説明

ベンズイミダゾールカルボキサミド

本発明は式Iのベンズイミダゾールカルボキサミドに関し、式Iの化合物の一つまたは複数のキナーゼの阻害剤としての使用、医薬組成物の製造のための式Iの化合物の使用、患者に上記医薬組成物を投与することを含む処理の方法に関する。



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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I
【化1】

のベンズイミダゾールカルボキサミドであって、式中、
6、R7は、互いに独立に、H、AまたはSO2Aであり、
Aは、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アルキレンシクロアルキル、アルコキシおよびアルコキシアルキルからなる群から独立に選択され、
Ar2は、互いに独立に、6から14個の炭素原子を含有する芳香族炭化水素および3から10個の炭素原子と、N、OおよびSから独立に選択された1個または2個のへテロ原子とを含有するエチレン性不飽和または芳香族複素環残基から選択され、
8、R9、R10は、H、A、3から7個の炭素原子を含むシクロアルキル、Hal、CH2Hal、CH(Hal)2、C(Hal)3、NO2、(CH2nCN、(CH2nNR1112、(CH2nOR11、(CH2nO(CH2kNR1112、(CH2nCOOR12、(CH2nCONR1112、(CH2nNR11COR13、(CH2nNR11CONR1112、(CH2nNR11SO2A、(CH2nSO2NR1112、(CH2nS(O)u13、(CH2nOC(O)R13、(CH2nCOR13、(CH2nSR11、CH=N−OA、CH2CH=N−OA、(CH2nNHOA、(CH2nCH=N−R11、(CH2nOC(O)NR1112、(CH2nNR11COOR12、(CH2nN(R11)CH2CH2OR13、(CH2nN(R11)CH2CH2OCF3、(CH2nN(R11)C(R13)HCOOR12、C(R13)HCOR12、(CH2nN(R11)CH2CH2N(R12)CH2COOR12、(CH2nN(R11)CH2CH2NR1112、CH=CHCOOR11、CH=CHCH2NR1112、CH=CHCH2NR1112、CH=CHCH2OR13、(CH2nN(COOR11)COOR12、(CH2nN(CONH2)COOR11、(CH2nN(CONH2)CONH2、(CH2nN(CH2COOR11)COOR12、(CH2nN(CH2CONH2)COOR11、(CH2nN(CH2CONH2)CONH2、(CH2nCHR13COR11、(CH2nCHR13COOR11、(CH2nCHR13CH2OR14、(CH2nOCNおよび(CH2nNCO
からなる群から独立に選択され、ただし
11、R12は、H、A、(CH2mAr3および(CH2mHetからなる群から独立に選択され、またはNR1112において、
11、R12は、それらが結合しているN原子と共に、N、OおよびSから選択された1個または2個のさらなるヘテロ原子を場合により含有する5、6または7員の複素環を形成しており、
13、R14は、H、Hal、A、(CH2mAr4および(CH2mHetからなる群から独立に選択され、
Ar3、Ar4は、互いに独立に、A、Hal、NO2、CN、OR15、NR1516、COOR15、CONR1516、NR15COR16、NR15CONR1516、NR16SO2A、COR15、SO21516、S(O)uAおよびOOCR15からなる群から選択された1つまたは複数の置換基により場合により置換されている、5から12個、好ましくは5から10個の炭素原子を含む芳香族炭化水素残基であり、
Hetは、A、Hal、NO2、CN、OR15、NR1516、COOR15、CONR1516、NR15COR16、NR15CONR1516、NR16SO2A、COR15、SO21516、S(O)uAおよびOOCR15からなる群から選択された1つまたは複数の置換基により場合により置換されている飽和、不飽和または芳香族複素環残基であり、
15、R16は、H、A、および(CH2mAr6からなる群から独立に選択され、ただし
Ar6は、メチル、エチル、プロピル、2−プロピル、t−ブチル、Hal、CN、OH、NH2およびCF3からなる群から選択された1つまたは複数の置換基により場合によって置換されている5または6員の芳香族炭化水素であり、
k、mおよびnは、互いに独立して、0、1、2、3、4または5であり、
Xは、結合を表すかあるいは(CR1112h、または(CHR11h−Q−(CHR12iであり、ただし
