説明

フェニルキノリンおよびそのエストロゲン受容体モジュレーターとしての使用

本発明は、構造式:


[式中、R、R、R、RおよびRは、明細書の記載と同意義である]
を有する式Iで示されるエストロゲン受容体モジュレーターまたはそのN−オキシドまたはその医薬上許容される塩またはそのプロドラッグに関する。


【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
発明の分野
本発明は、フェニルキノリン化合物、そのエストロゲン様物質としての使用およびその調製方法に関する。
【0002】
発明の背景
哺乳類の組織におけるエストロゲンの多面的発現効果は十分に立証されており、現在、エストロゲンは多くの臓器系に影響を及ぼすことが認識されている[Mendelsohn and Karas, New England Journal of Medicine 340: 1801-1811 (1999)、Epperson, et al., Psychosomatic Medicine 61: 676-697 (1999)、Crandall, Journal of Womens Health & Gender Based Medicine 8: 1155-1166 (1999)、Monk and Brodaty, Dementia & Geriatric Cognitive Disorders 11: 1-10 (2000)、Hurn and Macrae, Journal of Cerebral Blood Flow & Metabolism 20: 631-652 (2000)、Calvin, Maturitas 34: 195-210 (2000), Finking, et al., Zeitschrift fur Kardiologie 89: 442-453 (2000)、Brincat, Maturitas 35: 107-117 (2000)、Al-Azzawi, Postgraduate Medical Journal 77: 292-304 (2001)]。エストロゲンは、いくつかの方法で組織に効果を発揮することができる。恐らく、最も十分に特徴付けられている作用機序は遺伝子転写を変化させるエストロゲン受容体との相互作用である。エストロゲン受容体は、リガンド活性化転写因子であり、細胞核ホルモン受容体スーパーファミリーに属する。このファミリーの他のメンバーとしては、プロゲステロン受容体、アンドロゲン受容体、グルココルチコイド受容体および鉱質コルチコイド受容体が挙げられる。これらの受容体はリガンドと結合すると二量体化し、(応答配列として知られている)DNAの特異的配列に直接結合することにより、または、(AP1のような)他の転写因子と相互作用し、ついで、特異的DNA配列に直接結合することにより、遺伝子転写を活性化することができる[Moggs and Orphanides, EMBO Reports 2: 775-781 (2001)、Hall, et al., Journal of Biological Chemistry 276: 36869-36872 (2001)、McDonnell, Principles Of Molecular Regulation. p351-361(2000)]。一群の「補調節」タンパク質は、また、リガンドと結合した受容体と相互作用することができ、その転写活性を調節することができる[McKenna, et al., Endocrine Reviews 20: 321-344 (1999)]。また、エストロゲン受容体は、リガンド依存性およびリガンド非依存性の両方の方法におけるNFκB−媒介転写を抑制することができる[Quaedackers, et al., Endocrinology 142: 1156-1166 (2001)、Bhat, et al., Journal of Steroid Biochemistry & Molecular Biology 67: 233-240 (1998)、Pelzer, et al., Biochemical & Biophysical Research Communications 286: 1153-7 (2001)]。
【0003】
エストロゲン受容体はリン酸化によって活性化することもできる。このリン酸化は、EGFのような成長因子により媒介され、リガンドの不在下における遺伝子転写の変化を引き起こす[Moggs and Orphanides, EMBO Reports 2: 775-781 (2001)、Hall, et al., Journal of Biological Chemistry 276: 36869-36872 (2001)]。
【0004】
あまり十分には特徴付けられていないが、エストロゲンが細胞に影響を及ぼすことができる手段は、いわゆる膜受容体を介するものである。かかる受容体の存在は議論の余地があるが、エストロゲンが細胞から非ゲノム応答を非常に迅速に誘発することができることは十分に立証されている。これらの効果の伝達の原因である分子は最終的には単離されていないが、少なくとも、該エストロゲン受容体の細胞核形態に関連があることを示唆する証拠がある[Levin, Journal of Applied Physiology 91: 1860-1867 (2001)、Levin, Trends in Endocrinology & Metabolism 10: 374-377 (1999)]。
【0005】
今日までに、2つのエストロゲン受容体が見出された。最初のエストロゲン受容体は、約15年前にクローン化され、現在、ERαと称されている[Green, et al., Nature 320: 134-9 (1986)]。第2は、比較的最近見出され、ERβと称されている[Kuiper, et al., Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 93: 5925-5930 (1996)]。ERβにつにいての初期の研究は、種々のリガンドに対するその親和性を定義することに集中し、実際、ERαとの差異がいくつか見出された。ERβの組織分布は、齧歯類において十分にマッピングされており、ERαと一致していない。マウスおよびラットの子宮のような組織はERαを優先的に発現するが、これに対して、マウスおよびラットの肺はERβを優先的に発現する[Couse, et al., Endocrinology 138: 4613-4621 (1997)、Kuiper, et al., Endocrinology 138: 863-870 (1997)]。同一臓器内であっても、ERαおよびERβの分布は区分され得る。例えば、マウスの卵巣において、ERβは顆粒膜細胞中にて高度に発現され、ERαは包膜細胞および間質細胞に制限される[Sar and Welsch, Endocrinology 140: 963-971 (1999)、Fitzpatrick, et al., Endocrinology 140:2581-2591 (1999)]。しかしながら、該受容体が共発現される例があり、ERαおよびERβがヘテロ二量体を形成することができるということがインビトロ研究により立証されている[Cowley, et al., Journal of Biological Chemistry 272: 19858-19862 (1997)]。
【0006】
最も強力な内因性エストロゲンは、17β−エストラジオールである。多数の化合物が17β−エストラジオールの活性を模倣するかまたはブロックすることが開示されている。17β−エストラジオールとほぼ同一の生物学的効果を有する化合物は「エストロゲン受容体アゴニスト」と称される。17β−エストラジオールと組み合わせて投与した場合にその効果をブロックするものは「エストロゲン受容体アンタゴニスト」と称される。実際には、エストロゲン受容体アゴニストおよびエストロゲン受容体アンタゴニスト活性の間には連続体があり、実際、いくつかの化合物は、いくつかの組織においてエストロゲン受容体アゴニストとして振る舞い、他の組織においてはエストロゲン受容体アンタゴニストとして振る舞う。混合活性を有するこれらの化合物は選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERMS)と称され、治療上有用な物質(例えば、EVISTA)である[McDonnell, Journal of the Society for Gynecologic Investigation 7: S10-S15 (2000)、Goldstein, et al., Human Reproduction Update 6: 212-224 (2000)]。同一の化合物が細胞特異的効果(複数)を有することができる正確な理由は解明されていないが、受容体コンフォメーションの差異および/または補調節タンパク質の環境の差異が示唆されている。
【0007】
エストロゲン受容体はリガンドと結合すると異なるコンフォメーションをとることが相当長い間知られてきた。しかしながら、これらの変化の重要性および機微はごく最近判明した。ERαおよびERβの三次元構造は種々のリガンドとの同時結晶化により説明されており、明らかに、受容体−補調節タンパク質相互作用に必要とされるタンパク質配列の立体的な障害となるエストロゲン受容体アンタゴニストの存在下におけるヘリックス12の位置を変えることを示す[Pike, et al., Embo 18: 4608-4618 (1999)、Shiau, et al., Cell 95: 927-937 (1998)]。加えて、ファージディスプレイの技法を用いて、種々のリガンドの存在下においてエストロゲンと相互作用するペプチドが同定された[Paige, et al., Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 96: 3999-4004 (1999)]。例えば、完全エストロゲン受容体アゴニスト17β−エストラジオールに結合したERαとジエチルスチルベストロールに結合したERαとを区別する一のペプチドが同定された。別のペプチドは、ERαに結合したクロミフェンとERβに結合したクロミフェンとを区別することが示された。これらのデータは、各リガンドが、異なる生物学的活性を有すると思われる固有かつ予測不可能なコンフォメーションで該受容体を配置する可能性があることを示している。
【0008】
上記のとおり、エストロゲンは、生物学的プロセスのパノプリィに影響を及ぼす。加えて、ジェンダー差が記載されている場合(例えば、疾患の頻度、攻撃誘発に対する応答など)、該解釈は男女間のエストロゲンレベルの差異を含むことがある。
【0009】
発明の概要
本発明は、エストロゲン様物質として用いることが見出されたフェニルキノリン化合物を提供する。ある種の具体例において、かかる化合物は、式I:
【化1】

[式中:
AおよびA’は、各々独立して、OHまたはOPであり;
Pは、アルキル、アルケニル、ベンジル、アシル、アロイル、アルコキシカルボニル、スルホニルまたはホスホリルであり;
およびRは、各々独立して、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、またはC−Cアルコキシであり;
は、H、ハロゲン、またはC−Cアルキルであり;
は、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、アシル、またはヘテロアリールであり;
およびRは、各々独立して、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、アシル、フェニル、アリールまたはヘテロアリールである:ただし、少なくとも1つのR、RおよびRは、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、アシル、フェニル、アリールまたはヘテロアリールであり;
ここに、R、RまたはRのアルキルまたはアルケニル基は、ハロゲン、OH、−CN、トリフルオロアルキル、トリフルオロアルコキシ、−NO、またはフェニルにより置換されていてもよく;
ここに、R、RまたはRのアルキニル基は、ハロゲン、−CN、−CHO、アシル、トリフルオロアルキル、トリアルキルシリル、または置換されていてもよいフェニルにより置換されていてもよく;
ここに、RまたはRのフェニル基は、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、OH、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、−NO、アミノ、C−Cアルキルアミノ、ジ−(C−C)アルキルアミノ、チオール、またはC−Cアルキルチオにより一、二または三置換されていてもよく;
ただし、R、RおよびRの各々が、H、C−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルコキシである場合、少なくとも1つのRおよびRは、ハロゲン、C−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルコキシであり;
ただし、少なくとも1つのRおよびRは、H以外である]
で示される化合物またはそのN−オキシドまたはその医薬上許容される塩またはそのプロドラッグである。
【0010】
別の態様において、本発明は、1以上の本発明の化合物および医薬上許容される担体を含む医薬組成物に関する。
さらに別の態様において、本発明は、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性直腸炎、結腸炎、エストロゲン依存性癌、高コレステロール血症、高脂血症、心血管疾患、骨粗鬆症、アテローム性動脈硬化症、老年性認知症、アルツハイマー病、不安障害、神経変性障害、不妊症または関節炎のような疾患の治療または予防における本発明の化合物の使用に関する。
【0011】
発明の詳細な記載
本発明は、フェニルキノリンに関する。ある種の態様において、本発明は、置換2−フェニルキノリン化合物に関する。また、本発明は、フェニルキノリン化合物のエストロゲン様物質としての使用に関する。本発明の化合物は、エストロゲン受容体、特にERβに付随する疾患の治療および予防において有用である。
【0012】
本発明は、式I:
【化2】

[式中:
AおよびA’は、各々独立して、OHまたはOP;
Pは、アルキル、アルケニル、ベンジル、アシル、アロイル、アルコキシカルボニル、スルホニルまたはホスホリルであり;
およびRは、各々独立して、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、またはC−Cアルコキシであり;
は、H、ハロゲン、またはC−Cアルキルであり;
、RおよびRは、各々独立して、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、アシル、フェニル、アリールまたはヘテロアリールであり;
ここに、R、R、RまたはRのアルキルまたはアルケニル基は、ハロゲン、OH、−CN、トリフルオロアルキル、トリフルオロアルコキシ、−NO、またはフェニルにより置換されていてもよく;
ここに、R、RまたはRのアルキニル基は、ハロゲン、−CN、−CHO、アシル、トリフルオロアルキル、トリアルキルシリル、または置換されていてもよいフェニルにより置換されていてもよく;
ここに、R、RまたはRのフェニル基は、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、OH、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、−NO、アミノ、C−Cアルキルアミノ、ジ−(C−C)アルキルアミノ、チオール、またはC−Cアルキルチオにより、一、二または三置換されていてもよい]
で示されるエストロゲン様化合物またはそのN−オキシドまたはその医薬上許容される塩またはそのプロドラッグを提供する。
【0013】
いくつかの具体例において、本発明は:
が、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、アシル、またはヘテロアリールである:
ただし、R、RおよびRの各々が、H、C−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルコキシである場合、少なくとも1つのRおよびRは、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、またはC−Cアルコキシである:
ただし、少なくとも1つのRおよびRは、H以外である、
式Iで示される化合物に関する。
【0014】
いくつかの態様において、本発明は:
およびRが、各々Hであり;
、RおよびRが、各々独立して、H、C−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルコキシである:ただし、少なくとも1つのR、RおよびRが、C−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルコキシであり;
ここに、R、RまたはRのアルキルまたはアルケニル基が、ハロゲン、OH、−CN、トリフルオロアルキル、トリフルオロアルコキシ、−NO、またはフェニルにより置換されていてもよい、
式Iで示される化合物またはそのN−オキシドまたはその医薬上許容される塩またはそのプロドラッグ
【0015】
他の態様において、本発明は:
がHであり;
が、H、アリールまたは置換アリールである;
式Iで示される化合物またはそのN−オキシドまたはその医薬上許容される塩またはそのプロドラッグに関する。
【0016】
いくつかの式Iで示される化合物において、少なくとも1つのAおよびA’がOHであることが好ましい。いくつかの具体例において、AおよびA’の両方がOHである。他の具体例において、R,RおよびRは、各々独立して、Hまたはハロゲンである。RおよびRは、時に、各々ハロゲンである。ある種の具体例において、RおよびRは、各々独立して、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、−CN、−CHO、アシルまたは置換されていてもよいフェニルであり;および/またはRはH、ハロゲンまたは−CNである。
【0017】
いくつかの具体例において、AおよびA’は、各々OHであり、少なくとも1つのRおよびRは、ハロゲンであり、RはHであり、RおよびRは、各々独立して、ハロゲン、C−CアルキニルまたはCNである。
【0018】
式Iの好ましい具体例において、RはH、ハロゲンまたはCNである。他の化合物において、RはH、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、CN、CHOまたはアシルであり;Rは、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、CN、CHO、アシルまたは置換されていてもよいフェニルである。
【0019】
ある種の式Iの具体例において、Rは、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−CアルキニルまたはCNである。いくつかの化合物において、Rは、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、CNまたは置換されていてもよいフェニルである。さらに別の具体例において、RおよびRは、各々独立して、ハロゲン、C−CアルキニルまたはCNである。別の化合物において、RおよびRは、各々独立して、ハロゲン、C−CアルキニルまたはCNであり;RはHである。
Pは、適当には、アルキルまたはアシル、例えば、メチルまたはアセチルである。RおよびRは、各々適当には、Hまたはハロゲン、例えば、HまたはFである。Rは、適当には、Hまたはハロゲン、例えば、HまたはClである。RおよびRは、各々適当には、H、ハロゲン、CNまたは置換されていてもよいフェニル、例えば、H、Cl、Br、CNまたは4シアノフェニルである。置換されていてもよいアルキルなる用語は、例えば、非置換およびヒドロキシ置換アルキル、例えばエチルおよび−CHOHMeを包含する。置換されていてもよいアルケニルなる用語は、例えば−CH=CHを包含する。置換されていてもよいアルキニルなる用語は、例えば−C≡CH、−C≡CPh、−C≡C−TMSおよび−C≡C−(CH−Meを包含する。アルコキシなる用語は、例えばメトキシを包含する。アシルなる用語は、例えばアセチルを包含する。適当なヘテロアリールは、3−チエニル、2−チアゾリル、4−ピリジニルおよび5−ピリミジニルを含む。
【0020】
本明細書で用いられる場合、「スルホニル」なる用語は、R13がOH、アルキル、アルコキシまたはアリールである−S(=O)13基を意味し、「ホスホリル」なる用語は、R14が、独立して、OH、アルキル、アルコキシまたはアリールである−P(=0)(R14基を意味する。
【0021】
医薬上許容される塩は、本発明の化合物が塩基性部分を含む場合、有機酸および無機酸、例えば、酢酸、プロピオン酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、マンデル酸、リンゴ酸、フタル酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硝酸、硫酸、メタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ショウノウスルホン酸、および同様の公知の許容される助剤から形成され得る。塩は、また、本発明の化合物が酸性部分を含有する場合、有機塩基および無機塩基、例えば、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム、リチウムまたはカリウム)、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、炭素原子1〜6個を含有するアルキルアンモニウム塩、または各アルキル基中に炭素原子1〜6個を含有するジアルキルアンモニウム塩、各アルキル基中に炭素原子1〜6個を含有するトリアルキルアンモニウム塩から形成され得る。
【0022】
また、本発明は、本明細書に記載の化合物のN−オキシド誘導体を包含する。これらのN−オキシドは、類似の化合物の公知の調製方法により調製することができる。例えば、化合物は、過酸、過酸化水素、過酸化アルカリ金属また過酸化アルキルにより酸化することができる。一の有用なN−オキシド誘導体は、キノリン環の窒素原子が、N−オキシド基を形成する組成である。
【0023】
また、本発明は、プロドラッグ誘導体を包含する。「プロドラッグ誘導体」は、インビボで、対応する本発明の化合物の非誘導形態に変換される、本発明の化合物の誘導体を意味する。
【0024】
「アルキル」なる用語は、本明細書で用いられる場合、単独または他の基の一部として用いられても、置換または非置換の脂肪族炭化水素鎖を意味し、限定するものではないが、特記されない限り、1〜12個の炭素原子、好ましくは、1〜6個の炭素原子の直鎖および分枝鎖を含む。例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、i−ブチルおよびt−ブチルが、「アルキル」なる用語に包含される。特に、「アルキル」の定義には、置換されていてもよい脂肪族炭化水素鎖を含む。
【0025】
本明細書の定義において用いられる炭素数は、炭素骨格および炭素枝を意味するが、置換基、例えばアルコキシ等の置換基の炭素原子は含まない。
【0026】
「アルケニル」なる用語は、本明細書で用いられる場合、単独または他の基の一部として用いられても、置換または非置換の脂肪族炭化水素鎖を意味し、限定するものではないが、2〜8個の炭素原子を有し、少なくとも一つの二重結合を含有する直鎖および分枝鎖を意味する。好ましくは、アルケニル基は、1または2個の二重結合を有する。かかるアルケニル基は、EまたはZ立体配置で存在することができ、本発明の化合物は、両方の立体配置を含有する。特に、「アルケニル」の定義においては、置換されていてもよい脂肪族炭化水素鎖を含む。アルケニルに結合したヘテロ原子、例えばO、SまたはN−Rは、二重結合に結合した炭素原子に結合しない。
【0027】
アシルなる用語は、アルキルカルボニル基を意味する。ベンジルなる用語は、置換ベンジル基を含む。アリールなる用語は、置換されていてもよい単環または多環系、例えばフェニル、ナフチル等を含む。アロイルなる用語は、置換されていてもよいアリールカルボニル基、例えばベンゾイル基を意味する。ヘテロアリールなる用語は、5個までの炭素原子およびO、N、またはSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有する、置換されていてもよいヘテロサイクリック芳香環系を意味する。例としては、フリル、チエニル、ピロリル、ピリジル、ピリミジニル、オキサゾリル、チアゾリル等が挙げられる。
【0028】
置換されていてもよいアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリールおよびフェニルは、同じであっても異なっていてもよい、1個以上の置換基により置換されていてもよい。適当な任意の置換基は、独立して、ニトロ、シアノ、−N(R11)(R12)、ハロ、ヒドロキシ、カルボキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アルキルアルコキシ、アルコキシカルボニル、アルコキシアルコキシ、ペルフルオロアルキル、ペルフルオロアルコキシ、アリールアルキル、アルキルアリール、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アルキルチオ、−S(O)−N(R11)(R12)、−C(=O)−N(R11)(R12)、(R11)(R12)N−アルキル、(R11)(R12)N−アルコキシアルキル、(R11)(R12)N−アルキルアリールオキシアルキル、−S(O)−アリール(ここに、s=0−2)または−S(O)−ヘテロアリール(ここに、s=0−2)から選択されうる。本発明のある種の具体例において、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびシクロアルキルの好ましい置換基は、ニトロ、シアノ、−N(R11)(R12)、ハロ、ヒドロキシル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アルコキシアルキルおよびアルコキシカルボニルを含む。本発明のある種の具体例において、アリールおよびヘテロアリールの好ましい置換基は、−N(R11)(R12)、アルキル、ハロ、ペルフルオロアルキル、ペルフルオロアルコキシ、アリールアルキルおよびアルキルアリールを含む。
【0029】
アルキルまたはアルケニル基が置換されている場合、例えば、これらは典型的には、一、二、三または過置換されていてもよい。ハロゲン置換基の例としては、1−ブロモビニル、1−フルオロビニル、1,2−ジフルオロビニル、2,2−ジフルオロビニル、1,2,2−トリフルオロビニル、1,2−ジブロモエタン、1,2ジフルオロエタン、1−フルオロ−2−ブロモエタン、CFCF、CFCFCF等が挙げられる。
【0030】
ハロゲンなる用語は、臭素、塩素、フッ素およびヨウ素を含む。
「低級アルキル」なる用語は、1〜6個の炭素原子、いくつかの具体例においては、1〜3個の炭素原子を有するアルキル基を意味する。
「低級アルコキシ」なる用語は、本明細書で用いられる場合、Rが1〜6個の炭素原子のアルキル基であるR−O−基を意味する。
【0031】
特記しない限り、1個以上の置換基により置換されていてもよい、すべての用語は、同じであっても異なっていてもよい1個以上の置換基により置換されていてもよい。
【0032】
本発明に従って使用する場合、本発明に含まれる化合物または物質を提供することに関する「与える」なる用語は、かかる化合物または物質を直接投与すること、または体内で該化合物または物質の有効量を形成するプロドラッグ、誘導体またはアナログを投与することのいずれをも意味する。
【0033】
本発明の化合物は、有機化学の分野で公知の方法で調製することができる。本発明の化合物の調製に用いて試薬は、市販されているか、あるいは、文献に記載の標準的な方法で調製することができる。
【0034】
本発明の代表的な化合物の合成法を、下記スキーム1〜16に記載する。
【化3】

