説明

プリン体吸収抑制剤

【課題】毎日の食事により、その飲食品中から摂取され、体内に取り込まれるプリン体の、その腸管からの吸収を抑制するためのプリン体吸収抑制剤であって、効果が高く、且つ、健康食品、サプリメントなどとして、安心して摂取することができるものを提供する。
【解決手段】サラシア、茶、大麦、ココア、クワの葉、タラの芽、明日葉、霊芝、きのこ、乳酸菌レンコン、ニガウリ、リンゴ、フカヒレ、乳酸菌、ローズマリー、タマネギ、赤ワイン、オリーブ果実、ブドウ種子、大豆、ローズヒップ、アムラ、及びブドウからなる群から選ばれた少なくとも1種をプリン体吸収抑制のための有効成分とする。本発明のプリン体吸収抑制剤においては、更に、ユーグレナを有効成分として配合して用いることができる。本発明においては、該プリン体吸収抑制剤を、飲食用組成物に含有させて利用することが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリン体吸収抑制剤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
生物では、プリン環骨格を共通の基本構造とするプリン体と呼ばれる化合物群が生合成され、これらが、核酸を構成しているアデニン、グアニンなどのように、遺伝情報伝達、エネルギーの貯蔵、細胞機能の調節、細胞内の情報伝達など、様々な役割を果たしている。また、プリン体は毎日の食事により、その飲食品中からも摂取され、体内に取り込まれる。
【0003】
ヒトにおけるプリン体の最終代謝産物は尿酸であり、尿酸は、腎臓から尿へと、また、肝臓から胆汁へと排泄される。プリン体の代謝や尿酸の排泄のバランスが崩れると、血中尿酸値が上昇し、関節内、関節周囲に尿酸塩の結晶が沈着することにより、痛風の原因ともなる(下記非特許文献1参照。)。
【0004】
痛風の薬物療法には、アロプリノール、ベンズブロマロン、ブロベネシド、ブコロム、シンコファン、コルヒチン等の医薬品が用いられている。また、上記の医薬品以外にも、例えば、下記特許文献1には、水溶性食物繊維を有効成分とするプリン体吸収抑制剤が開示され、下記特許文献2には、活性炭を含有することを特徴とする、尿酸値抑制剤が開示され、下記特許文献3には、酵母の菌体に由来するマンノースの重合体あるいはマンナンを有効成分として、血中尿酸値の上昇抑制作用もしくは低下作用を有する血中尿酸値低下物質が開示されている。
【0005】
サラシア(Salacia)属植物は、つる性の多年性木本で、熱帯、亜熱帯地域に広く分布し、インド、スリランカ、ブラジルなどでは、伝承的に生薬として利用され、最近では、抗糖尿病および抗肥満作用などの効能が科学的にも確認されている(下記非特許文献2参照。)。
【0006】
また、茶、大麦、ココア、クワの葉、タラの芽、明日葉、霊芝、きのこ、乳酸菌レンコン、ニガウリ、リンゴ、フカヒレ、乳酸菌、ローズマリー、タマネギ、赤ワイン、オリーブ果実、ブドウ種子、大豆、ローズヒップ、アムラ、ブドウなどは、従来、これらの種々の効能を期待した栄養健康食品として利用することが行われている。
【0007】
一方、ユーグレナ(Euglena)は、藻類として池や沼などの淡水中に広く分布しているユーグレナに属する原生生物であり、近年では、これを栄養健康食品として利用することも行われている(下記非特許文献3,4参照。)。
【特許文献1】特開2005−47828号公報
【特許文献2】特開2005−187405号公報
【特許文献3】特開2006−213607号公報
【非特許文献1】金子希代子 著、「食品に含まれるプリン体について−血清尿酸値に影響を与える食品と食品中のプリン体含量−」 痛風と核酸代謝Vol.31 No.2 p119-131 (2007)
【非特許文献2】吉川雅之 著「Salacia 属植物の抗糖尿病および抗肥満作用成分」FOOD Style 21 (Vol. VI/No.5)2002年、別冊p72-78.
【非特許文献3】日経ヘルス(株式会社 日経BP)2007年9月号 p99-104.
