説明

ラジアルリード電子部品

【課題】 耐振性に優れ、素子本体の熱を容易に放熱することが可能なラジアルリード電子部品を提供すること。
【解決手段】 電子部品2の素子本体を構成する平板状の基板4と、基板4の表裏面にそれぞれ形成される電極膜6と、電極膜6に電気的に接続され、基板4の表面から見て180度より小さい所定の交差角度θで交差している接続部8aと、接続部8aから外方へ延びるリード脚部8fとをそれぞれ有する2本のリード線8と、リード線8の接続部8aが接続された基板4の周囲を覆う外装樹脂12とを有し、接続部8aが交差角度θで交差する基板4の表面におけるリード交差領域22を覆っている外装樹脂12の面を基準平面16とした場合に、基準平面16から所定の高さT2で突出する凸部15が、リード交差領域22の外側における外装樹脂12の外面に形成してあり、基板4の表面から見て、凸部15の表面の面積が基板4の表面の面積の1/2以下であることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リード線を有するラジアルリード電子部品に関する。
【背景技術】
【0002】
素子本体の両面にリード線を接続し、リード線が接続された素子本体を外装樹脂で覆うコンデンサなどのラジアルリード電子部品が知られている(特許文献1)。
【0003】
近年、液晶ディスプレイなどの電子機器の薄型化に伴い、コンデンサ等が実装される配線基板スペースを薄くする必要性がある(低背化)。これに伴い、コンデンサを配線基板へ実装した後に、コンデンサを押すなどしてリード線の脚部を折り曲げて、低背化に対応する工夫がなされてきた。
【0004】
しかしながら、従来のコンデンサの外装樹脂の形状では、コンデンサの基板実装後にリード線を折り曲げた場合に、リード線の脚部への負担が大きくなり、リード線が切れてしまう虞がある。また、コンデンサと配線基板とが近づくために、これらの間に狭い空間が形成され、素子本体における高周波領域での発熱が放熱されにくいという課題がある。さらに、コンデンサと配線基板との間に隙間が生じるために、コンデンサが配線基板に対して振動する虞がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開05−347323号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、耐振性に優れ、素子本体の熱を容易に放熱することが可能なラジアルリード電子部品を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係るラジアルリード電子部品は、
電子部品の素子本体を構成する平板状の基板と、
前記基板の表裏面にそれぞれ形成される電極膜と、
前記電極膜に電気的に接続され、前記基板の表面から見て180度より小さい所定の交差角度で交差している接続部と、前記接続部から外方へ延びるリード脚部とをそれぞれ有する2本のリード線と、
前記リード線の前記接続部が接続された前記基板の周囲を覆う外装樹脂とを有し、
前記接続部が前記交差角度で交差する前記基板の表面におけるリード交差領域を覆っている前記外装樹脂の面を基準平面とした場合に、前記基準平面から所定の高さで突出する凸部が、前記リード交差領域の外側における前記外装樹脂の外面に形成してあり、
前記基板の表面から見て、前記凸部の表面の面積が前記基板の表面の面積の1/2以下である。
【0008】
本発明では、電子部品の配線基板実装後にリード脚部を折り曲げた時に凸部が配線基板により保持され、ストッパとしての機能を果たす。したがって、必要以上にリード脚部を折り曲げることがないので、リード脚部の一部を覆う外装樹脂に応力が加わりにくく、外装樹脂が割れたり剥離するのを防止することができる。また、凸部が配線基板により保持されるために、電子部品が配線基板に対して振動するのを防止することができる。
【0009】
また、本発明では、外装樹脂の外面に形成された凸部が、凹凸形状の放熱フィンとなり、放熱性が向上する。さらに、凸部から配線基板に熱伝達することにより、放熱性が向上する。
【0010】
好ましくは、前記リード脚部は、互いに平行になっている脚部本体と、前記基板の表面から離れる方向に前記接続部から所定角度で折れ曲がり、前記接続部と前記脚部本体とを連結する第1連結部とを有し、前記第1連結部を覆っている前記外装樹脂の外面よりも、前記凸部が高く突出している。
【0011】
電子部品の配線基板実装後にリード脚部を折り曲げた時に、リード線の第1連結部を覆っている外装樹脂が配線基板に接触することなく、凸部が配線基板に接触する。このように、凸部がストッパとしての機能を果たすので、リード線の第1連結部を覆っている外装樹脂に必要以上の応力が加わることを防止でき、外装樹脂が割れたり剥離するのを防止することができる。
