説明

ビスマス含有フルオロリン酸ガラスおよびその作製方法

約1.6以上の高い屈折指数(nD)、スペクトルの近赤外線部分での高透過率、および広範なガラス形成域を有する、レーザー用のドープまたは共ドープされたフルオロリン酸ビスマスガラスの、新しい、改良された組成物が開示される。開示されているガラスシステムAl(PO3)3‐Ba(PO3)2‐Bi(PO3)3‐BaF2+RFx+ドーパントは、ガラスベース組成物の100パーセント(重量%)を超えて、MnOおよびその混合物に加え、希土類元素Nd、Er、Yb、Tm、Tb、Ho、Sm、EuおよびPrの酸化物およびまたはフッ化物の群からのドーパントを使用する。これらのガラスは、高い化学的耐久性、放射線抵抗、赤外線および青色スペクトルにおけるレーザー使用の効率、ならびに、改良された発光持続時間を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドープしたフルオロリン酸光学グレードガラスに関し、より具体的には、ビスマス含有のドープした/共ドープしたフルオロリン酸光学グレードガラスに関する。
【背景技術】
【0002】
ほとんどの従来型光学グレードガラスは、SiO2ベースで製造され、ケイ酸レーザーガラスを形成するために適切にドープされる。光学グレードドープSiO2ガラスは、それらの赤外透過スペクトルを制限する約nD=1.40から1.45という限られた屈折指数を有し、約40から50という高い分散率を有する。これらの制限は、近赤外および中赤外の周波数範囲において効率的な透明性を必要とする、新しいレーザー応用におけるSiO2ベース光学ガラスの使用を妨げるものである。一般に、SiO2ベースガラスは、約2.5μmから3.0μmの最大赤外透過率を有する。SiO2ベース光学グレードガラスによるさらなる制限は、それらが低いガンマおよび中性子放射線抵抗も有することである。ガンマおよび中性子放射線抵抗下において、SiO2ベース光学グレードガラスは、それらの低いガンマ放射線抵抗によって暗くなる―ソラリゼーションとして知られているプロセス―ため、宇宙応用および核応用において当該ガラスを使用することは、非現実的なものとなっている。
【0003】
その他の光学グレードガラスシステムは、米国特許第3,846,142号、第4,962,067号、第6,430,349号、および第4,771,020号において開示されている、様々な組成のリン酸ベースガラスを含む。しかしながら、これらのガラスは、アルカリ元素を含有する。一般に、アルカリ元素を含有するガラスは、低い硬度、および低い化学的耐久性または安定性を有し、それらのいずれも、新しいレーザー応用において使用するのにふさわしい適切な特性ではない。
【0004】
また別の光学グレードガラスシステムは、様々な組成のフルオロリン酸ベースのガラスを含む。一般に、既知のフルオロリン酸光学グレードガラスは、約nD=1.55から1.59の屈折指数および約50から68という低い分散を有する。しかしながら、新しいレーザー応用に必要な近赤外および中赤外の周波数範囲において、効率的な透過品質を提供するものはない。
【0005】
システムBaPO3F‐MgF2‐Nd2O3‐Ga2O3‐MnO等、既存のフルオロリン酸光学グレードガラスは、波長1,064nmの高い不活性吸収率を有し、それによってガラスドーパントの発光を低減する。不活性吸収率は、光学「ノイズ」として定義され得る。メタリン酸アルミニウム、ならびに、周期元素の第1および第2族の金属のフッ素化物を基にして開発された、フルオロリン酸レーザーガラスの類もある(米国特許第2,511,225号、第2,511,227号、第2,481,700号、および第2,430,539号)。しかしながら、これらのガラスの屈折指数は約1.45から1.59の範囲(nD)であり、あまり高くない。
【0006】
米国特許第6,429,162号、第4,120,814号、第4,771,020号、および第5,755,998号では、制限された化学的耐久性、レーザー性能、ならびに低減されたガンマおよび中性子放射線抵抗を本質的に有するアルカリ元素を含む様々なフルオロリン酸光学グレードガラスが開示されが、そのために、宇宙および核エネルギー産業におけるそれらの応用が非現実的なものとなっている。
【0007】
Margaryanによる米国特許出願20030040421では、ガラス形成に使用される2つの生化合物、バリウムBa(PO3)2およびアルミニウムAl(PO3)3のメタリン酸塩のみに基づく、フルオロリン酸ガラスシステムが開示された。しかしながら、ガラス形成に2つの生化合物しか使用しないことによって、ガラス形成域が制限される(すなわち、生み出され得るガラス形成(または種類)についての置換の数が制限される)。また、米国特許出願20030040421において開示されたガラスシステムは、不十分なレーザー性能ならびにガンマおよび中性子放射線抵抗を有する。開示されたガラスシステムは、ジソラリゼーションと同様の一定のプロセスを作成するために機能するドーパントとしてのイッテルビウム元素とともに、単一の抗放射線元素バリウム(Ba)を使用するものであった。
