バルーンを使用して切除を実施するためのシステムおよび方法
本発明は、腫瘍の肉眼除去の後に残存する腫瘍組織を処置するための、改善されたシステムまたは方法を提供する。本発明の装置は、カテーテル、伝導性要素およびバルーンを備える。このカテーテルは管腔を有する。この伝導性要素はカテーテルに沿って配置される。バルーンは、そのカテーテルの管腔と流体連絡した内部を有する。バルーンは、伝導性要素と伝導的に繋げられた伝導性物質から形成される。バルーンは、折り畳まれた構成および膨張した構成を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(背景)
本発明は、全体的に、切除を実施するためのシステムおよび方法に関する。より具体的には、本発明は、例えば、以前に形成された組織腔において、バルーンを使用して切除を実施するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
腫瘍の肉眼除去(gross removal)の後に残存する腫瘍組織を処置するための、種々の公知の技術が存在する。このような術後の処置としては、例えば、放射線技術および近接照射療法が挙げられる。
【0003】
これらの術後の処置は、種々の問題を有する。例えば、放射線技術は、一般的な装置を使用するが、この装置は重要な物流上の問題を抱える。さらに、放射線技術はコストおよび時間がかかる。放射線技術は、代表的に、数週間、時折数ヶ月にわたる複数回の処置を包含する。さらに、放射線はしばしば、標的領域の外側組織に意図しない損傷を生じる。換言すると、残存する可能性のある組織(代表的に、元の腫瘍の位置の近傍)に影響を与えるよりもむしろ、放射線技術はしばしば、健康な組織に不利に影響する。あるいは、収束的放射線治療は、代表的に、利用能が限定された高価な装置を必要とする。
【0004】
標準的な近接照射療法技術は、代表的に、個々の放射線供給源を用いて、腫瘍および周囲の組織において多くのカテーテルが同時に配置されることを必要とする。これらのカテーテルの配置は、費用がかさみ得、扱い難くあり得、そして時間がかかり得る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、腫瘍の肉眼除去の後に残存する腫瘍組織を処置するための、改善されたシステムまたは方法についての必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(発明の要旨)
装置は、カテーテル、伝導性要素およびバルーンを備える。このカテーテルは管腔を有する。伝導性要素は、カテーテルに沿って配置される。バルーンは、そのカテーテルの管腔と流体連絡した内部を有する。このバルーンは、その伝導性要素と電導性に繋がれた伝導性物質から形成される。バルーンは、折り畳まれた構成および膨張した構成を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
(詳細な説明)
一旦腫瘍が除去されたら、組織腔が残存する。この腔を囲む組織は、患者において、腫瘍の再発が最も高い可能性で生じ得る位置である。従って、腫瘍が除去された後、周囲の組織(本明細書中で、「マージン組織」とも言われる)を破壊することが望ましい。本明細書中に記載される種々の実施形態は、バルーンカテーテルデバイスに関し、そして例えば、腫瘍除去により形成される組織腔と関係するマージン組織を切除するための方法に関する。
【0008】
1実施形態において、装置は、カテーテル、伝導性要素およびバルーンを備える。このカテーテルは管腔を有する。伝導性要素は、そのカテーテルに沿って配置される。バルーンは、カテーテルの管腔と流体連絡した内部を有する。バルーンは、伝導性要素と伝導性に繋げられた伝導性物質から形成される。バルーンは、折り畳まれた構成および膨張した構成を有する。
【0009】
バルーンは、例えば、このバルーンが患者の体外にある場合または以前に形成された組織腔内に経皮的に配置される場合、折り畳まれた構成をとる。折り畳まれた構成におけるバルーンは、このバルーンが膨張した構成である場合よりも、小さなサイズまたは体積を有する。バルーンは、例えば、このバルーンが切除のために以前に形成された組織腔内に配置される場合、膨張した構成をとる。一般に、バルーンは可能な構成の範囲を有し、これら構成としては、折り畳まれた構成(代表的に、バルーンの最も小さなサイズまたは体積の構成)および組織腔のサイズに応じて膨張した構成が挙げられる。
【0010】
バルーンは、電導性であるように構成されるか、または電導性部分を有するように構成される。電導性は、バルーン本体の全体または一部を、電導性物質(例えば、伝導性ポリマー、または金属性粒子もしくは他の金属性要素のような伝導性要素を組み込んだ非伝導性物質)と、伝導性の層もしくはコーティング(例えば、伝導性インク)またはこのバルーンに取り付けられる伝導性要素とから形成することによって、達成され得る。伝導性物質が伝導性ポリマーから形成されるバルーンの実施形態において、このバルーンは、例えば、フォトリソグラフィー技術を使用して形成され得る。伝導性物質が特定の形状を有するバルーンの実施形態において、このバルーンの伝導性物質は、例えば、金属刻印物(stamping)、ワイヤーまたは機械加工された形状から形成され得る。用語「電導性」は、本明細書中で、物質または媒体が、その体積を介して、通常供される状態へと向かう電気の流れを可能にする特性を意味するために、使用される。換言すると、あらゆる物質または媒体はある程度まで電導性であるが、本明細書中で考慮される電導性物質または電導性媒体は、代表的な切除デバイスに対して特徴もなく高いレベルでのみ電導性である物質または媒体を除外する。
【0011】
図1は、本発明の実施形態に従う、膨張された構成におけるバルーンカテーテルの側面図を描く。バルーンカテーテル100は、カテーテル110、バルーン120および伝導性要素130(例えば、絶縁体で覆われた伝導性ワイヤ)を備える。図2は、膨張した構成をとる間の、バルーンカテーテル100の断面図を示す。図2に示されるように、カテーテル110は管腔112を備え、そしてバルーン120は内部125を規定する。
【0012】
図3は、バルーンカテーテルが折り畳まれた構成である間の、図1および図2に示されるバルーンカテーテルの断面図を示す。バルーンカテーテル100は、管腔112の中に流体を導入することによって、折り畳まれた構成から膨張した構成へと変化され得る。この流体が管腔112に移動する場合、バルーン腔125が充填され、これによってバルーン120をその膨張した構成へと膨張させ得る。流体は、例えば、水および生理食塩水のような流体であり得るか、または空気のようなガスであり得る。伝導性要素130は、カテーテル110に沿ってそしてこのカテーテル110の上に配置されるように図1に示されるが、代替の実施形態において、この伝導性要素130は、カテーテル110に沿って、そして管腔112の中に配置される。
【0013】
バルーン120は、例えば、伝導性物質から形成され得るか、またはバルーン120の全体にわたって均一に分散される伝導性物質と共に非伝導性物質から形成され得る。このような伝導性物質は、伝導性要素130と電気的に繋がれ得、これによって伝導性要素130からバルーン120の伝導性物質へとエネルギー(例えば、高周波(RF)エネルギー)を移送することを可能にする。このようなRFエネルギーは、伝導性要素130と繋げられたRF発生装置(図1〜図3においては示されない)によって提供され得る。バルーンカテーテル100は、単極デバイスとして作動し得、ここで他の極(示されない)は患者に対して配置される。
【0014】
図4は、膨張した構成をとる間の、そして以前に形成された組織腔内に配置される間の、図1および図2に示されるバルーンカテーテルの断面図を例示する。図4に示されるように、バルーン100は、バルーン120が膨張して以前に形成された組織腔を充填するような、膨張された形態である。この以前に形成された組織腔は、マージン組織10によって囲まれる。バルーンカテーテルが作用される場合、このバルーンカテーテルは破壊(kill)領域20を規定し、この破壊領域20内でマージン組織10が切除を介して破壊される。
【0015】
図5は、本発明の別の実施形態に従う、バルーンカテーテルの側面図を示す。バルーンカテーテル500はカテーテル510、バルーン520および伝導性要素530を備える。バルーンカテーテルは、伝導性物質を含み、バルーン520と一体形成される。その結果、この伝導性物質は、伝導性部分521として本明細書中に参照される通路に配列される。図6は、図5に示されるバルーンカテーテル500の断面図を示す。図6に示されるように、バルーン520は伝導性部分521および非伝導性部分522を備える。バルーンカテーテル520は内部525を規定する。バルーンカテーテル500は単極デバイスとして作動し得、ここで、他の極(示されない)は患者に対して配置される。
【0016】
図7は、本発明の別の実施形態に従う、膨張した構成をとる間の、バルーンカテーテルのうちの多層バルーンの断面図を示す。より具体的には、多層バルーン720は2つの同心性バルーン723および727を備える。内側のバルーン723は伝導性部分721および非伝導性部分722を備える。同様に、外側バルーン727は伝導性部分728および非伝導性部分729を備える。内側バルーン723および外側バルーン727は、配列されて、その結果、内側バルーン723の伝導性部分721が外側バルーン727の非伝導性部分729と整列される。同様に、内側バルーン723の非伝導性部分722は、外側バルーン727の伝導性部分728と整列される。絶縁層726は、内側バルーン723と外側バルーン727との間に配置される。
【0017】
多層バルーン720は、二極性デバイスとして作動し得、ここで各々のバルーン部分723および727は別々の極である。より具体的には、絶縁層726は、内側バルーン層723の伝導性層721および外側バルーン727の伝導性部分728が別々にRFエネルギーを受けて、これによって隣り合う伝導性部分の間にRF場を規定するのを可能にする。例えば、内側バルーン部分723の所定の伝導性部分721は、1つの極として作用し得、そして外側バルーン部分727のうちの2つの隣り合う伝導性部分728は、他の極として作用し得る。この例に従って、RF場が、内側バルーン部分723の伝導性部分721と、外側バルーン部分727のうちの隣り合う伝導性部分728との間に確立され得る。そして内側バルーン部分723の伝導性部分721と、外側バルーン部分727のうちの残存する隣り合う伝導性部分728との間に別のRF場が確立され得る。
