ナノスケール製造のためのボディの動きを制御する方法およびシステム
本発明は、間隔を隔てた2つの軸に対する角度的な動きを駆動システムに与えることによって展開する平面内におけるボディの並進動きを特徴とする、駆動システムに結合されたボディの動きを制御する方法およびシステムを対象としている。詳細には、一方の平面がボディが並進する平面に平行に延びている、間隔を隔てた2つの平面内における回転動きが生成される。したがって、ボディから間隔を隔てた表面に対するボディの適切な配向が容易になる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は一般にオリエンテーション・デバイスに関する。より詳細には、本発明は、インプリント・リソグラフィにおける使用に適したオリエンテーション・ステージおよびオリエンテーション・ステージを利用する方法を対象としている。
【背景技術】
【0002】
微細加工には、たとえばマイクロメートル以下の程度のフィーチャを有する極めて微小な構造の加工が必要である。微細加工が大きな影響を及ぼした分野の1つは、集積回路の処理分野である。半導体処理産業では、製造歩留りをより大きくし、かつ、基板に形成される単位面積当たりの回路を増すための努力が継続しているため、微細加工は、ますます重要になっている。微細加工によって、より優れたプロセス制御が提供され、かつ、形成される構造の最小フィーチャ寸法がさらに縮小される。微細加工が使用されている開発の他の分野には、生物工学、光学技術、機械システムなどがある。
【0003】
例示的な微細加工技法は、一般にインプリント・リソグラフィと呼ばれており、「METHOD AND A MOLD TO ARRANGE FEATURES ON A SUBSTRATE TO REPLICATE FEATURES HAVING MINIMAL DIMENSIONAL VARIABILITY」という名称の米国特許出願公開第2004/0065976号、「METHOD OF FORMING A LAYER ON A SUBSTRATE TO FACILITATE FABRICATION OF METROLOGY STANDARDS」という名称の米国特許出願公開第2004/0065252号、「METHOD AND A MOLD TO ARRANGE FEATURES ON A SUBSTRATE TO REPLICATE FEATURES HAVING MINIMAL DIMENSIONAL VARIABILITY」という名称の米国特許出願公開第2004/0046271号などの多くの刊行物に詳細に記載されている。これらはすべて本発明の譲受人に譲渡されたものである。上述の特許出願公開の各々に示されている例示的なインプリント・リソグラフィ技法には、重合が可能な層へのレリーフ・パターンの形成や、下を覆っている基板へのレリーフ・パターンの転写、基板へのレリーフ画像の形成が含まれている。そのために、テンプレートを使用して、基板の上に存在している成形可能な液体に接触させている。この液体が凝固して、テンプレートの表面の形状と一致するパターンが記録された凝固層が形成される。次に、基板と凝固層に転写処理が施され、凝固層のパターンに対応するレリーフ画像が基板に転写される。
【0004】
基板とテンプレートの間の適切な配向を得るためには、テンプレートと基板を適切に整列させることが望ましい。そのために、オリエンテーション・ステージは、通常、インプリント・リソグラフィ・システムと共に使用されている。Baileyらに対する米国特許第6,696,220号に、例示的なオリエンテーション・デバイスが示されている。このオリエンテーション・ステージは、インプリントされるべき基板の周りのテンプレートの較正と配向を容易にしている。オリエンテーション・ステージは、案内シャフトを備えた頂部フレームと中央フレームを備えており、それらの間にスライダが配置されている。ベース・プレートを有するハウジングが中央フレームに結合されており、案内シャフトの周りをスライダが移動して、ハウジングに結合されたテンプレートの垂直方向の並進を提供している。ベース・プレートとたわみリングの間に複数のアクチュエータが結合されている。これらのアクチュエータは、たわみリングの動きが得られるように制御することができ、したがってたわみリングの垂直方向の動きによって、テンプレートと基板の間に形成されるギャップを制御することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、改良型オリエンテーション・ステージおよび改良型オリエンテーション・ステージを利用する方法が提供されることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、間隔を隔てた2つの軸に対する角度的な動きを駆動システムに与えることによって延びる平面内におけるボディの並進動きを特徴とする、駆動システムに結合されたボディの動きを制御する方法およびシステムを対象としている。詳細には、一方の平面がボディが並進する平面に平行に延びる、間隔を隔てた2つの平面内における回転動きが生成される。したがって、ボディから間隔を隔てた表面に対するボディの適切な配向が容易になる。以下、これらおよび他の実施形態について、より詳細に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図1を参照すると、オリエンテーション・ステージ10は、外側フレーム14の近傍に配置された内側フレーム12、たわみリング16、コンプライアント・デバイス18を有している。コンプライアント・デバイス18については、以下でより詳細に説明する。オリエンテーション・ステージ10のコンポーネントは、適切な任意の材料、たとえばアルミニウム、ステンレス鋼などから形成することができ、ねじが切られたファスナ(図示せず)などの適切な任意の手段を使用して1つに結合させることができる。テンプレート・チャック20は、図2により明確に示されているオリエンテーション・ステージ10に結合されている。詳細には、テンプレート・チャック20は、コンプライアント・デバイス18に結合されている。テンプレート・チャック20は、図1に示すテンプレート22を支持するように構成されている。参照により本明細書に組み込まれている、本発明の譲受人に譲渡された、「Chuck System for Modulating Shapes of Substrate」という名称の米国特許公告第2004/0090611号に、例示的なテンプレート・チャックが開示されている。テンプレート・チャック20は、テンプレート・チャック20の四隅をテンプレート・チャック20の近傍に位置しているコンプライアント・デバイス18の四隅に結合され、ねじが切られたファスナ(図示せず)などの適切な任意の手段を使用してコンプライアント・デバイス18に結合されている。
【0008】
図1、2を参照すると、内側フレーム12は、面25によって取り囲まれた中央通路24を有しており、外側フレーム14は、中央通路24と重畳している中央開口26を有している。たわみリング16の形状は環状であり、たとえば円形または楕円形である。たわみリング16は、内側フレーム12と外側フレーム14に結合されており、中央通路24と中央開口26の両方の外側に位置している。詳細には、たわみリング16は、領域28、30、32で内側フレーム12に結合され、領域34、36、38で外側フレーム14に結合されている。領域34は、領域28、30の間に、それらから等距離で配置されている。領域36は、領域30、32の間に、それらから等距離で配置されている。また、領域38は、領域28、32の間に、それらから等距離で配置されている。この方法によれば、たわみリング16は、コンプライアント・デバイス18、テンプレート・チャック20、テンプレート22を取り囲み、かつ、内側フレーム12を外側フレーム14に固定して取り付けることができる。コンプライアント・デバイス18の四隅27は、ねじが切られたファスナ(図示せず)を使用して面25に取り付けられている。
【0009】
オリエンテーション・ステージ10は、テンプレート22の動きを制御し、かつ、基準面(図示せず)に対する所望の空間関係でテンプレート22を配置するように構成されている。そのために、複数のアクチュエータ40、42、44が、外側フレーム14と内側フレーム12の間に、オリエンテーション・ステージ10の周りに間隔を隔てて接続されている。アクチュエータ40、42、44は、それぞれ第1の端部46と第2の端部48を有している。アクチュエータ40の第1の端部46は外側フレーム14と対向し、第2の端部48は内側フレーム12と対向している。アクチュエータ40、42、44は、3つの軸Z1、Z2、Z3に沿った内側フレーム12の並進動きを容易にすることによって内側フレーム12を外側フレーム14に対して傾斜させている。オリエンテーション・ステージ10は、軸Z1、Z2、Z3の周りの約±1.2mmの動き範囲を提供することができる。この方法によれば、アクチュエータ40、42、44は、内側フレーム12に、コンプライアント・デバイス18、延いてはテンプレート22とテンプレート・チャック20の両方に、複数の軸T1、T2、T3のうちの1つまたは複数の周りの角度的な動きをさせることができる。詳細には、軸Z2、Z3に沿った内側フレーム12と外側フレーム14の間の距離を短くし、かつ、軸Z1に沿ったそれらの間の距離を長くすることにより、傾斜軸T2の周りの第1の方向の角度的な動きが生じる。軸Z2、Z3に沿った内側フレーム12と外側フレーム14の間の距離を長くし、かつ、軸Z1に沿ったそれらの間の距離を短くすることにより、傾斜軸T2の周りの、第1の方向とは逆の第2の方向の角度的な動きが生じる。同様の方法で、内側フレーム12が、軸Z3に沿って逆方向に、軸Z1、Z2に沿った移動の2倍の距離を移動している間に、内側フレーム12を軸Z1、Z2に沿って同じ方向に、同じ大きさで移動させることによって内側フレーム12と外側フレーム14の間の距離を変更することにより、軸T1の周りの角度的な動きが生じる。同様に、内側フレーム12が、軸Z2に沿って逆方向に、軸Z1、Z3に沿った移動の2倍の距離を移動している間に、内側フレーム12を軸Z1、Z3に沿って同じ方向に、同じ大きさで移動させることによって内側フレーム12と外側フレーム14の間の距離を変更することにより、軸T3の周りの角度的な動きが生じる。アクチュエータ40、42、44は、±200Nの最大動作力を有することができる。オリエンテーション・ステージ10は、軸T1、T2、T3の周りの約±0.15°の動き範囲を提供することができる。
【0010】
アクチュエータ40、42、44は、機械部品が最少になり、したがって不均一な機械コンプライアンスと微粒子の原因による摩擦が最小化されるよう選択される。アクチュエータ40、42、44の例には、ボイス・コイル・アクチュエータ、圧電アクチュエータ、リニア・アクチュエータがある。アクチュエータ40、42、44の例示的実施形態は、California州Sylmar在所のBEI TechnologiesからLA24−20−000Aの商品名で入手することができる。また、アクチュエータ40、42、44は、内側フレーム12と外側フレーム14の間に、それらの周りに対称になるように結合されており、中央通路24と中央開口26の外側に位置している。このような構成により、外側フレーム14からコンプライアント・デバイス18まで、障害物のない通路が構成される。また、構造が対称であるため、動的振動や不均一な熱ドリフトが最小化され、それにより内側フレーム12の微小動き修正が提供される。
【0011】
内側フレーム12、外側フレーム14、たわみリング16、アクチュエータ40、42、44の組合せによってコンプライアント・デバイス18の角度的な動きが提供され、延いては傾斜軸T1、T2、T3の周りのテンプレート・チャック20、テンプレート22の角度的な動きが提供される。しかしながら、テンプレート22には、完全に直角ではないとしても、軸Z1、Z2、Z3に対して横方向に延びている平面に存在している軸に沿った並進動きが付与されることが望ましい。これは、テンプレート、テンプレート・チャック、コンプライアント・デバイスを組み立てる際にテンプレートの面に存在する、傾斜軸T1、T2、T3とは間隔を隔てた、図のC1、C2で示す複数のコンプライアンス軸のうちの1つまたは複数の軸の周りの角度的な動きをテンプレート22に付与する機能をコンプライアント・デバイス18に提供することによって達成される。
【0012】
