パノラマ視野の撮像装置
生体内撮像装置であって、湾曲した反射要素と、このような装置の外殻のたとえば窪んだ部分とを含む。このような湾曲した反射要素は、たとえば、対象からの光線を画像センサに対して反射させることができ、このような光線は、反射前には画像センサの平面に実質的に平行である。生体内撮像装置であって、このような撮像装置の画像センサに対して或る角度で位置付けられた反射表面を含む。このような角度はたとえば45°の角度とすることができ、撮像装置の画像センサの平面に実質的に平行な光線は、たとえば反射表面によって画像センサに対して反射させられ得る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
この発明は、生体内撮像装置、方法およびシステムであって、典型的にはパノラマまたは円(360°)視野を得るためのものに関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
体内の通路または腔の生体内撮像を実行する、および画像情報以外またはそれに追加の情報(たとえば温度情報、圧力情報)を収集するための装置および方法が当該技術で公知である。このような装置には、とりわけ、さまざまな内視鏡撮像システムおよび、さまざまな内部体腔における撮像を実行するための装置が含まれ得る。
【0003】
生体内撮像装置は、たとえば、体腔または管腔、たとえば胃腸管の内部からの画像を入手するための撮像システムを含み得る。この撮像システムは、たとえば、光学系に関連付けられた撮像機、および任意には照明ユニット、送信機およびアンテナを含み得る。その他の種類の生体内装置として、送信機を必要としない場合もある内視鏡、および撮像以外の機能を実行する装置などが存在する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
生体内撮像装置によっては、視野は限定的または前方視野である。このような視野では、生体内管腔における所望の部分で撮像され得ないところもある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明の概要
この発明の実施例は、反射要素を含む生体内撮像装置、方法またはシステムを提供し、上記反射要素は、実施例によっては湾曲したものであり得る、または平坦でない形状を有し得る。実施例によっては、上記湾曲した反射要素は、対象からの光線を上記装置における画像センサに対して反射させるためのものであり、上記光線は、反射される前に、光を検出する上記画像センサの平面に実質的に平行である。実施例によっては、上記画像センサは、生体内区域のパノラマまたは部分パノラマ画像を取得し得る。このような視界は、たとえば体内腔のリング状のスライスに近似し得る。上記撮像装置は、たとえば上記装置の内周に配置され得るたとえば照明ユニットを含み得る。実施例によっては、照明装置は、撮像装置から外側に向けられるように外向きリング上に位置付けられ得る。実施例によっては、光は上記撮像装置の外部にある光源から生成され得る。実施例によっては、上記装置は、窪んだ、先細りの、狭くなった形状の部分を含み得て、その場合上記装置は「ピーナッツ」に似た形状を取ることになる。実施例によっては、このような狭くなったまたは窪んだ部分は、上記装置の外殻(outer shell)まわりの透明なリングを含み得る。
【0006】
この発明についてのいくつかの実施例は、生体内撮像装置であって、上記撮像装置の撮像センサの平面にたとえば45°の角度といった角度などをもって位置付けられ得る反射表面を伴う撮像装置を提供する。実施例によっては、上記反射表面は、光線を撮像センサに対して反射させることができ、上記光線は、反射前に、上記光検出センサが上に位置付けられる画像センサの平面に実質的に平行である。実施例によっては、上記反射表面は、たとえばモータによって回転させられ得て、体内腔のパノラマまたは部分パノラマ視野を提供し得る。体内腔の照明は、たとえば上記回転と同期させられ得て、たとえば生体内区域の均質な照明をもたらし得る。上記回転は、たとえば可変速であり得る。実施例によっ
ては、上記視野は、上記撮像装置に実質的に垂直の区域および上記撮像装置の前方または後方の区域を含み得る。
【0007】
実施例によっては、パノラマ画像をたとえば平坦化して矩形の画像にすることができ、たとえば外部表示システム上に表示することができる。
【0008】
この発明についてのいくつかの実施例は、たとえば、生体内撮像装置であって、上記生体内撮像装置の動きの一般的な方向を横切る体内区域および/または実質的に横切る体内区域の画像を見る、かつ/または取得することができる生体内撮像装置を提供する。
【0009】
この発明についてのいくつかの実施例はさらに、上記のような生体内撮像装置を使用するための方法およびシステムを提供する。
【0010】
この発明と見なされる内容は、この明細書の前の部分で特定され明確に請求される。しかしながら、この発明は、動作の組織および方法の両方について、その目的、特徴および利点とともに、以下の詳細な説明を参照して添付の図面と併せて読んだときに最もよく理解されるであろう。
【0011】
説明を簡単かつ明瞭にするために、図に示す各要素は必ずしも一定の縮尺で描かれてはいないことが理解されるであろう。たとえば、いくつかの要素の寸法は、明瞭にするために他の要素に比して誇張されている場合がある。さらに、適当と考えられた場合には、参照番号を各図間で繰返して対応または類似の要素を示す場合もある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
発明の詳細な説明
以下の説明においては、この発明のさまざまな局面について説明する。説明上、特定の構成および詳細を記載することでこの発明の完全な理解を可能にしてある。しかしながら、当業者であれば、この発明はここに提示した特定の詳細なしに実施可能であることが明らかであろう。さらに、この発明を不明瞭にしないように、周知の特徴部分は省略または簡略化してある場合もある。
【0013】
なお、この発明についてのいくつかの実施例は、典型的に嚥下可能な生体内装置に向けられている。しかし他の実施例は、嚥下可能なものである必要はない。この発明についてのいくつかの実施例に従う装置は、国際出願WO01/65995および/または米国特許第5,604,531号に記載の実施例と類似であり得る。上記文献の各々は、この発明の共通の譲受人に譲渡されており、上記文献の各々は、これによって引用により完全に援用される。さらに、この発明についてのいくつかの実施例での使用に好適な受信および/または表示システムもまた、WO01/65995および/または米国特許第5,604,531号に記載の実施例に類似であり得る。当然のことながら、ここに記載の装置およびシステムは、他の構成および他の構成要素の組を有してもよい。
【0014】
この発明のさまざまな実施例に従う装置、システムおよび方法の代替実施例は、他の装置、撮像でないおよび/または生体内でない装置でも使用可能である。
【0015】
図1を参照して、生体内撮像システムの一実施例の概略図が示される。一実施例においては、このシステムは、撮像機46、照明源42および送信機41を有する装置40を含み得る。実施例によっては、装置40は、嚥下可能カプセルを用いて実現され得るが、その他の種類の装置または好適な実現例を用いてもよい。患者の身体の外部には、画像受信機12(典型的にはアンテナまたはアンテナアレイ48を含む)、記憶ユニット19、データ処理部14、画像モニタ18、および位置モニタ16を設けることができる。図1は
別個のモニタを示しているが、実施例によっては、画像およびその位置の両方は単一のモニタを用いて提示してもよい。収集された画像データを記憶および/または表示する他のシステムおよび方法を用いてもよい。
【0016】
典型的に、送信機41は無線波を用いて動作するが、いくつかの実施例、たとえば装置40が内視鏡であるまたはその中に含まれる実施例においては、送信機41はたとえばワイヤを介して送信をしてもよい。
【0017】
典型的に、装置40は、たとえばカプセルといった自律的な嚥下可能撮像装置であり得るまたはこれを含み得るが、その他の形状を有してもよく、嚥下可能または自律的である必要はない。一実施例においては、装置40は、該装置が胃腸管腔を通過する間に胃腸管の画像を取得および送信できる生体内ビデオカメラを含む。その他の管腔を撮像してもよい。
【0018】
装置40内の撮像機46は、やはり装置40内に位置付けられる送信機41に接続され得る。送信機41は画像受信機12に画像を送信でき、画像受信機12はデータをデータ処理部14および/または記憶ユニット19に送信できる。送信機41はさらに制御能力を含んでもよいが、制御能力は別個の構成要素に含めてもよい。送信機41は、画像および/またはその他のデータ(たとえば制御データ)を受信側の装置に送信することができる任意の好適な送信機を含み得る。たとえば、送信機41は、チップ・スケール・パッケージ(CSP)で提供され得る広帯域幅入力の超低電力無線送信機を含み得る。送信機41はアンテナ48を介して送信し得る。
【0019】
この発明についてのいくつかの実施例に従うシステムは、患者の近くにあり得るまたは患者によって着用され得るデータ受信機および/または記録器に情報(たとえば画像またはその他のデータ)を送信する生体内検知装置を含む。データ受信機および/または記録器は、その他の好適な構成を取り得ることは言うまでもない。データ受信機および/または記録器は、送信機から受信した情報を、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータといった大型の計算装置に転送することができ、ここでデータはさらに分析、記憶および/またはユーザに対して表示され得る。実施例によっては、上記のさまざまな構成要素の各々が必要とされなくてもよい。たとえば、内部の装置が、観察または処理システムに直接情報を送信または他で(たとえばワイヤにより)転送することができる。
【0020】
実施例によっては、送信機41は、たとえば、送信機41が送信を受けることができるようにするための送信/受信機または送受信機を含み得る。これに加え、またはこれに代えて、装置40が送信を受けることができるようにするためには、送信機41に代えてまたはこれに加えて装置40内において別個のまたは一体化された受信機(図示せず)または送受信機(図示せず)を用いてもよい。一実施例では、装置40および/または送信機41は、たとえば、装置40に対するコマンドを含み得る送信および/またはデータおよび/または信号を受け得る。このようなコマンドには、たとえば、装置40またはその構成要素のいずれかをオンまたはオフにするためのコマンド、物質たとえば薬物をその環境に放出するよう装置40に指示するコマンド、環境から物質を収集および/または蓄積するよう装置40に指示するコマンド、装置40および/またはその構成要素のいずれかが実行可能な動作を実行またはその実行を避けるためのコマンド、またはその他任意の好適なコマンドが含まれ得る。実施例によっては、コマンドは、たとえば予め規定されたチャネルおよび/または制御チャネルを用いて装置40に送信され得る。一実施例では、制御チャネルは、データを送信機41から受信機12に送信するために用いられるデータチャネルから別個であり得る。実施例によっては、上記コマンドは、たとえば、送信/受信機および/または送受信機を用いて実現された受信機12を用いて、または図1の撮像システム内にある別個のおよび/または一体化された送信機(図示せず)または送受信機(図
示せず)を用いて、装置40および/または送信機41に送信され得る。
【0021】
電源45は、1つ以上の電池を含み得る。たとえば、電源45は、酸化銀電池、リチウム電池、またはその他高エネルギー密度を有する好適な電気化学的電池などを含み得る。その他の電源を用いてもよい。たとえば、内部電源45に代えて、またはこれに加えて、外部電源を用いて電力を装置40に送信してもよい。
【0022】
データ処理部14はデータを分析することができ、記憶ユニット19と通信してフレームデータといったデータを記憶ユニット19に、およびここから転送することができる。データ処理部14はまた、分析したデータを画像モニタ18および/または位置モニタ16に与えることができ、ここでユーザがデータを見ることができる。一実施例では、たとえば、画像モニタ18は胃腸管腔の画像を提示することができ、位置モニタ16は、この画像が撮られた胃腸管腔の位置を提示することができる。一実施例では、データ処理部14は、リアルタイム処理を行なうように、かつ/または後の時点で実行および/または観察できるように後処理を行なうように構成され得る。その他の監視および受信システムがこの発明の実施例に従って使用可能である。2つのモニタを用いなくてもよい。
【0023】
実施例によっては、胃腸管の病的な状態を発見することに加えて、このシステムはこれら病変の位置についての情報をもたらすこともできる。好適な追跡装置および方法は、上述の米国特許第5,604,531号および/または2002年5月20日出願の「生体内信号源を位置決めするためのアレイシステムおよび方法(Array System and Method for Locating an In-Vivo Signal Source)」と題された米国特許出願公開番号第US−2002−0173718−A1号にある実施例に記載されている。上記文献は、この発明の譲受人に譲渡されており、本願明細書にて引用により完全に援用される。
【0024】
この発明についてのいくつかの実施例においては、他の位置および/または向き検出方法を用いてもよいことに注目される。一実施例では、上記向き情報は、3つのオイラー角または四元数パラメータを含み得る。その他の向き情報を用いてもよい。一実施例では、位置および/または向き情報は、たとえば、装置40内の、各々が異なる波長の2つ以上の送信アンテナを含めることによって、かつ/または磁気的な方法を用いて位置および/または向きを検出することによって決定され得る。実施例によっては、たとえば、外部の一定の磁場に対する位置信号を受信および送信する3つの磁気コイルを含む、超音波送受信機または監視部を用いたものなどの方法を用いてもよい。たとえば、装置40は、装置40の位置を外部の受信機に示すための追跡および/または動きセンサ43といった任意の位置決め装置を含んでもよい。
【0025】
任意には、装置40は、撮像機46によって生成された信号を処理する処理ユニット47を含んでもよい。処理ユニット47は別個の構成要素である必要はない。たとえば、処理ユニット47は、撮像機46または送信機41と一体化されてもよく、また必要でないこともある。
【0026】
装置40は、体内腔を照明するための、1つ以上の照明源42、たとえば1つ以上の「白色LED」またはその他任意の好適な光源を含み得る。実施例によっては、照明源42は、たとえば、紫外光、赤外光、またはその他任意の所望の光またはスペクトル範囲をもたらしてもよい。一実施例では、照明源42はレーザ源を含むことができ、かつ/または1つ以上のレーザビームを生成することができる。
【0027】
実施例によっては、たとえば1つ以上の光学素子(図示せず)、たとえば1つ以上のレンズまたは複合レンズ組立体(図示せず)、1つ以上の好適な光学フィルタ(図示せず)またはその他任意の好適な光学素子(図示せず)を含む、任意に設けられる光学系50が