【0035】
【化4】

【0036】
【化5】

【0037】
【化6】

【0038】
【化7】

【0039】
【化8】

【0040】
【化9】

【0041】
【化10】

【0042】
【化11】

【0043】
【化12】

【0044】
【化13】

【0045】
【化14】

【0046】
【化15】

【0047】
【化16】

【0048】
【化17】

【0049】
【化18】

【0050】
本発明の代表的な化合物の合成
一般方法−Aldrich Sure Seal(登録商標)溶媒無水物を、さらに精製することなく、下記の反応に用いることができ、これはAldrich Chemical Companyから入手することがである。すべての反応は、窒素雰囲気下で行った。クロマトグラフィーを、230−400メッシュシリカゲル(Merck Grade60、Aldrich Chemical Company)を用いて行った。薄層クロマトグラフィーは、EM Scienceから得たシリカゲル60F254プレートを用いて行った。Hおよび19F NMRスペクトルは、Bruker AM−400またはBruker DPX−300装置を用いて、重水素化溶媒、例えばCDCl、DMSO−d6またはアセトン−d6で測定した。化学シフト(δ)は、テトラメチルシラン(TMS)から低磁場への百万当たりの部として得た。融点は、Thomas−Hoover装置で測定し、補正していない。IRスペクトルは、Perkin−Elmer回折格子またはPerkin−Elmer784分光光度計を用いて測定した。質量スペクトルは、KratosMS50またはFinnigan8230質量分析計で測定した。化合物の命名法は、一般的に、Beilstein Autonom(登録商標)プログラムを用いたものである。
【0051】
実施例1
方法A:置換ベンゾイル酢酸エチル1の調製
典型的な方法は、(3−フルオロ−4−メトキシベンゾイル)酢酸エチル(1b)の調製に関して記載する。1,4−ジオキサン(300mL)中のNaH(鉱油中60%分散液、42g、1.05mol、3等量、ヘキサンで洗浄)およびCO(OEt)(85mL、0.70mol、2等量)の還流懸濁液に、滴下漏斗を用いて、1,4−ジオキサン(150mL)中の3−フルオロ−4−メトキシアセトフェノン(58.9g、0.350mol)の溶液を、窒素雰囲気下で滴下した。添加が完了した後、混合物をさらに30分間還流温度で撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物を、氷酢酸をゆっくりと滴下することにより酸性化し、溶媒を減圧下で除去した。ついで、水を加え、混合物をEtOAcで抽出した。有機層を水、NaHCO水溶液、ブラインで洗浄し、乾燥し(NaSO)、濾過し、濃縮して、粗生成物を黄色油として得、これは直接次の反応に用いることができる。収率:78.90g(94%)。
【0052】
実施例1a
(4−メトキシベンゾイル)酢酸エチル(1a)
この化合物を、4−メトキシアセトフェノンから、方法Aに従って調製した。黄色油;収率:95%;H−NMR(300MHz,CDCl):δ1.26(t,J=7.3Hz,3H),3.88(s,3H),3.94(s,2H),4.21(q,J=7.3Hz,2H),6.95(m,2H),7.93(m,2H)。副互変異性体:1.33(t,J=7.3Hz,3H),3.86(s,3H),4.27(q,J=7.3Hz,2H),5.57(s,1H),6.92(m,2H),7.74(m,2H),12.65(s,1H);MS(ESI)m/z223([M+H]);C1214として分析:C:64.85,H:6.35、実測値:C:64.92,H:6.11。
【0053】
実施例1b
(3−フルオロ−4−メトキシベンゾイル)酢酸エチル(1b)
この化合物を方法Aに従って調製した。黄色油;収率:94%;H−NMR(300MHz,CDCl)δ1.26(t,J=7.1Hz,3H),3.93(s,2H),3.97(s,3H),4.21(q,J=7.1Hz,2H),7.01(dd,J=8.4,8.5Hz,1H),7.72(m,2H)。副互変異性体:1.33(t,J=7.1Hz,3H),3.94(s,3H),4.28(q,J=7.1Hz,2H),5.57(s,1H),6.99(t,J=8.4Hz,1H),7.54(m,2H),12.62(s,1H);MS(ESI)m/z241([M+H]);C1213FOとして分析:C:60.00,H:5.45、実測値:C:60.12,H:5.25。
【0054】
実施例1c
(3,5−ジフルオロ−4−メトキシベンゾイル)酢酸メチル(1c)
この化合物を、3,5−ジフルオロ−4−メトキシアセトフェノンおよびカルボン酸ジエチルから方法Aに従って調製した。黄色固体;収率:97%;mp64−67℃;H−NMR(300MHz、CDCl)δ3.77(s,3H),3.93(s,2H),4.13(t,J=1.7Hz,3H),7.52(m,2H)。副互変異性体:3.81(s,3H),4.06(m,3H),5.58(s,1H),7.34(m,2H),12.47(s,1H);MS(ESI)m/z243([M−H]),245([M+H]);C1110として分析:C:54.10,H:4.13、実測値:C:54.37,H:4.08。
【0055】
実施例2
方法B:置換2−フェニルキノリン−4−オール2の調製
典型的な方法は、6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)キノリン−4−オール(2a)の調製に関して記載する。トルエン(100mL)中の(4−メトキシベンゾイル)酢酸エチル(1a)(5.12g、23.0mmol)、p−アニシジン(2.84g、23.0mmol)およびp−TsOH(22mg、0.116mmol、0.5mol%)の混合物を、80℃で16時間加熱した。冷却した後、溶媒を減圧下で除去した。得られた粗固体を、PhO(50mL)中に溶解し、3時間加熱還流した。室温に冷却して、ヘキサン(150mL)を混合物に加えた。形成した沈殿を濾過により回収し、EtOおよびCHClで洗浄し、減圧下で乾燥した。収率:4.49g(69%)。
【0056】
実施例2a
6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)キノリン−4−オール(2a)
この化合物を方法Bに従って調製した。白色固体;収率:69%;mp>260℃;H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ3.85(s,6H),6.29(s,1H),7.14(d,J=8.7Hz,2H),7.31(dd,J=9.0,2.9Hz,1H),7.50(d,J=2.7Hz,1H),7.73(d,J=9.0Hz,1H),7.80(d,J=8.5Hz,2H),11.59(s,1H);MS(ESI)m/z280([M−H]),282([M+H]);C1715NOとして分析:C:72.58,H:5.37,N:4.98、実測値:C:72.11,H:5.31,N:4.84。
【0057】
実施例2b
2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−6−メトキシキノリン−4−オール(2b)
この化合物を1bから方法Bに従って調製した。白色固体;収率:49%;mp326−328℃;H−NMR(300MHz、DMSO−d6)δ3.85(s,3H),3.93(s,3H),6.37(s,1H),7.33(m,2H),7.50(d,J=2.9Hz,1H),7.69(d,J=8.5Hz,1H),7.72(d,J=9.0Hz,1H),7.78(dd,J=12.6,1.8Hz,1H),11.60(s,1H);MS(ESI)m/z298([M−H]),300([M+H]);C1714FNOとして分析:C:68.22,H:4.71,N:4.68、実測値:C:67.75,H:4.78,N:4.51。
【0058】
実施例2c
2−(3,5−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−6−メトキシキノリン−4−オール(2c)
この化合物を1cから方法Bに従って調製した。白色固体;収率:53%;H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ3.86(s,3H),4.03(s,3H),6.42(brs,1H),7.35(dd,J=9.0,2.9Hz,1H),7.48(d,J=2.8Hz,1H),7.73(m,3H),11.65(brs,1H);MS(ESI)m/z316([M−H]),318([M+H])。
【0059】
実施例3
方法C:置換4−クロロ−2−フェニルキノリン3の調製
典型的な方法は、4−クロロ−6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)キノリン(3a)の調製に関して記載する。6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)キノリン−4−オール(2a)(2.17g、7.70mmol)およびPOCl(5mL)の混合物を、1時間加熱還流した。冷却した後、過剰のPOClを減圧下で除去した。水およびKCO水溶液を、ゆっくりと固体残渣に加え、混合物をEtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥し(NaSO)、濾過し、濃縮して、粗固体を得、シリカゲルのショートパッドに通し、再結晶(CHCl/ヘキサン/−20℃)して、純粋な生成物を白色固体として得た。収率:2.12g(92%)。
【0060】
実施例3a
4−クロロ−6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)キノリン(3a)
この化合物を方法Cに従って調製した。白色固体;収率:92%;mp124−126℃;H−NMR(300MHz,CDCl)δ3.88(s,3H),3.98(s,3H),7.02(d,J=8.8Hz,2H),7.40(dd,J=8.8,2.7Hz,1H),7.42(d,J=2.7Hz,1H),7.88(s,1H),8.03(d,J=9.3Hz,1H),8.06(d,J=8.8Hz,2H);MS(ESI)m/z300/302([M+H]);C1714ClNOとして分析:C:68.12,H:4.71,N:4.67、実測値:C:68.05,H:4.52,N:4.50。
【0061】
実施例3b
4−クロロ−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−6−メトキシキノリン(3b)
この化合物を、2bから方法Cに従って調製した。白色結晶;収率:89%;mp112−116℃;H−NMR(300MHz,CDCl)δ3.96(s,3H),3.98(s,3H),7.07(dd,J=8.6,8.6Hz,1H),7.41(m,2H),7.82(dd,J=8.6,1.2Hz,1H),7.85(s,1H),7.94(dd,J=12.6,2.0Hz,1H),8.03(d,J=8.6Hz,1H);MS(ESI)m/z318/320([M+H]);C1713ClFNOとして分析:C:64.26,H:4.12,N:4.41、実測値:C:64.03,H:4.09,N:4.37。
【0062】
実施例4
方法D:置換4−ブロモ−2−フェニルキノリン4の調製
典型的な方法は、4−ブロモ−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−6−メトキシ−キノリン(4b)の調製に関して記載する。DMF(100mL)中の2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−6−メトキシキノリン−4−オール(2b)(10.48g、35.0mmol)およびPOBr(20g、70mmol、2等量)の混合物を、70℃で1時間加熱した。室温に冷却した後、水およびKCO水溶液をゆっくりと加え、混合物をEtOAcで抽出した。有機層を水(2×)、ブラインで洗浄し、乾燥し(NaSO)、シリカゲルのショートパッドで濾過し、濃縮して、粗黄色固体を得、これを再結晶(CHCl/ヘキサン/−20℃)に付して、純粋な生成物を白色固体として得た。収率:12.00g(95%)。
【0063】
実施例4a
4−ブロモ−6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)キノリン(4a)
この化合物を、2aから方法Dに従って調製した。白色固体;収率:94%;mp157−158℃;H−NMR(500MHz、CDCl)δ3.88(s,3H),3.99(s,3H),7.03(d,J=8.8Hz,2H),7.38(dd,J=8.8,2.7Hz,1H),7.40(d,J=2.7Hz,1H),8.02(d,J=8.8Hz,1H),8.07(d,J=8.8Hz,2H),8.09(s,1H);MS(ESI)m/z344/346([M+H]);C1714BrNOとして分析:C:59.32,H:4.10,N:4.07、実測値:C:59.37,H:3.95,N:4.03。
【0064】
実施例4b
4−ブロモ−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−6−メトキシキノリン(4b)
この化合物を方法Dに従って調製した。白色固体;収率:95%;mp115−121℃;H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ3.93(s,3H),3.96(s,3H),7.29(dd,J=8.8,8.5Hz,1H),7.35(d,J=2.6Hz,1H),7.49(dd,J=9.2,2.7Hz,1H),7.99(d,J=9.2Hz,1H),8.09(m,2H),8.47(s,1H);MS(ESI)m/z362/364([M+H]);C1713BrFNOとして分析:C:56.37,H:3.62,N:3.87、実測値:C:56.44,H:3.63,N:3.80。
【0065】
実施例4c
4−ブロモ−2−(3,5−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−6−メトキシキノリン(4c)
この化合物を、2cから方法Dに従って調製した。白色固体;収率:66%;mp170−172℃;H−NMR(400MHz、CDCl)δ4.00(s,3H),4.08(s,3H),7.41(m,2H),7.71(m,2H),8.01(m,2H);19F−NMR(400MHz,CDCl)δ−128.34(d,J=9.0Hz);MS(ESI)m/z380/382([M+H]);C1712BrFNOとして分析:C:53.71,H:3.18,N:3.68、実測値:C:53.47,H:3.17,N:3.60。
【0066】
実施例5
方法E:BBrを用いるO−脱メチル化の一般的方法
典型的な方法は、4−ブロモ−2−(4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(6a)の合成に関して記載する。1,2−ジクロロエタン(5mL)中の4−ブロモ−6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)キノリン(4a)(241mg、0.70mmol)の溶液に、CHCl中のBBr(1.0M、2.8mL、2.8mmol)の溶液をゆっくりと加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌し、ついで、40℃で2時間撹拌した。氷浴で冷却した後、NaHCO水溶液を激しく撹拌しながら非常にゆっくりと加え、反応をクエンチし、得られた混合物をEtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥し(NaSO)、シリカゲルのショートパッドで濾過し、濃縮して、黄色固体を得、これを再結晶(THF/ヘキサン)した。収率:181mg(82%)。要すれば、生成物は、さらにシリカゲルクロマトグラフィーまたは2NのHClでの抽出、ついで、NaHCOでの中和によりさらに精製することができる。
【0067】
実施例5a
4−クロロ−2−(4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(5a)
この化合物を、3aから方法Eに従って調製した。黄色固体;収率:77%;mp>260℃(分解);H−NMR(500MHz、DMSO−d6)δ6.90(d,J=8.8Hz,2H),7.37(s,1H),7.38(dd,J=8.8,2.7Hz,1H),7.94(d,J=8.8Hz,1H),8.09(d,J=8.8Hz,2H),8.16(s,1H),9.83(s,1H),10.33(s,1H);MS(ESI)m/z270/272([M−H]),272/274([M+H]);C1510ClNOとして分析:C:66.31,H:3.71,N:5.16、実測値:C:66.15,H:3.78,N:5.04。
【0068】
実施例5b
4−クロロ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(5b)
この化合物を、3bから、方法Eに従って調製した。黄色粉末;収率:70%;mp>320℃(分解);H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ7.08(dd,J=8.9,8.7Hz,1H),7.37(s,1H),7.40(dd,J=9.0,2.5Hz,1H),7.95(m,2H),8.06(dd,J=13.0,1.8Hz,1H),8.24(s,1H),10.32(s,1H),10.42(s,1H);MS(ESI)m/z288/290([M−H]),290/292([M+H]);C15ClFNOとして分析:C:62.19,H:3.13,N:4.83、実測値:C:61.95,H:3.30,N:4.64。
【0069】
実施例6a
4−ブロモ−2−(4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(6a)
この化合物を方法Eに従って調製した。黄色粉末;収率:82%;mp>260℃(分解);H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ6.89(d,J=8.7Hz,2H),7.35(s,1H),7.36(dd,J=9.5,2.6Hz,1H),7.92(d,J=9.5Hz,1H),8.09(d,J=8.7Hz,2H),8.32(s,1H),9.85(s,1H),10.34(s,1H);MS(ESI)m/z314/316([M−H]),316/318([M+H]);C1510BrNOとして分析:C:56.99,H:3.19,N:4.43、実測値:C:55.05,H:3.61,N:4.13。
【0070】
実施例6b
4−ブロモ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(6b)
この化合物を、4bから方法Eに従って調製した。黄色粉末;収率:73%;mp>230℃(分解);H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ7.07(dd,J=8.9,8.6Hz,1H),7.36(s,1H),7.39(dd,J=9.0,2.6Hz,1H),7.94(d,J=8.8Hz,2H),8.06(dd,J=13.0,2.0Hz,1H),8.39(s,1H),10.32(s,1H),10.42(s,1H);MS(ESI)m/z332/334([M−H]),334/336([M+H]);C15BrFNOとして分析:C:53.92,H:2.71,N:4.19、実測値:C:53.84,H:2.72,N:4.01。
【0071】
実施例6c
4−ブロモ−2−(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(6c)
この化合物を、4cから方法Eに従って調製した。黄色粉末;収率:66%;mp>255℃(分解);H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ7.37(d,J=2.6Hz,1H),7.40(dd,J=9.0,2.6Hz,1H),7.95(d,J=8.9Hz,1H),7.99(d,J=10.1Hz,2H),8.47(s,1H),10.48(s,1H),10.67(s,1H).19F−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ−132.23(d,J=9.5Hz);MS(ESI)m/z350/352([M−H]),352/354([M+H]);C15BrFNOとして分析:C:51.16,H:2.29,N:3.98、実測値:C:50.80,H:2.60,N:3.75。
【0072】
実施例7
6−アセトキシ−4−ブロモ−2−(3−フルオロ−4−アセトキシフェニル)キノリン(7)
方法F.THF(20mL)中の4−ブロモ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(6b)(668mg2.00mmol)の溶液に、EtN(3.5mL)を加えた。5分後、無水酢酸(1.2mL)をゆっくりと加え、混合物を室温で12時間撹拌した。反応混合物を、セライトにより濾過し、濾液を濃縮した。水を固体残渣に加え、混合物をEtOAcで抽出した。有機層を水、ブラインで洗浄し、乾燥し(NaSO)、濾過し、濃縮して、象牙色の固体を得、これを再結晶(CHCl/ヘキサン)した。収率:821mg(98%);mp208−209℃;H−NMR(400MHz,CDCl)δ2.38(s,3H),2.40(s,3H),7.29(dd,J=8.5,7.6Hz,1H),7.53(dd,J=9.1,2.5Hz,1H),7.90(m,2H),8.03(dd,J=11.3,2.1Hz,1H),8.13(s,1H),8.15(d,J=9.0Hz,1H);C1913BrFNOとして分析:C:54.57,H:3.13,N:3.35、実測値:C:55.10,H:2.96,N:3.07。
【0073】
実施例8
方法G.典型的な方法は、2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−ヨウドキノリン−6−オール(8b)の合成に関して記載する。2−ブタノン(1.5mL)中の4−ブロモ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(6b)(100mg、0.30mmol)、NaI(225mg、1.50mmol)およびHI(57%、0.01mL、0.08mmol)の混合物を、すべての出発物質が消費されるまで還流した(24時間)。室温に冷却した後、反応混合物を濃縮し、NaHCO水溶液およびEtOAc間で分配した。有機層を乾燥し(NaSO)、シリカゲルのパッドで濾過し、濃縮して、純粋な生成物を橙色粉末として得た。再結晶(THF/ヘキサン/−20℃)によりさらに精製した。収率:95mg(定量的)。
【0074】
実施例8a
2−(4−ヒドロキシフェニル)−4−ヨウドキノリン−6−オール(8a)
この化合物を、6aから方法Gに従って調製した。黄色固体;収率:87%;mp198℃(分解);H−NMR(300MHz,DMSO−d6):δ6.89(d,J=8.7Hz,2H),7.26(d,J=2.6Hz,1H),7.32(dd,J=9.0,2.6Hz,1H),7.84(d,J=9.0Hz,1H),8.06(d,J=8.7Hz,2H),8.51(s,1H),9.83(s,1H),10.30(s,1H);MS(ESI)m/z362([M−H]),364([M+H]);C1510INOとして分析:C:49.61,H:2.78,N:3.86、実測値:C:47.52,H:3.11,N:3.54。
【0075】
実施例8b
2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−ヨウドキノリン−6−オール(8b)
この化合物を方法Gに従って調製した。橙色粉末;収率:定量的;mp>180℃(分解);H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ7.06(t,J=8.8Hz,1H),7.26(d,J=2.6Hz,1H),7.33(dd,J=9.0,2.6Hz,1H),7.86(d,J=9.0Hz,1H),7.89−7.92(m,1H),8.03(dd,J=13.0,2.1Hz,1H),8.56(s,1H),10.26(s,1H),10.33(s,1H);MS(ESI)m/z380([M−H]),382([M+H]);C15FINOとして分析:C:47.27,H:2.38,N:3.67、実測値:C:46.31,H:2.83,N:3.15。
【0076】
実施例9
方法H:臭化アリールのシアン化アリールへの変換
典型的な方法は、4−シアノ−6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)キノリン(9a)の合成に関して記載する。無水DMF(2.5mL)中の4−ブロモ−6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)キノリン(4a)(172mg、0.50mmol)、Zn(CN)(59mg、0.50mmol)およびPd(PPh(29mg、0.025mmol、5mol%)の混合物を、窒素雰囲気下80℃で、すべての出発物質が消費されるまで加熱した(2〜3時間)。室温に冷却した後、水およびNHOH(2N、5mL)を加え、混合物をEtOAcで抽出した。有機層を水、ブラインで洗浄し、乾燥し(NaSO)、濾過し、濃縮して、粗固体を得、これを再結晶(アセトン/−20℃)して、純粋な生成物を白色固体として得た。収率:127mg(88%)。
【0077】
実施例9a
4−シアノ−6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)キノリン(9a)
この化合物を方法Hに従って調製した。白色固体;収率:88%;mp183−184℃;H−NMR(300MHz、DMSO−d6)δ3.86(s,3H),4.00(s,3H),7.12(d,J=8.8Hz,2H),7.32(d,J=2.7Hz,1H),7.58(dd,J=9.2,2.7Hz,1H),8.09(d,J=9.2Hz,1H),8.27(d,J=8.8Hz,2H),8.71(s,1H);MS(ESI)m/z291([M+H]);C1814として分析:C:74.47,H:4.86,N:9.65、実測値:C:73.39,H:4.60,N:9.49。
【0078】
実施例9b
4−シアノ−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−6−メトキシキノリン(9b)
この化合物を、4bから方法Hに従って調製した。白色固体;収率:92%;mp189−190℃;H−NMR(300MHz,CDCl)δ3.98(s,3H),4.02(s,3H),7.10(dd,J=8.6,8.5Hz,1H),7.36(d,J=2.7Hz,1H),7.48(dd,J=9.2,2.7Hz,1H),7.84(m,1H),7.98(dd,J=12.5,2.2Hz,1H),8.08(s,1H),8.09(d,J=9.2Hz,1H);MS(ESI)m/z309([M+H]);C1813FNとして分析:C:70.12,H:4.25,N:9.09、実測値:C:70.75,H:4.64,N:7.69。
【0079】
実施例10
方法I:Pyr./HBr(またはPyr./HCl)を用いるO−脱メチル化の一般的方法
典型的な方法は、4−シアノ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(10b)の合成に関して記載する。4−シアノ−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−6−メトキシキノリン(9b)(93mg、0.30mmol)およびpyr./HBr(480mg、3.00mmol)の混合物を、サンドバス上のシールした反応容器中で200℃で、すべての出発物質が消費されるまで加熱した(Pyr./HBrの場合10〜30分、Pyr./HClの場合4−7時間)。室温に冷却した後、水を加えて固体を溶解し、混合物をEtOAcで抽出した。有機層を水、ブラインで洗浄し、乾燥し(NaSO)、シリカゲルのパッドで濾過して、濃縮して粗固体を得、これを再結晶(THF/エーテル/−20℃)して、純粋な生成物を黄色粉末として得た。収率:80mg(95%)。
【0080】
実施例10a
4−シアノ−2−(4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(10a)
この化合物を、9aからPyr./HBrを用いて方法Iに従って調製した。黄色固体;収率:89%;mp>240℃(分解);H−NMR(300MHz、DMSO−d6)δ6.92(d,J=8.7Hz,2H),7.30(d,J=2.6Hz,1H),7.45(dd,J=9.1,2.6Hz,1H),8.02(d,J=9.1Hz,1H),8.13(d,J=8.7Hz,2H),8.58(s,1H),9.93(s,1H),10.64(s,1H);MS(ESI)m/z261([M−H]),263([M+H]);C1610として分析:C:73.27,H:3.84,N:10.68、実測値:C:71.75,H:3.86,N:10.14。
【0081】
実施例10b
4−シアノ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(10b)
この化合物を、Pyr./HBrを用いて方法Iに従って調製した。黄色粉末;収率:95%;mp>280℃(分解);H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ7.10(dd,J=9.0,8.8Hz,1H),7.31(d,J=2.7Hz,1H),7.47(dd,J=9.0,2.7Hz,1H),7.97(m,1H),8.04(d,J=9.0Hz,1H),8.08(dd,J=12.8,2.1Hz,1H),8.62(s,1H),10.36(s,1H),10.68(s,1H);MS(ESI)m/z279([M−H]),281([M+H]);C16FNとして分析:C:68.57,H:3.24,N:10.00、実測値:C:67.26,H:3.30,N:9.58。
【0082】
実施例11
方法J:4−ブロモキノリンとスズリガンドとのPd−触媒カップリング反応の一般的方法
典型的な方法は、2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−ビニルキノリン−6−オール(11b)の合成に関して記載する。トルエン(2.5mL)中の4−ブロモ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(6b)(84mg、0.25mmol)、トリブチル(ビニル)スズ(110μL、0.376mmol、1.5等量)およびPd(PPh(29mg、0.025mmol、10mol%)の混合物を、窒素雰囲気下、すべての出発物質が消費され、黒色パラジウムが沈殿するまで還流した(0.5〜1時間)。セライトで濾過し、シリカゲルのショートパッドに通すことにより精製して、純粋な生成物を橙色固体として得た。収率:57mg(81%)。
【0083】
実施例11a
2−(4−ヒドロキシフェニル)−4−ビニルキノリン−6−オール(11a)
この化合物を、6aおよびトリブチル(ビニル)スズから、方法Jに従って調製した。黄色固体;収率:69%;mp>200℃(分解);H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ5.69(d,J=11.7Hz,1H),6.23(dd,J=18.3,1.0Hz,1H),6.90(d,J=8.5Hz,2H),7.31(dd,J=9.0,2.7Hz,1H),7.35(d,J=2.2Hz,1H),7.40(dd,J=17.3,11.0Hz,1H),7.88(d,J=8.8Hz,1H),8.01(s,1H),8.11(d,J=8.8Hz,2H),9.73(s,1H),9.98(s,1H);MS(ESI)m/z262([M−H]),264([M+H]);C1713NOとして分析:C:77.55,H:4.98,N:5.32、実測値:C:74.26,H:5.38,N:4.82。
【0084】
実施例11b
2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−ビニルキノリン−6−オール(11b)
この化合物を方法Jに従って調製した。橙色固体;収率:81%;mp160℃(分解);H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ5.71(dd,J=11.0,1.2Hz,1H),6.27(dd,J=17.3,1.2Hz,1H),7.08(dd,J=8.8,8.8Hz,1H),7.36(m,3H),7.90(d,J=9.0Hz,1H),7.96(m,1H),8.06(s,1H),8.08(dd,J=13.1,2.0Hz,1H),10.04(s,1H),10.18(s,1H);MS(ESI)m/z280([M−H]),282([M+H]);C1712FNOとして分析:C:72.59,H:4.30,N:4.98、実測値:C:70.18,H:4.43,N:4.61。
【0085】
実施例12
方法K.典型的な方法は、4−エチル−2−(4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(12a)の合成に関して記載する。EtOAc/THF(2mL)中の2−(4−ヒドロキシフェニル)−4−ビニルキノリン−6−オール(11a)(17mg、0.064mmol)およびPd/C(10wt.%)の混合物を、水素雰囲気下(1atm、バルーン)で1時間撹拌した。反応混合物をセライトにより濾過し、濃縮して黄色固体を得、これを再結晶(THF/ヘキサン/−20℃)した。収率:16mg(94%)。
【0086】
実施例12a
4−エチル−2−(4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(12a)
この化合物を方法Kに従って調製した。黄色固体;収率:94%;mp140℃(分解);H−NMR(400MHz、アセトン−d6)δ1.38(t,J=7.6Hz,3H),3.06(q,J=7.6Hz,2H),6.95(d,J=8.8Hz,2H),7.31(dd,J=9.0,2.7Hz,1H),7.35(d,J=2.7Hz,1H),7.77(s,1H),7.91(d,J=9.0Hz,1H),8.12(d,J=8.8Hz,2H),8.59(s,1H),8.77(s,1H);MS(ESI)m/z264([M−H]),266([M+H])。
【0087】
実施例12b
4−エチル−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(12b)
この化合物を、11bから方法Kに従って調製した。黄色固体;収率:97%;mp118℃(分解);H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ1.35(t,J=7.6Hz,3H),3.02(q,J=7.6Hz,2H),7.07(dd,J=9.0,8.5Hz,1H),7.26(d,J=2.2Hz,1H),7.29(dd,J=9.0,2.7Hz,1H),7.81(s,1H),7.88(d,J=8.8Hz,1H),7.89(m,1H),8.00(dd,J=13.1,2.1Hz,1H),9.95(s,1H),10.16(s,1H);MS(ESI)m/z282([M−H]),284([M+H]);C1714FNOとして分析:C:72.07,H:4.98,N:4.94、実測値:C:70.61,H:4.86,N:3.92。
【0088】
実施例13a
2−(4−ヒドロキシフェニル)−4−[(トリメチルシリル)エチニル]キノリン−6−オール(13a)
この化合物を、6aおよび(トリメチルシリルエチニル)トリブチルスズから、方法Jに従って調製した。黄色粉末;収率:83%;mp210℃(分解);H−NMR(300MHz、アセトン−d6)δ0.38(s,9H),7.02(d,J=8.7Hz,2H),7.44(dd,J=9.1,2.7Hz,1H),7.63(d,J=2.7Hz,1H),7.99(d,J=9.1Hz,1H),8.05(s,1H),8.18(d,J=8.7Hz,2H),8.70(s,1H),9.15(s,1H);MS(ESI)m/z332([M−H]),334([M+H]);C2019NOSiとして分析:C:72.04,H:5.74,N:4.20、実測値:C:71.67,H:5.79,N:4.07。
【0089】
実施例13b
2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−[(トリメチルシリル)エチニル]キノリン−6−オール(13b)
この化合物を、6bおよび(トリメチルシリルエチニル)トリブチルスズから、方法Jに従って調製した。褐色粉末;収率:94%;H−NMR(300MHz,アセトン−d6)δ0.43(s,9H),7.21(dd,J=8.8,8.8Hz,1H),7.51(dd,J=9.1,2.7Hz,1H),7.68(d,J=2.7Hz,1H),8.05(m,1H),8.07(d,J=9.0Hz,1H),8.13(s,1H),8.18(dd,J=12.8,2.1Hz,1H),9.05(s,1H),9.26(s,1H);MS(ESI)m/z350([M−H]),352([M+H])。
