説明

マイクロドリル及びその製造方法

本発明によるマイクロドリルの製造方法は、穴加工のためのドリル部及びモータに固定されるシャンク部を含んでドリル部及びシャンク部がお互いに異なる材質で構成されるマイクロドリルの製造方法として、一端に溝が形成されたドリル部用粉末成形体を形成する段階と、ドリル部用粉末成形体の溝に挟まれる突起が形成されたシャンク部用粉末成形体を形成する段階と、溝及び突起を挟んで合わせることで、ドリル部用粉末成形体及びシャンク部用粉末成形体を組立てる段階と、ドリル部用粉末成形体及びシャンク部用粉末成形体の組立体を同時に焼結する段階と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷回路基板(Printed Circuit Board; 以下、PCBと称する)、精密金型などの微細穴加工に使用されるマイクロドリル及びその製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、ドリル部とこれを支持するシャンク部(shank)がお互いに異なる材質でなされたマイクロドリル及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
微細な穴(micro hole)の加工には放電、超音波、レーザーなどが利用されているが、現在にはマイクロドリルによる微細加工が一番多く使用されている。これはマイクロドリルによる加工が他の方法による加工よりさらに深い穴を加工することができるし、また直進度、真円度、平行度、面粗度などの精密度が優秀な穴を得ることができるし、加工後の仕上げ作業が容易であるという長所があるためである。特に、電子及びコンピューター産業でのマイクロ穴加工技術はPCB基板、集積回路用マスク(mask)などの加工で主に使用される。LSI(大規模集積回路;Large-Scale Integration)の集積度向上によって加工穴の微細化、加工穴の直径に対する加工深さ(形状比;aspect ratio)の増加、回路板の高密度などの理由でますます高度の加工精密度、高い生産性などの実現が要求される。このように高度の機能を集積させた小型部品の開発競争が激しくなることによってマイクロ穴加工技術の大切さはますます大きくなっている。
【0003】
マイクロドリルは、大きく穴を加工するドリル部と高速回転モータのチャックに固定されるシャンク部(shank)で構成される。伝統的な製造方法は、一定な直径を有する超硬を丸棒形態に焼結して製造した後ドリル部とシャンク部を形成する方式で、マイクロドリル全体を超硬材料で構成した。しかし、高価である超硬素材の使用量が増加すれば製造工程費用が増加するために、費用節減のために近来にはドリル部は超硬で形成してシャンク部はステンレススチール(Stainless Steel)、例えばSTS420Jなどのような素材にして超硬素材のドリル部に接合する方案が導入された。
【0004】
このようにドリル部とシャンク部の材質をお互いに異にしてマイクロドリルを製造する製造方法としては、図1で見るように、シャンク部60に超硬丸棒80が挿入されることができる穴62を加工した後、ヒーティング装置70を利用して高温で超硬丸棒80を圧入した後最終的にドリルの刃82を加工する方法が広く使用されている。
【0005】
しかし、上のような従来の方法は、シャンク部をステンレススチールに取り替えて超硬素材の使用量を一部分節減する効果はあるが、ドリル部を構成する超硬丸棒80の直径がおおよそ1.5mm内外であることに比べて通常最終加工後にはドリルの刃部82の直径が0.1〜0.4mmであるので、相変らず超硬材料の損失が大きいということがある。また、シャンク部に使用されるステンレススチールは、主に高硬度の難削材であるので、超硬丸棒を挿入する穴62をシャンク部に形成するための加工費用が一般的な鉄材より高価である。さらに、シャンク部に超硬丸棒を挿入するためには超硬丸棒の直径に合わせて穴62を微細加工しなければならないが、高硬度のステンレススチールに直径1mm以下の微細穴を形成することが非常に困るだけでなく、超硬とシャンクの接合時に高温加熱が必要であるという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、ドリル部とシャンク部をお互いに異なる材質で形成しながらもその製造工程を単純化することができるマイクロドリルの製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明の他の目的は、高価の超硬材料の無駄使いを最小化することで全体製造費用を節減することができるマイクロドリルの製造方法を提供することにある。
【0008】
