マトリックスメタロプロテイナーゼ結合タンパク質
マトリックスメタロプロテイナーゼ14に結合するタンパク質およびかかるタンパク質の使用方法を記載する。1つの態様では、本発明は、MMP−14(例えば、ヒトMMP−14)に結合し、少なくとも1つの免疫グロブリン可変領域を含むタンパク質(例えば、単離タンパク質)を開示する。MMP−14結合タンパク質を、過剰なまたは不適切なMMP−14活性を特徴とする疾患、特に癌などのヒト疾患の治療で使用することができる。多くの場合、タンパク質は耐えられるほど低い毒性を持つか毒性を持たない。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの免疫グロブリン可変領域を含む単離タンパク質であって、前記タンパク質がMMP−14に結合して阻害する、単離タンパク質。
【請求項2】
重鎖(HC)免疫グロブリン可変ドメイン配列および軽鎖(LC)免疫グロブリン可変ドメイン配列を含む単離タンパク質であって、第1および第2の免疫グロブリン可変ドメイン配列が、MMP−14に結合する抗原結合部位を形成し、1つまたは複数の以下の特徴:
(a)ヒトCDRまたはヒトフレームワーク領域、
(b)霊長類CDRまたは霊長類フレームワーク領域、
(c)前記HC免疫グロブリン可変ドメイン配列が、
【化1】
のLC可変ドメインのCDRと少なくとも85%同一である1つまたは複数のCDRを含むこと、
(d)前記LC免疫グロブリン可変ドメイン配列が、
【化2】
【化3】
のHC可変ドメインのCDRと少なくとも85%同一である1つまたは複数のCDRを含むこと、
(e)前記LC免疫グロブリン可変ドメイン配列が、
【化4】
のLC可変ドメインと少なくとも85%同一であること、
(f)前記HC免疫グロブリン可変ドメイン配列が、
【化5】
のHC可変ドメインと少なくとも85%同一であること、および
(g)前記タンパク質が、
【化6】
によって結合するエピトープ、またはかかるエピトープと重複するエピトープに結合すること
を含む、単離タンパク質。
【請求項3】
前記タンパク質がヒトMMP−14に結合する、請求項2に記載のタンパク質。
【請求項4】
前記タンパク質が、100nM未満の解離定数(KD)でヒトMMP−14に結合する、請求項2に記載のタンパク質。
【請求項5】
前記タンパク質が、10nM未満の解離定数(KD)でヒトMMP−14に結合する、請求項4に記載のタンパク質。
【請求項6】
前記タンパク質がヒトMMP−14活性を阻害する、請求項2に記載のタンパク質。
【請求項7】
(a)前記HC免疫グロブリン可変ドメイン配列が、
【化7】
のHC可変ドメインと少なくとも85%同一であるか、
(b)前記LC免疫グロブリン可変ドメイン配列が、
【化8】
のLC可変ドメインと少なくとも85%同一である、請求項6に記載のタンパク質。
【請求項8】
前記タンパク質が、100nM未満のIC50でヒトMMP−14活性を阻害する、請求項7に記載のタンパク質。
【請求項9】
前記タンパク質が、10nM未満のIC50でヒトMMP−14活性を阻害する、請求項7に記載のタンパク質。
【請求項10】
前記タンパク質が、ヒトMMP−14の触媒ドメインに結合する、請求項2に記載のタンパク質。
【請求項11】
前記タンパク質が、プロMMP−2へのMMP−14の結合を調整する、請求項2に記載のタンパク質。
【請求項12】
前記タンパク質が、プロMMP−2のMMP−14活性化を阻害する、請求項11に記載のタンパク質。
【請求項13】
前記タンパク質が、MMP−16またはMMP−24に結合する、請求項2に記載のタンパク質。
【請求項14】
(a)前記HC免疫グロブリン可変ドメイン配列が、
【化9】
のHC可変ドメインと少なくとも85%同一であるか、
(b)前記LC免疫グロブリン可変ドメイン配列が、
【化10】
のLC可変ドメインと少なくとも85%同一である、請求項13に記載のタンパク質。
【請求項15】
前記HCおよびLC可変ドメイン配列が、同一のポリペプチド鎖の成分である、請求項2に記載のタンパク質。
【請求項16】
前記HCおよびLC可変ドメイン配列が、異なるポリペプチド鎖の成分である、請求項2に記載のタンパク質。
【請求項17】
前記タンパク質がIgGである、請求項2に記載のタンパク質。
【請求項18】
前記タンパク質が可溶性Fabである、請求項2に記載のタンパク質。
【請求項19】
前記タンパク質がヒト抗体またはヒト化抗体であるか、あるいはヒト中で免疫原性でない、請求項2に記載のタンパク質。
【請求項20】
前記タンパク質がヒト抗体フレームワーク領域を含む、請求項2に記載のタンパク質。
【請求項21】
前記タンパク質がヒトFcドメインを含む、請求項2に記載のタンパク質。
【請求項22】
