説明

メタボリック症候群治療用の新規組成物

本発明は、酸化的リン酸化阻害剤、イオノフォアおよびアデノシン5’−一リン酸活性化プロテインキナーゼ(AMPK)活性化因子からなる群より選択される第1の物質と、抗炎症活性を有する第2の物質と、セロトニン活性を有する第3の物質とを含有する組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メタボリック症候群治療用の新規組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
(関連出願への相互参照)
本出願は、参照によりその内容全体が本願に組み込まれる2007年1月16日に提出された米国仮出願60/885,212号の利益を主張する。
【0003】
(背景)
メタボリック症候群は、腹部肥満、アテローム発生性の脂質異常(たとえば、高トリグリセリドレベル、低HDLコレステロールレベル、および高LDLコレステロールレベル)、高血圧症、インシュリン抵抗性、トロンビン誘発性状態(たとえば、高フィブリノーゲンレベルまたは高プラスミノーゲン活性化因子阻害剤レベル)、および炎症誘発性状態(たとえば、C−反応性タンパク質レベルの上昇)を含む一群の代謝危険因子によって特徴付けられる。メタボリック症候群は、米国において益々一般的になってきている。5千万人以上の米国人がこの疾患を有していると推定される。この疾患を効果的に治療するための新しい薬物の開発が必要とされている。
【0004】
(概要)
本発明は、特定の既知の薬物の組み合わせが、メタボリック症候群および様々な他の疾病の治療に相乗効果を示すという予期せぬ発見に基づいている。
【0005】
一態様において、本発明は、酸化的リン酸化阻害剤、イオノフォア、またはアデノシン5’−一リン酸活性化プロテインキナーゼ(AMPK)活性化因子であってもよい第1の物質と、抗炎症活性を有する第2の物質と、セロトニン活性を所持または維持する第3の物質とを含む組成物を特徴とする。「酸化的リン酸化阻害剤」という用語は、酸化的リン酸化脱共役剤などの、酸化的リン酸化を阻害する任意の適切な物質のことをいう。イオノフォアは、イオンを細胞膜の脂質二重膜を通って輸送することのできる脂溶性分子であり、AMPK活性化因子は、AMPKを活性化してその基質をリン酸化する物質であり、たとえば、アセチル−CoAカルボキシラーゼおよびマロニル−CoAデカルボキシラーゼが挙げられる。第1の物質の例としては、メトホルミン(たとえば、塩化メトホルミン)、フェンホルミン、ブホルミン、エフェドリン、チロキシン、サリチルアニリド、およびサリチル酸が挙げられる。第2の物質は、任意の適切な抗炎症性化合物(たとえば、非ステロイド抗炎症化合物)であってもよい。たとえば、アスピリン、ジクロフェナク(たとえば、ジクロフェナクカリウムまたはジクロフェナクナトリウム)、イブプロフェン(たとえば、デキシブプロフェンまたはデキシブプロフェンリシン)、インドメタシン、アセトアミノフェン、ニメスリド、およびCOX−2阻害剤(たとえば、酸化窒素に基づくCOX−2阻害剤)が挙げられる。第3の物質は、セロトニンの活性の少なくとも1つを所持または維持する化合物であってよく、第1および第2の物質と組み合わせて用いられた場合に、本発明の1つ以上の標的疾患を効果的に治療する。たとえば、セロトニン(たとえば、硫酸セロトニン、セロトニン硫酸クレアチニン複合体、または塩酸セロトニン)およびセロトニン再取り込み阻害剤が挙げられる。好ましい組成物は、塩酸メトホルミン、アスピリン、およびセロトニン硫酸クレアチニン複合体を含む。上記3つの物質は、記載される以外の生物学的メカニズムを介して、標的を治療することができる。たとえば、メトホルミンは、酸化的リン酸化を阻害するかAMPKを活性化する以外のメカニズムを介して標的疾患(たとえば、糖尿病)を治療するものであってよい。
【0006】
別の態様において、本発明は、本質的に、酸化的リン酸化阻害剤、イオノフォア、またはAMPK活性化因子であってもよい第1の物質と、抗炎症活性を有する第2の物質と、セロトニン活性を有する第3の物質とからなる組成物を特徴とする。本明細書において「本質的に、からなる」という用語は、組成物を、3つの特定の物質、およびその基本的かつ新規の特徴、すなわち本明細書中に記載の標的疾患を治療する効果に材質的に影響を与えないようなものに限定する。そのような組成物の一例は、上記3つの物質と薬学的に許容される担体とを含む。
【0007】
上記組成物は、5〜5,000mg(たとえば、5〜3,000mg,5〜1,500mgまたは5〜1,000mg)の第1の物質、1〜5,000mg(たとえば、1〜3000mg、1〜1,000mg、1〜500mg、または1〜100mg)の第2の物質、および0.1〜1,000mg(たとえば、0.1〜100mg、0.1〜50mg、または0.1〜30mg)の第3の物質、または上記量に基づいて算出された同じ比の量を含むものであってよい。
【0008】
さらに別の態様において、本発明は、メタボリック症候群、パーキンソン病、または多嚢胞性卵巣症候群の治療方法を特徴とする。本発明は、それを必要とする対象に有効量の1つ以上の上記組成物を投与することを含む。上記疾病には、それらに関連する疾患も含まれる。たとえば、メタボリック症候群に関連する疾患には、アテローム性動脈硬化症、冠状動脈性心疾患、脳卒中、肥満、糖尿病、アテローム発生性脂質異常(たとえば、高トリグリセリドレベル、低HDLコレステロールレベル、および高LDLコレステロールレベル)、高血圧症、インシュリン抵抗性、トロンビン誘発性状態(たとえば、高フィブリノーゲンレベルまたは高プラスミノーゲン活性化因子阻害剤レベル)、および炎症誘発性状態(たとえば、C反応性タンパク質レベル上昇)が含まれる。
