説明

フォトマスクの欠陥修正方法、フォトマスクの製造方法、位相シフトマスクの製造方法、フォトマスク、位相シフトマスク、フォトマスクセット及びパターン転写方法

【課題】フォトマスクにおける欠陥検査及び修正工程の効率化を図り、マスク生産における歩留の向上及び安定を図ることができるフォトマスクの欠陥修正方法を提供する。
【解決手段】フォトマスク1に形成された第1の転写パターンに生じたパターン欠陥4,5のうち、フォトマスク1を用いた被転写体への転写と、フォトマスク1と組み合わせて同一の被転写体に第2の転写パターンを転写する第2のフォトマスクを用いた被転写体への転写との両方を行ったときに、被転写体上において第1の転写パターンに含まれるパターンであって、第2の転写パターンの転写によってパターンが形成されなくなる領域を除いた領域にある欠陥4に対してのみ、欠陥修正を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LSIなどの微細パターンを投影露光装置にて転写する際に用いられるフォトマスクの製造方法に関し、特に、フォトマスクを容易に欠陥修正する方法、位相シフトマスクの製造方法、位相シフトマスク、フォトマスクセット及びパターン転写方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、大規模集積回路(LSI)における高集積化及び回路パターンの微細化に伴い、フォトリソグラフィ工程では、超解像技術として、位相シフトマスクが提案され実用化されている。位相シフトマスクは、解像性能と焦点深度の有利さから微細パターンをもつ半導体デバイスの製造に多用されている。
【0003】
位相シフトマスクには、レベンソン型、エッジ強調型、補助パターン型、クロムレス型、ハーフトーン型等、様々な種類のものが提案されている。
【0004】
位相シフトマスクのうち、開口パターンが規則的に反復されるラインアンドスペースに対しては、交互位相シフト技術(alternating PSM、または、レベンソン型位相シフトマスク)が有用である。この位相シフトマスクにおいては、隣接する透光部を透過する光に180°前後の位相差を与えることによって、解像性能を向上させることができる。位相差を与える層(位相シフタ)としては、石英基板をエッチングして掘り込み部を形成し、または、露光光を透過する位相シフト膜を使用することができる。
【0005】
例えば、レベンソン型位相シフトマスクは、透明基板上にクロム等の金属膜等により形成された遮光パターンを備えて構成されており、ラインアンドスペースパターンのように、遮光部と透光部とが繰返し存在する場合に、遮光部を介して隣接する透光部を透過する透過光の位相が180°ずれるように構成されている。これら透光部を透過する透過光の位相がずれていることにより、回折光の干渉による解像度の低下が防止され、ラインアンドスペースパターンの解像度の向上を図ることができる。
【0006】
このような位相シフトマスクにおいては、遮光部を介して隣接する透光部間で、波長λの透過光に対して、〔λ(2m−1)/2〕(?mは、自然数)の光路長差を生じさせることで、これら透過光の間に180°の位相差を生じさせている。このような光路長差を生じさせるためには、遮光部を介して隣接する透光部間における透明基板の厚さの差dを、透明基板の屈折率をnとしたとき、〔d=λ(2m−1)/2n〕が成立するようにすればよい。
【0007】
位相シフトマスクにおいては、透光部間における透明基板の厚さの差を生じさせるため、一方の透光部において透明基板上に透明薄膜を被着させて厚さを増すか、または、一方の透光部において透明基板を彫り込むことにより厚さを減らすことを行っている。すなわち、透明基板上に透明薄膜を被着させたシフタ被着型(凸部型)位相シフトマスクの位相シフト部は、厚さd(=λ(2m−1)/2n)の透明薄膜(シフタ)で覆われている。また、透明基板を彫り込んだ彫り込み型位相シフトマスクの位相シフト部は、透明基板が深さd(=λ(2m−1)/2n)だけエッチングされている。なお、これら透明薄膜の被着も彫り込みもなされない透光部、または、透光部が浅い彫り込み部と深い彫り込み部とを有する場合は、浅い彫り込み部が、非位相シフト部となる。
【0008】
このような位相シフトマスクを使用する際には、被転写体上のフォトレジスト層の同一位置に対して、2回の露光を行う必要が生じる場合がある。2回目の露光は、基本的には、1回目の露光によって生じる不用なパターンを消去するため、または、1回目の露光によって形成されるパターンに追加のパターンを与えるために行われる。
【0009】
特許文献1には、複数回の露光によりポジ型のレジストにゲートパターンの転写を行うパターン形成方法において、素子領域及びゲートパターンの形成領域を遮光部とするマスクパターンと、素子領域からゲートパターンの形成領域をひいた領域を透光部とするマスクパターンとを用いて、これらマスクパターンを有するフォトマスクをそれぞれに最適な露光条件で重ね露光を行うことでレジストパターンを形成する技術が記載されている。すなわち、特許文献1には、位相シフトマスクによる転写パターンの一部を、2つ目のマスクによって消去することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平11−260699号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上記の例として、例えばレベンソン型位相シフトマスクを用いて被転写体上のポジレジスト膜にラインアンドスペースを転写すると、位相シフタによるラインの終端部は、意図しない位相境界により、不用な線が形成される。このような不用な線を消去するために、トリムマスクを用いて、2回目の露光(トリム露光)を行うことが考えられる。
【0012】
ところで、位相シフトマスクにおいても、他のマスクと同様に、製作時にパターンの形状欠陥が生じることは完全には避けられない。これら欠陥には、透明基板上に形成された、遮光膜の欠落欠陥、または、透明基板上に生じた不透明な欠陥、位相シフト領域に生じた位相シフタ欠落、位相シフタの位置ずれなどの位相欠陥などが含まれる。こうした欠陥は、修正が可能である場合には修正し、不可能である場合には、マスク全体が使用不可となる。
【0013】
これら欠陥の許容範囲は、マスクを使用して得ようとするデバイスの性能によって制限される。一般には、欠陥の許容範囲は、マスクの用途に応じて、一品種のマスクに対する仕様として決定される。すなわち、一品種のマスクに対して、その領域によって欠陥仕様が異なるということはなかった。そのため、位相シフトマスクパターン上の欠陥は、基本的には、与えられた仕様を充足するように、すべて検査し、修正を行う必要がある。
【0014】
一方、現在フォトリソグラフィを用いて形成される半導体デバイスの回路は、益々微細化する傾向にあり、これに伴って欠陥も微小化する。位相シフトマスクにおける欠陥の発生は完全には避けることができないという状況において、欠陥検査及び修正工程は、生産効率化上の阻害となり、歩留の向上が従来以上に求められている。
【0015】
そこで、本発明は、前述の実情に鑑みて提案されるものであって、位相シフトマスクにおける欠陥検査及び修正工程の効率化を図り、マスク生産における歩留の向上及び安定を図ることができる位相シフトマスクの欠陥修正方法及び位相シフトマスクの製造方法を提供し、また、このような修正を経て製造された位相シフトマスク及びフォトマスクセットを提供することを目的とする。
