説明

ポリマーを含有する毛髪用化粧品組成物を噴霧するための製品放出システム

(a)耐圧包装と、(b)毛管を含むスプレー噴霧ヘッドと、(c)噴射剤を含有する化粧品組成物とを有しており、該組成物が少なくとも1つの毛髪セッティング若しくは毛髪コンディショニングの非イオン性、アニオン性、両性、又は双極性ポリマーを含有する、毛髪用化粧品組成物を噴霧する製品放出システムについて説明する。噴霧は、毛管を使用して行われる。毛管は、好ましくは直径0.1〜1mm、長さ5〜100mmを有する。噴霧速度は、好ましくは0.01〜5g/sである。組成物は、特に、ゲル、ワックス、又はエマルションであることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の目的は、耐圧包装と、毛管を含むスプレーヘッドと、噴射剤を含有する組成物と、を有する、化粧品組成物を噴霧するための製品放出システムであって、且つ、該組成物が少なくとも1つの毛髪セッティング又は毛髪コンディショニングの非イオン性、アニオン性、両性、又は双極性ポリマーを含有する製品放出システム。本発明の目的は、また、毛髪トリートメントのための適用方法である。
【背景技術】
【0002】
毛髪用の多くの化粧品製品は、毛髪セッティング又は毛髪コンディショニング成分としてポリマーを含有する。毛髪セッティング製品は、一般に、いわゆる最終製品と、いわゆるスタイリング補助剤とに分けることができる。典型的な最終製品は、例えば、エアゾールヘアスプレーであり、すでに完成した作り上げられたヘアスタイル上に直接スプレーすることによって、ヘアスタイルの形状を安定化させ、セットするために使用される。他方、スタイリング補助剤は、完成したヘアスタイルに適用されるのではなく、ヘアスタイルを作り上げる間にその支持のために予め使用される。例えば、スタイリングジェル、スタイリングクリーム、ヘアワックス、又はクリーム状のスタイリングクリームなどの典型的なスタイリング補助剤は、非液体、ペースト状、クリーム状、又はきわめて粘稠な形態で存在することが可能である。チューブ又は瓶から通常取り出されるこれらの種類の製品の欠点は、それらが毛髪上への分与性及び分散性に劣っており、それに付随して毛髪に加わる応力がより広範且つ不均一なことである。さらに、これらの製品は、手で適用しなければならないので、手をきれいにする必要があり、また瓶製品の場合、何度も使用すると微生物汚染の危険が生じる。噴霧製品は、より良好な分与、分散、及び適用特性を提供する。毛髪トリートメント剤の均一な噴霧によって、毛髪上への簡単な適用及び非常に均一な分散が保証される。これは、特に、より高粘度の従来製品の場合、実現が容易ではない。しかし、5,000mPa.sよりも高い粘度をもつ典型的な非液体又はゲル製品は、それらの稠度ゆえに、従来のエアゾール又は非エアゾールスプレーシステムでは噴霧することができない。それらは、スプレーを全く提供しないか、又はスプレーパターンが、大きなスプレー液滴の割合が高く過度に不精密であるかである。従来のスプレーシステムによって制約されるので、これまでに知られている製品の粘度は、低粘度だけに限られている。さらに、容器を完全に空にすること、及び適用期間全体にわたる均一な製品放出を保証するために、噴射剤及び溶媒の必要な部分は、制限されている。例えばVOC問題に関して、噴射剤の一部分の大幅な削減は、従来技術によって実現するのは困難であり、又は製品性能の損失を犠牲にしてのみ実現することができる。
【0003】
さらに、化粧品製品の場合、消費者は、適用する間、可能な最も心地よい頭皮への製品質量の感触を望む。多くの毛髪用化粧品製品は、追加成分、例えば、毛髪コンディショニング剤又は抗ふけ剤を含有する。追加成分を安定化させるために、しばしば、より高い粘度又は流動能の低下が必要とされ、それによって製品の除去、適用性、及び均一な分散が影響を受ける。これまで、低粘度の製品で得られるのと同程度の精度及び均一な分散で、より高い粘度又は非流体の調合物を分与することは不可能であった。より低粘度の液体製品は、より取り出しやすく、より分散させやすいが、これらの製品は、所望の活性成分及び添加剤すべてを安定な形態で含有していないことが多く、毛髪及び頭皮コンディショニング効果並びに毛髪又は頭皮ケア効果があまり強くない場合が多い。
【0004】
液体を噴霧するプロセスは、WO03/051523A1から知られており、そのプロセスによって、スプレーは、毛管を使用して形成される。液体組成物の噴霧に関する用途だけが記載されている。液体製品を噴霧する固定器具(fixture)がWO03/051522A2に記載されており、スプレーは、毛管を使用して形成される。噴霧には液体組成物の使用だけが記載されており、該液体組成物は、きわめて粘稠なものとすることもでき、5,000mPa.sがスプレー可能な最大粘度として言及されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ゆえに、改善された分与性、より良好な分散性、及び適用時の頭皮へのより心地よい感触を有する、特にいわゆるスタイリング補助剤のための、きわめて粘稠な、ペースト状、クリーム状、又は固体の毛髪用化粧品製品が必要とされる。毛髪コンディショニング又は毛髪セッティング効果は、きわめて粘稠な、ペースト状、クリーム状、又は固体のスタイリング補助剤の効果に相当すべきであり、場合によってはこれまでに知られている製品の効果をしのぐべきである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の目的は、化粧品組成物を噴霧する製品放出システムである。以下の、
(a)耐圧包装と、
(b)毛管を含むスプレーヘッドと、
(c)噴射剤を含有する化粧品組成物と、
を有する。
【0007】
噴霧は、毛管を使用して行われ、且つ該組成物は、少なくとも1つの毛髪セッティング又は毛髪コンディショニングの非イオン性、アニオン性、両性、又は双極性ポリマーを含有する製品放出システム。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
用語「噴霧」は、分散粒子の状態での製品の放出を意味するものと理解される。分散粒子は、様々な形状、稠度、およびサイズを有することができる。噴霧される粒子の特性には、細かいエアゾール噴霧スプレーから、液滴、雪状の滴、固体スプレーフレーク、及びスプレー泡までのすべてを含めることができる。
【0009】
以下で示される成分の量(例えば、重量%)は、それぞれ、特に明確に示さない限り、噴射剤なしのベース組成物を基準とする。噴射剤の量は、噴射剤を含めた全組成物を基準とする。
【0010】
稠度に関係する、本発明にしたがって使用されるべき組成物の特性は、(特に明確に示さない限り)噴射剤なしのベース組成物を基準とする。本発明に関して、非液体組成物は、特に、例えば温度25℃で45°に傾けたガラス表面から流れ落ちないという事実によって判定できる、非流動可能な組成物である。非液体組成物は、例えば、固体、ペースト状、又はクリーム状であることができる。ゲル組成物は、典型的な測定範囲(0.01〜40Hz)内のオシログラフ測定で25℃における貯蔵弾性率(memory module)G’が損失弾性率(loss module)G”よりも大きいことによって特徴付けられる。
【0011】
組成物は、好ましくは、非流体のペースト状固体であり、且つ/又は、HAAKE VT−550レオメータ、SV−DIN測定体(measurement body)によって、温度25℃・剪断速度12.9s-1で測定される、25℃で5,000mPa.sよりも大きい、特に5,000よりも大きく最大100,000まで、特に好ましくは10,000〜50,000mPa.s、非常に好ましくは25,000〜35,000mPa.sの粘度を有する。
【0012】
金属又はプラスチックから構成されるエアゾールスプレー缶を耐圧包装として使用することができる。好ましい金属は、ブリキ板及びアルミニウムであり、好ましいプラスチックは、ポリエチレンテレフタレートである。
【0013】
噴霧はそれによって毛管を使用して形成される、毛管を含むスプレーヘッドを備えた好適なスプレーシステムは、WO03/051523A1及びWO03/051522A2に記載されている。毛管は、好ましくは0.1〜1mm、特に0.2〜0.6mmの直径と、好ましくは5〜100mm、特に5〜50mmの長さとを有する。噴霧の原理は、また、エアゾールヨーロッパ(Aerosol Europe)、第13巻、第1−2005号、6〜11頁にも記載されている。噴霧システムは、毛管噴霧の原理に基づく。従来の旋回ノズルが、また必要ならば取り込みチューブも、毛管に置き換えられる。エネルギーを消費し、多くの噴射剤を必要とする、缶の内容物の旋回、並びに必要とされる、溶媒による製品の強い希釈は、従来の噴霧システムに比べると必要ではない。少量の噴射剤しか使用されない場合でも、製品は、取り込みチューブ毛管の壁を上方に向かって上り、スプレーヘッドの(広くなった)毛管内の弁の後で、出口開口部の方向に噴射される。この方法では、流動する噴射剤からの小滴は、液体の表面から引き離され、エアゾールとして流れ続ける。製品の流れを妨げるための旋回チャンバも利用可能なスプレーノズルもないので、システム内のエネルギーを、所望の噴霧を作り出すためにはるかに効率的に使用することができる。噴霧速度は、噴射剤又は噴射剤混合物によって生み出される内圧と併せて毛管の幾何学形状を選択することによって調節することができる。好ましい噴霧速度は、0.01〜0.5g/s、特に0.1〜0.3g/sである。噴霧によって作り出される噴霧滴のサイズは、組成物の内圧又は粘度と併せて毛管の幾何学形状を選択することによって調節することができる。好適な毛管噴霧システムは、ベーリンガー・インゲルハイム・マイクロパーツGmbH(Boehringer Ingelheim microParts GmbH)からTRUSPRAY(登録商標)と呼ばれる製品において得ることができる。
【0014】
好ましい滴径分布は、dv(50)値が最大200μm、例えば50〜200μmで、最大100μmが特に好ましく、例えば70〜90μmであり、且つ/又はdv(90)値が最大160μm、例えば90〜160μmで、最大150μmが特に好ましく、例えば115〜150μmである滴径分布である。dv(50)又はdv(90)値は、全液滴の50%又は90%が有する最大直径を示す。滴径分布は、例えば、レーザビーム回折に基づく粒子測定装置、例えば、マルバーン粒径測定デバイス(Malvern particle sizermeasuring device)の助けを借りて決定することができる。また、毛管噴霧システムから出てくるときに、雪状の稠度、フレーク、又は泡(噴霧泡)を形成する組成物も好ましい。
【0015】
使用されるべき噴射剤は、低級アルカン、特に、例えばn−ブタン、i−ブタン、及びプロパンなどのC3〜C5炭化水素、又はさらにそれらの混合物、並びにジメチルエーテル又はF152a(1,1−ジフルオロエタン)又はF134(テトラフルオロエタン)などのフッ素炭化水素、並びに、例えばN2、N2O、及びCO2など、考慮される圧力で存在する他のガス状噴射剤、並びに以上の噴射剤の混合物から選択することができる。噴射剤は、好ましくは、プロパン、n−ブタン、イソブタン、ジメチルエーテル、フッ素化炭化水素、及びこれらの混合物から選択される。加えて、噴射剤の含有量は、好ましくは15〜85重量%であり、25〜75重量%が特に好ましい。
【0016】
組成物は、化粧品に許容可能な溶媒、好ましくは、水性、アルコール性、又は水性アルコール性媒質を含有する。エタノール及びイソプロパノールなど、1〜4個の炭素原子を有する低級アルコール、特に化粧品用に通常使用されるものを、アルコールとして含有することができる。組成物は、2.0〜9.5のpH範囲内にあることができる。他のpH値を必要とする特殊な適用形態がなければ、4〜8のpH範囲が特に好ましい。追加の共溶媒として、沸点が400℃未満の有機溶媒又は溶媒の混合物を、0.1〜15重量%、好ましくは1〜10重量%の量で含有することができる。ペンタン、ヘキサン、イソペンタンなどの非分枝又は分枝状炭化水素、並びにシクロペンタン及びシクロヘキサンなどの環状炭化水素が、追加の共溶媒として特に好適である。これらの揮発性炭化水素は、また、噴射剤として使用することもできる。特に好ましい他の水溶性溶媒は、最大30重量%までの量のグリセリン、エチレングリコール、及びプロピレングリコールである。
