説明

タイミング信号生成回路および画像処理装置

【課題】画像データを処理する際、当該画像データ処理を同期させるタイミング信号および画像データが受ける、メモリリフレッシュによる電源の電圧変動やノイズの影響を抑制または遮断するタイミング信号生成回路およびそれを備えた画像処理装置を提供する。
【解決手段】本画像処理装置のタイミング信号生成回路311は、タイミング信号HSYNCを生成しこれに同期してリフレッシュカウント停止信号RCSTOPを生成する。リフレッシュカウンタ211は、基本クロックCLKの計数結果を示すリフレッシュカウント信号COUNTを生成し、上記リフレッシュカウント停止信号RCSTOPのアクティブ期間中は計数を停止する。リフレッシュ制御回路212は、リフレッシュカウント信号COUNTが所定値を示すときにDRAM11をリフレッシュするので、タイミング信号HSYNCとリフレッシュ動作とのオーバーラップを避けることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などのメモリをリフレッシュするためのタイミング制御を行うタイミング信号生成回路およびそれを備える画像処理装置に関し、より詳細には、画像データ同期信号および画像データにメモリリフレッシュによる電源の電圧変動やノイズの影響が出ないようにメモリのリフレッシュタイミングの制御を行うタイミング信号生成回路およびそれを備える画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的にDRAMに記憶された情報を保持するためには、一定期間毎に(例えば4[ms]に256回の)リフレッシュ動作を必要とすることが知られている。また、リフレッシュ動作時にはDRAMを構成するメモリコンデンサへの充電が行われるため、メモリ容量が大容量となるほどにリフレッシュ時の消費電流が大きくなり、これによる電源電圧の変動やノイズが発生し易くなることが知られている。
【0003】
特開平10−11963号公報(特許文献1)に示される従来のDRAMリフレッシュ制御方法では、メモリを構成する1つ以上のDRAMを複数のメモリ領域に分割し、その各々のメモリ領域に対して時分割でリフレッシュ動作を行う。このことにより、リフレッシュ時の消費電流を抑え、リフレッシュ電源の電圧変動やノイズの発生を抑制することができる。
【0004】
ここで、画像処理装置においては、画像読み取り処理や解像度向上技術(RET:Resolution Enhancement Technology)処理、およびレーザ走査記録処理などのように、電源電圧変動やノイズの影響を受けやすい画像データ処理があることが知られている。
【0005】
例えば、RET処理では、画像解像度の向上を図るため、所定の遅延回路やアナログPLL回路において、例えば基本クロックのパルス幅に対して1/256程度のパルス幅のクロックを使用することがある。そのため、このRET処理は電源の電圧変動やノイズの影響を受け易い処理である。
【0006】
また、画像読み取り処理では、所定のライン同期信号に同期してライン毎に読み取られた画像データをライン単位で転送する際、ライン同期信号にノイズが乗るとライン単位での画像データに乱れを生じることが知られている。特開2003−46766号公報(特許文献2)に示される画像読み取り処理装置は、ライン単位で画像データを転送する際、ライン同期信号のノイズを除去することにより、信号のずれや欠落を補正することができる。すなわち、ライン同期信号に同期して画像データ転送を行うこの従来の画像読み取り処理装置は、ライン同期信号を無効とするマスク信号幅生成手段からの出力信号とライン同期信号との論理積演算を行うことにより、有効ライン同期信号を生成する。この構成により、ライン同期信号のノイズ、ずれ、または欠落を補正することができる。
【0007】
さらに、特開平10−181094号公報(特許文献3)に示されるレーザ走査記録装置は、レーザ走査のタイミングに合わせて画像データを処理する際、ポリゴンミラーの反射率ばらつきによる描画むら、レーザ光の検出ミスによるレーザダイオード破損を防ぐことができる。すなわち、この従来のレーザ走査記録装置は、レーザダイオードからのレーザ光強度を検出することにより発光出力を制御する第1の発光出力制御手段と、ポリゴンミラーで反射されたレーザ光強度を検出することにより発光出力を制御する第2の発光出力制御手段とを備え、これらを切り替えて自動出力制御(APC:Auto Power Control)を行うことにより、ポリゴンミラーの反射率ばらつきを抑制し、高品質の描画を実現することができるとともに、レーザ光の検出ミスによるレーザダイオード破損を防止することができる。
【特許文献1】特開平10−11963号公報
【特許文献2】特開2003−46766号公報
【特許文献3】特開平10−181094号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特開平10−11963号公報(特許文献1)に示される従来のDRAMリフレッシュ制御方法では、DRAMリフレッシュによる電源の電圧変動やノイズの発生が抑制されるが、依然としてDRAMリフレッシュ時には電源の電圧変動やノイズが発生する。
【0009】
また、特開2003−46766号公報(特許文献2)に示される従来の画像読み取り処理装置では、ライン単位で画像データを処理する際には、前述したライン同期信号のノイズによるずれや欠落を補正することが可能となるが、画像データ処理中には、電源の電圧変動やノイズによるライン同期信号および画像データへの影響を防ぐことができない。
【0010】
さらに、特開平10−181094号公報(特許文献3)では、描画前のレーザ光強度およびポリゴンミラーからの反射光強度を検出することで、ポリゴンミラーの反射率ばらつきによる画像データの乱れを防ぐことはできるが、描画処理中に電源の電圧変動やノイズが発生した場合はレーザ光の位相ずれや強度ばらつきは依然として起こり易く、またこのことにより画像データの乱れを生じる恐れがある。
【0011】
以上の問題点について、ここではDRAMリフレッシュによるノイズの影響について一般的な従来の画像処理装置を例として、図14および図15を参照し以下に詳しく説明する。
【0012】
図14は、DRAMリフレッシュによるノイズの影響に関連する従来の画像処理装置の構成を示すブロック図である。この画像処理装置の一部は、1つ以上のDRAM91と、このDRAM91に所定のリフレッシュ信号RASを与えるメモリコントローラ92と、受け取った画像データを処理して出力する画像処理部93とを備える。
【0013】
メモリコントローラ92は、受け取った基本クロックCLKを計数し、その計数結果を示すリフレッシュカウント信号COUNTを生成するリフレッシュカウンタ921と、リフレッシュカウント信号COUNTが所定値を示すときにリフレッシュ信号RASを生成しDRAM91に与えるリフレッシュ制御回路922とを含む。
【0014】
画像処理部93は、受け取った基本クロックCLKをカウントすることにより所定のタイミング信号HSYNCを生成するタイミング信号生成回路931と、このタイミング信号HSYNCに同期して画像データを処理する画像データ処理回路932とを含む。
【0015】
ここで、DRAM91のリフレッシュはリフレッシュ信号RASに同期して実行されるため、タイミング信号HSYNCに同期して実行される画像データ処理とは非同期の関係にある。したがって、画像データ処理中であっても、DRAMリフレッシュが実行されれば、タイミング信号および画像データはDRAMリフレッシュによる電源の電圧変動やノイズの影響を受け易い。
【0016】
図15は、図14に示す画像処理装置における動作を示す各種信号のタイミングチャートである。なお、ここでは、図15(b)に示されるタイミング信号HSYNCおよび図15(d)に示されるリフレッシュ信号RASは、LOWレベルでアクティブとなる信号であるものとして説明する。また、リフレッシュカウンタ921は、図15(a)に示される基本クロックCLKに基づき、0からk(kは所定の自然数)までを繰り返し計数してその計数結果を図15(c)に示されるリフレッシュカウント信号COUNTとして出力する。リフレッシュ制御回路922は、このリフレッシュカウント信号が0(COUNT=0)となった場合にリフレッシュ信号RASを出力し、DRAM91がリフレッシュされる。
【0017】
図15に示されるように、リフレッシュ信号RASがアクティブ(LOW)となってからαクロックの期間にDRAMリフレッシュが実行されるため、この期間中は図15(e)に示されるリフレッシュによる電源の電圧変動やノイズが発生する。このリフレッシュ信号RASにより、上記αクロックの間、DRAM91ではリフレッシュ実行のためにその入力が受け付けられない。また、タイミング信号HSYNCは、所定期間アクティブ(LOW)となりその後に所定期間非アクティブ(HIGH)となる変化を一定周期で繰り返す。
【0018】
また、タイミング信号HSYNCがアクティブ(LOW)の状態であるとき、リフレッシュ信号RASのアクティブ期間R2によるリフレッシュ動作が発生するため、タイミング信号HSYNCおよび画像データは、上記リフレッシュ動作による電源の電圧変動やノイズの影響が出易くなる。
【0019】
そこで本発明は、画像データを処理する際、当該画像データ処理を同期させるタイミング信号および画像データが受ける、DRAMなどのメモリに対するリフレッシュによる電源の電圧変動やノイズの影響を抑制または遮断するタイミング信号生成回路およびそれを備えた画像処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
第1の発明は、所定のリフレッシュ信号によりリフレッシュがなされる1つ以上の記憶回路、前記リフレッシュ信号を出力し所定のコントロール信号に基づき前記リフレッシュ信号の出力を停止するメモリコントローラ、および外部から受け取った画像データの処理を所定のタイミング信号に同期して行う画像データ処理回路を備える画像処理装置に備えられており、所定のクロックを計数することにより前記画像データ処理回路に与えられるべき前記タイミング信号を生成するタイミング信号生成回路であって、
前記タイミング信号に同期して前記リフレッシュ信号の出力を停止させる所定の期間中アクティブとなる前記コントロール信号を生成し、当該コントロール信号を前記メモリコントローラに与えることを特徴とする。
【0021】
第2の発明は、第1の発明において、
前記タイミング信号がアクティブとなる期間中アクティブとなる前記コントロール信号を生成することを特徴とする。
【0022】
第3の発明は、第1の発明において、
前記タイミング信号に基づき、前記画像データ処理回路により前記画像データの処理が行われる期間中アクティブとなる前記コントロール信号を生成することを特徴とする。
【0023】
第4の発明は、第1の発明において、