【0009】
本明細書における「治療する」または「治療」という用語は、上記の疾病、そのような疾病の徴候、またはそのような疾病に対する素因を有した患者に、治療効果を与える目的、たとえば、当該疾病、その症状、またはそれに対する素因を治療する、緩和する、変化させる、影響を与える、改善する、または防止する目的で、1つ以上の上記組成物を投与することをいう。
【0010】
上述の組成物は、乾燥形態(たとえば、粉末または錠剤)または水様形態(たとえば、飲料またはシロップ)であってよい。食物サプリメントまたは医薬組成物(薬学的に許容される担体を含む)であってもよい。飲料または食料製品であってもよい。例としては、茶(たとえば、茶飲料およびティーバッグの内容物)、ソフトドリンク、果汁(たとえば、果実抽出物および果汁飲料)、ミルク、コーヒー、クッキー、シリアル、チョコレート、およびスナックバーが挙げられる。
【0011】
上述の第1、第2および第3の物質は、活性化合物、ならびに適用可能な場合にはそれらの塩、プロドラッグ、および溶媒和物を含む。たとえば、アニオンと、物質の正に荷電した基(たとえば、アミノ)の間で塩が形成されてもよい。適切なアニオンとしては、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、トリフルオロ酢酸塩、酢酸塩、クロロフェノキシ酢酸塩、リンゴ酸塩、トシル酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、グルタミン酸塩、グルクロン酸塩、乳酸塩、グルタル酸塩、安息香酸塩、エンボン酸塩、グリコール酸塩、パモ酸塩、アスパラギン酸塩、パラクロロフェノキシイソ酪酸塩、ギ酸塩、コハク酸塩、シクロヘキサンカルボン酸塩、ヘキサン酸塩、オクタン酸塩、デカン酸塩、ヘキサデカン酸塩、オクタデカン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トリメトキシ安息香酸塩、パラトルエンスルホン酸塩、アダマンタンカルボン酸塩、グリコキシル酸塩、ピロリドンカルボン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、1−グルコースリン酸塩、亜硫酸塩、ジチオン酸塩、およびマレイン酸塩が挙げられる。同様に、カチオンと、物質の負に荷電した基の間で塩(たとえば、カルボキシレート)が形成されてもよい。適切なカチオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、およびテトラメチルアンモニウムなどのアンモニウムカチオンが挙げられる。前記物質は、四級窒素原子を含む塩を含んでいてもよい。プロドラッグとしては、たとえば、患者に投与されると、活性化合物を提供することができるエステルおよび他の薬学的に許容される誘導体が挙げられる。溶媒和物とは、活性化合物と薬学的に許容される溶媒との間で形成される複合体のことをいう。薬学的に許容される溶媒としては、たとえば、水、エタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸、およびエタノールアミンが挙げられる。
【0012】
本発明の範囲には、上述の疾病の治療において使用する1つ以上の上述の組成物も含まれ、そのような組成物を当該治療のための薬剤の製造のために使用することも含まれる。
本発明の1つ以上の実施形態の詳細を以下の説明において挙げる。本発明の他の特徴、目的、および利点は、説明と請求項から明らかになるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(詳細な説明)
本発明の組成物は、3つの物質を含有しうる。
第1の物質は、上述のものに加えて、4,6−ジニトロ−o−クレゾール、脱共役タンパク質(たとえば、UCP1、UCP2、またはUCP3)、カルボニルシアニドp−(トリフルオロメトキシ)フェニル−ヒドラゾン、カルボニルシアニドm−クロロフェニル−ヒドラゾン、C5遺伝子産物、ジニトロフェノール(たとえば、2,4−ジニトロフェノール)、エフラペプチン(A23871)、グアネチジン、クロルプロマジン、アミタール、セコバルビタール、ロテノン、プロゲステロン、アンチマイシンA、ナフトキノン、8−ヒドロキシキノリン、一酸化炭素、シアニド、アジド(たとえば、NaN)、ジクマリン、ビリルビン、胆汁色素、エフェドリン、硫化水素、テトラヨードチロニン、クエルセチン、2,4−ビス(p−クロロアニリノ)ピリミジン、グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ、オリゴマイシン、塩化トリブチルチン、アウロベルチン、ルタマイシン、ベンツリシジン、メルクリアル、ジシクロヘキシルカルボジイミド、Dio−9、m−クロロフェニルヒドラゾンメソキサロニトリル、イオノマイシン、カルシウムイオノフォア(たとえば、A23187、NMDA、CA1001、またはエニアチンB)、ミトコンドリア中のCa+2濃度を増加させる化合物(たとえば、アトラクチロシド、ボンクレキン酸、タプシガルギン、アミノ酸神経伝達物質、グルタメート、N−メチル−D−アスパラギン酸、カルバコール、イオノフォア、カリウム脱分極の誘導剤)、アポトーゲン(すなわち、アポトーシスを誘導する化合物)、バリノマイシン、グラミシジン、ノナクチン、ニゲリシン、ラサロシド、およびモネンシンを含んでいてもよい。第1の物質は、AMPK活性化因子(たとえば、メトホルミンまたはフェンホルミン、ブホルミン、AICAR、チエノピリドン、レスベラトロール、ヌートカトン、チアゾール、またはアジポネクチン)であってよい。