【0017】
本発明による製品放出システムは、毛髪トリートメントに使用することができる。組成物は、例えばリーブオン、又はリンスオフ製品として適用できる、例えば毛髪コンディショナー、又は毛髪リンスなど、毛髪のケア用の剤;例えば、ヘアスプレー噴霧、ヘアラッカー、ヘアジェル、ヘアワックス、スタイリングクリームなど、ヘアスタイルの一時的な再形成及び/又は安定化のための剤(スタイリング剤);永続的、半永続的、又は一時的染毛剤、例えば、酸化染毛剤又は非酸化毛髪着色剤、又は毛髪漂白剤;例えば、還元剤を含有する弱アルカリ性又は酸性のパーマネントウェーブ又は直毛化剤(hair straightening agents)の形態、又は酸化剤を含有するパーマネントウェーブ定着剤の形態の、永続的毛髪再構成剤であることができる。
【0018】
毛髪セッティング又は毛髪コンディショニングの非イオン性、アニオン性、両性、又は双極性ポリマーは、本発明にしたがって使用されるべき組成物中に、好ましくは0.01〜20重量%、0.05〜15重量%、0.1〜10重量%、又は0.5〜5重量%の量で含有される。ポリマーは、合成又は天然ポリマーであることができる。ポリマーは、さらに、好ましくは被膜を形成する毛髪セッティング及び/又は毛髪コンディショニングポリマーである。天然ポリマーは、化学修飾された天然起源のポリマーも包含するものと理解される。毛髪セッティングポリマーは、0.01〜5%の水性、アルコール性、又は水性アルコール性溶液又は分散液中で使用されるときに毛髪に対するセッティング効果又はヘアスタイルに対する安定化効果を示すことのできるもの、例えば、水の波(water wave)に対するカール保持力を高めるもの、特に、それについての「毛髪固定剤」機能が国際化粧品成分辞典及びハンドブック(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook)、第10版、2004年に示されているもの、と理解される。毛髪コンディショニングポリマーは、0.01〜5%の水性、アルコール性、又は水性アルコール性溶液又は分散液中で使用されるときに毛髪に対する毛髪コンディショニング又はコンディショニング効果を示すことのできるもの、例えば、コーミング能力(combing ability)を改善する又は光沢を高めるもの、特に、それについての「毛髪コンディショニング剤」機能が国際化粧品成分辞典及びハンドブック(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook)、第10版、2004年に示されているものと理解される。被膜形成ポリマーは、0.01〜5%の水性、アルコール性、又は水性アルコール性溶液又は分散液中で使用されるときに乾燥後の毛髪上にポリマー被膜を付着させることのできるもの、特に、それについての「被膜形成剤」機能が国際化粧品成分辞典及びハンドブック(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook)、第10版、2004年に示されているものと理解される。
【0019】
本発明による非イオン性ポリマーは、カチオン性基もアニオン性基ももたないもの、またさらに、イオン化可能な酸性基もカチオン化可能なアミン基ももたないものを意味すると理解される。本発明によるアニオン性ポリマーは、アニオン性基又はイオン化可能な酸性基のいずれかを有するものを意味すると理解される。本発明によるカチオン性ポリマーは、カチオン性基又はカチオン化可能なアミン基のいずれかを有するものを意味すると理解される。本発明による双極性ポリマーは、カチオン性基、特に四級アンモニウム基に加えて、アニオン性基、特に脱プロトン化された酸性基を有するものを意味すると理解される。本発明による両性ポリマーは、酸性基に加えてアミン基を有するもの、並びにpH値に応じて水溶液中でカチオン性、アニオン性、又は双極性になり得るものと理解される。
【0020】
好適な合成非イオン性ポリマーは、次のモノマー:例えばビニルピロリドン又はビニルカプロラクタムなどのビニルラクタム;例えば酢酸ビニルなどのビニルエステル;ビニルアルコール、ビニルホルムアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド、アルキルアクリルアミド、ジアルキルアクリルアミド、アルキルメタクリルアミド、ジアルキルメタクリルアミド、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、例えばエチルマレイミド又はヒドロキシエチルマレイミドなどのアルキルマレイミド、及び、例えばプロピレングリコール又はエチレングリコールなどのアルキレングリコールのうちの少なくとも1つから成る、ホモポリマー又はコポリマーであり、これらのモノマーのアルキル及び/又はアルキレン基は、好ましくはC1〜C7アルキル基であり、C1〜C3アルキル基が特に好ましい。
【0021】
好適なホモポリマーは、例えば、ビニルカプロラクタム、ビニルピロリドン、又はN−ビニルホルムアミドのホモポリマーである。さらなる好適な合成非イオン性ポリマーは、例えば、ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコールコポリマー、ビニルピロリドン及び酢酸ビニルからのコポリメリド(copolymerides)、ビニルピロリドン、酢酸ビニル、及びプロピオン酸ビニルからのターポリマー、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール並びにポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコールコポリマーである。好適な天然被膜形成ポリマーは、特に、糖を主体とするもの、好ましくはグルカン、例えば、セルロース及びそれらの誘導体である。好適な誘導体は、特に、アルキル及び/又はヒドロキシアルキル置換基をもつものであり、アルキル基は、例えば、1〜20個、好ましくは1〜4個の炭素原子を有することができ、例えば、ヒドロキシアルキルセルロースである。好ましい非イオン性ポリマーは:ポリビニルピロリドン、ポリビニルカプロラクタム、ビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルアルコール、イソブチレン/エチルマレイミド/ヒドロキシエチルマレイミドコポリマー;ビニルピロリドン、酢酸ビニル、及びプロピオン酸ビニルからのコポリマーである。
【0022】
好適なアニオン性ポリマーは、アニオン性の基又はアニオン化可能な基を有するポリマーである。イオン化可能な基は、例えば有機アミン又はアルカリ又はアルカリ土類水酸化物などの従来の塩基を用いて脱プロトン化させることのできる、例えば、カルボン酸、スルホン酸、又はリン酸基などの酸性基として理解される。アニオン性ポリマーは、アルカリ性中和剤によって部分的又は完全に中和することができる。酸性基がポリマー中で50〜100%まで、特に好ましくは70〜100%まで中和されるような種類の剤が好ましい。有機又は無機塩基を中和剤として使用することができる。塩基の特定例は、例えばアミノメチルプロパノール(AMP)、トリエタノールアミン、又はモノエタノールアミンなどのアミノアルカノール、またとりわけ、アンモニア、NaOH、及びKOHである。
【0023】
アニオン性ポリマーは、天然又は合成源由来の酸性基含有モノマー単位を有するホモポリマー又はコポリマーとすることができ、必要ならば、酸性基が含有されていないコモノマーで重合することができる。考慮できる酸性基には、スルホン酸、リン酸、及びカルボン酸基があり、そのうちカルボン酸基が好ましい。好適な酸性基含有モノマーは、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、及び無水マレイン酸、マレイン酸モノエステル、特にマレイン酸のC1〜C7アルキルモノエステル、並びにアルデヒドカルボン酸又はケトカルボン酸である。酸性基で置換されていないコモノマーは、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、アルキル及びジアルキルアクリルアミド、アルキル及びジアルキルメタクリルアミド、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、ビニルカプロラクトン、ビニルピロリドン、ビニルエステル、ビニルアルコール、プロピレングリコール、又はエチレングリコール、例えばジアルキルアミノアルキルアクリレート、ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、モノアルキルアミノアルキルアクリレート、及びモノアルキルアミノアルキルメタクリレートなどのアミン置換ビニルモノマーであり、これらのモノマーのアルキル基は、好ましくはC1〜C7アルキル基であり、C1〜C3アルキル基が特に好ましい。
【0024】
酸性基をもつ好適なポリマーは、特に、アクリル酸又はメタクリル酸のホモポリマー、アクリル酸又はメタクリル酸と、アクリル酸又はメタクリル酸エステル、アクリルアミド、メタクリルアミド、及びビニルピロリドンから選択されるモノマーとのコポリマー、クロトン酸のホモポリマー、並びに、クロトン酸と、非架橋であるか又は多官能性剤で架橋された、ビニルエステル、アクリル酸又はメタクリル酸エステル、アクリルアミド及びメタクリルアミドから選択されるモノマーとのコポリマーである。好適な天然ポリマーは、例えばセラックである。
【0025】
酸性基をもつ好ましいポリマーは、
アクリル酸、アルキルアクリレート、及びN−アルキルアクリルアミドからのターポリマー(INCI名:アクリレート/アクリルアミドコポリマー)、特に、アクリル酸、エチルアクリレート、及びN−t−ブチルアクリルアミドからのターポリマー;架橋又は非架橋酢酸ビニル/クロトン酸コポリマー(INCI名:VA/クロトネートコポリマー);1以上のC1〜C5アルキルアクリレート、特にC2〜C4アルキルアクリレートと、アクリル酸又はメタクリル酸から選択される少なくとも1つのモノマーとからのコポリマー(INCI名:アクリレートコポリマー)、例えば、t−ブチルアクリレート、エチルアクリレート、及びメタクリル酸からのターポリマー;ポリスチレンスルホン酸ナトリウム;酢酸ビニル/クロトン酸/ビニルアルカノアートコポリマー、例えば、酢酸ビニル、クロトン酸、及びプロピオン酸ビニルからのコポリマー;酢酸ビニル、クロトン酸、及びネオデカン酸ビニルからのコポリマー(INCI名:VA/クロトネート/プロピオン酸ビニルコポリマー、VA/クロトネート/ネオデカン酸ビニルコポリマー);アミノメチルプロパノールアクリレートコポリマー;ビニルピロリドンと、アクリル酸及びメタクリル酸、並びに必要ならばアクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルから選択される、少なくとも1つのさらなるモノマーとからのコポリマー;メチルビニルエーテル及びマレイン酸モノアルキルエステルからのコポリマー(INCI名:PVM/MAコポリマーのエチルエステル、PVM/MAコポリマーのブチルエステル);アリルメタクリレートと、アクリル酸及びメタクリル酸、並びに必要ならばアクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルから選択される少なくとも1つのさらなるモノマーとからのコポリマーのアミノメチルプロパノール塩;エチルアクリレートとメタクリル酸とからの架橋コポリマー;酢酸ビニル、モノ−n−ブチルマレエート、及びイソボルニルアクリレートからのコポリマー;アクリル酸及びメタクリル酸、並びに必要ならばアクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルから選択される2以上のモノマーからのコポリマー;オクチルアクリルアミドと、アクリル酸及びメタクリル酸、並びに必要ならばアクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルから選択される少なくとも1つのモノマーとからのコポリマー;ジグリコール、シクロヘキサンジメタノール、イソフタル酸、及びスルホイソフタル酸からのポリエステルであり、上述のポリマーのアルキル基は、通例、好ましくは、1、2、3、又は4個の炭素原子を有する。
