データ収集システムおよびインタフェース
データ収集システムは、分析対象物の検出計器とベース・ステーションとから構成されている。計器とベース・ステーションは、計器からのデータを伝送するため動作可能に互いに接続されている。ベース・ステーションは、伝送されたデータをデータ受信サーバに通信することが可能であり、計器とベース・ステーションとの距離を近づけるような予め定義された割り込みや、予め定義された時刻に設定されたアラームに応じて、このデータの伝送が行われる。データ収集システムは、パソコンなどの装置上に配備されるデータ管理システム(DMS)を提供するシステム・インタフェースと組み合せて用いられる。DMSは、計器との接続が検出されると、計算機上で開始する。DMSは、特定の計器の画面を計算機の画面上に再現し、ユーザは、操作手順を学ぶことができる。計器の設定に関する変更は、計算機を介して行われ、更新された結果は、接続された計器に伝送され保存される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
本願は、携帯型あるいは携帯型の血糖もしくは同様の分析対象物の検出計器とベース・ステーションとの間のデータ伝送を行うために用いることが可能なデータ収集システムおよびインタフェースと、この情報の通信と、ユーザによる検出器の管理とに関するものである。
【背景技術】
【0002】
糖尿病患者の多くは、自分自身の血糖値を克明に計測し管理することを行っていない。患者にとって利用可能な血糖計器と検査片を持っている糖尿病患者でさえも、主に、その多くは、血糖値を克明に計測し管理しないため、血糖値の測定に関して一貫した記録を保持しているわけではない。
【0003】
いくつかの既存の血糖計器は、計器からパソコンへデータをダウンロードできるような通信ポートを有するように設計されている。このような計器と計算機との組合せにおいては、計算機が計測の履歴情報を蓄積し、患者自身による血糖値の追跡と管理を行うことを支援している。しかし、このようなシステムを用いたとしても、その使用実績を見ると、患者に対して一貫した克明な計測と管理を行わせることに成功するには、患者に多大な負担を強いることになり、結局は、極めて少ない割合の患者だけがこの克明な計測と管理を継続できるものとなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、血糖の検査と監視のニーズを持つ患者に対応したデータ収集システムとインタフェースが求められている。
【0005】
発明の概要
本発明は、携帯型の血糖計器などの分析対象物の検査システムを個々のユーザに対して、よりよく適用するために個別にあるいはともに用いることが可能なデータ収集システムおよびデータ収集インタフェースを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のデータ収集システムでは、携帯型計器に格納した検査結果情報を定期的かつ日常的に計器からパソコンなどのベース・ステーションに伝送するプロトコルが確立されている。本発明の実施例において、このデータ伝送は、ユーザによる介在なしに行われる。ベース・ステーションは、多量のデータ格納と高速のデータ処理能力を備えており、検査結果の時間変化を監視し、その適合度合いを判定することを可能とし、さらに、検査結果の時間変化や適合度合いが許容範囲を逸脱した場合には、家族や健康管理提供者などの第三者に対して通知できる通信能力を有するように構成されている。
【0007】
本発明のシステム・インタフェースは、接続された計器から取得したデータの表示をユーザに提示する(例えば、図1に示した、データ受信サーバあるいは医師/患者DMSなどの)計算機に搭載されたデータ管理システムを提供するものである。一実施例において、データ管理システムは、計算機に接続した特定の計器を認識し、計器にあるデータだけでなく、計器から過去に伝送された情報も表示情報に盛り込むものとなっている。一実施例において、データ管理システムは、計器との接続が検出されると、計算機上で開始される。さらに、他の実施例においては、ユーザが一組の管理のみを確認すればよいように、本インタフェースは、計算機のディスプレイ上に特定の計器の表示内容を再現する。さらに、他の実施例においては、計器の設定情報に対する変更は、計算機とDMSによって行い、更新情報は、接続した計器に伝送され、そこに格納される。
【実施例】
【0008】
発明の詳細な説明
本発明のデータ収集システムとインタフェースは、例えば、糖尿病の個人の血糖値を監視するために設けられる計器と組み合せて用いる場合に特に好適である。説明を簡単にするため、以下の説明は、血糖値の監視に特化した例を対象とする。本発明は、監視対象となる分析対象物が血糖であるような応用に限定されるものではなく、監視対象となる分析対象物の特性に依らず広く用いることができる。
【0009】
血糖値の監視は、通常、血糖値を測定するために患者が用いる血糖計器によって行われる。ユーザは、検査片を計器に挿入する。ユーザは、皮膚を刺して血液滴を取り出す。ユーザは、取り出した血液滴に検査片を接触させる。計器は、血液分析を行い、血糖値を求める。検査の結果は、検査を実施した日時の情報と患者によって与えられる他の情報、例えば、最近検査を実施した検査日などとともに計器内に格納される。この目的のためには、様々な種類の計器が知られており、本発明とともに用いることができる。
【0010】
本発明のデータ収集システム
【0011】
本発明のデータ収集システムは、血糖値などの分析対象物を検出する計器と、計器からのデータを受信するベース・ステーションとを含んでいる。ベース・ステーションは、少なくとも、計器と相互に作用しあい計器からのデータ伝送を開始する。さらに、ベース・ステーションは、少なくとも1つのデータ受信サーバに対してデータを伝送できる能力を有している。本システムは、好ましくは、データを伝送中の時とデータ伝送を完了した時に、計器単独あるいはベース・ステーション単独もしくはそれら両者を介して、ユーザに対してデータを伝送する。いくつかの実施例では、ベース・ステーションは、データ受信サーバとは分離し独立した装置であり、検査結果に関する情報をユーザに対して表示する機能は有していない。他の実施例では、ベース・ステーションは、データ受信サーバと一体として構成され、検査情報の伝送と表示の両方が可能となっている。
【0012】
図1は、本発明のデータ収集システムで用いられるデータ・フローの一例を示した図である。通信は双方向であり、計器からベース・ステーションに、そしてベース・ステーションから計器に、データを伝送することができる。基本データ収集システムは、有線あるいは無線接続によって互いに通信しあう計器10とベース・ステーション11とを含んでいる。これらの間の通信手段として提供される好適な無線プロトコル/ハードウェアの例としては、Wifi(例えば、802.1’1b規格準拠)、Bluetooth、赤外線および他のRFプロトコルがある。Wifiは、Bluetoothに比べ、より強い電力を必要とするが、より遠方への通信を可能としている。Bluetoothは、より低い電力が必要となる場合に好適なものとなる。赤外線を用いることも可能であるが、その場合、計器の赤外線ポートと、ベース・ステーションの赤外線ポートとの間の位置合わせが必要となり、その作業は、ユーザによっては困難を伴うものとなる。
【0013】
図1は、計器10とベース・ステーション11との間で通信する情報の種類を示すものである。例えば、ベース・ステーション11は、時刻と日付情報を計器10に提供し、これにより、時刻/日付のずれを調整する。計器は、ベース・ステーションに対して、より多くの情報、例えば、検査のためのユーザID、検査結果、検査日時を提供する。図中、計器10とベース・ステーション11の下部に列状に示す箱は、それらの間の通信を開始する方法を表している。これらの方法について以下で詳しく説明する。
【0014】
また、図1は、図の右上部に、システムが受信した検査情報を用いる先の様子を詳しく示している。例えば、データ受信サーバ12は、失敗した検査の数、検査の総数、ユーザIDに関する情報をカスタマ・サービス・サーバ13に伝送する。この情報は、さらに、カスタマ・サービス計算機14に送られる。これにより、カスタマ・サービス担当者は、検査の状態を監視し、例えば、検査片などの消耗品の再注文が必要になった際に、ユーザに連絡することが可能となる。また、カスタマ・サービス担当者は、失敗した検査の数が多すぎる場合に、ユーザに連絡することが可能となる。一実施例において、ベース・ステーション11とデータ受信サーバ12との間の通信は、電話回線あるいはモデムを介したSMS(ショート・メッセージ・サービス)であってもよい。ベース・ステーション11は、以前に計器から受信した情報を受信センタに伝送する。さらに、データ受信サーバ12は、最新の時刻・日付情報をベース・ステーション11に送る。
【0015】
また、データ受信サーバ12は、長時間に渡り検査報告を受け取れない状況を監視する。この機能により、ユーザを確認することができる親族や医師に対して、電話呼出しあるいは他の通信接続を提供できる。また、データ受信サーバ12は、(図の右下部に示すように)生データ・サーバ15にデータを伝送し、さらに、生データ・サーバ15は、医師データ・ベース管理システム(DMS)16あるいは患者データ・ベース管理システム17もしくはその両者にデータを伝送する。各データ・ベース管理システムにアクセスするためには、少なくともユーザIDとパスワードを必要とする。また、生データ・サーバは、Webアプリケーションによってユーザにデータを提供するWebサーバ18にデータを伝送する。
【0016】
通常、データ受信サーバは、以下に限定されるものではないが、次のような様々なメッセージを伝送する。
(1)完了済みの検査の数に基づいて、更に他の供給品をユーザが必要としていることを示すメッセージ。
(2)ユーザの監視のニーズに合っていない検査の数あるいは検査の頻度に関するメッセージ。
(3)検査結果に含まれる数値が治療上の注意が必要となるような目標値を上回っていたり下回ったりしていることに関するメッセージ。
(4)エラーコードの数とエラーコードの種類を伝えるメッセージ。
(5)最後に食事を摂取した時刻など検査結果に対する注記事項を表すメッセージ。
【0017】
