表面に、マイクロ波照射装置(四国計測製 μreactor)を用いてアルミナ板から、2450MHzのマイクロ波を500Wで1分間照射して、試料2を作製した。
【0073】
〔試料3の作製〕
上記試料2の作製において、マイクロ波を照射時間を10分に変更した以外は同様にいて、試料3を作製した。
【0074】
〔試料4の作製〕
上記作製した試料1のセラミック層1表面に、下記の方法に従って火炎処理を施して、試料4を作製した。
【0075】
火炎処理は、FLYNNバーナーコーポレーション社製のリボン式バーナーを用いて、セラミック層側から火炎処理を施した。
【0076】
ガス:プロパンガス
燃焼カロリー:1000kcal
照射時間D/V:0.005秒
ガス/空気の混合空燃比:1/15
〔試料5〜11の作製〕
上記試料4の作製において、火炎処理の条件(燃焼カロリー、照射時間)、樹脂支持体の種類を表1に記載の様に変更した以外は同様にして、試料5〜11を作製した。
【0077】
なお、樹脂支持体2は、前記樹脂支持体1の作製において、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)に代えて、ポリエチレンナフタレート(PENと略記)を用いた以外は同様にして作製した。
【0078】
《セラミック膜の評価》
上記作製した試料1〜11について、下記の方法に従って、表面改質処理後の屈折率及び樹脂支持体の平面性について、下記の方法に従って評価した。
【0079】
〔表面改質処理後の屈折率の測定〕
自動複屈折率計(王子計測機器(株)製、KOBRA−21ADH)を用いて、23℃、55%RHの環境下で、590nmの波長において10カ所測定し3次元屈折率測定を行い、屈折率を測定した。
【0080】
〔樹脂支持体の平面性の評価〕
表面改質処理による樹脂支持体へのダメージを目視観察し、下記の基準に従って樹脂支持体の平面性を評価した。
【0081】
5:樹脂支持体に変形、変色は全く認められない
4:樹脂支持体に変形、変色が若干認められるが、ほぼ良好な平面性である
3:樹脂支持体に変形、変色発生が認められ、実用上懸念される品質である
2:樹脂支持体に強い変形、変色発生が認められ、実用上問題となる品質である
1:樹脂支持体に激しい変形、変色の発生があり、実用に耐えない品質である
以上により得られた結果を、表1に示す。
【0082】
【表1】

【0083】
表1に記載の結果より明らかな様に、本発明の火炎処理により高品質化処理を施した試料は、比較例に対し、樹脂支持体の平面性を損なうことなく、セラミック層を高屈折率化する効果が大きいことが分かる。
【0084】
実施例2
《セラミック膜の作製》
〔試料12の作製〕
実施例1で作製した試料1のセラミック層1(酸化チタン層1)上に、下記方法に従って、低屈折層であるセラミック層2(酸化珪素層1、厚み:190nm、屈折率1.46)を形成し、更に同様の膜厚及び形成条件で、セラミック層3(酸化チタン層1)、セラミック層4(酸化珪素層1)、セラミック層5(酸化チタン層1)、セラミック層6(酸化珪素層1)、セラミック層7(酸化チタン層1)の計7層を積層したセラミック層積層体を形成し、これを試料12とした。
【0085】
(セラミック層2(酸化珪素層1)の形成)
〈セラミック層2混合ガス組成物〉
放電ガス:窒素 98.9体積%
薄膜形成ガス:テトラエトキシシラン 0.1体積%
添加ガス:酸素 1.0体積%
〈セラミック層2成膜条件〉
第1電極側
電源種類 ハイデン研究所 100kHz(連続モード) PHF−6k
周波数 100kHz
出力密度 10W/cm(この時の電圧Vpは7kVであった)
電極温度 120℃
第2電極側
電源種類 パール工業 13.56MHz CF−5000−13M
周波数 13.56MHz
出力密度 10W/cm(この時の電圧Vpは2kVであった)
電極温度 90℃
〔試料13の作製〕
上記作製した試料12のセラミック層積層体に対し、実施例1の試料2の作製に用いたのと同様の方法で、マイクロ波処理を行って、試料13を作製した。
【0086】
〔試料14の作製〕
上記作製した試料12のセラミック層積層体に対し、実施例1の試料3の作製に用いたのと同様の方法で、マイクロ波処理を行って、試料14を作製した。
【0087】
〔試料15の作製〕
上記作製した試料12のセラミック層積層体に対し、実施例1の試料4の作製に用いたのと同様の方法で、火炎処理を行って、試料15を作製した。
【0088】
〔試料16の作製〕
上記作製した試料12のセラミック層積層体に対し、実施例1の試料7の作製に用いたのと同様の方法で、火炎処理を行って、試料16を作製した。
【0089】
〔試料17の作製〕
上記作製した試料12のセラミック層積層体に対し、実施例1の試料8の作製に用いたのと同様の方法で、火炎処理を行って、試料17を作製した。
【0090】
〔試料18の作製〕
上記作製した試料12のセラミック層積層体に対し、実施例1の試料11の作製に用いたのと同様の方法で、火炎処理を行って、試料18を作製した。
【0091】
《セラミック膜の評価》
上記作製した各試料(セラミック膜)について、下記の方法に従って、遮熱性の評価を行った。
【0092】
〔遮熱性の評価〕
セラミック膜面を太陽光方向に向け、その下に手をかざして手への熱の伝わり度合いを20人のモニターにより評価し、下記の基準に従ってランク付を行い、その合計点より遮熱性を評価した。満点は100点、最低点は20点である。
【0093】
5:非常に涼しく感じる
4:涼しく感じる
3:やや涼しく感じる
2:直接太陽光を受けた状態との差があまり感じられない
1:直接太陽光を受けた状態との差が全く感じられない
以上により得られた評価結果を、表2に示す。
【0094】
【表2】

【0095】
表2に記載の結果より明らかな様に、本発明の火炎処理を施したセラミック膜は、比較例に対し、遮熱性に優れていることが分かる。これは、本発明のセラミック膜が、高い屈折率により、太陽光の反射性能が著しく向上していると考えられる。
【符号の説明】
【0096】
1、F 樹脂支持体
2 セラミック層
3 バーナー
4 火炎
10 プラズマ放電処理装置
11 第1電極
12 第2電極
21 第1電源
22 第2電源
23 第1フィルター
24 第2フィルター
D 火炎照射領域
V 樹脂支持体の移動速度
G 薄膜形成ガス
G° プラズマ状態のガス
G′ 処理排ガス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体上にセラミック層を形成した後、該セラミック層に火炎処理を施すことを特徴とするセラミック膜の製造方法。
【請求項2】
前記支持体が、樹脂支持体であることを特徴とする請求項1に記載のセラミック膜の製造方法。
【請求項3】
前記樹脂支持体が、ポリエチレンテレフタレート(PET)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)、ポリメタクリレート(PMMA)及びポリエチレンナフタレート(PEN)から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項2に記載のセラミック膜の製造方法。
【請求項4】
前記セラミック層の少なくとも1層が、酸化チタンから構成される層であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のセラミック膜の製造方法。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載のセラミック膜の製造方法により形成されたことを特徴とするセラミック膜。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−261079(P2010−261079A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−113376(P2009−113376)
【出願日】平成21年5月8日(2009.5.8)
【出願人】(000001270)コニカミノルタホールディングス株式会社 (4,463)
【Fターム(参考)】