前記タンパク質が、in vitroにてPMA活性化HT−1080細胞中でプロMMP2のMMP−14活性化を阻害する、請求項2に記載のタンパク質。
【請求項23】
(a)前記HC免疫グロブリン可変ドメイン配列が、M0038−F01、M0033−H07、またはM0039−H08のHC可変ドメインと少なくとも85%同一であるか、
(b)前記LC免疫グロブリン可変ドメイン配列が、M0038−F01、M0033−H07、またはM0039−H08のLC可変ドメインと少なくとも85%同一である
、請求項22に記載のタンパク質。
【請求項24】
前記タンパク質が、MMP−14を発現する腫瘍細胞に結合することができる、請求項2に記載のタンパク質。
【請求項25】
前記腫瘍細胞が、HT−1080細胞、LNCaP細胞、MDA−MB−231細胞、またはPC3細胞である、請求項24に記載のタンパク質。
【請求項26】
請求項1または請求項2に記載のタンパク質および薬学的に許容可能なキャリアを含む薬学的組成物。
【請求項27】
サンプル中のMMP−14を検出する方法であって、前記サンプルを請求項2に記載のタンパク質と接触させる工程、および存在する場合に前記タンパク質と前記MMP−14との間の相互作用を検出する工程を含む、方法。
【請求項28】
前記タンパク質が検出可能な標識をさらに含む、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
MMP−14活性を調整する方法であって、MMP−14を請求項2に記載のタンパク質と接触させ、それにより、前記MMP−14の活性を調整する工程を含む、方法。
【請求項30】
前記MMP−14がヒト被験体中に存在する、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
被験体中のMMP−14を検出する方法であって、
請求項2に記載のタンパク質を被験体に投与する工程、および
前記被験体中の前記タンパク質を検出する工程
を含む、方法。
【請求項32】
前記タンパク質が検出可能な標識をさらに含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記検出が被験体の画像化を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
癌を治療する方法であって、被験体の癌を治療するのに十分な量の請求項2に記載のタンパク質を前記被験体に投与する工程を含む、方法。
【請求項35】
前記癌が、頭頸部癌、口腔癌、喉頭癌、軟骨肉腫、乳癌、喉頭癌、卵巣癌、睾丸癌、黒色腫、または脳腫瘍である、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
被験体における転移活性を調整する方法であって、前記転移活性を調整するのに十分な量の請求項2に記載のタンパク質を被験体に投与する工程を含む、方法。
【請求項37】
前記タンパク質が、腫瘍成長、腫瘍塞栓症、腫瘍移動度、腫瘍浸潤性、および癌細胞増殖のうちの1つまたは複数を阻害する、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記方法が、抗癌療法である第2の療法を被験体に施す工程をさらに含む、請求項34または請求項36に記載の方法。
【請求項39】
前記第2の療法が、化学療法薬を投与する工程を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記第2の療法が、VEGF経路を介したシグナル伝達を拮抗する薬剤を投与する工程を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
前記第2の療法がベバシズマブを投与する工程を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項42】
前記第2の療法が、5−FU、ロイコボリン、またはイリノテカンを投与する工程を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項43】
前記第2の療法が、Tie1インヒビターを投与する工程を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項44】
炎症性疾患を治療する方法であって、炎症性疾患を治療するのに十分な量の請求項2に記載のタンパク質を被験体に投与する工程を含む、方法。
【請求項45】
抗炎症療法である第2の療法を被験体に施す工程をさらに含む、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
眼疾患を治療する方法であって、眼疾患を治療するのに十分な量の請求項2に記載のタンパク質を被験体に投与する工程を含む、方法。