【0026】
一実施形態では、本発明による剤は、少なくとも1つの双極性及び/又は両性ポリマーを含有する。双極性ポリマーは、少なくとも1つのアニオン電荷と少なくとも1つのカチオン電荷とを同時に示す。両性ポリマーは、少なくとも1つの酸性基(例えば、カルボン酸又はスルホン酸基)と、少なくとも1つのアルカリ性基(例えば、アミノ基)とを示す。酸性基は、例えば、有機アミン又はアルカリ又はアルカリ土類水酸化物など、典型的な塩基を使用して脱プロトン化することができる。
【0027】
好ましい双極性又は両性ポリマーは、
アルキルアクリルアミド、アルキルアミノアルキルメタクリレート、並びに、アクリル酸及びメタクリル酸、並びに必要ならばそれらのエステルからの2以上のモノマーから形成されるコポリマー、特に、オクチルアクリルアミド、アクリル酸、ブチルアミノエチルメタクリレート、メチルメタクリレート、及びヒドロキシプロピルメタクリレートからのコポリマー(INCI名:オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー);四級アミノ基を有する少なくとも1つの第1の種類のモノマーと、酸性基を有する少なくとも1つの第2の種類のモノマーとから形成されるコポリマー;アクリル酸脂肪族アルコール、アルキルアミンオキシドメタクリレート、並びに、アクリル酸及びメタクリル酸、必要ならばアクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルから選択される少なくとも1つのモノマーから成るコポリマー、特に、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、エチルアミンオキシドメタクリレート、アクリル酸及びメタクリル酸、必要ならばそのエステルから選択される少なくとも1つのモノマーからのコポリマー;メタクリロイルエチルベタインと、メタクリル酸及びメタクリル酸エステルから選択される少なくとも1つのモノマーとからのコポリマー;アクリル酸、メチルアクリレート、及びメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリドからのコポリマー(INCI名:ポリクオタニウム−47);アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド及びアクリレートからのコポリマー、又は、アクリルアミド、アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、2−アミドプロピルアクリルアミドスルホネート、及びジメチルアミノプロピルアミンからのコポリマー(INCI名:ポリクオタニウム−43);四級クロトノイルベタイン又は四級クロトノイルベタインエステルから生成可能なオリゴマー又はポリマーである。
【0028】
一実施形態では、本発明にしたがって使用されるべき組成物は、ゲル状であり、少なくとも1つの増粘剤又はゲル形成剤を、好ましくは0.01〜20重量%、又は0.1〜10重量%、又は0.5〜8重量%、特に好ましくは1〜5重量%の量で含有する。国際化粧品成分辞典及びハンドブック(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook)、第10版、2004年にそれについての機能「粘度増加剤」が示されている物質が、本質的に好適である。増粘剤又はゲル形成剤は、好ましくは増粘ポリマー(thickened polymer)であり、特に好ましくは、アクリル酸及びメタクリル酸から選択される少なくとも1つの第1の種類のモノマーと、アクリル酸とエトキシ化脂肪族アルコールとのエステルから選択される少なくとも1つの第2の種類のモノマーとから成るコポリマー;架橋ポリアクリル酸;アクリル酸及びメタクリル酸から選択される少なくとも1つの第1の種類のモノマーと、アクリル酸とC10〜C30アルコールとのエステルから選択される少なくとも1つの第2の種類のモノマーとから成る架橋コポリマー;アクリル酸及びメタクリル酸から選択される少なくとも1つの第1の種類のモノマーと、イタコン酸とエトキシ化脂肪族アルコールとのエステルから選択される少なくとも1つの第2の種類のモノマーとから成るコポリマー;アクリル酸及びメタクリル酸から選択される少なくとも1つの種類のモノマーと、イタコン酸とエトキシ化C10〜C30アルコールとのエステルから選択される少なくとも1つの第2の種類のモノマーと、C1〜C4アミノアルキルアクリレートから選択される第3の種類のモノマーとから成るコポリマー;アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、及びメタクリル酸エステルから選択される2以上のモノマーから成るコポリマー;ビニルピロリドンとアクリロイルジメチルタウリン酸アンモニウムとから成るコポリマー;アクリロイルジメチルタウリン酸アンモニウムと、メタクリル酸とエトキシ化脂肪族アルコールとのエステルから選択されるモノマーとから成るコポリマー;ヒドロキシエチルセルロース;ヒドロキシプロピルセルロース;ヒドロキシプロピルグアー;グリセリルポリアクリレート;グリセリルポリメタクリレート;少なくとも1つのC2−、C3−、又はC4−アルキレン及びスチレンから成るコポリマー;ポリウレタン;ヒドロキシプロピルデンプンホスフェート;ポリアクリルアミド;無水マレイン酸及びメチルビニルエーテルから成る、デカジエンで架橋されたコポリマー;ローカストビーンガム;グアーガム;キサンタン;デヒドロキサンタン;カラギーナン;カラヤガム;加水分解コーンスターチ;ポリエチレンオキシド、脂肪族アルコール、及び飽和メチレンジフェニルジイソシアネートから成るコポリマー(例えば、PEG−150/ステアリルアルコール/SMDIコポリマー)から選択される。
【0029】
さらなる一実施形態では、組成物は、ワックス状であり、25℃で固体である少なくとも1つのワックスを、好ましくは10〜80重量%、特に20〜60重量%、又は25〜50重量%の量で含有し、またさらに、必要ならば、室温で液体である他の非水溶性物質も含有する。ワックス状の稠度は、好ましくは、針入度(測定単位0.1mm)、検査分銅100g、試験時間5s、試験温度25℃;DIN51579に準じる)が、好ましくは2〜70、特に3〜40の範囲にあること、及び/又は組成物が融解でき、25℃よりも高い、好ましくは30℃〜70℃の範囲、特に好ましくは40℃〜55℃の範囲内の凝固点を有することによって特徴付けられる。
【0030】
主として、従来技術で知られているいずれのワックスも、ワックス又はワックス状物質として使用することができる。これらのワックスとしては、動物、植物、鉱物、及び合成ワックス、マイクロクリスタリンワックス、マクロクリスタリンワックス、固体パラフィン、石油ゼリー、ワセリン、オゾケライト、モンタンワックス、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリオレフィンワックス、例えば、ポリブテン、蜜蝋、羊毛脂、及びその誘導体、例えば羊毛脂アルコールなど、キャンデリラワックス、オリーブワックス、カルナウバワックス、木ろう、アップルワックス、硬化脂肪、脂肪酸エステル、凝固点が40℃よりも高い脂肪酸グリセリド、シリコーンワックス、又は親水性ワックス、例えば、分子量800〜20,000、好ましくは2,000〜10,000g/molの高分子量ポリエチレングリコールワックスが挙げられる。ワックス又はワックス状物質は、25℃よりも高い、好ましくは40℃又は55℃よりも高い凝固点を有する。針入度(0.1mm、100g、5s、25℃;DIN51579に準じる)は、好ましくは2〜70の範囲、特に3〜40の範囲内にある。
【0031】
他の実施形態では、組成物は、エマルション様であり、稠度は、好ましくはクリーム状である。エマルションは、油中水型エマルション、水中油型エマルション、マイクロエマルション、又はより高次のエマルション(higher emulsion)であることができる。水に加えて、室温25℃で液体である好ましくは少なくとも1つの疎水性油、少なくとも1つの乳化剤が含有される。油含有量は、好ましくは1〜20重量%、特に2〜10重量%である。乳化剤含有量は、好ましくは0.01〜30重量%、特に0.1〜20重量%、又は0.5〜10重量%である。
【0032】
好適な液体の疎水性油は、25℃未満の融点と、好ましくは250℃よりも高い、又は特に300℃よりも高い沸点とを有する。また、揮発性油を使用することもできる。原則として、当業者に一般的に知られているいずれの油も使用することができる。好適な油は、植物油又は動物油、鉱油(液体パラフィン)、シリコーン油、又はそれらの混合物である。炭化水素油、例えば、パラフィン又はイソパラフィン油、スクアラン、脂肪酸及びポリオール由来の油、特にトリグリセリドが好適である。好適な植物油は、例えば、ヒマワリ油、ココヤシ油、ヒマシ油、ラノリン油、ホホバ油、トウモロコシ油、大豆油である。
【0033】
好適な乳化剤としては、非イオン性、アニオン性、カチオン性、又は双極性界面活性剤を挙げることができる。好適な非イオン性界面活性剤は、例えば、次のものである。
【0034】
−エトキシ化脂肪族アルコール、脂肪酸、脂肪酸グリセリド、又はアルキルフェノール、特に、2〜30molのエチレンオキシド及び/又は1〜5molのプロピレンオキシドを、C8〜C22脂肪族アルコール、C12〜C22脂肪酸、又はアルキル基内に8〜15個の炭素原子をもつアルキルフェノールに付加した生成物
−1〜30molのエチレンオキシドをグリセロールに付加した生成物のC12〜C22脂肪酸モノ及びジエステル
−5〜60molのエチレンオキシドをヒマシ油又は硬化ヒマシ油に付加した生成物
−脂肪酸糖エステル、特に、サッカロースと1つ又は2つのC8〜C22脂肪酸とからのエステル、INCI:スクロースココエート、スクロースジラウレート、スクロースジステアレート、スクロースラウレート、スクロースミリステート、スクロースオレエート、スクロースパルミテート、スクロースリシノレエート、スクロースステアレート
−ソルビタンと、1つ、2つ、又は3つのC8〜C22脂肪酸とからの、エトキシル化度4〜20のエステル
−特に1つ、2つ、又はそれ以上のC8〜C22脂肪酸と、好ましくは2〜20のグリセリル単位をもつポリグリセロールとからの、ポリグリセリル脂肪酸エステル
−C8〜C22アルキル基をもつアルキルグルコシド、アルキルオリゴグルコシド、及びアルキルポリグルコシド、例えば、デシルグルコシド、ラウリルグルコシド、又はココグルコシド。
【0035】
好適なアニオン性界面活性剤は、例えば、カルボン酸の塩及びエステル、アルキルエーテルサルフェート及びアルキルサルフェート、脂肪族アルコールエーテルサルフェート、スルホン酸及びそれらの塩(例えば、スルホスクシネート又は脂肪酸イセチエネート(fatty acid isethienates))、リン酸エステル及びそれらの塩、アシルアミノ酸及びそれらの塩である。これらのアニオン性界面活性剤の包括的な説明は、刊行物「FIEDLER−レキシコン・デル・ヒルフストッフェ(Lexikon der Hilfsstoffe)」[FIEDLER−補助剤辞典(Dictionary of Adjuvants)]、第1巻、第5版(2002年)、97〜102頁に見出され、参照として示される。好ましい界面活性剤は、リン酸と、2〜30molのエチレンオキシドをC8〜C22脂肪族アルコールに付加した生成物との、モノ−、ジ−、及び/又はトリエステルである。
【0036】
好適な両性界面活性剤は、例えば、次式の、脂肪族四級アンモニウム、ホスホニウム、及びスルホニウム化合物の誘導体であり、
【0037】
【化1】

