説明

ヘテロ環置換ベンズイミダゾール誘導体

【課題】グルコキナーゼ活性化作用を有し、糖尿病の治療剤として有用な化合物又はその薬学的に許容される塩の提供。
【解決手段】式(I)


で表される化合物又はその薬学的に許容される塩。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

[式中、X乃至X4は炭素原子又は窒素原子を示し、
A環は、式(II)
【化2】

で表される窒素原子、硫黄原子及び酸素原子からなる群より選択されるヘテロ原子を1乃至4有する5乃至6員のヘテロアリールを示し、
Xは炭素原子又は窒素原子を示し、
Hetは、環内に酸素原子又は硫黄原子のいずれか1つを少なくとも有し、また、当該酸素原子又は硫黄原子の他に、窒素原子、硫黄原子又は酸素原子からなる群より選択されるヘテロ原子を環内に1又は2有していてもよい、5又は6員の脂肪族ヘテロ環を示し(該5又は6員の脂肪族ヘテロ環は、−C1−6アルキル、−O−C1−6アルキル(該−C1−6アルキル及び−O−C1−6アルキルは、ハロゲン、低級アルコキシで置換されていてもよい)、オキソ又はチオキソで同一又は異なって、1乃至3置換されていてもよい)、
は−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−S(O)N−、−C(O)−又は−NS(O)−を示し、
はアリール、−Cアルキル又は−Cシクロアルキルを示すか、或いは、窒素原子、硫黄原子及び酸素原子からなる群より選択されるヘテロ原子を環内に1乃至3有する5若しくは6員のヘテロアリール又は該ヘテロアリールとフェニル若しくはピリジルとが縮合した基を示し(該Rは、同一又は異なる1乃至4のRで置換されていてもよい)、
は、それぞれ独立して、ホルミル、−OH、−C1−6アルキル、−CH3−a、−OCH3−a、アミノ、シアノ、ハロゲン又は−(CH1−6−OHを示し、
は、それぞれ独立して、−C1−6アルキル、−(CH1−6−OH、−C(O)−OC1−6アルキル、−(CH1−6−OC1−6アルキル、−(CH1−6−NH、シアノ、−C(O)−C1−6アルキル、ハロゲン、−C2−6アルケニル、−OC1−6アルキル、−COOH又は−OHを示し、
は、それぞれ独立して、−C1−6アルキル(該アルキルは、同一又は異なる、1乃至3のヒドロキシ、ハロゲン、−OC(O)−C1−6アルキル(該アルキルは1乃至3のハロゲンで置換されていてもよい)又は−OC1−6アルキルで置換されていてもよい)、
−C3−7シクロアルキル、
−C2−6アルケニル、
−C(O)−N(R51)R52
−S(O)−N(R51)R52
−O−C1−6アルキル(該C1−6アルキルは、ハロゲン又はN(R51)R52で置換されていてもよい)、
−S(O)0−2−C1−6アルキル、
−C(O)−C1−6アルキル(該C1−6アルキルは、ハロゲン、アミノ、CN、ヒドロキシ、−O−C1−6アルキル、−CH3−a、−OC(O)−C1−6アルキル、−N(C1−6アルキル)C(O)O−C1−6アルキル、−NH−C(O)O−C1−6アルキル、フェニル、−N(R51)R52、−NH−C(O)−C1−6アルキル、−N(C1−6アルキル)−C(O)−C1−6アルキル又は−NH−S(O)0−2−C1−6アルキルで置換されていてもよい)、
−C(S)−C3−7シクロアルキル、
−C(S)−C1−6アルキル、
−C(O)−O−C1−6アルキル、
−(CH0−4−N(R53)−C(O)−R54
−N(R53)−C(O)−O−R54
−C(O)−アリール(該アリールは、ハロゲンで置換されていてもよい)、
−C(O)−芳香族複素環、
−C(O)−脂肪族複素環、
複素環(該複素環は、−C1−6アルキル(該−C1−6アルキルは、ハロゲン又は−O−C1−6アルキルで置換されていてもよい))、
フェニル(該フェニルは、ハロゲン、−C1−6アルキル、−O−C1−6アルキルで置換されていてもよい)、