【非特許文献4】日経ヘルス(株式会社 日経BP) 2007年10月号 p129-134.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、毎日の食事により、その飲食品中から摂取され、体内に取り込まれるプリン体の、その腸管からの吸収を抑制するためのプリン体吸収抑制剤であって、効果が高く、且つ、健康食品、サプリメントなどとして、安心して摂取することができるものを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究の結果、下記の発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明のプリン体吸収抑制剤は、サラシア、茶、大麦、ココア、クワの葉、タラの芽、明日葉、霊芝、きのこ、乳酸菌レンコン、ニガウリ、リンゴ、フカヒレ、乳酸菌、ローズマリー、タマネギ、赤ワイン、オリーブ果実、ブドウ種子、大豆、ローズヒップ、アムラ、及びブドウからなる群から選ばれた少なくとも1種を有効成分とすることを特徴とする。本発明のプリン体吸収抑制剤によれば、その有効成分が食事により腸管から吸収されようとしているプリン体の吸収を抑制し、体外へ排出させることができる。
【0011】
本発明のプリン体吸収抑制剤においては、その有効成分となるサラシア、茶、大麦、ココア、クワの葉、タラの芽、明日葉、霊芝、きのこ、乳酸菌レンコン、ニガウリ、リンゴ、フカヒレ、乳酸菌、ローズマリー、タマネギ、赤ワイン、オリーブ果実、ブドウ種子、大豆、ローズヒップ、アムラ、及びブドウからなる群から選ばれた少なくとも1種と、更に、ユーグレナを有効成分として配合して用いることができる。これによれば、ユーグレナによるプリン体吸着能及び血中尿酸値低減の効果とあいまって、痛風の原因となる尿酸値の低減に関し、より高い効果を期待できる。
【0012】
本発明においては、該プリン体吸収抑制剤の剤型が、散剤、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、シロップ剤、液剤、ゼリー剤、トローチ剤、及び丸剤からなる群より選ばれる1種であることが好ましい。また、該プリン体吸収抑制剤を、飲食用組成物に含有させて利用することが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明のプリン体吸収抑制剤によれば、その有効成分が食事により腸管から吸収されようとしているプリン体の吸収を抑制し、体外へ排出させることができる。これにより、尿酸の血中滞留量を低減し、痛風の原因となる尿酸値を低減することができる。したがって、痛風の予防改善にも有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明について好ましい態様を挙げて、更に詳細に説明する。
【0015】
本発明において、プリン体とは、共通の基本構造としてプリン環骨格を有する化合物又はその誘導体をいう。例えば、アデニン、グアニン等のプリン塩基、アデノシン、グアノシン、イノシン等のプリンヌクレオシド、アデニル酸、グアニル酸、イノシン酸等のプリンヌクレオチド、及びオリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド等の低分子又は高分子核酸などを含むが、これらには限定されない。
【0016】
本発明において用いられるサラシアは、デチンムル科に分類されるサラシア属植物の植物体の各種部位のそのまま、その粉砕物、又は、これらを溶媒で抽出した抽出物(エキス)である。サラシア属植物としては、例えば、サラシア・レティキュラータ(Salacia reticulata)、サラシア・キネンシス(Salacia chinensis)、サラシア・オブロンガ(Salacia oblonga)などを好ましく例示できる。また、植物体の各種部位としては、根、幹の地下部などを好ましく例示できる。
【0017】
なお本発明において、サラシアの抽出物(エキス)とは、溶媒抽出によって得られる抽出液、その希釈液、その濃縮液、その乾燥物、又は、抽出液からの粗精製物、その希釈液、その濃縮液、その乾燥物、又は、抽出液からの精製物のいずれをも含む。
【0018】
本発明において用いられる茶は、一般に緑茶や紅茶に製される茶葉の茶種であって、その茶葉のそのまま、その粉砕物、又は、これらを溶媒で抽出した抽出物である。茶種としては、やぶきた、べにふうきなどの緑茶種、ダージリン、アッサム、セイロンなどの紅茶種などを好ましく例示できる。なお本発明において、茶の抽出物(エキス)とは、溶媒抽出によって得られる抽出液、その希釈液、その濃縮液、その乾燥物、又は、抽出液からの粗精製物、その希釈液、その濃縮液、その乾燥物、又は、抽出液からの精製物のいずれをも含む。
【0019】
本発明において用いられる大麦は、イネ科オオムギ属オオムギ(Hordeum vulgare L、Hordeum distichum Lなど)の各種部位(葉、葉柄、茎など)の乾燥物、その粉砕物、又は、これらを溶媒で抽出した抽出物(エキス)であり、大麦由来のβ-1,3-1,4-グルカンを含有することを特徴とする。なお、本発明において、大麦の抽出物(エキス)とは、溶媒抽出によって得られる抽出液、その希釈液、その濃縮液、その乾燥物、又は、抽出液からの精製物のいずれをも含む。
【0020】
本発明において用いられるココアは、ココアパウダー、又は、これを溶媒で抽出した抽出物(エキス)である。なお、本発明において、ココア抽出物(エキス)とは、溶媒抽出によって得られる抽出液、その希釈液、その濃縮液、その乾燥物、又は、抽出液からの精製物のいずれをも含む。
【0021】
本発明において用いられるクワの葉は、クワ科クワ属植物の葉の乾燥物、その粉砕物、又は、これらを溶媒で抽出した抽出物(エキス)である。なお、本発明において、クワの葉の抽出物(エキス)とは、溶媒抽出によって得られる抽出液、その希釈液、その濃縮液、その乾燥物、又は、抽出液からの精製物のいずれをも含む。