、反射光を撮像機46に対して合焦させることおよびその他の光処理を実行することを支援してもよい。一実施例に従うと、光学系50は、反射表面、たとえば円錐鏡を含む。
【0028】
典型的には、装置40は画像情報を個別の部分において送信する。典型的に、各々の部分は1つの画像またはフレームに対応する。その他の送信方法もまた可能である。たとえば、装置40は、2分の1秒ごとに画像を取得して、上記画像の取得後に上記画像を受信機12に送信するようにしてもよい。その他の一定および/または可変の取得レートおよび/または送信レートを用いてもよい。典型的に、記録および送信される画像データは、デジタルカラー画像データであるが、代替実施例においては他の画像フォーマット(たとえば白黒画像データ)を用いてもよい。一実施例においては、画像データの各フレームは、公知の方法に従い、各々256行256画素を含み、各々の画素は色および輝度についてのデータを含む。たとえば、各々の画素においては、色は4つの副画素のモザイクによって表わされて、各々の副画素が赤、緑または青といった原色(1原色が二度表わされる)に対応するようにしてもよい。画素全体の輝度は、たとえば1バイト(すなわち0〜255)輝度値によって記録され得る。他のデータフォーマットを用いてもよい。
【0029】
この発明についてのいくつかの実施例では、装置40および/または撮像機46は、広い視野を有し得る。実施例によっては、装置40および/または撮像機46は、装置40の動きの一般的な方向を横切る体内区域および/または実質的に横切る体内区域の画像を見る、かつ/または取得することができる。たとえば、装置40の前部および後部の(それぞれ)前方または後方ではなく、直接装置40に隣接した体内腔の部分を撮像することができる。装置の前端と後端との間の体内腔の部分を撮像してもよい。さらに、実施例によっては、装置40および/または撮像機46は、広い視野たとえば最大360°の、かつ/または実質的に円形または放射状の視野の、パノラマ画像を見るおよび/または取得することができる。
【0030】
実施例によっては、装置40は、たとえば前方を向いた視野および/または横切る視野を有することで、装置40と同一直線上およびこれを横切る広いカバー範囲を有する組合せの視野をもたらすように構成され得る。実施例によっては、横切る視野は、撮像機46の平面に垂直または実質的に垂直の平面にある生体内区域を含み得る。
【0031】
以下に詳細に述べるように、この発明についてのいくつかの実施例は広い視野を達成することができる。実施例によっては、パノラマ画像を取得するために、反射要素たとえば湾曲したまたはその他好適な形状の鏡が用いられ得る。鏡または反射要素は湾曲したまたは形状付けられたものである必要はない。実施例によっては、パノラマ画像を取得するために回転式の鏡または反射要素が用いられ得る。回転式の鏡または反射要素は、湾曲したまたは形状付けられたものである必要はない。実施例によっては、複数の撮像機を用いて広い視野を取得するようにしてもよく、たとえば多数の撮像機を、異なる方向および/または重なり合う方向を向くように配してもよい。実施例によっては、回転撮像機を用いてパノラマ画像を取得してもよい。なお、いくつかの例示の実施例をここに詳細に説明するが、この発明はこの観点で制限されず、広い視野の撮像装置についてのその他の実施例および/または実現例もまたこの発明の範囲内である。
【0032】
図2は、この発明についてのいくつかの実施例に従う生体内撮像装置200を例示する概略図である。装置200は、装置40の実現例または変形例とすることができ、たとえば図1のシステムまたは図1のいくつかの構成要素との関連で使用され得る。たとえば、装置200は、受信機12および/またはデータ処理部14との関連で使用され得る。この発明の一実施例では、装置200は、装置200、たとえばカプセルまたはその他好適な装置、撮像機46、処理ユニット47、送信機41、アンテナ48、電源45、レンズ組立体250、反射要素260、1つの(または複数の)照明源280、およびホルダ2
81を含み得る。処理ユニット47の処理能力は、その他のユニット、たとえば送信機41または別個の制御装置と組合され得る。
【0033】
この発明の一実施例では、装置200は嚥下可能なカプセルであり得る。装置200は部分的または全体的に透明であり得る。たとえば、装置200は、透明であって、装置200内部の各構成要素が装置200外部の環境についての邪魔されない視野を有することができるようにする透明リング202といった区域を含み得る。一実施例に従うと、透明リング202は、360°の視野が可能となるように構成される。その他の形状の透明区域を採用してもよい。
【0034】
撮像機46は、画像を取得するための電子撮像機を含み得る。たとえば、撮像機46は、複数の要素を含む相補型金属酸化膜半導体(CMOS)電子撮像機を含み得る。この発明についてのいくつかの実施例においては、撮像機46は、画像を取得することのできる他の好適な種類の光学センサおよび/または装置を含むことができ、これにはたとえば、電荷結合素子(CCD)、感光集積回路、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラなどがある。CMOS撮像機は、典型的には超低電力撮像機であり、チップ・スケール・パッケージング(CSP)において提供され得ることが注目される。その他の種類のCMOS撮像機を採用してもよい。
【0035】
処理ユニット47は、撮像機46で生成された信号を処理することができる任意の好適な処理チップまたは回路を含み得る。たとえば、処理ユニット47は、中央演算処理装置(CPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、マイクロチップ、コントローラ、その他任意の好適な多目的または特定用途向けプロセッサ、または任意の好適なプロセッサの組合せを含み得る。処理ユニット47および撮像機46は、別個の構成要素または一体化された構成要素として実現され得ることが注目される。たとえば、処理ユニット47は撮像機46と一体であり得る。さらに、処理は撮像機46および/または送信機41と一体であり得る。
【0036】
レンズ組立体250は、たとえば、反射要素260によって反射された画像に対して撮像機46が合焦できるようにし得る1つ以上のレンズまたは光学系を含み得る。これに加え、またはこれに代えて、レンズ組立体250は、反射要素260によって反射された画像をズームインおよび/またはズームアウトまたは画像における1つ以上の部分を拡大することのできるレンズの組合せを含み得る。レンズ組立体250は、反射された光を撮像機46に対して合焦させることおよび/またはその他の光処理動作を実行することを可能にするまたは支援するための1つ以上の光学素子、たとえば1つ以上のレンズおよび/または光学フィルタを含み得る。
【0037】
反射要素260は、たとえば湾曲した鏡を含み得る。実施例によっては、反射要素260は、たとえば、金属要素、反射プラスチック要素、反射コーティングプラスチック要素、またはガラス要素を含み得る。反射要素260は、体内腔271のスライス272から反射された光が、反射要素260によって反射されてレンズ組立体250を通り撮像機46に達することができるように形状付けられかつ/または輪郭付けられ得る。たとえば、反射要素260は、卵形、球状、放射状、円形、楕円形状、切り子面付き、円錐形などであり得る。実施例によっては、反射要素260は、所望の光反射を可能にしかつ/または所望の範囲および/または視野を可能にするような形状、サイズおよび/または寸法を有し得ることが注目される。一実施例では、反射要素260は、好適な光学設計ソフトウェアおよび/または光線追跡ソフトウェアを用いて、たとえば「ZEMAX・オプティカル・デザイン・プログラム」ソフトウェアを用いて製造され得る。その他の好適な形状を用いてもよい。
【0038】
照明源280は、体内腔271および/または体内腔271のスライス272を照明するための1つ以上の照明源または光源を含み得る。一実施例では、照明源280は、1つ以上の発光ダイオード(LED)、たとえば1つ以上の白色LEDを含み得る。このようなLEDは、体内腔271の所望の照明を可能にするように配し、整列させかつ/または位置付けることができ、たとえば、透明リング202を通じて体内腔271を照明することができるLEDのリング状の配置を用いることができ、これはたとえば装置40の内周に配置され得る。この発明についてのいくつかの実施例に従うと、その他の照明源の配置を採用してもよい。
【0039】
実施例によっては、照明源280との関連で、たとえば、撮像される体内腔の所望の照明、たとえば均質な照明を生じさせるために任意の光学系(図示せず)を用いてもよい。一実施例では、この光学系は、たとえば、所望のたとえば均質な照明を生じさせるように形状付けられかつ/または位置付けられかつ/または整列させられた1つ以上の鏡および/または湾曲した鏡および/またはレンズおよび/または反射要素を含み得る。たとえば、一実施例では、上記光学系は、反射要素260と類似の湾曲した鏡を含み得る。その他の実施例に従うと、光学系はフィルタを含み得る。
【0040】
ホルダ281は、照明源280を保持するための好適な構造を含み得る。実施例によっては、ホルダ281は、眩輝を減少させるように形成されかつ/または形状付けられ得る。実施例によっては、ホルダ281は、迷光が撮像機46に達しかつ/またはあふれることを防ぐように形成されかつ/または形状付けられ得る。
【0041】
一実施例では、装置200は体内腔271を横切り、装置200は、体内腔271のスライス、たとえばスライス272の画像を取得し得る。照明源280は、体内腔271のスライス272を照明し得る。照明されたスライス272からの光は、反射要素260を用いて反射され、レンズ組立体250を用いて合焦および/または伝達され、撮像機46によって受取られ得て、これにより撮像機46はスライス272の画像を取得することができる。反射要素260で反射される前に、生体内区域にある照明対象または照明スライス272から反射された光線273は、光検出センサが上に位置付けられる装置200の撮像機46または画像センサの平面に平行または実質的に平行であり得る。実施例によっては、光線273が反射要素260に当り得る角度は、透明リング202のサイズに依存し得る。その他の要因、たとえば照明源280の配置および体内腔271の壁と装置200との距離によっても、光線273が反射要素260に対して反射される角度は影響を受け得る。実施例によっては、反射要素260の湾曲は、反射要素260にさまざまな角度で当る光線273が撮像機46の方へ反射されるように設計され得る。このような湾曲によって、反射要素260で撮像機46に対して反射され得る光線273の角度の範囲に影響を及ぼすことができる。実施例によっては、画像を取得し得る生体内区域は、画像センサの平面に実質的に垂直であり得る。
【0042】
一実施例では、装置200は透明な区域および/または部分、たとえば透明リング202を含むことができるため、取得された画像は、体内腔271のリング状のスライス272の反射画像を含み得る。レンズ組立体250は、体内腔271の所望の部分、たとえばリング状のスライス272からの光のみまたは実質的にそのような光のみが撮像機46に当るように、体内腔271からの光をフィルタ処理および合焦するように構成され、配されかつ/または整列させられ得ることが注目される。装置200を用いることで、たとえば、体内腔271のスライス272のパノラマ画像を取得することを可能にし得る。このようなパノラマ画像は、スライス272についての実質的に完全な360°画像を含み得る。これに代えて、所望であれば、このような画像は、スライス272の完全でない画像、たとえば270°画像、210°画像、180°画像、またはその他0から360の任意の度数のものを含み得る。
【0043】
一実施例では、スライス272のパノラマ画像はリング状であり得る。このような画像は、スライス272の矩形の画像にまたはその他の形状に変換され得る。一実施例では、この変換は、たとえば画像の送信前に処理ユニット47によって実行され得る。これに加え、またはこれに代えて、上記変換は、データ処理部14といった外部の処理部によって、送信された画像の受信後に実行され得る。上記変換は、たとえば、リング状の画像を矩形の画像へと「平坦化」する当該技術で公知の方法を用いて実行され得る。上記変換は、送信機41による受信機12への画像の送信前および/または後に行なわれる画像加工および/または画質向上のための他の好適な動作を含み得る。上記変換は、1つの画像に対して、または1群もしくは1バッチの逐次的もしくは非逐次的な画像に対して適用され得る。
【0044】
これに加え、またはこれに代えて、体内腔271のスライスたとえばスライス272の画像は、複数のスライス272の画像からの組合せ画像または複数の組合せ画像を生成するように配され、整列させられかつ/または一緒にたとえば相並んで組合され得る。スライス272の画像の組合せは、たとえば処理ユニット47および/またはデータ処理部14によって実行され得る。これに加え、またはこれに代えて、スライス272の画像の組合せは、送信機41による受信機12への画像の送信前および/または後に実行され得る。
【0045】
図3Aは、上述のこの発明の実施例に従い、複数のスライスの画像311,312,313,314,315,316,317,318を組合せ画像320へと組合せることを説明する概略図である。
【0046】
図3Bは、上述のこの発明の実施例に従い、複数の円形スライスまたはリング状の画像331,332,333,334,335,336,337を、複数の矩形のスライスの画像341,342,343,344,345,346,347へと変換することを説明する概略図である。図3Bはさらに、上述のこの発明の実施例に従い、複数の矩形のスライスの画像341,342,343,344,345,346,347を組合せ画像350へと組合せることを概略的に説明している。
【0047】
実施例によっては、撮像機46および/または装置40は、たとえば、体内腔を表わす連続的な「画像チェーン」の取得を可能にするように制御および/またはプログラミングされ得る。一実施例では、順次の画像が体内腔の一区域を部分的にカバーし得て、たとえば画像同士が部分的に重なり合い得る。実施例によっては、たとえば、画像取得レートは、撮像機46および/または装置40が連続的な「画像チェーン」を取得できるように予め規定されかつ/またはリアルタイムで制御され得る。一実施例では、たとえば画像間で重なり合う区域を検出および/または処理するために、または複数の画像を組合せ画像へと組合せるために、好適な画像相関技術が用いられ得る。
【0048】
図3Cは、この発明についてのいくつかの実施例に従う体内腔366の「画像チェーン」を説明する概略図である。一実施例では、画像361,362,363,364が撮像機46によって取得され得る。図3Cに概略的に示すように、画像同士は部分的に重なり合い得る。たとえば、画像362は、画像361内に取得された体内腔366の一部および/または画像363で取得された体内腔366の一部を含み得る。これに加え、画像362は、物367たとえば器官、物質、血液、病変などの画像を含み得る。
【0049】
図3Dは、この発明についてのいくつかの実施例に従う画像の整列を説明する概略図である。たとえば、一実施例では、図3Cの4つの画像361,362,363,364を処理、相関および/または整列することによって、それぞれ4つの整列された画像371