【0090】
実施例14
方法L.典型的な方法は、4−エチニル−2−(4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(14a)の合成に関して記載する。MeOH(3mL)中の2−(4−ヒドロキシフェニル)−4−[(トリメチルシリル)エチニル]キノリン−6−オール(13a)(88mg、0.26mmol)の溶液に、KCO(146mg、1.06mmol、4等量)を加え、混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物を、NHCl(5mL)水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層を水で洗浄し、ブライン、乾燥し(NaSO)、濾過し、濃縮して粗固体を得、これをシリカゲルのショートパッドに通してさらに精製して、純粋な化合物を黄色固体として得た。収率:66mg(96%)。
【0091】
実施例14a
4−エチニル−2−(4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(14a)
この化合物を方法Lに従って調製した。黄色固体;収率:96%;mp260℃(分解);H−NMR(300MHz、DMSO−d6)δ4.96(s,1H),6.90(d,J=8.7Hz,2H),7.34(dd,J=9.0,2.6Hz,1H),7.44(d,J=2.6Hz,1H),7.91(d,J=9.0Hz,1H),8.08(s,1H),8.09(d,J=8.7Hz,2H),9.81(s,1H),10.24(s,1H);MS(ESI)m/z260([M−H]),262([M+H]);C1711NOとして分析:C:78.15,H:4.24,N:5.36、実測値:C:76.74,H:4.05,N:5.04。
【0092】
実施例14b
4−エチニル−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(14b)
この化合物を、13bから方法Lに従って調製した。黄色固体;収率:91%;mp222℃(分解);H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ4.98(s,1H),7.07(dd,J=8.8,8.8Hz,1H),7.36(dd,J=9.1,2.7Hz,1H),7.45(d,J=2.6Hz,1H),7.92(m,1H),7.94(d,J=9.0Hz,1H),8.04(dd,J=13.0,2.0Hz,1H),8.14(s,1H),10.28(s,1H),10.31(s,1H);19F−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ−136.44(dd,J=13.2,8.8Hz);MS(ESI)m/z278([M−H]),280([M+H]);C1710FNOとして分析:C:73.11,H:3.61,N:5.02、実測値:C:70.84,H:3.84,N:4.71。
【0093】
実施例14c
2−(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−エチニルキノリン−6−オール(14c)
この化合物を、6cから、(トリメチルシリルエチニル)トリブチルスズを用いる方法Jおよび方法Lの組み合わせに従って調製した。黄色固体;収率:87%;mp220℃(分解);H−NMR(300MHz、アセトン−d6)δ4.39(s,1H),7.45(dd,J=9.1,2.7Hz,1H),7.60(d,J=2.7Hz,1H),7.95(d,J=10.1Hz,1H),7.96(d,J=7.1Hz,1H),8.00(d,J=9.2Hz,1H),8.14(s,1H),9.18(s,1H),9.31(s,1H);MS(ESI)m/z296([M−H]),298([M+H])。
【0094】
実施例15
2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−(フェニルエチニル)キノリン−6−オール(15)
この化合物を、6bおよびトリブチル(フェニルエチニル)スズから、方法Jに従って調製した。橙色粉末;収率:92%;mp125−129℃;H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ7.08(dd,J=8.8,8.8Hz,1H),7.36(dd,J=9.0,2.6Hz,1H),7.53(m,3H),7.59(d,J=2.6Hz,1H),7.74(m,2H),7.94(d,J=9.1Hz,2H),8.05(dd,J=13.0,1.8Hz,1H),8.18(s,1H),10.23(s,1H),10.26(s,1H);19F−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ−136.48(dd,J=13.7,9.2Hz);MS(ESI)m/z354([M−H]),356([M+H]);C2314FNOとして分析:C:77.74,H:3.97,N:3.94、実測値:C:76.45,H:3.88,N:3.77。
【0095】
実施例16
方法M.典型的な方法は、4−アセチル−2−(4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(16a)の合成に関して記載した。トルエン(3mL)中の4−ブロモ−2−(4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(6a)(111mg、0.350mmol)、(1−エトキシビニル)トリブチルスズ(152mg、0.42mmol、1.2等量)およびPd(PPh(40mg、0.035mmol、10mol%)の混合物を、窒素雰囲気下で、すべての出発物質が消費され、黒色パラジウムが沈殿するまで還流した(0.5〜1時間)。セライトで濾過し、溶媒を除去して、黒色残渣を得、これをTHF(5mL)中に再び溶解した。この溶液にHCl(1N、1mL)を加え、混合物を室温で30分間撹拌した。濃縮した後、NaHCO水溶液を加え、混合物をEtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥し(NaSO)、濾過し、濃縮して粗固体を得、これをシリカゲルのショートパッドに通して精製して、純粋な生成物を黄色固体として得た。収率:76mg(78%)。
【0096】
実施例16a
4−アセチル−2−(4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(16a)
この化合物を方法Mに従って調製した。黄色固体;収率:78%;mp>245℃(分解);H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ2.81(s,3H),6.92(d,J=8.7Hz,2H),7.33(dd,J=9.1,2.7Hz,1H),7.71(d,J=2.7Hz,1H),7.93(d,J=9.1Hz,1H),8.15(d,J=8.7Hz,2H),8.33(s,1H),9.84(s,1H),10.14(s,1H);MS(ESI)m/z278([M−H]),280([M+H]);C1713NOとして分析:C:73.11,H:4.69,N:5.01、実測値:C:71.75,H:4.84,N:4.47。
【0097】
実施例16b
4−アセチル−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(16b)
この化合物を、6bから方法Mに従って調製した。黄色固体;収率:83%;mp241−244℃(分解);H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ2.82(s,3H),7.11(dd,J=8.9,8.7Hz,1H),7.35(dd,J=9.1,2.7Hz,1H),7.71(d,J=2.7Hz,1H),7.95(d,J=9.1Hz,1H),8.00(m,1H),8.12(dd,J=12.9,2.1Hz,1H),8.36(s,1H),10.18(s,1H),10.27(s,1H);19F−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ−136.51(dd,J=12.9,9.2Hz);MS(ESI)m/z296([M−H]),298([M+H]);C1712FNOとして分析:C:68.68,H:4.07,N:4.71、実測値:C:74.32,H:4.09,N:4.87。
【0098】
実施例17
方法N.典型的な方法は、4−(1−ヒドロキシエチル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(17a)の合成に関して記載する。EtOH(3mL)中の4−アセチル−2−(4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(16a)(34mg、0.12mmol)の溶液に、NaBH(5mg、0.13mmol)を加え、混合物を室温で30分間撹拌した。NaHCO水溶液をゆっくりと加えて反応をクエンチし、混合物をEtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥し(NaSO)、濾過し、濃縮して粗固体を得、これをシリカゲルのショートパッドに通して精製して、純粋な生成物を黄色粉末として得た。収率:34mg(98%)。
【0099】
実施例17a
4−(1−ヒドロキシエチル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(17a)
この化合物を方法Nに従って調製した。黄色粉末;収率:98%;mp150−154℃;H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ1.49(d,J=6.4Hz,3H),5.33(dq,J=6.3,4.3Hz,1H),5.55(d,J=4.3Hz,1H),6.90(d,J=8.7Hz,2H),7.25(d,J=2.5Hz,1H),7.29(m,1H),7.87(d,J=8.8Hz,1H),7.98(s,1H),8.03(d,J=8.7Hz,2H),9.75(s,1H),9.92(s,1H);MS(ESI)m/z280([M−H]),282([M+H]);C1715NOとして分析:C:72.58,H:5.37,N:4.98、実測値:C:70.68,H:5.16,N:4.33。
【0100】
実施例17b
2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−(1−ヒドロキシエチル)キノリン−6−オール(17b)
この化合物を、16bから方法Nに従って調製した。黄色粉末;収率:98%;mp155−165℃(分解);H−NMR(300MHz、DMSO−d6)δ1.49(d,J=6.4Hz,3H),5.32(dq,J=6.1,4.2Hz,1H),5.55(d,J=4.2Hz,1H),7.09(dd,J=8.8,8.8Hz,1H),7.23(m,2H),7.84(d,J=8.4Hz,1H),7.89(d,J=8.8Hz,1H),7.96(dd,J=13.1,1.9Hz,1H),8.00(s,1H),9.98(s,1H),10.22(s,1H);19F−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ−136.52(dd,J=12.9,9.2Hz);MS(ESI)m/z298([M−H]),300([M+H]);C1714FNOとして分析:C:68.22,H:4.71,N:4.68、実測値:C:67.50,H:4.79,N:4.07。
【0101】
実施例18
2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−チアゾール−2−イル−キノリン−6−オール(18)
この化合物を、6bおよび2−トリブチルスタンニルチアゾールから、方法Jに従って調製した。黄色粉末;収率:56%;mp>280℃(分解);H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ7.10(t,J=8.8Hz,1H),7.38(dd,J=9.1,2.7Hz,1H),7.95−8.00(m,2H),8.07−8.12(m,3H),8.21(m,2H),10.18(s,1H),10.26(s,1H);MS(ESI)m/z337([M−H]),339([M+H]);C1811FNSとして分析:C:63.90,H:3.28,N:8.28、実測値:C:62.6,H:3.43,N:7.59。
【0102】
実施例19
2−(4−ヒドロキシフェニル)−4−メトキシキノリン−6−オール(19)
方法O.MeOH(6mL)中の4−クロロ−2−(4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(5a)(36mg、0.132mmol)およびNaOMe(71mg、1.32mmol)の溶液を、シールした反応容器中で、150℃で24時間加熱した。室温に冷却した後、NHCl水溶液をゆっくりと加え、混合物をEtOAcで抽出した。有機層を、ブライン水で洗浄し、乾燥し(NaSO)、濾過し、濃縮して粗固体を得、これをシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、純粋な生成物を黄色固体として得た。H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ4.10(s,3H),6.89(d,J=8.7Hz,2H),7.24(dd,J=9.0,2.8Hz,1H),7.30(d,J=2.7Hz,1H),7.35(s,1H),7.79(d,J=9.0Hz,1H),8.08(d,J=8.7Hz,2H),9.74(s,1H),9.89(s,1H);MS(ESI)m/z266([M−H]),268([M+H])。
【0103】
実施例20
方法P:4−ブロモキノリンとボロン酸とのPd−触媒カップリング反応の一般的方法
典型的な方法は、2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−フェニルキノリン−6−オール(20)の合成に関して記載する。DME(3mL)中のPd(PPh(23mg、0.020mmol、10mol%)の懸濁液に、4−ブロモ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(6b)(67mg、0.20mmol)を加え、混合物を室温で10分間撹拌した。この混合物に、連続して、フェニルボロン酸(30mg、0.24mmol、1.2等量)およびNaCO水溶液(2M溶液、5等量)を加え、混合物を、出発物質が消費され、黒色パラジウムが沈殿するまで還流した(2〜3時間)。冷却した後、NHCl水溶液を加え、反応混合物をEtOAcで抽出した。有機層を、ブライン水で洗浄し、乾燥し(NaSO)、濾過し、濃縮して粗固体を得、これをシリカゲルのショートパッドに通して精製して、純粋な生成物を黄色粉末として得た収率:60mg(91%)。
【0104】
2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−フェニルキノリン−6−オール(20)
この化合物を方法Pに従って調製した。黄色粉末;収率:91%;mp158−162℃;H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ7.07(dd,J=8.8,8.8Hz,1H),7.10(d,J=2.7Hz,1H),7.32(dd,J=9.1,2.7Hz,1H),7.57(m,5H),7.85(s,1H),7.94(dd,J=8.4,2.1Hz,1H),7.97(d,J=9.1Hz,1H),8.08(dd,J=12.9,2.1Hz,1H),9.93(s,1H),10.19(s,1H);19F−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ−136.61(dd,J=13.0,8.7Hz);MS(ESI)m/z330([M−H]),332([M+H]);C2114FNOとして分析:C:76.12,H:4.26,N:4.23、実測値:C:74.52,H:3.57,N:3.77。
【0105】
実施例21
2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−メチルフェニル)キノリン−6−オール(21)
この化合物を、6bから、p−トリルボロン酸を用いて方法Pに従って調製した。橙色粉末;収率:85%;mp184−188℃;H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ2.44(s,3H),7.07(dd,J=8.8,8.8Hz,1H),7.12(d,J=2.6Hz,1H),7.31(dd,J=9.1,2.6Hz,1H),7.40(d,J=8.0Hz,2H),7.49(d,J=8.0Hz,2H),7.82(s,1H),7.94(dd,J=8.4,2.1Hz,1H),7.96(d,J=9.0Hz,1H),8.07(dd,J=13.0,2.0Hz,1H),9.91(s,1H),10.21(s,1H);MS(ESI)m/z344([M−H]),346([M+H]);C2216FNOとして分析:C:76.51,H:4.67,N:4.06、実測値:C:75.55,H:4.50,N:3.74。
【0106】
実施例22
2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−フルオロフェニル)キノリン−6−オール(22)
この化合物を、6bから、4−フルオロフェニルボロン酸を用いて、方法Pに従って調製した。橙色粉末;収率:90%;mp240−243℃;H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ7.05(d,J=2.6Hz,1H),7.07(dd,J=8.9,8.7Hz,1H),7.32(dd,J=9.0,2.6Hz,1H),7.44(dd,J=8.9,8.9Hz,2H),7.63(m,2H),7.86(s,1H),7.95(dd,J=8.4,1.9Hz,1H),7.97(d,J=9.1Hz,1H),8.08(dd,J=13.0,2.0Hz,1H),9.96(s,1H),10.21(s,1H);MS(ESI)m/z348([M−H]),350([M+H]);C2113NOとして分析:C:72.20,H:3.75,N:4.01、実測値:C:69.48,H:3.81,N:3.68。
【0107】
実施例23
4−(4−クロロフェニル)−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(23)
この化合物を、6bから、4−クロロフェニルボロン酸を用いて、方法Pに従って調製した。橙色粉末;収率:87%;mp140−147℃;H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ7.03(d,J=2.7Hz,1H),7.06(t,J=8.8Hz,1H),7.32(dd,J=9.1,2.7Hz,1H),7.63(d,J=8.8Hz,2H),7.67(d,J=8.7Hz,2H),7.87(s,1H),7.93−7.98(m,2H),8.07(dd,J=13.0,2.1Hz,1H),9.94(s,1H),10.20(s,1H);MS(ESI)m/z364/366([M−H]),366/368([M+H]);C2113ClFNOとして分析:C:68.95,H:3.58,N:3.83、実測値:C:68.23,H:3.54,N:3.78。
【0108】
実施例24
4−(4−シアノフェニル)−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(24)
この化合物を、6bから、4−シアノフェニルボロン酸を用いて、方法Pに従って調製した。黄色粉末;収率:52%;mp266−267℃;H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ6.97(d,J=2.7Hz,1H),7.07(t,J=8.8Hz,1H),7.34(dd,J=9.0,2.6Hz,1H),7.82(d,J=8.5Hz,2H),7.92(s,1H),7.95−8.00(m,2H),8.07−8.10(m,3H),10.00(s,1H),10.21(s,1H);MS(ESI)m/z355([M−H]),357([M+H]);C2213FNとして分析:C:74.15,H:3.68,N:7.86、実測値:C:73.69,H:3.53,N:7.86。
【0109】
実施例25
2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)キノリン−6−オール(25)
この化合物を、6bから4−トリフルオロメチルフェニルボロン酸を用いて、方法Pに従って調製した。黄色結晶;収率:76%;mp299−300℃;H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ7.07(dd,J=8.8,8.8Hz,1H),7.12(d,J=2.6Hz,1H),7.31(dd,J=9.1,2.6Hz,1H),7.40(d,J=8.0Hz,2H),7.49(d,J=8.0Hz,2H),7.82(s,1H),7.94(dd,J=8.4,2.1Hz,1H),7.96(d,J=9.0Hz,1H),8.07(dd,J=13.0,2.0Hz,1H),9.91(s,1H),10.21(s,1H);19F−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ−136.58(dd,J=13.2,9.3Hz),−61.43(s);MS(ESI)m/z398([M−H]),400([M+H]);C2213NOとして分析:C:66.17,H:3.28,N:3.51、実測値:C:66.09,H:3.41,N:3.45。
【0110】
実施例26
2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−チオフェン−3−イル−キノリン−6−オール(26)
この化合物を、6bから、3−チオフェンボロン酸方法を用いて、Pに従って調製した。橙色粉末;収率:95%;mp>160℃(分解);H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ7.06(t,J=8.8Hz,1H),7.30−7.33(m,2H),7.50(dd,J=4.9,1.2Hz,1H),7.82(dd,J=4.9,3.0Hz,1H),7.90−7.95(m,4H),8.06(dd,J=13.0,2.1Hz,1H),9.97(s,1H),10.19(s,1H);MS(ESI)m/z336([M−H]),338([M+H]);C1912FNOSとして分析:C:67.64,H:3.59,N:4.15、実測値:C:66.81,H:4.14,N:3.58。
【0111】
実施例27
2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ピリジニル)キノリン−6−オール(27)
この化合物を、6bから、4−ピリジニルボロン酸を用いて、方法Pに従って調製した。黄色粉末;収率:20%;mp>350℃(分解);H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ7.02(d,J=2.6Hz,1H),7.07(t,J=8.8Hz,1H),7.34(dd,J=9.0,2.6Hz,1H),7.64(d,J=5.9Hz,2H),7.93(s,1H),7.95−8.00(m,2H),8.08(dd,J=13.0,2.1Hz,1H),8.79(d,J=3.9,2H),10.02(s,1H),10.22(s,1H);MS(ESI)m/z331([M−H]),333([M+H]);C2013FNとして分析:C:72.28,H:3.94,N:8.43、実測値:C:70.79,H:4.08,N:7.87。
【0112】
実施例28
2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−(5−ピリミジニル)キノリン−6−オール(28)
この化合物を、6bから、5−ピリミジニルボロン酸を用いて、方法Pに従って調製した。黄色粉末;収率:34%;mp>340℃(分解);H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ7.00(d,J=2.6Hz,1H),7.08(t,J=8.8Hz,1H),7.36(dd,J=9.0,2.6Hz,1H),7.98−8.02(m,2H),8.08(s,1H),8.11(dd,J=13.1,2.2Hz,1H),9.11(s,2H),9.37(s,1H),10.07(s,1H),10.24(s,1H);MS(ESI)m/z332([M−H]),334([M+H]);C1912FNとして分析:C:68.47,H:3.63,N:12.61、実測値:C:65.37,H:3.98,N:11.30。
【0113】
実施例29
6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−キノリン(29)
方法Q.エーテル(80mL)中の臭化p−アニシル(17.62g、94.2mmol)の溶液を−78℃に冷却した。n−ブチルリチウム(42.8mL、ヘキサン中2.5M、107mmol)をゆっくりと加え、15分間撹拌し、ついで、6−メトキシキノリン(10.0g、62.8mmol)を滴下し、反応混合物を室温に加温した。反応物を水でクエンチし、有機層を乾燥し(NaSO)、シリカゲルを通し、濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(20%のEtOAc/ヘキサン)により精製して、純粋な生成物を黄色固体として得た。収率:1.71g(10%);H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ3.84(s,3H),3.91(s,3H),7.09(d,J=9.0Hz,2H),7.37−7.41(m,2H),7.94(d,J=9.0,1H),8.04(d,J=8.8Hz,1H),8.20(d,J=9.0Hz,2H),8.29(d,J=8.1Hz,1H);MS(ESI)m/z266([M+H]);C1715NOとして分析:C:76.96,H:5.70,N:5.28、実測値:C:77.11,H:5.53,N:4.99。
【0114】
実施例30
5−ブロモ−6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−キノリン(30)
方法R.アセトニトリル(5mL)中の6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−キノリン(29)(408mg、1.54mmol)の溶液に、NBS(288mg、1.62mmol、1.05等量)を滴下した。添加が完了した後、反応混合物を、窒素雰囲気下室温で、出発物質が消費されるまで撹拌した(2〜4時間)、溶媒を減圧下で除去した。水およびNaHCO水溶液を加え、混合物をEtOAcで抽出した。有機層を、ブラインで洗浄し、乾燥し(NaSO)、シリカゲルのショートパッドで濾過し、濃縮して、純粋な生成物を黄色固体として得た。収率:400mg(76%);H−NMR(400MHz、DMSO−d6)δ3.85(s,3H),4.03(s,3H),7.11(d,J=9.0Hz,2H),7.78(d,J=9.5Hz,1H),8.11(dd,J=9.3,1.0Hz,1H),8.20(d,J=9.0Hz,1H),8.23(d,J=9.0Hz,2H),8.47(dd,J=9.0,0.7Hz,1H);MS(ESI)m/z344/346([M+H]);C1714BrNOとして分析:C:59.32,H:4.10,N:4.07、実測値:C:60.95,H:4.43,N:3.57。
【0115】
実施例31
5−クロロ−2−(4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(31)
この化合物を、30から、Pyr./HClを用いて、方法Iに従って調製した。黄褐色固体;収率:80%;mp215−216℃;H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ6.91(d,J=8.8Hz,2H),7.51(d,J=9.0Hz,1H),7.87(dd,J=9.2,0.7Hz,1H),8.09(m,3H),8.41(dd,J=9.0,0.7Hz,1H),9.81(s,1H),10.65(s,1H);MS(ESI)m/z270/272([M−H]),272/274([M+H]);C1510ClNOとして分析:C:66.31,H:3.71,N:5.16、実測値:C:65.27,H:4.28,N:4.94。
【0116】
実施例32
5−ブロモ−2−(4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(32)
この化合物を、30から方法Eに従って調製した。黄色固体;収率:71%;mp187−188℃;H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ6.91(d,J=8.8Hz,2H),7.51(d,J=9.0Hz,1H),7.91(dd,J=9.2,0.7Hz,1H),8.09(d,J=9.0Hz,3H),8.38(dd,J=8.9,0.7Hz,1H),9.82(s,1H),10.75(s,1H);MS(ESI)m/z314/316([M−H]),316/318([M+H]);C1510BrNOとして分析:C:56.99,H:3.19,N:4.43、実測値:C:55.31,H:3.39,N:3.51。
【0117】
実施例33
方法S.典型的な方法は、3−クロロ−6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)キノリン−4−オール(33a)の合成に関して記載する。DMF(20mL)中の6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)キノリン−4−オール(2a)(1.83g、6.50mmol)の撹拌懸濁液に、80℃で、窒素雰囲気下、DMF(10mL)中のN−クロロスクシニミド(0.911g、6.82mmol、1.05等量)の溶液を、滴下漏斗を用いて滴下した。添加が完了した後、反応混合物を80℃でさらに2時間撹拌した。室温に冷却し、水を反応混合物に加えた。黄色の形成した沈殿を濾過により回収し、水で洗浄し、減圧下で乾燥した。収率:1.94g(95%)。
【0118】
実施例33a
3−クロロ−6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)キノリン−4−オール(33a)
この化合物を方法Sに従って調製した。白色固体;収率:95%;mp>300℃(分解);H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ3.86(s,3H),3.87(s,3H),7.14(d,J=8.8Hz,2H),7.35(dd,J=9.1,2.9Hz,1H),7.53(d,J=2.9Hz,1H),7.61(d,J=8.8Hz,2H),7.64(d,J=9.1Hz,1H),12.14(s,1H);MS(ESI)m/z314/316([M−H]),316/318([M+H]);C1714ClNOとして分析:C:64.67,H:4.47,N:4.44、実測値:C:64.18,H:4.40,N:4.35。
【0119】
実施例33b
3−クロロ−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−6−メトキシキノリン−4−オール(33b)
この化合物を、2bから、方法Sに従って調製した。象牙色固体;収率:98%;mp320℃(分解);H−NMR(300MHz、DMSO−d6)δ3.87(s,3H),3.95(s,3H),7.36(dd,J=9.1,3.0Hz,1H),7.38(dd,J=9.0,8.8Hz,1H),7.49(m,1H),7.53(d,J=2.9Hz,1H),7.61(dd,J=12.1,2.1Hz,1H),7.64(d,J=8.9Hz,1H),12.20(s,1H);MS(ESI)m/z332/334([M−H]),334/336([M+H]);C1713ClFNOとして分析:C:61.18,H:3.93,N:4.20、実測値:C:60.72,H:4.11,N:4.38。
【0120】
実施例34a
4−ブロモ−3−クロロ−6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)キノリン(34a)
この化合物を、33aから、方法Dに従って調製した。白色固体;収率:87%;mp184−185℃;H−NMR(300MHz,CDCl)δ3.88(s,3H),4.00(s,3H),7.01(d,J=8.8Hz,2H),7.37(dd,J=9.1,2.8Hz,1H),7.42(d,J=2.7Hz,1H),7.69(d,J=8.8Hz,2H),8.00(d,J=9.1Hz,1H);MS(ESI)m/z378/380/382([M+H]);C1713BrClNOとして分析:C:53.92,H:3.46,N:3.70、実測値:C:53.99,H:3.31,N:3.53。
【0121】
実施例34b
4−ブロモ−3−クロロ−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−6−メトキシキノリン(34b)
この化合物を、33bから方法Dに従って調製した。白色固体;収率:84%;mp197−199℃;H−NMR(300MHz,CDCl)δ3.97(s,3H),4.00(s,3H),7.07(dd,J=9.0,8.4Hz,1H),7.39(dd,J=9.1,2.8Hz,1H),7.43(d,J=2.6Hz,1H),7.52(m,2H),7.99(d,J=9.1Hz,1H);19F−NMR(400MHz,CDCl)δ−135.76(dd,J=12.2,9.2Hz);MS(ESI)m/z396/398/400([M+H]);C1712BrClFNOとして分析:C:51.48,H:3.05,N:3.53、実測値:C:51.63,H:2.92,N:3.38。
【0122】
実施例35a
4−ブロモ−3−クロロ−2−(4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(35a)
この化合物を、34aから方法Eに従って調製した。黄色固体;収率:90%;mp>300℃(分解);H−NMR(400MHz,DMSO−d6)6.88(d,J=8.8Hz,2H),7.39(m,2H),7.54(d,J=8.7Hz,2H),7.93(d,J=9.8Hz,1H),9.81(s,1H),10.59(s,1H);MS(ESI)m/z348/350/354([M−H]),350/352/354([M+H]);C15BrClNOとして分析:C:51.39,H:2.59,N:4.00、実測値:C:51.13,H:2.69,N:3.78。
【0123】
実施例35b
4−ブロモ−3−クロロ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(35b)
この化合物を、34bから方法Eに従って調製した。黄色粉末;収率:81%;mp256℃(分解);H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ7.07(dd,J=8.8,8.7Hz,1H),7.38(m,3H),7.49(dd,J=12.2,2.0Hz,1H),7.95(d,J=9.8Hz,1H),10.26(s,1H),10.63(s,1H);MS(ESI)m/z366/368/370([M−H]),368/370/372([M+H]);C15BrClFNOとして分析:C:48.88,H:2.19,N:3.80、実測値:C:49.08,H:2.24,N:3.49。
【0124】
実施例36
3−クロロ−4−(4−フルオロフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(36)
この化合物を、35aおよび4−フルオロフェニルボロン酸から、方法Pに従って調製した。白色固体;収率:95%;mp295−296℃;H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ6.55(d,J=2.6Hz,1H),6.87(d,J=8.6Hz,2H),7.31(dd,J=9.1,2.6Hz,1H),7.45(m,4H),7.57(d,J=8.6Hz,2H),7.92(d,J=9.1Hz,1H),9.73(s,1H),10.07(s,1H);MS(ESI)m/z364/366([M−H]),366/368([M+H]);C2113ClFNOとして分析:C:68.96,H:3.58,N:3.83、実測値:C:68.19,H:3.56,N:3.74。
