説明

ムスカリン受容体アンタゴニストとしての(ヘテロ)アリールシクロヘプタンカルボン酸のキヌクリジン誘導体

本発明は、Rが式(II)または(IIIa)または(IIIb)の基であり、そしてR、R、R、R、a、bおよびXは明細書で定義の通りである式(I)の化合物、その製造方法、それらを含む医薬組成物、医薬組成物の製造方法、治療におけるそれらの使用およびその製造において使用する中間体に関する。
【化1】


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多環状アミノアルコール類のシクロアルキル置換アルキルエステル類、その製造法、それらを含む医薬組成物、医薬組成物の製造法、治療におけるそれらの使用およびその製造において使用する中間体に関する。
【背景技術】
【0002】
ムスカリン受容体は、M、M、M、MおよびMの5種のファミリーメンバーを有するG−タンパク質共役受容体(GPCR)ファミリーである。5種のムスカリンサブタイプの中で、3種(M、MおよびM)が、ヒト肺組織において生理学的作用を発揮することが知られている。
【0003】
副交感神経は、ヒト気道における気管支収縮を弛緩させ、アセチルコリンをムスカリン受容体上に放出することにより気道緊張を仲介する主経路である。気道緊張は、喘息および慢性閉塞性肺疾患(COPD)のような呼吸器障害の患者で増加し、この理由により、ムスカリン受容体アンタゴニストは気道疾患での使用のために開発されている。診療においてはしばしば抗コリン剤と呼ばれるムスカリン受容体アンタゴニストは、COPDを有する個体の第一選択薬として広く受容れられており、その使用は文献に広範にレビューされている(例えばLee et al, Current Opinion in Pharmacology 2001,1, 223-229)。
【0004】
呼吸器障害の処置に使用されるとき、ムスカリン受容体アンタゴニストは、典型的に吸入により投与される。しかしながら、吸入により投与したとき、ムスカリン受容体アンタゴニストの相当な割合がしばしば全身循環系に吸収され、口渇のような報告されている副作用をもたらす。さらに、ムスカリンアンタゴニストの大多数は相対的に短い作用時間を有し、1日に数回投与することが必要である。このような1日多数回投与レジメは、患者にとって不便なだけでなく、頻繁に繰り返される投与スケジュールと関連して患者のノンコンプライアンスのために、不適切な処置の顕著な危険性も形成する。
【0005】
従って、ムスカリン受容体を遮断できる新規化合物の必要性が残されている。特に、吸入により投与したときに、高い効力および低い全身副作用を有する新規ムスカリンアンタゴニストの必要性が存在する。さらに、吸入により投与したとき、長い作用時間を示し、1日1回または2回投与が受け入れられる新規ムスカリンアンタゴニストの必要性が存在する。
【0006】
WO98/04517は、泌尿器膀胱平滑筋に抗ムスカリン活性を有する、アリールシクロプロパン、アリールシクロブタン、アリールシクロペンタンおよびアリールシクロヘキサンカルボン酸エステル類を記載する。
【発明の概要】
【0007】
本発明によって、式(I):
【化1】

〔式中、
およびRは、それらが両方とも直接結合している炭素原子と一体となって、7員脂肪族炭素環式環を形成し、これは、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−6アルコキシ、NH、NH(C1−6アルキル)、N(C1−6アルキル)およびC1−6アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのC1−6アルキルは、所望により1個以上のハロゲンおよびヒドロキシルから独立して選択される置換基で置換されていてよく;
は、フェニルまたは5〜6員ヘテロアリール環であり、その各々は、所望によりハロゲン、シアノ、ニトロ、SH、S(O)0−2、NR1011、S(O)NR1213、C(O)NR1415、C(O)16、NR17S(O)18、NR19C(O)R20、NR21C(O)22、NR23C(O)NR2425、OR26およびC1−6アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのC1−6アルキルは、所望によりハロゲン、ヒドロキシル、C1−6アルコキシ、NH、NH(C1−6アルキル)およびN(C1−6アルキル)から独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく;
【0008】
は、式(II)または(IIIa)または(IIIb);
【化2】

の基を示し;
ここで、
Yは、−CH−、−CHCH−または−CHCHCH−であり、基(II)の環上の置換基は、3位でも4位でもよく;
aは、1または2であり;
bは、1または2であり;
Zは、−CH−であり;
【0009】
は、式(IV)
【化3】

の基を示し;
ここで、
wは、0または1であり;
は、所望によりハロゲン、ヒドロキシル、C1−6アルコキシ、NH、NH(C1−6アルキル)およびN(C1−6アルキル)から独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよいC1−4アルキレンであり;
wが0であるとき、yは0であり;wが1であるとき、yは0または1であり;
Qは、O、S(O)0−2、NR、−CONR−、−SONR−、−NRCO−、−NRSO−、−OC(O)−、−C(O)O−、−HC=CH−またはエチニレンであり;
【0010】
は、環状基CycまたはC1−4アルキル基であり、そのC1−4アルキル基は、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−4アルコキシ、NH、NH(C1−4アルキル)、N(C1−4アルキル)、環状基Cycおよび−OCycから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく;そしてRは、QがO、NR、−CONR−、−SONR−、−C(O)O−、−HC=CH−またはエチニレンであるとき、さらに水素であってよく;
CycおよびCycは、各々独立して、アリール、ヘテロアリール、3〜8員脂肪族炭素環式環または4〜8員脂肪族ヘテロ環式環であり、その各々は、所望によりハロゲン、シアノ、ニトロ、SH、S(O)0−2、NR1011、S(O)NR1213、C(O)NR1415、C(O)16、NR17S(O)18、NR19C(O)R20、NR21C(O)22、NR23C(O)NR2425、OR26、フェニルおよびC1−6アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのフェニルまたはC1−6アルキルは、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−6アルコキシ、NH、NH(C1−6アルキル)およびN(C1−6アルキル)から独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく;
は、水素またはC1−6アルキルであり;
およびR18は、各々独立してC1−6アルキルであり、そのC1−6アルキルは、所望により1個以上のハロゲン、ヒドロキシル、C1−6アルコキシ、NH、NH(C1−6アルキル)およびN(C1−6アルキル)から独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく;そして
10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25およびR26は、各々独立して水素またはC1−6アルキルであり、そのC1−6アルキルは、所望により1個以上のハロゲン、ヒドロキシル、C1−6アルコキシ、NH、NH(C1−6アルキル)およびN(C1−6アルキル)から独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよいか;またはR10とR11、R12とR13、R14とR15またはR24とR25のいずれかは、それら両方が結合している窒素原子と一体となって、4〜8員脂肪族ヘテロ環式環を形成してよく、そのヘテロ環式環は、所望によりハロゲン、ヒドロキシルおよびC1−6アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのC1−6アルキルは、所望により1個以上のハロゲンおよびヒドロキシルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく;
そしてXは、薬学的に許容される一価または多価酸のアニオンである。〕
の化合物を提供する。
【0011】
式(I)の化合物は、4級窒素原子上の正荷電と結合したアニオンXを含む。本アニオンXは、任意の薬学的に許容される一価または多価(例えば二価)酸のアニオンであってよい。本発明の一つの態様において、Xは鉱酸のアニオン、例えばクロライド、ブロマイド、アイオダイド、スルフェート、ニトレートまたはホスフェート;または適当な有機酸のアニオン、例えばアセテート、マレエート、フマレート、シトレート、オキサレート、スクシネート、タートレート、メタンスルホネート、p−トルエンスルホネート、ベンゼンスルホネートまたはナパジシレート(ナフタレン−1,5−ジスルホネート)(例えばヘミナパジシレート)であり得る。
【0012】
ある種の本発明の化合物は、溶媒和された、例えば水和された、ならびに溶媒和されていない形で存在できることは理解されよう。本発明は、全ての溶媒和された形態を含むことは理解されよう。ある種の式(I)の化合物は、立体異性形態で存在できる。本発明は、式(I)の化合物の全ての幾何および光学異性体およびラセミ体を含むそれらの混合物を包含することは理解されよう。互変異性体およびそれらの混合物もまた本発明の一つの局面を構成する。
【0013】
本明細書の文脈において、用語‘ヘテロアリール’は、少なくとも1個の窒素、酸素および硫黄から成る群から選択されるヘテロ原子を含む芳香環系を意味し、単環式および二環式ヘテロ芳香環を含む。本発明の5〜6員ヘテロアリール環の例は、チエニル、フラニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、チアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリルおよびトリアゾリルを含む。二環式ヘテロ芳香環の例は、両方の環が芳香族性であるか、一方の環が芳香族性であり、他方の環が非芳香族性である縮合二環式環系を含む。一方の環が芳香族性であり、他方の環が非芳香族性である6,6−または6,5−縮合二環式環系において、非芳香環は、ケトン、アミドまたはウレア官能基が環内に形成されるようにオキソ(=O)で置換されていてよい。特記しない限り、ヘテロアリール基は炭素または窒素を介して結合し得る。本発明の5〜6員ヘテロアリール環の例は、チエニル、フラニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、チアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリルおよびトリアゾリルを含む。二環式ヘテロ芳香環の例は、インドリル、インダゾリル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニルおよびキノキサリニルを含む。
【0014】
用語‘脂肪族ヘテロ環式環’は、少なくとも1個の窒素、酸素および硫黄から成る群から選択されるヘテロ原子を含む、非芳香族性単環式および二環式環を意味する。本発明の4〜8員脂肪族ヘテロ環式環の例は、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、ホモピペラジニル、ホモピペリジニルおよびアゼチジニルを含む。
【0015】
アリールは、芳香族性炭素環式環、例えばフェニルまたはナフチルを意味する。用語‘脂肪族炭素環式環’は、単環式および二環式両方の非芳香族性炭素環式環を意味する。3〜8員脂肪族炭素環式環の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルである。用語シクロアルキルは、飽和単環式炭素環式環を意味する。シクロアルキル基は、単環式、例えばシクロペンチルまたはシクロヘキシルである。ハロゲンは、例えば、フッ素、塩素または臭素である。
【0016】
特記しない限り、本明細書の文脈において、アルキル基および部分は直鎖でも分枝鎖でもよく、例えば、メチル、エチル、−プロピル、イソ−プロピルまたはtert−ブチルを含む。用語アルキレンは、二価アルキル基、例えば−CH−、−CHCH−、および−CH(CH)CH−を意味する。本明細書の文脈において、アルキレン基は、シクロアルキル環を含んでよく、例えばCアルキレンの例は、
【化4】

である。
【0017】
本明細書の文脈において、基が所望により1個以上の置換基で置換されていてよいと記載されているとき、該基は置換されていないか置換されている;置換されているとき、該基は、一般に、1個、2個または3個の置換基で置換される。一般に、ヒドロキシル部分は、窒素原子に隣接する炭素原子に結合しない。
【0018】
本発明の一つの態様において、RおよびRは、それら両方が直接結合している炭素原子と一体となって、7員シクロアルキル環を形成し、そのシクロアルキル環は、所望によりハロゲン、ヒドロキシル、C1−4アルコキシ、NH、NH(C1−4アルキル)、N(C1−4アルキル)およびC1−4アルキルから独立して選択される、1個以上の置換基で置換されていてよく、そのC1−4アルキルは、所望によりハロゲンおよびヒドロキシルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよい。
【0019】
本発明の一つの態様において、RおよびRは、それら両方が直接結合している炭素原子と一体となって、7員シクロアルキル環を形成し、そのシクロアルキル環は、所望によりハロゲン、ヒドロキシルおよびC1−4アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよい。
【0020】
本発明の一つの態様において、RおよびRは、それらが両方とも直接結合している炭素原子と一体となって、式(VIII)
【化5】

〔式中、qは0、1、2、3、4、5または6であり;そして各Rは、独立してハロゲン、ヒドロキシル、C1−4アルコキシ、NH、NH(C1−4アルキル)、N(C1−4アルキル)およびC1−4アルキルであり、そのC1−4アルキルは、所望によりハロゲンおよびヒドロキシルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよい。〕
の基を形成する。シクロアルキル環が1個以上の置換基Rで置換されているとき、シクロアルキル環の炭素原子は、所望により1個または2個の置換基を担持し得る。この態様のさらなる局面において、qは0、1または2であり;そして各Rは、独立してハロゲン、ヒドロキシルまたはC1−4アルキルである。この態様のさらに別の局面において、qは0である。
【0021】
本発明の一つの態様において、Rはフェニルまたはチエニルを意味し、そのフェニルまたはチエニルは、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−4アルコキシ、NH、NH(C1−4アルキル)、N(C1−4アルキル)、OCFおよびC1−4アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのC1−4アルキルは、所望により、ハロゲンおよびヒドロキシルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよい。この態様のさらなる局面において、Rは、フェニルまたはチエニルであり、そのフェニルまたはチエニルは、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−4アルキル、OMe、CFおよびOCFから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよい。この態様のさらに別の局面において、Rは、非置換フェニルまたは非置換チエニルである。
【0022】
本発明の一つの態様においてRは、フェニルであり、そのフェニルは、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−4アルコキシ、NH、NH(C1−4アルキル)、N(C1−4アルキル)、OCFおよびC1−4アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのC1−4アルキルは、所望により、ハロゲンおよびヒドロキシルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよい。この態様のさらなる局面において、Rは、フェニルであり、そのフェニルは、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−4アルキル、OMe、CFおよびOCFから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよい。この態様のさらに別の局面において、Rは非置換フェニルである。
【0023】
本発明の一つの態様において、RおよびRは、それらが両方とも直接結合している炭素原子と一体となって、非置換7員シクロアルキル環を形成し、そしてRは非置換フェニルである。
【0024】
本発明の一つの態様において、Rは、式(II)の基である。
本発明の一つの態様において、Rは、式(II)の基であり、Yは−CH−または−CHCH−であり、そして基(II)の環上の置換基は3位にある。
【0025】
本発明の一つの態様において、Rは、式(IIa)
【化6】

の基を示す。
【0026】
本発明の一つの態様において、Rは式(IIIa)の基を示す。
本発明の一つの態様において、Rは式(IIIa)であり、aは1であり、そしてbは1である。
本発明の一つの態様において、Rは、式(IIIb)の基を示す。
【0027】
本発明の一つの態様において、式(IX)
【化7】

〔式中、Rはフェニルまたはチエニルであり、そしてRおよびXは式(I)において定義の通りである。〕
の化合物を提供する。
【0028】
式(I)の化合物において、Rは、式(IV)
【化8】

の基である。
【0029】
本発明の一つの態様においてwは0であり、そしてyは0である。
本発明の一つの態様においてwは1であり、そしてRはC1−4アルキレンである。
本発明の一つの態様においてwは1であり、RはC1−4アルキレンであり、yは0である。
【0030】
本発明の一つの態様において、wは1であり、RはC1−4アルキレンであり、yは1であり、そしてQはO、−CONH−または−C(O)O−である。
本発明の一つの態様においてwは1であり、RはC1−4アルキレンであり、yは1であり、そしてQはOまたは−CONH−である。
【0031】
本発明の一つの態様において、wは1であり、RはC1−4アルキレンであり、yは1であり、そしてQは−CONH−または−C(O)O−である。
本発明の一つの態様において、Rは環状基Cycまたは所望により環状基Cycで置換されていてよいC1−4アルキル基である。
【0032】
本発明の一つの態様においてCycおよびCycは、フェニルまたは5〜6員ヘテロアリールであり、そのフェニルまたは5〜6員ヘテロアリールは、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−4アルコキシ、NH、NH(C1−4アルキル)、N(C1−4アルキル)、OCF、フェニルおよびC1−4アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのフェニルまたはC1−4アルキルは、所望により、ハロゲンおよびヒドロキシルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよい。この態様の5〜6員ヘテロアリール基の例は、イソオキサゾリルおよびフラニルを含む。
【0033】
本発明の一つの態様においてCycは、フェニル、ナフチル、5〜6員ヘテロアリールまたは4〜8員脂肪族ヘテロ環式環であり、そのフェニル、ナフチル、5〜6員ヘテロアリールまたは4〜8員脂肪族ヘテロ環式環は、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−4アルコキシ、NH、NH(C1−4アルキル)、N(C1−4アルキル)、OCF、フェニルおよびC1−4アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのフェニルまたはC1−4アルキルは、所望により、ハロゲンおよびヒドロキシルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよい。この態様の5〜6員ヘテロアリール基の例は、イソオキサゾリル、ピラジニル、ピリダジニルおよびフラニルを含む。この態様の4〜8員脂肪族ヘテロ環式環の例は、ピロリジニルおよびモルホリニルを含む。
【0034】
本発明の一つの態様においてCycは、フェニルまたは5〜6員ヘテロアリールであり、そのフェニルまたは5〜6員ヘテロアリールは、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−4アルコキシ、NH、NH(C1−4アルキル)、N(C1−4アルキル)、OCF、フェニルおよびC1−4アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのフェニルまたはC1−4アルキルは、所望により、ハロゲンおよびヒドロキシルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよい。この態様の5〜6員ヘテロアリール基の例は、イソオキサゾリルおよびフラニルを含む。
【0035】
本発明の一つの態様において、Rは、C1−4アルキルであり、そのC1−4アルキルは、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−4アルコキシ、フェニル、ナフチル、フラニル、チエニルおよびフェノキシから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのC1−4アルコキシ、フェニル、ナフチル、フラニル、チエニルまたはフェノキシ基は、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1−4アルコキシ、NH、NH(C1−4アルキル)、N(C1−4アルキル)、OCFおよびC1−4アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのC1−4アルキルは、所望により、ハロゲンおよびヒドロキシルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよい。
【0036】
本発明の一つの態様において、RはC1−4アルキルであり、そのC1−4アルキルは、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−4アルコキシ、フェニル、フラニルおよびフェノキシから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのフェニル、フラニルまたはフェノキシ基は、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−4アルコキシ、NH、NH(C1−4アルキル)、N(C1−4アルキル)、OCFおよびC1−4アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのC1−4アルキルは、所望により、ハロゲンおよびヒドロキシルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよい。
【0037】
本発明の一つの態様において、Rは、C1−4アルキルであり、そのC1−4アルキルは、所望によりフェニル、フラニルまたはフェノキシで置換されていてよく、そのフェニル、フラニルまたはフェノキシ基は、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−4アルキル、OMe、CFおよびOCFから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよい。
【0038】
本発明の一つの態様において、R
−C1−4アルキレン−Q−R
〔式中、QはO、−CONH−または−C(O)O−であり;
は水素、CycまたはC1−4アルキル基であり、そのC1−4アルキル基は、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、フェニルおよびフェノキシから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのフェニルおよびフェノキシは、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1−4アルコキシおよびOCFから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく;そして
Cycは、フェニル、5〜6員ヘテロアリール環または4〜8員脂肪族ヘテロ環式環であり、その各々は、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−4アルコキシ、NH、NH(C1−4アルキル)、N(C1−4アルキル)、フェニルおよびC1−4アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのフェニルおよびC1−4アルキルは、所望により、ハロゲンおよびヒドロキシルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよい。〕
である。
【0039】
本発明の一つの態様において、Rは−C1−4アルキレン−Q−Cyc
〔式中、Qは−CONH−であり;そしてCycは、所望によりハロゲン、ヒドロキシル、C1−4アルコキシ、NH、NH(C1−4アルキル)、N(C1−4アルキル)、フェニルおよびC1−4アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよい5〜6員ヘテロアリールであり、そのフェニルまたはC1−4アルキルは、所望により、ハロゲンおよびヒドロキシルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよい。〕
である。この態様の5〜6員ヘテロアリールの例は、イソオキサゾリル、ピラジニルおよびピリダジニルを含む。
【0040】
本発明の一つの態様において、Rは−CH−Q−Cyc
〔式中、Qは−CONH−であり;そしてCycは所望によりハロゲン、ヒドロキシル、C1−4アルコキシ、NH、NH(C1−4アルキル)、N(C1−4アルキル)、フェニルおよびC1−4アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよい5〜6員ヘテロアリールであり、そのフェニルまたはC1−4アルキルは、所望により、ハロゲンおよびヒドロキシルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよい。〕
である。この態様の5〜6員ヘテロアリールの例は、イソオキサゾリル、ピラジニルおよびピリダジニルを含む。
【0041】
本発明の一つの態様において、Rは−CH−Q−Cyc
〔式中、Qは−CONH−であり;そしてCycは所望によりC1−4アルキルで置換されていてよい5〜6員ヘテロアリールである。〕
である。この態様の5〜6員ヘテロアリールの例は、イソオキサゾリル、ピラジニルおよびピリダジニルである。
【0042】
本発明の一つの態様において、Rは−C1−4アルキレン−Q−Cyc
〔式中、Qは−CONH−であり;Cycは、所望によりハロゲンおよびC1−4アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよい5員ヘテロアリールである。〕
である。この態様の5員ヘテロアリールの例は、イソオキサゾリルである。
【0043】
本発明の一つの態様において、Rは水素である。
本発明の一つの態様において、RおよびR18は、各々独立して、C1−4アルキルであり、そのC1−4アルキルは、所望により、ハロゲンおよびヒドロキシルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよい。本発明の一つの態様において、RおよびR18は、各々独立して、C1−4アルキルである。
【0044】
本発明の一つの態様において、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25およびR26は、各々、水素またはC1−4アルキルであり、そのC1−4アルキルは、所望により、ハロゲンおよびヒドロキシルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよい。本発明の一つの態様において、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25およびR26は、各々水素またはC1−4アルキルである。
【0045】
本発明のさらなる局面は、式(X)
【化9】