【0014】
第2の物質は、ステロイド性抗炎症剤および非ステロイド性抗炎症剤を含んでいてもよい。ステロイド性抗炎症剤としては、たとえば、グルココルチコイド、ヒドロコルチゾン、コルチゾン、ベクロメタゾン、ジプロピオネート、ベタメタゾン、デキサメタゾン、プレドニゾン、メチルプレドニゾロン、トリアムシノロン、フルオシノロンアセトニド、フルドロコルチゾン、およびプロピオン酸ベクロメタゾンが挙げられる。非ステロイド性抗炎症剤(NASID)としては、たとえば、A183827、ABT963、アセクロフェナク、アセメタシン、アセチルサリチル酸、AHR10037、アルクロフェナク、アルミノプロフェン、アムピロキシカム、アムトルメチングアシル、アパゾン、アトリプロフェンメチルエステル、AU8001、ベノキサプロフェン、フルフェナム酸ベンジダミン、ベルモプロフェン、ベンズピペリロン、BF388、BF389、BIRL790、BMS347070、ブロムフェナック、ブクロキシン酸、ブチブフェン、BW755C、C53、C73、C85、カルプロフェン、CBS1108、セレコキシブ、CHF2003、クロロビフェニル、トリサリチル酸コリンマグネシウム、CHX108、シミコキシブ、シンノキシカム、クリダナク、CLX1205、COX−2阻害剤、CP331、CS502、CS706、D1367、ダルブフェロン、デラコキシブ、デクスケトプロフェン、DFP、DFU、ジフルニザール、DP155、DRF4367、E5110、E6087、エルテナック、ER34122、エスフルルビプロフェン、エトリコキシブ、F025、エチルフェルビナク、フェンブフェン、フェンクロフェナク、フェンクロジン酸、フェンクロジン、フェノプロフェン、フェンジアザク、フェプラゾン、フィレナドール、フロブフェン、フロリフェニン、フロスリド、メタンスルホン酸フルビシン、フルフェナミン酸、フルプロフェン、フルルビプロフェン、FPL62064、FR122047、FR123826、FR140423、FR188582、FS205397、フロフェナク、GR253035、GW406381、HAI105、HAI106、HCT2035、HCT6015、HGP12、HN3392、HP977、HX0835、HYALAT2101、イブフェナク、イブプロキサム−β−シクロデキストリン、イコダリナム(icodulinum)、IDEA070、イグラチモド、イムレコシブ、インドプロフェン、IP751、イソキセパク、イソキシカム、KC764、ケトプロフェン、L652343、L745337、L748731、L752860、L761066、L768277、L776967、L783003、L784520、L791456、L804600、L818571、LAS33815、LAS34475、リコフェロン、LM4108、ロブプロフェン、ロルノキシカム、ルミラコキシブ、マブプロフェン、メクロフェナミン酸、メクロフェナメートナトリウム、メフェナミン酸、メロキシカム、メルカプトエチルグアニジン、メソポルフィリン、メトキシブトロペート(metoxibutropate)、ミロプロフェン、モフェブタゾン、モフェゾラク、MX1094、ナブメトン、ナプロキセンナトリウム、ナプロキセンナトリウム/メトクロプラミド、NCX1101、NCX284、NCX285、NCX4016、NCX4215、NCX530、ニフルミン酸、酸化窒素に基づくNSAID(NitroMed、マサチューセッツ州レキシントン)、ニトロフェナック、ニトロフルルビプロフェン、ニトロナプロキセン、NS398、オシマムサンクタムオイル、ONO3144、オルパノキシン、オキサプロジン、オキシンダナック、オキシピナック、オキシコドン/イブプロフェン、オキシフェンブタゾン、P10294、P54、P8892、パミコグレル、パルセタサール、パレコキシブ、PD138387、PD145246、PD164387、ペルビプロフェン、ペメドラク、フェニルブタゾン、ピラゾラク、ピロキシカム、ピロキシカムβ−シクロデキストリン、ピバル酸ピロキシカム、ピルプロフェン、プラノプロフェン、レスベラトロル、R−ケトプロフェン、R−ケトロラック、ロフェコキシブ、RP66364、RU43526、RU54808、RWJ63556、S19812、S2474、S33516、サリチルサリチル酸、サチグレル、SC236、SC57666、SC58125、SC58451、SFPP、SKF105809、SKF86002、サリチル酸ナトリウム、スドキシカム、スルファサラジン、スリンダク、スプロフェン、SVT2016、T3788、TA60、タルメタシン、タルニフルメート、タゾフェロン、テブフェロン、テニダップ、テノキシカン、テポキサリン、チアプロフェン酸、チルマコキシブ、チルノプロフェンアルバメル、チノリジン、チオピナック、チオキサプロフェン、トルフェナミン酸、トルメチン、トリフルサル、トロペシン、TY10222、TY10246、TY10474、UR8962、ウルソル酸、バルデコキシブ、WAY120739、WY28342、WY41770、キシモプロフェン、YS134、ザルトプロフェン、ジドメタシン、およびゾメピラックが挙げられる。
【0015】