図1では、ベース・ステーションと様々なサーバを個々の構成要素として図示しているが、これらの構成要素の一部あるいは全部は、単一の計算機の内部で組合せて構成することが可能である。例えば、ベース・ステーション11は、データ受信サーバの機能を提供し、必要に応じて、カスタマ・サービス、医師、親族のいずれかにメッセージを送信するものであってもよい。
【0018】
図2Aおよび図2Bは、計器10とベース・ステーション11との間の通信を開始する方法を図示したものである。本実施例では、情報の伝送は、計器10のボタンを押下することにより開始する。ベース・ステーション11は、計器からの無線信号を常時、受信している。ユーザは、計器のボタンを実際に押下する。これにより、計器は、ベース・ステーションに信号を送信する。この信号により、ベース・ステーションと計器は、例えば、無線接続などの接続を確立する。ベース・ステーションは、計器から情報を収集する。音効果、視覚効果のいずれか、もしくは両方による指示によって、ユーザは、情報伝送が行われていることを知ることができる。
【0019】
図2Bは、上記の方法を有線23を介してベース・ステーション11に接続された電話22を用いて実装した形態で示したものである。ここで、ベース・ステーション11は、さらに、電話ジャックに接続された有線24を介して、データ受信サーバ(図示せず)に接続されている。本実施例では、ベース・ステーション11は、電話22と電話ジャック(図示せず)との間に設けられている。このような実装は、発呼者IDボックスあるいは留守番電話装置を実装する形態に似ている。ベース・ステーションとリモート・ホストとの間の通信モードは、電話回線を介したSMS(ショート・メッセージ・サービス)であることが好ましい。このモードは、ショート・メッセージ(通常は、最大160文字に限定されたメッセージ)を音声通話と干渉することのない変調方法により通信する(例えば、通常、毎秒1200ビットの変調方法が発呼者IDに用いられる)。他の方法としては、モデム通信がある。ここでは、300ボーのモデムが適しており、それは廉価なものである。毎秒9600ビットあるいはそれ以上の高速のモデムを用いることも可能である。モデムを用いると、音声通話を行っている際には、データ通信のためにモデムを動作させられないという潜在的な欠点も存在する。一方で、このようなモデムを使うと、電話回線を介したSMSに対応していない電話会社の電話局との間で通信を行うことが可能となる。
【0020】
図2Bに示すように、ユーザは、計器10のボタンを押下することにより、伝送処理を開始する。進行中のデータ伝送の状況は、計器10のディスプレイ上に表示されるか、ベース・ステーション11のランプ点灯により示される。その後、ベース・ステーション11は、電話22により、リモート・サイトに対して情報を送る。通信が成功したことは、ベース・ステーションのランプ点灯により示すことができる。
【0021】
図3Aおよび図3Bは、計器10とベース・ステーション11との間の通信を開始する別の方法を図示したものである。本例では、計器10は、常時、受信モードで動作し、データ伝送処理は、図3Bに示すように、ベース・ステーションのボタン押下によって開始する。それ以外の動作は、図2Aおよび図2Bに示した実施例と同様である。すなわち、計器は、ベース・ステーションからの無線信号を常時、受信している。ユーザは、計器のボタンを実際に押下する。これにより、ベース・ステーションは、計器に信号を送信する。この信号により、ベース・ステーションと計器は、無線接続を確立する。ベース・ステーションは、計器から情報を収集する。音効果、視覚効果のいずれか、もしくは両方による指示によって、ユーザは、情報伝送が行われていることを知ることができる。その後、ベース・ステーションは、図示するように、遠隔地点に対して電話回線を介して情報を送る。
【0022】
図4は、計器10とベース・ステーション11との間の通信を開始する別の方法を図示したものである。本実施例では、計器は、ベース・ステーションからの無線信号を常時、受信し、ベース・ステーションは、計器からの無線信号を常時、受信する。ユーザは、実際に計器をベース・ステーションに近接させて置く。この両者が近づくことにより、ベース・ステーションと計器は、無線接続を確立する。ベース・ステーションは、計器から情報を収集する。音効果、視覚効果のいずれか、もしくは両方による指示によって、ユーザは、情報伝送が行われていることを知ることができる。その後、ベース・ステーションは、図示されているように、電話回線により遠隔地点に対して情報を送る。また、通信が成功したことが示される。
【0023】
図5Aおよび図5Bは、計器10とベース・ステーション11との間の通信を開始する別の方法を図示したものである。ユーザは、ベース・ステーション11の受口あるいはドッキング位置51に計器を置く。この動作により、ベース・ステーションと計器との間に電気的な接続が確立される。電気的な接続を確立することにより、以下で説明するデータ収集が可能となり、あるいはユーザによる計器のボタン押下により、以下で説明するデータ収集が可能となる。音効果、視覚効果のいずれか、もしくは両方による指示によって、ユーザは、情報伝送が行われていることを知ることができる。その後、ベース・ステーションは、図示するように、電話回線により遠隔地点に対して情報を送る。また、通信が成功したことが示される。必要に応じて、ベース・ステーション11の受口あるいはドッキング位置51は、計器のバッテリを充電することも可能である。
【0024】
図6は、指定した時刻になることにより開始されるデータ収集プロトコルの開始のための他の処理手順を示す図である。計器とベース・ステーションは、各々一日の中の時間を追跡し、予め定められた時刻になると、計器とベース・ステーションは、ともに無線通信の準備を行う。その時刻になると、計器は、ベース・ステーションからの無線信号を受信し、その場合、通信を開始するために、ベース・ステーションが計器に信号を送る。一方、その時刻になると、ベース・ステーションが計器からの無線信号を受信するものでもよく、その場合、通信を開始するために、計器がベース・ステーションに信号を送る。いずれの場合も、その次には、計器とベース・ステーションは、無線接続を確立する。ベース・ステーションは、計器から情報を収集する。音効果、視覚効果のいずれか、もしくは両方による指示によって、ユーザは、情報伝送が行われていることを知ることができる。その後、ベース・ステーションは、図示するように、電話回線により遠隔地点に対して情報を送る。また、通信が成功したことが示される。
【0025】
図1の計器の下部に列状に示すように、データ伝送を開始する方法には様々なものがあるが、計器の通信が無線の場合には、無線信号に対して計器が常時、応答できる状況にあるという意味において、その通信は「連続」と見なすことが可能であり、あるいは、その通信は、計器のボタン押下などのユーザ入力によって開始することも可能である。一方、無線通信が一日の中で予め定められた時刻に開始したり、ユーザの介在なしに単に計器をベース・ステーションに近づけただけで開始させることも可能である。通信の手段として、計器の通信が有線の場合には、計器をベース・ステーションに置くだけで、他のユーザによる介在を不要としたままデータ伝送を開始したり、計器をベース・ステーションに置いた後に計器のボタンをユーザが押下することによりデータ伝送を開始することができる。
【0026】
ベース・ステーションは、図1の二番目の列に示すような、オプションを有している。ベース・ステーションの通信が無線の場合には、無線信号に対してベース・ステーションが常時、応答できる状況にあるという意味において、その通信は「連続」と見なすことが可能であり、あるいは、その通信は、ベース・ステーションのボタン押下などのユーザ入力によって開始することも可能である。一方、無線通信は、一日の中で予め定められた時刻に開始することも可能である。ベース・ステーションと計器との間の通信が有線の場合には、計器をベース・ステーションに置くだけで、他のユーザによる介在を不要としたままデータ伝送を開始したり、計器をベース・ステーションに置いた後に、ベース・ステーションのボタンをユーザが押下することによりデータ伝送を開始することができる。
【0027】
これらの方法には、各々、利点と欠点がある。いくつかの方法では、計器を常時、受信の状態としておく必要がある。これは、無線受信機を常時、動作させておくことを必要とし、所定の電力量を消費することになる。これは、計器の内蔵電池の消耗を早める恐れがあり、潜在的な欠点となる。
【0028】
計器とベース・ステーションを近づけるだけでデータ伝送を開始できるようにする実施例は、適合性の監視を容易にするため、ユーザによる介在が不要となる利点がある。この実施例では、計器を常時、受信の状態としておく必要があったり、ベース・ステーションを常時、受信の状態としておく必要がある。これら2つの装置の一方が通信相手を単純に「ポーリング」することも可能であり、その「ポーリング」を間欠的に行えば、多くの電力を消費せずに済む。計器を常時、受信の状態とする方法を用いた場合には、計器の内蔵電池の消耗を早める恐れがあり、潜在的な欠点となる。また、ベース・ステーションを常時、受信の状態とする方法を用いた場合には、ベース・ステーションの内蔵電池の消耗を早める恐れがあるが、ベース・ステーションは、ACアダプタなどの外部電源を備えることも可能で、その場合、ベース・ステーションの重量についての制約は、計器ほどは厳しくない。
【0029】
有線接続を用いる方法では、計器あるいはベース・ステーションのいずれにおいても、連続した無線受信を必要としない。その代わり、計器は、ベース・ステーションの受口に置かれるまでは、必要に応じて、低電力モードとして動作させることが可能である。これにより、計器の電力消費を最小とすることができる。しかし、この方法には、コネクタが必要でありコスト高になるという潜在的な欠点がある。また、この方法では、計器をベース・ステーションに取り付けるという作業が必要となり、システムを不十分な照明の下で用いる状況や視覚機能に制約があったり、監視に不慣れなユーザによる操作の場合には、問題となる。さらに、適合性を守る動作、すなわち、計器をベース・ステーションに置くという動作がユーザ側に必要となるが、この動作は、容易に忘れられてしまう恐れがある。
【0030】
時間に基づく方法では、計器とベース・ステーションの両方が時間を追跡し、所定の時刻に通信を確立する必要がある。この方法では、時間を捕捉する目的のために少量の電力消費が計器内で必要となる。しかし、それ以外の計器の動作は、低消費電力モードで行うことが可能である。計器とベース・ステーションとの間で同期が失われ、例えば、一方のクロックに対して他方のクロックに変動が生じた場合には、通信が失われる恐れがある。そのため、家での就寝時刻など、ユーザが予測可能な場所に居る時間帯に伝送する時刻を定めることにより、データ伝送のための可用性を向上させることが可能となる。