【0008】
その他のガラスシステムとしては、Margaryanによる米国特許第6,495,481号により教示されるものが挙げられ、参照することによりその開示全体が本書に組み込まれる。Margaryanによる米国特許第6,495,481号は、酸化ゲルマニウムに基づいたネットワーク構造を伴うゲルマニウム‐フルオロリン酸ガラスシステムを開示するものであった。しかしながら、酸化ゲルマニウムベースのネットワーク構造は、GeO2が存在することにより、放射線抵抗応用に適していない。
【0009】
ビスマス含有ガラスの組成物について考察した、いくつかの出版物がある。Agniezka Witkowskaらによる、「The Bismuth Atom Neighborhood in Bismuth Silicate Glasses From X−Ray Absorption Experiment」(X線吸収実験からのビスマスケイ酸ガラス内のビスマス元素の近傍)と題された出版物(物質中での分子間相互作用についての第6回国際会議、ポーランドグダニスク、2001年9月10〜13日)は、X線吸収実験を使用してビスマス含有ケイ酸ガラスの構造を調査したものである。 Naoki Sugimoto(杉本直樹)による、「Ultrafast Optical Switch and Wavelength Division Multiplexing(WDM)Amplifiers Based on Bismuth Oxide Glasses」(酸化ビスマスガラスベースの超高速光スイッチと波長分割多重増幅器)と題された出版物(旭硝子株式会社中央研究所、〒221‐8755横浜市、第85巻、No.5、2002年5月、日本)は、酸化ビスマスベースの光学スイッチングシステムを開示したものであった。しかしながら、その他のSiO2ベースシステムと同様、一般に、それらの低いガンマおよび中性子放射線抵抗により、宇宙および核エネルギー産業においてこれらのガラスを使用することはできない。
【0010】
Applied Physics B78、409〜413(2004年)で発表された、A.Margaryanらによる、「Spectroscopic properties of Mn2+ in new bismuth and lead contained fluorophosphates glasses」(新種のビスマス、鉛含有のフルオロリン酸ガラスにおけるMn2+の分光学的特性)と題された出版物は、(Mn2+を例外として)ドーパントを伴わないガラスシステムを開示したものであった。この出版物において教示されているガラスは、レーザー応用に使用され得るものではなく、ガラス中の放射線抵抗を改良するドーパントの欠如により、宇宙および核エネルギー産業においても使用できない。
【0011】
Wongらによる、「Erbium‐doped potassium bismuth gallate glass」(エルビウムをドープしたカリウムビスマスガラートガラス)と題された出版物(Journal of the Optical Society of America(Optical Physics)、第19巻、第8号、1839〜1843、2002年8月)は、1.55mの波長領域中で作用する希土類イオンエルビウム(Er3+)に適切なホストとしてのカリウムビスマスガラートガラスを開示したものであった。しかしながら、カリウムを使用することにより、これらのガラスシステムは極めて低い化学的安定性および耐久性を有し、概して、それらの低いガンマおよび中性子放射線抵抗により、宇宙および核エネルギー産業において使用することはできない。
【0012】
Jay Hyok Songらによる、「Emission properties of PbO‐Bi2O3‐Ga2O3‐GeO2 glasses doped with Tm3+ and Ho3+」(Tm3+およびHo3+でドープしたPbO‐Bi2O3‐Ga2O3‐GeO2ガラスの発光特性)と題された出版物(Journal of Applied Physics、2003年6月15日、第83巻、第12号、9441〜9445ページ)は、開示されているガラスシステム内における、低い化学的耐久性を有するGeO2の使用を開示したものであった。
【0013】
Sun Hong Taoらによる、「Physical Properties of Novel Lead Bismuthate Glasses with Large Transmitting Windows」(大きい伝送窓を有する新種のビスマス酸鉛ガラスの物理特性)と題された出版物(上海光学精密機械研究所、中国科学院、上海201800、2004 Chinese Physics Letters 21 1759〜1761)は、宇宙および核エネルギー産業、特に、高ガンマおよび中性子放射線環境におけるその使用を妨げる、Pbベースのガラスシステムを開示したものであった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
