説明

ナビゲーション装置

【課題】 ナビゲーションのための地図データを用いて制限速度の注意を喚起すべき地点に車両が進入するか否かを判定し、車両の運転者に制限速度の報知を行う。
【解決手段】 制御装置18は、車両の位置を取得するとともに、取得した車両の位置とナビゲーションのための地図データに基づいて自車の走行中の道路の所定距離先の地点を中心とした所定範囲Mに都市ポリゴンXがあるか否かを判定し、所定範囲Mに都市ポリゴンがあると判定した場合、車両の運転者に制限速度を報知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、速度制限報知機能を備えたナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
道路の制限速度等は、道路種別(高速道路、幹線道路、一般道路など)、地域(郊外、市街地など)、国や州などによって異なり、例えば、郊外から市街地への進入地点や交差点において制限速度が制限される場合がある。
【0003】
このような制限速度を報知する装置としては、例えば、自車が通行規制等の異なる州との境界(州境)を超えた場合、地域毎の制限速度等の通行規制情報が記憶されたデータベースから新たに走行する州の通行規制情報を読み出して、その州の制限速度等をユーザに報知するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平11−108685号公報(段落番号0079)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に示したような装置は、地域毎の制限速度等の通行規制情報が記憶されたデータベースからその州の通行規制情報を読み出すようになっているが、全ての道路の制限速度情報がデータベースに登録されているとは限らないため、例えば、車両の進行先に郊外から市街地への進入地点や交差点のように制限速度の注意を喚起すべき地点があっても、制限速度が報知されるとは限らない。
【0005】
本発明は上記点に鑑みたもので、車両の進行先に制限速度の注意を喚起すべき地点がある場合、制限速度の注意を喚起すべき地点の手前で車両の運転者に制限速度を報知することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本願発明では、車両の現在位置を検出するとともに、検出した車両の現在位置および当該車両の現在位置を含む領域の地図データに基づいて走行案内を行うナビゲーション装置において、車両の現在位置および地図データに基づいて車両が走行している道路の進行先に制限速度の注意を喚起すべき地点があるか否かを監視して、制限速度の注意を喚起すべき地点を特定する監視手段と、監視手段によって特定された制限速度の注意を喚起すべき地点の手前に制限速度を報知する報知ポイントを設定する報知ポイント設定手段と、車両の現在位置が報知ポイントに到達したことを判定すると、車両の運転者に制限速度を報知する報知手段と、を備えたことを特徴としている。
【0007】
本願発明によれば、車両が走行している道路の進行先に制限速度の注意を喚起すべき地点があるか否かを監視して、制限速度の注意を喚起すべき地点を特定し、その地点の手前で車両の運転者に制限速度を報知するようにしているから、運転者は、その報知によって車両の進行先に制限速度の注意を喚起すべき地点があることを認識し、報知された制限速度に注意して運転することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置のブロック構成を図1に示す。ナビゲーション装置1は、位置検出器11、地図データ入力器16、操作スイッチ群17、外部メモリ19、表示装置20、スピーカ21、リモコンセンサ22および制御装置18を備えている。
【0009】
位置検出器11は、地磁気センサ12、ジャイロスコープ13、距離センサ14およびGPS受信機15等のセンサを有しており、これらセンサの各々の性質に基づいた、車両の現在位置や向きを特定するための情報を制御装置18に出力する。
【0010】
地図データ入力器16は、ナビゲーションのための地図データが記憶された記憶媒体から各種情報を入力するための装置である。
【0011】
この地図データには、位置精度向上のためのマップマッチングデータ、交差点の位置(緯度、経度)および交差点における信号機の有無等を含む交差点情報(ノード情報)、道路(リンク)の種別(高速道路、幹線道路、一般道路)等を含むリンク情報、交差点と道路との接続関係情報等を含む道路データ、各種施設の位置情報と電話番号が対応付けられた電話番号データ、各種施設の位置情報とシンボルが対応付けられたPOI(Point of Interest)データ、地域毎の人口が収録された人口データ、ポリゴンデータ等が含まれる。このポリゴンデータには、都市部の領域を示す都市ポリゴンデータ、緑地の領域を示す緑地ポリゴンデータ、池の領域を示す池ポリゴンデータなどが含まれる。