【請求項47】
関節リウマチを治療する方法であって、関節リウマチを治療するのに十分な量の請求項2に記載のタンパク質を被験体に投与する工程を含む、方法。
【請求項48】
前記方法が、抗関節リウマチ療法である第2の療法を被験体に施す工程をさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記第2の療法が、1つまたは複数の以下の薬剤:アスピリン、ナプロキセン、イブプロフェン、エトドラク、コルチゾン、制酸薬、スクラルファート、プロトンポンプインヒビター、ミソプロストール、金、メトトレキサート、スルファサラジン、D−ペニシラミン、アザチオプリン、シクロホスファミド、クロラムブシル、シクロスポリン、レフルノミド、エタネルセプト、インフリキシマブ、アナキンラ、アダリムマブ、およびヒドロキシクロロキンを投与する工程を含む、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
骨関節炎を治療する方法であって、骨関節炎を治療するのに十分な量の請求項2に記載のタンパク質を被験体に投与する工程を含む、方法。
【請求項51】
前記方法が、抗骨関節炎療法である第2の療法を被験体に施す工程をさらに含む、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
糖尿病を治療する方法であって、糖尿病を治療するのに十分な量の請求項2に記載のタンパク質を被験体に投与する工程を含む、方法。
【請求項53】
糖尿病療法である第2の療法を被験体に施す工程をさらに含む、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記第2の療法が、1つまたは複数の以下の薬剤:スルホニル尿素、メグリチニド、ビグアニド、メルホルミン、トログリタゾン、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、アカルボース、プラムリンチド、エクセナチド、グリブリド/メトホルミン(グルコバンス)、ロシグリタゾン/メルホルミン(アバンダメット)、およびグリピジド/メルホルミン(メタグリップ)を投与する工程を含む、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
アルツハイマー病を治療する方法であって、アルツハイマー病を治療するのに十分な量の請求項2に記載のタンパク質を被験体に投与する工程を含む、方法。
【請求項56】
前記方法が、アルツハイマー病療法である第2の療法を被験体に施す工程をさらに含む、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記第2の療法が、1つまたは複数の以下の薬剤:タクリン(COGNEX(登録商標))、ドネペジル(ARICEPT(登録商標))、リバスチグミン(EXELON(登録商標))、ガランタミン(REMINYL(登録商標))、メマンチン(NAMENDATM)、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS)、スタチン、葉酸、イチョウ、ビタミンE、ビタミンB6、およびビタミンB12を投与する工程を含む、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
腫瘍に薬剤を送達させる方法であって、請求項2に記載のタンパク質を、腫瘍を有するか、有することが疑われる被験体に投与する工程を含み、前記タンパク質は薬剤に結合体化している、方法。
【請求項59】
前記薬剤が毒素または化学療法薬である、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
前記薬剤が放射性核種である、請求項58に記載の方法。
【請求項61】
被験体を画像化する方法であって、
検出可能な標識に物理的に会合している請求項2に記載のタンパク質を被験体に投与する工程を含む、方法。
【請求項62】
前記被験体が、腫瘍を有するか、有することが疑われる、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
請求項2に記載のタンパク質を、1つまたは複数のMMPインヒビターと組み合わせて投与する、請求項34、請求項36、請求項44、請求項46、請求項47、請求項50、請求項52、または請求項55に記載の方法。
【請求項64】
前記1つまたは複数のMMPインヒビターが低分子インヒビターである、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記低分子インヒビターが、1つまたは複数のネオバスタット、マリマスタット、BAY12−9566、またはプリノマスタットである、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記1つまたは複数のMMPインヒビターが、別のMMP−14結合タンパク質を含む、請求項63に記載の方法。
