説明

ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及びナビゲーションプログラム

【課題】一層の省燃費走行に向けてユーザのモチベーションを高めるような案内を行うことができ、現在のユーザにとって有用な情報を案内することができる、ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及びナビゲーションプログラムを提供すること。
【解決手段】ナビゲーション装置60は、車両の走行における燃費を特定する燃費特定部61aと、車両の走行の出発地及び目的地を特定する地点情報と、出発地から目的地までの過去の走行における燃費を特定する燃費情報とを、相互に関連付けて格納する燃費DB62bと、車両の今回の走行の出発地及び目的地に対応する地点情報に関連付けられている燃費情報のうち、前回の走行における燃費を特定する前回燃費情報を燃費DB62bから取得し、当該取得した前回燃費情報に基づく前回の走行における燃費と燃費特定部61aにより特定された今回の走行における燃費との表示制御を行う表示制御部61bとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及びナビゲーションプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の走行経路を案内するナビゲーション装置が用いられている。近年では、燃料費節約や環境保全の観点から省燃費走行への要求が高まっており、車両の走行における燃費低減を目的とした案内を行うナビゲーション装置も提案されている。
【0003】
例えば、指定された出発点から到着点までの各ルートの走行について見込まれる燃料使用量に関する情報を提示するカーナビゲーション装置が提案されている。このカーナビゲーション装置は、車両の走行毎に走行ルートと燃料使用量実績を含む走行データを生成して蓄積する。そして、ユーザにより走行ルートの発着点が指定された場合、その指定された発着点と略一致する発着点の走行ルートを選出し、上記の走行データの各々を用いて、選出された走行ルートごとの燃料使用量実績に基づいた情報を表示する。さらに、選出された走行ルートのうちの何れかの指定を受付け、指定のなされた走行ルートを案内する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−78563号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の如き従来の装置は、燃料使用量実績に基づいた情報を表示した後、最終的にユーザにより指定のなされた走行ルートを単に案内するものに過ぎなかった。すなわち、上述の如き従来の装置は、表示された燃料使用量に基づいてユーザが走行ルートを選択できるようにするものに過ぎず、選択した走行ルートを運転中のユーザに対して一層の省燃費走行に向けたモチベーションを高めるような案内を行うものではなかった。従って、例えば走行中に今回の走行における燃費と過去の走行における燃費とをユーザが比較することができなかった。また、上述の如き従来の装置では、車両が走行する度に順次走行データを蓄積し、蓄積された全ての走行データを用いて燃料消費量実績に基づく情報を表示していたため、例えばユーザの運転技術が未熟で燃費の悪い運転を行っていた過去の走行データも反映された情報が表示されてしまう等、必ずしも現在のユーザにとって有用な情報が表示されない可能性もあった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、一層の省燃費走行に向けてユーザのモチベーションを高めるような案内を行うことができ、現在のユーザにとって有用な情報を案内することができる、ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及びナビゲーションプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載のナビゲーション装置は、車両の走行における燃費を特定する燃費特定手段と、前記車両の走行の出発地及び目的地を特定する地点情報と、前記出発地から前記目的地までの過去の走行における燃費を特定する燃費情報とを、相互に関連付けて格納する燃費情報格納手段と、前記車両の今回の走行の出発地及び目的地に対応する地点情報に関連付けられている前記燃費情報のうち、前回の走行における燃費を特定する前回燃費情報を前記燃費情報格納手段から取得し、当該取得した前回燃費情報に基づく前回の走行における燃費と前記燃費特定手段により特定された今回の走行における燃費との表示制御を行う表示制御手段と、を備える。
【0008】
また、請求項2に記載のナビゲーション装置は、請求項1に記載のナビゲーション装置において、前記表示制御手段は、前記車両の今回の走行の出発地及び目的地に対応する地点情報に関連付けられている前記燃費情報のうち、最も良好な燃費を特定する最高燃費情報を前記燃費情報格納手段から取得し、当該取得した最高燃費情報に基づき前記最も良好な燃費の表示制御を行う。
【0009】
また、請求項3に記載のナビゲーション装置は、請求項2に記載のナビゲーション装置において、前記表示制御手段は、前記車両が前記目的地に到着した後、前記取得した前回燃費情報に基づく前回の走行における燃費、及び前記取得した最高燃費情報に基づく前記最も良好な燃費と、前記燃費特定手段により特定された今回の走行における燃費との比較に基づき、今回の走行における燃費の評価結果の表示制御を行う。
【0010】
また、請求項4に記載のナビゲーション装置は、請求項1から3のいずれか一項に記載のナビゲーション装置において、前記表示制御手段は、前記車両の今回の走行の出発地及び目的地に対応する地点情報に関連付けられている前記燃費情報のうち、過去の走行における平均燃費を特定する平均燃費情報を前記燃費情報格納手段から取得し、当該取得した平均燃費情報に基づき前記平均燃費の表示制御を行う。
【0011】
また、請求項5に記載のナビゲーション装置は、請求項4に記載のナビゲーション装置において、前記表示制御手段は、前記車両が前記目的地に到着した後、前記取得した前回燃費情報に基づく前回の走行における燃費、及び前記取得した平均燃費情報に基づく前記平均燃費と、前記燃費特定手段により特定された今回の走行における燃費との比較に基づき、今回の走行における燃費の評価結果の表示制御を行う。
【0012】
また、請求項6に記載のナビゲーション装置は、請求項1から5のいずれか一項に記載のナビゲーション装置において、前記燃費情報格納手段は、前記出発地から前記目的地までの走行経路の属性を特定する走行経路情報を更に格納し、前記表示制御手段は、前記車両の今回の走行経路の属性に対応する走行経路情報に関連付けられている前記前回燃費情報を前記燃費情報格納手段から取得し、当該取得した前回燃費情報に基づく前回の走行における燃費と前記燃費特定手段により特定された今回の走行における燃費との表示制御を行う。
【0013】
また、請求項7に記載のナビゲーション方法は、車両の走行における燃費を特定する燃費特定ステップと、前記車両の走行の出発地及び目的地を特定する地点情報と、前記出発地から前記目的地までの過去の走行における燃費を特定する燃費情報とを、相互に関連付けて記憶手段に格納する燃費情報格納ステップと、前記車両の今回の走行の出発地及び目的地に対応する地点情報に関連付けられている前記燃費情報のうち、前回の走行における燃費を特定する前回燃費情報を前記記憶手段から取得し、当該取得した前回燃費情報に基づく前回の走行における燃費と前記燃費特定ステップで特定された今回の走行における燃費との表示制御を行う表示制御ステップと、を含む。
【0014】
また、請求項8に記載のナビゲーションプログラムは、請求項7に記載の方法をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載のナビゲーション装置、請求項7に記載のナビゲーション方法、及び請求項8に記載のナビゲーションプログラムによれば、前回燃費情報に基づく前回の走行における燃費と燃費特定手段により特定された今回の走行における燃費との表示制御を行うので、例えば、走行中に今回の走行における燃費と前回の走行における燃費とをユーザが比較可能な案内を行うことができる。このように、例えば今回の走行条件とは異なる好条件が重なったことで達成された過去の最高燃費ではなく、今回の走行と走行条件が近似している前回の走行における燃費を今回の走行における燃費と共に表示することにより、今回の走行において達成可能な目標をユーザに提示することができ、省燃費走行に向けたユーザのモチベーションを一層高めるような案内を行うことができる。また、季節、時間帯、天候等の走行条件毎に燃費情報を管理しなくても、前回の走行における燃費を表示することで今回の走行に近い走行条件における燃費をユーザに提示することができるので、燃費情報の管理に必要な記憶容量を増大させずに、省燃費走行に向けたユーザのモチベーションを一層高めるような案内を行うことができる。さらに、今回の走行と条件が類似している可能性の高い前回の走行における燃費を今回の走行における燃費と共に表示するので、現在のユーザにとって特に有用な情報を案内することができる。
【0016】
また、請求項2に記載のナビゲーション装置によれば、車両の今回の走行の出発地及び目的地に対応する地点情報に関連付けられている最高燃費情報に基づき最も良好な燃費の表示制御を行うので、例えば、走行中に今回の走行における燃費と過去の最も良好な燃費とをユーザが比較可能な案内を行うことができる。これにより、今回の走行では燃費の最高記録を更新しようとする等、一層の省燃費走行に向けてユーザのモチベーションを高めるような案内を行うことができる。
【0017】