第3の物質は、セロトニンおよびその機能的均等物を含む。セロトニンの機能的均等物としては、セロトニン輸送体阻害剤(たとえば、パロキセチン、フルオキセチン、フェンフルラミン、フルボキサミン、セルトラリン、イミプラミン、およびWO03/00663に開示されるもの)、セロトニン受容体2c調整剤(たとえば、BVT933、DPCA37215、IK264、PNU22394、WAY161503、R−1065、YM348、ならびに米国特許第3,914,250号、国際公開第01/66548号、国際公開第02/10169号、国際公開第02/36596号、国際公開第02/40456号、国際公開第02/40457号、国際公開第02/44152号、国際公開第02/48124号、国際公開第02/51844号、および国際公開第03/033479号に記載されるもの)、セロトニン再取り込み阻害剤(たとえば、アリールピロリジン化合物、フェニルピペラジン化合物、ベンジルピペリジン化合物、ピペリジン化合物、三環系γカルボリン、デュロキセチン化合物、ピラジノキノキサリン化合物、ピリドインドール化合物、ピペリジンドール化合物、ミルナシプラン、シタロプラム、セルトラリンメタボライトデメチルセルトラリン、ノルフルオキセチン、シタロプラムメタボライトデスメチルシタロプラム、エスシタロプラム、d,l−フェンフルラミン、フェモキセチン、イフォキセチン、シアノドチエピン、リトキセチン、ダポキセチン、ネファゾドン、セリクラミン、トラゾドン、ミルタザピン、フルオキセチン、フルボキサミン、インダルピン、インデロキサジン、ミルナシプラン、パロキセチン、セルトラリン、シブトラミン、ジメルジン、塩酸トラゾドン、デキシフェンフルラミン、ならびに米国特許第6,365,633号、国際公開第01/27060号、および国際公開第01/162341号に記載のもの)、セロトニンおよびノルアドレナリン再取り込み阻害剤(たとえば、ベンラフェキシン、ベンラフェキシンメタボライトO−デスメチルベンラファキシン、クロミプラミン、およびクロミプラミンメタボライトデスメチルクロミプラミン)、セロトニン1A受容体アンタゴニスト(たとえば、アリールピペラジン化合物、複素環縮合ベンゾジオキサンのアザヘテロサイクリルメチル誘導体、またはブスピロン)、セロトニン2A受容体アンタゴニスト(たとえば、MDL100907およびファナンセリン)、セロトニン2Bまたは2C受容体アンタゴニスト(たとえば、ピラジノ(アザ)インドール化合物またはセロトニン作動性化合物)、セロトニン6受容体アンタゴニスト(たとえば、5−ハロ−トリプタミン化合物)、セロトニン7受容体アンタゴニスト(たとえば、5−ハロ−トリプタミン化合物またはキノリン化合物)、セロトニンドーパミンアンタゴニスト(たとえば、オランザピンおよびジペラシドン)、モノアミン再取り込み阻害剤(たとえば、アミド)、ピリダジノンアルドース還元酵素阻害剤(たとえば、ピリダジノン化合物)、セロトニン作動薬、セロトニン受容体の刺激剤(たとえば、メシル酸エルゴロイドまたはメシル酸ペルゴリド)、セロトニン合成の刺激剤(たとえば、ビタミンB1、ビタミンB3、ビタミンB6、ビオチン、S−アデノシルメチオニン、葉酸、アスコルビン酸、マグネシウム、補酵素Q10またはピラセタム)、またはセロトニンアゴニスト(たとえば、フェンフルラミン)が挙げられる。
【0016】
上記のすべての化合物は、既知の薬物であり、一般に簡単に入手可能である。そのうちのいくつかは、シグマアルドリッチ(Sigma-Aldrich)(ミズーリ州セントルイス)などの薬品会社から購入することができる。これらの薬物化合物の投与のための処方計画は周知であり、必要であれば、立て直ししてもよい。有効用量は、当業者によって理解されるように、治療すべき疾病の種類または程度、患者の大きさ、体重、年齢および性別、投与経路、賦形剤の使用、および他の治療処置との可能性のある同時使用に応じて変わる。上述の組成物の1日用量は、5〜5,000mg(たとえば、10〜2,500または10〜3,000mg)の第1の物質、1〜5,000mg(たとえば、2〜1,000または2〜3,000mg)の第2の物質、および0.1〜1,000mg(たとえば、1〜50mg)の第3の物質とすることができる。
【0017】
本発明の一態様は、上述の疾病を治療するために有効量の1つ以上の上記組成物を患者に投与する方法を特徴とする。そのような患者は、任意の適切な診断方法からの結果に基づいて医療専門家によって識別可能である。「有効量」とは、治療される患者に対して治療効果を与えるのに必要な上記1つ以上の組成物の量のことをいう。
【0018】
本発明の方法を実施するには、1つ以上の上述の組成物を、非経口、経口、経鼻、直腸内、局所または口腔投与することができる。本明細書において用いる「非経口」という用語は、皮下、皮内、静脈内、筋肉内、関節内、動脈内、滑液嚢内、胸骨内、髄腔内、病巣内、または頭蓋内注射、ならびに、任意の適切な注入技術のことをいう。
【0019】