式中、R1は、8〜18個の炭素原子と、0〜約10個のエチレンオキシド単位と、0〜1個のグリセリン単位とを有する、直鎖又は分枝鎖のアルキル、アルケニル、又はヒドロキシアルキル基を表しており;Yは、N、P、又はSを含有する基を表しており;R2は、1〜3個の炭素原子を有するアルキル又はモノヒドロキシアルキル基であり;Yがイオウ原子である場合、x+yの合計は、2に等しく、Yが窒素原子又はリン原子である場合、x+yの合計は、3に等しく;R3は、1〜4個の炭素原子を含有するアルキレン又はヒドロキシアルキレン基であり、Z(-)は、カルボキシレート、サルフェート、ホスホネート、又はホスフェート基を表す。また、ベタインなどの他の両性界面活性剤も好適である。ベタインの例としては、ココジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチル−α−カルボキシエチルベタイン、セチルジメチルカルボキシメチルベタイン、オレイルジメチルγカルボキシプロピルベタイン、及びラウリル−ビス−(2−ヒドロキシプロピル)−α−カルボキシエチルベタインなどのC8〜C18アルキルベタイン;ココジメチルスルホプロピルベタイン、ステアリルジメチルスルホプロピルベタイン、ラウリルジメチルスルホエチルベタイン、ラウリル−ビス−(2−ヒドロキシエチル)スルホプロピルベタインなどのC8〜C18スルホベタイン;イミダゾールのカルボキシル誘導体、C8〜C18アルキルジメチルアンモニウムアセテート、C8〜C18アルキルジメチルカルボニルメチルアンモニウム塩、並びに、例えばヤシ脂肪酸アミドプロピルベタイン及びN−ヤシ脂肪酸アミドエチル−N−[2−(カルボキシメトキシ)エチル]−グリセリン(CTFA名:ココアンホカルボキシグリシネート)などのC8〜C18脂肪酸アルキルアミドベタインが挙げられる。
【0038】
好適なカチオン性界面活性剤は、溶液中で正電荷を帯びるアミノ基又は四級化された親水性アンモニウム基を含有し、次の一般式によって表すことができ、
(+)1234(-)
式中、R1〜R4は、互いに独立して、1〜22個の炭素原子を含む脂肪族基、芳香族基、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、又はアルカリール基を表しており、少なくとも1つのラジカルは、少なくとも6個、好ましくは少なくとも8個の炭素原子を有しており、X−は、アニオン、例えば、ハロゲン化物、酢酸、リン酸、硝酸、又はアルキル硫酸を表すが、好ましくは塩化物である。炭素原子及び水素原子に加えて、脂肪族基は、また、架橋化合物、又は、例えば追加のアミノ基などの他の基も含有することができる。好適なカチオン性界面活性剤の例は、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルトリメチルアンモニウム塩の、塩化物又は臭化物、例えば、セチルトリメチルアンモニウムの塩化物又は臭化物、テトラデシルトリメチルアンモニウムの塩化物又は臭化物、アルキルジメチルヒドロキシエチルアンモニウムの塩化物又は臭化物、ジアルキルジメチルアンモニウムの塩化物又は臭化物、アルキルピリジニウム塩、例えばラウリル−又はセチルピリジニウムの塩化物、アルキルアミドエチルトリメチルアンモニウムエーテルサルフェート、並びに、アミンオキシドなど、カチオン性の特徴を備えた化合物、例えば、アルキルメチルアミンオキシド、又はアルキルアミノエチルジメチルアミンオキシドである。特に好ましいのは、C8〜22アルキルジメチルベンジルアンモニウム化合物、C8〜22アルキルトリメチルアンモニウム化合物、特に、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、C8〜22アルキルジメチルヒドロキシエチルアンモニウム化合物、ジ−(C8〜22アルキル)−ジメチルアンモニウム化合物、C8〜22アルキルピリジニウム塩、C8〜22アルキルアミドエチルトリメチルアンモニウムエーテルサルフェート、C8〜22アルキルメチルアミンオキシド、及びC8〜22アルキルアミノエチルジメチルアミンオキシドである。
【0039】
本発明にしたがって使用されるべき化粧品組成物は、また、毛髪若しくは皮膚又は頭皮のための少なくとも1つの追加の活性化粧品成分又は添加剤を含有することができる。この活性成分又は添加剤は、例えば、毛髪コンディショニング物質、毛髪セッティング物質、シリコーン化合物、光防御物質、防腐剤、顔料、直接浸透毛髪染料、粒子状物質、酸化剤、還元剤、及び酸化染毛剤前駆体製品から選択することができる。活性成分及び添加剤は、種類及び目的用途に応じて、好ましくは0.01〜20重量%、特に0.05〜10、又は0.1〜5重量%の量で含有される。
【0040】
一実施形態では、本発明による剤は、毛髪コンディショニング又は毛髪セッティング添加剤として、少なくとも1つのカチオン性ポリマーを含有する。カチオン性ポリマーは、本発明にしたがって使用されるべき組成物中に、好ましくは0.01〜20重量%、又は0.05〜10重量%の量で含有され、0.1〜5重量%が特に好ましい。ポリマーは、合成又は天然ポリマーであることができる。ポリマーは、さらに、好ましくは被膜を形成する毛髪セッティング及び/又は毛髪コンディショニングポリマーである。天然ポリマーは、化学修飾された天然起源のポリマーも包含するものと理解される。毛髪セッティングポリマーは、0.01〜5%の水性、アルコール性、又は水性アルコール性溶液若しくは分散液中で使用されるときに毛髪に対するセッティング効果又はヘアスタイルに対する安定化効果を示すことのできるもの、例えば、水の波に対するカール保持力を高めるもの、特に、それについての「毛髪固定剤」機能が国際化粧品成分辞典及びハンドブック(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook)、第10版、2004年に示されているものと理解される。毛髪コンディショニングポリマーは、0.01〜5%の水性、アルコール性、又は水性アルコール性溶液若しくは分散液中で使用されるときに毛髪に対する毛髪コンディショニング若しくはコンディショニング効果を示すことのできるもの、例えば、コーミング能力(combing ability)を改善する又は光沢を高めるもの、特に、それについての「毛髪コンディショニング剤」機能が国際化粧品成分辞典及びハンドブック(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook)、第10版、2004年に示されているものと理解される。被膜形成ポリマーは、0.01〜5%の水性、アルコール性、又は水性アルコール性溶液若しくは分散液中で使用されるときに乾燥後の毛髪上にポリマー被膜を付着させることのできるもの、特に、それについての「被膜形成剤」機能が国際化粧品成分辞典及びハンドブック(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook)、第10版、2004年に示されているものと理解される。ポリマーは、また、「被膜形成」「毛髪セッティング」及び「毛髪コンディショニング」として知られる特性のうち2つ又は3つを同時にもつこともできる。
【0041】
カチオン性ポリマーは、カチオン性基又はアミン基、特に、一級、二級、三級、又は四級アミン基をもつポリマーである。カチオン電荷密度は、好ましくは1〜7meq/gである。
【0042】
好適な合成カチオン性ポリマーは、次のモノマー:ジアルキルアミノアルキルアクリレート、ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、モノアルキルアミノアルキルアクリレート、及びモノアルキルアミノアルキルメタクリレート、トリアルキルメタクリルオキシアルキルアンモニウム、トリアルキルアクリルオキシアルキルアンモニウム、ジアルキルジアリルアンモニウム、並びにカチオン性窒素を含有する環状基をもつ四級ビニルアンモニウムモノマーのうちの少なくとも1つから成る、ホモポリマー又はコポリマーである。
【0043】
好適なカチオン性ポリマーには、好ましくは四級アミノ基が含有されている。カチオン性ポリマーは、ホモ又はコポリマーとすることができ、四級窒素族がポリマー鎖中に、又は好ましくは1つ以上のモノマー上の置換基として含有される。アンモニウム基を含有するモノマーは、非カチオン性モノマーと共重合させることができる。好適なカチオン性モノマーは、ラジカル重合を起こすことができる不飽和化合物であり、少なくとも1つのカチオン性基、特に、例えばトリアルキルメタクリルオキシアルキルアンモニウム、トリアルキルアクリルオキシアルキルアンモニウム、ジアルキルジアリルアンモニウムなどのアンモニウム置換ビニルモノマー、並びに、ピリジニウム、イミダゾリウム、又は四級ピロリドン、例えば、アルキルビニルイミダゾリウム、アルキルビニルピリジニウム、又はアルキルビニルピロリドン塩などの環状カチオン性窒素含有基を有する四級ビニルアンモニウムモノマーを有する。これらのモノマーのアルキル基は、好ましくは、例えばC1〜C7アルキル基などの低級アルキル基であり、特に好ましいのはC1〜C3アルキル基である。
【0044】
アンモニウム基を含有するモノマーは、非カチオン性モノマーと共重合させることができる。好適なコモノマーは、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、アルキル及びジアルキルアクリルアミド、アルキル及びジアルキルメタクリルアミド、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、ビニルカプロラクトン、ビニルカプロラクタム、ビニルピロリドン、ビニルエステル、例えば、酢酸ビニル、ビニルアルコール、プロピレングリコール、又はエチレングリコールであり、これらのモノマーのアルキル基は、好ましくはC1〜C7アルキル基であり、特に好ましいのはC1〜C3アルキル基である。
【0045】
四級アミノ基を有する好適なポリマーは、例えばCTFAの「化粧品成分辞典(Cosmetic Ingredient Dictionary)」に、メチルビニルイミダゾリウムクロリド/ビニルピロリドンコポリマー(ポリクオタニウム16)、又は四級化ビニルピロリドン/メタクリル酸ジメチルアミノエチルコポリマー(ポリクオタニウム11)などのポリクオタニウムという名称で記載されているポリマー、並びに例えば四級末端基を有するシリコーンポリマー(クオタニウム−80)などの四級シリコーンポリマー又はシリコーンオリゴマーである。
【0046】
合成起源の好ましいカチオン性ポリマーは、
ポリ(ジメチルジアリルアンモニウムクロリド);アクリルアミド及びジメチルジアリルアンモニウムクロリドからのコポリマー;ジエチルサルフェートと、ビニルピロリドン及びジメチルアミノエチルメタクリレートからのコポリマー、特にビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートメトサルフェートコポリマーとの反応によって形成される、四級アンモニウムポリマー(例えば、ガフクァット(Gafquat)(登録商標)755N、ガフクァット(登録商標)734);メチルビニルイミダゾリウムクロリド及びビニルピロリドンからの四級アンモニウムポリマー(例えば、ルビクァット(LUVIQUAT)(登録商標)HM550);ポリクオタニウム−35;ポリクオタニウム−57;トリメチルアンモニウムエチルメタクリレートクロリドからのポリマー;ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、アクリル酸ナトリウム、及びアクリルアミドからのターポリマー(例えば、メルクァット(Merquat)(登録商標)プラス(Plus)3300);ビニルピロリドン、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、及びメタクリロイルアミノプロピルラウリルジメチルアンモニウムクロリドからのコポリマー;ビニルピロリドン、ジメチルアミノエチルメタクリレート、及びビニルカプロラクタムからのターポリマー(例えば、ガフィックス(Gaffix)(登録商標)VC713);ビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリドコポリマー(例えば、ガフクァット(登録商標)HS100);ビニルピロリドン及びジメチルアミノエチルメタクリレートからのコポリマー;ビニルピロリドン、ビニルカプロラクタム、及びジメチルアミノプロピルアクリルアミドからのコポリマー;少なくとも1つの四級アンモニウム基で置換されたヒドロキシ酸から選択される少なくとも1つの第1の種類のモノマーから形成されるポリ−又はオリゴエステル;末端位置において四級アンモニウム基で置換されたジメチルポリシロキサンである。
