説明

ナビゲーション装置、方法及びシステム

本発明は、サーバ(720)に情報を通信するように構成されたナビゲーション装置(710)に関する。ナビゲーション装置(710)は、ナビゲーション装置(710)を保持する車両が駐車される期間を判定し且つ期間と関連付けられた情報をサーバ(720)に通信するように構成されることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置及びナビゲーション装置を使用するサービスに対する支払いを行う方法に関する。本発明の例示的な実施形態は、ポータブルナビゲーション装置(いわゆるPND)に関し、特に全地球測位システム(GPS)信号受信及び処理機能性を含むPNDに関する。他の実施形態は、更に一般的には、経路計画及び好ましくはナビゲーションの機能性を提供するためにナビゲーションソフトウェアを実行するように構成されるあらゆる種類の処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
GPS(全地球測位システム)信号の受信及び処理機能性を含むポータブルナビゲーション装置(PND)は既知であり、車両搭載型又は他の車両ナビゲーションシステムとして広く採用されている。
【0003】
一般的に、現在のPNDは、プロセッサ、メモリ(揮発性及び不揮発性のうちの少なくとも一方、並びに一般的にはその双方)及び前記メモリ内に格納された地図データを含む。プロセッサ及びメモリは、ソフトウェアオペレーティングシステムが確立される実行環境を提供するように協働し、また、PNDの機能性の制御を可能にし且つ種々の他の機能を提供するために1つ以上の追加のソフトウェアプログラムが提供されることは一般的なことである。
【0004】
通常、これらの装置は、ユーザが装置と対話し且つ装置を制御できるようにする1つ以上の入力インタフェースと、ユーザに情報を中継する1つ以上の出力インタフェースとを更に含む。出力インタフェースの例には、表示装置及び可聴出力用スピーカが含まれる。入力インタフェースの例には、オン/オフ動作又は装置の他の特徴を制御する1つ以上の物理ボタン(ボタンは必ずしも装置自体にある必要はなく、装置が車両に内蔵されている場合はステアリングホイール上にあってもよい)及びユーザ音声を検出するマイクが含まれる。特定の好適な1つの構成において、出力インタフェースディスプレイは、ユーザが触れることで装置を動作させる際に使用する入力インタフェースを更に提供するためにタッチセンシティブディスプレイとして(又はタッチセンシティブオーバレイ等を使用して)構成されてもよい。
【0005】
多くの場合、この種の装置は、電力及びオプションとしてデータ信号を装置に対して送受信する際に使用する1つ以上の物理コネクタインタフェースを含み、オプションとして、セルラ電気通信、並びに例えばWi−Fi及びWi−Max GSM等の他の信号及びデータネットワークを介する通信を可能にする1つ以上の無線送信機/受信機を含む。
【0006】
この種のPND装置は、場所データを含む衛星放送信号を受信し且つその後装置の現在地を判定するために処理する際に使用するGPSアンテナを更に含む。
【0007】
PND装置は、現在の角度及び直線加速度、また、GPS信号から導出された場所情報に関連して速さ、並びに装置及びそれが搭載される車両の相対的な変位を判定するために処理される信号を生成する電子ジャイロスコープ及び加速度計を更に含んでもよい。通常、そのような機能は車両搭載型のナビゲーションシステムに備えるのが最も一般的であるが、PND装置に備えることが得策である場合にはPND装置に備えてもよい。
【0008】
そのようなPNDの有用性は、主に、第1の場所(一般に、出発地又は現在地)と第2の場所(一般に、目的地)との間の経路を判定する機能にある。装置のユーザは、多種多様な種々の方法、例えば郵便番号、道路名及び番地、以前に格納した「既知」の目的地(有名な場所、公共の場所(運動場又は水泳プール等)又は他の着目地点等)、並びにお気に入りの目的地又は最近訪れた目的地のいずれかにより、これらの場所を入力できる。
【0009】
一般にPNDは、地図データから出発地の住所の場所と目的地の住所の場所との間の「最善」又は「最適」な経路を算出することがソフトウェアにより可能になる。「最善」又は「最適」な経路は、所定の基準に基づいて判定され、必ずしも最速又は最短の経路である必要はない。運転者を案内する経路の選択は非常に高度である可能性があり、選択された経路は、既存の予測された動的に且つ/又は無線で受信された交通及び道路情報、道路速度に関する履歴情報、並びに道路の選択肢を判定する要因に対する運転者自身の好みを考慮してもよい(例えば運転者は、経路が高速道路又は有料道路を含むべきでないことを指定してもよい)。
【0010】
更に装置は、道路及び交通状況を継続的に監視し、状況変化によりとられる残りの行程に対して経路を変更することを提案又は選択してもよい。種々の技術(例えば、移動電話データ交換、固定カメラ、GPSフリートトラッキング)に基づくリアルタイム交通監視システムは、交通遅滞を識別し、その情報を通知システムに供給するために使用されている。
【0011】
この種のPNDは、一般に、車両のダッシュボード又はフロントガラスに搭載されてもよいが、車両のラジオの内蔵コンピュータの一部又は実際には車両自体の制御システムの一部として形成されてもよい。ナビゲーション装置は、PDA(ポータブルデジタルアシスタント)、メディアプレーヤ又は移動電話等のハンドヘルドシステムの一部であってもよい。これらの場合、ハンドヘルドシステムの標準的な機能性は、経路計算及び計算経路に沿うナビゲーションの双方を実行するためにソフトウェアを装置にインストールすることにより拡張される。
【0012】
経路計画及びナビゲーション機能性は、適切なソフトウェアを実行するデスクトップ又は移動計算リソースにより提供されてもよい。例えば、Royal Automobile Club(RAC)は、http://www.rac.co.ukにおいてオンライン経路計画及びナビゲーション機能を提供する。この機能により、ユーザは出発地及び目的地を入力でき、その後ユーザのPCが接続されるサーバは、経路(経路の方位はユーザにより指定されてもよい)を計算し、地図を生成し、選択した出発地から選択した目的地までユーザを案内するための全ナビゲーション命令の組を生成する。更にこの機能は、計算経路の擬似3次元レンダリングを提供し、ユーザが経路に沿って移動することをシミュレートし且つそれにより計算経路のプレビューをユーザに提供する経路プレビュー機能性を提供する。
【0013】
PNDにおいて、経路が計算されると、ユーザはオプションとして提案された経路のリストから所望の計算経路を選択するためにナビゲーション装置と対話する。オプションとして、ユーザは、例えば特定の経路、道路、場所又は基準が特定の行程に対して回避されること又は必須であることを指定することにより経路選択処理を仲介又は誘導してもよい。PNDの経路計算の側面は1つの主な機能を形成し、そのような経路に沿うナビゲーションは別の主な機能である。
【0014】
計算経路に沿うナビゲーション中、そのようなPNDは、経路の終点、すなわち所望の目的地まで選択した経路に沿ってユーザを案内するための視覚命令及び/又は可聴命令を提供するのが一般的である。また、PNDは、ナビゲーション中に画面上に地図情報を表示するのが一般的である。そのような情報は、表示された地図情報が装置の現在地及び従って装置が車両搭載型のナビゲーションに使用されている場合はユーザの現在地又はユーザの車両の現在地を表すように画面上で定期的に更新される。
【0015】
一般に画面上に表示されたアイコンは、装置の現在地を示し、装置の現在地近傍の現在の道路及び周囲の道路の地図情報と共に中央に置かれ、他の地図の特徴も表示される。更にナビゲーション情報は、オプションとして表示された地図情報の上側、下側又は片側のステータスバーに表示されてもよく、ナビゲーション情報の例には、ユーザが走行する必要のある現在の道路から次の進路変更までの距離が含まれ、場合によってはその進路変更の特性は、例えば左折又は右折である特定の種類の進路変更を示す更なるアイコンで表される。更にナビゲーション機能は、経路に沿ってユーザを案内する際に使用される可聴命令の内容、継続時間及びタイミングを判定する。理解されるように、「100m先で左折」等の単純な命令は、かなりの処理及び解析を必要とする。上述したように、装置とのユーザ対話は、タッチスクリーンによって行われてもよく、更に又はあるいはステアリングコラムリモコン、音声起動又は他の適切なあらゆる方法によって行われてもよい。
【0016】
装置により提供された更なる重要な機能は、ユーザがナビゲーション中に事前に計算された経路から外れた(偶然又は意図的に)場合、別の経路の方が適切であることをリアルタイム交通状況が指示し且つ装置がそのような状況を自動的に認識することを適切に可能にされる場合、又はユーザが何らかの理由で能動的に装置に経路再計算を実行させる場合の自動経路再計算である。
