説明

プロフィラグリン/フィラグリン産生促進剤、表皮角化細胞増殖促進剤、表皮/角層正常化用皮膚外用剤、プロフィラグリン及び/又はフィラグリン産生促進方法、及び表皮角化細胞増殖促進方法

【課題】新規なプロフィラグリン/フィラグリン産生促進剤、表皮角化細胞増殖促進剤、角層正常化及び/又は表皮正常化効果に優れた皮膚外用剤、プロフィラグリン/フィラグリン産生促進方法、及び表皮角化細胞増殖促進方法を提供する。
【解決手段】ヒトリシズカ抽出物を有効成分とするプロフィラグリン/フィラグリン産生促進剤、ヒトリシズカ抽出物を有効成分とする表皮角化細胞増殖促進剤;それらの剤を含有する角層正常化用及び/又は表皮正常化用皮膚外用剤;及びヒトリシズカ抽出物を供給することによって、プロフィラグリン/フィラグリンの産生を促進する方法又は表皮角化細胞の増殖を促進する方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧料等の皮膚外用剤の有効成分として有用な、プロフィラグリン及び/又はフィラグリン産生促進剤及び表皮角化細胞増殖促進剤に関する。また、本発明は表皮/角層正常化用皮膚外用剤、ならびにプロフィラグリン及び/又はフィラグリン産生促進方法及び表皮角化細胞増殖促進方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、乳液、クリーム、化粧水、パック、洗浄料、分散液、軟膏、液剤、エアゾール、貼付剤、パップ剤、リニメント剤等の皮膚外用剤には、これらに所定の薬効を付与することを目的として種々の薬効成分が加えられている。近年、皮膚のトラブルの原因が種々解明され、それに伴い、皮膚外用剤、特に化粧料に対する消費者のニーズも細分化されつつある。例えば、フィラグリンが、角層細胞の内部構築に関与すること、及び皮膚内部の水分保持に必要不可欠であることが知られている。また、加齢等による表皮角化細胞の代謝機能の低下が、表皮の創傷治癒の遅れの一因となっていることが知られている。従って、プロフィラグリンの発現を通じてフィラグリンの産生を促進し、又は表皮角化細胞の増殖を促進して、角層又は表皮を正常化し得る剤の提供が望まれている。
【0003】
一方、皮膚外用剤に配合される有効成分としては、皮膚に対する安全性も重要であることから、従来、天然物由来の剤である種々の植物抽出物が皮膚外用剤の有効成分として提案されている。例えば、ヒトリシズカ抽出物からなる保湿剤が提案されている(特許文献1)。
【特許文献1】特許第3696862号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、皮膚に対する安全性が高く、皮膚外用剤の有効成分等として有用な、新規なプロフィラグリン/フィラグリン産生促進剤及び表皮角化細胞増殖促進剤を提供することを課題とする。
また、本発明は、角層又は表皮の正常化効果に優れた、角層正常化用又は表皮正常化用皮膚外用剤を提供することを課題とする。
また、本発明は、プロフィラグリン/フィラグリンの産生を促進する新規な方法、及び表皮角化細胞の増殖を促進する新規な方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するため、本発明は、ヒトリシズカ抽出物を有効成分とする、プロフィラグリン/フィラグリン産生促進剤及び表皮角化細胞増殖促進剤を提供する。
また、別の観点から、本発明によって、ヒトリシズカ抽出物を有効成分として含有する表皮正常化用皮膚外用剤;ヒトリシズカ抽出物を有効成分として含有する角層正常化用皮膚外用剤;ヒトリシズカ抽出物を供給することによって、プロフィラグリン/フィラグリンの産生を促進する方法;及びヒトリシズカ抽出物を供給することによって、表皮角化細胞の増殖を促進する方法;が提供される。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、プロフィラグリン/フィラグリンの産生を促進し得る新規な剤及び新規な方法、ならびに表皮角化細胞の増殖を促進し得る新規な剤及び新規な方法を提供することができる。また、本発明によれば、表皮正常化又は角層正常化効果に優れた皮膚外用剤を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書において、「〜」はその前後の数値を含む範囲を意味するものとする。
