説明

フェノール誘導体およびレチノイド含有水−アルコール脱色ゲル

【課題】本発明は、フェノール誘導体、レチノイド、特に分散したレチノイド、および、場合により日焼け止めを含む、水性アルコールゲル型の化粧用または医薬品用途の脱色組成物、これを調製する方法、ならびにその化粧および皮膚科における使用に関する。
【解決手段】適切な賦形剤を含む水性アルコールゲルが、物理的および化学的な安定性という観点から、良好な結果を与えるということを見い出した。また、このゲルは特に温度および酸化に対する安全性、有効性、無害性および化粧性とをうまく兼ね備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フェノール誘導体、レチノイド、特に分散したレチノイド、および場合により日焼け止め剤を含む、水性アルコールゲル形態の化粧用または医薬品の用途のための脱色組成物に関する。
【0002】
このゲルは、その組成のおかげで、安定性と無害性とを共に有する組成物を提供する。
【背景技術】
【0003】
皮膚の過色素沈着症の治療に推奨される治療剤の中でも、ヒドロキノンおよびその誘導体などのフェノール誘導体は、何十年もの間、最も有効な活性薬剤に挙げられている。これらの薬剤が治療目的で使用されているのは、これらの製品のいくつかを抗酸化剤として使用していたゴム工業の作業員に皮膚の脱色が見られたことから始まった。その後、多くの研究により、それら薬剤の単独での有効性または別種脱色剤と組み合わせての有効性が確認されている(Jorge L. Sanchez, M.D. and Miguel Vazquez, M.D. International Journal of Dermatology Jan-Feb 1982年、第 21巻、ページ55-58)。こうして、これらが、過色素沈着症の治療に事実上欠くことのできない活性薬剤であることがわかったので、多くの商業用製品中に存在している。ヒドロキノンは、出願されている種々の特許出願の主題となっており、特に、合衆国特許3,856,934には、脱色組成物として、ヒドロキノンが、レチノン酸およびコルチコイドと組み合わされている。
【0004】
しかし、ヒドロキノンなどのフェノール誘導体の混和には、特に2つの主要な欠点がある。
【0005】
第1は、ヒドロキノンなどのフェノール誘導体を単独で、または他の活性成分と組み合わせて含む配合物の分解がよく観られることである。具体的には、ヒドロキノンは、酸化および熱に対して感受性であることが知られており、その結果、有効性が減少し、組成物が急速に褐色化し、時として組成物の偏析または相分離が起こる。
【0006】
この問題は、数種の活性薬剤、特にフェノール誘導体およびレチノイドを含む組成物を得る上で障害であることが判っている。
【0007】
従来技術では、こうした現象を減らすために、亜硫酸塩を従来から使用してきたが、亜硫酸塩はこのような欠点を解消するには不充分である。これらはまた、電解質と反応しやすい配合物の粘度を損ない、その結果、活性薬剤(たとえば、レチノイド)の沈殿をもたらす。特に、カルボマー類を、最低レベルの粘度を与えるために従来から使用しているが、亜硫酸塩の電解質により悪影響を受けるので、もはや単独ではレチノイドの良好な安定性を保つのに充分でなくなる。
【0008】
更に、その溶解性を促進するために、組成物の調製中、具体的には標準乳濁物中で、ヒドロキノンなどのフェノール誘導体をしばしば熱に接触させるが、このような現象が、褐色化現象を開始させ促進させる。
【0009】
ヒドロキノンなどのフェノール誘導体が、その組成物中に単独で存在するかまたは他の活性薬剤と組み合わさって存在することで引き起こされる第2の欠点は、その高い炎症力である。
【0010】
炎症力のため、高濃度のヒドロキノンは、後炎症性黒色症および組織黒変症現象を引き起こす可能性がある。
【0011】
ヒドロキノンを高濃度で長期にわたり使用すると、後に局所炎症および皮膚炎が引き起こされることがある(「新種の脱色剤であるN-アセチル4Sクリステアミニルフェノール」、Jimbow K. Arch. Dermatol. 1991 Oct; 127 (10):1528-1534)。
【0012】
ヒドロキノンによる治療には、後炎症性過色素沈着をもたらす炎症が伴う可能性がある。炎症の発症はヒドロキノンの濃度に依存する。炎症は、10%濃度では比較的高く、5%適用量の製剤では大幅に減少し、2%濃度では事実上存在しないとみなされる(「脱色性化学剤」、JP. Ortonne Ann. Dermatol. Venerol. 1986, 113: 733-736)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】合衆国特許3,856,934