【0012】
操作スイッチ群17は、ナビゲーション装置1に設けられた複数のメカニカルスイッチ、表示装置20の表示面に重ねて設けられたタッチパネル等の入力装置から成り、ユーザによるメカニカルスイッチの押下、タッチパネルのタッチに基づいた信号を制御装置18に出力する。
【0013】
外部メモリ(記憶手段)19は、HDD等の不揮発性の記憶媒体によって構成され、各種データが記憶されている。また、この外部メモリ19には、予め、車両の運転者に制限速度を報知するための情報が記憶されている。例えば、車両が市街地への進入地点に位置する場合に報知するための「市街地に近づくので制限速度に注意して下さい。市街地の制限速度は時速30kmです。」といったメッセージや、車両が信号機のない交差点を通過する場合に報知するための「交差点に近づくので制限速度に注意してください。交差点の制限速度は時速60kmです。」といったメッセージを表示および音声で出力するための情報などが記憶されている。
【0014】
表示装置20は、制御装置18から入力される映像信号に応じた映像を表示画面に表示し、スピーカ21は、制御装置18から入力される音声信号に応じた音声を出力する。リモコンセンサ22は、リモコン23から送信される信号を受信して制御装置18へ出力する。
【0015】
制御装置18は、CPU、ROM、RAM、フラッシュメモリ、I/O等を備えたコンピュータとして構成され、ROMに記憶されたプログラムに従って各種処理を行う。この制御装置18は、位置検出器11からの車両の現在位置や向きを特定するための情報に基づいて車両の現在位置を検出し、また地図データ入力器16から自車位置周辺(当該車両の現在位置を含む領域)の地図データを取得し、自車位置と自車位置周辺の地図データに基づいて表示装置20の表示画面の地図上に現在位置を示す自車位置マーク等を表示させ(図3(a)参照)、また自車が信号機のある交差点に手前に位置した場合には交差点の拡大図を表示させる地図表示処理を行う(図3(b)参照)。なお、図3(a)は、表示装置20の表示画面の地図表示の表示例を示したもので、図中のAは、信号機のある交差点、Bは市街地Yへの進入地点、Cは信号機のない交差点、Dは市街地Zへの進入地点Dを示している。また、この制御装置18は、目的地への経路案内を行うときには、表示装置20を用いて経路誘導を行う処理を行う。このように、制御装置18は、車両の現在位置および自車位置周辺の地図データに基づいて走行案内を行うための処理を実行する。
【0016】
また、制御装置18は、車両が走行している道路の進行先に制限速度の注意を喚起すべき地点(例えば、市街地への進入地点および交差点)があるか否かを監視して、制限速度の注意を喚起すべき地点を特定し、その地点の手前で車両の運転者に制限速度を報知(警告)する速度制限報知機能を備えている。具体的には、制御装置18は、まず、位置検出器11からの車両の現在位置や向きを特定するための情報および地図データ入力器16を介して取得した自車位置周辺の地図データにより、自車の走行中の道路の進行先所定距離の地点を中心とした所定範囲を監視範囲Mとする。図2の例では、自車位置マークPの2km先の地点を中心とした半径50mの円形状の範囲を監視範囲Mとしている。そして、この監視範囲Mに制限速度の注意を喚起すべき地点があるか否かを監視する。例えば、図2に示すように、自車位置周辺の地図データに含まれる都市ポリゴンデータに基づき、監視範囲Mに都市ポリゴンXが含まれているか否かを判定し、監視範囲Mに都市ポリゴンXが含まれていることを判定すると、制限速度の注意を喚起すべき地点として、車両が走行している道路の市街地への進入地点を特定し、その地点の手前で車両の運転者に制限速度を報知する。
【0017】
この速度制限報知処理について、図4に示すフローチャートを参照して具体的に説明する。なお、制御装置18は、上記した地図表示処理などのナビゲーションに必要な各種処理と並行して、図4に示す速度制限報知処理を繰り返し行うように構成されており、位置検出器11からの車両の現在位置や向きを特定するための情報および地図データ入力器16を介して取得した自車位置周辺の地図データに基づいて、以下の処理を行う。
【0018】
まず、車両の走行中の道路の所定距離先の地点を中心とした所定範囲を監視範囲Mとし、この監視範囲Mに交差点があるか否かを判定する(S100)。交差点の位置は、地図データに含まれる交差点情報に基づいて求められる。
【0019】
監視範囲Mに交差点がないと判定した場合(S100でNOと判定した場合)、次に、監視範囲Mに都市ポリゴンがあるか否かを判定する(S110)。具体的には、自車位置周辺の地図データに含まれるポリゴンデータに基づいて、監視範囲Mに都市ポリゴンがあるか否かを判定する。