光学ガラス以外に、光学結晶等のその他の材料も利用可能である。しかしながら、光学結晶(一般に結晶材料)は、製造、収量(望ましい量の結晶生成物を生み出すのに必要な原料の量)、および光学的性質における変動等の点から見ると、多くの不利点を生じる。例えば、概して、ガラスの組成は、異なる光学的性質を生み出すように容易に変更し得るが、これは、結晶では容易に実現できない。さらに、結晶成長が遅く、複雑な技術の応用を必要とし、生み出すためにコストがかかる。
【0015】
当該技術分野の現況および現在の装置の欠点を考慮すると、高い屈折指数、より広範な赤外透過スペクトル、高い熱膨張、高い硬度特性、高い化学的耐久性または安定性、低い分散、高い発光レベル、および、紫外線から赤外線という広範な周波数範囲におけるより効率的な透明性のための低い不活性吸収率(低い光学ノイズ率)を有し得るガラスの必要性がある。また、宇宙および核エネルギー産業においてガラスを使用するために、高いガンマおよび中性子放射線抵抗も有し得るガラスの必要性がある。
【0016】
本発明は、フルオロリン酸ビスマスガラス組成物を提供し、当該組成物の限定的でない典型的使用法は、レーザー応用、増幅器、放射線耐性の窓および繊維、高密度光学ストレージ等を含んでよい。それらが持つ特異的な分光学的特性により、フルオロリン酸ビスマスガラス質材料は、約250から3,500nmの典型的な帯域において、紫外線、可視光線、および近赤外線光学に使用され得る。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明のフルオロリン酸ビスマスガラスは、本発明のガラス形成を構成する成分Al(PO3)3、Ba(PO3)2、およびBi(PO3)3の組み合わせを含有する。ガラス形成にBaF2を追加すると、本発明のガラスベースを構成する。代替的なガラスベースは、BaF2+RFxで構成されてもよく、ここで、RFxは、本発明の代替的なガラスベースを形成するために、好ましくはMgF2、CaF2、PbF2、およびBiF3、または関連するフッ化物から成る群より選択される。また、本発明による光学グレードガラスを作るために、任意のドーパント/共ドーパントMnOおよびまたはM2O3およびまたはMF3を使用してもよく、ここでMは、ガラスベースの100重量%を超えるNd、Er、Tm、Ho、Pr、Tb、Sm、Eu、およびYbから成る群より選択される。
【0018】
換言すると、成分Al(PO3)3、Ba(PO3)2、およびBi(PO3)3の組み合わせは、本発明による三元系ガラス形成を構成する。三元系ガラス形成にBaF2を追加したものは、本発明のガラスベース({ガラス形成}+{BaF2})を構成する。任意で、代替的なガラスベース({ガラス形成}+{BaF2+(任意の)RFx})を形成するために、BaF2に加えてRFxをガラスベースに追加してもよい。RFxは、好ましくはMgF2、CaF2、PbF2、およびBiF3、または関連するフッ化物から成る群より選択される。ガラスベース({ガラス形成}+{BaF2+(任意の)RFx})の100重量パーセントを超えるドーパント/共ドーパントMnOおよび/またはM2O3および/またはMF3を任意で追加すると、本発明の光学グレードガラスが作られ、ここでMはNd、Er、Tm、Ho、Pr、Tb、Sm、Eu、およびYbから成る群より選択される。開示されている本発明のガラスの組成物は、高レベルの化学的耐久性、レーザー効率、発光エネルギー、ガンマおよび中性子放射線抵抗、ならびに、高密度光学ストレージに適切な優れた光学的性質を有する。
【0019】
当業者には、以下の好適な限定的でない典型的な実施形態の詳細な説明を、後に続く特許請求の範囲と併せて解釈することにより、本発明のこれらおよびその他の特徴、側面、および利点が明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明は、レーザーガラス、増幅器、放射線耐性の窓および繊維、高密度光学式記憶への応用、およびそれ以上のものにおいて特に有用なガラス組成物を提供する。本発明のガラス組成物は、約1.63から1.65の屈折指数と約67から68の分散を伴う、優れた光学的性質を提供する。本発明の非ケイ酸塩ベースガラスは、高度にガンマおよび中性子放射線耐性でもある。新しいビスマスベースのフルオロリン酸ガラスは、ビスマス(Bi)の特異的な性質により、ガンマ放射線環境におけるより良い性能を有する。
【0021】
