説明

フィルター成形体の製造方法

【課題】フィルター成形体の上下で成形時にかかる圧力の差を小さなものに抑えて、成形体全体の密度のバラツキが少なく、水や空気の流量も十分得られフィルターとしての性能も均等なものが得られるフィルター成形体の製造方法を提供する。
【解決手段】浄化成分と高分子量で低メルトインデックスの重合体結合材からなる原料を金型内に充填し、加圧して所定形状に成形するフィルター成形体の製造方法であり、金型K内に原料6を充填して加熱前に加圧を行い、その後加熱・加圧してフィルター成形体を成形する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
従来、一般家庭などで使用される浄水器や清水器と呼ばれる水処理装置の交換カートリッジフィルターや、空気清浄器として用いられるフィルターは、粒状もしくは繊維状の活性炭で水中の残留塩素や有機物を吸着除去したり空気中の悪臭などを吸着除去したりし、中空糸膜でミクロサイズの汚れ、赤サビや細菌などを取るなどの構造を有しているのが一般的である。
【背景技術】
【0002】
例えば浄水器用フィルターの場合の具体的な構造としては、円筒形の容器からなるカートリッジ内に活性炭の部屋と中空糸膜の部屋とにそれぞれを収納配置し、水をカートリッジ内に導入して活性炭の部屋へ送ってカルキ臭やカビ臭などをとり、次いで中空糸の部屋へ送り、活性炭で取り除けなかったものを除去するというものが挙げられる。
【0003】
また、中空糸膜からなるチューブを円筒形の容器からなるカートリッジの中心に配置してその外周側に活性炭を配置して、外周側から水を流し、活性炭の層を通過させた後、中空糸膜を通過させて処理済の水をカートリッジから出すという構造を有するものも使用されている。
【0004】
特許文献1には、多孔質プラスチック・マトリックス内に活性炭粒子をトラップした水の処理器が開示されている。多孔質プラスチック・マトリックス中に活性炭を分散させることによって小さな粒径の活性炭を使用できるようにしたものである。
【0005】
また、特許文献2にもポリマーで活性炭を固めたフィルターで、しかもそのポリマーとして1.0g/10min未満(ASTM D1238、190℃、15kg Load)である低メルトインデックスのポリマーを用いたものが開示されている。
【0006】
また、実開平5−96026号公報には、金属粉末の射出成形などの金型に用いるスライド部品においてボールプランジャを用いて位置決め固定することが開示されている。
【0007】
しかし、単に一室に活性炭を充填したような構造のフィルターでは、細かな汚れや濁りなどは除去できず、従って活性炭を通過する際に細かな汚れがほとんど除去されないことから中空糸の目が詰まりやすく寿命が短いのが現状であった。
【0008】
更に粒状の活性炭を用いると、水が活性炭の層中を通過するときに、自然と水みちがついてしまうことが多く、いったん水みちがついてしまうと水の流れがその部分に集中し、活性炭を部分的にしか使うことができないので、塩素などを除去する性能の寿命が短くなってしまうことになる。
【0009】
特許文献1や特許文献2では多孔質プラスチック・マトリックス中に活性炭を分散させて固化したフィルターを用いている。このような構造にすることによって、より粒径の小さな活性炭を使うことができるので効率がよくなり、フィルター全体に水の流れるようにすることができることから、活性炭による塩素などの除去性能を長持ちさせることが可能である。
【0010】
このようなフィルターの製造方法としては例えば特許文献4に開示されているような筒状の金型内に活性炭などの浄化成分とバインダー樹脂を充填して、加熱して樹脂を融かすとともに上型で加圧して所定の高さに調整するといった方法がある。
【0011】
【特許文献1】特開平2−17989号公報
【特許文献2】米国特許第4753728号公報
【特許文献3】実開平5−96026号公報
【特許文献4】特開2001−187305号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