【0020】
監視範囲Mに都市ポリゴンがないと判定された場合は、上記したS100、S110の処理を繰り返す。
【0021】
ここで、車両が、例えば図3(b)に示す位置から市街地Yの方向へ進み、監視範囲Mに都市ポリゴンが存在する状態になったとすると、S110に到来したとき、その判定がYESになり、次に、車両の市街地への進入地点を特定する(S112)。具体的には、都市ポリゴンと走行中の道路とが最初に交わる地点を車両の市街地への進入地点とし、その地点を制限速度の注意を喚起すべき地点として特定する。次に、この車両の市街地への進入地点から所定距離手前に速度制限報知ポイントを設定する(S114)。具体的には、車両の市街地への進入地点から所定距離(例えば、数百メートル)手前の走行道路上の地点を速度制限報知ポイントとしてRAMに記憶する。
【0022】
次に、車両の現在位置とRAMに記憶した速度報知ポイントに基づいて自車が速度報知ポイントに到達したか否かを判定する(S116)。ここで、車両の現在位置が速度報知ポイントに到達したことを判定すると(S116でYESと判定すると)、外部メモリ19から制限速度を報知するための情報を読み出し、表示装置20およびスピーカ21から制限速度を車両の運転者に報知させる(S118)。例えば、図3(c)に示すように、「市街地に近づくので制限速度に注意して下さい。市街地の制限速度は時速30kmです。」というメッセージを表示装置20の表示画面に一定時間表示させるとともにスピーカ21からもそのメッセージを音声出力させる。
【0023】
このような制限速度の報知によって、運転者は、市街地に近づくことを認識し、報知された制限速度に注意して運転することができる。
【0024】
また、車両が、図3(b)に示す位置から市街地Yの方向でなく、市街地Zの方向に進み、監視範囲Mに交差点が存在する状態になったとすると、S100に到来したとき、その判定がYESとなり、次に、この交差点に信号機があるか否かを判定する(S102)。交差点に信号機があるか否かは、地図データに含まれる交差点情報に基づいて判定される。
【0025】
ここで、交差点に信号機がないと判定した場合(S102でNOと判定した場合)、その交差点を、制限速度の注意を喚起すべき地点として特定する。次に、この車両の市街地への進入地点から所定距離手前に速度制限報知ポイントを設定する(S104)。具体的には、車両の市街地への進入地点から所定距離(例えば、数百メートル)手前の走行道路上の地点を速度制限報知ポイントとしてRAMに記憶する。
【0026】
次に、車両の現在位置とRAMに記憶した速度報知ポイントに基づいて自車が速度報知ポイントに到達したか否かを判定し(S106)、自車がこの速度制限報知ポイントに到達したと判定すると(S106でYESと判定すると)、外部メモリ19から制限速度を報知するための情報を読み出し、表示装置20およびスピーカ21から制限速度を車両の運転者に報知させる(S108)。例えば、図3(d)に示すように、「交差点に近づくので制限速度に注意して下さい。交差点の制限速度は時速60kmです。」といったメッセージを表示装置20の表示画面に一定時間表示させるとともにスピーカ21からもそのメッセージを音声出力させる。
【0027】
このような制限速度の報知によって、運転者は、信号機の交差点に近づくことを認識し、報知された制限速度に注意して運転することができる。
【0028】
なお、S102で交差点に信号機があると判定した場合(YESと判定した場合)は、上記した制限速度の報知を行わない。これは、信号機がある交差点では、制限速度の報知を行わなくても、運転者は走行速度に注意を払うからである。但し、このような信号機がある交差点についても、上記したような制限速度の報知を行うようにしてもよい。
【0029】
また、自車が市街地Zへの進入地点Dに進行した場合は、図3(c)に示した市街地Yへの進入地点Bに進行する場合と同様、図3(e)に示すように、「市街地に近づくので制限速度に注意して下さい。市街地の制限速度は時速30kmです。」といったメッセージを表示装置20およびスピーカ21から報知させる。
【0030】
上記した実施形態によれば、制御装置18は、車両が走行している道路の進行先に制限速度の注意を喚起すべき地点(市街地への進入地点、交差点)があるか否かを監視して、制限速度の注意を喚起すべき地点を特定し、その地点の手前で車両の運転者に制限速度を報知するようにしているから、運転者は、その報知によって車両の進行先に制限速度の注意を喚起すべき地点があることを認識し、報知された制限速度に注意して運転することができる。
【0031】
なお、上記実施形態では、図4のS100、S102、S110、S112の処理が、車両が走行している道路の進行先に制限速度の注意を喚起すべき地点があるか否かを監視して、制限速度の注意を喚起すべき地点を特定する監視手段を構成し、S104、S112の処理が、制限速度の注意を喚起すべき地点の手前に報知ポイントを設定する報知ポイント設定手段を構成し、S108、S118の処理および表示装置20、スピーカ21が、車両の運転者に制限速度を報知する報知手段を構成している。