【0017】
更に、ユーザが規定した基準で経路を計算できることは既知である。例えばユーザは、装置により景色のよい経路が計算されることを好んでもよく、あるいは交通渋滞が起こる可能性が高いか、起こることが予想されるか又は現在起こっているあらゆる道路を回避することを要求してもよい。次に、装置のソフトウェアは種々の経路を計算し、例えば景色が美しい所としてタグ付けされた着目地点(POIとして既知である)を経路に沿って最も多く含む経路をより有利に重み付けするか、あるいは特定の道路上の交通状況を示す格納情報を使用することにより、起こる可能性のある渋滞又はそのために起こる遅滞のレベルに関して計算経路を順序付けする。更に他のPOIに基づく経路計算及びナビゲーション基準、並びに交通情報に基づく経路計算及びナビゲーション基準が可能である。
【0018】
経路計算及びナビゲーション機能はPNDの全体的な有用性に対して必須であるが、装置を純粋に情報表示に使用できる。すなわち、装置の現在地に関連する地図情報のみが表示され、経路が全く計算されておらず、装置が現在ナビゲーションを全く実行していない「フリードライビング」用に使用できる。多くの場合、そのような動作モードは、移動するのに使用するように要求される経路をユーザが既に認識しており且つナビゲーション支援を必要としない場合に適用可能である。
【0019】
上述のこの種の装置、例えばTomTom International B.V.が製造及び供給する720Tモデルは、ユーザがある位置から別の位置までナビゲートできるようにする信頼できる手段を提供する。
【0020】
有料駐車場に車両を駐車したいことが度々ある。従来、有料駐車は、物理的な発券に依存していた。駐車券を使用した前払いシステムの中には、ユーザが駐車料金を事前に支払い、車両に表示して前払いの期間を示すために駐車券、一般には駐車ステッカを提供されるものがある。他の駐車券を使用した後払いシステムにおいては、駐車場に入った時に駐車場に入った時間を示す情報を示すか又は記録した駐車券を提示される。ユーザが駐車場を出たい時、駐車時間に対応する支払いが行われる。更に最近では、電話を使用した駐車場決済システムが導入されている。電話を使用したシステムにおいては、ユーザは駐車場提供者(例えば、駐車場の経営者)に対して口座を設定し、例えばクレジット又はデビットカードによる支払い方法等の情報、車両登録情報等を駐車場提供者に登録する。駐車するために、ユーザは、駐車時間に対する支払いが駐車場提供者に対して行われるように駐車したい駐車場所及び駐車時間を識別する自動システムに電話をかけるか又はシステムにSMSメッセージを送出する。しかし、駐車券及び電話を使用した双方の多くのシステムにおいて、ユーザは駐車時間を事前に推定する必要がある。更に、電話を使用した多くのシステムにおいて、ユーザは、電話通話又はSMSメッセージに対する追加のコストが必要になる。更に、電話を使用したシステムにおいて、ユーザは駐車場所を正確に識別する必要がある。これは、一般に識別情報を表示する標識又は他の指示を見つけることにより実行されるが、これには時間がかかり且つユーザによる精度に依存する。
【発明の概要】
【0021】
本発明の目的は、この問題に対処することであり、特に車両を駐車したことに対する便利な支払いを行いやすくする装置、方法及びシステムを提供しようとすることである。本発明のいくつかの実施形態の目的は、車両を駐車したことに対する自動決済を可能にすることである。
【0022】
この目的を追求するために、本発明の現在の好適な一実施形態において、サーバに情報を通信するように構成されたナビゲーション装置であって、ナビゲーション装置は、ナビゲーション装置を保持する車両が駐車される期間を判定し且つ期間と関連付けられた情報をサーバに通信するように構成されることを特徴とするナビゲーション装置が提供される。
【0023】
本発明の別の実施形態は、サービスに対する支払いを行いやすくする方法に関する。方法は、ナビゲーション装置を保持する車両が駐車される期間を判定するステップと、期間と関連付けられた情報をナビゲーション装置からサーバに通信するステップと、車両が駐車される期間に対する支払いを行いやすくするステップとを有することを特徴とする。
【0024】
本発明の更に別の実施形態は、実行環境で実行されるとサービスに対する支払いを行いやすくする方法をプロセッサに実行させるように動作可能な1つ以上のソフトウェアモジュールを含むコンピュータソフトウェアに関する。方法は、ナビゲーション装置を保持する車両が駐車される期間を判定するステップと、期間と関連付けられた情報をナビゲーション装置からサーバに通信するステップと、車両が駐車される期間に対する支払いを行いやすくするステップとを有することを特徴とする。
【0025】
本発明の更なる一実施形態によると、サーバと無線通信しているナビゲーション装置であって、ナビゲーション装置は、ナビゲーション装置を保持する車両が駐車される期間と関連付けられた情報をサーバに通信するように構成され、サーバは、車両が駐車される期間に対する支払いを行いやすくするように構成されることを特徴とするナビゲーション装置が提供される。
【0026】
本発明の別の態様によると、ナビゲーション装置の現在地及び駐車場所に従って指示を出力する時間を判定するように構成されたナビゲーション装置が提供される。
【0027】
指示は、駐車関連時間をユーザに警告するのが好ましい。駐車関連時間は、駐車場決済期間の有効期限又は駐車場の施錠時間であってもよい。
【0028】
本発明の別の態様によると、場所を示す情報をサーバ通信し且つ1つ以上の駐車場所の情報をサーバから受信するように構成されたナビゲーション装置が提供される。
【0029】
場所は、目的地又はナビゲーション装置の現在地であるのが好ましい。駐車場所は、その場所に近いと判定されてもよい。ナビゲーション装置は、複数の駐車場所のうちの1つを選択するユーザ入力を受信するように構成されてもよい。ナビゲーション装置は、事前定義済みの基準に従って複数の駐車場所のうちの1つを選択するように構成されてもよい。
【0030】
これらの実施形態の利点を以下に示し、これらの実施形態の各々の更なる詳細及び特徴は、添付の従属請求項及び以下の詳細な説明において規定される。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】図1は、全地球測位システム(GPS)を示す概略図である。
【図2】図2は、ナビゲーション装置を提供するように構成された電子構成要素を示す概略図である。
【図3】図3は、ナビゲーション装置が無線通信チャネルを介して情報を受信できる方法を示す概略図である。
【図4A】図4Aは、ナビゲーション装置を示す透視図である。
【図4B】図4Bは、ナビゲーション装置を示す透視図である。
【図5】図5は、ナビゲーション装置により採用されたソフトウェアを示す概略図である。
【図6】図6は、本発明の一実施形態に係る方法を示す図である。
【図7】図7は、本発明の一実施形態に係るシステムを示す図である。
【図8】図8は、本発明の一実施形態に係る方法を示す図である。
【図9】図9は、本発明の一実施形態に係る更なる方法を示す図である。
【図10】図10は、本発明の一実施形態に係る更なる方法を示す図である。
【図11】図11は、本発明の一実施形態に係る別の方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
添付の図面を参照して、本発明の教示の種々の態様及びそれらの教示を具体化する構成について以下に例として説明する。
【0033】
次に、本発明の好適な実施形態について、特にPNDを参照して説明する。しかし、本発明の教示はPNDに限定されず、経路計画及びナビゲーション機能性を提供するためにナビゲーションソフトウェアを実行するように構成されるどんな種類の処理装置にも例外なく適用可能である。従って、本出願において、ナビゲーション装置は、PND、車両に内蔵されたナビゲーション装置、あるいは実際には経路計画及びナビゲーションソフトウェアを実行する計算リソース(デスクトップ又はポータブルパーソナルコンピュータ(PC)、移動電話、あるいはポータブルデジタルアシスタント(PDA)等)として実装されるか否かにかかわらず、どんな種類の経路計画及びナビゲーション装置も含むことを意図する(これに限定されない)。
【0034】
本発明の教示は、ユーザが1つの地点から別の地点までナビゲートする方法に関する命令を要求していないが単に所定の場所のビューを提供してほしい状況においても有用であることが以下から明らかとなるだろう。そのような状況において、ユーザが選択した「目的地」の場所は、ユーザがナビゲートを開始したい対応する出発地を有する必要はないため、本明細書で「目的地」の場所又は実際には「目的地」のビューを参照することは、経路の生成が不可欠であること、「目的地」まで移動する必要があること又は実際には目的地の存在が対応する出発地の指示を必要とすることを意味すると解釈されるべきではない。