ハロゲン、CN、ホルミル、COOH、アミノ、オキソ、ヒドロキシ、ヒドロキシアミジノ又はニトロを示し、
51及びR52は、それぞれ独立して、水素原子、−C1−6アルキルを示すか、或いは、窒素原子、R51及びR52が一緒になって形成する4乃至7員の複素環を示し、
53は、水素原子又は−C1−6アルキルを示し、
54は、−C1−6アルキルを示すか、或いは、
53及びR54のアルキルと−N−C(O)−とが一緒になって形成する4乃至7員の含窒素脂肪族複素環又は
53及びR54のアルキルと−N−C(O)−O−とが一緒になって形成する4乃至7員の含窒素脂肪族複素環(該脂肪族複素環は、オキソで置換されていてもよく、また、該脂肪族複素環は、環内に二重結合を1又は2有していてもよい)を示し、
mは0乃至2の整数を示し、
qは0乃至2の整数を示す。]で表される化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項2】
がアリールを示すか、或いは窒素原子、硫黄原子及び酸素原子からなる群より選択されるヘテロ原子を環内に1乃至3有する5若しくは6員のヘテロアリール又は該ヘテロアリールとフェニル若しくはピリジルとが縮合した基(該Rは、同一又は異なる1乃至4のRで置換されていてもよい)である請求項1記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項3】
A環が同一又は異なる1乃至3のRで置換されていてもよい、チアゾリル、イミダゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、ピラジニル、ピリジル、ピリダジニル、ピラゾリル又はピリミジニルであり、かつ、Rがアリールを示すか、或いは窒素原子、硫黄原子及び酸素原子からなる群より選択されるヘテロ原子を環内に1乃至3有する5若しくは6員のヘテロアリール又は該ヘテロアリールとフェニル若しくはピリジルとが縮合した基(該Rは、同一又は異なる1乃至4のRで置換されていてもよい)である請求項1記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項4】
Hetが、環内に酸素原子を少なくとも1つ有し、また、当該酸素原子の他に、窒素原子、硫黄原子又は酸素原子からなる群より選択されるヘテロ原子を1又は2有していてもよい、5又は6員の脂肪族ヘテロ環(該5又は6員の脂肪族ヘテロ環は、−C1−6アルキル、−O−C1−6アルキル(該−C1−6アルキル及び−O−C1−6アルキルは、ハロゲン、低級アルコキシで置換されていてもよい)、オキソ又はチオキソで置換されていてもよい)である請求項3記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項5】
Hetが、環内に硫黄原子を少なくとも1つ有し、また、当該硫黄原子の他に、窒素原子、硫黄原子又は酸素原子からなる群より選択されるヘテロ原子を1又は2有していてもよい、5又は6員の脂肪族ヘテロ環(該5又は6員の脂肪族ヘテロ環は、−C1−6アルキル、−O−C1−6アルキル(該−C1−6アルキル及び−O−C1−6アルキルは、ハロゲン原子、−O−C1−6アルキルで置換されていてもよい)、オキソ又はチオキソで置換されていてもよい)である請求項3記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項6】
乃至Xが全て炭素原子である請求項3記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項7】
が−O−、−S−、−S(O)−又は−S(O)−である請求項3記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項8】
式(I)が式(I−1)
【化3】