,372,373,374を生成することができる。整列された画像372は、たとえば物367の画像を含み得ることが注目される。
【0050】
図3Eは、この発明についてのいくつかの実施例に従う画像の組合せを説明する概略図である。たとえば、一実施例では、図3Cの4つの画像361,362,363,364および/または図3Dの4つの画像371,372,373,374を処理、相関および/または整列することによって組合せ画像380を生成することができる。組合せ画像380は、たとえば物367の画像を含み得ることが注目される。
【0051】
なお、図3A〜3Eは単に例示的な説明を含むものであり、この発明はこの観点で限定されない。代替的な実施例では、画像を取得、変換、組合せ、整合、整列、処理、相関および/または表示するための他の好適な方法を採用してもよい。たとえば、比較的連続的な「螺旋形」画像または一連の画像を取得および/または表示してもよく、非連続的な一連の「スライス」を取得および/または表示してもよい。画像は表示前に組合せまたは処理される必要はない。
【0052】
図4Aを参照して、この発明の一実施例に従う狭くなった部分を伴う生体内撮像装置の概略図が示される。装置400は、たとえば本願明細書の図2に記載のような要素を含みかつ/またはそのように動作し得る。たとえば、装置400は、送信機およびアンテナ402、処理部404、画像センサ406、電源408、1つ以上の照明器410および反射要素たとえば鏡412または湾曲した鏡を含み得る。鏡412は、たとえばアンカー411によって定位置に保持され得る。装置400のたとえば外殻の一部、たとえば装置400における狭くなった部分が、照明器410から放出された光に対して透明であり得る。たとえば、装置400の部分414は、照明器410の前方にある装置400の外殻の透明部分であり得る。部分414は、照明器410によって放出された光(破線で示す)が装置400から出て内腔区域に達することを可能にし得る。部分414は、装置400の、1つ以上の広い端部と、狭い透明リング416との間に、先細りになった部分の一部を形成するように角度付けられ得る。実施例によっては、透明リング416は、部分リングもしくは窓の形状またはその他の形状であり得る。透明リング416は、たとえば、照明器410によって放出されてたとえば内腔壁から装置400へ反射されて戻った光(実線で示す)に対して透明であり得る。一実施例に従うと、装置400は、カプセル状の形状を維持し、これは生体内での移動に有利であり得るが、しかしながら、透明リング416は、照明源410から画像センサ406に対して迷光または逆散乱の危険性を減らしながら体内腔壁の照明の適当なフィールドが達成され得るように構成され得る。装置400は、実施例によっては、生体内区域のパノラマ(たとえば360°)または部分パノラマの視界を取得し得る。一実施例では、照明器410は、透明部分414および透明リング416と実質的に連続的とすることによって、照明源410から放出されて画像センサ406に対して逆散乱させられる光線が全くまたはほとんどなく、光線は体内腔壁に入射して画像センサ406に対して反射され得るようにすることができる。一実施例に従うと、照明器410は、透明リング416の部分414の背後に位置付けられ、これは典型的には傾斜しまたは透明リング416に対して或る角度にあり、こうして撮像されている体内壁に対する照明についての邪魔されないフィールドを可能としながら、体内腔壁から撮像機に対して再伝達される光線を邪魔しないようになっている。
【0053】
実施例によっては、撮像装置400の1区域は、窪んだ、先細りの、狭くなったまたは「つままれた(pinched)」ものとすることができ、こうして当該装置はピーナッツに類似した形状を有し得る。このような窪んだ区域は、たとえば、透明なリング416、セグメントまたは観察窓であって、光がそこを通って鏡412に入ってそこから画像センサ406に対して反射され得るものを含み得る。実施例によっては、鏡412は放物線状とすることができ、その場合、たとえばさまざまな方向から鏡412に当る光線は画像センサ
406の方へ反射されることになる。実施例によっては、ピーナッツ形状によって、内腔壁から反射された後でなくむしろ照明器410から直接画像センサ406に達する逆散乱光を最小限にし得る。
【0054】
図4Bを参照して、この発明の一実施例に従う、画像センサ406の平面に対して外側に傾けられた輪であり得る発光ダイオード(LED)または照明器410のリングの概略図が示される。照明器410は、たとえば、照明器410が画像センサ406から離れて外側を向くように、外側を向くリング418上に位置付けら得る。画像センサ406から離れて外側に傾くようにリング418上に照明器410を配することによって、照明器から直接画像センサ406に対する光の逆散乱を回避し得る。別の実施例では、第2の反射要素420は、照明器410から直接放出され得て他では内腔壁に達しないこともある光を内腔壁に対して反射させるように鏡412の後方に位置付けられ得る。
【0055】
図5は、この発明についてのいくつかの実施例に従う湾曲した反射要素を用いた画像取得方法のフローチャート図である。一実施例では、装置200は体内腔271を通過し得る。ブロック500に示されるように、生体内区域の画像が、湾曲した反射要素260によって撮像機46または画像センサに対して反射され得る。ブロック502にて、反射された画像は撮像機46によって取得され得る。撮像機46は、体内腔271の部分、たとえばスライス272の画像を取得し得る。
【0056】
画像は、たとえば処理ユニット47を用いて、または典型的に送信後に処理部14といった外部の処理部を用いて処理および/または変換および/または組合せられ得る。ブロック530で示すように、画像は送信機41およびアンテナ48を用いて送信され得る。その他の送信方法を用いてもよい。
【0057】
画像は受信機12によって受信され得てデータ処理部14に転送され得る。画像は表示されかつ/または記憶ユニット19に記憶され得る。
【0058】
その他の動作または一連の動作を用いてもよい。上述の各動作は所望のとおりに繰返すことができ、たとえば、予め規定された期間が経過するまで、および/または予め規定された数の画像が撮られるまで、および/または撮像装置が患者の身体から出るまで、ユーザが上述の各動作の繰返しを停止させるようシステムに指示するまで、および/または別の予め規定された条件および/または基準が満たされるまでとする。
【0059】
これに加え、またはこれに代えて、所望であれば、1つまたは複数の取得された画像は、たとえば円形および/またはリング形状から矩形の形状に変換され得る。これに加え、またはこれに代えて、所望であれば、複数の取得された画像および/または変換された画像を体内腔271の1つ以上の組合せ画像へと組合せてもよい。取得された画像、変換された画像および/または組合せ画像は、たとえばモニタ18を用いて表示され得る。
【0060】
これに加え、またはこれに代えて、取得された画像、変換された画像および/または組合せ画像に対して他の動作を実行してもよく、たとえばこのような画像を、さまざまな種類の記憶装置を用いて記憶する、このような画像をプリンタを用いて印刷する、画像加工および/または画質向上の動作を実行する、映像加工および/または映像品質向上の動作を実行する、などを行なってもよい。
【0061】
図6は、この発明についてのいくつかの実施例に従う生体内画像装置600を例示する概略図である。装置600は、装置40の一実現例または変形例とすることができ、たとえば図1のシステムとの関連で使用することができる。たとえば、装置600は、受信機12および/またはデータ処理部14との関連で使用され得る。この発明の一実施例では
、装置600は、装置601たとえばカプセル、撮像機46、処理ユニット47、送信機41、アンテナ48、電源45、レンズ組立体650、鏡または反射装置660、1つ以上の照明源680およびホルダ281を含み得る。装置660はさらに、モータ661およびシャフト662を含み得る。
【0062】
この発明の一実施例では、装置600は嚥下可能なカプセルであり得る。装置600は、部分的または全体的に透明であり得る。たとえば、装置600は、1つ以上の区域および/または部分、たとえば透明な殻または部分602を含むことができ、これは透明であって、装置600内の各構成要素が装置600の外部の環境についての邪魔されない視野を有することを可能にする。代替実施例では、透明な区域および/または部分は異なる形状を有し得る。
【0063】
レンズ組立体650は、たとえば、鏡660によって反射された画像が撮像機46に対して合焦され得るようにする1つ以上のレンズまたは光学系を含み得る。これに加え、またはこれに代えて、レンズ組立体650は、鏡660によって反射された画像に対してまたは画像におけるいくつかの部分に対してズームインおよび/またはズームアウトすることができるレンズの組合せを含み得る。レンズ組立体650は、反射された光を撮像機46に対して合焦することおよび/または他の光処理動作を実行することを可能にするまたは支援するための1つ以上の光学素子たとえば1つ以上のレンズおよび/または光学フィルタを含み得る。
【0064】
鏡660は、たとえば、ガラスおよび/または金属製の鏡またはその他任意の好適な反射表面を含み得る。鏡660は、体内腔671のスライス672またはその他の部分が鏡660によってレンズ組立体650を通じて撮像機46に対して反射され得るように配され、位置付けられかつ/または整列させられ得る。たとえば、鏡660は、撮像機46の平面に対してまたは透明殻602の平面に対して45°の角度で位置付けられ得る。特定の機能を達成しかつ/またはより広いもしくはより狭い視野を撮像機46に与えるために他の角度を用いてもよいことが注目される。さらに、実施例によっては、他の配置および/または連なりの光学素子を用いてもよく、反射および/または合焦といった機能を或るユニットにおいて組合せてもよい。
【0065】
照明源680は、体内腔671および/または体内腔671のスライス672を照明するための1つ以上の照明源または光源を含み得る。一実施例では、照明源680は、1つ以上の発光ダイオード(LED)、たとえば1つ以上の白色LEDを含み得る。このようなLEDは、体内腔671の所望の照明を可能にするように配し、整列させかつ/または位置付けることができ、たとえば、透明殻602を通じて体内腔671を照明できるLEDのリング状の配置を用いることができる。
【0066】
モータ661は、モータ661に取付けられ得るシャフト662と、シャフト662に取付けられ得る鏡または反射装置660を回転させることができる電気機械的モータを含み得る。モータ661の回転速度は一定であっても可変であってもよい。モータ661の回転速度は、たとえば1分間当り250回転であり得る。その他の一定および/または可変の回転レートを用いてもよい。モータ661がシャフト662および鏡または反射装置660を回転させるとき、撮像機46の視野は対応して変化することができ、こうして撮像機46の瞬間的な視野666が体内腔671のスライス672の一部を含み得るようにすることができることが注目される。これに加え、またはこれに代えて、鏡660の1回転において、撮像機46の視野は、実質的に体内腔671のリング状のスライス672全体を含み得る。モータ661は、たとえば送信機41によって制御され得る。代替実施例では、別のユニット、たとえば別個のコントローラがこのような制御をもたらしてもよい。
【0067】
一実施例では、装置600は体内腔671を通過し、装置600は、体内腔671のスライスたとえばスライス672の画像を取得し得る。照明源680は、スライス672が撮像機46の瞬間的な視野にあるときに体内腔671のスライス672を照明し得る。照明されたスライス672からの光は、鏡または反射表面660を用いて反射され、レンズ組立体650を用いて合焦および/または伝達され、撮像機46によって受取られ得て、撮像機46はこれによりスライス672の画像を取得できるようにすることができる。代替実施例では、画像を取得しかつ/または画像を表示するための他の好適な方法を採用してもよい。たとえば、比較的連続的な「螺旋状の」画像または一連の画像を取得してもよく、非連続的な一連の「スライス」を取得してもよい。
【0068】
実施例によっては、照明源680の組は、実質的に同時にオンおよび/またはオフにすることができ、こうして実質的にすべての照明源680が所与の時点においてオンまたはオフにされる。
【0069】
他の実施例では、所与の時点において、照明源680のいくつかをオンにして照明源680のいくつかをオフにする。たとえば、一実施例では、照明源680は、モータ661および/または鏡または反射表面660の回転と同期するように構成することができ、こうして照明源680で生成された照明のフィールドが、撮像機46の瞬間的な視野を照明するのに十分な光を生成するようにする。
【0070】
実施例によっては、照明源680は、LEDたとえばLED681および682といった光源のリングを含み得る。いくつかのLED、たとえばLED681は、他のLEDたとえばLED682がオフにされたときにオンになるようにしたり、またはその逆にしたりできる。一実施例では、照明源680は、LEDのリングを含んで、各々のLEDが、撮像機46の瞬間的な視野がそのLEDの照明のフィールドをカバーしかつ/またはこれと重なり合うときに同時にオンにされ得るようにすることができる。当然のことながら、この発明についてのいくつかの実施例に従ってLED以外の照明源が使用され得る。
【0071】
実施例によっては、照明源680との関連で、たとえば、撮像される体内腔の所望の照明、たとえば均質な照明を生じさせるための、任意に設けられる光学系(図示せず)を用いてもよい。一実施例では、上記光学系は、所望のたとえば均質な照明を生じさせるように形状付けられかつ/または位置付けられかつ/または整列させられたたとえば1つ以上の鏡および/または湾曲した鏡および/またはレンズおよび/または反射要素および/またはフィルタを含み得る。たとえば、一実施例では、上記光学系は、図2の反射要素260と類似の湾曲した鏡を含み得る。
【0072】
一実施例では、装置600は透明な区域たとえば透明殻602を含み得るため、取得された画像は、体内腔271のリング状のスライス672についての反射された画像を含み得る。レンズ組立体650は、体内腔671の所望の部分たとえばリング状のスライス672からの光のみが撮像機46に当るように体内腔671からの光をフィルタ処理および/または合焦するように構成され、配されかつ/または整列させられ得る。装置600を用いることによって、体内腔671のスライス672のパノラマ画像の取得を可能にすることができる。このようなパノラマ画像は、スライス672の実質的に完全な360°の画像を含み得る。これに代えて、所望であれば、このような画像は、スライス672の完全でない画像、たとえば270°画像、180°画像またはその他の広い角度または体内腔の部分パノラマ画像を含み得る。
【0073】
一実施例では、スライス672のパノラマ画像はリング状であり得る。このような画像は、本願明細書中の他の箇所で記載のように、スライス672の矩形の画像にまたはその
他の形状に変換され得る。
【0074】