図3、4を参照すると、コンプライアント・デバイス18は、サポート・ボディ50、複数のたわみアーム54、56、58、60、向かい合ってサポート・ボディ50に結合されたフローティング・ボディ52を備えている。テンプレート・チャック20は、従来の締付け手段を介してフローティング・ボディ52に取り付けるように意図されており、テンプレート22は、従来の方法を使用したチャックによって保持されている。
【0013】
たわみアーム54、56、58、60は、それぞれ第1のセットと第2のセットのたわみ継手62、64、66、68を備えている。説明を分かり易くするために、たわみアーム56に関連して第1のセットと第2のセットのたわみ継手62、64、66、68について説明するが、この説明は、たわみアーム56、58、60と結合しているたわみ継手のセットについても等しく適用される。必ずしもその必要はないが、コンプライアント・デバイス18は、ソリッド・ボディ、たとえばステンレス鋼から形成されている。したがって、サポート・ボディ50とフローティング・ボディ52、わみアーム54、56、58、60は一体形成されており、第1のセットと第2のセットのたわみ継手62、64、66、68と向かい合って、一体として回転結合されている。サポート・ボディ50は、中央に配置された通路70を備えている。フローティング・ボディは、中央に配置された、通路70と重畳している開口72を備えている。たわみアーム54、56、58、60は、それぞれその両端に端部74、76を備えている。個々のたわみアーム54、56、58、60の端部74は、たわみ継手66、68を介してサポート・ボディ50に接続されている。端部74は、通路70の外側に位置している。個々のたわみアーム54、56、58、60の端部76は、たわみ継手62、64を介してフローティング・ボディ52に接続されている。端部76は、開口72の外側に位置している。
【0014】
図4、5を参照すると、継手62、64、66、68は、それぞれ、端部74、76の近傍、つまりサポート・ボディ50またはフローティング・ボディ52のいずれか一方と、たわみアーム54、56、58、60のうちの1つとの界面に、デバイス18から変形させた材料によって形成されている。そのために、たわみ継手62、64、66、68は、デバイス18を機械加工し、レーザ切断し、あるいは他の適切な処理を施すことによって形成されている。詳細には、継手64、66は、対向する2つの面80、82を有するたわみ部材78から形成されている。面80、82の各々は、それぞれ隙間84、86を備えている。隙間84は、隙間86とは反対の方向に向いて配置されており、また、隙間86は、隙間84とは反対の方向に向いている。面80から遠ざかる方向に隙間86から延びているギャップ88は、たわみアーム56の周囲の開口の中で終端している。継手62、668も、対向する2つの面92、94を有するたわみ部材90から形成されている。面92、94の各々は、それぞれ隙間96、98を備えている。隙間98は、面92に向かって配置されており、隙間98は、面94とは反対の方向に向いている。ギャップ100は、面92から遠ざかる方向に隙間98から延びており、ギャップ102は、隙間98から延びている。ギャップ88、100、102の間隔S1、S2、S3は、サポート・ボディ50とフローティング・ボディ52のいずれかの間で相対動きが生じることになる動き範囲をそれぞれ決めている。
【0015】
図3、5を参照すると、たわみアーム56、58の継手62と結合しているたわみ部材90は、軸104の周りの回転を容易にしており、また、たわみアーム56、58の継手66と結合しているたわみ部材78は、軸106の周りの回転を容易にしている。たわみアーム54、60の継手62と結合しているたわみ部材90は、軸108の周りの回転を容易にしており、また、たわみアーム54、60の継手66と結合しているたわみ部材78は、軸110の周りの回転を容易にしている。たわみアーム54、56の継手64と結合しているたわみ部材78は、軸112の周りの回転を容易にしており、また、たわみアーム54、56の継手68と結合しているたわみ部材90は、軸114の周りの回転を容易にしている。たわみアーム58、60の継手64と結合しているたわみ部材78は、軸116の周りの回転を容易にしており、また、たわみアーム58、60の継手68と結合しているたわみ部材90は、軸118の周りの回転を容易にしている。
【0016】
したがって、たわみアーム54、56、58、60は、それぞれ、回転軸のグループがオーバラップする前記デバイス18の領域に配置されている。たとえば、たわみアーム54の端部74は、軸110、114がオーバラップする領域に配置されており、端部76は、軸108、112がオーバラップする領域に配置されている。たわみアーム56の端部74は、軸106、114がオーバラップする領域に配置されており、端部76は、軸110、112がオーバラップする領域に配置されている。たわみアーム58の端部74は、軸106、118がオーバラップする領域に配置されており、端部76は、軸104、116がオーバラップする領域に配置されている。同様に、たわみアーム60の端部74は、軸110、118がオーバラップする領域に配置されており、端部76は、軸108、116がオーバラップする領域に配置されている。
【0017】
この構成の結果として、たわみアーム54、56、58、60は、それぞれ、サポート・ボディ50とフローティング・ボディ52に対して、軸がオーバラップしている2つのグループ(第1のグループがもう1つのグループに対して横方向に延びている)の周りの相対回転動きを提供するように結合されている。したがって、たわみアーム54、56、58、60の各々に、直交する軸の2つのグループの周りの動きが提供され、かつ、これらのたわみアームのフットプリントが最小化される。デバイス18は、上記軸の上方に、約±0.04°の傾斜動き範囲、約±0.02°のアクティブ傾斜動き範囲、約±0.0005°のアクティブ・シータ動き範囲を提供することができる。さらに、たわみアーム54、56、58、60の個々のフットプリントが小さくなるため、たわみアーム54、56、58、60によって妨害されない空隙120を通路70と開口72の間に残すことができる。したがってデバイス18は、インプリント・リソグラフィ・システムとの使用に適している。これについては、以下でより詳細に説明する。
【0018】
図4、6、7を参照すると、サポート・ボディ50とフローティング・ボディ52に対するたわみアーム54、56、58、60のこの構成は、デバイス18の荷重の平行伝達を容易にしている。たとえば、サポート・ボディ50に荷重力が付与されると、個々のたわみアーム54、56、58、60は、実質的に同じ大きさの力F1をフローティング・ボディ52に付与する。これは、とりわけ、力F1またはF2のいずれかが付与された場合の、デバイス18を使用した所望の構造剛性の達成を容易にしている。そのために、継手62、64、66、68は回転継手であり、たわみとサポート・ボディ50またはフローティング・ボディ52のいずれかとの間の、回転動きを除くあらゆる方向の動きが最小化される。詳細には、継手62、64、66、68は、たわみアーム54、56、58、60、サポート・ボディ50、フローティング・ボディ52の間の並進動きを最小化し、かつ、軸104、106、108、110、112、114、116、118の周りの回転動きを容易にしている。
【0019】
図4、5、6、7を参照すると、軸104、106、108、110の相対位置は、フローティング・ボディ52の、フローティング・ボディ52から間隔を隔てた、開口72の中心に、軸104、106、108、110の各々から等距離に位置している位置122に、第1のリモート・センタ・コンプライアンス(RCC)を提供している。同様に、軸112、114、116、118の相対位置は、フローティング・ボディ52の、位置122の実質的に近くに第2のRCCを提供している。この第2のRCCは、位置122に位置していることが望ましい。軸112、114、116、118は、それぞれ、位置122から等距離に位置している。軸104、106、108、110のグループの軸は、それぞれ、そのグループの残りの軸104、106、108、110に対して平行に延びている。同様に、軸104、106、108、110のグループの軸は、それぞれ、そのグループの残りの軸104、106、108、110に対して平行に延び、かつ、軸104、106、108、110の各々に対して直角に延びている。軸110は、第1の方向に沿って、軸108からd1の距離だけ間隔を隔てており、また、直交する第2の方向に沿って、軸108からd2の距離だけ間隔を隔てている。軸104は、第1の方向に沿って、軸106からd3の距離だけ間隔を隔てており、また、第2の方向に沿って、軸106からd4の距離だけ間隔を隔てている。軸112は、第1と第2の両方の方向に直交している第3の方向に沿って、軸114からd5の距離だけ間隔を隔てており、また、第2の方向に沿って、軸114からd6の距離だけ間隔を隔てている。軸116は、第2の方向に沿って、軸118からd7の距離だけ間隔を隔てており、また、第3の方向に沿って、軸118からd8の距離だけ間隔を隔てている。距離d1、d4、d6、d7は、実質的に同じ距離である。距離d2、d3、d5、d8は、実質的に同じ距離である。
【0020】
横方向に延びている複数の軸の2つのセットは、それらの交点にRCC122が位置していると見なすことができるよう、距離d1〜d8を適切に確立することによって実質的に極めて近くに配置することができる。4つの軸が含まれている第1のセットは、124、126、128、130で示されている。たわみアーム54の継手62、666は、軸124に沿って位置しており、たわみアーム56の継手62、666は、軸126に沿って位置している。たわみアーム58の継手62、66は、軸128に沿って位置しており、たわみアーム60の継手62、66は、軸130に沿って位置している。4つの軸の第2のセットは、132、134、136、138で示されている。たわみアーム56の継手64、68は、軸132に沿って位置しており、たわみアーム58の継手64、68は、軸134に沿って位置している。たわみアーム60の継手64、68は、軸136に沿って位置しており、たわみアーム54の継手64、68は、軸138に沿って位置している。この構成により、RCC122に対する、軸124、126、128、130、132、134、136、138のセットのうちの任意の1つの周りのフローティング・ボディ52の動きが、残りの軸124、126、128、130、132、134、136、138の周りの動きから結合解除される。したがって、RCC122に対するフローティング・ボディ52のジンバル様の動きが提供され、この構造の剛性によって、完全には防止することはできないとしても、軸124、126、128、130、132、134、136、138に対するフローティング・ボディの並進動きが抑制される。
【0021】
図4、10を参照すると、本発明の代替実施形態によれば、デバイス18は、デバイス18と共に示されている能動コンプライアンス機能を備えることができる。そのために、複数のレバー・アーム140、142、146、148がフローティング・ボディ52に結合されている。これらのレバー・アームは、サポート・ボディ50に向かって延び、アクチュエータのピストンの近傍で終端している。図に示すように、レバー・アーム140の一方の端部は、アクチュエータ150のピストンの近傍に配置され、レバー・アーム142の一方の端部は、アクチュエータ152のピストンの近傍に配置され、レバー・アーム146の一方の端部は、アクチュエータ154のピストンの近傍に配置され、また、アクチュエータ・アーム118の一方の端部は、アクチュエータ・アーム118に結合されたアクチュエータ156のピストンの近傍に配置されている。アクチュエータ150、152、154、156の適切なセットを起動することにより、サポート・ボディ50に対するフローティング・ボディ52の相対位置の角位置決めを達成することができる。アクチュエータ150、152、154、156の例示的実施形態は、California州Sylmar在所のBEI TechnologiesからLA10−12−027Aの商品名で入手することができる。
【0022】