【0018】
図8は、本発明のなお別の実施形態に従う、膨張した構成をとる間の、バルーンカテーテルのうちの多層バルーンの断面図を示す。多層バルーン800は、伝導性層823、で絶縁層822および伝導性層821を備える。伝導性層821および絶縁層822は、各々、明確なセグメントを有しており、ここで、絶縁層822のうちの1つの区域は、伝導性層823とその伝導性層821の関連セグメントに間に配置される。従って、伝導性層823は、部分824を備え、この部分824の上には絶縁体822および821は配置されない。バルーンカテーテル900は二極性デバイスとして作動し得、ここで伝導性層823は1つの極として作用し、そして伝導性層821は別の極として作用する。このような二極性デバイスは、RF発生装置(図8に示されない)によりエネルギー付与される場合に、伝導性層823と伝導性層821との間にRF場を形成し得る。
【0019】
多層バルーン800は、絶縁層822および伝導性層821の隣り合うセグメントの間に物質を持たないように示されるが、代替の実施形態において、絶縁層は、絶縁層および伝導性層のこれらの隣り合うセグメントの間に、提供され得る。なお別の代替の実施形態において、さらなる絶縁層が、伝導性層821および/または伝導性層823の少なくとも一部の上に配置され得る。
【0020】
図9は、本発明のなお別の実施形態に従う、複数の管腔カテーテルを有するバルーンカテーテルの断面図を描く。図9に示されるように、バルーンカテーテル900はカテーテル910およびバルーン920を備える。カテーテル910は、多層カテーテルであり、非伝導性層911、伝導性層912および非伝導性層913を備える。非伝導性層911は管腔914を規定し得、これはバルーン920の内部925と流体連絡している。伝導性層912は、バルーン920の伝導性物質に電気的に繋げられ得、その結果、RF発生装置(図9に示されない)から受けたエネルギーは、伝導性層912を介して伝導性物質920に提供され得る。従って、伝導性層912は、図1に示される伝導性要素130、および図5に示される伝導性要素530の代替のものである。
【0021】
図9に示されるバルーンカテーテル900はまた、ガイドワイヤ930を備え、このガイドワイヤ930は、カテーテル910の管腔914の中に配置され得る。ガイドワイヤ930を使用して、患者の体内の適切な位置(例えば、以前に形成された組織腔)にバルーンカテーテルを導き、これによって所望の位置にバルーンカテーテルを配置し得る。図9は膨張した形態におけるバルーンカテーテル900を描くが、ガイドワイヤ930は代表的に、バルーンカテーテル900が折り畳まれた形態である間に使用される。
【0022】
図10は、本発明のなお別の実施形態に従う、複数の管腔のカテーテルを有するバルーンカテーテルの断面図を示す。バルーンカテーテル1000は、複数の管腔のカテーテル1010およびバルーン1020を備える。複数の管腔のカテーテル1010は、管腔1012、1014および1016を備える。管腔1012は、例えば、ガイドワイヤ(図10には示されない)のために使用され得る。管腔1014および1016を使用して、バルーン1020の内部1025の中での流体の循環を可能にする。流体がバルーン1020の内部1025の中に導入され、そしてその内部1025から取り除かれる速度を制御することによって、内部1025の中の流体が循環することもまた可能にしながら、バルーン1020のサイズが制御され得る。より具体的には、流体が内部1025の中に導入され、そしてその内部1025から取り除かれる速度の差異を制御することによって、バルーン1020は、折り畳まれた構成と膨張した構成との間で変化され得る。図10に示される実施例に従って、管腔1014は入り口管腔であり得、この入り口管腔によって、流体が出口1015を介して内部1025の中に導入され得る。管腔1016は出口管腔であり得、この出口管腔を通って、流体は内部1025から出口1017を通って取り除かれ得る。
【0023】
流体が内部1025の中で循環するこの実施形態はまた、組織が切除される様式での制御のレベルを可能にする。より具体的には、内部1025の中での流体の循環を可能にすることによって、バルーン1020の温度は、例えば、低下され得る。バルーン1020の温度のこのような低下は、マージン組織の破壊領域の増大を可能にする。別の言い方をすると、膨張した構成をとる間にバルーン1020を囲む組織の接触温度が非常に急速に上昇する場合、この破壊領域は、マージン組織の温度がより低い速度で上昇する場合よりも小さくなる。このことは、他の場合よりも広範な破壊領域を可能にする。従って、流体の循環温度を制御することによって、バルーン1020の温度およびこれによる周囲のマージン組織の温度を制御し得、これによって所望の破壊領域の選択を可能にする。あるいは、バルーン120の温度を上昇させて、マージン組織のネクローシスのための温熱切除機構、ならびにRF切除機構を提供し得る。
【0024】
図11は、本発明の実施形態に従う、複数の同心性バルーンを有するバルーンカテーテルの断面図を例示する。バルーンカテーテル1100は、複数の管腔のカテーテル1110および多層バルーン1120を備える。複数の管腔のカテーテル1110は、管腔1112および管腔1114を備える。多層バルーン1120は、内側バルーン1123および外側バルーン1127を備える。内側バルーン1123は内部1125を規定する。内部1129は、内側バルーン1123と外側バルーン1127との間の環状空間として規定される。複数の管腔のカテーテル1110のうちの管腔1112は、内側バルーン1123の内部1125と流体連絡状態にある。同様に、複数の管腔のカテーテル1110のうちの管腔1114は、外側バルーン1127の内部1129と流体連絡状態にある。内側バルーン1123および外側バルーン1127は、各々、伝導性物質から形成され得る。
【0025】
図12は、本発明の別の実施形態に従う、複数の同心性バルーンを有するバルーンカテーテルの部分的断面図を描く。図12に示されるように、バルーン1220は、内側バルーン1223および外側バルーン1227を備える。バルーン1220は、図11に示される複数の管腔のカテーテル1110と同様に、複数の管腔のカテーテル(図12には示されない)と接続され得る。外側バルーン1227は、一組の開口部1228を備え、これを介して流体が通過し得る。さらに、外側バルーン1227は不均一な表面1229を備え、この不規則な表面1229は、外側バルーン1227と内側バルーン1223との間の分離を提供する。この分離は、流体が内側バルーン1223と外側バルーン1227との間を良好に通過すること、および種々の開口部1228から抜け出ることを可能にする。図12は、必ずしも一定の寸法示されるわけではなく、従って、開口部1228はずっと小さくあり得、従って流体が開口部1228をより低い速度で通り抜けることを可能にする。
【0026】
流体が出る開口部1228は、バルーン1220を囲むマージン組織に対して、増強された伝導性を提供し得る。増強された伝導性を提供することによって、切除プロセスは改変され得る。例えば、マージン組織より大きな伝導性を有する流体が開口部1228を出る場合、この流体を有するマージン組織は流体のない場合よりも大きな伝導性を有する。結果として、より多量の組織が切除され得る。換言すると、より深く(すなわち、バルーンからより隔たった距離)まで組織が切除され得る。なぜなら、そのマージン中に放出される流体は、増加した伝導性を生じるからである。
【0027】
流体は、増加した伝導性を提供する、任意の型であり得る。例えば、流体は生理食塩水であり得る。あるいは、流体は、「Apparatus and Methods for Assisting Ablation of Tissue Using Magnetic Beads」という表題で、代理人処理番号2024728−7030030000、2003年9月16日に出願された、同時係属中の特許出願(これは、本明細書中で参考として援用される)において記載される物質のような第二鉄物質を有する溶液であり得る。このような溶液は、例えば、直径1〜100ミクロンのサイズの、第二鉄イオン粒子を有し得る。
【0028】
図13は、本発明の実施形態に従う、非外傷性先端を有するバルーンカテーテルの側面図を描く。図32に記載されるように、バルーンカテーテル1300は、カテーテル1310、バルーン1320および非外傷性先端1350を備える。非外傷性末端1350は、バルーンカテーテル1300に鈍い末端を提供し得る。このような鈍い末端は、バルーンカテーテルが、患者内で折り畳まれた構成にありそして移動される間、患者の組織内に任意のさらなる穿刺または孔の形成を避ける。バルーンカテーテル1300と組み合わせて示される場合、非外傷性先端は、上記の実施形態のような任意の適切なバルーンカテーテルと組み合わされ得る。
【0029】
図14は、発明の実施形態に従う、バルーンカテーテルを有する切除システムのブロック図を描く。図14に示されるように、バルーンシステム1490は、バルーンカテーテル1400、RF発生装置1440、インピーダンス測定システム1450および流体調節器1460を備える。バルーンカテーテル1400は、カテーテル1410、バルーン1420、および伝導性要素1430を備える。RF発生装置1440、インピーダンス測定システム1450および流体調節器1460がバルーンカテーテル1300と組み合わせて図14に示されるが、これらは、上記の任意のバルーンカテーテルと共に使用され得る。さらに、インピーダンス測定システム1450および流体調節器1460は、本明細書中に記載されるいずれの実施形態に対しても、任意である。
【0030】