【0125】
実施例37
3−クロロ−4−シアノ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(37)
この化合物を、34bから、方法Fおよび方法G(Pyr./HClを用いる)に従って調製した。黄色固体;収率:41%(2工程);mp325−328℃(分解);H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ7.10(dd,J=8.8,8.7Hz,1H),7.27(d,J=2.5Hz,1H),7.43(dd,J=8.4,1.4Hz,1H),7.49(dd,J=9.2,2.5Hz,1H),7.55(dd,J=12.2,2.0Hz,1H),8.04(d,J=9.1Hz,1H),10.37(s,1H),10.97(s,1H);MS(ESI)m/z313([M−H]),315([M+H]);C16ClFNとして分析:C:61.07,H:2.56,N:8.90、実測値:C:60.80,H:2.57,N:8.55。
【0126】
実施例38
2−アセチル−p−アニシジン(38)
WL−17840
方法T.2000−mlの丸底フラスコ中の無水1,2−ジクロロエタン(160mL)中のp−アニシジン(40g、325mmol)の氷冷溶液に、三塩化ホウ素(CHCl中1.0M、360mL、357mmol)をゆっくりと加えた。0℃で20分間撹拌した後、無水アセトニトリル(168mL)を加え、反応混合物を80℃に一晩加熱した。CHClを、Dean−Stark装置で加熱する間に回収した。0℃に冷却し、2NのHCl(300ml)を加え、混合物を、80℃で30分間撹拌しながら、均質な溶液が得られるまで加熱した。室温に冷却し、反応混合物を、固体NaHCOでゆっくりと中和し、CHCl(3×)で抽出した。有機層を水で洗浄し、乾燥(NaSO)し、濃縮した。粗残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、純粋な生成物を暗色油として得、室温で数日間静置して固体化させた。収率:12g(22%).HNMR(300MHz,CDCl)δ2.57(s,3H),3.78(s,3H),5.96(brs,2H),6.63(d,J=8.9Hz,2H),6.97(dd,J=8.9Hz,2.9Hz,1H),7.18(d,J=2.9Hz,1H);MS(ESI)m/z166([M+H])。
【0127】
実施例39
方法U.典型的な方法は、2−アセチル−6−クロロ−p−アニシジン(39a)の合成に関して記載する。アセトニトリル(10mL)中の2−アセチル−p−アニシジン(38)(1.165g、7.05mmol)の溶液に、窒素雰囲気下55℃で、アセトニトリル(7mL)中のN−クロロスクシニミド(0.942g、7.05mmol、1等量)の溶液を、滴下漏斗を用いて滴下した。添加が完了した後、反応混合物を55℃でさらに2時間撹拌した。室温に冷却し、溶媒を減圧下で除去した。水およびNaHCO水溶液を加え、混合物をEtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥し(NaSO)、濾過し、濃縮して粗固体を得、これをシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、純粋な生成物を黄色の針状物質として得た。収率:0.351g(25%)。
【0128】
実施例39a
2−アセチル−6−クロロ−p−アニシジン(39a)
この化合物を方法Uに従って調製した。黄色の針状物質;収率:25%;mp88−89℃;H−NMR(300MHz,CDCl)δ2.59(s,3H),3.78(s,3H),6.43(brs,2H),7.15(d,J=2.8Hz,1H),7.21(d,J=2.8Hz,1H);MS(ESI)m/z200/202([M+H]);C10ClNOとして分析:C:54.15,H:5.05,N:7.02、実測値:C:54.50,H:5.00,N:6.94。
【0129】
実施例39b
2−アセチル−6−ブロモ−p−アニシジン(39b)
この化合物を、38から、室温でNBSを用いる方法Uに基づいて調製した。黄色の針状物質;収率:81%;mp93−94℃;H−NMR(300MHz、CDCl)δ2.59(s,3H),3.78(s,3H),6.49(brs,2H),7.26(d,J=2.8Hz,1H),7.31(d,J=2.8Hz,1H);MS(ESI)m/z244/246([M+H]);C10BrNOとして分析:C:44.29,H:4.13,N:5.74、実測値:C:44.47,H:4.11,N:5.63。
【0130】
実施例40
方法V.典型的な方法は、(2E)−1−(2−アミノ−3−クロロ−5−メトキシフェニル)−3−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)プロプ−2−エン−1−オン(40a)の合成に関して記載する。EtOH(10mL)中の2−アセチル−6−クロロ−p−アニシジン(39a)(1.074g、5.38mmol)および3−フルオロ−4−メトキシベンズアルデヒド(829mg、5.38mmol)の混合物に、NaOHペレットおよび数滴の水を加えた。反応混合物を45℃で一晩撹拌し、その間に橙色の沈殿が形成した。室温に冷却し、水を反応混合物に加え、沈殿を濾過により回収し、10%EtOH/水で洗浄し、減圧下で乾燥した。収率:1.741g(96%)。
【0131】
実施例40a
(2E)−1−(2−アミノ−3−クロロ−5−メトキシフェニル)−3−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)プロプ−2−エン−1−オン(40a)
この化合物を方法Vに従って調製した。橙色固体;収率:96%;mp144−145℃;H−NMR(300MHz,CDCl)δ3.81(s,3H),3.94(s,3H),6.39(brs,2H),6.98(dd,J=8.5,8.5Hz,1H),7.16(d,J=2.8Hz,1H),7.31(d,J=2.8Hz,1H);7.33(d,J=8.6Hz,1H);7.37(d,J=15.4Hz,1H);7.39(dd,J=12.0,2.0Hz,1H),7.67(d,J=15.4Hz,1H);MS(ESI)m/z336/338([M+H]);C1715ClFNOとして分析:C:60.81,H:4.50,N:4.17、実測値:C:60.93,H:4.68,N:4.07。
【0132】
実施例40b
(2E)−1−(2−アミノ−3−ブロモ−5−メトキシフェニル)−3−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)プロプ−2−エン−1−オン(40b)
この化合物を、39bから方法Vに従って調製した。橙色固体;収率:97%;mp123−125℃;HNMR(400MHz,DMSO−d)δ3.79(s,3H),3.90(s,3H),6.89(brs,2H),7.23(t,J=8.8Hz,1H),7.45(d,J=2.8Hz,1H),7.62−7.67(m,2H),7.70(d,J=2.8Hz,1H),7.86(d,J=15.4Hz,1H),7.97(dd,J=12.9,2.0Hz,1H);MS(ESI)m/z380/382([M+H]);C1715BrFNOとして分析:C:53.70,H:3.98,N:3.68、実測値:C:53.38,H:3.81,N:3.65。
【0133】
実施例41
方法W.典型的な方法は、8−クロロ−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−6−メトキシキノリン−4−オール(41a)の合成に関して記載する。(2E)−1−(2−アミノ−3−クロロ−5−メトキシフェニル)−3−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)プロプ−2−エン−1−オン(40a)(1.712g、5.10mmol)、酢酸(15mL)およびリン酸(85%、4mL)の混合物を、還流温度で、全ての出発物質および反応中間体が完全に消費されるまで撹拌して、所望の生成物を得た(3〜4日)。室温に冷却し、水を反応混合物に加え、灰色の形成した沈殿を濾過により回収し、NaHCO水溶液および水で洗浄し、減圧下で乾燥した。収率:1.66g(97%)。
【0134】
実施例41a
8−クロロ−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−6−メトキシキノリン−4−オール(41a)
この化合物を方法Wに従って調製した。灰色固体;収率:97%;mp233−234℃;H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ3.90(s,3H),3.93(s,3H),7.33(dd,J=8.8,8.7Hz,1H),7.38(s,1H),7.42(d,J=2.4Hz,1H),7.59(d,J=2.5Hz,1H),7.91(d,J=8.5Hz,1H),8.02(d,J=13.1Hz,1H),11.65(s,1H);19F−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ−135.46(dd,J=12.9,9.2Hz);MS(ESI)m/z332/334([M−H]),334/336([M+H]);C1713ClFNOとして分析:C:61.18,H:3.93,N:4.20、実測値:C:60.97,H:3.73,N:3.96。
【0135】
実施例41b
8−ブロモ−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−6−メトキシキノリン−4−オール(41b)
この化合物を、40bから方法Wに従って調製した。灰白色固体;収率:91%;mp200−201℃;H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ3.90(s,3H),3.93(s,3H),7.33(dd,J=8.8,8.7Hz,1H),7.38(s,1H),7.46(d,J=2.3Hz,1H),7.77(d,J=2.4Hz,1H),7.92(d,J=8.6Hz,1H),8.04(d,J=13.2Hz,1H),11.66(s,1H);MS(ESI)m/z376/378([M−H]),378/380([M+H]);C1713BrFNOとして分析:C:53.99,H:3.46,N:3.70、実測値:C:54.13,H:3.30,N:3.66。
【0136】
実施例42
8−ブロモ−4−クロロ−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−6−メトキシキノリン(42)
この化合物を、41bから方法Cに従って調製した。白色固体;収率:38%;mp176−177℃;H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ3.94(s,3H),3.98(s,3H),7.35(t,J=8.9Hz,1H),7.48(d,J=2.7Hz,1H),7.96(d,J=2.7Hz,1H),8.19−8.25(m,2H),8.50(s,1H);MS(ESI)m/z396/398/400([M+H]);C1712BrClFNOとして分析:C:51.48,H:3.05,N:3.53、実測値:C:52.34,H:3.24,N:3.27。
【0137】
実施例43a
4−ブロモ−8−クロロ−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−6−メトキシキノリン(43a)
この化合物を、41aから方法Dに従って調製した。白色粉末;収率:86%;mp156−157℃;H−NMR(400MHz,CDCl)δ3.97(s,3H),3.98(s,3H),7.07(dd,J=8.6,8.6Hz,1H),7.35(d,J=2.7Hz,1H),7.56(d,J=2.7Hz,1H),7.91(ddd,J=8.6,1.1,1.0Hz,1H),8.04(dd,J=12.7,2.1Hz,1H),8.12(s,1H),);19F−NMR(400MHz,CDCl)δ−134.87(dd,J=13.2,10.0Hz);MS(ESI)m/z396/398/400([M+H]);C1712BrClFNOとして分析:C:51.48,H:3.05,N:3.53、実測値:C:51.44,H:2.85,N:3.36。
【0138】
実施例43b
4,8−ジブロモ−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−6−メトキシキノリン(43b)
この化合物を、化合物41bから、方法Dに従って調製した。黄褐色固体;収率:60%;mp178−179℃;HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ3.94(s,3H),3.98(s,3H),7.34(t,J=8.9Hz,1H),7.43(d,J=2.7Hz,1H),7.95(d,J=2.7Hz,1H),8.19−8.25(m,2H),8.63(s,1H);19FNMR(400MHz,DMSO−d6)δ−135.21(dd,J=12.3Hz,8.8Hz);MS(EI)m/z440/442/444([M+H]);C1712BrFNOとして分析:C:46.29,H:2.74,N:3.18、実測値:C:46.31,H:2.70,N:3.09。
【0139】
実施例44
8−ブロモ−4−クロロ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−キノリン−6−オール(44)
この化合物を、42から方法Eに従って調製した。黄色固体;収率:45%;mp>210℃(分解);H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ7.09(t,J=8.8Hz,1H),7.40(d,J=2.6Hz,1H),7.78(d,J=2.6Hz,1H),8.03(dd,J=8.5,1.7Hz,1H),8.15(dd,J=12.9,2.2Hz,1H),8.35(s,1H),10.38(s,1H),10.69(s,1H);MS(ESI)m/z366/368/370([M−H]),368/370/372([M+H]);C15BrClFNOとして分析:C:48.88,H:2.19,N:3.80、実測値:C:47.03,H:2.18,N:3.58。
【0140】
実施例45a
4−ブロモ−8−クロロ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(45a)
この化合物を、43aから方法Eに従って調製した。白色固体;収率:99%;mp184−186℃;H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ7.10(dd,J=8.8,8.8Hz,1H),7.36(d,J=2.6Hz,1H),7.59(d,J=2.6Hz,1H),8.00(m,1H),8.13(dd,J=12.9,2.2Hz,1H),8.50(s,1H),10.38(s,1H),10.71(s,1H);19F−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ−136.28(dd,J=12.8,9.2Hz);MS(ESI)m/z366/368/370([M−H]),368/370/372([M+H]);C15BrClFNOとして分析:C:48.88H:2.19N:3.80実測値:C:48.71H:2.21N:3.73。
【0141】
実施例45b
4,8−ジブロモ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(45b)
この化合物を、43bから方法Eに従って調製した。褐色固体;収率:75%;mp180℃(分解);HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ7.09(t,J=8.8Hz,1H),7.39(d,J=2.6Hz,1H),7.76(d,J=2.6Hz,1H),8.02(dd,J=8.5,1.6Hz,1H),8.14(dd,J=12.9,2.1Hz,1H),8.50(s,1H),10.37(s,1H),10.69(s,1H);19FNMR(400MHz,DMSO−d6)δ−136.22(dd,J=12.7Hz,9.2Hz);MS(EI)m/z410/412/414([M−H]),412/414/416([M+H]);C15BrFNOとして分析:C:43.62,H:1.95,N:3.39、実測値:C:43.45,H:2.34,N:3.07。
【0142】
実施例46
方法X.典型的な方法は、8−クロロ−4−シアノ−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−6−メトキシキノリン(46)の合成に関して記載する。無水DMF(15mL)中の4−ブロモ−8−クロロ−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−6−メトキシキノリン(43a)(1.556g、3.923mmol)、Zn(CN)(470mg、4.00mmol、1.02等量)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム[Pd(dba)](180mg、0.197mmol、5mol%)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(dppf)(218mg、0.392mmol、10mol%)、Zn粉(64mg、0.979mmol、25mol%)の混合物を、窒素雰囲気下85℃で、すべての出発物質が消費されるまで加熱した(1時間)。室温に冷却した後、水およびNHOH(2N、10mL)を加え、混合物を(暖かい)CHCl(2〜3×)で抽出した。有機層を水、ブラインで洗浄し、乾燥し(NaSO)、シリカゲルのショートパッドで濾過し、濃縮して、粗黄色固体を得、再結晶(熱CHCl/−20℃)して、純粋な生成物を黄色の針状物質として得た。収率:1.295g(96%)。
【0143】
8−クロロ−4−シアノ−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−6−メトキシキノリン(46)
この化合物を方法Xに従って調製した。黄色の針状物質;収率:96%;mp227−228℃;H−NMR(400MHz,CDCl)δ3.98(s,3H),4.01(s,3H),7.10(dd,J=8.7,8.5Hz,1H),7.30(d,J=2.6Hz,1H),7.63(d,J=2.6Hz,1H),7.91(ddd,J=8.6,1.6,1.3Hz,1H),8.07(dd,J=12.6,2.2Hz,1H),8.14(s,1H),);19F−NMR(400MHz,CDCl)δ−134.34(dd,J=12.5,8.3Hz);MS(ESI)m/z343/345([M+H]);C1812ClFNとして分析:C:63.08,H:3.53,N:8.17、実測値:C:63.22,H:3.43,N:7.89。
【0144】
実施例47
8−クロロ−4−シアノ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(47)
この化合物を、46から方法Eに従って調製した。黄色粉末;収率:72%;mp315℃(分解);H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ7.12(dd,J=8.8,8.8Hz,1H),7.29(d,J=2.5Hz,1H),7.66(d,J=2.5Hz,1H),8.03(dd,J=8.5,1.7Hz,1H),8.13(dd,J=12.8,2.1Hz,1H),8.74(s,1H),10.45(s,1H),10.97(s,1H);19F−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ−136.09(dd,J=13.1,9.1Hz);MS(ESI)m/z313/315([M−H]),315/317([M+H]);C16ClFNとして分析:C:61.07,H:2.56,N:8.90、実測値:C:61.01,H:2.48,N:8.67。
【0145】
実施例48
8−クロロ−4−エチニル−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(48)
この化合物を、45aから、(トリメチルシリルエチニル)トリブチルスズを用いる方法Jおよび方法Lの組み合わせに従って調製した。黄色固体;収率:73%;mp210℃(分解);H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ5.06(s,1H),7.09(dd,J=8.9,8.8Hz,1H),7.45(d,J=2.6Hz,1H),7.56(d,J=2.6Hz,1H),8.00(dd,J=8.5,1.7Hz,1H),8.12(dd,J=12.9,2.2Hz,1H),8.26(s,1H),10.34(s,1H),10.60(s,1H);19F−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ−136.30(dd,J=13.2,9.3Hz);MS(ESI)m/z312/314([M−H]),314/316([M+H]);C17ClFNOとして分析:C:65.09,H:2.89,N:4.46、実測値:C:64.86,H:3.14,N:4.05。
【0146】
実施例49
8−クロロ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−ヘキシ−1−イニルキノリン−6−オール(49)
方法Y.無水DMF(0.5mL)中の4−ブロモ−8−クロロ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(45a)(30mg、0.0814mmol)、Pd(PPhCl(3mg、0.0042mmol、5mol%)、CuI(1.6mg、0.0084mmol、10mol%)、1−ヘキシン(13mg、0.158mmol、2等量)、EtN(12mg、0.119mmol、1.5等量)の混合物を、窒素雰囲気下、室温で2時間、ついで、40℃でさらに2時間、すべての出発物質が消費されるまで撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層をブライン、水で洗浄し、乾燥し(NaSO)、濾過し、濃縮して粗生成物を得、これをシリカゲルのショートパッドに通して精製して、純粋な生成物を褐色固体として得た。収率:27mg(90%);mp172−173℃;H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ0.97(t,J=7.3Hz,3H),1.53(hex,J=7.4Hz,2H),1.67(p,J=7.4Hz,2H),2.65(t,J=7.1Hz,2H),7.08(dd,J=8.9,8.7Hz,1H),7.42(d,J=2.6Hz,1H),7.53(d,J=2.6Hz,1H),7.99(dd,J=8.5,1.7Hz,1H),8.11(dd,J=13.1,2.2Hz,1H),8.13(s,1H),10.43(brs,2H);19F−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ−136.37(dd,J=12.9,9.2Hz);MS(ESI)m/z368/370([M−H]),370/372([M+H]);C2117ClFNOとして分析:C:68.20,H:4.63,N:3.79、実測値:C:65.08,H:4.83,N:3.28。
【0147】
実施例50
8−クロロ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−ビニルキノリン−6−オール(50)
この化合物を、45aから、90℃で1.1等量のトリブチル(ビニル)スズを用いる方法Jに基づいて調製した。赤色固体;収率:84%;mp225℃(分解);H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ5.74(dd,J=11.1,1.0Hz,1H),6.30(dd,J=17.3,1.1Hz,1H),7.10(dd,J=8.8,8.8Hz,1H),7.35(d,J=2.6Hz,1H),7.38(dd,J=17.3,11.1Hz,1H),7.53(d,J=2.5Hz,1H),8.04(dd,J=8.4,1.7Hz,1H),8.16(dd,J=13.1,2.1Hz,1H),8.16(s,1H),10.27(s,1H),10.35(s,1H);19F−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ−136.51(dd,J=13.2,9.3Hz);MS(ESI)m/z314/316([M−H]),316/318([M+H]);C1711ClFNOとして分析:C:64.67,H:3.51,N:4.44、実測値:C:63.57,H:3.61,N:4.04。
【0148】
実施例51
8−クロロ−4−(4−シアノフェニル)−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(51)
この化合物を、45aから4−シアノフェニルボロン酸を用いて、方法Pに従って調製した。黄色固体;収率:94%;mp324℃(分解);H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ6.93(d,J=2.5Hz,1H),7.09(dd,J=8.8,8.8Hz,1H),7.54(d,J=2.6Hz,1H),7.81(d,J=8.4Hz,2H),8.03(s,1H),8.04(dd,J=8.5,1.6Hz,1H),8.09(d,J=8.4Hz,2H),8.17(dd,J=12.9,2.1Hz,1H),10.32(s,2H);19F−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ−136.43(dd,J=13.0,9.7Hz);MS(ESI)m/z389/391([M−H]),391/393([M+H]);C2212ClFNとして分析:C:67.62,H:3.09,N:7.17、実測値:C:67.00,H:3.74,N:6.64。
【0149】
実施例52
8−クロロ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)キノリン−6−オール(52)
この化合物を、45aから4−メトキシフェニルボロン酸を用いて、方法Pに従って調製した。橙色固体;収率:97%;mp140−142℃;H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ3.87(s,3H),7.09(dd,J=8.8,8.8Hz,1H),7.11(d,J=2.7Hz,1H),7.16(d,J=8.8Hz,2H),7.51(d,J=2.6Hz,1H),7.53(d,J=8.8Hz,2H),7.93(s,1H),8.02(dd,J=8.5,1.7Hz,1H),8.14(dd,J=13.1,2.1Hz,1H),10.21(s,1H),10.27(s,1H);19F−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ−136.48(dd,J=13.0,9.7Hz);MS(ESI)m/z394/396([M−H]),396/398([M+H]);C2215ClFNOとして分析:C:66.76,H:3.82,N:3.54、実測値:C:66.05,H:4.01,N:3.19。
【0150】
実施例53
8−シアノ−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−6−メトキシキノリン−4−オール(53)
この化合物を、41bから、方法Xに従って調製した。白色固体;収率:85%;mp218−220℃;HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ3.93(s,3H),3.94(s,3H),7.36(t,J=8.8Hz,1H),7.42(s,1H),7.72(d,J=2.8Hz,1H),7.95(d,J=8.7Hz,1H),8.02(d,J=2.9Hz,1H),8.03(dd,J=13.1,2.1Hz,1H),11.93(s,1H);MS(ESI)m/z325([M+H]);C1813FNとして分析:C:66.66,H:4.04,N:8.64、実測値:C:66.51,H:4.34,N:7.69。
【0151】
実施例54
4−クロロ−8−シアノ−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−6−メトキシキノリン(54)
この化合物を、53から方法Cに従って調製した。褐色固体;収率:95%;mp220℃(分解);HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ3.95(s,3H),4.02(s,3H),7.38(t,J=8.7Hz,1H),7.71(d,J=2.8Hz,1H),8.20−8.24(m,3H),8.57(s,1H);MS(ESI)m/z343/345([M+H]);C1812ClFNとして分析:C:63.08,H:3.53,N:8.17、実測値:C:61.28,H:3.51,N:7.30。
【0152】
実施例55
4−ブロモ−8−シアノ−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−6−メトキシキノリン(55)
この化合物を、53方法からDに従って調製した。黄色固体;収率:48%;HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ3.95(s,3H),4.02(s,3H),7.38(t,J=8.7Hz,1H),7.67(d,J=2.8Hz,1H),8.21−8.25(m,3H),8.73(s,1H);19FNMR(400MHz,DMSO−d)δ−135.11(dd,J=12.1Hz,9.2Hz);MS(ESI)m/z387/389([M+H])。
【0153】
実施例56
4−クロロ−8−シアノ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(56)
この化合物を、54から方法Eに従って調製した。黄褐色固体;収率:82%;mp296−298℃;HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ7.12(t,J=8.8Hz,1H),7.66(d,J=2.6Hz,1H),7.94(d,J=2.7Hz,1H),8.04(dd,J=8.5,1.7Hz,1H),8.14(dd,J=12.8,2.1Hz,1H),8.44(s,1H),10.48(s,1H),10.97(s,1H);MS(ESI)m/z313/315([M−H]),315/317([M+H]);C16ClFNとして分析:C:61.07,H:2.56,N:8.90、実測値:C:60.69,H:2.82,N:8.47。
【0154】
実施例57
4−ブロモ−8−シアノ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(57)
この化合物を、55から方法Eに従って調製した。黄色固体;収率:54%;mp>290℃(分解);HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ7.12(t,J=8.8Hz,1H),7.65(d,J=2.7Hz,1H),7.93(d,J=2.7Hz,1H),8.04(dd,J=7.9,2.0Hz,1H),8.15(dd,J=12.8,2.2Hz,1H),8.60(s,1H),10.47(s,1H)10.97(s,1H);19FNMR(400MHz,DMSO−d)δ−136.10(dd,J=12.9,8.8Hz);MS(ESI)m/z359/361([M+H]);C16BrFNとして分析:C:53.51,H:2.25,N:7.80、実測値:C:54.84,H:2.65,N:7.04。
【0155】
実施例58
8−シアノ−4−エチニル−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(58)
この化合物を、56から、(トリメチルシリルエチニル)トリブチルスズを用いる方法Jおよび方法Lの組み合わせに従って調製した。黄色固体;収率:48%;mp>270℃(分解);HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ5.14(s,1H),7.11(t,J=8.8Hz,1H),7.73(d,J=2.7Hz,1H),7.91(d,J=2.7Hz,1H),8.04(dd,J=8.5,1.7Hz,1H),8.14(dd,J=12.9,2.1Hz,1H),8.35(s,1H),10.44(s,1H),10.87(s,1H);MS(ESI)m/z303([M−H]),305([M+H])。
【0156】
実施例59
8−(4−シアノフェニル)−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−6−メトキシキノリン−4−オール(59)
この化合物を、41bから4−シアノフェニルボロン酸を用いる、方法Pに従って調製した。橙色固体;収率:56%;mp248−250℃;HNMR(300MHz,DMSO−d6)δ3.89(s,3H),3.94(s,3H),7.28(t,J=8.8Hz,1H),7.36(s,1H),7.44(d,J=2.9Hz,1H),7.53(d,J=2.9Hz,1H),7.75−7.79(m,2H),7.97(brs,4H),11.50(s,1H);MS(ESI)m/z401([M+H]);C2417FNとして分析:C:71.99,H:4.28,N:7.00、実測値:C:71.55,H:4.47,N:6.60。
【0157】
実施例60
4−クロロ−8−(4−シアノフェニル)−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−6−メトキシキノリン(60)
この化合物を、59から方法Cに従って調製した。白色固体;収率:48%;mp278−280℃;HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ3.90(s,3H),4.02(s,3H),7.30(t,J=8.8Hz,1H),7.55(d,J=2.8Hz,1H),7.62(d,J=2.7Hz,1H),7.95−8.02(m,6H),8.46(s,1H);MS(ESI)m/z419/421([M+H]);C2416ClFNとして分析:C:68.82,H:3.85,N:6.69、実測値:C:63.57,H:3.38,N:6.02。
【0158】
実施例61
4−クロロ−8−(4−シアノフェニル)−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール(61)
この化合物を、60から方法Eに従って調製した。褐色固体;収率:51%;mp>300℃(分解);HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ7.03(t,J=8.8Hz,1H),7.46(d,J=2.6Hz,1H),7.48(d,J=2.7Hz,1H),7.79(dd,J=8.5,1.7Hz,1H),7.88(dd,J=13.0,2.0Hz,1H),7.93(d,J=8.6Hz,2H),8.00(d,J=8.5Hz,2H),8.31(s,1H),10.31(s,1H)10.58(s,1H);MS(ESI)m/z389/391([M−H]),391/393([M+H]);C2212ClFNとして分析:C:67.62,H:3.09,N:7.17、実測値:C:63.89,H:2.87,N:6.75。
【0159】
実施例62
本発明の代表的化合物を、ERαおよびERβの両方に関して、17β−エストラジオールと競合する能力を評価した。この試験方法は、特定の化合物が、エストロゲン受容体に結合するかどうか(したがって、「エストロゲン様」であるかどうか)およびERαまたはERβに対して選択的であるかどうかを測定するための方法である。値を下記表に歯磨し、IC50として記録した。17β−エストラジオールは、比較用の標準的基準として含まれる。用いられる方法は、以下に簡潔に記載する。ヒトERαまたはERβのエストロゲン受容体リガンド結合ドメイン(D、EおよびF)を発現するイー・コリの粗溶解物を調製した。受容体および化合物の両方を、1mMのEDTAを補足した1XのダルベッコPBS(DPBS)中に希釈した。高結合マスクマイクロタイタープレートを用いて、100μLの受容体(1μG/well)を、2nMの[H]−17β−エストラジオールおよび種々の濃度の化合物と合した。室温にて5〜15時間後、プレートをDPBS/1mMのEDTAで洗浄し、結合放射活性を液体シンチレーション計数により測定した。IC50を、総17β−エストラジオール結合の50%を減少させる化合物の濃度として測定した。得られた結果を下記表1に記載する。
【0160】
【表1−1】