【0016】
更に、位相シフトマスクの採用による解像度の解像力及び焦点深度を得る目的で、多重露光(同一の被転写体に複数のフォトマスクを用いて順次パターンを転写することによって、ひとつのフォトマスクでは解像できない微細パターンを解像する)や多重パターニング(同一の被転写体に複数のフォトマスクを用いて順次パターン加工を行うことによって、1回のフォトマスクによるフォトリソ工程以上の加工精度を得る)の手法を検討するに際して、これらの手法においても、効率が高く歩留のよい欠陥修正方法が課題であることを、発明者らは認識した。従って、これらの問題の解決をも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前述の課題を解決し、前記目的を達成するため、本発明は、以下の構成のいずれか一を有するものである。
【0018】
〔構成1〕
本発明に係るフォトマスクの欠陥修正方法は、第1のフォトマスクに形成された第1の転写パターンに生じたパターン欠陥のうち、第1のフォトマスクを用いた被転写体への転写と、第1のフォトマスクと組み合わせて同一の被転写体に第2の転写パターンを転写する第2のフォトマスクを用いた被転写体への転写との両方を行ったときに、被転写体上において第1の転写パターンに含まれるパターンであって、第2の転写パターンの転写によってパターンが形成されなくなる領域を除いた領域にあるものに対してのみ、欠陥修正を行うことを特徴とするものである。
【0019】
〔構成2〕
構成1を有するフォトマスクの欠陥修正方法において、第1の転写パターンは、透明基板に形成した掘り込み部を有する位相シフトパターンを含むことを特徴とするものである。
【0020】
〔構成3〕
構成1、または、構成2を有するフォトマスクの欠陥修正方法において、第1及び第2の転写パターンは、一方が、他方の転写パターンによって被転写体上に形成される不要なパターンを消去することを特徴とするものである。
【0021】
〔構成4〕
構成1乃至構成3のいずれか一を有するフォトマスクの欠陥修正方法において、第1及び第2の転写パターンは、一方の被転写体への転写が、他方の転写パターンを被転写体上に転写する際の解像度を高くすることを特徴とするものである。
【0022】
〔構成5〕
構成1乃至構成3のいずれか一を有するフォトマスクの欠陥修正方法において、第1及び第2のフォトマスクは、異なる露光条件によって被転写体上に転写されるものであることを特徴とするものである。
【0023】
〔構成6〕
構成1乃至構成3のいずれか一を有するフォトマスクの欠陥修正方法において、第1及び第2の転写パターンは、それぞれ被転写体上に形成しようとするパターンであって、露光機の解像限界を超えたパターンを、予め、露光機の解像限界範囲内の2つのパターンに分離して形成されたパターンであることを特徴とするものである。
【0024】
〔構成7〕
本発明に係るフォトマスクの製造方法は、構成1乃至構成6のいずれか一を有するフォトマスクの欠陥修正方法による欠陥修正工程を含むことを特徴とするものである。
【0025】
〔構成8〕
本発明に係る位相シフトマスクの製造方法は、透明基板上に、それぞれ所定のパターニングが施された遮光層及びシフタ層を有することにより、非位相シフト透光部と、非位相シフト透光部に対して露光光の位相を略180°反転して透過させる位相シフト部と、遮光部とを含む位相シフトマスクパターンを有する位相シフトマスクの製造方法において、遮光層及びシフタ層のパターニングの後に形成された位相シフトマスクパターンの欠陥修正を行う欠陥修正工程を有し、欠陥修正工程においては、位相シフトマスクパターンにおけるパターン欠陥の位置を特定するとともに、位相シフトマスクを用いて位相シフトマスクパターンの転写を行う被転写体に対して、該転写前又は転写後に転写を行うトリムマスクのトリムマスクパターンのデータを参照し、位置が特定されたパターン欠陥のうち、トリムマスクパターンの転写によって被転写体上にパターンが形成されなくなる領域を除いた領域にあるパターン欠陥のみを修正することを特徴とするものである。
【0026】
〔構成9〕
本発明に係るフォトマスクは、第1の転写パターンが形成されたフォトマスクにおいて、第1の転写パターンに生じたパターン欠陥のうち、フォトマスクを用いた被転写体への転写と組み合わせて同一の被転写体に第2の転写パターンを転写する第2のフォトマスクを用いた被転写体への転写との両方を行ったときに、被転写体上において、第1の転写パターンに含まれるパターンであって、第2の転写パターンの転写によってパターンが形成されなくなる領域を除いた領域にあるものに対してのみ、欠陥修正が行われていることを特徴とするものである。
【0027】
〔構成10〕
本発明に係る位相シフトマスクは、位相シフト部を含む位相シフトマスクパターンが形成された位相シフトマスクにおいて、位相シフトマスクパターンに生じたパターン欠陥のうち、位相シフトマスクを用いた位相シフトマスクパターンの被転写体への転写と、位相シフトマスクと組み合わせて同一の被転写体にパターンを転写する第二のマスクを用いた被転写体への露光との両方を行ったときに、被転写体上においてパターンが形成されなくなる領域を除いた領域に対してのみ、欠陥修正が行われていることを特徴とするものである。
【0028】
〔構成11〕
本発明に係るフォトマスクセットは、位相シフト部を含む位相シフトマスクパターンが形成された位相シフトマスクと、この位相シフトマスクを用いて位相シフトマスクパターンの転写を行う被転写体に対して、転写前又は転写後に転写を行うのトリムマスクとを有するフォトマスクセットにおいて、位相シフトマスクの位相シフトマスクパターンと、トリムマスクに成形されたトリムパターンとを重ねたときに、位相シフトマスクパターンの領域内であってトリムパターンの透光部に重なる領域をトリム領域としたとき、位相シフトマスクは、トリム領域を除いた領域に対してのみ、欠陥修正が行われていることを特徴とするものである。
【0029】
〔構成12〕
本発明に係るパターン転写方法は、構成7を有するフォトマスクの製造方法、または、構成8を有する位相シフトマスクの製造方法により製造されたフォトマスク、または、位相シフトマスク、あるいは、構成9を有するフォトマスク、または、構成10を有する位相シフトマスクを用い、被転写体にパターンを転写することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0030】
構成1を有する本発明に係るフォトマスクの欠陥修正方法においては、フォトマスクに形成された第1の転写パターンに生じたパターン欠陥のうち、フォトマスクを用いた被転写体への転写と、フォトマスクと組み合わせて同一の被転写体に第2の転写パターンを転写する第2のフォトマスクを用いた被転写体への転写との両方を行ったときに、被転写体上において第1の転写パターンに含まれるパターンであって、第2の転写パターンの転写によってパターンが形成されなくなる領域を除いた領域にあるものに対してのみ、欠陥修正を行うので、欠陥修正の作業量が必要最小限に削減され、効率的な生産を行うことができる。
【0031】
構成2を有する本発明に係るフォトマスクの欠陥修正方法においては、第1の転写パターンは、透明基板に形成した掘り込み部を有する位相シフトパターンとすることができる。