RF発生装置1440は、伝導性要素1430と電気的に繋がれ、この伝導性要素1430はバルーンの伝導性物質と電気的に繋がれる。インピーダンス測定システム1450は、バルーン1420の外部に配置されるセンサ(図14には示されない)を備え得る。このようなセンサは、バルーン1420の外部に近位の組織のインピーダンスを測定することを可能し得る。バルーン1420の外部に近位の組織インピーダンスは、その組織が切除プロセスを介して破壊される程度の指標を提供する。バルーン1420の外部に近位の組織についてのインピーダンス測定に基づき、インピーダンス測定システム1450は、RF発生装置1440に対してシグナルを提供し得る。RF発生装置1440は、インピーダンス測定システム1450から受け取ったシグナルに基づき、バルーン1320の伝導性物質に提供されるRFエネルギーの振幅、周波数および/または出力を制御し得る。この様にして、切除プロセスはモニタリングされ得、そして制御され得る。
【0031】
流体調節器1360は、バルーン1420への流体の流れを制御し得る。例えば、バルーン1420が開口部を有する外側バルーン部分を備える場合(図12に示される外側バルーン1227と同様)、流体調節器1360は、流体が開口部から出てそしてマージン組織に導入される速度を、制御し得る。別の例として、カテーテル1410が複数の管腔のカテーテル(図10に示される複数の管腔のカテーテルと同様)である場合、流体調節器1360は、バルーン1420の内部の中で流体が循環する速度を制御し得る。
【0032】
図15は、本発明の実施形態に従う、切除バルーンを作製するためのフローチャートを描く。参照として図15に記載されるこのプロセスは、集積回路の構成において使用されるフォトリソグラフィー技術と同様である。図15は多くの型の切除バルーンを作製するための方法を説明するが、例示の目的のため、図15は、第一の伝導性層、絶縁層のセグメント、および第二の伝導性層のセグメントを有する、図8に示されるバルーンを参照して説明される。
【0033】
工程1500において、バルーンの第一部分はマスクに基づき、マスクされる。図8の例に従い、マスクの形状およびバルーンの第一部分は、バルーン820のうちの伝導性層823の部分824に対応する。工程1510において、バルーンの第二部分上に絶縁層が配置される。換言すると、絶縁層は、バルーンのマスク部分を除外してバルーン上に配置される。工程1520において、バルーンの第二部分上に伝導性層が配置される。図8の例に従って、伝導性層821は、バルーンの絶縁層822上に配置される。工程1530において、マスクはバルーンの第一部分から取り外される。結果として、バルーンの第一部分は、図8に示されるバルーン800の伝導性層823のうちの第一部分824のように露光される。
【0034】
代替の実施形態において、第二絶縁層(図8に示されない)が配置され得、その後マスクが取り外される。一旦マスクが取り外されると、伝導性層は、第一の絶縁層と第二の絶縁層との間に配置される。このような第二絶縁層は、伝導性層の上に保護層を提供し得る。
【0035】
別の代替の実施形態において、第二絶縁層(図8には示されない)は、マスクが取り除かれた後、バルーンの第一部分および第二部分の上に配置される。従って、一旦マスクが取り外されると、第二絶縁層はバルーンの第二部分に対して伝導性層の上およびこのバルーンの第一部分の上に配置される。このような第二絶縁層は、バルーン全体の上に保護層を提供し得る。
【0036】
1つの代替の実施形態において、バルーンカテーテルは、放射線治療デバイスと併用して使用され得る。例えば、放射活性流体を用いて膨張されてた、バルーン様構造を有する放射線治療デバイスは、Williamsに対する、米国特許第6,083,148号(これは本明細書中で参考として援用される)に存在する。このような放射線治療デバイスは、放射線治療デバイスのバルーン様構造が、その膨張した構成においてより球面の形状を有する場合、より効果的に作動することが理解される。従って、腫瘍の除去により形成される組織腔がより球面の形状を有することが、望ましくあり得る。
【0037】
バルーンカテーテルの実施形態を使用して、放射線治療デバイスの使用前に、腫瘍の除去により形成される組織腔の形状を、より球面の形状に改変させ得る。より具体的には、組織腔内に配置されたバルーンカテーテルを作用させて、周囲の組織を切除し得、これによって組織腔の形状を、実質的に球面の形状へと改変し得る。バルーンカテーテルは除去され得、そして放射線治療デバイスは、改変された組織腔の中に導入され得る。次いで、放射線治療デバイスは、放射線治療に適用され得る。
【0038】
本発明のいくつかの実施形態は上記に説明されているが、例えば、腫瘍が除去された後にマージン組織を切除させることと関係して、いくつかの実施形態は、他の適用において使用され得る。このような他の適用としては適用のために適切であり得る、代替の形状および構造を有し得る。換言すると、バルーンの特定の形状および構造が選択されて、所定の適用と関係した特定の解剖学的形態を適合させ得る。種々の可能性あるバルーン構造としては、例えば、このバルーンが迎合的である場合の構成、およびこのバルーンが膨張される場合に予め規定された形状をこのバルーンが取るのに十分な強固を有する構成が、挙げられる。あるいは、可能性あるバルーン構造としては、例えば、RF電極が直接的な接触によって周囲の組織を切除する構成、ならびにRF電極がバルーン内の流体を加熱してそしてその組織が加熱されたバルーンによって切除される構成、が挙げられる。これらの種々の代替の適用は、以下に考察される。
【0039】
例えば、1実施形態において、バルーンカテーテルを使用して、前立腺炎を処置し得る。このような適用について、バルーンカテーテルは尿道経由で挿入され得、そして膨張した構成をとる場合、バルーンはひょうたん型(hour−glass)の形状を有して、前立腺小葉辺りのバルーンの改善された位置付けを提供する。一旦位置付けられて膨張した構成で配置されると、RF電極を適切なレベルに電気的に作用させて、直接的な接触を介して加熱し得る。あるいは、RF電極を適切なレベルに電気的に作用させてバルーン内の流体を加熱し得、その結果加熱された液体が前立腺小葉を切除し得る。また、このような実施形態を使用して、前立腺癌を処置し得る。
【0040】
別の実施形態において、バルーンカテーテルは子宮の切除のために使用され得る。このような適用について、膨張した構成のバルーンは、このバルーンが流体で満たされる場合に子宮の形状に適合する、迎合的な構造を有する。換言すると、バルーンは膣経由で子宮腔中に位置付けられ得、このバルーンを流体で満たすことによって膨張した構成へと膨張させられ、そしてRF電極を電気的に作用させて子宮の内膜上皮(lining)を切除し得る。上記に考察されるように、代替的に、RF電極を適切なレベルに電気的に作用させてバルーン内の流体を加熱し得、その結果、加熱されたバルーンが子宮の内膜上皮を切除し得る。
【0041】
なお別の実施形態において、バルーンカテーテルを使用して、子宮頸癌を処置し得る。このような適用について、膨張した構成のバルーンは、マッシュルーム様の形状で迎合的な構造を有し得る。図16は、本発明の別の実施形態に従う、膨張した構成におけるバルーンカテーテルの断面図を示す。
【0042】
図16に示されるように、バルーンカテーテル1600は、カテーテル1610、およびバルーン1620を備える。バルーン1620は、膨張した構成をとる場合にマッシュルーム様の形状を有する、迎合的構造を有する。バルーン1620は、バルーン部分1622およびバルーン部分1624を備え、これらは子宮頸部内および子宮頸部周囲の位置づけに適切である。より具体的には、バルーン部分1624は、子宮口内および子宮口を通って配置され得る;バルーン部分1622は、子宮頸部辺りに配置され得、そして子宮頸部を覆い得る。バルーンカテーテル1600は、例えば、5〜7フレンチの3cmまでの遠位バルーン形状として、寸法決めされ得、これは直径約4〜6cmの凹面の部分に膨張し得る。
【0043】
上記の考察と同様に、一旦位置決めされると、そこでバルーンは、このバルーンを流体で満たすことにより膨張した構成へと膨張され得、次いでRF電極を電気的に作用させて、子宮の内膜上皮を切除し得る。あるいは、RF電極を適切なレベルに電気的に作用させてバルーン内の流体を加熱し得、その結果、加熱されたバルーンが子宮頸部を切除し得る。
【0044】
(結語)
本発明の種々の実施形態が上記に説明されているが、これらは例示のみの目的のために提示されており、そして限定のためではないことが理解されるべきである。従って、本発明の広がりおよび範囲は、上記の実施形態にいずれによっても限定されるべきでなく、添付の特許請求の範囲およびそれらの等価物に従ってのみ規定されるべきである。
【0045】
これら実施形態の先の説明は、当業者が本発明を行うかまたは使用することを可能にするために提供される。本発明はその実施形態を参照しながら具体的に示されそして記載されているが、形態および詳細における種々の変更が、本発明の精神および範囲から逸脱することなく本明細書内で行われ得ることが、当業者により理解される。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】図1は、本発明の実施形態に従う、膨張された構成におけるバルーンカテーテルの側面図を描く。
【図2】図2は、図1の線2−2に沿って描かれた、図1のバルーンカテーテルの断面図を描く。
【図3】図3は、折り畳まれた構成をとる間の、図1および図2に示されるバルーンカテーテルの断面図を示す。
【図4】図4は、膨張した構成をとる間の、そして以前に形成された組織腔内に配置される間の、図1および図2に示されるバルーンカテーテルの断面図を例示する。
【図5】図5は、本発明の別の実施形態に従うバルーンカテーテルの側面図を示す。
【図6】図6は、図5の線5−5に沿って描かれた、図5のバルーンカテーテルの断面図を示す。
【図7】図7は、本発明の別の実施形態に従う、膨張した構成をとる間の、バルーンカテーテルのうちの多層バルーンの断面図を示す。
【図8】図8は、本発明のなお別の実施形態に従う、膨張した構成をとる間の、バルーンカテーテルのうちの多層バルーンの断面図を示す。
【図9】図9は、本発明のなお別の実施形態に従う、複数の管腔を有するバルーンカテーテルの断面図を描く。
【図10】図10は、本発明のなお別の実施形態に従う、複数の管腔のカテーテルを有するバルーンカテーテルの断面図を示す。