【0031】
以上で説明したように、ベース・ステーションを用いる方法の実質的な利点は、複数のベース・ステーションを様々な場所に配置して、そこからデータ受信サーバ12にデータ伝送が可能となる点にある。例えば、ユーザが家で1つのベース・ステーションを所有し、職場あるいは学校でもう1つのベース・ステーションを所有し、更に、ユーザが別のベース・ステーションを旅行先に携行し、ホテルの部屋からデータ受信サーバ12への通信を行うために接続することも可能である。
【0032】
さらに、上述したように、計器とベース・ステーションとの間の通信は、双方向通信であり、メッセージをユーザに送り、計器上に表示することが可能である。この方法で伝送可能なメッセージの例としては、以下に限定されるものではないが、次のものがある。
(i)計画通りに確立された検査に不適合がある場合の警告。
(ii)治療方法の開始、中止、変更に関する推奨事項。
(iii)自己検査を行う時刻の変更に関する推奨事項。
(iv)検査計器とともに用いる消耗品がより多く必要となったことを知らせる警報。
【0033】
以上のメッセージは、メッセージの種類とデータ評価の場所に応じて、ベース・ステーション、データ受信サーバあるいは接続されている他の計算機で初期設定しておくことが可能である。
【0034】
発明のデータ収集インタフェース
【0035】
血糖あるいは他の分析対象物の計器からのデータ伝送を開始する機構の改善に加え、本発明は、上述のデータ収集システムとは独立あるいは組み合せて使用することが可能なデータ収集インタフェースも提供する。この場合、ベース・ステーション11は、上述したように、データ受信サーバ12とは独立したユニットでもよいし、これらは一体化して構成されたものであってもよい。本発明のデータ収集インタフェースの1つの目的は、ユーザによるデータの理解と計器の管理とを容易とすることであるため、通常、本例のデータ受信サーバ12は、ユーザが頻繁に訪れる場所に設けることが望ましい。
【0036】
本発明のインタフェースは、直接あるいは分離したベース・ステーションを介して計器とデータを交換する計算機と計器の組合せであって、計器および/または計算機のプログラミングにおいて具現化され、以下に示す機能の1つ以上の機能を与えるものである。
(a)計器が計算機に接続した際にデータ伝送と結果表示のプログラムを自動的に開始する機能。
(b)計器から伝送されたデータと計器のシリアル番号や計器から提供される他のユーザ識別情報に基づいて、ユーザに関して格納されたデータとを関連付け、ユーザに関する新たなデータと過去に格納されたデータのデータ管理システムから得られたデータと組み合せたデータを表示する機能。
(c)計器の構成情報を検索し、計器のディスプレイではない計算機のディスプレイ上に計器のディスプレイと同じ形式で構成情報を提示する機能。
(d)計器の構成情報を検索し、計器のディスプレイではない計算機のディスプレイ上に計器のディスプレイと同じ形式で構成情報を提示し、計器ではなく計算機を介して入力された構成情報の変更を反映するために計器を更新する機能。
【0037】
図7は、計器10と計算機74との間に存在する物理層の接続のいくつかを示すものである。計器10は、マイクロ・コントローラ70を含んでいる。本実施例では、シリアル線RXDとTXDが、マイクロ・コントローラ70とインタフェース・チップ72との間を接続している。例えば、この接続は、シリアル・ケーブル71によって実装することが可能である。オプションのダイオード75は、ESD(静電放電)を防止する一助となる。インタフェース・チップ72には、シリコン・ラボラトリ社製の“CP2”102を採用することが可能である。チップ72は、マイクロ・コントローラ70と接続するシリアル・インタフェースを提供し、USBケーブル73を介して計算機74に接続するUSBインタフェースを提供する。マイクロ・コントローラ70は、UART(例えば、pf an 8042相当)が組込まれ、チップ72は、UARTインタフェースを有している。
【0038】
分析回路は、簡単化のために図7では省略されているが、血糖あるいは他の注目すべき分析対象物の測定を行うためにマイクロ・コントローラ70を電気化学的テスト・セルなどのテスト・セルに接続できるように構成したものである。この目的に適した回路は、市販品として入手可能な計器として既知のものであり、2005年4月15日出願の米国出願番号10/907,790に開示されている。その出願は、全体として援用によって本明細書に組み込まれるものである。
【0039】
回路の配置は、図7に示したものと完全に同一である必要はない。例えば、図7では、チップ72は、マイクロ・コントローラ70と計算機74とを接続するケーブルの中央部に置かれている。しかし、これとは異なる物理的配置では、マイクロ・コントローラ70と計算機74とは、同一の筐体に収容することも可能である。さらに別の物理的配置では、マイクロ・コントローラ70に、USBインタフェースを組み込むことも可能である。
【0040】
図8は、図7に対する上位レベルの機能ブロック図である。計器80は、通信エージェント81を含んで構成されている。計算機85は、仮想的な通信ポート86を含んでいる。これら2つの装置の間には、ケーブル82、83、84がある。本配置でのケーブル82は、シリアル・ケーブルであり、本配置でのケーブル84は、USBケーブルである。装置83は、上述したようにUART/USB間のインタフェース・チップである。
【0041】
仮想的な通信ポート86は、オペレーティング・システムにインストールされた好適なドライバによって構成することができる。チップ72は、計算機74、85のUSBポートを介して電源供給され、典型的な実施例では、この電源は、26ミリアンペアの電流を供給する。
【0042】
仮想通信ポートについて、以下で詳しく説明する。チップ72の製造メーカは、Windows(登録商標)ベースのパソコンで使用するドライバを提供する。このドライバによって、オペレーティング・システムによる通信と検出が可能となる。検出装置(チップ72)がハードウェアとオペレーティング・システムによって検出されると、Windows(登録商標)システムのレジストリにデータが登録される。(なお、同様の装置ドライバの方法が、MACやLINUXなど他のオペレーティング・システムで用いられている。)
【0043】
また、計算機74または85には、計器エージェントがインストールされている。これは、オペレーティング・システムのバックグランドで動作し、USB計器ケーブル82、83、84の接続を検出するアプリケーション・サービスである。ケーブル82、83、84が検出されると、計器エージェントは、計器80が接続されているかどうかをチェックする。次に、計器エージェントは、(以下で説明する)ユーザ・アプリケーションを「ダウンロード」モードで開始する。この計器エージェントは、例えば、Visual Basic.NET(Visual Studio.NET2003の一部)に含まれる、標準的なサービス・エージェント開発環境で構築されたものである。
【0044】
また、計算機74または85には、ユーザ・アプリケーションがインストールされている。ユーザ・アプリケーションは、ユーザが計器からダウンロードしたり、あるいは手作業で入力した計測値の報告をダウンロードし閲覧できるようにした主たるアプリケーションである。このアプリケーションは、アプリケーションへのショート・カットをユーザがクリックすることにより、「通常」モードで開始する。このアプリケーションをローディングしている間は、まず、デフォルトの患者情報を最初にローディングする。アプリケーションは、計器エージェントによって、「ダウンロード」モードで開始することが可能である。このモードでは、アプリケーションを開始すると、すぐに、接続した計器から読取り値のダウンロードを開始する。アプリケーションは、開始時の動作を変更して、接続した計器に対応した患者に適応することができる。アプリケーションは、Visual Basic.NET(Visual Studio.2003の一部)を用いて開発し、全てを、Microsoft.NETフレームワークに基づくように構成することが可能である。
【0045】
図9は、本発明のインタフェースの処理フローを示すものである。最初に、ステップ90において、パソコンが起動する。次に、ステップ91において、Windows(登録商標)サービス・エージェントが開始する。ステップ93において、計器サービス・エージェントは、レジストリ値を取り出し、レジストリ値が変化したかどうかをチェックし、USBケーブルとUSBインタフェースチップ72とが検出されたことを確認する。
【0046】
レジストリ値に変更が見つかった場合には、処理をステップ94に進め、そこで、計器サービスがケーブルの状態を検出し、計器がケーブルに接続されたかどうかを判断する。実際に、計器が検出された場合には、処理をステップ95のデータベース管理システムに進める。このシステムの内部には、開始モジュール96と、その次に計器がまだ接続されているかを確認する試験ステップ97がある。計器が検出された場合には、計器に対して問合せを行い、計器のシリアル番号などの識別情報を得る。これにより、ステップ98において、システムは、データ・ダウンロードを含む以降の処理ステップをシリアル番号に対応付けられた特定のプロフィールに関連付けることが可能となる。
【0047】
次に、ステップ99において、計器から計算機内のユーザ・アプリケーションに自動的に患者データがダウンロードされる。例えば、これは、上述したデータ収集システムによって行うことが可能である。現状で有効なプロフィールが専用のシリアル番号あるいは他の識別情報に関連付けられたものではなくなった場合には、ステップ100において、特定のプロフィールを現状で有効なプロフィールとして設定する。そして、ステップ101において、データベース管理システム・ユーザ・インタフェースを開始する。
【0048】
ユーザの視点から、これらの処理がどのように見えるのかを記しておくことは有効なことである。この単純で直接的な処理手順では、ユーザは、装置(本例では、血糖計器)をUSBポートに取り付けることによってアプリケーションを開始する。装置が取り付けられると、すぐに、関連付けられたアプリケーションが開始し、患者データが計器にダウンロードおよび/または同期され、その結果が自動的に表示される。この一連の動作は、計算機に対するユーザの介在を一切、不要として進められる。
