説明

ソフトウェア更新システム、サーバ、方法およびプログラム

【課題】
ユーザが意識することなくソフトウェア更新を完了できるようにすること。
【解決手段】
ソフトウェア更新サーバ10は、新ソフトウェア及び旧ソフトウェアに含まれる情報に基づいて、更新情報を生成し、送信スケジュールの送信時期になったときに、送信スケジュールの送信エリアに基づいて、更新情報を携帯通信端末40に送信する。携帯通信端末40は、ソフトウェア更新サーバ10からの更新情報を受信したときに、対応する旧ソフトウェアを搭載しているか否かを自動的に確認し、新ソフトウェアを搭載していないかどうかを自動的に確認し、新ソフトウェアを搭載していないときに、ソフトウェア更新サーバ10に自動的にアクセスする。ソフトウェア更新サーバ10は、携帯通信端末40からのアクセスがあったときに、新ソフトウェアを携帯通信端末40に送信する。携帯通信端末40は、新ソフトウェアをダウンロードした後、新ソフトウェアに更新する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯通信端末のソフトウェア更新システム、サーバ、方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯通信端末のソフトウェアの更新が必要な場合、ニュースや新聞を通してソフトウェアの更新が必要な旨をユーザに通知し、ユーザは指定されたサイトにアクセスしてソフトウェアの更新を行っている。
【0003】
携帯通信端末のソフトウェア更新に関する従来技術として、無線によりネットワークに接続可能な無線通信端末装置における通信制御方法であって、前記ネットワークに接続されるデータ管理サーバから送られてくる前記無線通信端末装置の制御ソフトウェアのバージョン情報と、前記無線通信端末装置に実装されている制御ソフトウェアのバージョン情報とに基づいて前記制御ソフトウェアの更新の必要性の有無をユーザに指示させる指示工程と、前記指示工程により更新の必要があると指示されると前記データ管理サーバに対して前記制御ソフトウェアの転送を要求する要求工程と、前記要求工程による要求に応答して前記データ管理サーバから送信される制御ソフトウェアを受信して前記無線通信端末装置に実装されている制御ソフトウェアを更新する更新工程と、を含むものがある。(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2004−78349号公報
【特許文献2】特開2004−206390号公報
【特許文献3】特開2003−337671号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のソフトウェア更新方法においては、次のような課題がある。
【0006】
第1の課題は、ユーザが通知に気づかない場合があり、ソフトウェアの更新が行われない可能性があるということである。
【0007】
第2の課題は、ユーザが操作を行ってソフトウェアの更新を行うため、操作に慣れていないユーザや、更新作業が面倒なユーザや、更新方法がわからないユーザがソフトウェアの更新を行わない可能性があるということである。
【0008】
第3の課題は、更新情報がニュースや新聞などによって一斉に通知され、ユーザはソフトウェア更新作業を昼間など比較的ネットワーク使用の多い時間帯に行うなど、日時・時間帯に偏りがでる可能性があるため、ネットワークに大きな負荷がかかり、本来のサービスに支障をきたす可能性があるということである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の視点においては、携帯通信端末と無線基地局および交換機を介して通信可能に接続するソフトウェア更新サーバであって、前記携帯通信端末の更新対象となるソフトウェアを格納するソフトウェア格納部と、予め更新情報を送信する送信時期および送信エリアを規定した送信スケジュールを格納する送信スケジュール格納部と、更新対象となるソフトウェアの種類、旧バージョン情報および新バージョン情報を含む更新情報を格納する更新情報格納部と、所定のプログラムに基づいて所定の制御処理を行う制御部と、を備え、前記制御部は、前記ソフトウェア格納部に新バージョンのソフトウェアが格納されたときに、前記新バージョンのソフトウェアに含まれる情報、及び、旧バージョンのソフトウェアに含まれる情報に基づいて、前記新バージョンのソフトウェアに係る更新情報を生成する処理を行うとともに、生成した前記更新情報を前記更新情報格納部に格納するように処理を行い、前記送信スケジュールの前記送信時期になったときに、前記送信スケジュールの前記送信エリアに基づいて、前記更新情報を、前記送信エリアに対応する前記無線基地局を経由して前記携帯通信端末に送信するように処理を行い、前記携帯通信端末からのアクセスがあったときに、前記新バージョンのソフトウェアを前記携帯通信端末に送信する処理を行うように構成されることを特徴とする。