アクチュエータ150、152、154、156を起動することにより、サポート・ボディ50に対するフローティング・ボディ52の回転動きを提供することができる。たとえば、アクチュエータ150を起動することにより、レバー・アーム140をF1の方向に沿って移動させることができ、また、アクチュエータ154を操作することにより、レバー・アーム146をレバー・アーム140が移動する方向とは逆の方向に移動させることができる。同様に、アクチュエータ152、156のうちの少なくともいずれか一方を起動することにより、それぞれレバー・アーム142、148を移動させることができる。アクチュエータ152、156の両方を起動すると、レバー・アーム140、142、146、148の各々が、たわみアーム54、56、58、60のうちの1つに向かって移動する(レバー・アーム140、142、146、148は、それぞれ異なるたわみアーム54、56、58、60に向かって移動する)。たとえば、レバー・アーム140はたわみアーム54に向かって移動し、レバー・アーム142はたわみアーム56に向かって移動し、レバー・アーム146はたわみアーム58に向かって移動し、レバー・アーム142はたわみアーム60に向かって移動する。この移動により、F3の方向の周りの回転動きが付与される。しかしながら、レバー・アーム140、142、146、148は、それぞれ逆の方向に移動させることも可能であることを理解されたい。F3の方向の周りの回転動きを付与している間、F3の方向に沿った、サポート・ボディ50とフローティング・ボディ52の間の並進変位を防止することが望ましい場合、レバー・アーム140、142、146、148をそれぞれ同じ大きさで移動させることができる。しかしながら、F1方向とF2方向の周りのフローティング・ボディ52の回転動きを付与することが望ましい場合、様々な方法で達成することができる。
【0023】
フローティング・ボディ52の回転動きは、第1と第2のRCCによって案内されるため、F3方向に沿った並進によって、サポート・ボディに対するフローティング・ボディ52の独立した2つの角度構成を能動的に調整することができる。たとえば、レバー・アーム140、142、146、148の各々をそれぞれアクチュエータ150、152、154、156を使用して移動させることにより、F3方向の周りに角変位させている間、F3方向に沿ったフローティング・ボディ52の並進に異なる量を与えることができる。また、レバー・アーム140、142、146、148のうちの3つだけを移動させることにより、F3方向の周りに角変位させている間、F3方向の周りの並進動きを与えることができる。サポート・ボディ50とフローティング・ボディ52の間に、それらの間に回転動きを付与することなく並進動きを提供することが望ましい場合、アクチュエータ150、152、154、156のうちの2つを起動して、レバー・アーム140、142、146、148のうちの2つを移動させることができる。一例として、対向する2つのレバー・アーム、たとえば140と146または142と148を同じ方向に、同じ大きさで移動させることができる。レバー・アーム140、146をそれぞれ1つの方向、たとえばたわみアーム60、58に向かって移動させることにより、フローティング・ボディ52の面全体がたわみアーム58、60の間を延び、それによりフローティング・ボディ52の面と重畳しているサポート・ボディ50の面からの距離が長くなり、事実上、フローティング・ボディ16のF2方向の周りの回転動きが生成される。たわみアーム56、54の間を延びているフローティング・ボディ52の面と、フローティング・ボディ52の面と重畳しているサポート・ボディ50の面との間の距離は短くなる。一方、レバー・アーム140、146を逆方向、たとえばたわみアーム54、56に向かって移動させることにより、フローティング・ボディ52の面全体がたわみアーム58と60の間を延び、それによりサポート・ボディ50の面からの距離が短くなる。たわみアーム58と60の間を延びているフローティング・ボディ52の面と、フローティング・ボディ52の面と重畳しているサポート・ボディ50の面との間の距離は長くなる。同様に、フローティング・ボディ52のF1方向の周りの回転動きは、レバー・アーム140、146の移動に関連して上で説明したように、レバー・アーム142、148をそれぞれアクチュエータ152、156を使用して移動させることによって達成することができる。所望の動きを達成するために、上記レバー・アームの移動を任意に線形結合することができることを理解されたい。
【0024】
以上の説明から、フローティング・ボディ52のF1、F2、F3方向の周りの回転動きは、互いに直交していることが分かる。アクチュエータ150、152、154、156の個々の駆動力の大きさまたはアクチュエータの位置を調整することにより、たわみアーム54、56、58、60とフローティング・ボディ52とサポート・ボディ50の構造的な剛直性によって、F1、F2、F3方向の周りのあらゆる結合すなわち回転動きが制限される。
【0025】
図1、11、12を参照すると、オリエンテーション・ステージ10は、その動作の点で、通常、インプリント・リソグラフィ・システム(図示せず)と共に使用される。例示的なリソグラフィ・システムは、Texas78758、Austin、Suite100、Braker Lane1807−Cに事業所を構えているMolecular Imprints社から、IMPRIO(商標)250の商品名で入手することができる。IMPRIO 100(商標)のシステムの説明については、参照により本明細書に組み込まれているwww.molecularimprints.comを参照されたい。したがって、オリエンテーション・ステージ10を使用することにより、テンプレート22と、テンプレート22に重畳している面、たとえば基板158の面を容易に整列させることができる。したがって基板158の面は、基板158が形成される材料、たとえば天然酸化物が存在しているケイ素からなっていても、あるいはたとえば導電材料、誘電材料などのパターン化層または非パターン化層からなっていてもよい。
【0026】
図に示すテンプレート22と基板158は、一定の距離で間隔を隔てており、それらの間にギャップ160を形成している。ギャップ160と結合している体積は、基板と対向しているテンプレート22の面や、テンプレート22と対向している基板158の面のトポグラフィ、さらに基板158の中立軸Bに対する基板の中立軸Aの角度関係を始めとする多くの要因によって決まる。また、上記両方の面のトポグラフィがパターン化される場合、ギャップ160と結合している体積は、さらに、テンプレート22と基板158の間の軸Zの周りの角度関係によって決まる。インプリント・リソグラフィ技法を使用した望ましいパターニングが、適切な体積をギャップ160に提供することに大きく依存していることを考慮すると、テンプレート22と基板158を正確に整列させることが望ましい。そのために、テンプレート22は、テンプレート・アラインメント・マークを備えており(図に示す162は、そのうちの1つである)、基板158は、基板アラインメント・マークを備えている(図に示す164は、そのうちの1つである)。
【0027】
この例では、テンプレート・アラインメント・マーク162と基板アラインメント・マーク164が重畳すると、テンプレート22と基板158の間の所望の整列が得られることが仮定されている。図に示すように、2つのマークが距離Oだけオフセットしている場合、テンプレート22と基板158の間の所望の整列は得られない。また、オフセットOは、1つの方向の線形オフセットとして示されているが、オフセットは、O1、O2で示す2つの方向に沿って直線的に存在することを理解されたい。また、テンプレート22と基板158の間のオフセットは、1つまたは2つの方向の上記線形オフセット以外に、あるいは上記線形オフセットの代わりに、図13に角度θで示す角度オフセットからなっている場合もある。
【0028】
図2、10、14を参照すると、1つまたは複数の軸T1、T2、T3、F1、F2、F3の周りの回転動きを組み合せることによって、テンプレート22と基板158の間の所望の整列が得られる。詳細には、線形オフセットを小さくするために、コンプライアント・デバイス18、テンプレート・チャック20、テンプレート22の1つまたは複数の軸T1、T2、T3の周りの動きが、1つのユニットの動きとして試行される。通常、この試行によって、中立軸AとBの間に斜角Φが生成される。次に、角度Φを補償するために軸F1、F2のうちのいずれか一方または両方の周りのテンプレート22の角度的な動きが試行され、それにより中立軸Aが中立軸Bに平行に延びることが保証される。さらに、軸T1、T2、T3、F1、F2の周りの角度的な動きを組み合せることにより、中立軸Bに平行に延び、かつ、完全には直角ではないにしても、軸Z1、Z2、Z3に対して横方向に延びている平面内におけるテンプレート22の動きを実現するためのテンプレート22の揺動動きが得られる。この方法によれば、図15に示すように、中立軸Bに平行に延びている平面に位置している直線軸に沿って、テンプレート22を基板158に対して適切に整列させることができる。完全には除去することはできないとしても、角度オフセットを小さくすることが望ましい場合、所望の整列を提供するために、アクチュエータ150、152、154、156を使用して軸F3の周りにテンプレート22を回転させることができる。
【0029】
所望の整列が得られると、アクチュエータ40、42、44が起動され、テンプレート22が移動して基板の近傍の面に接触する。この例では、面は、基板158の上に配置された重合可能なインプリント可能材料166からなっている。アクチュエータ40、42、44は、所望の整列が一度得られると、中立軸AとBの間に形成される角度の変化を最小化するように動作することに留意されたい。しかしながら、たわみ継手62、64、66、68およびたわみアーム54、56、58、60によって決まる角度の平行からの逸脱が、コンプライアント・デバイス18のコンプライアンス許容誤差範囲内である限り、中立軸AとBは、必ずしも互いに正確に平行に延びている必要はないことを知っておかれたい。この方法によれば、重合可能材料中へのパターン形成の解像度を最小化するために、可能な限り平行になるように中立軸AとBを配向することができる。したがって、第1と第2のRCCが位置している位置122は、テンプレート22と材料の界面に配置されることが望ましい。
【0030】
図1、16、17を参照すると、上で説明したように、上記システム10は、インプリント・リソグラフィ技法を使用した、基板158などの基板のパターニングに有用である。そのために、テンプレート22は、通常、型172を形成しているパターンがその面に記録されたメサ170を備えている。参照により本明細書に組み込まれている米国特許第6,696,220号に、例示的なテンプレート22が示されている。型172のパターンは、図に示すように、間隔を隔てた複数の凹所174と突起176によって形成された複数のフィーチャの滑らかな面からなっていてもよい。突起30は幅W1を有しており、凹所28は幅W2を有している。これらの複数のフィーチャは、基板158に転写されるパターンの基礎を形成する原始パターンを形成している。
【0031】
図16、17を参照すると、材料166に記録されるパターンは、部分的には材料166と型172および図に示すように転写層178などの既存の層を備えることができる基板158との機械的な接触によって生成される。転写層178の例示的な実施形態は、Missouri州Rolla在所のBrewer Science社から、DUV30J−6の商品名で入手することができる。材料166、転写層178は、ドロップ・ディスペンス技法および回転塗布技法を始めとする知られている任意の技法を使用して付着させることができることを理解されたい。
【0032】
材料166の、突起30と重畳している部分180は、材料166と接触する際に、t1の厚さを維持していることが望ましく、また、サブ部分182は、t2の厚さを維持していることが望ましい。厚さt1は残留厚さと呼ばれている。厚さ「t1」と「t2」は、アプリケーションに応じて所望の任意の厚さにすることができる。厚さt1とt2は、10nmから10μmの範囲の値を持たせることができる。材料166を含有している総体積は、基板158の、型172と重畳していない領域を超えて延びる材料166の量を最小化するか、あるいは回避することができ、かつ、所望の厚さt1、t2を得ることができる体積にすることができる。そのために、メサ170は、凹所174の深さhrより実質的に高い高さhmを備えている。この方法によれば、t1とt2が所望の厚さに到達した場合に、基板158と型172との材料166の毛管力によって、基板158の、型172と重畳していない領域を超えて延びる材料166の移動が制限される。