【0049】
ユーザによる計器の取り付けによる開始に加え、主プログラム(ユーザ・プログラム)は、他の2つの方法のいずれかの方法によって、ユーザ介在による動作で開始することも可能である。1つの方法は、適切な開始パラメータでプログラムをオープンすることである。この方法では、ユーザ・アプリケーションは、USB装置を検索、検出し、さらに計器を検索、検出し、データをダウンロードおよび/または同期して最後に表示する。
【0050】
さらに、上述したように、サービス・エージェントは、計器を検出し、自動開始モードでユーザ・アプリケーションを開始する。各プロフィールあるいは患者は、患者自身のプロフィールに対応した計器のシリアル番号を持っている。アプリケーションは、シリアル番号を読取り、どのユーザ・プロフィールがそのシリアル番号に適合するのかを判定する。ダウンロードしたデータは、そのユーザ・プロフィールに対応したデータベースにローディングされる。
【0051】
本発明の他の特徴は、計器自身のユーザ・インタフェースに関するものであり、接続されたパソコンのスクリーン上のユーザ・インタフェース(および、実質的に全計器の)表示に関するものである。ユーザ・アプリケーションがパソコンで動作している際には、1つのユーザ・オプションとして、計器のユーザ・インタフェースの複製を表示することが可能である。例えば、典型的な計器は、液晶表示スクリーンと、2つないし3つのボタンを備えている。
【0052】
このユーザ・オプションを選択すると、パソコンのスクリーン上には液晶表示スクリーンとボタンの複製が表示される。ユーザ・アプリケーションは、計器から全ての設定情報と、計器内部の状態とを受け取り、それをパソコンのスクリーン上に表示する。(ユーザ・アプリケーションを介した)パソコンのスクリーン上の変更は、計器上の変更に反映される。このようにパソコンのスクリーン上から計器に変更を伝えることは、できるだけリアル・タイムで行われることが望ましく、「更新」ボタンを押下することによるバッチ処理は、あまり好ましくない。
【0053】
上記の特徴に関しては、いくつかの利点がある。1つの利点は、パソコン表示画面、すなわち、パソコンの画面は、計器の画面よりも広いということに由来するものである。これにより、(視覚機能に制約がある人でも)表示の内容をより簡単に認識でき、より多くのパラメータを同時に表示することが可能となる。パソコンは、多量のメモリを有して、ユーザ入力に対する「サニティチェック(正当性確認)」を行うことができるが、それは計器では不可能である。また、この本発明の特徴は、計器に対して「工場出荷時」設定を回復したり、患者固有の保存されたパラメータを回復するために用いることができる。このように、計器の動作特性に対して不注意による変更や望ましくない変更があった際に、それらを迅速かつ簡単に元に戻すことが可能となる。
【0054】
計器が接続されていない場合でも、パソコンの画面に計器と同一の画面を表示することにより、計器のユーザ・インタフェースを学習するための個別指導を提供することができる。ユーザが画面上の(仮想的な)ボタンを押すと、その変化が画面上に模擬されて表示される。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明のデータ収集システムによるデータ・フローの一例を示す図である。
【図2A】本発明のデータ収集システムを開始するために計器上のボタン押下を用いる場合の処理ステップを示す図である。
【図2B】本発明のデータ収集システムを開始するために計器上のボタン押下を用いる場合の処理ステップを示す図である。
【図3A】本発明のデータ収集システムを開始するために計器上のボタン押下を用いる場合の処理ステップを示す図である。
【図3B】本発明のデータ収集システムを開始するために計器上のボタン押下を用いる場合の処理ステップを示す図である。
【図4】本発明のデータ収集システムを開始するためにベース・ステーションに計器を近づけた位置関係を用いる場合の処理ステップを示す図である。
【図5A】本発明のデータ収集システムを開始するためにベース・ステーションへの計器の挿入を用いる場合の処理ステップを示す図である。
【図5B】本発明のデータ収集システムを開始するためにベース・ステーションへの計器の挿入を用いる場合の処理ステップを示す図である。
【図6】本発明のデータ収集システムを開始するために指定した時刻になったことをきっかけにして開始する処理ステップを示す図である。
【図7】計器と計算機との間に設けられる物理層の接続を示す図である。
【図8】図7の上位レベルの機能ブロック図である。
【図9】本発明のインタフェースの処理フローを示す図である。
【技術分野】
【0001】
発明の背景
本願は、携帯型あるいは携帯型の血糖もしくは同様の分析対象物の検出計器とベース・ステーションとの間のデータ伝送を行うために用いることが可能なデータ収集システムおよびインタフェースと、この情報の通信と、ユーザによる検出器の管理とに関するものである。
【背景技術】
【0002】
糖尿病患者の多くは、自分自身の血糖値を克明に計測し管理することを行っていない。患者にとって利用可能な血糖計器と検査片を持っている糖尿病患者でさえも、主に、その多くは、血糖値を克明に計測し管理しないため、血糖値の測定に関して一貫した記録を保持しているわけではない。
【0003】
いくつかの既存の血糖計器は、計器からパソコンへデータをダウンロードできるような通信ポートを有するように設計されている。このような計器と計算機との組合せにおいては、計算機が計測の履歴情報を蓄積し、患者自身による血糖値の追跡と管理を行うことを支援している。しかし、このようなシステムを用いたとしても、その使用実績を見ると、患者に対して一貫した克明な計測と管理を行わせることに成功するには、患者に多大な負担を強いることになり、結局は、極めて少ない割合の患者だけがこの克明な計測と管理を継続できるものとなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、血糖の検査と監視のニーズを持つ患者に対応したデータ収集システムとインタフェースが求められている。
【0005】
発明の概要
本発明は、携帯型の血糖計器などの分析対象物の検査システムを個々のユーザに対して、よりよく適用するために個別にあるいはともに用いることが可能なデータ収集システムおよびデータ収集インタフェースを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のデータ収集システムでは、携帯型計器に格納した検査結果情報を定期的かつ日常的に計器からパソコンなどのベース・ステーションに伝送するプロトコルが確立されている。本発明の実施例において、このデータ伝送は、ユーザによる介在なしに行われる。ベース・ステーションは、多量のデータ格納と高速のデータ処理能力を備えており、検査結果の時間変化を監視し、その適合度合いを判定することを可能とし、さらに、検査結果の時間変化や適合度合いが許容範囲を逸脱した場合には、家族や健康管理提供者などの第三者に対して通知できる通信能力を有するように構成されている。
【0007】
本発明のシステム・インタフェースは、接続された計器から取得したデータの表示をユーザに提示する(例えば、図1に示した、データ受信サーバあるいは医師/患者DMSなどの)計算機に搭載されたデータ管理システムを提供するものである。一実施例において、データ管理システムは、計算機に接続した特定の計器を認識し、計器にあるデータだけでなく、計器から過去に伝送された情報も表示情報に盛り込むものとなっている。一実施例において、データ管理システムは、計器との接続が検出されると、計算機上で開始される。さらに、他の実施例においては、ユーザが一組の管理のみを確認すればよいように、本インタフェースは、計算機のディスプレイ上に特定の計器の表示内容を再現する。さらに、他の実施例においては、計器の設定情報に対する変更は、計算機とDMSによって行い、更新情報は、接続した計器に伝送され、そこに格納される。
【実施例】
【0008】
発明の詳細な説明
本発明のデータ収集システムとインタフェースは、例えば、糖尿病の個人の血糖値を監視するために設けられる計器と組み合せて用いる場合に特に好適である。説明を簡単にするため、以下の説明は、血糖値の監視に特化した例を対象とする。本発明は、監視対象となる分析対象物が血糖であるような応用に限定されるものではなく、監視対象となる分析対象物の特性に依らず広く用いることができる。
【0009】
血糖値の監視は、通常、血糖値を測定するために患者が用いる血糖計器によって行われる。ユーザは、検査片を計器に挿入する。ユーザは、皮膚を刺して血液滴を取り出す。ユーザは、取り出した血液滴に検査片を接触させる。計器は、血液分析を行い、血糖値を求める。検査の結果は、検査を実施した日時の情報と患者によって与えられる他の情報、例えば、最近検査を実施した検査日などとともに計器内に格納される。この目的のためには、様々な種類の計器が知られており、本発明とともに用いることができる。
【0010】
本発明のデータ収集システム
【0011】
本発明のデータ収集システムは、血糖値などの分析対象物を検出する計器と、計器からのデータを受信するベース・ステーションとを含んでいる。ベース・ステーションは、少なくとも、計器と相互に作用しあい計器からのデータ伝送を開始する。さらに、ベース・ステーションは、少なくとも1つのデータ受信サーバに対してデータを伝送できる能力を有している。本システムは、好ましくは、データを伝送中の時とデータ伝送を完了した時に、計器単独あるいはベース・ステーション単独もしくはそれら両者を介して、ユーザに対してデータを伝送する。いくつかの実施例では、ベース・ステーションは、データ受信サーバとは分離し独立した装置であり、検査結果に関する情報をユーザに対して表示する機能は有していない。他の実施例では、ベース・ステーションは、データ受信サーバと一体として構成され、検査情報の伝送と表示の両方が可能となっている。
【0012】