〔式中、qは0、1または2であり;各Rは、独立してハロゲン、ヒドロキシルまたはC1−4アルキルであり;Rは、フェニルであり、そのフェニルは、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−4アルキル、OMe、CFおよびOCFから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく;Rは、C1−4アルキルであり、そのC1−4アルキルは、所望によりフェニル、フラニルまたはフェノキシで置換されていてよく、そのフェニル、フラニルまたはフェノキシ基は、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−4アルキル、OMe、CFおよびOCFから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく;そしてXは、薬学的に許容される一価または多価酸のアニオンである。〕
の化合物を提供する。
【0046】
本発明のさらなる局面は、式(XI)
【化10】

〔式中、qは0、1または2であり;各Rは、独立してハロゲン、ヒドロキシルまたはC1−4アルキルであり;Rは、フェニルであり、そのフェニルは、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−4アルキル、OMe、CFおよびOCFから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく;
は、C1−4アルキルであり、そのC1−4アルキルは、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−4アルコキシ、フェニル、ナフチル、フラニル、チエニルおよびフェノキシから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのC1−4アルコキシ、フェニル、ナフチル、フラニル、チエニルまたはフェノキシ基は、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1−4アルコキシ、NH、NH(C1−4アルキル)、N(C1−4アルキル)、OCFおよびC1−4アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのC1−4アルキルは、所望により、ハロゲンおよびヒドロキシルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく;
そしてXは薬学的に許容される一価または多価酸のアニオンである。〕
の化合物を提供する。
【0047】
本発明のさらなる局面は、式(XII)
【化11】

〔式中、qは0、1または2であり;各Rは、独立してハロゲン、ヒドロキシルまたはC1−4アルキルであり;Rはフェニルであり、そのフェニルは、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−4アルキル、OMe、CFおよびOCFから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく;Rは−C1−4アルキレン−Q−Cycであり;ここで、Qは−CONH−であり;Cycは、所望によりハロゲンおよびC1−4アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換された5員ヘテロアリールであり;そしてXは薬学的に許容される一価または多価酸のアニオンである。〕
の化合物を提供する。
【0048】
本発明のさらなる局面は、式(XIII)
【化12】

〔式中、qは0、1または2であり;各Rは、独立してハロゲン、ヒドロキシルまたはC1−4アルキルであり;Rは、フェニルであり、そのフェニルは、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−4アルキル、OMe、CFおよびOCFから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく;
は−C1−4アルキレン−Q−Rであり;
QはO、−CONH−または−C(O)O−であり;
は水素、CycまたはC1−4アルキル基であり、そのC1−4アルキル基は、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、フェニルおよびフェノキシから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのフェニルおよびフェノキシは、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1−4アルコキシおよびOCFから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく;そして
Cycはフェニル、5〜6員ヘテロアリール環または4〜8員脂肪族ヘテロ環式環であり、その各々は、所望によりハロゲン、ヒドロキシル、C1−4アルコキシ、NH、NH(C1−4アルキル)、N(C1−4アルキル)、フェニルおよびC1−4アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのフェニルおよびC1−4アルキルは、所望により、ハロゲンおよびヒドロキシルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく;
そしてXは薬学的に許容される一価または多価酸のアニオンである。〕
の化合物を提供する。
【0049】
が式(IIa)の基である本発明の化合物、キヌクリジニル環の3位、すなわち以下の式(IIa)の提示においてアステリスク(*)を記した位置にキラル中心を含む。
【化13】

【0050】
本発明の一つの態様において、Rは式(IIa)の基であり、ここで、キヌクリジニル環の3位の立体化学配置はカーン・インゴルド・プレローグ順位則により命名して、(R)である。この態様の(R)立体異性体は、(S)立体異性体との混合物として存在し得る。例えば、(R)立体異性体は、(S)立体異性体とラセミ(1:1)混合物で存在し得る。しかしながら、この態様のさらなる局面は、Rが式(IIa)の基であり、そしてここでキヌクリジニル環の3位の立体化学配置が(R)である、光学的に純粋な式(I)の化合物を提供する。
【0051】
本明細書の文脈において、用語光学的に純粋は、エナンチオマー過剰率(e.e.)によって定義され、これは、存在する各エナンチオマーの量の差とこれらの量の合計との比率によって計算され、百分率で表わされる。例えば、一方のエナンチオマーを95%および他方のエナンチオマーを5%含む製品は、90%のエナンチオマー過剰率(e.e.)を有する[すなわち(95−5)/(95+5)×100]。光学的に純粋な本発明の化合物は、少なくとも90%のe.e.を有する。本発明の一つの態様において、光学的に純粋な化合物は、少なくとも95%のe.e.を有する。本発明のさらなる態様において、光学的に純粋な化合物は、少なくとも98%のe.e.を有する。
【0052】
さらなる態様において、本発明は、キヌクリジニル環の3位の立体化学配置が(R)である、上記で定義の式(IX)の化合物を提供する。この態様のさらなる局面において、式(IX)の化合物は光学的に純粋である。
【0053】
さらなる態様において、本発明は、キヌクリジニル環の3位の立体化学配置が(R)である、上記で定義の式(X)の化合物を提供する。この態様のさらなる局面において、式(X)の化合物は光学的に純粋である。
【0054】
さらなる態様において、本発明は、キヌクリジニル環の3位の立体化学配置が(R)である、上記で定義の式(XI)の化合物を提供する。この態様のさらなる局面において、式(XI)の化合物は光学的に純粋である。
【0055】
さらなる態様において、本発明は、キヌクリジニル環の3位の立体化学配置が(R)である、上記で定義の式(XII)の化合物を提供する。この態様のさらなる局面において、式(XII)の化合物は光学的に純粋である。
【0056】
さらなる態様において、本発明は、キヌクリジニル環の3位の立体化学配置が(R)である、上記で定義の式(XIII)の化合物を提供する。この態様のさらなる局面において、式(XIII)の化合物は光学的に純粋である。
【0057】
本発明の一つの態様において、Rはメチルではない。
本発明の一つの態様において、Rはメチルまたは非置換ベンジルではない。
本発明の一つの態様において、Rはメチル、非置換ベンジルまたは置換ベンジルではない。
【0058】
本発明の一つの態様において、式(IB)
【化14】

〔式中、
およびRは、それらが両方とも直接結合している炭素原子と一体となって、7員脂肪族炭素環式環を形成し、これは、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−6アルコキシ、NH、NH(C1−6アルキル)、N(C1−6アルキル)およびC1−6アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのC1−6アルキルは、所望により1個以上のハロゲンおよびヒドロキシルから独立して選択される置換基で置換されていてよく;
は、フェニルまたは5〜6員ヘテロアリール環であり、その各々は、所望によりハロゲン、シアノ、ニトロ、SH、S(O)0−2、NR1011、S(O)NR1213、C(O)NR1415、C(O)16、NR17S(O)18、NR19C(O)R20、NR21C(O)22、NR23C(O)NR2425、OR26およびC1−6アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのC1−6アルキルは、所望により1個以上のハロゲン、ヒドロキシル、C1−6アルコキシ、NH、NH(C1−6アルキル)およびN(C1−6アルキル)から独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく;
【0059】
は式(II)または(IIIa)または(IIIb);
【化15】

の基であり;
ここで、
Yは−CH−、−CHCH−または−CHCHCH−であり、そして基(II)の環上の置換基は、3位でも4位でもよく;
aは、1または2であり;
bは、1または2であり;
Zは、−CH−であり;
【0060】
は式(IV)
【化16】

の基であり;
ここで、
wは、0または1であり;
は、所望によりハロゲン、ヒドロキシル、C1−6アルコキシ、NH、NH(C1−6アルキル)およびN(C1−6アルキル)から独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよいC1−4アルキレンであり;
wが0であるとき、yは0であり;wが1であるとき、yは0または1であり;
Qは、O、S(O)0−2、NR、−CONR−、−SONR−、−NRCO−、−NRSO−、−OC(O)−、−C(O)O−、−C=C−またはエチニレンであり;
は、環状基Cycまたは所望によりハロゲン、ヒドロキシル、C1−4アルコキシ、NH、NH(C1−4アルキル)、N(C1−4アルキル)および環状基Cycから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよいC1−4アルキル基であり;
【0061】
CycおよびCycは、アリール、ヘテロアリール、3〜8員脂肪族炭素環式環または4〜8員脂肪族ヘテロ環式環であり、その各々は、所望によりハロゲン、シアノ、ニトロ、SH、S(O)0−2、NR1011、S(O)NR1213、C(O)NR1415、C(O)16、NR17S(O)18、NR19C(O)R20、NR21C(O)22、NR23C(O)NR2425、OR26、フェニルおよびC1−6アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのフェニルまたはC1−6アルキルは、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−6アルコキシ、NH、NH(C1−6アルキル)およびN(C1−6アルキル)から独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく;
は水素またはC1−6アルキルであり;
およびR18は、各々独立してC1−6アルキルであり、そのC1−6アルキルは、所望により1個以上のハロゲン、ヒドロキシル、C1−6アルコキシ、NH、NH(C1−6アルキル)およびN(C1−6アルキル)から独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく;そして
10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25およびR26は、各々独立して、水素またはC1−6アルキルであり、そのC1−6アルキルは、所望により1個以上のハロゲン、ヒドロキシル、C1−6アルコキシ、NH、NH(C1−6アルキル)およびN(C1−6アルキル)から独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよいか;またはR10とR11、R12とR13、R14とR15またはR24とR25のいずれかは、それら両方が結合している窒素原子と一体となって、4〜8員脂肪族ヘテロ環式環を形成してよく、そのヘテロ環式環は、所望によりハロゲン、ヒドロキシルおよびC1−6アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのC1−6アルキルは、所望により1個以上のハロゲンおよびヒドロキシルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく;
そしてXは薬学的に許容される一価または多価酸のアニオンである。〕
の化合物を提供する。
【0062】
式(IB)の化合物について、本発明の態様は、R、R、RおよびRの各々が、式(I)の化合物に関する本発明の一つの態様において上記で定義の通りであるものを含む。
【0063】
本発明の一つの態様において、式(I)の化合物は次のものから選択される:
(3R)−1−メチル−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、(3R)−1−(3−フェノキシプロピル)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−[2−(イソキサゾール−3−イルアミノ)−2−オキソエチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−(4−フルオロベンジル)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−ベンジル−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−(3,4−ジフルオロベンジル)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−{[5−(トリフルオロメチル)−2−フリル]メチル}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−(3−メトキシベンジル)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−(2−フェノキシエチル)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−[2−(ベンジルオキシ)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−[2−(イソキサゾール−3−イルアミノ)−2−オキソエチル]−3−({[1−(2−チエニル)シクロヘプチル]カルボニル}オキシ)−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−(2−オキソ−2−ピロリジン−1−イルエチル)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−(2−モルホリン−4−イル−2−オキソエチル)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−[2−オキソ−2−(ピラジン−2−イルアミノ)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−[2−オキソ−2−(ピリダジン−3−イルアミノ)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−{2−オキソ−2−[(2−フェノキシエチル)アミノ]エチル}−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−[2−(3−フルオロフェニル)−2−オキソエチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−{2−[(5−メチルイソキサゾール−3−イル)アミノ]−2−オキソエチル}−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
【0064】
(3R)−1−{2−[(6−クロロピリダジン−3−イル)アミノ]−2−オキソエチル}−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−{2−[(3−フルオロフェニル)アミノ]−2−オキソエチル}−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−[2−(2−ナフチル)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−[2−(3−メトキシフェニル)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−[2−(5−メチル−2−チエニル)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−(2−フェニルエチル)−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−{2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−[2−(1,3−ベンゾジオキソl−5−イル)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−[2−(4−シアノフェニル)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−{2−[(6−クロロピラジン−2−イル)アミノ]−2−オキソエチル}−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−{[1−(4−クロロフェニル)シクロプロピル]メチル}−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−{2−[(5−メチルピラジン−2−イル)アミノ]−2−オキソエチル}−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−(カルボキシメチル)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−[2−(3−クロロフェニル)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−(2−アミノ−2−オキソエチル)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−{2−オキソ−2−[(3−フェニルプロピル)アミノ]エチル}−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、および
(3R)−1−[2−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−{2−[(3−メチルイソキサゾール−5−イル)アミノ]−2−オキソエチル}−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX;
(ここで、Xは薬学的に許容される一価または多価酸のアニオンを意味する)。
【0065】
この態様の薬学的に許容されるアニオンは、クロライド、ブロマイドおよびアイオダイドを含む。
【0066】
さらなる局面において、本発明は式(I)の化合物の製造方法であって、式(XIV)
【化17】

〔式中、R、RおよびRは式(I)において定義の通りである。〕
の化合物、またはC1−6アルキルエステル、その酸無水物または酸ハライドと、式(XV)または式(XVIa)または式(XVIb)
【化18】

〔式中、Y、Z、aおよびbは式(I)において定義の通りであり、そして(XV)のヒドロキシル基は3または4位である。〕
の化合物を反応させて、式(Va)または(Vb)または(Vc)
【化19】

〔式中、R、RおよびRは上記定義の通りである。〕
の化合物を得て、その後、(Va)または(Vb)または(Vc)と化合物
−LG
〔式中、LGは脱離基(例えばハロゲン)であり、そしてRは式(I)において定義の通りである。〕
を反応させ:そして所望により
・ 本化合物を式(I)の別の化合物に変換し、
・ 一価または多価酸のアニオンと薬学的に許容される塩を形成させる
ことを含む方法を提供する。
【0067】
化合物(XIV)(またはそのC1−6アルキルエステル)と化合物(XV)または(XVIa)または(XVIb)の反応は、簡便にはヘプタン、トルエンまたはジクロロメタンのような適当な溶媒中、0〜100℃の範囲の温度で行い得る。一つの本発明の態様において、化合物(XIV)は、簡便には、酸と適当な試薬(例えば塩化チオニルまたは塩化オキサリル)の、ジクロロメタンまたはトルエンのような適当な溶媒中、0〜100℃の範囲の温度での反応により製造し得るような、酸ハライド(例えばクロライド)の形を取る。
【0068】
化合物(V)とR−LGの反応は、簡便にはジクロロメタンまたはアセトニトリルのような適当な溶媒中、0〜100℃の範囲の温度で行い得る。
【0069】
式(XIV)の化合物は、簡便には有機金属化合物RMet(XVII)(ここで、Rは式(I)において定義の通りであり、そしてMetは適当な金属である)と、式RC(=O)(XVIII)(ここで、RおよびRは式(I)において定義の通りである)の化合物を添加して、アルコールRCOH(XIX)を形成させることにより製造し得る。次いで、アルコール(XIX)をアルキルエーテルに変換してよく、続いてアルキルエーテルを、該アルキルエーテルをアルカリ金属で処理し、COでクエンチングすることにより酸(XIV)に変換する。酸(XIV)を、所望によりそのC1−6アルキルエステル、酸無水物または酸ハライドに変換してよい。
【0070】
化合物(XVII)と(XVIII)の反応は、簡便には、テトラヒドロフランまたはジエチルエーテルのような適当な溶媒中、−20℃〜100℃の範囲の温度で行い得る。構造式RMet(XVII)の化合物において、Metはリチウム、ナトリウム、カリウムまたはマグネシウムのハロゲン化物であり得る。アルコールRCOH(XIX)のそのアルキルエーテルへの変換は、簡便には、化合物C1−6アルキル−LG〔式中、LGは脱離基(例えばハロゲン)である〕で、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、またはアセトニトリルのような適当な溶媒中、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンまたは水素化ナトリウムのような適当な塩基と共に、0℃〜90℃の範囲の温度で処理することにより実施し得る。次いで、得られたアルキルエーテルは、簡便には0℃〜−80℃の範囲の温度で、ジエチルエーテルのような溶媒中、ナトリウムおよびカリウムの混合物で処理し、COでクエンチングすることにより、式(XIV)の構造式に変換し得る。酸のさらなる同化は、メタノールのような溶媒中、トルエンスルホン酸のような酸触媒での処理により、または、該酸のTMS−ジアゾメタンまたはテトラヒドロフラン/メタノールのような溶媒混合物中のジアゾメタンでの処理により、行い、C1−6アルキルエステルを得てよい。本酸のさらなる同化を、ジクロロメタンのような溶媒中、−20℃〜40℃の範囲の温度で、塩化オキサリルまたはスルホニルクロライドで処理することにより行い、酸無水物または酸ハライドを得てよい。
【0071】
化合物(XV)、(XVIa)および(XVIb)は、市販されているか、文献に記載のものに従ったまたは準じた方法により製造し得るかのいずれかである;例えばEP188255、Leonard et. al. J. Org. Chem. 1963, 28, 1499、およびUS005318977参照。
【0072】
当業者により、本発明の実施に際して、出発試薬または中間化合物におけるヒドロキシル、カルボキシルまたはアミノ基を、保護基により保護する必要があるかもしれないことは認識されよう。故に、式(I)の化合物の製造は、ある段階での、1個以上の保護基の除去を含み得る。官能基の保護および脱保護は、‘Protective Groups in Organic Synthesis’, 2nd edition, T.W. Greene and P.G.M. Wuts, Wiley-Interscience (1991) and ‘Protecting Groups’, P.J. Kocienski, Georg Thieme Verlag (1994)に記載されている。
【0073】
本発明の化合物は、有益な薬剤学的特性を示す。例えば、本発明の化合物は、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロオクチル環を含む類似化合物よりも高い効力を示す。さらに、本化合物はまた、シクロヘキシルおよびシクロペンチル環を含む類似化合物よりも高い血漿タンパク質結合を示す。高い血漿タンパク質結合は、それが化合物が受け得る何らかの全身作用の影響を低下できるため、吸入を介して投与する化合物にとっては有益な特性であり得る。
【0074】
式(Va)および(Vb)および(Vc)の化合物は以前には製造されていない。さらに、これらの非4級化化合物も抗コリン作動剤としての活性を示し、過活動膀胱のような尿路の状態の処置における使用に興味深い。従って、本発明は、さらに、式(V)
【化20】

〔式中、
およびRは、それらが両方とも結合している炭素原子と一体となって、7員脂肪族炭素環式環を形成し、これは、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−6アルコキシ、NH、NH(C1−6アルキル)、N(C1−6アルキル)およびC1−6アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのC1−6アルキルは、所望により1個以上のハロゲンおよびヒドロキシルから独立して選択される置換基で置換されていてよく;
は、フェニルまたは5〜6員ヘテロアリール環であり、その各々は、所望によりハロゲン、シアノ、ニトロ、SH、S(O)0−2、NR1011、S(O)NR1213、C(O)NR1415、C(O)16、NR17S(O)18、NR19C(O)R20、NR21C(O)22、NR23C(O)NR2425、OR26およびC1−6アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのC1−6アルキルは、所望により1個以上のハロゲン、ヒドロキシル、C1−6アルコキシ、NH、NH(C1−6アルキル)およびN(C1−6アルキル)から独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく;
は、式(VI)または(VIIa)または(VIIb);
【化21】