外部から与えられる同期信号に同期して前記タイミング信号を生成するとともに、既に受け取られた前記同期信号に基づき予測されまたは予め記憶される前記同期信号がアクティブとなる周期に応じて、前記タイミング信号がアクティブとなる期間中アクティブとなる前記コントロール信号を生成することを特徴とする。
【0024】
第5の発明は、第1または第4の発明において、
外部から与えられる同期信号がアクティブとなる期間を含む当該期間より長い所定の期間アクティブとなるマスク信号を生成し、前記マスク信号がアクティブとなる期間中にのみ前記同期信号に同期してアクティブとなる前記タイミング信号を生成するとともに、前記マスク信号がアクティブとなる期間中アクティブとなる前記コントロール信号を生成することを特徴とする。
【0025】
第6の発明は、第1から第5までの発明において、
前記タイミング信号がアクティブとなる期間と当該期間の直前の期間とを含む期間であって、前記記憶回路のリフレッシュがなされるために必要な期間以上の期間中アクティブとなる前記コントロール信号を生成することを特徴とする。
【0026】
第7の発明は、外部から受け取った画像データに対して所定の処理を行う画像処理装置であって、
所定のリフレッシュ信号によりリフレッシュがなされる1つ以上の記憶回路と、
、前記リフレッシュ信号を出力し所定のコントロール信号に基づき前記リフレッシュ信号の出力を停止するメモリコントローラと、
所定のタイミング信号に同期して外部から受け取った画像データの処理を行う画像データ処理回路と、
所定のクロックを計数することにより前記画像データ処理回路に与えられるべき前記タイミング信号を生成するとともに、前記タイミング信号に同期して前記リフレッシュ信号の出力を停止させる所定の期間アクティブとなる前記コントロール信号を生成し、当該コントロール信号を前記メモリコントローラに与えるタイミング信号生成回路と
を備えることを特徴とする。
【0027】
第8の発明は、第7の発明において、
前記タイミング信号生成回路は、前記タイミング信号がアクティブとなる期間中アクティブとなる前記コントロール信号を生成することを特徴とする。
【0028】
第9の発明は、第7の発明において、
前記タイミング信号生成回路は、前記タイミング信号に基づき、前記画像データ処理回路により前記画像データの処理が行われる期間中アクティブとなる前記コントロール信号を生成することを特徴とする。
【0029】
第10の発明は、第7の発明において、
前記タイミング信号生成回路は、外部から与えられる同期信号に同期して前記タイミング信号を生成するとともに、既に受け取られた前記同期信号に基づき予測されまたは予め記憶される前記同期信号がアクティブとなる周期に応じて、前記タイミング信号がアクティブとなる期間中アクティブとなる前記コントロール信号を生成することを特徴とする。
【0030】
第11の発明は、第7または第10の発明において、
前記タイミング信号生成回路は、外部から与えられる同期信号がアクティブとなる期間を含む当該期間より長い所定の期間アクティブとなるマスク信号を生成し、前記マスク信号がアクティブとなる期間中にのみ前記同期信号に同期してアクティブとなる前記タイミング信号を生成するとともに、前記マスク信号がアクティブとなる期間中アクティブとなる前記コントロール信号を生成することを特徴とする。
【0031】
第12の発明は、第7から第11までの発明において、
前記タイミング信号生成回路は、前記タイミング信号がアクティブとなる期間と当該期間の直前の期間とを含む期間であって、前記記憶回路のリフレッシュがなされるために必要な期間以上の期間中アクティブとなる前記コントロール信号を生成することを特徴とする。
【0032】
第13の発明は、第7の発明において、
前記メモリコントローラは、
前記クロックを計数するリフレッシュカウンタと、
前記リフレッシュカウンタの計数結果が所定の数値である場合に前記リフレッシュ信号を生成するリフレッシュ制御回路と
を含み、
前記リフレッシュカウンタは、アクティブである前記コントロール信号を受け取る場合
、前記計数結果が前記数値の直前の数値となるまで計数した後に計数を一時的に停止することを特徴とする。
【0033】
第14の発明は、第7の発明において、
前記記憶回路は、順にリフレッシュがなされる1からm番目(mは2以上の整数)までの記憶領域を有し、
前記メモリコントローラは、
前記クロックを計数する第1のリフレッシュカウンタと、
前記第1のリフレッシュカウンタの計数結果が所定の数値となる毎に、1からmまでの範囲で順に計数した結果をカウンタ値として出力する第2のリフレッシュカウンタと、
前記第2のリフレッシュカウンタの前記カウンタ値に対応した記憶領域に与えられるべきリフレッシュ信号を生成するリフレッシュ制御回路と
を含み、
前記第1のリフレッシュカウンタは、アクティブである前記コントロール信号を受け取る場合、前記計数結果が前記数値の直前の数値となるまで計数した後に計数を一時的に停止することを特徴とする。
【0034】
第15の発明は、
所定のリフレッシュ信号によりリフレッシュがなされる1つ以上の記憶回路、前記リフレッシュ信号を出力するメモリコントローラ、および外部から受け取った画像データの処理を所定のタイミング信号に同期して行う画像データ処理回路を備える画像処理装置に備えられており、所定のクロックを計数することにより前記画像データ処理回路に与えられるべき前記タイミング信号を生成するタイミング信号生成回路であって、
前記タイミング信号に同期した所定の信号が前記メモリコントローラに与えられることにより、前記メモリコントローラに前記タイミング信号に同期したリフレッシュ信号を出力させることを特徴とする。
【0035】
第16の発明は、第15の発明において、
前記所定の信号として前記タイミング信号を所定のクロック数だけ遅延させた信号を出力する遅延部を含むことを特徴とする。
【0036】
第17の発明は、外部から受け取った画像データに対して所定の処理を行う画像処理装置であって、
所定のリフレッシュ信号によりリフレッシュがなされる1つ以上の記憶回路と、
前記リフレッシュ信号を出力するメモリコントローラと、
所定のタイミング信号に同期して外部から受け取った画像データの処理を行う画像データ処理回路と、
所定のクロックを計数することにより前記画像データ処理回路に与えられるべき前記タイミング信号を生成するとともに、前記タイミング信号に同期した所定の信号を前記メモリコントローラに与えることにより、前記メモリコントローラに前記タイミング信号に同期したリフレッシュ信号を出力させるタイミング信号生成回路と
を備えることを特徴とする。
【0037】
第18の発明は、第17の発明において、
前記タイミング信号生成回路は、前記所定の信号として前記タイミング信号を所定のクロック数だけ遅延させた信号を出力する遅延部を含むことを特徴とする。
【0038】
第19の発明は、第17または第18の発明において、
前記タイミング信号生成回路は、前記タイミング信号に同期し、前記タイミング信号が非アクティブになった後であってかつ前記画像データ処理回路における前記画像データの処理が開始される前までの期間内に前記リフレッシュ信号を前記メモリコントローラに出力させることを特徴とする。
【0039】
第20の発明は、第17または第18の発明において、
前記タイミング信号生成回路は、前記タイミング信号に同期し、前記画像データ処理回路における前記画像データの処理が終了した後であってかつ前記タイミング信号がアクティブになる前までの期間内に前記リフレッシュ信号を前記メモリコントローラに出力させることを特徴とする。
【0040】
第21の発明は、第17または第18の発明において、
前記メモリコントローラは、
前記クロックを計数するリフレッシュカウンタと、
前記リフレッシュカウンタの計数結果が所定の数値である場合に前記リフレッシュ信号を出力するか、または前記タイミング信号に同期した所定の信号である前記リフレッシュ信号を出力するか選択的に切り換えるマルチプレクサと
を含むことを特徴とする。
【0041】
第22の発明は、第21の発明において、
前記タイミング信号生成回路は、外部から受け取った所定のイネーブル信号がアクティブである期間内に前記タイミング信号を前記画像データ処理回路に与え、前記イネーブル信号が非アクティブである期間には前記タイミング信号を前記画像データ処理回路に与えることを停止し、
前記マルチプレクサは、前記イネーブル信号が非アクティブである期間、前記リフレッシュカウンタの計数結果が所定の数値である場合に前記リフレッシュ信号を出力し、前記イネーブル信号がアクティブである期間、前記タイミング信号に同期した所定の信号である前記リフレッシュ信号を出力するよう切り換えることを特徴とする。
【0042】
第23の発明は、第7または第17の発明において、
前記画像データ処理回路は、画像読み取り処理回路であることを特徴とする。
【0043】
第24の発明は、第7または第17の発明において、
前記画像データ処理回路は、解像度向上技術(RET:Resolution Enhancement Technology)処理回路であることを特徴とする。
【0044】
第25の発明は、第7または第17の発明において、
前記画像データ処理回路は、レーザ走査記録処理回路であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0045】
第1の発明によれば、タイミング信号に同期して所定の期間リフレッシュ信号の出力を停止させる所定の期間アクティブとなるコントロール信号が生成され、このコントロール信号によりタイミング信号とリフレッシュ動作とのオーバーラップを避けることができるので、画像データを処理する際、当該画像データ処理を同期させるタイミング信号が受ける、メモリリフレッシュによる電源の電圧変動やノイズの影響を抑制または遮断することができる。
【0046】
第2の発明によれば、タイミング信号がアクティブとなる期間中アクティブとなるコントロール信号が生成されるので、タイミング信号に対するリフレッシュによる電源の電圧変動やノイズの影響を抑制または遮断することができる。
【0047】
第3の発明によれば、画像データの処理が行われる期間中アクティブとなるコントロール信号が生成され、当該画像データの処理期間中はリフレッシュ動作が実行されないので、画像データに対するリフレッシュによる電源の電圧変動やノイズの影響を抑制または遮断することができる。
【0048】
第4の発明によれば、外部から既に受け取られた同期信号に基づき予測されまたは予め記憶される同期信号がアクティブとなる周期に応じて、タイミング信号がアクティブとなる期間中アクティブとなるコントロール信号が生成されるので、タイミング信号が装置外部から与えられる場合であっても、正確なタイミングでコントロール信号を出力することができる。特に、上記周期を予測する構成では、タイミング信号の周期が変化しても、その変化に応じた正確なタイミングでコントロール信号を出力することができる。
