説明

プロセスカートリッジ及び画像形成装置

【課題】プロセスカートリッジを画像形成装置本体から離脱した状態で保管しても、像担持体の変形による画像不良やクリーニング部材で永久ひずみが発生しクリーニング条件が変化することによるクリーニング不良を極めて少なくする。
【解決手段】本発明は、少なくとも像担持体61Kと、像担持体の表面に圧接して同表面を清掃するクリーニング部材62Kとがケーシング70に支持され、画像形成装置本体101に着脱自在なプロセスカートリッジ106Kにおいて、像担持体が、クリーニング部材62Kと圧接する2点鎖線で示す第1の位置と、クリーニング部材62Kとの圧接状態が弱まる実線で示す第2の位置に移動可能であり、画像形成装置本体に装着したときに第1の位置を占めるように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、像担持体と像担持体のクリーニング手段を備えたプロセスカートリッジ及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置では、現像剤としてトナーを用い、現像ローラを像担持体である円筒状の感光体に押し付けることで、トナーで感光体の潜像を現像する接触現像方式を行い、感光体上に形成されたトナー像を紙等の記録材、あるいは中間転写体となる中間転写ベルト転写した後、感光体上の残トナーを感光体上に押し付けたクリーニング部材にて感光体上より除去を行っている。この感光体とクリーニングブレード及び現像ローラは、プロセスカートリッジとして共通のケーシングに組み付けられていて、プロセスカートリッジの交換することで新しいものと交換される。
【0003】
一般に感光体とクリーニング部材は、感光体上の残留トナーを除去するために、クリーニング部材が感光体に対して付勢されていて、感光体表面には荷重がかけられている。このため、画像形成装置に装着する前から、すなわち、使用前から感光体とクリーニング部材は荷重により圧接状態とされているので、プロセスカートリッジの放置期間が長いと、クリーニング部材と感光体との接触点で感光体の変形が発生し画像上で横スジが発生することや、クリーニング部材で永久ひずみが発生しクリーニング条件が変わってしまうことでクリーニング不良が発生しやすくなる。
【0004】
そこで、特許文献1では、クリーニング装置の小型化及びクリーニング部材の長寿命化を図る目的で、クリーニング部材を別部材によって撓み方向へ押すことでクリーニング部材の感光体からの離間を行う構成が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、感光体に対してクリーニング部材を離間させるので、クリーニング部材から感光体への不必要な荷重を抑制することはできるが、離間方向がクリーニング部材の撓み方向としているので、クリーニング部材に対しては撓み力が与えられてしまうので、でクリーニング部材の永久ひずみでクリーニング条件の変化することよるクリーニング不良を改善するには至っていない。
【0006】
本発明は、プロセスカートリッジを画像形成装置本体から離脱した状態で保管しても、像担持体の変形による画像不良やクリーニング部材で永久ひずみが発生しクリーニング条件が変化することによるクリーニング不良を極めて少なくする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るプロセスカートリッジは、少なくとも像担持体と、像担持体の表面に圧接して同表面を清掃するクリーニング部材とがケーシングに支持され、画像形成装置本体に着脱自在であって、像担持体が、クリーニング部材と圧接する第1の位置と、クリーニング部材との圧接状態が弱まる第2の位置に移動可能であり、画像形成装置本体に装着したときに第1の位置を占めることを特徴としている。
【0008】
本発明に係るプロセスカートリッジにおいて、像担持体は、第1の位置と第2の位置に移動可能にケーシングに支持されていると共に、画像形成装置本体に装着したときに、同画像形成装置本体側からその端部に進入する支持ピンによって第1の位置に保持されることを特徴としている。本発明に係るプロセスカートリッジは、像担持体の端部とケーシングの間に配置され、像担持体を第2の位置へ付勢する付勢手段を有することを特徴としている。
【0009】
本発明に係るプロセスカートリッジにおいて、像担持体は、その端部が像担持体軸線方向に移動自在にケーシングに支持された軸部材で支持されていて、この軸部材は、その軸線方向に、像担持体を第1の位置と第2の位置に位置させる第1及び第2の案内部を有し、軸線方向に移動して像担持体の端部に第1の案内部と第2の案内部とを選択的に位置させることで、像担持体を第1の位置と第2の位置へと位置させることを特徴としている。
【0010】
本発明に係るプロセスカートリッジにおいて、第2の位置を占めた像担持体に対するクリーニング部材の荷重力Fは、0<F<20N/mに設定されていることを特徴としている。
【0011】
本発明に係るプロセスカートリッジにおいて、像担持体の第1の位置から第2の位置への移動方向が、像担持体に対するクリーニング部材の荷重ベクトル方向であることを特徴としている。
【0012】
本発明に係る画像形成装置は、上記何れかに記載のプロセスカートリッジを備えていることを特徴としている。
【0013】
本発明に係る画像形成装置は、像担持体軸線方向に移動自在に画像形成装置本体に支持された支持ピンと、支持ピンを、プロセスカートリッジが同画像形成装置本体に装着された時に、端部から退避した離脱位置から像担持体の端部内へ進入する支持位置へと移動する移動手段とを有することを特徴としている。