の基であり;
ここで、
Yは−CH−、−CHCH−または−CHCHCH−であり、基(VI)における環上の置換は、3位でも4位でもよく;
aは、1または2であり;
bは、1または2であり;そして
Zは、−CH−である。〕
の化合物、またはその酸付加塩を提供する。
【0075】
式(V)の化合物について、本発明の態様は、R、R、RおよびRの各々が、式(I)の化合物に関する本発明の一つの態様において上記で定義の通りであるものを含む。
【0076】
式(V)の化合物の酸付加塩は、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、酢酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩、メタンスルホン酸塩またはp−トルエンスルホン酸塩を含む。
【0077】
本発明の式(V)の化合物は:
(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタンおよび
(3R)−3−{[(1−チエニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン
およびその薬学的に許容される酸付加塩を含む。
【0078】
本発明の化合物は、医薬としての、特にムスカリン受容体(M1、M2、およびM3)アンタゴニスト、特にM3アンタゴニストを含む抗コリン作動剤としての活性を有する。本化合物で処置し得る疾患および状態は、次のものを含む:
1. 呼吸器:次のものを含む気道の閉塞性疾患:気管支、アレルギー性、内因性、外因性、運動誘発性、薬剤誘発性(アスピリンおよびNSAID誘発性を含む)および粉塵誘発性喘息、間欠性および永続性両方および全ての重症度の、および気道過敏反応性の他の理由を含む喘息;慢性閉塞性肺疾患(COPD);感染性および好酸球性気管支炎を含む気管支炎;気腫;気管支拡張症;嚢胞性線維症;サルコイドーシス;農夫肺および関連疾患;過敏性肺炎;原因不明線維化肺胞炎、特発性間質性肺炎、抗新生物治療および結核およびアスペルギルス症および他の真菌感染を含む慢性感染に合併する線維症を含む肺線維症;肺移植の合併症;肺脈管構造の血管炎性および血栓性障害、および肺高血圧;気道の炎症性および分泌状態に関連する慢性咳、および医原性咳の処置を含む鎮咳活性;薬物性鼻炎、および血管運動性鼻炎を含む急性および慢性鼻炎;神経性鼻炎(枯草熱)を含む、通年性および季節性アレルギー性鼻炎;鼻のポリープ症;一般的な風邪、および呼吸器多核体ウイルス、インフルエンザ、コロナウイルス(SARSを含む)およびアデノウイルスによる感染を含む、急性ウイルス感染;
【0079】
2. 骨および関節:原発性、および、例えば、先天的股関節異形成症に二次性の両方を含む、骨関節症/骨関節症と関連するまたは含む関節炎(arthritides);頚部および腰部脊椎炎、および背下部および頚部痛;リウマチ性関節炎およびスチル病;強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、反応性関節炎および未分化脊椎関節症(spondarthropathy)を含む血清反応陰性脊椎関節症;敗血症性関節炎および他の感染関連関節症(arthopathies)および骨障害、例えばポット病およびポンセ病を含む結核;尿酸塩痛風、ピロリン酸カルシウム沈着疾患、およびカルシウムアパタイト関連腱、滑液包および滑膜炎症を含む、急性および慢性結晶誘発滑膜炎;ベーチェット病;原発性および二次性シェーグレン症候群;全身性硬化症および限局型強皮症;全身性エリテマトーデス、混合型結合組織疾患、および未分化結合組織疾患;皮膚筋炎および多発性筋炎を含む炎症性ミオパシー;リウマチ性多発筋痛症;どんな関節分布であれ、特発性炎症性関節炎(arthritides)および関連症候群、およびリウマチ熱およびその全身合併症を含む若年性関節炎;巨細胞性動脈炎、高安動脈炎、チャーグ・ストラウス症候群、結節性多発性動脈炎、顕微鏡的多発動脈炎、およびウイルス感染、過敏症反応、クリオグロブリン、およびパラプロテインと関連する脈管炎を含む、脈管炎;背下部痛;家族性地中海熱、マックル・ウェルズ症候群、および家族性アイルランド熱(Familial Hibernian Fever)、キクチ病;薬剤誘発性関節痛(arthalgias)、腱炎(tendonititides)、およびミオパシー;
【0080】
3. 傷害[例えば運動傷害]または疾患による筋骨格障害の疼痛および結合組織リモデリング:関節炎(arthitides)(例えばリウマチ性関節炎、骨関節症、痛風または結晶性関節症)、他の関節疾患(例えば椎間板変性または側頭下顎関節変性)、骨リモデリング疾患(例えば骨粗鬆症、ページェット病または骨壊死)、多発性軟骨炎、強皮症、混合型結合組織障害、脊椎関節症または歯周疾患(例えば歯周炎);
【0081】
4. 皮膚:乾癬、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎または他の湿疹性皮膚炎、および遅延型過敏症反応;植物および光皮膚炎;脂漏性皮膚炎、疱疹状皮膚炎、扁平苔癬、硬化性萎縮性苔癬、壊疽性膿皮症、皮膚サルコイド、円板状エリテマトーデス、天疱瘡、類天疱瘡、表皮水疱症、蕁麻疹、血管浮腫、脈管炎、毒性紅斑、皮膚好酸球増加症、円形脱毛症、男性型禿頭、スウィート症候群、ウェーバー・クリスチャン症候群、多形性紅斑;感染性および非感染性両方の蜂巣炎;脂肪織炎;皮膚リンパ腫、非黒色腫皮膚癌および他の形成異常病巣;固定薬疹を含む薬剤誘発性障害;
【0082】
5. 眼:眼瞼炎;通年性および春季アレルギー性結膜炎を含む、結膜炎;虹彩炎;前部および後部ブドウ膜炎;脈絡膜炎;自己免疫性;網膜に影響する変性または炎症性障害;交感神経性眼炎を含む眼炎;サルコイドーシス;ウイルス、真菌および細菌を含む感染;
【0083】
6. 胃腸管:舌炎、歯肉炎、歯周炎;逆流性を含む食道炎;好酸球性胃腸炎、肥満細胞症、クローン病、潰瘍性大腸炎を含む大腸炎、直腸炎、肛門掻痒症;セリアック病、過敏性腸症候群、および腸から離れて作用し得る食物関連アレルギー(例えば偏頭痛、鼻炎または湿疹);
【0084】
7. 腹部:自己免疫性、アルコール性およびウイルス性を含む肝炎;肝臓の線維症および硬変;胆嚢炎;急性および慢性両方の膵炎;
【0085】
8. 尿生殖器:間質性および糸球体腎炎を含む腎炎;ネフローゼ症候群;急性および慢性(間質性)膀胱炎およびハンナー潰瘍を含む、膀胱炎;急性および慢性尿道炎、前立腺炎、精巣上体炎、卵巣炎および卵管炎;外陰部腟炎;ペイロニー病;勃起不全(男女両方);
【0086】
9. 同種移植片拒絶反応:例えば、腎臓、心臓、肝臓、肺、骨髄、皮膚または角膜の移植後のまたは輸血後の急性および慢性の;または慢性移植片対宿主病;
【0087】
10. CNS:アルツハイマー病およびCJDおよびnvCJDを含む他の認知症になる障害;アミロイド症;多発性硬化症および他の脱髄症候群;脳アテローム性動脈硬化症および脈管炎;側頭動脈炎;重症筋無力症;内臓痛、頭痛、偏頭痛、三叉神経痛、非定型顔面痛、関節および骨疼痛、癌および腫瘍侵襲に起因する疼痛、糖尿病性、ヘルペス後、およびHIV関連ニューロパシーを含む神経障害性疼痛症候群を含む、急性および慢性疼痛(中枢起源であれ末梢起源であれ、急性、間欠性または永続性);神経サルコイドーシス;悪性、感染性または自己免疫性過程の中枢および末梢神経系合併症;
【0088】
11. 橋本甲状腺炎、グレーブス病、アジソン病、真性糖尿病、特発性血小板減少性紫斑病、好酸球性筋膜炎、高IgE症候群、抗リン脂質抗体症候群を含む他の自己免疫およびアレルギー性障害;
【0089】
12. 炎症性または免疫学的要素を伴う他の障害;後天性免疫不全症候群(AIDS)、ハンセン病、セザリー症候群、および新生物随伴症候群を含む;
【0090】
13. 心血管:冠血管および末梢循環に影響するアテローム性動脈硬化症;心膜炎;心筋サルコイドを含む心筋炎、炎症性および自己免疫心筋症;虚血再灌流傷害;感染性(例えば梅毒性)を含む、心内膜炎、弁膜炎、および大動脈炎;脈管炎;深部静脈血栓症および静脈瘤の合併症を含む、静脈炎および血栓症を含む、近位および末梢静脈の障害;
【0091】
14. 腫瘍学:前立腺、乳房、肺、卵巣、膵臓、腸および結腸、胃、皮膚および脳の腫瘍および骨髄(白血病を含む)およびリンパ増殖系に影響する悪性腫瘍、例えばホジキンおよび非ホジキンリンパ腫を含む、一般的な癌の処置;転移疾患および腫瘍再発、および新生物随伴症候群の予防および処置を含む、
【0092】
15. 胃腸管:セリアック病、直腸炎、好酸球性胃腸炎、肥満細胞症、クローン病、潰瘍性大腸炎、顕微鏡的大腸炎、判定不能大腸炎、過敏性腸障害、過敏性腸症候群、非炎症性下痢、腸から離れた部位に発現する食物関連アレルギー、例えば、偏頭痛、鼻炎および湿疹。
【0093】
従って、本発明は、さらに、治療に使用するための、前記で定義の式(I)の化合物を提供する。
【0094】
他の局面において、本発明は、治療において使用するための医薬の製造における、前記で定義の式(I)の化合物の使用を提供する。
【0095】
本明細書の文脈において、用語“治療”はまた異なる具体的な指示がない限り、“予防”も含む。用語“治療的”および“治療的に”もこれに従い解釈すべきである。
【0096】
本発明のさらなる局面は、疾患に罹患しているまたはリスクのある哺乳動物における該疾患状態の処置方法であって、そのような処置を必要とする哺乳動物に、治療的有効量の前記で定義の式(I)の化合物を投与することを含む、方法を提供する。
【0097】
本発明はまた、慢性閉塞性肺疾患(COPD)(例えば不可逆性COPD)の処置のための、前記で定義の式(I)の化合物を提供する。
【0098】
本発明はまた、喘息の処置のための、前記で定義の式(I)の化合物を提供する。
【0099】
本発明はまた、慢性閉塞性肺疾患(COPD)(例えば不可逆性COPD)の処置における、前記で定義の式(I)の化合物の使用も提供する。
【0100】
本発明はまた、喘息の処置における、前記で定義の式(I)の化合物の使用も提供する。
【0101】
本発明はまた、慢性閉塞性肺疾患(COPD)(例えば不可逆性COPD)の処置において使用するための医薬の製造における、前記で定義の式(I)の化合物の使用を提供する。
【0102】
本発明はまた、喘息の処置において使用するための医薬の製造における、前記で定義の式(I)の化合物の使用を提供する。
【0103】
本発明は、さらに、ヒトのような温血動物における慢性閉塞性肺疾患(COPD)(例えば不可逆性COPD)の処置方法であって、そのような処置を必要とする哺乳動物に、有効量の前記で定義の式(I)の化合物を投与することを含む、方法を提供する。
【0104】
本発明は、さらに、ヒトのような温血動物における喘息の処置方法であって、そのような処置を必要とする哺乳動物に、有効量の前記で定義の式(I)の化合物を投与することを含む、方法を提供する。
【0105】
ヒトのような温血動物の治療的処置について本発明の化合物を使用するために、該成分は、通常、標準薬務に従い、医薬組成物に製剤される。
【0106】
それ故、他の局面において、本発明は、前記で定義の本発明の化合物および薬学的に許容されるアジュバント、希釈剤または担体を含む、医薬組成物を提供する。さらなる局面において、本発明は、活性成分と薬学的に許容されるアジュバント、希釈剤または担体を混合することを含む、該組成物の製造方法を提供する。投与形態によって、本医薬組成物は、例えば、0.05〜99%w(重量パーセント)、例えば0.05〜80%w、例えば0.10〜70%w、例えば0.10〜50%wの活性成分を含み、全ての重量パーセントは総組成物に基づく。
【0107】
本発明の医薬組成物は、処置が望まれる疾患状態のために標準的な方法で、例えば局所(例えば肺および/または気道または皮膚)、経口、直腸または非経腸投与により投与してよい。これらの目的のために、本発明の化合物は、当分野で既知の手段により、例えば、エアロゾル、乾燥粉末製剤、錠剤、カプセル、シロップ、粉末、顆粒、水性または油性溶液または懸濁液、(脂質)エマルジョン、分散性粉末、坐薬、軟膏、クリーム、液滴および滅菌注射可能水性または油性溶液または懸濁液の形に製剤し得る。
【0108】
適当な本発明の医薬組成物は、0.1mg〜1gの活性成分を含む、単位投与形、例えば錠剤またはカプセル剤の、経口投与に適当なものである。
【0109】
他の局面において、本発明の医薬組成物は、静脈内、皮下または筋肉内注射に適当なものである。各患者は、例えば、0.01mgkg−1〜100mgkg−1、例えば0.1mgkg−1〜20mgkg−1の本発明の化合物の静脈内、皮下または筋肉内投与量を受けてよく、本組成物は1日1〜4回投与する。静脈内、皮下および筋肉内投与量は、ボーラス注射の手段で与えてよい。あるいは、静脈内投与量を、一定時間にわたる連続輸液により与えてよい。あるいは、各患者は、非経腸投与量とおおよそ当量の1日経口投与量を受け、本組成物は1日1〜4回投与する。
【0110】
他の適当な本発明の医薬組成物は、吸入投与に適するものであり、吸入は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)または喘息のような呼吸器疾患を処置するとき、本発明の化合物の特に有用な投与方法である。吸入により投与するとき、式(I)の化合物はμg範囲、例えば0.1〜500μg、0.1〜50μg、0.1〜40μg、0.1〜30μg、0.1〜20μg、0.1〜10μg、5〜10μg、5〜50μg、5〜40μg、5〜30μg、5〜20μg、5〜10μg、10〜50μg、10〜40μg、10〜30μg、または10〜20μgの活性成分の投与量で有効に使用し得る。
【0111】
本発明の一つの態様において、吸入投与用に製剤された、前記で定義の本発明の化合物を薬学的に許容されるアジュバント、希釈剤または担体と共に含む、医薬組成物が提供される。
【0112】
吸入により投与するとき、定量吸入器を、適当な噴射剤中に、エタノール、界面活性剤、平滑剤または安定化剤のようなさらなる賦形剤を伴い、または伴わず分散されている、活性成分の投与に使用してよい。適当な噴射剤は、炭化水素、クロロフルオロカーボンおよびヒドロフルオロアルカン(例えばヘプタフルオロアルカン)噴射剤、またはそのような噴射剤の混合物である。好ましい噴射剤は、P134aおよびP227であり、その各々は単独で、または他の噴射剤および/または界面活性剤および/または他の賦形剤と組み合わせて使用してよい。噴霧可能水性懸濁液または、好ましくは、溶液も、適当なpHおよび/または調整を伴い、または伴わず、単位投与量または多回投与量製剤として用いてよい。
【0113】
乾燥粉末吸入器は、単独で、または薬学的に許容される担体と組み合わせた活性成分の投与に使用してよく、後者の場合、粉砕された粉末として、または、秩序(ordered)混合物としてである。乾燥粉末吸入器は1回投与量または多回投与量であってよく、乾燥粉末または粉末含有カプセルを利用し得る。
【0114】
定量吸入器、ネブライザーおよび乾燥粉末吸入器は既知であり、種々のそのような装置が利用可能である。
【0115】
本発明は、さらに、記載の状態の1種以上の処置のために、本発明の化合物もしくは本発明の化合物を含む医薬組成物または製剤を、他の1種または複数種の治療剤と同時にまたは連続して、または、組み合わせ製剤として投与することを含む、組み合わせ治療に関する。
【0116】
特に、リウマチ性関節炎、骨関節症、喘息、アレルギー性鼻炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、乾癬、および炎症性腸疾患のような(しかしこれに限定されない)炎症性疾患の処置のために、本発明の化合物を以下の薬剤と組み合わせ得る。
【0117】
局所適用であれ全身適用であれ非選択的シクロオキシゲナーゼCOX−1/COX−2阻害剤(例えばピロキシカム、ジクロフェナク、プロピオン酸、例えばナプロキセン、フルルビプロフェン、フェノプロフェン、ケトプロフェンおよびイブプロフェン、フェナメート、例えばメフェナム酸、インドメタシン、スリンダク、アザプロパゾン、ピラゾロン、例えばフェニルブタゾン、サリチレート、例えばアスピリン)を含む非ステロイド性抗炎症剤(以後NSAID);選択的COX−2阻害剤(例えばメロキシカム、セレコキシブ、ロフェコキシブ、バルデコキシブ、ルミラコキシブ(lumarocoxib)、パレコキシブおよびエトリコキシブ);シクロオキシゲナーゼ阻害性一酸化窒素ドナー(CINOD);グルココルチコステロイド(局所、経口、筋肉内、静脈内、または関節内経路のいずれで投与するものであれ);メトトレキサート;レフルノミド;ヒドロキシクロロキン;d−ペニシラミン;オーラノフィンまたは他の非経腸または経口金製剤;鎮痛剤;ジアセレイン;関節内治療、例えばヒアルロン酸誘導体;および栄養補助食品、例えばグルコサミン。
【0118】
本発明は、なおさらに、本発明の化合物と、アルファ−、ベータ−、およびガンマ−インターフェロン;インシュリン様増殖因子I型(IGF−1);インターロイキン(IL)1〜17を含むIL、およびインターロイキンアンタゴニストまたはアナキンラのような阻害剤;腫瘍壊死因子アルファ(TNF−α)阻害剤、例えば抗TNFモノクローナル抗体(例えばインフリキシマブ;アダリムマブ、およびCDP−870)および免疫グロブリン分子(例えばエタネルセプト)を含むTNF受容体アンタゴニストならびに低分子量剤、例えばペントキシフィリンを含むサイトカインもしくはサイトカイン機能のアゴニストまたはアンタゴニスト(サイトカインシグナル伝達経路に作用するもの、例えばSOCSシステムのモジュレーター)の組み合わせに関する。
【0119】
加えて、本発明は、本発明の化合物と、Bリンパ球(例えばCD20(リツキシマブ)、MRA-aILl6RおよびTリンパ球、CTLA4-Ig、HuMax Il-15)を標的とするモノクローナル抗体の組み合わせに関する。
【0120】
本発明は、なおさらに、本発明の化合物と、ケモカイン受容体機能のモジュレーター、例えばCCR1、CCR2、CCR2A、CCR2B、CCR3、CCR4、CCR5、CCR6、CCR7、CCR8、CCR9、CCR10およびCCR11(C−Cファミリーについて);CXCR1、CXCR2、CXCR3、CXCR4およびCXCR5(C−X−Cファミリーについて)およびC−X−CファミリーについてCXCR1のアンタゴニストの組み合わせに関する。
【0121】
本発明は、さらに、本発明の化合物と、ドキシサイクリンのような薬剤を含む、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害剤、すなわち、ストロメライシン、コラゲナーゼ、およびゼラチナーゼ、ならびにアグリカナーゼ;とりわけコラゲナーゼ−1(MMP−1)、コラゲナーゼ−2(MMP−8)、コラゲナーゼ−3(MMP−13)、ストロメライシン−1(MMP−3)、ストロメライシン−2(MMP−10)、およびストロメライシン−3(MMP−11)およびMMP−9およびMMP−12の組み合わせに関する。
【0122】
本発明は、なおさらに、本発明の化合物と、ロイコトリエン生合成阻害剤、5−リポキシゲナーゼ(5−LO)阻害剤または5−リポキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)アンタゴニスト、例えば;ジロートン;ABT-761;フェンレウトン;テポキサリン;Abbott-79175;Abbott-85761;N−(5−置換)−チオフェン−2−アルキルスルホンアミド;2,6−ジ−tert−ブチルフェノールヒドラゾン;メトキシテトラヒドロピラン、例えばZeneca ZD-2138;化合物SB-210661;ピリジニル置換2−シアノナフタレン化合物、例えばL-739,010;2−シアノキノリン化合物、例えばL-746,530;またはインドールまたはキノリン化合物、例えばMK-591、MK-886、およびBAY x 1005の組み合わせに関する。
【0123】
本発明は、さらに、本発明の化合物と、フェノチアジン−3−1s、例えばL-651,392;アミジノ化合物、例えばCGS-25019c;ベンゾキサルアミン、例えばオンタゾラスト;ベンゼンカルボキシミドアミド、例えばBIIL 284/260;および化合物、例えばザフィルカスト、アブルカスト(ablukast)、モンテルカスト、プランルカスト、ベルルカスト(verlukast)(MK−679)、RG-12525、Ro-245913、イラルカスト(CGP 45715A)、およびBAY x 7195から成る群から選択される、ロイコトリエン(LT)B4、LTC4、LTD4、およびLTE4の受容体アンタゴニストの組み合わせに関する。
【0124】
本発明は、なおさらに、本発明の化合物と、ホスホジエステラーゼ(PDE)阻害剤、例えばテオフィリンおよびアミノフィリンを含むメチルキサンタニン;アイソフォームPDE4D阻害剤を含むPDE4阻害剤またはPDE5阻害剤を含む、選択的PDEアイソザイム阻害剤の組み合わせに関する。
【0125】
本発明は、さらに、本発明の化合物と、経口的、局所的または非経腸的に適用される;ヒスタミン1型受容体アンタゴニスト、例えばセチリジン、ロラタジン、デスロラタジン、フェキソフェナジン、アクリバスチン、テルフェナジン、アステミゾール、アゼラスチン、レボカバスチン、クロルフェニラミン、プロメタジン、シクリジン、またはミゾラスチンの組み合わせに関する。
【0126】
本発明は、なおさらに、本発明の化合物と、プロトンポンプ阻害剤(例えばオメプラゾール)または胃保護性ヒスタミン2型受容体アンタゴニストの組み合わせに関する。
【0127】
本発明は、さらに、本発明の化合物と、ヒスタミン4型受容体のアンタゴニストの組み合わせに関する。
【0128】
本発明は、なおさらに、本発明の化合物と、アルファ−1/アルファ−2アドレナリン受容体アゴニスト血管収縮交感神経刺激剤、例えばプロピルヘキセドリン、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、エフェドリン、シュードエフェドリン、ナファゾリンヒドロクロライド、オキシメタゾリンヒドロクロライド、テトラヒドロゾリンヒドロクロライド、キシロメタゾリンヒドロクロライド、トラマゾリンヒドロクロライドまたはエチルノルエピネフリンヒドロクロライドの組み合わせに関する。
【0129】
本発明は、なおさらに、本発明の化合物と、ベータ−アドレナリン受容体アゴニスト(ベータ受容体サブタイプ1−4を含む)、例えばイソプレナリン、サルブタモール、フォルモテロール、サルメテロール、テルブタリン、オルシプレナリン、ビトルテロールメシレート、ピルブテロール、またはインダカテロールまたはそのキラルエナンチオマーの組み合わせに関する。
【0130】
本発明は、さらに、本発明の化合物と、クロモン、例えばクロモグリク酸ナトリウムまたはネドクロミルナトリウムの組み合わせに関する。