【0047】
天然ポリマーから誘導される好適なカチオン性ポリマーは、特に、多糖類のカチオン性誘導体、例えば、セルロース、デンプン、又はグアーのカチオン性誘導体である。またさらに、キトサン及びキトサン誘導体も好適である。カチオン性多糖類は、例えば、次の一般式によって表され、
G−O−B−N+abc-
Gは無水グルコース残基、例えば、デンプン又はセルロースの無水グルコースであり、
Bは二価結合基、例えば、アルキレン、オキシアルキレン、ポリオキシアルキレン、又はヒドロキシアルキレンであり、
a、Rb、及びRcは、互いに独立して、アルキル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、アルコキシアルキル、又はアルコキシアリールであり、それらのいずれも最高18個までの炭素原子を有することができ、Ra、Rb、及びRc中の炭素原子の総数は、好ましくは最大20個であり;
Xは、従来のカウンターアニオン、例えば、ハロゲン化物、酢酸、リン酸、硝酸、又はアルキル硫酸であり、好ましくは塩化物である。カチオン性セルロースは、例えば、INCI名がポリクオタニウム4、ポリクオタニウム10、又はポリクオタニウム24のセルロースである。好適なカチオン性グアー誘導体は、例えば、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドのINCI名を有する。
【0048】
特に好ましいカチオン性活性物質は、キトサン、キトサン塩、及びキトサン誘導体である。本発明にしたがって使用できるキトサンは、完全に又は部分的に脱アセチル化されたキチンとすることができる。一例として、分子量は、20,000〜約500万g/mol、例えば30,000〜70,000g/molの広範に渡って分布させることができる。ただし、分子量は、好ましくは100,000g/molを超え、特に好ましいのは200,000〜700,000g/molである。脱アセチル化度は、好ましくは10〜99%、特に好ましくは60〜99%である。好ましいキトサン塩は、ピロリドンカルボン酸キトソニウム、例えば、分子量約200,000〜300,000g/mol、脱アセチル化度70〜85%のカイタマー(Kytamer)(登録商標)PCである。考慮できるキトサン誘導体としては、四級化、アルキル化又はヒドロキシアルキル化誘導体が挙げられ、例えばヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル又はヒドロキシブチルキトサンである。キトサン又はキトサン誘導体は、好ましくは中和された又は部分的に中和された形態で存在する。中和度は、遊離塩基性基の数に基づいて計算されたときに、好ましくは少なくとも50%、特に好ましくは70〜100%である。中和剤には、例えば、ギ酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸、クエン酸、ピロリドンカルボン酸、塩酸、及びその他のものなど、原則として、化粧品と適合性のあるあらゆる無機酸又は有機酸を使用することができ、それらの中ではピロリドンカルボン酸が特に好ましい。
【0049】
天然源由来の好ましいカチオン性ポリマーは、
ヒドロキシエチルセルロース及びジアリルジメチルアンモニウムクロリドからのカチオン性セルロース誘導体;ヒドロキシエチルセルロース及びトリメチルアンモニウムで置換されたエポキシドからのカチオン性セルロース誘導体(cationic cellulose deviates);キトサン及びその塩;ヒドロキシアルキルキトサン及びそれらの塩;アルキルヒドロキシアルキルキトサン及びそれらの塩;N−ヒドロキシアルキルキトサンアルキルエーテルである。
【0050】
一実施形態では、本発明による剤は、毛髪コンディショニング活性成分として少なくとも1つのシリコーン化合物を、好ましくは0.01〜15重量%の量で含有しており、0.1〜5重量%が特に好ましい。シリコーン化合物としては、揮発性及び不揮発性シリコーン、並びに剤に可溶性及び不溶性のシリコーンが挙げられる。一実施形態は、25℃で粘度0.001m2/s(1,000cSt)〜2m2/s(2,000,000cSt)、又は好ましくは0.01m2/s(10,000cSt)〜1.8m2/s(1,800,000cSt)、又は0.1m2/s(100,000cSt)〜1.5m2/s(1,500,000cSt)の高分子量シリコーンである。シリコーン化合物としては、特にメチル、エチル、プロピル、フェニル、メチルフェニル、及びフェニルメチル基をもつ、ポリアルキル及びポリアリールシロキサンが挙げられる。ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、及びポリメチルフェニルシロキサンが好ましい。やはり好ましいのは、屈折率が少なくとも1.46又は少なくとも1.52の、光沢を提供するアリール化シリコーンである。シリコーン化合物としては、特に、INCI名がシクロメチコン、ジメチコン、ジメチコノール、ジメチコンコポリオール、フェニルトリメチコン、アモジメチコン、トリメチルシリルアモジメチコン、ステアリルシロキケイ酸塩、ポリメチルシルセスキオキサン、及びジメチコンクロスポリマーの物質が挙げられる。また、シリコーン樹脂及びシリコーンエラストマーも好適であり、これらは、高度に架橋されたシロキサンである。架橋シリコーンを同時に使用して、好ましくはクリーム状、固体、又はきわめて粘稠な組成物に、稠度を与えることができる。架橋シリコーンは、例えば、INCI名がアクリレート/ビス−ヒドロキシプロピルジメチコンクロスポリマー、ブチルジメチコンメタクリレート/メチルメタクリレートクロスポリマー、C30〜45アルキルセテアリルジメチコンクロスポリマー、C30〜45アルキルジメチコン/ポリシクロヘキセンオキシドクロスポリマー、セテアリルジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー、ジメチコンクロスポリマー、ジメチコンクロスポリマー−2、ジメチコンクロスポリマー−3、ジメチコン/ジビニルジメチコン/シルセスキオキサンクロスポリマー、ジメチコン/PEG−10/15クロスポリマー、ジメチコン/PEG−15クロスポリマー、ジメチコン/PEG−10クロスポリマー、ジメチコン/フェニルビニルジメチコンクロスポリマー、ジメチコン/ポリグリセリン−3クロスポリマー、ジメチコン/チタネートクロスポリマー、ジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー、ジメチコン/ビニルトリメチルシロキシケイ酸塩クロスポリマー、ジメチコノール/メチルシラノール/ケイ酸塩クロスポリマー、ジフェニルジメチコンクロスポリマー、ジフェニルジメチコン/ビニルジフェニルジメチコン/シルセスキオキサンクロスポリマー、ジビニルジメチコン/ジメチコンクロスポリマー、ラウリルジメチコンPEG−15クロスポリマー、ラウリルジメチコン/ポリグリセリン−3クロスポリマー、メチルシラノール/ケイ酸塩クロスポリマー、PEG−10ジメチコンクロスポリマー、PEG−12ジメチコンクロスポリマー、PEG−10ジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー、PEG−10/ラウリルジメチコンクロスポリマー、PEG−15/ラウリルジメチコンクロスポリマー、シリコーンクオタニウム−16/グリシドキシジメチコンクロスポリマー、スチレン/アクリレート/ジメチコンアクリレートクロスポリマー、トリフルオロプロピルジメチコン/PEG−10ジメチコンクロスポリマー、トリフルオロプロピルジメチコン/トリフルオロプロピルジビニルジメチコンクロスポリマー、トリフルオロプロピルジメチコン/ビニルトリフルオロプロピルジメチコン/シルセスキオキサンクロスポリマー、トリメチルシロキシケイ酸塩/ジメチコンクロスポリマー、トリメチルシロキシケイ酸塩/ジメチコノールクロスポリマー、ビニルジメチコン/ラウリルジメチコンクロスポリマー、ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサンクロスポリマー、及びビニルジメチル/トリメチルシロキシケイ酸塩ステアリルジメチコンクロスポリマーのものである。
【0051】
好ましいシリコーンは:環状ジメチルシロキサン、線状ポリジメチルシロキサン、ポリジメチルシロキサンとポリエチレンオキシド及び/又はポリプロピレンオキシドからのブロックポリマー、末端又は側鎖にポリエチレンオキシド若しくはポリプロピレンオキシド残基をもつポリジメチルシロキサン、末端ヒドロキシル基をもつポリジメチルシロキサン、フェニル置換ポリジメチルシロキサン、シリコーンエマルション、シリコーンエラストマー、シリコーンワックス、シリコーンガム、アミノ置換シリコーン、四級アンモニア基で置換されたシリコーン、並びに架橋シリコーンである。
【0052】
一実施形態では、本発明の剤は、光防御物質を、好ましくは0.01〜10重量%又は0.1〜5重量%の量で含有しており、0.2〜2重量%が特に好ましい。光防御物質には、特に、EP1084696で言及されるすべての光防御物質が含まれる。次のものが好ましい:4−メトキシケイ皮酸−2−エチルへキシルエステル、メチルメトキシシンナメート、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、及びポリエトキシレート化p−アミノベンゾエート。
【0053】
一実施形態では、本発明の剤は、ベタイン;パンテノール;パンテニルエチルエーテル;ソルビトール;タンパク質加水分解物;植物抽出物;アルキルアクリレート及びアルキルメタクリレートからのA−Bブロックコポリマー;アルキルメタクリレート及びアクリロニトリルからのA−Bブロックコポリマー;ラクチド及びエチレンオキシドからのA−B−Aブロックコポリマー;カプロラクトン及びエチレンオキシドからのA−B−Aブロックコポリマー;アルキレン又はアルカジエン化合物、スチレン、及びアルキルメタクリレートからのA−B−Cブロックコポリマー;アクリル酸、スチレン、及びアルキルメタクリレートからのA−B−Cブロックコポリマー;星型ブロックコポリマー;高分岐ポリマー;デンドリマー;本質的に導電性の3,4−ポリエチレンジオキシチオフェン、並びに本質的に導電性のポリアニリンから選択される少なくとも1つの毛髪コンディショニング添加剤を、0.01〜20、特に好ましくは0.05〜10、非常に好ましくは0.1〜5重量%含有する。
【0054】
一実施形態では、本発明による剤は、0.01〜5、特に好ましくは0.05〜1重量%の少なくとも1つの防腐剤を含有する。好適な防腐剤は、国際化粧品成分辞典及びハンドブック(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook)、第10版に「防腐剤」機能をもつものとして列挙された物質、例えば、フェノキシエタノール、ベンジルパラベン、ブチルパラベン、エチルパラベン、イソブチルパラベン、イソプロピルパラベン、メチルパラベン、プロピルパラベン、ヨードプロピニルブチルカルバメート、メチルジブロモグルタロニトリル、及びDMDMヒダントインである。
【0055】
