説明

ハイブリッド車両のためのルート決定およびそのシステム

【課題】車両の少なくとも一つの駆動機構のリソース状態に依存して好適なルートを決定する可能性を提供する。
【解決手段】本発明は、ハイブリッド車両のためのルートを決定する方法に関し、該ハイブリッド車両は該車両を駆動するための少なくとも2つの異なる機構を有し、該方法は、該少なくとも2つの異なる駆動機構のうちの少なくとも一つのリソース状態を決定するステップ(22)と、該車両のための目的地の位置を決定するステップ(23)と、該所定の目的地の位置へのルート、および該決定されたリソース状態にしたがって、該ルートに対して、該異なる駆動機構の使用を決定するステップ(24)とを包含する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はハイブリッド車両のためのルートを決定するための方法およびハイブリッド車両を制御するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
内燃エンジンによって主に動力を供給される車両において、石油燃料を低減する必要性は周知である。電気モータによって動力を供給される車両はこれらの必要性に取り組むことを試みている。これらの燃料の節約の目標に見合う別の道はハイブリッド車両の使用を通じてである。これらのハイブリッド車両は2つの異なる駆動機構を有する。主として、1つの駆動機構は内燃エンジンを用い、別の駆動機構は電気モータまたは燃料電池を用いる。さらに、車両におけるガスモータの使用も公知である。
【0003】
現在、ハイブリッド電気車両の使用は低燃料消費の車両設計のための有望なツールとなっている。これらの電気ハイブリッド車両は、現在の車両において用いられているものと同様のガソリンベースのエンジン、電気モータ、および、車両のブレーキが作動した場合に、正常に失われるエネルギを捕らえる回生ブレーキシステムを有する。さらに、バッテリーパックが提供され、その機能は、電気モータのための電気エネルギを保存することである。これらのハイブリッド電気車両において、駆動機構は、ガソリンベースのエンジンまたは電気モータのいずれか、あるいはそれらの両方の駆動機構に基づいている。
【0004】
さらに、所定の目的地へのルートが知られている場合、燃料消費が最小化される方法において、異なる駆動機構の使用が制御されるシステムが知られている。例えば、特許文献1は、電気車両およびハイブリッド電気車両のためのエネルギ管理を提供する車上ナビゲーションシステムを開示している。所定の目的地へのルートが知られている場合、ルートの部分が、ルートの下り坂通路または休み休み進む通行などにおいて、バッテリーパックを充電するために用いられ得るかどうかを決定することができる。ドライバーの要求の期待は、ルートが知られている場合に決定され得、異なる駆動機構の使用は、その決定されたルートに依存して決定され得る。
【0005】
特許文献2は、充電可能なバッテリーが回生制動を用いて放電および放電されるハイブリッド電気車両を制御する装置を開示しており、バッテリーの放電および、電気モータの使用は、次のルートに依存する形で制御される。
【0006】
これらの既知のシステムは、ルートを最初に決定し、次いで、その決定されたルートに対する異なる駆動機構の使用を制御する。しかしながら、これらのシステムは、車両の現在のリソース状態を考慮しない。例えば、車両の現在のリソース状態に依存すると、所定の目的地への異なる最適なルートが存在し得る。ハイブリッド車両に対しては、リソース状態は、駆動機構の少なくとも一部に対する重要な要素である。ガソリンエンジンなどの駆動機構の一部に対しては、リソースを補充(例えばガソリンスタンドなどで)することは容易であり得るが、しかしながら、ガスベースのエンジンまたは電気モータなどの他の駆動機構に対しては、そのモータがどの程度のエネルギリソースを有するかという事実は、どのルートが選択されるべきであり、どの駆動機構がそのルートに対して用いられるべきかの決定に対して極めて重要な要素である。従って、ルート算定を車両の現在の動作状況に適応する必要性が存在する。
【特許文献1】米国特許出願公開第2002/0188387号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2002/0069000号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
車両の少なくとも一つの駆動機構のリソース状態に依存して好適なルートを決定する可能性を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この必要性は、独立の請求項の特徴によって満たされる。従属の請求項において本発明の好適な実施形態が記載される。
【0009】
本発明の第1の局面に従うと、ハイブリッド車両は車両を駆動するための少なくとも2つの異なる駆動機構を有する。第1のステップに従い、該少なくとも2つの異なる駆動機構のうちの少なくとも一つのリソース状態が決定される。該リソース状態に加え、車両に対する目的地の位置が決定される。リソース状態および目的地の位置が知られている場合、ルートは、以前に決定されたリソース状態を考慮する異なる駆動機構の使用を用いて、該所定の目的地の位置へと決定される。本発明に従い、異なる駆動機構の最適化された使用と組み合わせた目的地への最適ルートは、いつリソース状態がルート決定に対して可変の別の入力として用いられるかが決定され得る。所定の状況において、第1のルートはその決定されたリソース状態を考慮して使用されることはできないが、その目的地の位置へのこのルートは、ハイブリッド車両のリソース状態がルート決定に影響しない場合、用いられ得る。
【0010】