【0014】
この移動手段の1つの形態は、支持ピンを像担持体軸線方向に移動自在に支持するピン支持部材と、支持ピンを離脱位置へと付勢するピン付勢手段と、プロセスカートリッジを装着する装着部を開閉可能に画像装置本体に開閉自在に支持されたカバー部材の開閉自在に連動して往復移動する作動部材と、作動部材の移動方向を像担持体軸線方向へ変換してピン支持部材に伝達する変換手段を有することを特徴としている。
【0015】
移動手段の別な形態は、支持ピンを像担持体軸線方向に移動自在に支持するピン支持部材と、支持ピンを前記離脱位置へと付勢するピン付勢手段と、ピン支持部材をピン付勢手段による付勢力に抗して移動して支持ピンを支持位置へと移動する駆動手段とを有することを特徴としている。
【0016】
本発明に係る画像形成装置は、画像形成装置本体に形成されていて、プロセスカートリッジの同画像形成装置本体への装着動作に連動して、プロセスカートリッジに設けられた軸部材を、第1の案内部が像担持体の端部内に進入する方向に移動する移動手段を有することを特徴としている。
【0017】
この移動手段は、プロセスカートリッジを装着する装着部に形成されていて、プロセスカートリッジから外部に突出している軸部材の端部と接触する傾斜面であることを特徴としている。
【0018】
本発明に係る画像形成装置は、画像形成装置本体に形成されていて、プロセスカートリッジが同画像形成装置本体に装着されたときに、プロセスカートリッジに設けられた軸部材を、第1の案内部が前記像担持体の端部内に進入する方向に移動する移動手段を有することを特徴としている。
【0019】
この移動手段は、画像形成装置本体に配置され、同画像形成装置本体にプロセスカートリッジが装着されたとき、同プロセスカートリッジから外部に突出している軸部材の端部と係合して、第1の案内部を像担持体の端部内に進入する方向に押し込む押込部材であることを特徴としている。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、像担持体を、クリーニング部材と圧接する第1の位置とクリーニング部材との圧接状態が弱まる第2の位置に移動可能とし、画像形成装置本体に装着したときに像担持体が第1の位置を占めるように構成したので、プロセスカートリッジを画像形成装置本体から離脱した状態ではクリーニング部材から像担持体への荷重を低減することができるので、像担持体の変形による画像不良やクリーニング部材で永久ひずみが発生しクリーニング条件が変化することによるクリーニング不良を極めて少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係る画像形成装置の全体構成を説明するための概略構成図である。
【図2】本発明に係るプロセスカートリッジの一形態を示す拡大図である。
【図3】像担持体が第1の位置を占めているときのクリーニング部材の状態を示す拡大図である。
【図4】像担持体が第2の位置を占めているときのクリーニング部材の状態を示す拡大図である。
【図5】像担持体を第1の位置と第2の位置に移動可能に支持する支持構造を示す拡大図である。
【図6】カバー部材と連動した移動手段の構成を示す図であり、(a)はカバー部材が開いているときのピン部材と像担持体状態を示す図、(b)はカバー部材が閉じたときのピン部材と像担持体状態を示す図である。
【図7】ピン部材による像担持体端部の支持構造を示す拡大図であり、(a)はピン部材の離脱位置と像担持体の第2の位置を示す拡大断面図、(b)はピン部材の押込位置と像担持体の第1の位置を示す拡大断面図である。
【図8】ピン部材を押込方向に移動する移動手段を示す図であり、(a)は移動手段の押込み前の状態と像担持体の第2の位置を示す拡大断面図、(b)は押込み状態と像担持体の第1の位置を示す拡大断面図である。
【図9】軸部材の構成と像担持体の端部の支持構造を示す図であり、(a)は第2の位置を占めている像担持体の状態を示す断面図、(b)は第1の位置を占めている像担持体の状態を示す断面図である。
【図10】軸部材を押込方向に移動する移動手段を示す図であり、(a)は移動手段の押込み前の状態と像担持体の第2の位置を示す拡大断面図、(b)は押込み状態と像担持体の第1の位置を示す拡大断面図である。
【図11】軸部材を押込方向に移動する別な移動手段を示す図であり、(a)は移動手段の押込み前の状態と像担持体の第2の位置を示す拡大断面図、(b)は押込み状態と像担持体の第1の位置を示す拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に従って説明する。最初に画像形成装置の全体的構成について説明し、その後に、プロセスカートリッジについて説明する。各実施形態に亘り、同一の機能もしくは形状を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すに留め、重複説明は省略する。なお、実施形態に記載した内容は、一形態に過ぎず、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。
【0023】