【0131】
本発明は、なおさらに、本発明の化合物と、グルココルチコイド、例えばフルニソリド、トリアムシノロンアセトニド、二プロピオン酸ベクロメタゾン、ブデソニド、プロピオン酸フルチカゾン、シクレソニドまたはフロ酸モメタゾンの組み合わせに関する。
【0132】
本発明は、さらに、本発明の化合物と、核ホルモン受容体を調節する薬剤、例えばPPARの組み合わせに関する。
【0133】
本発明は、なおさらに、本発明の化合物と、免疫グロブリン(Ig)またはIg製剤またはアンタゴニストまたはIg機能を調節する抗体、例えば抗IgE(例えばオマリズマブ)の組み合わせに関する。
【0134】
本発明は、さらに、本発明の化合物と、他の全身的または局所的に適用される抗炎症剤、例えばサリドマイドまたはその誘導体、レチノイド、ジトラノールまたはカルシポトリオールの組み合わせに関する。
【0135】
本発明は、なおさらに、本発明の化合物と、アミノサリチレートおよびスルファピリジン、例えばスルファサラジン、メサラジン、バルサラジド、およびオルサラジン;および免疫調節剤、例えばチオプリン、およびコルチコステロイド、例えばブデソニドの組み合わせとの組み合わせに関する。
【0136】
本発明は、さらに、本発明の化合物と、抗細菌剤、例えばペニシリン誘導体、テトラサイクリン、マクロライド、ベータ−ラクタム、フルオロキノロン、メトロニダゾール、吸入アミノグリコシド;アシクロビル、ファムシクロビル、バラシクロビル、ガンシクロビル、シドフォビル、アマンタジン、リマンタジン、リバビリン、ザナミビル(zanamavir)およびオセルタミビル(oseltamavir)を含む抗ウイルス剤;プロテアーゼ阻害剤、例えばインジナビル、ネルフィナビル、リトナビル、およびサキナビル;ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤、例えばジダノシン、ラミブジン、スタブジン、ザルシタビンまたはジドブジン;または非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤、例えばネビラピンまたはエファビレンツの組み合わせに関する。
【0137】
本発明は、なおさらに、本発明の化合物と、心血管剤、例えばカルシウムチャネルブロッカー、ベータ−アドレナリン受容体ブロッカー、アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤、アンギオテンシン−2受容体アンタゴニスト;脂質低下剤、例えばスタチンまたはフィブラート;血液細胞形態学のモジュレーター、例えばペントキシフィリン;血栓溶解、または抗凝血剤、例えば血小板凝集阻害剤の組み合わせに関する。
【0138】
本発明は、さらに、本発明の化合物と、CNS剤、例えば抗鬱剤(例えばセルトラリン)、抗パーキンソン剤(例えばデプレニル、L−ドーパ、ロピニロール、プラミペキソール、MAOB阻害剤、例えばセレギリン(selegine)およびラサギリン、comP阻害剤、例えばタスマール、A−2阻害剤、ドーパミン再取り込み阻害剤、NMDAアンタゴニスト、ニコチンアゴニスト、ドーパミンアゴニストまたは神経型一酸化窒素合成酵素の阻害剤)、または抗アルツハイマー剤、例えばドネペジル、リバスチグミン、タクリン、COX−2阻害剤、プロペントフィリンまたはメトリホナートの組み合わせに関する。
【0139】
本発明は、なおさらに、本発明の化合物と、急性または慢性疼痛処置剤、例えば中枢性にまたは末梢性に作用する鎮痛剤(例えばオピオイドまたはその誘導体)、カルバマゼピン、フェニトイン、バロプロ酸ナトリウム、アミトリプチリン(amitryptiline)または他の抗鬱剤、パラセタモール、または非ステロイド性抗炎症剤の組み合わせに関する。
【0140】
本発明は、さらに、本発明の化合物と、非経腸的または局所的に適用される(吸入を含む)局所麻酔剤、例えばリグノカインまたはその誘導体の組み合わせに関する。
【0141】
本発明の化合物はまた、ホルモン剤、例えばラロキシフェン、またはビホスホネート、例えばアレンドロネートを含む、抗骨粗鬆症剤と組み合わせても使用できる。
【0142】
本発明は、なおさらに、本発明の化合物と:(i)トリプターゼ阻害剤;(ii)血小板活性化因子(PAF)アンタゴニスト;(iii)インターロイキン変換酵素(ICE)阻害剤;(iv)IMPDH阻害剤;(v)VLA−4アンタゴニストを含む接着分子阻害剤;(vi)カテプシン;(vii)キナーゼ阻害剤、例えばチロシンキナーゼ(例えばBtk、Itk、Jak3またはMAP、例えばゲフィチニブまたはメシル酸イマチニブ)、セリン/スレオニンキナーゼ(例えばMAPキナーゼ阻害剤、例えばp38、JNK、タンパク質キナーゼA、BまたはC、またはIKK)、または細胞サイクルに関与するキナーゼ(例えばサイクリン依存性キナーゼ)の阻害剤;(viii)グルコース−6リン酸デヒドロゲナーゼ阻害剤;(ix)キニン−B1.−またはB2.−受容体アンタゴニスト;(x)抗痛風剤、例えばコルヒチン;(xi)キサンチンオキシダーゼ阻害剤、例えばアロプリノール;(xii)尿酸排泄促進剤、例えばプロベネシド、スルフィンピラゾンまたはベンズブロマロン;(xiii)成長ホルモン分泌促進物質;(xiv)トランスフォーミング増殖因子(TGFβ);(xv)血小板由来増殖因子(PDGF);(xvi)線維芽細胞増殖因子、例えば塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF);(xvii)顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF);(xviii)カプサイシンクリーム;(xix)タキキニンNK1またはNK3受容体アンタゴニスト、例えばNKP−608C、SB−233412(タルネタント)またはD−4418;(xx)エラスターゼ阻害剤、例えばUT−77またはZD−0892;(xxi)TNF−アルファ変換酵素阻害剤(TACE);(xxii)誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS)阻害剤;(xxiii)TH2細胞上に発現される化学誘引物質受容体相同分子(例えばCRTH2アンタゴニスト);(xxiv)P38阻害剤;(xxv)トール様受容体(TLR)の機能を調節する薬剤、(xxvi)プリン作動性受容体の機能を調節する薬剤、例えばP2X7;または(xxvii)転写因子活性化阻害剤、例えばNFkB、API、またはSTATSの組み合わせに関する。
【0143】
本発明の化合物は癌の治療のための既存の治療剤と組み合わせても使用でき、例えば適当な薬剤は次のものを含む:
(i)内科的腫瘍学で使用されている、抗増殖性/抗新生物剤またはその組み合わせ、例えばアルキル化剤(例えばシスプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、窒素マスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファンまたはニトロソウレア);代謝拮抗剤(例えば葉酸代謝拮抗剤、例えばフルオロピリミジン、例えば5−フルオロウラシルまたはテガフール、ラルチトレキセド、メトトレキサート、シトシンアラビノシド、ヒドロキシウレア、ゲムシタビンまたはパクリタキセル);抗腫瘍抗生物質(例えばアントラサイクリン、例えばアドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシン−C、ダクチノマイシンまたはミトラマイシン);有糸分裂阻害剤(例えばビンカアルカロイド、例えばビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシンまたはビノレルビン、またはタキソイド、例えばタキソールまたはタキソテール);またはトポイソメラーゼ阻害剤(例えばエピポドフィロトキシン、例えばエトポシド、テニポシド、アムサクリン、トポテカンまたはカンプトテシン);
(ii)細胞増殖抑制剤、例えば抗エストロゲン(例えばタモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェンまたはヨードキシフェン)、エストロゲン受容体下方調節剤(例えばフルベストラント)、抗アンドロゲン(例えばビカルタミド、フルタミド、ニルタミドまたはシプロテロンアセテート)、LHRHアンタゴニストまたはLHRHアゴニスト(例えばゴセレリン、ロイプロレリンまたはブセレリン)、プロゲストーゲン(例えばメゲストロールアセテート)、アロマターゼ阻害剤(例えばアナストロゾール、レトロゾール、ボラゾールまたはエキセメスタンのような)または5α−レダクターゼ阻害剤、例えばフィナステリド;
(iii)癌細胞侵襲を阻害する薬剤(例えばメタロプロテイナーゼ阻害剤、例えばマリマスタットまたはウロキナーゼプラスミノーゲンアクティベーター受容体機能の阻害剤);
(iv)増殖因子機能阻害剤、例えば:増殖因子抗体(例えば抗erbb2抗体トラスツマブ、または抗erbb1抗体セツキシマブ[C225])、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤またはセリン/スレオニンキナーゼ阻害剤、上皮細胞増殖因子ファミリー阻害剤(例えばEGFRファミリーチロシンキナーゼ阻害剤、例えば−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシ−6−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(ゲフィチニブ、AZD1839)、−(3−エチニルフェニル)−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4−アミン(エルロチニブ、OSI-774)または6−アクリルアミド−−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(CI 1033))、血小板由来増殖因子ファミリー阻害剤、または肝細胞増殖因子ファミリー阻害剤;
【0144】
(v)抗血管新生剤、例えば血管内皮細胞増殖因子の作用を阻止するもの(例えば抗血管内皮細胞増殖因子抗体ベバシズマブ、WO97/22596、WO97/30035、WO97/32856またはWO98/13354に開示の化合物)、または他の機構により働く化合物(例えばリノミド(linomide)、インテグリンαvβ3機能またはアンジオスタチンの阻害剤);
(vi)血管傷害剤、例えばコンブレタスタチンA4、またはWO99/02166、WO00/40529、WO00/41669、WO01/92224、WO02/04434またはWO02/08213に開示の化合物;
(vii)アンチセンス治療に使用する薬剤、例えば上記の標的の一つに指向するもの、例えばISIS 2503、抗rasアンチセンス;
(viii)遺伝子治療アプローチ、例えば異常遺伝子、例えば異常p53または異常BRCA1またはBRCA2を置換するためのアプローチ、GDEPT(遺伝子指向酵素プロドラッグ治療)アプローチ、例えばシトシンデアミナーゼ、チミジンキナーゼまたは細菌ニトロレダクターゼ酵素を使用するものおよび化学療法または放射線療法に対する患者耐容性を増加させるアプローチ、例えば多剤耐性遺伝子治療;または
(ix)免疫治療アプローチ、例えば患者腫瘍細胞の免疫原性を高めるエキソビボおよびインビボアプローチ、例えば、サイトカイン、例えばインターロイキン2、インターロイキン4または顆粒球マクロファージコロニー刺激因子でのトランスフェクション、T細胞アネルギーを低下させるアプローチ、トランスフェクト免疫細胞、例えばサイトカイントランスフェクト樹状細胞を使用するアプローチ、サイトカイントランスフェクト腫瘍細胞株を使用するアプローチおよび抗イディオタイプ抗体を使用するアプローチ。
【0145】
さらなる態様において、本発明は、上記の通りの式(I)の化合物である第一活性成分、および:−
・ ホスホジエステラーゼ阻害剤、
・ β2アドレナリン受容体アゴニスト、
・ ケモカイン受容体機能のモジュレーター、
・ キナーゼ機能の阻害剤、
・ プロテアーゼ阻害剤、
・ ステロイド性グルココルチコイド受容体アゴニスト、および
・ 非ステロイド性グルココルチコイド受容体アゴニスト
から選択される、少なくとも1個のさらなる活性成分を組み合わせて含む、医薬品を提供する。
【0146】
この態様の医薬品は、例えば、第一およびさらなる活性成分を混合して含む、医薬組成物であり得る。あるいは、本医薬品は、例えば、第一およびさらなる活性成分を、それを必要とする患者に同時に、連続的にまたは別々に投与するのに適当な別々の医薬製剤で含み得る。
この態様の医薬品は、呼吸器疾患、例えば喘息、COPDまたは鼻炎の処置に特に有用である。
【0147】
この態様の医薬品に使用し得るホスホジエステラーゼ阻害剤は、PDE4阻害剤、例えばアイソフォームPDE4Dの阻害剤、PDE3阻害剤およびPDE5阻害剤を含む。例は、化合物
(Z)−3−(3,5−ジクロロ−4−ピリジル)−2−[4−(2−インダニルオキシ−5−メトキシ−2−ピリジル]プロペンニトリル、
N−[9−アミノ−4−オキソ−1−フェニル−3,4,6,7−テトラヒドロピロロ[3,2,1−jk][1,4]ベンゾジアゼピン−3(R)−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(CI-1044)
3−(ベンジルオキシ)−1−(4−フルオロベンジル)−N−[3−(メチルスルホニル)フェニル]−1H−インドール−2−カルボキサミド、
(1S−exo)−5−[3−(ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルオキシ)−4−メトキシフェニル]テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン(アチゾラム)、
N−(3,5,ジクロロ−4−ピリジニル)−2−[1−(4−フルオロベンジル)−5−ヒドロキシ−1H−インドール−3−イル]−2−オキソアセトアミド(AWD-12-281)、
β−[3−(シクロペンチルオキシ)−4−メトキシフェニル]−1,3−ジヒドロ−1,3−ジオキソ−2H−イソインドール−2−プロパンアミド(CDC-801)、
N−[9−メチル−4−オキソ−1−フェニル−3,4,6,7−テトラヒドロピロロ[3,2,1−jk][1,4]ベンゾジアゼピン−3(R)−イル]ピリジン−4−カルボキサミド(CI-1018)、
cis−[4−シアノ−4−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)シクロヘキサン−1−カルボン酸(シロミラスト)
8−アミノ−1,3−ビス(シクロプロピルメチル)キサンチン(シパムフィリン(cipamfylline))
N−(2,5−ジクロロ−3−ピリジニル)−8−メトキシ−5−キノリンカルボキサミド(D−4418)、
5−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジリデン)−2−イミノチアゾリジン−4−オン(Darbufelone)、
2−メチル−1−[2−(1−メチルエチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−1−プロパノン(イブジラスト)、
メタンスルホン酸2−(2,4−ジクロロフェニルカルボニル)−3−ウレイドベンゾフラン−6−イル(リリミラスト(Lirimilast))、
(−)−(R)−5−(4−メトキシ−3−プロポキシフェニル)−5−メチルオキサゾリジン−2−オン(メソプラム(mesopram))、
(−)−cis−9−エトキシ−8−メトキシ−2−メチル−1,2,3,4,4a,10b−ヘキサヒドロ−6−(4−ジイソプロピルアミノカルボニルフェニル)−ベンゾ[c][1,6]ナフチリジン(プマフェントリン(Pumafentrine))、
3−(シクロプロピルメトキシ)−N−(3,5−ジクロロ−4−ピリジル)−4−(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド(ロフルミラスト)、
ロフルミラストのN−オキシド、
5,6−ジエトキシベンゾ[b]チオフェン−2−カルボン酸(Tibenelast)
2,3,6,7−テトラヒドロ−2−(メシチルイミノ)−9,10−ジメトキシ−3−メチル−4H−ピリミド[6,1−a]イソキノリン−4−オン(trequinsin)および
3−[[3−(シクロペンチルオキシ)−4−メトキシフェニル]−メチル]−N−エチル−8−(1−メチルエチル)−3H−プリン−6−アミン(V-11294A)
を含む。
【0148】
この態様の医薬品において使用し得るβ−アドレナリン受容体アゴニストは、メタプロテレノール、イソプロテレノール、イソプレナリン、アルブテロール、サルブタモール(例えば硫酸塩として)、フォルモテロール(例えばフマル酸塩として)、サルメテロール(例えばキシナホ酸塩として)、テルブタリン、オルシプレナリン、ビトルテロール(例えばメシル酸塩として)、ピルブテロールまたはインダカテロールを含む。この態様のβ−アドレナリン受容体アゴニストは、長時間作用型β−アゴニスト、例えばサルメテロール(例えばキシナホ酸塩として)、フォルモテロール(例えばフマル酸塩として)、バンブテロール(例えば塩酸塩として)、カルモテロール(TA 2005、化学的に2(1H)−キノロン、8−ヒドロキシ−5−[1−ヒドロキシ−2−[[2−(4−メトキシ−フェニル)−1−メチルエチル]−アミノ]エチル]−モノヒドロクロライド、[R−(R,R)]として同定、また、Chemical Abstract Service Registry Number 137888-11-0により同定され、そして米国特許4,579,854にも記載)、インダカテロール(CAS no 312753-06-3;QAB-149)、ホルムアニリド誘導体、例えばWO2002/76933に記載の3−(4−{[6−({(2R)−2−[3−(ホルミルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル]−2−ヒドロキシエチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}−ブチル)−ベンゼンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド誘導体、例えばWO2002/88167に記載の3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシ−メチル)フェニル]エチル}アミノ)−ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド、WO2003/042164およびWO2005/025555に記載のアリールアニリン受容体アゴニスト、WO2004/032921およびUS2005/222144に記載のインドール誘導体、および化合物GSK 159797、GSK 159802、GSK 597901、GSK 642444およびGSK 678007を含む。
【0149】
この態様の医薬品において使用し得るケモカイン受容体機能のモジュレーターは、CCR1受容体アンタゴニストを含む。
この態様の医薬品において使用し得るキナーゼ機能の阻害剤は、p38キナーゼ阻害剤およびIKK阻害剤を含む。
この態様の医薬品において使用し得るプロテアーゼ阻害剤は、好中球エラスターゼの阻害剤またはMMP12の阻害剤を含む。
【0150】
この態様の医薬品において使用し得るステロイド性グルココルチコイド受容体アゴニストは、ブデソニド、フルチカゾン(例えばプロピオン酸エステルとして)、モメタゾン(例えばフロ酸エステルとして)、ベクロメタゾン(例えば17−プロピオン酸または17,21−ジプロピオン酸エステルとして)、シクレソニド、ロテプレドノール(例えばエタボナートとして)、エチプレドノール(例えばジクロアセテートとして)、トリアムシノロン(例えばアセトニドとして)、フルニソリド、ゾチカゾン(zoticasone)、フルモキソニド(flumoxonide)、ロフレポニド、ブチキソコート(例えばプロピオン酸エステルとして)、プレドニゾロン、プレドニゾン、チプレダン(tipredane)、ステロイドエステル類、例えば6α,9α−ジフルオロ−17α−[(2−フラニルカルボニル)オキシ]−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸−フルオロメチルエステル、6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−17α−プロピオニルオキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸−(2−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3S−イル)エステルおよび6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−17α−[(4−メチル−1,3−チアゾール−5−カルボニル)オキシ]−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸−フルオロメチルエステル、DE4129535に従うステロイドエステル類、WO2002/00679、WO2005/041980に従うステロイド、またはステロイドGSK 870086、GSK 685698およびGSK 799943を含む。
【0151】
この態様の医薬品において使用し得る非ステロイド性グルココルチコイド受容体アゴニストのモジュレーターは、WO2006/046916に記載のものを含み得る。
【0152】
本発明を、ここで、以下の非限定的実施例により説明する。
実施例中、NMRスペクトルは、Varian Unity Inova分光計で、300または400MHzいずれかのプロトン周波数で測定した。MSスペクトルは、Agilent 1100 MSD G1946D分光計またはHewlett Packard HP1100 MSD G1946A分光計のいずれかで測定した。分取HPLC分離は、Waters Symmetry(登録商標)またはXterra(登録商標)カラムのいずれかで、0.1%水性トリフルオロ酢酸:アセトニトリル、0.1%水性アンモニア:アセトニトリルまたは0.1%酢酸アンモニウム:アセトニトリルを溶離剤として使用して行った。SCXおよびNH樹脂は、Varian Incorporatedから得た。IUPAC名は、ACDLabs Name Computer Programを使用して作成した。
【実施例】
【0153】
実施例1:(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン
a) 1−フェニルシクロヘプタノール
【化22】