一般に、フルオロリン酸ガラスのほとんどは、メタリン酸バリウム、アルミニウム、鉛、カルシウム、ストロンチウム、亜鉛、マグネシウム、またはナトリウムベースに合成される。過酷なガンマ放射線環境において働くことができるガラスの作成には、正しい種類の修飾元素を適正に選択することが必要である。バリウム(Ba)または鉛(Pb)を含有するフルオロリン酸ガラスは、放射線抵抗ガラス質材料の作成用の素晴らしい候補であるが、環境問題を背景にして、鉛(Pb)含有ガラスは高レベルのガンマ放射線に曝露された後に問題を引き起こし得るとされている。本発明によると、放射線抵抗ガラスのうちで鉛(Pb)の代わりとして最高のものは、ビスマス(Bi)である。
【0022】
本発明のガラスシステムは、ビスマス(Bi)に加え、バリウム(Ba)およびアルミニウム(Al)をさらに含む。2つの抗放射線性修飾原子(ビスマスおよびバリウム)の存在は、ガンマ放射線抵抗を大幅に増加させる。当該性能をさらに強化するために、その限定的でない例はイッテルビウム(Yb)である希土類元素を、任意のドーパントとして、本発明のガラスのベース組成に追加してよい。イッテルビウムドーパントは、ガンマおよび中性子放射線抵抗を増加させ、より高い屈折指数、高い耐久性、および、ガラス繊維を作製するために重大である高い可視透明性の点で、本発明のガラスシステムの光学的性質を改良する。イッテルビウムドーパントは、約(333nm)の典型的な波長における、以下の化学プロセスまたは形質転換によって、本発明のガラスの放射線抵抗を増加させる。

Yb(III)+hv+e<−>Yb(II)−hv−e
Yb(III)+e<−>Yb(II)−e
Yb(III)<−>Yb(II)
ここで、hvはガンマ線のエネルギーであり、eは電子である。Yb価数の(III)から(II)、およびその逆の超高速形質転換または揺動により、ガンマ線放射中に本発明の三元系ガラス基質が透明であり続けることを可能にするジソラリゼーションと同様の一定のプロセスが作成される。高レベルの放射線に耐えた、その他少量(例えば、0.02から0.05モル%)の希土類元素の限定的でない例としては、サマリウム(約280〜360nmの典型的な波長範囲において、Sm(III)<−>Sm(II))およびユーロピウム(約310nmの典型的な波長範囲において、Eu(III)<−>Eu(II))が挙げられる。
【0023】
本発明のビスマス含有フルオロリン酸ガラスは、高い化学的耐久性のため「CR1」類に分類され得る。本発明の組成物の化学的耐久性(または気候抵抗)分類「CR1」は、Schott Glass社の分類体系に基づくものである。Schott Glass社は、様々なガラスの気候抵抗(それらの化学的耐久性)を、CR1からCR4の4つの類に類別しており、CR1は、空気中100%の相対湿度に曝露され、1時間ごとに45℃から55℃の間で熱サイクルにかけた場合のガラスについて、高い気候抵抗を表している。本発明のフルオロリン酸ビスマスガラスの化学的耐久性は、Schott Glass社のCR1分類体系の要件を満たすものである。この分類体系は、Solomon Musikantによる、Optical Engineering、第6巻、40〜45ページ、表題「Optical Materials An Introduction to Selection and Application」(光学素材 選択と応用への手引き)(1985年)で発表されている。
【0024】
フルオロリン酸塩ベースのガラスは、ドーパント‐リガンド結合の共有原子価の程度の点から見ると、リン酸塩ガラスに近い。このことは、これらのガラスについてRacha係数Bを比較することによって確認された。Bの大きさは、遊離イオンの有効核電荷のサイズが減少するのに伴って減少する。バリウムのメタリン酸塩、ビスマスのメタリン酸塩、アルミニウムのメタリン酸塩、および、アルカリ土類元素のフッ化物を伴うフルオロリン酸ガラスについて、ガラス形成とガラスベースとの境界には、Ba>Sr>Ca>Mgの順で増加するガラス形成フルオロリン酸の広範な域が作成される。MgF2、CaF2、PbF2、およびBiF3から成る群より選択される任意のRFxが追加されたフッ化バリウムBaF2の存在は、化学的耐久性、ガンマ放射線抵抗、およびレーザー特性を効果的に増加および改良する。
【0025】
本発明のビスマス含有フルオロリン酸ガラスは、成分Al(PO3)3、Ba(PO3)2、およびBi(PO3)3の組み合わせを含有し、当該成分は本発明のガラス形成を構成する。当該ガラス形成にBaF2を追加すると、本発明のガラスベースを構成する。代替的なガラスベースは、BaF2+RFxで構成されてもよく、ここで、RFxは、本発明の代替的なガラスベースを形成するために、好ましくはMgF2、CaF2、PbF2、およびBiF3、または関連するフッ化物から成る群より選択される。また、本発明による光学グレードガラスを作るために、任意のドーパント/共ドーパントMnOおよびまたはM2O3およびまたはMF3を使用してもよく、ここでMは、ガラスベースの100重量%を超えるNd、Er、Tm、Ho、Pr、Tb、Sm、Eu、およびYbから成る群より選択される。