【0049】
第5の発明によれば、マスク信号がアクティブとなる期間中にのみ同期信号に同期してタイミング信号が生成されるので、マスク信号が非アクティブとなる期間に発生した同期信号に含まれるノイズを除去したタイミング信号を生成することができる。また、マスク信号がアクティブとなる期間中アクティブとなるコントロール信号が生成され、このコントロール信号によりタイミング信号とリフレッシュ動作とのオーバーラップを避けることができるので、マスク信号が受けることにより、その結果として画像処理を同期させるタイミング信号が受ける、メモリリフレッシュによる電源の電圧変動やノイズの影響を抑制または遮断することができる。
【0050】
第6の発明によれば、タイミング信号がアクティブとなる期間とその直前の期間とを含む期間において、リフレッシュに必要な期間以上の期間中アクティブとなるコントロール信号が生成されるので、タイミング信号とリフレッシュ動作とのオーバーラップを確実に避けることができ、かつタイミング信号が非アクティブとなる時点の直後にリフレッシュ動作を行うことが可能となる。
【0051】
第7の発明によれば、第1の発明と同様の効果を奏する画像処理装置を実現することができる。
【0052】
第8の発明によれば、第2の発明と同様の効果を奏する画像処理装置を実現することができる。
【0053】
第9の発明によれば、第3の発明と同様の効果を奏する画像処理装置を実現することができる。
【0054】
第10の発明によれば、第4の発明と同様の効果を奏する画像処理装置を実現することができる。
【0055】
第11の発明によれば、第5の発明と同様の効果を奏する画像処理装置を実現することができる。
【0056】
第12の発明によれば、第6の発明と同様の効果を奏する画像処理装置を実現することができる。
【0057】
第13の発明によれば、リフレッシュカウンタがコントロール信号を受け取ると、計数結果が所定数値の直前の数値となるまで計数した後に計数を一時的に停止する構成であるので、簡易なメモリコントローラの構成で、タイミング信号とリフレッシュ動作とのオーバーラップを避けることができ、かつリフレッシュカウンタの計数が再開される時点の直後にリフレッシュ動作を行うことが可能となる。
【0058】
第14の発明によれば、記憶回路における1からm番目までの記憶領域に対して順になされる各リフレッシュ動作期間中にタイミング信号が同時にアクティブとなるオーバーラップを防ぐことができるので、画像データを処理する際、当該画像データ処理を同期させるタイミング信号が受ける、全ての記憶領域に対してなされるリフレッシュによる電源の電圧変動やノイズの影響を抑制または遮断することができ、かつ第1のリフレッシュカウンタの計数が再開される時点の直後にリフレッシュ動作を行うことが可能となる。
【0059】
第15の発明によれば、タイミング信号に同期した所定の信号がメモリコントローラに与えられることにより、タイミング信号に同期したリフレッシュ信号を出力させるので、第1の発明の場合と同様に、この信号によりタイミング信号とリフレッシュ動作とのオーバーラップを避けることができ、画像データを処理する際、当該画像データ処理を同期させるタイミング信号が受ける、メモリリフレッシュによる電源の電圧変動やノイズの影響を抑制または遮断することができる。
【0060】
第16の発明によれば、遅延部によりタイミング信号を所定のクロック数だけ遅延させた信号がメモリコントローラに与えられるので、例えば第1の発明において必要とされるようなコントロール信号を生成する必要がなくなり、簡易な構成で、タイミング信号とリフレッシュ動作とのオーバーラップを避けることができる。
【0061】
第17の発明によれば、第15の発明と同様の効果を奏する画像処理装置を実現することができる。
【0062】
第18の発明によれば、第16の発明と同様の効果を奏する画像処理装置を実現することができる。また、メモリコントローラの構成も簡単にすることができ、例えば第13の発明において必要とされるようなリフレッシュカウンタをここでは省略することができる。
【0063】
第19の発明によれば、タイミング信号が非アクティブになった後であってかつ画像データの処理が開始される前までの期間内にリフレッシュ信号が出力されるので、タイミング信号および画像データとリフレッシュ動作とのオーバーラップを避けることができる。
【0064】
第20の発明によれば、画像データの処理が終了した後であってかつタイミング信号がアクティブになる前までの期間内にリフレッシュ信号が出力されるので、第19の発明と同様に、タイミング信号および画像データとリフレッシュ動作とのオーバーラップを避けることができる。
【0065】
第21の発明によれば、マルチプレクサにより、リフレッシュカウンタの計数結果が所定の数値である場合にリフレッシュ信号を出力するか、またはタイミング信号に同期した所定の信号であるリフレッシュ信号を出力するかが適宜選択されるので、タイミング信号に同期した画像データ処理が限定された特定の期間にのみ行われる場合、画像データ処理が行われている期間にのみメモリリフレッシュが行われ、画像データ処理が行われない期間には、一切のメモリリフレッシュが行われないという問題を回避し、タイミング信号が所定の期間生成されない場合など、タイミング信号の周期がリフレッシュ周期よりも長い場合にも、必要とされるリフレッシュ回数を満たすようにリフレッシュ動作を行うことができる。
【0066】
第22の発明によれば、マルチプレクサにより、イネーブル信号が非アクティブである期間、リフレッシュカウンタの計数結果が所定の数値である場合にリフレッシュ信号が出力され、イネーブル信号がアクティブである期間、タイミング信号に同期した所定の信号であるリフレッシュ信号が出力されるよう切り換えられるので、例えばタイミング信号に同期した画像データ処理が限定された特定の期間にのみ行われる場合、画像データ処理が行われている期間(すなわちイネーブル信号がアクティブとなる期間)にのみメモリリフレッシュが行われ、画像データ処理が行われない期間(すなわちイネーブル信号が非アクティブとなる期間)には、一切のメモリリフレッシュが行われないという問題を回避し、タイミング信号の周期がリフレッシュ周期よりも長い場合にも、必要とされるリフレッシュ回数を満たすようにリフレッシュ動作を行うことができる。
【0067】
第23の発明によれば、画像データ処理回路が画像読み取り処理回路であるので、周知の画像読み取り装置のように、ライン毎に読み取られた画像データをライン単位で転送する際、ライン同期信号にノイズが乗ることによりライン単位での画像データに乱れを生じることがなく、画像データを処理する際、当該画像データ処理を同期させるタイミング信号が受ける、メモリリフレッシュによる電源の電圧変動やノイズの影響を抑制または遮断することができる。
【0068】
第24の発明によれば、画像データ処理回路が典型的には極めて狭いパルス幅のクロックを使用するRET処理回路であるので、周知のRET処理回路のようにRET処理が行われる画像処理期間の間にメモリリフレッシュがなされることがないことから、メモリリフレッシュによる電源の電圧変動やノイズの影響を抑制または遮断することができる。
【0069】
第25の発明によれば、画像データ処理回路がレーザ走査記録処理回路であるので、周知のレーザ走査記録処理回路のようにレーザ光で走査することにより描画が行われる期間である画像処理期間中にメモリリフレッシュがなされることがないことから、メモリリフレッシュによる電源の電圧変動やノイズの影響を抑制または遮断することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0070】
以下、本発明の各実施形態について添付図面を参照して説明する。
【0071】
<1. 第1の実施形態>
まず、第1の実施形態に係る画像処理装置について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置の構成例を示すブロック図である。
【0072】
図1は、第1の実施形態におけるDRAMリフレッシュによるノイズの影響に関連する画像処理装置の構成を示すブロック図である。本画像処理装置は、1つ以上のDRAM11と、このDRAM11に所定の有効リフレッシュ信号RASを与えるメモリコントローラ21と、受け取った画像データを処理して出力する画像処理部31とを備える。
【0073】
メモリコントローラ21は、受け取った基本クロックCLKを計数し、その計数結果を示すリフレッシュカウント信号COUNTを生成するリフレッシュカウンタ211と、リフレッシュカウント信号COUNTが所定値を示すときに有効リフレッシュ信号RASを生成しDRAM11に与えるリフレッシュ制御回路212とを含む。
【0074】
画像処理部31は、受け取った基本クロックCLKをカウントすることにより所定のタイミング信号HSYNCを生成するタイミング信号生成回路311と、このタイミング信号HSYNCに同期して画像データを処理する画像データ処理回路312とを含む。
【0075】
ここで、上記タイミング信号生成回路311は、タイミング信号HSYNCを生成するとともに、このタイミング信号HSYNCに同期して、後述する所定の期間がアクティブ(LOW)となるリフレッシュカウント停止信号RCSTOPを生成し、生成されたリフレッシュカウント停止信号RCSTOPをリフレッシュカウンタ211に与える。
【0076】
リフレッシュカウンタ211は、受け取った基本クロックCLKを計数することによりその計数結果を示すリフレッシュカウント信号COUNTを生成するとともに、上記タイミング信号生成回路311から受け取ったリフレッシュカウント停止信号RCSTOPがアクティブ(LOW)となる期間中、基本クロックCLKのカウントを停止する。
【0077】
具体的には、このリフレッシュカウンタ211は、バイナリカウンタを含んで構成されており、このバイナリカウンタにおける所定のキャリー信号をリフレッシュカウント信号COUNTとしてリフレッシュ制御回路212に与える構成であってもよいし、周知の構成を有するデコーダを介してリフレッシュカウント信号COUNTをリフレッシュ制御回路212に与える構成であってもよい。
【0078】
図2は、このリフレッシュカウンタ211の詳細な構成例を示すブロック図である。このリフレッシュカウンタ211は、16ビットのカウンタ回路2111で構成されており、基本クロックCLKを計数して、計数結果であるカウント値に対応した各ビットC0〜C15を「1」(HIGH)にする。
【0079】
また、リフレッシュカウント信号COUNTは、本明細書では説明の便宜のため計数結果をそのまま含むものとしているが、実際には上記各ビットC0〜C15を受け取るORゲート2112から出力される論理和演算の結果として得られる信号である。すなわち、リフレッシュカウント信号COUNTは、実際には各ビットC0〜C15がすべて「0」(LOW)となった場合のみ「1」(HIGH)となる信号である。