【0033】
システム10によって提供される利点は、厚さt1とt2の正確な制御が容易になることである。詳細には、厚さt1には、それぞれ実質的に同じ厚さを持たせ、また、厚さt2にも、それぞれ実質的に同じ厚さを持たせることが望ましい。図16に示すように、厚さt1は一様ではなく、また、厚さt2も一様ではない。これは、基板158に対する型172の望ましくない配向である。本発明によるシステム10を使用することにより、図17に示すように、一様な厚さt1とt2を得ることができる。したがって、極めて望ましいことに、厚さt1とt2を正確に制御することができる。本発明によれば、システム10によって、たとえば約50nm以下の最小フィーチャ・サイズを有する3シグマの整列精度が提供される。
【0034】
本発明の実施形態についての以上の説明は、例示的なものにすぎない。したがって、上で説明した開示には、本発明の範囲を維持しつつ多くの変更や修正を加えることができる。したがって本発明の範囲は、上記の説明には一切制限されず、特許請求の範囲およびそれらの等価物のすべての範囲を参照して決定されるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明によるテンプレート・チャックとテンプレートを示すオリエンテーション・ステージの分解斜視図である。
【図2】図1に示すオリエンテーション・ステージの斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施形態によるテンプレート・ホルダとテンプレートと共に図1に示すオリエンテーション・ステージに含まれている受動コンプライアント・デバイスの分解斜視図である。
【図4】図3に示す受動コンプライアント・デバイスの詳細斜視図である。
【図5】中に含まれているたわみ継手を詳細に示す、図4に示す受動コンプライアント・デバイスの側面図である。
【図6】図4に示す受動コンプライアント・デバイスの側面図である。
【図7】図6に示す、90度回転した受動コンプライアント・デバイスの側面図である。
【図8】図6に示す、180度回転した受動コンプライアント・デバイスの側面図である。
【図9】図6に示す、270度回転した受動コンプライアント・デバイスの側面図である。
【図10】本発明の代替実施形態によるコンプライアント・デバイスの斜視図である。
【図11】1つの方向に沿った不整列を示す、図1に示す、基板と重畳したテンプレートの簡易正面図である。
【図12】2つの横方向に沿った不整列を示す、図11に示すテンプレートと基板の上から見た図である。
【図13】角不整列を示す、図11に示すテンプレートと基板の上から見た図である。
【図14】角不整列を示す、図1に示す、基板と重畳したテンプレートの簡易正面図である。
【図15】図11、12、13、14に示すテンプレートと基板の間の所望の整列を示す簡易正面図である。
【図16】図1、3、11、12、13、14、15に示す、基板と重畳したテンプレートの一実施形態の詳細図である。
【図17】基板に対する所望の空間配置を示す、図16に示すテンプレートの詳細図である。
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は一般にオリエンテーション・デバイスに関する。より詳細には、本発明は、インプリント・リソグラフィにおける使用に適したオリエンテーション・ステージおよびオリエンテーション・ステージを利用する方法を対象としている。
【背景技術】
【0002】
微細加工には、たとえばマイクロメートル以下の程度のフィーチャを有する極めて微小な構造の加工が必要である。微細加工が大きな影響を及ぼした分野の1つは、集積回路の処理分野である。半導体処理産業では、製造歩留りをより大きくし、かつ、基板に形成される単位面積当たりの回路を増すための努力が継続しているため、微細加工は、ますます重要になっている。微細加工によって、より優れたプロセス制御が提供され、かつ、形成される構造の最小フィーチャ寸法がさらに縮小される。微細加工が使用されている開発の他の分野には、生物工学、光学技術、機械システムなどがある。
【0003】
例示的な微細加工技法は、一般にインプリント・リソグラフィと呼ばれており、「METHOD AND A MOLD TO ARRANGE FEATURES ON A SUBSTRATE TO REPLICATE FEATURES HAVING MINIMAL DIMENSIONAL VARIABILITY」という名称の米国特許出願公開第2004/0065976号、「METHOD OF FORMING A LAYER ON A SUBSTRATE TO FACILITATE FABRICATION OF METROLOGY STANDARDS」という名称の米国特許出願公開第2004/0065252号、「METHOD AND A MOLD TO ARRANGE FEATURES ON A SUBSTRATE TO REPLICATE FEATURES HAVING MINIMAL DIMENSIONAL VARIABILITY」という名称の米国特許出願公開第2004/0046271号などの多くの刊行物に詳細に記載されている。これらはすべて本発明の譲受人に譲渡されたものである。上述の特許出願公開の各々に示されている例示的なインプリント・リソグラフィ技法には、重合が可能な層へのレリーフ・パターンの形成や、下を覆っている基板へのレリーフ・パターンの転写、基板へのレリーフ画像の形成が含まれている。そのために、テンプレートを使用して、基板の上に存在している成形可能な液体に接触させている。この液体が凝固して、テンプレートの表面の形状と一致するパターンが記録された凝固層が形成される。次に、基板と凝固層に転写処理が施され、凝固層のパターンに対応するレリーフ画像が基板に転写される。
【0004】
基板とテンプレートの間の適切な配向を得るためには、テンプレートと基板を適切に整列させることが望ましい。そのために、オリエンテーション・ステージは、通常、インプリント・リソグラフィ・システムと共に使用されている。Baileyらに対する米国特許第6,696,220号に、例示的なオリエンテーション・デバイスが示されている。このオリエンテーション・ステージは、インプリントされるべき基板の周りのテンプレートの較正と配向を容易にしている。オリエンテーション・ステージは、案内シャフトを備えた頂部フレームと中央フレームを備えており、それらの間にスライダが配置されている。ベース・プレートを有するハウジングが中央フレームに結合されており、案内シャフトの周りをスライダが移動して、ハウジングに結合されたテンプレートの垂直方向の並進を提供している。ベース・プレートとたわみリングの間に複数のアクチュエータが結合されている。これらのアクチュエータは、たわみリングの動きが得られるように制御することができ、したがってたわみリングの垂直方向の動きによって、テンプレートと基板の間に形成されるギャップを制御することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、改良型オリエンテーション・ステージおよび改良型オリエンテーション・ステージを利用する方法が提供されることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、間隔を隔てた2つの軸に対する角度的な動きを駆動システムに与えることによって延びる平面内におけるボディの並進動きを特徴とする、駆動システムに結合されたボディの動きを制御する方法およびシステムを対象としている。詳細には、一方の平面がボディが並進する平面に平行に延びる、間隔を隔てた2つの平面内における回転動きが生成される。したがって、ボディから間隔を隔てた表面に対するボディの適切な配向が容易になる。以下、これらおよび他の実施形態について、より詳細に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図1を参照すると、オリエンテーション・ステージ10は、外側フレーム14の近傍に配置された内側フレーム12、たわみリング16、コンプライアント・デバイス18を有している。コンプライアント・デバイス18については、以下でより詳細に説明する。オリエンテーション・ステージ10のコンポーネントは、適切な任意の材料、たとえばアルミニウム、ステンレス鋼などから形成することができ、ねじが切られたファスナ(図示せず)などの適切な任意の手段を使用して1つに結合させることができる。テンプレート・チャック20は、図2により明確に示されているオリエンテーション・ステージ10に結合されている。詳細には、テンプレート・チャック20は、コンプライアント・デバイス18に結合されている。テンプレート・チャック20は、図1に示すテンプレート22を支持するように構成されている。参照により本明細書に組み込まれている、本発明の譲受人に譲渡された、「Chuck System for Modulating Shapes of Substrate」という名称の米国特許公告第2004/0090611号に、例示的なテンプレート・チャックが開示されている。テンプレート・チャック20は、テンプレート・チャック20の四隅をテンプレート・チャック20の近傍に位置しているコンプライアント・デバイス18の四隅に結合され、ねじが切られたファスナ(図示せず)などの適切な任意の手段を使用してコンプライアント・デバイス18に結合されている。
【0008】
図1、2を参照すると、内側フレーム12は、面25によって取り囲まれた中央通路24を有しており、外側フレーム14は、中央通路24と重畳している中央開口26を有している。たわみリング16の形状は環状であり、たとえば円形または楕円形である。たわみリング16は、内側フレーム12と外側フレーム14に結合されており、中央通路24と中央開口26の両方の外側に位置している。詳細には、たわみリング16は、領域28、30、32で内側フレーム12に結合され、領域34、36、38で外側フレーム14に結合されている。領域34は、領域28、30の間に、それらから等距離で配置されている。領域36は、領域30、32の間に、それらから等距離で配置されている。また、領域38は、領域28、32の間に、それらから等距離で配置されている。この方法によれば、たわみリング16は、コンプライアント・デバイス18、テンプレート・チャック20、テンプレート22を取り囲み、かつ、内側フレーム12を外側フレーム14に固定して取り付けることができる。コンプライアント・デバイス18の四隅27は、ねじが切られたファスナ(図示せず)を使用して面25に取り付けられている。
【0009】
オリエンテーション・ステージ10は、テンプレート22の動きを制御し、かつ、基準面(図示せず)に対する所望の空間関係でテンプレート22を配置するように構成されている。そのために、複数のアクチュエータ40、42、44が、外側フレーム14と内側フレーム12の間に、オリエンテーション・ステージ10の周りに間隔を隔てて接続されている。アクチュエータ40、42、44は、それぞれ第1の端部46と第2の端部48を有している。アクチュエータ40の第1の端部46は外側フレーム14と対向し、第2の端部48は内側フレーム12と対向している。アクチュエータ40、42、44は、3つの軸Z1、Z2、Z3に沿った内側フレーム12の並進動きを容易にすることによって内側フレーム12を外側フレーム14に対して傾斜させている。オリエンテーション・ステージ10は、軸Z1、Z2、Z3の周りの約±1.2mmの動き範囲を提供することができる。この方法によれば、アクチュエータ40、42、44は、内側フレーム12に、コンプライアント・デバイス18、延いてはテンプレート22とテンプレート・チャック20の両方に、複数の軸T1、T2、T3のうちの1つまたは複数の周りの角度的な動きをさせることができる。詳細には、軸Z2、Z3に沿った内側フレーム12と外側フレーム14の間の距離を短くし、かつ、軸Z1に沿ったそれらの間の距離を長くすることにより、傾斜軸T2の周りの第1の方向の角度的な動きが生じる。軸Z2、Z3に沿った内側フレーム12と外側フレーム14の間の距離を長くし、かつ、軸Z1に沿ったそれらの間の距離を短くすることにより、傾斜軸T2の周りの、第1の方向とは逆の第2の方向の角度的な動きが生じる。同様の方法で、内側フレーム12が、軸Z3に沿って逆方向に、軸Z1、Z2に沿った移動の2倍の距離を移動している間に、内側フレーム12を軸Z1、Z2に沿って同じ方向に、同じ大きさで移動させることによって内側フレーム12と外側フレーム14の間の距離を変更することにより、軸T1の周りの角度的な動きが生じる。同様に、内側フレーム12が、軸Z2に沿って逆方向に、軸Z1、Z3に沿った移動の2倍の距離を移動している間に、内側フレーム12を軸Z1、Z3に沿って同じ方向に、同じ大きさで移動させることによって内側フレーム12と外側フレーム14の間の距離を変更することにより、軸T3の周りの角度的な動きが生じる。アクチュエータ40、42、44は、±200Nの最大動作力を有することができる。オリエンテーション・ステージ10は、軸T1、T2、T3の周りの約±0.15°の動き範囲を提供することができる。