本発明の特定の実施形態は、毛髪コンディショニング剤に関する。毛髪コンディショニング剤は、例えば、コンディショナー、トリートメント、毛髪修復製品、リンスなどである。毛髪コンディショニング剤は、前述のシリコーン化合物、カチオン性又はアミン置換界面活性剤、及びカチオン性又はアミン置換ポリマーから選択される、少なくとも1つの毛髪コンディショニング成分を含有する。毛髪コンディショニング剤は、完成製品を基準に、0.01〜10.0重量%、特に0.01〜5.0重量%の量で使用することができる。本発明による毛髪コンディショニング剤は、乾燥した、湿った、若しくは濡れた毛髪に適用後、毛髪内にとどまることもでき、又は好適な作用期間後にすすぎ落とすこともできる。作用時間は、毛髪の種類によって決まる。通例、0.5〜30分、特に0.5〜10分の間、好ましくは1〜5分の間の作用時間を想定することができる。
【0056】
前述のカチオン性界面活性剤に加えて、他の好適なカチオン性又はアミノ置換界面活性剤は、式R1−NH−(CH2)n−NR2R3、
又は式R1−NH−(CH2)n−N+R2R3R4 X-のものであり、
式中、R1は、分枝状若しくは線状、飽和若しくは不飽和であることのできる、8〜24個の炭素原子をもつアシル又はアルキル残基であり、該アシル及び/又はアルキル残基は、1以上のOH基を含有することができ、R2、R3、及びR4は、互いに独立して、水素、1〜6個の炭素原子をもつアルキル又はアルコキシアルキル残基であり、それらは、同一若しくは異なるもの、飽和若しくは不飽和であることができ、また、1以上のヒドロキシ基で置換されることができ、X-は、アニオン、特にハロゲン化物イオン、又は一般式RSO3-の化合物であり、式中、Rは、1〜4個の炭素原子をもつ飽和又は不飽和アルキル残基の意味をもち、nは、1〜10の間、好ましくは2〜5の整数を意味する。
【0057】
活性な毛髪コンディショニング化合物は、好ましくは前述した式のアミドアミン及び/又は四級化アミドアミンであり、式中、R1は、少なくとも1つのOH基を含有できる8〜24個の炭素原子をもつ、分枝状又は線状、飽和又は不飽和のアシル残基である。好ましいのは、残基R2、R3、及びR4のうちの少なくとも1つが一般式CH2CH2OR5に従う残基を意味しており、式中、R5が、1〜4個の炭素原子をもつアルキル残基、ヒドロキシエチル、又はHの意味を有することができるような、アミン及び/又は四級化アミンである。任意で四級化できる好適なアミン又はアミドアミンは、特に、INCI名がリシノールアミドプロピルベタイン、リシノールアミドプロピルジメチルアミン、リシノールアミドプロピルジメチルラクテート、リシノールアミドプロピルエチルジモニウムエトサルフェート、リシノールアミドプロピルトリモニウムクロリド、リシノールアミドプロピルトリモニウムメトサルフェート、コカミドプロピルベタイン、コカミドプロピルジメチルアミン、コカミドプロピルエチルジモニウムエトサルフェート、コカミドプロピルトリモニウムクロリド、ベヘンアミドプロピルジメチルアミン、イソステアリルアミドプロピルジメチルアミン、ステアリルアミドプロピルジメチルアミン、クオタニウム−33、ウンデシレンアミドプロピルトリモニウムメトサルフェートのものである。
【0058】
好ましい一実施形態では、本発明による剤は、少なくとも1つの顔料を含有する。顔料は、製品質量若しくは毛髪に着色効果をもたらす着色顔料であることもでき、又は製品若しくは毛髪に光沢効果をもたらす光沢向上顔料であることもできる。毛髪における着色若しくは光沢効果は、好ましくは一時的なものであり、すなわち、それらは、その次に毛髪が洗浄されるときまで残り、通常のシャンプーで毛髪を洗浄することによって除去することができる。顔料は、製品質量には溶解せず、0.01〜25重量%の量で含有されることができ、5〜15重量%が特に好ましい。好ましい粒径は、1〜200μm、特に3〜150μm、特に好ましくは10〜100μmである。顔料は、実際には適用媒質中の不溶性着色剤であり、無機であることも有機であることもできる。また、無機−有機混合顔料も可能である。無機顔料が好ましい。無機顔料の利点は、光、天候、及び温度に対するそれらの並外れた耐性である。無機顔料は、天然起源のもの、例えば、白亜、黄土、アンブラ(umbra)、グリーンアース(green earth)、焼いたテッラ・ディ・シエナ(burnt Terra di Siena)、又はグラファイトから製造されたものであることができる。顔料は、また、例えば二酸化チタン若しくは酸化亜鉛などの白色顔料;例えば黒酸化鉄などの黒色顔料;例えばウルトラマリン若しくは赤酸化鉄などの有色顔料;光沢顔料;金属効果顔料;真珠光沢顔料;並びに蛍光若しくはリン光顔料であることもでき、少なくとも1つの顔料が着色された非白色顔料であれば好ましい。金属酸化物、金属水酸化物、及び水和金属酸化物、混合相顔料、イオウ含有ケイ酸塩、金属硫化物、複合金属シアン化物、金属硫酸化物、金属クロム酸化物、及び金属モリブデン酸化物、並びに金属自体(青銅顔料)が好適である。二酸化チタン(CI77891)、黒酸化鉄(CI77499)、黄酸化鉄(CI77492)、赤及び茶酸化鉄(CI77491)、マンガンバイオレット(CI77742)、ウルトラマリン(ナトリウムアルミニウムスルホケイ酸塩、CI77007、顔料青29)、水和酸化クロム(CI77289)、紺青(フェロシアン化第二鉄、CI77510)、並びにカルミン(コチニール)が特に好適である。
【0059】
コーティングの厚さを変化させることによって色を決定できる、二酸化チタン若しくはオキシ塩化ビスマスなどの金属酸化物又は金属オキシ塩化物、並びに、必要ならば酸化鉄、紺青、ウルトラマリン、カルミンなどの着色提供物質でコーティングされた、雲母及び/又はグリマー(glimmer)を主体とする真珠光沢及び有色顔料が、特に好ましい。これらの種類の顔料は、例えば、ドイツのメルク(Merck)によって商標名ロナ(Rona)(登録商標)、カラロナ(Colorona)(登録商標)、ジクロナ(Dichrona)(登録商標)、及びチミロン(Timiron)(登録商標)として販売される。
【0060】
有機顔料は、例えば、天然顔料セピア、ガルシニア・グミグッタ(Garcinia gummi-gutta)、骨炭、ヴァンダイクブラウン(Van Dyke brown)、インジゴ、クロロフィル、及び他の植物顔料である。合成有機顔料は、例えば、アゾ顔料、アントラキノイド(anthraquinoids)、インジゴイド、及びジオキサジン、キナクリドン、フタロシアニン、イソインドリノン、ペリレン、ペリノン(perinone)、金属錯体、アルカリブルー、及びジケトピロロピロール顔料である。
【0061】
一実施形態では、本発明の剤は、0.01〜10、特に好ましくは0.05〜5重量%の少なくとも1つの粒子状物質を含有する。好適な物質は、例えば、室温(25℃)で、固体であり且つ粒子の状態である物質である。シリカ、ケイ酸塩、アルミン酸塩、アルミナ、雲母、塩、特に無機金属塩、金属酸化物、例えば、二酸化チタン、鉱物、及びポリマー粒子がいくぶん好適である。粒子は、剤中に、溶解していない、好ましくは定常的に分散した形態で存在し、また、毛髪に適用された後且つ溶媒が蒸発した後に固体形態で毛髪上に付着させることができる。固体粒子の沈降を妨げるのに十分に大きい降伏点を組成物に与えることによって、安定な分散液を得ることができる。十分な降伏点は、好適なゲル形成剤を好適な量で用いることによって得ることができる。好ましい粒子状物質は、シリカ(シリカゲル、二酸化ケイ素(silicium dioxide))及び金属塩、特に無機金属塩であり、シリカが特に好ましい。金属塩は、例えば、塩化ナトリウム若しくは塩化カリウムなどのアルカリ又はアルカリ土類ハロゲン化物;並びに、硫酸ナトリウム若しくは硫酸マグネシウムなどのアルカリ又はアルカリ土類硫酸塩である。
【0062】
さらなる実施形態は、毛髪を永続的に再構成する剤に関する。それは、少なくとも1つの還元剤、特にケラチン還元性のメルカプト化合物を、好ましくは0.5〜15重量%の量で含有する。パーマネントウェーブ剤は、好ましくはアルカリ性(pH=5〜10)の水性調製物となるように調節され、例えば、システイン、システアミン、N−アセチル−L−システイン、例えばメルカプト酢酸若しくはチオ乳酸などのメルカプトカルボン酸、又は例えばメルカプト酢酸若しくはチオ乳酸のアンモニウム塩及びグアニジン塩などのメルカプトカルボン酸の塩を、ケラチン還元性のメルカプト化合物として含有する。必要とされるアルカリ性は、アンモニア、有機アミン、アンモニウム及びアルカリ炭酸塩、又は重炭酸塩を加えることによって得られる。また、水性媒質中に亜硫酸塩又はメルカプトカルボン酸エステルの有効含有量を有する、中性又は酸性(pH=4.5〜7)の毛髪再構成剤も考慮することができる。初めの場合、好ましくは亜硫酸ナトリウム若しくは亜硫酸アンモニウム、又は硫酸と例えばモノエタノールアミン及びグアニジンなどの有機アミンとの塩を、約2〜12重量%(SO2として計算)の濃度で使用することができる。後者の場合、メルカプト酢酸モノグリコールエステル又はグリセリンエステルが、特に、約5〜50重量%(2〜16重量%のメルカプト酢酸含有量に相当する)の濃度で使用される。本発明による、毛髪の永続的な再構成のための剤は、また、前述のケラチン還元性化合物の混合物も含有することができる。酸化性の後処理のために、少なくとも1つの酸化剤を含有する、本発明による定着剤を使用することができる。これらの種類の定着剤の1つで使用できる酸化剤の例は、臭素酸ナトリウム及び臭素酸カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過酸化尿素、及び過酸化水素である。酸化剤の濃度は、約0.5〜10重量%であることができる。本発明による永続的な毛髪再構成のための剤並びに本発明による定着剤の両方が、エマルションの形態で、又は水性ベースの増粘形態で、特に、クリーム、ゲル、若しくはペーストとして存在することができる。
【0063】
本発明にしたがって使用されるべき組成物は、さらに、毛髪トリートメント剤に一般的な任意の添加剤構成成分、例えば、香油;例えばエチレングリコールジステアレート、スチレン/PVPコポリマー、若しくはポリスチレンなどの不透明化剤;湿潤剤;光沢提供剤;製品染料;酸化防止剤を、それぞれ好ましくは0.01〜10重量%の量で含有することができ、総量が好ましくは10重量%を超えない。
【0064】
本発明の目的は、また、毛髪トリートメントのための方法であって、
−本発明による製品放出システムが提供され、
−製品放出システムによって、その中に収容された組成物が毛髪上に噴霧され、
−噴霧された組成物が、作用期間後に毛髪からすすぎ落とされ、又は毛髪内に残される、方法である。
【0065】
また、毛髪上に直接噴霧される代わりに、特に製品が雪状の稠度を有する又はフレーク若しくは泡の形態である場合、製品を手の中に入れ、又は例えば櫛若しくはブラシなどの適用デバイス上に置き、次いで毛髪内に広げることもできる。
【0066】
本発明による製品は、本発明にしたがって使用されるべき特別なエアゾール噴霧システムによる該製品の特別な適用によって、また、良好な保持力をもつ良好なヘアスタイル安定性並びに毛髪のための光沢とともに、優れた分散能力によって、特徴付けられ、制約される。適用による利点は、快適な適用、より経済的な分与、ユーザによってより心地よいものとして知覚される稠度、及び適用時の頭皮へのより心地よい感触において示される。本発明による製品の他の利点は、噴射剤、噴射剤組成、又は噴射剤圧力を単純に変化させることによって様々な噴霧特性を精密に調節できることであり;これらの噴霧特性は、これまで基礎となる活性成分組成物では不可能であった。噴霧特性には、細かいエアゾール噴霧及び雪状の滴から、噴霧のフレーク及び噴霧泡までのすべてが含まれる。
【0067】
以下の実施例は、本発明の更なる目的の例証を提供するであろう。
【実施例】
【0068】
以下の諸実施例では、個々の活性成分組成物が、個々に示される噴射剤とともに耐圧エアゾール缶内に充填され、例えば、ベーリンガー・インゲルハイム・マイクロパーツGmbH(Boehringer Ingelheim microParts GmbH)から商標名TRUSPRAY(登録商標)として得ることのできる毛管噴霧システムを備え付けた。
【0069】
(実施例1):ヘアスタイリングジェル
【0070】
【表1】