【0022】
本発明において用いられるタラの芽は、ウコギ科タラノキ属植物の芽の乾燥物、その粉砕物、又は、これらを溶媒で抽出した抽出物(エキス)である。なお、本発明において、タラの芽の抽出物(エキス)とは、溶媒抽出によって得られる抽出液、その希釈液、その濃縮液、その乾燥物、又は、抽出液からの精製物のいずれをも含む。
【0023】
本発明において用いられる明日葉は、セリ科シシウド属アシタバの各種部位(葉、茎など)の乾燥物、その粉砕物、又は、これらを溶媒で抽出した抽出物(エキス)である。なお、本発明において、明日葉の抽出物(エキス)とは、溶媒抽出によって得られる抽出液、その希釈液、その濃縮液、その乾燥物、又は、抽出液からの精製物のいずれをも含む。
【0024】
本発明において用いられる霊芝は、マンネンタケ科マンネンタケ属マンネンタケの乾燥物、その粉砕物、又は、これらを溶媒で抽出した抽出物(エキス)である。なお、本発明において、霊芝の抽出物(エキス)とは、溶媒抽出によって得られる抽出液、その希釈液、その濃縮液、その乾燥物、又は、抽出液からの精製物のいずれをも含む。
【0025】
本発明において用いられるきのこは、エノキダケ、シイタケ、マイタケ、アガリクスダケなどの食用きのこの脱アセチル化物、その乾燥物、その粉砕物、又は、これらを溶媒で抽出した抽出物(エキス)であり、キトサン、N-アセチルグルコサミン、βグルカン、複合脂質などを含有することを特徴とする。なお、本発明において、きのこの抽出物(エキス)とは、溶媒抽出によって得られる抽出液、その希釈液、その濃縮液、その乾燥物、又は、抽出液からの精製物のいずれをも含む。
【0026】
本発明において用いられる乳酸菌レンコンは、乳酸菌及びレンコンの乾燥物、その粉砕物、又は、これらを溶媒で抽出した抽出物(エキス)である。本発明において、乳酸菌レンコンの抽出物(エキス)とは、溶媒抽出によって得られる抽出液、その希釈液、その濃縮液、その乾燥物、又は、抽出液からの精製物のいずれをも含む。なお、乳酸菌は、ラクトバチルス属、ビフィドバクテリウム属、エンテロコッカス属、ペディオコッカス属、リューコノストック属などに属する菌のいずれでもよい。
【0027】
本発明において用いられるニガウリは、ウリ科ツルレイシ属ニガウリの乾燥物、その粉砕物、又は、これらを溶媒で抽出した抽出物(エキス)である。本発明において、ニガウリの抽出物(エキス)とは、溶媒抽出によって得られる抽出液、その希釈液、その濃縮液、その乾燥物、又は、抽出液からの精製物のいずれをも含む。
【0028】
本発明において用いられるリンゴは、バラ科リンゴ属リンゴ(Malus pumila var. domestica)果実の乾燥物、その粉砕物、又は、これらを溶媒で抽出した抽出物(エキス)である。本発明において、リンゴの抽出物(エキス)とは、溶媒抽出によって得られる抽出液、その希釈液、その濃縮液、その乾燥物、又は、抽出液からの精製物のいずれをも含み、食物繊維を含有することを特徴とする。
【0029】
本発明において用いられるフカヒレは、フカヒレをはじめとした鮫など魚類軟骨組織の乾燥物、その粉砕物、又は、これを溶媒で抽出した抽出物(エキス)である。本発明において、フカヒレの抽出物(エキス)とは、溶媒抽出によって得られる抽出液、その希釈液、その濃縮液、その乾燥物、又は、抽出液からの精製物のいずれをも含む。
【0030】
本発明において用いられる乳酸菌は、バチルス属、ラクトバチルス属、ビフィドバクテリウム属、エンテロコッカス属、ペディオコッカス属、リューコノストック属に属する菌のいずれをも含む。例えば、食品用有胞子性乳酸菌製剤(ラクリス菌、Bacillus coagulans、三共ライフテック株式会社製)などが好ましく用いられる。
【0031】
本発明において用いられるローズマリーは、シソ科マンネンロウ属ローズマリーの葉の乾燥物、その粉砕物、又は、これらを溶媒で抽出した抽出物(エキス)である。本発明において、ローズマリーの抽出物(エキス)とは、溶媒抽出によって得られる抽出液、その希釈液、その濃縮液、その乾燥物、又は、抽出液からの精製物のいずれをも含む。
【0032】
本発明において用いられるタマネギは、ユリ科ネギ属タマネギの各種部位(果実、皮など)の乾燥物、その粉砕物、又は、これらを溶媒で抽出した抽出物(エキス)であり、ケルセチンをはじめとするフラボノイド類に属するポリフェノールを含有することを特徴とする。本発明において、タマネギの抽出物(エキス)とは、溶媒抽出によって得られる抽出液、その希釈液、その濃縮液、その乾燥物、又は、抽出液からの精製物のいずれをも含む。
【0033】
本発明において用いられる赤ワインは、一般に赤ワインに製されるブドウ品種の各種部位(果皮、果実、種子)の乾燥物、その粉砕物、又は、これらを溶媒で抽出した抽出物(エキス)であり、プロアントシアニジン、アントシアニンなどアントシアニン類に属するポリフェノール、レスベラトロールなどフェニルプロパノイド類に属するポリフェノールを含有することを特徴とする。本発明において、赤ワインの抽出物(エキス)とは、溶媒抽出によって得られる抽出液、その希釈液、その濃縮液、その乾燥物、又は、抽出液からの精製物のいずれをも含む。
【0034】
本発明において用いられるオリーブ果実は、もくせい科オリーブ属オリーブの果実の乾燥物、その粉砕物、又は、これらを溶媒で抽出した抽出物(エキス)である。本発明において、オリーブ果実の抽出物(エキス)とは、溶媒抽出によって得られる抽出液、その希釈液、その濃縮液、その乾燥物、又は、抽出液からの精製物のいずれをも含む。
【0035】