【0035】
図1は、上記の条件を考慮し、ナビゲーション装置により使用可能な全地球測位システム(GPS)の一例を示す図である。そのようなシステムは周知であり、種々の目的に使用される。一般に、GPSは、連続的な位置、速度、時間及びいくつかの例においては方向情報を無数のユーザに対して判定できる衛星無線ナビゲーションシステムである。以前はNAVSTARとして周知であったが、GPSは極めて正確な軌道で地球の周りを回る複数の衛星を使用する。これらの正確な軌道に基づいて、GPS衛星は、それらの場所を任意の数の受信装置に中継できる。
【0036】
GPSデータを受信する能力を特別に備える装置がGPS衛星信号に対する無線周波数の走査を開始する場合、GPSシステムは実現される。GPS衛星から無線信号を受信すると、装置は、複数の異なる従来の方法のうちの1つを用いて、その衛星の正確な場所を判定する。殆どの例において、装置は、少なくとも3つの異なる衛星信号を取得するまで信号の走査を継続する(尚、位置は、通常は2つの信号のみでは判定されないが、他の三角測量技術を使用して2つの信号から判定することもできる)。幾何学的三角測量を実現する場合、受信機は、3つの既知の位置を利用して、衛星に対する自身の2次元位置を判定する。これは、周知の方法で行われる。更に、第4の衛星信号を取得することにより、受信装置は、同一の幾何学計算によって周知の方法でその3次元位置を計算できる。位置及び速度データは、無数のユーザにより連続的にリアルタイムで更新可能である。
【0037】
図1に示すように、GPSシステム全体を参照番号100で示す。複数の衛星120は、地球124の周囲の軌道上にある。各衛星120の軌道は、他の衛星120の軌道と必ずしも同期せず、実際には非同期であることが多い。GPS受信機140は、種々の衛星120からスペクトル拡散GPS衛星信号160を受信するように示される。
【0038】
各衛星120から連続的に送信されるスペクトル拡散信号160は、極めて正確な原子時計を用いて達成される非常に正確な周波数標準を利用する。各衛星120は、そのデータ信号送信160の一部として、その特定の衛星120を示すデータストリームを送信する。一般に、GPS受信機140が三角測量によりその2次元位置を計算するために、GPS受信機140は少なくとも3つの衛星120からスペクトル拡散GPS衛星信号160を取得することが当業者には理解される。更なる信号を取得すると、全部で4つの衛星120から信号160を取得する結果となり、これによってGPS受信機140は、その3次元位置を周知の方法で計算できる。
【0039】
図2は、本願の好適な実施形態のナビゲーション装置200の電子構成要素の一例を、ブロック構成要素の形式で示すブロック図である。尚、ナビゲーション装置200のブロック図は、ナビゲーション装置の全ての構成要素を含むものではなく、構成要素の多くの例を表すにすぎない。
【0040】
ナビゲーション装置200は、筐体(不図示)内に位置付けられる。筐体は、入力装置220及び表示画面240に接続されるプロセッサ210を含む。入力装置220は、キーボード装置、音声入力装置、タッチパネル、及び情報を入力するために利用される他の任意の周知の入力装置のうちの少なくとも1つを含むことができ、表示画面240は、例えばLCDディスプレイ等の任意の種類の表示画面を含むことができる。特に好適な構成において、入力装置220及び表示画面240は、タッチパッド又はタッチスクリーン入力を含む一体型入力表示装置に一体化され、その場合、ユーザは、複数の表示選択肢のうちの1つを選択するか又は複数の仮想ボタンのうちの1つを操作するために、表示画面240の一部分に接触するだけでよい。
【0041】
ナビゲーション装置は、例えば可聴出力装置(例えば、スピーカ)である出力装置260を含んでもよい。出力装置260がナビゲーション装置200のユーザに対して可聴情報を生成できるため、入力装置240は入力音声コマンドを受信するマイク及びソフトウェアを含むことができることが同等に理解されるべきである。
【0042】
ナビゲーション装置200において、プロセッサ210は、接続225を介して入力装置240に動作可能に接続され且つ入力装置240から入力情報を受信するように設定される。また、プロセッサ210は、情報を出力するために、表示画面240及び出力装置250のうちの少なくとも一方に出力接続245を介して動作可能に接続される。更に、プロセッサ210は、接続235を介してメモリ230に動作可能に接続され、接続275を介して入出力(I/O)ポート270との間で情報を送受信するように更に構成される。この場合、I/Oポート270は、ナビゲーション装置200の外部のI/O装置280に接続可能である。メモリ230は、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)等の揮発性メモリ、及び、例えば、フラッシュメモリなどのディジタルメモリ等の不揮発性メモリを含む。外部I/O装置280は、例えばイヤホン等の外部聴音装置を含んでもよいが、これに限定されない。更に、I/O装置280への接続は、例えばハンズフリー動作と音声起動動作との少なくとも一方のため、イヤホン又はヘッドフォンへの接続のため、並びに/あるいは例えば移動電話への接続のためのカーステレオユニット等の他の任意の外部装置への有線接続又は無線接続であってもよい。この場合、移動電話接続は、ナビゲーション装置200とインターネット又は例えば他の任意のネットワークとの間のデータ接続を確立するためと、インターネット又は例えば他の任意のネットワークを介するサーバへの接続を確立するためとの少なくとも一方のために使用されてもよい。
【0043】
図2は、接続255を介するプロセッサ210とアンテナ/受信機250との間の動作可能な接続を更に示す。この場合、アンテナ/受信機250は、例えばGPSアンテナ/受信機であってもよい。参照番号250で示されるアンテナ及び受信機は、図示のために概略的に組み合わされるが、アンテナ及び受信機は、別個に位置する構成要素であってもよく、アンテナは、例えばGPSパッチアンテナ又はヘリカルアンテナであってもよいことが理解されるだろう。
【0044】
更に、図2に示す電子構成要素が従来の方法で電源(不図示)により電力を供給されることが当業者には理解されるだろう。当業者により理解されるように、図2に示す構成要素の異なる構成が本願の範囲内で考えられる。例えば、図2に示す構成要素は、有線接続と無線接続との少なくとも一方等を介して互いに通信状態にあってもよい。従って、本願のナビゲーション装置200の範囲は、ポータブル又はハンドヘルドナビゲーション装置200を含む。
【0045】
更に、図2のポータブル又はハンドヘルドナビゲーション装置200は、例えば自転車、オートバイ、自動車又は船舶等の電動車両に周知の方法で接続されるか又は「ドッキング」される。その場合、そのようなナビゲーション装置200は、ポータブル又はハンドヘルドナビゲーションとして使用するために、ドッキング場所から取り外し可能である。
【0046】
図3を参照すると、ナビゲーション装置200は、デジタル接続(例えば、周知のBluetooth技術を介するデジタル接続)を確立する移動装置(不図示)(移動電話、PDA、及び移動電話技術を用いる任意の装置のうちの少なくとも1つ等)を介して、サーバ302との「モバイル」ネットワーク接続若しくは電気通信ネットワーク接続を確立してもよい。そうして、そのネットワークサービスプロバイダを介して、移動装置は、サーバ302とのネットワーク接続を(例えば、インターネットを介して)確立できる。そのため、「モバイル」ネットワーク接続は、情報に対する「リアルタイム」又は少なくとも非常に「最新」のゲートウェイを提供するために、ナビゲーション装置200(単体時、及び車載走行時の少なくとも一方において移動可能であり且つ多くの場合移動している)とサーバ302との間に確立される。
【0047】
例えばインターネット(World Wide Web等)を使用して、移動装置(サービスプロバイダを介する)とサーバ302等の別の装置との間にネットワーク接続を確立することは、周知の方法で行われうる。これは、例えばTCP/IP層プロトコルの使用を含む。移動装置は、CDMA、GSM、WAN等の任意の数の通信規格を利用できる。
【0048】
そのため、例えば移動電話又はナビゲーション装置200内の移動電話技術を介するデータ接続を介して達成されるインターネット接続が利用されてもよい。この接続の場合、サーバ302とナビゲーション装置200との間のインターネット接続が確立される。これは、例えば、移動電話又は他の移動装置及びGPRS(汎用パケット無線サービス)接続(GPRS接続は、通信会社により提供される移動装置用高速データ接続であり、GPRSはインターネットへの接続方法である)を介して行われうる。