【特許文献2】欧州特許出願0,199,636
【非特許文献】
【0014】
【非特許文献1】Jorge L. Sanchez, M.D. and Miguel Vazquez, M.D. International Journal of Dermatology Jan-Feb 1982年、第 21巻、ページ55-58
【非特許文献2】「新種の脱色剤であるN-アセチル4Sクリステアミニルフェノール」、Jimbow K. Arch. Dermatol. 1991 Oct; 127 (10):1528-1534
【非特許文献3】「脱色性化学剤」、JP. Ortonne Ann. Dermatol. Venerol. 1986, 113: 733-736
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
したがって、組成物の選択が、このような影響を最小化し、2つの炎症の原因となる活性成分を含む組成物の耐性を改善する上で重要な役割を果たし得る。
【0016】
よって、物理的に何時間も安定なフェノール誘導体およびレチノイドを含むことで、配合物が変化しないままでいる組成物を提案することが、課題として提示される。本製品はまた、良好な化粧効果を示し、低刺激性を有する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本出願人は、驚いたことに、適切な賦形剤を含む水性アルコールゲルが、物理的および化学的な安定性という観点から、良好な結果を与えるということを見い出した。また、このゲルは特に温度および酸化に対する安全性、有効性、無害性および化粧性とをうまく兼ね備えている。
【0018】
また、本出願人は、寒冷状態で、加熱することなく調製し得る本発明による組成物を製造するための方法を開発し、これによってフェノール誘導体の熱への接触を回避可能とした。
【0019】
したがって、本発明は生理学的に許容可能な媒体中に、フェノール誘導体、レチノイド、特に分散したレチノイド、および、場合により日焼け止め剤を含む脱色組成物であって、水性アルコールゲルであることを特徴とする脱色組成物に関する。
【0020】
用語「水性アルコールゲル」は、アルコールおよび少なくとも1つのゲル化剤含む水性ゲルであって、場合により小量(15%まで)の脂肪相を含んでいてもよい水性ゲルを意味する。
【0021】
全ての分量比率は、組成物全重量に対する重量パーセンテージで表す。
【0022】
本発明による組成物は、1〜30%、好ましくは2〜20%,より好ましくは4から15%のアルコールを含むことが好ましい。
【0023】
アルコールとしては、非限定的ではあるがエタノール、イソプロパノールおよびブタノールが挙げられる。
【0024】
また、本発明による組成物は、1つまたは複数の下記成分:
a)カルボマー
b)別種のゲル化剤
c)抗酸化剤
d)キレート剤
を含有することが好ましい。
【0025】
本発明による水性アルコールゲルタイプの組成物は、良好な皮膚耐性を提供する。また粘稠な乳濁剤よりも、塗り広げ易く、心地良い爽やかな感じを残す。
【0026】
より具体的には、本発明は、脱色目的の水性アルコールゲルであって、1つまたは複数の下記成分:
-0.01%〜10%のフェノール誘導体、
-0.0001%〜5%のレチノイド、
-0〜30%の複数の日焼け止め剤、
-0.01%〜10%のカルボマーおよび/または他の複数のゲル化剤、
-0.01%〜2%の複数の抗酸化剤、および
-0.01%〜1%のキレート剤
を含む。
本発明による好ましい組成物は、
-4.00%のフェノール誘導体
-0.10%のレチノイド
-20.00%のエタノール
-0.40%のカルボマー
-0.60%の別種のゲル化剤
-0.40%の複数の亜硫酸塩、
-0.10%のEDTA
を含む。
本発明による特に好ましい組成物は、
-4.00%の4-ヒドロキシアニソール、
-0.10%のレチノイド、
-5.00%のエタノール、
-0.60%のカルボマー、
-0.40%の別種のゲル化剤、
-0.40%の複数の亜硫酸塩、
-0.10%のEDTA
を含む。
【0027】
カルボマーのうち、非限定的な例には、BFグッドリッチ社(Goodrich)が販売するカーボポール981およびカーボポールETD2020が挙げられる。
【0028】
