説明

セリシン誘導体およびそれを含有する組成物

【課題】 人体への安全性が高く、汎用性が高い新規界面活性剤及びそれを含有する組成物を提供する。
【解決手段】 セリシン分子の官能基に有機化合物を共有結合してなるセリシン誘導体、該セリシン誘導体を含有する高分子ミセル、および該高分子ミセルに別の物質を担持させた高分子ミセル複合体を提供する。また、セリシン誘導体、高分子ミセルまたは高分子ミセル複合体を含有してなる組成物もまた提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医薬品、医薬部外品、化粧品、食品、あるいは洗剤などの広範囲の分野において利用可能な界面活性能を有するセリシン誘導体及び当該物質を含有する組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
界面活性剤とは、界面(物質同士の接触面)に作用して界面の性質を変化させる物質であり、湿潤、浸透、気泡、消泡、乳化、分散、可溶化、洗浄等の目的で使用されている。特に医薬品、医薬部外品、化粧品、食品、及び家庭用洗剤等においては高い安全性が求められる。汎用されている界面活性剤の中には化学合成によって得られた物質が多く、中には目、皮膚や粘膜への刺激の強いものもある。天然物の中には例えばカゼイン、サポニン、レシチン、ゼラチン、アルブミン等のように界面活性能を有する化合物があるが、これらはそれ自体に特有の臭いを有していたり、天然由来のため界面活性能にばらつきがあるなどの問題を有しているものが多い。
【0003】
人体への安全性が高く、高い生分解性能を持ち、温度依存性の少ない界面活性剤としてセリシン及びその加水分解物が特許文献1において開示されている。また、特許文献2においてはタンパク質分解物のカルボキシル末端にアミノ酸アルキルエステルがアミド結合によって結合したタンパク質系乳化剤が開示されている。セリシン及びその加水分解物では高いHLBを示し、またO/W型エマルションを得るのに適している。しかしながら、セリシン及びその加水分解物を用いてW/O型エマルションを得るのは困難である。また特許文献2に開示されるタンパク質系乳化剤は、タンパク質分解物のカルボキシル末端にアミド結合によって疎水基が導入された構造であるため、可溶化製剤等への適応性に乏しい。
【0004】
【特許文献1】特開平11−276876号公報
【特許文献2】特開昭60−94124号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、人体への安全性が高く、汎用性が高い新規界面活性剤及びそれを含有する組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らが鋭意検討を行った結果、セリシンまたはセリシン加水分解物を誘導体化することによって、人体への安全性が高い界面活性剤が得られることを見いだした。さらに、かかる誘導体化したセリシンへ有用物質を担持させることができ、薬物送達システム(DDS)に用いるための機能性の付与が容易であることを見いだした。
【0007】
即ち本発明は、セリシンまたはセリシン加水分解物の官能基に有機化合物が共有結合したセリシン誘導体、該セリシン誘導体を含む高分子ミセル、および該セリシンを含む高分子ミセルへ有用成分を担持させた高分子ミセル複合体を提供する。本発明はさらにこれらセリシン誘導体、高分子ミセルまたは高分子ミセル複合体を含有する組成物も提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明のセリシン誘導体は良好な界面活性能を有し、人体への安全性が高い。また、条件設定によりO/WエマルションのみならずW/Oエマルションを調製することが可能である。このため、所望の物質を本発明のセリシン誘導体を含む高分子ミセルへ担持させることができ、薬物送達システム(DDS)等の機能性付与が可能である。具体的には本発明のセリシン誘導体は、乳化、洗浄、水難溶性物質の可溶化に有用である。また、高分子ミセル複合体とすることにより、寿命の短い不安定な物質の安定化(抗酸化、抗分解、抗変性、抗構造変化)、物質の徐放化、物質の体内バリア(細胞膜、皮膚粘膜などの組織間障害など)の透過・吸収の促進、物質作用部位へのターゲット、微粉末粒子の分散安定化、凝集制御などが達成できる。
【0009】