マグネシウム(1.2g)の無水テトラヒドロフラン(60mL)溶液に、窒素環境下、ヨウ素の結晶、続いてブロモベンゼン(7.85g)を、反応が一定の還流を維持する速度で添加した。反応混合物を20分間撹拌し、次いでシクロヘプタノン(4.48g)を注意しながら添加した。10分間撹拌後、飽和水性塩化アンモニウム(10mL)を添加し、反応を水(100mL)およびイソヘキサン(100mL)に分配した。有機層を乾燥させ(MgSO)、蒸発させて、副題化合物(7.6g)を油状物として得た。
1H NMR(299.946MHz, CDCl3) d 7.53 - 7.47(m, 2H), 7.36 - 7.29(m, 2H), 7.26 - 7.19(m, 1H), 2.07(ddd, 2H), 1.97 - 1.50(m, 11H)。
【0154】
b) 1−メトキシ−1−フェニルシクロヘプタン
【化23】

1−フェニルシクロヘプタノール(実施例1a)(7.6g)をテトラヒドロフラン(100mL)に溶解し、水素化ナトリウム(油中60%、2.0g)を添加した。反応を60℃で5分間撹拌し、ヨードメタン(7.1g)を添加した。混合物を60℃で一晩維持し、次いでさらなる量の水素化ナトリウム(油中60%、2.0g)およびヨードメタン(7.1g)を添加し、反応を70時間還流した。反応混合物を水(100mL)およびイソヘキサン(100mL)に分配し、有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、蒸発させて、副題化合物(11.31g)を得た。
1H NMR(299.946MHz, CDCl3) d 7.43 - 7.37(m, 2H), 7.37 - 7.30(m, 2H), 7.24 - 7.19(m, 1H), 2.98(s, 3H), 2.12 - 1.88(m, 4H), 1.88 - 1.45(m, 8H)。
【0155】
c) 1−フェニルシクロヘプタンカルボン酸
【化24】

カリウム(2.62g)およびナトリウム(0.52g)を、一緒に120℃で鉱油中、窒素環境下で30分間加熱し、次いで室温に冷却した。油を除き、エーテル(100mL)に変え、1−メトキシ−1−フェニルシクロヘプタン(実施例1b)(4.9g)を添加し、反応を窒素下、一晩、室温で撹拌した。反応を−78℃に冷却し、固体二酸化炭素(〜20g)を撹拌しながら添加した。反応を室温に温め、水(150mL)を、窒素環境下、注意深く添加した。水性層を分離し、濃塩酸で中和し、ジエチルエーテル(150mL)で抽出した。有機層を乾燥させ(MgSO)、蒸発させて、副題化合物(4.15g)を油状物として得た。
1H NMR(299.946MHz, CDCl3) d 7.40 - 7.20(m, 5H), 2.49 - 2.35(m, 2H), 2.16 - 2.03(m, 2H), 1.76 - 1.47(m, 8H)。
【0156】
d) 1−フェニルシクロヘプタンカルボン酸メチル
【化25】

1−フェニルシクロヘプタンカルボン酸(実施例1c)(4.15g)をメタノール(150mL)および濃塩酸(5mL)中で24時間還流した。溶媒を蒸発させ、残渣をエーテル(100mL)に溶解し、それを水(100mL)、飽和重炭酸ナトリウム(50mL)および水(100mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、蒸発させて、副題化合物(3.5g)を油状物として得た。
1H NMR(299.946MHz, CDCl3) d 7.37 - 7.18(m, 5H), 3.63(s, 3H), 2.47 - 2.35(m, 2H), 2.08 - 1.97(m, 2H), 1.70 - 1.48(m, 8H)。
【0157】
実施例1 (3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン
【化26】

1−フェニルシクロヘプタンカルボン酸メチル(実施例1d)(1.0g)および(R)−キヌクリジン−3−オール(Acros Organicsから市販)、(0.39g)を、ナトリウム(〜5mg)含有ヘプタン(50mL)中、ディーン・スターク装置で24時間還流した。ヘプタン(20mL)をトルエン(20mL)に置き換え、還流を3日間続けた。反応を水(50mL)およびエーテル(50mL)に分配し、エーテル層を分離し、乾燥させ(MgSO)、蒸発させた。粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィーで精製し、酢酸エチル/トリエチルアミン(99/1)で溶出して、表題化合物(0.83g)を油状物として得た。(R)−キヌクリジン−3−オール中に存在する副(S)異性体の量は、キラルHPLCで見積もって、0.5%未満であった。
m/e 328[M+H]
1H NMR(299.946MHz, CDCl3) d 7.35 - 7.27(m, 4H), 7.23 - 7.16(m, 1H), 4.78 - 4.71(m, 1H), 3.12(ddd, 1H), 2.79 - 2.32(m, 7H), 2.16 - 1.98(m, 2H), 1.91 - 1.80(m, 1H), 1.70 - 1.34(m, 12H)。
【0158】
実施例2:(3R)−1−メチル−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンアイオダイド
【化27】

(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)(0.78g)のアセトニトリル(30mL)溶液に、ヨードメタン(0.8mL)を添加した。一晩放置後、溶媒を除去し、残渣を高真空下で乾燥させ、次いでエーテルでトリチュレートして、表題化合物(847mg)を得た。
m/e 342[M]
1H NMR(299.947MHz, DMSO-D6) d 7.39 - 7.29(m, 4H), 7.28 - 7.21(m, 1H), 5.07 - 4.99(m, 1H), 3.83(ddd, 1H), 3.44 - 3.19(m, 4H), 3.19 - 3.04(m, 1H), 2.94(s, 3H), 2.46 - 2.24(m, 2H), 2.23 - 2.08(m, 2H), 2.03 - 1.76(m, 3H), 1.75 - 1.41(m, 10H)。
【0159】
実施例3:(3R)−1−(3−フェノキシプロピル)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化28】

(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)(0.15g)のアセトニトリル(2mL)溶液に、3−フェノキシプロピルブロマイド(0.197g)を添加した。反応を80℃で36時間撹拌し、アセトニトリルを除去した。固体を2回酢酸エチル/イソヘキサンでトリチュレートし、濾過し、乾燥させて、表題化合物(140mg)を得た。
m/e 462[M]
1H NMR(299.947MHz, DMSO-D6) d 7.45 - 7.19(m, 7H), 7.03 - 6.90(m, 3H), 5.07(s, 1H), 4.02(t, 2H), 3.96 - 3.82(m, 1H), 3.54 - 3.27(m, 3H), 3.19(d, 1H), 3.12 - 2.92(m, 1H), 2.45 - 2.25(m, 4H), 2.24 - 1.79(m, 7H), 1.78 - 1.41(m, 10H)。
【0160】
実施例4:(3R)−1−[2−(イソキサゾール−3−イルアミノ)−2−オキソエチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
a)2−ブロモ−N−イソキサゾール−3−イル−アセトアミド
【化29】

3−アミノイソオキサゾール(1.14g)をジクロロメタン(50mL)に溶解し、炭酸カリウム(3.74g)を添加した。ブロモアセチルクロライド(1.12mL)を撹拌しながらゆっくり添加し、懸濁液を一晩撹拌した。反応を水(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ、蒸発させた。生成物をジクロロメタン/イソヘキサンから再結晶して、副題化合物(2.3g)を得た。
1H NMR(299.946MHz, CDCl3) d 8.94(s, 1H), 8.34(s, 1H), 7.06(s, 1H), 4.03(s, 2H)。
【0161】
(3R)−1−[2−(イソキサゾール−3−イルアミノ)−2−オキソエチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化30】

(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)(0.12g)のアセトニトリル(3mL)溶液に、2−ブロモ−N−イソキサゾール−3−イル−アセトアミド(実施例4a)(75mg)を添加した。反応を室温で一晩撹拌し、アセトニトリルを減圧下除去した。固体を2回酢酸エチルで再結晶し、濾過し、乾燥させて、表題化合物(140mg)を得た。
m/e 452[M]
1H NMR(299.947MHz, DMSO-D6) d 11.76(s, 1H), 8.90(dd, 1H), 7.44 - 7.21(m, 5H), 6.90(s, 1H), 5.12(t, 1H), 4.42(s, 2H), 4.17 - 4.05(m, 1H), 3.73 - 3.50(m, 4H), 3.47 - 3.21(m, 1H), 2.44 - 2.26(m, 2H), 2.26 - 2.07(m, 2H), 2.07 - 1.85(m, 2H), 1.83 - 1.69(m, 1H), 1.68 - 1.41(m, 10H)。
【0162】
実施例5:(3R)−1−(4−フルオロベンジル)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化31】

(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)(0.1g)のアセトニトリル(5mL)溶液に、4−フルオロベンジルブロマイド(0.15mL)を添加した。反応を室温で一晩撹拌し、アセトニトリルを減圧下除去した。固体を酢酸エチル/イソヘキサンで再結晶し、濾過し、酢酸エチル/イソヘキサンで洗浄し、乾燥させて、表題化合物(120mg)を得た。
m/e 436[M]
1H NMR(299.947MHz, DMSO-D6) d 7.55(dd, 2H), 7.42 - 7.18(m, 7H), 5.11 - 5.00(m, 1H), 4.51(d, 1H), 4.45(d, 1H), 3.87 - 3.73(m, 1H), 3.47 - 3.21(m, 3H), 3.20 - 3.08(m, 1H), 3.08 - 2.90(m, 1H), 2.42 - 2.19(m, 2H), 2.18 - 2.03(m, 2H), 2.01 - 1.76(m, 2H), 1.75 - 1.61(m, 1H), 1.61 - 1.39(m, 10H)。
【0163】
実施例6:(3R)−1−ベンジル−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化32】

(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)(0.1g)のアセトニトリル(5mL)溶液に、臭化ベンジル(0.15mL)を添加した。反応を室温で一晩撹拌し、アセトニトリルを減圧下除去した。固体を酢酸エチル/イソヘキサンで再結晶し、濾過し、少量の酢酸エチル/イソヘキサンで洗浄し、乾燥させて、表題化合物(145mg)を得た。
m/e 418[M]
1H NMR(299.947MHz, DMSO-D6) d 7.60 - 7.45(m, 5H), 7.37 - 7.13(m, 5H), 5.12 - 4.98(m, 1H), 4.51(d, 1H), 4.44(d, 1H), 3.88 - 3.76(m, 1H), 3.48 - 3.26(m, 3H), 3.18(d, 1H), 3.10 - 2.93(m, 1H), 2.40 - 2.19(m, 2H), 2.18 - 2.03(m, 2H), 2.01 - 1.77(m, 2H), 1.76 - 1.61(m, 1H), 1.61 - 1.43(m, 10H)。
【0164】
実施例7:(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化33】

(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)(0.1g)のアセトニトリル(5mL)溶液に、3−トリフルオロメトキシベンジルブロマイド(0.15mL)を添加した。反応を室温で一晩撹拌し、アセトニトリルを減圧下除去した。固体を酢酸エチル/イソヘキサンで再結晶し、濾過し、酢酸エチル/イソヘキサンで洗浄し、乾燥させて、副題化合物(160mg)を得た。
m/e 502[M]
1H NMR(299.947MHz, DMSO-D6) d 7.44(t, 1H), 7.36 - 7.17(m, 3H), 7.17 - 7.01(m, 5H), 5.12 - 5.02(m, 1H), 4.49(d, 1H), 4.43(d, 1H), 3.92 - 3.78(m, 1H), 3.51 - 3.28(m, 3H), 3.20(d, 1H), 3.12 - 2.94(m, 1H), 2.46 - 2.20(m, 2H), 2.19 - 2.05(m, 2H), 2.04 - 1.80(m, 2H), 1.78 - 1.62(m, 1H), 1.61 - 1.45(m, 10H)。
【0165】
実施例8:(3R)−1−(3,4−ジフルオロベンジル)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化34】

(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)(0.1g)のアセトニトリル(5mL)溶液に、3,4−ジフルオロベンジルブロマイド(0.15mL)を添加した。反応を室温で一晩撹拌し、アセトニトリルを減圧下除去した。固体を酢酸エチル/イソヘキサンで再結晶し、濾過し、酢酸エチル/イソヘキサンで洗浄し、乾燥させて、表題化合物(100mg)を得た。
m/e 454[M]
1H NMR(299.947MHz, DMSO-D6) d 7.70 - 7.55(m, 2H), 7.42 - 7.19(m, 6H), 5.11 - 5.03(m, 1H), 4.51(d, 1H), 4.47(s, 1H), 3.86 - 3.74(m, 1H), 3.48 - 3.25(m, 3H), 3.15(d, 1H), 3.10 - 2.95(m, 1H), 2.44 - 2.21(m, 2H), 2.19 - 2.05(m, 2H), 2.03 - 1.76(m, 2H), 1.75 - 1.60(m, 1H), 1.61 - 1.44(m, 10H)。
【0166】
実施例9:(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−{[5−(トリフルオロメチル)−2−フリル]メチル}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化35】

(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)(0.1g)のアセトニトリル(2.5mL)に、2−トリフルオロメチル−5−ブロモメチルフラン(0.12mL)を添加した。反応を室温で一晩撹拌し、アセトニトリルを減圧下除去した。固体を酢酸エチル/イソヘキサンで再結晶し、濾過し、酢酸エチル/イソヘキサンで洗浄し、乾燥させて、副題化合物(47mg)を得た。
m/e 476[M]
1H NMR(299.947MHz, DMSO-D6) d 7.43 - 7.39(m, 1H), 7.37 - 7.20(m, 5H), 7.06(d, 1H), 5.10 - 5.02(m, 1H), 4.69(s, 2H), 3.94 - 3.82(m, 1H), 3.51 - 3.27(m, 3H), 3.22(d, 1H), 3.16 - 2.99(m, 1H), 2.43 - 2.22(m, 2H), 2.21 - 2.07(m, 2H), 2.04 - 1.80(m, 2H), 1.79 - 1.65(m, 1H), 1.64 - 1.38(m, 10H)。
【0167】
実施例10:(3R)−1−(3−メトキシベンジル)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化36】

(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)(0.1g)のアセトニトリル(5mL)溶液に、3−メトキシベンジルブロマイド(0.15mL)を添加した。反応を室温で一晩撹拌し、アセトニトリルを減圧下除去した。残渣を酢酸エチルに溶解し、イソヘキサンで沈殿させ、未反応臭化ベンジルを含む上清を注意深く分離した。残渣を乾燥させて、副題化合物(52mg)を得た。
m/e 448[M]
1H NMR(299.947MHz, DMSO-D6) d 7.44(t, 1H), 7.36 - 7.17(m, 5H), 7.17 - 7.01(m, 3H), 5.12 - 5.02(m, 1H), 4.49(d, 1H), 4.43(d, 1H), 3.92 - 3.78(m, 1H), 3.80(s, 3H), 3.51 - 3.28(m, 3H), 3.20(d, 1H), 3.12 - 2.94(m, 1H), 2.46 - 2.20(m, 2H), 2.19 - 2.05(m, 2H), 2.04 - 1.80(m, 2H), 1.78 - 1.62(m, 1H), 1.61 - 1.45(m, 10H)。
【0168】
実施例11:(3R)−1−(2−フェノキシエチル)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化37】

表題化合物を実施例3の方法に準じた工程により、(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)および2−フェノキシエチルブロマイドを使用して製造した。
m/e 448[M]
1H NMR(299.947MHz, DMSO-D6) d 7.45 - 7.12(m, 7H), 7.10 - 6.90(m, 3H), 5.14 - 4.99(m, 1H), 4.49 - 4.33(m, 2H), 4.09 - 3.92(m, 1H), 3.81 - 3.64(m, 1H), 3.63 - 3.44(m, 2H), 3.23 - 3.05(m, 1H), 2.44 - 2.22(m, 4H), 2.22 - 2.06(m, 2H), 2.04 - 1.82(m, 4H), 1.79 - 1.65(m, 2H), 1.65 - 1.41(m, 8H)。
【0169】
実施例12:(3R)−1−[2−(ベンジルオキシ)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化38】

表題化合物を実施例3の方法に準じた工程により、(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)および[(2−ブロモエトキシ)メチル]ベンゼンを使用して製造した。
m/e 462[M]
1H NMR(399.826MHz, DMSO-D6) d 7.41 - 7.28(m, 9H), 7.26 - 7.21(m, 1H), 5.09 - 5.02(m, 1H), 4.51(s, 2H), 3.98 - 3.88(m, 2H), 3.87 - 3.74(m, 1H), 3.52 - 3.46(m, 2H), 3.45 - 3.37(m, 2H), 3.16 - 3.04(m, 1H), 2.41 - 2.23(m, 3H), 2.19 - 2.08(m, 2H), 2.03 - 1.80(m, 4H), 1.77 - 1.63(m, 2H), 1.63 - 1.41(m, 8H)
【0170】
実施例13:(3R)−1−[2−(イソキサゾール−3−イルアミノ)−2−オキソエチル]−3−({[1−(2−チエニル)シクロヘプチル]カルボニル}オキシ)−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化39】

a) 1−[5−(トリメチルシリル)−2−チエニル]シクロヘプタノール
1,4−ジブロモチオフェン(8.46g)のエーテル(125mL)溶液に、ブチルリチウムのヘキサン溶液(14mLの2.5M溶液)を−78℃で窒素下添加した。15分後クロロトリメチルシラン(3.8g)を添加した。反応を室温に温め、30分間撹拌し、−78℃に再冷却した。ブチルリチウムのヘキサン溶液(14mLの2.5M溶液)を添加し、15分後シクロヘプタノン(3.93g)を添加した。反応を室温に温め、一晩撹拌した。水(50mL)を添加し、生成物をイソヘキサン(2×250mL)で抽出し、それを乾燥させ、蒸発させて、1−[5−(トリメチルシリル)−2−チエニル]シクロヘプタノール(9.4g)を得た。
1H NMR(299.946MHz, CDCl3) d 7.08(d, 1H), 7.03(d, 1H), 2.21 - 1.98(m, 4H), 1.90(s, 1H), 1.85 - 1.40(m, 8H), 0.30(s, 9H)。
【0171】
b) [5−(1−メトキシシクロヘプチル)−2−チエニル](トリメチル)シラン
【化40】