【0161】
【表1−2】

【0162】
標準的な薬理学的試験方法において得られた結果は、本発明の化合物が、ERβ受容体に対して幾分強い選択的親和性を有する、エストロゲン化合物であることを示している。本発明の化合物は、ERαよりもERβに対して高い選択的親和性を有するものから、両受容体に対してほぼ同等の親和性を有するものまである。したがって、本発明の化合物は、少なくとも一部は、受容体親和性選択性プロフィールに基づいた範囲の活性に及ぶであろう。加えて、各々の新規受容体リガンド複合体は特異的であり、かくして様々な共調節性タンパク質との相互作用も特異的であるので、本発明の化合物は、それらがおかれる細胞の状況に基づいて異なる調節作用を示すであろう。例えば、ある細胞型において、ある化合物がエストロゲンアゴニストとして作用し、一方他の組織においてはアンタゴニストとして作用することも起こりうる。そのような活性を有する化合物は、時にSERMs(選択的エストロゲン受容体モジュレーター)と呼ばれてきた。しかしながら、多くのエストロゲンとは異なり、SERMsの多くは子宮の湿性重量の増加を引き起こさない。これらの化合物は子宮においては抗エストロゲン性であり、子宮組織におけるエストロゲンアゴニストの栄養作用に完全に拮抗し得る。しかしながら、これらの化合物は、骨、心臓血管および中枢神経系においてはエストロゲンアゴニストとして作用する。これらの化合物はこのような組織選択性を有しているので、(骨または心臓血管のような特定の組織における)エストロゲン欠乏または(子宮または乳腺における)エストロゲン過剰によって引き起こされたまたはそれと関連する、哺乳類の病態または症候群の治療または予防に有用である。
【0163】
さらにそのような細胞特異的調節の他に、本発明の化合物はまた、ある受容体タイプに対してはアゴニストとして作用し、他の受容体に対してはアンタゴニストとして作用し得る。例えば、化合物がERβのアンタゴニストであり、他方ERαのアゴニストであるということがあり得るということが示されている(Meyers, Marvin J.; Sun, Jun; Carlson, Kathryn E.; Katzenellenbogen, Benita S.; Katzenellenbogen, John A.. J. Med. Chem. (1999), 42(13), 2456-2468)。このようなERSAA(エストロゲン受容体選択性アゴニストアンタゴニスト)活性は、この一連の化合物において薬学上明確なエストロゲン活性を与える。
【0164】
標準的な薬理学的試験操作は、所定の試験化合物の活性プロフィールを決定するために容易に利用できる。次の実施例は、いくつかの代表的な試験操作を簡潔に要約している。SERMsについての標準的な薬理学的試験操作はまた、米国特許第4,418,068号および5,998,402号において与えられる。
【0165】
実施例63
ラットの子宮肥大/抗子宮肥大試験操作
本化合物のエストロゲン様および抗エストロゲン性は、(L.J.Black and R.L.Goode, Life Sciences, 26, 1453 (1980)に以前記述された)幼若なラットの子宮肥大アッセイ(4日間)において決定され得る。スプレーグ・ドーレイラット(雌、18日齢)を、六つの群で検査した。動物を、注射ビヒクルとしての50%DMSO/50%食塩水と共に、10μGの化合物、100μGの化合物、抗エストロゲン性を検査するための(1μGの17βエストラジオールを加えた100μGの化合物)、1μGの17βエストラジオール毎日静脈注射によって処理する。4日目に、動物をCOでの窒息によって殺し、子宮を除去して過剰な脂質を剥がし、全ての体液を除去し、湿性重量を決定する。小断片の角質を組織学に供し、相補的成分3遺伝子発現を評価するために残りを用いてトータルRNAを単離する。
【0166】
実施例64
6週で卵巣切除したラット検査操作−骨および心臓保護
メスのスプレーグ・ドーレイCDラット、卵巣摘出群または偽手術を、Taconic Farm社から手術後1日で得る(体重の範囲240−275g)。それらを、ケージあたり3または4匹のラットずつ、12時間/12時間(明/暗)のスケジュールで部屋に収容し、食料(Purina 5K96Cラット食物)および水を自由に与える。全ての研究についての処理は、動物の到着後1日目から始め、指示されるように1週間に付き7日間で6週間投薬する。何ら処理を受けていない年齢の一致した偽手術した一群のラットを各研究について無傷のエストロゲンを十分与えた対照群に供する。
【0167】
全ての処理は、生理食塩水中の1%ツゥイーン80中で、処理体積を体重100gあたり0.1mLにする規定された濃度で調製する。17β−エストラジオールをコーンオイル(20μg/mL)中に溶解し、ラットあたり0.1mLを皮下投与する。全ての用量は、グループの平均体重測定に従って、3週間間隔で調節する。
【0168】
処理開始後5週間および研究の終了前1週間に、各々のラットを骨塩密度(BMD)について評価する。脛骨近位部の総密度および骨梁密度を、XCT−960M(pQCT;Stratec Medizintechnik, Pforzheim, Germany)を用いて麻酔したラットにおいて評価する。測定は次のように実行する:スキャンの15分前に、各々のラットに45mg/kgのケタミン、8.5mg/kgのキシラジンおよび1.5mg/kgのアセプロマジンを腹膜内注射して麻酔する。
【0169】
右の後肢に直径25mmのポリカーボネートチューブを通し、足関節を90°の角度で、膝関節を180°の角度でアクリルフレームに貼り付ける。ポリカーボネートチューブを、pQCTの開口部に垂直に維持する摺動性プラットホームに固定する。プラットホームを、大腿骨の遠位末端および脛骨の近位末端がスキャン範囲にあるように調節する。二次元スカウトビューを、10mmの長さおよび0.2mmの線分解能で実行する。スカウトビューがモニター上で表示された後、脛骨の近位末端の位置を確認する。pQCTスキャンを、この地点から3.4mm遠位から開始する。pQCTスキャンは1mmの厚さであり、0.140mmのボクセル(三次元ピクセル)サイズを有し、スライスを介して145の映像からなる。
【0170】
pQCTスキャンが完了した後、画像をモニター上に表示する。脛骨を含むが腓骨は除いた関心のある領域の概略を述べる。軟部組織は、反復アルゴリズムを用いて自動的に除去する。残りの骨密度(総密度)を、mg/cm単位で報告する。骨の外層55%を、同心らせん状に剥離する。残りの骨密度(骨梁密度)を、mg/cm単位で報告する。BMD評価の1週間後、ラットを二酸化炭素での窒息によって安楽死させ、血液をコレステロール決定のために収集した。子宮を摘出して、重量を量る。総コレステロールを、コレステロール/HPキットを用いたBoehringer−Mannheim Hitachi911臨床用分析器を用いて決定する。統計量を、Dunnetテストによる一元配置分散分析を用いて比較した。
【0171】
実施例65
MCF−7/ERE抗増殖検査操作
検査化合物の保存溶液(通常0.1M)を、DMSO中で調製し、その後DMSOで10ないし100倍に希釈し、1または10mMの作用溶液を作る。DMSO保存液を、4℃(0.1M)または−20℃(<0.1M)のいずれかで保存する。MCF−7細胞を、成長培地[10%(体積/体積)の熱で不活化した胎児牛血清、1%(体積/体積)のペニシリン−ストレプトマイシン、および2mMのグルタマックス−1を含むD−MEM/F−12培地]を用いて1週間に二回継代する。細胞を、5%CO/95%加湿した空気の培養器内で37℃で、通気孔のあるフラスコ内で維持する。処理の1日前に、細胞を、成長培地を用いて、ウェルあたり25,000個で96ウェルプレートで平板培養し、37℃で一晩中インキュベートする。
【0172】
細胞を、実験培地[10%(体積/体積)の熱不活化チャコール処理(Charcoal stripped)胎児牛血清、1%(体積/体積)のペニシリン−ストレプトマイシン、2mMのグルタマックス−1、1mMのピルビン酸ナトリウムを含み、フェノールレッド不含のD−MEM/F−12培地]中で、アデノウィルス5−ERE−tk−ルシフェラーゼの1:10希釈液をウェルあたり50μl用いて、37℃で2時間感染させる。ついで、該ウェルを、実験培地150μlを用いて一度洗浄する。最後に、細胞を、ウェルあたり150μλのビヒクル(0.1%以下 体積/体積 DMSO)または実験培地中に1000倍以上に希釈される化合物を用いて、8ウェル/処理で、繰り返し24時間37℃で処理する。
【0173】
検査する化合物の最初のスクリーニングを、単独で(アゴニスト法)または0.1nMの17βエストラジオールと組み合わせて(EC80;アンタゴニスト法)検査する、1μMの単回投与で行う。各々96のウェルプレートはまた、ビヒクル対照群(0.1% 体積/体積 DMSO)およびアゴニスト対照群(0.1または1nMの17βエストラジオールのいずれか)を含む。投薬反応実験を、10−14から10−5Mまで対数的に増加する活性のある化合物について、アゴニスト法および/またはアンタゴニスト法のいずれかで実行する。これらの投薬反応曲線から、EC50およびIC50値を、各々算出する。各々の処理群における最終的なウェルには、ERアンタゴニスト対照群として5μlの3×10−5MICI−182,780(10−6Mの最終濃度)を含む。
【0174】
処理後、1X細胞培養溶解試薬(Promega Corporation)をウェルあたり25μlを用いて、細胞を攪拌器上で15分間溶解する。細胞溶解物(20μl)を、96ウェルの照度計プレートに移し、ルシフェラーゼ活性を、MicroLumatLB96P照度計(EG&G Berthold)中で、ルシフェラーゼ基質(Promega Corporation)をウェルあたり100μl用いて測定する。基質の注入に先立って、各々のウェルについて1秒バックグラウンド測定を行う。基質の注入後、ルシフェラーゼ活性を、1秒間の猶予の後、10秒間測定する。データを照度計からマッキントッシュパーソナルコンピューターに転送し、JMPソフトウェア(SAS Institute)を用いて分析する;このプログラムは、各々のウェルについてのルシフェラーゼ測定から、読み取られたバックグラウンドを減算し、その後各々の処理の平均および標準偏差を決定する。
【0175】
ルシフェラーゼデータを対数に変換し、Huber M−エスティメーターを中心から離れた変換した観測量を減量するために用いる。JMPソフトウェアを、一元ANOVA(Dunnetテスト)変換して定量したデータを分析するために用いる。化合物による治療を、アゴニスト法におけるビヒクル対照群結果、またはアンタゴニスト法における陽性アゴニスト対照群結果(0.1nMの17βエストラジオール)と比較する。最初の単回投薬実験について、化合物による治療結果が適切な対照群(p<0.05)と十分異なっていれば、結果は17βエストラジオール対照群に比較したパーセンテージとして報告される[すなわち、((化合物−ビヒクル対照群)/(17βエストラジオール対照群−ビヒクル対照群))×100]。JMPソフトウェアはまた、非線形投薬反応曲線からEC50および/またはIC50値を決定するために用いられる。
【0176】
実施例66
LDLの酸化の阻害−抗酸化活性
豚の大動脈を屠殺場から得て、洗浄し、冷却したPBS中に移し、大動脈の内皮細胞を採取する。細胞を採取するために、大動脈の肋間の脈管を結紮し、大動脈の一方の末端をクランプする。新鮮な、濾過滅菌した0.2%のコラゲナーゼ(Sigma タイプI)を脈管中に配置し、脈管の他方の末端をその後クランプして閉鎖系を形成する。大動脈を37℃で15−20インキュベートし、その後コラゲナーゼ溶液を収集し、2000xgで5分間遠心する。各々のペレットを、チャコール処理FBS(5%)、Nu血清(5%)、L−グルタミン(4mM)、ペニシリン−ストレプトマイシン(1000U/ml、100μg/ml)およびゲンチマイシン(75μg/ml)を補足し、フェノールレッドを含まないDMEM/HamF12培地を含む、7mLの内皮細胞培養培地中に懸濁し、100mmペトリ皿に播種し、5%CO中で37℃でインキュベートする。20分後、細胞をPBSですすぎ、新鮮な培地を加え、この操作を24時間で再び繰り返した。細胞はおよそ1週間後に集密状態となる。内皮細胞に慣例的に1週間に2回養分を与え、集密状態になった時にはトリプシン処理し、1:7の比率で蒔く。12.5μg/mlのLDLの細胞媒介性酸化は、評価すべき化合物(5μM)の存在下で4時間37℃で可能となる。結果は、遊離アルデヒドの分析のためのTBARS(チオバルビツール酸反応物質)法によって測定される、酸化過程の阻害のパーセンテージとして表現される(Yagi K., Biochem Med 15:212-216 (1976))。
【0177】
実施例67
D12視床下部細胞検査操作
D12視床下部細胞を、RCF17親細胞系からサブクローニングし、凍結させて保存する。それらを、10%胎児牛血清(FBS)を加えた、DMEM:F12(1:1)、グルタマックス−1(2mM)、ペニシリン(100U/ml)−ストレプトマイシン(100mg/ml)中で慣例的に成長させる。細胞を、2−10%チャコール処理FBSを含み、フェノールレッドを含まない培地(DMEM:F12、グルタマックス、ペニシリン−ストレプトマイシン)中で、サブコンフルエント密度(1−4×10細胞/150mmディッシュ)で培養する。細胞を、2%CSS血清を含む培地で24時間後再び養分を与える。アゴニスト活性について検査するために、細胞を10nmの17βエストラジオールまたは様々な用量の検査する化合物(1mMまたは1pMから1mMの範囲)で処理する。アンタゴニスト活性について検査するために、様々な用量(100pMないし1mM)の検査する化合物なしでまたはその存在下で、細胞を0.1nmの17βエストラジオールで処理する。対照群のディッシュをまた、陰性対照群としてDMSOで処理する。ホルモン付加の48時間後、細胞を溶解させ、結合検査操作を実行する。
【0178】
各々の結合検査操作について、100−150mgのタンパク質を、10nMのH−R5020および100倍過剰R5020を用いて150mlの体積でインキュベートする。3倍体反応(R5020を含む三つ、R5020なしの三つ)を、96ウェルプレート中で調製する。タンパク質抽出物を最初に加え、続いてH−R5020または100x非標識R5020を加えたH−R5020を加える。反応は、室温で1−2時間実行される。反応は、100mlの冷5%チャコール(Norit SX−4)、pH7.4のTE中0.5%デキストラン69K(Pharmacia)を付加することによって停止する。室温で5分後、結合したおよび結合していないリガンドを、遠心することにより分離する(5分、1000RCF、4℃)。上澄み溶液(〜150ml)を除去し、シンチレーションバイアルに移す。シンチレーション流体(Beckman Ready Protein+)を付加した後、試料をシンチレーションカウンターで1分間カウントする。
【0179】
実施例68
CNS視索前野におけるプロゲステロン受容体
60日齢のメスのスプレーグ・ドーレイラットを、卵巣切除する。動物を、12時間明るく、12時間暗い光周期を有し、水および齧歯類の食物を自由に利用できる動物保育設備中に収容する。
【0180】
卵巣切除した動物を、無作為に、ビヒクル(50%DMSO、40%PBS、10%エタノールビヒクル)、17βエストラジオール(200ng/kg)または検査すべき化合物を用いて注射される群に分ける。追加の動物を、17βエストラジオールの注射に先立って、検査する化合物で注射し、本化合物のアンタゴニスト特性を評価する。皮下注射の6時間後、動物を致死量のCOで安楽死させ、その脳を収集して凍結させる。
【0181】
動物から収集した組織を、低温保持装置上で−16℃で切断し、シランで被覆した顕微鏡スライド上で収集する。切片を固定したスライドをその後42℃に維持したスライド加温器上で乾燥させ、−80℃で乾燥したスライドボックス内で保存する。プロセシングに先立って、乾燥したスライドボックスをゆっくり室温まで温め(−20℃で12−16時間;4℃で2時間;室温で1時間)、スライド上での結露形成を除去し、それによって組織およびRNAの分解を最小限にする。乾燥したスライドを金属のラックに載せ、4%パラホルムアルデヒド(pH9.0)中で5分間後固定し、前に記述したようにプロセシングする。
【0182】
ラットのPRcDNA9の815bp断片(リガンド結合ドメイン)を含むプラスミドを線状にし、ラットのPRmRNAの一部に相補的な、S35−UTP標識プローブを生成するために用いられる。プロセシングした切片を固定したスライドを、リボプローブ(4−6x10 6 DPM/スライド)および50%ホルムアルデヒドを含む20mlのハイブリダイゼーションミックスを用いてハイブリダイゼーションし、55℃の加湿したチャンバー内で一晩中インキュベートする。午前中に、スライドを、2xSSC(0.15MのNaCl、0.015Mのクエン酸ナトリウム;pH7.0)/10mMDTT中に浸した金属のラックに置く。ラックを、全て大きな容器に移し、2xSSC/10mMDTT中で室温で緩やかに攪拌しながら15分間洗浄する。その後スライドをRNAアーゼ緩衝剤中で37℃で30分間洗浄し、RNAアーゼA(2mg/ml)で37℃で30分間処理し、15分間室温の1XSSC中で洗浄する。その後、スライドを、非特異的標識を除去するために65℃で0.1XSSC中で洗浄し(2X30分)、室温の0.1XSSC中で15分間すすぎ、徐々に変化する一連のアルコール:酢酸アンモニウム(70%、95%および100%)を用いて脱水する。空気乾燥したスライドを、3日間X線フィルムに向かい合わせ、その後写真のように加工する。全ての動物に由来するスライドをハイブリダイゼーションし、洗浄し、感光させ、アッセイの間の条件の変化による相違を排除するために写真のように加工する。
【0183】
実施例69
ラットのホットフラッシュ−CNSの影響
卵巣切除したメスの60日齢スプレーグ・ドーレイラットを、手術後に得る。手術は、最初の処理に最低限8日間先立ってなされる。動物を、12時間明/暗周期の下で個別に収容し、標準的なラットの食物および水を制限無く与える。
【0184】
二つの対照群が、各々の研究に含まれる。用量を、ごま油中10%DMSO中で(皮下投与実験)、または食塩水中1.0%ツゥイーン80中で(経口投与実験)のいずれかで、mg/kg平均グループ体重に基づいて調製する。動物に、0.01から10mg/kg平均グループ体重の範囲の用量の検査する化合物を投与する。ビヒクルおよびエチニルエストラジオール(EE)対照(0.1mg/kg皮下投与、または0.3mg/kg経口投与)対照群が、各々の検査に含まれる。化合物をそのアンタゴニスト活性について検査する場合、EEは、皮下投与または経口投与研究についてそれぞれ、0.1または0.3mg/kgを共投与する。検査する化合物を、尾の皮膚温度が測定される日まで投与する。
【0185】
4日間の馴化後、動物を、関心のある化合物で毎日一度処理する。10の動物/処理グループが存在する。化合物の投与は、0.1mlを頸の首筋に皮下注射することによって、または0.5mlの体積を経口投与することのいずれかによる。処理の3日目に、モルヒネのペレット(75mg硫酸モルヒネ)を、皮下に埋め込む。処理の5日目に、一つまたは二つの追加のモルヒネのペレットを埋め込む。8日目に、動物のおよそ半分に、ケタミン(80mg/kg、筋肉内)を注射し、MacLab Data Acquisition System(API社、Milford、MA)に結合した熱電対を、尾の根本からおよそ1インチの尾に貼り付ける。この機構は、尾の皮膚の温度の継続的な測定を可能にした。基準の温度を15分間測定し、その後モルヒネの効果をブロックするためにナロキソン(1.0mg/kg)を皮下投与し(0.2ml)、尾の皮膚の温度をその1時間後に測定する。9日目に、残りの動物を同様に計画し、分析する。
【0186】
実施例70
単離したラットの大動脈輪における血管運動神経機能
スプレーグ・ドーレイラット(240−260グラム)を4グループに分ける:
1.正常の卵巣切除していないもの(無傷)
2.卵巣切除し(ovex)、ビヒクル処理したもの
3.卵巣切除し、17βエストラジオールで処理したもの(1mg/kg/日)
4.検査する化合物によって処理した卵巣切除した動物(すなわち1mg/kg/日)
動物を、処理におよそ3週間先立って卵巣切除する。各々の動物は、胃管栄養によって、1%ツゥイーン80と共に、蒸留して脱イオン化した水中に懸濁した硫酸17βエストラジオールまたは検査する化合物のいずれか1mg/kg/日を与えられる。ビヒクル処理動物は、薬剤処理群において用いられた適当な体積のビヒクルを与えられる。
【0187】
動物をCO吸入および放血によって安楽死させる。胸部大動脈を速やかに除去し、37℃の生理的溶液中に、次の組成物(mM)と共に入れる:NaCl(54.7)、KCl(5.0)、NaHCO(25.0)、MgCl 2HO(2.5)、D−グルコース(11.8)およびCaCl(0.2)、95%/5%のCO−Oでガス処理し、最終的なpHが7.4。動脈血管外膜を外表面から除去し、脈管を2−3mmの幅の輪に切断する。輪を、一方の末端を浴の底に結び、他方の末端を力変換器に結んで、10mLの組織浴に吊す。1グラムの静止張力がその輪にかかる。輪は1時間で平衡に達し、シグナルを得て分析する。
【0188】
平衡も達した後、輪を高濃度のフェニレフリン(10−8〜10−4M)に曝し、張力を記録する。その後、浴を新しい緩衝剤で3回すすぐ。洗浄後、200mMのL−NAMEを組織浴に加え、30分間平衡状態とする。ついで、フェニルフリン濃度反応曲線を繰り返す。
【0189】
実施例71
8本の放射状迷路−認識力の向上
到着時に重さが250gであった、オスのスプレーグ・ドーレイ、CDラット(Charles River、Kingston、ニューヨーク)が用いられる。ラットを、標準的な実験室の食物および水を自由に与えて、1週間ケージあたり6匹収容する。収容するのは、22℃に維持されたコロニールームであり、午前6時に点灯する12時間の明/暗周期を有していた。設備に慣らした後、動物を個別に収容し、自由に餌を与えた重量の85%に維持する。一度安定した体重に達すると、ラットは8本の放射状迷路に順応する。
【0190】
迷路の構造は、Peele and Baron(Pharmacology, Biochemistry and Behavior, 29:143-150, 1988)の迷路に適合する。迷路を75.5cmの高さまで上昇させ、互いに等距離に、中央から8本の放射状に離れるように取り囲む円形の領域からなる。各々のアームは、58cmの長さ×13cmの高さである。各々のセッションの開始に先立って、迷路の中央部分に動物を閉じこめるために、透明のプレキシグラスシリンダーを取り付ける。迷路の各々のアームは、データ取得単位にインターフェースで接続した3セットの光電池を備えており、それはまたコンピューターにインターフェースで接続する。光電池は迷路内のラットの運動を追跡するために用いられる。各々のアームの末端にある食物カップの上に位置するペレット供給器は、アームの外層の光電池が所定のセッションにおいて最初に活性化された場合に、二つの45mgのチョコレートペレットを与える。迷路は、視覚的な手がかりを与えるために、各々の壁に黒および白の幾何学的ポスターを有する検査室に位置している。全ての訓練および検査操作の間、ホワイトノイズが聴取される(約70db)。