本本発明のセリシン誘導体は医薬品、医薬部外品、化粧品、食品、農薬、香料、芳香剤、殺虫剤、洗剤、その他工業製品の広範囲の分野において利用可能である。発明のセリシン誘導体を含有する組成物は例えば化粧料や皮膚外用薬として用いた場合の使用感が良好である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明のセリシン誘導体を調製するには、セリシンまたはセリシン加水分解物を用いる。セリシンおよびセリシン加水分解物としては、市販のものを用いても良く、または繭、繭糸、屑繭、生糸等から従来知られている方法により得たものであってもよい。繭等からセリシンを抽出する方法としては、繭等を直接高温高圧下で処理する方法や、酸、アルカリ、もしくは酵素により加水分解する方法等、従来公知のいずれの方法を採用してもよい。得られるセリシン水溶液、もしくはアルカリ、あるいは酵素によって部分加水分解したセリシン加水分解液は次いで、一般的に行われる抽出方法にて抽出すればよい。例えばセリシン水溶液もしくは、セリシン加水分解液を有機酸あるいは無機酸によってpH3〜5に調整した後、有機凝集剤あるいは無機凝集剤を添加してセリシンを析出させる方法、メタノール、エタノール、ジオキサンなどの水溶性溶媒と混合してセリシンを析出させる方法、セリシン水溶液のうち透析膜を透過した物質を除去した後、透析膜を透過しなかった物質取り出す方法等が好適に採用される。
【0011】
本発明のセリシン誘導体に用いられるセリシンは分子量1,000〜1,000,000程度、より好ましくは5,000〜400,000のものが好適に用いられる。
【0012】
セリシン誘導体を得るために結合させる有機化合物は、セリシン分子の水酸基、アミノ基及びカルボキシル基のいずれかと共有結合し得る化合物であればよく、特に限定されない。
【0013】
たとえば炭素数が1〜24で水酸基、ハロゲン原子、アミノ基、カルボキシル基、硫酸基、リン酸基、チオール基、酸アミド基、芳香族基、及び複素環を有していてもよいアルカン、アルキン等の低分子化合物が挙げられる。具体的には塩化エチル、臭化エチル、塩化イソブチル等のハロゲン化物、エタノール、プロピルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、ステアリルアルコール等の一価アルコール、グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ヘキシレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、イソプレングリコール等の多価アルコール類及びその誘導体、ショ糖、乳糖、マルトース、マンニトール、エリスリトール、キシリトール、マルチトール、ソルビトール、トレハロ―ス等の糖類及びその誘導体、コレステロール、フィトステロール、脂肪酸モノグリセリド、脂肪酸ジグリセリド、オキシステアリン酸及びその誘導体等の水酸基を有する油性成分、酢酸、酪酸、クエン酸、コハク酸、乳酸、ピロリドンカルボン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸等のカルボニル化合物及びその誘導体、グリシン、セリン、メチオニン、ロイシン、チロシン、プロリン、イソロイシン、トリプトファン、ヒドロキシプロリン、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸、アルギニン、ヒスチジン、リジン等のアミノ酸及びその誘導体、エチルアミン、プロピルアミン、イソブチルアミン、エチレンジアミン、プロパンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、スペルミン等のアルキルアミン、アルキルジアミン及びその誘導体、トリエチルリン酸等のアルキルリン酸及びその誘導体、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状ポリシロキサン、3次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂、及びシリコーンゴム、アミノ変性、ポリエーテル変性、アルキル変性、フッ素変性等の各種変性ポリシロキサン等のシリコーン化合物を例示することができる。
【0014】
特に、水酸基および/またはカルボキシル基を有する化合物が好適に用いられ、特にコレステロール、フィトステロール、脂肪酸モノグリセリドが好適に用いられる。
【0015】
本発明においてセリシンまたはセリシン加水分解物へ結合させる有機化合物として、高分子化合物もまた好適に用いられる。高分子化合物としては、セリシン分子の官能基に結合し得る基を有するものであればよく、特に限定されない。好ましくは高分子化合物の分子量は分子量が500〜100万、より好ましくは1000〜10万のものを結合させるとよい。
【0016】