また、請求項3に記載のナビゲーション装置によれば、車両が目的地に到着した後、前回燃費情報に基づく前回の走行における燃費、及び最高燃費情報に基づく最も良好な燃費と、燃費特定手段により特定された今回の走行における燃費との比較に基づき、今回の走行における燃費の評価結果の表示制御を行うので、例えば今回の走行における燃費が過去の最も良好な燃費を上回った場合にはユーザの運転を高く評価する等、今後の一層の省燃費走行に向けてユーザのモチベーションを高めるような案内を行うことができる。
【0018】
また、請求項4に記載のナビゲーション装置によれば、車両の今回の走行の出発地及び目的地に対応する地点情報に関連付けられている平均燃費情報に基づき平均燃費の表示制御を行うので、例えば、走行中に今回の走行における燃費と過去の平均燃費とをユーザが比較可能な案内を行うことができる。これにより、今回の走行では少なくとも過去の平均燃費を下回らないようにする等、一層の省燃費走行に向けてユーザのモチベーションを高めるような案内を行うことができる。
【0019】
また、請求項5に記載のナビゲーション装置によれば、車両が目的地に到着した後、前回燃費情報に基づく前回の走行における燃費、及び平均燃費情報に基づく平均燃費と、燃費特定手段により特定された今回の走行における燃費との比較に基づき、今回の走行における燃費の評価結果の表示制御を行うので、例えば今回の走行における燃費が過去の平均燃費を下回った場合にはユーザの運転を低く評価する等、今後の一層の省燃費走行に向けてユーザのモチベーションを高めるような案内を行うことができる。
【0020】
また、請求項6に記載のナビゲーション装置によれば、車両の今回の走行経路の属性に対応する走行経路情報に関連付けられている前回燃費情報を燃費情報格納手段から取得し、当該取得した前回燃費情報に基づく前回の走行における燃費と燃費特定手段により特定された今回の走行における燃費との表示制御を行うので、車両の今回の走行における燃費との比較対象として適切な燃費情報を燃費情報格納手段から取得して表示制御を行うことができ、ユーザにとって有用な情報を案内することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】実施の形態1に係るナビゲーションシステムを例示するブロック図である。
【図2】燃費DBに格納されている情報を例示した表である。
【図3】ナビゲーション処理のフローチャートである。
【図4】仮登録処理のフローチャートである。
【図5】表示制御処理のフローチャートである。
【図6】図5に続く表示制御処理のフローチャートである。
【図7】前回の走行における燃費、最も良好な燃費、及び今回の走行における燃費が表示されたディスプレイを例示した図である。
【図8】燃費をディスプレイに表示させるか否かを設定するための設定画面を例示した図である。
【図9】燃費をディスプレイに表示させない旨の設定を受け付ける設定画面を例示した図である。
【図10】今回の走行における燃費の評価結果が表示されたディスプレイを例示した図である。
【図11】本登録処理のフローチャートである。
【図12】燃費DBに仮登録された燃費情報を本登録する際にディスプレイに表示される画面を例示した図である。
【図13】燃費DBに仮登録された燃費情報を本登録する際にディスプレイに表示される画面を例示した図である。
【図14】燃費DBに本登録された情報を編集する際にディスプレイに表示される画面を例示した図である。
【図15】燃費DBに本登録された情報を編集する際にディスプレイに表示される画面を例示した図である。
【図16】燃費DBに本登録された情報を消去する際にディスプレイに表示される画面を例示した図である。
【図17】実施の形態2に係るナビゲーション処理のフローチャートである。
【図18】実施の形態の変形例に係る燃費DBに格納されている情報を例示した表である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明に係るナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及びナビゲーションプログラムの各実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。ただし、これらの各実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0023】
〔実施の形態1〕
まず、実施の形態1に係るナビゲーション装置について説明する。この実施の形態1は、出発地から目的地までの前回の走行における燃費と今回の走行における燃費との表示制御を行う形態である。
【0024】
(構成)
最初に、実施の形態1に係るナビゲーション装置の構成について説明する。図1は、本実施の形態1に係るナビゲーションシステムを例示するブロック図である。ナビゲーションシステム1は車両に搭載されており、図1に示すように、ECU(Electronic Control Unit)10、現在位置検出処理部20、操作部30、ディスプレイ40、スピーカ50、及びナビゲーション装置60を備えている。
【0025】
(構成−ECU)
ECU10は、車両の各部の状態を各種センサを介して監視し、車両のエンジンやモータジェネレータ等の動力系、トランスミッション、駆動系、制動系等(いずれも図示省略)の車両の各部を制御する。例えば、車軸の回転数に比例する車速パルス信号を車速センサから取得してトランスミッションを制御したり、O2センサから取得した排気ガス中の酸素濃度等に基づいて燃料噴射装置(図示省略)を制御する。このECU10から、車速パルス信号や燃料噴射量等の各種情報がナビゲーション装置60に入力される。
【0026】
(構成−現在位置検出処理部)
現在位置検出処理部20は、ナビゲーションシステム1が搭載された車両の現在位置を検出する現在位置検出手段である。具体的には、現在位置検出処理部20は、GPS、地磁気センサ、距離センサ、又はジャイロセンサ(いずれも図示省略)の少なくとも一つを有し、現在の車両の位置(座標)及び方位等を公知の方法にて検出する。
【0027】
(構成−操作部)
操作部30は、ユーザによる操作入力を受け付ける操作手段である。この操作部30の具体的な構成は任意であり、例えば、ディスプレイ40の前面に設けたタッチパネル、押しボタン、リモートコントローラの如き遠隔操作手段、あるいは、音声入力を受け付けるマイクの如き音声認識手段を用いて操作部30を構成することができる。
【0028】
(構成−ディスプレイ)
ディスプレイ40は、ナビゲーション装置60の制御に基づいて各種情報の表示出力を行う出力手段である。なお、このディスプレイ40の具体的な構成は任意であり、公知の液晶ディスプレイや有機ELディスプレイの如きフラットパネルディスプレイを使用することができる。
【0029】
(構成−スピーカ)
スピーカ50は、ナビゲーション装置60の制御に基づいて各種の音声を出力する出力手段である。スピーカ50より出力される音声の具体的な態様は任意であり、必要に応じて生成された合成音声や、予め録音された音声を出力することができる。
【0030】
(構成−ナビゲーション装置)
ナビゲーション装置60は、制御部61、及びデータ記録部62を備えている。
【0031】
(構成−ナビゲーション装置−制御部)
制御部61は、ナビゲーション装置60を制御する制御手段であり、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである。特に、本実施の形態1に係るナビゲーションプログラムは、任意の記録媒体又はネットワークを介してナビゲーション装置60にインストールされることで、制御部61の各部を実質的に構成する。
【0032】
この制御部61は、機能概念的に、燃費特定部61a、及び表示制御部61bを備えている。燃費特定部61aは、車両の走行における燃費を特定する燃費特定手段である。表示制御部61bは、ディスプレイ40の表示制御を行う表示制御手段である。これらの制御部61の各部によって実行される処理の詳細については後述する。
【0033】
(構成−ナビゲーション装置−データ記録部)
データ記録部62は、ナビゲーション装置60の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する記録手段であり、例えば、外部記憶装置としてのハードディスク(図示省略)を用いて構成されている。ただし、ハードディスクに代えてあるいはハードディスクと共に、磁気ディスクの如き磁気的記録媒体、又はDVDやブルーレイディスクの如き光学的記録媒体を含む、その他の任意の記録媒体を用いることができる。
【0034】
このデータ記録部62は、地図情報データベース62a(以下、データベースをDBと略記する)、及び燃費DB62bを備えている。
【0035】
地図情報DB62aは、地図情報を格納する地図情報格納手段である。「地図情報」は、例えばリンクデータ(リンク番号、接続ノード番号、道路座標、道路種別、車線数、走行規制等)、ノードデータ(ノード番号、座標)、地物データ(信号機、道路標識、ガードレール、建物等)、施設データ(各施設の位置、各施設の種別等)、地形データ、地図をディスプレイ40に表示するための地図表示データ等を含んで構成されている。
【0036】