無菌の注入可能組成物は、無毒の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の、溶液または懸濁液、たとえば、1,3−ブタンジオール中の溶液であってよい。利用可能な許容される媒体および溶媒としては、マンニトール、水、リンガー溶液、および等張塩化ナトリウム溶液が挙げられる。さらに、固定油が従来より溶媒または懸濁媒体(たとえば、合成モノまたはジグリセリド)として用いられている。オリーブ油やひまし油などの天然の薬学的に許容される油、特にそれらのポリオキシエチル化された形態と同様に、オレイン酸などの脂肪酸やそのグリセリド誘導体も注射可能物質の調製には有用である。これらの油溶液または懸濁液は、長鎖アルコール希釈剤または分散剤、カルボキシメチルセルロース、または同様の分散剤を含んでいてもよい。TweenやSpanなどの他の広く用いられる界面活性剤、または他の同様の乳化剤または薬学的に許容される固体、液体または他の剤形の製造において一般的に用いられるバイオアベイラビリティ強化剤もまた、調剤のために用いることができる。
【0020】
経口投与のための組成物は、カプセル、錠剤、エマルジョンおよび水性懸濁液、分散液、および溶液を含む経口的に許容される剤形であってよい。錠剤の場合、一般的に用いられる担体としては、ラクトースおよびコーンスターチが挙げられる。ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤もまた、典型的には加えられる。カプセル形態での経口投与のための有用な希釈剤としては、ラクトースおよび乾燥コーンスターチが挙げられる。水性懸濁液またはエマルジョンが経口投与される場合には、有効成分は、乳化剤または懸濁化剤と組み合わせた油性相中に懸濁または溶解することができる。必要に応じて、一定の甘味料、香料、または着色料を加えてもよい。
【0021】
経鼻エアロゾルまたは吸入組成物は、薬品調合の分野における既知の技術に従って調製することができる。たとえば、そのような組成物は、ベンジルアルコールまたは他の適切な保存剤、バイオアベイラビリティを高めるための吸収促進剤、フッ化炭素、および/または当該分野において知られる他の可溶化または分散剤を用いて、生理食塩水中の溶液として調製することができる。
【0022】
局所投与のための組成物は、混合相または両親媒性エマルジョン系(油/水−水/油混合相)の軟膏、ジェル、プラスタ、エマルジョン、ローション、フォーム、クリーム、リポソーム、トランスファーゾーム、ペースト、または粉末の形態で調製することができる。
【0023】
上述の組成物のいずれも、直腸投与のための座剤の形態で投与することもできる。また、組成物が腸内において放出されるように設計することもできる。たとえば、組成物を、それぞれ小腸または大腸のpHにおいて溶解または分散して薬剤物質を腸内に放出する腸溶性ポリマーからなるマトリックスまたは壁またはクロージャを有する、固体サブユニットまたはカプセル区画内に封じ込める。適切なそのようなポリマーは、たとえば、米国特許第5,705,189号を参照して上述されている。
【0024】
薬学的組成物の単体は、組成物の有効成分と適合性があり(好ましくは、有効成分を安定化することができる)、治療すべき患者に対して有害でないという意味で「許容される」ものでなければならない。1つ以上の可溶化剤を、活性チオフェン化合物の送達のための薬学的賦形剤として用いることができる。他の担体の例としては、コロイド状酸化ケイ素、ステアリン酸マグネシウム、セルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、およびD&C Yellow#10が挙げられる。
【0025】
上述の組成物は、インビトロアッセイによって上述の疾病を治療する薬効について事前にスクリーニングし、動物実験(下記実施例1〜4を参照)および臨床試験によって確認することができる。他の方法もまた、当業者には明らかであろう。
【0026】
以下の具体例は、説明的なものであり、残りの開示を何ら限定するものではない。さらなる詳細がなくとも、当業者はこの説明に基づいて本発明をその完全な範囲で実施できるに違いない。本明細書中に挙げるすべての出版物は、その全体を参照により本願に組み込む。
【実施例1】
【0027】
抗肥満効果についてのインビボアッセイ
それぞれ120匹の8週齢Sprague−Dawly(SD)雌ラットおよび100匹の8週齢SD雄ラットを、無制限量の食物で14日間飼育した。各ラットの食物摂取量および体重変化は毎日測定した。各ラットの食物変換率を下記の等式を用いて算出した。
【0028】
R=100×ΔW/Ft%
この等式中、Rは食物変換率を示し、ΔWは体重変化を示し、Ftは毎日の食物摂取量を示す。88匹の雌ラットおよび77匹の雄ラットを選択し、それぞれ8匹の雌ラットと7匹の雄ラットを含む11の群に割り当てた。以下の10種類の試験組成物のそれぞれを、10%グルコース水溶液に溶解し、28日間にわたって毎日ラット群に皮下投与した。(1)塩化メトホルミン(以後、メトホルミンとして示す)15mg/kg、(2)セロトニン硫酸クレアチニン複合体(以後、セロトニンとして示す)0.25mg/kg、(3)アスピリン4mg/kg、(4)セロトニン0.25mg/kg+アスピリン4mg/kg、(5)メトホルミン15mg/kg+アスピリン4mg/kg、(6)メトホルミン15mg/kg+セロトニン0.25mg/kg、(7)メトホルミン5mg/kg+アスピリン4mg/kg+セロトニン0.25mg/kg、(8)メトホルミン15mg/kg+アスピリン4mg/kg+セロトニン0.25mg/kg、(9)メトホルミン45mg/kg+アスピリン4mg/kg+セロトニン0.25mg/kg、および(10)シブトラミン2mg/kg。第11群のラットには、何の薬物も投与せず、対照群として用いた。結果から、メトホルミン、アスピリン、およびセロトニンの組み合わせを投与したラットが、各成分を単独または任意の2種類の成分を組み合わせて投与したラットに比べて、体重増加が少ないことが分かった。さらに、ラットの平均体重増加は、メトホルミンの日用量が増加するにつれて小さくなっていた。