図1は、本発明のデータ収集システムで用いられるデータ・フローの一例を示した図である。通信は双方向であり、計器からベース・ステーションに、そしてベース・ステーションから計器に、データを伝送することができる。基本データ収集システムは、有線あるいは無線接続によって互いに通信しあう計器10とベース・ステーション11とを含んでいる。これらの間の通信手段として提供される好適な無線プロトコル/ハードウェアの例としては、Wifi(例えば、802.1’1b規格準拠)、Bluetooth、赤外線および他のRFプロトコルがある。Wifiは、Bluetoothに比べ、より強い電力を必要とするが、より遠方への通信を可能としている。Bluetoothは、より低い電力が必要となる場合に好適なものとなる。赤外線を用いることも可能であるが、その場合、計器の赤外線ポートと、ベース・ステーションの赤外線ポートとの間の位置合わせが必要となり、その作業は、ユーザによっては困難を伴うものとなる。
【0013】
図1は、計器10とベース・ステーション11との間で通信する情報の種類を示すものである。例えば、ベース・ステーション11は、時刻と日付情報を計器10に提供し、これにより、時刻/日付のずれを調整する。計器は、ベース・ステーションに対して、より多くの情報、例えば、検査のためのユーザID、検査結果、検査日時を提供する。図中、計器10とベース・ステーション11の下部に列状に示す箱は、それらの間の通信を開始する方法を表している。これらの方法について以下で詳しく説明する。
【0014】
また、図1は、図の右上部に、システムが受信した検査情報を用いる先の様子を詳しく示している。例えば、データ受信サーバ12は、失敗した検査の数、検査の総数、ユーザIDに関する情報をカスタマ・サービス・サーバ13に伝送する。この情報は、さらに、カスタマ・サービス計算機14に送られる。これにより、カスタマ・サービス担当者は、検査の状態を監視し、例えば、検査片などの消耗品の再注文が必要になった際に、ユーザに連絡することが可能となる。また、カスタマ・サービス担当者は、失敗した検査の数が多すぎる場合に、ユーザに連絡することが可能となる。一実施例において、ベース・ステーション11とデータ受信サーバ12との間の通信は、電話回線あるいはモデムを介したSMS(ショート・メッセージ・サービス)であってもよい。ベース・ステーション11は、以前に計器から受信した情報を受信センタに伝送する。さらに、データ受信サーバ12は、最新の時刻・日付情報をベース・ステーション11に送る。
【0015】
また、データ受信サーバ12は、長時間に渡り検査報告を受け取れない状況を監視する。この機能により、ユーザを確認することができる親族や医師に対して、電話呼出しあるいは他の通信接続を提供できる。また、データ受信サーバ12は、(図の右下部に示すように)生データ・サーバ15にデータを伝送し、さらに、生データ・サーバ15は、医師データ・ベース管理システム(DMS)16あるいは患者データ・ベース管理システム17もしくはその両者にデータを伝送する。各データ・ベース管理システムにアクセスするためには、少なくともユーザIDとパスワードを必要とする。また、生データ・サーバは、Webアプリケーションによってユーザにデータを提供するWebサーバ18にデータを伝送する。
【0016】
通常、データ受信サーバは、以下に限定されるものではないが、次のような様々なメッセージを伝送する。
(1)完了済みの検査の数に基づいて、更に他の供給品をユーザが必要としていることを示すメッセージ。
(2)ユーザの監視のニーズに合っていない検査の数あるいは検査の頻度に関するメッセージ。
(3)検査結果に含まれる数値が治療上の注意が必要となるような目標値を上回っていたり下回ったりしていることに関するメッセージ。
(4)エラーコードの数とエラーコードの種類を伝えるメッセージ。
(5)最後に食事を摂取した時刻など検査結果に対する注記事項を表すメッセージ。
【0017】
図1では、ベース・ステーションと様々なサーバを個々の構成要素として図示しているが、これらの構成要素の一部あるいは全部は、単一の計算機の内部で組合せて構成することが可能である。例えば、ベース・ステーション11は、データ受信サーバの機能を提供し、必要に応じて、カスタマ・サービス、医師、親族のいずれかにメッセージを送信するものであってもよい。
【0018】
図2Aおよび図2Bは、計器10とベース・ステーション11との間の通信を開始する方法を図示したものである。本実施例では、情報の伝送は、計器10のボタンを押下することにより開始する。ベース・ステーション11は、計器からの無線信号を常時、受信している。ユーザは、計器のボタンを実際に押下する。これにより、計器は、ベース・ステーションに信号を送信する。この信号により、ベース・ステーションと計器は、例えば、無線接続などの接続を確立する。ベース・ステーションは、計器から情報を収集する。音効果、視覚効果のいずれか、もしくは両方による指示によって、ユーザは、情報伝送が行われていることを知ることができる。
【0019】
図2Bは、上記の方法を有線23を介してベース・ステーション11に接続された電話22を用いて実装した形態で示したものである。ここで、ベース・ステーション11は、さらに、電話ジャックに接続された有線24を介して、データ受信サーバ(図示せず)に接続されている。本実施例では、ベース・ステーション11は、電話22と電話ジャック(図示せず)との間に設けられている。このような実装は、発呼者IDボックスあるいは留守番電話装置を実装する形態に似ている。ベース・ステーションとリモート・ホストとの間の通信モードは、電話回線を介したSMS(ショート・メッセージ・サービス)であることが好ましい。このモードは、ショート・メッセージ(通常は、最大160文字に限定されたメッセージ)を音声通話と干渉することのない変調方法により通信する(例えば、通常、毎秒1200ビットの変調方法が発呼者IDに用いられる)。他の方法としては、モデム通信がある。ここでは、300ボーのモデムが適しており、それは廉価なものである。毎秒9600ビットあるいはそれ以上の高速のモデムを用いることも可能である。モデムを用いると、音声通話を行っている際には、データ通信のためにモデムを動作させられないという潜在的な欠点も存在する。一方で、このようなモデムを使うと、電話回線を介したSMSに対応していない電話会社の電話局との間で通信を行うことが可能となる。
【0020】
図2Bに示すように、ユーザは、計器10のボタンを押下することにより、伝送処理を開始する。進行中のデータ伝送の状況は、計器10のディスプレイ上に表示されるか、ベース・ステーション11のランプ点灯により示される。その後、ベース・ステーション11は、電話22により、リモート・サイトに対して情報を送る。通信が成功したことは、ベース・ステーションのランプ点灯により示すことができる。
【0021】
図3Aおよび図3Bは、計器10とベース・ステーション11との間の通信を開始する別の方法を図示したものである。本例では、計器10は、常時、受信モードで動作し、データ伝送処理は、図3Bに示すように、ベース・ステーションのボタン押下によって開始する。それ以外の動作は、図2Aおよび図2Bに示した実施例と同様である。すなわち、計器は、ベース・ステーションからの無線信号を常時、受信している。ユーザは、計器のボタンを実際に押下する。これにより、ベース・ステーションは、計器に信号を送信する。この信号により、ベース・ステーションと計器は、無線接続を確立する。ベース・ステーションは、計器から情報を収集する。音効果、視覚効果のいずれか、もしくは両方による指示によって、ユーザは、情報伝送が行われていることを知ることができる。その後、ベース・ステーションは、図示するように、遠隔地点に対して電話回線を介して情報を送る。
【0022】
図4は、計器10とベース・ステーション11との間の通信を開始する別の方法を図示したものである。本実施例では、計器は、ベース・ステーションからの無線信号を常時、受信し、ベース・ステーションは、計器からの無線信号を常時、受信する。ユーザは、実際に計器をベース・ステーションに近接させて置く。この両者が近づくことにより、ベース・ステーションと計器は、無線接続を確立する。ベース・ステーションは、計器から情報を収集する。音効果、視覚効果のいずれか、もしくは両方による指示によって、ユーザは、情報伝送が行われていることを知ることができる。その後、ベース・ステーションは、図示されているように、電話回線により遠隔地点に対して情報を送る。また、通信が成功したことが示される。
【0023】
図5Aおよび図5Bは、計器10とベース・ステーション11との間の通信を開始する別の方法を図示したものである。ユーザは、ベース・ステーション11の受口あるいはドッキング位置51に計器を置く。この動作により、ベース・ステーションと計器との間に電気的な接続が確立される。電気的な接続を確立することにより、以下で説明するデータ収集が可能となり、あるいはユーザによる計器のボタン押下により、以下で説明するデータ収集が可能となる。音効果、視覚効果のいずれか、もしくは両方による指示によって、ユーザは、情報伝送が行われていることを知ることができる。その後、ベース・ステーションは、図示するように、電話回線により遠隔地点に対して情報を送る。また、通信が成功したことが示される。必要に応じて、ベース・ステーション11の受口あるいはドッキング位置51は、計器のバッテリを充電することも可能である。
【0024】
図6は、指定した時刻になることにより開始されるデータ収集プロトコルの開始のための他の処理手順を示す図である。計器とベース・ステーションは、各々一日の中の時間を追跡し、予め定められた時刻になると、計器とベース・ステーションは、ともに無線通信の準備を行う。その時刻になると、計器は、ベース・ステーションからの無線信号を受信し、その場合、通信を開始するために、ベース・ステーションが計器に信号を送る。一方、その時刻になると、ベース・ステーションが計器からの無線信号を受信するものでもよく、その場合、通信を開始するために、計器がベース・ステーションに信号を送る。いずれの場合も、その次には、計器とベース・ステーションは、無線接続を確立する。ベース・ステーションは、計器から情報を収集する。音効果、視覚効果のいずれか、もしくは両方による指示によって、ユーザは、情報伝送が行われていることを知ることができる。その後、ベース・ステーションは、図示するように、電話回線により遠隔地点に対して情報を送る。また、通信が成功したことが示される。
【0025】
