メタルマスク
【課題】メタルマスク本体に部分的なたるみが生じにくいメタルマスクを提供する。
【解決手段】印刷パターンに対応する透孔13が形成されたメタルマスク本体12と、この各辺12a,12b,12c,12dのそれぞれ外側に帯状に設けられ、端部14E近傍に外周縁に沿って複数の係合孔15が形成された取り付け領域14と、2つの取り付け領域に接するように一体に設けられた易変形領域16と、取り付け領域の端部14Eに設けられ、係合孔の係止ピン21と接する開口縁15Eと重なる位置に縁部18Eを有する折り返し片18と、を備える。
【解決手段】印刷パターンに対応する透孔13が形成されたメタルマスク本体12と、この各辺12a,12b,12c,12dのそれぞれ外側に帯状に設けられ、端部14E近傍に外周縁に沿って複数の係合孔15が形成された取り付け領域14と、2つの取り付け領域に接するように一体に設けられた易変形領域16と、取り付け領域の端部14Eに設けられ、係合孔の係止ピン21と接する開口縁15Eと重なる位置に縁部18Eを有する折り返し片18と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば各種の電子部品等の実装のためにプリント配線板等にハンダペーストをスクリーン印刷によって塗布するに際し、更には一般のスクリーン印刷に際し、高寸法精度の印刷を可能にするスクリーン印刷用のメタルマスクに関し、特に、複数の係止ピンを備えた枠体に張設して用いられるメタルマスクに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のメタルマスクの一例として、特許文献1には、メタルマスク自体に弾性力を付与して、メタル印刷版の製造が容易で短時間に低コストで作ることができ、加工製作も容易に行なうことができるメタルマスクが提案されている。具体的には、図8および図9に示すように、メタルマスク103は、印刷版フレーム102に上下左右端部が取り付けられるメタルマスク本体111と、このメタルマスク本体111の中央部の印刷パターン形成部位109を除く印刷版フレーム寄りの少なくとも上下方向の一方および左右方向の一方に弾性力を付与できるように形成された多数個の切欠部113あるいは多数個の透孔とからなる弾性力付与部114とで構成されている。
【0003】
また、上記従来構造のメタルマスクにおける、係合孔112の縁にめくれが生じたり、係合孔112の近所から破れが生じたりする課題を改善するため、特許文献2には、図10及び図11に示すように、枠体205に設けられた複数の突起216とこれと嵌合するメタルマスク201の係合孔202とを互いに線接触するようにした印刷用枠体が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−290687号公報
【特許文献2】特開2006−263939号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記前者や後者の従来技術に記載のメタルマスクは、ファインピッチの印刷パターンに対応するために厚さが薄い金属板を用いると、枠体の係止ピンに係合孔を嵌合させて張設した際に、応力が集中した係合孔の開口縁にめくれあがりが生じる虞があった。このように係合穴の開口縁にめくれが生じると、メタルマスク本体に部分的なたるみが生じ、印刷パターンの寸法精度が低下しやすいという課題があった。また、メタルマスクを枠体に取り付ける際および枠体から取り外す際に、メタルマスクの露出した端部に折れ曲がり等の損傷が発生しやすい。
本発明は、上記課題を解決して、メタルマスク本体に部分的なたるみが生じにくいメタルマスクを提供することを目的とする。
また、本発明は、枠体に取り付ける際および枠体から取り外す際に露出した端部に折れ曲がり等の損傷の発生を抑制することが可能なメタルマスクを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、(1)複数の係止ピンを備えた枠体に張設して用いられるメタルマスクであって、
金属板からなり、印刷パターンに対応する透孔が形成された四角形状のメタルマスク本体と、該メタルマスク本体の各辺の外側に該メタルマスク本体と一体にそれぞれ帯状に設けられ、端部近傍に外周縁に沿って複数の係合孔が形成された取り付け領域と、該取り付け領域のうちの互いに隣接する2つの取り付け領域にそれぞれ接するように、前記取り付け領域と一体に設けられた易変形領域と、前記取り付け領域の端部に設けられ、前記係合孔の係止ピンと接する開口縁と重なる位置に縁部を有する折り返し片と、を備える。(以下、本発明の第1の技術手段と称する。)
【0007】
また、上記メタルマスクの主要な形態の一つは、(2)上記第1の技術手段に加えてさらに、前記折り返し片が、前記取り付け領域および易変形領域を囲むように設けられている。(以下、本発明の第2の技術手段と称する。)
【0008】
また、上記メタルマスクの形態の一つは、(3)上記第2の技術手段に加えてさらに、前記易変形領域には、前記メタルマスク本体の隅部の1つを通る直線に沿ってスリットが形成されている。(以下、本発明の第3の技術手段と称する。)
【0009】
また、上記メタルマスクの他の主要な形態の一つは、(4)上記第1の技術手段に加えてさらに、前記折り返し片が、前記取り付け領域と一体に設けられたものである。(以下、本発明の第4の技術手段と称する。)
【0010】