燃費DB62bは、過去の走行における燃費を特定する燃費情報を格納する燃費情報格納手段である。図2は、燃費DB62bに格納されている情報を例示した表である。図2に示すように、燃費DB62bには、項目「ルート名称」「出発地」「目的地」「前回」「最高」「平均燃費」「最終更新日」及び「更新回数」に対応する情報が相互に関連付けて格納されている。項目「ルート名称」に対応して格納される情報は、出発地から目的地までの走行ルートの名称を特定する情報である(図2では「自宅−会社」等)。項目「出発地」に対応して格納される情報は、走行ルートの出発地を特定する地点情報であり、小項目「名称」に対応して出発地の名称を特定する情報(図2では「愛知県岡崎市十王町付近」等)が格納されていると共に、小項目「座標」に対応して出発地の位置を特定する座標(図2では「N34.57.22, E137.10.16」等)が格納されている。項目「目的地」に対応して格納される情報は、走行ルートの目的地を特定する地点情報であり、小項目「名称」に対応して目的地の名称を特定する情報(図2では「岡崎駅」等)が格納されていると共に、小項目「座標」に対応して目的地の位置を特定する座標(図2では「N34.55.31, E133.9.26」等)が格納されている。項目「前回」に対応して格納される情報は、出発地から目的地までの前回の走行に関する情報であり、小項目「燃費」に対応して前回の走行における燃費を特定する燃費情報(図2では「15.5km/L」等)が格納され、小項目「走行時間」に対応して前回の走行における走行時間を特定する情報(図2では「10分」等)が格納され、小項目「走行距離」に対応して前回の走行における走行距離(図2では「16.2km」等)を特定する情報が格納されている。項目「最高」に対応して格納される情報は、出発地から目的地までの過去の走行の中で最も燃費が良好だった走行に関する情報であり、小項目「燃費」に対応して当該走行における燃費を特定する燃費情報(図2では「19.5km/L」等)が格納され、小項目「走行時間」に対応して当該走行における走行時間を特定する情報(図2では「9分」等)が格納され、小項目「走行距離」に対応して当該走行における走行距離(図2では「16.2km」等)を特定する情報が格納されている。項目「平均燃費」に対応して格納される情報は、過去の走行における平均燃費を特定する燃費情報である(図2では「10.0km/L」等)。項目「最終更新日」に対応して格納される情報は、出発地と目的地との各組に関連付けられている各情報が最後に更新された日を特定する情報である(図2では「2010/6/22」等)。項目「更新回数」に対応して格納される情報は、出発地と目的地との各組に関連付けられている各情報が更新された回数を特定する情報である(図2では「12」等)。なお、燃費DB62bの各項目に対応して相互に関連付けて格納されている各情報のうち、項目「ルート名称」に対応する情報が「仮登録」である各情報(図2では最下段の情報)は燃費DB62bに「仮登録」されているものとし、その他の情報(図2では最下段以外の情報)は燃費DB62bに「本登録」されているものとして説明する。また、これらの各情報が燃費DB62bに格納されるタイミング、あるいは更新されるタイミングについては、ナビゲーションシステム1によって実行される処理の詳細と共に後述する。
【0037】
(処理−ナビゲーション処理)
次に、このように構成されたナビゲーションシステム1によって実行されるナビゲーション処理について説明する。図3はナビゲーション処理のフローチャートである(以下の各処理の説明ではステップを「S」と略記する)。このナビゲーション処理は、例えば、ナビゲーションシステム1に電源が投入され、操作部30を介した操作入力に基づきルート案内の目的地設定画面がディスプレイ40に表示された場合に実行される。
【0038】
ナビゲーション処理が開始されると、表示制御部61bは、操作部30を介した操作入力により車両の走行の目的地が設定されるまで待機する(SA1、No)。ここで、「目的地の設定」とは、操作部30を介した操作入力により最終目的地が設定される場合の他、既に設定されている複数の目的地が操作部30を介した操作入力により並べ替えられ、異なる目的地が最終目的地として設定される場合、あるいは、既に設定されている最終目的地が消去され、他の目的地が最終目的地として設定される場合等も含む。
【0039】
操作部30を介した操作入力により車両の走行の目的地が設定された場合(SA1、Yes)、表示制御部61bは、車両の今回の走行の出発地及び目的地を特定する地点情報として、今回の出発地及び目的地の座標を取得する(SA2)。例えば表示制御部61bは、出発地の座標として、車両の現在位置の座標を現在位置検出処理部20から取得する。また、目的地の座標としては、例えばディスプレイ40に表示された地図において操作部30を介して設定された目的地に対応する座標を地図情報DB62aから取得する。なお、最終的な目的地の他に中間目的地(経由地)が設定された場合には、表示制御部61bは、最終的な目的地に対応する座標を地図情報DB62aから取得する。
【0040】
次に表示制御部61bは、今回の出発地及び目的地と同一の出発地及び目的地が燃費DB62bに登録済みか否かを判定する(SA3)。具体的には、表示制御部61bは、SA2で取得した今回の出発地の座標から所定距離(例えば300m)以内の範囲の座標が燃費DB62bの項目「出発地」の小項目「座標」に対応して格納されており、且つ、SA2で取得した今回の目的地の座標から所定距離(例えば300m)以内の範囲の座標が燃費DB62bの項目「目的地」の小項目「座標」に対応して格納されている場合に、今回の出発地及び目的地と同一の出発地及び目的地が燃費DB62bに登録済みであると判定する。
【0041】
その結果、今回の出発地及び目的地と同一の出発地及び目的地が燃費DB62bに登録済みではないと表示制御部61bが判定した場合(SA3、No)、表示制御部61bは仮登録処理を実行し(SA4)、その後、ナビゲーション処理を終了する。一方、今回の出発地及び目的地と同一の出発地及び目的地が燃費DB62bに登録済みであると表示制御部61bが判定した場合(SA3、Yes)、表示制御部61bは表示制御処理を実行し(SA5)、その後、ナビゲーション処理を終了する。以下、仮登録処理及び表示制御処理について説明する。
【0042】
(処理−仮登録処理)
仮登録処理は、燃費情報を燃費DB62bに仮登録するための処理である。図4は、仮登録処理のフローチャートである。仮登録処理が開始されると、燃費特定部61aは車両の走行における燃費の計算を開始する(SB1)。具体的には、燃費特定部61aは、出発地を出発してから計算時点までの車両の走行距離及び燃料消費量を算出し、当該算出した走行距離を燃料消費量で除することにより、出発地を出発してから計算時点までの燃費を算出する。なお、燃費特定部61aは、例えば図3のSA1で目的地が設定された後にECU10を介して入力された車速パルス数と、車速パルス1回当たりの車両の走行距離とを乗じた値を、出発地からの車両の走行距離として算出する。また、燃費特定部61aは、例えば図3のSA1で目的地が設定された後にECU10を介して入力された燃料噴射量の累積値を、出発地からの燃料消費量として算出する。あるいは、操作部30を介してルート案内を開始すべき旨の操作入力が行われた後にECU10を介して入力された車速パルス数や燃料噴射量に基づいて算出した走行距離及び燃料消費量を、出発地からの車両の走行距離及び燃料消費量としてもよい。燃費特定部61aは、SB1で燃費の計算を開始した後、所定周期(例えば10秒)でこの燃費の計算を繰り返し、計算結果をRAMにバックアップする。
【0043】
続いて表示制御部61bは、出発地から目的地までのルート案内を開始する(SB2)。なお、出発地から目的地までのルート探索や、当該探索結果に基づくルート案内の具体的な内容については、公知のルート探索方法やルート案内方法を用いることができるため、詳細な説明を省略する。
【0044】
次に、燃費特定部61aは、仮登録処理をキャンセルするためのキャンセル条件が成立したか否かを判定する(SB3)。このキャンセル条件には、例えば、操作部30を介した操作入力により目的地が並べ替えられ、最終目的地が変更された場合、操作部30を介してルート案内を中止する旨の操作入力が行われた場合、操作部30を介した操作入力により最終目的地が消去された場合、ECU10からの車速パルス信号や燃料噴射量等の情報の入力が途絶した場合、ナビゲーションシステム1の電源がOFFされた場合等が含まれる。
【0045】
その結果、キャンセル条件が成立した場合(SB3、Yes)、燃費特定部61aは、RAMにバックアップされている燃費の計算結果を破棄し(SB4)、仮登録処理を終了してメインルーチンに戻る。
【0046】
一方、キャンセル条件が成立していない場合(SB3、No)、燃費特定部61aは、図3のSA1で設定された目的地に車両が到着したか否かを判定する(SB5)。燃費特定部61aは、例えば、現在位置検出処理部20を介して特定した車両の現在位置から目的地までの間に分岐が無く、現在位置から目的地までの距離が所定距離(例えば300m)以下となり、且つ、車速パルス信号から算出した車速が所定車速(例えば5km/h)以下となった場合に、目的地に車両が到着したと判定する。あるいは、現在位置から目的地までの距離が所定距離以下となった場合には、車速に関わらず目的地に車両が到着したと判定してもよい。
【0047】
その結果、目的地に車両が到着していない場合(SB5、No)、燃費特定部61aはSB3に戻り、仮登録処理をキャンセルするためのキャンセル条件が成立したか否かを再度判定する(SB3)。
【0048】
一方、目的地に車両が到着した場合(SB5、Yes)、燃費特定部61aは車両の走行における燃費の計算を終了し(SB6)、最後にRAMにバックアップした計算結果を車両の今回の出発地から目的地までの走行における燃費として特定する(SB7)。また、燃費特定部61aは、最後の燃費の計算に用いた走行距離を、車両が出発地を出発してから目的地に到着するまでの走行距離として特定すると共に、図3のSA1で目的地が設定されてから図4のSB5で目的地に車両が到着したと判定するまでの走行時間をタイマ(図示省略)等を用いて特定する。
【0049】