【0032】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々なる形態で実施することができる。
【0033】
例えば、上記実施形態における制御装置18は、図4のS110において、監視範囲Mに都市ポリゴンがあるか否かに基づいて、車両の進行先に市街地への進入地点があるか否かを判定する例を示したが、以下の(1)〜(5)に示すように車両の進行先に市街地の進入地点があるか否かを判定してもよい。
【0034】
(1)自車位置および自車位置周辺の地図データに含まれるノード情報の自車位置周辺の交差点の位置に基づいて、監視範囲Mに含まれる交差点の数が基準値よりも多いか否かを判定し、監視範囲Mに含まれる交差点の数が基準値(例えば、10)よりも多い場合、車両の進行先に市街地の進入地点があると判定し、監視範囲Mに含まれる交差点の数が基準値よりも少ない場合、車両の進行先に市街地の進入地点がないと判定してもよい。車両の進行先に市街地の進入地点があると判定した場合、S112において監視範囲Mに含まれる交差点の最も手前の交差点を市街地の進入地点として特定すればよい。市街地では単位面積あたりの交差点の数が多いため、このように監視範囲Mに含まれる交差点の数に基づいて車両の進行先に市街地の進入地点があるか否かを判定することができる。
【0035】
(2)自車位置および自車位置周辺の地図データに含まれるノード情報から、例えば、図5に示すように、進行先の道路上の次の交差点(交差点1)およびその先3つ目までの交差点(交差点2〜4)の各位置を取得し、交差点1と交差点2との間の距離、交差点2と交差点3との間の距離、交差点3と交差点4との間の距離をそれぞれ算出し、算出した各距離がそれぞれ所定距離(例えば、500m)未満の場合、車両の進行先に市街地の進入地点があるものと判定し、算出した各距離の少なくとも1つが所定距離以上の場合、車両の進行先に市街地の進入地点がないと判定してもよい。車両の進行先に市街地の進入地点があるものと判定した場合、S112において進行先の道路上の次の交差点を市街地の進入地点として特定すればよい。
【0036】
(3)地図データ入力器16から地図データに含まれる各種施設の位置情報とシンボルが対応付けられたPOIデータを読み出し、このPOIデータと自車位置に基づいて、監視範囲Mに含まれるシンボルの数が基準値以上の場合には車両の進行先に市街地の進入地点があると判定し、監視範囲Mに含まれるシンボルの数が基準値未満の場合には車両の進行先に市街地の進入地点がないと判定してもよい。車両の進行先に市街地の進入地点があると判定した場合、S112において監視範囲Mに含まれるシンボルの最も手前のシンボルを市街地の進入地点として特定すればよい。
【0037】
(4)地図データ入力器16から地図データに含まれる各種施設の位置情報と電話番号が対応付けられた電話番号データを読み出し、この電話番号データと自車位置に基づいて、監視範囲Mに電話番号データに登録された施設が基準値以上ある場合には車両の進行先に市街地の進入地点があると判定し、監視範囲Mに電話番号データに登録された施設が基準値以上ない場合には車両の進行先に市街地の進入地点がないと判定してもよい。車両の進行先に市街地の進入地点があると判定した場合、S112において監視範囲Mの最も手前の施設を市街地への進入地点として特定すればよい。
【0038】
(5)地図データ入力器16から地図データに含まれる地域毎の人口が収録された人口データを読み出し、この人口データと自車位置に基づいて、監視範囲Mに含まれる地域の人口が基準値以上の場合には車両の進行先に市街地への進入地点があると判定し、監視範囲Mに含まれる地域の人口が基準値未満の場合には車両の進行先に市街地への進入地点がないと判定してもよい。車両の進行先に市街地の進入地点があると判定した場合、S112において監視範囲Mに含まれる地域の境界と走行道路との交わる地点を市街地への進入地点として特定すればよい。
【0039】
また、上記実施形態では、自車位置と地図データに基づいて制限速度の注意を喚起すべき地点を求める例を示したが、この制限速度の注意を喚起すべき地点を外部メモリ19等の記憶媒体に記憶しておき、車両が再度同じ地点を通過した場合には、この外部メモリ19の記憶媒体に記憶された情報に基づいて制限速度の報知を行うようにしてもよい。
【0040】
また、上記実施形態では、車両の走行する道路種別(一般道路、幹線道路等)と関係なく、車両の運転者に制限速度を報知する例を示したが、道路種別に応じて上記制限速度の報知を制限してもよい。例えば、車両が郊外のバイパスのように比較的制限速度の高い幹線道路を走行する場合は上記制限速度の報知を行い、車両が住宅地のように比較的制限速度の低い一般道路を走行する場合は上記制限速度の報知を行わないようにしてもよい。