【0032】
構成3を有する本発明に係るフォトマスクの欠陥修正方法においては、第1と第2の転写パターンは、一方が、他方の転写パターンによって被転写体上に形成される不要なパターンを消去するので、欠陥修正の作業量が必要最小限に削減され、効率的な生産を行うことができる。
【0033】
構成4を有する本発明に係るフォトマスクの欠陥修正方法においては、第1と第2の転写パターンは、一方の被転写体への転写が、他方の転写パターンを被転写体上に転写する際の解像度を高くするので、高解像度のフォトマスクを製造することを可能とする。
【0034】
構成5を有する本発明に係るフォトマスクの欠陥修正方法においては、第1及び第2のフォトマスクは、異なる露光条件によって被転写体上に転写されるものであるので、第1及び第2のフォトマスクに応じた適切な設計を行うことができ、高解像度のフォトマスクを製造することを可能とする。
【0035】
構成6を有する本発明に係るフォトマスクの欠陥修正方法においては、第1及び第2の転写パターンは、それぞれ被転写体上に形成しようとするパターンであって、露光機の解像限界を超えたパターンを、予め、露光機の解像限界範囲内の2つのパターンに分離して形成されたパターンであるので、高解像度のフォトマスクを製造することを可能とする。
【0036】
構成7を有する本発明に係るフォトマスクの製造方法においては、構成1乃至構成6のいずれか一を有するフォトマスクの欠陥修正方法による欠陥修正工程を含むので、欠陥修正の作業量が必要最小限に削減され、効率的にフォトマスクの製造を行うことができる。
【0037】
構成8を有する本発明に係る位相シフトマスクの製造方法においては、欠陥修正工程においては、位相シフトマスクパターンにおけるパターン欠陥の位置を特定するとともに、位相シフトマスクを用いて位相シフトマスクパターンの転写を行う被転写体に対して、該転写前又は転写後に転写を行うトリムマスクのトリムマスクパターンのデータを参照し、位置が特定されたパターン欠陥のうち、トリムマスクパターンの転写によって被転写体上にパターンが形成されなくなる領域を除いた領域にあるパターン欠陥のみを修正するので、欠陥修正の作業量が必要最小限に削減され、効率的な生産を行うことができる。すなわち、本発明に係る位相シフトマスクの製造方法においては、煩雑な工程を増やすことなく効率的に、また、本来の使用目的に沿って、結果的に歩留よく安定して位相シフトマスクを製造することができる。
【0038】
構成9を有する本発明に係るフォトマスクにおいては、第1の転写パターンに生じたパターン欠陥のうち、フォトマスクを用いた被転写体への転写と組み合わせて同一の被転写体に第2の転写パターンを転写する第2のフォトマスクを用いた被転写体への転写との両方を行ったときに、被転写体上において、第1の転写パターンに含まれるパターンであって、第2の転写パターンの転写によってパターンが形成されなくなる領域を除いた領域にあるものに対してのみ、欠陥修正が行われているので、欠陥修正の作業量が必要最小限に削減されており、効率的な生産を行うことができる。
【0039】
構成10を有する本発明に係る位相シフトマスクにおいては、位相シフトマスクパターンに生じたパターン欠陥のうち、位相シフトマスクを用いた位相シフトマスクパターンの被転写体への転写と、位相シフトマスクと組み合わせて同一の被転写体にパターンを転写する第二のマスクを用いた被転写体への露光との両方を行ったときに、被転写体上においてパターンが形成されなくなる領域を除いた領域に対してのみ、欠陥修正が行われているので、欠陥修正の作業量が必要最小限に削減されており、効率的な生産を行うことができる。
【0040】
構成11を有する本発明に係るフォトマスクセットは、位相シフト部を含む位相シフトマスクパターンが形成された位相シフトマスクと、この位相シフトマスクを用いて位相シフトマスクパターンの転写を行う被転写体に対して転写前又は転写後に転写を行うのトリムマスクとを有するフォトマスクセットであって、位相シフトマスクの位相シフトマスクパターンと、トリムマスクに成形されたトリムパターンとを重ねたときに、位相シフトマスクパターンの領域内であってトリムパターンの透光部に重なる領域をトリム領域としたとき、位相シフトマスクは、トリム領域を除いた領域に対してのみ、欠陥修正が行われているので、欠陥修正の作業量が必要最小限に削減されており、効率的な生産を行うことができる。
【0041】
構成12を有する本発明に係るパターン転写方法は、構成7を有するフォトマスクの製造方法、または、構成8を有する位相シフトマスクの製造方法により製造されたフォトマスク、または、位相シフトマスク、あるいは、構成9を有するフォトマスク、または、構成10を有する位相シフトマスクを用い、被転写体にパターンを転写するので、欠陥修正の作業量が必要最小限に削減され効率的に製造されたフォトマスク、または、位相シフトマスクを用いることによって、効率的にパターンの転写を行うことができる。
【0042】
すなわち、本発明は、フォトマスクにおける欠陥検査及び修正工程の効率化を図り、マスク生産における歩留の向上及び安定を図ることができるフォトマスクの欠陥修正方法、フォトマスクの製造方法及び位相シフトマスクの製造方法を提供し、また、このような修正を経て製造されたフォトマスク、位相シフトマスク及びフォトマスクセットを提供することができるものである。また、これらフォトマスク、または、位相シフトマスクを用いたパターン転写方法を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明に係る位相シフトマスクの製造方法において使用する位相シフトマスク及びトリムマスクの構成を示す平面図である。
【図2】レベンソン型の位相シフトマスクの作製にポジレジストを用い、トリムマスクの作製にはネガレジストを用いた場合の位相シフトマスク及びトリムマスクの構成を示す平面図である。
【図3】レベンソン型の位相シフトマスクの作製にネガレジストを用い、トリムマスクの作製にはポジレジストを用いた場合の位相シフトマスク及びトリムマスクの構成を示す平面図である。
【図4】レベンソン型の位相シフトマスクの作製にネガレジストを用い、トリムマスクの作製にはポジレジストを用いた場合の位相シフトマスク及びトリムマスクの構成を示す平面図である。
【図5】図2に示す位相シフトマスクに発生した多種の欠陥を示す平面図である。
【図6】図4に示す位相シフトマスクに発生した多種の欠陥を示す平面図である。
【図7】(a)〜(h)は、二重露光によるパターニング工程を示す断面図である。
【図8】(a)は、第1のマスクを示す上面図であり、(b)は、第2のマスクを示す上面図であり、(c)は、ウエハ転写後のレジストを示す上面図である。
【図9】(a)〜(l)は、ダブルパターニングによるパターニング工程を示す断面図である。
【図10】(a)は、第1のマスクを示す上面図であり、(b)は、第2のマスクを示す上面図であり、(c)は、ウエハ転写後のレジストを示す上面図である。
【図11】本発明の実施例に係るレベンソン型位相シフトマスク1の製造工程の断面模式図である。
【図12】トリムマスクの製造工程の断面模式図である。
【図13】フォトマスク及びウエハ上に形成するパターンの一部を示す平面図である。
【図14】第1のマスクの製造工程を示す断面図である。
【図15】第2のマスクの製造工程を示す断面図である。