本発明において用いられるブドウ種子は、ブドウ科ブドウ属に属するブドウ(V. vinifera、V. labursca、V. amurensis、V. coignetiae、V. rupestris、V. riparia、V. berlandieri、V. champiniなど)の種子の乾燥物、その粉砕物、又は、これらを溶媒で抽出した抽出物(エキス)であり、オリゴメリック・プロアントシアニジンなどのアントシアニン類に属するポリフェノール、及びそれらの多量体を含有することを特徴とする。本発明において、ブドウ種子の抽出物(エキス)とは、溶媒抽出によって得られる抽出液、その希釈液、その濃縮液、その乾燥物、又は、抽出液からの精製物のいずれをも含む。
【0036】
本発明において用いられる大豆は、マメ科ダイズ属ダイズの種子の乾燥物、その粉砕物、又は、これらを溶媒で抽出した抽出物(エキス)であり、イソフラボノイドをアグリコン又は配糖体の形態で含有することを特徴とする。本発明において、大豆の抽出物(エキス)とは、溶媒抽出によって得られる抽出液、その希釈液、その濃縮液、その乾燥物、又は、抽出液からの精製物のいずれをも含む。
【0037】
本発明において用いられるローズヒップは、バラ科バラ属植物の果実の乾燥物、その粉砕物、又は、これらを溶媒で抽出した抽出物(エキス)である。本発明において、ローズヒップの抽出物(エキス)とは、溶媒抽出によって得られる抽出液、その希釈液、その濃縮液、その乾燥物、又は、抽出液からの精製物のいずれをも含む。
【0038】
本発明において用いられるアムラは、トウダイグサ科コミカンソウ属アムラ(Phyllanthus emblica L.)の果実の乾燥物、その粉砕物、又は、これらを溶媒で抽出した抽出物(エキス)である。本発明において、アムラの抽出物(エキス)とは、溶媒抽出によって得られる抽出液、その希釈液、その濃縮液、その乾燥物、又は、抽出液からの精製物のいずれをも含む。
【0039】
本発明において用いられるブドウは、ブドウ科ブドウ属に属するブドウ(V. vinifera、V. labursca、V. amurensis、V. coignetiae、V. rupestris、V. riparia、V. berlandieri、V. champiniなど)の各種部位(果皮、果実、種子、若芽、若蔓など)の乾燥物、その粉砕物、又は、これらを溶媒で抽出した抽出物(エキス)であり、レスベラトロールなどフェニルプロパノイド類に属するポリフェノールを含有することを特徴とする。本発明において、ブドウの抽出物(エキス)とは、溶媒抽出によって得られる抽出液、その希釈液、その濃縮液、その乾燥物、又は、抽出液からの精製物のいずれをも含む。
【0040】
本発明において用いられるユーグレナは、その属種に特に制限はなく、一般に動物学または植物学の分類上ユーグレナ属に属するものであればよく、その変種、変異種であってもよい。例えば以下の種が挙げられる:ユーグレナ グラシリス(Euglena gracilis)、ユーグレナ グラシリス バシラリス(Euglena gracilis var. bacillaris)、ユーグレナ ビリデディス(Euglena viridis)、アスタシア ロンガ(Astasia longa)。これらの種のうち、好ましくは、i)培養が容易である、ii)増殖速度が速い、iii)安全性が確認できている、などの観点から、ユーグレナ グラシリスを用いることが特に好ましい。
【0041】
本発明において用いられるユーグレナは、培養により生産することができる。ユーグレナの培養に用いる培地には、従来公知の培地を用いることができ、具体的には、Cramer-Myers培地(Arch,Mikrobiol.,17,384-402(1952))、Hutner培地(J.Protozool.,14,Suppl.,p17(1967))、Koren-Hutner 培地(J.Protozool.,6,p23(1959))などが挙げられる。ユーグレナの培養は、静置培養、振盪培養、通気攪拌培養などにより行なわれる。また、屋外プールなどに水深20センチ程度のミネラル含有培地をはり、攪拌装置を移動させて攪拌しながら太陽光に曝し、光合成によるCO固定により、光をエネルギー源としCOを炭素源として利用して培養できるので、エネルギー及び培地の利用効率がよい。
【0042】
本発明においては、サラシア、茶、大麦、ココア、クワの葉、タラの芽、明日葉、霊芝、きのこ、乳酸菌レンコン、ニガウリ、リンゴ、フカヒレ、乳酸菌、ローズマリー、タマネギ、赤ワイン、オリーブ果実、ブドウ種子、大豆、ローズヒップ、アムラ、及びブドウからなる群から選ばれた少なくとも1種と、更に、ユーグレナを有効成分として組合わせて用いることにより、後述する試験例で示すようなユーグレナによるプリン体吸着能及び血中尿酸値低減の効果とあいまって、痛風の原因となる尿酸値の低減に関し、より高い効果を期待できる。
【0043】
本発明のプリン体吸収抑制剤の有効成分とされる上記食品素材に含まれるいかなる成分が直接的な有効成分となるかについてのメカニズムは明らかではないが、ユーグレナについては、その細胞内にパラミロン粒と呼ばれるβ-1,3-グルカンの高分子構造体を糖貯蔵体として備えているという特徴を有する原生生物であることから、これが関与していることが考えられる。したがって、本発明においては、ユーグレナ菌体をそのまま用いてもよいが、上記のようにして培養により得られた菌体を、スプレードライなどにより、加熱、乾燥することが好ましい。これにより、ユーグレナの細胞膜は破砕され、パラミロン粒などの細胞内成分が表面に露出した組成物とすることができる。
【0044】
本発明のプリン体吸収抑制剤の有効成分とされる、サラシア、茶、大麦、ココア、クワの葉、タラの芽、明日葉、霊芝、きのこ、乳酸菌レンコン、ニガウリ、リンゴ、フカヒレ、乳酸菌、ローズマリー、タマネギ、赤ワイン、オリーブ果実、ブドウ種子、大豆、ローズヒップ、アムラ、ブドウ、及びユーグレナに関しては、特に、経口摂取した場合の副作用も少なく安全な食品素材と考えられるので、その摂取量は、適宜設定できるが、本発明の効果を発揮させるための好ましい摂取量としては、後述する試験例の結果から概算すると、それぞれの有効成分について、その乾燥重量に換算したときに、1日あたり約1〜1,000mg/体重1kgであることが好ましく、約3〜100mg/体重1kgであることがより好ましく、約10〜20mg/体重1kgであることが更により好ましい。