本発明のプロフィラグリン/フィラグリン産生促進剤及び表皮角化細胞増殖促進剤は、センリョウ科チャラン属ヒトリシズカ(学名:Chloranthus japonicus)抽出物を有効成分とする。本発明に用いられるヒトリシズカ抽出物は、抽出部位についての制限はなく、ヒトリシズカの根、茎、葉、花序、果実、種子等いずれの部分の抽出物であってもよい。又、本発明のプロフィラグリン/フィラグリン産生促進剤及び表皮角化細胞増殖促進剤には、ヒトリシズカの2箇所以上から得られた抽出物を混合してもよく、あるいは2箇所以上の部分から異なる溶媒により抽出された抽出物を二種以上混合して用いてもよい。
【0008】
前記ヒトリシズカ抽出物は、ヒトリシズカの根、茎、葉、花序、果実、種子等の1箇所又は2箇所以上を、適当な溶媒によって抽出し、溶媒を留去することにより得られる。これらの部分に乾燥、細切、圧搾、又は発酵などの適宜の処理を施した後、抽出処理等を施してもよい。抽出は、ヒトリシズカを低温ないし加温下で溶媒中に所定の時間浸漬することによって実施できる。抽出溶媒は特に限定されないが、水、又はメチルアルコール、エチルアルコール等の低級1価アルコール;グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等の液状多価アルコール;アセトン等のケトン類;エチルエーテル等のエーテル類;もしくは酢酸エチル等のエステル類;等の有機溶媒の一種又は二種以上を、及びこれらと水との混合溶媒を用いることができる。
【0009】
前記ヒトリシズカ抽出物は、そのまま皮膚外用剤に配合してもよいし、適宜の期間そのまま放置し、熟成させた後に用いることもできる。必要ならば、効果に影響のない範囲で、さらにろ過やイオン交換樹脂等による脱臭、脱色等の精製処理を施した後に用いることもできる。又、液体クロマトグラフィー等の分離手段を用いて、活性の高い画分のみを用いることもできる。
【0010】
前記ヒトリシズカ抽出物の好ましい調製方法の例としては、ヒトリシズカを、含水もしくは非含水のエチルアルコール等のアルコール系溶媒、含水もしくは非含水の1,3−ブチレングリコール等の多価アルコール系溶媒、又は水を用い、室温又は加温して1〜5日間抽出を行った後、ろ過し、得られたろ液を、さらに1週間程度放置して熟成させ、再び、ろ液をろ過する方法が挙げられる。
【0011】
抽出物中の成分としては、フラボノイド配糖体、フェノール類、アミノ酸、トリテルペン等が挙げられる。抽出溶媒中のアルコール系溶媒又は多価アルコール系溶媒の含有量が高いほど、トリテルペンの含有量が高くなる。
本発明のプロフィラグリン/フィラグリン産生促進剤に用いるヒトリシズカ抽出物は、その抽出溶媒が、水と1価アルコールとの混合溶媒であるのが好ましく、水とエチルアルコールとの混合溶媒であるのがより好ましく、エチルアルコールの混合割合が50体積%(以下「vol%」という)以上である水とエチルアルコールとの混合溶媒であるのがさらに好ましい。
また、本発明の表皮角化細胞増殖促進剤に用いるヒトリシズカ抽出物は、その抽出溶媒が、精製水のみであるのが好ましい。
【0012】
前記ヒトリシズカ抽出物は、抽出液として、スプレードライ等により乾燥させて粉末状として、又は使用目的に合わせて乾燥固形分もしくは粉末を適切な溶媒と混合して用いることができる。即ち、液状、ペースト状、ゲル状等のいずれの形態で、プロフィラグリン/フィラグリン産生促進剤及び表皮角化細胞増殖促進剤の有効成分として用いてもよい。
【0013】
ここで、プロフィラグリン/フィラグリンの産生促進及び表皮角化細胞増殖促進と、角層正常化及び表皮正常化効果との関連性について説明する。
天然保湿因子(Natural Moisturizing Factor;NMF)の主成分であるアミノ酸は、ケラトヒアリン顆粒に由来するフィラグリンが角層内で分解されて産生される。このフィラグリンは、角層直下の顆粒層に存在する表皮角化細胞でプロフィラグリンとして発現する。その後、ただちにリン酸化し、ケラトヒアリン顆粒に蓄積され、脱リン酸、加水分解を経て、フィラグリンへと分解され、角層に移行して、ケラチンフィラメントの凝集効率を高め、角層細胞の内部構築に関与することが報告されている。さらに、このフィラグリンは皮膚の水分保持に非常に重要かつ必要不可欠であること、及び乾燥などの条件によりフィラグリンの合成力が低下し、角層におけるアミノ酸量が低下することなどが報告されている。したがって、表皮角化細胞においてはプロフィラグリンの発現促進を通じて、フィラグリンの合成を促進することにより、角層内のアミノ酸量を増大させることが期待される。
また、加齢により表皮角化細胞の代謝機能が低下して、皮膚のターンオーバー速度が遅くなり、皮膚の老化や肌荒れの原因となることや、角層表面から剥がれ落ちる角層細胞が滞留することにより、メラノサイトから表皮角化細胞に排出されたメラニンの排出がスムーズになされないことから色素沈着や肌のくすみの原因となることや、表皮の創傷治癒が遅くなることなどが知られている。