続いて燃費特定部61aは、SB7で特定した燃費、今回の出発地及び目的地、走行距離、及び走行時間等、今回の走行に関する各種情報を燃費DB62bに仮登録する(SB8)。具体的には、燃費特定部61aは、図2の燃費DB62bの項目「ルート名称」に対応して予め格納されている「仮登録」に関連付けて、項目「出発地」「目的地」「前回」及び「最終更新日」に対応する情報を格納する。すなわち、項目「出発地」に対応して今回の出発地を特定する地点情報(図2では名称が「岡崎市羽根町字貴登野付近」、座標が「N34.55.48, E137.9.36」)を格納し、項目「目的地」に対応して図3のSA1で設定された目的地を特定する地点情報(図2では名称が「名古屋駅」、座標が「N35.10.15, E136.52.50」)を格納する。また、SB7で特定した燃費を、項目「前回」の小項目「燃費」に対応して格納する(図2では「17.5km/L」)。また、SB7で特定した走行時間を、項目「前回」の小項目「走行時間」に対応して格納する(図2では「62分」)。また、SB7で特定した走行距離を、項目「前回」の小項目「走行距離」に対応して格納する(図2では「45.6km」)。さらに、項目「最終更新日」に対応して、現在の日付(図2では「2010/6/23」)を格納する。なお、燃費DB62bの項目「ルート名称」に対応して予め格納されている「仮登録」に関連付けて、項目「出発地」「目的地」「前回」及び「最終更新日」に対応する各情報が既に格納されている場合には、各情報を上書きする。このように、仮登録する情報を最新の走行における情報のみに制限することで、現在のユーザにとって有用な情報を保持しつつ、データ記録部62に必要な記憶容量の増加を抑制することができる。
【0050】
図4に戻り、SB8で燃費DB62bへの仮登録を行った後、燃費特定部61aは仮登録処理を終了してメインルーチンに戻る。
【0051】
(処理−表示制御処理)
表示制御処理は、燃費の表示制御を行うための処理である。図5及び図6は、表示制御処理のフローチャートである。表示制御処理が開始されると、表示制御部61bは、今回の走行の出発地及び目的地に対応する地点情報に関連付けられている燃費情報のうち、前回の走行における燃費を特定する前回燃費情報、最も良好な燃費を特定する最高燃費情報、及び過去の走行における平均燃費を特定する平均燃費情報を燃費DB62bから取得する(SC1)。併せて表示制御部61bは、今回の走行の出発地から目的地までの走行ルートの名称を取得する。すなわち表示制御部61bは、項目「ルート名称」「前回」「最高」及び「平均燃費」に対応して格納されている燃費情報を燃費DB62bから取得する。例えば図2の燃費DB62bにおいてルート名称「自宅−会社」の出発地及び目的地の座標が図3のSA3の判定において今回の出発地及び目的地と同一とされた場合、表示制御部61bは、ルート名称として「自宅−会社」、前回燃費情報として「15.5km/L」、最高燃費情報として「19.5km/L」、平均燃費情報として「10.0km/L」を取得する。
【0052】
なお、今回の出発地及び目的地と同一とされた出発地及び目的地の座標が燃費DB62bに複数組格納されている場合には、今回の出発地の座標と燃費DB62bに格納されている出発地の座標との距離、及び今回の目的地の座標と燃費DB62bに格納されている目的地の座標との距離の最大値が最も小さい組の座標に関連付けて項目「前回」「最高」及び「平均燃費」に対応して格納されている燃費情報を、燃費DB62bから取得する。さらに、今回の出発地の座標と燃費DB62bに格納されている出発地の座標との距離、及び今回の目的地の座標と燃費DB62bに格納されている目的地の座標との距離の最大値が等しい組が複数ある場合には、その中で今回の目的地の座標と燃費DB62bに格納されている目的地の座標との距離が最も小さい組の座標に関連付けて項目「前回」「最高」及び「平均燃費」に対応して格納されている燃費情報を、燃費DB62bから取得する。さらに、今回の目的地の座標と燃費DB62bに格納されている目的地の座標との距離が等しい組が複数ある場合には、その中で燃費DB62bの項目「更新回数」に対応して格納されている数が最も大きい組、項目「最終更新日」に対応して格納されている日付が最も新しい組、燃費DB62bのリストの上位(図2では上段側)の組の順に選択し、当該選択した組の座標に関連付けて項目「前回」「最高」及び「平均燃費」に対応して格納されている燃費情報を、燃費DB62bから取得する。
【0053】
図5に戻り、燃費特定部61aは車両の走行における燃費の計算を開始する(SC2)。この燃費の計算の具体的な内容については、図4のSB1と同様であるので詳細な説明を省略する。
【0054】
続いて表示制御部61bは、出発地から目的地までのルート案内を開始する(SC3)。
【0055】
次に表示制御部61bは、燃費をディスプレイ40に表示させる旨の燃費表示フラグがONか否かを判定する(SC4)。なお、この燃費表示フラグは例えばRAMに記憶されており、操作部30を介した操作入力に基づきON/OFFの切り替えが行われる。
【0056】
その結果、燃費表示フラグがONである場合(SC4、Yes)、表示制御部61bはSC1で取得した前回燃費情報に基づく前回の走行における燃費、及びSC1で取得した最高燃費情報に基づく最も良好な燃費と、燃費特定部61aにより特定された今回の走行における燃費とのディスプレイ40での表示を開始する(SC5)。図7は前回の走行における燃費、最も良好な燃費、及び今回の走行における燃費が表示されたディスプレイ40を例示した図であり、図7(a)はSC2で燃費の計算を開始してから最初に燃費が算出されるまでのディスプレイ40を例示した図、図7(b)は最初に燃費が算出された後のディスプレイ40を例示した図である。図7に示すように、表示制御部61bは、例えばディスプレイ40の表示画面を2分割し、一方(図7では左側)に地図表示、他方(図7では右側)に燃費表示を行う。このうち燃費表示画面には、SC1で表示制御部61bが取得した走行ルートの名称(図7では「自宅−会社」)、前回燃費情報(図7では「前回平均燃費 15.5km/L」)、最高燃費情報(図7では「最高平均燃費 19.5km/L」)が表示されると共に、SC2以降に燃費特定部61aにより算出されRAMにバックアップされた燃費の計算結果が今回の走行における燃費として表示される(図7(b)では「今回平均燃費 17.5km/L」)。なお、SC2で燃費の計算を開始してから最初に燃費が算出されるまでの間は、燃費特定部61aによる燃費の計算結果がRAMに記憶されていないため、ディスプレイ40上では今回の走行における燃費が表示されない(図7(a)では「今回平均燃費 −−km/L」)。また、燃費特定部61aがSC2で燃費の計算を開始した後、所定周期(例えば10秒)で燃費の計算を繰り返し、計算結果をRAMにバックアップする毎に、表示制御部61bは新たにRAMにバックアップされた燃費の計算結果を今回の走行における燃費としてディスプレイ40の表示を更新する。
【0057】
図5に戻り、SC4で燃費表示フラグがOFFであった場合(SC4、No)、又はSC5の処理の後、表示制御部61bは表示制御処理をキャンセルするためのキャンセル条件が成立したか否かを判定する(SC6)。このキャンセル条件には、例えば、操作部30を介した操作入力により新たな最終目的地が設定された場合、操作部30を介した操作入力により目的地が並べ替えられ、最終目的地が変更された場合、操作部30を介してルート案内を中止する旨の操作入力が行われた場合、操作部30を介した操作入力により最終目的地が消去された場合、操作部30を介して燃費をディスプレイ40に表示させない旨の操作入力が行われた場合、ECU10からの車速パルス信号や燃料噴射量等の情報の入力が途絶した場合、ナビゲーションシステム1の電源がOFFされた場合等が含まれる。
【0058】
図8は、燃費をディスプレイ40に表示させるか否かを設定するための設定画面を例示した図である。例えば図8の設定画面において、操作部30を介して「燃費表示」に対応する設定ボタン「しない」が選択された場合、表示制御部61bは操作部30を介して燃費をディスプレイ40に表示させない旨の操作入力が行われたものとし、表示制御処理をキャンセルするためのキャンセル条件が成立したと判定する。
【0059】
また図9は、燃費をディスプレイ40に表示させない旨の設定を受け付ける設定画面を例示した図である。図7のようにディスプレイ40上で地図表示及び燃費表示が行われている場合において、操作部30を介して画面下部の設定ボタン「表示変更」が選択されると、図9(a)に示すように、表示制御部61bはディスプレイ40の表示変更に関する設定を行うための設定画面をディスプレイ40に表示させる。この図9(a)に示した設定画面において、地図表示に関する設定を行うための設定ボタン「地図表示」が操作部30を介して選択されると、図9(b)に示すように、表示制御部61bは地図表示の設定を行うための設定画面をディスプレイ40に表示させる。この図9(b)に示した設定画面において、燃費に関する情報をディスプレイ40に表示させない旨の設定を行うための設定ボタン「エコ解除」が操作部30を介して選択された場合、表示制御部61bは操作部30を介して燃費をディスプレイ40に表示させない旨の操作入力が行われたものとし、表示制御処理をキャンセルするためのキャンセル条件が成立したと判定する。
【0060】
図5に戻り、SC6において、表示制御処理をキャンセルするためのキャンセル条件が成立したと表示制御部61bが判定した場合(SC6、Yes)、燃費特定部61aは、RAMにバックアップされている燃費の計算結果を破棄する(SC7)。
【0061】
また、表示制御部61bはSC1で取得した前回燃費情報に基づく前回の走行における燃費、及びSC1で取得した最高燃費情報に基づく最も良好な燃費と、燃費特定部61aにより特定された今回の走行における燃費とをディスプレイ40に表示中か否かを判定する(SC8)。すなわち燃費表示部は、図7に示したような燃費表示画面をディスプレイ40に表示中か否かを判定する。