特許文献4に開示されているようにフィルターを成形する際に、バインダー樹脂を金型内で溶融して、上型で加圧して所定の高さに調整するが、その際に所定の高さになるまで上型を加圧した状態で樹脂が冷却して固化するまで加圧を続けなければならない。また加圧していたとしても加圧力の変化により上型が十分に押さえらなかったり、必要以上に抑えすぎたりするとできあがったフィルター成形体の寸法が所要のものよりも大きすぎたり小さすぎたりするといった問題が起きる。寸法が変わるだけでなく成形体の密度にも多少影響し、フィルターとして使用する場合に流量や性能が変わってしまうといったことにもなる。
【0013】
そこで本発明は、金型のキャビティ内に消化成分とバインダー樹脂を投入し加圧・加熱するフィルター成形体の製造方法を採る場合において、できあがった成形体内の密度差がなく全体に均等な空孔を有し、成形体のどこをとっても一定の流量や性能が得られるフィルター成形体の製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記のような目的を達成するために本発明の請求項1では、水や空気などから汚染物質を除去するフィルターであって、少なくとも浄化成分と高分子量で低メルトインデックスのバインダー樹脂からなる粒状の原料を金型内に充填し、加熱加圧して所定形状に成形するフィルター成形の製造方法おいて、金型はフィルター側面を成形する側型、上面を成形する上型、下面を成形する下型からなり、上型と下型の少なくとも片方は側型に対して上下方向に移動可能に配置されており、キャビティ内に原料を充填し、原料を加熱前に加圧した後に、加熱して原料を溶融させ、前記移動可能な型を移動させて溶融した原料を加圧し、冷却固化することを特徴とする。
【0015】
また、請求項2では加熱前加圧は0.01〜5MPaの範囲で加圧する請求項1記載のフィルター成形体の製造方法としている。
【0016】
請求項3では上型および下型の両方を側型に対して移動可能とし、原料の加熱前に上下両側から加圧する請求項1〜2記載のフィルター成形体の製造方法としている。
【発明の効果】
【0017】
粒状の原料を金型内に充填した後、加熱前に加圧を行ってから加熱・加圧し、冷却して成形しているが、加熱前加圧をすることで金型内の全域に均等に圧力を加えることができるので、成形後のフィルター成形体の密度を全体としてより均一なものとすることができ、フィルター全体を有効に使用することができる成形体を得られる。
【0018】
請求項2では加熱前加圧を所定の範囲内とすることでできあがった成形体の密度もフィルターとして用いるのに適したものとすることができる。
【0019】
上下両側から加圧することによって、成形体の上下方向で密度差が生じるのを緩和することができるので好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1は本発明の製造方法によって得られたフィルター成形体の例を示す斜視図、図2はフィルター成形体を用いた水処理器用フィルターの斜視図、図3は図2におけるA−A断面図、図4は水処理器の断面図である。
【0021】
本発明の製造方法によって得られるフィルター成形体1は、フィルターを構成する原料として浄化成分とそれを固化するための重合体結合材を用いている。浄化成分として例えば活性炭を用い、それを粉末状の高分子量で低メルトインデックスの重合体結合材と混合し重合体結合材をバインダーとして成形固化したものであり、使用例としては図4に示すような蛇口直結型の水処理器Sに水処理器用フィルター2のフィルターとして使用するものである。
【0022】
水処理器用フィルター2の構造としては、例えば図2、図3に示すように20〜50mmφ×50〜150mm程度のサイズを有する円筒形のフィルター成形体1の外周に濾過層3を被覆して、円筒形のフィルター成形体1の頂面及び底面部分には、キャップ4を被せており、キャップ4は前記フィルター成形体1とは、汚れを含んだ水が通過しないように水密性をもって接続されている。
【0023】
また、円筒形のフィルター成形体1は円筒の中心軸位置に5〜15mmφ程度の孔5を有している。
【0024】
この水処理器用フィルター2を水処理器Sに取りつけたときの水の流れは、濾過層3側から、水を取り込み、濾過層3で大きなサイズのごみなどの汚れを取った後、浄化成分として活性炭を用いたフィルター成形体1を通過して残留塩素や有機物を吸着除去し、孔5内に湧き出して水処理器Sの浄水口Jから出されるという行程で処理が行われる。