【0080】
さらに、各ビットC0〜C15はNANDゲート2113に与えられ、NANDゲート2113は、これら各ビットC0〜C15の否定論理積演算の結果得られる全ビット信号ALLBITを出力する。したがって、この全ビット信号ALLBITは、各ビットC0〜C15がすべて「1」(HIGH)となったときに「0」(LOW)となる。
【0081】
この全ビット信号ALLBITおよびリフレッシュカウント停止信号RCSTOPは、ORゲート2114に入力され、このORゲート2114による論理和演算の結果として得られる出力信号がANDゲート2115に入力される。また、このANDゲート2115には基本クロックCLKが入力されており、その論理積演算の結果として得られる出力信号がカウンタ回路2111のクロック入力端子CKに与えられている。したがって、全ビット信号ALLBITおよびリフレッシュカウント停止信号RCSTOPが同時にアクティブ(LOW)となっている期間に限り、ANDゲート2115に入力される基本クロックCLKがカウンタ回路2111に入力されないことになる。そのため、その期間中、カウンタ回路2111におけるカウント動作が一時的に停止する。
【0082】
以上のように、本来、タイミング信号HSYNCに同期して実行される画像データ処理とは非同期の関係にあるDRAM11のリフレッシュの動作を、当該動作のコントロール信号として機能するフレッシュカウント停止信号RCSTOPにより同期させることが可能となる。したがって、画像データ処理中にDRAMリフレッシュが実行されないようにすることができ、タイミング信号および画像データがDRAMリフレッシュによる電源の電圧変動やノイズの影響を受けないようにすることができる。
【0083】
図3は、図1に示す画像処理装置における動作を示す各種信号のタイミングチャートである。なおここでは、図3(b)に示されるタイミング信号HSYNC、図3(e)に示される有効リフレッシュ信号RAS、および図3(c)に示されるリフレッシュカウント停止信号RCSTOPは、LOWレベルでアクティブとなる信号であるものとして説明する。また、リフレッシュカウンタ211は、図3(a)に示される基本クロックCLKに基づき、0からk(kは所定の自然数)までを繰り返し計数してその計数結果を図3(d)に示されるリフレッシュカウント信号COUNTとして出力する。リフレッシュ制御回路212は、このリフレッシュカウント信号の内容が0(COUNT=0)となった場合に有効リフレッシュ信号RASを出力し、DRAM11がリフレッシュされる。
【0084】
図3に示されるように、有効リフレッシュ信号RASがアクティブ(LOW)となってからαクロックの間にDRAMリフレッシュが実行されるため、この間はリフレッシュによる電源の電圧変動やノイズが発生する。この有効リフレッシュ信号RASにより、上記αクロックの間、DRAM11ではリフレッシュ実行のためにその入力が受け付けられない。また、タイミング信号HSYNCは、所定期間アクティブ(LOW)となりその後に所定期間非アクティブ(HIGH)となる変化を一定周期で繰り返す。このタイミング信号HSYNCは、外部から受け取った基本クロックCLKを所定数カウントするカウンタにより上記周期を有するよう生成されるので、アクティブになる時点および非アクティブになる時点は予め定められることになる。
【0085】
まず、画像処理部31において画像データ処理が行われる場合、タイミング信号生成回路311により生成されたタイミング信号HSYNCは、画像データ処理回路312へ送られ、リフレッシュカウント停止信号RCSTOPは、リフレッシュカウンタ211へ送られる。リフレッシュカウンタ211は、このリフレッシュカウント停止信号RCSTOPがアクティブ(LOW)となると、あらかじめ定められた所定数であるk回までクロックをカウントする動作を行い、このリフレッシュカウント停止信号RCSTOPがアクティブ(LOW)である期間中、カウント動作を停止する。このことにより、リフレッシュカウント停止信号RCSTOPがアクティブ(LOW)である期間中、有効リフレッシュ信号RASは非アクティブ(HIGH)の状態を維持するので、DRAM11がリフレッシュされることがなく、かつカウント動作が再開されると直後にリフレッシュカウント信号の内容が0となるため、直ちに有効リフレッシュ信号RASを出力してDRAM11をリフレッシュすることができる。
【0086】
なお、上記リフレッシュカウント停止信号RCSTOPがアクティブ(LOW)である期間は、DRAM11がリフレッシュされる期間であるαクロックよりも、タイミング信号HSYNCのアクティブ期間である1クロック分だけ大きい(α+1)クロック分の期間であり、リフレッシュカウント停止信号RCSTOPの立ち上がり時点とタイミング信号HSYNCの立ち上がり時点とが一致していることが好ましい。そうすれば、リフレッシュ動作期間(有効リフレッシュ信号RASがアクティブ(LOW)となってからαクロックの間)において、タイミング信号HSYNCが同時にアクティブとなる、いわゆるオーバーラップを防ぐことができ、かつタイミング信号HSYNCが非アクティブとなるその立ち上がり時点の直後にリフレッシュ動作を行うことが可能となる。
【0087】
その後、リフレッシュカウント信号RCSTOPが非アクティブ(HIGH)となると、リフレッシュカウンタ211は、0からクロックをカウントする動作を再開し、このことにより有効リフレッシュ信号RASがアクティブ(LOW)になり、その結果DRAM11がリフレッシュされる。この再びアクティブとなる期間は、図3(e)に示すR2の区間である。
【0088】
ここで、リフレッシュカウント停止信号RCSTOPをリフレッシュ制御回路212に与え、リフレッシュ制御回路212により有効リフレッシュ信号RASを無効とすることで、DRAM11のリフレッシュを停止する構成も考えられる。この構成においても、リフレッシュカウント停止信号RCSTOPをタイミング信号HSYNCよりαクロックだけ先にアクティブ(LOW)となるように設定することにより、上記オーバーラップを防ぐことができる。
【0089】
<2. 第2の実施形態>
図4は、第2の実施形態におけるDRAMリフレッシュによるノイズの影響に関連する画像処理装置の構成を示すブロック図である。本画像処理装置は、第1の実施形態の場合とほぼ同様に、1つ以上のDRAM12と、このDRAM12に所定の有効リフレッシュ信号RASを与えるメモリコントローラ22と、受け取った画像データを処理して出力する画像処理部32とを備えており、上記メモリコントローラ22は、リフレッシュカウンタ221と、リフレッシュ制御回路222とを含み、上記画像処理部32は、タイミング信号生成回路321と、画像データ処理回路322とを含む。これらの構成要素は、第1の実施形態の構成要素とほぼ同様であるので詳しい説明は省略する。
【0090】
しかし、第1の実施形態の場合とは異なり、タイミング信号生成回路321は、基本クロックCLKおよび装置外部に設けられる同期回路500により生成されたタイミング信号HSYNC1に基づき、このタイミング信号HSYNC1に同期したタイミング信号HSYNC2と、リフレッシュカウント停止信号RCSTOPとを生成する。
【0091】
図5は、図4に示す画像処理装置における動作を示す各種信号のタイミングチャートである。なおここでは、図5(b)に示されるタイミング信号HSYNC1、図5(d)に示されるタイミング信号HSYNC2、図5(e)に示されるリフレッシュカウント停止信号RCSTOP、および図5(g)に示される有効リフレッシュ信号RASは、LOWレベルでアクティブとなる信号であるものとして説明する。
【0092】
ここで、図5(c)に示されるマスク信号MASKは、タイミング信号生成回路321の内部で生成される信号であり、このマスク信号MASKがアクティブ(HIGH)であるβクロックの期間中、タイミング信号生成回路321は装置外部の同期回路500から受け取ったタイミング信号HSYNC1をマスクする。すなわち、タイミング信号生成回路321は、タイミング信号HSYNC1がアクティブ(LOW)となる期間を含むように、当該期間よりも所定期間だけ長いβクロックの期間アクティブ(HIGH)となるマスク信号MASKを生成する。
【0093】
このようなマスク信号MASKを生成するためのタイミング信号生成回路321内における具体的な回路は、各種の構成が考えられるが、例えば特開2003−46766号公報(特許文献2)に開示されているように、基本クロックCLKを計数し、タイミング信号HSYNC1の立ち上がり時点でリセットされる同期リセットカウンタと、タイミング信号HSYNC1の周期から上記βが差し引かれた値を記憶するレジスタと、カウンタの計数結果とレジスタの値を比較し計数結果がレジスタの値以上であるときにアクティブとなる信号を出力する比較回路とにより容易に構成することができる。この比較回路から出力される信号がマスク信号MASKであり、このマスク信号MASKと論理反転されたタイミング信号HSYNC1とがタイミング信号生成回路321に含まれるNANDゲート(否定論理積回路)に入力される。このNANDゲートから出力される信号がタイミング信号HSYNC2であり、結果として装置外部の同期回路500から受け取ったタイミング信号HSYNC1は、マスク信号MASKがアクティブ(HIGH)となる期間(βクロックの期間)のみ、タイミング信号HSYNC2としてそのまま出力される。この構成により、マスク信号MASKが非アクティブ(LOW)となる期間に発生したノイズを除去することができる。
【0094】
また、上記特開2003−46766号公報(特許文献2)に開示されているように、タイミング信号HSYNC1のずれ量を計測し、計測されたずれ量を画像処理部32に与えることにより、タイミング信号HSYNC1のノイズによるずれや欠落を補正することも可能となる。
【0095】
ここで、本実施形態におけるタイミング信号生成回路321の詳細な構成例について説明する。図6は、タイミング信号生成回路321の詳細な構成例を示すブロック図である。このタイミング信号生成回路321に含まれるカウンタ回路3215は、そのクロック入力端子CKにおいて受け取られる基本クロックCLKのクロック数を計数し、その計数結果であるカウント値をカウンタ出力端子から第1から第3までの比較器3211〜3213に与える。
【0096】
タイミングデータ指示部3214は、タイミング信号HSYNC1の周期から上記βが差し引かれた第1のタイミングデータ値と、タイミング信号HSYNC1の周期から上記(α+β)が差し引かれた第2のタイミングデータ値を記憶し、第2のタイミングデータ値を第1の比較器3211に与え、第1のタイミング値を第2の比較器3212に与える。また、タイミングデータ指示部3214は、カウンタ値が正常である場合の上限値を記憶しており、この上限値を第3の比較器3213に与える。