また、上記メタルマスクの他の形態の一つは、(5)上記第4の技術手段に加えてさらに、前記取り付け領域と折り返し片との間にミシン目状のスリットが形成されている。
【0011】
上記第1の技術手段による作用は以下の通りである。すなわち、メタルマスク本体の各辺の外側にメタルマスク本体と一体にそれぞれ帯状に設けられ、端部近傍に外周縁に沿って複数の係合孔が形成された取り付け領域と、
該取り付け領域のうちの互いに隣接する2つの取り付け領域にそれぞれ接するように、取り付け領域と一体に設けられた易変形領域と、
取り付け領域の端部に設けられ、係合孔の係止ピンと接する開口縁と重なる位置に縁部を有する折り返し片と、を備える。
このため、印刷時にメタルマスク本体にスキージの移動に伴って引っ張り応力が発生した際に、該引っ張り応力が取り付け領域の係合孔の係止ピンと接する開口縁と係止ピンと接する折り返し片の縁部とに分散され、係合孔の開口縁に作用する応力が緩和されるとともに、係合孔の係止ピンと接する開口縁がこれと重なる係止ピンと接する折り返し片の縁部でガイドされ、係合孔の開口縁がめくれ上がるのを抑制することができる。
【0012】
上記第2の技術手段による作用は以下の通りである。すなわち、前記折り返し片が、取り付け領域および易変形領域を囲むように設けられている。このため、枠体への取り付ける際や枠体から取り外す際にメタルマスクの変形等の損傷の発生や怪我の発生を抑制することができる。
【0013】
上記第3の技術手段による作用は以下の通りである。すなわち、前記易変形領域には、メタルマスク本体の隅部の1つを通る直線に沿ってスリットが形成されている。このため、枠体から取り外された状態であっても変形等の損傷や怪我の発生が抑制される。
【0014】
上記第4の技術手段による作用は以下の通りである。すなわち、前記折り返し片は、前記取り付け領域と一体に設けられたものである。このため、組み立てばらつきなく安定生産が可能である。
【0015】
上記第5の技術手段による作用は以下の通りである。すなわち、取り付け領域と折り返し片との間にミシン目状のスリットが形成されている。このため、組み立てが容易で、組み立て作業中におけるメタルマスク本体の折れ曲がりの発生を抑制することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明のメタルマスクは、ファインピッチの印刷パターンに対応するために薄い金属板を用いた場合であっても、メタルマスク本体の部分的なたるみの発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明のメタルマスクの第1の実施形態を示す平面図である。
【図2】上記実施形態のメタルマスクを示す展開図である。
【図3】上記実施形態のメタルマスクを示す縦断面図である。
【図4】本発明のメタルマスクの第2の実施形態を示す平面図である。
【図5】上記実施形態のメタルマスクを示す展開図である。
【図6】上記実施形態のメタルマスクを示す縦断面図である。
【図7】変形例のメタルマスクを示す部分拡大断面図である。
【図8】背景技術のメタルマスクの一例を示す図である。
【図9】上記背景技術のメタルマスクの取り付け状態を示す図である。
【図10】背景技術のメタルマスクの他の例を示す図である。
【図11】上記背景技術のメタルマスクの取り付け状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、本発明のメタルマスクの第1の実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。図1は本実施形態のメタルマスク10の概要を示す平面図である。図2は本実施形態のメタルマスク10を展開した状態を示す平面図である。図3は本実施形態のメタルマスク10の内部構造を示す縦断面図であり、図3(A)は上記図1のA−A線における断面図、図3(B)は上記図3(A)において破線Bで囲まれた部分の拡大断面図である。図3(C)は本実施形態のメタルマスク10を複数の係止ピンを備えた枠体に張設した状態を示す要部の拡大断面図である。
【0019】
本実施形態のメタルマスク10は、図1に示すように、印刷パターンに対応する透孔13が形成され2点鎖線で示される四角形状のメタルマスク本体12と、メタルマスク本体12の各辺12a,12b,12c,12dのそれぞれ外側にメタルマスク本体12と一体に帯状に設けられた4つの取り付け領域14(14a,14b,14c,14d)とを有する。そして、取り付け領域14のうちの互いに隣接する2つの取り付け領域にそれぞれ接するように、取り付け領域14と一体に設けられた易変形領域16(16a,16b,16c,16d)と、取り付け領域14の端部14E(14E1,14E2,14E3,14E4)に設けられた折り返し片18(18a,18b,18c,18d)と、を備える。そして、取り付け領域14には、端部14E近傍に外周縁に沿って複数の係合孔15、15が形成されている。そして、図3(B)に示すように、折り返し片18は、取り付け領域14の係合孔15の係止ピンと接する開口縁15Eと重なる位置にそれぞれ縁部18Eを有する。
【0020】
上記構造を有するため、本実施形態のメタルマスク10は、例えば図3(C)に示すように、複数の係止ピン21を備えた枠体20に取り付け領域14の係合孔15と係止ピン21とが係合するように張設される。そして、図示省略するが、印刷時にメタルマスク本体12にスキージの移動に伴って引っ張り応力が発生した際に、引っ張り応力が取り付け領域14の係合孔15の係止ピン21と接する開口縁15Eと係止ピン21と接する折り返し片18の縁部18Eとに分散され、係合孔15の開口縁15Eに作用する応力が緩和される。これにより、係合孔15の係止ピン21と接する開口縁15Eがこれと重なる係止ピン21と接する折り返し片18の縁部18Eでガイドされ、係合孔15の開口縁15Eがめくれ上がるのを抑制することができる。