【0025】
本発明の製造方法により得られるフィルター成形体1は、活性炭などの浄化成分と高分子量で低メルトインデックスの重合体結合材で固化した多孔質の固体活性炭成形体であり、このフィルター成形体1に水や空気を通すことによって水処理または空気清浄を行うよう構成されたものであり、フィルター成形体1からなるフィルタ−単独でも水処理または空気清浄器用フィルターとして用いることができるし、例えば中空糸膜などの他のフィルターと組み合わせて使用することも可能である。
【0026】
また、上記の例では円筒形状を有するフィルター成形体1の円筒の中央に孔5を有する形状を説明したが、孔5のないもの、円筒以外の角柱形状など他の形状を採ったものでも構わない。
【0027】
ここでいう中空糸膜とは、糸の中央部に長手方向に連続する中空孔を有するとともに、中空孔を取り囲む壁は0.01〜5μm程度の細孔を有する多孔質で中空の糸のことであり、素材としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、4−メチル−1−ペンテン、ポリエステル、ポリアミド、ポリスルホン、セルロース誘導体などからなっている。通常、U字形の中空糸束を円筒形容器に収納固定して用いられる。また、通常用いられる中空糸膜の空隙率は20〜90%程度である。
【0028】
このように重合体結合材で固めたフィルター成形体1を用いることによって、塩素の除去だけでなく汚れや濁りを除去する性能も有し、しかも中空糸膜を併用すれば更に汚れや濁りを除去する性能は上がり、しかも中空糸膜を長持ちさせる事ができる水処理器用フィルターを提供することができる。
【0029】
図5は、本発明の製造方法において金型K内に浄化成分と重合体結合材の混合物である原料を充填したところの断面図、図6は上型で加熱前加圧しているところの断面図、図7は加熱・加圧して成形しているところの断面図を示す。
【0030】
上記フィルター成形体1を製造する際に使用する金型Kは、図5に示すように、アルミ、鉄等からなる熱伝導率が高い円筒形状の側型7と、該側型7の内径とほぼ同じの外径を有する上型8と、同様の形状からなる下型9およびフィルター成形体に孔5を形成する内型10からなる。上型8と下型9はフランジ8a、9aを有している。
【0031】
この金型Kを用いた本発明のフィルター成形体1の製造方法について次に説明する。ここでは所定の密度、均一な粒度を有する円筒形状の成形体を成形する手順を例に挙げて説明することにする。
【0032】
まず、活性炭などの浄化成分と粉末状の高分子量で低メルトインデックスの重合体結合材を所定比率で混合攪拌して両者が均質に分散した原料6とする。この時、フィルター成形体の全域に活性炭が分散して水処理の効果を十分に発揮できるように、例えば活性炭は60メッシュより細かい粒状のものを、重合体結合材は粒径が約100μm程度のものを用いる等の調整が行われる。
【0033】
側型7と下型9および内型10とで形成されたキャビティ11内に図5のように前記原料6を充填する。その時原料6の充填量は成形後のフィルター成形体高さの目標値の150〜200%にする。ここで前記の成形後のフィルター成形体高さの目標値とは、フィルター成形体ができあがった際の高さの目標値である。なお、この目標値は、成形後の冷却時に、成形体が収縮することによる寸法の差を考慮した目標値とすることも含まれるものである。
【0034】
図6のように原料6の充填後で加熱する前に、上型8を降下させて型内の原料6を0.01〜5MPaの圧力で加熱前加圧する。そして、オーブン内で130〜300℃にて30〜120min程度加熱し、原料中の重合体結合材を流動状態にする。重合体結合材が流動状態になったところで、金型Kをオーブンから取り出して図7のように上型8を上から0.1〜30MPaにて加圧することによって所定の位置まで押し下げる。この状態で略成形後のフィルター成形体高さになるようになっており、上型8を所定の位置に押し下げたままで冷却固化して脱型すると所望サイズを有するフィルター成形体を成形することができる。
【0035】
脱型は、金型Kを十分に冷却した後に上型8、下型9を引き抜き、円筒状の脱型具(図示しない)にて押し抜きフィルター成形体1を脱型する。
【0036】