すなわち、プロフィラグリン/フィラグリンの産生を促進することにより角層内の水分環境が整い、又は表皮角化細胞の増殖を促進することにより表皮の新陳代謝が促進され、優れた角層正常化効果及び表皮正常化効果等が期待できる。
【0014】
本発明のプロフィラグリン/フィラグリン産生促進剤及び表皮角化細胞増殖促進剤は、種々の用途に用いることができる。皮膚に対する安全性が良好であるので、皮膚外用剤中に配合することが好ましい。その他、本発明のプロフィラグリン/フィラグリン産生促進剤及び表皮角化細胞増殖促進剤は、食品(飲料を含む)に配合することもできる。前記食品としては、特に制限されないが、具体的には、例えば、飴、チューインガム、飲料等が挙げられる。
【0015】
次に、本発明の皮膚外用剤について詳細に説明する。
本発明の皮膚外用剤は、本発明のプロフィラグリン/フィラグリン産生促進剤又は表皮角化細胞増殖促進剤である、ヒトリシズカ抽出物を有効成分として含有する、表皮/角層正常化用皮膚外用剤である。前記剤の配合量については特に制限はないが、最終形態である皮膚外用剤の全質量に対して、前記ヒトリシズカ抽出物が固形分として0.00005〜1.質量%(以下、単に「%」という)であるのが好ましく、0.0005〜1.5%であるのがより好ましい。この範囲内であれば、該成分を安定的に配合することができ、かつ高いプロフィラグリン/フィラグリン産生促進作用及び/又は表皮角化細胞増殖促進作用をもたらし、それに基づく、角層及び/又は表皮正常化作用を発揮することができる。また、抽出液を使用する場合は、溶質であるヒトリシズカ抽出物の含有量が上記範囲内であれば、その抽出液濃度は何ら限定されるものではない。
【0016】
本発明の皮膚外用剤の形態は、特に限定されず、例えば、乳液、クリーム、化粧水、美容液、パック、洗浄料、メーキャップ化粧料、分散液、軟膏、液剤、エアゾール、貼付剤、パップ剤、リニメント剤等の、いずれの形態の化粧料であっても外用医薬品等であってもよい。
【0017】
又、本発明の皮膚外用剤は、前記ラジカル消去剤以外に、化粧料や医薬部外品、外用医薬品等に通常使用される各種の成分、即ち、水、アルコール、油剤、界面活性剤、増粘剤、粉体、キレート剤、pH調整剤、紫外線吸収剤、動植物・微生物由来の抽出物、保湿剤・美白剤・抗炎症剤・細胞賦活剤等の各種薬効剤、香料等を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜加えることができる。
【0018】
本発明は、ヒトリシズカ抽出物を供給することによって、プロフィラグリン/フィラグリンの産生を促進する方法、及び表皮角化細胞の増殖を促進する方法にも関する。例えば、皮膚の表面に適用して、角層及び/又は表皮を正常化するために利用してもよい。角層及び/又は表皮を正常化して、皮膚の外観の改善、即ち、美容を目的とするのに利用することができる。
【実施例】
【0019】
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定されることはない。
【0020】
[例1:ヒトリシズカ80vol%含水エチルアルコール抽出物の製造例]
ヒトリシズカの全草10gに、80%含水エチルアルコール(エチルアルコールの割合が80vol%)を150mL加え、室温又は加温して1日抽出を行った後、ろ過し、得られたろ液中の溶媒を留去して乾固し、固形分であるヒトリシズカの80vol%含水エチルアルコール抽出物(収量0.8g)を得た。
【0021】
[例2:ヒトリシズカ50vol%含水エチルアルコール抽出物の製造例]
ヒトリシズカの全草10gに、50vol%含水エチルアルコール(エチルアルコールの割合が50vol%)を150mL加え、室温又は加温して1日抽出を行った後、ろ過し、得られたろ液中の溶媒を留去して乾固し、固形分であるヒトリシズカの50vol%含水エチルアルコール抽出物(収量0.75g)を得た。
【0022】
[例3:ヒトリシズカ精製水抽出物の製造例]
ヒトリシズカの全草10gに、精製水を150mLを加え、室温又は加温して1日抽出を行った後、ろ過し、得られたろ液中の溶媒を留去して乾固し、固形分であるヒトリシズカ精製水抽出物(収量0.73g)を得た。
【0023】
[例4:プロフィラグリン/フィラグリン産生促進作用の評価]
ヒト正常新生児皮膚表皮角化細胞(NHEK)を80cm2のフラスコでヒト正常新生児表皮角化細胞用培地(KGM)にて37℃、5%CO2下で培養し、常法により細胞を集めた。得られた細胞を同培地にて1.5×105個/mLになるように調整し、2mLずつ6穴コラーゲンコートプレートに播種して5%CO2下、37℃で3日間培養した。培養後、0.5%DMSOに溶解した試験試料を含む又は含まない(コントロール)KGMの2mLに交換し、37℃、5%CO2下で5日間培養した。培養終了後、常法により総タンパクの調製を行った。