目的地の位置へのルートがリソース状態を考慮にいれて決定されている場合、異なる駆動機構の使用はまた、そのルートの異なる部分に対して、どの駆動機構またはどの駆動機構が車両を駆動するために用いられているかが決定されるように、決定される。それに加えて、一つの駆動機構から他の駆動機構へ、または一つの駆動機構から両方の駆動機構へ、あるいは両方の駆動機構から一つの駆動機構への切り替え点もまたルートに対して決定される。いったんリソース状態および目的地の位置が知られると、前もって、どの駆動機構が、ルートの異なる部分に対して用いられるかが決定され得る。さらに、本発明の別の実施形態に従い、駆動機構は、運転中に、駆動機構が所定の切り替え点において切り替えられるように制御され得る。好適には、切り替え点および異なる駆動機構の使用は、内燃エンジンが一つの駆動機構として用いられる場合に、その燃料消費が最小化されるように決定される。現在の状況においては、異なる駆動機構は、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、ガスエンジン、電気モータ、または水素駆動モータであり得る。他の駆動機能もまた可能であることは理解されるべきである。
【0011】
好適な実施形態にしたがい、リソース状態は、少なくとも一つの駆動機構に対して決定され、この駆動機構はガソリンまたはディーゼルエンジンではない。通常、燃料の再充填が実行され得るガソリンスタンドは広範に存在しているが、しかしながら、一部の他の駆動機構、例えばガスモータ、電気モータ、または水素駆動モータなどに対しては、電気モータの場合、バッテリーが充電され得、または、ガスタンクが再充填され得る位置は、あまり一般的ではない。本発明に従い、リソース状態は、駆動機構に対して決定され、タンクを満たすのはそれほど容易ではない。一つの駆動機構が電気モータである場合、リソース状態を決定するステップは、電気モータのために、電気エネルギを保存するバッテリーの充電状態を決定するステップを包含する。電気モータが燃料燃焼エンジンと共に用いられる場合、バッテリーの充電状態は重要な要素である。燃料燃焼エンジンの代わりに電気モータのみが用いられる場合、全体の燃料消費は最小化され得る。
【0012】
ゼロ・エミッションモータとしても知られる電気モータはまた、都市の集中地域(agglomeration)において、特に重要な役割を担う。ドライバーは、異なる地理的領域に対して、所定の駆動機構が用いられるように、車両を制御することを望み得る。例示として、ドライバーは、例えば、そのドライバーが住んでいる都市または村などの所定の地理的エリアに対して、電気モータなどのゼロ・エミッションモータを使用することを望み得るかもしれず、所定の目的地へのルートおよび異なる駆動機構の使用は、駆動機構の優先を考慮して決定される。現在、駆動機構制限の使用もまた検討されている。例示として、燃料燃焼エンジンの使用は、ダウンタウンエリアなどの所定の地理的領域において禁止され得ることがあり得る。この状況において、選択されたルートが通過する地理的領域に存在する駆動機構制限を決定することが可能である。目的地へのルートおよび異なる駆動機構の使用は、次いで、駆動機構制限に見合うように決定され得る。ルートの所定の部分に対して、内燃エンジンの使用が許可されない場合、ルートは、リソース状態を考慮して、制限が存在するルートの一部に対して、その制限に見合う駆動機構が用いられるように、駆動機構が制御されるように決定される必要がある。例示として、ゼロ・エミッション駆動機構が電気モータである場合、バッテリーのリソース状態は、上述の制限を有する地理的領域を車両が通過する状態にある必要がある。地理的領域が知られている場合、バッテリーはまた、地理的領域が制限を有して入力される場合、バッテリーが最大保存レベルにあるように、充電され得る。
【0013】
駆動機構制限はまた時間にも依存し得る。濃霧のような状況において、責任を負う当局は、所定の地理的領域において所定の駆動機構が許可されないことを決定し得る。例示として、これらの駆動機構制限は無線通信システムを用いて受信され得る。一例に従い、駆動機構制限は、ラジオ番組信号を用いて共に送信される情報の一部であり得る。一つの可能性は、交通メッセージチャネル(TMC)におけるこれらの制限情報の提供である。そのような制限は所定の地理的領域に対して受信された場合、車両の実際の位置が決定され得、車両のユーザは新たな駆動機構制限を通知され得る。駆動機構制限が知られている場合には、その駆動機構は、その駆動機構制限に見合うように自動的に決定されることもまた可能である。上述の例はまた、ユーザによって入力された駆動機能の優先に与えられることは理解されるべきである。ユーザが、所定の地理的領域において、所定の駆動機構が用いられるべきであると前もって決定している場合、ユーザは、ここで好適な駆動機構が選択されるべきことを通知され得るか、または個々の駆動機構がまた自動的に選択され得るかのいずれかであり得る。
【0014】
さらに、本発明の別の実施形態に従い、決定されたリソース状態を考慮して、駆動機構制限または優先に見合うように、ルートが算定され得るかどうかが決定され得る。駆動機構制限または優先に見合うように、ルートが算定され得ない場合、ユーザは通知され得る。そのユーザは次いで、駆動機構制限を有する領域を通過しない別のルートを選択する必要があり得る。
【0015】
本発明の別の実施形態に従い、駆動機構のうちの少なくとも一つに対する最小リソースレベルが決定され得る。好適には、最小リソースレベルは、リソースの再充填がより困難である駆動機構に対して決定される。次いで、異なる駆動機構の使用および決定されたルートに対する切り替え位置が該少なくとも一つの駆動機構に対するリソースレベルが該最小リソースレベル未満にならないように決定され得る。電気モータが使用される場合、駆動機構は、所定の最小バッテリー電力が常に利用可能であるように制御され得る。この最小レベルに到達した場合、システムは他の駆動機構に変更され得る。