体内腔671のスライスたとえばスライス672の画像は、複数のスライスの画像から組合せ画像またはいくつかの組合せ画像を生成するように配され、整列させられかつ/または一緒にたとえば相並んで組合され得る。スライスの画像の組合せは、たとえば処理ユニット47および/またはデータ処理部14によって実行され得る。これに加え、またはこれに代えて、スライスの画像の組合せは、送信機41による受信機12への画像の送信前および/または後に実行され得る。
【0075】
一実施例では、撮像機46は、モータ661の1回転当り体内腔671についての1つまたは複数の画像を取得し得る。他の取得レート、一定または可変、を用いてもよい。一実施例では、撮像機46は、連続的に活性であり続け、かつ/またはモータ661の1回転当り1つの画像を撮るように光を受取ることができる。
【0076】
実施例によっては、装置600は、さらに、撮像機46を用いて撮られた画像に加えて、体内腔671における他の区域の画像を撮るための、1または複数の追加の組の撮像機およびレンズを含んでもよい。たとえば、装置600は、1つまたは複数の追加の撮像機(図示せず)を含むことができ、これは、撮像機46の視野とは異なる(たとえばより広い)視野を得るように位置付けられ得る。実施例によっては、撮像機46は、より広い視野をカバーするように位置付けられた1つ以上の撮像機、たとえば体内腔671の方に向けられた円形の構成にある3つまたは4つの撮像機を含み得る。
【0077】
図7を参照して、この発明の一実施例に従う撮像機46に対して光線を反射させる方法のフローチャートが示される。ブロック700にて、光線673は、装置600の鏡または反射装置660に対して反射され得る。このような反射前のこのような光線673のいくつかは、光検出センサが上に位置付けられ得る撮像装置600の撮像機46の平面に平行または実質的に平行であり得る。ブロック702にて、光線673は、鏡または反射表面660から撮像機46に対して反射され得る。この発明の一実施例では、鏡または反射表面660は、撮像機46に対して或る角度、たとえば45°の角度で位置付けられ得る。その他の角度を採用してもよい。実施例によっては、鏡または反射表面660は、たとえばモータ661によって回転させられ得て、撮像機46に対して、装置600の周囲の生体内区域のパノラマまたは部分パノラマ画像が反射され得る。実施例によっては、照明源680は、光を、撮像装置の透明部分を通じて生体内区域に向けることができる。
【0078】
図8を参照して、この発明の一実施例に従うステレオパノラマカプセルが示される。装置800は、複数の画像センサ802、複数のレンズ803および複数の照明源804を含み得る。実施例によっては、複数の鏡806、たとえば湾曲した鏡または放物線状にされた鏡が、装置800の外殻の先細り部分または窪んだリング808の間に互いに向かい合って位置付けられ得る。1つ以上のレンズ803は、鏡806内の開口部または空間の背後に位置付けられ得て、その場合、鏡806Aから反射した光は空間810Aを通ってレンズ802Aの方へと通過し、鏡806Bから反射した光は、空間810Bを通ってレンズ803Bの方へ通過し得る。装置800は、いくつかの実施例においては、内腔壁812の三次元またはパノラマの視界を取得するのに好適にされ得る。
【0079】
いくつかの特徴点について特定の実施例の文脈で説明したが、この発明は、ここに記載の一実施例の各特徴点が別の実施例に適用または組込まれ得る実施例を含む。この発明の実施例は、ここに提示された異なる特定の実施例からの特徴点、構成要素または動作を含み得る。この発明についてのいくつかの特徴点についてここに説明し記載したが、当業者であれば多くの変形、置換、変更および等価物に想到し得るであろう。したがって、前掲の特許請求の範囲は、この発明の真の意味に属するこのようなすべての変形および変更を
包含することが意図されると理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】この発明についてのいくつかの実施例に従う生体内撮像システムを説明する概略図である。
【図2】この発明についてのいくつかの実施例に従う反射要素を含む生体内撮像装置を説明する概略図である。
【図3A】この発明についてのいくつかの実施例に従う生体内撮像装置の動作の一局面の理解の助けとなる概略図である。
【図3B】この発明についてのいくつかの実施例に従う生体内撮像装置の動作の一局面の理解の助けとなる概略図である。
【図3C】この発明についてのいくつかの実施例に従う生体内撮像装置の動作の一局面の理解の助けとなる概略図である。
【図3D】この発明についてのいくつかの実施例に従う生体内撮像装置の動作の一局面の理解の助けとなる概略図である。
【図3E】この発明についてのいくつかの実施例に従う生体内撮像装置の動作の一局面の理解の助けとなる概略図である。
【図4A】この発明についてのいくつかの実施例に従う、狭くなった部分を伴う生体内撮像装置を説明する概略図である。
【図4B】この発明の一実施例に従う、外方向へ傾いたリング上に位置付けられた一連の発光ダイオードを説明する概略図である。
【図5】この発明の一実施例に従う湾曲した反射要素を用いた画像の取得方法のフローチャート図である。
【図6】この発明についてのいくつかの実施例に従う回転鏡を含む生体内撮像装置を説明する概略図である。
【図7】この発明についてのいくつかの実施例に従う、撮像機に実質的に平行な光線を撮像機に対して反射させる方法のフローチャートである。
【図8】この発明の一実施例に従うステレオパノラマ生体内撮像装置を示す図である。
【技術分野】
【0001】
発明の分野
この発明は、生体内撮像装置、方法およびシステムであって、典型的にはパノラマまたは円(360°)視野を得るためのものに関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
体内の通路または腔の生体内撮像を実行する、および画像情報以外またはそれに追加の情報(たとえば温度情報、圧力情報)を収集するための装置および方法が当該技術で公知である。このような装置には、とりわけ、さまざまな内視鏡撮像システムおよび、さまざまな内部体腔における撮像を実行するための装置が含まれ得る。
【0003】
生体内撮像装置は、たとえば、体腔または管腔、たとえば胃腸管の内部からの画像を入手するための撮像システムを含み得る。この撮像システムは、たとえば、光学系に関連付けられた撮像機、および任意には照明ユニット、送信機およびアンテナを含み得る。その他の種類の生体内装置として、送信機を必要としない場合もある内視鏡、および撮像以外の機能を実行する装置などが存在する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
生体内撮像装置によっては、視野は限定的または前方視野である。このような視野では、生体内管腔における所望の部分で撮像され得ないところもある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明の概要
この発明の実施例は、反射要素を含む生体内撮像装置、方法またはシステムを提供し、上記反射要素は、実施例によっては湾曲したものであり得る、または平坦でない形状を有し得る。実施例によっては、上記湾曲した反射要素は、対象からの光線を上記装置における画像センサに対して反射させるためのものであり、上記光線は、反射される前に、光を検出する上記画像センサの平面に実質的に平行である。実施例によっては、上記画像センサは、生体内区域のパノラマまたは部分パノラマ画像を取得し得る。このような視界は、たとえば体内腔のリング状のスライスに近似し得る。上記撮像装置は、たとえば上記装置の内周に配置され得るたとえば照明ユニットを含み得る。実施例によっては、照明装置は、撮像装置から外側に向けられるように外向きリング上に位置付けられ得る。実施例によっては、光は上記撮像装置の外部にある光源から生成され得る。実施例によっては、上記装置は、窪んだ、先細りの、狭くなった形状の部分を含み得て、その場合上記装置は「ピーナッツ」に似た形状を取ることになる。実施例によっては、このような狭くなったまたは窪んだ部分は、上記装置の外殻(outer shell)まわりの透明なリングを含み得る。
【0006】
この発明についてのいくつかの実施例は、生体内撮像装置であって、上記撮像装置の撮像センサの平面にたとえば45°の角度といった角度などをもって位置付けられ得る反射表面を伴う撮像装置を提供する。実施例によっては、上記反射表面は、光線を撮像センサに対して反射させることができ、上記光線は、反射前に、上記光検出センサが上に位置付けられる画像センサの平面に実質的に平行である。実施例によっては、上記反射表面は、たとえばモータによって回転させられ得て、体内腔のパノラマまたは部分パノラマ視野を提供し得る。体内腔の照明は、たとえば上記回転と同期させられ得て、たとえば生体内区域の均質な照明をもたらし得る。上記回転は、たとえば可変速であり得る。実施例によっ
ては、上記視野は、上記撮像装置に実質的に垂直の区域および上記撮像装置の前方または後方の区域を含み得る。
【0007】
実施例によっては、パノラマ画像をたとえば平坦化して矩形の画像にすることができ、たとえば外部表示システム上に表示することができる。
【0008】
この発明についてのいくつかの実施例は、たとえば、生体内撮像装置であって、上記生体内撮像装置の動きの一般的な方向を横切る体内区域および/または実質的に横切る体内区域の画像を見る、かつ/または取得することができる生体内撮像装置を提供する。
【0009】
この発明についてのいくつかの実施例はさらに、上記のような生体内撮像装置を使用するための方法およびシステムを提供する。
【0010】
この発明と見なされる内容は、この明細書の前の部分で特定され明確に請求される。しかしながら、この発明は、動作の組織および方法の両方について、その目的、特徴および利点とともに、以下の詳細な説明を参照して添付の図面と併せて読んだときに最もよく理解されるであろう。
【0011】
説明を簡単かつ明瞭にするために、図に示す各要素は必ずしも一定の縮尺で描かれてはいないことが理解されるであろう。たとえば、いくつかの要素の寸法は、明瞭にするために他の要素に比して誇張されている場合がある。さらに、適当と考えられた場合には、参照番号を各図間で繰返して対応または類似の要素を示す場合もある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
発明の詳細な説明
以下の説明においては、この発明のさまざまな局面について説明する。説明上、特定の構成および詳細を記載することでこの発明の完全な理解を可能にしてある。しかしながら、当業者であれば、この発明はここに提示した特定の詳細なしに実施可能であることが明らかであろう。さらに、この発明を不明瞭にしないように、周知の特徴部分は省略または簡略化してある場合もある。
【0013】
なお、この発明についてのいくつかの実施例は、典型的に嚥下可能な生体内装置に向けられている。しかし他の実施例は、嚥下可能なものである必要はない。この発明についてのいくつかの実施例に従う装置は、国際出願WO01/65995および/または米国特許第5,604,531号に記載の実施例と類似であり得る。上記文献の各々は、この発明の共通の譲受人に譲渡されており、上記文献の各々は、これによって引用により完全に援用される。さらに、この発明についてのいくつかの実施例での使用に好適な受信および/または表示システムもまた、WO01/65995および/または米国特許第5,604,531号に記載の実施例に類似であり得る。当然のことながら、ここに記載の装置およびシステムは、他の構成および他の構成要素の組を有してもよい。
【0014】
この発明のさまざまな実施例に従う装置、システムおよび方法の代替実施例は、他の装置、撮像でないおよび/または生体内でない装置でも使用可能である。
【0015】
図1を参照して、生体内撮像システムの一実施例の概略図が示される。一実施例においては、このシステムは、撮像機46、照明源42および送信機41を有する装置40を含み得る。実施例によっては、装置40は、嚥下可能カプセルを用いて実現され得るが、その他の種類の装置または好適な実現例を用いてもよい。患者の身体の外部には、画像受信機12(典型的にはアンテナまたはアンテナアレイ48を含む)、記憶ユニット19、データ処理部14、画像モニタ18、および位置モニタ16を設けることができる。図1は
別個のモニタを示しているが、実施例によっては、画像およびその位置の両方は単一のモニタを用いて提示してもよい。収集された画像データを記憶および/または表示する他のシステムおよび方法を用いてもよい。
【0016】
典型的に、送信機41は無線波を用いて動作するが、いくつかの実施例、たとえば装置40が内視鏡であるまたはその中に含まれる実施例においては、送信機41はたとえばワイヤを介して送信をしてもよい。
【0017】
典型的に、装置40は、たとえばカプセルといった自律的な嚥下可能撮像装置であり得るまたはこれを含み得るが、その他の形状を有してもよく、嚥下可能または自律的である必要はない。一実施例においては、装置40は、該装置が胃腸管腔を通過する間に胃腸管の画像を取得および送信できる生体内ビデオカメラを含む。その他の管腔を撮像してもよい。
【0018】
装置40内の撮像機46は、やはり装置40内に位置付けられる送信機41に接続され得る。送信機41は画像受信機12に画像を送信でき、画像受信機12はデータをデータ処理部14および/または記憶ユニット19に送信できる。送信機41はさらに制御能力を含んでもよいが、制御能力は別個の構成要素に含めてもよい。送信機41は、画像および/またはその他のデータ(たとえば制御データ)を受信側の装置に送信することができる任意の好適な送信機を含み得る。たとえば、送信機41は、チップ・スケール・パッケージ(CSP)で提供され得る広帯域幅入力の超低電力無線送信機を含み得る。送信機41はアンテナ48を介して送信し得る。
【0019】
この発明についてのいくつかの実施例に従うシステムは、患者の近くにあり得るまたは患者によって着用され得るデータ受信機および/または記録器に情報(たとえば画像またはその他のデータ)を送信する生体内検知装置を含む。データ受信機および/または記録器は、その他の好適な構成を取り得ることは言うまでもない。データ受信機および/または記録器は、送信機から受信した情報を、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータといった大型の計算装置に転送することができ、ここでデータはさらに分析、記憶および/またはユーザに対して表示され得る。実施例によっては、上記のさまざまな構成要素の各々が必要とされなくてもよい。たとえば、内部の装置が、観察または処理システムに直接情報を送信または他で(たとえばワイヤにより)転送することができる。
【0020】