【0010】
アクチュエータ40、42、44は、機械部品が最少になり、したがって不均一な機械コンプライアンスと微粒子の原因による摩擦が最小化されるよう選択される。アクチュエータ40、42、44の例には、ボイス・コイル・アクチュエータ、圧電アクチュエータ、リニア・アクチュエータがある。アクチュエータ40、42、44の例示的実施形態は、California州Sylmar在所のBEI TechnologiesからLA24−20−000Aの商品名で入手することができる。また、アクチュエータ40、42、44は、内側フレーム12と外側フレーム14の間に、それらの周りに対称になるように結合されており、中央通路24と中央開口26の外側に位置している。このような構成により、外側フレーム14からコンプライアント・デバイス18まで、障害物のない通路が構成される。また、構造が対称であるため、動的振動や不均一な熱ドリフトが最小化され、それにより内側フレーム12の微小動き修正が提供される。
【0011】
内側フレーム12、外側フレーム14、たわみリング16、アクチュエータ40、42、44の組合せによってコンプライアント・デバイス18の角度的な動きが提供され、延いては傾斜軸T1、T2、T3の周りのテンプレート・チャック20、テンプレート22の角度的な動きが提供される。しかしながら、テンプレート22には、完全に直角ではないとしても、軸Z1、Z2、Z3に対して横方向に延びている平面に存在している軸に沿った並進動きが付与されることが望ましい。これは、テンプレート、テンプレート・チャック、コンプライアント・デバイスを組み立てる際にテンプレートの面に存在する、傾斜軸T1、T2、T3とは間隔を隔てた、図のC1、C2で示す複数のコンプライアンス軸のうちの1つまたは複数の軸の周りの角度的な動きをテンプレート22に付与する機能をコンプライアント・デバイス18に提供することによって達成される。
【0012】
図3、4を参照すると、コンプライアント・デバイス18は、サポート・ボディ50、複数のたわみアーム54、56、58、60、向かい合ってサポート・ボディ50に結合されたフローティング・ボディ52を備えている。テンプレート・チャック20は、従来の締付け手段を介してフローティング・ボディ52に取り付けるように意図されており、テンプレート22は、従来の方法を使用したチャックによって保持されている。
【0013】
たわみアーム54、56、58、60は、それぞれ第1のセットと第2のセットのたわみ継手62、64、66、68を備えている。説明を分かり易くするために、たわみアーム56に関連して第1のセットと第2のセットのたわみ継手62、64、66、68について説明するが、この説明は、たわみアーム56、58、60と結合しているたわみ継手のセットについても等しく適用される。必ずしもその必要はないが、コンプライアント・デバイス18は、ソリッド・ボディ、たとえばステンレス鋼から形成されている。したがって、サポート・ボディ50とフローティング・ボディ52、わみアーム54、56、58、60は一体形成されており、第1のセットと第2のセットのたわみ継手62、64、66、68と向かい合って、一体として回転結合されている。サポート・ボディ50は、中央に配置された通路70を備えている。フローティング・ボディは、中央に配置された、通路70と重畳している開口72を備えている。たわみアーム54、56、58、60は、それぞれその両端に端部74、76を備えている。個々のたわみアーム54、56、58、60の端部74は、たわみ継手66、68を介してサポート・ボディ50に接続されている。端部74は、通路70の外側に位置している。個々のたわみアーム54、56、58、60の端部76は、たわみ継手62、64を介してフローティング・ボディ52に接続されている。端部76は、開口72の外側に位置している。
【0014】
図4、5を参照すると、継手62、64、66、68は、それぞれ、端部74、76の近傍、つまりサポート・ボディ50またはフローティング・ボディ52のいずれか一方と、たわみアーム54、56、58、60のうちの1つとの界面に、デバイス18から変形させた材料によって形成されている。そのために、たわみ継手62、64、66、68は、デバイス18を機械加工し、レーザ切断し、あるいは他の適切な処理を施すことによって形成されている。詳細には、継手64、66は、対向する2つの面80、82を有するたわみ部材78から形成されている。面80、82の各々は、それぞれ隙間84、86を備えている。隙間84は、隙間86とは反対の方向に向いて配置されており、また、隙間86は、隙間84とは反対の方向に向いている。面80から遠ざかる方向に隙間86から延びているギャップ88は、たわみアーム56の周囲の開口の中で終端している。継手62、668も、対向する2つの面92、94を有するたわみ部材90から形成されている。面92、94の各々は、それぞれ隙間96、98を備えている。隙間98は、面92に向かって配置されており、隙間98は、面94とは反対の方向に向いている。ギャップ100は、面92から遠ざかる方向に隙間98から延びており、ギャップ102は、隙間98から延びている。ギャップ88、100、102の間隔S1、S2、S3は、サポート・ボディ50とフローティング・ボディ52のいずれかの間で相対動きが生じることになる動き範囲をそれぞれ決めている。
【0015】
図3、5を参照すると、たわみアーム56、58の継手62と結合しているたわみ部材90は、軸104の周りの回転を容易にしており、また、たわみアーム56、58の継手66と結合しているたわみ部材78は、軸106の周りの回転を容易にしている。たわみアーム54、60の継手62と結合しているたわみ部材90は、軸108の周りの回転を容易にしており、また、たわみアーム54、60の継手66と結合しているたわみ部材78は、軸110の周りの回転を容易にしている。たわみアーム54、56の継手64と結合しているたわみ部材78は、軸112の周りの回転を容易にしており、また、たわみアーム54、56の継手68と結合しているたわみ部材90は、軸114の周りの回転を容易にしている。たわみアーム58、60の継手64と結合しているたわみ部材78は、軸116の周りの回転を容易にしており、また、たわみアーム58、60の継手68と結合しているたわみ部材90は、軸118の周りの回転を容易にしている。
【0016】
したがって、たわみアーム54、56、58、60は、それぞれ、回転軸のグループがオーバラップする前記デバイス18の領域に配置されている。たとえば、たわみアーム54の端部74は、軸110、114がオーバラップする領域に配置されており、端部76は、軸108、112がオーバラップする領域に配置されている。たわみアーム56の端部74は、軸106、114がオーバラップする領域に配置されており、端部76は、軸110、112がオーバラップする領域に配置されている。たわみアーム58の端部74は、軸106、118がオーバラップする領域に配置されており、端部76は、軸104、116がオーバラップする領域に配置されている。同様に、たわみアーム60の端部74は、軸110、118がオーバラップする領域に配置されており、端部76は、軸108、116がオーバラップする領域に配置されている。
【0017】
この構成の結果として、たわみアーム54、56、58、60は、それぞれ、サポート・ボディ50とフローティング・ボディ52に対して、軸がオーバラップしている2つのグループ(第1のグループがもう1つのグループに対して横方向に延びている)の周りの相対回転動きを提供するように結合されている。したがって、たわみアーム54、56、58、60の各々に、直交する軸の2つのグループの周りの動きが提供され、かつ、これらのたわみアームのフットプリントが最小化される。デバイス18は、上記軸の上方に、約±0.04°の傾斜動き範囲、約±0.02°のアクティブ傾斜動き範囲、約±0.0005°のアクティブ・シータ動き範囲を提供することができる。さらに、たわみアーム54、56、58、60の個々のフットプリントが小さくなるため、たわみアーム54、56、58、60によって妨害されない空隙120を通路70と開口72の間に残すことができる。したがってデバイス18は、インプリント・リソグラフィ・システムとの使用に適している。これについては、以下でより詳細に説明する。
【0018】
図4、6、7を参照すると、サポート・ボディ50とフローティング・ボディ52に対するたわみアーム54、56、58、60のこの構成は、デバイス18の荷重の平行伝達を容易にしている。たとえば、サポート・ボディ50に荷重力が付与されると、個々のたわみアーム54、56、58、60は、実質的に同じ大きさの力F1をフローティング・ボディ52に付与する。これは、とりわけ、力F1またはF2のいずれかが付与された場合の、デバイス18を使用した所望の構造剛性の達成を容易にしている。そのために、継手62、64、66、68は回転継手であり、たわみとサポート・ボディ50またはフローティング・ボディ52のいずれかとの間の、回転動きを除くあらゆる方向の動きが最小化される。詳細には、継手62、64、66、68は、たわみアーム54、56、58、60、サポート・ボディ50、フローティング・ボディ52の間の並進動きを最小化し、かつ、軸104、106、108、110、112、114、116、118の周りの回転動きを容易にしている。
【0019】
図4、5、6、7を参照すると、軸104、106、108、110の相対位置は、フローティング・ボディ52の、フローティング・ボディ52から間隔を隔てた、開口72の中心に、軸104、106、108、110の各々から等距離に位置している位置122に、第1のリモート・センタ・コンプライアンス(RCC)を提供している。同様に、軸112、114、116、118の相対位置は、フローティング・ボディ52の、位置122の実質的に近くに第2のRCCを提供している。この第2のRCCは、位置122に位置していることが望ましい。軸112、114、116、118は、それぞれ、位置122から等距離に位置している。軸104、106、108、110のグループの軸は、それぞれ、そのグループの残りの軸104、106、108、110に対して平行に延びている。同様に、軸104、106、108、110のグループの軸は、それぞれ、そのグループの残りの軸104、106、108、110に対して平行に延び、かつ、軸104、106、108、110の各々に対して直角に延びている。軸110は、第1の方向に沿って、軸108からd1の距離だけ間隔を隔てており、また、直交する第2の方向に沿って、軸108からd2の距離だけ間隔を隔てている。軸104は、第1の方向に沿って、軸106からd3の距離だけ間隔を隔てており、また、第2の方向に沿って、軸106からd4の距離だけ間隔を隔てている。軸112は、第1と第2の両方の方向に直交している第3の方向に沿って、軸114からd5の距離だけ間隔を隔てており、また、第2の方向に沿って、軸114からd6の距離だけ間隔を隔てている。軸116は、第2の方向に沿って、軸118からd7の距離だけ間隔を隔てており、また、第3の方向に沿って、軸118からd8の距離だけ間隔を隔てている。距離d1、d4、d6、d7は、実質的に同じ距離である。距離d2、d3、d5、d8は、実質的に同じ距離である。
【0020】