本発明に用いられる高分子有機化合物としては、天然高分子、半合成高分子、合成高分子のいずれの化合物であってもよい。具体的にはクインスシード、カラギーナン、マンナン、カードラン、ガラクタン、ローカストビーンガム、キサンタンガム、ブルラン、アラビアゴム、ベンゾインゴム、ダンマルゴム、アイルランド苔、カラヤゴム、キャロブゴム、グアーガム、デキストラン、トラガントガム、キチン、キトサン、プルラン、ペクチン、カゼイン、アルギン酸及びその塩、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ヘパリン等のムコ多糖類及びその塩、サクシニルキトサン、カルボキシメチルキチンまたはキトサン、等の天然高分子物質、及びこれら天然高分子物質の誘導体、セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロ―ス、可溶性デンプン、カチオン化セルロース、カチオン化グアーガム、ヒドロキシエチルグァーガム、カルボキシメチルグァーガム等の半合成高分子物質、及びこれら半合成高分子物質の誘導体、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリプチレングリコール等のアルキレングリコール、ポリ乳酸、ポリε−カプロラクトン、ポリグリコール酸、ポリリンゴ酸等のポリカルボン酸及びその誘導体、ポリグルタミン酸、ポリアスパラギン酸、ポリリジン、ポリアルギニン、ポリオルニチン、ボリセリン等のポリアミノ酸及びその誘導体、ポリエチレンサクシネート、ポリプチレンサクシネート等のサクシネート共重合体、ポリヒドロキシプロピオナート、ポリヒドロキシブチラート等のポリヒドロキシアルカノエート、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルメタクリル酸等のビニル系高分子及びその架橋重合物、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリグリセリンなどのポリアルキレンオキサイドまたはその架橋重合物、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン、ビニルアルコール−酢酸ビニル、アクリル酸−メタクリル酸アルキル、乳酸−グリコール酸、乳酸−ε−カプロラクトン等の共重合体、ポリビニルピロリドン、マレイン酸、酢酸ビニル、スチレン、メタクリル酸、アクリル酸、メタクリル酸及びアクリル酸の誘導体等のモノマーの2種以上からなる任意の重合体組成からなる共重合体等の合成高分子が挙げられる。
【0017】
本発明に用いられるセリシン誘導体は、有機化合物の導入率がセリシンの全官能基の5〜100%、より好ましくは50〜80%であるものが好適に用いられる。セリシン誘導体を製造する際に、反応させる有機化合物の量、反応条件等を調節することによって、セリシン誘導体に結合させる有機化合物の量を調節すればよい。
【0018】
本発明のセリシン誘導体へ導入する有機化合物の種類およびその導入率は使用用途に応じて適宜決定すればよい。導入する有機化合物は1種類のみであっても、2種類以上を適宜組み合わせて導入してもよい。特に好ましい有機化合物として、低分子化合物としてはコレステロール、フィトステロール、ステアリルアルコール、ステアリン酸等の水酸基もしくはカルボキシル基を有する油性成分、高分子化合物としてはポリ乳酸又はポリエチレングリコールが例示される。
【0019】
本発明のセリシン誘導体は、適当な溶媒に溶解させたセリシンに、適当な溶媒に溶解させたこれらの化合物若しくは化合物の誘導体又はそれらの活性化誘導体を化学反応させることによって調製することができる。かかる化学反応の方法は当業者にはよく知られている。
【0020】
例えば、ポリエチレングリコールをセリシンのアミノ基に化学結合させる場合、ポリエチレングチコールのスクシンイミジルスクシネート誘導体等のアミノ基に対する反応性を有する活性化誘導体を用いる方法、又は縮合剤を使用するカップリング反応を採用すればよい。
【0021】
ポリ乳酸をセリシンに導入する場合には、公知の方法で合成されたポリ乳酸を、ポリ乳酸の末端のカルボキシル基、又は水酸基を公知の試薬を用い、公知の活性化反応により、活性化させ、セリシンのアミノ基、カルボキシル基、水酸基に化学反応させることによって誘導体化することができる。好ましくはポリ乳酸の末端のカルボキシル基をスクシンイミジル基を有する化合物で活性化させ、セリシンのアミノ基に化学結合させる方法が用いられる。
【0022】
ポリ乳酸の合成原料としては、D−乳酸およびL−乳酸のいずれであってもよくこれらの混合物であってもよい。またそれらの対応するラクチド又はDL−ラクチドを用いても良い。