実施例によっては、送信機41は、たとえば、送信機41が送信を受けることができるようにするための送信/受信機または送受信機を含み得る。これに加え、またはこれに代えて、装置40が送信を受けることができるようにするためには、送信機41に代えてまたはこれに加えて装置40内において別個のまたは一体化された受信機(図示せず)または送受信機(図示せず)を用いてもよい。一実施例では、装置40および/または送信機41は、たとえば、装置40に対するコマンドを含み得る送信および/またはデータおよび/または信号を受け得る。このようなコマンドには、たとえば、装置40またはその構成要素のいずれかをオンまたはオフにするためのコマンド、物質たとえば薬物をその環境に放出するよう装置40に指示するコマンド、環境から物質を収集および/または蓄積するよう装置40に指示するコマンド、装置40および/またはその構成要素のいずれかが実行可能な動作を実行またはその実行を避けるためのコマンド、またはその他任意の好適なコマンドが含まれ得る。実施例によっては、コマンドは、たとえば予め規定されたチャネルおよび/または制御チャネルを用いて装置40に送信され得る。一実施例では、制御チャネルは、データを送信機41から受信機12に送信するために用いられるデータチャネルから別個であり得る。実施例によっては、上記コマンドは、たとえば、送信/受信機および/または送受信機を用いて実現された受信機12を用いて、または図1の撮像システム内にある別個のおよび/または一体化された送信機(図示せず)または送受信機(図
示せず)を用いて、装置40および/または送信機41に送信され得る。
【0021】
電源45は、1つ以上の電池を含み得る。たとえば、電源45は、酸化銀電池、リチウム電池、またはその他高エネルギー密度を有する好適な電気化学的電池などを含み得る。その他の電源を用いてもよい。たとえば、内部電源45に代えて、またはこれに加えて、外部電源を用いて電力を装置40に送信してもよい。
【0022】
データ処理部14はデータを分析することができ、記憶ユニット19と通信してフレームデータといったデータを記憶ユニット19に、およびここから転送することができる。データ処理部14はまた、分析したデータを画像モニタ18および/または位置モニタ16に与えることができ、ここでユーザがデータを見ることができる。一実施例では、たとえば、画像モニタ18は胃腸管腔の画像を提示することができ、位置モニタ16は、この画像が撮られた胃腸管腔の位置を提示することができる。一実施例では、データ処理部14は、リアルタイム処理を行なうように、かつ/または後の時点で実行および/または観察できるように後処理を行なうように構成され得る。その他の監視および受信システムがこの発明の実施例に従って使用可能である。2つのモニタを用いなくてもよい。
【0023】
実施例によっては、胃腸管の病的な状態を発見することに加えて、このシステムはこれら病変の位置についての情報をもたらすこともできる。好適な追跡装置および方法は、上述の米国特許第5,604,531号および/または2002年5月20日出願の「生体内信号源を位置決めするためのアレイシステムおよび方法(Array System and Method for Locating an In-Vivo Signal Source)」と題された米国特許出願公開番号第US−2002−0173718−A1号にある実施例に記載されている。上記文献は、この発明の譲受人に譲渡されており、本願明細書にて引用により完全に援用される。
【0024】
この発明についてのいくつかの実施例においては、他の位置および/または向き検出方法を用いてもよいことに注目される。一実施例では、上記向き情報は、3つのオイラー角または四元数パラメータを含み得る。その他の向き情報を用いてもよい。一実施例では、位置および/または向き情報は、たとえば、装置40内の、各々が異なる波長の2つ以上の送信アンテナを含めることによって、かつ/または磁気的な方法を用いて位置および/または向きを検出することによって決定され得る。実施例によっては、たとえば、外部の一定の磁場に対する位置信号を受信および送信する3つの磁気コイルを含む、超音波送受信機または監視部を用いたものなどの方法を用いてもよい。たとえば、装置40は、装置40の位置を外部の受信機に示すための追跡および/または動きセンサ43といった任意の位置決め装置を含んでもよい。
【0025】
任意には、装置40は、撮像機46によって生成された信号を処理する処理ユニット47を含んでもよい。処理ユニット47は別個の構成要素である必要はない。たとえば、処理ユニット47は、撮像機46または送信機41と一体化されてもよく、また必要でないこともある。
【0026】
装置40は、体内腔を照明するための、1つ以上の照明源42、たとえば1つ以上の「白色LED」またはその他任意の好適な光源を含み得る。実施例によっては、照明源42は、たとえば、紫外光、赤外光、またはその他任意の所望の光またはスペクトル範囲をもたらしてもよい。一実施例では、照明源42はレーザ源を含むことができ、かつ/または1つ以上のレーザビームを生成することができる。
【0027】
実施例によっては、たとえば1つ以上の光学素子(図示せず)、たとえば1つ以上のレンズまたは複合レンズ組立体(図示せず)、1つ以上の好適な光学フィルタ(図示せず)またはその他任意の好適な光学素子(図示せず)を含む、任意に設けられる光学系50が
、反射光を撮像機46に対して合焦させることおよびその他の光処理を実行することを支援してもよい。一実施例に従うと、光学系50は、反射表面、たとえば円錐鏡を含む。
【0028】
典型的には、装置40は画像情報を個別の部分において送信する。典型的に、各々の部分は1つの画像またはフレームに対応する。その他の送信方法もまた可能である。たとえば、装置40は、2分の1秒ごとに画像を取得して、上記画像の取得後に上記画像を受信機12に送信するようにしてもよい。その他の一定および/または可変の取得レートおよび/または送信レートを用いてもよい。典型的に、記録および送信される画像データは、デジタルカラー画像データであるが、代替実施例においては他の画像フォーマット(たとえば白黒画像データ)を用いてもよい。一実施例においては、画像データの各フレームは、公知の方法に従い、各々256行256画素を含み、各々の画素は色および輝度についてのデータを含む。たとえば、各々の画素においては、色は4つの副画素のモザイクによって表わされて、各々の副画素が赤、緑または青といった原色(1原色が二度表わされる)に対応するようにしてもよい。画素全体の輝度は、たとえば1バイト(すなわち0〜255)輝度値によって記録され得る。他のデータフォーマットを用いてもよい。
【0029】
この発明についてのいくつかの実施例では、装置40および/または撮像機46は、広い視野を有し得る。実施例によっては、装置40および/または撮像機46は、装置40の動きの一般的な方向を横切る体内区域および/または実質的に横切る体内区域の画像を見る、かつ/または取得することができる。たとえば、装置40の前部および後部の(それぞれ)前方または後方ではなく、直接装置40に隣接した体内腔の部分を撮像することができる。装置の前端と後端との間の体内腔の部分を撮像してもよい。さらに、実施例によっては、装置40および/または撮像機46は、広い視野たとえば最大360°の、かつ/または実質的に円形または放射状の視野の、パノラマ画像を見るおよび/または取得することができる。
【0030】
実施例によっては、装置40は、たとえば前方を向いた視野および/または横切る視野を有することで、装置40と同一直線上およびこれを横切る広いカバー範囲を有する組合せの視野をもたらすように構成され得る。実施例によっては、横切る視野は、撮像機46の平面に垂直または実質的に垂直の平面にある生体内区域を含み得る。
【0031】
以下に詳細に述べるように、この発明についてのいくつかの実施例は広い視野を達成することができる。実施例によっては、パノラマ画像を取得するために、反射要素たとえば湾曲したまたはその他好適な形状の鏡が用いられ得る。鏡または反射要素は湾曲したまたは形状付けられたものである必要はない。実施例によっては、パノラマ画像を取得するために回転式の鏡または反射要素が用いられ得る。回転式の鏡または反射要素は、湾曲したまたは形状付けられたものである必要はない。実施例によっては、複数の撮像機を用いて広い視野を取得するようにしてもよく、たとえば多数の撮像機を、異なる方向および/または重なり合う方向を向くように配してもよい。実施例によっては、回転撮像機を用いてパノラマ画像を取得してもよい。なお、いくつかの例示の実施例をここに詳細に説明するが、この発明はこの観点で制限されず、広い視野の撮像装置についてのその他の実施例および/または実現例もまたこの発明の範囲内である。
【0032】
図2は、この発明についてのいくつかの実施例に従う生体内撮像装置200を例示する概略図である。装置200は、装置40の実現例または変形例とすることができ、たとえば図1のシステムまたは図1のいくつかの構成要素との関連で使用され得る。たとえば、装置200は、受信機12および/またはデータ処理部14との関連で使用され得る。この発明の一実施例では、装置200は、装置200、たとえばカプセルまたはその他好適な装置、撮像機46、処理ユニット47、送信機41、アンテナ48、電源45、レンズ組立体250、反射要素260、1つの(または複数の)照明源280、およびホルダ2
81を含み得る。処理ユニット47の処理能力は、その他のユニット、たとえば送信機41または別個の制御装置と組合され得る。
【0033】
この発明の一実施例では、装置200は嚥下可能なカプセルであり得る。装置200は部分的または全体的に透明であり得る。たとえば、装置200は、透明であって、装置200内部の各構成要素が装置200外部の環境についての邪魔されない視野を有することができるようにする透明リング202といった区域を含み得る。一実施例に従うと、透明リング202は、360°の視野が可能となるように構成される。その他の形状の透明区域を採用してもよい。
【0034】
撮像機46は、画像を取得するための電子撮像機を含み得る。たとえば、撮像機46は、複数の要素を含む相補型金属酸化膜半導体(CMOS)電子撮像機を含み得る。この発明についてのいくつかの実施例においては、撮像機46は、画像を取得することのできる他の好適な種類の光学センサおよび/または装置を含むことができ、これにはたとえば、電荷結合素子(CCD)、感光集積回路、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラなどがある。CMOS撮像機は、典型的には超低電力撮像機であり、チップ・スケール・パッケージング(CSP)において提供され得ることが注目される。その他の種類のCMOS撮像機を採用してもよい。
【0035】
処理ユニット47は、撮像機46で生成された信号を処理することができる任意の好適な処理チップまたは回路を含み得る。たとえば、処理ユニット47は、中央演算処理装置(CPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、マイクロチップ、コントローラ、その他任意の好適な多目的または特定用途向けプロセッサ、または任意の好適なプロセッサの組合せを含み得る。処理ユニット47および撮像機46は、別個の構成要素または一体化された構成要素として実現され得ることが注目される。たとえば、処理ユニット47は撮像機46と一体であり得る。さらに、処理は撮像機46および/または送信機41と一体であり得る。
【0036】
レンズ組立体250は、たとえば、反射要素260によって反射された画像に対して撮像機46が合焦できるようにし得る1つ以上のレンズまたは光学系を含み得る。これに加え、またはこれに代えて、レンズ組立体250は、反射要素260によって反射された画像をズームインおよび/またはズームアウトまたは画像における1つ以上の部分を拡大することのできるレンズの組合せを含み得る。レンズ組立体250は、反射された光を撮像機46に対して合焦させることおよび/またはその他の光処理動作を実行することを可能にするまたは支援するための1つ以上の光学素子、たとえば1つ以上のレンズおよび/または光学フィルタを含み得る。
【0037】
反射要素260は、たとえば湾曲した鏡を含み得る。実施例によっては、反射要素260は、たとえば、金属要素、反射プラスチック要素、反射コーティングプラスチック要素、またはガラス要素を含み得る。反射要素260は、体内腔271のスライス272から反射された光が、反射要素260によって反射されてレンズ組立体250を通り撮像機46に達することができるように形状付けられかつ/または輪郭付けられ得る。たとえば、反射要素260は、卵形、球状、放射状、円形、楕円形状、切り子面付き、円錐形などであり得る。実施例によっては、反射要素260は、所望の光反射を可能にしかつ/または所望の範囲および/または視野を可能にするような形状、サイズおよび/または寸法を有し得ることが注目される。一実施例では、反射要素260は、好適な光学設計ソフトウェアおよび/または光線追跡ソフトウェアを用いて、たとえば「ZEMAX・オプティカル・デザイン・プログラム」ソフトウェアを用いて製造され得る。その他の好適な形状を用いてもよい。
【0038】
照明源280は、体内腔271および/または体内腔271のスライス272を照明するための1つ以上の照明源または光源を含み得る。一実施例では、照明源280は、1つ以上の発光ダイオード(LED)、たとえば1つ以上の白色LEDを含み得る。このようなLEDは、体内腔271の所望の照明を可能にするように配し、整列させかつ/または位置付けることができ、たとえば、透明リング202を通じて体内腔271を照明することができるLEDのリング状の配置を用いることができ、これはたとえば装置40の内周に配置され得る。この発明についてのいくつかの実施例に従うと、その他の照明源の配置を採用してもよい。
【0039】
実施例によっては、照明源280との関連で、たとえば、撮像される体内腔の所望の照明、たとえば均質な照明を生じさせるために任意の光学系(図示せず)を用いてもよい。一実施例では、この光学系は、たとえば、所望のたとえば均質な照明を生じさせるように形状付けられかつ/または位置付けられかつ/または整列させられた1つ以上の鏡および/または湾曲した鏡および/またはレンズおよび/または反射要素を含み得る。たとえば、一実施例では、上記光学系は、反射要素260と類似の湾曲した鏡を含み得る。その他の実施例に従うと、光学系はフィルタを含み得る。
【0040】
ホルダ281は、照明源280を保持するための好適な構造を含み得る。実施例によっては、ホルダ281は、眩輝を減少させるように形成されかつ/または形状付けられ得る。実施例によっては、ホルダ281は、迷光が撮像機46に達しかつ/またはあふれることを防ぐように形成されかつ/または形状付けられ得る。
【0041】
一実施例では、装置200は体内腔271を横切り、装置200は、体内腔271のスライス、たとえばスライス272の画像を取得し得る。照明源280は、体内腔271のスライス272を照明し得る。照明されたスライス272からの光は、反射要素260を用いて反射され、レンズ組立体250を用いて合焦および/または伝達され、撮像機46によって受取られ得て、これにより撮像機46はスライス272の画像を取得することができる。反射要素260で反射される前に、生体内区域にある照明対象または照明スライス272から反射された光線273は、光検出センサが上に位置付けられる装置200の撮像機46または画像センサの平面に平行または実質的に平行であり得る。実施例によっては、光線273が反射要素260に当り得る角度は、透明リング202のサイズに依存し得る。その他の要因、たとえば照明源280の配置および体内腔271の壁と装置200との距離によっても、光線273が反射要素260に対して反射される角度は影響を受け得る。実施例によっては、反射要素260の湾曲は、反射要素260にさまざまな角度で当る光線273が撮像機46の方へ反射されるように設計され得る。このような湾曲によって、反射要素260で撮像機46に対して反射され得る光線273の角度の範囲に影響を及ぼすことができる。実施例によっては、画像を取得し得る生体内区域は、画像センサの平面に実質的に垂直であり得る。