【0029】
28日にわたる全食物摂取量をすべての群について測定した。結果からは、群(1)〜(10)の全食物摂取量は、対照群(11)のものと実質的に同じであることが分かった。言い換えると、試験組成物は、ラットの食欲には有意な影響を与えなかった。
【0030】
食物変換率を全群について算出した。結果からは、メトホルミン、アスピリン、およびセロトニンの組み合わせを投与したラットが、各成分を単独または任意の2種類の成分を組み合わせて投与したラットに比べて、はるかに低い食物変換効率を有しうることが示された。
【実施例2】
【0031】
抗高血圧効果についてのインビボアッセイ
60匹のSD雄ラット(90〜110g)は、広東省医学実験動物センター(中国広東省佛山)より提供された。各ラットを麻酔後、0.2〜0.25mmの内径を有するU字形銀クランプを用いて、腎臓動脈を狭窄した。手術から2週間後に良好な回復を見せた40匹のラットを選び、各群8匹のラットからなる5つの群に割り当てた。以下の4種類の試験組成物のそれぞれを10%グルコース水溶液に溶解し、9週間にわたって毎日ラット群に投与した。(1)メトホルミン45mg/kg+アスピリン4mg/kg+セロトニン0.25mg/kg、(2)メトホルミン15mg/kg+アスピリン4mg/kg+セロトニン0.25mg/kg、(3)メトホルミン5mg/kg+アスピリン4mg/kg+セロトニン0.25mg/kg、および(4)ニフェジピン2mg/kg。第5群のラットには、10%グルコース水溶液のみを投与し、対照群として使用した。試験組成物は、胃潅流によって投与したニフェジピンを除いては、皮下投与した。5週目および9週目の終わりに、各ラットの尾動脈圧を測定した。
【0032】
結果から、5週目および9週目の終わりにおける、群(1)のラットの血圧は、対照群(すなわち群(5))およびニフェジピンでラットを飼育した群(たとえば群(4))のラットのものに比べて有意に低下していたことが分かった。
【実施例3】
【0033】
急性抗高血圧効果についてのインビボアッセイ
腎血管高血圧症ラットを以下のようにして準備した。雄SDラット(90〜110g)をペントバルビタールナトリウム(45mg/kg)で麻酔した。各ラットを麻酔後、0.18mmの内径を有するU字形銀クランプを用いて、腎臓動脈を狭窄した。ラットの血圧は、3〜6週間後に有意に増加し、約8週間後に安定化した。次の工程では、180〜240mmHgの収縮期血圧を有するラットを用いた。
【0034】
上記で準備したラットを4群に割り当てた。以下の3種類の試験組成物のそれぞれを10%グルコース水溶液に溶解した。(1)メトホルミン45mg/kg+アスピリン4mg/kg+セロトニン0.25mg/kg、(2)メトホルミン15mg/kg+アスピリン4mg/kg+セロトニン0.25mg/kg、および(3)メトホルミン5mg/kg+アスピリン4mg/kg+セロトニン0.25mg/kg。第4群のラットには10%グルコース溶液のみを投与し、対照群として用いた。各ラットをペントバルビタールナトリウム(45mg/kg)で麻酔し、ボードに固定した。ラットの呼吸を維持するために気管にチューブを挿入した。次に別のチューブを頸動脈に挿入して血圧を測定した。血圧は、BL−420E生物シグナル回収処理装置を用いて測定した。ラットの頸動脈血圧が安定している時に、試験組成物または10%グルコース水溶液を腹部において皮下投与した。頸動脈血圧は、投与から、15、30、45、60、90、120、150、180、210、および240分後に測定した。
【0035】
結果から、群(1)および群(2)のラットの頸動脈血圧は、15分後に低下し始め、120〜150分後に最低レベルに達したことが示された。平均頸動脈血圧値は、試験組成物の投与前に測定したものと比べて、それぞれ29.7±5.2mmHgおよび20.3±2.9mmHgまで低下していた。頸動脈血圧は、4時間後でさえ、試験組成物の投与前のレベルに戻っていなかった。結果からは、試験組成物がラットの心拍数に有意な影響を与えなかったことも示された。
【実施例4】
【0036】
血中グルコース濃度の低下効果についてのインビボアッセイ
雄Sprague−Dawly(SD)ラット(180〜210g)に、ストレプトゾシン(50mg/kg)を腹腔内注射して、2型糖尿病を誘発した。注射後、17mmol/Lよりも高い血中グルコース濃度を有するラットを、各群に10匹のラットを含む5群にランダムに割り当てた。この5群のそれぞれのラットを、上記実施例3に記載した3種類の試験組成物、すなわち、メトホルミン45mg/kg+アスピリン4mg/kg+セロトニン0.2mg/kg(高用量)、メトホルミン15mg/kg+アスピリン4mg/kg+セロトニン0.2mg/kg(中用量)、およびメトホルミン5mg/kg+アスピリン4mg/kg+セロトニン0.2mg/kg(低用量);メトホルミン単独、用量0.135g/kg(メトホルミン);および賦形剤対象(対照)で治療した。正常対照としての10匹の正常雄SDについても同様の治療を行った。
【0037】
それぞれの治療されたラットの血中グルコース濃度は、治療前、および治療から3時間、6時間、3日、7日、14日および21日後に測定した。このようにして得られた結果から、3種類の試験組成物が2型糖尿病ラットにおける血中グルコース濃度を有意に下げることが実証された。
【0038】
他の実施形態