延いては、本発明は、ドリル部とシャンク部との結合が従来に比べて構造的に堅固なマイクロドリル及びその製造方法を提供することをまた他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によるマイクロドリルの製造方法は、穴加工のためのドリル部及びモータに固定されるシャンク部を含んでドリル部及びシャンク部がお互いに異なる材質で構成されるマイクロドリルの製造方法として、一端に溝が形成されたドリル部用粉末成形体及びドリル部用粉末成形体の溝に挟まれる突起が形成されたシャンク部用粉末成形体を形成する段階と、溝及び突起が挟まれた形態でドリル部用粉末成形体及びシャンク部用粉末成形体の組立体を形成する段階と、ドリル部用粉末成形体及びシャンク部用粉末成形体の前記組立体を同時に焼結する段階と、を含む。
【0010】
ここで、ドリル部用粉末成形体に形成された溝の内径寸法及びシャンク部用粉末成形体に形成された突起の外径寸法は、それぞれの粉末成形体が焼結された後に溝の内径が突起の外径より小くなるように設定されることが望ましい。ドリル部用粉末成形体は、タングステンカーバイド粉末、コバルト粉末及びサーメット粉末のうちで少なくとも一つを利用して製造されて、シャンク部用粉末成形体は、焼結後の硬度が300Hv以上になることができるステンレススチール粉末のような鉄系合金粉末を利用して製造されることができる。特に、ドリル部用粉末成形体は、粉末射出成形法により形成されることが望ましい。併せて、ドリル部用粉末成形体は、ドリルの刃部及びこれより直径が大きい連結部を含んで、溝はこの連結部の一端に形成されることができる。焼結を通じて一体化されたマイクロドリルの焼結体を得た後にはドリルの刃部を加工してドリルの刃を形成することができる。
【0011】
また、本発明によるマイクロドリルは、穴加工のためのドリル部及びモータに固定されるシャンク部を含んでドリル部及びシャンク部がお互いに異なる材質で構成されたマイクロドリルとして、一端に溝が形成されたドリル部と、ドリル部の溝に挟まれた突起が形成されたシャンク部で構成される。ドリル部及びシャンク部は、それぞれ一側に溝が形成されたドリル部用粉末成形体及び一側に突起が形成されたシャンク部用粉末成形体に製造された後にドリル部用粉末成形体及びシャンク部用粉末成形体が溝に突起が挟まれた形態で同時焼結されて一体になったことを特徴とする。
【0012】
ここで、ドリル部はドリルの刃部及びこのドリルの刃部より直径が大きい連結部を含んで、溝はこの連結部の一端に形成されることができる。ドリル部はタングステンカーバイド、コバルトまたはサーメットにより形成されて、シャンク部は焼結後の硬度が300Hv以上である鉄系合金により形成されることができる。延いては、溝及び突起の結合断面は角になった形状を有することが望ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ドリル部とシャンク部をお互いに異なる材質の粉末を利用して別途の粉末成形体を製造した後それぞれの粉末成形体を焼結工程前に組立てた後同時に焼結して一体化することでマイクロドリルを製造することができる。よって、従来の方法と比べる時、難削材であるステンレススチールに微細加工をする必要がないので、その製造工程が簡単であるだけでなく、加工費用が節減される。
【0014】
また、ドリル部用粉末成形体の製造時に焼結工程での収縮率を考慮してドリルの刃が形成される部分(ドリルの刃部)の寸法を調節することができるし、その結果最終焼結体は、ドリルの刃を形成するための最小直径のドリルの刃部を有するので、ドリルの刃加工時に高価である超硬材料の無駄使いが最小化されて全体の製造費用が節減される。
【0015】
延いては、従来の方法ではシャンク部であるステンレススチールに超硬材であるドリル部を挿入するための穴を形成しなければならなかったし、この穴の形状は設計の自由度が極めて制限されて断面が単純な円形だけで加工が可能であった。
【0016】
しかし、本発明によればドリル部とシャンク部を構成する粉末成形体を多様な形態に成形することができるし、従って、結合構造であるドリル部の溝とシャンク部の突起を多様な形状、例えば回転トルクを効果的に伝達するための角になった形状に成形することができる。その結果、本発明はドリル部とシャンク部の結合が従来に比べて構造的に堅固なマイクロドリルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は従来の方法によるマイクロドリルの製造工程を説明した図面である。
【図2】本発明によるマイクロドリルの製造工程を説明した図面である。
【図3】本発明によるマイクロドリルでドリル部の溝とシャンク部の突起の結合断面を示した図面であり、溝及び突起の形状に対する多様な実施例を見せてくれる。
【図4】超硬材料であるタングステンカーバイド及びシャンク部材料であるステンレススチールそれぞれの粉末成形体が温度によって見える収縮挙動を示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下では添付した図面を参照して、本発明による望ましい実施例を詳しく説明する。