【0010】
本発明の第2の視点においては、ソフトウェア更新サーバと無線基地局および交換機を介して通信可能に接続する携帯通信端末であって、所定のプログラムに基づいて所定の制御処理を行う制御部を備え、前記制御部は、前記ソフトウェア更新サーバから種類、新バージョン情報および旧バージョン情報を含む更新情報を受信したときに、当該更新情報に基づいて、対応する種類、旧バージョンのソフトウェアを搭載しているか否かを自動的に確認する処理を行うとともに、対応する種類、旧バージョンのソフトウェアを搭載しているときに、新バージョンのソフトウェアを搭載していないかどうかを自動的に確認する処理を行い、新バージョンのソフトウェアを搭載していないときに、前記ソフトウェア更新サーバに自動的にアクセスし、新バージョンのソフトウェアをダウンロードした後、前記新バージョンのソフトウェアの更新処理を行うように構成されることを特徴とする。
【0011】
本発明の第3の視点においては、携帯通信端末と、前記携帯通信端末と無線基地局および交換機を介して通信可能に接続するソフトウェア更新サーバと、を備えるソフトウェア更新システムであって、前記ソフトウェア更新サーバは、前記携帯通信端末の更新対象となるソフトウェアを格納するソフトウェア格納部と、予め更新情報を送信する送信時期および送信エリアを規定した送信スケジュールを格納する送信スケジュール格納部と、更新対象となるソフトウェアの種類、旧バージョン情報、新バージョン情報を含む更新情報を格納する更新情報格納部と、所定のプログラムに基づいて制御を行う制御部と、を備え、前記ソフトウェア更新サーバの前記制御部は、前記ソフトウェア格納部に新バージョンのソフトウェアが格納されたときに、前記新バージョンのソフトウェアに含まれる種類および新バージョン情報、並びに、旧バージョンのソフトウェアに含まれる種類および旧バージョン情報に基づいて、前記新バージョンのソフトウェアに係る更新情報を生成する処理を行うとともに、生成した前記更新情報を前記更新情報格納部に格納するように処理を行い、前記送信スケジュールの前記送信時期になったときに、前記送信スケジュールの前記送信エリアに基づいて、前記更新情報を、前記送信エリアに対応する前記無線基地局を経由して前記携帯通信端末に送信するように処理を行い、前記携帯通信端末からのアクセスがあったときに、前記新バージョンのソフトウェアを前記携帯通信端末に送信する処理を行うように構成され、前記携帯通信端末は、所定のプログラムに基づいて所定の制御処理を行う制御部を備え、前記携帯通信端末の前記制御部は、前記ソフトウェア更新サーバからの前記更新情報を受信したときに、当該更新情報に基づいて、対応する種類、旧バージョンのソフトウェアを搭載しているか否かを自動的に確認する処理を行うとともに、対応する種類、旧バージョンのソフトウェアを搭載しているときに、新バージョンのソフトウェアを搭載していないかどうかを自動的に確認する処理を行い、新バージョンのソフトウェアを搭載していないときに、前記ソフトウェア更新サーバに自動的にアクセスし、新バージョンのソフトウェアをダウンロードした後、新バージョンのソフトウェアの更新処理を行うように構成されることを特徴とする。
【0012】
本発明の第4の視点においては、携帯通信端末と、前記携帯通信端末と無線基地局および交換機を介して通信可能に接続するソフトウェア更新サーバと、を用いて前記携帯通信端末のソフトウェア更新を行うソフトウェア更新方法であって、前記ソフトウェア更新サーバにて、新バージョンのソフトウェアが格納されたときに、前記新バージョンのソフトウェアに含まれる情報、及び、旧バージョンのソフトウェアに含まれる情報に基づいて、ソフトウェアの種類、旧バージョン情報、新バージョン情報を含む更新情報を生成するステップと、生成した前記更新情報を格納するステップと、前記ソフトウェア更新サーバにて、予め格納された送信スケジュールの送信時期になったときに、前記送信スケジュールの送信エリアに基づいて、前記更新情報を、前記送信エリアに対応する前記無線基地局を経由して前記携帯通信端末に送信するステップと、前記携帯通信端末にて、前記ソフトウェア更新サーバからの前記更新情報を受信したときに、当該更新情報に基づいて、対応する種類、旧バージョンのソフトウェアを搭載しているか否かを自動的に確認するステップと、前記携帯通信端末にて、対応する種類、旧バージョンのソフトウェアを搭載しているときに、新バージョンのソフトウェアを搭載していないかどうかを自動的に確認するステップと、前記携帯通信端末にて、新バージョンのソフトウェアを搭載していないときに、前記ソフトウェア更新サーバに自動的にアクセスするステップと、前記ソフトウェア更新サーバにて、前記携帯通信端末からのアクセスがあったときに、前記新バージョンのソフトウェアを前記携帯通信端末に送信するステップと、前記携帯通信端末にて、新バージョンのソフトウェアをダウンロードした後、新バージョンのソフトウェアに更新するステップと、を含むことを特徴とする。