他の使用可能なゲル化剤のうち、非限定的な例には、たとえば、ケルコ(Kelco)社の販売するケルトロール(keltrol)Tなどのキサンタンガム;ペムレン(Pemulen)TR1の名前で販売する製品またはBFグッドリッチ社販売のカーボポール1382などのアクリレート/C10-C30アルキルアクリレート架橋ポリマー;アクアロン(Aqualon)社がナトロゾール(Natrosol)HHX250の名で販売する製品などのヒドロキシプロピルセルロース;およびSEPPIC社がシムルゲル(Simulgel)600の名で販売するアクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマーおよびイソヘキサデカンおよびポリソルベート80が挙げられる。
【0029】
抗酸化剤のうち、非限定的な例には、アスコルビン酸およびその塩、トコフェノールおよび異性重亜硫酸ソーダまたは硫酸ナトリウムなどの亜硫酸塩が挙げられる。
【0030】
キレート剤の例には、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エデト酸カルシウム二ナトリウムおよびエデト酸ナトリウムがある。
【0031】
フェノール誘導体としては、非限定的ではあるが、ヒドロキノン、4-ヒドロキシアニソールおよびヒドロキノンモノベンジルエーテルが挙げられる。
【0032】
用語「レチノイド」は、レチノール酸レセプター(RARs)および/またはレチノールXレセプター(RXRs)に結合する任意の化合物、およびその前駆体およびその誘導体を意味する。
【0033】
好ましくは、レチノイドは、欧州特許出願0,199,636に記載のように、ベンゾナフタレン系レチノイド族から選択された化合物である。アダパレン(6-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシフェニル]-2-ナフトール酸)およびその前駆体および/または誘導体が特に好ましい。また、トレチノインおよびイソトレチノインも使用してもよい。
【0034】
用語「レチノイド前駆体」は、生物学的に直前の前駆体またはその基質、またその化学的前駆体を意味する。
【0035】
用語「レチノイド誘導体」は、その代謝誘導体およびその化学的誘導体の両方を意味する。
【0036】
用語「日焼け止め」は、化学的日焼け止めまたは物理学的日焼け防止およびその混合物を意味し、またその非限定的な例には、二酸化チタンおよび酸化亜鉛などの物理的日焼け防止剤、オクトクリレン、メトキシケイヒ酸オクチル、サリチル酸オクチル、アボベンゾン、オキシベンゾン、エカムシューレおよびドロメトリゾールトリシロキサンが挙げられる。
【0037】
日焼け止めは各々、組成物全重量に対して0.001〜20重量%範囲の濃度で添加してもよい。
【0038】
言うまでもなく、本発明による組成物中の活性薬剤の量は、選択した組成物および特に所望の治療の特質に依存する。
【0039】
また、組成物は、中和剤、湿潤剤および/または供溶剤、皮膚軟化剤、鎮静剤、保存剤、またはpH修正剤またはこれらの混合物などの化粧品または医薬品中に通常使用される添加物を含んでいてもよい。
【0040】
言うまでもなく、当分野の技術者は、本発明による組成物の有利な特質に悪影響が及ぼされないように、または実質的に悪影響が及ぼされないように単独または複数の添加化合物および/またはその量に対して注意を払うであろう。
【0041】
これらの添加物は、組成物の全重量に対して0.001〜20重量%の割合で組成物中にあってもよい。
【0042】
中和剤の例には、トリエタノールアミン、ジエタノールアミンまたはトロメタミンなどのアミノ塩基が挙げられる。
【0043】
pH修正剤の例には、クエン酸が挙げられる。
【0044】
湿潤剤および/または供溶剤の例には、グリセロール、ソルビトール、プロピレングルコールおよびマクロゴール400が挙げられる。
【0045】
本発明による組成物はまた、0.01から15%の範囲の割合で本質的に皮膚軟化剤を含む脂肪相を含んでいてもよい。挙げることができる皮膚軟化剤の非限定的な例には、エッソ社(Esso)が販売するプリモール(Primol)352、マルコール(Marcol)82、マルコール172、およびマルコール352などの鉱油:スィートアーモンド油、パーム油、大豆油、ゴマ種油、ひまわり油などの植物油:イソノナン酸セテアリル(たとえば、コグニスフランス(Cognis France)社がセチオール(Cetiol)SNの名で販売する製品)、アジピン酸ジイソプロピル(たとえば、ISF社がセラフィル(Ceraphyl)230の名で販売する製品)、パルミチン酸イソプロピル(たとえば、クロダ(Croda)社がクロダモール(Crodamol)IPPの名で販売する製品)、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル(ヒュルス/ランバートリヴィエレ(Huls/Lambert Riviere)社が販売するミグリオール(Miglyol)812など)などのエステル:ジメチコン(たとえばダウコーニング社がダウコーニング200液の名で販売する製品)またはシクロメチコーン(たとえばダウコーニング社が、ダウコーニング244液の名で販売する製品)などのシリコーン油が挙げられる。