【0049】
更に、ナビゲーション装置200は、移動装置とのデータ接続を完成し、例えば既存のBluetooth技術を介して周知の方法でインターネット及びサーバ302とのデータ接続を最終的に完成する。この場合、例えばデータプロトコルは、GSM規格に対するデータプロトコル規格であるGSRM等の任意の数の規格を利用できる。
【0050】
ナビゲーション装置200は、ナビゲーション装置200自身の中に、自身の移動電話技術を含んでもよい(例えばアンテナを含み、この場合ナビゲーション装置200の内部アンテナがさらに代わりに用いられてもよい)。ナビゲーション装置200内の移動電話技術は、上述のような内部構成要素を含むことができ、且つ/又は例えば必要な移動電話技術とアンテナとの少なくとも一方を備える挿入可能なカード(例えば、Subscriber Identity Module若しくはSIMカード)を含むことができる。そのため、ナビゲーション装置200内の移動電話技術は、任意の移動装置の方法と同様の方法で、例えばインターネットを介して、ナビゲーション装置200とサーバ302との間にネットワーク接続を同様に確立できる。
【0051】
GPRS電話設定の場合、移動電話の機種、製造業者等の多様な範囲に関して正しく動作するために、Bluetooth対応のナビゲーション装置が使用されてもよく、機種/製造業者専用設定は、例えばナビゲーション装置200に格納されてもよい。この情報のために格納されたデータは更新されうる。
【0052】
図3は、複数の異なる構成のうちの何れかにより実現される汎用通信チャネル318を介してサーバ302と通信するナビゲーション装置200を示す図である。通信チャネル318を介する接続がサーバ302とナビゲーション装置200との間に確立される場合、サーバ302及びナビゲーション装置200は通信可能である(尚、そのような接続は、移動装置を介するデータ接続、インターネットを介するパーソナルコンピュータを介する直接接続等である)。
【0053】
サーバ302は、図示しない他の構成要素に加えて、メモリ306に動作可能に接続され且つ有線又は無線接続314を介して大容量データ記憶装置312に動作可能に更に接続されるプロセッサ304を含む。更に、プロセッサ304は、通信チャネル318を介してナビゲーション装置200と情報の送受信を行うために、送信機308及び受信機310に動作可能に接続される。送受信される信号は、データ信号、通信信号及び又は他の伝搬信号を含んでもよい。送信機308及び受信機310は、ナビゲーション装置200の通信設計において使用される通信条件及び通信技術に従って選択又は設計されてもよい。尚、送信機308及び受信機310の機能は、信号送受信機に組み合わされてもよい。
【0054】
サーバ302は、大容量記憶装置312に更に接続される(又は、大容量記憶装置312を含む)。尚、大容量記憶装置312は、通信リンク314を介してサーバ302に結合されてもよい。大容量記憶装置312は、ナビゲーションデータ及び地図情報のストアを含む。また、大容量記憶装置312は、サーバ302とは別個の装置であってもよく、サーバ302に組み込まれてもよい。
【0055】
ナビゲーション装置200は、通信チャネル318を介してサーバ302と通信するように構成され、図2に関して上述したように、プロセッサ、メモリ等を含み、更に、通信チャネル318を介して信号及び/又はデータを送出する送信機320及び受信する受信機322を含む。尚、これらの装置は、サーバ302以外の装置と通信するためにも使用される。更に、送信機320及び受信機322は、ナビゲーション装置200の通信設計において使用される通信条件及び通信技術に従って選択又は設計され、送信機320及び受信機322の機能は、単一の送受信機に組み合わされてもよい。
【0056】
サーバメモリ306に格納されるソフトウェアは、プロセッサ304に命令を提供し、サーバ302がナビゲーション装置200にサービスを提供できるようにする。サーバ302により提供される1つのサービスは、ナビゲーション装置200からの要求の処理及び大容量データ記憶装置312からナビゲーション装置200へのナビゲーションデータの送信を含む。サーバ302により提供される別のサービスは、所望のアプリケーションに対する種々のアルゴリズムを使用したナビゲーションデータの処理及びナビゲーション装置200へのこれらの計算の結果の送出を含む。
【0057】
一般に、通信チャネル318は、ナビゲーション装置200とサーバ302とを接続する伝搬媒体又はパスを表す。サーバ302及びナビゲーション装置200の双方は、通信チャネルを介してデータを送信する送信機及び通信チャネルを介して送信されたデータを受信する受信機を含む。
【0058】
通信チャネル318は、特定の通信技術に限定されない。更に、通信チャネル318は、単一の通信技術に限定されない。すなわち、チャネル318は、種々の技術を使用する複数の通信リンクを含んでもよい。例えば、通信チャネル318は、電気通信、光通信、及び電磁通信のうちの少なくとも1つ等のためのパスを提供するように構成されることができる。そのため、通信チャネル318は、電気回路、ワイヤ及び同軸ケーブル等の電気導体、光ファイバケーブル、コンバータ、無線周波数(RF)波、大気、空間等のうちの1つ又はそれらの組み合わせを含むが、それらに限定されない。更に、通信チャネル318は例えば、ルータ、リピータ、バッファ、送信機及び受信機等の中間装置を含むことができる。
【0059】
1つの実施形態では、通信チャネル318は、電話及びコンピュータネットワークを含む。更に、通信チャネル318は、無線周波数、マイクロ波周波数、赤外線通信等の無線通信に適応できてもよい。更に、通信チャネル318は衛星通信に適応できる。
【0060】
通信チャネル318を介して送信される通信信号は、所定の通信技術に必要とされるか又は望まれる信号を含むが、それらに限定されない。例えば、信号は、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、符号分割多元接続(CDMA)、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ(Global System for Mobile Communications)(GSM)等のセルラ通信技術において使用されるように構成されてもよい。デジタル信号及びアナログ信号の双方が通信チャネル318を介して送信できる。これらの信号は、通信技術にとって望ましい変調信号、暗号化信号、及び圧縮信号のうちの少なくとも1つであってもよい。
【0061】
サーバ302は、無線チャネルを介してナビゲーション装置200によりアクセス可能なリモートサーバを含む。サーバ302は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、仮想プライベートネットワーク(VPN)等に位置するネットワークサーバを含んでもよい。
【0062】
サーバ302は、デスクトップ又はラップトップコンピュータ等のパーソナルコンピュータを含んでもよく、通信チャネル318は、パーソナルコンピュータとナビゲーション装置200との間に接続されるケーブルであってもよい。あるいは、パーソナルコンピュータは、ナビゲーション装置200とサーバ302との間に接続されて、サーバ302とナビゲーション装置200との間にインターネット接続を確立してもよい。あるいは、インターネットを介してナビゲーション装置200をサーバ302に接続するために、移動電話又は他のハンドヘルド装置がインターネットへの無線接続を確立してもよい。
【0063】
ナビゲーション装置200は、情報ダウンロードを介してサーバ302から情報を与えられてもよい。情報は、ユーザがナビゲーション装置200をサーバ302に接続する場合に周期的に更新されてもよく、且つ/又は例えば無線移動接続装置及びTCP/IP接続を介してサーバ302とナビゲーション装置200との間に接続がより継続して又は頻繁に確立される場合に更に動的に更新されてもよい。多くの動的計算のために、サーバ302内のプロセッサ304が大量の処理要求を処理するために使用されてもよい。しかし、ナビゲーション装置200のプロセッサ210も同様に、多くの場合においてはサーバ302への接続に関係なく、多くの処理及び計算を処理できる。
【0064】