【0021】
また、本実施形態のメタルマスク10は、折り返し片18が、取り付け領域14と易変形領域16とを囲むように設けられている。
【0022】
また、本実施形態のメタルマスク10は、易変形領域16に、メタルマスク本体12の4つの隅部12C1,12C2,12C3,12C4のうちの1つを通る直線に沿ってスリット17(17a,17b,17c,17d)が形成されている。
【0023】
次に、本実施形態のメタルマスク10について、展開した状態を示す図2を参照して説明する。本実施形態のメタルマスク10は、図2に示すように、折り返し片18が、取り付け領域14と一体に設けられたものである。そして、取り付け領域14と折り返し片18との間にミシン目状のスリット19が形成されている。
【0024】
次に、本発明のメタルマスクの第2の実施形態について、図4〜図6を参照して説明する。図4は本実施形態のメタルマスク30の概要を示す平面図である。図5は本実施形態のメタルマスク30を展開した状態を示す平面図である。図6は本実施形態のメタルマスク30の内部構造を示す縦断面図であり、図6(D)は上記図4のD−D線における断面図、図6(E)は上記図6(D)において破線Eで囲まれた部分の拡大断面図である。図6(F)は本実施形態のメタルマスク30を複数の係止ピンを備えた枠体に張設した状態を示す要部の拡大断面図である。
【0025】
本実施形態のメタルマスク30は、図4に示すように、印刷パターンに対応する透孔33が形成され2点鎖線で示される四角形状のメタルマスク本体32と、メタルマスク本体32の各辺32a,32b,32c,32dの外側にメタルマスク本体32と一体にそれぞれ帯状に設けられた4つの取り付け領域34(34a,34b,34c,34d)とを有する。そして、取り付け領域34のうちの互いに隣接する2つの取り付け領域にそれぞれ接するように、取り付け領域34と一体に設けられた易変形領域36(36a,36b,36c,36d)と、取り付け領域34の端部34E(34E1,34E2,34E3,34E4)に設けられた折り返し片38(38a,38b,38c,38d)と、を備える。そして、取り付け領域34には、端部34E近傍に外周縁に沿って複数の係合孔35、35が形成されている。そして、図6(E)に示すように、折り返し片38は、取り付け領域34の係合孔35の係止ピン41と接する開口縁35Eと重なる位置にそれぞれ縁部38Eを有する。
【0026】
上記構造を有するため、本実施形態のメタルマスク30は、例えば図6(F)に示すように、複数の係止ピン41を備えた枠体40に取り付け領域34の係合孔35と係止ピン41とが係合するように張設される。そして、図示省略するが、印刷時にメタルマスク本体32にスキージの移動に伴って引っ張り応力が発生した際に、引っ張り応力が取り付け領域34の係合孔35の係止ピン41と接する開口縁35Eと係止ピン41と接する折り返し片38の縁部38Eとに分散され、係合孔35の開口縁35Eに作用する応力が緩和される。これにより、係合孔35の係止ピン41と接する開口縁35Eがこれと重なる係止ピン41と接する折り返し片38の縁部38Eでガイドされ、係合孔35の開口縁35Eがめくれ上がるのを抑制することができる。
【0027】
また、本実施形態のメタルマスク30は、折り返し片38が、取り付け領域34と易変形領域36とを囲むように設けられている。
【0028】
また、本実施形態のメタルマスク30は、易変形領域36に、メタルマスク本体32の4つの隅部32C1,32C2,32C3,32C4のうちの1つを通る直線に沿ってスリット37(37a,37b,37c,37d)が形成されている。
【0029】
次に、本実施形態のメタルマスク30について、展開した状態31を示す図5を参照して説明する。本実施形態のメタルマスク30は、図5に示すように、折り返し片38が、取り付け領域34と一体に設けられたものである。本実施形態が先の第1の実施形態と異なる点の第1は、取り付け領域34と折り返し片38との間にはスリットが形成されていない点にある。また、異なる点の第2は、本実施形態のメタルマスク30は、隣接する係止孔35,35に挟まれる折り返し片38の先端38E’が係止孔35の開口縁35Eよりも突出している点にある。本実施形態のメタルマスク30においては、取り付け領域34と折り返し片38との間にスリットを形成する代わりに、隣接する係止孔35,35に挟まれる折り返し片38の先端38’を開口縁35Eより突出させることで、メタルマスク30の組み立て時に折り返し片38を折り曲げる際に、係止孔35と折り返し片38の縁部38Eとの位置合わせを容易にしている。
【0030】
次に、本発明の各部の好ましい実施形態について説明する。
金属板としては、例えばSUS304、301等のステンレス、ニッケル合金等の金属から選択された材料からなることが好ましい。上記金属板の厚さは、例えば0.10mm〜0.15mmである。
【0031】