【0023】
また、コレステロールもしくはフィトステロールをセリシンに導入する場合には、コレステロールもしくはフィトステロールの水酸基を活性化し、セリシンのアミノ基、カルボキシル基、あるいは水酸基と化学結合させる。この結合反応は公知の方法に基づき行えばよい。コレステロール、フィトステロールの導入率は、セリシンの全官能基の0.5〜70モル%とするのが好ましい。
【0024】
有機化合物を導入する際にセリシンを溶解させる溶媒としては、ジメチルスルフォキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド、アセトアミド等が例示される。
【0025】
本発明のセリシン誘導体は、良好な界面活性作用を示し、人体に対する安全性が高いことから、医薬品、医薬部外品、化粧品、食品、洗剤等の幅広い分野において応用することができる。
【0026】
本発明はさらに、上記セリシン誘導体からなる高分子ミセル、および高分子ミセルに別個の物質を担持させた高分予ミセル複合体を提供する。
【0027】
本発明の高分子ミセルまたは高分子ミセル複合体は粒径が20〜2000ナノメートル、好ましくは30〜800ナノメートルとなるよう調製することができる。
【0028】
高分子ミセル複合体を調製するに際しては、担持させる物質に応じて、セリシンへ結合させる有機化合物を適宜選択し、その導入量を調節すればよい。
【0029】
種々の剤形、たとえば以下に限定されないが、液状もしくは乾燥させた粉末状、さらに打錠状、カプセル状とし、徐放性の機能を有した医薬品組成物として提供することができる。担持させる薬剤に応じて、セリシンに導入する有機化合物を適宜選択し、及びその導入量を調整すればよい。
【0030】
本発明の高分子ミセル複合体へ担持させる物質としては、低分子から高分子量の薬物で、親水性、疎水性、電荷、非電荷に関係なくあらゆる種類の物質が含まれ得る。例えば、アドレアマイシン、パタリタキセル、カンプトテシン、ダウノマイシン、マイトマイシンC、メソトレキセート、シスプラチン等の抗癌剤、インドメタシン等の鎮痛消炎剤、中枢神経系用薬、末梢神経系用薬、アレルギー用薬、循環器官用薬、呼吸器官用薬、消化器官用薬、ホルモン剤、代謝性医薬品、抗生物質、化学療法剤、インシュリン、カルシトニン、LHRHなどのペプチド薬物、ケモカイン、サイトカイン、細胞増殖因子、インターフェロン、インターロイキンなどのタンパク質薬物、DNA、RNA、アンチセスDNA、デコイ遺伝子などの核酸薬物等が挙げられる。細胞増殖因子には、bFGF(塩基性線維穿細胞増殖因子)、aFGF(酸性線維芽細胞増殖因子)、PDGF(血小板由来増殖因子)、TGF(トランスフォーミング増殖因子)−β1、VEGF(内皮細胞増殖困子)、HGF(肝細胞増殖因子)など一般に細胞増殖因子と呼ばれているもの、あるいは血管内皮細胞、平滑筋細胞などの血管を構成する細胞またはその周辺細胞を増殖させる活性を持つ物質、たとえばインターロイキン、サイトカイン、ケモカイン、生理活性ペプチド類などの薬効成分を有する物質が例示される。
【0031】
また薬効成分を有する物質以外に担持させる物質としては、医薬部外品、化粧品に一般に使用される有効成分、機能性成分が例示される。具体的には、ビタミンC及びその誘導体、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体などのビタミン類、セラミド及びその誘導体、コレステロール及びその誘導体、フィトステロール及びその誘導体、リン脂質、タンパク質、糖タンパク質、ムコ多糖類等の生体関連物質、アボガド油、アーモンド油、ウイキョウ油、エゴマ油、オリーブ油、オレンジ油、オレンジラファー油、ゴマ油、カカオ脂、カミツレ油、カロット油、キューカンバー油、牛脂脂肪酸、ククイナッツ油、サフラワー油、シア脂、大豆油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、パーシック油、ヒマシ油、綿実油、落花生油、マカデミアナッツ油、グレープシード油、タートル油、ミンク油、卵黄油、カカオ脂、パーム油、パーム核油、モクロウ、ヤシ油、牛脂、豚脂などの油脂類またはこれら油脂類の水素添加物(硬化油等)、ミツロウ、カルナバロウ、鯨ロウ、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバ油、キャンデリラロウ、モンタンロウ、セラックロウなどのロウ類、流動パラフィン、ワセリン、パラフィンワックス、オゾケライド、セレシン、マイクロクリスタンワックス、スクワレン、スクワラン、プリスタンなどの炭化水素類、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、ウンデシレン酸、イソノナン酸、カプロン酸、2−エチルブタン酸、イソペンタン酸、2−メチルペンタン酸、2−エチルヘキサン酸、カプリン酸、リノレン酸イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、トール油脂肪酸、ラノリン脂肪酸等の脂肪酸類。