【請求項67】
前記さらなるMMP−14結合タンパク質が、1つまたは複数の
【化11】
である、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
【化12】
からなる群から選択される抗体の軽鎖および重鎖と少なくとも85%相同な重鎖および軽鎖を含むヒト抗体であるMMP−14に結合して阻害するタンパク質。
【請求項69】
【化13】
からなる群から選択される抗体由来の重鎖と少なくとも85%相同な重鎖を有するヒト抗体であるMMP−14に結合して阻害するタンパク質。
【請求項70】
【化14】
からなる群から選択される抗体由来の軽鎖と少なくとも85%相同な軽鎖を有するヒト抗体であるMMP−14に結合して阻害するタンパク質。
【請求項71】
【化15】
を含む重鎖のリストの対応するCDRから選別した1つまたは複数の重鎖CDRを有するヒト抗体であるMMP−14に結合して阻害するタンパク質。
【請求項72】
【化16】
を含む重鎖のリストの対応するCDRから選別した1つまたは複数の軽鎖CDRを有するヒト抗体であるMMP−14に結合して阻害するタンパク質。
【請求項73】
霊長類抗体であるMMP−14に結合して阻害するタンパク質。
【請求項74】
前記霊長類がヒトである、請求項73に記載のタンパク質。
【請求項75】
MMP−14の親和性が、1.2nM未満のKDによって特徴づけられる、請求項73に記載のタンパク質。
【請求項76】
前記第2の療法が、プラスミンインヒビターを投与する工程を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項77】
前記プラスミンインヒビターがKunitzドメインを含む、請求項76に記載の方法。
【請求項1】
少なくとも1つの免疫グロブリン可変領域を含む単離タンパク質であって、前記タンパク質がMMP−14に結合して阻害する、単離タンパク質。
【請求項2】
重鎖(HC)免疫グロブリン可変ドメイン配列および軽鎖(LC)免疫グロブリン可変ドメイン配列を含む単離タンパク質であって、第1および第2の免疫グロブリン可変ドメイン配列が、MMP−14に結合する抗原結合部位を形成し、1つまたは複数の以下の特徴:
(a)ヒトCDRまたはヒトフレームワーク領域、
(b)霊長類CDRまたは霊長類フレームワーク領域、
(c)前記HC免疫グロブリン可変ドメイン配列が、
【化1】
のLC可変ドメインのCDRと少なくとも85%同一である1つまたは複数のCDRを含むこと、
(d)前記LC免疫グロブリン可変ドメイン配列が、
【化2】
【化3】
のHC可変ドメインのCDRと少なくとも85%同一である1つまたは複数のCDRを含むこと、
(e)前記LC免疫グロブリン可変ドメイン配列が、
【化4】
のLC可変ドメインと少なくとも85%同一であること、
(f)前記HC免疫グロブリン可変ドメイン配列が、
【化5】
のHC可変ドメインと少なくとも85%同一であること、および
(g)前記タンパク質が、
【化6】
によって結合するエピトープ、またはかかるエピトープと重複するエピトープに結合すること
を含む、単離タンパク質。
【請求項3】
前記タンパク質がヒトMMP−14に結合する、請求項2に記載のタンパク質。
【請求項4】
前記タンパク質が、100nM未満の解離定数(KD)でヒトMMP−14に結合する、請求項2に記載のタンパク質。
【請求項5】
前記タンパク質が、10nM未満の解離定数(KD)でヒトMMP−14に結合する、請求項4に記載のタンパク質。
【請求項6】
前記タンパク質がヒトMMP−14活性を阻害する、請求項2に記載のタンパク質。
【請求項7】
(a)前記HC免疫グロブリン可変ドメイン配列が、
【化7】
のHC可変ドメインと少なくとも85%同一であるか、
(b)前記LC免疫グロブリン可変ドメイン配列が、
【化8】
のLC可変ドメインと少なくとも85%同一である、請求項6に記載のタンパク質。
【請求項8】
前記タンパク質が、100nM未満のIC50でヒトMMP−14活性を阻害する、請求項7に記載のタンパク質。
【請求項9】
前記タンパク質が、10nM未満のIC50でヒトMMP−14活性を阻害する、請求項7に記載のタンパク質。
【請求項10】
前記タンパク質が、ヒトMMP−14の触媒ドメインに結合する、請求項2に記載のタンパク質。
【請求項11】
前記タンパク質が、プロMMP−2へのMMP−14の結合を調整する、請求項2に記載のタンパク質。
【請求項12】