横方向に延びている複数の軸の2つのセットは、それらの交点にRCC122が位置していると見なすことができるよう、距離d1〜d8を適切に確立することによって実質的に極めて近くに配置することができる。4つの軸が含まれている第1のセットは、124、126、128、130で示されている。たわみアーム54の継手62、666は、軸124に沿って位置しており、たわみアーム56の継手62、666は、軸126に沿って位置している。たわみアーム58の継手62、66は、軸128に沿って位置しており、たわみアーム60の継手62、66は、軸130に沿って位置している。4つの軸の第2のセットは、132、134、136、138で示されている。たわみアーム56の継手64、68は、軸132に沿って位置しており、たわみアーム58の継手64、68は、軸134に沿って位置している。たわみアーム60の継手64、68は、軸136に沿って位置しており、たわみアーム54の継手64、68は、軸138に沿って位置している。この構成により、RCC122に対する、軸124、126、128、130、132、134、136、138のセットのうちの任意の1つの周りのフローティング・ボディ52の動きが、残りの軸124、126、128、130、132、134、136、138の周りの動きから結合解除される。したがって、RCC122に対するフローティング・ボディ52のジンバル様の動きが提供され、この構造の剛性によって、完全には防止することはできないとしても、軸124、126、128、130、132、134、136、138に対するフローティング・ボディの並進動きが抑制される。
【0021】
図4、10を参照すると、本発明の代替実施形態によれば、デバイス18は、デバイス18と共に示されている能動コンプライアンス機能を備えることができる。そのために、複数のレバー・アーム140、142、146、148がフローティング・ボディ52に結合されている。これらのレバー・アームは、サポート・ボディ50に向かって延び、アクチュエータのピストンの近傍で終端している。図に示すように、レバー・アーム140の一方の端部は、アクチュエータ150のピストンの近傍に配置され、レバー・アーム142の一方の端部は、アクチュエータ152のピストンの近傍に配置され、レバー・アーム146の一方の端部は、アクチュエータ154のピストンの近傍に配置され、また、アクチュエータ・アーム118の一方の端部は、アクチュエータ・アーム118に結合されたアクチュエータ156のピストンの近傍に配置されている。アクチュエータ150、152、154、156の適切なセットを起動することにより、サポート・ボディ50に対するフローティング・ボディ52の相対位置の角位置決めを達成することができる。アクチュエータ150、152、154、156の例示的実施形態は、California州Sylmar在所のBEI TechnologiesからLA10−12−027Aの商品名で入手することができる。
【0022】
アクチュエータ150、152、154、156を起動することにより、サポート・ボディ50に対するフローティング・ボディ52の回転動きを提供することができる。たとえば、アクチュエータ150を起動することにより、レバー・アーム140をF1の方向に沿って移動させることができ、また、アクチュエータ154を操作することにより、レバー・アーム146をレバー・アーム140が移動する方向とは逆の方向に移動させることができる。同様に、アクチュエータ152、156のうちの少なくともいずれか一方を起動することにより、それぞれレバー・アーム142、148を移動させることができる。アクチュエータ152、156の両方を起動すると、レバー・アーム140、142、146、148の各々が、たわみアーム54、56、58、60のうちの1つに向かって移動する(レバー・アーム140、142、146、148は、それぞれ異なるたわみアーム54、56、58、60に向かって移動する)。たとえば、レバー・アーム140はたわみアーム54に向かって移動し、レバー・アーム142はたわみアーム56に向かって移動し、レバー・アーム146はたわみアーム58に向かって移動し、レバー・アーム142はたわみアーム60に向かって移動する。この移動により、F3の方向の周りの回転動きが付与される。しかしながら、レバー・アーム140、142、146、148は、それぞれ逆の方向に移動させることも可能であることを理解されたい。F3の方向の周りの回転動きを付与している間、F3の方向に沿った、サポート・ボディ50とフローティング・ボディ52の間の並進変位を防止することが望ましい場合、レバー・アーム140、142、146、148をそれぞれ同じ大きさで移動させることができる。しかしながら、F1方向とF2方向の周りのフローティング・ボディ52の回転動きを付与することが望ましい場合、様々な方法で達成することができる。
【0023】
フローティング・ボディ52の回転動きは、第1と第2のRCCによって案内されるため、F3方向に沿った並進によって、サポート・ボディに対するフローティング・ボディ52の独立した2つの角度構成を能動的に調整することができる。たとえば、レバー・アーム140、142、146、148の各々をそれぞれアクチュエータ150、152、154、156を使用して移動させることにより、F3方向の周りに角変位させている間、F3方向に沿ったフローティング・ボディ52の並進に異なる量を与えることができる。また、レバー・アーム140、142、146、148のうちの3つだけを移動させることにより、F3方向の周りに角変位させている間、F3方向の周りの並進動きを与えることができる。サポート・ボディ50とフローティング・ボディ52の間に、それらの間に回転動きを付与することなく並進動きを提供することが望ましい場合、アクチュエータ150、152、154、156のうちの2つを起動して、レバー・アーム140、142、146、148のうちの2つを移動させることができる。一例として、対向する2つのレバー・アーム、たとえば140と146または142と148を同じ方向に、同じ大きさで移動させることができる。レバー・アーム140、146をそれぞれ1つの方向、たとえばたわみアーム60、58に向かって移動させることにより、フローティング・ボディ52の面全体がたわみアーム58、60の間を延び、それによりフローティング・ボディ52の面と重畳しているサポート・ボディ50の面からの距離が長くなり、事実上、フローティング・ボディ16のF2方向の周りの回転動きが生成される。たわみアーム56、54の間を延びているフローティング・ボディ52の面と、フローティング・ボディ52の面と重畳しているサポート・ボディ50の面との間の距離は短くなる。一方、レバー・アーム140、146を逆方向、たとえばたわみアーム54、56に向かって移動させることにより、フローティング・ボディ52の面全体がたわみアーム58と60の間を延び、それによりサポート・ボディ50の面からの距離が短くなる。たわみアーム58と60の間を延びているフローティング・ボディ52の面と、フローティング・ボディ52の面と重畳しているサポート・ボディ50の面との間の距離は長くなる。同様に、フローティング・ボディ52のF1方向の周りの回転動きは、レバー・アーム140、146の移動に関連して上で説明したように、レバー・アーム142、148をそれぞれアクチュエータ152、156を使用して移動させることによって達成することができる。所望の動きを達成するために、上記レバー・アームの移動を任意に線形結合することができることを理解されたい。
【0024】
以上の説明から、フローティング・ボディ52のF1、F2、F3方向の周りの回転動きは、互いに直交していることが分かる。アクチュエータ150、152、154、156の個々の駆動力の大きさまたはアクチュエータの位置を調整することにより、たわみアーム54、56、58、60とフローティング・ボディ52とサポート・ボディ50の構造的な剛直性によって、F1、F2、F3方向の周りのあらゆる結合すなわち回転動きが制限される。
【0025】
図1、11、12を参照すると、オリエンテーション・ステージ10は、その動作の点で、通常、インプリント・リソグラフィ・システム(図示せず)と共に使用される。例示的なリソグラフィ・システムは、Texas78758、Austin、Suite100、Braker Lane1807−Cに事業所を構えているMolecular Imprints社から、IMPRIO(商標)250の商品名で入手することができる。IMPRIO 100(商標)のシステムの説明については、参照により本明細書に組み込まれているwww.molecularimprints.comを参照されたい。したがって、オリエンテーション・ステージ10を使用することにより、テンプレート22と、テンプレート22に重畳している面、たとえば基板158の面を容易に整列させることができる。したがって基板158の面は、基板158が形成される材料、たとえば天然酸化物が存在しているケイ素からなっていても、あるいはたとえば導電材料、誘電材料などのパターン化層または非パターン化層からなっていてもよい。
【0026】
図に示すテンプレート22と基板158は、一定の距離で間隔を隔てており、それらの間にギャップ160を形成している。ギャップ160と結合している体積は、基板と対向しているテンプレート22の面や、テンプレート22と対向している基板158の面のトポグラフィ、さらに基板158の中立軸Bに対する基板の中立軸Aの角度関係を始めとする多くの要因によって決まる。また、上記両方の面のトポグラフィがパターン化される場合、ギャップ160と結合している体積は、さらに、テンプレート22と基板158の間の軸Zの周りの角度関係によって決まる。インプリント・リソグラフィ技法を使用した望ましいパターニングが、適切な体積をギャップ160に提供することに大きく依存していることを考慮すると、テンプレート22と基板158を正確に整列させることが望ましい。そのために、テンプレート22は、テンプレート・アラインメント・マークを備えており(図に示す162は、そのうちの1つである)、基板158は、基板アラインメント・マークを備えている(図に示す164は、そのうちの1つである)。
【0027】
この例では、テンプレート・アラインメント・マーク162と基板アラインメント・マーク164が重畳すると、テンプレート22と基板158の間の所望の整列が得られることが仮定されている。図に示すように、2つのマークが距離Oだけオフセットしている場合、テンプレート22と基板158の間の所望の整列は得られない。また、オフセットOは、1つの方向の線形オフセットとして示されているが、オフセットは、O1、O2で示す2つの方向に沿って直線的に存在することを理解されたい。また、テンプレート22と基板158の間のオフセットは、1つまたは2つの方向の上記線形オフセット以外に、あるいは上記線形オフセットの代わりに、図13に角度θで示す角度オフセットからなっている場合もある。
【0028】
図2、10、14を参照すると、1つまたは複数の軸T1、T2、T3、F1、F2、F3の周りの回転動きを組み合せることによって、テンプレート22と基板158の間の所望の整列が得られる。詳細には、線形オフセットを小さくするために、コンプライアント・デバイス18、テンプレート・チャック20、テンプレート22の1つまたは複数の軸T1、T2、T3の周りの動きが、1つのユニットの動きとして試行される。通常、この試行によって、中立軸AとBの間に斜角Φが生成される。次に、角度Φを補償するために軸F1、F2のうちのいずれか一方または両方の周りのテンプレート22の角度的な動きが試行され、それにより中立軸Aが中立軸Bに平行に延びることが保証される。さらに、軸T1、T2、T3、F1、F2の周りの角度的な動きを組み合せることにより、中立軸Bに平行に延び、かつ、完全には直角ではないにしても、軸Z1、Z2、Z3に対して横方向に延びている平面内におけるテンプレート22の動きを実現するためのテンプレート22の揺動動きが得られる。この方法によれば、図15に示すように、中立軸Bに平行に延びている平面に位置している直線軸に沿って、テンプレート22を基板158に対して適切に整列させることができる。完全には除去することはできないとしても、角度オフセットを小さくすることが望ましい場合、所望の整列を提供するために、アクチュエータ150、152、154、156を使用して軸F3の周りにテンプレート22を回転させることができる。
【0029】
所望の整列が得られると、アクチュエータ40、42、44が起動され、テンプレート22が移動して基板の近傍の面に接触する。この例では、面は、基板158の上に配置された重合可能なインプリント可能材料166からなっている。アクチュエータ40、42、44は、所望の整列が一度得られると、中立軸AとBの間に形成される角度の変化を最小化するように動作することに留意されたい。しかしながら、たわみ継手62、64、66、68およびたわみアーム54、56、58、60によって決まる角度の平行からの逸脱が、コンプライアント・デバイス18のコンプライアンス許容誤差範囲内である限り、中立軸AとBは、必ずしも互いに正確に平行に延びている必要はないことを知っておかれたい。この方法によれば、重合可能材料中へのパターン形成の解像度を最小化するために、可能な限り平行になるように中立軸AとBを配向することができる。したがって、第1と第2のRCCが位置している位置122は、テンプレート22と材料の界面に配置されることが望ましい。