【0024】
10μg/laneに調整したサンプルをSDS−PAGEにより展開し、PVDF膜に転写した。5%スキムミルクを含むPBS(−)でブロッキングを行った後、抗ヒトフィラグリンモノクローナル抗体(Harbor Bio−Products)、ビオチン標識抗マウスIg(Whole Ab)(Amersham Biosciences)、ストレプトアビジン−ペルオキシダーゼ複合体(CALBIOCHEM)を0.1%Tween20,0.3%スキムミルクを含むPBS(−)で1000倍に希釈して順次反応させ、ECL Western blotting detection reagents and analysis system(Amersham Biosciences社製)の発光によりプロフィラグリンおよびフィラグリンを検出した。検出したバンドをKODAK 1D Image Analysis Software EDAS290 Version3.5にて定量的に測定した。
結果は、試験試料添加および無添加で培養した細胞のそれぞれから調製したタンパク10μg中のプロフィラグリンおよびフィラグリンのNet intensity(バンド強度)を用いて、試験試料のプロフィラグリン/フィラグリン産生促進作用を評価した。
プロフィラグリン/フィラグリン産生促進作用の計算方法は以下のとおりである。
プロフィラグリン/フィラグリン産生促進率(%)=A/B×100
A :被験試料添加時のNet intensity
B :被験試料無添加時(コントロール)のNet intensity
なお、各被検試料として、ヒトリシズカ抽出物の水溶液(濃度は2μg/mL)を用いた。
【0025】
【表1】

【0026】
[例5:表皮角化細胞増殖促進作用の評価]
ヒト正常新生児皮膚表皮角化細胞(NHEK)をヒト正常新生児表皮角化細胞長期培養用増殖培地(EpoLife−KG2)を用いて培養した後、トリプシン処理により細胞を回収した。回収した細胞を1.5×104cells/mLの濃度にEpoLife−KG2で希釈した後、96wellプレートに1well当たり100μLずつ播種し、一晩培養した。培養終了後、EpoLife−KG2で溶解した被験試料を各wellに100μL添加し、3日間培養した。表皮角化細胞増殖作用は、MTTアッセイ法を用いて測定した。培養終了後、培地を抜き、終濃度0.4mg/mLでPBS(−)に溶解したMTTを、各wellに100μLずつ添加した。2時間培養した後に、細胞内に生成したブルーホルマザンを2‐プロパノール100μLで抽出した。抽出後、波長570nmにおける吸光度を測定した。同時に濁度として波長650nmにおける吸光度を測定し、両者の差をもってブルーホルマザン生成量とした。なお、ブルーホルマザンの生成量が多いほど、表皮角化細胞増殖促進作用が高いことを示す。
表皮角化細胞増殖作用の計算方法は以下のとおりである。
表皮角化細胞増殖促進率(%)=St/Ct×100
St :被験試料を添加した細胞での吸光度
Ct :被験試料を添加しない細胞での吸光度
なお、各被検試料として、ヒトリシズカ抽出物の水溶液(濃度は下記表中に記載)を用いた。
【0027】
【表2】

【0028】
[例6:化粧水]
表3に示す組成及び下記製法で化粧水を調製し、ヒトリシズカ抽出物の肌荒れ改善効果(角層正常化及び表皮正常化効果)を調べた。この結果を表3に併せて示す。
【0029】
(組成及び結果)
【表3】

【0030】
(製法)
A.成分(1)〜(8)を混合溶解する。
B.成分(9)〜(12)を混合溶解する。
C.AとBを混合して均一にし、化粧水を得た。
【0031】
上記本発明品及び比較品の化粧水について、以下に示す方法で肌荒れ改善効果を判定した。被験者は、乾皮症、アトピー性皮膚炎、肌荒れ等の症状を呈している22〜38歳の女性で、各群20名が試験品を顔面頬部に1日2回(朝と晩)塗布して、4週間の連用試験を行った。連用試験前及び試験終了後の皮膚表面状態(きめ、落屑)をマイクロスコープで観察し、これらの改善状況によって「改善」、「やや改善」、「変化無し」の3段階で評価した。
【0032】
<評価基準>
◎:「改善」と評価された被験者数が15名以上
○:「改善」と評価された被験者数が10〜14名
△:「改善」と評価された被験者数が5〜9名
×:[改善]と評価された被験者数が1〜4名
【0033】