【図11】図11は、本発明の実施形態に従う、複数の同心性バルーンを有するバルーンカテーテルの断面図を例示する。
【図12】図12は、本発明の別の実施形態に従う、複数の同心性バルーンを有するバルーンカテーテルの部分的断面図を描く。
【図13】図13は、本発明の実施形態に従う、非外傷性先端を有するバルーンカテーテルの側面図を描く。
【図14】図14は、本発明の実施形態に従う、バルーンカテーテルを有する切除システムのブロック図を描く。
【図15】図15は、本発明の実施形態に従う、バルーンカテーテルを作製するための方法を例示するフローチャートである。
【図16】図16は、本発明の別の実施形態に従う、膨張した構成におけるバルーンカテーテルの断面図を示す。
【技術分野】
【0001】
(背景)
本発明は、全体的に、切除を実施するためのシステムおよび方法に関する。より具体的には、本発明は、例えば、以前に形成された組織腔において、バルーンを使用して切除を実施するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
腫瘍の肉眼除去(gross removal)の後に残存する腫瘍組織を処置するための、種々の公知の技術が存在する。このような術後の処置としては、例えば、放射線技術および近接照射療法が挙げられる。
【0003】
これらの術後の処置は、種々の問題を有する。例えば、放射線技術は、一般的な装置を使用するが、この装置は重要な物流上の問題を抱える。さらに、放射線技術はコストおよび時間がかかる。放射線技術は、代表的に、数週間、時折数ヶ月にわたる複数回の処置を包含する。さらに、放射線はしばしば、標的領域の外側組織に意図しない損傷を生じる。換言すると、残存する可能性のある組織(代表的に、元の腫瘍の位置の近傍)に影響を与えるよりもむしろ、放射線技術はしばしば、健康な組織に不利に影響する。あるいは、収束的放射線治療は、代表的に、利用能が限定された高価な装置を必要とする。
【0004】
標準的な近接照射療法技術は、代表的に、個々の放射線供給源を用いて、腫瘍および周囲の組織において多くのカテーテルが同時に配置されることを必要とする。これらのカテーテルの配置は、費用がかさみ得、扱い難くあり得、そして時間がかかり得る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、腫瘍の肉眼除去の後に残存する腫瘍組織を処置するための、改善されたシステムまたは方法についての必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(発明の要旨)
装置は、カテーテル、伝導性要素およびバルーンを備える。このカテーテルは管腔を有する。伝導性要素は、カテーテルに沿って配置される。バルーンは、そのカテーテルの管腔と流体連絡した内部を有する。このバルーンは、その伝導性要素と電導性に繋がれた伝導性物質から形成される。バルーンは、折り畳まれた構成および膨張した構成を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
(詳細な説明)
一旦腫瘍が除去されたら、組織腔が残存する。この腔を囲む組織は、患者において、腫瘍の再発が最も高い可能性で生じ得る位置である。従って、腫瘍が除去された後、周囲の組織(本明細書中で、「マージン組織」とも言われる)を破壊することが望ましい。本明細書中に記載される種々の実施形態は、バルーンカテーテルデバイスに関し、そして例えば、腫瘍除去により形成される組織腔と関係するマージン組織を切除するための方法に関する。
【0008】
1実施形態において、装置は、カテーテル、伝導性要素およびバルーンを備える。このカテーテルは管腔を有する。伝導性要素は、そのカテーテルに沿って配置される。バルーンは、カテーテルの管腔と流体連絡した内部を有する。バルーンは、伝導性要素と伝導性に繋げられた伝導性物質から形成される。バルーンは、折り畳まれた構成および膨張した構成を有する。
【0009】
バルーンは、例えば、このバルーンが患者の体外にある場合または以前に形成された組織腔内に経皮的に配置される場合、折り畳まれた構成をとる。折り畳まれた構成におけるバルーンは、このバルーンが膨張した構成である場合よりも、小さなサイズまたは体積を有する。バルーンは、例えば、このバルーンが切除のために以前に形成された組織腔内に配置される場合、膨張した構成をとる。一般に、バルーンは可能な構成の範囲を有し、これら構成としては、折り畳まれた構成(代表的に、バルーンの最も小さなサイズまたは体積の構成)および組織腔のサイズに応じて膨張した構成が挙げられる。
【0010】
バルーンは、電導性であるように構成されるか、または電導性部分を有するように構成される。電導性は、バルーン本体の全体または一部を、電導性物質(例えば、伝導性ポリマー、または金属性粒子もしくは他の金属性要素のような伝導性要素を組み込んだ非伝導性物質)と、伝導性の層もしくはコーティング(例えば、伝導性インク)またはこのバルーンに取り付けられる伝導性要素とから形成することによって、達成され得る。伝導性物質が伝導性ポリマーから形成されるバルーンの実施形態において、このバルーンは、例えば、フォトリソグラフィー技術を使用して形成され得る。伝導性物質が特定の形状を有するバルーンの実施形態において、このバルーンの伝導性物質は、例えば、金属刻印物(stamping)、ワイヤーまたは機械加工された形状から形成され得る。用語「電導性」は、本明細書中で、物質または媒体が、その体積を介して、通常供される状態へと向かう電気の流れを可能にする特性を意味するために、使用される。換言すると、あらゆる物質または媒体はある程度まで電導性であるが、本明細書中で考慮される電導性物質または電導性媒体は、代表的な切除デバイスに対して特徴もなく高いレベルでのみ電導性である物質または媒体を除外する。
【0011】
図1は、本発明の実施形態に従う、膨張された構成におけるバルーンカテーテルの側面図を描く。バルーンカテーテル100は、カテーテル110、バルーン120および伝導性要素130(例えば、絶縁体で覆われた伝導性ワイヤ)を備える。図2は、膨張した構成をとる間の、バルーンカテーテル100の断面図を示す。図2に示されるように、カテーテル110は管腔112を備え、そしてバルーン120は内部125を規定する。
【0012】
図3は、バルーンカテーテルが折り畳まれた構成である間の、図1および図2に示されるバルーンカテーテルの断面図を示す。バルーンカテーテル100は、管腔112の中に流体を導入することによって、折り畳まれた構成から膨張した構成へと変化され得る。この流体が管腔112に移動する場合、バルーン腔125が充填され、これによってバルーン120をその膨張した構成へと膨張させ得る。流体は、例えば、水および生理食塩水のような流体であり得るか、または空気のようなガスであり得る。伝導性要素130は、カテーテル110に沿ってそしてこのカテーテル110の上に配置されるように図1に示されるが、代替の実施形態において、この伝導性要素130は、カテーテル110に沿って、そして管腔112の中に配置される。
【0013】
バルーン120は、例えば、伝導性物質から形成され得るか、またはバルーン120の全体にわたって均一に分散される伝導性物質と共に非伝導性物質から形成され得る。このような伝導性物質は、伝導性要素130と電気的に繋がれ得、これによって伝導性要素130からバルーン120の伝導性物質へとエネルギー(例えば、高周波(RF)エネルギー)を移送することを可能にする。このようなRFエネルギーは、伝導性要素130と繋げられたRF発生装置(図1〜図3においては示されない)によって提供され得る。バルーンカテーテル100は、単極デバイスとして作動し得、ここで他の極(示されない)は患者に対して配置される。
【0014】
図4は、膨張した構成をとる間の、そして以前に形成された組織腔内に配置される間の、図1および図2に示されるバルーンカテーテルの断面図を例示する。図4に示されるように、バルーン100は、バルーン120が膨張して以前に形成された組織腔を充填するような、膨張された形態である。この以前に形成された組織腔は、マージン組織10によって囲まれる。バルーンカテーテルが作用される場合、このバルーンカテーテルは破壊(kill)領域20を規定し、この破壊領域20内でマージン組織10が切除を介して破壊される。
【0015】
図5は、本発明の別の実施形態に従う、バルーンカテーテルの側面図を示す。バルーンカテーテル500はカテーテル510、バルーン520および伝導性要素530を備える。バルーンカテーテルは、伝導性物質を含み、バルーン520と一体形成される。その結果、この伝導性物質は、伝導性部分521として本明細書中に参照される通路に配列される。図6は、図5に示されるバルーンカテーテル500の断面図を示す。図6に示されるように、バルーン520は伝導性部分521および非伝導性部分522を備える。バルーンカテーテル520は内部525を規定する。バルーンカテーテル500は単極デバイスとして作動し得、ここで、他の極(示されない)は患者に対して配置される。
【0016】
図7は、本発明の別の実施形態に従う、膨張した構成をとる間の、バルーンカテーテルのうちの多層バルーンの断面図を示す。より具体的には、多層バルーン720は2つの同心性バルーン723および727を備える。内側のバルーン723は伝導性部分721および非伝導性部分722を備える。同様に、外側バルーン727は伝導性部分728および非伝導性部分729を備える。内側バルーン723および外側バルーン727は、配列されて、その結果、内側バルーン723の伝導性部分721が外側バルーン727の非伝導性部分729と整列される。同様に、内側バルーン723の非伝導性部分722は、外側バルーン727の伝導性部分728と整列される。絶縁層726は、内側バルーン723と外側バルーン727との間に配置される。
【0017】
多層バルーン720は、二極性デバイスとして作動し得、ここで各々のバルーン部分723および727は別々の極である。より具体的には、絶縁層726は、内側バルーン層723の伝導性層721および外側バルーン727の伝導性部分728が別々にRFエネルギーを受けて、これによって隣り合う伝導性部分の間にRF場を規定するのを可能にする。例えば、内側バルーン部分723の所定の伝導性部分721は、1つの極として作用し得、そして外側バルーン部分727のうちの2つの隣り合う伝導性部分728は、他の極として作用し得る。この例に従って、RF場が、内側バルーン部分723の伝導性部分721と、外側バルーン部分727のうちの隣り合う伝導性部分728との間に確立され得る。そして内側バルーン部分723の伝導性部分721と、外側バルーン部分727のうちの残存する隣り合う伝導性部分728との間に別のRF場が確立され得る。