【0016】
リソース状態および所定の目的地の位置へのルートが知られている場合、完全なルートに対する異なる駆動機構のリソース状態を予想することが可能である。この場合、走行中、その位置に依存して、リソース状態が予想されたリソース状態に対応するかどうかが確かめられ得る。そのリソース状態が所定の量分だけ、予想されたリソース状態と異なる場合、異なる駆動機構の使用および切り替え位置はルートの残りの部分に対して再算定され得る。例えば、交通状況のためにしばしば車両がブレーキをしなければならないように予想されると、電気モータの場合、さらなる回生ブレーキエネルギは、車両のバッテリーパックにおいて保存され得る。この場合、駆動機構の制御は、適合されたエネルギタンクを考慮して電気モータが用いられるように、それに従って適合され得る。
【0017】
リソース状態および切り替え位置を予想するために、ドライバーの運転パターンを考慮することもまた可能である。例示として、ドライバーは、非常にリソースを節約する方法にて通常、運転する人間であり得る。これは、そのドライバーは通常、急激な加速をせず、むしろなめらかな方法にて速度を変更することを意味する。また他方で、通常から急激に加速し、あまりリソースを節約しないような方法にて運転をするドライバーもまた存在する。運転中に記録され得るドライバーの運転パターンを考慮することが可能である。リソースを節約する方法において、駆動リソースをどの程度ドライバーが使用しているかという事実は、ルートの異なる部分に対する駆動リソースの予想に影響を与える。従って、本発明の別の局面に従い、ドライバーの駆動パターンは決定され得、これらの駆動パターンはルートの異なるパターンに対して、異なる駆動機構の使用を予想するために用いられ得る。本発明のこの局面に従い、ドライバーがリソースを節約するような方法にて運転しているかどうかを決定する。次いで、駆動機構状態および切り替え配置は、ドライバーがリソースを節約するような方法にて運転しているかどうかの事実に適合され得る。これはリソース状態および切り替え位置の予想を改善し得る。駆動機構パターンは、ドライバーの以前のルートを考慮して決定され得る。車両が同じルートを数回使用している場合、システムは、そのドライバーが通常どのようにして運転しているかを知り得る。さらに、ドライバーの運転の習慣を決定するために、そのドライバーが以前に使用した任意の他のルートを考慮することもまた可能である。
【0018】
上述したように、回生ブレーキエネルギは、どの程度頻繁にブレーキが作動され、どの程度の時間ブレーキが作動されるかという事実に依存する。従って、ハイブリッド車両における電気モータの使用はまた、交通状態にも依存する。本発明の一実施形態に従い、システムは、交通情報を受信することができ、その交通情報に基づいて駆動機構を決定することができる。例示として、交通量の少ない高速道路において、電気モータは、車両が休み休み進むように走行している混んだ高速道路よりも使用されない。この交通情報は次いで、ルートおよび異なる駆動機構の使用を決定するために用いられ得る。
【0019】
しばしば、ルートが算定される場合に考慮される必要のある他のプリセット状態が存在する。ユーザは、最も速いルート、最も安いルート、有料道路を避けるルートなどを選択し得る。所定の目的地の位置へのルートは、リソース状態を考慮して算定される場合、プリセットの状態はまた、別の変更として決定され得、そのルートは、最も速いルート、最も短いルートなどの前述のプリセット状態をさらに考慮して算定される。
【0020】
ハイブリッド車両のための目的地へのルートを算定するために考慮され得る別の局面は、目的地の位置において、駆動機構のうちの少なくとも一つに対してリソースを再充填する可能性が存在するかどうである。次いで、再充填の可能性が目的地の位置において存在する駆動機構のリソース状態は、異なる駆動機構の使用が、最小リソースレベルが目的地の位置において到達されるように制御されるように制御される。電気モータの場合、システムは、目的地の位置において、充電の可能性が存在することを知っているので、電気エネルギを保存するバッテリーはほぼ完全に放電され得る。電気モータを用いるハイブリッド車両にとって、所定の目的地へのルート上での充電の可能性は、あまり有用であるとは考えられておらず、というのは、通常、電気バッテリーに対する充電時間は、通常、ガソリンスタンドにおいて必要とされる時間よりもはるかに長いものだからである。ドライバーは、その車両を充電するために、旅程の間、待機することを望まないであろう。従って、電気モータの使用はまた、バッテリーが目的地の配置において十分に充電され得るかどうかの事実に依存し得る。
【0021】
本発明はさらに、ハイブリッド車両を制御するシステムに関し、そのシステムは、2つの異なる駆動機構のうちの少なくとも一つのリソース状態を決定するリソース決定ユニットを備える。さらに、位置決定ユニットは、車両の現在位置を算定するために提供される。ルート決定ユニットは、所定の目的地へのルートを決定し、駆動機構制御ユニットは、異なる駆動機構の使用、および決定されたリソース状態に従ったそのルートに対する駆動機能を変更するための切り替え位置を決定する。このシステムは上述のように作動することが可能である。
【0022】
本発明のこれらの他の利点は、添付の図面を参照して、以下の詳細な記載を読み、理解した後、当業者にとって明らかになる。
【0023】
本発明はさらに以下の手段を提供する。
【0024】
(項目1)
ハイブリッド車両のためのルートを決定する方法であって、該ハイブリッド車両は該車両を駆動するための少なくとも2つの異なる機構を有し、該方法は、
該少なくとも2つの異なる駆動機構のうちの少なくとも一つのリソース状態を決定するステップと、
該車両のための目的地の位置を決定するステップと、