【0097】
なお、タイミングデータ指示部3214は、上記タイミング信号HSYNC1の周期は予め定められた値として記憶していてもよいし、上記タイミング信号HSYNC1を受け取り、その周期を適宜検出することにより得られる値から予測される次の周期を上記タイミング信号HSYNC1の周期として記憶してもよい。そうすれば、タイミング信号HSYNC1が装置外部に設けられる同期回路500により生成される本実施形態の場合であっても、正確なタイミングでリフレッシュカウント停止信号RCSTOPを出力することができる。特に、上記周期を適宜検出する構成では、上記タイミング信号HSYNC1の周期が変化しても、その変化に応じた正確なタイミングでリフレッシュカウント停止信号RCSTOPを出力することができる。
【0098】
第1の比較器3211は、カウンタ回路3215のカウンタ出力端子から得られるカウント値と、タイミングデータ指示部3214から受け取った第2のタイミングデータ値とを比較し、上記カウント値が第2のタイミングデータ値以上である場合にアクティブ(LOW)となる信号であるリフレッシュカウント停止信号RCSTOPを出力する。
【0099】
第2の比較器3212は、カウンタ回路3215のカウンタ出力端子から得られるカウント値と、タイミングデータ指示部3214から受け取った第1のタイミングデータ値とを比較し、上記カウント値が第1のタイミングデータ値以上である場合にアクティブ(HIGH)となる信号であるマスク信号MASKを出力する。
【0100】
第3の比較器3213は、カウンタ回路3215のカウンタ出力端子から得られるカウント値と、タイミングデータ指示部3214から受け取った上限値とを比較し、上記カウント値が上記上限値を超える場合にアクティブ(LOW)となるリセット信号を出力する。この構成により、例えばカウンタ回路3215のリセット入力端子RESETに正しくリセット信号が入力されないなどの異常状態を、カウント値が上限を超えることにより検出し、カウンタ回路3215へORゲート3217を介してリセット信号を与えることによりその動作をリセットし、カウンタ回路3215の動作を正常な状態に戻すことができる。
【0101】
また、マスク部3216は、第2の比較器3212から出力されるマスク信号MASKを受け取り、このマスク信号MASKがアクティブ(HIGH)である場合にのみ、タイミング信号HSYNC1を通過させ、タイミング信号HSYNC2として出力する。この構成により、マスク信号MASKが非アクティブ(LOW)となる期間に発生したタイミング信号HSYNC1に含まれるノイズを除去したタイミング信号HSYNC2を生成することができる。
【0102】
なお、このタイミング信号HSYNC2は、ORゲート3217を介してカウンタ回路3215のリセット入力端子RESETに与えられる。よって、この論理和演算を行うORゲート3217により、第3の比較器3213からのリセット信号またはタイミング信号HSYNC2のいずれかがアクティブになると、カウンタ回路3215のカウント動作がリセットされる。
【0103】
次に、図5(e)に示されるように、リフレッシュカウント停止信号RCSTOPは、マスク信号MASKがアクティブ(HIGH)となる期間中、有効リフレッシュ信号RASが同時にアクティブ(LOW)とならないようにするため、マスク信号MASKがアクティブ(HIGH)となるタイミングよりαクロックだけ先にアクティブ(LOW)となるように設定され、そのアクティブ(LOW)となる期間は(α+β)クロック分の期間となるように設定されている。このことにより、図5(g)に示されるように、有効リフレッシュ信号RASが再びアクティブ(LOW)となる期間R2の立ち下がり時は、リフレッシュカウント信号RCSTOPが非アクティブ(HIGH)となる時点に一致することになり、マスク信号MASKとリフレッシュ動作とのオーバーラップを避けることができる。
【0104】
なお、本実施形態では上述のようにリフレッシュカウント停止信号RCSTOPの立ち上がり時点をマスク信号MASKの立ち下り時点と一致するタイミングとしているが、リフレッシュカウント停止信号RCSTOPの立ち上がり時点をタイミング信号HSYNC1の立ち上がり時点と一致するタイミングとしてもよい。そうすれば、タイミング信号HSYNC1(およびタイミング信号HSYNC2)とリフレッシュ動作とのオーバーラップを避けることができる。
【0105】
<3. 第3の実施形態>
第3の実施形態に係る画像処理装置は、図4に示される第2の実施形態の場合と同様の構成であるので、その構成要素には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。しかし、本実施形態におけるタイミング信号生成回路321は、第2の実施形態の場合とは異なりその内部においてマスク信号MASKを生成せず、したがって、リフレッシュカウント停止信号RCSTOPがアクティブ(LOW)となる期間にも、上記マスク信号MASKがアクティブとなる期間(βクロック)は反映されていない。
【0106】
なお、本実施形態においても第2の実施形態の場合と同様にマスク信号MASKを生成し同様に使用してもよい。そうすればタイミング信号HSYNC1(およびタイミング信号HSYNC2)とリフレッシュ動作とのオーバーラップを避けることができる。以下、図7を参照して、本実施形態に係る画像処理装置の動作について説明する。
【0107】
図7は、本実施形態に係る画像処理装置における動作を示す各種信号のタイミングチャートである。画像データ処理回路322は、図7(d)に示される画像データDATAに対応する画像処理期間Wの間、画像処理(例えば描画処理)を行う。この画像処理期間Wは、図7(c)に示されるタイミング信号HSYNC2がアクティブ(LOW)となった時点からn1(n1は所定の自然数)クロック後に開始されるn2(n2は所定の自然数)クロックの期間である。
【0108】
この画像データ処理回路322において行われる画像処理としては、例えば周知のレーザ走査記録装置において、レーザ走査のタイミングに合わせて行われる画像データ処理が考えられる。この周知のレーザ走査記録装置は、例えば特開平10−181094公報(特許文献3)に開示されているように、レーザ光源から出射されたレーザ光を回転駆動される多面反射鏡の鏡面に投射し、その回転に伴って鏡面からの反射方向が変化することを利用し感光体の感光面に対してレーザ光を走査することにより線状に描画を行う。上記画像データDATAは、レーザ光で走査することにより描画が行われる期間である上記画像処理期間Wにおいて画像データ処理回路322によりサンプリングされる。したがって、この画像処理期間Wの間にDRAM12のリフレッシュ動作が実行されると、画像データDATAにリフレッシュによる電源の電圧変動やノイズの影響が現れやすくなる。
【0109】
また、上記画像データ処理回路322において行われる画像処理としては、例えば周知の画像読み取り装置において、ライン毎に読み取られた画像データに対して所定のライン同期信号に同期して行われる画像データ処理が考えられる。この周知の画像読み取り装置では、特開2003−46766号公報(特許文献2)に開示されているように、ライン毎に読み取られた画像データをライン単位で転送する際、ライン同期信号にノイズが乗ることによりライン単位での画像データに乱れが生じることが知られている。したがって、このライン単位での転送期間や画像処理期間Wの間にDRAM12のリフレッシュ動作が実行されると、画像データDATAにリフレッシュによる電源の電圧変動やノイズの影響が現れやすくなる。
【0110】
さらに、上記画像データ処理回路322において行われる画像処理としては、例えば前述したような解像度向上技術(RET)処理が考えられる。この周知のRET処理では、画像解像度の向上を図るため、所定の遅延回路やアナログPLL回路において、基本クロックのパルス幅に対して例えば1/256程度の極めて狭いパルス幅のクロックを使用することがあるので、RET処理が行われる画像処理期間Wの間にDRAM12のリフレッシュ動作が実行されると、リフレッシュによる電源の電圧変動やノイズの影響が現れやすくなる。
【0111】
タイミング信号生成回路321は、上述のように第2の実施形態の場合とは異なり、装置外部の同期回路500からの図7(b)に示されるタイミング信号HSYNC1をそのまま図7(c)に示されるタイミング信号HSYNC2として画像データ処理回路322に与える。
【0112】
また、タイミング信号生成回路321は、図7(e)に示されるように、タイミング信号HSYNC1がアクティブ(LOW)となる時点よりαクロック前の時点から(α+1)クロックの期間のみアクティブ(LOW)となり、かつ画像処理期間Wが開始される時点よりαクロック前の時点から(n2+α)クロックの期間のみアクティブ(LOW)となるリフレッシュカウント停止信号RCSTOPを生成する。このような信号は、周知の複数のカウンタおよび論理回路を適宜組み合わせた構成により容易に生成することができる。
【0113】
このリフレッシュカウント停止信号RCSTOPにより、タイミング信号HSYNC2がアクティブ(LOW)となる期間およびn2クロックの期間である画像処理期間Wの間は、DRAM12のリフレッシュ動作が実行されないので、タイミング信号HSYNC2および画像データDATAにリフレッシュによる電源の電圧変動やノイズの影響が現れにくい。
【0114】
また、本実施形態でも、第1の実施形態の場合と同様、リフレッシュカウント停止信号RCSTOPは、タイミング信号HSYNC1がアクティブ(LOW)となるタイミングよりαクロックだけ先にアクティブ(LOW)となるように設定され、そのアクティブ(LOW)となる期間は(α+1)クロック分の期間となるように設定されている。このことにより、リフレッシュ動作期間中にタイミング信号HSYNC1が同時にアクティブとなるオーバーラップを防ぐことができる。
【0115】
<4. 第4の実施形態>
図8は、第4の実施形態におけるDRAMリフレッシュによるノイズの影響に関連する画像処理装置の構成を示すブロック図である。本画像処理装置は、第1の実施形態の場合とほぼ同様に、メモリコントローラ23と、受け取った画像データを処理して出力する画像処理部33とを備え、またm個のメモリ領域を有するDRAM13を備えている。
【0116】
本画像処理装置は、特開平10−11963公報(特許文献1)に開示されるような大容量のDRAMのリフレッシュを行う際に生じる電源の電圧変動やノイズの発生を抑えるため、DRAM13をm個のメモリ領域に区切り、メモリ領域1からメモリ領域mまでを順次リフレッシュするように構成している。
【0117】
上記メモリコントローラ23は、DRAM13のメモリ領域1からメモリ領域mまでに一意に対応する所定の有効リフレッシュ信号RAS1〜RASmを順次DRAM13に与えるため、第1のリフレッシュカウンタ231と、第2のリフレッシュカウンタ232と、デコーダ233と、リフレッシュ制御回路234とを含む。