前記タンパク質が、プロMMP−2のMMP−14活性化を阻害する、請求項11に記載のタンパク質。
【請求項13】
前記タンパク質が、MMP−16またはMMP−24に結合する、請求項2に記載のタンパク質。
【請求項14】
(a)前記HC免疫グロブリン可変ドメイン配列が、
【化9】
のHC可変ドメインと少なくとも85%同一であるか、
(b)前記LC免疫グロブリン可変ドメイン配列が、
【化10】
のLC可変ドメインと少なくとも85%同一である、請求項13に記載のタンパク質。
【請求項15】
前記HCおよびLC可変ドメイン配列が、同一のポリペプチド鎖の成分である、請求項2に記載のタンパク質。
【請求項16】
前記HCおよびLC可変ドメイン配列が、異なるポリペプチド鎖の成分である、請求項2に記載のタンパク質。
【請求項17】
前記タンパク質がIgGである、請求項2に記載のタンパク質。
【請求項18】
前記タンパク質が可溶性Fabである、請求項2に記載のタンパク質。
【請求項19】
前記タンパク質がヒト抗体またはヒト化抗体であるか、あるいはヒト中で免疫原性でない、請求項2に記載のタンパク質。
【請求項20】
前記タンパク質がヒト抗体フレームワーク領域を含む、請求項2に記載のタンパク質。
【請求項21】
前記タンパク質がヒトFcドメインを含む、請求項2に記載のタンパク質。
【請求項22】
前記タンパク質が、in vitroにてPMA活性化HT−1080細胞中でプロMMP2のMMP−14活性化を阻害する、請求項2に記載のタンパク質。
【請求項23】
(a)前記HC免疫グロブリン可変ドメイン配列が、M0038−F01、M0033−H07、またはM0039−H08のHC可変ドメインと少なくとも85%同一であるか、
(b)前記LC免疫グロブリン可変ドメイン配列が、M0038−F01、M0033−H07、またはM0039−H08のLC可変ドメインと少なくとも85%同一である
、請求項22に記載のタンパク質。
【請求項24】
前記タンパク質が、MMP−14を発現する腫瘍細胞に結合することができる、請求項2に記載のタンパク質。
【請求項25】
前記腫瘍細胞が、HT−1080細胞、LNCaP細胞、MDA−MB−231細胞、またはPC3細胞である、請求項24に記載のタンパク質。
【請求項26】
請求項1または請求項2に記載のタンパク質および薬学的に許容可能なキャリアを含む薬学的組成物。
【請求項27】
サンプル中のMMP−14を検出する方法であって、前記サンプルを請求項2に記載のタンパク質と接触させる工程、および存在する場合に前記タンパク質と前記MMP−14との間の相互作用を検出する工程を含む、方法。
【請求項28】
前記タンパク質が検出可能な標識をさらに含む、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
MMP−14活性を調整する方法であって、MMP−14を請求項2に記載のタンパク質と接触させ、それにより、前記MMP−14の活性を調整する工程を含む、方法。
【請求項30】
前記MMP−14がヒト被験体中に存在する、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
被験体中のMMP−14を検出する方法であって、
請求項2に記載のタンパク質を被験体に投与する工程、および
前記被験体中の前記タンパク質を検出する工程
を含む、方法。
【請求項32】
前記タンパク質が検出可能な標識をさらに含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記検出が被験体の画像化を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
癌を治療する方法であって、被験体の癌を治療するのに十分な量の請求項2に記載のタンパク質を前記被験体に投与する工程を含む、方法。
【請求項35】
前記癌が、頭頸部癌、口腔癌、喉頭癌、軟骨肉腫、乳癌、喉頭癌、卵巣癌、睾丸癌、黒色腫、または脳腫瘍である、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
被験体における転移活性を調整する方法であって、前記転移活性を調整するのに十分な量の請求項2に記載のタンパク質を被験体に投与する工程を含む、方法。
【請求項37】
前記タンパク質が、腫瘍成長、腫瘍塞栓症、腫瘍移動度、腫瘍浸潤性、および癌細胞増殖のうちの1つまたは複数を阻害する、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記方法が、抗癌療法である第2の療法を被験体に施す工程をさらに含む、請求項34または請求項36に記載の方法。
【請求項39】