本発明では前記のように金型Kに原料6を充填した後、加熱前に原料6を加圧する。加熱して原料が溶融した後の加圧では金型Kと溶融した原料6との間の摩擦等で圧力損失を生じ成形体上下で密度差を生じるが、加熱前に加圧を行うことによって金型K内の原料6全体に均等に圧力をかけることができ、成形後のフィルター成形体の密度をより均一なものとすることができる。また、加熱前加圧における加圧力は0.01〜5MPaの範囲とすることが好ましく、0.01MPa未満であると加圧が不十分で成形体の密度が低くなり、流量は多くなるが浄水性能が不足することになるので好ましくない。また5MPaを超えると活性炭の粒が崩れてしまうことや、成形後の密度が高くなり流量が少なくなりすぎる等の問題があり好ましくない。
【0037】
もちろん本発明の製造方法は上記の説明に限定されるものではなく、請求項1に記載した構成を満たすものであれば本発明の範囲内に含まれるものである。例えば、加熱前加圧は上型8を押し下げることで行っているが、下型9を用いて行ったり上下型8、9の両方を用いて加熱前加熱を行ったりしても構わない。上下方向の密度の差を少なくする観点からすれば、上下型8、9の両方を側型7に対して移動可能として上下両側から加圧することが好ましい。また、例えば、金型内に原料を充填した後に振動させて嵩を減らしているが、その工程は必須ではなく省略してもかまわない。
【0038】
更に、加圧はオーブンから取り出した後に行っているが、その方法に限られるものではなく、オーブン内で加圧してもよい。また、オーブンによる加熱で金型は130〜300℃の範囲に昇温保持される。130℃未満であるとバインダーとして使用するポリマーの融点に達していないため、固体化することができず、300℃を超えるとポリマーが劣化してしまい、外観不良などの問題が発生することにもつながるので好ましくない。
【0039】
また前記の温度範囲で保持される時間は30〜120min程度である。30min未満であると成形体内部まで十分に加熱することができず、中心部分に固化できていないところが発生するという問題があり、120minを超えるとポリマーが劣化してしまい、外観不良などの問題が発生することになるので好ましくない。
【0040】
また、金型Kに原料6を充填した後、金型を振動させて原料6を細密充填してもよい。例えば、金型Kを振動装置(図示しない)にて振幅1〜3mm、振動数5〜10回/秒にて5〜10秒振動をおこなって、所定高さの5〜15%増になるまで原料の嵩高さを減少させる。金型Kを振動させる際に振幅が大きくなりすぎたり、振動数が大きくなりすぎたりして振動を与えすぎると、原料6が詰まりすぎ所定の密度が得られなくなる。またそれぞれの粒径の違いまた重さの違いにより原料6が分離し均一な成形体が得られない場合があるので好ましくない。逆に振動が不十分であると加熱成形後にて加圧し成形後のフィルター成形体高さに調整する際、加圧による調整量が多いため、やはり圧力損失により成形体上下に密度差が生じるばかりでなく、金型Kの内面と原料界面がこすれて目詰まりをおこし、フィルターとしての機能を損なうことになる。
【実施例】
【0041】
次に、本発明の製造方法にて製造した実施例となるフィルター成形体と従来法にて製造した比較例となるフィルター成形体とをそれぞれ製造し、密度と流量と圧損を測定して本発明の効果を確認した。
【0042】
(実施例1)
浄化成分としては60−100メッシュパス粒状活性炭を用い、重合体結合材として1.5g/10min(ASTM D1238、190℃、15kgLoad)の高分子量多孔質ポリマー(Ticona Gmbh製、HostalenGUR2105 )を15重量%配合した原料を準備し、図5に示すような金型を用いてキャビティ内に原料を充填した。そして上型を0.05MPaの圧力にて押し込んで加熱前加圧を行い、次いでオーブンに投入して200℃で1時間加熱後、更に0.5MPaの強さで加圧した状態で室温まで冷却して脱型した。できあがった成形体は外径がφ30.5mm、高さが110mm、原料の充填量が40gの長尺の成形体であり、それを20mmの高さにカットして5個のフィルター成形体とした。
【0043】
5個のフィルター成形体のうち高さ方向で最も上のものと中央のものと最も下のものを選び出して密度、流量を測定した。その結果を表1に示す。