図1の計器の下部に列状に示すように、データ伝送を開始する方法には様々なものがあるが、計器の通信が無線の場合には、無線信号に対して計器が常時、応答できる状況にあるという意味において、その通信は「連続」と見なすことが可能であり、あるいは、その通信は、計器のボタン押下などのユーザ入力によって開始することも可能である。一方、無線通信が一日の中で予め定められた時刻に開始したり、ユーザの介在なしに単に計器をベース・ステーションに近づけただけで開始させることも可能である。通信の手段として、計器の通信が有線の場合には、計器をベース・ステーションに置くだけで、他のユーザによる介在を不要としたままデータ伝送を開始したり、計器をベース・ステーションに置いた後に計器のボタンをユーザが押下することによりデータ伝送を開始することができる。
【0026】
ベース・ステーションは、図1の二番目の列に示すような、オプションを有している。ベース・ステーションの通信が無線の場合には、無線信号に対してベース・ステーションが常時、応答できる状況にあるという意味において、その通信は「連続」と見なすことが可能であり、あるいは、その通信は、ベース・ステーションのボタン押下などのユーザ入力によって開始することも可能である。一方、無線通信は、一日の中で予め定められた時刻に開始することも可能である。ベース・ステーションと計器との間の通信が有線の場合には、計器をベース・ステーションに置くだけで、他のユーザによる介在を不要としたままデータ伝送を開始したり、計器をベース・ステーションに置いた後に、ベース・ステーションのボタンをユーザが押下することによりデータ伝送を開始することができる。
【0027】
これらの方法には、各々、利点と欠点がある。いくつかの方法では、計器を常時、受信の状態としておく必要がある。これは、無線受信機を常時、動作させておくことを必要とし、所定の電力量を消費することになる。これは、計器の内蔵電池の消耗を早める恐れがあり、潜在的な欠点となる。
【0028】
計器とベース・ステーションを近づけるだけでデータ伝送を開始できるようにする実施例は、適合性の監視を容易にするため、ユーザによる介在が不要となる利点がある。この実施例では、計器を常時、受信の状態としておく必要があったり、ベース・ステーションを常時、受信の状態としておく必要がある。これら2つの装置の一方が通信相手を単純に「ポーリング」することも可能であり、その「ポーリング」を間欠的に行えば、多くの電力を消費せずに済む。計器を常時、受信の状態とする方法を用いた場合には、計器の内蔵電池の消耗を早める恐れがあり、潜在的な欠点となる。また、ベース・ステーションを常時、受信の状態とする方法を用いた場合には、ベース・ステーションの内蔵電池の消耗を早める恐れがあるが、ベース・ステーションは、ACアダプタなどの外部電源を備えることも可能で、その場合、ベース・ステーションの重量についての制約は、計器ほどは厳しくない。
【0029】
有線接続を用いる方法では、計器あるいはベース・ステーションのいずれにおいても、連続した無線受信を必要としない。その代わり、計器は、ベース・ステーションの受口に置かれるまでは、必要に応じて、低電力モードとして動作させることが可能である。これにより、計器の電力消費を最小とすることができる。しかし、この方法には、コネクタが必要でありコスト高になるという潜在的な欠点がある。また、この方法では、計器をベース・ステーションに取り付けるという作業が必要となり、システムを不十分な照明の下で用いる状況や視覚機能に制約があったり、監視に不慣れなユーザによる操作の場合には、問題となる。さらに、適合性を守る動作、すなわち、計器をベース・ステーションに置くという動作がユーザ側に必要となるが、この動作は、容易に忘れられてしまう恐れがある。
【0030】
時間に基づく方法では、計器とベース・ステーションの両方が時間を追跡し、所定の時刻に通信を確立する必要がある。この方法では、時間を捕捉する目的のために少量の電力消費が計器内で必要となる。しかし、それ以外の計器の動作は、低消費電力モードで行うことが可能である。計器とベース・ステーションとの間で同期が失われ、例えば、一方のクロックに対して他方のクロックに変動が生じた場合には、通信が失われる恐れがある。そのため、家での就寝時刻など、ユーザが予測可能な場所に居る時間帯に伝送する時刻を定めることにより、データ伝送のための可用性を向上させることが可能となる。
【0031】
以上で説明したように、ベース・ステーションを用いる方法の実質的な利点は、複数のベース・ステーションを様々な場所に配置して、そこからデータ受信サーバ12にデータ伝送が可能となる点にある。例えば、ユーザが家で1つのベース・ステーションを所有し、職場あるいは学校でもう1つのベース・ステーションを所有し、更に、ユーザが別のベース・ステーションを旅行先に携行し、ホテルの部屋からデータ受信サーバ12への通信を行うために接続することも可能である。
【0032】
さらに、上述したように、計器とベース・ステーションとの間の通信は、双方向通信であり、メッセージをユーザに送り、計器上に表示することが可能である。この方法で伝送可能なメッセージの例としては、以下に限定されるものではないが、次のものがある。
(i)計画通りに確立された検査に不適合がある場合の警告。
(ii)治療方法の開始、中止、変更に関する推奨事項。
(iii)自己検査を行う時刻の変更に関する推奨事項。
(iv)検査計器とともに用いる消耗品がより多く必要となったことを知らせる警報。
【0033】
以上のメッセージは、メッセージの種類とデータ評価の場所に応じて、ベース・ステーション、データ受信サーバあるいは接続されている他の計算機で初期設定しておくことが可能である。
【0034】
発明のデータ収集インタフェース
【0035】
血糖あるいは他の分析対象物の計器からのデータ伝送を開始する機構の改善に加え、本発明は、上述のデータ収集システムとは独立あるいは組み合せて使用することが可能なデータ収集インタフェースも提供する。この場合、ベース・ステーション11は、上述したように、データ受信サーバ12とは独立したユニットでもよいし、これらは一体化して構成されたものであってもよい。本発明のデータ収集インタフェースの1つの目的は、ユーザによるデータの理解と計器の管理とを容易とすることであるため、通常、本例のデータ受信サーバ12は、ユーザが頻繁に訪れる場所に設けることが望ましい。
【0036】
本発明のインタフェースは、直接あるいは分離したベース・ステーションを介して計器とデータを交換する計算機と計器の組合せであって、計器および/または計算機のプログラミングにおいて具現化され、以下に示す機能の1つ以上の機能を与えるものである。
(a)計器が計算機に接続した際にデータ伝送と結果表示のプログラムを自動的に開始する機能。
(b)計器から伝送されたデータと計器のシリアル番号や計器から提供される他のユーザ識別情報に基づいて、ユーザに関して格納されたデータとを関連付け、ユーザに関する新たなデータと過去に格納されたデータのデータ管理システムから得られたデータと組み合せたデータを表示する機能。
(c)計器の構成情報を検索し、計器のディスプレイではない計算機のディスプレイ上に計器のディスプレイと同じ形式で構成情報を提示する機能。
(d)計器の構成情報を検索し、計器のディスプレイではない計算機のディスプレイ上に計器のディスプレイと同じ形式で構成情報を提示し、計器ではなく計算機を介して入力された構成情報の変更を反映するために計器を更新する機能。
【0037】
図7は、計器10と計算機74との間に存在する物理層の接続のいくつかを示すものである。計器10は、マイクロ・コントローラ70を含んでいる。本実施例では、シリアル線RXDとTXDが、マイクロ・コントローラ70とインタフェース・チップ72との間を接続している。例えば、この接続は、シリアル・ケーブル71によって実装することが可能である。オプションのダイオード75は、ESD(静電放電)を防止する一助となる。インタフェース・チップ72には、シリコン・ラボラトリ社製の“CP2”102を採用することが可能である。チップ72は、マイクロ・コントローラ70と接続するシリアル・インタフェースを提供し、USBケーブル73を介して計算機74に接続するUSBインタフェースを提供する。マイクロ・コントローラ70は、UART(例えば、pf an 8042相当)が組込まれ、チップ72は、UARTインタフェースを有している。
【0038】
分析回路は、簡単化のために図7では省略されているが、血糖あるいは他の注目すべき分析対象物の測定を行うためにマイクロ・コントローラ70を電気化学的テスト・セルなどのテスト・セルに接続できるように構成したものである。この目的に適した回路は、市販品として入手可能な計器として既知のものであり、2005年4月15日出願の米国出願番号10/907,790に開示されている。その出願は、全体として援用によって本明細書に組み込まれるものである。
【0039】
回路の配置は、図7に示したものと完全に同一である必要はない。例えば、図7では、チップ72は、マイクロ・コントローラ70と計算機74とを接続するケーブルの中央部に置かれている。しかし、これとは異なる物理的配置では、マイクロ・コントローラ70と計算機74とは、同一の筐体に収容することも可能である。さらに別の物理的配置では、マイクロ・コントローラ70に、USBインタフェースを組み込むことも可能である。
【0040】
図8は、図7に対する上位レベルの機能ブロック図である。計器80は、通信エージェント81を含んで構成されている。計算機85は、仮想的な通信ポート86を含んでいる。これら2つの装置の間には、ケーブル82、83、84がある。本配置でのケーブル82は、シリアル・ケーブルであり、本配置でのケーブル84は、USBケーブルである。装置83は、上述したようにUART/USB間のインタフェース・チップである。
【0041】
仮想的な通信ポート86は、オペレーティング・システムにインストールされた好適なドライバによって構成することができる。チップ72は、計算機74、85のUSBポートを介して電源供給され、典型的な実施例では、この電源は、26ミリアンペアの電流を供給する。
【0042】
仮想通信ポートについて、以下で詳しく説明する。チップ72の製造メーカは、Windows(登録商標)ベースのパソコンで使用するドライバを提供する。このドライバによって、オペレーティング・システムによる通信と検出が可能となる。検出装置(チップ72)がハードウェアとオペレーティング・システムによって検出されると、Windows(登録商標)システムのレジストリにデータが登録される。(なお、同様の装置ドライバの方法が、MACやLINUXなど他のオペレーティング・システムで用いられている。)