【図16】(a)は、実施例における第1のマスク欠陥を示す上面図であり、(b)は、実施例における第2のマスク欠陥を示す上面図である。
【図17】(a)は、実施例における第1のマスク欠陥を示す上面図であり、(b)は、実施例における第2のマスク欠陥を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、図面を参照しながら、本発明に係るフォトマスクの欠陥修正方法を一工程として含む本発明に係るフォトマスクの製造方法の実施の形態について詳細に説明する。なお、本発明においては、以下の説明に拘わらず、透明基板は、本発明の効果を損ねない限り任意の種々の基板とすることができ、また、遮光層は、種々の被覆層とすることができる。
【0045】
本発明では、第1と第2の転写パターンを組み合わせて、同一の被転写体に所望のデバイスパターンを形成するものとして使用する。ここで被転写体は、マスクを用いて加工しようとする薄膜、または、該薄膜の上にレジスト膜を形成したものとすることができる。
【0046】
例えば、該第1と第2の転写パターンは、同一の被転写体上に順次露光されることによって、被転写体のレジスト膜に対し、所定の光パターンを与え、レジスト膜に得ようとするデバイスパターンの潜像を形成するものとすることができる。
【0047】
または、該第1と第2の転写パターンは以下のようなものでもよい。すなわち、被転写体のレジスト膜に、まず一方の転写パターンを露光により転写し、該レジスト膜を現像して第1のレジストパターンを形成し、該第1のレジストパターンをマスクにして、該被転写体の薄膜をエッチングして第1の薄膜パターンを形成した後、レジスト剥離し、改めて該薄膜パターン上に形成したレジスト膜に、他方の転写パターンを露光により転写し、上記と同様にレジスト膜の現像、薄膜のエッチングを行い、第2の薄膜パターンを形成し、結果として、該薄膜に、得ようとするデバイスパターンを形成するものである。
【0048】
第1、第2の他に第3の転写パターンを併用してもかまわない。
【0049】
上記で薄膜とは、得ようとするデバイスの用途や性能に応じて、金属等の適切な厚みの薄膜とすることができる。
【0050】
第1の転写パターンは、位相シフト部を含む位相シフトマスクパターンであることができ、第2の転写パターンは、第1の転写パターンのみを被転写体上に転写すると、被転写体上に形成されてしまう不要なパターンを形成されなくする(消去する場合を含む)ものであることができる。このように、被転写体上のある領域に、第1の転写パターンによって形成されるパターンを形成されなくするものとして、トリムマスクがある。
【0051】
図1は、本発明に係る位相シフトマスクの製造方法において使用する位相シフトマスク及びトリムマスクの構成を示す平面図である。
【0052】
本発明に係る位相シフトマスクの製造方法により、図1中の(d)に示すように、ウエハ3上に3本のラインアンドスペースパターン(所望のデバイスパターンの一部として)を形成する場合においては、まず、図1中の(a)に示すように、第1のフォトマスクであるレベンソン型の位相シフトマスク1を作製し、この位相シフトマスク1を用いて、ウエハ上に形成したポジレジスト膜に露光する。図1中の(a)において、黒色部はCrからなる遮光部、白色部は、透明基板が露出した非位相シフト部(透光部)、網掛け部は、非位相シフト部に対して露光光が180°位相反転する量だけ掘り込んだ掘り込み部、または、180°位相反転する量だけ盛り上げた位相シフト部である。なお、遮光部及び位相シフト部のうち、透明基板側(下層)にある層は、透明基板の表層部である場合を含む。
【0053】
次に、図1中の(b)に示すように、第2のフォトマスクであるトリムマスク2を作製し、このトリムマスク2を用いて、図1中の(c)に示すように、同一のポジレジスト膜に露光することにより、所望の3本のラインアンドスペースパターンが得られる。すなわち、図1中の(d)に示すように、ウエハ3上においては、トリムマスク2を用いた露光(トリム露光)により、位相シフトマスク1を用いた露光によって形成されてしまうパターン外縁の線が消去される。
【0054】
なお、位相シフトマスク1を用いた露光と、トリムマスク2を用いた露光とは、いずれを先に行ってもよい。
【0055】
このようなレベンソン型の位相シフトマスク1及びトリムマスク2の組み合わせには、マスク作製上、いくつかの構成上の組み合わせが考えられる。異なった組み合わせによって、前述したと同様に、ウエハ3上に3本のラインアンドスペースパターンを形成する場合について、それらマスクの例を図2乃至図4に示す。
【0056】
図2は、レベンソン型の位相シフトマスク1の作製にポジレジストを用い、トリムマスク2の作製にはネガレジストを用いた場合の位相シフトマスク及びトリムマスクの構成を示す平面図である。
【0057】
図3は、レベンソン型の位相シフトマスク1の作製にネガレジストを用い、トリムマスク2の作製にはポジレジストを用いた場合の位相シフトマスク及びトリムマスクの構成を示す平面図である。
【0058】
図4は、レベンソン型の位相シフトマスク1の作製にネガレジストを用い、トリムマスク2の作製にはポジレジストを用いた場合の位相シフトマスク及びトリムマスクの構成を示す平面図である。
【0059】
図4に示す位相シフトマスク1は、位相シフト部のエッジを露出させる形態である。この場合にも、トリムマスク2を用いた露光により、シフタエッジによる不要なパターンを消すことができる。
【0060】
そして、前述のようなレベンソン型の位相シフトマスク1及びトリムマスク2の組み合わせによる被転写体上へのパターン形成においては、通常のマスク作製方法とは異なり、本発明に係る欠陥修正方法を適用することにより、欠陥検査及び欠陥修正の効率化を図り、歩留の向上を図ることができる。
【0061】
すなわち、本発明においては、位相シフトマスク1の欠陥修正工程において、トリムマスク2を用いた露光によって最終的にパターンが消去される領域については、欠陥修正を行わず、それ以外の領域についてのみ、欠陥修正を行う。
【0062】
図5は、図2に示す位相シフトマスクに発生した多種の欠陥を示す平面図である。
【0063】
例えば、図2中の(a)に示す位相シフトマスク1において、図5に示すように、多種の欠陥4,5が発生した場合には、従来は、設計通りにパターンが出来ていないために修正が必要、または、不良と判断されていた。しかし、図2中の(b)に示すトリムマスク2を用いた露光が行なわれることを考慮すれば、これら多種の欠陥4,5によるウエハ上における影響は、デバイスパターン部(中央部分の領域)内の余剰欠陥4によるもののみとなる。したがって、この場合には、メインパターン部に存在する余剰欠陥4のみを修正すればよい。欠陥修正は、レーザ光照射やFIBなどによる透明基板の削り取りによって行うことができる。
【0064】
ここで、デバイスパターン部とは、実際に得ようとする電子デバイスの構成にかかわる部分のパターンであり、被転写体上に転写されなければならないパターン部分である。本発明によって欠陥の修正を行わない領域は、位相シフトパターンによって被転写体上に形成されるパターン、正確には、レジスト上に形成される現像前の潜像のうち、トリムマスク2を用いた露光によって消去されてしまうトリム領域のマスクパターンである。ただし、トリム領域のうち、その外周から一定幅のマージン領域を差し引いた領域を、欠陥修正を行わない領域とすることが好ましい。マージン領域は、マスクパターンの形状や、マスクに対して用いる露光光の波長などに応じて決定することができる。