【0013】
なお、本発明の前記ソフトウェア更新方法の各ステップは、携帯通信端末で用いられる端末用ソフトウェア更新プログラムと、ソフトウェア更新サーバで用いられるサーバ用ソフトウェア更新プログラムとの組合せによって実現される。
【発明の効果】
【0014】
本発明(請求項1−11)によれば、ソフトウェアの更新は携帯通信端末とソフトウェア更新管理サーバ間で自動的に行われるため、ユーザは携帯通信端末の更新操作を行う必要がなく、店舗に来店してソフトウェアの更新作業を行うことなく、ユーザは意識することなくソフトウェア更新を完了することができることである。また、ソフトウェアの更新が必要な携帯通信端末をあらかじめネットワーク側で把握しておく必要はない。
【0015】
本発明(請求項1−11)によれば、スケジュールに基づいて、更新情報を送信するので、利用の少ない夜間に送信するなどによってネットワークリソースを有効に使用することができ、ソフトウェア更新によるネットワークへの負担を軽くできることである。
【0016】
本発明(請求項1−11)によれば、エリアを指定して更新情報を報知しているので、ソフトウェア更新要求の数をコントロールすることができ、ソフトウェア更新のための高負荷に耐えられるような大規模なシステムを構築する必要がなくなることである。
【0017】
本発明(請求項1−11)によれば、ソフトウェアの更新が必要な携帯通信端末をサーバ側であらかじめ把握しておく必要がなく、場合によってはエリアを限定することができるようにしているので、ソフトウェア更新作業の効率化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
(実施形態1)
本発明の実施形態1に係るソフトウェア更新システムについて図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態1に係るソフトウェア更新システムの構成を模式的に示したブロック図である。
【0019】
ソフトウェア更新システム1は、携帯通信端末40のソフトウェアの更新を自動的に行うためのシステムである。ソフトウェア更新システム1は、ソフトウェア更新サーバ10と、交換機20と、無線基地局30と、携帯通信端末40と、を有する。
【0020】
ソフトウェア更新サーバ10は、携帯通信端末40のソフトウェアの更新を自動的に行うコンピュータサーバである。ソフトウェア更新サーバ10は、通信部11と、記憶部12と、制御部13と、を有する。通信部11は、交換機20との間で情報を送受信するための部分である。
【0021】
記憶部12は、サーバ用ソフトウェア更新プログラム、所定の情報等を記憶する部分である。ここで、サーバ用ソフトウェア更新プログラムは、ソフトウェア更新サーバ10の制御部13にてソフトウェア更新に係る処理を実行させるためのプログラムである。記憶部12は、ソフトウェア格納部12aと、送信スケジュール格納部12bと、更新情報格納部12cと、を有する。ソフトウェア格納部12aは、携帯通信端末40の更新対象となるソフトウェアを格納する部分であり、例えば、新バージョンのソフトウェア、旧バージョンのソフトウェアが格納されている。ソフトウェアは、種類、バージョン情報に関する情報を含む。送信スケジュール格納部12bは、送信スケジュールを格納する部分である。送信スケジュールは、予め更新情報を送信する送信時期および送信エリアを規定したスケジュールであり、送信エリアの所定数又はグループごとに異なる送信時期が規定されている。更新情報格納部12cは、更新情報を格納する部分である。更新情報は、更新対象となるソフトウェアの種類、旧バージョン情報、新バージョン情報などの更新に関する情報である。
【0022】