【0118】
なお、上記画像処理部32は、タイミング信号生成回路331と、画像データ処理回路332とを含むが、これらの構成要素は、第1の実施形態の構成要素と同一であるので説明は省略する。
【0119】
メモリコントローラ23に含まれる第1のリフレッシュカウンタ231は、リフレッシュ動作に必要な期間をα(クロック)とするとき、基本クロックCLKを0から(α−1)まで繰り返し計数し、その計数結果をリフレッシュカウント信号COUNT1として出力する。
【0120】
また、第1のリフレッシュカウンタ231は、リフレッシュカウント停止信号RCSTOPがアクティブ(LOW)になると、リフレッシュカウント信号COUNT1の内容が(α−1)になるまでカウントを続けた後にカウント動作を停止し、リフレッシュカウント停止信号RCSTOPが非アクティブ(HIGH)になるとカウント動作を再開する。
【0121】
第2のリフレッシュカウンタ232は、DRAM13のメモリ領域1〜mに一意に対応した1〜mまでの範囲内で、第1のリフレッシュカウンタ231から受け取ったリフレッシュカウント信号COUNT1の内容が「0」を示す毎に計数し、その計数結果をリフレッシュカウント信号COUNT2として出力する。なお、この第2のリフレッシュカウンタ232は、第1のリフレッシュカウンタ231から受け取ったリフレッシュカウント信号COUNT1の内容が「0」を示したときにのみ基本クロックCLKを計数してもよい。
【0122】
リフレッシュ制御回路234は、上記計数結果であるリフレッシュカウント信号COUNT2の内容をデコーダ233を介して受け取ることにより、リフレッシュカウント信号COUNT2に対応した各メモリ領域1〜mに一意に対応する有効リフレッシュ信号RAS1〜RASmを順次送出する。これにより、DRAM13における或る1つのメモリ領域のみが順次リフレッシュされる。
【0123】
図9は、本実施形態に係る画像処理装置における動作を示す各種信号のタイミングチャートである。上述したように、第2のリフレッシュカウンタ232により生成されるリフレッシュカウント信号COUNT2の内容に対応するメモリ領域のリフレッシュが行われるため、図9(e)に示されるリフレッシュカウント信号COUNT2の内容が「1」のとき、これに対応する図9(f)に示される有効リフレッシュ信号RAS1は期間R1の間アクティブ(LOW)となっている。
【0124】
また、図9(c)に示されるリフレッシュカウント停止信号RCSTOPは、図9(d)に示されるリフレッシュカウント信号COUNT1の内容が(α−1)となるタイミングでアクティブ(LOW)となっている。そのため、リフレッシュカウント停止信号RCSTOPが非アクティブであればリフレッシュカウント信号COUNT2の内容が「2」となるべきタイミングでカウント動作が停止されている。このことにより、DRAM13のメモリ領域2に対するリフレッシュ動作が延期される。その後、リフレッシュカウント信号RCSTOPが非アクティブ(HIGH)となったとき、第1のリフレッシュカウンタ231は内容が「0」のリフレッシュカウント信号COUNT1を出力する。よって、第2のリフレッシュカウンタ231は内容が「2」のリフレッシュカウント信号COUNT2を出力し、これをデコーダ233を介して受け取ったリフレッシュ制御回路234は、図9(g)に示されるように、期間R2の間アクティブ(LOW)となる有効リフレッシュ信号RAS2を出力する。その結果、DRAM13のメモリ領域2に対するリフレッシュ動作が行われる。
【0125】
さらにその後同様に、図9(h)に示されるように期間R3の間アクティブ(LOW)となる有効リフレッシュ信号RAS3が出力され、DRAM13のメモリ領域3に対するリフレッシュ動作が行われる。
【0126】
以上のように、リフレッシュカウント停止信号RCSTOPは、タイミング信号HSYNCがアクティブ(LOW)となるタイミングよりαクロックだけ先にアクティブ(LOW)となるように設定され、そのアクティブ(LOW)となる期間は(α+1)クロック分の期間となるように設定されている。また、全ての有効リフレッシュ信号RAS1〜RASmは、リフレッシュカウント停止信号RCSTOPがアクティブ(LOW)である間にアクティブ(LOW)となることはない。よって、DRAM13の各メモリ領域1〜mに対する各リフレッシュ動作期間中にタイミング信号HSYNCが同時にアクティブとなるオーバーラップを防ぐことができる。
【0127】
<5. 第5の実施形態>
図10は、第5の実施形態におけるDRAMリフレッシュによるノイズの影響に関連する画像処理装置の構成を示すブロック図である。本画像処理装置は、第1の実施形態の場合とほぼ同様に、1つ以上のDRAM14と、このDRAM14に所定の有効リフレッシュ信号RASを与えるメモリコントローラ24と、受け取った画像データを処理して出力する画像処理部34とを備え、第1の実施形態の場合と異なり、遅延部44をさらに備える。
【0128】
また、上記メモリコントローラ24は、第1の実施形態の場合と異なってリフレッシュカウンタを含まず、上記遅延部44を介して遅延されたタイミング信号HSYNCを受け取るリフレッシュ制御回路241のみを含む。なお、上記画像処理部34は、タイミング信号HSYNCを生成するタイミング信号生成回路341と、タイミング信号HSYNCに同期して画像処理を行う画像データ処理回路342とを含むが、これらの構成要素は第1の実施形態の構成要素と同一であるので説明は省略する。
【0129】
遅延部44は、例えば1つ以上のフリップフロップ回路またはラッチ回路で構成されており、基本クロックCLKに同期して所定のクロック数(ここでは1クロック分)だけタイミング信号HSYNCを遅延させ、遅延されたタイミング信号HSYNCをリフレッシュ制御回路241に与える。
【0130】
リフレッシュ制御回路241は、遅延されたタイミング信号HSYNCをそのまま有効リフレッシュ信号RASとしてDRAM14に与えることにより、DRAM14のリフレッシュが実行される。
【0131】
これらの遅延部44およびリフレッシュ制御回路241の簡易な構成によって、遅延されたタイミング信号HSYNCをリフレッシュ信号RASとすることにより、上記第1から第4までの各実施形態において必要とされるリフレッシュカウンタを本実施形態においては省略することができる。
【0132】
なお、ここでの遅延部44は、タイミング信号生成回路341またはリフレッシュ制御回路241とは別個の構成要素として説明しているが、タイミング信号HSYNCを遅延させてリフレッシュ制御回路241に与えることにより、リフレッシュ制御回路241に対してタイミング信号HSYNCに同期した有効リフレッシュ信号RASを生成させている点に鑑みればタイミング信号生成回路341に含まれる構成要素であるとも考えられるし、リフレッシュ制御回路241が遅延部44により遅延されたタイミング信号HSYNCをそのまま有効リフレッシュ信号RASとしてDRAM14に与えている点に鑑みれば、リフレッシュ制御回路241に含まれる構成要素であるとも考えられる。
【0133】
図11は、本実施形態に係る画像処理装置における動作を示す各種信号のタイミングチャートである。図11(d)に示されるように、有効リフレッシュ信号RASのアクティブ(LOW)である期間R1およびR2は、図11(b)に示されるタイミング信号HSYNCのアクティブ期間からここでは1クロック分だけ遅延されている。このように遅延する簡易な構成により、タイミング信号HSYNCの立ち上がり時点よりも後に有効リフレッシュ信号RASがアクティブ(LOW)となるので、タイミング信号HSYNCとリフレッシュ動作とのオーバーラップを避けることができる。
【0134】
なお、この構成は、タイミング信号HSYNCの周期がリフレッシュ周期よりも短い場合には特に問題は生じないが、タイミング信号HSYNCの周期がリフレッシュ周期よりも長い場合、一定期間内でのリフレッシュ回数が必要とされるリフレッシュ回数に満たなくなるため、タイミング信号HSYNCが1回アクティブ(LOW)となる毎に数回のリフレッシュ動作が行われるよう構成しなければならない。
【0135】
例えば、上記リフレッシュタイミングに加えて、さらに図11(c)に示される画像データDATAの画像処理期間Wが終了するタイミングに合わせてリフレッシュ制御回路241により有効リフレッシュ信号RASがアクティブ(LOW)とされる構成であってもよい。この構成は、上記タイミング信号HSYNCに基づき、画像処理期間Wが終了するタイミングで所定の制御信号を生成し、この制御信号をリフレッシュ制御回路241に与えることにより容易に実現することができる。また、この構成において、画像処理期間Wが終了するタイミングから次のタイミング信号HSYNCの立ち上がりまでの間の所定のタイミングにおいても有効リフレッシュ信号RASがアクティブ(LOW)とされる構成であってもよい。さらに、タイミング信号HSYNCが1回アクティブ(LOW)となる毎に連続しまたは所定の間隔をあけた2回以上のリフレッシュ動作が画像処理期間Wの開始時点までに終了するように行われる構成であってもよい。
【0136】
なお、上述のようなタイミング信号HSYNCの立ち下がり時点から1クロック分だけ遅延されたリフレッシュタイミングに代えて、図11(c)に示される画像データDATAの画像処理期間Wが終了するタイミング(を示す上記所定の制御信号)に合わせてリフレッシュ制御回路241により有効リフレッシュ信号RASがアクティブ(LOW)とされる構成であってもよい。また、この構成において、画像処理期間Wが終了するタイミングから次のタイミング信号HSYNCの立ち上がりまでの間の所定のタイミングにおいても有効リフレッシュ信号RASがアクティブ(LOW)とされる構成であってもよい。これらの構成であっても同様に、タイミング信号HSYNCおよび画像処理期間Wそれぞれとリフレッシュ動作とのオーバーラップを避けることができる。
【0137】
<6. 第6の実施形態>
図12は、第6の実施形態におけるDRAMリフレッシュによるノイズの影響に関連する画像処理装置の構成を示すブロック図である。本画像処理装置は、第5の実施形態の場合とほぼ同様に、1つ以上のDRAM15と、このDRAM15に所定の有効リフレッシュ信号RASを与えるメモリコントローラ25と、受け取った画像データを処理して出力する画像処理部35と、遅延部45とを備える。この画像処理装置は、第5の実施形態におけるメモリコントローラ24に対してさらにリフレッシュカウンタおよびマルチプレクサを追加した構成である。
【0138】