【0044】
(実施例2)
金型に原料を充填した状態で上下両側から0.05MPaの圧力にて加熱前加圧を行った以外は実施例1と全く同様にして成形体を得、できあがった成形体は外径がφ30.5mm、高さが110mm、原料の充填量が40gの長尺の成形体であり、それを20mmの高さにカットして5個のフィルター成形体とした。
【0045】
5個のフィルター成形体のうち高さ方向で最も上のものと中央のものと最も下のものを選び出して密度、流量を測定した。その結果を表1に示す。
【0046】
(比較例)
金型に原料を充填した状態で加熱前加圧を行わなかった以外は実施例1と全く同様にして成形体を得、できあがった成形体は外径がφ30.5mm、高さが110mm、原料の充填量が40gの長尺の成形体であり、それを20mmの高さにカットして5個のフィルター成形体とした。
【0047】
5個のフィルター成形体のうち高さ方向で最も上のものと中央のものと最も下のものを選び出して密度、流量を測定した。その結果を表1に示す。
【0048】
【表1】

【0049】
表1の結果からわかるように、比較例では成形位置の違いにより大きな圧損(流量:2L/min時)の差が生じているのに対して、実施例1、2ではその差が小さくなっており、特に上下両側から加圧した実施例2においてより小さくなっていることがわかる。この結果により、原料を金型に充填後、加熱する前に原料を加圧することによってできあがった成形体の密度の差を少なくし均質なフィルター成形体を得ることができることを確認できた。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明は、浄水成分をポリマーからなるバインダーで固めた水中の汚染物質を除去する水処理フィルターに用いるフィルター成形体の製造方法に係わり、より詳しくは、フィルター成形体の密度を均一とすることができ、安定した性能を有するフィルター成形体の製造に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の製造法によって得られるフィルター成形体の斜視図である。
【図2】フィルター成形体を用いた水処理用フィルターの斜視図である。
【図3】図2におけるA−A断面図である。
【図4】蛇口直結型水処理器の断面図である。
【図5】本発明の製造方法に用いる金型に原料を充填したところの断面図である。
【図6】加熱前加圧しているところの断面図である。
【図7】加熱後に加圧して成形しているところの断面図である。
【符号の説明】
【0052】
1 フィルター成形体
2 水処理用フィルター
3 濾過層
4 キャップ
5 孔
6 原料
7 側型
8 上型
9 下型
10 内型
11 キャビティ
K 金型

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水や空気などから汚染物質を除去するフィルターであって、少なくとも浄化成分と高分子量で低メルトインデックスのバインダー樹脂からなる粒状の原料を金型内に充填し、加熱加圧して所定形状に成形するフィルター成形の製造方法おいて、金型はフィルター側面を成形する側型、上面を成形する上型、下面を成形する下型からなり、上型と下型の少なくとも片方は側型に対して上下方向に移動可能に配置されており、キャビティ内に原料を充填し、原料を加熱前に加圧した後に、加熱して原料を溶融させ、前記移動可能な型を移動させて溶融した原料を加圧し、冷却固化することを特徴とするフィルター成形体の製造方法。
【請求項2】
加熱前加圧は0.01〜5MPaの範囲で加圧する請求項1記載のフィルター成形体の製造方法。
【請求項3】
上型および下型の両方を側型に対して移動可能とし、原料の加熱前に上下両側から加圧する請求項1〜2記載のフィルター成形体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−8158(P2007−8158A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−151199(P2006−151199)
【出願日】平成18年5月31日(2006.5.31)
【出願人】(000006068)三ツ星ベルト株式会社 (730)
【Fターム(参考)】