図2に示す様に、ナビゲーション装置200はプロセッサ210、入力装置220、表示画面240を含む。入力装置220及び表示画面240は、例えばタッチパネルスクリーンを介して情報(直接入力、メニュー選択など)を入力すること及び情報を表示することとの両方を可能にするために、一体型入力表示装置に統合される。このようなスクリーンは、当業者には周知のものであるように、例えばタッチ入力LCDスクリーンであってもよい。更に、ナビゲーション装置200は、例えばオーディオ入力/出力装置などの、更なる任意の入力装置220と更なる任意の出力装置241との少なくとも一方を有しても良い。
【0065】
図4A及び図4Bは、ナビゲーション装置200の斜視図を示している。図4Aに示すように、ナビゲーション装置200は、一体型入力表示装置290(例えばタッチパネル画面)と図2の他の構成要素(内蔵GPS受信機250、マイクロプロセッサ210、電源、メモリシステム230などを含むがこれに限定されない)を含むユニットであっても良い。
【0066】
ナビゲーション装置200は、アーム292上に備え付けられても良い。このアーム292は、吸着カップ294を用いて、車両のダッシュボード/窓/等に固定されても良い。このアーム292は、ナビゲーション装置200がドッキング可能なドッキングステーションの一例である。
【0067】
図4Bに示すように、ナビゲーション装置200は、例えば、アーム292に対してナビゲーション装置292をスナップ接続することで、ドッキングステーションのアーム292にドッキング若しくは接続することができる。ナビゲーション装置200は、図4Bの矢印で示すようにアーム292上で回転可能であってもよい。ナビゲーション装置200とドッキングステーションとの接続を解除するために、例えばナビゲーション装置200上のボタンが押下されてもよい。ナビゲーション装置をドッキングステーションに結合し且つドッキングステーションから分離する他の同様の適切な構成は、当業者には既知である。
【0068】
次に添付の図面の図5を参照すると、メモリリソース230は、アプリケーションソフトウェア480が実行可能である環境を提供する機能性ハードウェア構成要素460により実行するためにメモリリソース230からオペレーティングシステム470をロードするために、プロセッサ210により実行されるブートローダプログラム(不図示)を格納する。オペレーティングシステム470は、機能性ハードウェア構成要素460を制御し、アプリケーションソフトウェア480と機能性ハードウェア構成要素460との間に常駐する。アプリケーションソフトウェア480は、例えば地図閲覧、経路計画、ナビゲーション機能及び関連する他の何らかの機能であるナビゲーション装置200の中核機能をサポートするGUIを含む動作環境を提供する。本発明の好適な実施形態によると、この機能性の一部は駐車場決済モジュール490を含み、その機能については次に以下の図面と関連して詳細に説明する。
【0069】
図6は、ステップ610から開始する本発明の一実施形態に係る方法600を示す。ステップ620において、図2に示すようなナビゲーション装置200は、ナビゲーション装置200を保持する車両が駐車された時を判定する。いくつかの実施形態では、ナビゲーション装置200は車両を駐車したことを自動的に判定し、他の実施形態では、ナビゲーション装置200は車両を駐車したことを示す入力をユーザから受信する。車両を駐車したことを判定する方法の実施形態の詳細については後述する。ステップ630において、駐車場決済は現在の駐車場所においてサポートされるかを判定する。すなわち、ナビゲーション装置200を保持する車両が本発明の実施形態により駐車に対する支払いを行うことを可能にするかが判定される。駐車場決済がサポートされる場合、ステップ640において、駐車場決済期間が開始され、ステップ650において、駐車場決済期間が終了する時を判定する。駐車場決済期間は、駐車に対する支払いが行われる期間、すなわち車両を駐車していた期間である。ステップ630〜650を実行する方法の実施形態の詳細については後述する。ステップ660において、駐車期間に対する支払いが行われ、方法はステップ680で終了する。しかし、ステップ630で本発明の実施形態による駐車場決済が駐車場所においてサポートされないと判定された場合、ユーザはステップ670で通知され、ステップ680に進む。
【0070】
図7は、本発明の一実施形態のシステム700を示す。システム700は、図2に更に詳細に示すようなナビゲーション装置710及び図3に更に詳細に示すようなサーバ720を含む。ナビゲーション装置710及びサーバ720は、例えば移動電話である移動電気通信装置等の別の装置を介して間接的に又は直接、複数の異なる構成により実現されるデータ通信チャネル730を介して無線通信している。ナビゲーション装置710は、理解しやすいように図7に示さない車両により保持される。しかし、車両により保持された結果、ナビゲーション装置710は矢印750で示されるように駐車場740に移動し、以下に説明するように車両は駐車期間又は駐車時間の間駐車される。サーバ720は、ナビゲーション装置のユーザに関連したユーザ情報を格納する記憶装置を格納するか又は記憶装置にアクセスできる。ユーザ情報は、例えば名前等のユーザを識別する情報、ナビゲーション装置710を保持する車両を識別する情報及びナビゲーション装置710のユーザによる駐車サービスに対する支払いの方法を識別する支払い情報を含む。支払い方法はユーザに対するクレジット又はデビットカードの明細であってもよく、ユーザは駐車場決済に対する預金を含むサーバ720に対する前払い口座を保持してもよく、あるいはユーザは後払いを要求する駐車サービスに対して例えば月毎の請求書である定期的な請求書を受け取ってもよい。ナビゲーション装置710が複数のユーザ及び/又は複数の車両により使用される場合、ユーザ及び/又は車両プロファイルが確立されてもよく、ナビゲーション装置710のユーザが例えば「Steven」、「Chris」、「Mary」…である複数のユーザプロファイルから対応するユーザプロファイル及び/又は例えば「Car 1」、「Car 2」…である複数の車両プロファイルから車両プロファイルを選択することを可能にすることが想定される。ユーザプロファイルを選択する場合、各ユーザが対応する支払い方法を有してもよいように、支払い情報はそのユーザプロファイルとリンクされてもよい。場合によっては、支払い方法は各ユーザに対して一意であってもよいが、複数のユーザが例えば企業又は共同のクレジットカードである単一の支払い方法を共有してもよいことも想定される。1つ以上の車両プロファイルは、車両のメーカ及び車種、車両の登録情報、並びに/あるいは車両の色を含んでもよい。そのような情報は、駐車場740の経営者のコンピュータシステム(不図示)に供給される必要があり、それにより駐車場経営者が駐車に対する支払いをした車両を識別できてもよい。
【0071】
上述したように、ステップ620において、ナビゲーション装置710で実行する駐車場決済モジュール490は、ナビゲーション装置710を保持する車両が駐車した時を判定する。いくつかの実施形態において、これは、車両を駐車したことを示す入力をユーザから受信することにより達成されてもよい。例えば、車両を駐車したことを示すためにユーザにより起動される「駐車」ボタンをナビゲーション装置710に備えてもよい。他の実施形態において、車両を駐車したことを示すユーザ入力を受信するために、グラフィック項目がナビゲーション装置710の表示装置240に表示されてもよい。そのようなグラフィック項目は、車両が静止していること、すなわち車両の現在地が変化していないか又は例えば10秒である所定期間の間変化していないことをナビゲーション装置710が判定した時にのみ表示されてもよい。しかし、本発明の他の実施形態において、駐車場決済モジュール490は、車両が駐車されたことを自動的に判定してもよい。駐車場決済モジュール490は、一実施形態において、車両の現在地が変化しなくなったこと又は例えば10秒である所定の期間の間変化していないことを判定することにより車両が駐車されたことを自動的に判定してもよい。しかし、例えば走行中に一時的に停止した時に車両が駐車されたと誤って判定することを回避するために、駐車場決済モジュール490は、後述するように車両が停止した場所を地図データと比較するか又は装置に事前に通信された1つ以上の駐車場の場所を示す情報と比較し、車両が駐車場又は少なくとも道路システムの一部でない領域で停止したことを判定してもよい。あるいは又は更に、駐車場決済モジュール490は、車両を駐車したことを判定するために使用されてもよい車両及び車両のサブシステムの状態に関連する情報を受信してもよい。ナビゲーション装置710は、車両及び車両のサブシステムの状態を示す情報を受信するために、例えばBluetooth等のローカル無線ネットワーク又は車両のCANバス等の有線接続を介して車両に通信可能に結合されてもよい。車両の電気系統の電源が投入されるか又は落とされたこと、キーが車両のイグニッションから外されたこと、車両の1つ以上のドアが開かれたこと、あるいは車両のエンジンが停止されたことのうちの1つ以上を示す情報から車両を駐車したことを判定してもよい。車両の電気系統の電源が落とされたことは、車両からナビゲーション装置への電力供給から判定されてもよい。更にいくつかの実施形態において、車両の駐車は、ナビゲーション装置がドッキングアーム292から取り外されることの指示により行われてもよく又は補足されてもよい。車両の状態から駐車したことを判定することにより、駐車したことがより正確に且つ迅速に判定されることは利点である。別の実施形態において、ナビゲーション装置710は、駐車場740の送信機により送信された信号等の駐車場に近接していること又は駐車場内にいることを示す無線信号を受信してもよい。