【0191】
訓練操作は、五つの段階からなり、各々が毎日5分または10分続くセッションを有する。ラットを迷路の中央部に配置する時、およびセッションを始めるためにシリンダーを上げる時の間には、10秒間の遅れが必要とされる。第1段階の間、食物を制限したラットの組は、迷路の8つのアームの至る所に45mgのチョコレート食物ペレットが撒き散らされた迷路に、10分間おく。第2段階の間、各々のラットを、中央の光電池から各々のアームの食物カップにペレットを撒き散らした迷路に、10分間個別におく。第3段階の間、各々のラットを、食物ペレットが各々のアームにおける食物カップ内およびその周囲のみに位置している迷路に、10分間おく。第4段階において、各々のラットに、各々のアームから二つのペレットを収集するために10分間与える。一つのアームに再び入ることは、過誤とみなす。ラットを、三日連続の訓練で全過誤が2未満またはちょうど2となるような基準成績に達するまで、この方法で毎日訓練する。馴化および訓練の総時間は、およそ3週間である。
【0192】
検査する化合物を、リン酸緩衝食塩水中で調製し、1ml/kgの体積で投与する。臭化水素酸スコポラミン(0.3mg/kg、皮下投与)は、過誤率を増加させる(記憶の損失)障害薬の役割を果たす。検査する化合物は、全ての検査日に最初に迷路に曝露させる30分前に、スコポラミンと同時に腹膜内に与える。
【0193】
検査する化合物を評価するために、最小限の動物の数で高い実験効率を達成するように、繰り返し測定で8x8で平衡を保ったラテン方格を計画する。8つの実験セッションには、週二日各々のセッション内で無作為化した8つの処理(ビヒクル、スコポラミン、スコポラミンと組み合わせた3用量の検査する化合物)を行う。各々の処理の後に、あらゆる他の処理を同回数行う。それゆえに、全ての処理の残存効果を評価でき、直接の処理効果を除去し得る。ANOVAの後、多重比較を、調節した方法でDunnet両側検定を用いて実行する。
【0194】
最初の曝露の間の5分間以内に4つの正しい選択をしなかった動物、または二度目の曝露の最後までに全部で8つの選択をしなかった動物は、そのセッションについて「時間切れ」とみなす。検査する化合物の一回より多くの用量の投与の後に「時間切れ」となった全ての動物は、分析から除外される。
【0195】
実施例 72
神経保護
一次皮質ニューロン培養における時間依存性の細胞死の阻害
一次皮質ニューロンを、Monyer et al. 1989, Brain Research 483:347-354に記述されている方法の変法を用いて、0−1日齢のラットの脳から生成した。分散させた脳組織を、DMEM/10%PDHS(妊娠ドナーウマ血清)において三日間増殖させ、その後混合しているグリア細胞を除去するためにシトシンアラビノシド(ARC)によって二日間処理した。5日目に、ARC培地を除去し、DMEM/10%PDHSで置換した。ニューロン細胞を使用前にさらに4−7日間培養した。
【0196】
対照群の一次ニューロン培養は、培養中12日目および18日目の間で、進行性の細胞死を示す。検査する化合物を9日目にDMEMおよび10%PDHS中で維持した6つの培養に加え、残りの培養を対照群として維持した後、12の培養を酵素乳酸脱水素酵素(LD)の濃度を12日目および16日目に評価した。LDを、Wroblewski et al. 1955, Proc. Soc. Exp. Biol. Med. 90:210-213による方法の変法を用いてアッセイした。LDは、臨床上および組織生存力を決定するための基礎研究上の両方で一般に用いられる、細胞質基質酵素である。培地のLDの増加は、直接細胞死に関連している。
【0197】
低血糖によって誘発される細胞傷害に対する神経保護
ATCCから得られたC6グリオーマ細胞は、FALCON25cm組織培養フラスコ中で、1×10細胞/mlの濃度のFBSを有するRPMI培地中で平板培養に付した。低血糖の開始の4時間前に、維持培地を廃棄し、単層を適切な培地で二度洗浄し、その後血清を含まないでまたは検査する化合物を加えて血清は含まないで、37℃で4時間インキュベートした。クレブリンゲルリン酸緩衝剤を、適切なグルコース処理を加える前に、単層を二度洗浄するために用いた。RPMI培地は、1mlあたり2mgのグルコースを含み;フラスコを、各々100%グルコース(2mg/ml)、80%グルコース(1.6mg/ml)、60%グルコース(1.2mg/ml)、または0%グルコース(緩衝剤)、または検査する化合物を補足した緩衝剤を入れた、6のグループに分けた。全てのフラスコを20時間インキュベートし、その後トリパンブルーを利用して、総細胞数、生細胞数および死細胞数について評価した。
【0198】
興奮毒性アミノ酸に対する神経保護
SK−N−SH神経芽腫細胞を含む5つの培養ディッシュを、検査する化合物を用いて処理し、5つの培養ディッシュを、RPMI培地で処理した。4時間後、全ての細胞を、NMDA(500muM)を用いて5分間処理した。その後総生細胞および死細胞を決定した。
【0199】
酸素−グルコース欠乏に対する神経保護
アポトーシスを測定するための濃縮核の分析:皮質ニューロンを、E18ラット胎児から調製し、ポリ−D−リシン(10ng/ml)および100,000細胞/ウェルの濃度の血清で予め被覆した8ウェルのチャンバースライド中に入れる。細胞を、10%FCSを含む高グルコースDMEM中に入れ、10%CO/90%空気で37℃でインキュベーター中に保存する。その翌日、血清を、培養培地をB27補剤を含む高グルコースDMEMで置換することによって除去し、細胞を実験の日までさらに培地を交換することなしにインキュベーター中に保存する。6日目に、スライドを二つの群:対照群およびOGD群に分ける。対照群中の細胞は、グルコースおよびカスタムB27(抗酸化剤なし)を含むDMEMを与えられる。OGD群中の細胞は、15分間真空下で脱気された、カスタムB27を含むグルコース不含DMEMを与えられる。細胞を、10分間気密なチャンバー中で90%N/10%COで洗い流し、37℃で6時間インキュベートする。6時間後、対照およびOGDの細胞を共に、グルコース含有のDMEM中にビヒクル(DMSO)または試験化合物のいずれかを含有する培地の、カスタムB27との置き換えに付す。細胞を、通常の酸素環境の37℃のインキュベーターに戻す。24時間後、細胞を、4%PFA中で10分間4℃で固定し、Topro(蛍光核結合色素)を用いて染色する。アポトーシスは、Laser Scanning Cytometerを用いて、濃縮核を測定することによって評価される。
【0200】
細胞死の指標としてのLDH遊離の測定:皮質ニューロンを、E18ラット胎児から調製し、ポリ−D−リシン(10ng/ml)および150000細胞/ウェルの濃度の血清で予め被覆した48ウェルの培養プレート中に入れる。細胞を、10%FCSを含む高グルコースDMEM中に入れ、10%CO/90%空気で37℃でインキュベーター中に保存する。その翌日、血清を、培養培地をB27補剤を含む高グルコースDMEMで置換することによって除去する。6日目に、細胞を二つの群:対照群およびOGD群に分ける。対照群中の細胞は、グルコースおよびカスタムB27(抗酸化剤なし)を含むDMEMを与えられる。OGD群中の細胞は、15分間真空下で脱気された、カスタムB27を含むグルコース不含DMEMを与えられる。細胞を、10分間気密なチャンバー中で90%N/10%COで洗い流し、37℃で6時間インキュベートする。6時間後、対照およびOGDの細胞を共に、グルコース含有のDMEM中にビヒクル(DMSO)または試験化合物のいずれかを含有する培地の、カスタムB27との置き換えに付す。細胞を、通常の酸素環境の37℃のインキュベーターに戻す。24時間後、細胞死を、細胞のLDH(乳酸脱水素酵素)の培養培地への遊離を測定することによって評価される。LDHアッセイのために、50μlの培地のアリコートを、96ウェルプレートに移す。0.1Mのリン酸カリウム緩衝剤(pH7.5)140μlおよび0.2mg/mlのNADH100μlを加えた後、プレートを暗所で室温で20分間放置する。反応は、ピルビン酸ナトリウム10μlを加えることによって開始される。プレートは、Thermomaxプレートリーダー(Molecular Devices)で、即座に340nMで読み取られる。NADH濃度の指標である吸光度は、6秒ごとに5分間記録され、NADH消失率を示す勾配が、LDH活性を算出するために用いられる。
LDH活性(U/ml)=(ΔA/分)(TCF)(20)(0.0833)/(0.78)
式中:0.0833=比例定数
0.78=計器光路長
【0201】
実施例73
HLAラットテスト操作−クローン病および炎症性腸疾患
オスのHLA−B27ラットを、Taconicから得て、食物(PMI Lab diet 5001)および水を制限無く得られるようにする。研究の開始において、ラットは22−26週齢である。
【0202】
ラットは、以下で列挙した処方の一つを、毎日一度7日間皮下投与する。各々の群において5匹のラットがおり、最後の用量を安楽死させる2時間前に投与する。
ビヒクル(50%DMSO/50%ダルベッコPBS)
17α−エチニル−17βエストラジオール(10μg/kg)
検査する化合物
【0203】
排泄物の質を毎日観察し、次の尺度に従って等級付けする:下痢=3;軟便=2;正常の便=1。検査操作の最後に、血清を収集し、−70℃で保存する。結腸の断片を組織学的な分析のために調製し、追加の切片をミエロペルオキシダーゼ活性について分析する。
【0204】
次の方法は、ミエロペルオキシダーゼ活性を測定するために用いられる。結腸組織を採取し、液体窒素中で急速冷凍する。全結腸の代表的な試料は、試料間で一致していることを保証するために用いられる。組織は、使用するまで−80℃で保存する。次に、組織を計量し(およそ500mg)、5mMのHKPO(pH6)洗浄緩衝剤重量/体積1:15中で均質化する。組織を、Sorvall RC 5B遠心分離機中で、45分間2−8℃で20,000×gで遠心する。その後上澄みを廃棄する。組織を再び懸濁し、50mMのHKPO2.5ml(1:5 重量/体積)中で、10mMのEDTAおよび0.5%のHex臭化アンモニウムと共に均質化し、細胞内MPOの安定化を助ける。組織を液体窒素中で冷凍し、37℃の水浴中で溶解し、細胞膜の溶解を確実にするために15秒間超音波処理する。この操作を3回反復する。その後試料を氷上に20分間おき、12000×gで15分間2−8℃で遠心する。上澄みを、これらの工程の後に分析する。
【0205】
試験混合物は、2.9mlの50mMのHKPOを0.0005%Hを含む0.167o−ジアニシジンと一緒に反応管に加えることによって調製される。過酸化水素が分解されると、o−ジアニシジンが酸化され、濃度依存的に460nmにて吸光する。混合物を25℃まで加熱する。100μLの組織上澄みを反応管に加え、1分間25℃でインキュベートし、その後1mlを使い捨てのプラスチックのキュベットに移す。ODを、2分の反応時間ごとに、反応混合物2.9mlおよび0.5%臭化アンモニウム溶液100μlを含むブランクに対して、460nmで測定する。
【0206】
酵素活性単位を、460nmにおける吸光度を、精製したヒトMPO31.1単位/ガラス瓶を用いて用意した標準曲線と比較することによって、定量化する。MPOを再び溶解し、50mMのHKPOを、10mMのEDTAおよび0.5%のHex臭化アンモニウムと共に用いて、四つの既知の濃度に連続的に希釈する。試料の吸光度を、この曲線に対して比較し、活性を決定する。
【0207】
組織学的分析は、次のように実行する。結腸組織を、10%中性緩衝ホルマリン中に浸す。各々の結腸の試料を、評価のために四つの試料に分配する。ホルマリン固定した組織を、パラフィン包埋のために真空浸透処理装置中で加工処理する。試料を5μmに細分し、その後、Boughton−Smithの後修正された尺度を用いて、盲検的に組織学的評価をするために、ヘマトキシリンおよびエオジン(H&E)で染色する。スコアの記録が完了した後試料を明らかにし、データを表に記入し、多重平均比較を用いてANOVA線型モデル化することによって分析する。
【0208】
標準的な薬理試験法で得られた結果に基づいて、本発明の化合物は、少なくとも部分的にエストロゲン欠乏または過剰により媒介されるか、またはエストロゲン剤の使用により治療または阻害することができる、症状、障害または病態の治療または阻害に有用なエストロゲン受容体モジュレーターである。特に、本発明の化合物は、産生された内因性エストロゲンのレベルが大きく減少する、閉経期前後、閉経期または閉経後の患者の治療に有用である。閉経期は、一般的に、最後の自然月経期間として定義され、血流中に循環するエストロゲンの実質的な減少を引き起こす、卵巣機能の停止により特徴付けられる。本明細書で用いられる場合、また、閉経期は、外科的もしくは化学的であり得るか、または卵巣機能の早期減少または停止を誘発する病態により引き起こされうる、エストロゲン産生の減少状態を含む。
【0209】
したがって、本発明の化合物は、骨粗鬆症の治療または阻害、および骨の純損失を誘発する、新しい骨組織の個々の形成および旧組織の再吸収の不均衡に由来する骨脱塩の阻害に有用である。かかる骨減少は、広範囲の人々、特に、両側卵巣摘出術を受けた、または長期のコルチコステロイド治療を受けた、性腺発育障害を経験した、およびクッシング症候群を患っている女性の閉経後の女性において生じる。歯および顎骨を含む骨の特別なニーズである、骨折、欠陥のある骨構造を有する個体、および骨関係の外科治療および/または人工装具の埋め込みを受けた人々における、置換もこれらの化合物を用いて解決することができる。これらの上記した問題に加えて、これらの化合物は、変形性関節症、低カルシウム血症、高カルシウム血症、パジェット病、骨軟化症、骨灰分喪失、多発性骨髄腫および骨組織に悪影響を与える癌の他の形態の治療または阻害に用いることができる。
【0210】
また、本発明の化合物は、前立腺肥大症、子宮平滑筋腫、乳癌、子宮内膜症、子宮内膜癌、多嚢胞性卵巣症候群、子宮内膜ポリープ、良性乳房疾患、腺筋症、卵巣癌、黒色腫、前立腺癌、結腸の癌、CNS癌、例えば神経膠腫または星状細胞芽腫を含む、良性または悪性の異常な組織成長の治療または阻害に有用である。
【0211】
本発明の化合物は心臓保護剤であり、これらは、コレステロール、トリグリセライド、Lp(a)およびLDLレベルの低下;高コレステロール血症;高脂血症;心血管疾患;アテローム性動脈硬化症;末梢血管障害;再狭窄および血管痙攣の阻害または治療;および免疫介在血管損傷を誘発する細胞事象からの血管壁損傷の阻害に有用である。これらの心臓保護特性は、閉経後の患者をエストロゲンを用いて治療して骨粗鬆症を阻害する場合、男性においてエストロゲン治療を必要とする場合に非常に重要である。
【0212】
また、本発明の化合物は抗酸化剤であり、したがって、フリーラジカル誘発病態の治療または阻害に有用である。抗酸化剤療法を必要とする特定の健康状態は、癌、中枢神経系障害、アルツハイマー病、骨疾患、加齢、炎症性障害、末梢血管障害、関節リウマチ、自己免疫疾患、呼吸窮迫、肺気腫、再灌流後傷害の予防、ウィルス性肝炎、慢性活動性肝炎、結核、乾癬、全身性エリテマトーデス、成人呼吸窮迫症候群、中枢神経系外傷および卒中である。
【0213】
また、本発明の化合物は、認知増強および老年性認知症、アルツハイマー病、認知力低下、神経変性障害の治療または阻害、神経変性疾患または認知増強に有用である。
【0214】
また、本発明の化合物は、炎症性腸疾患、潰瘍性直腸炎、クローン病および結腸炎;更年期関連症状、例えば、ホットフラッシュ、膣または外陰アトピー、萎縮性膣炎、膣乾燥、掻痒、性交疼痛症、排尿困難、頻尿、尿失禁、尿管感染症を含む血管運動症状;ホットフラッシュ、筋痛症、関節痛、不眠症、刺激過敏等を含む血管運動症状;男性型脱毛症;皮膚萎縮;座瘡;II型糖尿病;機能不全性子宮出血;および不妊症の治療または阻害に有用である。
【0215】
本発明の化合物は、白血病、子宮内膜切除、慢性の腎疾患もしくは肝疾患、または凝固疾患もしくは障害のような、無月経が有利である病態に有用である。
【0216】
本発明の化合物は、特にプロゲスチンと組み合わせると、避妊薬として使用することができる。
【0217】
特定の病態または障害の治療または阻害のために投与する場合、有効な投与量は、使用される特定の化合物、投与の方法、処置される症状およびその重篤度、ならびに処置される個体に関する種々の身体的因子に応じて異なることは理解される。本発明の化合物の有効な投与は、約0.1mg/日〜約1,000mg/日の経口投与量で投与され得る。好ましくは、投与は、約10mg/日〜約600mg/日、より好ましくは、約50mg/日〜約600mg/日であり、1回投与量または2回もしくはそれ以上の分割投与である。計画される日用量は、投与経路により異なると考えられる。
【0218】
かかる用量は、経口投与、移植による投与、非経口投与(静脈注射、腹腔内注射および皮下注射を含む)、直腸投与、鼻内投与、膣投与、および経皮投与を含む、活性化合物をレシピエントの血流に導くのに有用な方法で投与され得る。
【0219】
本発明の活性化合物を含む経口製剤は、錠剤、カプセル、頬側剤、トローチ、ロゼンジ、および経口溶液、懸濁液または溶液を含む慣用の経口剤を含む。カプセルは、活性化合物と、医薬上許容されるデンプン(例えば、コーンスターチ、ジャガイモデンプンまたはタピオカデンプン)、糖、人工甘味料、結晶性および微結晶性セルロースのような粉末セルロース、小麦粉、ゼラチン、ガムなどの不活性充填剤および/または希釈剤との混合物を含有し得る。有用な錠剤製剤は、慣用的な圧縮法、湿式造粒法または乾式造粒法により調製され、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、タルク、ラウリル硫酸ナトリウム、微結晶性セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、アルギン酸、アカシアガム、キサンタンガム、クエン酸ナトリウム、複合ケイ酸塩、炭酸カルシウム、グリシン、デキストリン、シュークロース、ソルビトール、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、ラクトース、カオリン、マンニトール、塩化ナトリウム、タルク、乾燥スターチおよび粉糖を含むがこれらに限定されるものではない、医薬上許容される希釈剤、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、表面調節剤(界面活性剤を含む)、懸濁化剤または安定剤を用いることができる。表面調節剤の代表例としては、ポロキサマー188、塩化ベンザルコニウム、ステアリン酸カルシウム、セトステアリルアルコール、セトマクロゴール乳化ろう、ソルビタンエステル、コロイド状二酸化ケイ素、リン酸塩、ドデシル硫酸ナトリウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、およびトリエタノールアミンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。経口製剤は、標準的な遅延放出型または徐放型処方を利用して活性化合物の吸収を変えることができる。経口製剤は、また、要すれば適当な可溶化剤または乳化剤を含む、水またはフルーツジュース中の活性成分を投与することからなり得る。
【0220】
いくつかの場合には、当該化合物をエアゾールの剤形で気道に直接投与することが望ましい。
【0221】
また、本発明の化合物は、非経口または腹腔内投与され得る。遊離塩基または医薬上許容される塩としてのこれらの活性化合物の溶液または懸濁液は、ヒドロキシ−プロピルセルロースのような界面活性剤と適当に混合した水中にて調製することができる。分散液は、油中のグリセロール、液体ポリエチレングリコールおよびそれらの混合物中にて調製することができる。通常の貯蔵および使用条件下にて、これらの製剤は、微生物の増殖を阻害するために保存剤を含有する。
【0222】
注射用に適した医薬剤形は、滅菌注射用溶液または分散液の即時調製用の滅菌水溶液または分散液および滅菌粉末を含む。全て場合、製剤は、無菌でなければならず、容易な注射器操作性が存在する程度に流動性でなければならない。製造および貯蔵条件下で安定でなければならず、細菌および真菌のような微生物の汚染作用から保護されなければならない。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコールおよび液体ポリエチレングリコール)、それらの適当な混合物、および植物油を含有する溶媒または分散媒であり得る。
【0223】
この開示目的のために、経皮投与は、上皮組織および粘膜組織を含む、身体の表面および身体の導管の内部表層を通過する全ての投与を包含すると理解される。かかる投与は、ローション、クリーム、フォーム、パッチ、懸濁液、溶液および坐剤(直腸用および膣用)にて本発明の化合物またはその医薬上許容される塩を用いて行うことができる。
【0224】
経皮投与は、活性化合物および担体を含有する経皮パッチの使用により行うことができ、ここで、この担体は、該活性化合物に対して不活性であり、皮膚に対して非毒性であり、全身吸収用の薬剤を皮膚を介して血流中にデリバリーさせるものである。該担体は、クリームおよび軟膏、ペースト、ゲルおよび閉鎖性デバイスのような多くの剤形をとることができる。クリームおよび軟膏は、水中油型または油中水型の粘稠液体または半固体エマルジョンであり得る。活性成分を含有する石油または親水性石油中に分散させた吸収性粉末からなるペーストもまた適している。種々の閉鎖性デバイスは、担体を含むかまたは含まずに活性成分を含有するリザーバーを覆っている半透膜、または活性成分を含有するマトリックスのような、血流中に活性成分を放出するために使用され得る。他の閉鎖性デバイスは文献公知である。
【0225】
坐剤製剤は、坐剤の融点を変えるためのワックスを添加したかまたは添加しないカカオ脂およびグリセリンを含む伝統的な物質から調製され得る。種々の分子量のポリエチレングリコールのような水溶性坐剤基剤を使用することもできる。
【0226】
本明細書において引用されている、全ての特許、出版物および他の文書は、出典明示により本明細書の一部とする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式:
【化1】