図1に示す画像形成装置は、電子写真方式のカラープリンタである。カラープリンタは、画像形成装置本体(以下「プリンタ本体」と記す)101のほぼ中央に、シアン、マゼンタ、イエロ、ブラック(以下、C,M,Y,Kと記す)のトナー像を生成するための4つのプロセスカートリッジ106C,106M,106Y,106Kが配置されている。プロセスカートリッジ106C,106M,106Y,106Kの上側には、各プロセスカートリッジが備えている像担持体となるドラム状の感光体61C,61M,61Y,61Kに潜像をそれぞれ形成するための露光装置105が配置されている。プロセスカートリッジ106Kの横には、定着装置112が配置され、各プロセスカートリッジの下側には、複数ローラに巻き掛けられた中間転写体である中間転写ベルト104が配置されている。中間転写ベルト104の内側には、1次転写部材となる1次転写ローラ103C,103M,103Y,103Kが各感光体と対向するように配置されている。中間転写ベルト104の下側には、トナー回収装置115が配置され、トナー回収装置115の下側には、記録媒体となる用紙107を積載・収容する給紙カセット108が配置されている。給紙カセット108と定着装置112の間には、供給ローラ109によって給紙カセット108から給紙された用紙107を定着装置112へ搬送する搬送路が形成されている。この搬送路には、搬送ローラ対110と、2次転写部が配置されている。2次転写部は、中間転写ベルト104と、この中間転写ベルト104にベルト外側から接触する2次転写部材となる2次転写ローラ111で形成されている。
【0024】
このような構成のカラープリンタにおいて、カラー画像を形成する場合、露光装置105で各感光体上にC,M,Y,Kの潜像を形成し、この潜像を各プロセスカートリッジが備えている後述する現像装置で現像してトナー像を生成する。生成された各色のトナー像は、1次転写ローラ103C,103M,103Y,103Kに1次転写バイアスが印可されることで、中間転写ベルト104に順次転写され、中間転写ベルト104上に単色トナー像が重ね合わせた複数色のカラートナー像が形成される。
【0025】
用紙107はタイミングをとって供給ローラ109と搬送ローラ対110によって2次転写部へと搬送される。中間転写ベルト104上に転写されたトナー像は、2次転写ローラ111に2次転写バイアスが印可されることで、2次転写部において用紙107へと転写される。トナー像が転写された用紙107は、定着装置112によってトナー像が溶融定着され、排紙ローラ113によりプリンタ本体101の上面に形成された排紙トレー115に排紙される。用紙107へトナー像を転写した後の中間転写ベルト104の表面に残っている余剰トナーは、ベルト表面近傍に配置された中間転写体清掃装置114により清掃され、トナー回収装置115に回収される。清掃された転写ベルト104は、次のトナー像の転写に備える。
【0026】
次にプロセスカートリッジ106C,106M,106Y,106Kの構成について説明するが、これらプロセスカートリッジは、現像剤となるトナーの色が異なる以外は同一の構成であるため、図2では1つのプロセスカートリッジの構成を代表して説明し、他のプロセスカートリッジの説明は省略する。なお、色を識別するためのC,M,Y,Kの符号は、以下、省略して説明する。
【0027】
プロセスカートリッジ106Kは、感光体61Kと、この感光体61Kの周囲に、現像ローラ51を備えた現像装置50K、帯電ローラ63、クリーニング部材となるクリーニングブレード62を備えている。プロセスカートリッジ106Kは、プリンタ本体101に形成された装着部150(図1参照)に対して着脱自在とされている。プロセスカートリッジ106Kでは、感光体ドラム61Kがプリンタ本体101に設置された図示しない駆動装置により図2中時計回りに回転駆動され、その表面感光層が帯電ローラ63により一様な高電位に帯電される。一様帯電された感光層は、図1に記す露光装置105により符号25Kで示した露光光に基づいて選択的に露光され、この露光により電位の減衰した低電位部と初期化による高電位部とから成る静電潜像が形成される。次いで、当該静電潜像の低電位部(又は高電位部)が感光体61Kと現像ローラ51との対向位置にくると、表面にトナー薄層を形成した現像ローラ51からトナーが転移されてトナー像を形成(現像)する。そして、中間転写ベルト104上に1次転写の後の感光体61Kの表面は、感光体61Kに当接(圧接)しているクリーニングブレード62によって表面に残留するトナーがクリーニングされ、不図示の除電装置によってドラム表面の残留電荷が除去され、次のトナー像の形成に備えられる。
【0028】
現像装置50Kは、トナーを収容する現像容器55を有する。現像容器55は、未使用のトナーが充填された未使用トナー収容部56と、使用後の廃トナーを収容する廃トナー回収部57を有し、未使用トナー収容部56と廃トナー回収部57の間を、可撓性の仕切り部材58によって隔離している。また、未使用トナー収容部56内には、未使用トナーを攪拌するためのアジテータ52が配設されている。
【0029】
感光体61Kに対向する現像容器55の開口部には、感光体61Kへトナーを供給する現像ローラ51と、現像ローラ51にトナーを供給するトナー供給ローラ53と、現像ローラ51上に担持されたトナーを均一な薄層に形成する規制ブレード54が配設されている。
【0030】
プロセスカートリッジ106Kは、クリーニングブレード62Kによってかき落とされた廃トナーを、廃トナー回収部57へ搬送するためのトナー搬送装置(粉体搬送装置)を備えている。このトナー搬送装置は、プロセスユニットの図の下部に配設された搬送コイル64と、プロセスユニット1の図の上下方向に配設された搬送ベルト65と、廃トナー回収部57内に配設された搬送スクリュー59を有している。
【0031】