Qは、O、S、N−R15、(CHal2j、(O−CHR18j、(CHR18−O)j、CR18=CR19、(O−CHR18CHR19j、(CHR18CHR19−O)j、C=O、C=S、C=NR15、CH(OR15)、C(OR15)(OR20)、C(=O)O、OC(=O)、OC(=O)O、C(=O)N(R15)、N(R15)C(=O)、OC(=O)N(R15)、N(R15)C(=O)O、CH=N−O、CH=N−NR15、S=O、SO2、SO2NR15およびNR15SO2からなる群から選択され、ただし
18、R19、R20は、R8、R9およびR10に対して示した意味から独立に選択され、H、A、Hal、CH2Hal、CH(Hal)2、C(Hal)3、NO2、(CH2nCN、(CH2nOR11、(CH2nNR1112、(CH2nO(CH2kNR1112、(CH2nCOOR13、(CH2nCONR1112、(CH2nNR11COR13、(CH2nNR11CONR1112、(CH2nNR11SO2A、(CH2nSO2NR1112、(CH2nS(O)u13、(CH2nCOR13、(CH2nSR11、(CH2nNHOAおよび(CH2nNR11COOR13からなる群から好ましくは独立に選択され、
h、iは、互いに独立に、0、1、2、3、4、5または6であり、
jは、1、2、3、4、5または6であり、
Yは、O、S、NR21、C(R22)−NO2、C(R22)−CNおよびC(CN)2から選択され、ただし
21は、R13、R14に対して示した意味から独立に選択され、
22は、R11、R12に対して示した意味から独立に選択され、
p、rは、互いに独立に、0、1、2、3、4または5であり、
qは、0、1、2、3または4で、好ましくは0、1または2であり、
uは、0、1、2または3で、好ましくは0、1または2であり、
Halは、F、Cl、BrおよびIからなる群から独立に選択されており、
その互変異性型および薬学的に許容されるその誘導体、塩および溶媒和物。
【請求項2】
請求項1に記載のベンズイミダゾールカルボキサミドであって、式中、
Ar2は、6から10個、特に6個の炭素原子を含有する芳香族炭化水素および3から8個、特に4から6個の炭素原子と、N、OおよびSから独立に選択された、特にNおよびOから選択された1個または2個のへテロ原子とを含有する、エチレン性不飽和または芳香族複素環残基から選択され、
8、R9、R10は、H、A、3から7個の炭素原子を含むシクロアルキル、Hal、CH2Hal、CH(Hal)2、C(Hal)3、NO2、(CH2nCN、(CH2nOR11、(CH2)nNR1112、(CH2nO(CH2kNR1112、(CH2nCOOR13、(CH2nCONR1112、(CH2nNR11COR13、(CH2nNR11CONR1112、(CH2nNR11SO2A、(CH2nSO2NR1112、(CH2nS(O)u13、(CH2nOC(O)R13、(CH2nCOR13、(CH2nSR11、(CH2nNHOA、(CH2nNR11COOR13、(CH2nN(R11)CH2CH2OR13、(CH2nN(R11)CH2CH2OCF3、(CH2nN(R11)C(R13)HCOOR8、(CH2nN(R11)、C(R13)HCOR8、(CH2nN(COOR13)COOR14、(CH2nN(CONH2)COOR13、(CH2nN(CONH2)CONH2、(CH2nN(CH2COOR13)COOR14、(CH2nN(CH2CONH2)COOR13、(CH2nN(CH2CONH2)CONH2、(CH2nCHR13COR14、(CH2nCHR13COOR14および(CH2nCHR13CH2OR14
からなる群から独立に選択され、
Xは、結合を表すかまたは(CR1112h、もしくは(CHR11h−Q−(CHR12iであって、ただし
Qは、O、S、N−R15、(CHal2j、(O−CHR18j、(CHR18−O)j、CR18=CR19、(O−CHR18CHR19j、(CHR18CHR19−O)j、C=O、C=NR15、CH(OR15)、C(OR15)(OR20)、C(=O)N(R15)、N(R15)C(=O)、CH=N−NR15、S=O、SO2、SO2NR15およびNR15SO2からなる群から選択され、ただし
h、iは、互いに独立に、0、1、2、3、4、5または6、好ましくは0、1、2または3であり、
jは、1、2、3、4、5または6、好ましくは1、2、3または4であり、
pは、1、2、3または4、好ましくは1、2または3であり、
rは、0、1、2または3、好ましくは0、1または2である化合物、
その互変異性型および生理学的に許容されるその誘導体、塩、および溶媒和物。
【請求項3】
式Ia、Ib、IcおよびId
【化2】