[式中:
AおよびA’は、各々独立して、OHまたはOPであり;
Pは、アルキル、アルケニル、ベンジル、アシル、アロイル、アルコキシカルボニル、スルホニルまたはホスホリルであり;
およびRは、各々独立して、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、またはC−Cアルコキシであり;
は、H、ハロゲン、またはC−Cアルキルであり;
は、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、アシルまたはヘテロアリールであり;
およびRは、各々独立して、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、アシル、フェニル、アリールまたはヘテロアリールである:ただし、少なくとも1つのR、RおよびRは、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、アシル、フェニル、アリールまたはヘテロアリールであり;
ここに、R、RまたはRのアルキルまたはアルケニル基は、ハロゲン、OH、−CN、トリフルオロアルキル、トリフルオロアルコキシ、−NOまたはフェニルにより置換されていてもよく;
ここに、R、RまたはRのアルキニル基は、ハロゲン、−CN、−CHO、アシル、トリフルオロアルキル、トリアルキルシリルまたは置換されていてもよいフェニルにより置換されていてもよく;
ここに、RまたはRのフェニル基は、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、OH、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、−NO、アミノ、C−Cアルキルアミノ、ジ−(C−C)アルキルアミノ、チオールまたはC−Cアルキルチオにより一、二または三置換されていてもよい:
ただし、R、RおよびRの各々が、H、C−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルコキシである場合、少なくとも1つのRおよびRは、ハロゲン、C−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルコキシである:
ただし、少なくとも1つのRおよびRは、H以外である]
で示される化合物またはそのN−オキシドまたはその医薬上許容される塩またはそのプロドラッグ。
【請求項2】
少なくとも1つのAおよびA’がOHである、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
AおよびA’が、各々OHである、請求項2記載の化合物。
【請求項4】
、RおよびRが、各々独立して、Hまたはハロゲンである、請求項1〜3いずれか1項記載の化合物。
【請求項5】
が、H、ハロゲンまたはCNである、請求項1〜4いずれか1項記載の化合物。
【請求項6】
が、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、−CN、−CHOまたはアシルであり;Rが、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、−CN、−CHO、アシルまたは置換されていてもよいフェニルであり;RがH、ハロゲンまたは−CNである、請求項1〜5いずれか1項記載の化合物。
【請求項7】
が、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニルまたは−CNであり;Rが、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、−CNまたは置換されていてもよいフェニルである、請求項1〜4いずれか1項記載の化合物。
【請求項8】
が、H、ハロゲンまたは−CNである、請求項7記載の化合物。
【請求項9】
少なくとも1つのRおよびRがハロゲンである、請求項1〜8いずれか1項記載の化合物。
【請求項10】
およびRが、各々独立して、ハロゲン、C−CアルキニルまたはCNである、請求項1〜9いずれか1項記載の化合物。
【請求項11】
がHである、請求項1〜10いずれか1項記載の化合物。
【請求項12】
化合物が:
(a) 4−クロロ−2−(4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール、
(b) 4−クロロ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール、
(c) 8−ブロモ−4−クロロ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−キノリン−6−オール、
(d) 4−ブロモ−2−(4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール、
(e) 4−ブロモ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール、
(f) 4−ブロモ−2−(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール、
(g) 4−シアノ−2−(4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール、
(h) 4−シアノ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール、
(i) 6−アセトキシ−4−ブロモ−2−(3−フルオロ−4−アセトキシフェニル)キノリン、
(j) 2−(4−ヒドロキシフェニル)−4−ヨウドキノリン−6−オール、
(k) 2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−ヨウドキノリン−6−オール、
(l) 2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−ビニルキノリン−6−オール、
(m) 4−エチル−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール、
(n) 2−(4−ヒドロキシフェニル)−4−[(トリメチルシリル)エチニル]キノリン−6−オール、
(o) 2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−[(トリメチルシリル)エチニル]キノリン−6−オール、
(p) 4−エチニル−2−(4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール、
(q) 4−エチニル−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール、
(r) 2−(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−エチニルキノリン−6−オール、
(s) 2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−(フェニルエチニル)キノリン−6−オール、
(t) 4−アセチル−2−(4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール、
(u) 4−アセチル−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール、
(v) 4−(1−ヒドロキシエチル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール、
(w) 2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−(1−ヒドロキシエチル)キノリン−6−オール、
(x) 2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−チアゾール−2−イル−キノリン−6−オール、
(y) 2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−チオフェン−3−イル−キノリン−6−オール、
(z) 2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ピリジル)キノリン−6−オール、
(aa) 2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−(5−ピリミジル)キノリン−6−オール、
(bb) 5−クロロ−2−(4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール、
(cc) 5−ブロモ−2−(4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール、
(dd) 4−ブロモ−3−クロロ−2−(4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール、
(ee) 4−ブロモ−3−クロロ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール、
(ff) 3−クロロ−4−(4−フルオロフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール、
(gg) 3−クロロ−4−シアノ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール、
(hh) 4−ブロモ−8−クロロ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール、
(ii) 4,8−ジブロモ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール、
(jj) 8−クロロ−4−シアノ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール、
(kk) 8−クロロ−4−エチニル−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール、
(ll) 8−クロロ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−ヘキシ−1−イニルキノリン−6−オール、
(mm) 8−クロロ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−ビニルキノリン−6−オール、
(nn) 8−クロロ−4−(4−シアノフェニル)−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール、
(oo) 8−クロロ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)キノリン−6−オール、
(pp) 4−クロロ−8−シアノ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール、
(qq) 4−ブロモ−8−シアノ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール、
(rr) 8−シアノ−4−エチニル−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール、
(ss) 4−クロロ−8−(4−シアノフェニル)−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール,または
(tt) 8−シアノ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール
である、請求項1記載の化合物。
【請求項13】
(a) 請求項1〜12いずれか1項記載の化合物、および
(b)医薬担体、
を含む、医薬組成物。
【請求項14】
式:
【化2】

[式中:
AおよびA’は、各々独立して、OHまたはOPであり;
Pは、アルキル、アルケニル、ベンジル、アシル、アロイル、アルコキシカルボニル、スルホニルまたはホスホリルであり;
およびRは、各々Hであり;
は、H、ハロゲンまたはC−Cアルキルであり;
、RおよびRは、各々独立して、H、C−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルコキシである:ただし、少なくとも1つのR、RおよびRは、C−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルコキシであり;
ここに、R、RまたはRのアルキルまたはアルケニル基は、ハロゲン、OH、−CN、トリフルオロアルキル、トリフルオロアルコキシ、−NOまたはフェニルにより置換されていてもよい]
で示される化合物またはそのN−オキシドまたはその医薬上許容される塩またはそのプロドラッグ。
【請求項15】
化合物が:
(a) 2−(4−ヒドロキシフェニル)−4−メトキシキノリン−6−オール、
(b) 2−(4−ヒドロキシフェニル)−4−ビニルキノリン−6−オール、または
(c) 4−エチル−2−(4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール、
である、請求項14記載の化合物。
【請求項16】
(a)請求項14または請求項15記載の化合物、および
(b)医薬担体、
を含む医薬組成物。
【請求項17】

【化3】

[式中:
AおよびA’は、各々独立して、OHまたはOPであり;
Pは、アルキル、アルケニル、ベンジル、アシル、アロイル、アルコキシカルボニル、スルホニルまたはホスホリルであり;
およびRは、各々独立して、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルコキシであり;
はHであり;
は、H、アリールまたは置換アリールであり;
およびRは、各々独立して、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、アシル、フェニル、アリールまたはヘテロアリールである:ただし、少なくとも1つのRおよびRは、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、アシル、フェニル、アリールまたはヘテロアリールであり;
ここに、RまたはRのアルキルまたはアルケニル基は、ハロゲン、OH、−CN、トリフルオロアルキル、トリフルオロアルコキシ、−NOまたはフェニルにより置換されていてもよく;
ここに、RまたはRのアルキニル基は、ハロゲン、−CN、−CHO、アシル、トリフルオロアルキル、トリアルキルシリルまたは置換されていてもよいフェニルにより置換されていてもよく;
ここに、RまたはRのフェニル基は、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、OH、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、−NO、アミノ、C−Cアルキルアミノ、ジ−(C−C)アルキルアミノ、チオールまたはC−Cアルキルチオにより一、二または三置換されていてもよい]
で示される化合物またはそのN−オキシドまたはその医薬上許容される塩またはそのプロドラッグ。
【請求項18】
化合物が:
(a) 2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−フェニルキノリン−6−オール、
(b) 2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシルフェニル)−4−(メチルフェニル)キノリン−6−オール、
(c) 2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−フルオロフェニル)キノリン−6−オール、
(d) 4−(4−クロロフェニル)−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール、
(e) 4−(4−シアノフェニル)−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)キノリン−6−オール、または
(f) 2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)キノリン−6−オール、
である、請求項17記載の化合物。
【請求項19】
(a)請求項17または請求項18に記載の化合物、および
(b)医薬担体、
を含む医薬組成物。
【請求項20】
阻害を必要とする哺乳類における骨粗鬆症の阻害方法であって、該哺乳類に、有効量の式:
【化4】