【0019】
本発明によるマイクロドリルの製造方法は、穴加工のためのドリル部及びモータに固定されるシャンク部を含んで前記ドリル部及び前記シャンク部がお互いに異なる材質で構成されるマイクロドリルの製造方法として、ドリル部用粉末成形体及びシャンク部用粉末成形体を準備する段階、それぞれの粉末成形体をお互いに組立てる段階、組み立てされた二つの粉末成形体を同時焼結する段階、を含む。以下では、図面を参照して本発明によるマイクロドリル及びその製造工程に対して詳しく説明する。
【0020】
[粉末成形体準備段階]
ドリル部用粉末成形体を形成するために、先ず粉末成形用混合体を製造した。これのために本実施例では超硬粉末としてタングステンカーバイド(WC)とこれに8重量%のコバルト(Co)が含有されたWC-8wt%Coを使ったが、それぞれ1重量%以下のTiC、TaC、VC、Crなどを用途に相応しく添加することができるし、以外にも超硬材料としてサーメット(Cermet)を利用することもできる。また、超硬粉末の平均粒径が0.2μmである粉末を使ったが、1μm未満の平均粒径を有した粉末を使っても関係ない。成形のための結合剤(Binder)は必要によって添加することができるし、本実施例では50重量%のポリエチレン(Polyethylene)、45重量%のパラフィンワックス(Paraffin Wax)、及び5重量%のステアリン酸(Stearic Acid)を使った。粉末と結合剤の体積比は50:50であり、150℃に加熱されたバンバリーミキサーを使って粉末成形用混合体を製造した。
【0021】
次に、シャンク部用粉末成形体を形成するために粉末成形用混合体を製造した。この時、シャンク部用粉末材料としては、ステンレススチールSTS420J粉末を使ったが、以外にもFe(2〜8)Ni(0.2〜0.8)C、STS630、STS440C、高速度工具鋼などのような鉄系合金粉末を使用することができる。粉末の平均粒径は、7〜15μm範囲を使用することが望ましくて、本実施例では平均粒径8μmの粉末を使った。併せて、シャンク部用材料は、焼結後の硬度が300Hv以上であるものを使用することが望ましい。結合剤は、ドリル部用粉末成形体の場合と同一にし、すなわち、50重量%のポリエチレン、45重量%のパラフィンワックス、及び5重量%のステアリン酸を使った。ここで、粉末と結合剤の体積比は61対49にし、150℃に加熱されたバンバリーミキサーを使って粉末成形用混合体を製造した。
【0022】
[粉末成形体の形成段階]
次に、それぞれの粉末成形用混合体を利用して特定の形状でドリル部用粉末成形体及びシャンク部用粉末成形体を形成した。
【0023】
先ず、ドリル部用粉末成形体100は、図2の“粉末成形体準備”段階で見るように、一端に溝104が形成された形態で製造する。延いては、ドリル部用粉末成形体100は、ドリルの刃部106と連結部102に成形されることができ、ドリルの刃部106は最終焼結工程後にドリルの刃加工のために必要な最小外径を有するように成形されて、連結部102はその一端に溝104が形成されてドリルの刃部106から直径が徐々に増加するテーパー(Taper)形状を有することが望ましい。
【0024】
次に、シャンク部用粉末成形体200は、胴体202の一端に突起204が形成された形態に成形されて、この突起204は、溝104に挟んで合わせられることができる形状及び寸法を有するように成形される。すなわち、図2で見るように、シャンク部用粉末成形体200の突起204部分の外側をドリル部用粉末成形体100が囲む構造を有して、併せて、溝104の直径はシャンク部用粉末成形体200の胴体202の外径よりは小さくて突起204の外径よりはすこし大きく製造される。溝104及び突起204の寸法は、ドリル部用粉末成形体100に使用された材質とシャンク部用粉末成形体200に使用された材質が焼結工程中に収縮する程度を考慮して設定される。延いては、溝104及び突起204の結合断面形状は、ドリル動作時にモータによるシャンク部の回転トルクをドリル部に効果的に伝達するための多様な形状に形成されることができる。図3には溝104及び突起204の形状で採択可能な多様な形態を例示した。特に、図3の(a)ないし(c)は、すべて“角になった形状”を示して、(a)は全体的に円形や一側面に角になった突出部が形成された形態であり、(b)は全体的に十字型をなす形態であり、(c)は六角形形態を示す。
【0025】