【0018】
図8は、本発明のなお別の実施形態に従う、膨張した構成をとる間の、バルーンカテーテルのうちの多層バルーンの断面図を示す。多層バルーン800は、伝導性層823、で絶縁層822および伝導性層821を備える。伝導性層821および絶縁層822は、各々、明確なセグメントを有しており、ここで、絶縁層822のうちの1つの区域は、伝導性層823とその伝導性層821の関連セグメントに間に配置される。従って、伝導性層823は、部分824を備え、この部分824の上には絶縁体822および821は配置されない。バルーンカテーテル900は二極性デバイスとして作動し得、ここで伝導性層823は1つの極として作用し、そして伝導性層821は別の極として作用する。このような二極性デバイスは、RF発生装置(図8に示されない)によりエネルギー付与される場合に、伝導性層823と伝導性層821との間にRF場を形成し得る。
【0019】
多層バルーン800は、絶縁層822および伝導性層821の隣り合うセグメントの間に物質を持たないように示されるが、代替の実施形態において、絶縁層は、絶縁層および伝導性層のこれらの隣り合うセグメントの間に、提供され得る。なお別の代替の実施形態において、さらなる絶縁層が、伝導性層821および/または伝導性層823の少なくとも一部の上に配置され得る。
【0020】
図9は、本発明のなお別の実施形態に従う、複数の管腔カテーテルを有するバルーンカテーテルの断面図を描く。図9に示されるように、バルーンカテーテル900はカテーテル910およびバルーン920を備える。カテーテル910は、多層カテーテルであり、非伝導性層911、伝導性層912および非伝導性層913を備える。非伝導性層911は管腔914を規定し得、これはバルーン920の内部925と流体連絡している。伝導性層912は、バルーン920の伝導性物質に電気的に繋げられ得、その結果、RF発生装置(図9に示されない)から受けたエネルギーは、伝導性層912を介して伝導性物質920に提供され得る。従って、伝導性層912は、図1に示される伝導性要素130、および図5に示される伝導性要素530の代替のものである。
【0021】
図9に示されるバルーンカテーテル900はまた、ガイドワイヤ930を備え、このガイドワイヤ930は、カテーテル910の管腔914の中に配置され得る。ガイドワイヤ930を使用して、患者の体内の適切な位置(例えば、以前に形成された組織腔)にバルーンカテーテルを導き、これによって所望の位置にバルーンカテーテルを配置し得る。図9は膨張した形態におけるバルーンカテーテル900を描くが、ガイドワイヤ930は代表的に、バルーンカテーテル900が折り畳まれた形態である間に使用される。
【0022】
図10は、本発明のなお別の実施形態に従う、複数の管腔のカテーテルを有するバルーンカテーテルの断面図を示す。バルーンカテーテル1000は、複数の管腔のカテーテル1010およびバルーン1020を備える。複数の管腔のカテーテル1010は、管腔1012、1014および1016を備える。管腔1012は、例えば、ガイドワイヤ(図10には示されない)のために使用され得る。管腔1014および1016を使用して、バルーン1020の内部1025の中での流体の循環を可能にする。流体がバルーン1020の内部1025の中に導入され、そしてその内部1025から取り除かれる速度を制御することによって、内部1025の中の流体が循環することもまた可能にしながら、バルーン1020のサイズが制御され得る。より具体的には、流体が内部1025の中に導入され、そしてその内部1025から取り除かれる速度の差異を制御することによって、バルーン1020は、折り畳まれた構成と膨張した構成との間で変化され得る。図10に示される実施例に従って、管腔1014は入り口管腔であり得、この入り口管腔によって、流体が出口1015を介して内部1025の中に導入され得る。管腔1016は出口管腔であり得、この出口管腔を通って、流体は内部1025から出口1017を通って取り除かれ得る。
【0023】
流体が内部1025の中で循環するこの実施形態はまた、組織が切除される様式での制御のレベルを可能にする。より具体的には、内部1025の中での流体の循環を可能にすることによって、バルーン1020の温度は、例えば、低下され得る。バルーン1020の温度のこのような低下は、マージン組織の破壊領域の増大を可能にする。別の言い方をすると、膨張した構成をとる間にバルーン1020を囲む組織の接触温度が非常に急速に上昇する場合、この破壊領域は、マージン組織の温度がより低い速度で上昇する場合よりも小さくなる。このことは、他の場合よりも広範な破壊領域を可能にする。従って、流体の循環温度を制御することによって、バルーン1020の温度およびこれによる周囲のマージン組織の温度を制御し得、これによって所望の破壊領域の選択を可能にする。あるいは、バルーン120の温度を上昇させて、マージン組織のネクローシスのための温熱切除機構、ならびにRF切除機構を提供し得る。
【0024】
図11は、本発明の実施形態に従う、複数の同心性バルーンを有するバルーンカテーテルの断面図を例示する。バルーンカテーテル1100は、複数の管腔のカテーテル1110および多層バルーン1120を備える。複数の管腔のカテーテル1110は、管腔1112および管腔1114を備える。多層バルーン1120は、内側バルーン1123および外側バルーン1127を備える。内側バルーン1123は内部1125を規定する。内部1129は、内側バルーン1123と外側バルーン1127との間の環状空間として規定される。複数の管腔のカテーテル1110のうちの管腔1112は、内側バルーン1123の内部1125と流体連絡状態にある。同様に、複数の管腔のカテーテル1110のうちの管腔1114は、外側バルーン1127の内部1129と流体連絡状態にある。内側バルーン1123および外側バルーン1127は、各々、伝導性物質から形成され得る。
【0025】
図12は、本発明の別の実施形態に従う、複数の同心性バルーンを有するバルーンカテーテルの部分的断面図を描く。図12に示されるように、バルーン1220は、内側バルーン1223および外側バルーン1227を備える。バルーン1220は、図11に示される複数の管腔のカテーテル1110と同様に、複数の管腔のカテーテル(図12には示されない)と接続され得る。外側バルーン1227は、一組の開口部1228を備え、これを介して流体が通過し得る。さらに、外側バルーン1227は不均一な表面1229を備え、この不規則な表面1229は、外側バルーン1227と内側バルーン1223との間の分離を提供する。この分離は、流体が内側バルーン1223と外側バルーン1227との間を良好に通過すること、および種々の開口部1228から抜け出ることを可能にする。図12は、必ずしも一定の寸法示されるわけではなく、従って、開口部1228はずっと小さくあり得、従って流体が開口部1228をより低い速度で通り抜けることを可能にする。
【0026】
流体が出る開口部1228は、バルーン1220を囲むマージン組織に対して、増強された伝導性を提供し得る。増強された伝導性を提供することによって、切除プロセスは改変され得る。例えば、マージン組織より大きな伝導性を有する流体が開口部1228を出る場合、この流体を有するマージン組織は流体のない場合よりも大きな伝導性を有する。結果として、より多量の組織が切除され得る。換言すると、より深く(すなわち、バルーンからより隔たった距離)まで組織が切除され得る。なぜなら、そのマージン中に放出される流体は、増加した伝導性を生じるからである。
【0027】
流体は、増加した伝導性を提供する、任意の型であり得る。例えば、流体は生理食塩水であり得る。あるいは、流体は、「Apparatus and Methods for Assisting Ablation of Tissue Using Magnetic Beads」という表題で、代理人処理番号2024728−7030030000、2003年9月16日に出願された、同時係属中の特許出願(これは、本明細書中で参考として援用される)において記載される物質のような第二鉄物質を有する溶液であり得る。このような溶液は、例えば、直径1〜100ミクロンのサイズの、第二鉄イオン粒子を有し得る。
【0028】
図13は、本発明の実施形態に従う、非外傷性先端を有するバルーンカテーテルの側面図を描く。図32に記載されるように、バルーンカテーテル1300は、カテーテル1310、バルーン1320および非外傷性先端1350を備える。非外傷性末端1350は、バルーンカテーテル1300に鈍い末端を提供し得る。このような鈍い末端は、バルーンカテーテルが、患者内で折り畳まれた構成にありそして移動される間、患者の組織内に任意のさらなる穿刺または孔の形成を避ける。バルーンカテーテル1300と組み合わせて示される場合、非外傷性先端は、上記の実施形態のような任意の適切なバルーンカテーテルと組み合わされ得る。
【0029】
図14は、発明の実施形態に従う、バルーンカテーテルを有する切除システムのブロック図を描く。図14に示されるように、バルーンシステム1490は、バルーンカテーテル1400、RF発生装置1440、インピーダンス測定システム1450および流体調節器1460を備える。バルーンカテーテル1400は、カテーテル1410、バルーン1420、および伝導性要素1430を備える。RF発生装置1440、インピーダンス測定システム1450および流体調節器1460がバルーンカテーテル1300と組み合わせて図14に示されるが、これらは、上記の任意のバルーンカテーテルと共に使用され得る。さらに、インピーダンス測定システム1450および流体調節器1460は、本明細書中に記載されるいずれの実施形態に対しても、任意である。
【0030】