図3はクリーニングブレード62近傍の拡大図である。感光体61Kの表面にはクリーニングブレード62、帯電ローラ63、現像ローラ51が当接されている。帯電ローラ63及び現像ローラ51はバネ等の付勢部材によって感光体61K表面上に当接されている。クリーニングブレード62は、ウレタンゴムなどのゴム製で弾性変形可能な板状部材で構成されている。クリーニングブレード62は、その基部621が支持部材となる板金部材75を介して図2に示すプロセスカートリッジ106Kのケーシング70に固定されており、その中央から先端622を撓ませて感光体61K表面に一定の荷重Fで圧接することで、中間転写ベルト等へのトナー画像の転写後の残留トナーをクリーニングしている。
【0032】
この荷重Fについて、従来のプロセスカートリッジであると、プロセスカートリッジの組立後の輸送等で、プリンタ本体101への未装着時や離脱時の保管期間でも荷重Fは常にかかっている状態とされていた。このため、保管期間であるにも拘らずクリーニングブレード62と感光体61Kの接触点では、荷重Fにより感光体61の変形(凹み)が発生し、プロセスカートリッジ106Kをプリンタ本体101に装着して使用する際に、画像上に横スジが発生してしまうことがある。また、クリーニングブレード62も撓み状態で保持されるため、クリーニングブレード62自体に永久ひずみが発生し、初期に設定した荷重F等のクリーニングに必要な条件が変化してしまうことでクリーニング不良の発生要因になり兼ねない。
【0033】
そこで、本形態では、プリンタ本体101への未装着(離脱)時等の保管期間において、クリーニングブレード62の荷重Fを低減させるために、図4に示すように、保管期間では図3に示した画像形成時よりも感光体61Kをクリーニングブレード62から退避させることで、荷重Fを低減させるように構成している。図3は、感光体61Kの第1の位置を示し、図4は感光体61Kの第2の位置を示す。
【0034】
すなわち、本形態では、感光体61Kと感光体61Kの表面に圧接して同表面を清掃するクリーニングブレード62とをケーシング70で支持し、プリンタ本体101に着脱自在なプロセスカートリッジ106Kにおいて、感光体61Kが、クリーニングブレード62と圧接する図3に示す第1の位置と、クリーニングブレード62との圧接状態が第1の位置を占める場合よりも弱まる図4に示す第2の位置に移動可能とし、プリンタ本体101に装着したときに第1の位置を占めるように構成した。矢印bは感光体61Kの往復移動方向を示す。矢印b1は感光体61Kが第1の位置から第2の位置へ移動する退避方向を示し、矢印b2は感光体61Kが第2の位置から第1の位置へ移動する圧接方向を示す。
【0035】
感光体61Kの退避方向b1は、最低限の退避量(移動量)Dで荷重Fの低減が可能な荷重Fのベクトル方向へ移動するのが望ましく、退避量についての条件としては、感光体61Kの第1の位置から第2の位置への退避時にクリーニングブレード62Kによってクリーニングされた廃トナーが漏れないようにするために、最低でもクリーニングブレード62の先端622が感光体61表面と接触していること、及び感光体61Kの変形とクリーニングブレード62の永久ひずみを防ぐためにF=20N/m以下になるような退避量Dが望ましい。
【0036】
つまり、本形態では、第2の位置を占めた感光体61Kに対するクリーニングブレード62の荷重力Fは、0<F<20N/mの範囲に設定するとともに、感光体61Kの第1の位置から第2の位置への退避方向b1を、感光体61Kに対するクリーニングブレード62の荷重ベクトル方向とした。
【0037】
次に感光体61Kの具体的な退避方法及び、画像形成時の位置となる第1の位置での感光体61Kの位置決め構造について説明する。
図5は、符号eで示す像担持体軸線方向(以下「感光体軸線方向」と記す)への感光体近傍の断面図である。円筒形の感光体61Kの両端61a,61bには、感光体61Kと一体化するように筒状で一対の感光体フランジ201,201の内端201A,201Aがそれぞれ挿入されている。一対の感光体フランジ201,201における内端201A,201Aとの反対側には、ケーシング70,70に向かって延びる小径で筒状のボス部201B,201Bがそれぞれ形成されている。各ボス部201Bの中央には、感光体フランジ201,201内へと繋がる孔201C,201Cがそれぞれ形成されている。
【0038】
ボス部201B,201Bと対向するケーシング70,70の内側には、ボス部201B,201Bを支持する支持部となる段部72,72が形成されている。各段部72は、感光体61Kが第1の位置と第2の位置とを占めるときの往復移動方向bに延設して形成されていて、各ボス部201Bが各段部72に載置された時に、第2の位置を占めるように形成されている。ボス部201B,201Bが形成されたケーシング70,70には、各ケーシングの外側と各段部72とを連通するように各ケーシング70を感光体軸船方向eに貫通する支持孔71,71がそれぞれ形成されている。各支持孔71と各ボス部201Bの孔201Cの直径は同一径とされている。各支持孔71は、各ボス部201Bが各段部72にそれぞれ載置されて感光体61Kが第2の位置を占めているときに、符号dで示す分だけ各孔201Cとオフセットするように形成されている。この符号dで示すオフセット量は感光体61Kの退避量(移動量)Dとなる。
【0039】
各ボス部201Bと各段部72の間には、感光体61Kを第2の位置(退避方向b1)へ向かって付勢する付勢手段となるコイルバネ202,202がバネ受け部203,203を介してそれぞれ配置されている。
【0040】