[式中、R11はフェニルを示すか、或いは、窒素原子、硫黄原子及び酸素原子からなる群より選択されるヘテロ原子を環内に1乃至4有する5又は6員の含窒素ヘテロアリールを示し(該R11は同一又は異なる、1乃至3のRで置換されていてもよい)、
51は−O−、−S−、−S(O)−又は−S(O)−を示し、他の記号は前記に同じ]である請求項1記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項9】
式(I)で表される化合物が、
5−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−6−(4−(エチルスルホニル)フェノキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール、
5−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−6−((6−(エチルスルホニル)ピリジン−3−イル)オキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール、
5−(4−(ヒドロキシメチル)−1,3−ジオキソラン−2−イル)−6−(4−(エチルスルホニル)フェノキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール、
5−(1,3−ジオキサン−2−イル)−6−(4−(エチルスルホニル)フェノキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール、
5−(3−アセチル−1,3−オキサゾリジン−2−イル)−6−(4−(エチルスルホニル)フェノキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール、
5−(6−(4−(エチルスルホニル)フェノキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)テトラヒドロフラン−2−オール、
5−(テトラヒドロフラン−2−イル)−6−(4−(エチルスルホニル)フェノキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール、
5−(テトラヒドロフラン−2−イル)−6−(4−(エチルスルホニル)フェノキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール エナンチオマーA及びエナンチオマーB、
5−(6−(4−(エチルスルホニル)フェノキシ)−2−ピラジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)テトラヒドロフラン−2−オール、
5−(テトラヒドロフラン−2−イル)−6−(4−(エチルスルホニル)フェノキシ)−2−ピラジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール、
5−(テトラヒドロフラン−2−イル)−6−((6−(エチルスルホニル)ピリジン−3−イル)オキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール、
5−(6−((6−(エチルスルホニル)ピリジン−3−イル)オキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)テトラヒドロフラン−2−オール、
5−(6−((6−(エチルスルホニル)ピリジン−3−イル)オキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)テトラヒドロフラン−2−オール エナンチオマーA、
5−(6−((6−(エチルスルホニル)ピリジン−3−イル)オキシ)−2−ピラジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)テトラヒドロフラン−2−オール、
5−(テトラヒドロフラン−2−イル)−6−((6−(エチルスルホニル)ピリジン−3−イル)オキシ)−2−ピラジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール、
5−(テトラヒドロフラン−2−イル)−6−(4−(メチルスルホニル)フェノキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール、
5−(テトラヒドロフラン−2−イル)−6−(6−(5−メチル−(1,2,4)オキサジアゾール−3−イル)−ピリジン−3−イルオキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール、
5−(テトラヒドロフラン−2−イル)−6−((6−(メチルスルホニル)ピリジン−3−イル)オキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール、
5−(4−メチルテトラヒドロフラン−2−イル)−6−(4−(メチルスルホニル)フェノキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール、
5−(6−(4−(メチルスルホニル)フェノキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)テトラヒドロフラン−2−オール、
5−(6−(4−(エチルスルホニル)フェノキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)ジヒドロフラン−2(3H)−オン、
5−(6−(4−(エチルスルホニル)フェノキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)ジヒドロフラン−2(3H)−オン エナンチオマーA及びエナンチオマーB、
5−(6−(4−(エチルスルホニル)フェノキシ)−2−ピラジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)ジヒドロフラン−2(3H)−オン、
5−(6−((6−(メチルスルホニル)ピリジン−3−イル)オキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)ジヒドロフラン−2(3H)−オン、
5−(6−(5−メチル−(1,2,4)オキサジアゾール−3−イル)−ピリジン−3−イルオキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)ジヒドロフラン−2(3H)−オン、
5−(6−((6−(エチルスルホニル)ピリジン−3−イル)オキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)ジヒドロフラン−2(3H)−オン、
5−(6−((6−(エチルスルホニル)ピリジン−3−イル)オキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)ジヒドロフラン−2(3H)−オン エナンチオマーA及びエナンチオマーB、
5−(6−((6−(エチルスルホニル)ピリジン−3−イル)オキシ)−2−ピラジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)ジヒドロフラン−2(3H)−オン、
5−(テトラヒドロ−2−チエニル)−6−(4−(エチルスルホニル)フェノキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール及び5−(1,2−ジチアン−3−イル)−6−(4−(エチルスルホニル)フェノキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール、
5−(1−オキシドテトラヒドロ−2−チエニル)−6−(4−(エチルスルホニル)フェノキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール及び5−(1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2−チエニル)−6−(4−(エチルスルホニル)フェノキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール、
5−(6−(4−(エチルスルホニル)フェノキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)−3−メチル−1,3−オキサゾリジン−2,4−ジオン、
5−(6−((6−(エチルスルホニル)ピリジン−3−イル)オキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)−3−メチル−1,3−オキサゾリジン−2,4−ジオン、
5−(6−(4−(エチルスルホニル)フェノキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)−1,3−オキサゾリジン−2,4−ジオン、
5−(6−(4−(エチルスルホニル)フェノキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−オン、
4−(6−(4−(エチルスルホニル)フェノキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)−1,3−ジオキソラン−2−オン、
3−(6−(4−(エチルスルホニル)フェノキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)ジヒドロフラン−2(3H)−オン、
3−(6−((6−(エチルスルホニル)ピリジン−3−イル)オキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)ジヒドロフラン−2(3H)−オン、
5−(テトラヒドロフラン−3−イル)−6−((6−(エチルスルホニル)ピリジン−3−イル)オキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール、又は
5−(6−((6−シアノピリジン−3−イル)オキシ)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)ジヒドロフラン−2(3H)−オンである請求項記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項10】
2型糖尿病の治療、予防及び/又は発症を遅らせるために用いられる以下の(1)−(3)からなる医薬組成物
(1)請求項1乃至8のいずれか1項に記載の化合物、
(2)以下の(a)−(h)からなる群より選択される1又は2以上の化合物
(a)他のグルコキナーゼ活性化剤
(b)ビス−グアニド
(c)PPAR アゴニスト
(d)インスリン
(e)ソマトスタチン
(f)α−グルコシダーゼ 阻害剤
(g)インスリン分泌促進剤、及び
(h)DPP−IV(ジペプチジルペプチダーゼ IV)阻害剤
(3)薬学的に許容される担体。
【請求項11】
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩を有効成分とするグルコキナーゼ活性化剤。
【請求項12】
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩を有効成分とする糖尿病の治療及び/又は予防剤。
【請求項13】
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩を有効成分とする肥満の治療及び/又は予防剤。



【公開番号】特開2007−22937(P2007−22937A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−204151(P2005−204151)
【出願日】平成17年7月13日(2005.7.13)
【出願人】(000005072)萬有製薬株式会社 (51)
【Fターム(参考)】