本明細書中に開示するすべての特徴は、任意の組み合わせで組み合わせることができる。明細書中に開示する各特徴は、同一、同等、または類似の目的を果たす代替の特徴に置き換えられてもよい。したがって、特に明示しないかぎり、開示される各特徴は、一連の一般的な均等または類似の特徴の一例にすぎない。
【0039】
上記の説明から、当業者であれば、本発明の本質的特徴を容易に確認し、その精神と範囲から逸脱しない限りにおいて、本発明の様々な変更および改変を行って種々の用途および条件に適応させることができるであろう。したがって、他の実施形態もまた以下の請求項の範囲にある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸化的リン酸化阻害剤、イオノフォア、およびアデノシン5’−一リン酸活性化プロテインキナーゼ(AMPK)活性化因子から選択される第1の物質と、
抗炎症活性を有する第2の物質と、
セロトニン活性を所持または維持する第3の物質と
を含有する組成物。
【請求項2】
第1の物質は、メトホルミン、フェンホルミン、ブホルミン、エフェドリン、チロキシン、サリチルアニリド、またはサリチル酸である請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
第1の物質は塩酸メトホルミンである請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
第2の物質は非ステロイド性抗炎症性化合物である請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
第2の物質は、アスピリン、ジクロフェナク、イブプロフェン、インドメタシン、アセトアミノフェン、ニメスリド、またはCOX−2阻害剤である請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
第2の物質はアスピリンである請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
第3の物質は、セロトニンまたはセロトニン再取り込み阻害剤である請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
第3の物質は、硫酸セロトニン、セロトニン硫酸クレアチニン複合体、または塩酸セロトニンである請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
5〜5,000mgの第1の物質、1〜5,000mgの第2の物質、および0.1〜1000mgの第3の物質を含有するか、あるいはこれらを同一比の量で含有する請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
5〜1,500mgの第1の物質、1〜1,000mgの第2の物質、および0.1〜100mgの第3の物質を含有するか、あるいはこれらを同一の比の量で含有する請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
5〜1,000mgの第1の物質、1〜500mgの第2の物質、および0.1〜50mgの第3の物質を含有するか、あるいはこれらを同一の比の量で含有する請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
塩酸メトホルミン、アスピリン、およびセロトニン硫酸クレアチニン複合体を含有する請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
5〜5,000mgの塩酸メトホルミン、1〜5,000mgのアスピリン、および0.1〜1,000mgのセロトニン硫酸クレアチニン複合体を含有するか、あるいはこれらを同一の比の量で含有する請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
5〜1,500mgの塩酸メトホルミン、1〜1,000mgのアスピリン、および0.1〜100mgのセロトニン硫酸クレアチニン複合体を含有するか、あるいはこれらを同一の比の量で含有する請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
5〜1,000mgの塩酸メトホルミン、1〜500mgのアスピリン、および0.1〜50mgの第1、第2および第3の物質を同一の比の量で含有する組成物を含有する請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
薬学的に許容される担体をさらに含有する請求項1に記載の組成物。
【請求項17】
本質的に第1、第2および第3の物質からなる請求項1に記載の組成物。
【請求項18】
第1の物質はAMPK活性化因子である請求項1に記載の組成物。
【請求項19】
本質的に第1、第2および第3の物質からなる請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
AMPK活性化因子は、メトホルミン、フェンホルミン、ブホルミン、AICAR、チエノピリドン、レスベラトロル、ヌートカトン、チアゾールおよびアジポネクチンからなる群より選択される請求項18に記載の組成物。
【請求項21】
第1の物質は、酸化的リン酸化阻害剤またはイオノフォアである請求項1に記載の組成物。
【請求項22】
メトホルミン、フェンホルミン、ブホルミン、エフェドリン、チロキシン、サリチルアニリド、およびサリチル酸からなる群から選択される第1の物質と、