つまり、感光体61Kは、第1の位置と第2の位置に移動可能にケーシング70に支持されているので、プロセスカートリッジ106Kがプリンタ本体101に装着される前の保管状態においては、自重と各段部72によって第2の位置に保持される。このため、クリーニングブレード62から感光体61Kへの荷重Fを低減することができるので、感光体61Kの変形による画像不良やクリーニングブレード62で永久ひずみが発生し、クリーニング条件が変化することによるクリーニング不良を極めて少なくすることができる。
【0041】
また、各ボス部201Bと各段部72の間に、感光体61Kを第2の位置へ向かって付勢するコイルバネ202をそれぞれ配置したので、感光体61Kの位置が安定して第2の位置に保持することができる。このため、プロセスカートリッジ106Kの輸送時において振動等がプロセスカートリッジ106Kに加わっても、バネ力の作用によりガタつくことなく輸送することができ、振動等によるボス部201Bの破損やクリーニングブレード62との接触状態の変化を抑制でき、クリーニングブレード62や感光体61Kの耐久性が向上する。
【0042】
次に感光体61Kを第1の位置に保持する点について説明する。
感光体61Kが第2の位置のままで画像形成動作が行われてしまうと、クリーニングブレード62と感光体61Kとの接触圧が低く、クリーニング不良となってしまうので、プロセスカートリッジ106Kをプリンタ本体101の装着部150(図1参照)に装着した際に、感光体61Kが第1の位置を占める必要がある。
【0043】
そこで本形態では、図6(a)、図6(b)に示すように、感光体軸線方向eに移動自在な支持ピン204と、この支持ピン204を、プロセスカートリッジ106Kがプリンタ本体101に装着された時に、感光体61Kの端部(プロセスカートリッジ106K)より退避した離脱位置から各感光体61Kの端部の感光体フランジ201内へ進入する支持位置へと移動する移動手段250とをプリンタ本体101側に備えている。支持ピン204は、その先端径とその中央部の径とが寸法差tとなるように形成されている。この寸法差tは感光体61Kのオフセット量dと同一としている。図6(a)は支持ピン204Kの離脱位置を示し、図6(b)は支持ピン204の支持位置を示す。
【0044】
移動手段250は、支持ピン204を感光体軸線方向eに移動自在に支持するピン支持部材206と、支持ピン204を離脱位置へと付勢するピン付勢手段となるコイルバネ205と、プロセスカートリッジ106を装着する装着部150を開閉可能にプリンタ本体101に開閉自在に支持されたカバー部材208の開閉自在に連動して図中矢印c方向に往復移動する作動部材となる本体連動部材207と、本体連動部材207の移動方向cを感光体軸線方向eへ変換してピン支持部材206に伝達する変換手段210を備えている。図6中、矢印aはカバー部材208の開閉方向を、矢印a1はカバー部材208の閉方向を、矢印a2はカバー部材208の開方向をそれぞれ示す。
【0045】
コイルバネ205は、プリンタ本体101に設けられた基部101aとピン支持部材206との間に介装されていて、ピン支持部材206を矢印e2で示す離脱方向に付勢することで、支持ピン204を離脱位置へと付勢している。
【0046】
ピン支持部材206の端部と本体連動部材207の端部には、互いに接合する傾斜面206a,207aがそれぞれ形成されている。これら傾斜面206a,207aは、本体連動部材207が矢印c1で示す作動方向に移動した際に、ピン支持部材206を矢印e1で示す押込方向に押して離脱位置から各感光体フランジ201内へ支持ピン24を進入する支持位置へと移動する方向に切り替える向きに形成されている。すなわち、変換手段210は傾斜面206aと傾斜面207aで構成されている。
【0047】
このような支持ピン204と移動手段250とをプリンタ本体101が備えているので、カバー部材208を開いた状態では支持ピン204はコイルバネ205のバネ力により、図6(a)に示すようにケーシング70と係合しない離脱位置を占めている。この状態において、本体連動部材207はバネ力によってプリンタ本体101から突出する矢印c2で示す解除方向に付勢されている。カバー部材208を開いた状態で、プロセスカートリッジ106Kを装着部150に落とし込んで装着し、カバー部材208を閉方向a1に移動すると、本体カバー208によって本体連動部材207が作動方向c1へと移動し、傾斜面206a,207aでその移動方向が変換される。そしてピン支持部材206が矢印e1で示す支持方向に移動して支持ピン204が図6(a)に示す離脱位置から図6(b)に示す支持位置へ向かって移動する。
【0048】
支持ピン204の移動が開始されると、図7(a)に示すように、ケーシング70の各支持孔71に挿入されたのち、各ボス部201Bの孔201Cへ向かって移動し、支持ピン204の先端がボス部201の孔201Cに入る。このとき、支持ピン204の寸法差tと支持孔71と孔201Cのオフセット量dとが同一であり、各支持孔71と各ボス部201Bの孔201Cと支持ピン204の径が同一寸法とされているので、支持ピン204がボス部201内に進入するに従い、感光体61Kは矢印b2で示す圧接方向に向かって移動し、図7(b)に示すように支持ピン204が孔201C内まで十分に進入すると、感光体61Kが第1の位置において回転自在に支持される。
【0049】