RF発生装置1440は、伝導性要素1430と電気的に繋がれ、この伝導性要素1430はバルーンの伝導性物質と電気的に繋がれる。インピーダンス測定システム1450は、バルーン1420の外部に配置されるセンサ(図14には示されない)を備え得る。このようなセンサは、バルーン1420の外部に近位の組織のインピーダンスを測定することを可能し得る。バルーン1420の外部に近位の組織インピーダンスは、その組織が切除プロセスを介して破壊される程度の指標を提供する。バルーン1420の外部に近位の組織についてのインピーダンス測定に基づき、インピーダンス測定システム1450は、RF発生装置1440に対してシグナルを提供し得る。RF発生装置1440は、インピーダンス測定システム1450から受け取ったシグナルに基づき、バルーン1320の伝導性物質に提供されるRFエネルギーの振幅、周波数および/または出力を制御し得る。この様にして、切除プロセスはモニタリングされ得、そして制御され得る。
【0031】
流体調節器1360は、バルーン1420への流体の流れを制御し得る。例えば、バルーン1420が開口部を有する外側バルーン部分を備える場合(図12に示される外側バルーン1227と同様)、流体調節器1360は、流体が開口部から出てそしてマージン組織に導入される速度を、制御し得る。別の例として、カテーテル1410が複数の管腔のカテーテル(図10に示される複数の管腔のカテーテルと同様)である場合、流体調節器1360は、バルーン1420の内部の中で流体が循環する速度を制御し得る。
【0032】
図15は、本発明の実施形態に従う、切除バルーンを作製するためのフローチャートを描く。参照として図15に記載されるこのプロセスは、集積回路の構成において使用されるフォトリソグラフィー技術と同様である。図15は多くの型の切除バルーンを作製するための方法を説明するが、例示の目的のため、図15は、第一の伝導性層、絶縁層のセグメント、および第二の伝導性層のセグメントを有する、図8に示されるバルーンを参照して説明される。
【0033】
工程1500において、バルーンの第一部分はマスクに基づき、マスクされる。図8の例に従い、マスクの形状およびバルーンの第一部分は、バルーン820のうちの伝導性層823の部分824に対応する。工程1510において、バルーンの第二部分上に絶縁層が配置される。換言すると、絶縁層は、バルーンのマスク部分を除外してバルーン上に配置される。工程1520において、バルーンの第二部分上に伝導性層が配置される。図8の例に従って、伝導性層821は、バルーンの絶縁層822上に配置される。工程1530において、マスクはバルーンの第一部分から取り外される。結果として、バルーンの第一部分は、図8に示されるバルーン800の伝導性層823のうちの第一部分824のように露光される。
【0034】
代替の実施形態において、第二絶縁層(図8に示されない)が配置され得、その後マスクが取り外される。一旦マスクが取り外されると、伝導性層は、第一の絶縁層と第二の絶縁層との間に配置される。このような第二絶縁層は、伝導性層の上に保護層を提供し得る。
【0035】
別の代替の実施形態において、第二絶縁層(図8には示されない)は、マスクが取り除かれた後、バルーンの第一部分および第二部分の上に配置される。従って、一旦マスクが取り外されると、第二絶縁層はバルーンの第二部分に対して伝導性層の上およびこのバルーンの第一部分の上に配置される。このような第二絶縁層は、バルーン全体の上に保護層を提供し得る。
【0036】
1つの代替の実施形態において、バルーンカテーテルは、放射線治療デバイスと併用して使用され得る。例えば、放射活性流体を用いて膨張されてた、バルーン様構造を有する放射線治療デバイスは、Williamsに対する、米国特許第6,083,148号(これは本明細書中で参考として援用される)に存在する。このような放射線治療デバイスは、放射線治療デバイスのバルーン様構造が、その膨張した構成においてより球面の形状を有する場合、より効果的に作動することが理解される。従って、腫瘍の除去により形成される組織腔がより球面の形状を有することが、望ましくあり得る。
【0037】
バルーンカテーテルの実施形態を使用して、放射線治療デバイスの使用前に、腫瘍の除去により形成される組織腔の形状を、より球面の形状に改変させ得る。より具体的には、組織腔内に配置されたバルーンカテーテルを作用させて、周囲の組織を切除し得、これによって組織腔の形状を、実質的に球面の形状へと改変し得る。バルーンカテーテルは除去され得、そして放射線治療デバイスは、改変された組織腔の中に導入され得る。次いで、放射線治療デバイスは、放射線治療に適用され得る。
【0038】
本発明のいくつかの実施形態は上記に説明されているが、例えば、腫瘍が除去された後にマージン組織を切除させることと関係して、いくつかの実施形態は、他の適用において使用され得る。このような他の適用としては適用のために適切であり得る、代替の形状および構造を有し得る。換言すると、バルーンの特定の形状および構造が選択されて、所定の適用と関係した特定の解剖学的形態を適合させ得る。種々の可能性あるバルーン構造としては、例えば、このバルーンが迎合的である場合の構成、およびこのバルーンが膨張される場合に予め規定された形状をこのバルーンが取るのに十分な強固を有する構成が、挙げられる。あるいは、可能性あるバルーン構造としては、例えば、RF電極が直接的な接触によって周囲の組織を切除する構成、ならびにRF電極がバルーン内の流体を加熱してそしてその組織が加熱されたバルーンによって切除される構成、が挙げられる。これらの種々の代替の適用は、以下に考察される。
【0039】
例えば、1実施形態において、バルーンカテーテルを使用して、前立腺炎を処置し得る。このような適用について、バルーンカテーテルは尿道経由で挿入され得、そして膨張した構成をとる場合、バルーンはひょうたん型(hour−glass)の形状を有して、前立腺小葉辺りのバルーンの改善された位置付けを提供する。一旦位置付けられて膨張した構成で配置されると、RF電極を適切なレベルに電気的に作用させて、直接的な接触を介して加熱し得る。あるいは、RF電極を適切なレベルに電気的に作用させてバルーン内の流体を加熱し得、その結果加熱された液体が前立腺小葉を切除し得る。また、このような実施形態を使用して、前立腺癌を処置し得る。
【0040】
別の実施形態において、バルーンカテーテルは子宮の切除のために使用され得る。このような適用について、膨張した構成のバルーンは、このバルーンが流体で満たされる場合に子宮の形状に適合する、迎合的な構造を有する。換言すると、バルーンは膣経由で子宮腔中に位置付けられ得、このバルーンを流体で満たすことによって膨張した構成へと膨張させられ、そしてRF電極を電気的に作用させて子宮の内膜上皮(lining)を切除し得る。上記に考察されるように、代替的に、RF電極を適切なレベルに電気的に作用させてバルーン内の流体を加熱し得、その結果、加熱されたバルーンが子宮の内膜上皮を切除し得る。
【0041】
なお別の実施形態において、バルーンカテーテルを使用して、子宮頸癌を処置し得る。このような適用について、膨張した構成のバルーンは、マッシュルーム様の形状で迎合的な構造を有し得る。図16は、本発明の別の実施形態に従う、膨張した構成におけるバルーンカテーテルの断面図を示す。
【0042】
図16に示されるように、バルーンカテーテル1600は、カテーテル1610、およびバルーン1620を備える。バルーン1620は、膨張した構成をとる場合にマッシュルーム様の形状を有する、迎合的構造を有する。バルーン1620は、バルーン部分1622およびバルーン部分1624を備え、これらは子宮頸部内および子宮頸部周囲の位置づけに適切である。より具体的には、バルーン部分1624は、子宮口内および子宮口を通って配置され得る;バルーン部分1622は、子宮頸部辺りに配置され得、そして子宮頸部を覆い得る。バルーンカテーテル1600は、例えば、5〜7フレンチの3cmまでの遠位バルーン形状として、寸法決めされ得、これは直径約4〜6cmの凹面の部分に膨張し得る。
【0043】
上記の考察と同様に、一旦位置決めされると、そこでバルーンは、このバルーンを流体で満たすことにより膨張した構成へと膨張され得、次いでRF電極を電気的に作用させて、子宮の内膜上皮を切除し得る。あるいは、RF電極を適切なレベルに電気的に作用させてバルーン内の流体を加熱し得、その結果、加熱されたバルーンが子宮頸部を切除し得る。
【0044】
(結語)
本発明の種々の実施形態が上記に説明されているが、これらは例示のみの目的のために提示されており、そして限定のためではないことが理解されるべきである。従って、本発明の広がりおよび範囲は、上記の実施形態にいずれによっても限定されるべきでなく、添付の特許請求の範囲およびそれらの等価物に従ってのみ規定されるべきである。
【0045】
これら実施形態の先の説明は、当業者が本発明を行うかまたは使用することを可能にするために提供される。本発明はその実施形態を参照しながら具体的に示されそして記載されているが、形態および詳細における種々の変更が、本発明の精神および範囲から逸脱することなく本明細書内で行われ得ることが、当業者により理解される。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】図1は、本発明の実施形態に従う、膨張された構成におけるバルーンカテーテルの側面図を描く。
【図2】図2は、図1の線2−2に沿って描かれた、図1のバルーンカテーテルの断面図を描く。
【図3】図3は、折り畳まれた構成をとる間の、図1および図2に示されるバルーンカテーテルの断面図を示す。
【図4】図4は、膨張した構成をとる間の、そして以前に形成された組織腔内に配置される間の、図1および図2に示されるバルーンカテーテルの断面図を例示する。
【図5】図5は、本発明の別の実施形態に従うバルーンカテーテルの側面図を示す。
【図6】図6は、図5の線5−5に沿って描かれた、図5のバルーンカテーテルの断面図を示す。
【図7】図7は、本発明の別の実施形態に従う、膨張した構成をとる間の、バルーンカテーテルのうちの多層バルーンの断面図を示す。
【図8】図8は、本発明のなお別の実施形態に従う、膨張した構成をとる間の、バルーンカテーテルのうちの多層バルーンの断面図を示す。
【図9】図9は、本発明のなお別の実施形態に従う、複数の管腔を有するバルーンカテーテルの断面図を描く。
【図10】図10は、本発明のなお別の実施形態に従う、複数の管腔のカテーテルを有するバルーンカテーテルの断面図を示す。