表3に示した結果から、ヒトリシズカ80%エチルアルコール抽出物、ヒトリシズカ50%エチルアルコール抽出物及びヒトリシズカ精製水抽出物を配合した本発明品1〜3の化粧水は、これらを皮膚に適用することにより、肌荒れ改善効果を発揮することが明らかである。
【0034】
以下、化粧料への配合例を示すが、これらの処方に限るものではない。
[例7:クレンジングクリーム]
(成分) (%)
(1)ステアリン酸 2.0
(2)ステアリルアルコール 3.0
(3)親油型モノステアリン酸グリセリル 2.0
(4)ミツロウ 1.5
(5)ワセリン 6.0
(6)流動パラフィン 40.0
(7)ジメチルポリシロキサン(100CS) 0.5
(8)セスキオレイン酸ソルビタン 1.0
(9)防腐剤 適量
(10)トリエタノールアミン 1.0
(11)プロピレングリコール 10.0
(12)ポリエチレングリコール20000 0.5
(13)カルボキシビニルポリマー 0.05
(14)精製水 残量
(15)ヒトリシズカ50vol%含水エチルアルコール抽出物*1 0.2
(16)ホップ抽出物*2 0.5
(17)大豆抽出物*3 0.5
(18)香料 適量
*1:例2で製造した抽出物を含有量1%となるように50vol%含水1,3−ブチレングリコールに溶解したもの
*2:丸善製薬社製
*3:丸善製薬社製
(製法)
A.成分(1)〜(9)を加熱溶解し、70℃に保つ。
B.成分(10)〜(14)を加熱溶解し、70℃に保つ。
C.BにAを加え乳化する。
D.Cを冷却後、成分(15)〜(18)を加え混合し、クレンジングクリームを得た。
得られたクレンジングクリームは軽やかな伸び広がりでメイクの汚れ落ちもよく、角層や表皮を健全な状態にし、健康的な肌を維持するクレンジングクリームであった。
【0035】
[例8:洗顔料]
(成分) (%)
(1)ラウリン酸 5.0
(2)ミリスチン酸 18.5
(3)ステアリン酸 6.0
(4)グリセリン 12.0
(5)ポリエチレングリコール1500 5.0
(6)水酸化カリウム 6.5
(7)精製水 残量
(8)ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 5.0
(9)ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム 1.8
(10)ポリオキシエチレン(7.5E.O.)ラウリル
エーテル 2.0
(11)ジステアリン酸エチレングリコール 1.0
(12)ヒドロキシプロピルメチルセルロース1%水溶液 5.0
(13)ヒトリシズカ50vol%含水エチルアルコール抽出物*1 0.5
(14)サボンソウ抽出物*2 0.5
(15)ムクロジ抽出物*3 0.5
(16)香料 適量
*1:例2で製造した抽出物を含有量1%となるように50vol%含水1,3−ブチレングリコールに溶解したもの
*2:丸善製薬社製
*3:丸善製薬社製
(製法)
A.成分(1)〜(7)を加熱溶解する。
B.成分(8)〜(11)を加熱溶解する。
C.AにBを加え混合する。
D.Cを冷却後、成分(12)〜(16)を加え混合し、洗顔料を得る。
得られたクレンジングクリーム及び洗顔料、はキメ細やかな豊かな泡立ちとさっぱりとした使用感を有しており、角層や表皮を健全な状態にし、健康的な肌を維持する洗顔料であった。
【0036】
[例9:化粧水1]
(成分) (%)
(1)クエン酸 0.05
(2)クエン酸ナトリウム 0.2
(3)ピロリドンカルボン酸ナトリウム(50%)液*1 0.5
(4)グリセリン 3.0
(5)1,3−ブチレングリコール 8.0
(6)L−アスコルビン酸2−グルコシド*2 2.0
(7)水酸化ナトリウム 0.25
(8)ヒトリシズカ80vol%含水エチルアルコール抽出物*3 1.0
(9)グルコシルトレハロース*4 1.0
(10)テンチャ抽出物*5 1.0
(11)精製水 残量
(12)エチルアルコール 10.0
(13)香料 適量
(14)防腐剤 適量
(15)モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)
ソルビタン 0.5
*1:味の素社製
*2:林原生物化学研究所社製
*3:例1で製造した抽出物を含有量1%となるように50vol%含水1,3−ブチレングリコールに溶解したもの
*4:林原生物化学研究所社製
*5:丸善製薬社製
(製法)
A.成分(1)〜(11)を混合溶解する。
B.成分(12)〜(15)を混合溶解する。
C.AにBを加え混合し、化粧水を得た。
得られた化粧水1はみずみずしくさっぱりとした使用感を有しており、角層や表皮を健全な状態にし、皮膚をみずみずしく保ち、皮膚を滑らかにする化粧水であった。
【0037】
[例10:化粧水2]
(成分) (%)