【0043】
また、計算機74または85には、計器エージェントがインストールされている。これは、オペレーティング・システムのバックグランドで動作し、USB計器ケーブル82、83、84の接続を検出するアプリケーション・サービスである。ケーブル82、83、84が検出されると、計器エージェントは、計器80が接続されているかどうかをチェックする。次に、計器エージェントは、(以下で説明する)ユーザ・アプリケーションを「ダウンロード」モードで開始する。この計器エージェントは、例えば、Visual Basic.NET(Visual Studio.NET2003の一部)に含まれる、標準的なサービス・エージェント開発環境で構築されたものである。
【0044】
また、計算機74または85には、ユーザ・アプリケーションがインストールされている。ユーザ・アプリケーションは、ユーザが計器からダウンロードしたり、あるいは手作業で入力した計測値の報告をダウンロードし閲覧できるようにした主たるアプリケーションである。このアプリケーションは、アプリケーションへのショート・カットをユーザがクリックすることにより、「通常」モードで開始する。このアプリケーションをローディングしている間は、まず、デフォルトの患者情報を最初にローディングする。アプリケーションは、計器エージェントによって、「ダウンロード」モードで開始することが可能である。このモードでは、アプリケーションを開始すると、すぐに、接続した計器から読取り値のダウンロードを開始する。アプリケーションは、開始時の動作を変更して、接続した計器に対応した患者に適応することができる。アプリケーションは、Visual Basic.NET(Visual Studio.2003の一部)を用いて開発し、全てを、Microsoft.NETフレームワークに基づくように構成することが可能である。
【0045】
図9は、本発明のインタフェースの処理フローを示すものである。最初に、ステップ90において、パソコンが起動する。次に、ステップ91において、Windows(登録商標)サービス・エージェントが開始する。ステップ93において、計器サービス・エージェントは、レジストリ値を取り出し、レジストリ値が変化したかどうかをチェックし、USBケーブルとUSBインタフェースチップ72とが検出されたことを確認する。
【0046】
レジストリ値に変更が見つかった場合には、処理をステップ94に進め、そこで、計器サービスがケーブルの状態を検出し、計器がケーブルに接続されたかどうかを判断する。実際に、計器が検出された場合には、処理をステップ95のデータベース管理システムに進める。このシステムの内部には、開始モジュール96と、その次に計器がまだ接続されているかを確認する試験ステップ97がある。計器が検出された場合には、計器に対して問合せを行い、計器のシリアル番号などの識別情報を得る。これにより、ステップ98において、システムは、データ・ダウンロードを含む以降の処理ステップをシリアル番号に対応付けられた特定のプロフィールに関連付けることが可能となる。
【0047】
次に、ステップ99において、計器から計算機内のユーザ・アプリケーションに自動的に患者データがダウンロードされる。例えば、これは、上述したデータ収集システムによって行うことが可能である。現状で有効なプロフィールが専用のシリアル番号あるいは他の識別情報に関連付けられたものではなくなった場合には、ステップ100において、特定のプロフィールを現状で有効なプロフィールとして設定する。そして、ステップ101において、データベース管理システム・ユーザ・インタフェースを開始する。
【0048】
ユーザの視点から、これらの処理がどのように見えるのかを記しておくことは有効なことである。この単純で直接的な処理手順では、ユーザは、装置(本例では、血糖計器)をUSBポートに取り付けることによってアプリケーションを開始する。装置が取り付けられると、すぐに、関連付けられたアプリケーションが開始し、患者データが計器にダウンロードおよび/または同期され、その結果が自動的に表示される。この一連の動作は、計算機に対するユーザの介在を一切、不要として進められる。
【0049】
ユーザによる計器の取り付けによる開始に加え、主プログラム(ユーザ・プログラム)は、他の2つの方法のいずれかの方法によって、ユーザ介在による動作で開始することも可能である。1つの方法は、適切な開始パラメータでプログラムをオープンすることである。この方法では、ユーザ・アプリケーションは、USB装置を検索、検出し、さらに計器を検索、検出し、データをダウンロードおよび/または同期して最後に表示する。
【0050】
さらに、上述したように、サービス・エージェントは、計器を検出し、自動開始モードでユーザ・アプリケーションを開始する。各プロフィールあるいは患者は、患者自身のプロフィールに対応した計器のシリアル番号を持っている。アプリケーションは、シリアル番号を読取り、どのユーザ・プロフィールがそのシリアル番号に適合するのかを判定する。ダウンロードしたデータは、そのユーザ・プロフィールに対応したデータベースにローディングされる。
【0051】
本発明の他の特徴は、計器自身のユーザ・インタフェースに関するものであり、接続されたパソコンのスクリーン上のユーザ・インタフェース(および、実質的に全計器の)表示に関するものである。ユーザ・アプリケーションがパソコンで動作している際には、1つのユーザ・オプションとして、計器のユーザ・インタフェースの複製を表示することが可能である。例えば、典型的な計器は、液晶表示スクリーンと、2つないし3つのボタンを備えている。
【0052】
このユーザ・オプションを選択すると、パソコンのスクリーン上には液晶表示スクリーンとボタンの複製が表示される。ユーザ・アプリケーションは、計器から全ての設定情報と、計器内部の状態とを受け取り、それをパソコンのスクリーン上に表示する。(ユーザ・アプリケーションを介した)パソコンのスクリーン上の変更は、計器上の変更に反映される。このようにパソコンのスクリーン上から計器に変更を伝えることは、できるだけリアル・タイムで行われることが望ましく、「更新」ボタンを押下することによるバッチ処理は、あまり好ましくない。
【0053】
上記の特徴に関しては、いくつかの利点がある。1つの利点は、パソコン表示画面、すなわち、パソコンの画面は、計器の画面よりも広いということに由来するものである。これにより、(視覚機能に制約がある人でも)表示の内容をより簡単に認識でき、より多くのパラメータを同時に表示することが可能となる。パソコンは、多量のメモリを有して、ユーザ入力に対する「サニティチェック(正当性確認)」を行うことができるが、それは計器では不可能である。また、この本発明の特徴は、計器に対して「工場出荷時」設定を回復したり、患者固有の保存されたパラメータを回復するために用いることができる。このように、計器の動作特性に対して不注意による変更や望ましくない変更があった際に、それらを迅速かつ簡単に元に戻すことが可能となる。
【0054】
計器が接続されていない場合でも、パソコンの画面に計器と同一の画面を表示することにより、計器のユーザ・インタフェースを学習するための個別指導を提供することができる。ユーザが画面上の(仮想的な)ボタンを押すと、その変化が画面上に模擬されて表示される。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明のデータ収集システムによるデータ・フローの一例を示す図である。
【図2A】本発明のデータ収集システムを開始するために計器上のボタン押下を用いる場合の処理ステップを示す図である。
【図2B】本発明のデータ収集システムを開始するために計器上のボタン押下を用いる場合の処理ステップを示す図である。
【図3A】本発明のデータ収集システムを開始するために計器上のボタン押下を用いる場合の処理ステップを示す図である。
【図3B】本発明のデータ収集システムを開始するために計器上のボタン押下を用いる場合の処理ステップを示す図である。
【図4】本発明のデータ収集システムを開始するためにベース・ステーションに計器を近づけた位置関係を用いる場合の処理ステップを示す図である。
【図5A】本発明のデータ収集システムを開始するためにベース・ステーションへの計器の挿入を用いる場合の処理ステップを示す図である。
【図5B】本発明のデータ収集システムを開始するためにベース・ステーションへの計器の挿入を用いる場合の処理ステップを示す図である。
【図6】本発明のデータ収集システムを開始するために指定した時刻になったことをきっかけにして開始する処理ステップを示す図である。
【図7】計器と計算機との間に設けられる物理層の接続を示す図である。
【図8】図7の上位レベルの機能ブロック図である。
【図9】本発明のインタフェースの処理フローを示す図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
分析対象物の検出計器とベース・ステーションを備えたデータ収集システムであって、
(a)検出計器とベース・ステーションは、検出計器からのデータを伝送するため動作可能に互いに接続され、
(b)ベース・ステーションは、伝送されたデータをデータ受信サーバに通信する手段を含み、
(c)データの伝送は、定義された割り込みに応じて行われる、
ことを特徴とするデータ収集システム。
【請求項2】
請求項1記載のデータ収集システムにおいて、分析対象物の検出計器は、血糖計器であることを特徴とするデータ収集システム。
【請求項3】
請求項1または2記載のデータ収集システムにおいて、検出計器とベース・ステーションの接続は、無線接続であることを特徴とするデータ収集システム。
【請求項4】
請求項1または2記載のデータ収集システムにおいて、定義された刺激は、検出計器上のボタンの押下であることを特徴とするデータ収集システム。
【請求項5】
請求項1または2記載のデータ収集システムにおいて、定義された割り込みは、ベース・ステーションのボタンの押下であることを特徴とするデータ収集システム。
【請求項6】
請求項1または2記載のデータ収集システムにおいて、定義された割り込みは、検出計器とベース・ステーションとの距離が近づくことにより、検出計器からの無線信号がベース・ステーションで検出可能およびその逆方向の無線信号が検出可能となることを特徴とするデータ収集システム。
【請求項7】
請求項1または2記載のデータ収集システムにおいて、定義された刺激は、一日の定められた時刻に、検出計器またはベース・ステーションによって生成され、各々、ベース・ステーションまたは検出計器によって受信される無線信号であることを特徴とするデータ収集システム。