このため、プロセスカートリッジ106Kをプリンタ本体101に装着動作に連動して感光体61Kを第2の位置から第1の位置へと移動させることができるので、感光体61Kが確実に第1の位置を占めることができ、良好な感光体クリーニングを行える。また、支持ピン204は、ケーシング70からボス部201Bまでの長さLよりも長く感光体フランジ201内に進入するように、その長さと移動量が設定されているので、感光体61Kをより安定して第1の位置で回転自在に保持することができる。
【0050】
本体カバー208が開かれると、コイルバネ205のバネ力に抗して支持ピン204を支持位置へ押し込む力が無くなるので、支持ピン204は、コイルバネ205のバネ力によって離脱位置へと移動する。このため、プロセスカートリッジ106Kのプリンタ本体101着脱時には、支持ピン204が離脱位置を占めるので、ケーシング70や感光体61Kの端部と係合しないため、プロセスカートリッジ106Kの着脱動作が確実にかつ良好に行える。
【0051】
図8(a)、図8(b)は、支持ピン204を移動する移動手段の別な形態を示す。図8(a)、図8(b)に示す移動手段260は、支持ピン240を感光体軸線方向eに移動自在に支持するピン支持部材206と、支持ピン204を離脱位置e2へと付勢するピン付勢手段となるコイルバネ205と、ピン支持部材206をコイルバネ205の付勢力に抗して押込方向e1へ移動して支持ピン204を支持位置へと移動する駆動手段270とを備えている。
【0052】
駆動手段270は、軸271aでプリンタ本体101に回動自在に支持されたカム271と、カム271を回転駆動する駆動モータ272とを備えている。カム271は、軸271aに対して偏心していて、駆動モータ272が駆動すると、図中時計周りに回転駆動して支持ピン204を支持位置へと移動する。駆動モータ272の駆動は、駆動モータ272の回転角を検知し、カム271が図8(b)に示す最大偏心位置となったときに停止するように図示しない制御系によって停止する。支持ピン204は、図8(b)に示すカム207が最大偏心位置を占めたときに、支持位置を占めるように構成されている。
【0053】
このような構成の移動手段260を備えていると、プロセスカートリッジ106Kの固定や感光体61Kを第1の位置へ移動するタイミングが駆動モータ272の駆動タイミングで行えるので、自由度が増すとともに、カラープリンタの未使用時等に支持ピン204を感光体61K及びケーシング70より抜くことで、プリンタ本体101への装着時でもクリーニングブレード62Kの荷重Fを低減することができ、より、感光体61Kの変形による画像不良やクリーニングブレード62Kで永久ひずみが発生し、クリーニング条件が変化することによるクリーニング不良を極めて少なくすることができる。
【0054】
上記形態では、支持ピン204をプリンタ本体101側で支持したが、図9に示す形態では、プロセスカートリッジ106Kで保持する形態としている。図9(a)、図9(b)は感光体61Kの片側の支持構造のみを示すが、図5と同様、感光体61Kのもう一方側でも同様の構成とされている。図9(a)、図9(b)において、感光体61Kは、その端部61aが感光体軸線方向eに移動自在にケーシング70に支持された軸部材304で回転自在に支持されている。この軸部材304は、所謂段付軸であって、その軸線方向に、感光体61Kを第1の位置と第2の位置に位置させる第1及び第2の案内部304a、304bを有している。第1の案内部304aと第2の案内部304bの間は傾斜部304cによって接続されていて、軸部材304が移動する際に、感光体61Kを第1の案内部304aと第2の案内部304bに案内する。軸部材304は、軸線方向に移動して感光体61Kの端部に装着されている感光体フランジ301に第1の案内部304aと第2の案内部304bとを選択的に位置させることで、感光体61Kを第1の位置と第2の位置へと位置させる。第1の案内部304aと第2の案内部304bの直径は、寸法差t1となるように形成されている。この寸法差t1は上述したオフセット量dと同一としている。図9(a)は軸部材304の離脱位置を示し、図9(b)は軸部材304の支持位置を示す。
【0055】
左右一対の感光体フランジ301は、感光体61Kの両端61a、61b(図5参照)に、その内端301A,301Aがそれぞれ挿入されて感光体61Kと一体化されている。一対の感光体フランジ301における内端301Aの反対側には、軸部材304Kが挿入される孔301Cが形成された筒状のボス部301Bがそれぞれ形成されている。ケーシング70の各支持孔71と、各孔301Cと、第1の案内部304aのそれぞれの直径は同一径とされている。感光体61Kは、プリンタ本体101へ非装着時には、軸部材304の第2の案内部304bが各ボス部の孔301C内に進入した状態にあり、第2の案内部304bで第2の位置に支持されている。感光体61Kは、軸部材304が支持位置e1に向かって移動して傾斜部304cを介して第1の案内部304aが孔301C内に進入することで、第1の案内部304aで第1の位置に回転自在に支持される。
【0056】
つまり、感光体61Kは、第1の位置と第2の位置に移動可能にケーシング70に支持されているので、プロセスカートリッジ106Kがプリンタ本体101に装着される前の保管状態においては、段部材304の第2の案内部304bによって第2の位置に保持される。このため、クリーニングブレード62から感光体61Kへの荷重Fを低減することができるので、感光体61Kの変形による画像不良やクリーニングブレード62で永久ひずみが発生し、クリーニング条件が変化することによるクリーニング不良を極めて少なくすることができる。
【0057】
次に軸部材304で感光体61Kを第1の位置に保持する点について説明する。