【0062】
その結果、前回の走行における燃費、最も良好な燃費、及び今回の走行における燃費をディスプレイ40に表示中の場合(燃費表示画面をディスプレイ40に表示中の場合)(SC8、Yes)、表示制御部61bは、燃費の表示を中止する(SC9)。例えば表示制御部61bは、図7に示したような燃費表示を非表示とし、ディスプレイ40の表示を地図表示のみの1画面表示とする。
【0063】
SC8において、前回の走行における燃費、最も良好な燃費、及び今回の走行における燃費をディスプレイ40に表示中ではないと表示制御部61bが判定した場合(燃費表示画面をディスプレイ40に表示中ではない場合)(SC8、No)、又はSC9の処理の後、表示制御部61bは表示制御処理を終了してメインルーチンに戻る。
【0064】
一方、SC6においてキャンセル条件が成立していない場合(SC6、No)、燃費特定部61aは、図3のSA1で設定された目的地に車両が到着したか否かを判定する(SC10)。なお、目的地に車両が到着したか否かの具体的な判定方法は図4のSB5と同様であるので、詳細な説明を省略する。
【0065】
その結果、目的地に車両が到着していない場合(SC10、No)、燃費特定部61aはSC6に戻り、表示制御処理をキャンセルするためのキャンセル条件が成立したか否かを再度判定する(SC6)。
【0066】
一方、目的地に車両が到着した場合(SC10、Yes)、燃費特定部61aは車両の走行における燃費の計算を終了し(SC11)、最後にRAMにバックアップした計算結果を車両の今回の出発地から目的地までの走行における燃費として特定する(SC12)。また、燃費特定部61aは、最後の燃費の計算に用いた走行距離を、車両が出発地を出発してから目的地に到着するまでの走行距離として特定すると共に、図3のSA1で目的地が設定されてから図5のSC10で目的地に車両が到着したと判定するまでの走行時間をタイマ(図示省略)等を用いて特定する。
【0067】
続いて表示制御部61bは、SC1で取得した前回燃費情報に基づく前回の走行における燃費、最高燃費情報に基づく最も良好な燃費、及び平均燃費情報に基づく平均燃費と、SC12で燃費特定部61aにより特定された今回の走行における燃費との比較に基づき、今回の走行における燃費の評価を行う(SC13)。例えば表示制御部61bは、今回の走行における燃費を4段階のレベルで評価するものとし、今回の走行における燃費が最も良好な燃費を上回っている場合に最も高い評価「レベル3」、今回の走行における燃費が最も良好な燃費以下であり、且つ前回の走行における燃費及び平均燃費を上回っている場合に2番目に高い評価「レベル2」、今回の走行における燃費が平均燃費以上ではあるものの前回の走行における燃費を上回っていない場合に3番目に高い評価「レベル1」と評価する。また、今回の走行における燃費が上記の何れのレベルにも該当しない場合には、表示制御部61bは最も低い評価「該当レベルなし」と評価する。
【0068】
続いて燃費特定部61aは、SC12で特定した燃費、今回の出発地及び目的地、走行距離、及び走行時間等、今回の走行に関する各種情報に基づき、燃費DB62bを更新する(SC14)。具体的には、燃費特定部61aは、図3のSA3の判定において今回の出発地及び目的地と同一とされた出発地及び目的地の座標に関連付けて項目「前回」「最高」「平均燃費」「最終更新日」及び「更新回数」に対応して格納されている情報を更新する。すなわち表示制御部61bは、SC12で特定した燃費を、項目「前回」の小項目「燃費」に対応して上書きする。また、SC12で特定した走行時間を、項目「前回」の小項目「走行時間」に対応して上書きする。また、SC12で特定した走行距離を、項目「前回」の小項目「走行距離」に対応して上書きする。また、SC13での評価結果が「レベル3」である場合には、SC12で特定した燃費を項目「最高」の小項目「燃費」に、SC12で特定した走行時間を項目「最高」の小項目「走行時間」に、SC12で特定した走行距離を項目「前回」の小項目「走行距離」に、それぞれ対応して上書きする。また、今回と同一の出発地から目的地までの車両の総走行距離を総燃料消費量で除することにより、過去の走行における平均燃費を算出し、項目「平均燃費」に対応して上書きする。なお、車両の総走行距離及び総燃料消費量は、例えばECU10を介して入力された車速パルス数及び燃料噴射量に基づいて燃費特定部61aにより算出され、出発地及び目的地の組毎にRAMやデータ記録部62に記憶されているものとする。さらに、項目「最終更新日」に対応して、現在の日付を上書きする。また、項目「更新回数」に対応して格納されている値を1回増分して上書きする。
【0069】
図6に進み、表示制御部61bは、SC1で取得した前回燃費情報に基づく前回の走行における燃費、及びSC1で取得した最高燃費情報に基づく最も良好な燃費と、燃費特定部61aにより特定された今回の走行における燃費とをディスプレイ40に表示中か否かを判定する(SC15)。すなわち燃費表示部は、図7に示したような燃費表示画面をディスプレイ40に表示中か否かを判定する。
【0070】
その結果、前回の走行における燃費、最も良好な燃費、及び今回の走行における燃費をディスプレイ40に表示中の場合(燃費表示画面をディスプレイ40に表示中の場合)(SC15、Yes)、表示制御部61bは、燃費の表示を終了する(SC16)。例えば表示制御部61bは、図7に示したような燃費表示を非表示とし、ディスプレイ40の表示を地図表示のみの1画面表示とする。
【0071】
SC15において、前回の走行における燃費、最も良好な燃費、及び今回の走行における燃費をディスプレイ40に表示中ではないと表示制御部61bが判定した場合(燃費表示画面をディスプレイ40に表示中ではない場合)(SC15、No)、又はSC15の処理の後、表示制御部61bは、今回の走行における燃費の評価結果をディスプレイ40に表示させる旨の評価結果表示フラグがONか否かを判定する(SC17)。なお、この評価結果表示フラグは例えばRAMに記憶されており、操作部30を介した操作入力に基づきON/OFFの切り替えが行われる。例えば図8の設定画面において、操作部30を介して「評価結果表示」に対応する設定ボタン「しない」が選択された場合や、図9(b)に示した設定画面において、燃費に関する情報をディスプレイ40に表示させない旨の設定を行うための設定ボタン「エコ解除」が操作部30を介して選択された場合、表示制御部61bは操作部30を介して燃費の評価結果をディスプレイ40に表示させない旨の操作入力が行われたものとし、評価結果表示フラグをOFFとする。
【0072】
その結果、評価結果表示フラグがONである場合(SC17、Yes)、表示制御部61bはSC13で行った今回の走行における燃費の評価結果をディスプレイ40に表示させる(SC18)。図10は今回の走行における燃費の評価結果が表示されたディスプレイ40を例示した図である。図10(a)に示すように、表示制御部61bは、今回の走行の出発地及び目的地に対応するルート名称(図10(a)では「自宅−会社」)、SC12で特定した今回の走行における燃費(図10(a)では「今回の記録 17.5km/L」)、SC1で取得した前回燃費情報に基づく前回の走行における燃費(図10(a)では「前回の記録 15.5km/L」)、SC1で取得した最高燃費情報に基づく最も良好な燃費(図10(a)では「ベスト記録 19.5km/L」)、及び、SC13での評価結果に基づく表示(図10(a)では最も高い評価「レベル3」に対応する「ベスト更新」)をディスプレイ40に表示させる。
【0073】
さらに、図10(a)に示した評価結果表示画面において、今回の走行と過去の走行とに関する情報を表示させるためのボタン「情報」が操作部30を介して選択されると、表示制御部61bは、図10(b)のような情報表示画面をディスプレイ40に表示させる。この情報表示画面において、表示制御部61bは、SC12で特定した今回の走行における燃費(図10(b)では「今回平均燃費 17.5km/L」)、走行時間(図10(b)では「走行時間 12分」)、及び走行距離(図10(b)では「走行距離 16.2km」)をディスプレイ40に表示させると共に、今回の走行の出発地及び目的地に対応する座標に関連付けて燃費DB62bに格納されている各種情報をディスプレイ40に表示させる(図10(b)では、ルート名称、出発地名称、目的地名称、更新回数、前回の走行における燃費、走行時間、及び走行距離、最も良好な燃費で走行した際の燃費、走行時間、及び走行距離、並びに平均燃費)。
【0074】
図6に戻り、表示制御部61bは、操作部30を介して評価結果表示を終了させる旨の指示がされるまで待機し(SC19、No)、操作部30を介して評価結果表示を終了させる旨の指示入力がされた場合(SC19、Yes)、ディスプレイ40の評価結果表示を終了させる(SC20)。例えば表示制御部61bは、図10(a)の操作部30を介してボタン「閉じる」が選択された場合や、「現在地」スイッチ(図示省略)が押下された場合、図10に示した評価結果表示画面を閉じ、ディスプレイ40の表示を地図表示のみの1画面表示とする。
【0075】
SC17において評価結果表示フラグがOFFであった場合(SC17、No)、又はSC20の処理の後、表示制御部61bは表示制御処理を終了し、メインルーチンに戻る。
【0076】
(処理−本登録処理)
次に、上述の仮登録処理において燃費DB62bに仮登録された燃費情報を本登録するための本登録処理について説明する。図11は、本登録処理のフローチャートである。この本登録処理は、例えば操作部30を介した指示入力に基づき、燃費DB62bに関する各種設定を行うための設定画面が呼び出された場合に開始される。図12及び図13は、燃費DB62bに仮登録された燃費情報を本登録する際にディスプレイ40に表示される画面を例示した図である。