【図11】図11は、本発明の実施形態に従う、複数の同心性バルーンを有するバルーンカテーテルの断面図を例示する。
【図12】図12は、本発明の別の実施形態に従う、複数の同心性バルーンを有するバルーンカテーテルの部分的断面図を描く。
【図13】図13は、本発明の実施形態に従う、非外傷性先端を有するバルーンカテーテルの側面図を描く。
【図14】図14は、本発明の実施形態に従う、バルーンカテーテルを有する切除システムのブロック図を描く。
【図15】図15は、本発明の実施形態に従う、バルーンカテーテルを作製するための方法を例示するフローチャートである。
【図16】図16は、本発明の別の実施形態に従う、膨張した構成におけるバルーンカテーテルの断面図を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下;
管腔を有するカテーテル;
該カテーテルに沿って配置される伝導性要素;および
該カテーテルの該管腔と流体連絡した内部を有するバルーンであって、該バルーンは伝導性要素と伝導性に繋がれた伝導性物質から形成され、折り畳まれた構成と膨張された構成とを有する、バルーン
を備える、装置。
【請求項2】
前記バルーンが、折り畳まれた構成において、以前に形成された組織腔と関係したサイズを有する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記バルーンの前記伝導性物質が複数の伝導性部分を備え、該複数の伝導性部分由来の2つの隣り合う伝導性部分が、複数の絶縁体部分由来の1つの絶縁体部分によって分離される、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
請求項1に記載の装置であって、ここで:前記伝導性物質がバルーンの第一層であり、該バルーンが第二層および第三層をさらに備え、該バルーンの該第二層が絶縁体物質から形成され、該バルーンの該第三層が第二の伝導性物質から形成される、装置。
【請求項5】
請求項1に記載の装置であって、ここで、前記伝導性物質がバルーンの第一層であり、該バルーンが第二層および第三層をさらに備え、該バルーンの該第二層が絶縁体物質から形成され、該バルーンの該第三層が第二の伝導性物質から形成され、
該バルーンの該第一層が複数の伝導性部分を備え、該バルーンの該第一層のうちの複数の伝導性部分由来の2つの隣り合う伝導性部分が、複数の絶縁体部分由来の1つの絶縁体部分によって分離され、
該バルーンの該第三層が複数の伝導性部分を備え、該バルーンの該第三層のうちの複数の伝導性部分由来の2つの隣り合う伝導性部分が、複数の絶縁体部分由来の1つの絶縁体部分によって分離され、
該バルーンの該第一層のうちの複数の伝導性部分由来の各々の伝導性部分が、該バルーンの該第三層のうちの複数の伝導性部分由来の対応する伝導性部分からオフセットされる、装置。
【請求項6】
請求項1に記載の装置であって、
前記伝導性物質が前記バルーンの第一層であり、
該バルーンが第二層および第三層をさらに備え、該バルーンの該第二層が絶縁体物質から形成され、該バルーンの該第三層が伝導性物質から形成され、
該バルーンの該第一層および該第三層が各々、二極性の電極である、装置。
【請求項7】
請求項1に記載の装置であって、前記カテーテルの前記管腔が第一管腔であり、ここで:
該カテーテルが第一末端部分、第二末端部分および第二管腔を有し、該カテーテルの該第一末端部分が前記バルーン内に配置され、該カテーテルの第一末端部分が、該第一管腔と繋げられた入り口および該第二管腔と繋げられた出口を有し、
流体レギュレーターが該カテーテルの該第二末端部分と連結され、該流体レギュレーターが、該バルーンの伝導性物質の温度より低い該バルーン内温度で流体を循環させるように構成される、装置。
【請求項8】
請求項1に記載の装置であって、前記バルーンが第一バルーンであり、前記カテーテルの前記管腔が第一管腔であり、以下:
該第一バルーンの外側に配置された第二バルーンであって、該第二バルーンは流体透過性である、第二バルーン、
該第二バルーンと流体連絡した第二管腔を備える、該カテーテル
をさらに備える、装置。
【請求項9】
請求項1に記載の装置であって、前記バルーンが第一バルーンであり、前記カテーテルの前記管腔が第一管腔であり、以下:
該第一バルーンの外側に配置される第二バルーンであって、該第二バルーンが流体透過可能である、第二バルーン
該第二バルーンと流体連絡した第二管腔を備える該カテーテル;および
該カテーテルの該第二管腔と繋がれた流体調節器であって、該流体調節器が該第二バルーンと関係したインピーダンスに基づき、該第二バルーンから灌流する流体の速度を制御するよう構成される、流体調節器
をさらに備える、装置。
【請求項10】
前記バルーンの遠位末端に配置される、非外傷性先端をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記カテーテルの管腔および前記バルーンの内部の中に配置される、ガイドワイヤをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
請求項1に記載の装置であって、以下:
前記カテーテルが第一非伝導性層、第二非伝導性層および伝導性層を有し、該伝導性層が該第一非伝導性層と該第二非伝導性層との間に配置され、該伝導性層が前記バルーンの伝導性物質と電気的に繋がれる、カテーテル
をさらに備える、装置。
【請求項13】
バルーンを有するカテーテルを操作するための方法であって、該バルーンは該カテーテルと流体連絡状態にあり、以下:
該バルーンが折り畳まれた状態の間に以前に形成された組織腔の中に該バルーンを経皮的に配置する工程であって、該バルーンが伝導性物質から形成される、工程;
膨張された形態に該バルーンを膨張させる工程であって、膨張された構成における該バルーンが以前に形成された組織腔の形状と関係した形状を有する、工程;および
該バルーンの伝導性部分に対して高周波シグナルを適用する、工程
を包含する、方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法であって、以下:
前記バルーン内に流体を循環させる工程であって、該バルーン内の該流体が、該バルーンの前記伝導性物質の温度より低い温度を有する、工程
をさらに包含する、方法。
【請求項15】
請求項13に記載の方法であって、前記バルーンが第一バルーンであり、前記カテーテルが該第一バルーンの外側に配置されそして流体透過可能である第二バルーンを備え、以下:
第二バルーン内に流体を提供する工程
をさらに包含する、方法。
【請求項16】
請求項13に記載の方法であって、前記バルーンが第一バルーンであり、前記カテーテルが、該第一バルーンの外側に配置されかつ流体透過可能である第二バルーンを備え、以下:
前記組織腔と関係したインピーダンスに基づき、該第二バルーン内に流体を提供する工程
をさらに包含する、方法。
【請求項17】
請求項13に記載の方法であって、前記適用する工程が、前記以前に形成された組織腔の形状を、実質的に球面の形状に変更させる工程を包含し、該方法が、以下:
該変更された組織腔から該バルーンを取り除く工程;
該変更された組織腔の中に放射線治療デバイスを挿入する工程;および
該放射線治療デバイスに基づき放射線治療を実施する工程
をさらに包含する、方法。
【請求項18】
組織塊の除去後の組織腔と関係したマージン組織を処置するための装置であって、以下:
管腔を規定する管状部材;および
バルーンであって、少なくとも1つの電極を有し、そして該管状部材の管腔と流体連絡した内部を規定し、該バルーンが該組織腔に対応する膨張した構成および折り畳まれた構成を含む構成の範囲を有する、バルーン
を備える、装置。
【請求項19】
前記バルーンの前記少なくとも1つの電極が該バルーンと共に形成される、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
請求項18に記載の装置であって、ここで:
前記バルーンの前記少なくとも1つの電極が複数の伝導性部分を備え、該複数の伝導性部分由来の2つの隣り合う伝導性部分が、複数の絶縁体部分由来の1つの絶縁体部分によって分離される、装置。
【請求項21】
請求項18に記載の装置であって、ここで:
前記少なくとも1つの電極がバルーンの第一層の中に配置され、該バルーンが第二層および第三層をさらに備え、該バルーンの該第二層が絶縁体物質から形成され、該バルーンの該第三層がそれ自体を少なくとも1つの電極から形成される、装置。
【請求項22】
請求項21に記載の装置であって、以下:
前記バルーンの前記第一層の少なくとも1つの電極、および該バルーンの前記第三層の少なくとも1つの電極に繋がれた高周波発生装置であって、該バルーンの第一層および該バルーンの第三層が二極性構成を規定する、高周波発生装置
をさらに備える、装置。
【請求項23】
伝導性物質から形成され、かつ第一部分および第二部分を有する、膨張可能な切除バルーンを作製するための方法であって、以下:
マスクに基づき、バルーンの該第一部分をマスクする工程;
該バルーンの該第二部分の上に絶縁層を配置する工程;
該バルーンの該第二部分の上に伝導性層を配置する工程;および
該バルーンの該第一部分から該マスクを除去する工程
を包含する、方法。
【請求項24】
請求項23に記載の方法であって、前記絶縁層が第一絶縁層であり、該方法が、以下:
前記バルーンの前記第二部分の上に第二絶縁層を配置し、その後、該バルーンの前記第一部分からマスクを取り除く、工程
をさらに包含する、方法。
【請求項25】
請求項23に記載の方法であって、前記絶縁層が第一絶縁層であり、該方法が、以下:
前記バルーンの前記第一部分から前記マスクを除去した後、該バルーンの該第一部分および該バルーンの前記第二部分の上に、第二の絶縁層を配置する工程、
をさらに包含する、方法。
【請求項1】
以下;
管腔を有するカテーテル;
該カテーテルに沿って配置される伝導性要素;および
該カテーテルの該管腔と流体連絡した内部を有するバルーンであって、該バルーンは伝導性要素と伝導性に繋がれた伝導性物質から形成され、折り畳まれた構成と膨張された構成とを有する、バルーン
を備える、装置。
【請求項2】