該所定の目的地の位置へのルート、および該決定されたリソース状態にしたがって、該ルートに対して、該異なる駆動機構の使用を決定するステップと
を包含する、方法。
【0025】
(項目2)
上記異なる駆動機構の使用を決定するステップに対して、どの駆動機構が上記ルートの異なる部分に対して用いられるかが決定され、該駆動機構を変更するための切り替え位置が決定される、項目1に記載の方法。
【0026】
(項目3)
上記駆動機構は、以下の機構:ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、ガスエンジン、電気モータ、水素駆動モータ、より選択される、項目1または2に記載の方法。
【0027】
(項目4)
上記リソース状態は、少なくとも化石燃料を燃焼しない駆動機構に対して決定される、項目1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【0028】
(項目5)
一つの駆動機構が電気モータであり、上記リソース状態を決定するステップは、該電気モータのために該電気エネルギを保存するバッテリーの変更状態を決定するステップを包含する、項目1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【0029】
(項目6)
所定の地理的領域に対して駆動機構の優先を決定するステップをさらに包含し、上記所定の目的地へのルートおよび上記異なる駆動機構の使用が、該駆動機構の優先を考慮して決定されることを特徴とする、項目1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【0030】
(項目7)
所定の地理的領域に対して駆動機構制限を決定するステップをさらに包含し、上記所定の目的地へのルートおよび上記異なる駆動機構の使用が上記駆動機構制限を考慮して決定されることを特徴とする、項目1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【0031】
(項目8)
上記車両の位置を決定するステップと、
該車両位置に対して、上記駆動機構の優先および/または制限を決定するステップと、
該車両のユーザに、可能な駆動機構の優先または制限を通知するステップと
をさらに包含することを特徴とする、項目1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【0032】
(項目9)
上記車両の位置を決定するステップと、
該車両位置に対して、上記駆動機構の優先および/または制限を決定するステップと、
該駆動機構の制限または優先に従って該駆動機構を自動的に選択するステップと
をさらに包含することを特徴とする、項目1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【0033】
(項目10)
上記駆動機構の使用は、上記ルートの一部に対して、駆動機構の制限が存在し、制限を受けない該駆動機構が該ルートの一部に対して用いられ得るように決定される、項目8または9に記載の方法。
【0034】
(項目11)
上記リソース状態を考慮して、ルートが、上記駆動機構の制限または優先に見合うように算定され得るかどうかを決定するステップをさらに包含することを特徴とする、項目10に記載の方法。
【0035】
(項目12)
上記異なる駆動メカニズムのうちの少なくとも一つに対する最小リソースレベルを決定するステップをさらに包含し、該異なる駆動機構の使用および上記決定されたルートに対する切り替え位置は、該少なくとも一つの駆動機構に対するリソースレベルが該最小リソースレベル未満にならないように決定されることを特徴とする、項目1〜11のいずれか一項に記載の方法。
【0036】
(項目13)
上記ルートの異なる部分に対するリソース状態を予想するステップをさらに包含し、運転中に、位置に依存して、該リソース状態が、所定の量分だけ、該予想されたリソース状態と異なるかどうかが確かめられることを特徴とする、項目1〜12のいずれか一項に記載の方法。
【0037】
(項目14)
上記異なる駆動機構の使用および上記切り替え位置は、上記リソース状態が、所定の量分だけ、上記予想されたリソース状態と異なる場合、残りのルートのために再算定されることを特徴とする、項目13に記載の方法。
【0038】
(項目15)
上記ルートの異なる部分に対する上記リソース状態を予想するために、上記リソースの消費に関するドライバーの習慣が考慮されることを特徴とする、項目13または14に記載の方法。
【0039】
(項目16)
上記決定されたルートに対する交通情報を決定し、該交通情報を考慮した該決定されたルートのために上記ハイブリッド車両の駆動機構を制御するステップをさらに包含することを特徴とする、項目1〜15のいずれか一項に記載の方法。
【0040】
(項目17)
上記駆動制限は無線通信ユニットを介して受信される、項目7〜9のいずれか一項に記載の方法。
【0041】
(項目18)
上記ルート決定に対してプリセット状態を決定するステップをさらに包含し、上記ショテイの目的地の位置に対するルートは該プリセット状態に従って算定されることを特徴とする、項目1〜17のいずれか一項に記載の方法。
【0042】
(項目19)
上記目的地の位置において、上記駆動機構のうちの少なくとも一つに対してリソースを再充填する可能性が存在するかどうかを確かめるステップをさらに包含し、上記ルートおよび上記異なる駆動機構の使用がその確認に従って算定されることを特徴とする、項目1〜18のいずれか一項に記載の方法。
【0043】
(項目20)
上記駆動機構は、上記決定されたルートに対して、石油燃料の燃料消費が最小となるように制御されることを特徴とする、項目2〜19のいずれか一項に記載の方法。
【0044】
(項目21)