制御部13は、プログラムに基づいて、各構成部11、12等を制御する部分である。制御部13は、ソフトウェア格納部12aに新バージョンのソフトウェアが格納されたときに、新バージョンのソフトウェアに含まれる情報(ソフトウェアの種類、新バージョン情報)、及び、旧バージョンのソフトウェアに含まれる情報(ソフトウェアの種類、旧バージョン情報)に基づいて、新バージョンのソフトウェアに係る更新情報を生成し、生成した更新情報を更新情報格納部12cに格納するように処理する。制御部13は、送信スケジュールの送信時期になったときに、送信スケジュールの送信エリアに基づいて、更新情報を、交換機20を経由して(送信エリアに)対応する無線基地局30に送信するように制御する。制御部13は、携帯通信端末40からのアクセスがあったときに、当該アクセスが新バージョンのソフトウェアを要求するためのものか否かを確認する。
【0023】
交換機20は、送信エリアに対応する無線基地局30に対して更新情報を転送する。無線基地局30は、更新情報を受信することにより、対応するエリア内の通信可能な携帯通信端末40に対して更新情報を送信する。
【0024】
携帯通信端末40は、ユーザが携帯する通信端末であり、例えば、携帯電話機、PHS、PDA等である。携帯通信端末40は、通信部41と、記憶部42と、制御部43と、を有する。通信部41は、無線基地局30と無線通信を行う部分である。
【0025】
記憶部42は、端末用ソフトウェア更新プログラム、ソフトウェア(種類、バージョン情報を含む)、所定情報等を記憶する部分である。ここで、端末用ソフトウェア更新プログラムは、携帯通信端末40の制御部43にてソフトウェア更新に係る処理を実行させるためのプログラムである。
【0026】
制御部43は、端末用ソフトウェア更新プログラムやソフトウェアに基づいて、各構成部41、42等を制御する部分である。制御部43は、更新情報を受信したときに、更新情報に基づいて、対応する種類、旧バージョンのソフトウェアを搭載しているか否かを自動的に確認する。制御部43は、対応する種類、旧バージョンのソフトウェアを搭載しているときに、新バージョンのソフトウェアを搭載していないかどうかを自動的に確認する。制御部43は、新バージョンのソフトウェアを搭載していないときに、ソフトウェア更新サーバ10に自動的にアクセスし、新バージョンのソフトウェアをダウンロードした後、新バージョンのソフトウェアの更新処理を行う。
【0027】
次に、本発明の実施形態1に係るソフトウェア更新システムの動作について図面を用いて説明する。図2は、本発明の実施形態1に係るソフトウェア更新システムの動作を模式的に示したフローチャート図である。
【0028】
まず、ソフトウェア更新サーバ10は、ソフトウェア格納部(図1の12a)に新バージョンのソフトウェアが格納されたか否かを確認する(ステップA1)。なお、新バージョンのソフトウェアの格納は、例えば、ソフトウェア開発者の端末(図示せず)からソフトウェア更新サーバ10に新バージョンのソフトウェアをアップロードする等によって行われる。格納されていない場合(ステップA1のNO)、ステップA3に進む。
【0029】
格納されている場合(ステップA1のYES)、ソフトウェア更新サーバ10は、ソフトウェア格納部(図1の12a)に格納された新バージョンのソフトウェアに含まれる情報(ソフトウェアの種類、新バージョン情報)、及び、旧バージョンのソフトウェアに含まれる情報(ソフトウェアの種類、旧バージョン情報)に基づいて、ソフトウェアに係る更新情報(ソフトウェアの種類、旧バージョン情報、新バージョン情報を含む)を生成し、当該更新情報を更新情報格納部(図1の12c)に格納する(ステップA2)。
【0030】
新バージョンのソフトウェアが格納されていない場合(ステップA1のNO)、又は、生成した更新情報を格納(ステップA2)した後、ソフトウェア更新サーバ10は、送信スケジュール格納部(図1の12b)に格納された送信スケジュールの送信時期(例えば、午前2時)を確認する(ステップA3)。次に、ソフトウェア更新サーバ10は、送信スケジュール格納部(図1の12b)に格納された送信スケジュールの送信エリア(例えば、東京都港区エリア)を確認する(ステップA4)。
【0031】
次に、ソフトウェア更新サーバ10は、送信スケジュールの送信時期になったときに、送信スケジュールの送信エリアに基づいて、最新の更新情報を、交換機20を経由して対応する無線基地局30に送信する(ステップA5)。次に、無線基地局30は、エリア内の通信可能な携帯通信端末40に対して更新情報を送信する(ステップA6)。これにより、携帯通信端末40は、無線基地局30からの更新情報を受信することになる。
【0032】
次に、携帯通信端末40は、受信した更新情報(ソフトウェアの種類、旧バージョン情報、新バージョン情報を含む)に基づいて、対応する種類、旧バージョンのソフトウェアを搭載しているか否かを自動的に確認する(ステップA7)。搭載していない場合(ステップA7のNO)、終了する。