【0045】
本発明のプリン体吸収抑制剤には、上記の基本的成分以外に、炭水化物、食物繊維、たんぱく質、ビタミン類等その他の成分を含むことができる。
【0046】
本発明のプリン体吸収抑制剤は、医薬品、健康食品、加工食品等の各種分野で用いられ、医薬の有効成分、食品原料等として使用することができる。
【0047】
例えば、医薬品とする場合には、薬学的に許容される基材や担体と共に製剤化し、医薬組成物として提供することができる。この医薬組成物には、基材や担体の他、薬学的に許容されることを限度として、結合剤、崩壊剤、緩衝剤、保存剤、保湿剤、抗菌剤、防腐剤、香料、顔料、界面活性剤、安定剤、溶解補助剤等の添加剤を任意に配合してもよい。そして、当該医薬組成物の剤型としては、散剤、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、シロップ剤、液剤、ゼリー剤、トローチ剤、丸剤等を好ましく例示できる。
【0048】
また、本発明のプリン体吸収抑制剤を、飲食品に添加して摂取する場合には、一般の食品の他、特定保健用食品、栄養補助食品、機能性食品等に配合して用いることができる。このような食品としては、例えば、チョコレート、ビスケット、ガム、キャンディー、クッキー、グミ、打錠菓子等の菓子類;シリアル;粉末飲料、清涼飲料、乳飲料、栄養飲料、炭酸飲料、ゼリー飲料等の飲料;アイスクリーム、シャーベットなどの冷菓が挙げられる。更に、そば、パスタ、うどん、そーめん等の麺類も好ましく例示できる。また、特定保健用食品や栄養補助食品等の場合であれば、粉末、顆粒、カプセル、シロップ、タブレット、糖衣錠等の形態のものであってもよい。
【実施例】
【0049】
以下に例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらの例は本発明の範囲を限定するものではない。
【0050】
<試験例1> (各種食品素材のプリン体吸着能)
各種食品素材のプリン体吸着能を調べた。
【0051】
そのために、まず、プリン体含有溶液を調製した。すなわち、106.9mgのアデノシン(M.W.=267.25)、あるいは146.1mgのアデノシン一リン酸一水和物(5'-AMP)(M.W.=365.24)を、20mLの0.1M HClで溶解し、次いで、60mLの0.1M Tris-HCl/2mM MgCl2 buffer (pH7.0)を加えた後、0.1M NaOHでpH7に調製し、水で200mLにメスアップした。このとき、アデノシン及び5'-AMPの濃度は、それぞれ2mMである。
【0052】
また、以下に示す食品素材を準備し、プリン体含有溶液10ml中でのプリン体吸着能を調べた。
【0053】
(食品素材)
・キトサン(試験液中濃度0.5 w/v%又は1w/v%)
商品名「キトサミン」(日本化薬フードテクノ株式会社製):50mg又は100mg
・キサンタンガム(試験液中濃度0.5 w/v%又は1w/v%)
商品名「ビストップD-3000」(三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製): 50mg又は100mg
・グアーガム(試験液中濃度1w/v%)
商品名「ビストップ D-20」(三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製):100mg
・難消化性デキストリン(試験液中濃度1w/v%)
商品名「パインファイバー」(松谷化学株式会社製):100mg
・ローカストビーンガム(試験液中濃度1w/v%)
商品名「ビストップ D-6」(三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製):100mg
・カラギーナン(試験液中濃度1w/v%)
商品名「カラギニンCSL」(三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製):100mg
・ジェランガム(試験液中濃度1w/v%)
商品名「ケルコゲル」(三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製):100mg
・β-シクロデキストリン(試験液中濃度1w/v%)
商品名「β―シクロデキストリン」(三菱化学フーズ株式会社製):100mg
・寒天(試験液中濃度1w/v%)
商品名「稲寒天KT」(稲食品工業株式会社製):100mg
・イヌリン(試験液中濃度1w/v%)
商品名「フジFF」(フジ日本精糖株式会社製):100mg
・還元難消化性デキストリン(試験液中濃度1w/v%)
商品名「ファイバーソル2」(松田化学株式会社製):100mg
・大麦エキス(試験液中濃度1w/v%)
商品名「大麦βグルカンE70-S」(株式会社ADEKA製):100mg
・ペクチン(試験液中濃度1w/v%)
商品名「ゲルアップMC-490」(三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製):100mg
・ユーグレナ(試験液中濃度1 w/v%又は3w/v%)
ユーグレナ菌体をスプレードライして得られた、ユーグレナ乾燥粉末(株式会社ユーグレナ製)を、前処理した。すなわち、100mgまたは300mgのユーグレナ乾燥粉末を50mLチューブに秤量し、40mLの水を添加して混和した後、3500rpmで10分遠心し、その上清を除去した。次いで、40mLの水を添加して、懸濁、遠心、上清除去の操作を繰り返し、沈殿残渣物として回収されたユーグレナを以下の試験に用いた。
・クワの葉エキス(試験液中濃度3w/v%)
商品名「桑の葉エキスパウダー」(日本粉末薬品株式会社製):300mg
・タラの芽エキス(試験液中濃度3w/v%)
商品名「タラの芽エキスパウダー」(日本粉末薬品株式会社製):300mg