【0042】
一実施例では、装置200は透明な区域および/または部分、たとえば透明リング202を含むことができるため、取得された画像は、体内腔271のリング状のスライス272の反射画像を含み得る。レンズ組立体250は、体内腔271の所望の部分、たとえばリング状のスライス272からの光のみまたは実質的にそのような光のみが撮像機46に当るように、体内腔271からの光をフィルタ処理および合焦するように構成され、配されかつ/または整列させられ得ることが注目される。装置200を用いることで、たとえば、体内腔271のスライス272のパノラマ画像を取得することを可能にし得る。このようなパノラマ画像は、スライス272についての実質的に完全な360°画像を含み得る。これに代えて、所望であれば、このような画像は、スライス272の完全でない画像、たとえば270°画像、210°画像、180°画像、またはその他0から360の任意の度数のものを含み得る。
【0043】
一実施例では、スライス272のパノラマ画像はリング状であり得る。このような画像は、スライス272の矩形の画像にまたはその他の形状に変換され得る。一実施例では、この変換は、たとえば画像の送信前に処理ユニット47によって実行され得る。これに加え、またはこれに代えて、上記変換は、データ処理部14といった外部の処理部によって、送信された画像の受信後に実行され得る。上記変換は、たとえば、リング状の画像を矩形の画像へと「平坦化」する当該技術で公知の方法を用いて実行され得る。上記変換は、送信機41による受信機12への画像の送信前および/または後に行なわれる画像加工および/または画質向上のための他の好適な動作を含み得る。上記変換は、1つの画像に対して、または1群もしくは1バッチの逐次的もしくは非逐次的な画像に対して適用され得る。
【0044】
これに加え、またはこれに代えて、体内腔271のスライスたとえばスライス272の画像は、複数のスライス272の画像からの組合せ画像または複数の組合せ画像を生成するように配され、整列させられかつ/または一緒にたとえば相並んで組合され得る。スライス272の画像の組合せは、たとえば処理ユニット47および/またはデータ処理部14によって実行され得る。これに加え、またはこれに代えて、スライス272の画像の組合せは、送信機41による受信機12への画像の送信前および/または後に実行され得る。
【0045】
図3Aは、上述のこの発明の実施例に従い、複数のスライスの画像311,312,313,314,315,316,317,318を組合せ画像320へと組合せることを説明する概略図である。
【0046】
図3Bは、上述のこの発明の実施例に従い、複数の円形スライスまたはリング状の画像331,332,333,334,335,336,337を、複数の矩形のスライスの画像341,342,343,344,345,346,347へと変換することを説明する概略図である。図3Bはさらに、上述のこの発明の実施例に従い、複数の矩形のスライスの画像341,342,343,344,345,346,347を組合せ画像350へと組合せることを概略的に説明している。
【0047】
実施例によっては、撮像機46および/または装置40は、たとえば、体内腔を表わす連続的な「画像チェーン」の取得を可能にするように制御および/またはプログラミングされ得る。一実施例では、順次の画像が体内腔の一区域を部分的にカバーし得て、たとえば画像同士が部分的に重なり合い得る。実施例によっては、たとえば、画像取得レートは、撮像機46および/または装置40が連続的な「画像チェーン」を取得できるように予め規定されかつ/またはリアルタイムで制御され得る。一実施例では、たとえば画像間で重なり合う区域を検出および/または処理するために、または複数の画像を組合せ画像へと組合せるために、好適な画像相関技術が用いられ得る。
【0048】
図3Cは、この発明についてのいくつかの実施例に従う体内腔366の「画像チェーン」を説明する概略図である。一実施例では、画像361,362,363,364が撮像機46によって取得され得る。図3Cに概略的に示すように、画像同士は部分的に重なり合い得る。たとえば、画像362は、画像361内に取得された体内腔366の一部および/または画像363で取得された体内腔366の一部を含み得る。これに加え、画像362は、物367たとえば器官、物質、血液、病変などの画像を含み得る。
【0049】
図3Dは、この発明についてのいくつかの実施例に従う画像の整列を説明する概略図である。たとえば、一実施例では、図3Cの4つの画像361,362,363,364を処理、相関および/または整列することによって、それぞれ4つの整列された画像371
,372,373,374を生成することができる。整列された画像372は、たとえば物367の画像を含み得ることが注目される。
【0050】
図3Eは、この発明についてのいくつかの実施例に従う画像の組合せを説明する概略図である。たとえば、一実施例では、図3Cの4つの画像361,362,363,364および/または図3Dの4つの画像371,372,373,374を処理、相関および/または整列することによって組合せ画像380を生成することができる。組合せ画像380は、たとえば物367の画像を含み得ることが注目される。
【0051】
なお、図3A〜3Eは単に例示的な説明を含むものであり、この発明はこの観点で限定されない。代替的な実施例では、画像を取得、変換、組合せ、整合、整列、処理、相関および/または表示するための他の好適な方法を採用してもよい。たとえば、比較的連続的な「螺旋形」画像または一連の画像を取得および/または表示してもよく、非連続的な一連の「スライス」を取得および/または表示してもよい。画像は表示前に組合せまたは処理される必要はない。
【0052】
図4Aを参照して、この発明の一実施例に従う狭くなった部分を伴う生体内撮像装置の概略図が示される。装置400は、たとえば本願明細書の図2に記載のような要素を含みかつ/またはそのように動作し得る。たとえば、装置400は、送信機およびアンテナ402、処理部404、画像センサ406、電源408、1つ以上の照明器410および反射要素たとえば鏡412または湾曲した鏡を含み得る。鏡412は、たとえばアンカー411によって定位置に保持され得る。装置400のたとえば外殻の一部、たとえば装置400における狭くなった部分が、照明器410から放出された光に対して透明であり得る。たとえば、装置400の部分414は、照明器410の前方にある装置400の外殻の透明部分であり得る。部分414は、照明器410によって放出された光(破線で示す)が装置400から出て内腔区域に達することを可能にし得る。部分414は、装置400の、1つ以上の広い端部と、狭い透明リング416との間に、先細りになった部分の一部を形成するように角度付けられ得る。実施例によっては、透明リング416は、部分リングもしくは窓の形状またはその他の形状であり得る。透明リング416は、たとえば、照明器410によって放出されてたとえば内腔壁から装置400へ反射されて戻った光(実線で示す)に対して透明であり得る。一実施例に従うと、装置400は、カプセル状の形状を維持し、これは生体内での移動に有利であり得るが、しかしながら、透明リング416は、照明源410から画像センサ406に対して迷光または逆散乱の危険性を減らしながら体内腔壁の照明の適当なフィールドが達成され得るように構成され得る。装置400は、実施例によっては、生体内区域のパノラマ(たとえば360°)または部分パノラマの視界を取得し得る。一実施例では、照明器410は、透明部分414および透明リング416と実質的に連続的とすることによって、照明源410から放出されて画像センサ406に対して逆散乱させられる光線が全くまたはほとんどなく、光線は体内腔壁に入射して画像センサ406に対して反射され得るようにすることができる。一実施例に従うと、照明器410は、透明リング416の部分414の背後に位置付けられ、これは典型的には傾斜しまたは透明リング416に対して或る角度にあり、こうして撮像されている体内壁に対する照明についての邪魔されないフィールドを可能としながら、体内腔壁から撮像機に対して再伝達される光線を邪魔しないようになっている。
【0053】
実施例によっては、撮像装置400の1区域は、窪んだ、先細りの、狭くなったまたは「つままれた(pinched)」ものとすることができ、こうして当該装置はピーナッツに類似した形状を有し得る。このような窪んだ区域は、たとえば、透明なリング416、セグメントまたは観察窓であって、光がそこを通って鏡412に入ってそこから画像センサ406に対して反射され得るものを含み得る。実施例によっては、鏡412は放物線状とすることができ、その場合、たとえばさまざまな方向から鏡412に当る光線は画像センサ
406の方へ反射されることになる。実施例によっては、ピーナッツ形状によって、内腔壁から反射された後でなくむしろ照明器410から直接画像センサ406に達する逆散乱光を最小限にし得る。
【0054】
図4Bを参照して、この発明の一実施例に従う、画像センサ406の平面に対して外側に傾けられた輪であり得る発光ダイオード(LED)または照明器410のリングの概略図が示される。照明器410は、たとえば、照明器410が画像センサ406から離れて外側を向くように、外側を向くリング418上に位置付けら得る。画像センサ406から離れて外側に傾くようにリング418上に照明器410を配することによって、照明器から直接画像センサ406に対する光の逆散乱を回避し得る。別の実施例では、第2の反射要素420は、照明器410から直接放出され得て他では内腔壁に達しないこともある光を内腔壁に対して反射させるように鏡412の後方に位置付けられ得る。
【0055】
図5は、この発明についてのいくつかの実施例に従う湾曲した反射要素を用いた画像取得方法のフローチャート図である。一実施例では、装置200は体内腔271を通過し得る。ブロック500に示されるように、生体内区域の画像が、湾曲した反射要素260によって撮像機46または画像センサに対して反射され得る。ブロック502にて、反射された画像は撮像機46によって取得され得る。撮像機46は、体内腔271の部分、たとえばスライス272の画像を取得し得る。
【0056】
画像は、たとえば処理ユニット47を用いて、または典型的に送信後に処理部14といった外部の処理部を用いて処理および/または変換および/または組合せられ得る。ブロック530で示すように、画像は送信機41およびアンテナ48を用いて送信され得る。その他の送信方法を用いてもよい。
【0057】
画像は受信機12によって受信され得てデータ処理部14に転送され得る。画像は表示されかつ/または記憶ユニット19に記憶され得る。
【0058】
その他の動作または一連の動作を用いてもよい。上述の各動作は所望のとおりに繰返すことができ、たとえば、予め規定された期間が経過するまで、および/または予め規定された数の画像が撮られるまで、および/または撮像装置が患者の身体から出るまで、ユーザが上述の各動作の繰返しを停止させるようシステムに指示するまで、および/または別の予め規定された条件および/または基準が満たされるまでとする。
【0059】
これに加え、またはこれに代えて、所望であれば、1つまたは複数の取得された画像は、たとえば円形および/またはリング形状から矩形の形状に変換され得る。これに加え、またはこれに代えて、所望であれば、複数の取得された画像および/または変換された画像を体内腔271の1つ以上の組合せ画像へと組合せてもよい。取得された画像、変換された画像および/または組合せ画像は、たとえばモニタ18を用いて表示され得る。
【0060】
これに加え、またはこれに代えて、取得された画像、変換された画像および/または組合せ画像に対して他の動作を実行してもよく、たとえばこのような画像を、さまざまな種類の記憶装置を用いて記憶する、このような画像をプリンタを用いて印刷する、画像加工および/または画質向上の動作を実行する、映像加工および/または映像品質向上の動作を実行する、などを行なってもよい。
【0061】
図6は、この発明についてのいくつかの実施例に従う生体内画像装置600を例示する概略図である。装置600は、装置40の一実現例または変形例とすることができ、たとえば図1のシステムとの関連で使用することができる。たとえば、装置600は、受信機12および/またはデータ処理部14との関連で使用され得る。この発明の一実施例では
、装置600は、装置601たとえばカプセル、撮像機46、処理ユニット47、送信機41、アンテナ48、電源45、レンズ組立体650、鏡または反射装置660、1つ以上の照明源680およびホルダ281を含み得る。装置660はさらに、モータ661およびシャフト662を含み得る。
【0062】
この発明の一実施例では、装置600は嚥下可能なカプセルであり得る。装置600は、部分的または全体的に透明であり得る。たとえば、装置600は、1つ以上の区域および/または部分、たとえば透明な殻または部分602を含むことができ、これは透明であって、装置600内の各構成要素が装置600の外部の環境についての邪魔されない視野を有することを可能にする。代替実施例では、透明な区域および/または部分は異なる形状を有し得る。
【0063】
レンズ組立体650は、たとえば、鏡660によって反射された画像が撮像機46に対して合焦され得るようにする1つ以上のレンズまたは光学系を含み得る。これに加え、またはこれに代えて、レンズ組立体650は、鏡660によって反射された画像に対してまたは画像におけるいくつかの部分に対してズームインおよび/またはズームアウトすることができるレンズの組合せを含み得る。レンズ組立体650は、反射された光を撮像機46に対して合焦することおよび/または他の光処理動作を実行することを可能にするまたは支援するための1つ以上の光学素子たとえば1つ以上のレンズおよび/または光学フィルタを含み得る。
【0064】
鏡660は、たとえば、ガラスおよび/または金属製の鏡またはその他任意の好適な反射表面を含み得る。鏡660は、体内腔671のスライス672またはその他の部分が鏡660によってレンズ組立体650を通じて撮像機46に対して反射され得るように配され、位置付けられかつ/または整列させられ得る。たとえば、鏡660は、撮像機46の平面に対してまたは透明殻602の平面に対して45°の角度で位置付けられ得る。特定の機能を達成しかつ/またはより広いもしくはより狭い視野を撮像機46に与えるために他の角度を用いてもよいことが注目される。さらに、実施例によっては、他の配置および/または連なりの光学素子を用いてもよく、反射および/または合焦といった機能を或るユニットにおいて組合せてもよい。
【0065】
照明源680は、体内腔671および/または体内腔671のスライス672を照明するための1つ以上の照明源または光源を含み得る。一実施例では、照明源680は、1つ以上の発光ダイオード(LED)、たとえば1つ以上の白色LEDを含み得る。このようなLEDは、体内腔671の所望の照明を可能にするように配し、整列させかつ/または位置付けることができ、たとえば、透明殻602を通じて体内腔671を照明できるLEDのリング状の配置を用いることができる。