【請求項8】
請求項1または2記載のデータ収集システムにおいて、検出計器とベース・ステーションの接続は、有線接続であり、ベース・ステーションは、有線接続を構成するために検出計器を受け入れる受口を有することを特徴とするデータ収集システム。
【請求項9】
請求項1から8のいずれかに記載のデータ収集システムにおいて、ベース・ステーションは、データ受信サーバとは独立した筐体に納められており、ユーザに対して結果を表示する機構を有さないことを特徴とするデータ収集システム。
【請求項10】
請求項1から9のいずれかに記載のデータ収集システムにおいて、ベース・ステーションは、さらに、伝送したデータを検出計器に通信する手段を含み、検出計器は、データを受信する手段を含むことを特徴とするデータ収集システム。
【請求項11】
請求項10記載のデータ収集システムにおいて、ベース・ステーションは、検出計器に情報を送信し、情報は、
(i)計画通りに確立された検査に不適合がある場合の警告、
(ii)治療方法の開始、中止、変更に関する推奨事項、
(iii)自己検査を行う時刻の変更に関する推奨事項、および
(iv)検査計器とともに用いる消耗品がより多く必要となったことを知らせる警報、
からなるグループから選択されることを特徴とするデータ収集システム。
【請求項12】
請求項1から11のいずれかに記載のデータ収集システムは、さらに、データ受信サーバを備え、
データ受信サーバは、ベース・ステーションからデータを受信しデータを分析して遠隔地点に、
(1)完了済みの検査の数に基づいて更に他の供給品をユーザが必要としていることを示すメッセージ、
(2)ユーザの監視のニーズに合っていない検査の数あるいは検査の頻度に関するメッセージ、
(3)検査結果に含まれる数値が治療上の注意が必要となるような目標値を上回っていたり、下回ったりしていることに関するメッセージ、
(4)エラーコードの数とエラーコードの種類を伝えるメッセージ、および
(5)最後に摂取した食事の時刻など検査結果に対する注記事項を表すメッセージ、
からなるグループから選択して送信することを特徴とするデータ収集システム。
【請求項13】
計器と計算機の組合せであって、計算機は、直接あるいは独立したベース・ステーションを介して計器との間でデータを交換し、計器および/または計算機は、以下の1つあるいはそれ以上の数の、
(a)計器が計算機に接続した際にデータ伝送と結果表示のプログラムを自動的に開始する機能、
(b)計器から伝送されたデータと計器のシリアル番号や計器から提供される他のユーザ識別情報に基づいてユーザに関して格納されたデータとを関連付け、ユーザに関する新たなデータと過去に格納されたデータのためのデータ管理システムから得られたデータと組み合せたデータを表示する機能、
(c)計器の構成情報を検索し計器のディスプレイではない計算機のディスプレイ上に計器のディスプレイと同じ形式で構成情報を提示する機能、および
(d)計器の構成情報を検索し計器のディスプレイではない計算機のディスプレイ上に計器のディスプレイと同じ形式で構成情報を提示し、計器ではなく計算機を介して入力された構成情報の変更を反映するため計器を更新する機能、
を提供するようにプログラミングされていることを特徴とする計器と計算機の組合せ。
【請求項14】
請求項13記載の組合せにおいて、計算機は、データ受信サーバであり、組合せは、さらに、請求項1から13のいずれかに定義された計器に動作可能に接続されたベース・ステーションを含むことを特徴とする計器と計算機の組合せ。
【請求項1】
分析対象物の検出計器とベース・ステーションを備えたデータ収集システムであって、
(a)検出計器とベース・ステーションは、検出計器からのデータを伝送するため動作可能に互いに接続され、
(b)ベース・ステーションは、伝送されたデータをデータ受信サーバに通信する手段を含み、
(c)データの伝送は、定義された割り込みに応じて行われる、
ことを特徴とするデータ収集システム。
【請求項2】
請求項1記載のデータ収集システムにおいて、分析対象物の検出計器は、血糖計器であることを特徴とするデータ収集システム。
【請求項3】
請求項1または2記載のデータ収集システムにおいて、検出計器とベース・ステーションの接続は、無線接続であることを特徴とするデータ収集システム。
【請求項4】
請求項1または2記載のデータ収集システムにおいて、定義された刺激は、検出計器上のボタンの押下であることを特徴とするデータ収集システム。
【請求項5】
請求項1または2記載のデータ収集システムにおいて、定義された割り込みは、ベース・ステーションのボタンの押下であることを特徴とするデータ収集システム。
【請求項6】
請求項1または2記載のデータ収集システムにおいて、定義された割り込みは、検出計器とベース・ステーションとの距離が近づくことにより、検出計器からの無線信号がベース・ステーションで検出可能およびその逆方向の無線信号が検出可能となることを特徴とするデータ収集システム。
【請求項7】
請求項1または2記載のデータ収集システムにおいて、定義された刺激は、一日の定められた時刻に、検出計器またはベース・ステーションによって生成され、各々、ベース・ステーションまたは検出計器によって受信される無線信号であることを特徴とするデータ収集システム。
【請求項8】
請求項1または2記載のデータ収集システムにおいて、検出計器とベース・ステーションの接続は、有線接続であり、ベース・ステーションは、有線接続を構成するために検出計器を受け入れる受口を有することを特徴とするデータ収集システム。
【請求項9】
請求項1から8のいずれかに記載のデータ収集システムにおいて、ベース・ステーションは、データ受信サーバとは独立した筐体に納められており、ユーザに対して結果を表示する機構を有さないことを特徴とするデータ収集システム。
【請求項10】
請求項1から9のいずれかに記載のデータ収集システムにおいて、ベース・ステーションは、さらに、伝送したデータを検出計器に通信する手段を含み、検出計器は、データを受信する手段を含むことを特徴とするデータ収集システム。
【請求項11】
請求項10記載のデータ収集システムにおいて、ベース・ステーションは、検出計器に情報を送信し、情報は、
(i)計画通りに確立された検査に不適合がある場合の警告、
(ii)治療方法の開始、中止、変更に関する推奨事項、
(iii)自己検査を行う時刻の変更に関する推奨事項、および
(iv)検査計器とともに用いる消耗品がより多く必要となったことを知らせる警報、
からなるグループから選択されることを特徴とするデータ収集システム。
【請求項12】
請求項1から11のいずれかに記載のデータ収集システムは、さらに、データ受信サーバを備え、
データ受信サーバは、ベース・ステーションからデータを受信しデータを分析して遠隔地点に、
(1)完了済みの検査の数に基づいて更に他の供給品をユーザが必要としていることを示すメッセージ、
(2)ユーザの監視のニーズに合っていない検査の数あるいは検査の頻度に関するメッセージ、
(3)検査結果に含まれる数値が治療上の注意が必要となるような目標値を上回っていたり、下回ったりしていることに関するメッセージ、
(4)エラーコードの数とエラーコードの種類を伝えるメッセージ、および
(5)最後に摂取した食事の時刻など検査結果に対する注記事項を表すメッセージ、
からなるグループから選択して送信することを特徴とするデータ収集システム。
【請求項13】
計器と計算機の組合せであって、計算機は、直接あるいは独立したベース・ステーションを介して計器との間でデータを交換し、計器および/または計算機は、以下の1つあるいはそれ以上の数の、
(a)計器が計算機に接続した際にデータ伝送と結果表示のプログラムを自動的に開始する機能、
(b)計器から伝送されたデータと計器のシリアル番号や計器から提供される他のユーザ識別情報に基づいてユーザに関して格納されたデータとを関連付け、ユーザに関する新たなデータと過去に格納されたデータのためのデータ管理システムから得られたデータと組み合せたデータを表示する機能、
(c)計器の構成情報を検索し計器のディスプレイではない計算機のディスプレイ上に計器のディスプレイと同じ形式で構成情報を提示する機能、および
(d)計器の構成情報を検索し計器のディスプレイではない計算機のディスプレイ上に計器のディスプレイと同じ形式で構成情報を提示し、計器ではなく計算機を介して入力された構成情報の変更を反映するため計器を更新する機能、
を提供するようにプログラミングされていることを特徴とする計器と計算機の組合せ。
【請求項14】
請求項13記載の組合せにおいて、計算機は、データ受信サーバであり、組合せは、さらに、請求項1から13のいずれかに定義された計器に動作可能に接続されたベース・ステーションを含むことを特徴とする計器と計算機の組合せ。
【図2B】
【図3B】
【図5B】
【図8】
【図9】
【図1】
【図2A】
【図3A】
【図4】
【図5A】
【図6】
【図7】
【図3B】
【図5B】
【図8】
【図9】
【図1】
【図2A】
【図3A】
【図4】
【図5A】
【図6】
【図7】
【公表番号】特表2008−545512(P2008−545512A)
【公表日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−515995(P2008−515995)
【出願日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際出願番号】PCT/US2006/022649
【国際公開番号】WO2006/133435
【国際公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
2.Linux
【出願人】(506145762)アガマトリックス インコーポレーテッド (6)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際出願番号】PCT/US2006/022649
【国際公開番号】WO2006/133435
【国際公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
2.Linux
【出願人】(506145762)アガマトリックス インコーポレーテッド (6)
【Fターム(参考)】
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