・サラシアエキス(試験液中濃度1w/v%又は3w/v%)
商品名「サラシア乾燥エキスーA」(株式会社タカマ製): 100mg又は300mg
・明日葉粉末(試験液中濃度3w/v%)
商品名「明日葉粉末」(タカラバイオ株式会社製):300mg
・霊芝エキス(試験液中濃度3w/v%)
商品名「霊芝エキスD」(丸善製薬株式会社製):300mg
・きのこエキス(試験液中濃度3w/v%)
商品名「キトグルカンーRSK1」(株式会社リコム製):300mg
・乳酸菌レンコン粉末(試験液中濃度2w/v%)
商品名「乳酸菌レンコン」(株式会社日本アレルギー応用研究所製):200mg
・ニガウリ粉末(試験液中濃度3w/v%)
商品名「ゴーヤパウダー」(こだま食品株式会社製):300mg
・リンゴエキス(試験液中濃度3w/v%)
商品名「ポメライトLv」(ユニテックフーズ株式会社製):300mg
・フカヒレエキス(試験液中濃度3w/v%)
商品名「フカヒレエキスC」(三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製):300mg
・乳酸菌粉末(試験液中濃度3w/v%)
商品名「有胞子乳酸菌ラクリスS」(三共ライフテック株式会社製):300mg
・ローズマリーエキス(試験液中濃度3w/v%)
商品名「RM-21Aベース」(三菱化学フーズ株式会社製):300mg
・べにふうきエキス(試験液中濃度1w/v%又は3w/v%)
商品名「べにふうきエキスパウダー」(アサヒ飲料株式会社製): 100mg又は300mg
・緑茶エキス(試験液中濃度1w/v%又は3w/v%)
商品名「SD緑茶エキスパウダー」(三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製): 100mg又は300mg
・紅茶粉末(試験液中濃度1w/v%又は3w/v%)
商品名「キーマン紅茶パウダー」(正栄食品工業株式会社製): 100mg又は300mg
・タマネギエキス(試験液中濃度3w/v%)
商品名「タマネギケルセチンPA-5」(横浜油脂工業株式会社製):300mg
・アムラエキス(試験液中濃度3w/v%)
商品名「サンアムラPD-1」(太陽化学株式会社製):300mg
・赤ワインエキス(試験液中濃度1w/v%又は3w/v%)
商品名「exGrape Total PPR」(サンブライト株式会社製):100m又は300mg
・ブドウ種子エキス(試験液中濃度1w/v%又は3w/v%)
商品名「exGrape Seed (ブドウ種子抽出物OPC40)」(サンブライト株式会社製):100m又は300mg
・大豆エキス(試験液中濃度1w/v%又は3w/v%)
商品名「ソヤフラボンHG」(フジプロテインテクノロジー株式会社製):100m又は300mg
・ブドウエキス(試験液中濃度3w/v%)
商品名「VINEATROL20M(食品用途ブドウレスベラトロール)」(サンブライト株式会社製):300mg
・オリーブ果実エキス(試験液中濃度3w/v%)
商品名「OLIVEX(オリーブ果実ポリフェノール HT6)」(サンブライト株式会社製):300mg
・ローズヒップ果汁粉末(試験液中濃度3w/v%)
商品名「ニチレイ・ローズヒップパウダーP4」(株式会社ニチレイバイオサイエンス製):300mg
・ココアエキス(試験液中濃度3w/v%)
商品名「MC-31359」(森永商事株式会社製):300mg
上記各食品素材の50mg、100mg、200mg、又は300mgを、予め50mLチューブに分注し、上記プリン体含有溶液を10mLずつ添加した。なお、ユーグレナでは、HPLCによるプリン体測定時のバックグラウンドを除去するために、上記前処理したものを用いた。吸着実験はpH条件として約7の中性の条件で行い、ユーグレナによる5'-AMPに対する吸着実験のみは、pH2の条件で行った。添加後、振とう恒温槽内(37℃、150strokes/min)で2時間混和した後、3500rpm、10分遠心分離を行った。その上清50μLをマイクロシリンジで分取して、反応buffer 425μL(反応buffer:30mM Tris-HCl/10mM NaCl/0.6mM MgCl2 buffer,pH7.0)と、1g/L尿酸 25μL(内部標準)とを混和し(反応bufferと尿酸溶液は、予め17:1で混合した溶液を分注して使用した。)、その300μLを限外ろ過した(分子量3,000カット「Microcon YM-3」Millipore社製)。
【0054】
得られたろ過液50μLを、下記HPLC測定条件に示す移動相950μLに加えて混和後、その10μLを、以下の条件で、HPLCに供した。
<HPLC測定条件>
・試料注入量 10μL
・カラム Hydrosphere C18 4.6×150mm(D) (5μm)
・流速 0.7mL/min
・波長 254nm
・カラム温度 37℃
・移動相 50mM Na2HPO4-H3PO4(pH3.0)
各食品素材による吸着能は、アデノシンあるいは5'-AMPの添加量と、HPLCデータに基づいて算出した全溶液中に含まれる量との差分が、各種素材に吸着した量であるとして、下記式(1)により求めた。
【0055】
【数1】

【0056】
図1に示すように、キトサン、キサンタンガム、寒天、イヌリン、還元難消化性デキストリン、大麦エキス、ペクチン、ユーグレナ、クワの葉エキス、タラの芽エキス、サラシアエキス、明日葉粉末、霊芝エキス、きのこエキス、乳酸菌レンコン粉末、ニガウリ粉末、リンゴエキス、フカヒレエキス、乳酸菌粉末、ローズマリーエキス、べにふうきエキス、緑茶エキス、紅茶粉末、タマネギエキス、アムラエキス、赤ワインエキス、ブドウ種子エキス、大豆エキス、ブドウエキス、オリーブ果実エキス、ローズヒップ果汁粉末、ココアエキスでは、その添加濃度に応じて、アデノシンあるいは5'-AMPに対して約1〜18%の吸着率を示し、プリン体に対する吸着能が認められた。したがって、これらの食品素材には、プリン体吸着能があることが明らかとなった。