【0026】
換言すると、成分Al(PO3)3、Ba(PO3)2、およびBi(PO3)3の組み合わせは、本発明による三元系ガラス形成を構成する。すなわち、本発明のガラス形成に使用される三元系生化合物は、アルミニウム Al(PO3)3、バリウム Ba(PO3)2、ビスマス Bi(PO3)3のメタリン酸塩、であり、これらは化学的に安定な物質であると考えられている。ガラス形成に3つの生化合物を使用することによって、ガラス形成域(すなわち、生み出され得るガラス形成(または種類)についての置換の数)を増加させる。三元系ガラス形成にBaF2を追加したものは、本発明のガラスベース({ガラス形成}+{BaF2})を構成する。任意で、代替的なガラスベース({ガラス形成}+{BaF2+(任意の)RFx})を形成するために、BaF2に加えてRFxをガラスベースに追加してもよい。RFxは、好ましくはMgF2、CaF2、PbF2、およびBiF3、また関連するフッ化物から成る群より選択される。ガラスベース({ガラス形成}+{BaF2+(任意の)RFx})の100重量パーセントを超えるドーパント/共ドーパントMnOおよび/またはM2O3および/またはMF3を任意で追加すると、本発明の光学グレードガラスが作られ、ここでMはNd、Er、Tm、Ho、Pr、Tb、Sm、Eu、およびYbから成る群より選択される。開示されている本発明のガラスの組成物は、高レベルの化学的耐久性、高いレーザー効率、高い発光エネルギー、高いガンマ放射線抵抗、ならびに、高密度光学ストレージに適切な優れた光学的性質を有する。
【0027】
以下の表1は、ガラスベース(1):
{Bi(PO3)3、Al(PO3)3、およびBa(PO3)2}+{BaF2+(任意の)RFx}=100モル% (1)
を形成するための、三元系ガラス形成成分{Bi(PO3)3、Al(PO3)3、およびBa(PO3)2}の組成物、ならびに、フッ化物{BaF2+(任意の)RFx}とガラス形成との組み合わせについて、
さらに、本発明のフルオロリン酸ビスマスガラスを形成するための、ドーパント/共ドーパントの任意の追加(2):
{ガラスベース}(100モル%)+{任意のドーパント/共ドーパント}(重量%) (2)
について、21の典型的な標本範囲を列挙したものである。
【表1】

【0028】
特に、典型的なもので限定的でない、本発明に特に好適な材料は、本発明の三元系ガラス形成を構成する、約5から10モル%のAl(PO3)3、約8から13モル%のBa(PO3)2、および約8から13モル%のBi(PO3)3を含有するガラスである。約64から79モル%のBaF2+(任意の)RFxを追加することにより基材(ガラスベース)が作られ、ここで任意のRFxは、MgF2、CaF2、PbF2、およびBiF3から成る群より選択される。MはNd、Er、Tm、Ho、Pr、Tb、Sm、Eu、およびYbから成る群より選択される、約1から3.5重量%のMnOおよびまたはM2O3およびまたはMF3等、ガラスベースの100重量%を超える任意のドーパント/共ドーパントを追加すると、本発明の光学グレードガラスが構成される。
【0029】
本発明のガラス組成物について、約1064nmのレーザー波長におけるネオジムイオンの発光持続時間は約430から460ミリ秒であり、発光半値幅は約160から165cm−1である。エルビウムイオンについて、約1535nmのレーザー波長における本発明のガラス組成物の発光持続時間は約490から510ミリ秒であり、発光半値幅は約150から155cm−1である。イッテルビウムの放出断面積は、約996nmのレージング波長において0.87pm2であることが分かった。これは、フルオロリン酸塩レーザーガラスの中では極めて高いレベルである。従来のフルオロリン酸塩レーザーガラスのほとんどは、996nmの同じ波長において、約0.68pm2の放出断面積を有する。本発明のガラス組成物は、約0.95ms‐pm4の極めて高い利得係数、および、約94%の高い量子効率も呈する。分光学的特性(高い放出断面積および利得係数)と光学特性(低い分散および小さい非線形屈折指数)の組み合わせは、現在のイッテルビウム活性化されたフルオロリン酸ビスマスガラス等、本発明のガラス組成物が、レーザー用の光ファイバーや導波路の素晴らしい候補であることを実証するものである。
【0030】
ネオジム、エルビウム、およびイッテルビウムでドープした非熱的なフルオロリン酸ビスマスガラスは、約4から6重量%の高いネオジム、エルビウム、およびイッテルビウムの酸化物、またはフッ化物の濃度に由来するものである。エルビウムをドープしたフルオロリン酸ビスマスレーザーガラスは、適切な波長で光を放出するために必要とする励起エネルギーが少ないため、エルビウムをドープしたケイ酸塩ガラスよりも効率的である。換言すると、エルビウムをドープしたフルオロリン酸ビスマスガラスを励起するために必要なエネルギーの量は、エルビウムをドープしたケイ酸塩ガラスを励起するために必要なエネルギーよりも少ない。エルビウムをドープしたフルオロリン酸ビスマスレーザーガラスは、約1535nmのアイセーフ(目に安全な)動作波長も有し、それにより、専門的な医療器具に有用となる。本発明のガラスベースとドーパントの組み合わせは、赤外および青色領域においてレーザーを使用するのに効率的なレーザーガラスを提供する。