【0041】
また、上記実施形態では、制限速度の注意を喚起すべき地点として、市街地への進入地点、交差点を示したが、それに限らず他の地点、例えば住宅地への進入地点としてもよい。
【0042】
また、上記した実施形態における所定距離、所定範囲は、固定の値のものに限らず可変となる値であってもよい。例えば、車両の走行速度等を考慮して所定距離、所定範囲を変化させるようにしてもよい。
【0043】
また、図4に示したフローチャートの各ステップの処理は、それぞれの機能を実現する手段として把握されるものであり、制御装置18としては、上記した実施形態に示すようなソフトウェアによって構成されるものに限らず、ハードウェアにより構成されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置のブロック構成を示す図である。
【図2】ナビゲーション装置の速度報知機能について説明するための図である。
【図3】表示装置の地図表示画面の表示例を示す図である。
【図4】制御装置による制限速度報知処理のフローチャートである。
【図5】他の実施形態における車両の進行先の市街地の有無の判定についての説明図である。
【符号の説明】
【0045】
1…ナビゲーション装置、11…位置検出器、12…地磁気センサ、
13…ジャイロスコープ、14…距離センサ、15…GPS受信機、
16…地図データ入力器、17…操作スイッチ群、18…制御装置、
19…外部メモリ、20…表示装置、21…スピーカ、22…リモコンセンサ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の現在位置を検出するとともに、検出した車両の現在位置および当該車両の現在位置を含む領域の地図データに基づいて走行案内を行うナビゲーション装置において、
前記車両の現在位置および前記地図データに基づいて前記車両が走行している道路の進行先に制限速度の注意を喚起すべき地点があるか否かを監視して、前記制限速度の注意を喚起すべき地点を特定する監視手段と、
前記監視手段によって特定された前記制限速度の注意を喚起すべき地点の手前に制限速度を報知する報知ポイントを設定する報知ポイント設定手段と、
前記車両の現在位置が前記報知ポイントに到達したことを判定すると、前記車両の運転者に制限速度を報知する報知手段と、を備えたことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記監視手段は、前記車両が走行している道路の進行先所定距離の地点を中心とした所定範囲を監視範囲とし、この監視範囲に前記制限速度の注意を喚起すべき地点があるか否かを監視することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記監視手段は、前記制限速度の注意を喚起すべき地点としてその対象となる交差点を特定するものであり、前記報知手段は、前記交差点に対して設定された制限速度を報知することを特徴とする請求項1または2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記監視手段は、前記制限速度の注意を喚起すべき地点の対象となる交差点として信号機がない交差点を特定することを特徴とする請求項3に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記監視手段は、前記制限速度の注意を喚起すべき地点として市街地への進入地点を特定するものであり、前記報知手段は、前記市街地への進入地点に対して設定された制限速度を報知することを特徴とする請求項1または2に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
前記地図データは、市街地の領域を特定するポリゴンデータを含んでおり、前記監視手段は、前記車両が走行している道路の進行先に前記ポリゴンデータによって特定される市街地があるか否かを判定し、前記市街地があると判定したときに、前記車両が走行している道路の前記市街地への進入地点を前記制限速度の注意を喚起すべき地点として特定することを特徴とする請求項5に記載のナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−177856(P2006−177856A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−372913(P2004−372913)
【出願日】平成16年12月24日(2004.12.24)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】