メタルマスク本体としては、上記金属板から、レーザ光照射装置を用いたレーザ加工、メッキ装置を用いたメッキ加工、プレス装置を用いたプレス加工、エッチング装置を用いたエッチング加工等により印刷パターンに対応する透孔とともに形成することが好ましい。印刷パターンに対応する透孔の大きさは、例えば縦3000μm、横350μm〜縦2000mm、横250mmである。
【0032】
取り付け領域としては、上記金属板から、上記メタルマスク本体と一体に形成されることが好ましい。また、取り付け領域には、複数の係合孔が形成されていることが好ましい。係合孔としては、四角形状が好ましい。また、本発明はこれに限定するものではなく、例えば、半円形や円形、その他長孔等であってもよい。係合孔のサイズは、例えば4mm×8mmである。また、係合孔のピッチは、例えば20mmである。
【0033】
易変形領域としては、上記金属板から、互いに隣接する2つの取り付け領域にそれぞれ接するように、取り付け領域と一体に形成されることが好ましい。易変形領域には、メタルマスク本体の隅部の1つを通る直線に沿ってスリットが形成されることが好ましい。また、本発明はこれに限定するものではなく、例えば、複数の孔を所定間隔で所謂パンチングメタル状に形成してもよい。
【0034】
折り返し片としては、取り付け領域の係合孔の係止ピンと接する開口縁と重なる位置に縁部を有することが好ましい。折り返し片の幅は、例えば5mm〜8mmである。また、折り返し片は、上記金属板から、取り付け領域の端部に取り付け領域と一体に形成されることが好ましい。また、取り付け領域と折り返し片との間にミシン目状のスリットが形成されていることが好ましい。尚、本発明はこれに限定するものではなく、例えば、図7に示すように、取り付け領域54の端部54Eに、取り付け領域54とは別体の折り返し片58(58a,58b)を取り付け領域54の端部54Eを挟持するように配設してもよい。この場合に、取り付け領域54と折り返し片58とは、例えばレーザ光照射装置を用いたレーザ加工により溶接等で仮止めしておくことが好ましい。
【実施例】
【0035】
次に、本発明のメタルマスクの一実施例について、図1〜図3を参照して説明する。本実施例のメタルマスクは先の第1の実施形態のメタルマスクと同じであるため、重複する説明は省略する。
まず、SUS304からなる縦470mm、横570mm、厚さ0.15mmの金属板を準備した。上記金属板から、レーザ光照射装置を用いたレーザ加工により、メタルマスク本体、取り付け領域、易変形領域、および折り返し片を一体に形成した。次に、周知の化学的研磨手段により、開口縁や切断面のバリ等を除去した。メタルマスク本体の寸法は356mm×456mmの長方形である。また、取り付け領域の幅は50mm、取り付け領域と易変形領域を囲む折り返し片の幅は7mmである。次に、折り返し片を取り付け領域と折り返し片の間に形成されたミシン目状のスリットに沿って、取り付け領域の係合孔の開口縁と折り返し片の縁部とが重なるように折り返した。さらに、レーザ光照射装置を用いたレーザ溶接により、取り付け領域と折り返し片とを100mm間隔で複数箇所仮止めして、本実施例のメタルマスクを得た。
【産業上の利用可能性】
【0036】
複数の係止ピンを備えた公知の種々の枠体に張設して用いることができる。特に、メタルマスク本体に対し、係止ピンが斜めに配設された枠体に好適である。
【符号の説明】
【0037】
10:メタルマスク
12:メタルマスク本体
12a,12b,12c,12d:辺
12C1,12C2,12C3,12C4:隅部
13:印刷パターンに対応する透孔(ペースト通過孔)
14,14a,14b,14c,14d:取り付け領域
14E:端部
15:係合孔
15E:開口縁
16,16a,16b,16c,16d:易変形領域
17:スリット
18,18a,18b,18c,18d:折り返し片
18E:縁部
19:スリット
20:枠体
21:係止ピン
30:メタルマスク
32:メタルマスク本体
32a,32b,32c,32d:辺
32C1,32C2,32C3,32C4:隅部
33:印刷パターンに対応する透孔(ペースト通過孔)
34,34a,34b,34c,34d:取り付け領域
34E:端部
35:係合孔
35E:開口縁
36,36a,36b,36c,36d:易変形領域
37:スリット
38,38a,38b,38c,38d:折り返し片
38E:縁部
40:枠体
41:係止ピン
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば各種の電子部品等の実装のためにプリント配線板等にハンダペーストをスクリーン印刷によって塗布するに際し、更には一般のスクリーン印刷に際し、高寸法精度の印刷を可能にするスクリーン印刷用のメタルマスクに関し、特に、複数の係止ピンを備えた枠体に張設して用いられるメタルマスクに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のメタルマスクの一例として、特許文献1には、メタルマスク自体に弾性力を付与して、メタル印刷版の製造が容易で短時間に低コストで作ることができ、加工製作も容易に行なうことができるメタルマスクが提案されている。具体的には、図8および図9に示すように、メタルマスク103は、印刷版フレーム102に上下左右端部が取り付けられるメタルマスク本体111と、このメタルマスク本体111の中央部の印刷パターン形成部位109を除く印刷版フレーム寄りの少なくとも上下方向の一方および左右方向の一方に弾性力を付与できるように形成された多数個の切欠部113あるいは多数個の透孔とからなる弾性力付与部114とで構成されている。
【0003】