【0030】
図1、16、17を参照すると、上で説明したように、上記システム10は、インプリント・リソグラフィ技法を使用した、基板158などの基板のパターニングに有用である。そのために、テンプレート22は、通常、型172を形成しているパターンがその面に記録されたメサ170を備えている。参照により本明細書に組み込まれている米国特許第6,696,220号に、例示的なテンプレート22が示されている。型172のパターンは、図に示すように、間隔を隔てた複数の凹所174と突起176によって形成された複数のフィーチャの滑らかな面からなっていてもよい。突起30は幅W1を有しており、凹所28は幅W2を有している。これらの複数のフィーチャは、基板158に転写されるパターンの基礎を形成する原始パターンを形成している。
【0031】
図16、17を参照すると、材料166に記録されるパターンは、部分的には材料166と型172および図に示すように転写層178などの既存の層を備えることができる基板158との機械的な接触によって生成される。転写層178の例示的な実施形態は、Missouri州Rolla在所のBrewer Science社から、DUV30J−6の商品名で入手することができる。材料166、転写層178は、ドロップ・ディスペンス技法および回転塗布技法を始めとする知られている任意の技法を使用して付着させることができることを理解されたい。
【0032】
材料166の、突起30と重畳している部分180は、材料166と接触する際に、t1の厚さを維持していることが望ましく、また、サブ部分182は、t2の厚さを維持していることが望ましい。厚さt1は残留厚さと呼ばれている。厚さ「t1」と「t2」は、アプリケーションに応じて所望の任意の厚さにすることができる。厚さt1とt2は、10nmから10μmの範囲の値を持たせることができる。材料166を含有している総体積は、基板158の、型172と重畳していない領域を超えて延びる材料166の量を最小化するか、あるいは回避することができ、かつ、所望の厚さt1、t2を得ることができる体積にすることができる。そのために、メサ170は、凹所174の深さhrより実質的に高い高さhmを備えている。この方法によれば、t1とt2が所望の厚さに到達した場合に、基板158と型172との材料166の毛管力によって、基板158の、型172と重畳していない領域を超えて延びる材料166の移動が制限される。
【0033】
システム10によって提供される利点は、厚さt1とt2の正確な制御が容易になることである。詳細には、厚さt1には、それぞれ実質的に同じ厚さを持たせ、また、厚さt2にも、それぞれ実質的に同じ厚さを持たせることが望ましい。図16に示すように、厚さt1は一様ではなく、また、厚さt2も一様ではない。これは、基板158に対する型172の望ましくない配向である。本発明によるシステム10を使用することにより、図17に示すように、一様な厚さt1とt2を得ることができる。したがって、極めて望ましいことに、厚さt1とt2を正確に制御することができる。本発明によれば、システム10によって、たとえば約50nm以下の最小フィーチャ・サイズを有する3シグマの整列精度が提供される。
【0034】
本発明の実施形態についての以上の説明は、例示的なものにすぎない。したがって、上で説明した開示には、本発明の範囲を維持しつつ多くの変更や修正を加えることができる。したがって本発明の範囲は、上記の説明には一切制限されず、特許請求の範囲およびそれらの等価物のすべての範囲を参照して決定されるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明によるテンプレート・チャックとテンプレートを示すオリエンテーション・ステージの分解斜視図である。
【図2】図1に示すオリエンテーション・ステージの斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施形態によるテンプレート・ホルダとテンプレートと共に図1に示すオリエンテーション・ステージに含まれている受動コンプライアント・デバイスの分解斜視図である。
【図4】図3に示す受動コンプライアント・デバイスの詳細斜視図である。
【図5】中に含まれているたわみ継手を詳細に示す、図4に示す受動コンプライアント・デバイスの側面図である。
【図6】図4に示す受動コンプライアント・デバイスの側面図である。
【図7】図6に示す、90度回転した受動コンプライアント・デバイスの側面図である。
【図8】図6に示す、180度回転した受動コンプライアント・デバイスの側面図である。
【図9】図6に示す、270度回転した受動コンプライアント・デバイスの側面図である。
【図10】本発明の代替実施形態によるコンプライアント・デバイスの斜視図である。
【図11】1つの方向に沿った不整列を示す、図1に示す、基板と重畳したテンプレートの簡易正面図である。
【図12】2つの横方向に沿った不整列を示す、図11に示すテンプレートと基板の上から見た図である。
【図13】角不整列を示す、図11に示すテンプレートと基板の上から見た図である。
【図14】角不整列を示す、図1に示す、基板と重畳したテンプレートの簡易正面図である。
【図15】図11、12、13、14に示すテンプレートと基板の間の所望の整列を示す簡易正面図である。
【図16】図1、3、11、12、13、14、15に示す、基板と重畳したテンプレートの一実施形態の詳細図である。
【図17】基板に対する所望の空間配置を示す、図16に示すテンプレートの詳細図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動システムに結合されたボディの動きを制御する方法であって、
並進平面内における前記ボディの並進動きを生成させるために、前記ボディに結合された前記駆動システムに、間隔を隔てた2つの軸に対する角度的な動きを与えるステップであって、前記並進平面が前記間隔を隔てた2つの軸のうちの一方に平行に延びている、前記ステップを含む方法。
【請求項2】
前記ボディを前記並進動きさせることによって、前記ボディを前記ボディから間隔を隔てた基準表面に対して所望の空間関係で位置決めするステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
パターン化された、前記ボディと結合した、実質的に一様な残留厚さを有する材料の層を提供するために、前記ボディを所望の空間関係で位置決めするステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記間隔を隔てた2つの軸が互いに平行に延びている請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記間隔を隔てた2つの軸が異なる平面に位置している請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記間隔を隔てた2つの軸が互いに横方向に延びている請求項1に記載の方法。
【請求項7】
与えるステップが、前記ボディを内側フレームに結合するステップをさらに含み、横方向に延びている、そのうちの1つに前記間隔を隔てた2つの軸のうちの一方が含まれている複数の傾斜軸の周りに傾斜させるために前記内側フレームが外側フレームに結合された請求項1に記載の方法。
【請求項8】
与えるステップが、前記ボディを内側フレームに結合するステップをさらに含み、前記内側フレームの周囲の近傍に位置している複数の複数並進軸に沿った並進動きを変化させるために前記内側フレームが外側フレームに結合され、それにより前記内側フレームが傾斜し、前記間隔を隔てた2つの軸のうちの一方の周りの前記角度的な動きが付与される請求項1に記載の方法。
【請求項9】
与えるステップが、内側フレームに結合されたたわみに前記ボディを結合するステップをさらに含み、前記たわみが前記間隔を隔てた2つの軸のうちの一方の周りの前記角度的な動きを与えるための前記ボディの傾斜を容易にしている請求項1に記載の方法。
【請求項10】
与えるステップが、内側フレームに結合されたたわみに前記ボディを結合するステップをさらに含み、前記たわみが、前記間隔を隔てた2つの平行軸のうちのもう一方の軸の角度的な動きには無関係に、前記間隔を隔てた2つの平行軸のうちの一方の周りの前記角度的な動きを与えるための前記ボディの傾斜を容易にしている請求項1に記載の方法。
【請求項11】
与えるステップが、前記ボディを内側フレームとたわみに結合するステップをさらに含み、前記内側フレームが前記たわみと前記基板の両方に傾斜動きを与えるように結合され、前記たわみが、前記内側フレームによって付与される傾斜動きには無関係に、前記ボディに傾斜動きを与えるように結合された請求項1に記載の方法。
【請求項12】
基板の空間位置を制御する方法であって、
第1の平面に位置している第1の軸に対する前記基板の第1の角度的な動きを与えるステップと、
第1の方向に前記第1の平面から間隔を隔てた第2の平面に位置している第2の軸に対する前記基板の第2の角度的な動きを生成させるステップであって、前記第1と第2の角度的な動きの組合せによって、前記第1の方向に対して横方向に延びている動き平面に沿った前記基板の相対並進動きが得られる、前記ステップとを含む方法。
【請求項13】
前記基板を前記並進動きさせることによって、前記基板を前記基板から間隔を隔てた基準表面に対して所望の空間関係で位置決めするステップをさらに含む請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記間隔を隔てた2つの軸が互いに平行に延びている請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記間隔を隔てた2つの軸が互いに横方向に延びている請求項12に記載の方法。
【請求項16】
与えるステップが、前記基板を内側フレームに結合するステップをさらに含み、横方向に延びている、そのうちの1つに前記第1の軸が含まれている複数の傾斜軸の周りに傾斜させるために前記内側フレームが外側フレームに結合され、それにより前記第1の角度的な動きが付与される請求項12に記載の方法。
【請求項17】
与えるステップが、前記基板を内側フレームに結合するステップをさらに含み、前記内側フレームの周囲の近傍に位置している複数の複数並進軸に沿った並進動きを変化させるために前記内側フレームが外側フレームに結合され、それにより前記内側フレームが傾斜し、前記第1の角度的な動きが付与される請求項12に記載の方法。
【請求項18】
生成するステップが、内側フレームに結合されたたわみに前記基板を結合するステップをさらに含み、前記たわみが前記第2の角度的な動きを与えるための前記基板の傾斜を容易にしている請求項12に記載の方法。
【請求項19】
生成するステップが、内側フレームに結合されたたわみに前記基板を結合するステップをさらに含み、前記たわみが、前記第1の角度的な動きには無関係に、前記第2の角度的な動きを与えるための前記基板の傾斜を容易にしている請求項12に記載の方法。
【請求項20】
与えるステップが、前記基板を内側フレームとたわみに結合するステップをさらに含み、前記内側フレームが前記たわみと前記基板の両方に傾斜動きを生成させるように結合され、それにより前記第1の角度的な動きが付与され、また、生成するステップが、前記たわみを使用して前記基板に傾斜動きを与える前記ステップをさらに含み、それにより前記第2の角度的な動きが生成される請求項12に記載の方法。
【請求項21】
ボディの動きを制御するシステムであって、
前記ボディに結合された、間隔を隔てた2つの軸に対する角度的な動きを付与し、それにより前記間隔を隔てた2つの軸のうちの一方に平行に延びている並進平面内における前記ボディの並進動きを生成させるための駆動システムを備えたシステム。
【請求項22】
前記間隔を隔てた2つの軸が互いに平行に延びている請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記間隔を隔てた2つの軸が異なる平面に位置している請求項21に記載のシステム。
【請求項24】
前記間隔を隔てた2つの軸が互いに横方向に延びている請求項21に記載のシステム。