(1)メドウホーム油 0.1
(2)ホホバ油 0.05
(3)香料 適量
(4)防腐剤 適量
(5)モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)
ソルビタン 0.5
(6)イソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化
ヒマシ油(50E.O.) 1.0
(7)エチルアルコール 8.0
(8)グリセリン 5.0
(9)1,3−ブチレングリコール 5.0
(10)ポリエチレングリコール1500 0.1
(11)ヒトリシズカ80vol%含水エチルアルコール抽出物*1 1.0
(12)グリチルリチン酸ジカリウム*2 0.5
(13)酵母抽出物*3 0.5
(14)精製水 残量
*1:例1で製造した抽出物を含有量1%となるように50vol%含水1,3−ブチレングリコールに溶解したもの
*2:丸善製薬社製
*3:丸善製薬社製
(製法)
A.成分(1)〜(7)を混合溶解する。
B.成分(8)〜(14)を混合溶解する。
C.BにAを加え混合し、化粧水を得る。
得られた化粧水2はみずみずしくまろやかな使用感を有しており、角層や表皮を健全な状態にし、皮膚をみずみずしく保ち、皮膚を滑らかにする化粧水であった。
【0038】
[例11:化粧水3]
(成分) (%)
(1)トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 0.08
(2)スクワラン 0.02
(3)セスキオレイン酸ソルビタン 0.05
(4)モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)
ソルビタン 0.05
(5)ポリオキシエチレン(8E.O.)アルキレン(12〜15)
エーテルリン酸 0.1
(6)防腐剤 適量
(7)香料 適量
(8)エチルアルコール 8.0
(9)ジプロプレングリコール 8.0
(10)グリセリン 4.0
(11)ヒトリシズカ50vol%含水エチルアルコール抽出物*1 0.5
(12)ニンジン抽出物*2 0.5
(13)ヨクイニン抽出物*3 0.5
(14)精製水 残量
*1:例2で製造した抽出物を含有量1%となるように50vol%含水1,3−ブチレングリコールに溶解したもの
*2:丸善製薬社製
*3:丸善製薬社製
(製法)
A.成分(1)〜(8)を混合溶解する。
B.成分(9)〜(14)を混合溶解する。
C.BにAを加え乳化し、化粧水を得る。
得られた化粧水3はすっきりとした軽やかな使用感を有しており、角層や表皮を健全な状態にし、皮膚をみずみずしく保ち、皮膚を滑らかにする化粧水であった。
【0039】
[例12:乳液]
(成分) (%)
(1)ステアリン酸 1.0
(2)セタノール 0.5
(3)親油型モノステアリン酸グリセリン 0.5
(4)流動パラフィン 2.0
(5)スクワラン 3.0
(6)ホホバ油 3.0
(7)パルミチン酸セチル 0.2
(8)防腐剤 適量
(9)モノステアリン酸ソルビタン 0.3
(10)モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)
ソルビタン 0.5
(11)トコフェロール*1 0.1
(12)トリエタノールアミン 0.5
(13)1,3−ブチレングリコール 15.0
(14)グリセリン 3.0
(15)ポリエチレングリコール6000 0.5
(16)精製水 残量
(17)カルボキシビニルポリマー1%溶液 8.0
(18)ヒトリシズカ50vol%含水エチルアルコール抽出物*2 0.5
(19)ノイバラ抽出物*3 0.5
(20)シャクヤク抽出物*4 0.5
(21)香料 適量
*1:エーザイ社製
*2:例2で製造した抽出物を含有量1%となるように50vol%含水1,3−ブチレングリコールに溶解したもの
*3:丸善製薬社製
*4:丸善製薬社製
(製法)
A.成分(1)〜(11)を加熱溶解し、70℃に保つ。
B.成分(12)〜(16)を加熱溶解し、70℃に保つ。
C.AにBを加え乳化し、更に成分(17)を加え混合する。
D.Cを冷却し、成分(18)〜(21)を加え混合し、乳液を得る。
得られた乳液は滑らかでまろやかな使用感を有しており、角層や表皮を健全な状態にし、皮膚に保湿感と適度なエモリエント感を付与し、皮膚を柔軟にする乳液であった。
【0040】
[例13:クリーム]
(成分) (%)
(1)ステアリン酸 2.5
(2)セタノール 2.5
(3)親油型モノステアリン酸グリセリン 2.0
(4)ワセリン 2.0
(5)ジペンタエリトリット脂肪酸エステル*1 2.0
(6)ミリスチン酸イソトリデシル 5.0