セタノール、ステアリルアルコール、ヘキシルデカノール、オクチルドデカノール、ラウリルアルコール、カプリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、ホホバアルコール、キミルアルコール、バチルアルコール、セラキルアルコール、コッセリルアルコール、ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコールラノリンアルコール、水素添加ラノリンアルコール、フィトステロール、ジヒドロコレステロール等の高級アルコール類、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸オレイル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸オクチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、ジペンタエリトリット脂肪酸エステル、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット、テトライソステアリン酸ポリグリセリド、リンゴ酸ジイソステアリル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、オキシステアリン酸グリセリル、オレイン酸オクチルドデシル、コレステロールオレエート、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、酢酸ラノリン、モノステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸プロピレングリコール、ジオレイン酸プロピレングリコール等のエステル類、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルシクロポリシロキサン及び環状ジメチルシリコーンオイル等のシリコーン類、アミノ酸、乳酸ナトリウム、ピロリドンカルボン酸ナトリウム等のNMF成分、アラントイン又はその誘導体、グリチルリチン酸又はその誘導体、グリチルレチン酸又はその誘導体、パントテン酸並びにその誘導体等の抗炎症剤、ハイドロキノン及びその配糖体、コウジ酸及びその誘導体、カンゾウエキス、プラセンタエキス、グルタチオン、桑白皮エキス、ウワウルシエキス、コケモモエキス、イオウ、ジュウヤクエキス等の美白成分、パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、糖系紫外線吸収剤、3−(4’−メチルベンジリデン)−d−カンファー、3−ベンジリデン−d,1−カンファー、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチルエステル、2−フェニル−5−メチルベンゾキサゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ジベンザラジン、ジアニソイルメタン、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン、5−(3,3−ジメチル−2−ノルボルニリデン)−3−ペンタン−2−オン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、オクチルジメチルパラアミノベンゾエート、エチルヘキシルメトキシシンナメート等の紫外線吸収剤、酸化チタン、酸化亜鉛、ベンガラ、ヒドロキシアパタイト、ナイロン等の無機及び有機顔料、クチナシ色素、カロチン、タール系色素等の天然および合成色素が例示される。
【0032】
本発明の高分子ミセル複合体を調製する際、これらの担持物質は、一種類のみであっても、二種類以上の成分を一種の高分子ミセルに担持させた高分子ミセル複合体であってもよい。また、二種類以上の担持成分をそれぞれ別個に担持させた高分子ミセル複合体を混合して用いてもよい。
【0033】