一方、図2でのようなドリル部用粉末成形体100は、実形状製造技術である粉末射出成形法(Powder Injection Molding;以下、PIM)を利用して製造することが望ましい。PIM技術は、微細な金属またはセラミックス粉末(Powder)を結合剤(binder)と混合した後に金型(mold)を利用して射出成形体を製造して、結合剤を脱脂(debinding)及び焼結(Sintering)して後加工がほとんど必要ない3次元形状の実形状(Net Shape)部品を製造する技術である。特に、ドリル部用粉末成形体100の一端には、溝104が形成されているので、デザイン設計の自由度が高い射出成形を利用することが望ましい。一方、シャンク部用粉末成形体200の場合は、粉末射出成形法以外にも圧縮モールディング法(Compression Molding)などを利用して棒形状で作った後突起204部分を後加工することもできる。特に、ドリル部用粉末成形体100とシャンク部用粉末成形体200を粉末射出成形法を利用して製造する場合には図3でのような多様な形態の溝104及び突起204を高い精密度で形成することがさらに容易である。延いては、本実施例ではドリル部用粉末成形体100及びシャンク部用粉末成形体200をそれぞれ別途の射出成形工程を利用して製造したが、後述する粉末成形体の製造及び組み立てを一つの工程で遂行することができるし、この場合二つの粉末ノズルが形成された金型を利用して先ず一つのノズルを通じてシャンク部用粉末成形体を形成した状態で他のノズルを通じてドリル部用粉末成形体を形成する同時射出(Co-Injection Molding)工程を利用することができる。
【0026】
[粉末成形体の組み立て及び同時焼結段階]
それぞれの粉末成形体100、200は、ドリル部の溝104にシャンク部の突起204が挟んで合わせられた状態に組み立てされた後に、ドリル部用粉末成形体100がシャンク部用粉末成形体200の上に位置するようにして、二つの粉末成形体100、200に対して同時焼結を遂行する。
【0027】
焼結(Sintering)は真空焼結が望ましくて、焼結温度は本実施例で使ったWC−Co合金の液状形成温度である1300℃以上からシャンク材料であるステンレススチールの融点以下である1380℃が適当であって、焼結時間は4時間以内にした。一方、焼結工程前に粉末成形体に含まれた結合剤をとり除くために脱脂(Debinding)工程を行うことができるし、脱脂工程は窒素ガス、水素ガス、または窒素/水素混合ガスを使用する常圧熱分解工程を使用することができるし、これに加えて溶媒抽出法、超臨界流出法、減圧脱脂などを使用することもできる。
【0028】
図4は、ドリル部の超硬材料(WC−Co)とシャンク部のステンレススチール(STS420J)の温度による収縮挙動を示す。図4で見られるように、ドリル部WC−Coの収縮はおおよそ1000℃で開始されて、ステンレススチールの焼結収縮は超硬材料より低い温度で始まる。よって、ドリル部用粉末成形体100とシャンク部用粉末成形体200を同時焼結する場合には、シャンク部の収縮がドリル部より低い温度で始まるために、焼結工程中に製品の割れ目または破損を防止するためにシャンク部に突起を形成して、ドリル部に溝を形成して常にシャンク部の突起がドリル部の溝の内側に位置するようにすることが望ましい。延いては、最終焼結工程後にドリル部溝の内径がシャンク部突起の外径よりおおよそ0.01%〜3%程度小さくなるようにすれば、ドリル部とシャンク部との結合力をより向上させることができる。この場合、ドリル部用粉末成形体100が焼結後に収縮される程度とシャンク部用粉末成形体200が焼結後に収縮される程度を考慮して、焼結前のドリル部用粉末成形体100の溝104の内径寸法(T1)と焼結前のシャンク部用粉末成形体200の突起204の外径寸法(T2)を設定することができる。
【0029】
[ドリルの刃加工]
同時焼結を通じて最終焼結体を形成した後、ドリルの刃部106を加工してドリルの刃108を形成する。この時、ドリルの刃部106の直径は、最終ドリルの刃加工に必要な最小直径を有するようになるので、従来の方法に比べて超硬材料の無駄使いが最小化されることができる。ドリルの刃加工が終われば最終完製品のマイクロドリルが完成される。
【0030】
今まで本発明の望ましい実施例に対して説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者は本発明の本質的な特性を脱しない範囲内で変形された形態で具現することができるであろう。それで、ここで説明した本発明の実施例は限定的な観点ではなく説明的な観点で考慮されなければならないし、本発明の範囲は上述した説明ではなく特許請求範囲に現われているし、それと同等な範囲内にあるすべての差異点は本発明に含まれるものとして解釈されなければならない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
穴加工のためのドリル部及びモータに固定されるシャンク部を含んで前記ドリル部及び前記シャンク部がお互いに異なる材質で構成されるマイクロドリルの製造方法において、