【0072】
駐車場決済モジュール490が車両を駐車したことを判定すると、現在の駐車場所が本発明の実施形態に係る駐車場決済をサポートするかが判定される。本発明のいくつかの実施形態において、ナビゲーション装置710により判定される。しかし、他の実施形態においては、通信チャネル730を介してナビゲーション装置710に通信された判定を示す情報及びサーバ720により判定される。
【0073】
最初に、駐車場決済をサポートする駐車場所に車両を駐車したことをナビゲーション装置710が判定する実施形態について説明する。いくつかの実施形態において、以下に更に詳細に説明するように、ナビゲーション710は1つ以上の駐車場を識別する情報をサーバ720から受信していてもよい。この場合、ナビゲーション装置710は、現在の駐車場所、すなわちナビゲーション装置710の場所をサーバ720から先に受信した1つ以上の駐車場の場所と比較し、駐車場決済をサポートする駐車場所に車両を駐車したことを判定してもよい。しかし、別の実施形態において、ナビゲーション装置710は、現在の駐車場所と本発明の実施形態に係る駐車場決済をサポートする1つ以上の駐車場を示す地図データとを比較し、駐車場決済をサポートする駐車場所に車両を駐車したことを判定してもよい。
【0074】
他の実施形態において、サーバ720は、ナビゲーション装置710から受信した情報に基づいて駐車場決済をサポートする駐車場所に車両を駐車したことを判定する。図8を参照すると、図6に示したステップ630の実施形態において実行されてもよい方法ステップが示される。方法はステップ810で開始し、ステップ820において、ナビゲーション装置710を含む車両が駐車された地理的場所を示す情報がサーバ720により受信される。地理的場所は、経度及び緯度等の所定の座標系の座標により示されてもよい。ステップ830において、ナビゲーション装置710の地理的場所は、駐車場決済をサポートする場所のストアと比較される。いくつかの実施形態において、ストアは本発明の実施形態に係る駐車場決済をサポートする駐車場740のデータベースであってもよい。ステップ840において、判定の結果は通信チャネル730を介してサーバ720からナビゲーション装置710に通信される。結果はバイナリの指示であってもよく、駐車場決済サポートメッセージで通信されてもよい。いくつかの実施形態において、メッセージは、例えばその駐車場に駐車するための単位時間当たりのコストを示す情報であるコスト情報及び/又は駐車場における支払い期間又は最大駐車時間に関する時間情報等の駐車場740に関する更なる情報をナビゲーション装置710に通信してもよい。例えば情報は、1時間毎に支払いが行われること及び/又は最大駐車時間が例えば2時間であることを示してもよい。
【0075】
判定処理の結果、ナビゲーション装置710は、駐車場決済が現在の場所でサポートされるかの指示を表示装置240に表示するように構成されてもよい。表示装置240は、駐車場決済がサポートされていないことをユーザに通知し且つ他の支払い手段を使用しなければならないことを通知するメッセージを表示してもよく、あるいは駐車場決済が現在の場所でサポートされていることを示すメッセージを表示してもよい。表示装置240に表示されたメッセージは、ローカル記憶装置又はサーバ720から取得された単位時間当たりのコスト等の駐車場740に関連する情報を更に含んでもよい。
【0076】
駐車場決済が駐車場所でサポートされる場合、ナビゲーション装置710は、ユーザが現在の場所に駐車したいことを確定するユーザ入力、例えば単位時間当たりのコストを受け入れるユーザ入力を要求してもよく、あるいは、ナビゲーション装置710は、図6に示したステップ640のように駐車期間が開始されるべきであることをサーバ720に自動的に通知してもよい。ナビゲーション装置710は、駐車期間が開始されるべきであること、すなわちメッセージの時間から車両の駐車に対する支払いが行われることを示すメッセージをサーバ720に送出してもよい。サーバ720によりメッセージを受信することにより、駐車場740に実際に駐車されたことが通知されてもよいように、車両が駐車に対する支払いをすることを示す情報がサーバ720から駐車場提供者のコンピュータシステム、すなわち駐車場の所有者又は経営者に通信されることが可能になることは利点である。更にメッセージにより、サーバ720は支払いの計算のために駐車を開始した時間を判定できる。
【0077】
ナビゲーション装置710が更なるメッセージをサーバ720に送出することに応答して、図6に示したステップ650において駐車場決済期間が終了する。いくつかの実施形態において、ナビゲーション装置710の駐車場決済モジュール490は、車両の場所に基づいて駐車場決済期間が終了されるべきであることを自動的に判定する。しかし、他の実施形態において、ユーザは、駐車場決済期間が終了されるべきであることを示す入力をナビゲーション装置710に提供する。
【0078】
駐車場決済モジュール490は、ナビゲーション装置710の場所に基づいて車両が駐車場を退出したことを判定してもよい。ナビゲーション装置710の場所が変化すると、駐車場決済モジュール710は、車両が駐車されていないことを判定してもよい。いくつかの実施形態において、駐車場決済モジュール490は、場所が所定の距離、例えば50mを上回って変化すると、車両が駐車されていないと判定してもよい。他の実施形態において、駐車場決済モジュール490が駐車場決済期間を開始すると、ナビゲーション装置710が「駐車」モードであることの指示は表示装置240に表示されてもよい。表示された指示は、例えばグラフィックボタン等であるユーザが駐車場決済期間を終了できるようにする制御機構を含んでもよい。いくつかの実施形態において、制御機構の起動により、駐車場決済モジュール490は駐車場決済期間を終了する。しかし、他の実施形態において、駐車場決済モジュールは、ユーザ入力の受信後にナビゲーション装置710の場所が所定量を上回る量だけ変化すると、駐車場決済期間の終了のみを判定してもよい。これにより、ユーザが駐車場740を出ていないのに駐車場決済期間を不正に終了することを防止することは利点である。更にステップ650において、ナビゲーション装置710は、例えば駐車場決済期間の長さ及び/又は駐車場決済期間のコストを示す情報である駐車場決済期間の概要を表示してもよい。
【0079】
ステップ660において、サーバ720はサーバ720により保持された支払い情報を利用して駐車に対する支払いを行う。例えばサーバ720は、ユーザのクレジット又はデビットカードに課金してもよく、あるいはサーバ720により保持されたユーザの口座から引き落としてもよい。サーバ720は、支払いが成功したという確認をナビゲーション装置710に送出してもよく、成功した支払いを示す情報は、ナビゲーション装置710の表示装置240に表示されてもよい。
【0080】