【0077】
本登録処理が開始されると、表示制御部61bは、操作部30を介して燃費DB62bに仮登録されている情報の表示を指示する旨の指示入力が行われるまで待機する(SD1、No)。図12(a)は、燃費DB62bに関する各種設定を行うための設定画面を例示した図である。例えば図12(a)の設定画面において、操作部30を介してボタン「本登録」が選択された場合、表示制御部61bは燃費DB62bに仮登録されている情報の表示を指示する旨の指示入力が行われたと判定する。
【0078】
図11に戻り、操作部30を介して燃費DB62bに仮登録されている情報の表示を指示する旨の指示入力が行われた場合(SD1、Yes)、表示制御部61bは燃費DB62bの項目「ルート名称」に対応して格納された「仮登録」に関連付けて、項目「出発地」「目的地」「前回」及び「最終更新日」に対応して格納されている情報(仮登録燃費情報)を燃費DB62bから取得し、ディスプレイ40に表示させる(SD2)。図12(b)は、ディスプレイ40に表示された仮登録燃費情報を例示した図である。
【0079】
図11に戻り、SD2の処理の後、表示制御部61bは、操作部30を介して仮登録燃費情報を燃費DB62bに本登録すべき旨の指示入力が行われたか否かを判定する(SD3)。例えば図12(b)の画面において、仮登録燃費情報の燃費DB62bへの本登録を指示する旨のボタン「する」が操作部30を介して選択された場合、表示制御部61bは仮登録燃費情報を燃費DB62bに本登録すべき旨の指示入力が行われたと判定する(SD3、Yes)。また、仮登録燃費情報の燃費DB62bへの本登録を指示しない旨のボタン「しない」が操作部30を介して選択された場合や、操作部30を介した指示入力が行われないまま一定時間が経過した場合、表示制御部61bは仮登録燃費情報を燃費DB62bに本登録すべき旨の指示入力が行われないと判定する(SD3、No)。
【0080】
その結果、仮登録燃費情報を燃費DB62bに本登録すべき旨の指示入力が行われない場合(SD3、No)、表示制御部61bは、図12(a)に示した設定画面をディスプレイ40に再度表示させると共に、SD1に戻る。
【0081】
一方、仮登録燃費情報を燃費DB62bに本登録すべき旨の指示入力が行われた場合(SD3、Yes)、表示制御部61bは、仮登録されている出発地から目的地までの走行ルートの名称を入力するための入力画面をディスプレイ40に表示させ、操作部30を介して走行ルートの名称の入力を受け付ける(SD4)。図13は、仮登録されている出発地から目的地までの走行ルートの名称を入力するための入力画面を例示した図であり、走行ルートの名称として「自宅−会社」が入力された場合を示している。なお、仮登録されている目的地の名称(図12(b)の例では「名古屋駅」)を走行ルートの名称としてもよい。
【0082】
続いて表示制御部61bは、SD2で取得した仮登録燃費情報、及びSD4で操作部30を介して入力を受け付けた走行ルートの名称を、燃費DB62bに本登録する(SD5)。具体的には、表示制御部61bは、SD4で操作部30を介して入力を受け付けた走行ルートの名称を特定する情報を燃費DB62bの項目「ルート名称」に対応して新たに格納し、この情報に関連付けて、仮登録燃費情報を項目「出発地」「目的地」「前回」及び「最終更新日」に対応して格納する。さらに、仮登録燃費情報の内、項目「前回」に対応して仮登録されていた情報については、項目「最高」にも対応して格納する。また、仮登録燃費情報の内、項目「前回」の小項目「燃費」に対応して仮登録されていた情報については、項目「平均燃費」にも対応して格納する。なお、SD5で新たに燃費DB62bに本登録される情報は、既に燃費DB62bに本登録されている情報の下位(図2の燃費DB62bでは下から2段目)に追加される。
【0083】
表示制御部61bは、SD5で本登録を行った後、本登録処理を終了する。
【0084】
なお、燃費DB62bに本登録された情報については、操作部30を介した操作入力に基づき、任意のタイミングで編集や消去を行うことができる。図14及び図15は燃費DB62bに本登録された情報を編集する際にディスプレイ40に表示される画面を例示した図であり、図16は燃費DB62bに本登録された情報を消去する際にディスプレイ40に表示される画面を例示した図である。
【0085】
図12(a)の設定画面において、操作部30を介してボタン「情報」が選択された場合、表示制御部61bは燃費DB62bに本登録されている情報の編集を指示する旨の指示入力が行われたと判定し、編集対象の情報の選択を受け付ける画面をディスプレイ40に表示させる。図14(a)は、編集対象の情報の選択を受け付ける画面を例示した図である。この図14(a)に示すように、表示制御部61bは、例えば燃費DB62bの項目「ルート名称」に対応して本登録されている情報をディスプレイ40に表示させる。
【0086】
図14(a)の画面において、ルート名称を示すボタンの内、例えばボタン「自宅−会社」が操作部30を介して選択された場合、表示制御部61bは燃費DB62bの項目「ルート名称」における「自宅−会社」に関連付けて格納されている各情報をディスプレイ40に表示させる。図14(b)は、燃費DB62bに格納されている情報を表示した画面を例示した図である。
【0087】
さらに、図14(b)の画面において、ルート名称の変更を指示する旨のボタン「編集」が操作部30を介して選択された場合、表示制御部61bはルート名称の変更をすべき旨の指示入力が行われたと判定し、燃費DB62bに格納されている走行ルートの名称を変更するための変更画面をディスプレイ40に表示させ、操作部30を介して走行ルートの名称の変更入力を受け付ける。図15は、走行ルートの名称を変更入力するための入力画面を例示した図であり、走行ルートの名称が「良く行くルート」に変更された場合を示している。
【0088】
また、図12(a)の設定画面において、操作部30を介してボタン「消去」が選択された場合、表示制御部61bは燃費DB62bに本登録されている情報の消去を指示する旨の指示入力が行われたと判定し、消去対象の情報の選択を受け付ける画面をディスプレイ40に表示させる。図16(a)は、消去対象の情報の選択を受け付ける画面を例示した図である。この図16(a)に示すように、表示制御部61bは、例えば燃費DB62bの項目「ルート名称」に対応して本登録されている情報をディスプレイ40に表示させる。
【0089】
図16(a)の画面において、ルート名称を示すボタンの内、例えばボタン「自宅−会社」が操作部30を介して選択された場合、表示制御部61bは燃費DB62bの項目「ルート名称」における「自宅−会社」に関連付けて格納されている各情報をディスプレイ40に表示させる。図16(b)は、燃費DB62bに格納されている情報を表示した画面を例示した図である。
【0090】
さらに、図16(b)の画面において、当該画面に表示されている情報の燃費DB62bからの消去を指示する旨のボタン「はい」が操作部30を介して選択された場合、表示制御部61bは燃費DB62bに本登録されている情報の消去を指示する旨の指示入力が行われたと判定し、図16(b)の画面に表示させている情報を燃費DB62bから消去する。
【0091】
(効果)
このように本実施の形態1によれば、前回燃費情報に基づく前回の走行における燃費と燃費特定部61aにより特定された今回の走行における燃費との表示制御を行うので、例えば、走行中に今回の走行における燃費と前回の走行における燃費とをユーザが比較可能な案内を行うことができる。例えば、今回の走行条件とは異なる好条件(例えば、暖機運転が不要な季節、渋滞が発生していない、交差点での停止回数が少ない、タイヤの空気圧が適正、乗車人数が少ない、ヘッドライトやエアコンを使用していない等)が重なったことで達成された過去の最高燃費を今回の走行において上回ることが困難な場合、そのような過去の最高燃費を表示しても省燃費走行に向けたユーザのモチベーションを高められない可能性が高い。しかし、本実施の形態1のように、今回の走行と走行条件が近似している前回の走行における燃費を今回の走行における燃費と共に表示することにより、今回の走行において達成可能な目標をユーザに提示することができ、省燃費走行に向けたユーザのモチベーションを一層高めるような案内を行うことができる。また、燃費情報を、季節、時間帯、天候等の走行条件毎に燃費DB62bに格納することにより、今回の走行条件に対応する燃費情報を燃費DB62bから取得し、今回の走行と近似した走行条件における燃費を表示することは可能であるが、このように走行条件毎に燃費情報を格納するためには燃費DB62bの記憶容量を増大させる必要がある。しかし、本実施の形態1によれば、前回の走行における燃費を表示することで今回の走行に近い走行条件における燃費を容易にユーザに提示することができるので、燃費DB62bの記憶容量を増大させずに、省燃費走行に向けたユーザのモチベーションを一層高めるような案内を行うことができる。さらに、今回の走行と条件が類似している可能性の高い前回の走行における燃費を今回の走行における燃費と共に表示するので、現在のユーザにとって特に有用な情報を案内することができる。
【0092】
また、車両の今回の走行の出発地及び目的地に対応する地点情報に関連付けられている最高燃費情報に基づき最も良好な燃費の表示制御を行うので、例えば、走行中に今回の走行における燃費と過去の最も良好な燃費とをユーザが比較可能な案内を行うことができる。これにより、今回の走行では燃費の最高記録を更新しようとする等、一層の省燃費走行に向けてユーザのモチベーションを高めるような案内を行うことができる。
【0093】