【0066】
モータ661は、モータ661に取付けられ得るシャフト662と、シャフト662に取付けられ得る鏡または反射装置660を回転させることができる電気機械的モータを含み得る。モータ661の回転速度は一定であっても可変であってもよい。モータ661の回転速度は、たとえば1分間当り250回転であり得る。その他の一定および/または可変の回転レートを用いてもよい。モータ661がシャフト662および鏡または反射装置660を回転させるとき、撮像機46の視野は対応して変化することができ、こうして撮像機46の瞬間的な視野666が体内腔671のスライス672の一部を含み得るようにすることができることが注目される。これに加え、またはこれに代えて、鏡660の1回転において、撮像機46の視野は、実質的に体内腔671のリング状のスライス672全体を含み得る。モータ661は、たとえば送信機41によって制御され得る。代替実施例では、別のユニット、たとえば別個のコントローラがこのような制御をもたらしてもよい。
【0067】
一実施例では、装置600は体内腔671を通過し、装置600は、体内腔671のスライスたとえばスライス672の画像を取得し得る。照明源680は、スライス672が撮像機46の瞬間的な視野にあるときに体内腔671のスライス672を照明し得る。照明されたスライス672からの光は、鏡または反射表面660を用いて反射され、レンズ組立体650を用いて合焦および/または伝達され、撮像機46によって受取られ得て、撮像機46はこれによりスライス672の画像を取得できるようにすることができる。代替実施例では、画像を取得しかつ/または画像を表示するための他の好適な方法を採用してもよい。たとえば、比較的連続的な「螺旋状の」画像または一連の画像を取得してもよく、非連続的な一連の「スライス」を取得してもよい。
【0068】
実施例によっては、照明源680の組は、実質的に同時にオンおよび/またはオフにすることができ、こうして実質的にすべての照明源680が所与の時点においてオンまたはオフにされる。
【0069】
他の実施例では、所与の時点において、照明源680のいくつかをオンにして照明源680のいくつかをオフにする。たとえば、一実施例では、照明源680は、モータ661および/または鏡または反射表面660の回転と同期するように構成することができ、こうして照明源680で生成された照明のフィールドが、撮像機46の瞬間的な視野を照明するのに十分な光を生成するようにする。
【0070】
実施例によっては、照明源680は、LEDたとえばLED681および682といった光源のリングを含み得る。いくつかのLED、たとえばLED681は、他のLEDたとえばLED682がオフにされたときにオンになるようにしたり、またはその逆にしたりできる。一実施例では、照明源680は、LEDのリングを含んで、各々のLEDが、撮像機46の瞬間的な視野がそのLEDの照明のフィールドをカバーしかつ/またはこれと重なり合うときに同時にオンにされ得るようにすることができる。当然のことながら、この発明についてのいくつかの実施例に従ってLED以外の照明源が使用され得る。
【0071】
実施例によっては、照明源680との関連で、たとえば、撮像される体内腔の所望の照明、たとえば均質な照明を生じさせるための、任意に設けられる光学系(図示せず)を用いてもよい。一実施例では、上記光学系は、所望のたとえば均質な照明を生じさせるように形状付けられかつ/または位置付けられかつ/または整列させられたたとえば1つ以上の鏡および/または湾曲した鏡および/またはレンズおよび/または反射要素および/またはフィルタを含み得る。たとえば、一実施例では、上記光学系は、図2の反射要素260と類似の湾曲した鏡を含み得る。
【0072】
一実施例では、装置600は透明な区域たとえば透明殻602を含み得るため、取得された画像は、体内腔271のリング状のスライス672についての反射された画像を含み得る。レンズ組立体650は、体内腔671の所望の部分たとえばリング状のスライス672からの光のみが撮像機46に当るように体内腔671からの光をフィルタ処理および/または合焦するように構成され、配されかつ/または整列させられ得る。装置600を用いることによって、体内腔671のスライス672のパノラマ画像の取得を可能にすることができる。このようなパノラマ画像は、スライス672の実質的に完全な360°の画像を含み得る。これに代えて、所望であれば、このような画像は、スライス672の完全でない画像、たとえば270°画像、180°画像またはその他の広い角度または体内腔の部分パノラマ画像を含み得る。
【0073】
一実施例では、スライス672のパノラマ画像はリング状であり得る。このような画像は、本願明細書中の他の箇所で記載のように、スライス672の矩形の画像にまたはその
他の形状に変換され得る。
【0074】
体内腔671のスライスたとえばスライス672の画像は、複数のスライスの画像から組合せ画像またはいくつかの組合せ画像を生成するように配され、整列させられかつ/または一緒にたとえば相並んで組合され得る。スライスの画像の組合せは、たとえば処理ユニット47および/またはデータ処理部14によって実行され得る。これに加え、またはこれに代えて、スライスの画像の組合せは、送信機41による受信機12への画像の送信前および/または後に実行され得る。
【0075】
一実施例では、撮像機46は、モータ661の1回転当り体内腔671についての1つまたは複数の画像を取得し得る。他の取得レート、一定または可変、を用いてもよい。一実施例では、撮像機46は、連続的に活性であり続け、かつ/またはモータ661の1回転当り1つの画像を撮るように光を受取ることができる。
【0076】
実施例によっては、装置600は、さらに、撮像機46を用いて撮られた画像に加えて、体内腔671における他の区域の画像を撮るための、1または複数の追加の組の撮像機およびレンズを含んでもよい。たとえば、装置600は、1つまたは複数の追加の撮像機(図示せず)を含むことができ、これは、撮像機46の視野とは異なる(たとえばより広い)視野を得るように位置付けられ得る。実施例によっては、撮像機46は、より広い視野をカバーするように位置付けられた1つ以上の撮像機、たとえば体内腔671の方に向けられた円形の構成にある3つまたは4つの撮像機を含み得る。
【0077】
図7を参照して、この発明の一実施例に従う撮像機46に対して光線を反射させる方法のフローチャートが示される。ブロック700にて、光線673は、装置600の鏡または反射装置660に対して反射され得る。このような反射前のこのような光線673のいくつかは、光検出センサが上に位置付けられ得る撮像装置600の撮像機46の平面に平行または実質的に平行であり得る。ブロック702にて、光線673は、鏡または反射表面660から撮像機46に対して反射され得る。この発明の一実施例では、鏡または反射表面660は、撮像機46に対して或る角度、たとえば45°の角度で位置付けられ得る。その他の角度を採用してもよい。実施例によっては、鏡または反射表面660は、たとえばモータ661によって回転させられ得て、撮像機46に対して、装置600の周囲の生体内区域のパノラマまたは部分パノラマ画像が反射され得る。実施例によっては、照明源680は、光を、撮像装置の透明部分を通じて生体内区域に向けることができる。
【0078】
図8を参照して、この発明の一実施例に従うステレオパノラマカプセルが示される。装置800は、複数の画像センサ802、複数のレンズ803および複数の照明源804を含み得る。実施例によっては、複数の鏡806、たとえば湾曲した鏡または放物線状にされた鏡が、装置800の外殻の先細り部分または窪んだリング808の間に互いに向かい合って位置付けられ得る。1つ以上のレンズ803は、鏡806内の開口部または空間の背後に位置付けられ得て、その場合、鏡806Aから反射した光は空間810Aを通ってレンズ802Aの方へと通過し、鏡806Bから反射した光は、空間810Bを通ってレンズ803Bの方へ通過し得る。装置800は、いくつかの実施例においては、内腔壁812の三次元またはパノラマの視界を取得するのに好適にされ得る。
【0079】
いくつかの特徴点について特定の実施例の文脈で説明したが、この発明は、ここに記載の一実施例の各特徴点が別の実施例に適用または組込まれ得る実施例を含む。この発明の実施例は、ここに提示された異なる特定の実施例からの特徴点、構成要素または動作を含み得る。この発明についてのいくつかの特徴点についてここに説明し記載したが、当業者であれば多くの変形、置換、変更および等価物に想到し得るであろう。したがって、前掲の特許請求の範囲は、この発明の真の意味に属するこのようなすべての変形および変更を
包含することが意図されると理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】この発明についてのいくつかの実施例に従う生体内撮像システムを説明する概略図である。
【図2】この発明についてのいくつかの実施例に従う反射要素を含む生体内撮像装置を説明する概略図である。
【図3A】この発明についてのいくつかの実施例に従う生体内撮像装置の動作の一局面の理解の助けとなる概略図である。
【図3B】この発明についてのいくつかの実施例に従う生体内撮像装置の動作の一局面の理解の助けとなる概略図である。
【図3C】この発明についてのいくつかの実施例に従う生体内撮像装置の動作の一局面の理解の助けとなる概略図である。
【図3D】この発明についてのいくつかの実施例に従う生体内撮像装置の動作の一局面の理解の助けとなる概略図である。
【図3E】この発明についてのいくつかの実施例に従う生体内撮像装置の動作の一局面の理解の助けとなる概略図である。
【図4A】この発明についてのいくつかの実施例に従う、狭くなった部分を伴う生体内撮像装置を説明する概略図である。
【図4B】この発明の一実施例に従う、外方向へ傾いたリング上に位置付けられた一連の発光ダイオードを説明する概略図である。
【図5】この発明の一実施例に従う湾曲した反射要素を用いた画像の取得方法のフローチャート図である。
【図6】この発明についてのいくつかの実施例に従う回転鏡を含む生体内撮像装置を説明する概略図である。
【図7】この発明についてのいくつかの実施例に従う、撮像機に実質的に平行な光線を撮像機に対して反射させる方法のフローチャートである。
【図8】この発明の一実施例に従うステレオパノラマ生体内撮像装置を示す図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
湾曲した反射要素を含む生体内撮像装置。
【請求項2】
前記湾曲した反射要素は、対象からの光線を画像センサに対して反射させるためのものであり、上記光線は、反射前には前記画像センサの平面に実質的に平行である、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
上記撮像装置はパノラマ画像を取得するためのものである、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
上記撮像装置は部分パノラマ画像を取得するためのものである、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
透明なリングを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
照明源を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記装置の内周に配置された複数の照明源を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記反射要素は、実質的に前記生体内区域から反射された光のみを、画像センサに対して反射させるように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
互いに向かい合う複数の湾曲した反射要素を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
生体内区域の均質な照明を生成させるための光学系を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
位置決め装置を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
自律的な生体内撮像装置である、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
窪んだ区域を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記湾曲した反射要素は放物線状にされる、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
画像センサの平面に対して或る角度をもって位置付けられた反射表面を含む生体内撮像装置。
【請求項16】
前記反射表面は、対象からの光線を前記画像センサに対して反射させるためのものであり、上記光線は、反射前には前記画像センサの平面に実質的に平行である、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記反射表面を回転させるためのモータを含む、請求項15に記載の装置。
【請求項18】
前記画像センサにより取得された画像は、生体内区域の部分パノラマ視野である、請求項15に記載の装置。
【請求項19】
前記生体内区域は、前記装置の動きの方向の前方の区域を含む、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記生体内区域は、前記装置の動きの方向の後方の区域を含む、請求項18に記載の装
置。
【請求項21】
前記角度はおよそ45°である、請求項15に記載の装置。
【請求項22】
前記画像を拡大させるためのレンズを含む、請求項15に記載の装置。
【請求項23】
窪んだ区域を含む、請求項15に記載の装置。
【請求項24】
生体内撮像の方法であって、画像センサによって体内腔のリング状の画像の画像を取得するステップを含み、前記画像は、湾曲した反射要素によって前記画像センサに対して反射される、方法。
【請求項25】
前記リング状の画像を矩形の形状の画像に変換するステップを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記画像を外部の受信機に送信するステップと、
前記画像を外部のモニタに表示するステップとを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
複数の前記画像を連続的な画像チェーンへと組合せるステップを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記湾曲された反射要素は放物線状にされる、請求項24に記載の方法。
【請求項29】
生体内撮像の方法であって、
対象からの光線を生体内撮像装置の反射表面に対して反射させるステップを含み、前記光線は、前記反射前には前記装置の画像センサの平面に実質的に平行であり、前記方法はさらに、
前記画像センサに対して前記光線を反射させるステップを含む、方法。
【請求項30】