一端に溝が形成されたドリル部用粉末成形体及び前記ドリル部用粉末成形体の前記溝に挟まれる突起が形成されたシャンク部用粉末成形体を形成する段階と、
前記溝に前記突起が挟まれた形態で前記ドリル部用粉末成形体及び前記シャンク部用粉末成形体の組立体を形成する段階と、
前記ドリル部用粉末成形体及び前記シャンク部用粉末成形体の前記組立体を同時に焼結する段階と、を含むマイクロドリルの製造方法。
【請求項2】
前記ドリル部用粉末成形体に形成された前記溝の内径寸法及び前記シャンク部用粉末成形体に形成された前記突起の外径寸法はそれぞれの粉末成形体が焼結された後に前記溝の内径が前記突起の外径より小くなるように形成されたことを特徴とする請求項1に記載のマイクロドリルの製造方法。
【請求項3】
前記ドリル部用粉末成形体はタングステンカーバイド粉末、コバルト粉末及びサーメット粉末のうちで少なくとも一つを含んで、前記シャンク部用粉末成形体は焼結後に硬度が300Hv以上になる鉄系合金粉末を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のマイクロドリルの製造方法。
【請求項4】
前記ドリル部用粉末成形体は粉末射出成形法により形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載のマイクロドリルの製造方法。
【請求項5】
前記ドリル部用粉末成形体はドリルの刃部及び前記ドリルの刃部より直径が大きい連結部を含んで、前記溝は前記連結部の一端に形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載のマイクロドリルの製造方法。
【請求項6】
前記焼結段階以後に前記マイクロドリルの前記ドリルの刃部を加工してドリルの刃を形成する段階をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載のマイクロドリルの製造方法。
【請求項7】
穴加工のためのドリル部及びモータに固定されるシャンク部を含んで前記ドリル部及び前記シャンク部がお互いに異なる材質で構成されたマイクロドリルにおいて、
一側にドリルの刃が形成されて他側に溝が形成されたドリル部と、
前記ドリル部の前記溝に挟まれた突起が形成されたシャンク部を含むことを特徴とするマイクロドリル。
【請求項8】
前記ドリル部及び前記シャンク部は、それぞれ一側に溝が形成されたドリル部用粉末成形体及び一側に突起が形成されたシャンク部用粉末成形体に製造された後前記ドリル部用粉末成形体及び前記シャンク部用粉末成形体が前記溝に前記突起が挟まれた形態で同時焼結されて一体になされたことを特徴とする請求項7に記載のマイクロドリル。
【請求項9】
前記ドリル部は前記ドリルの刃が形成されたドリルの刃部及び前記ドリルの刃部より直径が大きい連結部を含んで、前記溝は前記連結部の一端に形成されたことを特徴とする請求項7または8に記載のマイクロドリル。
【請求項10】
前記ドリル部はタングステンカーバイド、コバルト及びサーメットのうちで少なくとも一つにより形成されて、前記シャンク部は硬度が300Hv以上である鉄系合金により形成されたことを特徴とする請求項7または8に記載のマイクロドリル。
【請求項11】
前記溝及び前記突起の結合断面は、角になった形状であることを特徴とする請求項7または8に記載のマイクロドリル。

【図1】
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【図2】
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【図3(a)】
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【図3(b)】
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【図3(c)】
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【図4】
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【公表番号】特表2011−527728(P2011−527728A)
【公表日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−517333(P2011−517333)
【出願日】平成21年6月23日(2009.6.23)
【国際出願番号】PCT/KR2009/003353
【国際公開番号】WO2010/005193
【国際公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【出願人】(511008045)ベストナー インク. (1)
【Fターム(参考)】