また、車両が目的地に到着した後、前回燃費情報に基づく前回の走行における燃費、及び最高燃費情報に基づく最も良好な燃費と、燃費特定部61aにより特定された今回の走行における燃費との比較に基づき、今回の走行における燃費の評価結果の表示制御を行うので、例えば今回の走行における燃費が過去の最も良好な燃費を上回った場合にはユーザの運転を高く評価する等、今後の一層の省燃費走行に向けてユーザのモチベーションを高めるような案内を行うことができる。
【0094】
また、車両の今回の走行の出発地及び目的地に対応する地点情報に関連付けられている平均燃費情報に基づき平均燃費の表示制御を行うので、例えば、走行中に今回の走行における燃費と過去の平均燃費とをユーザが比較可能な案内を行うことができる。これにより、今回の走行では少なくとも過去の平均燃費を下回らないようにする等、一層の省燃費走行に向けてユーザのモチベーションを高めるような案内を行うことができる。
【0095】
また、車両が目的地に到着した後、前回燃費情報に基づく前回の走行における燃費、及び平均燃費情報に基づく平均燃費と、燃費特定部61aにより特定された今回の走行における燃費との比較に基づき、今回の走行における燃費の評価結果の表示制御を行うので、例えば今回の走行における燃費が過去の平均燃費を下回った場合にはユーザの運転を低く評価する等、今後の一層の省燃費走行に向けてユーザのモチベーションを高めるような案内を行うことができる。
【0096】
〔実施の形態2〕
次に、実施の形態2について説明する。この実施の形態2は、車両の今回の走行経路の属性に対応する走行経路情報に関連付けられている前回燃費情報を燃費情報格納手段から取得し、当該取得した前回燃費情報に基づく前回の走行における燃費と燃費特定手段により特定された今回の走行における燃費との表示制御を行う形態である。なお、実施の形態2の構成は、特記する場合を除いて、実施の形態1の構成と略同一であり、実施の形態1の構成と略同一の構成についてはこの実施の形態1で用いたものと同一の符号及び/又は名称を必要に応じて付して、その説明を省略する。
【0097】
(処理−ナビゲーション処理)
まず、実施の形態2のナビゲーションシステム1によって実行されるナビゲーション処理について説明する。図17は、実施の形態2に係るナビゲーション処理のフローチャートである。なお、本実施の形態2に係るナビゲーション処理のうち、SE1及びSE2は図3のSA1及びSA2と、SE4はSA3と、SE6及びSE7はSA4及びSA5とそれぞれ同様であるので、説明を省略する。
【0098】
SE2の処理の後、表示制御部61bは、車両の今回の走行の出発地から目的地までの走行経路の属性を特定する走行経路情報を取得する(SE3)。具体的には、表示制御部61bは、走行経路情報として今回の走行の出発地から目的地までの走行距離を取得する。この走行距離は、例えば公知のルート探索手法により今回の走行の出発地から目的地までの走行経路を制御部61が探索することにより取得される。
【0099】
SE4において、今回の出発地及び目的地と同一の出発地及び目的地が燃費DB62bに登録済みであると表示制御部61bが判定した場合(SE4、Yes)、表示制御部61bは、今回の走行の出発地から目的地までの走行経路の属性が、燃費DB62bに登録済みの出発地から目的地までの走行経路の属性と同一か否かを判定する(SE5)。上述のように、SE3で表示制御部61bが今回の走行の出発地から目的地までの走行距離を走行経路情報として取得した場合、表示制御部61bは、今回の出発地及び目的地と同一の出発地及び目的地に対応する地点情報に関連付けて燃費DB62bに格納されている走行距離とSE3で取得した走行距離との差が所定の閾値(例えば300m)以下か否かを判定する。例えば、今回の走行の出発地から目的地までの走行経路の探索条件(推奨、距離優先、一般道路優先等)が、燃費DB62bに登録済みの出発地から目的地までの走行経路の探索条件と異なっている場合や、今回の走行における渋滞状況が、燃費DB62bに登録済みの出発地から目的地までの走行における渋滞状況と異なっている場合等、走行経路の探索の前提条件が異なっているために出発地から目的地に至る走行経路が異なり、その結果として、今回の走行の出発地から目的地までの走行距離と今回の出発地及び目的地と同一の出発地及び目的地に対応する地点情報に関連付けて燃費DB62bに格納されている走行距離との差が所定の閾値を超えている場合、表示制御部61bは、今回の走行の出発地から目的地までの走行経路の属性が、燃費DB62bに登録済みの出発地から目的地までの走行経路の属性と同一ではないと判定する(SE5、No)。
【0100】
その結果、今回の走行の出発地から目的地までの走行経路の属性が、燃費DB62bに登録済みの出発地から目的地までの走行経路の属性と同一ではないと表示制御部61bが判定した場合(SE5、No)、表示制御部61bは仮登録処理を実行する(SE6)。
【0101】
一方、今回の走行の出発地から目的地までの走行経路の属性が、燃費DB62bに登録済みの出発地から目的地までの走行経路の属性と同一と表示制御部61bが判定した場合(SE5、Yes)、表示制御部61bは表示制御処理を実行する(SE7)。
【0102】
(処理−表示制御処理)
次に、実施の形態2のナビゲーションシステム1によって実行される表示制御処理について説明する。なお、本実施の形態2に係る表示制御処理の各処理は、図5のSC1の処理の内容を除いて、実施の形態1に係る表示制御処理の各処理と同様であるので、フローチャートの図示及び説明を省略する。
【0103】
表示制御処理が開始されると、表示制御部61bは、今回の走行の出発地及び目的地に対応する地点情報に関連付けられている燃費情報であって、今回の走行の出発地から目的地までの走行経路の属性に対応する走行経路情報に関連付けられている燃費情報のうち、前回の走行における燃費を特定する前回燃費情報、最も良好な燃費を特定する最高燃費情報、及び過去の走行における平均燃費を特定する平均燃費情報を燃費DB62bから取得する(SC1)。ここで、「今回の走行の出発地から目的地までの走行経路の属性に対応する走行経路情報」とは、図17のSE5において今回の走行の出発地から目的地までの走行経路の属性と同一であると判定された燃費DB62bに登録済みの走行経路の属性を示す走行経路情報である。すなわち、例えば図2の燃費DB62bにおいてルート名称「自宅−会社」の出発地及び目的地の座標が図17のSE4の判定において今回の出発地及び目的地と同一とされた場合であって、図17のSE3において取得された今回の走行の出発地から目的地までの走行距離が16.2kmである場合(燃費DB62bにルート名称「自宅−会社」に関連付けて登録済みの走行距離と同一である場合)、表示制御部61bは、ルート名称として「自宅−会社」、前回燃費情報として「15.5km/L」、最高燃費情報として「19.5km/L」、平均燃費情報として「10.0km/L」を取得する。
【0104】
(効果)
このように実施の形態2によれば、車両の今回の走行経路の属性に対応する走行経路情報に関連付けられている前回燃費情報を燃費DB62bから取得し、当該取得した前回燃費情報に基づく前回の走行における燃費と燃費特定部61aにより特定された今回の走行における燃費との表示制御を行うので、車両の今回の走行における燃費との比較対象として適切な燃費情報を燃費DB62bから取得して表示制御を行うことができ、ユーザにとって有用な情報を案内することができる。
【0105】
〔各実施の形態に対する変形例〕
以上、本発明に係る各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0106】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の細部に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏することがある。
【0107】
(分散や統合について)
また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成できる。例えば、ナビゲーション装置60における燃費DB62bを、ナビゲーション装置60とネットワークを介して通信可能に接続されたセンター装置に設け、複数のナビゲーション装置60から送信された燃費情報を格納するようにしてもよい。この場合、図2に例示した燃費DB62bと同様の情報に加えて、例えば各ナビゲーション装置60が搭載されている車両の車種を特定する車種情報を燃費DB62bが格納することとし、図5の表示制御処理のSC1において、表示制御部61bは、今回の走行の出発地及び目的地に対応する地点情報に関連付けられている燃費情報であって、自車の車種に対応する車種情報に関連付けられている燃費情報を燃費DB62bから取得するようにしてもよい。これにより、自車の燃費情報がまだ登録されていない場合であっても、自車と同等の条件下で走行した他車の燃費を表示することができ、ユーザにとって有用な情報を案内することができる。
【0108】
(燃費情報について)
上述の各実施の形態では、出発地から目的地までの過去の走行における燃費を特定する燃費情報を燃費DB62bに格納する場合を説明したが、これとは異なる情報を燃費DB62bに格納するようにしてもよい。例えば、上述の各実施の形態で説明した燃費DB62bに格納されている情報と同様の情報に加えて、図18に示すように、出発地と目的地との間の1又は2以上の経由地を特定する地点情報(図18では、項目「経由地」に対応して格納されている情報)と、出発地から目的地までの走行経路を構成する複数の区間であって各経由地によって区分された区間毎に、過去の走行における燃費を特定する区間燃費情報(図18では、項目「前回」の小項目「区間燃費」に対応して格納されている情報)とを、燃費DB62bに格納するようにしてもよい。
【0109】