前記反射は、前記画像センサに対しておよそ45°の角度をもって位置付けられた前記反射表面から生体内区域の画像を反射させるステップを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記反射表面を回転させるステップを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記反射表面を可変速で回転させるステップを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記回転と同期させて生体内区域を照明するステップを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
パノラマ画像を矩形の画像へと平坦化するステップを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項35】
撮像装置における透明な部分を通じて生体内区域を照明するステップを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項36】
生体内撮像システムであって、
生体内区域の画像を画像センサに対して反射させるための湾曲した反射要素を含む自律的な嚥下可能カプセルを含み、前記生体内区域は前記画像センサに実質的に垂直であり、前記システムはさらに、
送信機と、
外部の受信機とを含む、システム。
【請求項37】
前記自律可能な嚥下可能カプセルの位置を監視するための位置モニタを含む、請求項36に記載のシステム。
【請求項38】
前記画像は、放射状の生体内区域の画像である、請求項36に記載のシステム。
【請求項39】
複数の前記画像を連続的な画像へと組合せるための処理部を含む、請求項38に記載のシステム。
【請求項40】
円形の画像を矩形の形状の画像へと平坦化するための処理部を含む、請求項36に記載のシステム。
【請求項41】
前記カプセルは窪んだ区域を含む、請求項36に記載のシステム。
【請求項42】
窪んだリングを有する外殻を含む生体内撮像装置。
【請求項43】
前記窪んだリングは、少なくとも1つの透明な部分を含む、請求項43に記載の装置。
【請求項44】
外側を向くように、傾いたリング上にある照明器を含む、請求項43に記載の装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体内撮像システムであって、
生体内区域の画像を画像センサに対して反射させるための湾曲した反射要素を含む生体内撮像装置を含み、前記生体内区域は前記画像センサに実質的に垂直であり、前記システムはさらに、
送信機と、
外部の受信機とを含む、システム。
【請求項2】
前記生体内撮像装置は、窪んだ区域を有する殻を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記画像は、放射状の生体内区域の画像である、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
複数の画像を連続的な画像へと組合せるための処理部を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
円形の画像を矩形の形状の画像へと変化させるための処理部を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
窪んだ区域を有する外殻を含む自律的な生体内撮像装置。
【請求項7】
前記窪んだ区域は透明な部分を含む、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
画像センサと、
光学系と、
反射要素とを含む、請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記反射要素は、上記画像センサの平面に対して或る角度をもって位置付けられる、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記反射要素は放物線状にされる、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記反射要素は、湾曲した鏡、金属要素、反射プラスチック要素、反射コーティングプラスチック要素およびガラス要素からなる群から選択される、請求項8に記載の装置。
【請求項12】
前記反射要素を回転させるためのモータを含む、請求項8に記載の装置。
【請求項13】
照明源を含む、請求項6に記載の装置。
【請求項14】
前記照明源は、外側を向くように、傾いたリング上に配される、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
上記装置は嚥下可能なカプセルである、請求項6に記載の装置。
【請求項1】
湾曲した反射要素を含む生体内撮像装置。
【請求項2】
前記湾曲した反射要素は、対象からの光線を画像センサに対して反射させるためのものであり、上記光線は、反射前には前記画像センサの平面に実質的に平行である、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
上記撮像装置はパノラマ画像を取得するためのものである、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
上記撮像装置は部分パノラマ画像を取得するためのものである、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
透明なリングを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
照明源を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記装置の内周に配置された複数の照明源を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記反射要素は、実質的に前記生体内区域から反射された光のみを、画像センサに対して反射させるように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
互いに向かい合う複数の湾曲した反射要素を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
生体内区域の均質な照明を生成させるための光学系を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
位置決め装置を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
自律的な生体内撮像装置である、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
窪んだ区域を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記湾曲した反射要素は放物線状にされる、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
画像センサの平面に対して或る角度をもって位置付けられた反射表面を含む生体内撮像装置。
【請求項16】
前記反射表面は、対象からの光線を前記画像センサに対して反射させるためのものであり、上記光線は、反射前には前記画像センサの平面に実質的に平行である、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記反射表面を回転させるためのモータを含む、請求項15に記載の装置。
【請求項18】
前記画像センサにより取得された画像は、生体内区域の部分パノラマ視野である、請求項15に記載の装置。
【請求項19】
前記生体内区域は、前記装置の動きの方向の前方の区域を含む、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記生体内区域は、前記装置の動きの方向の後方の区域を含む、請求項18に記載の装
置。
【請求項21】
前記角度はおよそ45°である、請求項15に記載の装置。
【請求項22】
前記画像を拡大させるためのレンズを含む、請求項15に記載の装置。
【請求項23】
窪んだ区域を含む、請求項15に記載の装置。
【請求項24】
生体内撮像の方法であって、画像センサによって体内腔のリング状の画像の画像を取得するステップを含み、前記画像は、湾曲した反射要素によって前記画像センサに対して反射される、方法。
【請求項25】
前記リング状の画像を矩形の形状の画像に変換するステップを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記画像を外部の受信機に送信するステップと、
前記画像を外部のモニタに表示するステップとを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
複数の前記画像を連続的な画像チェーンへと組合せるステップを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記湾曲された反射要素は放物線状にされる、請求項24に記載の方法。
【請求項29】
生体内撮像の方法であって、
対象からの光線を生体内撮像装置の反射表面に対して反射させるステップを含み、前記光線は、前記反射前には前記装置の画像センサの平面に実質的に平行であり、前記方法はさらに、
前記画像センサに対して前記光線を反射させるステップを含む、方法。
【請求項30】
前記反射は、前記画像センサに対しておよそ45°の角度をもって位置付けられた前記反射表面から生体内区域の画像を反射させるステップを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記反射表面を回転させるステップを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記反射表面を可変速で回転させるステップを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記回転と同期させて生体内区域を照明するステップを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
パノラマ画像を矩形の画像へと平坦化するステップを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項35】
撮像装置における透明な部分を通じて生体内区域を照明するステップを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項36】
生体内撮像システムであって、
生体内区域の画像を画像センサに対して反射させるための湾曲した反射要素を含む自律的な嚥下可能カプセルを含み、前記生体内区域は前記画像センサに実質的に垂直であり、前記システムはさらに、
送信機と、
外部の受信機とを含む、システム。
【請求項37】
前記自律可能な嚥下可能カプセルの位置を監視するための位置モニタを含む、請求項36に記載のシステム。
【請求項38】
前記画像は、放射状の生体内区域の画像である、請求項36に記載のシステム。
【請求項39】
複数の前記画像を連続的な画像へと組合せるための処理部を含む、請求項38に記載のシステム。
【請求項40】
円形の画像を矩形の形状の画像へと平坦化するための処理部を含む、請求項36に記載のシステム。
【請求項41】
前記カプセルは窪んだ区域を含む、請求項36に記載のシステム。
【請求項42】
窪んだリングを有する外殻を含む生体内撮像装置。
【請求項43】
前記窪んだリングは、少なくとも1つの透明な部分を含む、請求項43に記載の装置。
【請求項44】
外側を向くように、傾いたリング上にある照明器を含む、請求項43に記載の装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体内撮像システムであって、
生体内区域の画像を画像センサに対して反射させるための湾曲した反射要素を含む生体内撮像装置を含み、前記生体内区域は前記画像センサに実質的に垂直であり、前記システムはさらに、
送信機と、
外部の受信機とを含む、システム。
【請求項2】
前記生体内撮像装置は、窪んだ区域を有する殻を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記画像は、放射状の生体内区域の画像である、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
複数の画像を連続的な画像へと組合せるための処理部を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
円形の画像を矩形の形状の画像へと変化させるための処理部を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
窪んだ区域を有する外殻を含む自律的な生体内撮像装置。
【請求項7】
前記窪んだ区域は透明な部分を含む、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
画像センサと、
光学系と、
反射要素とを含む、請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記反射要素は、上記画像センサの平面に対して或る角度をもって位置付けられる、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記反射要素は放物線状にされる、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記反射要素は、湾曲した鏡、金属要素、反射プラスチック要素、反射コーティングプラスチック要素およびガラス要素からなる群から選択される、請求項8に記載の装置。
【請求項12】
前記反射要素を回転させるためのモータを含む、請求項8に記載の装置。
【請求項13】
照明源を含む、請求項6に記載の装置。
【請求項14】
前記照明源は、外側を向くように、傾いたリング上に配される、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
上記装置は嚥下可能なカプセルである、請求項6に記載の装置。
【図1】
【図2】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公表番号】特表2006−527012(P2006−527012A)
【公表日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−507617(P2006−507617)
【出願日】平成16年5月2日(2004.5.2)
【国際出願番号】PCT/IL2004/000367
【国際公開番号】WO2004/096008
【国際公開日】平成16年11月11日(2004.11.11)
【出願人】(500277630)ギブン・イメージング・リミテツド (44)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年5月2日(2004.5.2)
【国際出願番号】PCT/IL2004/000367
【国際公開番号】WO2004/096008
【国際公開日】平成16年11月11日(2004.11.11)
【出願人】(500277630)ギブン・イメージング・リミテツド (44)
【Fターム(参考)】
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