【0065】
図6は、図4に示す位相シフトマスクに発生した多種の欠陥を示す平面図である。
【0066】
また、図4中の(a)に示す位相シフトマスク1において、図6に示すように、多種の位相シフタ欠陥4,5が発生した場合、従来は、設計通りにパターンが出来ていないために修正が必要、または、不良と判断されていた。しかし、図4中の(b)に示すトリムマスク2を用いた露光が行なわれることを考慮すれば、これら多種の欠陥4,5によるウエハ上における影響は、デバイスパターン部(中央部分の領域)内の余剰欠陥4によるもののみとなる。したがって、この場合には、デバイスパターン部に存在する余剰欠陥4のみを修正すればよい。
【0067】
このように、本発明に係る位相シフトマスクの製造方法においては、従来、位相シフトマスクとして致命的な欠陥であって修正しなければ不良マスクとして処理されてしまっていた欠陥であっても、トリムマスクを用いた露光を考慮することにより、修正するべき欠陥と修正しなくてもよい欠陥とに分類され、修正しなくてもよい欠陥についてはそのまま修正なしに良品とすることができる。
【0068】
すなわち、マスクパターンに生じた欠陥であっても、このマスクと組み合わせて用いる他のマスクのパターンとの両方のマスクによる同一の被転写体上へのパターン転写において、前記欠陥の有無が、最終的に被転写体に形成するパターンに影響しない場合があることに鑑み、そのような場合には、前記欠陥を、マスクの修正工程において修正の対象とせず、それ以外の欠陥のみを、修正の対象にするのである。
【0069】
したがって、本発明においては、位相シフトマスクの生産効率及び歩留において、有利な効果を得ることができる。
【0070】
また、本発明においては、欠陥修正工程において、位相シフトマスク1の位相シフトマスクパターンにおけるパターン欠陥の位置を特定するとともに、トリムマスク2のトリムマスクパターンのデータを参照することによって、位置が特定されたパターン欠陥について、修正するべき欠陥と修正しなくてもよい欠陥とに分類することができる。
【0071】
すなわち、位置が特定されたパターン欠陥のうち、位相シフトマスク1を用いた露光(第1の露光)及びトリムマスク2を用いた露光(第2の露光)によって被転写体上にパターンが形成されなくなる領域(トリム領域)を除いた領域にあるパターン欠陥のみを修正することにより、欠陥修正の作業量を必要最小限に削減し、効率的な生産を行うことができる。第1と第2の露光はいずれが先でもよい。
【0072】
このようにして、位相シフトパターン1に生じたパターン欠陥のうち、位相シフトマスク1を用いた被転写体への露光による転写とトリムマスク2を用いた被転写体への露光による転写との両方を行ったときに被転写体上においてパターンが形成されなくなる領域を除いた領域に対してのみ、欠陥修正が行われた本発明に係る位相シフトマスクが製造される。
【0073】
また、本発明に係るフォトマスクセットは、前述のようにして製造された本発明に係る位相シフトマスク1と、トリムマスク2とを組み合わせたものである。
【0074】
前述のように、本発明は、位相シフトマスクにおける欠陥検査及び修正工程の効率化を図り、マスク生産における歩留の向上及び安定を図ることができる位相シフトマスクの欠陥修正方法及び位相シフトマスクの製造方法を提供し、また、このような修正を経て製造された位相シフトマスク及びフォトマスクセットを提供することができる。
【0075】
なお、言うまでもなく、本発明は、位相シフトマスクとトリムマスクの組み合わせに限定されない。
【0076】
例えば、第1と第2の転写パターンを順次、同一の被転写体のレジスト膜に露光し、それぞれの露光条件(例えば照明方法)を変えることで、1つの転写パターンのみでは解像できない微細なパターンのレジストパターンを形成することができる。このような場合、第1の転写パターンの一部は、第2の転写パターンの露光によって消去されることがある。この場合、第2の転写パターンの露光による転写によって消去される、第1の転写パターンの領域を除いた領域について、欠陥修正を施せば良い。
【0077】
二重露光による微細パターン形成の代表的な工程を、図7を用いて説明する。
【0078】
まず、図7中の(a)に示すように、半導体基板101上に、下層膜102、膜厚が0.1μm程度のハードマスク(例えば、シリコン窒化膜)103を形成し、最後に膜厚が0.15μm程度のArF露光用ポジレジスト膜104を形成したフォトマスクブランクを用意する。
【0079】
次に、例えば、図8中の(a)に示すような第1のフォトマスク201を介して、図7中の(b)に示すように、ArFエキシマレーザ光を用いて1回目の露光を行う。
【0080】
次に、引き続き、例えば図8(b)示すような第2のフォトマスク202を介して、図7中の(c)に示すように、ArFエキシマレーザ光を用いて2回目の露光を行う。
【0081】
露光後、図7中の(d)に示すように、ArFレジスト膜104に対して、ホットプレートによりベークを行い、更に現像を行い、レジストパターン105が形成される。
【0082】
次に、図7中の(e)に示すように、レジストパターン105をマスクに、ハードマスク103を、フッ素系ガスを用いてエッチングを行い、ハードマスクパターン106を形成する。
【0083】
次に、図7中の(f)に示すように、レジストパターン105を、酸素プラズマによるアッシングで除去しハードマスクのパターニングが終了する。
【0084】
このように、2回に分けたレジスト露光により、微細なハードマスクパターン106が得られ、ハードマスクパターン106を用いて、図7中の(g)に示すように、半導体基板101上に形成された下層膜102をドライエッチングし、最後に、図7中の(h)に示すように、ハードマスクパターン106を除去して下層膜102を微細加工することができる。
【0085】
実際の適用においては、薄膜(上記でいう下層膜102)上に転写しようとするパターンを特徴的なパターンごとに2つに分け、それぞれを別のマスクに形成し、各々のマスクの露光条件を各々の特徴的なパターンに適したものとし、同一の被転写体上に順次露光することができる。特徴的なパターンごとに、異なった露光条件を適用できるため、見かけ上の解像度を上げることができる。例えば、転写しようとするパターンに、ライン系とホール系が混在している場合、それぞれを分けて異なるマスク上に形成し、それぞれのマスクに異なる露光条件(主として変形照明を用いることができる)を適用して、同一の被転写体上に転写し、被転写体上にひとつのレジストパターンを形成する。
【0086】
上記の場合にも、後述する実施例に示すように、本発明が有利に適用できる。
【0087】
同一の被転写体上のレジスト膜に多重の露光を行う上記の例のほか、同一の被転写体の被加工膜(エッチングによって加工される膜)に複数回のパターニングを行うことによって、より加工精度の高いデバイスパターンを形成することがある。このような場合には、例えば、第1の転写(パターニング)によって形成されるパターンのうち、第2の転写(パターニング)によって消去される、第1の転写パターンの領域を除いた領域について、欠陥修正を行えば良い。
【0088】
ダブルパターニングによる微細パターン形成の代表的な工程を、図9を参照して説明する。
【0089】