本発明のセリシン誘導体を用いて高分予ミセル複合体を形成させる方法としては、従来から知られた方法を用いればよい。例えば担持させる物質を水に溶解させ、セリシン誘導体を加え、分散させ超音波処理を行う方法、担持させる物質とセリシン誘導体を有機溶媒に溶解させ、水に対して透析する方法、組成物中に高分子ミセルと担持させる物質を配合し、高分子ミセルを形成する方法等が好適に採用される。
【0034】
本発明で提供される高分子ミセル複合体は溶液状であっても、これを凍結乾燥等により乾燥して得られる粉末状であってもよい。
【0035】
本発明はさらに、本発明のセリシン誘導体、高分子ミセルもしくは高分子ミセル複合体を含有する組成物を提供する。
【0036】
本発明のセリシン誘導体はその界面活性作用により可溶化剤、乳化剤、分散剤として使用することができる。かかる用途に使用される場合、本発明の組成物は以下に限定されないが、例えば本発明のセリシン誘導体を含有する化粧水、乳液、クリーム、美容液等の基礎化粧料、サンスクリーンクリーム、サンタンローション等の日焼け止め化粧料、アンダーメークアップ、リキッドファンデーション、プレス状ファンデーション、チークカラー、アイシャドウ、マスカラ、口紅等のメークアップ化粧料、シャンプー、リンス、クレンジングクリーム、洗顔フォーム、液状洗顔料等の洗浄用化粧料、ヘアトニック、スタイリングローション等の毛髪用化粧料、浴用剤等の浴用化粧料などの化粧料組成物として提供される。使用用途に応じて、セリシンに導入する有機化合物を適宜選択、及びその導入量を調整する。
【0037】
本発明は本発明のセリシン誘導体を用いた高分子ミセル複合体を含む化粧料組成物もまた提供する。かかる化粧料組成物としても、上記と同様、基礎化粧料、メークアップ化粧料、洗浄用化粧料、毛髪用化粧料及び浴用化粧料等の種々の用途に用いることができる。本発明の高分子ミセル複合体は、目的とする用途に有用な成分を担持させればよい。
【0038】
化粧料組成物には、必要に応じて通常化粧料や医薬部外品に添加される他の成分、例えば油分、界面活性剤、洗浄剤、増泡剤、消泡剤、紫外線吸収剤、保湿剤、増粘剤、水溶性高分子、無機顔料、有機顔料、美白剤、抗炎症剤、動植物エキス、香料、pH調節剤、金属封鎖剤、防腐剤等の化粧料組成物に一般的に配合される添加剤を含有していてもよい。
【0039】
本発明のセリシン誘導体は、化粧料組成物に用いられる粉体の表面処理剤として配合してもよい。以下に限定されないが、かかる粉体の具体例としてはタルク、マイカ、セリサイト、窒化ホウ素、シリカ等の体質顔料、酸化チタン、酸化亜鉛、ベンガラ、酸化鉄、群青等の着色顔料、ポリメタクリル酸、ナイロンパウダー、シルクパウダー、キトサン等の有機性粉体が挙げられる。
【0040】
本発明のセリシン誘導体は医薬品、化粧料分野以外にも、食品、洗浄の分野で利用することができる。食品分野での具体例としては、マヨネーズ、ホイップクリーム、マーガリン、乳化香料、乳酸飲料、澱粉食品、クッキー、豆腐、練り製品などが挙げられる。洗浄分野では食器用洗剤、洗濯用洗剤用の界面活性剤として利用可能である。
【0041】
ポリ乳酸の作製
L−lactide(PURAC社製)20g(0.138mol)を100mlナスフラスコ中、真空ポンプで脱気、乾燥させた。ナスフラスコ内を窒素置換後、1molのL−lactideに対して1/10molの2−(2−メトキシエトキシ)エタノールを添加し、130℃まで昇温した。L−lactide融解後、あらかじめ0.1g/ml トルエン溶液として調製しておいたオクチル酸スズ(SnOct2)をL−lactide 1molに対して1/100mol添加し、反応を開始した。窒素気流下で130℃、4時間反応させた。反応終了後、テトラヒドロフラン(THF) 100mlに溶解させた。不溶成分は遠心により除去し、上清を500mlの冷水に滴下、再沈殿して、遠心分離により沈殿を回収した。得られた沈殿を酢酸エチル200mlに溶解させた。硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた後、濾過し、ロータリーエバポレーションにより減圧濃縮した。析出した試料を再度THFに溶解し、冷水に再沈殿、洗浄し、遠心分離により沈殿を回収し真空乾燥させた。
【0042】
ポリ乳酸の重合度(DP)および数平均分子量の算出
CDCl3を溶媒として1H−NMR測定を行った。
得られたスペクトルの3.38ppmのピークと1.41−1.63ppmのピークの積分値の比より重合度および分子量を算出した(図1参照)。
DP=(b+c+d のメチルプロトンの積分値)/(aのメチルプロトンの積分値)
Mn=(2−(2−メトキシエトキシ)エタノールの分子量:120.15)+(PLLAの1残基当たりの分子量:72)×DP