ハイブリッド車両を制御するシステムであって、該ハイブリッド車両は少なくとも2つの異なる駆動機構を有し、
該少なくとも2つの異なる駆動機構のうちの少なくとも一つのリソース状態を決定するリソース決定ユニットと、
該車両の現在位置を算定する位置検出ユニットと、
所定の目的地の位置に対して該ルートを決定するルート決定ユニットと、
該異なる駆動機構の使用、および該決定されたリソース状態に従い、該ルートに対する駆動機構状態を変更するための切り替え位置を決定する駆動機構制御ユニットと
を備える、システム。
【0045】
(項目22)
上記ハイブリッド車両は、以下の駆動機構:燃料燃焼モータ、電気モータ、および水素駆動モータ、のうちの少なくとも一つを有することを特徴とする、項目21に記載のシステム。
【0046】
(摘要)
本発明は、ハイブリッド車両のためのルートを決定する方法に関し、該ハイブリッド車両は該車両を駆動するための少なくとも2つの異なる機構を有し、該方法は、該少なくとも2つの異なる駆動機構のうちの少なくとも一つのリソース状態を決定するステップと、該車両のための目的地の位置を決定するステップと、該所定の目的地の位置へのルート、および該決定されたリソース状態にしたがって、該ルートに対して、該異なる駆動機構の使用を決定するステップとを包含する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0047】
図1において、ハイブリッド車両を効果的に制御するために用いられ得るシステムが示される。ハイブリッド車両は、内燃エンジン11などの第1の駆動機構を備える。この内燃エンジンに加え、電気モータ12が提供され得る。電気モータはバッテリー13によって電力が供給される。バッテリーは、ドライブ中、例えば車両のブレーキが作動される場合、または燃料燃焼エンジンによって充電され得る。後者は、バッテリー13を充電するのに役立たせることもまた可能である。バッテリー制御ユニット14は、バッテリーの充電および放電の制御をすることが提供される。リソース決定ユニット18は、バッテリー13のバッテリー充電レベルの現在の状況において、駆動機構のリソース状態を決定する。さらに、主制御ユニット15を提供する。主制御ユニット15は、燃料燃焼エンジンまたは電気モータのいずれかを、図1には示されていないシャフトを介して、駆動輪に結合する。さらに、制御ユニットは、駆動機構11および12の両方を駆動輪に結合することもまた可能である。この状況は、加速の状況において生じ得、電気モータおよび燃料燃焼エンジンの使用は車両の加速を改善することができる。さらに、車両の実際の位置を検出する手段が提供される(参照番号16)。図1に示される実施形態において、位置検出ユニット16は実際の車両位置を検出することができる。この位置検出GPSデータが用いられ得るかまたは車両の他のセンサ信号を考慮し、認識障害時に対応できるシステムも使用され得る。位置検出ユニット16に加え、ナビゲーションユニット17が提供され、ナビゲーションユニットは所定の目的地の位置に対してルートを算定する。従来、ナビゲーションユニットは、図には示されていないデジタルマップデータ上の算定に基礎を置く。ナビゲーションシステムは広く用いられており、当業者にとっても周知であり、その結果、ナビゲーションユニットの詳細な機能に関する記載は省略する。さらに、ハイブリッド車両の詳細な局面(例えば、異なる駆動機構がどのようにして駆動輪に結合されるかといった局面)も、簡明さのために省略する。現在の状況において、本発明の理解のために重要である本発明の部分のみが記載される。
【0048】
図2に関連して、ここで、図1のシステムがハイブリッド車両のためのルートを決定することが可能となる方法が示される。ステップ21におけるプロセスの開始の後、駆動機構のうちの少なくとも一つに対するリソース状態が決定される。そのリソース状態はまたあらゆる駆動機構に対して決定され得ることは理解されるべきである。しかしながら、電気モータおよび内燃エンジンを用いたハイブリッド車両の場合、通常は、ガソリンの充填レベルを決定する必要はない。電気モータを用いたハイブリッド車両において、バッテリーの充電状態は、どの程度頻繁に、また、いつ電気モータが用いられ得るのかを決定するための重要な要素である。リソース状態決定ユニット18により、リソース状態がステップ22において決定される場合、および、その目的地の位置がステップ23において決定されている場合、ルートを決定し、リソース状態を考慮したルートに対する異なる駆動機構の使用を決定することが可能である(ステップ24)。通常、駆動機構は、燃料燃焼エンジン11の燃焼消費が最小化されるように制御される。ルートについての他の情報、例えば標高の変化、道路パターン、またはドライバーの運転パターンなどもまた、ルートを決定すること、およびそのルートの異なる部分に対する異なる駆動機構の使用を決定することに対して考慮され得る。しかしながら、本発明の重要な局面にしたがい、リソース状態もまた決定される。例示のために、バッテリーの充填状態が低く、目的地の位置に到着するための2つの可能なルートが存在する場合、バッテリーが充電され得るように、標高の勾配が開始時において下り(negative)であるルートが選択され、次いで、もう一つの可能なルートである、ルートの開始時に上り(positive)である標高の勾配が選択される。図2のフローチャートはステップ25にて終了する。
【0049】