まず、図9中の(a)に示すように、半導体基板101上に、下層膜102、膜厚が0.1μm程度のハードマスク(例えば、シリコン窒化膜)103を形成し、最後に膜厚が0.15μm程度の第1のArF露光用ポジレジスト膜104を形成する。
【0090】
次に、例えば、図10中の(a)に示すような第1のフォトマスク301を介して、図9中の(b)に示すように、ArFエキシマレーザ光を用いて1回目の露光を行う。
【0091】
露光後、図9中の(c)に示すように、第1のArFレジスト膜4は、ホットプレートによりベーク、現像を行い、第1のレジストパターン105aが形成される。
【0092】
次に、図9中の(d)に示すように、第1のレジストパターン105aをマスクに、ハードマスク103を、フッ素系ガスを用いてエッチングを行い、第1のハードマスクパターン106aを形成する。
【0093】
次に、図9中の(e)に示すように、第1のレジストパターン105aを、酸素プラズマによるアッシングで除去し第一段階のパターニングが終了する。
【0094】
次に、図9中の(f)に示すように、第1のハードマスクパターン106a上に、膜厚が0.15μm程度の第2のArFレジスト膜107を形成する。
【0095】
次に、例えば、図10中の(b)に示すような第2のフォトマスク302を介して、図9中の(g)に示すように、ArFエキシマレーザ光を用いて2回目の露光を行う。
【0096】
露光後、図9中の(h)に示すように、第2のArFレジスト膜107は、ホットプレートによりベーク、現像を行い、第2のレジストパターン105bが形成される。
【0097】
次に、図9中の(i)に示すように、第2のレジストパターン105bをマスクに、第一のハードマスク106aを、フッ素系ガス等を用いてエッチングを行う。
【0098】
その後、図9中の(j)に示すように、第2のレジストパターン105bを、酸素プラズマによるアッシングで除去し、第二段階のパターニングが終了する。
【0099】
このように、2回に分けたレジスト露光、及びハードマスクのエッチングにより、図9中の(k)に示すように、微細な第2のハードマスクパターン106bが得られ、第2のハードマスクパターン106bを用いて、半導体基板101上に形成された下層膜102をドライエッチングし、図9中の(l)に示すように、最後に第2のハードマスクパターン106bを除去して下層膜を微細加工することができる。
【0100】
ダブルパターニングは、例えば、ライン・アンド・スペースパターンを形成しようとするとき、一本おきに分割して2枚のマスクを形成するなどが行える。この場合も、見かけ上の解像度を上げることが可能となり、例えば、ハーフピッチ45nm、32nmなどの、超微細パターンの転写に用いられる。
【0101】
この場合にも、後述する実施例のように、本発明を適用することで優れた効果が得られる。
【実施例1】
【0102】
図11は、本発明の実施例に係るレベンソン型の位相シフトマスク1の製造工程の断面模式図である。以下、図11を参照しながら本発明の実施例を説明する。
【0103】
位相シフトマスク1の透明基板11は、表面を鏡面研磨した石英ガラス基板(大きさ6インチ角、厚さ0.25インチ)を所定の洗浄を施したものを用いた。まず、図11中の中の(a)に示すように、透明基板11上にクロムからなる遮光膜12を膜厚100nmスパッタリング法により形成し、次に、ポジ型電子線レジスト(「ZEP7000」:日本ゼオン社製)13を、スピンコート法により膜厚500nm塗布した。
【0104】
次に、図11中の(b)に示すように、透光部を形成するため、所望のパターンを電子線描画し、現像してレジストパターン31を形成した。次に、レジストパターン31をマスクにして遮光膜12をClとOの混合ガスでドライエッチングし、設計寸法通りの遮光膜パターン21を得た。
【0105】
次に、図11中の(c)に示すように、レジストを剥離して遮光膜パターン21を持った第一段階のマスクを形成した。
【0106】
次に、図11中の(d)に示すように、シフターを有する透光部を形成するために、ポジ型電子線レジスト(「ZEP7000」:日本ゼオン社製)14を塗布した。
【0107】
次に、図11中の(e)に示すように、シフターを有する透光部を形成するため、所望のパターンを電子線描画し、現像してレジストパターン41を形成した。
【0108】
次に、図11中の(f)に示すように、レジストパターン41をマスクにして、CFとOの混合ガスを用いて、100nmの深さだけドライエッチングして、位相シフト透光部24を得た。ここでは、ArF露光を前提に作製しているため、180°の位相差を得るために石英ガラス基板のエッチング量は170nmとし、Crエッジからのサイドエッチング量は70nmを想定している。
【0109】
次に、図11中の(g)に示すように、同様にレジストパターン41をマスクにして、引き続きバッファードフッ酸で70nmウエットエッチングを行ない、シフタパタン25を得た。
【0110】
最後に、図11中の(h)に示すように、レジストを剥離して最終段階までパターニングされたマスクを完成した。
【0111】
図12は、トリムマスクの製造工程の断面模式図である。
【0112】
トリムマスク2の透明基板11は、表面を鏡面研磨した石英ガラス基板(大きさ6インチ角、厚さ0.25インチ)を所定の洗浄を施したものを用いた。
【0113】
まず、図12中の(a)に示すように、透明基板11上に、クロムからなる遮光膜12を膜厚100nmスパッタリング法により形成し、次に、ネガ型電子線レジスト(「SAL−601」:Shipley社製)13をスピンコート法により膜厚500nm塗布した。
【0114】
次に、図12中の(b)に示すように、透光部を形成するため、所望のパターンを電子線描画し、現像してレジストパターン31を形成した。次に、レジストパターン31をマスクにして遮光膜12をClとOの混合ガスでドライエッチングし、設計寸法通りの遮光膜パターン21を得た。
【0115】
次に、図12中の(c)に示すように、レジストを剥離して遮光膜パターン21を持ったトリムマスクを形成した。
【0116】
図13は、フォトマスク及びウエハ上に形成するパターンの一部を示す平面図である。
【0117】
前述のフォトマスクを用いてウエハ上に得たいパターンPの一部を、図13中の(a)に示す。位相シフトマスク1の平面図(一部)を図13中の(b)に、トリムマスク2の平面図(一部)を図13中の(c)にそれぞれ示す。
【0118】
完成した位相シフトマスク1の欠陥検査を実施したところ、図13中の(d)に示すように、二つの欠陥が検出された。一つは余剰欠陥A、もう一つは欠落欠陥Bである。この段階で、位相シフトマスク1及びトリムマスク2のマスク描画データを重ねて検証してみたところ、余剰欠陥Aはメインパターン中の欠陥であり、このまま放置すればウエハ上でもブリッジ欠陥になってしまうことが容易に判明した。一方、欠落欠陥Bについては、トリムマスク2を用いた露光によりウエハ上にパターンは残らない部分であることから、修正してもしなくても、最終結果に影響が無いことが判明した。よって、余剰欠陥Aのみをレーザ光を用いたリペア装置にて除去修正した。結果的に、図13中の(e)に示すように、欠落欠陥が1ヶ所存在する位相シフトマスク1が完成し、従来では欠陥不良品となるところであるが、実際の使用上は何ら問題の無い位相シフトマスクとして使用可能であり、図13中の(a)に示すように、所望のパターンPが得られた。