【0043】
得られたポリ乳酸の重合度は、14.7、数平均分子量は1,000であった。
【実施例1】
【0044】
ポリ乳酸グラフト化セリシンの調製
セリシン (分子量10,000および25,000) 0.5gをそれぞれ脱水ジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解させた(2.5wt%)。ポリ乳酸0.55g(分子量1,000)をDMSO20mlに溶解させた。N,N’−ジスクシンイミジルカーボネート(DSC、ナカライテスク株式会社製) 0.211g、4−ジメチルアミノプリジン(DMAP、ナカライテスク株式会社製) 0.101gをそれぞれDMSO 10mlに溶解させた。
【0045】
ポリ乳酸溶液にDSC溶液、DMAP溶液を加え、60℃で6時間撹拌し、ポリ乳酸の活性化反応を行った。その後、セリシン溶液を撹拌しながら活性化させたポリ乳酸溶液を滴下し、24時間、40℃で撹拌した。分子量3500カットの透析膜で蒸留水に対して2日間の透析を行った後、沈殿物を遠心分離して取り除き、上澄みを凍結乾燥することでポリ乳酸グラフト化セリシンを得た。分子量10000のセリシン、分子量1000のポリ乳酸を用いてグラフト化率84%のポリ乳酸グラフト化セリシンを得た。また分子量25000のセリシン、分子量1000のポリ乳酸を用いてグラフト化率71%のポリ乳酸グラフト化セリシンを得た。
【実施例2】
【0046】
コレステロールグラフト化セリシンの調製
セリシン (分子量10,000) 0.5gを脱水ジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解させた(2.5wt%)。コレステロール(和光純薬工業株式会社製)0.213gをピリジン5mlに溶解させた。 DSC 0.423 g、DMAP 0.202 gをそれぞれDMSO 5mlに溶解させた。60℃で6時間撹拌し、コレステロールの活性化反応を行った。その後、セリシン溶液を撹拌しながら活性化させたコレステロール溶液を滴下し、24時間、40℃で撹拌した。分子量3500カットの透析膜で蒸留水に対して2日間の透析を行った後、沈殿物を遠心分離して取り除き、上澄みを凍結乾燥することでコレステロールグラフト化セリシンを得た。
【実施例3】
【0047】
コレステロールグラフト化セリシンの乳化性試験
実施例2で得られたコレステロールグラフト化セリシンを用いて乳化性試験を行った。乳化性試験は0.1%のコレステロールグラフト化セリシンを精製水79.9%に分散させ、80℃に加温、別に80℃に加温したスクワラン20%を加え、攪拌し乳化物を調製した。調製した乳化物を100mLの共栓付メスシリンダーに移し、25℃で1日間静置後、水層、乳化層、油層の量を測定した。比較例としてセリシン(分子量10,000)を使用した。水層、乳化層、油層の割合を表1に示した。
【0048】
【表1】

【0049】
表1に示したように、実施例2で調製したコレステロールグラフト化セリシンは比較例1に示したセリシンに比べ乳化層の量が多く、また油層の量が少なく良好な乳化性を有していた。
【実施例4】
【0050】
ポリ乳酸グラフト化セリシンを用いたラパマイシンの可溶化
ポリ乳酸グラフト化セリシン(1mg/ml)をDMSOに溶解し、別に、ラパマイシン(0.6mg/ml)をDMSOに溶解させた。これらのDMSO溶液を混合させた後、セルロースチューブ(分画分子量12,000−14,000)を用いて超純水に対して透析することによって、乳酸オリゴマーグラフトセリシンとラパマイシンとを相互作用させた。乳酸オリゴマーグラフトセリシン水溶液中のラパマイシンを吸光光度計により測定、ラパマイシンの水可溶化量を評価した。
実施例1で得られたセリシンの分子量が10000のポリ乳酸グラフト化セリシンを用いたとき可溶化されたラパマイシンの濃度は20マイクログラム/ml、分子量10000のセリシンを用いた場合には、1.2マイクログラム/ml、であった。
【実施例5】
【0051】
ポリ乳酸グラフト化セリシンを用いたビタミンAの可溶化
実施例1で得られたポリ乳酸グラフト化セリシン50mgに5mlの蒸留水を加え、40℃で溶解させた。次に、10mlのジクロロメタンにビタミンA(50μl)を加え溶解した。その混合溶液にポリ乳酸グラフト化セリシン溶液を氷中で、ホモジナイザー(5000回転)を用いて攪拌しながら加え、W/Oエマルジョンを作製した。さらに超音波を氷中であてた後、エバポレーターを用いてジクロロメタンを取り除いた。水で洗浄後、濾過を行い、溶液を凍結乾燥した。
【0052】