[式中:
AおよびA’は、各々独立して、OHまたはOPであり;
Pは、アルキル、アルケニル、ベンジル、アシル、アロイル、アルコキシカルボニル、スルホニルまたはホスホリルであり;
およびRは、各々独立して、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルコキシであり;
は、H、ハロゲン、またはC−Cアルキルであり;
、RおよびRは、各々独立して、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、アシル、フェニル、アリールまたはヘテロアリールであり;
ここに、R、RまたはRのアルキルまたはアルケニル基は、ハロゲン、OH、−CN、トリフルオロアルキル、トリフルオロアルコキシ、−NOまたはフェニルにより置換されていてもよく;
ここに、R、RまたはRのアルキニル基は、ハロゲン、−CN、−CHO、アシル、トリフルオロアルキル、トリアルキルシリルまたは置換されていてもよいフェニルにより置換されていてもよく;
ここに、R、RまたはRのフェニル基は、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、OH、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、−NO、アミノ、C−Cアルキルアミノ、ジ−(C−C)アルキルアミノ、チオールまたはC−Cアルキルチオにより一、二または三置換されていてもよい]
で示される化合物またはそのN−オキシドまたはその医薬上許容される塩またはそのプロドラッグを投与することを含む方法。
【請求項21】
阻害を必要とする哺乳類における、変形性関節症、低カルシウム血症、高カルシウム血症、パジェット病、骨軟化症、骨灰分喪失、多発性骨髄腫または骨組織に悪影響を及ぼす癌の他の形態の阻害方法であって、該哺乳類に有効量の式:
【化5】

[式中:
AおよびA’は、各々独立して、OHまたはOPであり;
Pは、アルキル、アルケニル、ベンジル、アシル、アロイル、アルコキシカルボニル、スルホニルまたはホスホリルであり;
およびRは、各々独立して、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルコキシであり;
は、H、ハロゲンまたはC−Cアルキルであり;
、RおよびRは、各々独立して、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、アシル、フェニル、アリールまたはヘテロアリールであり;
ここに、R、RまたはRのアルキルまたはアルケニル基は、ハロゲン、OH、−CN、トリフルオロアルキル、トリフルオロアルコキシ、−NOまたはフェニルであり;
ここに、R、RまたはRのアルキニル基は、ハロゲン、−CN、−CHO、アシル、トリフルオロアルキル、トリアルキルシリルまたは置換されていてもよいフェニルでにより置換されていてもよく;
ここに、R、RまたはRのフェニル基は、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、OH、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、−NO、アミノ、C−Cアルキルアミノ、ジ−(C−C)アルキルアミノ、チオールまたはC−Cアルキルチオである]
で示される化合物またはそのN−オキシドまたはその医薬上許容される塩またはそのプロドラッグを投与することを含む方法。
【請求項22】
阻害を必要とする哺乳類における、良性または悪性の異常な組織成長の阻害方法であって、該哺乳類に有効量の式:
【化6】

[式中:
AおよびA’は、各々独立して、OHまたはOPであり;
Pは、アルキル、アルケニル、ベンジル、アシル、アロイル、アルコキシカルボニル、スルホニルまたはホスホリルであり;
およびRは、各々独立して、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルコキシであり;
は、H、ハロゲンまたはC−Cアルキルであり;
、RおよびRは、各々独立して、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、アシル、フェニル、アリールまたはヘテロアリールであり;
ここに、R、RまたはRのアルキルまたはアルケニル基は、ハロゲン、OH、−CN、トリフルオロアルキル、トリフルオロアルコキシ、−NOまたはフェニルにより置換されていてもよく;
ここに、R、RまたはRのアルキニル基は、ハロゲン、−CN、−CHO、アシル、トリフルオロアルキル、トリアルキルシリルまたは置換されていてもよいフェニルにより置換されていてもよく;
ここに、R、RまたはRのフェニル基は、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、OH、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、−NO、アミノ、C−Cアルキルアミノ、ジ−(C−C)アルキルアミノ、チオールまたはC−Cアルキルチオにより一、二または三置換されていてもよい]
で示される化合物またはそのN−オキシドまたはその医薬上許容される塩またはそのプロドラッグを投与することを含む方法。
【請求項23】
異常な組織の成長が、前立腺肥大症、子宮平滑筋腫、乳癌、子宮内膜症、子宮内膜癌、多嚢胞性卵巣症候群、子宮内膜ポリープ、良性乳房疾患、腺筋症、卵巣癌、黒色腫、前立腺癌、結腸の癌またはCNS癌である、請求項22記載の方法。
【請求項24】
哺乳類のコレステロール、トリグリセライド、Lp(a)またはLDLレベルの低下方法;または高コレステロール血症;高脂血症;心血管疾患;アテローム性動脈硬化症;末梢血管障害;再狭窄または血管痙攣の阻害方法;または免疫介在血管損傷を誘発する細胞事象からの血管壁損傷の阻害方法であって、該哺乳類に有効量の式:
【化7】

[式中:
AおよびA’は、各々独立して、OHまたはOPであり;
Pは、アルキル、アルケニル、ベンジル、アシル、アロイル、アルコキシカルボニル、スルホニルまたはホスホリルであり;
およびRは、各々独立して、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルコキシであり;
は、H、ハロゲンまたはC−Cアルキルであり;
、RおよびRは、各々独立して、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、アシル、フェニル、アリールまたはヘテロアリールであり;
ここに、R、RまたはRのアルキルまたはアルケニル基は、ハロゲン、OH、−CN、トリフルオロアルキル、トリフルオロアルコキシ、−NOまたはフェニルにより置換されていてもよく;
ここに、R、RまたはRのアルキニル基は、ハロゲン、−CN、−CHO、アシル、トリフルオロアルキル、トリアルキルシリルまたは置換されていてもよいフェニルにより置換されていてもよく;
ここに、R、RまたはRのフェニル基は、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、OH、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、−NO、アミノ、C−Cアルキルアミノ、ジ−(C−C)アルキルアミノ、チオールまたはC−Cアルキルチオにより一、二または三置換されていてもよい]
で示される化合物またはそのN−オキシドまたはその医薬上許容される塩またはそのプロドラッグを投与することを含む方法。
【請求項25】
阻害を必要とする哺乳類におけるフリーラジカル誘発病態の阻害方法であって、該哺乳類に有効量の式:
【化8】

[式中:
AおよびA’は、各々独立して、OHまたはOPであり;
Pは、アルキル、アルケニル、ベンジル、アシル、アロイル、アルコキシカルボニル、スルホニルまたはホスホリルであり;
およびRは、各々独立して、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルコキシであり;
は、H、ハロゲンまたはC−Cアルキルであり;
、RおよびRは、各々独立して、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、アシル、フェニル、アリールまたはヘテロアリールであり;
ここに、R、RまたはRのアルキルまたはアルケニル基は、ハロゲン、OH、−CN、トリフルオロアルキル、トリフルオロアルコキシ、−NOまたはフェニルにより置換されていてもよく;
ここに、R、RまたはRのアルキニル基は、ハロゲン、−CN、−CHO、アシル、トリフルオロアルキル、トリアルキルシリルまたは置換されていてもよいフェニルにより置換されていてもよく;
ここに、R、RまたはRのフェニル基は、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、OH、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、−NO、アミノ、C−Cアルキルアミノ、ジ−(C−C)アルキルアミノ、チオールまたはC−Cアルキルチオにより一、二または三置換されていてもよい]
で示される化合物またはそのN−オキシドまたはその医薬上許容される塩またはそのプロドラッグを投与することを含む方法。
【請求項26】
哺乳類における、認知増強または神経保護方法;または老年性認知症、アルツハイマー病、認知低下または神経変性障害の治療または阻害方法であって、該哺乳類に有効量の式:
【化9】

[式中:
AおよびA’は、各々独立して、OHまたはOPであり;
Pは、アルキル、アルケニル、ベンジル、アシル、アロイル、アルコキシカルボニル、スルホニルまたはホスホリルであり;
およびRは、各々独立して、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルコキシであり;
は、H、ハロゲンまたはC−Cアルキルであり;
、RおよびRは、各々独立して、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、アシル、フェニル、アリールまたはヘテロアリールであり;
ここに、R、RまたはRのアルキルまたはアルケニル基は、ハロゲン、OH、−CN、トリフルオロアルキル、トリフルオロアルコキシ、−NOまたはフェニルにより置換されていてもよく;
ここに、R、RまたはRのアルキニル基は、ハロゲン、−CN、−CHO、アシル、トリフルオロアルキル、トリアルキルシリルまたは置換されていてもよいフェニルにより置換されていてもよく;
ここに、R、RまたはRのフェニル基は、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、OH、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、−NO、アミノ、C−Cアルキルアミノ、ジ−(C−C)アルキルアミノ、チオールまたはC−Cアルキルチオにより一、二または三置換されていてもよい]
で示される化合物またはそのN−オキシドまたはその医薬上許容される塩またはそのプロドラッグを投与することを含む方法。
【請求項27】
哺乳類における、炎症性腸疾患、潰瘍性直腸炎、クローン病、結腸炎、のぼせ、膣または外陰アトピー、萎縮性膣炎、膣乾燥、掻痒、性交疼痛症、排尿困難、頻尿、尿失禁、尿管感染症、血管運動症状;男性型脱毛症;皮膚萎縮;座瘡;II型糖尿病;機能不全性子宮出血;または不妊症の阻害方法であって、該哺乳類に有効量の式:
【化10】

[式中:
AおよびA’は、各々独立して、OHまたはOPであり;
Pは、アルキル、アルケニル、ベンジル、アシル、アロイル、アルコキシカルボニル、スルホニルまたはホスホリルであり;
およびRは、各々独立して、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、またはC−Cアルコキシであり;
は、H、ハロゲンまたはC−Cアルキルであり;
、RおよびRは、各々独立して、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、アシル、フェニル、アリールまたはヘテロアリールであり;
ここに、R、RまたはRのアルキルまたはアルケニル基は、ハロゲン、OH、−CN、トリフルオロアルキル、トリフルオロアルコキシ、−NOまたはフェニルにより置換されていてもよく;
ここに、R、RまたはRのアルキニル基は、ハロゲン、−CN、−CHO、アシル、トリフルオロアルキル、トリアルキルシリルまたは置換されていてもよいフェニルにより置換されていてもよく;
ここに、R、RまたはRのフェニル基は、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、OH、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、−NO、アミノ、C−Cアルキルアミノ、ジ−(C−C)アルキルアミノ、チオールまたはC−Cアルキルチオにより一、二または三置換されていてもよい]
で示される化合物またはそのN−オキシドまたはその医薬上許容される塩またはそのプロドラッグを投与することを含む方法。
【請求項28】
哺乳類における、白血病、子宮内膜剥離、慢性腎臓または肝臓疾患または凝固疾患または障害の阻害方法であって、該哺乳類に、有効量の式:
【化11】

[式中:
AおよびA’は、各々独立して、OHまたはOPであり;
Pは、アルキル、アルケニル、ベンジル、アシル、アロイル、アルコキシカルボニル、スルホニルまたはホスホリルであり;
およびRは、各々独立して、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルコキシであり;
は、H、ハロゲンまたはC−Cアルキルであり;
、RおよびRは、各々独立して、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル,C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、アシル、フェニル、アリールまたはヘテロアリールであり;
ここに、R、RまたはRのアルキルまたはアルケニル基は、ハロゲン、OH、−CN、トリフルオロアルキル、トリフルオロアルコキシ、−NOまたはフェニルにより置換されていてもよく;
ここに、R、RまたはRのアルキニル基は、ハロゲン、−CN、−CHO、アシル、トリフルオロアルキル、トリアルキルシリルまたはにより置換されていてもよいフェニルにより置換されていてもよく;
ここに、R、RまたはRのフェニル基は、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、OH、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、−NO、アミノ、C−Cアルキルアミノ、ジ−(C−C)アルキルアミノ、チオールまたはC−Cアルキルチオにより一、二または三置換されていてもよい]
で示される化合物またはそのN−オキシドまたはその医薬上許容される塩またはそのプロドラッグを投与することを含む方法。
【請求項29】
医薬として用いるための請求項1〜28いずれか1項記載の化合物。
【請求項30】
阻害を必要とする哺乳類における、変形性関節症、低カルシウム血症、高カルシウム血症、パジェット病、骨軟化症、骨灰分喪失、多発性骨髄腫または骨組織に悪影響を及ぼす癌の他の形態の阻害を含む、骨粗鬆症の阻害;
阻害を必要とする哺乳類における、異常な組織の成長が前立腺肥大症、子宮平滑筋腫、乳癌、子宮内膜症、子宮内膜癌、多嚢胞性卵巣症候群、子宮内膜ポリープ、良性乳房疾患、腺筋症、卵巣癌、黒色腫、前立腺癌、結腸の癌またはCNS癌である、良性または悪性の異常な組織成長の阻害;
哺乳類における、コレステロール、トリグリセライド、Lp(a)またはLDLレベルの低下;または高コレステロール血症;高脂血症;心血管疾患;アテローム性動脈硬化症;末梢血管障害;再狭窄または血管痙攣の阻害;または免疫介在血管損傷を誘発する細胞事象からの血管壁損傷の阻害;
阻害を必要とする哺乳類における、フリーラジカル誘発病態の阻害;
哺乳類における、認知増強または神経保護;または老年性認知症、アルツハイマー病、認知低下または神経変性障害の治療または阻害;
阻害を必要とする哺乳類における、炎症性腸疾患、潰瘍性直腸炎、クローン病、結腸炎、のぼせ、膣または外陰アトピー、萎縮性膣炎、膣乾燥、掻痒、性交疼痛症、排尿困難、頻尿、尿失禁、尿管感染症、血管運動症状;男性型脱毛症;皮膚萎縮;座瘡;II型糖尿病;機能不全性子宮出血;または不妊症の阻害;
あるいは、阻害を必要とする哺乳類における、白血病、子宮内膜剥離、慢性腎臓または肝臓疾患または凝固疾患または障害の阻害;
のための医薬の製造における請求項1〜28いずれか1項記載の化合物の使用。
【請求項31】
式:
【化12】

[式中:
AおよびA’は、各々独立して、OHまたはOPであり;
Pは、アルキル,アルケニル、ベンジル、アシル、アロイル、アルコキシカルボニル、スルホニルまたはホスホリルであり;
およびRは、各々独立して、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルコキシであり;
は、H、ハロゲンまたはC−Cアルキルであり;
は、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、アシルまたはヘテロアリールであり;
およびRは、各々独立して、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、アシル、フェニル、アリールまたはヘテロアリールである:ただし、少なくとも1つのR、RおよびRは、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、アシル、フェニル、アリールまたはヘテロアリールであり;
ここに、R、RまたはRのアルキルまたはアルケニル基は、ハロゲン、OH、−CN、トリフルオロアルキル、トリフルオロアルコキシ、−NOまたはフェニルにより置換されていてもよく;
ここに、R、RまたはRのアルキニル基は、ハロゲン、−CN、−CHO、アシル、トリフルオロアルキル、トリアルキルシリルまたは置換されていてもよいフェニルにより置換されていてもよく;
ここに、RまたはRのフェニル基は、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、OH、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、−NO、アミノ、C−Cアルキルアミノ、ジ−(C−C)アルキルアミノ、チオールまたはC−Cアルキルチオにより一、二または三置換されていてもよい:
ただし、R、RおよびRの各々が、H、C−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルコキシである場合、少なくとも1つのRおよびRは、ハロゲン、C−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルコキシである;
ただし、少なくとも1つのRおよびRはH以外である]
で示される化合物またはそのN−オキシドまたはその医薬上許容される塩またはそのプロドラッグの製造方法であって:
a)式:
【化13】

[式中、Rは、アルキル、例えばメチルであり、A’、RおよびRは上記と同意義である]
で示される化合物を、式:
【化14】

[式中、A、RおよびRは、上記と同意義である]
で示される化合物と、適当な条件下で反応させて、所望の式Iで示される化合物を得ること;または
b)式:
【化15】

[式中、A、R、R、RおよびRは、上記と同意義である]
で示される化合物を、式:
【化16】

[式中、A、RおよびRは、上記と同意義である]
で示される化合物と、適当な条件下で反応させて、所望の式Iで示される化合物を得ること;または
c)式:
【化17】

[式中、A、A、R、R、RおよびRは、上記と同意義である]
で示される化合物を、適当な条件下で環化させて、所望の式Iで示される化合物を得ること;または
d)一の式Iで示される化合物を別の式Iで示される化合物に変換すること、
を含む方法。
【請求項32】
式:
【化18】

[式中:
AおよびA’は、各々独立して、OHまたはOPであり;
Pは、アルキル、アルケニル、ベンジル、アシル、アロイル、アルコキシカルボニル、スルホニルまたはホスホリルであり;
およびRは、各々Hであり;
は、H、ハロゲンまたはC−Cアルキルであり;
、RおよびRは、各々独立して、H、C−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルコキシである:ただし、少なくとも1つのR、RおよびRは、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、またはC−Cアルコキシであり;
ここに、R、RまたはRのアルキルまたはアルケニル基は、ハロゲン、OH、−CN、トリフルオロアルキル、トリフルオロアルコキシ、−NOまたはフェニルにより置換されていてもよい]
で示される化合物またはそのN−オキシドまたはその医薬上許容される塩またはそのプロドラッグの製造方法であって:
a)式:
【化19】

[式中、Rは、アルキル、例えばメチルであり、A’、RおよびRは、上記と同意義である]
で示される化合物を、式:
【化20】

[式中、A、RおよびRは、上記と同意義である]
で示される化合物と、適当な条件下で反応させて、所望の式Iで示される化合物を得ること;または
b)式:
【化21】

[ここに、A、R、R、RおよびRは、上記と同意義である]
で示される化合物を、式:
【化22】

[ここに、A、RおよびRは、上記と同意義である]
で示される化合物と、適当な条件下で反応させて、所望の式Iで示される化合物を得ること;または
c)式:
【化23】

[式中、A、A、R、R、RおよびRは、上記と同意義である]
で示される化合物を、適当な条件下で環化させて、所望の式Iで示される化合物を得ること;または
d)一の式Iで示される化合物を別の式Iで示される化合物に変換すること、
を含む方法。
【請求項33】
式:
【化24】

[式中:
AおよびA’は、各々独立して、OHまたはOPであり;
Pは、アルキル、アルケニル、ベンジル、アシル、アロイル、アルコキシカルボニル、スルホニルまたはホスホリルであり;
およびRは、各々独立して、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルコキシであり;
はHであり;
は、H、アリールまたは置換アリールであり;
およびRは、各々独立して、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、アシル、フェニル、アリールまたはヘテロアリールである:ただし、少なくとも1つのRおよびRは、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、アシル、フェニル、アリールまたはヘテロアリールであり;
ここに、RまたはRのアルキルまたはアルケニル基は、ハロゲン、OH、−CN、トリフルオロアルキル、トリフルオロアルコキシ、−NO、またはフェニル置換されていてもよく;
ここに、RまたはRのアルキニル基は、ハロゲン、−CN、−CHO、アシル、トリフルオロアルキル、トリアルキルシリルまたは置換されていてもよいフェニルにより置換されていてもよく;
ここに、RまたはRのフェニル基は、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、OH、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、−NO、アミノ、C−Cアルキルアミノ、ジ−(C−C)アルキルアミノ、チオールまたはC−Cアルキルチオにより一、二または三置換されていてもよい]
で示される化合物またはそのN−オキシドまたはその医薬上許容される塩またはそのプロドラッグの製造方法であって:
a)式:
【化25】

[式中、Rは、アルキル、例えばメチルであり、A’、RおよびRは、上記と同意義である]
で示される化合物を、式:
【化26】

[式中、A、RおよびRは、上記と同意義である]
で示される化合物と、適当な条件下で反応させて、所望の式Iで示される化合物を得ること;または
b)式:
【化27】

[式中、A、R、R、RおよびRは、上記と同意義である]
で示される化合物を、式:
【化28】

[式中、A、RおよびRは、上記と同意義である]
で示される化合物と、適当な条件下で反応させて、所望の式Iで示される化合物を得ること;または
c)式:
【化29】

[式中、A、A、R、R、RおよびRは、上記と同意義である]
で示される化合物を、適当な条件下で環化させて、所望の式Iで示される化合物を得ること;または
d)一の式Iで示される化合物を別の式Iで示される化合物に変換すること、
を含む方法。
【請求項34】
式:
【化30】

[式中:
AおよびA’は、各々独立して、OHまたはOPであり;
Pは、アルキル、アルケニル、ベンジル、アシル、アロイル、アルコキシカルボニル、スルホニルまたはホスホリルであり;
およびRは、各々独立して、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルコキシであり;
は、H、ハロゲンまたはC−Cアルキルであり;
、RおよびRは、各々独立して、H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、アシル、フェニル、アリールまたはヘテロアリールであり;
ここに、R、RまたはRのアルキルまたはアルケニル基は、ハロゲン、OH、−CN、トリフルオロアルキル、トリフルオロアルコキシ、−NOまたはフェニルにより置換されていてもよく;
ここに、R、RまたはRのアルキニル基は、ハロゲン、−CN、−CHO、アシル、トリフルオロアルキル、トリアルキルシリルまたは置換されていてもよいフェニルにより置換されていてもよく;
ここに、R、RまたはRのフェニル基は、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、OH、C−Cアルコキシ、−CN、−CHO、−NO、アミノ、C−Cアルキルアミノ、ジ−(C−C)アルキルアミノ、チオールまたはC−Cアルキルチオにより一、二または三置換されていてもよい]
で示される化合物またはそのN−オキシドまたはその医薬上許容される塩またはそのプロドラッグの製造方法であって:
a)式:
【化31】

[式中、Rは、アルキル、例えばメチルであり、A’、RおよびRは、上記と同意義である]
で示される化合物を、式:
【化32】

[式中、A、RおよびRは、上記と同意義である]
で示される化合物と、適当な条件下で反応させて、所望の式Iで示される化合物を得ること;または
b)式:
【化33】

[式中、A、R、R、RおよびRは、上記と同意義である]
で示される化合物を、式:
【化34】

[式中、A、RおよびRは、上記と同意義である]
で示される化合物と、適当な条件下で反応させて、所望の式Iで示される化合物を得ること;または
c)式:
【化35】

[式中、A、A、R、R、RおよびRは、上記と同意義である]
で示される化合物を、適当な条件下で環化させて、所望の式Iで示される化合物を得ること;または
d)一の式Iで示される化合物を別の式Iで示される化合物に変換すること、
を含む方法。

【公表番号】特表2007−504281(P2007−504281A)
【公表日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−533069(P2006−533069)
【出願日】平成16年5月13日(2004.5.13)
【国際出願番号】PCT/US2004/015142
【国際公開番号】WO2004/103973
【国際公開日】平成16年12月2日(2004.12.2)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.マッキントッシュ
【出願人】(591011502)ワイス (573)
【氏名又は名称原語表記】Wyeth
【Fターム(参考)】