テトラヒドロフラン(200mL)に溶解した1−[5−(トリメチルシリル)−2−チエニル]シクロヘプタノール(実施例13a)(9.4g)に、水素化ナトリウム(油中60%、2.52g)を添加した。反応を5分間撹拌し、ヨードメタン(8.05g)を添加した。混合物を65℃で一晩、還流冷却器を備えて撹拌し、次いでさらなる量の水素化ナトリウム(油中60%、1.0g)およびヨードメタン(1mL)を添加し、反応を65℃でさらに24時間還流冷却器を備えて撹拌した。反応混合物を冷却し、水(200mL)を注意深く添加した。反応混合物をイソヘキサン(2×200mL)で抽出し、有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、蒸発させて、水素化ナトリウムからの幾分かの油を含む副題化合物(10.66g)を得た。
1H NMR(299.946MHz, CDCl3) d 7.08(d, 1H), 6.98(d, 1H), 3.05(s, 3H), 2.17(dd, 2H), 2.04(dd, 2H), 1.82 - 1.40(m, 8H), 0.30(s, 9H)。
【0172】
c) 1−(2−チエニル)シクロヘプタンカルボン酸メチル
【化41】

カリウム(1.42g)およびナトリウム(0.4g)を、一緒に120℃で鉱油中、窒素環境下で30分間加熱し、次いで室温に冷却した。油を除き、エーテル(100mL)に変え、[5−(1−メトキシシクロヘプチル)−2−チエニル](トリメチル)シラン(実施例13b)(5.0g)を添加し、反応を窒素下、一晩、室温で撹拌した。反応を−78℃に冷却し、固体二酸化炭素(〜20g)を撹拌しながら添加した。反応を室温に温め、水(100mL)を、窒素環境下、注意深く添加した。金属が破壊されたら、反応を分液漏斗に注いだ。3層が形成され、その真ん中は中間体生成物の塩であった。これを蒸発乾固し、次いでメタノール(125mL)および濃塩酸(10mL)中、一晩還流した。メタノールを除去し、水(50mL)を添加し、生成物をエーテル(2×50mL)で抽出し、それを乾燥させ、蒸発させた。生成物をシリカで精製し、イソヘキサン/2.5%酢酸エチルで溶出した。関連フラクションを蒸発させて、副題化合物(1.9g)を得た。
1H NMR(299.946MHz, CDCl3) d 7.18(dd, 1H), 6.96 - 6.90(m, 2H), 3.66(s, 3H), 2.54(dd, 2H), 2.10(dd, 2H), 1.69 - 1.49(m, 8H)。
【0173】
d) 1−(2−チエニル)シクロヘプタンカルボン酸(3R)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル
【化42】

1−(2−チエニル)シクロヘプタンカルボン酸メチル(実施例13c)(0.27g)および(R)−キヌクリジン−3−オール(0.288g)を、水素化ナトリウム(〜10mg)を含むトルエン(100mL)中、ディーン・スターク装置で24時間還流した。反応を水(50mL)およびエーテル(2×50mL)に分配し、エーテル層を分離し、乾燥させ(MgSO)、蒸発させた。粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィーで精製し、酢酸エチル/トリエチルアミン(99/1)で溶出して、表題化合物(0.24g)を油状物として得た。
m/e 334[M+H]
【0174】
e) (3R)−1−[2−(イソキサゾール−3−イルアミノ)−2−オキソエチル]−3−({[1−(2−チエニル)シクロヘプチル]カルボニル}オキシ)−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化43】

1−(2−チエニル)シクロヘプタンカルボン酸(3R)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル(実施例13d)(0.12g)のアセトニトリル(5mL)溶液に、2−ブロモ−N−イソキサゾール−3−イル−アセトアミド(実施例4a)(73.8mg)を添加した。反応を室温で一晩撹拌し、生成物を結晶化させた。固体を3回酢酸エチルで再結晶し、濾過し、乾燥させて、表題化合物(103mg)を得た。
m/e 458[M]
1H NMR(299.947MHz, DMSO-D6) d 11.79(s, 1H), 8.90(d, 1H), 7.44(dd, 1H), 7.03(dd, 1H), 6.99(dd, 1H), 6.91(s, 1H), 5.16 - 5.07(m, 1H), 4.35(s, 2H), 4.19 - 3.99(m, 1H), 3.77 - 3.56(m, 4H), 3.56 - 3.41(m, 1H), 2.48 - 2.36(m, 1H), 2.33 - 2.10(m, 2H), 2.09 - 1.65(m, 6H), 1.63 - 1.46(m, 8H)。
【0175】
実施例14:(3R)−1−(2−オキソ−2−ピロリジン−1−イルエチル)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化44】

表題化合物を実施例3の方法に準じた工程により、(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)および1−(ブロモアセチル)ピロリジンを使用して製造した。
m/e 439[M]
1H NMR(399.826MHz, DMSO-D6) d 7.38 - 7.30(m, 4H), 7.24(tt, 1H), 5.14 - 5.08(m, 1H), 4.31 - 4.21(m, 2H), 4.12 - 4.03(m, 1H), 3.65(d, 1H), 3.58(t, 2H), 3.52 - 3.40(m, 1H), 3.41 - 3.29(m, 4H), 2.42 - 2.26(m, 2H), 2.21 - 2.11(m, 2H), 2.02 - 1.86(m, 5H), 1.85 - 1.64(m, 3H), 1.69 - 1.43(m, 10H)。
【0176】
実施例15:(3R)−1−(2−モルホリン−4−イル−2−オキソエチル)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化45】

表題化合物を実施例3の方法に準じた工程により、(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)および1−(ブロモアセチル)モルホリンを使用して製造した。
m/e 455[M]
1H NMR(399.826MHz, DMSO-D6) d 7.38 - 7.30(m, 4H), 7.25(tt, 1H), 5.15 - 5.08(m, 1H), 4.39(d, 1H), 4.35(s, 1H), 4.09 - 4.01(m, 1H), 3.65 - 3.50(m, 8H), 3.46(t, 2H), 3.37(t, 2H), 2.42 - 2.26(m, 2H), 2.22 - 2.10(m, 2H), 2.02 - 1.87(m, 3H), 1.74(m, 1H), 1.65 - 1.47(m, 10H)。
【0177】
実施例16:(3R)−1−[2−オキソ−2−(ピラジン−2−イルアミノ)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化46】

表題化合物を実施例3の方法に準じた工程により、(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)および2−ブロモ−N−ピラジン−2−イルアセトアミドを使用して製造した。
m/e 463[M]
1H NMR(399.826MHz, DMSO-D6) d 11.37(s, 1H), 9.28(s, 1H), 8.50 - 8.46(m, 2H), 7.39 - 7.30(m, 4H), 7.27 - 7.21(m, 1H), 5.16 - 5.08(m, 1H), 4.33(s, 2H), 4.17 - 4.07(m, 1H), 3.69 - 3.56(m, 4H), 3.48 - 3.38(m, 1H), 2.44 - 2.26(m, 3H), 2.25 - 2.04(m, 2H), 2.03 - 1.87(m, 3H), 1.85 - 1.71(m, 1H), 1.68 - 1.45(m, 8H)。
【0178】
実施例17:(3R)−1−[2−オキソ−2−(ピリダジン−3−イルアミノ)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化47】

表題化合物を実施例3の方法に準じた工程により、(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)および2−ブロモ−N−ピリダジン−3−イルアセトアミドを使用して製造した。
m/e 463[M]
1H NMR(399.826MHz, DMSO-D6) d 11.68(s, 1H), 9.06(dd, 1H), 8.25(d, 1H), 7.79(dd, 1H), 7.39 - 7.30(m, 4H), 7.27 - 7.21(m, 1H), 5.15 - 5.10(m, 1H), 4.34(s, 2H), 4.16 - 4.06(m, 2H), 3.69 - 3.56(m, 4H), 3.46 - 3.36(m, 1H), 2.43 - 2.27(m, 2H), 2.24 - 2.10(m, 2H), 2.04 - 1.89(m, 3H), 1.84 - 1.71(m, 1H), 1.68 - 1.45(m, 8H)。
【0179】
実施例18:(3R)−1−{2−オキソ−2−[(2−フェノキシエチル)アミノ]エチル}−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化48】

表題化合物を実施例3の方法に準じた工程により、(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)および2−ブロモ−N−(2−フェノキシエチル)アセトアミドを使用して製造した。
m/e 505[M]
1H NMR(399.826MHz, DMSO-D6) d 8.82(t, 1H), 7.38 - 7.21(m, 7H), 6.98 - 6.91(m, 3H), 5.12 - 5.07(m, 1H), 4.12 - 3.97(m, 4H), 3.64 - 3.46(m, 4H), 3.37 - 3.27(m, 3H), 3.18(s, 1H), 3.16(s, 1H), 2.42 - 2.25(m, 2H), 2.19 - 2.10(m, 2H), 2.00 - 1.82(m, 3H), 1.79 - 1.67(m, 1H), 1.65 - 1.44(m, 8H)。
【0180】
実施例19:(3R)−1−[2−(3−フルオロフェニル)−2−オキソエチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化49】

表題化合物を実施例3の方法に準じた工程により、(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)および2−ブロモ−1−(3−フルオロフェニル)エタノンを使用して製造した。
m/e 464[M]
1H NMR(399.826MHz, DMSO-D6) d 7.85 - 7.77(m, 2H), 7.71 - 7.59(m, 2H), 7.40 - 7.32(m, 4H), 7.29 - 7.23(m, 1H), 5.20 - 5.14(m, 3H), 4.16 - 4.06(m, 1H), 3.69 - 3.54(m, 4H), 3.50 - 3.37(m, 1H), 3.30(d, 1H), 2.44 - 2.29(m, 2H), 2.27 - 2.11(m, 2H), 2.06 - 1.92(m, 3H), 1.89 - 1.74(m, 1H), 1.68 - 1.45(m, 8H)。
【0181】
実施例20:(3R)−1−{2−[(5−メチルイソキサゾール−3−イル)アミノ]−2−オキソエチル}−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化50】

表題化合物を実施例3の方法に準じた工程により、(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)および2−ブロモ−N−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)アセトアミドを使用して製造した。
m/e 466[M]
1H NMR(399.826MHz, DMSO-D6) d 11.55(s, 1H), 7.40 - 7.28(m, 4H), 7.28 - 7.20(m, 1H), 6.61(s, 1H), 5.15 - 5.07(m, 1H), 4.32(d, 1H), 4.27(d, 1H), 4.15 - 4.06(m, 1H), 3.67 - 3.53(m, 4H), 3.44 - 3.38(m, 1H), 3.30 - 3.28(m, 1H), 2.41(s, 3H), 2.39 - 2.27(m, 2H), 2.23 - 2.11(m, 2H), 2.03 - 1.87(m, 3H), 1.82 - 1.71(m, 1H), 1.70 - 1.43(m, 8H)。
【0182】
実施例21:(3R)−1−{2−[(6−クロロピリダジン−3−イル)アミノ]−2−オキソエチル}−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化51】

表題化合物を実施例3の方法に準じた工程により、(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)および2−ブロモ−N−(6−クロロピリダジン−3−イル)アセトアミドを使用して製造した。
m/e 497[M]
1H NMR(399.826MHz, DMSO-D6) d 11.88(s, 1H), 8.31(d, 1H), 8.01(d, 1H), 7.39 - 7.30(m, 4H), 7.28 - 7.21(m, 1H), 5.15 - 5.08(m, 1H), 4.40 - 4.31(m, 2H), 4.15 - 4.07(m, 1H), 3.69 - 3.55(m, 4H), 3.47 - 3.30(m, 2H), 2.42 - 2.27(m, 2H), 2.23 - 2.11(m, 2H), 2.03 - 1.86(m, 3H), 1.82 - 1.71(m, 1H), 1.69 - 1.43(m, 8H)。
【0183】
実施例22:(3R)−1−{2−[(3−フルオロフェニル)アミノ]−2−オキソエチル}−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化52】

表題化合物を実施例3の方法に準じた工程により、(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)および2−ブロモ−N−(3−フルオロフェニル)アセトアミドを使用して製造した。
m/e 479[M]
1H NMR(399.826MHz, DMSO-D6) d 10.86(s, 1H), 7.59(d, 1H), 7.42(dd, 1H), 7.38 - 7.28(m, 5H), 7.26 - 7.20(m, 1H), 7.03 - 6.95(m, 1H), 5.17 - 5.09(m, 1H), 4.35 - 4.23(m, 2H), 4.16 - 4.07(m, 1H), 3.71 - 3.57(m, 4H), 3.49 - 3.36(m, 1H), 2.42 - 2.27(m, 2H), 2.24 - 2.10(m, 2H), 2.03 - 1.85(m, 3H), 1.84 - 1.70(m, 1H), 1.69 - 1.43(m, 9H)。
【0184】
実施例23:(3R)−1−[2−(2−ナフチル)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化53】

表題化合物を実施例3の方法に準じた工程により、(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)および2−(2−ブロモエチル)ナフタレンを使用して製造した。
m/e 482[M]
1H NMR(399.826MHz, DMSO-D6) d 7.40 - 7.31(m, 4H), 7.29 - 7.22(m, 2H), 6.93(s, 1H), 6.88(d, 1H), 6.84(dd, 1H), 5.12 - 5.06(m, 1H), 3.97 - 3.87(m, 1H), 3.76(s, 3H), 3.60 - 3.36(m, 6H), 3.26(d, 1H), 3.14 - 3.02(m, 1H), 3.02 - 2.85(m, 2H), 2.44 - 2.27(m, 2H), 2.23 - 2.11(m, 2H), 2.03 - 1.83(m, 3H), 1.78 - 1.65(m, 1H), 1.66 - 1.43(m, 8H)。
【0185】
実施例24:(3R)−1−[2−(3−メトキシフェニル)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化54】

表題化合物を実施例3の方法に準じた工程により、(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)および1−(2−ブロモエチル)−3−メトキシベンゼンを使用して製造した。
m/e 462[M]
1H NMR(399.826MHz, DMSO-D6) d 7.40 - 7.31(m, 4H), 7.29 - 7.22(m, 2H), 6.93(s, 1H), 6.88(d, 1H), 6.84(dd, 1H), 5.12 - 5.06(m, 1H), 3.97 - 3.87(m, 1H), 3.76(s, 3H), 3.60 - 3.40(m, 5H), 3.26(d, 1H), 3.14 - 3.02(m, 1H), 3.02 - 2.85(m, 2H), 2.44 - 2.27(m, 2H), 2.23 - 2.11(m, 2H), 2.03 - 1.83(m, 3H), 1.78 - 1.65(m, 1H), 1.66 - 1.43(m, 9H)。
【0186】
実施例25:(3R)−1−[2−(5−メチル−2−チエニル)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化55】

表題化合物を実施例3の方法に準じた工程により、(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)および2−(2−ブロモエチル)−5−メチルチオフェンを使用して製造した。
m/e 452[M]
1H NMR(399.826MHz, DMSO-D6) d 7.38 - 7.31(m, 4H), 7.28 - 7.22(m, 1H), 6.76(d, 1H), 6.67(dd, 1H), 5.10 - 5.02(m, 1H), 3.91 - 3.82(m, 1H), 3.52 - 3.34(m, 5H), 3.23(d, 1H), 3.19 - 2.98(m, 3H), 2.40(s, 3H), 2.38 - 2.27(m, 2H), 2.22 - 2.13(m, 2H), 2.03 - 1.82(m, 3H), 1.74 - 1.41(m, 10H)。
【0187】
実施例26:(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−(2−フェニルエチル)−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化56】

表題化合物を実施例3の方法に準じた工程により、(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)および(2−ブロモエチル)ベンゼンを使用して製造した。
m/e 432[M]
1H NMR(399.826MHz, DMSO-D6) d 7.39 - 7.22(m, 10H), 5.12 - 5.06(m, 1H), 3.94 - 3.86(m, 1H), 3.55 - 3.46(m, 1H), 3.42(t, 4H), 3.24(d, 1H), 3.11 - 3.01(m, 1H), 3.01 - 2.88(m, 2H), 2.43 - 2.27(m, 2H), 2.23 - 2.13(m, 2H), 2.05 - 1.82(m, 3H), 1.77 - 1.65(m, 1H), 1.65 - 1.42(m, 9H)。
【0188】
実施例27:(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−{2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化57】

表題化合物を実施例3の方法に準じた工程により、(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)および1−(2−ブロモエチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゼンを使用して製造した。
m/e 500[M]
1H NMR(399.826MHz, DMSO-D6) d 7.75(s, 1H), 7.68 - 7.57(m, 3H), 7.40 - 7.31(m, 4H), 7.28 - 7.22(m, 1H), 5.13 - 5.08(m, 1H), 3.95 - 3.86(m, 1H), 3.56 - 3.39(m, 5H), 3.26(d, 1H), 3.18 - 3.00(m, 3H), 2.44 - 2.28(m, 2H), 2.22 - 2.13(m, 2H), 2.05 - 1.82(m, 3H), 1.79 - 1.67(m, 1H), 1.66 - 1.43(m, 9H)。
【0189】
実施例28:(3R)−1−[2−(1,3−ベンゾジオキソl−5−イル)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化58】

表題化合物を実施例3の方法に準じた工程により、(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)および5−(2−ブロモエチル)−1,3−ベンゾジオキソールを使用して製造した。
m/e 476[M]
1H NMR(399.826MHz, DMSO-D6) d 7.39 - 7.31(m, 4H), 7.27 - 7.22(m, 1H), 6.92(d, 1H), 6.88(d, 1H), 6.76(dd, 1H), 5.99(s, 2H), 5.12 - 5.05(m, 1H), 3.90 - 3.83(m, 1H), 3.50 - 3.42(m, 1H), 3.41 - 3.32(m, 4H), 3.21(d, 1H), 3.08 - 2.99(m, 1H), 2.93 - 2.79(m, 2H), 2.43 - 2.27(m, 2H), 2.21 - 2.13(m, 2H), 2.03 - 1.80(m, 3H), 1.75 - 1.65(m, 1H), 1.64 - 1.44(m, 9H)。
【0190】
実施例29:(3R)−1−[2−(4−シアノフェニル)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化59】

表題化合物を実施例3の方法に準じた工程により、(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)および4−(2−ブロモエチル)ベンゾニトリルを使用して製造した。
m/e 457[M]
1H NMR(399.826MHz, DMSO-D6) d 7.85(dd, 2H), 7.54(d, 2H), 7.39 - 7.31(m, 4H), 7.25(td, 1H), 5.12 - 5.07(m, 1H), 3.92 - 3.85(m, 1H), 3.52 - 3.37(m, 5H), 3.23(d, 1H), 3.14 - 3.00(m, 3H), 2.42 - 2.27(m, 2H), 2.21 - 2.13(m, 2H), 2.03 - 1.85(m, 3H), 1.76 - 1.65(m, 1H), 1.65 - 1.46(m, 9H)。
【0191】
実施例30:(3R)−1−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化60】