【0033】
旧バージョンのソフトウェアを搭載している場合(ステップA7のYES)、携帯通信端末40は、受信した更新情報に基づいて、既に新バージョンのソフトウェアを搭載していないかどうかを自動的に確認する(ステップA8)。搭載している場合(ステップA8のNO)、終了する。
【0034】
新バージョンのソフトウェアを搭載していない場合(ステップA8のYES)、携帯通信端末40は、ソフトウェア更新サーバ10に自動的に新バージョンのソフトウェアを要求するためのアクセスを行う(ステップA9)。次に、ソフトウェア更新サーバ10は、携帯通信端末40からのアクセスが新バージョンのソフトウェアを要求するためのものか否かを確認する(ステップA10)。新バージョンのソフトウェアを要求するためのものでない場合(ステップA10のNO)、終了する。
【0035】
新バージョンのソフトウェアを要求するためのものである場合(ステップA10のYES)、ソフトウェア更新サーバ10は、新バージョンのソフトウェアを、交換機20および無線基地局30を経由して携帯通信端末40に送信する(ステップA11)。
【0036】
最後に、携帯通信端末40は、ソフトウェア更新サーバ10からの新バージョンのソフトウェアを受信することにより、旧バージョンのソフトウェアから新バージョンのソフトウェアに更新する(ステップA12)。
【0037】
実施形態1によれば、以下のような効果を奏する。
【0038】
第1の効果は、ソフトウェアの更新は、携帯通信端末とソフトウェア更新管理サーバ間で行われるので、ユーザは意識することなくソフトウェア更新を完了することができることである。また、ネットワーク側があらかじめソフトウェアの更新が必要な携帯通信端末を把握しておく必要がない。
【0039】
第2の効果は、送信スケジュールに基づいて更新情報を送信するので、利用の少ない夜間に送信することによって、ネットワークのリソースを有効に使用することができ、ソフトウェア更新によるネットワークへの負担を軽くすることができることである。
【0040】
第3の効果は、エリアを指定して更新情報を送信しているので、ソフトウェア更新の要求の数をコントロールすることができ、ソフトウェア更新のための高負荷に耐えられるような大規模なシステムを構築する必要がなくなることである。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の実施形態1に係るソフトウェア更新システムの構成を模式的に示したブロック図である。
【図2】本発明の実施形態1に係るソフトウェア更新システムの動作を模式的に示したフローチャート図である。
【符号の説明】
【0042】
1 ソフトウェア更新システム
10 ソフトウェア更新サーバ
11 通信部
12 記憶部
12a ソフトウェア格納部
12b 送信スケジュール格納部
12c 更新情報格納部
13 制御部
20 交換機
30 無線基地局
40 携帯通信端末
41 通信部
42 記憶部
43 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯通信端末と無線基地局および交換機を介して通信可能に接続するソフトウェア更新サーバであって、
前記携帯通信端末の更新対象となるソフトウェアを格納するソフトウェア格納部と、
予め更新情報を送信する送信時期および送信エリアを規定した送信スケジュールを格納する送信スケジュール格納部と、
更新対象となるソフトウェアの種類、旧バージョン情報および新バージョン情報を含む更新情報を格納する更新情報格納部と、
所定のプログラムに基づいて所定の制御処理を行う制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記ソフトウェア格納部に新バージョンのソフトウェアが格納されたときに、前記新バージョンのソフトウェアに含まれる情報、及び、旧バージョンのソフトウェアに含まれる情報に基づいて、前記新バージョンのソフトウェアに係る更新情報を生成する処理を行うとともに、
生成した前記更新情報を前記更新情報格納部に格納するように処理を行い、
前記送信スケジュールの前記送信時期になったときに、前記送信スケジュールの前記送信エリアに基づいて、前記更新情報を、前記送信エリアに対応する前記無線基地局を経由して前記携帯通信端末に送信するように処理を行い、
前記携帯通信端末からのアクセスがあったときに、前記新バージョンのソフトウェアを前記携帯通信端末に送信する処理を行うように構成されることを特徴とするソフトウェア更新サーバ。