【0057】
飲食品中から摂取され、体内に取り込まれる高分子核酸などのプリン体は、胃や小腸の消化管内で、ヌクレオチド(例えば5’-AMP)やヌクレオシド(例えばアデノシン)などへと消化されつつ吸収される。したがって、上記食品素材によれば、食事により腸管から吸収されようとしているプリン体の吸収を抑制し、体外へ排出させることができるものと考えられた。
【0058】
<試験例2> (ユーグレナによる血中尿酸値低減効果)
20歳以上、65歳未満の健常男子、もしくは試験責任医師が高尿酸血症予備群(境界域)と判断した者で、負荷試験実施2日前から禁酒が可能な4人の被験者を選び、ユーグレナ摂取による血中尿酸値低減の効果について、試験を行った。
【0059】
試験食として、試験例1で使用したのと同じユーグレナ乾燥粉末(株式会社ユーグレナ製)の334mg入りカプセルを準備した。また、プリン体負荷源として、アデニル酸、グアニル酸2ナトリウム、イノシン酸2ナトリウム(いずれも食品添加物、ヤマサ醤油(株)製)を1:1:1の重量割合で混合したもの(以下、プリン体負荷源という。)を準備した。
【0060】
試験は、次のようなクロスオーバ試験で行った。すなわち、第1期目として、早朝空腹時に採血し、プリン体負荷源(プリン体500mg)を経口的に摂取してもらい、摂取後1〜6時間まで1時間ごとに採血を行い、血清尿酸値を酵素法(ウリカーゼPOD法)により測定した。1期目の後には、プリン体負荷による影響を消失させるため、被験者に6日間以上通常に生活してもらった。第2期目として、プリン体負荷源(プリン体500mg)負荷と同時にユーグレナカプセル3カプセル(1 g)を摂取させる以外は、1期目と同一条件にて血清尿酸値を測定した。
【0061】
図2には第1期目における結果を示す。すなわち、ユーグレナカプセルを摂取しないときのプリン体負荷後の血清尿酸濃度上昇値を、負荷後の時間に対してプロットしたグラフから得られる、血清尿酸濃度上昇値−時間曲線下面積(AUCI)を、プリン体負荷後の時間に対してプロットしたグラフである。また、図3には、第2期目における結果を示す。すなわち、ユーグレナカプセルを摂取したときのプリン体負荷後の血清尿酸濃度上昇値を、負荷後の時間に対してプロットしたグラフから得られる、血清尿酸濃度上昇値−時間曲線下面積(AUCII)を、プリン体負荷後の時間に対してプロットしたグラフを示す。そして、図4には、第2期目におけるAUCIIから第1期目におけるAUCIを差し引いた値(ΔAUC)を、プリン体負荷後の時間に対してプロットしたグラフを示す。
【0062】
図4に示されるように、第2期目におけるAUCIIから第1期目におけるAUCIを差し引いた値(ΔAUC)が、1人の被験者を除いてプリン体負荷後の時間がたつにつれて減少していることから、ユーグレナの摂取により、これを摂取しない場合に比べて、尿酸の血中滞留量の差分が増大していることが分かる。したがって、ユーグレナには、血中尿酸値低減の作用効果のあることが明らかとなった。
【0063】
<製造例1>
上記サラシアエキス(商品名「サラシア乾燥エキスーA」、株式会社タカマ製)を、プルラン製ハードカプセル(日本薬局方1号サイズ)に1カプセル当たり334mgずつ充填し、ハードカプセル剤を得た。
【0064】
<製造例2>
上記べにふうきエキス(商品名「べにふうきエキスパウダー」、アサヒ飲料株式会社製)を、プルラン製ハードカプセル(日本薬局方1号サイズ)に1カプセル当たり334mgずつ充填し、ハードカプセル剤を得た。
【0065】
<製造例3>
上記大麦エキス(商品名「大麦βグルカンE70-S」、株式会社ADEKA製)を、プルラン製ハードカプセル(日本薬局方1号サイズ)に1カプセル当たり334mgずつ充填し、ハードカプセル剤を得た。
【0066】
<製造例4>
上記ココアエキス(商品名「MC-31359」、森永商事株式会社製)を、プルラン製ハードカプセル(日本薬局方1号サイズ)に1カプセル当たり334mgずつ充填し、ハードカプセル剤を得た。
【0067】
<製造例5>
上記クワの葉エキス(商品名「桑の葉エキスパウダー」、日本粉末薬品株式会社製)を、プルラン製ハードカプセル(日本薬局方1号サイズ)に1カプセル当たり334mgずつ充填し、ハードカプセル剤を得た。
【0068】
<製造例6>
上記タラの芽エキス(商品名「タラの芽エキスパウダー」、日本粉末薬品株式会社製)を、プルラン製ハードカプセル(日本薬局方1号サイズ)に1カプセル当たり334mgずつ充填し、ハードカプセル剤を得た。
【0069】
<製造例7>
上記明日葉粉末(商品名「明日葉粉末」、タカラバイオ株式会社製)を、プルラン製ハードカプセル(日本薬局方1号サイズ)に1カプセル当たり334mgずつ充填し、ハードカプセル剤を得た。
【0070】
<製造例8>
上記霊芝エキス(商品名「霊芝エキスD」、丸善製薬株式会社製)を、プルラン製ハードカプセル(日本薬局方1号サイズ)に1カプセル当たり334mgずつ充填し、ハードカプセル剤を得た。
【0071】
<製造例9>
上記きのこエキス(商品名「キトグルカンーRSK1」、株式会社リコム製)を、プルラン製ハードカプセル(日本薬局方1号サイズ)に1カプセル当たり334mgずつ充填し、ハードカプセル剤を得た。
【0072】
<製造例10>
上記乳酸菌レンコン粉末(商品名「乳酸菌レンコン」、株式会社日本アレルギー応用研究所製)を、プルラン製ハードカプセル(日本薬局方1号サイズ)に1カプセル当たり334mgずつ充填し、ハードカプセル剤を得た。
【0073】
<製造例11>
上記ニガウリ粉末(商品名「ゴーヤパウダー」、こだま食品株式会社製)を、プルラン製ハードカプセル(日本薬局方1号サイズ)に1カプセル当たり334mgずつ充填し、ハードカプセル剤を得た。
【0074】
<製造例12>
上記リンゴエキス(商品名「ポメライトLv」、ユニテックフーズ株式会社製)を、プルラン製ハードカプセル(日本薬局方1号サイズ)に1カプセル当たり334mgずつ充填し、ハードカプセル剤を得た。