【0046】
挙げることができる鎮静薬の非限定的な例には、アラントインおよびタルクが挙げられる。
【0047】
保存剤の例には、塩化ベンザルコニウム、フェノキシエタノール、ベンジルアルコール、ジアゾリジニルウレア、およびパラベンまたはその混合物が挙げられる。
【0048】
本発明の主題はまた、薬用剤である上記記載のような組成物である。
【0049】
本発明の主題はまた、室温で行われる水性アルコールゲルタイプの組成物を調製する方法であって、下記工程:
a)水、複数のゲル化剤、および場合によりキレート剤を含む配合相を、混合物がすべて均一となるまで攪拌し続けて調製する工程、
b)中和剤溶液を前記配合相に導入する場合により工程、
c)フェノール誘導体およびアルコールを含む第1活性相を、溶解が完了するまで攪拌して調製する工程、
d)レチノイドおよび場合により湿潤剤を含む第2活性相を、滑らかで均一な分散液が得られるまで攪拌して調製する工程、および
e)前記種々の活性層を別々に、前記配合相に十分に混和するまで攪拌しながら混合する工程
を含む。
【0050】
また、好ましい態様では、本発明の主題は、室温で行われる水性アルコールゲルタイプの組成物を調製する方法であって、下記の工程:
a)水、キレート剤およびゲル化剤を含む配合相を、混合物がすべて均一となるまで攪拌し続けて、調製する工程、
b)中和剤溶液を配合相に導入する工程、
c)フェノール誘導体およびアルコールを含む第1活性相を、別のビーカーに、溶解が完了するまで磁力攪拌して調製する工程、
d)レチノイドおよび湿潤剤を含む第2活性相を、別のビーカーに、滑らかで均一な分散液が得られるまで攪拌して調製する工程、および
e)前記種々の活性層を別々に前記配合相に、十分に混和するまで攪拌して混合する工程、を順に含む方法である。
【0051】
混合物の生来のpHのチェック、中和剤溶液による修正(必要な場合)、場合により行う添加剤の混合は、上記記載の調製方法のいずれかの工程で、その化学的性質に依存して行い得る。
【0052】
したがって、本発明による方法のひとつの具体的実施態様においては、予め水に溶解してあった複数の抗酸化剤を工程(b)の後、配合相に導入する。
【0053】
本発明の方法の最後の具体的実施態様では、脂肪相を、工程(e)の後に得られたゲル中に導入する。
【0054】
日焼け止め剤の物理化学的特徴によって、当分野の技術者は、上記に規定した工程のいずれかで日焼け止め剤を配合するように配慮することになる。
【0055】
表現「配合相」は、単一相に一緒に導入する成分群の混合物を意味する。
【0056】
用語「活性相」は、1つまたは複数の活性剤を含む配合相を意味する。
【0057】
本発明はまた、化粧品および皮膚科学における上記に記載したような新規組成物の使用に関する。
【0058】
本発明の組成物は、黒皮症、肝斑、黒子症、老年性黒子、白斑、雀卵斑、擦過傷、火傷、切傷、皮膚疾患、または接触性アレルギーによって引き起こされる後炎症性過色素沈着症、一般には過色素沈着症によって特定される母斑、代謝性または薬物療法起源の過色素沈着症、黒色腫または他の任意の過色素沈着症病巣などの、色素沈着疾患に関連した皮膚科上のクレームを治療および/または予防するのに特に適している。
【0059】
本発明による組成物はまた、特に太陽光の有害な影響を予防および/または排除するため、および/または皮膚および外皮の光に誘導される老化または慢性的老化を排除するために、化粧品に適用される。
【0060】
本発明の組成物はまた身体および毛髪衛生に適用される。
【0061】
本発明はまた、フェノール誘導体、レチノイド、特に分散したレチノイド、および場合により日焼け止め剤を含む水性アルコールゲルを皮膚および/またはその外皮に塗布すること特徴とする、皮膚を美しくするためおよび/またはその表面外観を高めるための非治療的な化粧的処置方法に関する。
【実施例】
【0062】
下記の配合例は、本発明の組成物を説明するものであるが、これによって本発明が限定されることはない。また、本発明による組成物の安定性を示す実施例も記載する。
【0063】
配合例
下記組成物(実施例1〜6)において、種々の構成成分の割合は、組成物の全重量に対して重量パーセンテージで表わす。
【0064】
(実施例1)
【0065】
【表1】