【請求項2】
前記制御部は、前記携帯通信端末からのアクセスがあったときに、当該アクセスが新バージョンのソフトウェアを要求するためのものか否かを確認し、前記アクセスが前記新バージョンのソフトウェアを要求するものである場合に、新バージョンのソフトウェアを前記携帯通信端末に送信する処理を行うように構成されることを特徴とする請求項1記載のソフトウェア更新サーバ。
【請求項3】
前記送信スケジュールは、送信エリアの所定数又はグループごとに異なる送信時期が規定されていることを特徴とする請求項1又は2記載のソフトウェア更新サーバ。
【請求項4】
ソフトウェア更新サーバと無線基地局および交換機を介して通信可能に接続する携帯通信端末であって、
所定のプログラムに基づいて所定の制御処理を行う制御部を備え、
前記制御部は、
前記ソフトウェア更新サーバから種類、新バージョン情報および旧バージョン情報を含む更新情報を受信したときに、当該更新情報に基づいて、対応する種類、旧バージョンのソフトウェアを搭載しているか否かを自動的に確認する処理を行うとともに、
対応する種類、旧バージョンのソフトウェアを搭載しているときに、新バージョンのソフトウェアを搭載していないかどうかを自動的に確認する処理を行い、
新バージョンのソフトウェアを搭載していないときに、前記ソフトウェア更新サーバに自動的にアクセスし、新バージョンのソフトウェアをダウンロードした後、前記新バージョンのソフトウェアの更新処理を行うように構成されることを特徴とする携帯通信端末。
【請求項5】
携帯通信端末と、前記携帯通信端末と無線基地局および交換機を介して通信可能に接続するソフトウェア更新サーバと、を備えるソフトウェア更新システムであって、
前記ソフトウェア更新サーバは、
前記携帯通信端末の更新対象となるソフトウェアを格納するソフトウェア格納部と、
予め更新情報を送信する送信時期および送信エリアを規定した送信スケジュールを格納する送信スケジュール格納部と、
更新対象となるソフトウェアの種類、旧バージョン情報、新バージョン情報を含む更新情報を格納する更新情報格納部と、
所定のプログラムに基づいて制御を行う制御部と、
を備え、
前記ソフトウェア更新サーバの前記制御部は、
前記ソフトウェア格納部に新バージョンのソフトウェアが格納されたときに、前記新バージョンのソフトウェアに含まれる種類および新バージョン情報、並びに、旧バージョンのソフトウェアに含まれる種類および旧バージョン情報に基づいて、前記新バージョンのソフトウェアに係る更新情報を生成する処理を行うとともに、
生成した前記更新情報を前記更新情報格納部に格納するように処理を行い、
前記送信スケジュールの前記送信時期になったときに、前記送信スケジュールの前記送信エリアに基づいて、前記更新情報を、前記送信エリアに対応する前記無線基地局を経由して前記携帯通信端末に送信するように処理を行い、
前記携帯通信端末からのアクセスがあったときに、前記新バージョンのソフトウェアを前記携帯通信端末に送信する処理を行うように構成され、
前記携帯通信端末は、所定のプログラムに基づいて所定の制御処理を行う制御部を備え、
前記携帯通信端末の前記制御部は、
前記ソフトウェア更新サーバからの前記更新情報を受信したときに、当該更新情報に基づいて、対応する種類、旧バージョンのソフトウェアを搭載しているか否かを自動的に確認する処理を行うとともに、
対応する種類、旧バージョンのソフトウェアを搭載しているときに、新バージョンのソフトウェアを搭載していないかどうかを自動的に確認する処理を行い、
新バージョンのソフトウェアを搭載していないときに、前記ソフトウェア更新サーバに自動的にアクセスし、新バージョンのソフトウェアをダウンロードした後、新バージョンのソフトウェアの更新処理を行うように構成されることを特徴とするソフトウェア更新システム。
【請求項6】
前記ソフトウェア更新サーバの前記制御部は、前記携帯通信端末からのアクセスがあったときに、当該アクセスが前記新バージョンのソフトウェアを要求するためのものか否かを確認し、前記アクセスが前記新バージョンのソフトウェアを要求するものである場合に、前記新バージョンのソフトウェアを前記携帯通信端末に送信する処理を行うように構成されることを特徴とする請求項5記載のソフトウェア更新システム。
【請求項7】
携帯通信端末と、前記携帯通信端末と無線基地局および交換機を介して通信可能に接続するソフトウェア更新サーバと、を用いて前記携帯通信端末のソフトウェア更新を行うソフトウェア更新方法であって、