【請求項25】
前記駆動システムが内側フレームと外側フレームをさらに備え、横方向に延び、そのうちの1つに前記間隔を隔てた2つの軸のうちの一方が含まれている複数の傾斜軸の周りに傾斜させるために前記内側フレームが前記外側フレームに結合された請求項21に記載のシステム。
【請求項26】
前記駆動システムが内側フレームと外側フレームをさらに備え、前記内側フレームの周囲の近傍に位置している複数の並進軸に沿った並進動きを変化させ、かつ、前記間隔を隔てた2つの軸のうちの一方の周りの前記角度的な動きを与えるために前記内側フレームが前記外側フレームに結合された請求項21に記載のシステム。
【請求項27】
前記駆動システムが、通路を有する内側フレーム、開口を有する外側フレーム、前記内側フレームと前記外側フレームの間に結合された複数のアクチュエータをさらに備え、前記開口が前記通路と重畳し、前記複数のアクチュエータが前記通路の外側に配置された請求項21に記載のシステム。
【請求項28】
前記駆動システムが内側フレーム、外側フレーム、たわみをさらに備え、前記内側フレームが前記外側フレームと前記たわみの間に結合され、前記たわみが、前記間隔を隔てた2つの軸のうちの一方の周りの前記角度的な動きを提供する請求項21に記載のシステム。
【請求項29】
前記駆動システムが内側フレーム、外側フレームとたわみをさらに備え、前記内側フレームが前記外側フレームと前記たわみの間に結合され、前記たわみが、前記間隔を隔てた2つの平行軸のうちのもう一方の角度的な動きには無関係に、前記間隔を隔てた2つの軸のうちの一方の周りの前記角度的な動きを提供する請求項21に記載のシステム。
【請求項30】
前記駆動システムが内側フレーム、外側フレームとたわみをさらに備え、前記内側フレームが前記外側フレームと前記たわみの間に結合され、前記内側フレームの周囲の近傍に位置している複数の並進軸に沿った並進動きを変化させ、かつ、前記間隔を隔てた2つの軸のうちの一方の周りの前記角度的な動きを与えるために前記内側フレームが前記外側フレームに結合され、前記たわみが、前記間隔を隔てた2つの軸のうちのもう一方の軸の周りの前記角度的な動きを提供し、前記もう一方の軸の周りの前記角度的な動きが、前記間隔を隔てた2つの軸のうちの前記一方の角度的な動きには無関係である請求項21に記載のシステム。
【請求項1】
駆動システムに結合されたボディの動きを制御する方法であって、
並進平面内における前記ボディの並進動きを生成させるために、前記ボディに結合された前記駆動システムに、間隔を隔てた2つの軸に対する角度的な動きを与えるステップであって、前記並進平面が前記間隔を隔てた2つの軸のうちの一方に平行に延びている、前記ステップを含む方法。
【請求項2】
前記ボディを前記並進動きさせることによって、前記ボディを前記ボディから間隔を隔てた基準表面に対して所望の空間関係で位置決めするステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
パターン化された、前記ボディと結合した、実質的に一様な残留厚さを有する材料の層を提供するために、前記ボディを所望の空間関係で位置決めするステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記間隔を隔てた2つの軸が互いに平行に延びている請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記間隔を隔てた2つの軸が異なる平面に位置している請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記間隔を隔てた2つの軸が互いに横方向に延びている請求項1に記載の方法。
【請求項7】
与えるステップが、前記ボディを内側フレームに結合するステップをさらに含み、横方向に延びている、そのうちの1つに前記間隔を隔てた2つの軸のうちの一方が含まれている複数の傾斜軸の周りに傾斜させるために前記内側フレームが外側フレームに結合された請求項1に記載の方法。
【請求項8】
与えるステップが、前記ボディを内側フレームに結合するステップをさらに含み、前記内側フレームの周囲の近傍に位置している複数の複数並進軸に沿った並進動きを変化させるために前記内側フレームが外側フレームに結合され、それにより前記内側フレームが傾斜し、前記間隔を隔てた2つの軸のうちの一方の周りの前記角度的な動きが付与される請求項1に記載の方法。
【請求項9】
与えるステップが、内側フレームに結合されたたわみに前記ボディを結合するステップをさらに含み、前記たわみが前記間隔を隔てた2つの軸のうちの一方の周りの前記角度的な動きを与えるための前記ボディの傾斜を容易にしている請求項1に記載の方法。
【請求項10】
与えるステップが、内側フレームに結合されたたわみに前記ボディを結合するステップをさらに含み、前記たわみが、前記間隔を隔てた2つの平行軸のうちのもう一方の軸の角度的な動きには無関係に、前記間隔を隔てた2つの平行軸のうちの一方の周りの前記角度的な動きを与えるための前記ボディの傾斜を容易にしている請求項1に記載の方法。
【請求項11】
与えるステップが、前記ボディを内側フレームとたわみに結合するステップをさらに含み、前記内側フレームが前記たわみと前記基板の両方に傾斜動きを与えるように結合され、前記たわみが、前記内側フレームによって付与される傾斜動きには無関係に、前記ボディに傾斜動きを与えるように結合された請求項1に記載の方法。
【請求項12】
基板の空間位置を制御する方法であって、
第1の平面に位置している第1の軸に対する前記基板の第1の角度的な動きを与えるステップと、
第1の方向に前記第1の平面から間隔を隔てた第2の平面に位置している第2の軸に対する前記基板の第2の角度的な動きを生成させるステップであって、前記第1と第2の角度的な動きの組合せによって、前記第1の方向に対して横方向に延びている動き平面に沿った前記基板の相対並進動きが得られる、前記ステップとを含む方法。
【請求項13】
前記基板を前記並進動きさせることによって、前記基板を前記基板から間隔を隔てた基準表面に対して所望の空間関係で位置決めするステップをさらに含む請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記間隔を隔てた2つの軸が互いに平行に延びている請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記間隔を隔てた2つの軸が互いに横方向に延びている請求項12に記載の方法。
【請求項16】
与えるステップが、前記基板を内側フレームに結合するステップをさらに含み、横方向に延びている、そのうちの1つに前記第1の軸が含まれている複数の傾斜軸の周りに傾斜させるために前記内側フレームが外側フレームに結合され、それにより前記第1の角度的な動きが付与される請求項12に記載の方法。
【請求項17】
与えるステップが、前記基板を内側フレームに結合するステップをさらに含み、前記内側フレームの周囲の近傍に位置している複数の複数並進軸に沿った並進動きを変化させるために前記内側フレームが外側フレームに結合され、それにより前記内側フレームが傾斜し、前記第1の角度的な動きが付与される請求項12に記載の方法。
【請求項18】
生成するステップが、内側フレームに結合されたたわみに前記基板を結合するステップをさらに含み、前記たわみが前記第2の角度的な動きを与えるための前記基板の傾斜を容易にしている請求項12に記載の方法。
【請求項19】
生成するステップが、内側フレームに結合されたたわみに前記基板を結合するステップをさらに含み、前記たわみが、前記第1の角度的な動きには無関係に、前記第2の角度的な動きを与えるための前記基板の傾斜を容易にしている請求項12に記載の方法。
【請求項20】
与えるステップが、前記基板を内側フレームとたわみに結合するステップをさらに含み、前記内側フレームが前記たわみと前記基板の両方に傾斜動きを生成させるように結合され、それにより前記第1の角度的な動きが付与され、また、生成するステップが、前記たわみを使用して前記基板に傾斜動きを与える前記ステップをさらに含み、それにより前記第2の角度的な動きが生成される請求項12に記載の方法。
【請求項21】
ボディの動きを制御するシステムであって、
前記ボディに結合された、間隔を隔てた2つの軸に対する角度的な動きを付与し、それにより前記間隔を隔てた2つの軸のうちの一方に平行に延びている並進平面内における前記ボディの並進動きを生成させるための駆動システムを備えたシステム。
【請求項22】
前記間隔を隔てた2つの軸が互いに平行に延びている請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記間隔を隔てた2つの軸が異なる平面に位置している請求項21に記載のシステム。
【請求項24】
前記間隔を隔てた2つの軸が互いに横方向に延びている請求項21に記載のシステム。
【請求項25】
前記駆動システムが内側フレームと外側フレームをさらに備え、横方向に延び、そのうちの1つに前記間隔を隔てた2つの軸のうちの一方が含まれている複数の傾斜軸の周りに傾斜させるために前記内側フレームが前記外側フレームに結合された請求項21に記載のシステム。
【請求項26】
前記駆動システムが内側フレームと外側フレームをさらに備え、前記内側フレームの周囲の近傍に位置している複数の並進軸に沿った並進動きを変化させ、かつ、前記間隔を隔てた2つの軸のうちの一方の周りの前記角度的な動きを与えるために前記内側フレームが前記外側フレームに結合された請求項21に記載のシステム。
【請求項27】
前記駆動システムが、通路を有する内側フレーム、開口を有する外側フレーム、前記内側フレームと前記外側フレームの間に結合された複数のアクチュエータをさらに備え、前記開口が前記通路と重畳し、前記複数のアクチュエータが前記通路の外側に配置された請求項21に記載のシステム。
【請求項28】
前記駆動システムが内側フレーム、外側フレーム、たわみをさらに備え、前記内側フレームが前記外側フレームと前記たわみの間に結合され、前記たわみが、前記間隔を隔てた2つの軸のうちの一方の周りの前記角度的な動きを提供する請求項21に記載のシステム。
【請求項29】
前記駆動システムが内側フレーム、外側フレームとたわみをさらに備え、前記内側フレームが前記外側フレームと前記たわみの間に結合され、前記たわみが、前記間隔を隔てた2つの平行軸のうちのもう一方の角度的な動きには無関係に、前記間隔を隔てた2つの軸のうちの一方の周りの前記角度的な動きを提供する請求項21に記載のシステム。
【請求項30】
前記駆動システムが内側フレーム、外側フレームとたわみをさらに備え、前記内側フレームが前記外側フレームと前記たわみの間に結合され、前記内側フレームの周囲の近傍に位置している複数の並進軸に沿った並進動きを変化させ、かつ、前記間隔を隔てた2つの軸のうちの一方の周りの前記角度的な動きを与えるために前記内側フレームが前記外側フレームに結合され、前記たわみが、前記間隔を隔てた2つの軸のうちのもう一方の軸の周りの前記角度的な動きを提供し、前記もう一方の軸の周りの前記角度的な動きが、前記間隔を隔てた2つの軸のうちの前記一方の角度的な動きには無関係である請求項21に記載のシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公表番号】特表2008−501245(P2008−501245A)
【公表日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−515426(P2007−515426)
【出願日】平成17年5月27日(2005.5.27)
【国際出願番号】PCT/US2005/018862
【国際公開番号】WO2005/119395
【国際公開日】平成17年12月15日(2005.12.15)
【出願人】(503193362)モレキュラー・インプリンツ・インコーポレーテッド (94)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年5月27日(2005.5.27)
【国際出願番号】PCT/US2005/018862
【国際公開番号】WO2005/119395
【国際公開日】平成17年12月15日(2005.12.15)
【出願人】(503193362)モレキュラー・インプリンツ・インコーポレーテッド (94)
【Fターム(参考)】
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