上述したように、本発明のいくつかの実施形態において、ユーザはナビゲーション装置710により適切な駐車場に誘導されてもよい。最初に図9を参照して、本発明の例示的な実施形態について説明する。本発明の一実施形態に係る駐車場740への経路案内を提供する方法900について説明する。方法900はステップ910で開始する。ステップ920において、図7のナビゲーション装置710の場所等のナビゲーション装置710の現在地が判定される。ナビゲーション装置710の場所は、受信したGPS信号から判定されてもよい。ステップ930において、判定された場所に基づいて1つ以上の対応する駐車場740が判定される。いくつかの実施形態において、ステップ730で判定された駐車場740は所定の数の駐車場であってもよい。しかし、他の実施形態において、駐車場740は、ナビゲーション装置710の場所の所定の距離内の駐車場であってもよい。例えばステップ930で判定された駐車場は、ナビゲーション装置710の場所の1、2又は5km内の駐車場であってもよい。他の距離が考慮されてもよいことは理解されるだろう。距離は、ナビゲーション装置710の周囲の環境に従って選択されてもよい。例えばナビゲーション装置710の現在地が、多数の駐車場があると予想される都市環境にあると判定される場合、考慮される距離は判定される駐車場数を制限するために減少されてもよい。しかし、駐車場の数がより少ないと予想される地方環境である場合、距離はそれに応じて増加されてもよい。ステップ940において、駐車場が選択される。ステップ930において、単一の駐車場のみが判定された場合、例えば判定した距離内に1つの駐車場しか存在しない場合、ステップ940において、その駐車場が自動的に選択されてもよい。しかし、ステップ830で複数の駐車場が判定された場合、それらの駐車場の中から1つの駐車場が選択される。駐車場は、1つ以上の所定の基準に従ってステップ940で自動的に選択されてもよい。例えば、最近接する駐車場が選択されてもよく、あるいは判定された駐車場に対するコスト情報が認識されている場合は最安値(最低コスト)の駐車場が選択されてもよい。他の基準が適宜使用されてもよい。基準は、現在のユーザ及び/又は車両プロファイルの一部として格納されてもよい。例えば、ユーザ「Chris」は最近接する駐車場を好んでもよく、その一方でユーザ「Mary」は最安値の駐車場を好んでもよい。更に車両基準は選択に影響を及ぼす可能性がある。例えば、Car1は車両がより大きい車両又は車高の高い車両であることを示す高さ情報を含んでもよく、それに従って適切な駐車場の選択が行われてもよい。他の実施形態において、ステップ930で判定された複数の駐車場を示す情報が表示装置240に表示され、表示された駐車場のうちの1つを選択するために、ユーザ入力はナビゲーション装置710により受信される。駐車場740が選択されると、選択された駐車場までユーザを誘導するために、ステップ950においてナビゲーション装置710の現在地からの経路案内が提供される。方法はステップ960で終了する。
【0081】
上述の方法は、複数の駐車場を識別する格納された駐車場情報を参照してナビゲーション装置710により実行されてもよい。いくつかの実施形態において、駐車情報はメモリ230等のナビゲーション装置710が直接アクセス可能なストアに格納される。駐車場情報は、地図データの一部を形成してもよい。しかし、図10を参照して説明するように、他の実施形態において、方法は図7に示したサーバ720等のサーバに関連して実行されてもよい。
【0082】
図10を参照すると、ステップ1010で開始する駐車場740への経路案内を提供する方法1100が示される。ステップ1020において、図7に示したナビゲーション装置710等のナビゲーション装置の現在地は、例えば受信したGPS信号を参照して判定される。ステップ1030において、ナビゲーション装置710の場所を識別する場所情報は、通信チャネル730を介してナビゲーション装置710から図7に示したサーバ720等のサーバに通信される。場所情報は、経度及び緯度等の所定の座標系でナビゲーション装置710の場所を識別してもよい。ステップ1040において、1つ以上の適切な駐車場は、受信した場所情報に従ってサーバ720により判定される。いくつかの実施形態において、ステップ1040で判定された駐車場740は所定の数の駐車場であってもよい。しかし、他の実施形態において、駐車場はナビゲーション装置710の場所の所定の距離内の駐車場であってもよい。例えばステップ1040で判定された駐車場は、ナビゲーション装置710の場所の1、2又は5km内の駐車場であってもよい。他の距離が考慮されてもよいことは理解されるだろう。距離は、ナビゲーション装置710の周囲の環境に従って選択されてもよい。例えばナビゲーション装置710の現在地が、多数の駐車場があると予想される都市環境にあると判定される場合、考慮される距離は判定される駐車場数を制限するために減少されてもよい。しかし、駐車場の数がより少ないと予想される地方環境である場合、距離はそれに応じて増加されてもよい。ステップ1050において、ステップ1040で判定した1つ以上の適切な駐車場を識別する情報が通信チャネル730を介してナビゲーション装置710に通信される。通信された情報は、1つ以上の判定された駐車場の場所を識別してもよい。いくつかの実施形態において、ナビゲーション装置710に通信された情報は、判定された駐車場の他の側面に関連する情報を含む。追加の情報は、例えば各駐車場の駐車に対する単位時間当たりのコストを示す価格情報、駐車場が24時間でない場合に各駐車場の営業時間を示す営業時間情報、駐車場の最大駐車時間を示す最大駐車情報及び例えば各駐車場に駐車できる車両の最大サイズに関連する他の制約情報を含んでもよい。全ての情報が全ての駐車場に対して通信されるわけではないことが理解されるだろう。例えば、いくつかの情報はいくつかの駐車場に対して通信されてもよく、その一方で他の情報は1つ以上の他の駐車場に対して通信される。ステップ1060において、通信された駐車場のうちの1つが選択される。駐車場は、1つ以上の所定の基準に従って、ナビゲーション装置710により、例えば駐車場決済モジュール490によりステップ1060で自動的に選択されてもよい。例えば、最近接する駐車場が選択されてもよく、あるいは判定された駐車場に対するコスト情報が認識されている場合は最安値(最低コスト)の駐車場が選択されてもよい。他の基準が適宜使用されてもよい。基準は、現在のユーザ及び/又は車両プロファイルの一部として格納されてもよい。例えば、ユーザ「Chris」は最近接する駐車場を好んでもよく、その一方でユーザ「Mary」は最安値の駐車場を好んでもよい。更に車両基準は選択に影響を及ぼす可能性がある。例えば、Car1は車両がより大きい車両又は車高の高い車両であることを示す高さ情報を含んでもよく、それに従って適切な駐車場の選択が行われてもよい。他の実施形態において、ステップ1050でナビゲーション装置に通信された複数の駐車場を識別する情報が表示装置240に表示され、表示された駐車場のうちの1つを選択するために、ユーザ入力はナビゲーション装置710により受信される。駐車場が選択されると、選択された駐車場までユーザを誘導するために、ステップ1070においてナビゲーション装置710の現在地からの経路案内が提供される。方法はステップ1080で終了する。
【0083】
他の実施形態において、図10を参照して説明した方法1000が変更されてもよい。例えばステップ1040において、サーバ720は経路案内が提供される駐車場を自動的に選択してもよい。サーバ720は、図10を参照して説明した実施形態におけるナビゲーション装置710と同一の基準に基づいて経路案内がナビゲーション装置710により提供される駐車場を自動的に選択してもよい。サーバ710による選択を行いやすくするために、ナビゲーション装置710は、ステップ1030において、ナビゲーション装置710の場所を示す情報と共に例えば最近接する駐車場所が選択されることを示す情報であるユーザ指定の基準等の関連情報をサーバ720に通信してもよい。サーバ720により選択されると、経路案内が提供される駐車場の場所を示す情報は、ステップ1050においてナビゲーション装置710に通信され、ステップ1060は省略される。
【0084】
次に図11を参照して、ポータブルナビゲーション装置により駐車場決済期間の有効期限を警告する方法1100の一実施形態について説明する。上述したように、いくつかの実施形態において、駐車場に関連する時間情報はサーバ720によりナビゲーション装置710に通信されてもよい。図11を参照して説明する方法1100は、ポータブルナビゲーション装置のユーザに駐車場に関連する1つ以上の期間の有効期限を警告する。いくつかの実施形態において、1つ以上の警告は、ユーザの車両が駐車されている駐車場の場所に対するポータブルナビゲーション装置の場所に基づく。方法1100はステップ1110で開始する。ステップ1120において、時間情報はサーバ720から受信される。上述したように、時間情報は図8を参照して説明した方法800のステップ840で受信されてもよい。時間情報は、駐車場に関連し、駐車場における支払い期間又は最大駐車時間を示してもよい。例えば情報は、1時間毎に支払いが行われること及び/又は最大駐車時間が例えば2時間であることを示してもよい。ステップ1130において、ナビゲーション装置は、駐車警告をユーザに発行するために自身の現在地をチェックする時間を判定する。ナビゲーション装置が自身の現在地をチェックする時間は、受信した時間情報を参照して判定される。いくつかの実施形態において、警告はナビゲーション装置710により受信された駐車場における最大駐車時間を示す最大駐車情報に従って判定される。他の期間又は時間が適宜選択されてもよいことが理解されるが、一実施形態において、最大駐車時間の50%が経過した後でチェックが行われる。ステップ1140において、ナビゲーション装置は、ステップ1130で判定された時間に自身の現在地を判定する。ナビゲーション装置710の現在地は、受信したGPS信号から判定されてもよい。ステップ1140で判定された場所に基づいて、ステップ1150において1つ以上の駐車警告時間がステップ1160で判定される。駐車警告時間は、駐車場の受信した期間及びナビゲーション装置の現在地に関して警告がユーザに提供されるべきである時間である。一実施形態において、推定移動速度及びナビゲーション装置710がアクセスできる地図データに基づいて、ユーザが駐車場に戻るのに例えば80%である所定の残り時間より長い時間が必要である場合、ナビゲーション装置は駐車場に戻り始めるべきであることを示す警告をユーザに対して発行する。警告は、ポータブルナビゲーション装置710の可聴出力及び/又は視覚出力の形態であってもよい。しかし、ナビゲーション装置710の現在地と駐車場との間の距離が、ユーザが所定の残り時間未満で駐車場まで移動できるような距離である場合、ナビゲーション装置710が自身の現在地をチェックする更なる場所チェック時間が判定される。