【0119】
なお、この実施例では、ドライエッチング及びウエットエッチングの併用によるアンダーカットの有る片掘り込み構造の位相シフトマスクの例を示したが、本発明おいては、トリムマスクを用いるパターン形成であればこのようなマスク構造に制限は無く、例えば、アンダーカットの無い構造や、デュアルトレンチ(両堀り込み)構造でもよい。また、トリムマスクを用いる位相シフトマスクであれば、レベンソン型の位相シフトマスクに限らず、例えば、クロムレス型位相シフトマスクでも、全く同様の考え方で応用可能である。
【0120】
一方、トリムマスクについても、実施例では、通常のCrを用いたバイナリーマスクで説明しているが、これがハーフトーン型位相シフトマスクであってもよく、マスクの種類構造は任意に選択できる。
【実施例2】
【0121】
ダブルパターニングに係る本発明の適用例を示す。
図14、図15は、本発明の実施例に係る2枚のフォトマスクの製造工程の断面模式図である。また、図16は、2枚のマスクの欠陥検査結果得られた発生欠陥を図示したものである。これらの図を参照しながら本発明の実施例を説明する。
【0122】
図9で示したダブルパターニング工程を経て、図10中の(c)に示すようなウエハ303上でのパターニングを行なうために、図10中の(a)及び(b)に示すように、2枚のフォトマスク301,302を作製した。
【0123】
図10中の(a)に示すフォトマスク301の作製工程を、図14中の(a)〜(d)を用いて説明する。
【0124】
透明基板11は、表面を鏡面研磨した石英ガラス基板(大きさ6インチ角、厚さ0.25インチ)を所定の洗浄を施したものである。まず、図14中の(a)に示すように、透明基板11上にクロムからなる遮光膜12を膜厚100nmスパッタリング法により形成し、次に、ネガ型電子線レジスト(SAL−601:Shipley 社製)13をスピンコート法により膜厚500nm塗布した。
【0125】
次に、図14中の(b)に示すように、クロムパターンを形成するため所望のパターンを電子線描画し、現像してレジストパターン31を形成した。
【0126】
次に、図14中の(c)に示すように、レジストパターン31をマスクにして遮光膜12をClとOの混合ガスでドライエッチングし、設計寸法通りの遮光膜パターン21を得た。
【0127】
最後に、図14中の(d)に示すように、レジストパターン31を剥離して遮光膜パターン21を持ったフォトマスクが完成した。
【0128】
図10中の(b)に示すフォトマスク302の作製工程を、図15中の(a)〜(g)を用いて説明する。
【0129】
透明基板11は表面を鏡面研磨した石英ガラス基板(大きさ6インチ角、厚さ0.25インチ)を所定の洗浄を施したものである。まず、図15中の(a)に示すように、透明基板11上にモリブデンシリサイドからなる半透光膜22を68nmスパッタリング法により形成し、続けてクロムからなる遮光膜13を膜厚60nmスパッタリング法により形成し、次に、ポジ型電子線レジスト(ZEP7000:日本ゼオン社製)14をスピンコート法により膜厚300nm塗布した。
【0130】
次に、図15中の(b)に示すように、開口パターンを電子線描画装置を用いて描画し、現像して第1のレジストパターン41を形成し、該第1のレジストパターン41をマスクに遮光膜をClとOの混合ガスを用いたドライエッチングによって遮光膜パターン31を形成した。
【0131】
その後、図15中の(c)に示すように、残存した第1のレジストパターン41を剥離、洗浄した。
【0132】
次に、図15中の(d)に示すように、上記で得られた遮光膜パターン31をマスクに半透光膜22をCF+Oの混合ガスによりドライエッチングすることによって半透光膜パターン23を形成した。
【0133】
次に、図15中の(e)に示すように、上記で得られた基板表面に第2のレジストとしてポジ型電子線レジスト(ZEP7000:日本ゼオン社製)15を形成した。
【0134】
図15中の(f)に示すように、前記第2のレジスト膜に、メイン開口部に対応する領域を描画装置を用いて描画し、現像して第2のレジストパターン51を形成し、該第2のレジストパターン51をマスクに遮光膜をClとOの混合ガスを用いたドライエッチングによって遮光帯パターン32を形成した。
【0135】
その後、図15中の(g)に示すように、残存した第2のレジストパターン51を剥離して、ハーフトーン型位相シフトマスクが完成した。
【0136】
完成した前記2枚のフォトマスクの欠陥検査を実施したところ、第1のマスク301には、図16中の(a)に示すような二つの欠陥が検出された。一つは欠落欠陥301a、もう一つは余剰欠陥301bである。この段階で第1のマスク及び第2のマスクのマスク描画データを重ねて検証してみたところ、欠落欠陥301aは第2のマスクで元々露光される領域にあって、最終的に形成されないパターンの欠陥であるため修正する必要がない欠陥であることが判明した。余剰欠陥301bも同様に、第2のマスクで元々露光される領域であるため修正する必要がない欠陥であることが判明した。
【0137】
第2のマスク302には、図16中の(b)に示すような二つの欠陥が検出された。一つは欠落欠陥302a、もう一つは余剰欠陥302bである。この段階で第1のマスク及び第2のマスクのマスク描画データを重ねて検証してみたところ、欠落欠陥302aは第1のマスク301で元々パターンが無く露光されても何ら問題ない箇所であり、最終的に形成されないパターン部分の欠陥であるため修正する必要がないことが判明した。余剰欠陥302bも同様に第1のマスク301で元々露光しなくても良い箇所であって、最終パターンに影響がないことから修正する必要がない欠陥であることが判明した。
【0138】
結果的に、図16中の(a)及び(b)に示すような、それぞれ欠陥が2ヶ所存在するマスク301,302は、1枚の独立したマスクとして見れば欠陥が存在するため修正が必要であり、場合によっては欠陥不良品となるところであるが、実際の使用上は何ら問題の無いマスクとして使用可能であり、第1及び第2のマスク301,302を組み合わせて、ウエハ303上で、図10中の(c)に示す所望のパターンが得られた。
【実施例3】
【0139】
二重露光に係る本発明の適用例を示す。
【0140】
本発明の実施例に係る2枚のフォトマスクの製造工程の断面模式図は図15と同様であるのでここでは省略する。また、図17は、2枚のマスク201,202の欠陥検査で得られた結果を図示したものである。これらの図を参照しながら本発明の実施例を説明する。
【0141】
図7で示した二重露光工程を経て、図8中の(c)に示すようなウエハ203上でのパターニング(例えば、ホールパターンの作成)を行なうために、図8中の(a)及び(b)に示すように、2枚のフォトマスク201,202を作製した。これらのマスク作製工程は、図15と同様である。
【0142】
完成した前記2枚のフォトマスク201,202の欠陥検査を実施したところ、第1のマスク201には、図17中の(a)に示すように、二つの欠陥が検出された。一つは欠落欠陥201a、もう一つはCr余剰欠陥201bである。この段階で第1のマスク201及び第2のマスク202のマスク描画データを重ねて検証してみたところ、欠落欠陥201aは第2のマスク202で元々露光される箇所であるため修正する必要がない欠陥であることが判明した。余剰欠陥201bも同様に第2のマスク202では元々パターンが露光される箇所ではないため修正する必要がない欠陥であることが判明した。