前記第2の療法が、化学療法薬を投与する工程を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記第2の療法が、VEGF経路を介したシグナル伝達を拮抗する薬剤を投与する工程を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
前記第2の療法がベバシズマブを投与する工程を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項42】
前記第2の療法が、5−FU、ロイコボリン、またはイリノテカンを投与する工程を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項43】
前記第2の療法が、Tie1インヒビターを投与する工程を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項44】
炎症性疾患を治療する方法であって、炎症性疾患を治療するのに十分な量の請求項2に記載のタンパク質を被験体に投与する工程を含む、方法。
【請求項45】
抗炎症療法である第2の療法を被験体に施す工程をさらに含む、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
眼疾患を治療する方法であって、眼疾患を治療するのに十分な量の請求項2に記載のタンパク質を被験体に投与する工程を含む、方法。
【請求項47】
関節リウマチを治療する方法であって、関節リウマチを治療するのに十分な量の請求項2に記載のタンパク質を被験体に投与する工程を含む、方法。
【請求項48】
前記方法が、抗関節リウマチ療法である第2の療法を被験体に施す工程をさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記第2の療法が、1つまたは複数の以下の薬剤:アスピリン、ナプロキセン、イブプロフェン、エトドラク、コルチゾン、制酸薬、スクラルファート、プロトンポンプインヒビター、ミソプロストール、金、メトトレキサート、スルファサラジン、D−ペニシラミン、アザチオプリン、シクロホスファミド、クロラムブシル、シクロスポリン、レフルノミド、エタネルセプト、インフリキシマブ、アナキンラ、アダリムマブ、およびヒドロキシクロロキンを投与する工程を含む、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
骨関節炎を治療する方法であって、骨関節炎を治療するのに十分な量の請求項2に記載のタンパク質を被験体に投与する工程を含む、方法。
【請求項51】
前記方法が、抗骨関節炎療法である第2の療法を被験体に施す工程をさらに含む、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
糖尿病を治療する方法であって、糖尿病を治療するのに十分な量の請求項2に記載のタンパク質を被験体に投与する工程を含む、方法。
【請求項53】
糖尿病療法である第2の療法を被験体に施す工程をさらに含む、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記第2の療法が、1つまたは複数の以下の薬剤:スルホニル尿素、メグリチニド、ビグアニド、メルホルミン、トログリタゾン、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、アカルボース、プラムリンチド、エクセナチド、グリブリド/メトホルミン(グルコバンス)、ロシグリタゾン/メルホルミン(アバンダメット)、およびグリピジド/メルホルミン(メタグリップ)を投与する工程を含む、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
アルツハイマー病を治療する方法であって、アルツハイマー病を治療するのに十分な量の請求項2に記載のタンパク質を被験体に投与する工程を含む、方法。
【請求項56】
前記方法が、アルツハイマー病療法である第2の療法を被験体に施す工程をさらに含む、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記第2の療法が、1つまたは複数の以下の薬剤:タクリン(COGNEX(登録商標))、ドネペジル(ARICEPT(登録商標))、リバスチグミン(EXELON(登録商標))、ガランタミン(REMINYL(登録商標))、メマンチン(NAMENDATM)、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS)、スタチン、葉酸、イチョウ、ビタミンE、ビタミンB6、およびビタミンB12を投与する工程を含む、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