(7)流動パラフィン 8.0
(8)スクワラン 5.0
(9)ミツロウ 1.0
(10)パルミチン酸セチル 2.0
(11)セスキオレイン酸ソルビタン 0.5
(12)モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)
ソルビタン 1.5
(13)防腐剤 適量
(14)トリエタノールアミン 1.2
(15)1,3−ブチレングリコール 8.0
(17)グリセリン 2.0
(17)ポリエチレングリコール20000 0.5
(18)精製水 残量
(19)カルボキシビニルポリマー1%水溶液 10.0
(20)パンテノール*2 0.5
(21)ヒトリシズカ80vol%含水エチルアルコール抽出物*3 1.0
(22)ニコチン酸アミド*4 0.5
(23)ローズマリー抽出物*5 0.5
(24)ワレモコウ抽出物*6 0.5
(25)香料 適量
*1:コスモール168AR(日清オイリオグループ社製)
*2:和光純薬工業社製
*3:例1で製造した抽出物を含有量1%となるように50vol%含水1,3−ブチレングリコールに溶解したもの
*4:和光純薬社製
*5:丸善製薬社製
*6:丸善製薬社製
(製法)
A.成分(1)〜(13)を加熱溶解し、70℃に保つ。
B.成分(14)〜(18)を加熱溶解し、70℃に保つ。
C.AにBを加え乳化し、更に成分(19)を加え混合する。
D.Cを冷却し、成分(20)〜(25)を加え混合し、クリームを得る。
得られたクリームは滑らかでコクのある使用感を有しており、角層や表皮を健全な状態にし、皮膚に高いエモリエント感を付与し、皮膚を柔軟にするクリームであった。
【0041】
[例14:美容液]
(成分) (%)
(1)トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 0.1
(2)メドウホーム油 0.05
(3)ホホバ油 0.05
(4)パルミチン酸レチノール*1 0.2
(5)酢酸トコフェロール*2 0.1
(6)防腐剤 適量
(7)香料 適量
(8)モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)
ソルビタン 0.5
(9)イソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化
ヒマシ油(50E.O.) 1.5
(10)エチルアルコール 5.0
(11)グリセリン 4.0
(12)ジプロピレングリコール 8.0
(13)1,3−ブチレングリコール 8.0
(14)乳酸ナトリウム 0.5
(15)ピロリドンカルボン酸ナトリウム(50%)液*3 0.5
(16)ヒドロキシエチルセルロース 0.08
(17)アルギン酸ナトリウム 0.05
(18)ヒトリシズカ80%含水エチルアルコール抽出物*4 0.2
(19)甘草抽出物*5 0.5
(20)ゲンチアナ抽出物*6 0.5
(21)精製水 残量
*1:ロシュ社製
*2:エーザイ社製
*3:味の素社製
*4:例1で製造した抽出物を含有量1%となるように50vol%含水1,3−ブチレングリコールに溶解したもの
*5:丸善製薬社製
*6:丸善製薬社製
(製法)
A.成分(1)〜(9)を混合溶解する。
B.成分(10)〜(21)を混合溶解する。
C.BにAを加え混合し、美容液を得る。
得られた美容液はまろやかでマイルドな使用感を有しており、角層や表皮を健全な状態にし、皮膚に高い保湿感とエモリエント感を付与し、皮膚をみずみずしく柔軟にする美容液であった。
【0042】
[例15:パック(ピールオフ型)]
(成分) (%)
(1)ポリビニルアルコール 12.0
(2)メチルセルロース 0.1
(3)グリセリン 3.0
(4)1,3−ブチレングリコール 5.0
(5)精製水 残量
(6)香料 適量
(7)防腐剤 適量
(8)トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 0.1
(9)モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)
ソルビタン 1.0
(10)エチルアルコール 13.0
(11)ヒトリシズカ精製水抽出物*1 0.5
(12)オウバク抽出物*2 0.5
(13)オノニス抽出物*3 0.5
*1:例3で製造した抽出物を含有量1%となるように50vol%含水1,3−ブチレングリコールに溶解したもの
*2:丸善製薬社製
*3:丸善製薬社製
(製法)
A.成分(1)〜(5)を加熱溶解する。
B.成分(6)〜(10)を混合溶解する。
C.Aを冷却後、B、成分(11)〜(13)を加え混合し、パックを得る。