【0085】
本発明の教示が駐車に対する支払いを行いやすくする構成を提供することは、上述より明らかとなるだろう。本発明の実施形態において、支払いは自動的に行われてもよい。本発明のいくつかの実施形態において、駐車に対する支払いは駐車時間を正確に測定するためにナビゲーション装置を使用することにより簡略化される。
【0086】
本発明の種々の態様及び実施形態を説明したが、本発明の範囲は本明細書で説明した特定の構成に限定されず、添付の請求の範囲の範囲内の全ての構成、並びにそれらに対する変形例及び変更例を含むことが理解されるだろう。
【0087】
例えば上記の詳細な説明で説明した実施形態はGPSを参照するが、ナビゲーション装置はGPSの代わりに(又は実際にはGPSに加えて)どんな種類の位置検出技術を利用してもよい。例えばナビゲーション装置は、欧州のGalileoシステム等の他のグローバルナビゲーション衛星システムを用いることにより有用であってもよい。同様に、ナビゲーション装置は、衛星を用いたものに限定されず、地上ビーコン又は装置が地理的な場所を判定することを可能にする他の何らかの種類のシステムを使用して容易に機能できる。
【0088】
好適な実施形態はソフトウェアにより特定の機能性を実現するが、機能性はハードウェアのみで(例えば、1つ以上のASIC(特定用途向け集積回路)を使用して)又は実際にはハードウェア及びソフトウェアの組合せにより同等に実現可能であることが当業者にはよく理解されるだろう。従って、本発明の範囲は、ソフトウェアでのみ実現されることに限定されると解釈されるべきではない。
【0089】
最後に、添付の請求の範囲は本明細書で説明した特徴の特定の組合せを説明するが、本発明の範囲は以下に請求される特定の組合せに限定されず、特定の組合せが添付の請求の範囲において特に列挙されているか否かに関わらず本明細書で開示された特徴又は実施形態のどんな組合せも含む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ(720)に情報を通信するように構成されたナビゲーション装置(710)であって、前記ナビゲーション装置(710)は、前記ナビゲーション装置(710)を保持する車両が駐車される期間を判定し且つ前記期間と関連付けられた情報を前記サーバ(720)に通信するように構成されることを特徴とするナビゲーション装置(710)。
【請求項2】
前記ナビゲーション装置(710)は、前記ナビゲーション装置(710)の場所及び/又は前記車両が駐車されていることを示すユーザ入力を受信することのうちの1つ以上に従って前記車両が駐車されていることを判定するように構成されることを特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置(710)。
【請求項3】
前記ナビゲーション装置(710)は、前記車両の場所が所定の期間を超えてほぼ変化していない時に前記車両の場所に従って前記車両が駐車されていることを判定するように構成されることを特徴とする請求項2記載のナビゲーション装置(710)。
【請求項4】
前記ナビゲーション装置(710)は、前記車両が駐車されている期間の開始及び終了を示す情報を前記サーバ(720)に通信するように構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のナビゲーション装置(710)。
【請求項5】
前記ナビゲーション装置(710)は、格納されたデータに従って又は前記サーバ(720)と通信することにより前記車両が駐車されている場所において駐車場決済がサポートされることを判定するように構成されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のナビゲーション装置(710)。
【請求項6】
前記格納されたデータは、前記サーバ(720)から受信された1つ以上の駐車場所のうちの1つの場所を示すデータ又は地図データのうちの1つであることを特徴とする請求項5記載のナビゲーション装置(710)。
【請求項7】
サービスに対する支払いを行いやすくする方法であって:
ナビゲーション装置(710)を保持する車両が駐車される期間を判定するステップと;
前記期間と関連付けられた情報を前記ナビゲーション装置(710)からサーバ(720)に通信するステップと;
前記車両が駐車される前記期間に対する支払いを行いやすくするステップとを有することを特徴とする方法。
【請求項8】
駐車場所において支払いがサポートされるかを判定することを含むことを特徴とする請求項7記載の方法。
【請求項9】
1つ以上の駐車場所を示す情報を前記ナビゲーション装置(710)において前記サーバ(720)から受信することを含むことを特徴とする請求項7又は8記載の方法。
【請求項10】
前記車両が駐車される前記期間の開始を示す情報を前記ナビゲーション装置(710)から前記サーバ(720)に通信することと;
前記車両が駐車される前記期間の終了を示す情報を前記ナビゲーション装置(710)から前記サーバ(720)に通信することと;
前記車両が駐車される前記期間の時間を前記サーバにおいて判定することとを含み、前記期間に対する前記支払いは前記判定された時間に少なくとも部分的に基づくことを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記ナビゲーション装置(710)の場所及び/又はユーザから受信した入力に従って前記車両が駐車される前記期間の開始及びanのうちの一方又は双方を判定することを含むことを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
サーバ(720)と無線通信しているナビゲーション装置(710)を備え、
前記ナビゲーション装置(710)は、前記ナビゲーション装置(710)を保持する車両が駐車される期間と関連付けられた情報を前記サーバ(720)に通信するように構成され、
前記サーバ(720)は、前記車両が駐車される前記期間に対する支払いを行いやすくするように構成されることを特徴とするシステム。
【請求項13】
前記ナビゲーション装置(710)は:
前記車両が駐車する時を判定し且つ前記車両が駐車される前記期間の開始を示す情報を前記サーバ(720)に通信し;
前記車両が駐車場を退出した時を判定し且つ前記車両が駐車される前記期間の終了を示す情報を前記サーバ(720)に通信するように構成されることを特徴とする請求項12記載のシステム。
【請求項14】
前記ナビゲーション装置(710)は、場所を示す情報を前記サーバ(720)に通信するように構成され;
前記サーバ(720)は、受信した場所に従って判定された1つ以上の駐車場所を示す情報を前記ナビゲーション装置(710)に通信するように構成されることを特徴とする請求項12、13又は14記載のシステム。
【請求項15】
前記ナビゲーション装置(710)は、場所を示す情報を前記サーバ(720)に通信するように構成され、
前記サーバ(720)は、前記サーバ(720)が前記場所において支払いを行いやすくできるかを示す情報を前記ナビゲーション装置(710)に通信するように構成されることを特徴とする請求項12又は13記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2012−515327(P2012−515327A)
【公表日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−544810(P2011−544810)
【出願日】平成21年7月10日(2009.7.10)
【国際出願番号】PCT/EP2009/058824
【国際公開番号】WO2010/081563
【国際公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
2.GSM
【出願人】(307043223)トムトム インターナショナル ベスローテン フエンノートシャップ (144)
【Fターム(参考)】