前記ソフトウェア更新サーバにて、新バージョンのソフトウェアが格納されたときに、前記新バージョンのソフトウェアに含まれる情報、及び、旧バージョンのソフトウェアに含まれる情報に基づいて、ソフトウェアの種類、旧バージョン情報、新バージョン情報を含む更新情報を生成するステップと、
生成した前記更新情報を格納するステップと、
前記ソフトウェア更新サーバにて、予め格納された送信スケジュールの送信時期になったときに、前記送信スケジュールの送信エリアに基づいて、前記更新情報を、前記送信エリアに対応する前記無線基地局を経由して前記携帯通信端末に送信するステップと、
前記携帯通信端末にて、前記ソフトウェア更新サーバからの前記更新情報を受信したときに、当該更新情報に基づいて、対応する種類、旧バージョンのソフトウェアを搭載しているか否かを自動的に確認するステップと、
前記携帯通信端末にて、対応する種類、旧バージョンのソフトウェアを搭載しているときに、新バージョンのソフトウェアを搭載していないかどうかを自動的に確認するステップと、
前記携帯通信端末にて、新バージョンのソフトウェアを搭載していないときに、前記ソフトウェア更新サーバに自動的にアクセスするステップと、
前記ソフトウェア更新サーバにて、前記携帯通信端末からのアクセスがあったときに、前記新バージョンのソフトウェアを前記携帯通信端末に送信するステップと、
前記携帯通信端末にて、新バージョンのソフトウェアをダウンロードした後、新バージョンのソフトウェアに更新するステップと、
を含むことを特徴とするソフトウェア更新方法。
【請求項8】
前記ソフトウェア更新サーバにて、前記携帯通信端末からのアクセスがあったときに、当該アクセスが新バージョンのソフトウェアを要求するためのものか否か確認し、前記アクセスが新バージョンのソフトウェアを要求するものである場合に、新バージョンのソフトウェアを前記携帯通信端末に送信するステップを含むことを特徴とする請求項7記載のソフトウェア更新方法。
【請求項9】
携帯通信端末と無線基地局および交換機を介して通信可能に接続するソフトウェア更新サーバにおいて用いられるサーバ用ソフトウェア更新プログラムであって、
新バージョンのソフトウェアが格納されたときに、前記新バージョンのソフトウェアに含まれる情報、及び、旧バージョンのソフトウェアに含まれる情報に基づいて、種類、新バージョン情報および旧バージョン情報を含む更新情報を生成するステップと、
生成した前記更新情報を格納するステップと、
予め格納された送信スケジュールの送信時期になったときに、前記送信スケジュールの送信エリアに基づいて、前記更新情報を、前記送信エリアに対応する前記無線基地局を経由して前記携帯通信端末に送信するステップと、
前記携帯通信端末からのアクセスがあったときに、前記新バージョンのソフトウェアを前記携帯通信端末に送信するステップと、を実行させることを特徴とするサーバ用ソフトウェア更新プログラム。
【請求項10】
前記携帯通信端末からのアクセスがあったときに、当該アクセスが新バージョンのソフトウェアを要求するためのものか否かを確認し、前記アクセスが新バージョンのソフトウェアを要求するものである場合に、前記新バージョンのソフトウェアを前記携帯通信端末に送信するステップを実行させることを特徴とする請求項9記載のサーバ用ソフトウェア更新プログラム。
【請求項11】
ソフトウェア更新サーバと無線基地局および交換機を介して通信可能に接続する携帯通信端末において用いられる端末用ソフトウェア更新プログラムであって、
前記ソフトウェア更新サーバから種類、新バージョン情報および旧バージョン情報を含む更新情報を受信したときに、当該更新情報に基づいて、対応する種類、旧バージョンのソフトウェアを搭載しているか否かを自動的に確認するステップと、
対応する種類、旧バージョンのソフトウェアを搭載しているときに、新バージョンのソフトウェアを搭載していないかどうかを自動的に確認するステップと、
新バージョンのソフトウェアを搭載していないときに、前記ソフトウェア更新サーバに自動的にアクセスし、新バージョンのソフトウェアをダウンロードした後、新バージョンのソフトウェアに更新するステップと、
を実行させることを特徴とする端末用ソフトウェア更新プログラム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−235838(P2006−235838A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−47399(P2005−47399)
【出願日】平成17年2月23日(2005.2.23)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】