稠度:きわめて粘稠、透明ゲル
【0071】
【表2】

【0072】
噴霧特性:
1−1:雪状噴霧
1−2:雪状噴霧
1−3:湿潤エアゾール噴霧
1−4:噴霧泡
1−5:液滴(雪状)
【0073】
(実施例2):ヘアスタイリングクリーム
【0074】
【表3】

稠度:きわめて粘稠なクリーム
【0075】
【表4】

【0076】
噴射剤で充填:
噴霧特性:
2−1:細かいエアゾール噴霧
2−2:湿潤エアゾール噴霧
2−3:噴霧泡
2−4:細かいエアゾール噴霧
2−5:細かいエアゾール噴霧
【0077】
(実施例3):ヘアスタイリングワックス
【0078】
【表5】

稠度:ペースト状ワックス
【0079】
【表6】

【0080】
(実施例4):マイクロエマルション
【0081】
【表7】

稠度:濃厚なクリーム
【0082】
【表8】

【0083】
噴霧特性:
4−1:雪状噴霧
4−2:雪状噴霧
4−3:湿潤エアゾール噴霧
4−4:噴霧泡
4−5:噴霧泡
【0084】
(実施例5):ヘアバルサム
【0085】
【表9】

稠度:粘稠なヘアミルク
【0086】
【表10】

【0087】
噴霧特性:
5−1:雪状噴霧
5−2:雪状噴霧
5−3:湿潤エアゾール噴霧
5−4:噴霧泡
5−5:噴霧泡
【0088】
(実施例6):ヘアスタイリングジェル
【0089】
【表11】

1) ビニルピロリドン、メタクリルアミド、及びビニルイミダゾール(BASF)から のターポリマー
稠度:きわめて粘稠、透明ゲル
【0090】
【表12】

【0091】
噴霧特性:
6−1:雪状噴霧
6−2:雪状噴霧
6−3:湿潤エアゾール噴霧
6−4:噴霧泡
6−5:液滴(雪状)
【0092】
(実施例7):ヘアスタイリングクリーム
【0093】
【表13】

稠度:きわめて粘稠なクリーム
【0094】
【表14】

【0095】
噴霧特性:
7−1:細かいエアゾール噴霧
7−2:湿潤エアゾール噴霧
7−3:噴霧泡
7−4:細かいエアゾール噴霧
7−5:細かいエアゾール噴霧
【0096】
(実施例8):ヘアスタイリングワックス
【0097】
【表15】

稠度:ペースト状ワックス
【0098】
【表16】

【0099】
(実施例9)
【0100】
【表17】

稠度:濃厚なクリーム
【0101】
【表18】

【0102】
噴霧特性:
9−1:雪状噴霧
9−2:雪状噴霧
9−3:湿潤エアゾール噴霧
9−4:噴霧泡
9−5:噴霧泡
【0103】
(実施例10):ヘアバルサム
【0104】
【表19】

稠度:粘稠なヘアミルク
【0105】
【表20】

【0106】
噴霧特性:
10−1:雪状噴霧
10−2:雪状噴霧
10−3:湿潤エアゾール噴霧
10−4:噴霧泡
10−5:噴霧泡
【0107】
(実施例11):エマルション型ヘアクリーム
【0108】
【表21】