【0143】
第2のマスク202には、図17中の(b)に示すように、二つの欠陥が検出された。一つは欠落欠陥202a、もう一つは余剰欠陥202bである。この段階で第1のマスク201及び第2のマスク202のマスク描画データを重ねて検証してみたところ、前記第1のマスク201と全く同様の理由により、修正する必要がない欠陥であることが判明した。
【0144】
結果的に、図17中の(a)及び(b)に示すようなそれぞれ欠陥が2ヶ所存在するマスク201,202が完成し、1枚の独立したマスクとして見れば修正が必要であり、場合によっては欠陥不良品となるところであるが、実際の使用上は何ら問題の無いマスクとして使用可能であり、第1及び第2のマスク201,202を組み合わせて、ウエハ203上で、図8中の(c)に示すように、所望のパターンが得られた。
【産業上の利用可能性】
【0145】
本発明は、LSIなどの微細パターンを投影露光装置にて転写する際に用いられる。特に、フォトマスクを容易に欠陥修正するために用いられる。
【符号の説明】
【0146】
1 位相シフトマスク
2 トリムマスク
3 ウエハ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォトマスクの欠陥修正方法において、
第1のフォトマスクに形成された、第1の転写パターンに生じたパターン欠陥のうち、前記第1のフォトマスクを用いた被転写体への転写と、前記第1のフォトマスクと組み合わせて同一の被転写体に第2の転写パターンを転写する第2のフォトマスクを用いた前記被転写体への転写との両方を行ったときに、前記被転写体上において第1の転写パターンに含まれるパターンであって、第2の転写パターンの転写によってパターンが形成されなくなる領域を除いた領域にあるものに対してのみ、欠陥修正を行う
ことを特徴とするフォトマスクの欠陥修正方法。
【請求項2】
前記第1の転写パターンは、透明基板に形成した掘り込み部を有する位相シフトパターンを含む
ことを特徴とする請求項1記載のフォトマスクの欠陥修正方法。
【請求項3】
前記第1及び第2の転写パターンは、一方が、他方の転写パターンによって被転写体上に形成される不要なパターンを消去するものである
ことを特徴とする請求項1、または、請求項2記載のフォトマスクの欠陥修正方法。
【請求項4】
前記第1及び第2の転写パターンは、一方の被転写体への転写が、他方の転写パターンを被転写体上に転写する際の解像度を高くするものである
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一に記載のフォトマスクの欠陥修正方法。
【請求項5】
前記第1及び第2のフォトマスクは、異なる露光条件によって前記被転写体上に転写されるものである
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一に記載のフォトマスクの欠陥修正方法。
【請求項6】
前記第1及び第2の転写パターンは、それぞれ前記被転写体上に形成しようとするパターンであって、露光機の解像限界を超えたパターンを、予め、露光機の解像限界範囲内の2つのパターンに分離して形成されたパターンである
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一に記載のフォトマスクの欠陥修正方法。
【請求項7】
フォトマスクの製造方法において、
請求項1乃至請求項6のいずれか一に記載のフォトマスクの欠陥修正方法による欠陥修正工程を含む
ことを特徴とするフォトマスクの製造方法。
【請求項8】
透明基板上に、それぞれ所定のパターニングが施された遮光層及びシフタ層を有することにより、非位相シフト透光部と、非位相シフト透光部に対して露光光の位相を略180°反転して透過させる位相シフト部と、遮光部とを含む位相シフトマスクパターンを有する位相シフトマスクの製造方法において、
前記遮光層及びシフタ層のパターニングの後に、形成された位相シフトマスクパターンの欠陥修正を行う欠陥修正工程を有し、
前記欠陥修正工程においては、前記位相シフトマスクパターンにおけるパターン欠陥の位置を特定するとともに、前記位相シフトマスクを用いて前記位相シフトマスクパターンの転写を行う被転写体に対して、該転写前又は前記転写後に転写を行うトリムマスクのトリムマスクパターンのデータを参照し、位置が特定された前記パターン欠陥のうち、前記トリムマスクパターンの転写によって前記被転写体上にパターンが形成されなくなる領域を除いた領域にあるパターン欠陥のみを修正する
ことを特徴とする位相シフトマスクの製造方法。
【請求項9】
第1の転写パターンが形成されたフォトマスクにおいて、
前記第1の転写パターンに生じたパターン欠陥のうち、前記フォトマスクを用いた被転写体への転写と組み合わせて同一の被転写体に第2の転写パターンを転写する第2のフォトマスクを用いた前記被転写体への転写との両方を行ったときに、前記被転写体上において、第1の転写パターンに含まれるパターンであって、第2の転写パターンの転写によってパターンが形成されなくなる領域を除いた領域にあるものに対してのみ、欠陥修正が行われている
ことを特徴とするフォトマスク。
【請求項10】
位相シフト部を含む位相シフトマスクパターンが形成された位相シフトマスクにおいて、
前記位相シフトマスクパターンに生じたパターン欠陥のうち、前記位相シフトマスクを用いた前記位相シフトマスクパターンの被転写体への転写と、前記位相シフトマスクと組み合わせて同一の被転写体にパターンを転写する第二のマスクを用いた前記被転写体への露光との両方を行ったときに、前記被転写体上においてパターンが形成されなくなる領域を除いた領域に対してのみ、欠陥修正が行われている
ことを特徴とする位相シフトマスク。
【請求項11】
位相シフト部を含む位相シフトマスクパターンが形成された位相シフトマスクと、この位相シフトマスクを用いて前記位相シフトマスクパターンの転写を行う被転写体に対して、前記転写前又は前記転写後に転写を行うのトリムマスクとを有するフォトマスクセットにおいて、
前記位相シフトマスクの位相シフトマスクパターンと、前記トリムマスクに成形されたトリムパターンとを重ねたときに、前記位相シフトマスクパターンの領域内であって前記トリムパターンの透光部に重なる領域をトリム領域としたとき、前記位相シフトマスクは、前記トリム領域を除いた領域に対してのみ、欠陥修正が行われている
ことを特徴とするフォトマスクセット。
【請求項12】
請求項7記載のフォトマスクの製造方法、または、請求項8記載の位相シフトマスクの製造方法により製造されたフォトマスク、または、位相シフトマスク、あるいは、請求項9記載のフォトマスク、または、請求項10記載の位相シフトマスクを用い、被転写体にパターンを転写する
ことを特徴とするパターン転写方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2009−205146(P2009−205146A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−11464(P2009−11464)
【出願日】平成21年1月21日(2009.1.21)
【出願人】(000113263)HOYA株式会社 (3,820)
【Fターム(参考)】