すなわち、上記メモリコントローラ25は、第5の実施形態におけるリフレッシュ制御回路241と同様のリフレッシュ制御回路253のほかに、リフレッシュカウンタ251と、マルチプレクサ(MPX)252とをさらに含む。また、上記画像処理部35は、タイミング信号HSYNCを生成するタイミング信号生成回路351と、タイミング信号HSYNCに同期して画像処理を行う画像データ処理回路352とを含むが、これらの構成要素は第1の実施形態の構成要素とほぼ同様であるので詳しい説明は省略する。なお、遅延部45がタイミング信号生成回路351またはリフレッシュ制御回路253の構成要素とも考えうる点については前述したとおりである。
【0139】
ここで、タイミング信号生成回路351は、装置外部から与えられる所定のイネーブル信号ENがアクティブとなっている期間中にのみタイミング信号HSYNCを生成するので、その期間中にのみ画像データ処理回路352は画像データ処理を行う。したがって、第6の実施形態における画像処理装置の構成では、常に画像データ処理が行われる場合(すなわち常時イネーブル信号ENがアクティブである場合)には問題ないが、画像データ処理が限定された特定の期間にのみ行われる場合、画像データ処理が行われている期間(すなわちイネーブル信号ENがアクティブとなる期間)にのみDRAMリフレッシュが行われ、画像データ処理が行われない期間(すなわちイネーブル信号ENが非アクティブとなる期間)には、一切のDRAMリフレッシュが行われないという問題が生じる。なお、本画像処理装置におけるタイミング信号生成回路351のように、イネーブル信号ENがアクティブとなっている期間中にのみタイミング信号HSYNCを生成する構成は、画像処理装置においては一般的な構成であるので、第1から第5までの実施形態における画像処理装置におけるタイミング信号生成回路が同様の構成であれば、上記と同様の問題が生じる。
【0140】
そこで、本画像処理装置は、第5の実施形態の場合には省略されていた、(図2に示す構成と同一の)基本クロックCLKを計数しリフレッシュカウント信号COUNTを生成するリフレッシュカウンタ251を備え、さらにリフレッシュカウント信号COUNTおよび遅延部45により遅延されたタイミング信号HSYNCのいずれか一方を適宜選択するマルチプレクサ(MPX)252を備えることにより、上記問題が生じないように構成されている。
【0141】
すなわち、マルチプレクサ(MPX)252は、イネーブル信号ENがアクティブである場合には遅延されたタイミング信号HSYNCを選択するとともに、イネーブル信号ENが非アクティブである場合はリフレッシュカウント信号COUNTを選択し、選択された信号をリフレッシュ制御回路253に与える。このことにより、画像データ処理が行われない期間(すなわちイネーブル信号ENが非アクティブとなる期間)にも、上記リフレッシュカウント信号COUNTによりDRAMリフレッシュを行うことができる。なお、リフレッシュカウント信号COUNTは、前述したように本明細書では説明の便宜のため計数結果をそのまま含むものとしているが、実際のここでのリフレッシュカウント信号COUNTは、図2に示される各ビットC0〜C15がすべて「0」(LOW)となった場合、すなわちリフレッシュカウント信号COUNTの内容が「0」となった場合にのみアクティブ(LOW)となる信号である。
【0142】
図13は、本実施形態に係る画像処理装置における動作を示す各種信号のタイミングチャートである。図13(b)に示されるイネーブル信号ENが非アクティブ(LOW)の場合、マルチプレクサ(MPX)252によりリフレッシュカウント信号COUNTが選択されるため、リフレッシュカウント信号COUNTの内容が「0」となるタイミングで有効リフレッシュ信号RASがアクティブ(LOW)となっている。この期間は、図13(e)に示される期間R1および期間R2である。また、イネーブル信号ENがアクティブ(HIGH)の場合、図13(c)に示されるタイミング信号HSYNCが遅延部45により(1クロック分だけ)遅延されたタイミング信号HSYNC(不図示)が選択されるため、これにより有効リフレッシュ信号RASがアクティブ(LOW)となっている。この期間は、図13(e)に示される期間R3である。
【0143】
ここで、本実施形態では、イネーブル信号ENが非アクティブ(LOW)からアクティブ(HIGH)に変化する時点より前の画像データ処理が開始されるまでの期間において、図13(c)に示されるように、タイミング信号HSYNCは、イネーブル信号ENの上記変化時点からリフレッシュ動作が実行される期間αだけ前の時点までの期間中、アクティブ(LOW)にならないように設定されている。これはリフレッシュ動作が実行される期間αとタイミング信号HSYNCとのオーバーラップを防ぐためである。なお、上記構成に代えて、リフレッシュ動作が実行される期間中にはイネーブル信号ENの状態が変化しないよう固定する構成など、上記オーバーラップを防ぐことができる他の構成が使用されてもよい。
【0144】
<7. 各実施形態の効果>
以上のように、上記第1の実施形態では、タイミング信号HSYNCとリフレッシュ動作とのオーバーラップを避けることができるので、画像データを処理する際、当該画像データ処理を同期させるタイミング信号が受ける、DRAMリフレッシュによる電源の電圧変動やノイズの影響を抑制または遮断することができる。
【0145】
また、上記第2の実施形態では、マスク信号MASKとリフレッシュ動作とのオーバーラップを避けることができるので、マスク信号に与えられ、その結果として画像処理を同期させるタイミング信号が受ける、DRAMリフレッシュによる電源の電圧変動やノイズの影響を抑制または遮断することができる。
【0146】
さらに、上記第3の実施形態では、リフレッシュカウント停止信号RCSTOPにより、タイミング信号HSYNC2がアクティブ(LOW)となる期間および画像処理期間Wの間は、DRAM12のリフレッシュ動作が実行されないので、タイミング信号HSYNC2および画像データDATAが受ける、リフレッシュによる電源の電圧変動やノイズの影響を抑制または遮断することができる。
【0147】
さらにまた、上記第4の実施形態では、DRAM13の各メモリ領域1〜mに対する各リフレッシュ動作期間中にタイミング信号HSYNCが同時にアクティブとなるオーバーラップを防ぐことができるので、画像データを処理する際、当該画像データ処理を同期させるタイミング信号が受ける、DRAMリフレッシュによる電源の電圧変動やノイズの影響を抑制または遮断することができる。
【0148】
また、上記第5の実施形態でも同様に、タイミング信号HSYNCとリフレッシュ動作とのオーバーラップを避けることができるので、画像処理を同期させるタイミング信号が受ける、DRAMリフレッシュによる電源の電圧変動やノイズの影響を抑制または遮断することができる。
【0149】
さらにまた、上記第6の実施形態でも同様に、タイミング信号HSYNCとリフレッシュ動作とのオーバーラップを避けることができるので、画像処理を同期させるタイミング信号が受ける、DRAMリフレッシュによる電源の電圧変動やノイズの影響を抑制または遮断することができ、またタイミング信号HSYNCが生成されない場合であっても必要なリフレッシュ動作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0150】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるDRAMリフレッシュによるノイズの影響に関連する画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】上記実施形態におけるリフレッシュカウンタの詳細な構成例を示すブロック図である。
【図3】上記実施形態における画像処理装置の動作を示す各種信号のタイミングチャートである。
【図4】本発明の第2の実施形態におけるDRAMリフレッシュによるノイズの影響に関連する画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図5】上記実施形態における画像処理装置の動作を示す各種信号のタイミングチャートである。
【図6】上記実施形態におけるタイミング信号生成回路の詳細な構成例を示すブロック図である。
【図7】本発明の第3の実施形態における画像処理装置の動作を示す各種信号のタイミングチャートである。
【図8】本発明の第4の実施形態におけるDRAMリフレッシュによるノイズの影響に関連する画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図9】上記実施形態における画像処理装置の動作を示す各種信号のタイミングチャートである。
【図10】本発明の第5の実施形態におけるDRAMリフレッシュによるノイズの影響に関連する画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図11】上記実施形態における画像処理装置の動作を示す各種信号のタイミングチャートである。
【図12】本発明の第6の実施形態におけるDRAMリフレッシュによるノイズの影響に関連する画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図13】上記実施形態における画像処理装置の動作を示す各種信号のタイミングチャートである。
【図14】DRAMリフレッシュによるノイズの影響に関連する従来の画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図15】上記従来の画像処理装置の動作を示す各種信号のタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0151】
11〜15 …DRAM
21〜25 …メモリコントローラ
31〜35 …画像処理部
44,45 …遅延部
211,221,251 …リフレッシュカウンタ
231 …第1のリフレッシュカウンタ
232 …第2のリフレッシュカウンタ
233 …デコーダ
212,222,234,241,253 …リフレッシュ制御回路
311,321,331,341,351 …タイミング信号生成回路
312,322,332,342,352 …画像データ処理回路
500 …同期回路
CLK …基本クロック
HSYNC,HSYNC1,HSYNC2 …タイミング信号
RCSTOP …リフレッシュカウント停止信号(コントロール信号)
COUNT …リフレッシュカウント信号
RAS …有効リフレッシュ信号
DATA …画像データ
MASK …マスク信号
EN …イネーブル信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のリフレッシュ信号によりリフレッシュがなされる1つ以上の記憶回路、前記リフレッシュ信号を出力し所定のコントロール信号に基づき前記リフレッシュ信号の出力を停止するメモリコントローラ、および外部から受け取った画像データの処理を所定のタイミング信号に同期して行う画像データ処理回路を備える画像処理装置に備えられており、所定のクロックを計数することにより前記画像データ処理回路に与えられるべき前記タイミング信号を生成するタイミング信号生成回路であって、