抗炎症活性を有する第2の物質と、
セロトニン活性を所持または維持する第3の物質と
を含有する組成物。
【請求項23】
第1の物質は、塩酸メトホルミンまたはフェンホルミンである請求項22に記載の組成物。
【請求項24】
第2の物質は非ステロイド性抗炎症性化合物である請求項22に記載の組成物。
【請求項25】
第2の物質は、アスピリンまたはCOX−2阻害剤である請求項22に記載の組成物。
【請求項26】
第3の物質は、硫酸セロトニン、セロトニン硫酸クレアチニン複合体、または塩酸セロトニンである請求項22に記載の組成物。
【請求項27】
塩酸メトホルミン、アスピリン、およびセロトニン硫酸クレアチニン複合体を含有する請求項22に記載の組成物。
【請求項28】
本質的に第1、第2および第3の物質からなる請求項22に記載の組成物。
【請求項29】
メタボリック症候群の治療方法であって、酸化的リン酸化阻害剤、イオノフォア、およびAMPK活性化因子からなる群より選択される第1の物質と、抗炎症活性を有する第2の物質と、セロトニン活性を所持または維持する第3の物質とを含有する組成物を有効量でその必要のある患者に投与することを含む方法。
【請求項30】
前記組成物は、本質的に第1、第2および第3の物質からなる請求項29に記載の方法。
【請求項31】
第1の物質はAMPK活性化因子である請求項29に記載の方法。
【請求項32】
第1の物質は、酸化的リン酸化阻害剤またはイオノフォアである請求項29に記載の方法。
【請求項33】
肥満の治療方法であって、酸化的リン酸化阻害剤、イオノフォア、およびAMPK活性化因子からなる群より選択される第1の物質と、抗炎症活性を有する第2の物質と、セロトニン活性を所持または維持する第3の物質とを含有する組成物を有効量でその必要のある患者に投与することを含む方法。
【請求項34】
前記組成物は、本質的に第1、第2および第3の物質からなる請求項33に記載の方法。
【請求項35】
第1の物質はAMPK活性化因子である請求項33に記載の方法。
【請求項36】
第1の物質は、酸化的リン酸化阻害剤またはイオノフォアである請求項33に記載の方法。
【請求項37】
高血圧の治療方法であって、酸化的リン酸化阻害剤、イオノフォア、およびAMPK活性化因子からなる群より選択される第1の物質と、抗炎症活性を有する第2の物質と、セロトニン活性を所持または維持する第3の物質とを含有する組成物を有効量でその必要のある患者に投与することを含む方法。
【請求項38】
前記組成物は、本質的に第1、第2および第3の物質からなる請求項37に記載の方法。
【請求項39】
第1の物質はAMPK活性化因子である請求項37に記載の方法。
【請求項40】
第1の物質は、酸化的リン酸化阻害剤またはイオノフォアである請求項37に記載の方法。
【請求項41】
糖尿病の治療方法であって、酸化的リン酸化阻害剤、イオノフォア、およびAMPK活性化因子からなる群より選択される第1の物質と、抗炎症活性を有する第2の物質と、セロトニン活性を所持または維持する第3の物質とを含有する組成物を有効量でその必要のある患者に投与することを含む方法。
【請求項42】
組成物は、本質的に第1、第2および第3の物質からなる請求項41に記載の方法。
【請求項43】
第1の物質はAMPK活性化因子である請求項41に記載の方法。
【請求項44】
第1の物質は、酸化的リン酸化阻害剤またはイオノフォアである請求項41に記載の方法。
【請求項45】
パーキンソン病の治療方法であって、酸化的リン酸化阻害剤、イオノフォア、およびAMPK活性化因子からなる群より選択される第1の物質と、抗炎症活性を有する第2の物質と、セロトニン活性を所持または維持する第3の物質とを含有する組成物を有効量でその必要のある患者に投与することを含む方法。
【請求項46】
前記組成物は、本質的に第1、第2および第3の物質からなる請求項45に記載の方法。
【請求項47】
第1の物質はAMPK活性化因子である請求項45に記載の方法。
【請求項48】
第1の物質は、酸化的リン酸化阻害剤またはイオノフォアである請求項45に記載の方法。
【請求項49】
多嚢胞性卵巣症候群の治療方法であって、酸化的リン酸化阻害剤、イオノフォア、およびAMPK活性化因子からなる群より選択される第1の物質と、抗炎症活性を有する第2の物質と、セロトニン活性を所持または維持する第3の物質とを含有する組成物を有効量でその必要のある患者に投与することを含む方法。
【請求項50】
組成物は、本質的に第1、第2および第3の物質からなる請求項49に記載の方法。
【請求項51】
第1の物質はAMPK活性化因子である請求項49に記載の方法。
【請求項52】
第1の物質は、酸化的リン酸化阻害剤またはイオノフォアである請求項49に記載の方法。

【公表番号】特表2010−516689(P2010−516689A)
【公表日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−546484(P2009−546484)
【出願日】平成20年1月16日(2008.1.16)
【国際出願番号】PCT/US2008/051123
【国際公開番号】WO2008/089212
【国際公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【出願人】(509201171)アイピントゥル,エルエルシー (2)
【氏名又は名称原語表記】IPINTL,LLC
【Fターム(参考)】