図10に示すように、プリンタ本体101には、プロセスカートリッジ106Kのプリンタ本体101への装着動作に連動して、プロセスカートリッジ106Kに設けられた軸部材304Kを、第1の案内部304aが感光体フランジ301内に進入する押込方向e1へ移動する移動手段が配置されている。
【0058】
この移動手段は、プロセスカートリッジ106Kを装着する装着部150に形成されていて、プロセスカートリッジ106Kから外部に突出している軸部材304の端部304dと接触する傾斜面150aで形成されている。傾斜面150aは、装着部150の上方から下方にかけてプロセスカートリッジ106Kに向かって近づく傾斜面であり、プロセスカートリッジ106Kが矢印で示す装着方向に異動するに従い軸部材304の端部304dを押込方向e1へ移動するように構成されている。
【0059】
このような傾斜面150aをプリンタ本体101の装着部150内に形成すると、図10(a)に示す位置からプロセスカートリッジ106Kが装着方向に移動するに従い、傾斜面150aによって軸部材304の端部304dが押込方向e1に押されて、図10(b)に示すように、第1の案内部304aが感光体61Kの孔301C内へと進入することができ、感光体61Kを第2の位置から第1の位置へと移動して回転自在に第1の位置で保持することができる。
【0060】
このため、プロセスカートリッジ106Kのプリンタ本体101への装着動作に連動して感光体61Kを第2の位置から第1の位置へと移動させることができるので、感光体61Kが確実に第1の位置を占めることができ、良好な感光体クリーニングを行える。
【0061】
軸部材304を押込方向e1へ移動する移動手段は、図10に示す形態に限定されるものではなく、図11に示す移動手段290であってもよい。この移動手段290は、プロセスカートリッジ70に設けられた軸部材340を、第1の案内部304bが感光体61Kの端部内に進入する方向に移動するものである。
【0062】
移動手段290は、プリンタ本体101に配置され、プリンタ本体101の装着部150にプロセスカートリッジ106Kが装着されたとき、プロセスカートリッジ106Kから外部に突出している軸部材304の端部304dと係合して、軸部材304を押込方向e1へ移動する押込部材291291を備えている。
【0063】
押込部材291は、端部304dを押す内側292の形状が、支持孔71が形成されたケーシング70の形状と同一に形成されていて、押込方向e1に移動した際に、軸部材304の端部304dを押すとともに、ケーシング70に外側から係合してケーシング70の位置決めを行えるように形成されている。
【0064】
この形態の場合、図11(a)に示すように、支持軸304の第2の案内部304bで支持されて第2の位置を占めている感光体61Kを備えたプロセスカートリッジ106Kが、プリンタ本体101の装着部150内に装着され、押込部材291との対向する位置で停止する。
【0065】
この状態で押込部材291が押込方向e1に移動すると、軸部材304の端部304dが押されて、図11(b)に示すように第1の案内部304aが感光体フランジ301に形成した孔301C内に進入する。これにより、第2の案内部304bで第2の位置に支持されていた感光体61Kが第1の案内部304aによって第1の位置へと移動して、この位置で回転自在に支持されるため、良好な感光体クリーニングを行える。押込部材291の内側292の形状がケーシング70の形状と同一に形成されているので、押込方向e1の移動が進むと、ケーシング70に外側に係合するため、プリンタ本体101に対するプロセスカートリッジ106Kの位置決めも感光体61Kの位置決めとを同士に行える。
【0066】
押込部材291の押込方向e1の移動は、手動で行ってよいが、例えば図8に示したカム271と駆動モータ272を用いて押込部材291を押込方向e1へ移動するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0067】
61(Y,M,C,K) 像担持体
61a,61b 像担持体の端部
62 クリーニング部材
70 ケーシング
101 画像形成装置本体
106(Y,M,C,K)プロセスカートリッジ
150 装着部
150a 移動手段(傾斜面)
202 付勢手段
204 支持ピン
205 ピン付勢手段
206 ピン支持部材
207 作動部材
206a,207a 変換手段
208 カバー部材
250,260,270 移動手段
290 駆動手段
291 押込部材
304 軸部材
304a 第1の案内部
304b 第2の案内部
304d 軸部材の端部
e 像担持体軸線方向
【先行技術文献】
【特許文献】
【0068】
【特許文献1】特開2008−310201号広報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも像担持体と、前記像担持体の表面に圧接して同表面を清掃するクリーニング部材とがケーシングに支持され、画像形成装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジにおいて、
前記像担持体が、前記クリーニング部材と圧接する第1の位置と、前記クリーニング部材との圧接状態が弱まる第2の位置に移動可能であり、前記画像形成装置本体に装着したときに第1の位置を占めることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項2】
請求項1記載のプロセスカートリッジにおいて、