得られたパックは適度な清涼感と高い緊張感を有しており、角層や表皮を健全な状態にし、パックした後の皮膚に適度な保湿感とはり感を付与し、皮膚を柔軟にするパックであった。
【0043】
[例16:マッサージクリーム]
(成分) (%)
(1)ステアリン酸 2.0
(2)ステアリルアルコール 2.5
(3)親油型モノステアリン酸グリセリン 2.0
(4)セスキオレイン酸ソルビタン 1.0
(5)パルミチン酸セチル 1.0
(6)ジペンタエリトリット脂肪酸エステル*1 4.0
(7)ワセリン 20.0
(8)流動パラフィン 28.0
(9)ジメチルポリシロキサン(100CS) 0.5
(10)水酸化ナトリウム 0.1
(11)ジプロピレングリコール 7.0
(12)カルボキシビニルポリマー 0.1
(13)精製水 残量
(14)ヒトリシズカ50vol%含水エチルアルコール抽出物*2 0.5
(15)ヒアルロン酸ナトリウム1%溶液*3 5.0
(16)マンニトール*4 0.2
(17)香料 適量
*1:コスモール168AR(日清オイリオグループ社製)
*2:例2で製造した抽出物を含有量1%となるように50vol%含水1,3−ブチレングリコールに溶解したもの
*3:紀文フードケミファ社製
*4:和光純薬社製
(製法)
A.成分(1)〜(9)を加熱溶解し、70℃に保つ。
B.成分(10)〜(13)を加熱溶解し、70℃に保つ。
C.BにAを加え乳化する。
D.Cを冷却後、成分(14)〜(17)を加え混合し、マッサージクリームを得た。
得られたマッサージクリームはコクがある滑らかな使用感を有しており、マッサージ効果が高く、角層や表皮を健全な状態にし、皮膚に潤いとはり感を付与し、皮膚を滑らかにするマッサージクリームであった。
【0044】
[例17:リキッドファンデーション]
(成分) (%)
(1)ステアリン酸 2.0
(2)セタノール 0.5
(3)ベヘニルアルコール 1.0
(4)ワセリン 2.5
(5)流動パラフィン 5.0
(6)自己乳化型モノステアリン酸グリセリン 1.0
(7)防腐剤 適量
(8)酸化チタン 6.0
(9)着色顔料 4.0
(10)マイカ 2.0
(11)タルク 4.0
(12)カルボキシメチルセルロース 0.2
(13)ベントナイト 0.4
(14)精製水 残量
(15)ヒトリシズカ80vol%含水エチルアルコール抽出物*1 0.5
(16)レイシ抽出物*2 0.5
(17)カミツレ抽出物*3 0.5
(18)香料 適量
*1:例1で製造した抽出物を含有量1%となるように50vol%含水1,3−ブチレングリコールに溶解したもの
*2:丸善製薬社製
*3:丸善製薬社製
(製法)
A.成分(1)〜(7)を加熱溶解する。
B.Aに成分(8)〜(11)を加え、均一に混合し、70℃に保つ。
C.成分(12)〜(14)を加熱溶解し、70℃に保つ。
D.CにBを加えて乳化する。
E.Dを冷却後、成分(15)〜(18)を加え混合し、リキッドファンデーションを得た。
得られたリキッドファンデーションは軽やかな伸び広がりのある使用感を有しており、角層や表皮を健全な状態にし、均一で美しい仕上がりとなるリキッドファンデーションであった。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明のプロフィラグリン及び/又はフィラグリン産生促進剤、ならびに表皮角化細胞増殖促進剤は、皮膚外用剤、食料品等の有効成分として利用することができる。特に、化粧料等の皮膚外用剤に有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒトリシズカ抽出物を有効成分とするプロフィラグリン及び/又はフィラグリン産生促進剤。
【請求項2】
ヒトリシズカ抽出物を有効成分とする表皮角化細胞増殖促進剤。
【請求項3】
ヒトリシズカ抽出物を有効成分として含有する表皮正常化用皮膚外用剤。
【請求項4】
ヒトリシズカ抽出物を有効成分として含有する角層正常化用皮膚外用剤。
【請求項5】
ヒトリシズカ抽出物を供給することによって、プロフィラグリン及び/又はフィラグリンの産生を促進する方法(但し、人間の治療方法は除く)。
【請求項6】
ヒトリシズカ抽出物を供給することによって、表皮角化細胞の増殖を促進する方法(但し、人間の治療方法は除く)。

【公開番号】特開2008−88075(P2008−88075A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−268346(P2006−268346)
【出願日】平成18年9月29日(2006.9.29)
【出願人】(000145862)株式会社コーセー (734)
【Fターム(参考)】