【0031】
本発明の好適なガラス形成化合物Al(PO3)3、Ba(PO3)2、およびBi(PO3)3は、化学的に安定な物質として特徴付けられている。組み合わせると、当該化合物は、バリウムとビスマスの大きいイオン半径により、かなり自由で開放的な体積構造を作成する。バリウムおよびビスマス含有ガラス形成の限定的でない例は、Ba(PO3)2およびBi(PO3)3を含み得る。BaF2+(任意の)RFx(例えば、BiF3)の追加は、ガラスベースを構成し、本発明のガラス組成物に自由で開放的な体積構造というさらなる利点を提供することになる。この自由空間の追加により、ガラス基質中におけるドーパント/共ドーパントイオンの均質で規則的な分布が可能となり、光学的性質を改良する。換言すると、自由体積が大きくなるほど、ドーパント/共ドーパントに対して、エネルギーを与えられた際に励起するためのより大きな自由度を提供する(振動するスペースが大きくなる)。
【0032】
BaF2+RFxの存在は、光学材料の化学的耐久性を効果的に増加させる。上述したように、湿度または水分に関しての非ケイ酸塩ガラスの化学的安定性によるガラスの群分けにおいて、本発明のガラスは、安定であると考えられる。溶解プロセス中、Ba(PO3)2とBaF2との間の化学的融合により、BaPO3F、モノフルオロリン酸バリウムが作成される。溶解プロセスは、乾燥アルゴン雰囲気下、ガラス状炭素製のるつぼ内で、約1150℃から1350度の温度範囲で約4から6時間、続いて、約300℃から360℃の焼き戻し温度範囲で約8から15時間、行われる。Al(PO3)3‐Ba(PO3)2‐Bi(PO3)3‐BaF2‐RFxのシステム内においては、2つの別々のガラス形成範囲が発見され、それらの両方を表2に示す。
【表2】

【0033】
組成物Al(PO3)3‐Ba(PO3)2‐Bi(PO3)3‐BaF2‐RFx‐Nd2O3またはEr2O3について、フルオロリン酸ビスマスレーザーガラスの効果的な組成および特性の例を、モルパーセントおよびガラスベースの100重量%を超えるドーパントに基づいて、表3に示す。
【表3】

【0034】
上記の表3中、MnOおよびYb2O3は共ドーパントとして使用され得る。
【0035】
本発明を、その特定の実施形態を参照して詳細に説明したが、当業者には、その精神と範囲を逸脱することなく、様々な変更および修正がされ得ることが十分理解されるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モル単位で、
5から10パーセントのメタリン酸塩Al(PO3)3と、
8から13パーセントのメタリン酸塩Ba(PO3)2と、
8から13パーセントのメタリン酸塩Bi(PO3)3と、
64から79パーセントのフッ化物BaF2+RFxと、
100重量%を超える希土類ドーパントM2O3またはMF3と、
を含む組成物から形成されたフルオロリン酸ビスマスガラスであって、
Rは、Ca、Mg、Pb、およびBiから成る群より選択され、
xは、前記化合物RFx中のフッ化物(F)の量を表す指数であり、
Mは、ランタニド系列から成る群より選択される、
フルオロリン酸ビスマスガラス。
【請求項2】
前記100重量%を超える希土類ドーパントM2O3またはMF3は、0.5から20重量パーセントであり、ここでMは、
ネオジム(Nd)、エルビウム(Er)、イッテルビウム(Yb)、ツリウム(Tm)、テルビウム(Tb)、ホルミウム(Ho)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)、プラセオジム(Pr);マンガン(Mn)の酸化物;およびそれらの混合物、
から成る群より選択される、
請求項1に記載のフルオロリン酸ビスマスガラス。
【請求項3】
モル単位で、
4.5から5パーセントのメタリン酸塩Al(PO3)3と、
0.5から0.5パーセントのメタリン酸塩Ba(PO3)2と、
16から94パーセントのメタリン酸塩Bi(PO3)3と、
0.5から79パーセントのフッ化物BaF2+RFxと、
0.5から20重量パーセントのM2O3またはMF3で構成される100重量%を超えるドーパントであって、Mは、希土類元素:
ネオジム(Nd)、エルビウム(Er)、イッテルビウム(Yb)、ツリウム(Tm)、テルビウム(Tb)、ホルミウム(Ho)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)、プラセオジム(Pr);マンガン(Mn)の酸化物;およびそれらの混合物、