【0066】
(実施例2)
【0067】
【表2】

【0068】
(実施例3)
【0069】
【表3】

【0070】
(実施例4)
【0071】
【表4】

【0072】
(実施例5)
【0073】
【表5】

【0074】
(実施例6)
【0075】
【表6】

【0076】
(実施例7)
【0077】
【表7】

【0078】
(実施例8)
【0079】
【表8】

【0080】
配合実施例1〜8は、黒子症、肝斑または黒皮症を治療するために、全体的な脱色が達成されるまで1日に1回か2回塗布してもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生理学的に許容可能な媒体中に、フェノール誘導体、レチノイド、特に分散したレチノイド、および場合により日焼け止め剤を含む脱色組成物であって、水性アルコールゲルであることを特徴とする脱色組成物。
【請求項2】
前記水性アルコールゲルが、1〜30%のアルコールを含有することを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記アルコールがエタノールであることを特徴とする、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
前記水性アルコールゲルはまた、1つまたは複数の下記成分:
a)カルボマー
b)別種のゲル化剤
c)抗酸化剤
d)キレート剤
も含有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記水性アルコールゲルは、
-4.00%のフェノール誘導体、
-0.10%のレチノイド、
-20.00%のエタノール、
-0.40%のカルボマー、
-0.60%の別種のゲル化剤、
-0.40%の複数の亜硫酸塩、
-0.10%のEDTAを
含むことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記フェノール誘導体がヒドロキノンであることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記フェノール誘導体が4-ヒドロキシアニソールであることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記水性アルコールゲルが
-4.00%の4-ヒドロキシアニソール、
-0.10%レチノイド、
-5.00%のエタノール、
-0.60%のカルボマー
-0.40%の別種のゲル化剤、
-0.40%の複数の亜硫酸塩、
-0.10%のEDTA
を含むことを特徴とする、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
前記レチノイドがアダパレンである請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
化学的日焼け止め剤または物理的日焼け防止剤を含有する請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
医薬製品である、請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
室温で行われる下記工程:
a)水、複数のゲル化剤、および場合によりキレート剤を含む配合相を、混合物がすべて均一となるまで攪拌し続けて調製する工程、
b)場合により、中和剤溶液を前記配合相に導入する工程、
c)フェノール誘導体およびアルコールを含む第1活性相を、溶解が完了するまで攪拌して調製する工程、
d)レチノイド、および場合により湿潤剤を含む第2活性相を、滑らかで均一な分散液が得られるまで攪拌して調製する工程、および
e)前記種々の活性層を別々に、十分に混和するまで攪拌しながら混合して前記配合相にする工程
を含むことを特徴とする、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の組成物を調製する方法。
【請求項13】
水に予め溶解した複数の抗酸化剤を、工程(b)の後に、前記配合相に導入することを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
脂肪相を、工程(e)の後に得られたゲルに導入することを特徴とする請求項12または13に記載の方法。
【請求項15】
色素沈着障害に関連する皮膚病訴を治療および/または予防するための医薬品製剤を製造するための、請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項16】
太陽光の有害な影響を予防および/もしくは排除するための、ならびに/または光誘導型老化または慢性的老化を排除するための、請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物の化粧品としての使用。
【請求項17】
フェノール誘導体、レチノイド、特に分散したレチノイド、および場合により日焼け止め剤を含む水性アルコールゲルを皮膚および/またはその外皮に適用することを特徴とする、皮膚を美しくするためのおよび/またはその表面外観を高めるための非治療的な化粧的処置方法。

【公開番号】特開2010−95534(P2010−95534A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−16955(P2010−16955)
【出願日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【分割の表示】特願2004−558092(P2004−558092)の分割
【原出願日】平成15年12月3日(2003.12.3)
【出願人】(599045604)ガルデルマ・リサーチ・アンド・デヴェロップメント (117)
【Fターム(参考)】