図3において、目的地の位置へのルートが決定される必要のある場合に、駆動機構のリソース状態が重要な役割を担う別の状況が示される。図3において、スタート地点Aから目的地位置Fまでのルートが示されているマップの一部が示される。位置Aから位置Fまでの間の最も速いルートは、地図位置ABCDEFに沿った走行のルートであり得る。ここで、ルートの一部に対する駆動機構制限が存在することがあり得、その駆動機構制限は、囲い部分31によって示される。例えば、例示のために、地図のこの部分31は、スモッグ警報が発令され、燃料燃焼エンジンの使用が完全に禁止されているダウンタウンエリアであったとする。これは、ドライバーが、図1に示されるような燃料燃焼エンジンおよび電気モータを有するハイブリッド車両を使用している場合を意味しており、エリア31内で使用され得る駆動機構は電気モータのみであることを意味する。AからFまでのルートを算定するために、この駆動機構制限が存在することが周知である場合、制御器15は、もし可能なら、位置Cから位置Dまでのエリア31を横切るために、その車両が位置Cにおいて十分に高いバッテリーのエネルギーレベルであるように、ナビゲーションユニット17を制御することができる。しかしながら、バッテリーの現在のエネルギ状態を考慮して、電気モータのみを用いて位置Cから位置Dへ移動することが可能ではない場合、そのシステムは、車両が位置A、B、G、D、E、Fに沿って通行するように、ルートを決定し得る。バッテリーのリソース状態によって、電気モータの使用が可能ではない場合、そのルートは、エリア31を横切らず、ルートA、B、G、E、Fが選択されるように決定する必要がある。エリア31における駆動機構制限は、不必要な制限である必要はない。また、ユーザは、そのユーザがエリア31において、駆動機構のうちの一つを使用したいことを示す優先を設定することも可能である。この場合、制御ユニットはまた、可能であれば、エリア31を横切ることを、ユーザの優先の駆動機構を用いて見込むように、異なる駆動機構を制御することもまた可能である。
【0050】
内燃エンジンがエリア31内において使用され得ないことが知られている場合、システムはまた、燃料燃焼エンジンが、AからCへのルートの最初の部分に対して用いられ、同時に、充電状態が、電気モータの使用のみにてエリア31を横切ることを可能になるようにバッテリーが充電されるように、バッテリー制御器を制御し得る。しかしながら、これが可能ではない場合、次いで、位置B、G、およびEを介して迂回路が用いられる必要がある。また、車両は無線受信器を介して駆動機構制限を受信することも可能である(例えば、所定の地理的領域に対する駆動機構制限についての情報は交通メッセージチャネルデータに含まれ得る)。この場合、システムは、現在位置、例えば位置Aから位置Bの間のどこかにおけるリソース状態を決定することによって反応することができる。システムは次いで、それに従って反応することができる。エリア31を横切るために、位置Cにおいて十分なバッテリー電力が提供されるようにシステムが制御される場合、ナビゲーションユニットは、位置B、C、D、およびEを通るようにドライバーを継続的に導く。さもなければ、ナビゲーションシステムは、位置B、G、DまたはEを通る。
【0051】
ルートに加えて、制御ユニットは、どの駆動機構がルートのどの部分に対して使用されるかを制御する。例示として、ルートを決定した場合、その切り替え点もまた同時に決定される。位置Aから目的地の位置Fへ移動する場合、車両は、Aから切り替え点SP1へ、その車両が電気モータによって駆動されるように制御され得る。位置SP1において、駆動機構は、位置SP1と位置SP2との間における燃料燃焼エンジンに変更され得る。制御器は、SP2とSP3の間において、電気モータが使用される必要があることを知っている。したがって、地理的領域31に入る前に、車両は、燃料燃焼エンジンを使用して駆動され、そのバッテリーは、領域31に入る前に、回生ブレーキまたは燃料燃焼エンジンのいずれかによって充電され得る。位置SP2とSP3との間において、車両は電気モータを用いる。位置SP3において、駆動機構は再び、燃料燃焼エンジンに切り替えられる。切り替え点SP4において、駆動機構は再び電気モータに切り替えられ得る。というのは、システムは、目的地の位置が、位置Fにおいて到達されることを知っているからである。システムは、位置Fにおいて、充電の見込みが存在することを知っている場合、切り替え点は、バッテリーが最小レベルに放電され得るように決定される。
【0052】
これらの切り替え点は、ルート決定と連動して決定される。運転中、システムは、実際のリソース状態が予想されたリソース状態に対応しているかどうかを確認することができる。対応しない場合、システムは、それに応じて反応し得、新たに決定されたバッテリー充電状態を考慮した切り替え点を変更することができる。
【0053】
図4において、駆動機構制限が知られている場合に実行されるステップをさらに詳細に記載しているフローチャートが示される。プロセスはステップ40において開始される。ルートを決定するために、電気車両の場合におけるバッテリー状態はステップ41において決定される。バッテリー状態に加え、駆動機構制限はステップ42において決定される。ルートが算定され得る前に、ルートが算定されるべきである目的地が知られている必要がある(ステップ43)。バッテリー状態および駆動機構制限が知られている場合、所定の目的地へのルートはステップ44において算定され得る。図3に関連して記載されているように、ハイブリッド車両のシステムは、位置Bにおけるバッテリー状態によって、車両がエリア31を通ることが可能であるかどうかをここで決定する必要がある。ステップ45において、駆動機構制限に見合うルートを算定することが可能であるかどうかが問い合わされる。決定されたバッテリー状態を考慮して、駆動機構制限に見合うルートが見出され得ない場合、そのシステムは、そのバッテリー状態によって、電気モータに基づく制限のみを有する領域を通過することが可能であるように、切り替え点を変更することを試みることができる(ステップ46)。ステップ47において、駆動機構制限に見合う新たなルートを算定することがここで可能であるのかどうかが問い合わされる。ここで再び可能ではない場合、システムは、ステップ48において、ユーザに通知し得、システムは、駆動制限が存在するエリアを完全に避けるルートを算定することによって、新たなルートを算定するためにリスタートする必要がある。