腫瘍に薬剤を送達させる方法であって、請求項2に記載のタンパク質を、腫瘍を有するか、有することが疑われる被験体に投与する工程を含み、前記タンパク質は薬剤に結合体化している、方法。
【請求項59】
前記薬剤が毒素または化学療法薬である、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
前記薬剤が放射性核種である、請求項58に記載の方法。
【請求項61】
被験体を画像化する方法であって、
検出可能な標識に物理的に会合している請求項2に記載のタンパク質を被験体に投与する工程を含む、方法。
【請求項62】
前記被験体が、腫瘍を有するか、有することが疑われる、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
請求項2に記載のタンパク質を、1つまたは複数のMMPインヒビターと組み合わせて投与する、請求項34、請求項36、請求項44、請求項46、請求項47、請求項50、請求項52、または請求項55に記載の方法。
【請求項64】
前記1つまたは複数のMMPインヒビターが低分子インヒビターである、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記低分子インヒビターが、1つまたは複数のネオバスタット、マリマスタット、BAY12−9566、またはプリノマスタットである、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記1つまたは複数のMMPインヒビターが、別のMMP−14結合タンパク質を含む、請求項63に記載の方法。
【請求項67】
前記さらなるMMP−14結合タンパク質が、1つまたは複数の
【化11】
である、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
【化12】
からなる群から選択される抗体の軽鎖および重鎖と少なくとも85%相同な重鎖および軽鎖を含むヒト抗体であるMMP−14に結合して阻害するタンパク質。
【請求項69】
【化13】
からなる群から選択される抗体由来の重鎖と少なくとも85%相同な重鎖を有するヒト抗体であるMMP−14に結合して阻害するタンパク質。
【請求項70】
【化14】
からなる群から選択される抗体由来の軽鎖と少なくとも85%相同な軽鎖を有するヒト抗体であるMMP−14に結合して阻害するタンパク質。
【請求項71】
【化15】
を含む重鎖のリストの対応するCDRから選別した1つまたは複数の重鎖CDRを有するヒト抗体であるMMP−14に結合して阻害するタンパク質。
【請求項72】
【化16】
を含む重鎖のリストの対応するCDRから選別した1つまたは複数の軽鎖CDRを有するヒト抗体であるMMP−14に結合して阻害するタンパク質。
【請求項73】
霊長類抗体であるMMP−14に結合して阻害するタンパク質。
【請求項74】
前記霊長類がヒトである、請求項73に記載のタンパク質。
【請求項75】
MMP−14の親和性が、1.2nM未満のKDによって特徴づけられる、請求項73に記載のタンパク質。
【請求項76】
前記第2の療法が、プラスミンインヒビターを投与する工程を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項77】
前記プラスミンインヒビターがKunitzドメインを含む、請求項76に記載の方法。
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2009−522302(P2009−522302A)
【公表日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−548766(P2008−548766)
【出願日】平成18年12月29日(2006.12.29)
【国際出願番号】PCT/US2006/049566
【国際公開番号】WO2007/079218
【国際公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【出願人】(506065987)ダイアックス コーポレーション (26)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月29日(2006.12.29)
【国際出願番号】PCT/US2006/049566
【国際公開番号】WO2007/079218
【国際公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【出願人】(506065987)ダイアックス コーポレーション (26)
【Fターム(参考)】
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