前記タイミング信号に同期して前記リフレッシュ信号の出力を停止させる所定の期間中アクティブとなる前記コントロール信号を生成し、当該コントロール信号を前記メモリコントローラに与えることを特徴とする、タイミング信号生成回路。
【請求項2】
前記タイミング信号がアクティブとなる期間中アクティブとなる前記コントロール信号を生成することを特徴とする、請求項1に記載のタイミング信号生成回路。
【請求項3】
前記タイミング信号に基づき、前記画像データ処理回路により前記画像データの処理が行われる期間中アクティブとなる前記コントロール信号を生成することを特徴とする、請求項1に記載のタイミング信号生成回路。
【請求項4】
外部から与えられる同期信号に同期して前記タイミング信号を生成するとともに、既に受け取られた前記同期信号に基づき予測されまたは予め記憶される前記同期信号がアクティブとなる周期に応じて、前記タイミング信号がアクティブとなる期間中アクティブとなる前記コントロール信号を生成することを特徴とする、請求項1に記載のタイミング信号生成回路。
【請求項5】
外部から与えられる同期信号がアクティブとなる期間を含む当該期間より長い所定の期間アクティブとなるマスク信号を生成し、前記マスク信号がアクティブとなる期間中にのみ前記同期信号に同期してアクティブとなる前記タイミング信号を生成するとともに、前記マスク信号がアクティブとなる期間中アクティブとなる前記コントロール信号を生成することを特徴とする、請求項1または請求項4に記載のタイミング信号生成回路。
【請求項6】
前記タイミング信号がアクティブとなる期間と当該期間の直前の期間とを含む期間であって、前記記憶回路のリフレッシュがなされるために必要な期間以上の期間中アクティブとなる前記コントロール信号を生成することを特徴とする、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のタイミング信号生成回路。
【請求項7】
外部から受け取った画像データに対して所定の処理を行う画像処理装置であって、
所定のリフレッシュ信号によりリフレッシュがなされる1つ以上の記憶回路と、
、前記リフレッシュ信号を出力し所定のコントロール信号に基づき前記リフレッシュ信号の出力を停止するメモリコントローラと、
所定のタイミング信号に同期して外部から受け取った画像データの処理を行う画像データ処理回路と、
所定のクロックを計数することにより前記画像データ処理回路に与えられるべき前記タイミング信号を生成するとともに、前記タイミング信号に同期して前記リフレッシュ信号の出力を停止させる所定の期間アクティブとなる前記コントロール信号を生成し、当該コントロール信号を前記メモリコントローラに与えるタイミング信号生成回路と
を備えることを特徴とする、画像処理装置。
【請求項8】
前記タイミング信号生成回路は、前記タイミング信号がアクティブとなる期間中アクティブとなる前記コントロール信号を生成することを特徴とする、請求項7に記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記タイミング信号生成回路は、前記タイミング信号に基づき、前記画像データ処理回路により前記画像データの処理が行われる期間中アクティブとなる前記コントロール信号を生成することを特徴とする、請求項7に記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記タイミング信号生成回路は、外部から与えられる同期信号に同期して前記タイミング信号を生成するとともに、既に受け取られた前記同期信号に基づき予測されまたは予め記憶される前記同期信号がアクティブとなる周期に応じて、前記タイミング信号がアクティブとなる期間中アクティブとなる前記コントロール信号を生成することを特徴とする、請求項7に記載の画像処理装置。
【請求項11】
前記タイミング信号生成回路は、外部から与えられる同期信号がアクティブとなる期間を含む当該期間より長い所定の期間アクティブとなるマスク信号を生成し、前記マスク信号がアクティブとなる期間中にのみ前記同期信号に同期してアクティブとなる前記タイミング信号を生成するとともに、前記マスク信号がアクティブとなる期間中アクティブとなる前記コントロール信号を生成することを特徴とする、請求項7または請求項10に記載の画像処理装置。
【請求項12】
前記タイミング信号生成回路は、前記タイミング信号がアクティブとなる期間と当該期間の直前の期間とを含む期間であって、前記記憶回路のリフレッシュがなされるために必要な期間以上の期間中アクティブとなる前記コントロール信号を生成することを特徴とする、請求項7から請求項11までのいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項13】
前記メモリコントローラは、
前記クロックを計数するリフレッシュカウンタと、
前記リフレッシュカウンタの計数結果が所定の数値である場合に前記リフレッシュ信号を生成するリフレッシュ制御回路と
を含み、
前記リフレッシュカウンタは、アクティブである前記コントロール信号を受け取る場合
、前記計数結果が前記数値の直前の数値となるまで計数した後に計数を一時的に停止することを特徴とする、請求項7に記載の画像処理装置。
【請求項14】
前記記憶回路は、順にリフレッシュがなされる1からm番目(mは2以上の整数)までの記憶領域を有し、
前記メモリコントローラは、
前記クロックを計数する第1のリフレッシュカウンタと、
前記第1のリフレッシュカウンタの計数結果が所定の数値となる毎に、1からmまでの範囲で順に計数した結果をカウンタ値として出力する第2のリフレッシュカウンタと、
前記第2のリフレッシュカウンタの前記カウンタ値に対応した記憶領域に与えられるべきリフレッシュ信号を生成するリフレッシュ制御回路と
を含み、
前記第1のリフレッシュカウンタは、アクティブである前記コントロール信号を受け取る場合、前記計数結果が前記数値の直前の数値となるまで計数した後に計数を一時的に停止することを特徴とする、請求項7に記載の画像処理装置。
【請求項15】
所定のリフレッシュ信号によりリフレッシュがなされる1つ以上の記憶回路、前記リフレッシュ信号を出力するメモリコントローラ、および外部から受け取った画像データの処理を所定のタイミング信号に同期して行う画像データ処理回路を備える画像処理装置に備えられており、所定のクロックを計数することにより前記画像データ処理回路に与えられるべき前記タイミング信号を生成するタイミング信号生成回路であって、
前記タイミング信号に同期した所定の信号が前記メモリコントローラに与えられることにより、前記メモリコントローラに前記タイミング信号に同期したリフレッシュ信号を出力させることを特徴とする、タイミング信号生成回路。
【請求項16】
前記所定の信号として前記タイミング信号を所定のクロック数だけ遅延させた信号を出力する遅延部を含むことを特徴とする、請求項15に記載のタイミング信号生成回路。
【請求項17】
外部から受け取った画像データに対して所定の処理を行う画像処理装置であって、
所定のリフレッシュ信号によりリフレッシュがなされる1つ以上の記憶回路と、
前記リフレッシュ信号を出力するメモリコントローラと、
所定のタイミング信号に同期して外部から受け取った画像データの処理を行う画像データ処理回路と、
所定のクロックを計数することにより前記画像データ処理回路に与えられるべき前記タイミング信号を生成するとともに、前記タイミング信号に同期した所定の信号を前記メモリコントローラに与えることにより、前記メモリコントローラに前記タイミング信号に同期したリフレッシュ信号を出力させるタイミング信号生成回路と
を備えることを特徴とする、画像処理装置。
【請求項18】
前記タイミング信号生成回路は、前記所定の信号として前記タイミング信号を所定のクロック数だけ遅延させた信号を出力する遅延部を含むことを特徴とする、請求項17に記載の画像処理回路。
【請求項19】
前記タイミング信号生成回路は、前記タイミング信号に同期し、前記タイミング信号が非アクティブになった後であってかつ前記画像データ処理回路における前記画像データの処理が開始される前までの期間内に前記リフレッシュ信号を前記メモリコントローラに出力させることを特徴とする、請求項17または請求項18に記載の画像処理回路。
【請求項20】
前記タイミング信号生成回路は、前記タイミング信号に同期し、前記画像データ処理回路における前記画像データの処理が終了した後であってかつ前記タイミング信号がアクティブになる前までの期間内に前記リフレッシュ信号を前記メモリコントローラに出力させることを特徴とする、請求項17または請求項18に記載の画像処理回路。
【請求項21】
前記メモリコントローラは、
前記クロックを計数するリフレッシュカウンタと、
前記リフレッシュカウンタの計数結果が所定の数値である場合に前記リフレッシュ信号を出力するか、または前記タイミング信号に同期した所定の信号である前記リフレッシュ信号を出力するか選択的に切り換えるマルチプレクサと
を含むことを特徴とする、請求項17または請求項18に記載の画像処理回路。
【請求項22】
前記タイミング信号生成回路は、外部から受け取った所定のイネーブル信号がアクティブである期間内に前記タイミング信号を前記画像データ処理回路に与え、前記イネーブル信号が非アクティブである期間には前記タイミング信号を前記画像データ処理回路に与えることを停止し、
前記マルチプレクサは、前記イネーブル信号が非アクティブである期間、前記リフレッシュカウンタの計数結果が所定の数値である場合に前記リフレッシュ信号を出力し、前記イネーブル信号がアクティブである期間、前記タイミング信号に同期した所定の信号である前記リフレッシュ信号を出力するよう切り換えることを特徴とする、請求項21に記載の画像処理装置。
【請求項23】
前記画像データ処理回路は、画像読み取り処理回路であることを特徴とする、請求項7または請求項17に記載の画像処理装置。
【請求項24】
前記画像データ処理回路は、解像度向上技術(RET:Resolution Enhancement Technology)処理回路であることを特徴とする、請求項7または請求項17に記載の画像処理装置。
【請求項25】
前記画像データ処理回路は、レーザ走査記録処理回路であることを特徴とする、請求項7または請求項17に記載の画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2007−48406(P2007−48406A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−234222(P2005−234222)
【出願日】平成17年8月12日(2005.8.12)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】