表題化合物を実施例3の方法に準じた工程により、(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)および2−(2−ブロモエチル)−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオンを使用して製造した。
m/e 501[M]
1H NMR(399.826MHz, DMSO-D6) d 7.95 - 7.85(m, 4H), 7.38 - 7.31(m, 4H), 7.28 - 7.22(m, 1H), 5.08 - 5.02(m, 1H), 4.01 - 3.91(m, 3H), 3.56 - 3.37(m, 5H), 3.30 - 3.27(m, 1H), 3.23 - 3.13(m, 1H), 2.45 - 2.27(m, 2H), 2.26 - 2.12(m, 2H), 2.01 - 1.81(m, 3H), 1.75 - 1.41(m, 10H)。
【0192】
実施例31:(3R)−1−{2−[(6−クロロピラジン−2−イル)アミノ]−2−オキソエチル}−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化61】

表題化合物を実施例3の方法に準じた工程により、(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)および2−ブロモ−N−(6−クロロピラジン−2−イル)アセトアミドを使用して製造した。
m/e 497[M]
1H NMR(399.826MHz, DMSO-D6) d 11.69(s, 1H), 9.24(s, 1H), 8.61(d, 1H), 7.38 - 7.31(m, 4H), 7.27 - 7.22(m, 1H), 5.15 - 5.09(m, 1H), 4.37 - 4.27(m, 2H), 4.16 - 4.07(m, 1H), 3.69 - 3.57(m, 4H), 3.42(dd, 1H), 2.43 - 2.27(m, 2H), 2.24 - 2.10(m, 2H), 2.04 - 1.85(m, 3H), 1.84 - 1.71(m, 1H), 1.69 - 1.46(m, 9H)。
【0193】
実施例32:(3R)−1−{[1−(4−クロロフェニル)シクロプロピル]メチル}−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化62】

表題化合物を実施例3の方法に準じた工程により、(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)および1−[1−(ブロモメチル)シクロプロピル]−4−クロロベンゼンを使用して製造した。
m/e 492[M]
1H NMR(399.826MHz, DMSO-D6) d 7.49(dd, 2H), 7.42(dd, 2H), 7.39 - 7.33(m, 2H), 7.29 - 7.23(m, 3H), 4.98 - 4.93(m, 1H), 3.80(d, 1H), 3.64(ddd, 1H), 3.56(d, 1H), 3.34 - 3.23(m, 2H), 3.22 - 3.07(m, 2H), 2.94 - 2.81(m, 2H), 2.37 - 2.27(m, 2H), 2.17(s, 1H), 2.05(s, 1H), 1.96 - 1.86(m, 1H), 1.85 - 1.77(m, 1H), 1.77 - 1.64(m, 1H), 1.65 - 1.37(m, 8H), 1.35 - 1.21(m, 1H), 1.16 - 1.06(m, 2H), 1.06 - 0.99(m, 1H), 0.99 - 0.92(m, 1H)。
【0194】
実施例33:(3R)−1−{2−[(5−メチルピラジン−2−イル)アミノ]−2−オキソエチル}−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化63】

表題化合物を実施例3の方法に準じた工程により、(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)および2−ブロモ−N−(5−メチルピラジン−2−イル)アセトアミドを使用して製造した。
m/e 477[M]
1H NMR(399.826MHz, DMSO-D6) d 11.28(s, 1H), 9.15(s, 1H), 8.36(d, 1H), 7.38 - 7.31(m, 4H), 7.27 - 7.22(m, 1H), 5.16 - 5.08(m, 1H), 4.31(s, 2H), 4.16 - 4.08(m, 1H), 3.69 - 3.55(m, 4H), 3.46 - 3.27(m, 2H), 2.48(s, 3H), 2.42 - 2.29(m, 2H), 2.23 - 2.11(m, 2H), 2.03 - 1.87(m, 3H), 1.83 - 1.72(m, 1H), 1.70 - 1.45(m, 8H)。
【0195】
実施例34:(3R)−1−(カルボキシメチル)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
a)(3R)−1−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン
【化64】

表題化合物を実施例3の方法に準じた工程により、(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)およびブロモ酢酸tert−ブチルを使用して製造した。
m/e 442[M]
1H NMR(399.826MHz, DMSO-D6) d 7.38 - 7.30(m, 4H), 7.25(tt, 1H), 5.14 - 5.09(m, 1H), 4.31(d, 1H), 4.27(d, 1H), 4.07 - 4.00(m, 1H), 3.61 - 3.47(m, 4H), 3.39 - 3.28(m, 1H), 2.42 - 2.27(m, 2H), 2.21 - 2.11(m, 2H), 2.02 - 1.86(m, 3H), 1.81 - 1.71(m, 1H), 1.69 - 1.45(m, 9H), 1.47(s, 9H)。
【0196】
b)(3R)−1−(カルボキシメチル)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化65】

(3R)−1−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン(0.950g)をトリフルオロ酢酸(2mL)に溶解し、3.5時間静置した。溶液を蒸発乾固し、残存油状物をアセトニトリル(30mL)およびトルエン(30mL)に溶解した。溶液を蒸発乾固し、工程を繰り返した。得られた油状物をアセトニトリル(30mL)に溶解し、ジエチルエーテル(80mL)を添加した。得られた(R)−1−(カルボキシメチル)−3−(1−フェニルシクロヘプタンカルボニルオキシ)−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン(0.600g)の結晶を濾過により回収し、エーテルで洗浄し、乾燥させた。
m/e 342[M+H−CO]
1H NMR(399.826MHz, DMSO-D6) d 7.38 - 7.29(m, 4H), 7.27 - 7.22(m, 1H), 5.13 - 5.07(m, 1H), 4.26 - 4.16(m, 2H), 4.07 - 3.99(m, 1H), 3.61 - 3.46(m, 4H), 3.44 - 3.34(m, 1H), 2.41 - 2.26(m, 2H), 2.21 - 2.10(m, 2H), 2.02 - 1.83(m, 3H), 1.81 - 1.69(m, 1H), 1.68 - 1.44(m, 9H)。
【0197】
実施例35:(3R)−1−[2−(3−クロロフェニル)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化66】

表題化合物を実施例3の方法に準じた工程により、(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)および1−(2−ブロモエチル)−3−クロロベンゼンを使用して製造した。
m/e 466[M]
1H NMR(399.826MHz, DMSO-D6) d 7.47 - 7.43(m, 1H), 7.41 - 7.32(m, 5H), 7.30 - 7.22(m, 3H), 5.12 - 5.06(m, 1H), 3.92 - 3.83(m, 1H), 3.52 - 3.35(m, 5H), 3.23(d, 1H), 3.10 - 2.90(m, 3H), 2.43 - 2.27(m, 3H), 2.22 - 2.14(m, 2H), 2.04 - 1.82(m, 3H), 1.78 - 1.65(m, 1H), 1.65 - 1.45(m, 8H)。
【0198】
実施例36:(3R)−1−(2−アミノ−2−オキソエチル)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化67】

(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)(0.05g)のアセトニトリル(1mL)溶液に、2−ブロモアセトアミド(0.021g)を添加した。反応を室温で2日間撹拌し、アセトニトリルを窒素流で除去した。固体を酢酸エチルで洗浄し、高真空下に置き、次いで水性アンモニア(33%、1mL)と2日間撹拌した。アンモニアおよび水を窒素流で除去し、残った微量を高真空下に除去して、表題生成物(42mg)を得た。
m/e 385[M]
1H NMR(399.826MHz, DMSO-D6) d 7.93(s, 1H), 7.71(s, 1H), 7.39 - 7.29(m, 4H), 7.28 - 7.21(m, 1H), 5.12 - 5.05(m, 1H), 4.11 - 3.94(m, 1H), 4.00(s, 2H), 3.64(d, 1H), 3.61 - 3.47(m, 2H), 3.46 - 3.29(m, 1H), 2.42 - 2.27(m, 2H), 2.21 - 2.10(m, 2H), 2.00 - 1.83(m, 3H), 1.80 - 1.42(m, 11H)。
【0199】
実施例37:(3R)−1−{2−オキソ−2−[(3−フェニルプロピル)アミノ]エチル}−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化68】

表題化合物を実施例3の方法に準じた工程により、(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)および2−ブロモ−N−(3−フェニルプロピル)アセトアミドを使用して製造した。
m/e 503[M]
1H NMR(399.826MHz, DMSO-D6) d 8.60(t, 1H), 7.37 - 7.26(m, 6H), 7.26 - 7.16(m, 4H), 5.12 - 5.06(m, 1H), 4.08 - 3.98(m, 4H), 3.64 - 3.47(m, 5H), 3.38 - 3.28(m, 2H), 3.14(d, 1H), 3.11(d, 1H), 2.60(t, 1H), 2.41 - 2.25(m, 2H), 2.20 - 2.10(m, 2H), 2.00 - 1.83(m, 3H), 1.73(quintet, 2H), 1.67 - 1.43(m, 8H)。
【0200】
実施例38:(3R)−1−[2−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化69】

表題化合物を実施例3の方法に準じた工程により、(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)および4−(2−ブロモエチル)−2−クロロ−1−メトキシベンゼンを使用して製造した。
m/e 496[M]
1H NMR(399.826MHz, DMSO-D6) d 7.44(d, 1H), 7.39 - 7.32(m, 4H), 7.28 - 7.23(m, 2H), 7.13(d, 1H), 5.13 - 5.05(m, 1H), 3.94 - 3.81(m, 1H), 3.84(s, 3H), 3.55 - 3.45(m, 1H), 3.45 - 3.29(m, 4H), 3.24(d, 1H), 3.10 - 3.00(m, 1H), 2.99 - 2.83(m, 2H), 2.44 - 2.28(m, 2H), 2.23 - 2.13(m, 2H), 2.04 - 1.81(m, 3H), 1.77 - 1.66(m, 1H), 1.66 - 1.40(m, 9H)。
【0201】
実施例39:(3R)−1−{2−[(3−メチルイソキサゾール−5−イル)アミノ]−2−オキソエチル}−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
a)2−ブロモ−N−(3−メチルイソキサゾール−5−イル)アセトアミド
【化70】

3−メチルイソキサゾール−5−アミン(2.9g)および炭酸カリウム(9.8g)をジクロロメタン(100mL)に懸濁し、室温で2−ブロモアセチルブロマイド(6g)を滴下した。混合物を一晩撹拌した。水(0.3mL)をさらなる量の炭酸カリウム(3g)と共に添加し、反応をさらに30分間撹拌した。反応混合物を水(100mL)に注ぎ、ジクロロメタン(2×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、次いで真空で蒸発させた。粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィーで精製し、酢酸エチル/イソヘキサン(50:50)で溶出して、副題化合物(4.8g)を得た。
1H NMR(299.946MHz, CDCl3) d 11.97(s, 1H), 6.16(s, 1H), 4.09(s, 2H), 2.19(s, 3H)。
【0202】
【化71】

(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(実施例1)(0.1g)のアセトニトリル(2mL)溶液に、2−ブロモ−N−(3−メチルイソキサゾール−5−イル)アセトアミド(実施例39a)(74mg)を添加した。反応を室温で一晩撹拌し、アセトニトリルを減圧下除去した。残渣をシリカカラムクロマトグラフィーで精製し、メタノール/ジクロロメタン(10:90)で溶出して、表題化合物(75mg)を得た。
m/e 466[M]
1H NMR(299.947MHz, DMSO-D6) d 7.41 - 7.29(m, 4H), 7.29 - 7.20(m, 1H), 6.16(s, 1H), 5.16 - 5.07(m, 1H), 4.29(d, 1H), 4.23(d, 1H), 4.13 - 4.04(m, 1H), 3.68 - 3.52(m, 4H), 3.45 - 3.34(m, 2H), 2.42 - 2.27(m, 2H), 2.24 - 2.10(m, 4H), 2.04 - 1.43(m, 14H)。
【0203】
表3に記載の比較例1−9の製造
比較例1:1−フェニルシクロペンタンカルボン酸(3R)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル
【化72】

1−フェニルシクロペンタンカルボン酸メチル(1.8g)および(R)−キヌクリジン−3−オール(1.1g)のトルエン(100mL)溶液に、水素化ナトリウム(100mg、油中80%を添加した)。混合物をディーン・スターク装置で20時間加熱還流した。反応混合物を室温に冷却し、水(125mL)を添加した。得られた有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、蒸発させて油状物を得て、それをシリカで精製し、2%トリエチルアミン含有酢酸エチルで溶出して、表題化合物を固体として得た(1.2g)。
m/e 300[M+H]
1H NMR(399.826MHz, DMSO) d 7.29 - 7.39(m, 4H), 7.20 - 7.27(m, 1H), 4.55 - 4.62(m, 1H), 2.98(ddd, 1H), 2.41 - 2.68(m, 4H), 2.19 - 2.26(m, 1H), 1.14 - 1.90(m, 13H)。
【0204】
比較例2:(3R)−1−メチル−3−{[(1−フェニルシクロペンチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンアイオダイド
【化73】

表題化合物を実施例2の方法に準じた工程により、1−フェニルシクロペンタンカルボン酸(3R)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル(比較例1)およびヨードメタンを使用して製造した。
m/e 314[M]
1H NMR(399.826MHz, DMSO) d 7.31 - 7.42(m, 4H), 7.23 - 7.30(m, 1H), 4.95 - 5.01(m, 1H), 3.80(ddd, 1H), 3.14 - 3.43(m, 5H), 2.94(s, 3H), 2.56 - 2.64(m, 2H), 2.09 - 2.15(m, 1H), 1.78 - 2.02(m, 4H), 1.63 - 1.75(m, 5H), 1.49 - 1.59(m, 1H)。
【0205】
比較例3:(3R)−1−[2−オキソ−2−(ピラジン−2−イルアミノ)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロペンチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化74】

表題化合物を実施例3の方法に準じた工程により、1−フェニルシクロペンタンカルボン酸(3R)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル(比較例1)および2−ブロモ−N−ピラジン−2−イルアセトアミドを使用して製造した。
m/e 435[M]
1H NMR(399.826MHz, DMSO) d 11.36(s, 1H), 9.28(s, 1H), 8.45 - 8.50(m, 2H), 7.22 - 7.43(m, 5H), 5.03 - 5.10(m, 1H), 4.29 - 4.36(m, 2H), 4.04 - 4.14(m, 1H), 3.56 - 3.72(m, 4H), 3.42 - 3.54(m, 1H), 2.56 - 2.70(m, 2H), 2.16 - 2.25(m, 1H), 1.57 - 2.03(m, 10H)。
【0206】
比較例4:1−フェニルシクロヘキサンカルボン酸(3R)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル
【化75】

表題化合物を比較例1の方法に準じた工程により、1−フェニルシクロヘキサンカルボン酸メチルおよび(R)−キヌクリジン−3−オールを使用して製造した。
m/e 314[M+H]
1H NMR(399.826MHz, DMSO) d 7.42 - 7.31(m, 4H), 7.27 - 7.22(m, 1H), 4.68 - 4.62(m, 1H), 3.01(ddd, 1H), 2.68 - 2.35(m, 6H), 1.82 - 1.16(m, 14H)。
【0207】
比較例5:(3R)−1−メチル−3−{[(1−フェニルシクロヘキシル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンアイオダイド
【化76】

表題化合物を比較例2の方法に準じた工程により、1−フェニルシクロヘキサンカルボン酸(3R)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル(比較例4)およびヨードメタンを使用して製造した。
m/e 328[M]
1H NMR(399.826MHz, DMSO) d 7.33 - 7.44(m, 4H), 7.24 - 7.30(m, 1H), 5.00 - 5.07(m, 1H), 3.82(ddd, 1H), 3.11 - 3.43(m, 5H), 2.94(s, 3H), 2.32 - 2.45(m, 2H), 2.11 - 2.17(m, 1H), 1.22 - 1.97(m, 12H)。
【0208】
比較例6:(3R)−1−[2−オキソ−2−(ピラジン−2−イルアミノ)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘキシル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化77】

表題化合物を実施例3の方法に準じた工程により、1−フェニルシクロヘキサンカルボン酸(3R)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル(比較例4)および2−ブロモ−N−ピラジン−2−イルアセトアミドを使用して製造した。
m/e 449[M]
1H NMR(399.826MHz, DMSO) d 11.37(s, 1H), 9.27(s, 1H), 8.44 - 8.51(m, 2H), 7.33 - 7.46(m, 4H), 7.22 - 7.30(m, 1H), 5.07 - 5.17(m, 1H), 4.34(s, 2H), 4.08 - 4.17(m, 1H), 3.56 - 3.72(m, 4H), 3.44 - 3.56(m, 1H), 2.34 - 2.45(m, 2H), 2.22(s, 1H), 1.21 - 2.02(m, 12H)。
【0209】
比較例7:1−フェニルシクロオクタンカルボン酸(3R)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル
a)1−フェニルシクロオクタノール
【化78】

表題化合物を実施例1a)の方法に準じた工程により、シクロオクタノン(5.04g)を使用して製造して、必要な化合物(8.5g)を得た。
1H NMR(299.946MHz, CDCl3) d 7.56 - 7.47(m, 2H), 7.39 - 7.31(m, 2H), 7.29 - 7.20(m, 1H), 2.13 - 1.82(m, 4H), 1.83 - 1.65(m, 4H), 1.64 - 1.46(m, 7H)。
【0210】
b)1−メトキシ−1−フェニルシクロオクタン
【化79】

表題化合物を実施例1b)の方法に準じた工程により、1−フェニルシクロオクタノール(比較例7a)(8.5g)を使用して製造して、必要な化合物(12gの粗物質)を得た。
1H NMR(299.946MHz, CDCl3) d 7.44 - 7.38(m, 2H), 7.38 - 7.30(m, 2H), 7.25 - 7.20(m, 1H), 2.95(s, 3H), 2.10(dd, 2H), 1.96(dd, 2H), 1.82 - 1.36(m, 10H)。
【0211】
c)1−フェニルシクロオクタンカルボン酸
【化80】

副題化合物を実施例1c)の方法に準じた工程により、1−メトキシ−1−フェニルシクロオクタン(実施例2(b))(8g)を使用して製造して、必要な化合物(1.6g)を得た。
1H NMR(299.946MHz, CDCl3) d 7.40(d, 2H), 7.32(t, 2H), 7.23(t, 1H), 2.38(dd, 2H), 2.18(dd, 2H), 1.72 - 1.34(m, 10H)。
【0212】
d)1−フェニルシクロオクタンカルボン酸メチル
【化81】

1−フェニルシクロオクタンカルボン酸(実施例2(c))(1.6g)を、メタノール(150mL)および濃塩酸(10mL)中、48時間還流させた。溶媒を蒸発させ、残渣をエーテル(100mL)に溶解し、それを水(100mL)、飽和重炭酸ナトリウム(50mL)および水(100mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、蒸発させて、副題化合物(1.6g)を油状物として得た。
1H NMR(299.946MHz, CDCl3) d 7.43 - 7.18(m, 5H), 3.62(s, 3H), 2.44 - 2.31(m, 2H), 2.24 - 2.07(m, 2H), 1.71 - 1.39(m, 10H)。
【0213】
比較例7:1−フェニルシクロオクタンカルボン酸(3R)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル
【化82】

表題化合物を比較例1の方法に準じた工程により、1−フェニルシクロオクチルカルボン酸メチル(比較例7(d))および(R)−キヌクリジン−3−オールを使用して製造した。
m/e 342[M+H]
1H NMR(399.826MHz, DMSO) d 7.17 - 7.39(m, 5H), 4.71 - 4.77(m, 1H), 3.12(ddd, 1H), 2.14 - 2.86(m, 10H), 1.06 - 1.93(m, 14H)。
【0214】
比較例8:(3R)−1−メチル−3−{[(1−フェニルシクロオクチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンアイオダイド
【化83】

表題化合物を比較例2の方法に準じた工程により、1−フェニルシクロオクチルカルボン酸(3R)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル(比較例7)およびヨードメタンを使用して製造した。
m/e 356[M]
【0215】
比較例9:(3R)−1−[2−オキソ−2−(ピラジン−2−イルアミノ)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロオクチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド
【化84】