また、上記従来構造のメタルマスクにおける、係合孔112の縁にめくれが生じたり、係合孔112の近所から破れが生じたりする課題を改善するため、特許文献2には、図10及び図11に示すように、枠体205に設けられた複数の突起216とこれと嵌合するメタルマスク201の係合孔202とを互いに線接触するようにした印刷用枠体が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−290687号公報
【特許文献2】特開2006−263939号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記前者や後者の従来技術に記載のメタルマスクは、ファインピッチの印刷パターンに対応するために厚さが薄い金属板を用いると、枠体の係止ピンに係合孔を嵌合させて張設した際に、応力が集中した係合孔の開口縁にめくれあがりが生じる虞があった。このように係合穴の開口縁にめくれが生じると、メタルマスク本体に部分的なたるみが生じ、印刷パターンの寸法精度が低下しやすいという課題があった。また、メタルマスクを枠体に取り付ける際および枠体から取り外す際に、メタルマスクの露出した端部に折れ曲がり等の損傷が発生しやすい。
本発明は、上記課題を解決して、メタルマスク本体に部分的なたるみが生じにくいメタルマスクを提供することを目的とする。
また、本発明は、枠体に取り付ける際および枠体から取り外す際に露出した端部に折れ曲がり等の損傷の発生を抑制することが可能なメタルマスクを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、(1)複数の係止ピンを備えた枠体に張設して用いられるメタルマスクであって、
金属板からなり、印刷パターンに対応する透孔が形成された四角形状のメタルマスク本体と、該メタルマスク本体の各辺の外側に該メタルマスク本体と一体にそれぞれ帯状に設けられ、端部近傍に外周縁に沿って複数の係合孔が形成された取り付け領域と、該取り付け領域のうちの互いに隣接する2つの取り付け領域にそれぞれ接するように、前記取り付け領域と一体に設けられた易変形領域と、前記取り付け領域の端部に設けられ、前記係合孔の係止ピンと接する開口縁と重なる位置に縁部を有する折り返し片と、を備える。(以下、本発明の第1の技術手段と称する。)
【0007】
また、上記メタルマスクの主要な形態の一つは、(2)上記第1の技術手段に加えてさらに、前記折り返し片が、前記取り付け領域および易変形領域を囲むように設けられている。(以下、本発明の第2の技術手段と称する。)
【0008】
また、上記メタルマスクの形態の一つは、(3)上記第2の技術手段に加えてさらに、前記易変形領域には、前記メタルマスク本体の隅部の1つを通る直線に沿ってスリットが形成されている。(以下、本発明の第3の技術手段と称する。)
【0009】
また、上記メタルマスクの他の主要な形態の一つは、(4)上記第1の技術手段に加えてさらに、前記折り返し片が、前記取り付け領域と一体に設けられたものである。(以下、本発明の第4の技術手段と称する。)
【0010】
また、上記メタルマスクの他の形態の一つは、(5)上記第4の技術手段に加えてさらに、前記取り付け領域と折り返し片との間にミシン目状のスリットが形成されている。
【0011】
上記第1の技術手段による作用は以下の通りである。すなわち、メタルマスク本体の各辺の外側にメタルマスク本体と一体にそれぞれ帯状に設けられ、端部近傍に外周縁に沿って複数の係合孔が形成された取り付け領域と、
該取り付け領域のうちの互いに隣接する2つの取り付け領域にそれぞれ接するように、取り付け領域と一体に設けられた易変形領域と、
取り付け領域の端部に設けられ、係合孔の係止ピンと接する開口縁と重なる位置に縁部を有する折り返し片と、を備える。
このため、印刷時にメタルマスク本体にスキージの移動に伴って引っ張り応力が発生した際に、該引っ張り応力が取り付け領域の係合孔の係止ピンと接する開口縁と係止ピンと接する折り返し片の縁部とに分散され、係合孔の開口縁に作用する応力が緩和されるとともに、係合孔の係止ピンと接する開口縁がこれと重なる係止ピンと接する折り返し片の縁部でガイドされ、係合孔の開口縁がめくれ上がるのを抑制することができる。
【0012】
上記第2の技術手段による作用は以下の通りである。すなわち、前記折り返し片が、取り付け領域および易変形領域を囲むように設けられている。このため、枠体への取り付ける際や枠体から取り外す際にメタルマスクの変形等の損傷の発生や怪我の発生を抑制することができる。
【0013】
上記第3の技術手段による作用は以下の通りである。すなわち、前記易変形領域には、メタルマスク本体の隅部の1つを通る直線に沿ってスリットが形成されている。このため、枠体から取り外された状態であっても変形等の損傷や怪我の発生が抑制される。
【0014】
上記第4の技術手段による作用は以下の通りである。すなわち、前記折り返し片は、前記取り付け領域と一体に設けられたものである。このため、組み立てばらつきなく安定生産が可能である。
【0015】
上記第5の技術手段による作用は以下の通りである。すなわち、取り付け領域と折り返し片との間にミシン目状のスリットが形成されている。このため、組み立てが容易で、組み立て作業中におけるメタルマスク本体の折れ曲がりの発生を抑制することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明のメタルマスクは、ファインピッチの印刷パターンに対応するために薄い金属板を用いた場合であっても、メタルマスク本体の部分的なたるみの発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明のメタルマスクの第1の実施形態を示す平面図である。