の化合物から選択され、式中、
8、p、X、Y、R9、qは、請求項1または2において定義したものであり、R10は、Hまたは請求項1または2において定義したものである、
請求項1または2に記載のベンズイミダゾールカルボキサミド、ならびに生理学的に許容されるその誘導体、塩および溶媒和物。
【請求項4】
O(CH2nNR1112、NR11(CH2nNR1112、O(CH2nOR12およびNR11(CH2nOR12からなる群から選択される1つまたは2つの置換基をさらに含み、式中
11、R12は、H、A、(CH2mAr3および(CH2mHetからなる群から独立に選択され、またはNR1112において、
11、R12は、それらが結合しているN原子と共に、N、OおよびSから選択された1個または2個のさらなるヘテロ原子を場合により含有する5、6または7員の複素環を形成しており、
nは、1、2、3、4、5または6である、
請求項3に記載のベンズイミダゾールカルボキサミド。
【請求項5】
表1の化合物(1)から(128)から選択される請求項1から4のいずれかに記載のベンズイミダゾールカルボキサミド、その互変異性型、ならびに生理学的に許容されるその誘導体、塩および溶媒和物。
【請求項6】
薬剤としての請求項1から5のいずれかに記載のベンズイミダゾールカルボキサミド。
【請求項7】
キナーゼ阻害薬としての請求項1から5のいずれかに記載のベンズイミダゾールカルボキサミド。
【請求項8】
前記キナーゼが、rafキナーゼおよびVEGFRキナーゼから選択されることを特徴とする請求項7に記載のベンズイミダゾールカルボキサミド。
【請求項9】
請求項1から5のいずれかに記載の1つまたは複数の化合物を含有することを特徴とする医薬品組成物。
【請求項10】
生理学的に許容される、賦形剤、助剤、アジュバント、担体および請求項1から5のいずれかに記載の化合物以外の薬剤活性成分からなる群から選択された1つまたは複数のさらなる化合物を含有することを特徴とする請求項9に記載の医薬品組成物。
【請求項11】
医薬品組成物を製造する方法であって、請求項1から5のいずれかに記載の1つまたは複数の化合物、ならびに、担体、賦形剤、助剤および請求項1から5のいずれかに記載の化合物以外の薬剤活性成分からなる群から選択された1つまたは複数の化合物を、患者に対する適用および/または投与のための剤形として適する医薬品組成物に機械的手段によって加工することを特徴とする方法。
【請求項12】
医薬品としての請求項1から5のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項13】
疾患の治療および/または予防における請求項1から5に記載の化合物の使用。
【請求項14】
疾患の治療および/または予防のための医薬品組成物を製造するための請求項1から5のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項15】
前記疾患は、rafキナーゼおよびVEGFRキナーゼから選択されたキナーゼが引き起こし、介在しかつ/または繁殖させるものであることを特徴とする請求項13または14に記載の使用。
【請求項16】
前記疾患が高増殖性および非高増殖性疾患からなる群から選択されることを特徴とする請求項13、14または15に記載の使用。
【請求項17】
前記疾患が癌であることを特徴とする請求項13、14、15または16に記載の使用。
【請求項18】
前記疾患が非癌性であることを特徴とする請求項13、14、15または16に記載の使用。
【請求項19】
前記非癌性疾患が、感染症、乾癬、関節炎、炎症、子宮内膜症、瘢痕、良性前立腺肥大症、免疫疾患、自己免疫疾患および免疫不全症からなる群から選択されることを特徴とする請求項13、14、15、16または18に記載の使用。
【請求項20】
前記疾患が、脳腫瘍、肺癌、へん平上皮癌、膀胱癌、胃癌、膵臓癌、肝癌、腎臓癌、結腸直腸癌、乳癌、頭部癌、頚部癌、食道癌、婦人科癌、甲状腺癌、リンパ腫、慢性白血病および急性白血病からなる群から選択されることを特徴とする請求項13から17のいずれかに記載の使用。
【請求項21】
前記疾患が、関節炎、再狭窄、線維症、メサンギウム細胞増殖症、糖尿病性ネフロパチー、悪性腎硬化症、血栓性微小血管症症候群、臓器移植拒否反応、糸球体症、代謝異常、炎症および神経変性病からなる群から選択されることを特徴とする請求項13から16及び18のいずれかに記載の使用。
【請求項22】
前記疾患が、関節リューマチ、炎症、自己免疫疾患、慢性閉塞性肺疾患、喘息、炎症性大腸炎、線維症、アテローム性動脈硬化症、再狭窄、血管疾患、心疾患、炎症、腎疾患および血管新生障害からなる群から選択されることを特徴とする請求項13から18のいずれかに記載の使用。
【請求項23】
キナーゼ阻害薬としての請求項1から5のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項24】
前記キナーゼが、A−Raf、B−RafおよびRaf−1からなる群から選択される、1つまたは複数のrafキナーゼであることを特徴とする請求項23に記載の使用。
【請求項25】
請求項1から5のいずれかに記載の1つまたは複数の化合物を、治療を必要としている患者に投与することを特徴とする、疾患の治療および/または予防のための方法。
【請求項26】
請求項1から5のいずれかに記載の1つまたは複数の化合物を、請求項9または10に記載の医薬品組成物として投与することを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記疾患が請求項15から22のいずれかに記載のものであることを特徴とする、請求項26に記載の疾患を治療および/または予防するための方法。
【請求項28】
前記疾患が、1つまたは複数のキナーゼによって媒介される癌性細胞増殖であることを特徴とする請求項27に記載の治療方法。
【請求項29】
式Iの化合物を製造する方法であって、
a)式II
【化3】