【0075】
<製造例13>
上記フカヒレエキス(商品名「フカヒレエキスC」、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製)を、プルラン製ハードカプセル(日本薬局方1号サイズ)に1カプセル当たり334mgずつ充填し、ハードカプセル剤を得た。
【0076】
<製造例14>
上記乳酸菌粉末(商品名「有胞子乳酸菌ラクリスS」、三共ライフテック株式会社製)を、プルラン製ハードカプセル(日本薬局方1号サイズ)に1カプセル当たり334mgずつ充填し、ハードカプセル剤を得た。
【0077】
<製造例15>
上記ローズマリーエキス(商品名「RM-21Aベース」、三菱化学フーズ株式会社製)を、プルラン製ハードカプセル(日本薬局方1号サイズ)に1カプセル当たり334mgずつ充填し、ハードカプセル剤を得た。
【0078】
<製造例16>
上記タマネギエキス(商品名「タマネギケルセチンPA-5」、横浜油脂工業株式会社製)を、プルラン製ハードカプセル(日本薬局方1号サイズ)に1カプセル当たり334mgずつ充填し、ハードカプセル剤を得た。
【0079】
<製造例17>
上記赤ワインエキス(商品名「exGrape Total PPR」、(サンブライト株式会社製)を、プルラン製ハードカプセル(日本薬局方1号サイズ)に1カプセル当たり334mgずつ充填し、ハードカプセル剤を得た。
【0080】
<製造例18>
上記オリーブ果実エキス(商品名「OLIVEX(オリーブ果実ポリフェノール HT6)」、サンブライト株式会社製)を、プルラン製ハードカプセル(日本薬局方1号サイズ)に1カプセル当たり334mgずつ充填し、ハードカプセル剤を得た。
【0081】
<製造例19>
上記ブドウ種子エキス(商品名「exGrape Seed (ブドウ種子抽出物OPC40)」、サンブライト株式会社製)を、プルラン製ハードカプセル(日本薬局方1号サイズ)に1カプセル当たり334mgずつ充填し、ハードカプセル剤を得た。
【0082】
<製造例20>
上記大豆エキス(商品名「ソヤフラボンHG」、フジプロテインテクノロジー株式会社製)を、プルラン製ハードカプセル(日本薬局方1号サイズ)に1カプセル当たり334mgずつ充填し、ハードカプセル剤を得た。
【0083】
<製造例21>
上記ローズヒップ果汁粉末(商品名「ニチレイ・ローズヒップパウダーP4」、株式会社ニチレイバイオサイエンス製)を、プルラン製ハードカプセル(日本薬局方1号サイズ)に1カプセル当たり334mgずつ充填し、ハードカプセル剤を得た。
【0084】
<製造例22>
上記アムラエキス(商品名「サンアムラPD-1」、太陽化学株式会社製)を、プルラン製ハードカプセル(日本薬局方1号サイズ)に1カプセル当たり334mgずつ充填し、ハードカプセル剤を得た。
【0085】
<製造例23>
上記ブドウエキス(商品名「VINEATROL20M(食品用途ブドウレスベラトロール)」、サンブライト株式会社製)を、プルラン製ハードカプセル(日本薬局方1号サイズ)に1カプセル当たり334mgずつ充填し、ハードカプセル剤を得た。
【0086】
<製造例24>
上記サラシアエキス(商品名「サラシア乾燥エキスーA」、株式会社タカマ製)の167mgと、上記ユーグレナ乾燥粉末の167mgとを混合し、その混合物をプルラン製ハードカプセル(日本薬局方1号サイズ)に1カプセル当たり334mgずつ充填し、ハードカプセル剤を得た。
【0087】
<製造例25>
上記べにふうきエキス(商品名「べにふうきエキスパウダー」、アサヒ飲料株式会社製)の167mgと、上記ユーグレナ乾燥粉末の167mgとを混合し、その混合物をプルラン製ハードカプセル(日本薬局方1号サイズ)に1カプセル当たり334mgずつ充填し、ハードカプセル剤を得た。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】各種食品素材によるアデノシンあるいは5'-AMPに対する吸着能を示す図表である。
【図2】ユーグレナカプセルを摂取しない第1期目のプリン体負荷後の血清尿酸濃度上昇値−時間曲線下面積(AUCI)を負荷後の時間に対してプロットしたグラフである。
【図3】ユーグレナカプセルを摂取した第2期目のプリン体負荷後の血清尿酸濃度上昇値−時間曲線下面積(AUCII)を、負荷後の時間に対してプロットしたグラフである。
【図4】第2期目におけるAUCIIから第1期目におけるAUCIを差し引いた値(ΔAUC)を負荷後の時間に対してプロットしたグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サラシア、茶、大麦、ココア、クワの葉、タラの芽、明日葉、霊芝、きのこ、乳酸菌レンコン、ニガウリ、リンゴ、フカヒレ、乳酸菌、ローズマリー、タマネギ、赤ワイン、オリーブ果実、ブドウ種子、大豆、ローズヒップ、アムラ、及びブドウからなる群から選ばれた少なくとも1種を有効成分とすることを特徴とするプリン体吸収抑制剤。
【請求項2】
更に、ユーグレナを有効成分とする請求項1記載のプリン体吸収抑制剤。
【請求項3】
剤型が、散剤、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、シロップ剤、液剤、ゼリー剤、トローチ剤、及び丸剤からなる群より選ばれる1種である、請求項1又は2記載のプリン体吸収抑制剤。
【請求項4】
請求項1又は2に記載のプリン体吸収抑制剤を含有する、飲食用組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−132585(P2010−132585A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−308498(P2008−308498)
【出願日】平成20年12月3日(2008.12.3)
【出願人】(000006116)森永製菓株式会社 (130)
【Fターム(参考)】