表題化合物を実施例3の方法に準じた工程により、1−フェニルシクロオクチルカルボン酸(3R)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル(比較例7)および2−ブロモ−N−ピラジン−2−イルアセトアミドを使用して製造した。m/e 477[M]
【0216】
薬理学的分析
M3受容体活性アッセイ
化合物のM受容体に対する親和性(pIC50)を、シンチレーション近接アッセイ(SPA)形式で、ヒトムスカリンアセチルコリンM受容体(M−ACh)を発現するCHO−K1(チャイニーズハムスター卵巣)細胞膜に対する[H]N−メチルスコポラミン(NMS)の競合結合により決定した。
SPAビーズを膜でプレコートし、次いで2mgのビーズ/ウェルで本発明の化合物の連続希釈、0.2nMの[H]NMS、半Kd(実験的に決定した解離定数)およびアッセイ緩衝液(5mM MgCl含有20mM HEPES pH7.4)とインキュベートした。アッセイを200μLの最終容量で、1%(v/v)ジメチルスルホキシド(DMSO)存在下行った。[H]NMSの総結合を、競合化合物非存在下で決定し、[H]NMSの非特異的結合を1μMアトロピン存在下で決定した。プレートを16時間、室温でインキュベートし、次いでWallac MicrobetaTMで、正規化Hプロトコールを使用して読んだ。特異的[H]−NMS結合の50%減少に必要な化合物の濃度の負の対数として定義される、pIC50を決定した。表1は、いくつかの代表例のpIC50値を示す。
【0217】
【表1】

表2は、実施例化合物のIC50強度を示す。
【表2】

M3結合IC50<2nM “+++”;IC50 2−10nM “++”;IC50>10nM “+”;NT − 試験せず。
【0218】
本発明の化合物の一つの特徴は、シクロヘプチル環(C7環)を含むことである。表3に示す通り、本発明の化合物へのシクロヘプチル環の包含は、それ以外の点では同一の、シクロペンチル(C5)、シクロヘキシル(C6)またはシクロオクチル(C8)環を含む化合物よりも、本化合物のpIC50活性を顕著に高くする。
【表3】

【0219】
血漿タンパク質結合の測定
血漿タンパク質結合の程度を、本化合物の37℃でのヒト血漿と水性緩衝液間の平衡透析およびHPLC−MS/MSによる血漿および緩衝液中の化合物の濃度の決定を介して、決定した。
【0220】
方法
透析セル(分子量カットオフ5000)を水で濯ぎ、続いて透析緩衝液に最低1時間浸漬することにより準備した。透析緩衝液は、等張緩衝化食塩水pH7.4であった。化合物のジメチルスルホキシド中の貯蔵溶液を、0.5mMの濃度で調製した。凍結貯留ヒト血漿をボランティアから得た。
化合物の貯蔵DMSO溶液を、血漿に、血漿1mlにつき10μlのDMSOの比率で添加した。これにより、5μM濃度で各化合物を含む血漿溶液中1%DMSOとした。
次いで透析セルを準備し、セルの半分を750μlの透析緩衝液で満たし、セルの残り半分を750μlの化合物の血漿溶液で満たした。準備できると、セルを密封し、37℃のインキュベーターボックスに入れた。次いでこれらのセルを最低限4時間回転させて、平衡化した。
【0221】
平衡後、500μlの緩衝液サンプルを取り、HPLCバイアルに100μlの血漿(6倍希釈血漿中のサンプル)と共に添加し、100μlの血漿サンプルを取り、HPLCバイアルに500μlの透析緩衝液(6倍希釈血漿中のサンプル)と共に添加した。
次いでサンプルを、HPLC−MS/MSを使用して分析した。4点較正曲線を、6倍希釈血漿貯蔵溶液を希釈することにより0.013μM、0.05μM、0.25μMおよび1.25μMの濃度で得て、それをこの順番で、続いて、緩衝液サンプル、次いで血漿サンプルで注入した。
【0222】
計算
サンプル中の化合物濃度を、較正曲線およびセル中の化合物の濃度を自動的に計算するMassLynx version 4.1 software(Waters/Micromassにより製造)を使用して決定した。血漿タンパク質結合を、以下の式を使用して、ヒト血漿に結合する化合物のパーセンテージ(結合%)として決定した;
【数1】

実施例16について、上記の方法を使用して測定されたヒト血漿タンパク質結合値は、94%結合であった。
【0223】
インビボでのメタコリン誘発気管支収縮
Dunkin-Hartleyモルモット(300−600g)を、指定繁殖組織から調達した。動物に、試験化合物または媒体のいずれかを、有意識モルモットへの吸入により、または回復可能なガス麻酔(5%ハロタン)下の気管内注入(0.5ml/kg)により投与した。動物を、気管支収縮測定前に麻酔から回復させた。投与後48時間までに、モルモットをペントバルビタール・ナトリウム(60mg/kg)で最終麻酔し、気管を人工換気用にカニューレ挿入し、頸静脈にメタコリンの静脈内投与用にカニューレ挿入した。モルモットを、一定量呼吸器ポンプ(Harvard Rodent Ventilator model 683)を使用して、60呼吸/分の速度で5ml/kgの1回換気量で、手術中換気した。肺機能(肺抵抗およびコンプライアンス)を、麻酔し、換気したモルモットで、気管カニューレに接続した肺測定Flexiventシステム(SCIREQ, Montreal, Canada)を使用して、測定した。動物を換気し(準シヌソイド換気パターン)で、60呼吸/分の速度で5ml/kgの1回換気量で換気した。2−3cmHOの陽および呼気圧を適用した。呼吸器抵抗を、Flexivent“スナップショット”施設(1秒間、1Hz周波数)を使用して、測定した。肺抵抗およびコンプライアンスをメタコリン(3、10および30ug/kg)静脈内投与前および後に測定した。メタコリン攻撃後の抵抗のピーク増加を計算し、メタコリン誘発性肺機能変換に対する試験化合物の効果を計算した。
気管支収縮の阻害パーセントを、各メタコリンで以下の通り計算した:
【数2】

【0224】
i.n.投与化合物によるピロカルピン誘発唾液の阻害。
モルモット(450−550g)をHarlan UKまたはDavid Hall, Staffs UKから調達し、使用前に社内設備に最低3日間馴化させた。モルモットを無作為に処置群に分け、秤量した。各動物を軽く麻酔し(4%ハロタン)、ピロカルピンでの攻撃の24時間前までに化合物または媒体を(0.5ml/kg)鼻腔内投与した。試験時点で、モルモットをウレタン(HO中25%溶液、1.5g/kg)で最終麻酔した。充分に麻酔かかかったら(足先をつまんで反射がない)、各動物に、残留唾液を乾燥させるために吸収パッドを5分間口内に入れ、このパッドを除去し、新しい予め秤量したパッドを5分間入れて、基底の唾液産生の読み取りを確立した。この5分の期間の最後にこのパッドをを除去し、秤量した。新しい予め秤量したパットを口腔に入れ、その後各動物にs.c.ピロカルピン投与を、首背部の皮下に行った(0.6mg/kg@2ml/kg)。15分まで、5分毎に、パッドを除き、秤量し、新しい予め秤量したパッドに変えた。
唾液産生を、予め秤量したパッドの重量を、各5分の期間の秤量後重量から引き、この数値を足して、15分間にわたる唾液の積算量を得た。各5分期間を、全15分間の記録期間に加えて分析できた。唾液の基底産生は一定であると仮定し、15分間にわたる基底唾液産生の読み取りを得るために3倍した。
本化合物による唾液産生の阻害は、以下の式を使用して計算できた:
(1−(試験−基底)/(媒体−基底))*100。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

〔式中、
およびRは、それらが両方とも結合している炭素原子と一体となって、7員脂肪族炭素環式環を形成し、これは、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−6アルコキシ、NH、NH(C1−6アルキル)、N(C1−6アルキル)およびC1−6アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのC1−6アルキルは、所望により1個以上のハロゲンおよびヒドロキシルから独立して選択される置換基で置換されていてよく;
は、フェニルまたは5〜6員ヘテロアリール環であり、その各々は、所望によりハロゲン、シアノ、ニトロ、SH、S(O)0−2、NR1011、S(O)NR1213、C(O)NR1415、C(O)16、NR17S(O)18、NR19C(O)R20、NR21C(O)22、NR23C(O)NR2425、OR26およびC1−6アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのC1−6アルキルは、所望により1個以上のハロゲン、ヒドロキシル、C1−6アルコキシ、NH、NH(C1−6アルキル)およびN(C1−6アルキル)から独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく;
は、式(II)または(IIIa)または(IIIb);
【化2】

の基を示し;
ここで、
Yは、−CH−、−CHCH−または−CHCHCH−であり、基(II)の環上の置換基は、3位でも4位でもよく;
aは、1または2であり;
bは、1または2であり;
Zは、−CH−であり;
は、式(IV)
【化3】

の基を示し;
ここで、
wは、0または1であり;
は、所望によりハロゲン、ヒドロキシル、C1−6アルコキシ、NH、NH(C1−6アルキル)およびN(C1−6アルキル)から独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよいC1−4アルキレンであり;
wが0であるとき、yは0であり;wが1であるとき、yは0または1であり;
Qは、O、S(O)0−2、NR、−CONR−、−SONR−、−NRCO−、−NRSO−、−OC(O)−、−C(O)O−、−HC=CH−またはエチニレンであり;
は、環状基CycまたはC1−4アルキル基であり、そのC1−4アルキル基は、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−4アルコキシ、NH、NH(C1−4アルキル)、N(C1−4アルキル)、環状基Cycおよび−OCycから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく;そしてRは、QがO、NR、−CONR−、−SONR−、−C(O)O−、−HC=CH−またはエチニレンであるとき、さらに水素であってよく;
CycおよびCycは、各々独立して、アリール、ヘテロアリール、3〜8員脂肪族炭素環式環または4〜8員脂肪族ヘテロ環式環であり、その各々は、所望によりハロゲン、シアノ、ニトロ、SH、S(O)0−2、NR1011、S(O)NR1213、C(O)NR1415、C(O)16、NR17S(O)18、NR19C(O)R20、NR21C(O)22、NR23C(O)NR2425、OR26、フェニルおよびC1−6アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのフェニルまたはC1−6アルキルは、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−6アルコキシ、NH、NH(C1−6アルキル)およびN(C1−6アルキル)から独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく;
は、水素またはC1−6アルキルであり;
およびR18は、各々独立してC1−6アルキルであり、そのC1−6アルキルは、所望により1個以上のハロゲン、ヒドロキシル、C1−6アルコキシ、NH、NH(C1−6アルキル)およびN(C1−6アルキル)から独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく;そして
10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25およびR26は、各々独立して水素またはC1−6アルキルであり、そのC1−6アルキルは、所望により1個以上のハロゲン、ヒドロキシル、C1−6アルコキシ、NH、NH(C1−6アルキル)およびN(C1−6アルキル)から独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよいか;またはR10とR11、R12とR13、R14とR15またはR24とR25のいずれかは、それら両方が結合している窒素原子と一体となって、4〜8員脂肪族ヘテロ環式環を形成してよく、そのヘテロ環式環は、所望によりハロゲン、ヒドロキシルおよびC1−6アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのC1−6アルキルは、所望により1個以上のハロゲンおよびヒドロキシルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく;
そしてXは薬学的に許容される一価または多価酸のアニオンである。〕
の化合物。
【請求項2】
がフェニルであり、そのフェニルが、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−4アルコキシ、NH、NH(C1−4アルキル)、N(C1−4アルキル)、OCFおよびC1−4アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのC1−4アルキルが、所望により、ハロゲンおよびヒドロキシルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよいである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
およびRが、それら両方が結合している炭素原子と一体となって、7員シクロアルキル環を形成し、そのシクロアルキル環が、所望により、ハロゲン、ヒドロキシルおよびC1−4アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよい、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
およびRが、それらが両方とも直接結合している炭素原子と一体となって、7員シクロアルキル環を形成し、そしてRがフェニルである、請求項1〜3のいずれかに記載の化合物。
【請求項5】
が、式(IIa)
【化4】

の基である、請求項1〜4のいずれかに記載の化合物。
【請求項6】
が、C1−4アルキルであり、そのC1−4アルキルが、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−4アルコキシ、フェニル、ナフチル、フラニル、チエニルおよびフェノキシから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのC1−4アルコキシ、フェニル、ナフチル、フラニル、チエニルまたはフェノキシ基が、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1−4アルコキシ、NH、NH(C1−4アルキル)、N(C1−4アルキル)、OCFおよびC1−4アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのC1−4アルキルが、所望により、ハロゲンおよびヒドロキシルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよい、請求項1〜5のいずれかに記載の化合物。
【請求項7】

−C1−4アルキレン−Q−R
〔式中、QはO、−CONH−または−C(O)O−であり;
は、水素、CycまたはC1−4アルキル基であり、そのC1−4アルキル基は、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、フェニルおよびフェノキシから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのフェニルおよびフェノキシは、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1−4アルコキシおよびOCFから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく;そして
Cycは、フェニル、5〜6員ヘテロアリール環または4〜8員脂肪族ヘテロ環式環であり、その各々は、所望により、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−4アルコキシ、NH、NH(C1−4アルキル)、N(C1−4アルキル)、フェニルおよびC1−4アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのフェニルおよびC1−4アルキルは、所望により、ハロゲンおよびヒドロキシルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよい。〕
である、請求項1〜6のいずれかに記載の化合物。
【請求項8】

−C1−4アルキレン−Q−Cyc
〔式中、Qは−CONH−であり;そしてCycは、所望によりハロゲン、ヒドロキシル、C1−4アルコキシ、NH、NH(C1−4アルキル)、N(C1−4アルキル)、フェニルおよびC1−4アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよい5〜6員ヘテロアリールであり、そのフェニルおよびC1−4アルキルは、所望により、ハロゲンおよびヒドロキシルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよい。〕
である、請求項1〜7のいずれかに記載の化合物。
【請求項9】
(3R)−1−メチル−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、(3R)−1−(3−フェノキシプロピル)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−[2−(イソキサゾール−3−イルアミノ)−2−オキソエチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−(4−フルオロベンジル)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−ベンジル−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−(3,4−ジフルオロベンジル)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−{[5−(トリフルオロメチル)−2−フリル]メチル}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−(3−メトキシベンジル)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−(2−フェノキシエチル)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−[2−(ベンジルオキシ)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−[2−(イソキサゾール−3−イルアミノ)−2−オキソエチル]−3−({[1−(2−チエニル)シクロヘプチル]カルボニル}オキシ)−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−(2−オキソ−2−ピロリジン−1−イルエチル)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−(2−モルホリン−4−イル−2−オキソエチル)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−[2−オキソ−2−(ピラジン−2−イルアミノ)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−[2−オキソ−2−(ピリダジン−3−イルアミノ)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX,
(3R)−1−{2−オキソ−2−[(2−フェノキシエチル)アミノ]エチル}−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−[2−(3−フルオロフェニル)−2−オキソエチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−{2−[(5−メチルイソキサゾール−3−イル)アミノ]−2−オキソエチル}−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−{2−[(6−クロロピリダジン−3−イル)アミノ]−2−オキソエチル}−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−{2−[(3−フルオロフェニル)アミノ]−2−オキソエチル}−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−[2−(2−ナフチル)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−[2−(3−メトキシフェニル)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−[2−(5−メチル−2−チエニル)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−(2−フェニルエチル)−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−{2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−[2−(1,3−ベンゾジオキソl−5−イル)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−[2−(4−シアノフェニル)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−{2−[(6−クロロピラジン−2−イル)アミノ]−2−オキソエチル}−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−{[1−(4−クロロフェニル)シクロプロピル]メチル}−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−{2−[(5−メチルピラジン−2−イル)アミノ]−2−オキソエチル}−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−(カルボキシメチル)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−[2−(3−クロロフェニル)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−(2−アミノ−2−オキソエチル)−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−{2−オキソ−2−[(3−フェニルプロピル)アミノ]エチル}−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、
(3R)−1−[2−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)エチル]−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX、および
(3R)−1−{2−[(3−メチルイソキサゾール−5−イル)アミノ]−2−オキソエチル}−3−{[(1−フェニルシクロヘプチル)カルボニル]オキシ}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンX;
〔式中、Xは薬学的に許容される一価または多価酸のアニオンである。〕
から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
請求項1に記載の式(I)の化合物の製造方法であって、式(XIV)
【化5】

〔式中、R、RおよびRは式(I)において定義の通りである。〕
の化合物、またはC1−6アルキルエステル、その酸無水物または酸ハライドと、式(XV)または式(XVIa)または式(XVIb)
【化6】

〔式中、Y、Z、aおよびbは式(I)において定義の通りであり、そして(XV)のヒドロキシル基は3または4位である。〕
の化合物を反応させて、式(Va)または(Vb)または(Vc)
【化7】

〔式中、R、RおよびRは請求項1で定義の通りである。〕
の化合物を得て、その後、(Va)または(Vb)または(Vc)と化合物
−LG
〔式中、LGは脱離基であり、そしてRは式(I)において定義の通りである。〕
を反応させ:そして所望により
・ 本化合物を式(I)の別の化合物に変換し、
・ 一価または多価酸のアニオンと薬学的に許容される塩を形成させる
ことを含む、方法。
【請求項11】
請求項1〜9のいずれかに記載の式(I)の化合物を、薬学的に許容されるアジュバント、希釈剤または担体と共に含む、医薬組成物。
【請求項12】
請求項1〜9のいずれかに記載の式(I)の化合物と薬学的に許容されるアジュバント、希釈剤または担体を混合することを含む、請求項11に記載の医薬組成物の製造方法。
【請求項13】
治療に使用するための、請求項1〜9のいずれかに記載の式(I)の化合物。
【請求項14】
慢性閉塞性肺疾患の処置用医薬の製造における、請求項1〜9のいずれかに記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項15】
ヒトのような温血動物における慢性閉塞性肺疾患の処置方法であって、そのような処置を必要とする哺乳動物に、有効量の請求項1〜9のいずれかに記載の式(I)の化合物を投与することを含む、方法。
【請求項16】
請求項1〜9のいずれかに記載の式(I)の化合物である第一活性成分、および:−
・ ホスホジエステラーゼ阻害剤、
・ β2アドレナリン受容体アゴニスト、
・ ケモカイン受容体機能のモジュレーター、
・ キナーゼ機能の阻害剤、
・ プロテアーゼ阻害剤、
・ ステロイド性グルココルチコイド受容体アゴニスト、および
・ 非ステロイド性グルココルチコイド受容体アゴニスト
から選択される、少なくとも1個のさらなる活性成分を組み合わせて含む、医薬品。
【請求項17】
式(V)
【化8】

〔式中、
およびRは、それらが両方とも結合している炭素原子と一体となって、7員脂肪族炭素環式環を形成し、これは、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−6アルコキシ、NH、NH(C1−6アルキル)、N(C1−6アルキル)およびC1−6アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのC1−6アルキルは、所望により1個以上のハロゲンおよびヒドロキシルから独立して選択される置換基で置換されていてよく;
は、フェニルまたは5〜6員ヘテロアリール環であり、その各々は、所望によりハロゲン、シアノ、ニトロ、SH、S(O)0−2、NR1011、S(O)NR1213、C(O)NR1415、C(O)16、NR17S(O)18、NR19C(O)R20、NR21C(O)22、NR23C(O)NR2425、OR26およびC1−6アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく、そのC1−6アルキルは、所望により1個以上のハロゲン、ヒドロキシル、C1−6アルコキシ、NH、NH(C1−6アルキル)およびN(C1−6アルキル)から独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく;
は、式(VI)または(VIIa)または(VIIb);
【化9】

の基であり;
Yは、−CH−、−CHCH−または−CHCHCH−であり、基(VI)の環上の置換基は、3位でも4位でもよく;
aは、1または2であり;
bは、1または2であり;そして
Zは、−CH−である。〕
の化合物、またはその薬学的に許容される酸付加塩。

【公表番号】特表2010−509391(P2010−509391A)
【公表日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−536788(P2009−536788)
【出願日】平成19年11月13日(2007.11.13)
【国際出願番号】PCT/GB2007/004350
【国際公開番号】WO2008/059245
【国際公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【出願人】(391008951)アストラゼネカ・アクチエボラーグ (625)
【氏名又は名称原語表記】ASTRAZENECA AKTIEBOLAG
【Fターム(参考)】