前記バルーンが、折り畳まれた構成において、以前に形成された組織腔と関係したサイズを有する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記バルーンの前記伝導性物質が複数の伝導性部分を備え、該複数の伝導性部分由来の2つの隣り合う伝導性部分が、複数の絶縁体部分由来の1つの絶縁体部分によって分離される、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
請求項1に記載の装置であって、ここで:前記伝導性物質がバルーンの第一層であり、該バルーンが第二層および第三層をさらに備え、該バルーンの該第二層が絶縁体物質から形成され、該バルーンの該第三層が第二の伝導性物質から形成される、装置。
【請求項5】
請求項1に記載の装置であって、ここで、前記伝導性物質がバルーンの第一層であり、該バルーンが第二層および第三層をさらに備え、該バルーンの該第二層が絶縁体物質から形成され、該バルーンの該第三層が第二の伝導性物質から形成され、
該バルーンの該第一層が複数の伝導性部分を備え、該バルーンの該第一層のうちの複数の伝導性部分由来の2つの隣り合う伝導性部分が、複数の絶縁体部分由来の1つの絶縁体部分によって分離され、
該バルーンの該第三層が複数の伝導性部分を備え、該バルーンの該第三層のうちの複数の伝導性部分由来の2つの隣り合う伝導性部分が、複数の絶縁体部分由来の1つの絶縁体部分によって分離され、
該バルーンの該第一層のうちの複数の伝導性部分由来の各々の伝導性部分が、該バルーンの該第三層のうちの複数の伝導性部分由来の対応する伝導性部分からオフセットされる、装置。
【請求項6】
請求項1に記載の装置であって、
前記伝導性物質が前記バルーンの第一層であり、
該バルーンが第二層および第三層をさらに備え、該バルーンの該第二層が絶縁体物質から形成され、該バルーンの該第三層が伝導性物質から形成され、
該バルーンの該第一層および該第三層が各々、二極性の電極である、装置。
【請求項7】
請求項1に記載の装置であって、前記カテーテルの前記管腔が第一管腔であり、ここで:
該カテーテルが第一末端部分、第二末端部分および第二管腔を有し、該カテーテルの該第一末端部分が前記バルーン内に配置され、該カテーテルの第一末端部分が、該第一管腔と繋げられた入り口および該第二管腔と繋げられた出口を有し、
流体レギュレーターが該カテーテルの該第二末端部分と連結され、該流体レギュレーターが、該バルーンの伝導性物質の温度より低い該バルーン内温度で流体を循環させるように構成される、装置。
【請求項8】
請求項1に記載の装置であって、前記バルーンが第一バルーンであり、前記カテーテルの前記管腔が第一管腔であり、以下:
該第一バルーンの外側に配置された第二バルーンであって、該第二バルーンは流体透過性である、第二バルーン、
該第二バルーンと流体連絡した第二管腔を備える、該カテーテル
をさらに備える、装置。
【請求項9】
請求項1に記載の装置であって、前記バルーンが第一バルーンであり、前記カテーテルの前記管腔が第一管腔であり、以下:
該第一バルーンの外側に配置される第二バルーンであって、該第二バルーンが流体透過可能である、第二バルーン
該第二バルーンと流体連絡した第二管腔を備える該カテーテル;および
該カテーテルの該第二管腔と繋がれた流体調節器であって、該流体調節器が該第二バルーンと関係したインピーダンスに基づき、該第二バルーンから灌流する流体の速度を制御するよう構成される、流体調節器
をさらに備える、装置。
【請求項10】
前記バルーンの遠位末端に配置される、非外傷性先端をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記カテーテルの管腔および前記バルーンの内部の中に配置される、ガイドワイヤをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
請求項1に記載の装置であって、以下:
前記カテーテルが第一非伝導性層、第二非伝導性層および伝導性層を有し、該伝導性層が該第一非伝導性層と該第二非伝導性層との間に配置され、該伝導性層が前記バルーンの伝導性物質と電気的に繋がれる、カテーテル
をさらに備える、装置。
【請求項13】
バルーンを有するカテーテルを操作するための方法であって、該バルーンは該カテーテルと流体連絡状態にあり、以下:
該バルーンが折り畳まれた状態の間に以前に形成された組織腔の中に該バルーンを経皮的に配置する工程であって、該バルーンが伝導性物質から形成される、工程;
膨張された形態に該バルーンを膨張させる工程であって、膨張された構成における該バルーンが以前に形成された組織腔の形状と関係した形状を有する、工程;および
該バルーンの伝導性部分に対して高周波シグナルを適用する、工程
を包含する、方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法であって、以下:
前記バルーン内に流体を循環させる工程であって、該バルーン内の該流体が、該バルーンの前記伝導性物質の温度より低い温度を有する、工程
をさらに包含する、方法。
【請求項15】
請求項13に記載の方法であって、前記バルーンが第一バルーンであり、前記カテーテルが該第一バルーンの外側に配置されそして流体透過可能である第二バルーンを備え、以下:
第二バルーン内に流体を提供する工程
をさらに包含する、方法。
【請求項16】
請求項13に記載の方法であって、前記バルーンが第一バルーンであり、前記カテーテルが、該第一バルーンの外側に配置されかつ流体透過可能である第二バルーンを備え、以下:
前記組織腔と関係したインピーダンスに基づき、該第二バルーン内に流体を提供する工程
をさらに包含する、方法。
【請求項17】
請求項13に記載の方法であって、前記適用する工程が、前記以前に形成された組織腔の形状を、実質的に球面の形状に変更させる工程を包含し、該方法が、以下:
該変更された組織腔から該バルーンを取り除く工程;
該変更された組織腔の中に放射線治療デバイスを挿入する工程;および
該放射線治療デバイスに基づき放射線治療を実施する工程
をさらに包含する、方法。
【請求項18】
組織塊の除去後の組織腔と関係したマージン組織を処置するための装置であって、以下:
管腔を規定する管状部材;および
バルーンであって、少なくとも1つの電極を有し、そして該管状部材の管腔と流体連絡した内部を規定し、該バルーンが該組織腔に対応する膨張した構成および折り畳まれた構成を含む構成の範囲を有する、バルーン
を備える、装置。
【請求項19】
前記バルーンの前記少なくとも1つの電極が該バルーンと共に形成される、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
請求項18に記載の装置であって、ここで:
前記バルーンの前記少なくとも1つの電極が複数の伝導性部分を備え、該複数の伝導性部分由来の2つの隣り合う伝導性部分が、複数の絶縁体部分由来の1つの絶縁体部分によって分離される、装置。
【請求項21】
請求項18に記載の装置であって、ここで:
前記少なくとも1つの電極がバルーンの第一層の中に配置され、該バルーンが第二層および第三層をさらに備え、該バルーンの該第二層が絶縁体物質から形成され、該バルーンの該第三層がそれ自体を少なくとも1つの電極から形成される、装置。
【請求項22】
請求項21に記載の装置であって、以下:
前記バルーンの前記第一層の少なくとも1つの電極、および該バルーンの前記第三層の少なくとも1つの電極に繋がれた高周波発生装置であって、該バルーンの第一層および該バルーンの第三層が二極性構成を規定する、高周波発生装置
をさらに備える、装置。
【請求項23】
伝導性物質から形成され、かつ第一部分および第二部分を有する、膨張可能な切除バルーンを作製するための方法であって、以下:
マスクに基づき、バルーンの該第一部分をマスクする工程;
該バルーンの該第二部分の上に絶縁層を配置する工程;
該バルーンの該第二部分の上に伝導性層を配置する工程;および
該バルーンの該第一部分から該マスクを除去する工程
を包含する、方法。
【請求項24】
請求項23に記載の方法であって、前記絶縁層が第一絶縁層であり、該方法が、以下:
前記バルーンの前記第二部分の上に第二絶縁層を配置し、その後、該バルーンの前記第一部分からマスクを取り除く、工程
をさらに包含する、方法。
【請求項25】
請求項23に記載の方法であって、前記絶縁層が第一絶縁層であり、該方法が、以下:
前記バルーンの前記第一部分から前記マスクを除去した後、該バルーンの該第一部分および該バルーンの前記第二部分の上に、第二の絶縁層を配置する工程、
をさらに包含する、方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公表番号】特表2007−519470(P2007−519470A)
【公表日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−551065(P2006−551065)
【出願日】平成16年12月13日(2004.12.13)
【国際出願番号】PCT/US2004/041427
【国際公開番号】WO2005/074829
【国際公開日】平成17年8月18日(2005.8.18)
【出願人】(500013418)ボストン サイエンティフィック リミテッド (48)
【氏名又は名称原語表記】Boston Scientific Limited
【住所又は居所原語表記】P.O.Box 1317 Seaston House,Hastings Christ Church, Barbados
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年12月13日(2004.12.13)
【国際出願番号】PCT/US2004/041427
【国際公開番号】WO2005/074829
【国際公開日】平成17年8月18日(2005.8.18)
【出願人】(500013418)ボストン サイエンティフィック リミテッド (48)
【氏名又は名称原語表記】Boston Scientific Limited
【住所又は居所原語表記】P.O.Box 1317 Seaston House,Hastings Christ Church, Barbados
【Fターム(参考)】
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