【0054】
ステップ45において、ルートが駆動機構制限に見合うように算定され得た場合、切り替え点が決定され得、車両は提案されたルートにそって導かれ得る。運転中、バッテリー状態は、ステップ50において確認される。システムは、その位置に依存したバッテリー状態が、予想されたバッテリー状態に対応するかどうかをチェックする。対応していない場合、そのシステムは実際のバッテリー状態を考慮して切り替え点を再算定することができる。駆動機構制限に見合った切り替え点に変更した後、ステップ47において、ルートが算定され得る場合、システムはまた、運転中に駆動機構を管理し続ける。プロセスはステップ51において終了する。
【0055】
図5において、運転中に車両が駆動機構制限を受ける状況が示される。例示として、この駆動機構制限は、電話通信ネットワークを用いて受信され得、車両の電話通信ユニットを介して受信されたメッセージに組み込まれ得る。さらに、駆動機構制限がラジオ番組に関連して受信されることが可能である。そのような駆動機構制限がステップ52において受信された場合、車両位置はステップ53において決定される。次いで、車両の実際の位置が、制限が加えられる領域の内側であるかが問い合わされる。さらに、ステップ54において、目的地へのルートが、制限が加えられる領域を横切るかどうかが問い合わされ得る。その車両がその領域内である場合、または予想されたルートが、駆動制限が存在する領域を通過する場合、リソース状態はステップ55において決定される。次のステップ56において、駆動機構は、制限に見合うように適合される。車両が既に制限を有する領域の内側にある場合、駆動機構は、制限に見合うように適合されている。車両がその領域を横切る場合、駆動機構は、その制限に見合う駆動機構が、その領域を車両が通過するための十分なリソースを有するように、制御される。ステップ57において、駆動機構は、新たな制限状況を考慮して適合され得るかどうかが問い合わされる。この適合が可能である場合、駆動機構はステップ58において、それに従い制御される。駆動機構の適合が、リソース状態を考慮して可能ではない場合、ユーザは、現在のルートおよび現在のリソース状態では、駆動機構制限は見合うことができないということをステップ59において通知される。
【0056】
ドライバーはまた、ステップ52において制限を受けた後に通知され得、そのドライバーは駆動機構の変化が必要であり得ることを知り、エネルギ制御ユニットがそれに従って駆動機構を変更することは理解されるべきである。
【0057】
概略すると、本発明は、車両の少なくとも一つの駆動機構のリソース状態に依存してルートを決定する可能性を提供する。あらゆる駆動機構のリソース状態もまた決定され得ることは理解されるべきである。しかしながら、一つの駆動機構の状態のみを検出することもまた可能である。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】図1は、ハイブリッド車両を制御するシステムの概略的な構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、リソース状態を考慮して、ルート決定および駆動機構の使用を制御するステップを示すフローチャートである。
【図3】図3は、駆動制限が存在するルートの一部を示す。
【図4】図4は、ハイブリッド車両のためのルートを決定し、異なる駆動機構を決定するための別の実施形態のフローチャートを示す。
【図5】図5は、駆動機構制限を考慮したステップを有するフローチャートを示す。
【符号の説明】
【0059】
11 制御ユニット
12 電気モータ
13 バッテリー
14 バッテリー制御ユニット
15 制御ユニット
16 位置検出ユニット
17 ナビゲーションユニット
18 リソース状態決定ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハイブリッド車両のためのルートを決定する方法であって、該ハイブリッド車両は該車両を駆動するための少なくとも2つの異なる機構を有し、該方法は、
該少なくとも2つの異なる駆動機構のうちの少なくとも一つのリソース状態を決定するステップと、
該車両のための目的地の位置を決定するステップと、
該所定の目的地の位置へのルート、および該決定されたリソース状態にしたがって、該ルートに対して、該異なる駆動機構の使用を決定するステップと
を包含する、方法。
【請求項2】
前記異なる駆動機構の使用を決定するステップに対して、どの駆動機構が前記ルートの異なる部分に対して用いられるかが決定され、該駆動機構を変更するための切り替え位置が決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記駆動機構は、以下の機構:ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、ガスエンジン、電気モータ、水素駆動モータ、より選択される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記リソース状態は、少なくとも化石燃料を燃焼しない駆動機構に対して決定される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
一つの駆動機構が電気モータであり、前記リソース状態を決定するステップは、該電気モータのために該電気エネルギを保存するバッテリーの変更状態を決定するステップを包含する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