【図2】上記実施形態のメタルマスクを示す展開図である。
【図3】上記実施形態のメタルマスクを示す縦断面図である。
【図4】本発明のメタルマスクの第2の実施形態を示す平面図である。
【図5】上記実施形態のメタルマスクを示す展開図である。
【図6】上記実施形態のメタルマスクを示す縦断面図である。
【図7】変形例のメタルマスクを示す部分拡大断面図である。
【図8】背景技術のメタルマスクの一例を示す図である。
【図9】上記背景技術のメタルマスクの取り付け状態を示す図である。
【図10】背景技術のメタルマスクの他の例を示す図である。
【図11】上記背景技術のメタルマスクの取り付け状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、本発明のメタルマスクの第1の実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。図1は本実施形態のメタルマスク10の概要を示す平面図である。図2は本実施形態のメタルマスク10を展開した状態を示す平面図である。図3は本実施形態のメタルマスク10の内部構造を示す縦断面図であり、図3(A)は上記図1のA−A線における断面図、図3(B)は上記図3(A)において破線Bで囲まれた部分の拡大断面図である。図3(C)は本実施形態のメタルマスク10を複数の係止ピンを備えた枠体に張設した状態を示す要部の拡大断面図である。
【0019】
本実施形態のメタルマスク10は、図1に示すように、印刷パターンに対応する透孔13が形成され2点鎖線で示される四角形状のメタルマスク本体12と、メタルマスク本体12の各辺12a,12b,12c,12dのそれぞれ外側にメタルマスク本体12と一体に帯状に設けられた4つの取り付け領域14(14a,14b,14c,14d)とを有する。そして、取り付け領域14のうちの互いに隣接する2つの取り付け領域にそれぞれ接するように、取り付け領域14と一体に設けられた易変形領域16(16a,16b,16c,16d)と、取り付け領域14の端部14E(14E1,14E2,14E3,14E4)に設けられた折り返し片18(18a,18b,18c,18d)と、を備える。そして、取り付け領域14には、端部14E近傍に外周縁に沿って複数の係合孔15、15が形成されている。そして、図3(B)に示すように、折り返し片18は、取り付け領域14の係合孔15の係止ピンと接する開口縁15Eと重なる位置にそれぞれ縁部18Eを有する。
【0020】
上記構造を有するため、本実施形態のメタルマスク10は、例えば図3(C)に示すように、複数の係止ピン21を備えた枠体20に取り付け領域14の係合孔15と係止ピン21とが係合するように張設される。そして、図示省略するが、印刷時にメタルマスク本体12にスキージの移動に伴って引っ張り応力が発生した際に、引っ張り応力が取り付け領域14の係合孔15の係止ピン21と接する開口縁15Eと係止ピン21と接する折り返し片18の縁部18Eとに分散され、係合孔15の開口縁15Eに作用する応力が緩和される。これにより、係合孔15の係止ピン21と接する開口縁15Eがこれと重なる係止ピン21と接する折り返し片18の縁部18Eでガイドされ、係合孔15の開口縁15Eがめくれ上がるのを抑制することができる。
【0021】
また、本実施形態のメタルマスク10は、折り返し片18が、取り付け領域14と易変形領域16とを囲むように設けられている。
【0022】
また、本実施形態のメタルマスク10は、易変形領域16に、メタルマスク本体12の4つの隅部12C1,12C2,12C3,12C4のうちの1つを通る直線に沿ってスリット17(17a,17b,17c,17d)が形成されている。
【0023】
次に、本実施形態のメタルマスク10について、展開した状態を示す図2を参照して説明する。本実施形態のメタルマスク10は、図2に示すように、折り返し片18が、取り付け領域14と一体に設けられたものである。そして、取り付け領域14と折り返し片18との間にミシン目状のスリット19が形成されている。
【0024】
次に、本発明のメタルマスクの第2の実施形態について、図4〜図6を参照して説明する。図4は本実施形態のメタルマスク30の概要を示す平面図である。図5は本実施形態のメタルマスク30を展開した状態を示す平面図である。図6は本実施形態のメタルマスク30の内部構造を示す縦断面図であり、図6(D)は上記図4のD−D線における断面図、図6(E)は上記図6(D)において破線Eで囲まれた部分の拡大断面図である。図6(F)は本実施形態のメタルマスク30を複数の係止ピンを備えた枠体に張設した状態を示す要部の拡大断面図である。
【0025】
本実施形態のメタルマスク30は、図4に示すように、印刷パターンに対応する透孔33が形成され2点鎖線で示される四角形状のメタルマスク本体32と、メタルマスク本体32の各辺32a,32b,32c,32dの外側にメタルマスク本体32と一体にそれぞれ帯状に設けられた4つの取り付け領域34(34a,34b,34c,34d)とを有する。そして、取り付け領域34のうちの互いに隣接する2つの取り付け領域にそれぞれ接するように、取り付け領域34と一体に設けられた易変形領域36(36a,36b,36c,36d)と、取り付け領域34の端部34E(34E1,34E2,34E3,34E4)に設けられた折り返し片38(38a,38b,38c,38d)と、を備える。そして、取り付け領域34には、端部34E近傍に外周縁に沿って複数の係合孔35、35が形成されている。そして、図6(E)に示すように、折り返し片38は、取り付け領域34の係合孔35の係止ピン41と接する開口縁35Eと重なる位置にそれぞれ縁部38Eを有する。