この場合、図5に示した表示制御処理のSC1において、表示制御部61bは、車両の今回の走行の出発地及び目的地に対応する地点情報に関連付けられている燃費情報のうち、前回の走行における燃費を特定する前回燃費情報、最も良好な燃費を特定する最高燃費情報、及び過去の走行における平均燃費を特定する平均燃費情報の他、出発地から目的地までの走行経路を構成する複数の区間であって各経由地によって区分された区間毎に過去の走行における燃費を特定する区間燃費情報も燃費DB62bから取得する。
【0110】
そして、図5のSC4において、燃費表示フラグがONである場合(SC4、Yes)、表示制御部61bはSC1で取得した前回燃費情報に基づく前回の走行における燃費、SC1で取得した最高燃費情報に基づく最も良好な燃費、及びSC1で取得した区間燃費情報に基づく区間毎の燃費と、燃費特定部61aにより特定された今回の走行における燃費とのディスプレイ40での表示を開始する(SC5)。この内、SC1で取得した区間燃費情報に基づく区間毎の燃費については、現在位置検出処理部20を介して特定した車両の現在位置が含まれる区間の燃費のみを表示するようにしてもよい。
【0111】
これにより、各経由地によって区分された区間毎に今回の燃費と前回の燃費とを比較可能な表示を行うことができ、今回の走行では各区間で前回の走行における燃費を上回ろうとする等、一層の省燃費走行に向けてユーザのモチベーションを高めるような案内を行うことができる。
【0112】
また、上述の各実施の形態では、出発地と目的地との組毎に平均燃費を特定する平均燃費情報が燃費DB62bに格納されていると説明したが、過去の全走行を通した総平均燃費(例えば、車両の使用開始時から現時点までの平均燃費)を特定する平均燃費情報を燃費DB62bに格納するようにしてもよい。この場合、図4の仮登録処理におけるSB1や図5の表示制御処理におけるSC2において燃費の計算を開始した後、所定周期で燃費の計算を繰り返す毎に燃費特定部61aが総平均燃費を算出し、燃費DB62bに格納するようにしてもよい。例えば燃費特定部61aは、車両の使用が開始されてから計算時点までの車両の総走行距離及び総燃料消費量を算出し、当該算出した総走行距離を総燃料消費量で除することにより、総平均燃費を算出する。
【0113】
また、出発地と目的地との組毎に、当該出発地から目的地までの過去の各走行における各燃費を平均燃費情報として燃費DB62bに格納するようにしてもよい。この場合、例えば図5のSC1において、表示制御部61bは今回の走行と同一の出発地から目的地までの過去の各走行における各燃費を燃費DB62bから取得し、当該取得した各燃費の平均値を当該出発地から目的地までの過去の走行における平均燃費として算出し、当該算出した平均燃費を例えば図6のSC18においてディスプレイ40に表示させる。
【0114】
(仮登録処理について)
上述の各実施の形態では、燃費DB62bに仮登録される情報が1件のみである場合を例として説明したが、複数件の情報を燃費DB62bに仮登録するようにしてもよい。この場合、本登録処理において、操作部30を介した指示入力に基づき、仮登録された複数件の情報の中から本登録の対象とする情報を選択するようにしてもよい。
【0115】
(本登録処理について)
上述の各実施の形態では、本登録処理において操作部30を介して仮登録燃費情報を燃費DB62bに本登録すべき旨の指示入力が行われた場合に、表示制御部61bは仮登録燃費情報を燃費DB62bに本登録すると説明したが、操作部30を介した指示入力によらずに、自動的に本登録するようにしてもよい。例えば、燃費DB62bのデータ量がデータ記録部62において燃費DB62bに割り当てられた容量未満である場合には、表示制御部61bは仮登録燃費情報を燃費DB62bに本登録するようにしてもよい。
【0116】
また、燃費DB62bに本登録可能な情報の件数に上限を設けてもよい(例えば20件)。この場合、本登録処理において既に燃費DB62bに上限数の情報が本登録されている場合には、表示制御部61bは、本登録されている情報を選択して消去しなければ仮登録燃費情報を本登録できない旨のメッセージをディスプレイ40に表示させるようにしてもよい。
【0117】
(ナビゲーション処理について)
上述の実施の形態2では、図17で示したナビゲーション処理のSE3において、表示制御部61bが走行経路情報として今回の走行の出発地から目的地までの走行距離を取得する場合を例として説明したが、今回の走行の出発地から目的地までの走行経路を探索する際の探索条件(例えば「推奨」、「距離優先」、「一般道路優先」等)や、各走行における渋滞状況等、同一の出発地及び目的地について探索された走行経路が同一か否かを判定するための基準となる情報を走行経路情報として取得するようにしてもよい。なお、走行経路を探索する際の探索条件は、例えば操作部30を介した操作入力に基づき取得することができる。この場合、燃費DB62bには、図2に例示した燃費DB62bと同様の情報に加えて、出発地から目的地までの走行経路が探索された際の探索条件を特定する走行経路情報が格納される。
【符号の説明】
【0118】
1 ナビゲーションシステム
10 ECU
20 現在位置検出処理部
30 操作部
40 ディスプレイ
50 スピーカ
60 ナビゲーション装置
61 制御部
61a 燃費特定部
61b 表示制御部
62 データ記録部
62a 地図情報DB
62b 燃費DB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の走行における燃費を特定する燃費特定手段と、
前記車両の走行の出発地及び目的地を特定する地点情報と、前記出発地から前記目的地までの過去の走行における燃費を特定する燃費情報とを、相互に関連付けて格納する燃費情報格納手段と、
前記車両の今回の走行の出発地及び目的地に対応する地点情報に関連付けられている前記燃費情報のうち、前回の走行における燃費を特定する前回燃費情報を前記燃費情報格納手段から取得し、当該取得した前回燃費情報に基づく前回の走行における燃費と前記燃費特定手段により特定された今回の走行における燃費との表示制御を行う表示制御手段と、
を備えるナビゲーション装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記車両の今回の走行の出発地及び目的地に対応する地点情報に関連付けられている前記燃費情報のうち、最も良好な燃費を特定する最高燃費情報を前記燃費情報格納手段から取得し、当該取得した最高燃費情報に基づき前記最も良好な燃費の表示制御を行う、
請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記車両が前記目的地に到着した後、前記取得した前回燃費情報に基づく前回の走行における燃費、及び前記取得した最高燃費情報に基づく前記最も良好な燃費と、前記燃費特定手段により特定された今回の走行における燃費との比較に基づき、今回の走行における燃費の評価結果の表示制御を行う、
請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記車両の今回の走行の出発地及び目的地に対応する地点情報に関連付けられている前記燃費情報のうち、過去の走行における平均燃費を特定する平均燃費情報を前記燃費情報格納手段から取得し、当該取得した平均燃費情報に基づき前記平均燃費の表示制御を行う、
請求項1から3のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、前記車両が前記目的地に到着した後、前記取得した前回燃費情報に基づく前回の走行における燃費、及び前記取得した平均燃費情報に基づく前記平均燃費と、前記燃費特定手段により特定された今回の走行における燃費との比較に基づき、今回の走行における燃費の評価結果の表示制御を行う、
請求項4に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
前記燃費情報格納手段は、前記出発地から前記目的地までの走行経路の属性を特定する走行経路情報を更に格納し、
前記表示制御手段は、前記車両の今回の走行経路の属性に対応する走行経路情報に関連付けられている前記前回燃費情報を前記燃費情報格納手段から取得し、当該取得した前回燃費情報に基づく前回の走行における燃費と前記燃費特定手段により特定された今回の走行における燃費との表示制御を行う、
請求項1から5のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
車両の走行における燃費を特定する燃費特定ステップと、
前記車両の走行の出発地及び目的地を特定する地点情報と、前記出発地から前記目的地までの過去の走行における燃費を特定する燃費情報とを、相互に関連付けて記憶手段に格納する燃費情報格納ステップと、
前記車両の今回の走行の出発地及び目的地に対応する地点情報に関連付けられている前記燃費情報のうち、前回の走行における燃費を特定する前回燃費情報を前記記憶手段から取得し、当該取得した前回燃費情報に基づく前回の走行における燃費と前記燃費特定ステップで特定された今回の走行における燃費との表示制御を行う表示制御ステップと、
を含むナビゲーション方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法をコンピュータに実行させるナビゲーションプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−37390(P2012−37390A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−177991(P2010−177991)
【出願日】平成22年8月6日(2010.8.6)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】