所定の地理的領域に対して駆動機構の優先を決定するステップをさらに包含し、前記所定の目的地へのルートおよび前記異なる駆動機構の使用が、該駆動機構の優先を考慮して決定されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
所定の地理的領域に対して駆動機構制限を決定するステップをさらに包含し、前記所定の目的地へのルートおよび前記異なる駆動機構の使用が前記駆動機構制限を考慮して決定されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記車両の位置を決定するステップと、
該車両位置に対して、前記駆動機構の優先および/または制限を決定するステップと、
該車両のユーザに、可能な駆動機構の優先または制限を通知するステップと
をさらに包含することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記車両の位置を決定するステップと、
該車両位置に対して、前記駆動機構の優先および/または制限を決定するステップと、
該駆動機構の制限または優先に従って該駆動機構を自動的に選択するステップと
をさらに包含することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記駆動機構の使用は、前記ルートの一部に対して、駆動機構の制限が存在し、制限を受けない該駆動機構が該ルートの一部に対して用いられ得るように決定される、請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
前記リソース状態を考慮して、ルートが、前記駆動機構の制限または優先に見合うように算定され得るかどうかを決定するステップをさらに包含することを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記異なる駆動メカニズムのうちの少なくとも一つに対する最小リソースレベルを決定するステップをさらに包含し、該異なる駆動機構の使用および前記決定されたルートに対する切り替え位置は、該少なくとも一つの駆動機構に対するリソースレベルが該最小リソースレベル未満にならないように決定されることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記ルートの異なる部分に対するリソース状態を予想するステップをさらに包含し、運転中に、位置に依存して、該リソース状態が、所定の量分だけ、該予想されたリソース状態と異なるかどうかが確かめられることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記異なる駆動機構の使用および前記切り替え位置は、前記リソース状態が、所定の量分だけ、前記予想されたリソース状態と異なる場合、残りのルートのために再算定されることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ルートの異なる部分に対する前記リソース状態を予想するために、前記リソースの消費に関するドライバーの習慣が考慮されることを特徴とする、請求項13または14に記載の方法。
【請求項16】
前記決定されたルートに対する交通情報を決定し、該交通情報を考慮した該決定されたルートのために前記ハイブリッド車両の駆動機構を制御するステップをさらに包含することを特徴とする、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記駆動制限は無線通信ユニットを介して受信される、請求項7〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記ルート決定に対してプリセット状態を決定するステップをさらに包含し、前記ショテイの目的地の位置に対するルートは該プリセット状態に従って算定されることを特徴とする、請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記目的地の位置において、前記駆動機構のうちの少なくとも一つに対してリソースを再充填する可能性が存在するかどうかを確かめるステップをさらに包含し、前記ルートおよび前記異なる駆動機構の使用がその確認に従って算定されることを特徴とする、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記駆動機構は、前記決定されたルートに対して、石油燃料の燃料消費が最小となるように制御されることを特徴とする、請求項2〜19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
ハイブリッド車両を制御するシステムであって、該ハイブリッド車両は少なくとも2つの異なる駆動機構を有し、
該少なくとも2つの異なる駆動機構のうちの少なくとも一つのリソース状態を決定するリソース決定ユニットと、
該車両の現在位置を算定する位置検出ユニットと、
所定の目的地の位置に対して該ルートを決定するルート決定ユニットと、
該異なる駆動機構の使用、および該決定されたリソース状態に従い、該ルートに対する駆動機構状態を変更するための切り替え位置を決定する駆動機構制御ユニットと
を備える、システム。
【請求項22】
前記ハイブリッド車両は、以下の駆動機構:燃料燃焼モータ、電気モータ、および水素駆動モータ、のうちの少なくとも一つを有することを特徴とする、請求項21に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−276761(P2007−276761A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−38775(P2007−38775)
【出願日】平成19年2月20日(2007.2.20)
【出願人】(504147933)ハーマン ベッカー オートモーティブ システムズ ゲーエムベーハー (165)
【Fターム(参考)】