凍結乾燥後の試料をメタノールに分散させ、1時間超音波をあてた。フィルター濾過を行った後、UV(325nm)測定により検量線からビタミンAの定量を行い、ポリ乳酸グラフト化セリシンによって可溶化されたビタミンAの量を求め、可溶化率を算出した。
【0053】
実施例1で得られたセリシンの分子量が10000のポリ乳酸グラフト化セリシンを用いたとき可溶化率は25%であった。一方、分子量は10000のセリシンを用いた場合には、可溶化率は6.7%であった。実施例1で得られたセリシンの分子量が25000のポリ乳酸グラフト化セリシンを用いたとき可溶化率は34%であった。一方、分子量は25000のセリシンを用いた場合には、可溶化率は8.2%であった。
【実施例6】
【0054】
ポリ乳酸グラフト化セリシンを用いたコメヌカスフィンゴ糖脂質の可溶化
ポリ乳酸グラフト化セリシン(1mg/ml)をDMSOに溶解し、同様にコメヌカスフィンゴ糖脂質(岡安商店製)(0.6mg/ml)をDMSOに溶解させた。両者を混合させた後、セルロース(分画分子量12000−14000)を用いて超純水に対して透析した。超純水は透析開始後1, 2, 4, 8, 12, 24, 36および48時間後に交換し、DMSOを除去し、上清を凍結乾燥させた。
【0055】
凍結乾燥後の試料1mgをDMSOに溶解させ(1mg/ml)。その試料250μlに対してフェノールを250μl加え、さらに1.25mlの濃硫酸を加え、30分反応させた。反応後、490nmにおける吸光度を測定した。また、標準試料としてコメヌカスフィンゴ糖脂質(500μg/DMSO:ml〜10μg/DMSO:ml)を用いて検量線を作り、それから製剤1mgに対するコメヌカ糖脂質の量を求め、可溶化率を算出した。
【0056】
実施例1で得られたセリシンの分子量が10000のポリ乳酸グラフト化セリシンを用いたとき可溶化率は45.1%であった。一方、分子量は10000のセリシンを用いた場合には、可溶化率は33.4%であった。実施例1で得られたセリシンの分子量が25000のポリ乳酸グラフト化セリシンを用いたとき可溶化率は42.0%であった。一方、分子量は25000のセリシンを用いた場合には、可溶化率は29.1%であった。
【0057】
実施例3〜5に示したように本発明で得られたセリシン誘導体はセリシンと比べ、乳化性、可溶化力に優れていた。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1−1】ポリ乳酸を示す。
【図1−2】CDCl3を溶媒として得た1H−NMRのチャートを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
セリシン分子の官能基に有機化合物を共有結合してなるセリシン誘導体。
【請求項2】
有機化合物が水酸基およびカルボキシル基からなる群から選択される1以上の基を有する、請求項1記載のセリシン誘導体。
【請求項3】
有機化合物がコレステロール、フィトステロール、ステアリルアルコール、ステアリン酸からなる群から選択される、請求項1記載のセリシン誘導体。
【請求項4】
有機化合物が分子量500〜100万の高分子化合物である、請求項2記載のセリシン誘導体。
【請求項5】
有機化合物がポリエチレングリコールおよびポリ乳酸からなる群から選択される、請求項4記載のセリシン誘導体。
【請求項6】
有機化合物が水に不溶性である請求項1または2記載のセリシン誘導体。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載のセリシン誘導体を含むことを特徴とする組成物。
【請求項8】
請求項1〜6のいずれかに記載のセリシン誘導体を含むことを特徴とする高分子ミセル。
【請求項9】
請求項8記載の高分子ミセルに別の物質を担持させた高分子ミセル複合体。
【請求項10】
請求項8または9記載の高分子ミセルまたは高分子ミセル複合体を含む組成物。

【図1−1】
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【図1−2】
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【公開番号】特開2006−257000(P2006−257000A)
【公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−75356(P2005−75356)
【出願日】平成17年3月16日(2005.3.16)
【出願人】(591119750)岩瀬コスファ株式会社 (16)
【出願人】(503265876)株式会社メドジェル (15)
【Fターム(参考)】