から成る群より選択されるドーパントと、
を含む組成物から形成されたフルオロリン酸ビスマスガラスであって、
Rは、Ca、Mg、Pb、およびBiから成る群より選択され、
xは、前記化合物RFx中のフッ化物(F)の量を表す指数である、
フルオロリン酸ビスマスガラス。
【請求項4】
モル単位で、
10.5から11パーセントのメタリン酸塩Al(PO3)3と、
10から10.5パーセントのメタリン酸塩Ba(PO3)2と、
0.5から78パーセントのメタリン酸塩Bi(PO3)3と、
0.5から79パーセントのフッ化物BaF2+RFxと、
0.5から20パーセントのM2O3またはMF3で構成される100重量%を超えるドーパントであって、Mは、希土類元素:
ネオジム(Nd)、エルビウム(Er)、イッテルビウム(Yb)、ツリウム(Tm)、テルビウム(Tb)、ホルミウム(Ho)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)、プラセオジム(Pr);マンガン(Mn)の酸化物;およびそれらの混合物、
から成る群より選択されるドーパントと、
を含む組成物から形成されたフルオロリン酸ビスマスガラスであって、
Rは、Ca、Mg、Pb、およびBiから成る群より選択され、
xは、前記化合物RFx中のフッ化物(F)の量を表す指数である、
フルオロリン酸ビスマスガラス。
【請求項5】
モル単位で、
約10.5から11パーセントのメタリン酸塩Al(PO3)3と、
約0.5から78パーセントのメタリン酸塩Ba(PO3)2と、
約10から10.5パーセントのメタリン酸塩Bi(PO3)3と、
約0.5から79パーセントのフッ化物BaF2+RFxと、
約2から5重量パーセントのネオジム(Nd)の酸化物から構成される100%を超えるドーパントと、
を含む組成物から形成されたフルオロリン酸ビスマスガラスであって、
Rは、Ca、Mg、Pb、およびBiから成る群より選択され、
xは、前記化合物RFx中のフッ化物(F)の量を表す指数である、
フルオロリン酸ビスマスガラス。
【請求項6】
モル単位で、
約0.5から0.5パーセントのメタリン酸塩Al(PO3)3と、
約16から94パーセントのメタリン酸塩Ba(PO3)2と、
約4.5から5パーセントのメタリン酸塩Bi(PO3)3と、
約0.5から79パーセントのフッ化物BaF2+RFxと、
約2から5重量パーセントのエルビウム(Er)の酸化物から構成される100%を超えるドーパントと、
を含む組成物から形成されたフルオロリン酸ビスマスガラスであって、
Rは、Ca、Mg、Pb、およびBiから成る群より選択され、
xは、前記化合物RFx中のフッ化物(F)の量を表す指数である、
フルオロリン酸ビスマスガラス。
【請求項7】
フルオロリン酸ビスマスガラスを作製する方法であって、
ガラス成分をバッチ処理する工程と、
溶融混合物を形成するために、ガラス成分を溶解させる工程と、
前記溶融混合物を固体状態になるまで冷却する工程と、
前記固体状態でガラスを焼き戻す工程と、
前記焼き戻しガラスを、ほぼ室温になるまでゆっくり冷却する工程と、
を含み、
前記ガラス成分は、モル単位で、
5から10パーセントのメタリン酸塩Al(PO3)3と、
8から13パーセントのメタリン酸塩Ba(PO3)2と、
8から13パーセントのメタリン酸塩Bi(PO3)3と、
64から79パーセントのフッ化物BaF2+RFxと、
0.5から20重量パーセントのM2O3またはMF3で構成される100重量%を超えるドーパントであって、Mは、希土類元素:
ネオジム(Nd)、エルビウム(Er)、イッテルビウム(Yb)、ツリウム(Tm)、テルビウム(Tb)、ホルミウム(Ho)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)、プラセオジム(Pr);マンガン(Mn)の酸化物;およびそれらの混合物、
から成る群より選択されるドーパントと、
を含み、
Rは、Ca、Mg、Pb、およびBiから成る群より選択され、
xは、前記化合物RFx中のフッ化物(F)の量を表す指数である、
方法。
【請求項8】
前記ガラスの溶解は、乾燥アルゴン雰囲気下、ガラス状炭素製のるつぼ内で、1150℃から1350℃の温度範囲で4から6時間行われる、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ガラスの焼き戻しは、300℃から360℃の温度範囲で約8から15時間行われる、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
モル単位で、
約0.5から78パーセントのメタリン酸塩Al(PO3)3と、
約10から10.5パーセントのメタリン酸塩Ba(PO3)2と、
約10.5から11パーセントのメタリン酸塩Bi(PO3)3と、
約0.5から79パーセントのフッ化物BaF2+RFxと、