【0026】
上記構造を有するため、本実施形態のメタルマスク30は、例えば図6(F)に示すように、複数の係止ピン41を備えた枠体40に取り付け領域34の係合孔35と係止ピン41とが係合するように張設される。そして、図示省略するが、印刷時にメタルマスク本体32にスキージの移動に伴って引っ張り応力が発生した際に、引っ張り応力が取り付け領域34の係合孔35の係止ピン41と接する開口縁35Eと係止ピン41と接する折り返し片38の縁部38Eとに分散され、係合孔35の開口縁35Eに作用する応力が緩和される。これにより、係合孔35の係止ピン41と接する開口縁35Eがこれと重なる係止ピン41と接する折り返し片38の縁部38Eでガイドされ、係合孔35の開口縁35Eがめくれ上がるのを抑制することができる。
【0027】
また、本実施形態のメタルマスク30は、折り返し片38が、取り付け領域34と易変形領域36とを囲むように設けられている。
【0028】
また、本実施形態のメタルマスク30は、易変形領域36に、メタルマスク本体32の4つの隅部32C1,32C2,32C3,32C4のうちの1つを通る直線に沿ってスリット37(37a,37b,37c,37d)が形成されている。
【0029】
次に、本実施形態のメタルマスク30について、展開した状態31を示す図5を参照して説明する。本実施形態のメタルマスク30は、図5に示すように、折り返し片38が、取り付け領域34と一体に設けられたものである。本実施形態が先の第1の実施形態と異なる点の第1は、取り付け領域34と折り返し片38との間にはスリットが形成されていない点にある。また、異なる点の第2は、本実施形態のメタルマスク30は、隣接する係止孔35,35に挟まれる折り返し片38の先端38E’が係止孔35の開口縁35Eよりも突出している点にある。本実施形態のメタルマスク30においては、取り付け領域34と折り返し片38との間にスリットを形成する代わりに、隣接する係止孔35,35に挟まれる折り返し片38の先端38’を開口縁35Eより突出させることで、メタルマスク30の組み立て時に折り返し片38を折り曲げる際に、係止孔35と折り返し片38の縁部38Eとの位置合わせを容易にしている。
【0030】
次に、本発明の各部の好ましい実施形態について説明する。
金属板としては、例えばSUS304、301等のステンレス、ニッケル合金等の金属から選択された材料からなることが好ましい。上記金属板の厚さは、例えば0.10mm〜0.15mmである。
【0031】
メタルマスク本体としては、上記金属板から、レーザ光照射装置を用いたレーザ加工、メッキ装置を用いたメッキ加工、プレス装置を用いたプレス加工、エッチング装置を用いたエッチング加工等により印刷パターンに対応する透孔とともに形成することが好ましい。印刷パターンに対応する透孔の大きさは、例えば縦3000μm、横350μm〜縦2000mm、横250mmである。
【0032】
取り付け領域としては、上記金属板から、上記メタルマスク本体と一体に形成されることが好ましい。また、取り付け領域には、複数の係合孔が形成されていることが好ましい。係合孔としては、四角形状が好ましい。また、本発明はこれに限定するものではなく、例えば、半円形や円形、その他長孔等であってもよい。係合孔のサイズは、例えば4mm×8mmである。また、係合孔のピッチは、例えば20mmである。
【0033】
易変形領域としては、上記金属板から、互いに隣接する2つの取り付け領域にそれぞれ接するように、取り付け領域と一体に形成されることが好ましい。易変形領域には、メタルマスク本体の隅部の1つを通る直線に沿ってスリットが形成されることが好ましい。また、本発明はこれに限定するものではなく、例えば、複数の孔を所定間隔で所謂パンチングメタル状に形成してもよい。
【0034】
折り返し片としては、取り付け領域の係合孔の係止ピンと接する開口縁と重なる位置に縁部を有することが好ましい。折り返し片の幅は、例えば5mm〜8mmである。また、折り返し片は、上記金属板から、取り付け領域の端部に取り付け領域と一体に形成されることが好ましい。また、取り付け領域と折り返し片との間にミシン目状のスリットが形成されていることが好ましい。尚、本発明はこれに限定するものではなく、例えば、図7に示すように、取り付け領域54の端部54Eに、取り付け領域54とは別体の折り返し片58(58a,58b)を取り付け領域54の端部54Eを挟持するように配設してもよい。この場合に、取り付け領域54と折り返し片58とは、例えばレーザ光照射装置を用いたレーザ加工により溶接等で仮止めしておくことが好ましい。
【実施例】
【0035】
次に、本発明のメタルマスクの一実施例について、図1〜図3を参照して説明する。本実施例のメタルマスクは先の第1の実施形態のメタルマスクと同じであるため、重複する説明は省略する。