【0109】
【表22】

【0110】
【表23】

噴霧特性:エアゾール噴霧

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の、
(a)耐圧包装と、
(b)毛管を含むスプレーヘッドと、
(c)噴射剤を含有する化粧品組成物と
を有する、毛髪用の化粧品組成物を噴霧するための製品放出システムであって、
噴霧は、毛管を使用して行われ、且つ該組成物は、少なくとも1つの毛髪セッティング若しくは毛髪コンディショニングの非イオン性、アニオン性、両性、又は双極性ポリマーを含有する製品放出システム。
【請求項2】
前記毛管は、0.1〜1mmの直径及び5〜100mmの長さを有する請求項1に記載の製品放出システム。
【請求項3】
前記噴霧速度は、0.01〜5g/sである請求項1又は2に記載の製品放出システム。
【請求項4】
前記噴射剤は、プロパン、ブタン、ジメチルエーテル、フッ素化炭化水素、及びこれらの混合物から選択される請求項1〜3のいずれか1項に記載の製品放出システム。
【請求項5】
前記非イオン性ポリマーが、次のモノマー:ビニルラクタム、ビニルアルコール、ビニルエステル、アクリルアミド、メタクリルアミド、アルキルアクリルアミド、ジアルキルアクリルアミド、アルキルメタクリルアミド、ジアルキルメタクリルアミド、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、アルキルマレイミド、及びアルキレングリコールのうちの少なくとも1つから成るホモポリマー又はコポリマーから選択される請求項1〜4のいずれか1項に記載の製品放出システム。
【請求項6】
前記非イオン性ポリマーが、ポリビニルピロリドン、ポリビニルカプロラクタム、ビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルアルコール、ビニルピロリドンと酢酸ビニルとプロピオン酸ビニルとからのコポリマー、イソブチレン/エチルマレイミド/ヒドロキシエチルマレイミドコポリマー、並びに多糖類を主体とする非イオン性ポリマーから選択される請求項の1〜5いずれか1項に記載の製品放出システム。
【請求項7】
前記アニオン性、双極性、又は両性ポリマーが、次のモノマー:アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、アクリロイルアルキルベタイン、メタクリロイルアルキルベタイン、クロトニックベタイン、イソフタル酸、及びスルホイソフタル酸、又はこれらモノマーの塩のうちの少なくとも1つから成るホモポリマー又はコポリマーから選択される請求項1〜6のいずれか1項に記載の製品放出システム。
【請求項8】
前記アニオン性ポリマーが、アクリル酸、エチルアクリレート、及びN−t−ブチルアクリルアミドからのターポリマー;架橋又は非架橋酢酸ビニル/クロトン酸コポリマー;t−ブチルアクリレート、エチルアクリレート、及びメタクリル酸からのターポリマー;ポリスチレンスルホン酸ナトリウム;酢酸ビニル、クロトン酸、及びプロピオン酸ビニルからのコポリマー;酢酸ビニル、クロトン酸、及びネオデカン酸ビニルからのコポリマー;アミノメチルプロパノールアクリレートコポリマー;ビニルピロリドンと、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、及びメタクリル酸エステルから選択される少なくとも1つの追加のモノマーとからのコポリマー;メチルビニルエーテル及びマレイン酸モノアルキルエステルからのコポリマー;アリルメタクリレートと、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、及びメタクリル酸エステルから選択される少なくとも1つの追加のモノマーとからのコポリマーのアミノメチルプロパノール塩;エチルアクリレート及びメタクリル酸からの架橋コポリマー;酢酸ビニル、モノ−n−ブチルマレエート、及びイソボルニルアクリレートからのコポリマー;アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、及びメタクリル酸エステルから選択される2以上のモノマーからのコポリマー、オクチルアクリルアミドと、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、及びメタクリル酸エステルから選択される少なくとも1つのモノマーとからのコポリマー;ジグリコール、シクロヘキサンジメタノール、イソフタル酸、及びスルホイソフタル酸からのポリエステルから選択される請求項1〜8のいずれか1項に記載の製品放出システム。
【請求項9】
前記双極性又は両性ポリマーが、オクチルアクリルアミド、アクリル酸、ブチルアミノエチルメタクリレート、メチルメタクリレート、及びヒドロキシプロピルメタクリレートからのコポリマー;ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、エチルアミンオキシドメタクリレート、並びに、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、及びメタクリル酸エステルから選択される少なくとも1つのモノマーからのコポリマー;メタクリロイルエチルベタインと、メタクリル酸及びメタクリル酸エステルから選択される少なくとも1つのモノマーとからのコポリマー;アクリル酸、メチルアクリレート、及びメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリドからのコポリマー;四級クロトニックベタイン若しくは四級クロトニックベタインエステルから生成できるオリゴマー又はポリマーから選択される請求項1〜8のいずれか1項に記載の製品放出システム。
【請求項10】
前記組成物が、ゲル、ワックス、又はエマルションである請求項1〜9のいずれか1項に記載の製品放出システム。
【請求項11】
前記ゲル型組成物が、少なくとも1つの増粘剤又はゲル形成剤を0.01〜20重量%の量で含有する請求項10に記載の製品放出システム。
【請求項12】
前記増粘剤又はゲル形成剤が、アクリル酸及びメタクリル酸から選択される少なくとも1つの第1の種類のモノマーと、アクリル酸とエトキシ化脂肪族アルコールとのエステルから選択される少なくとも1つの第2の種類のモノマーとからのコポリマー;架橋ポリアクリル酸;アクリル酸及びメタクリル酸から選択される少なくとも1つの第1の種類のモノマーと、アクリル酸とC10〜C30アルコールとのエステルから選択される少なくとも1つの第2の種類モノマーとからの架橋コポリマー;アクリル酸及びメタクリル酸から選択される少なくとも1つの第1の種類のモノマーと、イタコン酸とエトキシ化脂肪族アルコールとのエステルから選択される少なくとも1つの第2の種類のモノマーとからのコポリマー;アクリル酸及びメタクリル酸から選択される少なくとも1つの第1の種類のモノマーと、イタコン酸とエトキシ化C10〜C30アルコールとのエステルから選択される少なくとも1つの第2の種類のモノマーと、C1〜C4アミノアルキルアクリレートから選択される第3の種類のモノマーとからのコポリマー;アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、及びメタクリル酸エステルから選択される2以上のモノマーからのコポリマー;ビニルピロリドン及びアクリロイルジメチルタウリン酸アンモニウムからのコポリマー;アクリロイルジメチルタウリン酸アンモニウムと、メタクリル酸とエトキシ化脂肪族アルコールとのエステルから選択されるモノマーとからのコポリマー;ヒドロキシエチルセルロース;ヒドロキシプロピルセルロース;ヒドロキシプロピルグアー;グリセリルポリアクリレート;グリセリルポリメタクリレート;少なくとも1つのC2、C3、又はC4アルキレン及びスチレンからのコポリマー;ポリウレタン;ヒドロキシプロピルデンプンホスフェート;ポリアクリルアミド;無水マレイン酸及びメチルビニルエーテルからの、デカジエンで架橋されたコポリマー;ローカストビーンガム;グアーガム;キサンタン;デヒドロキサンタン;カラギーナン;カラヤガム;加水分解コーンスターチ;ポリエチレンオキシド、脂肪族アルコール、及び飽和メチレンジフェニルジイソシアネートからのコポリマーから選択される増粘ポリマーである請求項11に記載の製品放出システム。
【請求項13】
前記ワックス状組成物が、25℃で固体である少なくとも1つのワックスを10〜80重量%の量で含有する請求項10に記載の製品放出システム。
【請求項14】
前記ワックスが、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、羊毛脂、羊毛脂アルコール、キャンデリラワックス、オリーブワックス、カルナウバワックス、木ろう、アップルワックス、硬化脂肪、脂肪酸エステル、脂肪酸グリセリド、脂肪酸トリグリセリド、ポリエチレングリコールワックス、及びシリコーンワックスから選択される請求項13に記載の製品放出システム。
【請求項15】
前記エマルション型組成物が、油中水型、水中油型、又はマイクロエマルションであり、且つ0.1〜30重量%の量の少なくとも1つの乳化剤と、1〜20重量%の量の少なくとも1つの油と、水とを含有する請求項10に記載の製品放出システム。
【請求項16】
前記油が、シリコーン油、鉱油、イソパラフィン油、パラフィン油、スクアラン、ヒマワリ種子油、ココヤシ油、ヒマシ油、ラノリン油、ホホバ油、トウモロコシ油、及び大豆油から選択される請求項15に記載の製品放出システム。
【請求項17】
前記乳化剤が、2〜30molのエチレンオキシド及び/又は1〜5molのプロピレンオキシドをC8〜C22脂肪族アルコールに付加した生成物、2〜30molのエチレンオキシド及び/又は1〜5molのプロピレンオキシドをC12〜C22脂肪酸に付加した生成物、2〜30molのエチレンオキシド及び/又は1〜5molのプロピレンオキシドを、アルキル基内に8〜15個の炭素原子をもつアルキルフェノールに付加した生成物、1〜30molのエチレンオキシドをグリセリンに付加した生成物のC12〜C22脂肪酸モノエステル及びジエステル、5〜60molのエチレンオキシドをヒマシ油又は硬化ヒマシ油に付加した生成物、リン酸と2〜30molのエチレンオキシドをC8〜C22脂肪族アルコールに付加した生成物とのモノ−、ジ−、又はトリエステル、サッカロースと1つ若しくは2つのC8〜C22脂肪酸とのエステル、ソルビタンと、1つ、2つ、若しくは3つのC8〜C22脂肪酸とからの、エトキシ化度4〜20のエステル、1つ、2つ、若しくはそれ以上のC8〜C22脂肪酸と2〜20個のグリセリル単位をもつポリグリセリンとからのポリグリセリル脂肪酸エステル、アルキルグリコシド、C8〜22アルキルジメチルベンジルアンモニウム化合物、C8〜22アルキルトリメチルアンモニウム化合物、C8〜22アルキルジメチルヒドロキシエチルアンモニウム化合物、ジ−(C8〜22−アルキル)−ジメチルアンモニウム化合物、C8〜22アルキルピリジニウム塩、C8〜22アルキルアミドエチルトリメチルアンモニウムエーテルサルフェート、C8〜22アルキルメチルアミンオキシド、C8〜22アルキルアミノエチルジメチルアミンオキシド、アミドアミン、及び四級化アミドアミンから選択される請求項15又は16に記載の製品放出システム。
【請求項18】
前記組成物が、毛髪コンディショニング物質、毛髪セッティング物質、シリコーン化合物、光防御物質、防腐剤、顔料、直接浸透毛髪染料、粒子状物質、酸化剤、還元剤、及び酸化毛髪染料前駆体製品から選択される、少なくとも1つの追加の活性成分又は添加剤を含有する請求項1〜17のいずれか1項に記載の製品放出システム。
【請求項19】
前記活性成分又は添加剤が、0.01〜20重量%の量で含有される請求項18に記載の製品放出システム。
【請求項20】
カチオン性基又はカチオン化可能な基をもつポリマーが、毛髪コンディショニング物質若しくは毛髪セッティング物質として含有されており、このポリマーは、ヒドロキシエチルセルロース及びジアリルジメチルアンモニウムクロリドからのカチオン性セルロース誘導体;ヒドロキシエチルセルロース及びトリメチルアンモニウムで置換されたエポキシドからのカチオン性セルロース誘導体;ポリ(ジメチルジアリルアンモニウムクロリド);アクリルアミド及びジメチルジアリルアンモニウムクロリドからのコポリマー;ジエチルサルフェートとビニルピロリドン及びジメチルアミノエチルメタクリレートからのコポリマーとの反応によって形成される四級アンモニウムポリマー;メチルビニルイミダゾリウムクロリド及びビニルピロリドンからの四級アンモニウムポリマー;ポリクオタニウム−35;トリメチルアンモニウムエチルメタクリレートクロリドからのポリマー;ポリクオタニウム−57;四級アンモニウム基で末端置換されたジメチルポリシロキサン;ビニルピロリドン、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、及びメタクリロイルアミノプロピルラウリルジメチルアンモニウムクロリドからのコポリマー;キトサン及びそれらの塩;ヒドロキシアルキルキトサン及びそれらの塩;アルキルヒドロキシアルキルキトサン及びそれらの塩;N−ヒドロキシアルキルキトサンアルキルエーテル;ビニルカプロラクタム、ビニルピロリドン、及びジメチルアミノエチルメタクリレートからのコポリマー;ビニルピロリドン及びジメチルアミノエチルメタクリレートからのコポリマー、ビニルピロリドン、ビニルカプロラクタム、及びジメチルアミノプロピルアクリルアミドからのコポリマー;少なくとも1つの四級アンモニウム基で置換されたヒドロキシカルボン酸から選択される少なくとも1つの第1の種類のモノマーから構成されたポリ−又はオリゴエステルから選択される請求項18又は19に記載の製品放出システム。
【請求項21】
環状ジメチルシロキサン、線状ポリジメチルシロキサン、ポリジメチルシロキサンとポリエチレンオキシド及び/又はポリプロピレンオキシドとからのブロックポリマー、末端又は側鎖にポリエチレンオキシド若しくはポリプロピレンオキシド残基をもつポリジメチルシロキサン、末端ヒドロキシル基をもつポリジメチルシロキサン、フェニル置換ポリジメチルシロキサン、シリコーンエマルション、シリコーンエラストマー、シリコーンワックス、シリコーンガム、アミノ置換シリコーン、並びに1以上の四級アンモニウム基で置換されたシリコーンから選択される少なくとも1つのシリコーン化合物が含有される請求項1〜20のいずれか1項に記載の製品放出システム。
【請求項22】
4−メトキシケイ皮酸−2−エチルへキシルエステル、メチルメトキシシンナメート、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、及びポリエトキシレート化p−アミノベンゾエートから選択される少なくとも1つの光防御物質が含有される請求項1〜21のいずれか1項に記載の製品放出システム。
【請求項23】
ベタイン、パンテノール、パンテニルエチルエーテル、ソルビトール、タンパク質加水分解物、及び植物抽出物から選択される活性成分及び添加剤が含有される請求項1〜22のいずれか1項に記載の製品放出システム。
【請求項24】
二酸化チタン(CI77891)、黒酸化鉄(CI77499)、黄酸化鉄(CI77492)、赤及び茶酸化鉄(CI77491)、マンガンバイオレット(CI77742)、ウルトラマリン(CI77007)、水和酸化クロム(CI77289)、紺青(CI77510)、オキシ塩化ビスマス(CI77163)、カルミン(コチニール)、並びに、二酸化チタン若しくはオキシ塩化ビスマスなどの金属酸化物若しくは金属酸塩化物、並びに必要ならば、酸化鉄、紺青、ウルトラマリン、若しくはカルミンなどの追加の着色提供物質でコーティングされた雲母をベースとする真珠光沢及び有色顔料(ここでの色は、層の厚さを変化させることによって決定される)から選択される、少なくとも1つの顔料が含有される請求項1〜23のいずれか1項に記載の製品放出システム。
【請求項25】
シリカ、ケイ酸塩、アルミン酸塩、アルミナ、雲母、不溶性の金属塩、金属酸化物、鉱物、及び不溶性のポリマー粒子から選択される少なくとも1つの粒子状物質が含有される請求項1〜24のいずれか1項に記載の製品放出システム。
【請求項26】
前記組成物は、ゲルであり、且つ
(a)アクリル酸及びメタクリル酸から選択される少なくとも1つの第1の種類のモノマーと、アクリル酸とエトキシ化脂肪族アルコールとのエステルから選択される少なくとも1つの第2の種類のモノマーとからのコポリマー;架橋ポリアクリル酸;アクリル酸及びメタクリル酸から選択される少なくとも1つの第1の種類のモノマーと、アクリル酸とC10〜C30アルコールとのエステルから選択される少なくとも1つの第2の種類のモノマーとからの架橋コポリマー;アクリル酸及びメタクリル酸から選択される少なくとも1つの第1の種類のモノマーと、イタコン酸とエトキシ化脂肪族アルコールとのエステルから選択される少なくとも1つの第2の種類のモノマーとからのコポリマー;アクリル酸及びメタクリル酸から選択される少なくとも1つの第1の種類のモノマーと、イタコン酸とエトキシ化C10〜C30アルコールとのエステルから選択される少なくとも1つの第2の種類のモノマーと、C1〜C4アミノアルキルアクリレートから選択される第3の種類のモノマーとからのコポリマー;アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、及びメタクリル酸エステルから選択される2以上のモノマーからのコポリマー;ビニルピロリドン及びアクリロイルジメチルタウリン酸アンモニウムからのコポリマー;アクリロイルジメチルタウリン酸アンモニウムと、メタクリル酸とエトキシ化脂肪族アルコールとのエステルから選択されるモノマーとからのコポリマー;ヒドロキシエチルセルロース;ヒドロキシプロピルセルロース;ヒドロキシプロピルグアー;グリセリルポリアクリレート;グリセリルポリメタクリレート;少なくとも1つのC2、C3、又はC4アルキレン及びスチレンからのコポリマー;ポリウレタン;ヒドロキシプロピルデンプンホスフェート;ポリアクリルアミド;無水マレイン酸及びメチルビニルエーテルからの、デカジエンで架橋されたコポリマー;ローカストビーンガム;グアーガム;キサンタン;デヒドロキサンタン;カラギーナン;カラヤガム;加水分解コーンスターチ;ポリエチレンオキシド、脂肪族アルコール、及び飽和メチレンジフェニルジイソシアネートからのコポリマーから選択される、0.1〜10重量%の少なくとも1つの増粘ポリマーと、
(b)0.1〜5重量%の少なくとも1つの毛髪セッティング若しくは毛髪コンディショニングの非イオン性、アニオン性、両性、又は双極性ポリマーと
を含有する請求項1に記載の製品放出システム。
【請求項27】
前記組成物が、O/Wエマルション、W/Oエマルション、又はマイクロエマルションの形態であり、且つ
(a)シリコーン油、鉱油、イソパラフィン油、パラフィン油、スクアラン、植物油、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、羊毛脂、羊毛脂アルコール、キャンデリラワックス、オリーブワックス、カルナウバワックス、木ろう、アップルワックス、硬化脂肪、脂肪酸エステル、脂肪酸グリセリド、脂肪酸トリグリセリド、ポリエチレングリコールワックス、及びシリコーンワックスから選択される、1〜20重量%の少なくとも1つの油又はワックスと、
(b)0.01〜30重量%の少なくとも1つの乳化剤と、
(c)0.1〜5重量%の少なくとも1つの毛髪セッティング若しくは毛髪コンディショニング非イオン性、アニオン性、両性、又は双極性ポリマーと
を含有する請求項1に記載の製品放出システム。
【請求項28】
毛髪トリートメントのための、請求項1〜27のいずれか1項に記載の製品放出システムの使用。
【請求項29】
毛髪トリートメントのための方法であって、
請求項1〜27のいずれか一項に記載の製品放出システムが提供され、
前記製品放出システムによって、その中に収容された前記組成物が毛髪上にスプレーされ、
その組成物が、作用期間後に毛髪からすすぎ落とされるか、又は毛髪内に残される、毛髪トリートメントのための方法。

【公表番号】特表2008−543938(P2008−543938A)
【公表日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−518301(P2008−518301)
【出願日】平成18年6月20日(2006.6.20)
【国際出願番号】PCT/US2006/023920
【国際公開番号】WO2007/002045
【国際公開日】平成19年1月4日(2007.1.4)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】