約0.5から5重量パーセントがM2O3またはMF3で構成される100%を超えるドーパントであって、Mは、希土類元素:
ネオジム(Nd)、エルビウム(Er)、イッテルビウム(Yb)、ツリウム(Tm)、テルビウム(Tb)、ホルミウム(Ho)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)、プラセオジム(Pr);マンガン(Mn)の酸化物;およびそれらの混合物、
から成る群より選択されるドーパントと、
を含む組成物から形成されたフルオロリン酸ビスマスガラスであって、
Rは、Ca、Mg、Pb、およびBiから成る群より選択され、
xは、前記化合物RFx中のフッ化物(F)の量を表す指数であり、
CaF2、MgF2、PbF2、およびBiF3から成る群より選択されるフッ化物を形成する、
フルオロリン酸ビスマスガラス。
【請求項11】
モル単位で、
約16.5から94パーセントのメタリン酸塩Al(PO3)3、
約0.5から0.5パーセントのメタリン酸塩Ba(PO3)2と、
約4から5パーセントのメタリン酸塩Bi(PO3)3と、
約0.5から79パーセントのフッ化物BaF2+RFxと、
約0.5から10重量パーセントがM2O3またはMF3である100%を超えるドーパントであって、Mは、希土類元素:
ネオジム(Nd)、エルビウム(Er)、イッテルビウム(Yb)、ツリウム(Tm)、テルビウム(Tb)、ホルミウム(Ho)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)、プラセオジム(Pr);マンガン(Mn)の酸化物;およびそれらの混合物、
から成る群より選択されたドーパントと、
を含む組成物から形成されたフルオロリン酸ビスマスガラスであって、
Rは、Ca、Mg、Pb、およびBiから成る群より選択され、
xは、前記化合物RFx中のフッ化物(F)の量を表す指数であり、CaF2、MgF2、PbF2、およびBiF3から成る群より選択されるフッ化物を形成する、
フルオロリン酸ビスマスガラス。
【請求項12】
フルオロリン酸ビスマスガラスを作製する方法であって、
ガラス成分をバッチ処理することと、
溶融混合物を形成するために、ガラス成分を溶解させることと、
前記溶融混合物を固体状態になるまで冷却することと、
前記固体状態で前記ガラスを焼き戻すことと、
前記焼き戻しガラスを、ほぼ室温になるまでゆっくり冷却することと、
を含み、
前記ガラス成分は、モル単位で、
5から10パーセントのメタリン酸塩Al(PO3)3と、
11から16パーセントのメタリン酸塩Ba(PO3)2と、
5から10パーセントのメタリン酸塩Bi(PO3)3と、
64から79パーセントのフッ化物BaF2+RFxと、
0.5から20パーセントのM2O3またはMF3で構成される100重量%を超えるドーパントであって、Mは、希土類元素:
ネオジム(Nd)、エルビウム(Er)、イッテルビウム(Yb)、ツリウム(Tm)、テルビウム(Tb)、ホルミウム(Ho)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)、プラセオジム(Pr);マンガン(Mn)の酸化物;およびそれらの混合物、
から成る群より選択されるドーパントと、
を含み、
Rは、Ca、Mg、Pb、およびBiから成る群より選択され、
xは、前記化合物RFx中のフッ化物(F)の量を表す指数である、
方法。
【請求項13】
前記ガラスの溶解は、乾燥アルゴン雰囲気下、ガラス状炭素製のるつぼ内で、1150℃から1350℃の温度範囲で4から6時間行われる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ガラスの焼き戻しは、300℃から360℃の温度範囲で8から15時間行われる、請求項12に記載の方法。

【公表番号】特表2008−544944(P2008−544944A)
【公表日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−519723(P2008−519723)
【出願日】平成18年7月3日(2006.7.3)
【国際出願番号】PCT/US2006/026169
【国際公開番号】WO2007/005953
【国際公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【出願人】(507416193)
【氏名又は名称原語表記】MARGARYAN, Alfred, A.
【住所又は居所原語表記】370 W.PIONEER DRIVE, Apt.Suite 107, Glendale, CA 91203, U.S.A.
【出願人】(507416207)
【氏名又は名称原語表記】MARGARYAN, Ashot, A.
【住所又は居所原語表記】370 W.PIONEER DRIVE, Apt.Suite 206, Glendale, CA 91203, U.S.A.
【Fターム(参考)】