まず、SUS304からなる縦470mm、横570mm、厚さ0.15mmの金属板を準備した。上記金属板から、レーザ光照射装置を用いたレーザ加工により、メタルマスク本体、取り付け領域、易変形領域、および折り返し片を一体に形成した。次に、周知の化学的研磨手段により、開口縁や切断面のバリ等を除去した。メタルマスク本体の寸法は356mm×456mmの長方形である。また、取り付け領域の幅は50mm、取り付け領域と易変形領域を囲む折り返し片の幅は7mmである。次に、折り返し片を取り付け領域と折り返し片の間に形成されたミシン目状のスリットに沿って、取り付け領域の係合孔の開口縁と折り返し片の縁部とが重なるように折り返した。さらに、レーザ光照射装置を用いたレーザ溶接により、取り付け領域と折り返し片とを100mm間隔で複数箇所仮止めして、本実施例のメタルマスクを得た。
【産業上の利用可能性】
【0036】
複数の係止ピンを備えた公知の種々の枠体に張設して用いることができる。特に、メタルマスク本体に対し、係止ピンが斜めに配設された枠体に好適である。
【符号の説明】
【0037】
10:メタルマスク
12:メタルマスク本体
12a,12b,12c,12d:辺
12C1,12C2,12C3,12C4:隅部
13:印刷パターンに対応する透孔(ペースト通過孔)
14,14a,14b,14c,14d:取り付け領域
14E:端部
15:係合孔
15E:開口縁
16,16a,16b,16c,16d:易変形領域
17:スリット
18,18a,18b,18c,18d:折り返し片
18E:縁部
19:スリット
20:枠体
21:係止ピン
30:メタルマスク
32:メタルマスク本体
32a,32b,32c,32d:辺
32C1,32C2,32C3,32C4:隅部
33:印刷パターンに対応する透孔(ペースト通過孔)
34,34a,34b,34c,34d:取り付け領域
34E:端部
35:係合孔
35E:開口縁
36,36a,36b,36c,36d:易変形領域
37:スリット
38,38a,38b,38c,38d:折り返し片
38E:縁部
40:枠体
41:係止ピン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の係止ピンを備えた枠体に張設して用いられるメタルマスクであって、
金属板からなり、印刷パターンに対応する透孔が形成された四角形状のメタルマスク本体と、
該メタルマスク本体の各辺の外側に該メタルマスク本体と一体にそれぞれ帯状に設けられ、端部近傍に外周縁に沿って複数の係合孔が形成された取り付け領域と、
該取り付け領域のうちの互いに隣接する2つの取り付け領域にそれぞれ接するように、前記取り付け領域と一体に設けられた易変形領域と、
前記取り付け領域の端部に設けられ、前記係合孔の係止ピンと接する開口縁と重なる位置に縁部を有する折り返し片と、を備えることを特徴とするメタルマスク。
【請求項2】
前記折り返し片は、前記取り付け領域および前記易変形領域を囲むように設けられていることを特徴とする請求項1に記載のメタルマスク。
【請求項3】
前記易変形領域には、前記メタルマスク本体の隅部の1つを通る直線に沿ってスリットが形成されていることを特徴とする請求項2に記載のメタルマスク。
【請求項4】
前記折り返し片は、前記取り付け領域と一体に設けられたものであることを特徴とする請求項1に記載のメタルマスク。
【請求項5】
前記取り付け領域と前記折り返し片との間にミシン目状のスリットが形成されていることを特徴とする請求項4に記載のメタルマスク。
【請求項1】
複数の係止ピンを備えた枠体に張設して用いられるメタルマスクであって、
金属板からなり、印刷パターンに対応する透孔が形成された四角形状のメタルマスク本体と、
該メタルマスク本体の各辺の外側に該メタルマスク本体と一体にそれぞれ帯状に設けられ、端部近傍に外周縁に沿って複数の係合孔が形成された取り付け領域と、
該取り付け領域のうちの互いに隣接する2つの取り付け領域にそれぞれ接するように、前記取り付け領域と一体に設けられた易変形領域と、
前記取り付け領域の端部に設けられ、前記係合孔の係止ピンと接する開口縁と重なる位置に縁部を有する折り返し片と、を備えることを特徴とするメタルマスク。
【請求項2】
前記折り返し片は、前記取り付け領域および前記易変形領域を囲むように設けられていることを特徴とする請求項1に記載のメタルマスク。
【請求項3】
前記易変形領域には、前記メタルマスク本体の隅部の1つを通る直線に沿ってスリットが形成されていることを特徴とする請求項2に記載のメタルマスク。
【請求項4】
前記折り返し片は、前記取り付け領域と一体に設けられたものであることを特徴とする請求項1に記載のメタルマスク。
【請求項5】
前記取り付け領域と前記折り返し片との間にミシン目状のスリットが形成されていることを特徴とする請求項4に記載のメタルマスク。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−247505(P2010−247505A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−118010(P2009−118010)
【出願日】平成21年4月17日(2009.4.17)
【出願人】(593135365)太陽化学工業株式会社 (15)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月17日(2009.4.17)
【出願人】(593135365)太陽化学工業株式会社 (15)
【Fターム(参考)】
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