前記像担持体は、第1の位置と第2の位置に移動可能に前記ケーシングに支持されていると共に、前記画像形成装置本体に装着したときに、同画像形成装置本体側からその端部に進入する支持ピンによって第1の位置に保持されることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項3】
請求項2記載のプロセスカートリッジにおいて、
前記像担持体の端部と前記ケーシングの間に配置され、前記像担持体を第2の位置へ付勢する付勢手段を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項4】
請求項1記載のプロセスカートリッジにおいて、
前記像担持体は、その端部が像担持体軸線方向に移動自在に前記ケーシングに支持された軸部材で支持され、
前記軸部材は、その軸線方向に、前記像担持体を第1の位置と第2の位置に位置させる第1及び第2の案内部を有し、前記軸線方向に移動して前記像担持体の端部に第1の案内部と第2の案内部とを選択的に位置させることで、前記像担持体を第1の位置と第2の位置へと位置させることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項5】
請求項1ないし4の何れか1つに記載のプロセスカートリッジにおいて、
第2の位置を占めた像担持体に対する前記クリーニング部材の荷重力Fが0<F<20N/mであることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項6】
請求項1ないし5の何れか1つに記載のプロセスカートリッジにおいて、
前記像担持体の第1の位置から第2の位置への移動方向が、前記像担持体に対する前記クリーニング部材の荷重ベクトル方向であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項7】
請求項1ないし6の何れか1つに記載のプロセスカートリッジを備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項7記載の画像形成装置において、
像担持体軸線方向に移動自在に画像形成装置本体に支持された支持ピンと、
前記支持ピンを、前記プロセスカートリッジが同画像形成装置本体に装着された時に、前記端部から退避した離脱位置から前記像担持体の端部内へ進入する支持位置へと移動する移動手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
請求項8記載の画像形成装置において、
前記移動手段は、前記支持ピンを前記像担持体軸線方向に移動自在に支持するピン支持部材と、前記支持ピンを前記離脱位置へと付勢するピン付勢手段と、前記プロセスカートリッジを装着する装着部を開閉可能に前記画像装置本体に開閉自在に支持されたカバー部材の開閉自在に連動して往復移動する作動部材と、前記作動部材の移動方向を前記像担持体軸線方向へ変換して前記ピン支持部材に伝達する変換手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
請求項8記載の画像形成装置において、
前記移動手段は、前記支持ピンを像担持体軸線方向に移動自在に支持するピン支持部材と、前記支持ピンを前記離脱位置へと付勢するピン付勢手段と、前記ピン支持部材を前記ピン付勢手段による付勢力に抗して移動して前記支持ピンを前記支持位置へと移動する駆動手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項11】
請求項7記載の画像形成装置において、
画像形成装置本体に形成されていて、前記プロセスカートリッジの同画像形成装置本体への装着動作に連動して、前記プロセスカートリッジに設けられた軸部材を、前記第1の案内部が前記像担持体の端部内に進入する方向に移動する移動手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項12】
請求項11記載の画像形成装置において、
前記移動手段は、前記プロセスカートリッジを装着する装着部に形成されていて、前記プロセスカートリッジから外部に突出している前記軸部材の端部と接触する傾斜面であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項13】
請求項7記載の画像形成装置において、
画像形成装置本体に形成されていて、前記プロセスカートリッジが同画像形成装置本体に装着されたときに、前記プロセスカートリッジに設けられた軸部材を、前記第1の案内部が前記像担持体の端部内に進入する方向に移動する移動手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項14】
請求項13記載の画像形成装置において、
前記移動手段は、前記画像形成装置本体に配置され、前同画像形成装置本体に前記プロセスカートリッジが装着されたとき、同プロセスカートリッジから外部に突出している前記軸部材の端部と係合して、前記第1の案内部を前記像担持体の端部内に進入する方向に押し込む押込部材であることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−48151(P2012−48151A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−192595(P2010−192595)
【出願日】平成22年8月30日(2010.8.30)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】