の化合物であって、
式中、
1は、Cl、Br、I、OH、エステル化されたOH基またはジアゾニウム部分であり、R6、R8、pおよびYが、請求項1に記載のものである化合物を、
b)式III
【化4】

の化合物であって、
式中、
2は、Hまたは金属イオンであり、R7、R9、q、X、Ar2、R10およびrが、請求項1に記載のものである化合物と反応させ、
場合により
c)前記反応により得られた式Iの化合物を単離し、かつ/またはその塩を得るために酸で処理することを特徴とする方法。
【請求項30】
式II
【化5】

の化合物であって、
式中、
1は、Cl、Br、I、OH、エステル化されたOH基またはジアゾニウム部分であり、R6、R8、pおよびYが、請求項1に記載のものである化合物。
【請求項31】
式III
【化6】

の化合物であって、
式中、
2は、Hまたは金属イオンであり、R7、R9、q、X、Ar2、R10およびrが、請求項1に記載のものである化合物。

【公表番号】特表2007−506676(P2007−506676A)
【公表日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−519782(P2006−519782)
【出願日】平成16年6月11日(2004.6.11)
【国際出願番号】PCT/EP2004/006337
【国際公開番号】WO2005/004863
【国際公開日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【出願人】(591032596)メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフトング (1,043)
【氏名又は名称原語表記】Merck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung
【住所又は居所原語表記】Frankfurter Str. 250,D−64293 Darmstadt,Federal Republic of Germany
【Fターム(参考)】