【0012】
好ましくは、前記凸部の前記基準平面からの突出高さは0.3〜2.0mmである。
【0013】
凸部の突出高さが所定値以上あるために、凸部がストッパとしての機能を果たすので、リード線の第1連結部を覆っている外装樹脂に必要以上の応力が加わることを防止でき、外装樹脂が割れたり剥離するのを防止することができる。また、凸部の突出高さが2.0mm以下であることにより、凸部自体の存在により低背化が阻害されてしまうのを防止することができる。
【0014】
好ましくは、前記凸部の頂面が平らになっている。これにより、凸部の頂面が配線基板の表面に対して面接触となり、振動時に安定して電子部品を保持することができる。
【0015】
好ましくは、前記凸部は、前記電極膜の表面に接着された凸部形成部材の上に前記外装樹脂が盛り上がることで形成される。
【0016】
前記凸部は、前記凸部形成部材が前記外装樹脂の表面に接着されることで形成されても良い。
【0017】
好ましくは、前記凸部形成部材は、前記外装樹脂を構成する樹脂と略同一の熱膨張係数を有する。これにより、素子が発熱した時に外装樹脂または凸部形成部材が割れたりすることを防止できる。
【0018】
好ましくは、前記凸部形成部材は、前記外装樹脂に比較して熱伝導率が高い。これにより、素子に生じる熱が凸部形成部材を通して外部へ熱伝達し、放熱効果を高めることができる。
【0019】
好ましくは、前記電子部品の内容を表示する表示面が前記外装樹脂の外面に形成され、前記外装樹脂の前記表示面とは反対側の外面に、前記凸部が形成される。
【0020】
これにより、リード脚部を折り曲げて低背化を図った時に、表示面が配線基板の上側を向くので、電子部品の内容を目視することが容易である。
【0021】
前記リード脚部は、前記凸部の頂面が配線基板に近づく方向に、予め折れ曲がっていても良い。
【0022】
リード脚部が予め折れ曲がっている場合には、電子部品を配線基板に実装した後に、外力を加える必要がないので、外装樹脂の割れや剥離を確実に低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係るラジアルリード電子部品の正面図である。
【図2】図2は、図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】図3は、リード線を折り曲げた後のラジアルリード電子部品の断面側面図である。
【図4】図4は、本発明の他の実施形態に係るラジアルリード電子部品の概略断面側面図である。
【図5】図5は、本発明の他の実施形態に係るラジアルリード電子部品の断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
第1実施形態
図1および図2に示すように、本発明の一実施形態に係るラジアルリード電子部品2は、セラミックコンデンサ3を構成する円盤状の素子本体4と、素子本体4の表裏面に形成される電極膜6と、一対のリード線8と、凸部形成部材9と、外装樹脂12とを有する。外装樹脂12としては、特に限定されないが、たとえばエポキシ樹脂で構成される。
【0025】
図1および図2に示す素子本体4は、セラミックコンデンサの素子本体であるが、コンデンサ以外に、バリスタ、インダクタ、抵抗器などの素子本体であっても良い。以下の説明では、素子本体4がセラミックコンデンサの素子本体であるとして説明する。
【0026】
図1および図2に示すように、素子本体4のサイズは、特に限定されないが、厚みTが0.3〜2.0mm、直径Dが3〜7mmであることが好ましい。
【0027】
図2に示す素子本体4を構成する誘電体磁器組成物は、特に限定されないが、たとえばチタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、あるいはこれらの混合物などの誘電体セラミック材料で構成される。
【0028】
上述した図2に示す素子本体4の表裏面に対し、たとえばスクリーン印刷により電極膜6が形成される。電極膜6は、必要に応じて焼き付けられる。電極膜6は、導電材で構成される。電極膜6に用いられる導電材としては、たとえば、Cu、Cu合金、Ag、Ag合金等が挙げられる。
【0029】
図2に示すように、各リード線8には、それぞれ、電極膜6に対してハンダ10を介して接続される接続部8aが形成してある。ハンダ10としては、特に限定されないが、たとえばSn−Ag−Cu系ハンダで構成される。
【0030】
接続部8aには、素子本体4の厚さ方向の中心線に平行なリード長手方向に実質的に延びるリード脚部8fが一体的に形成してある。リード脚部8fは、図2に示すように、第1連結部8b、脚部本体8c、第2連結部8d、基板挿入部8eを有する。
【0031】
図2に示すように、リード脚部8fは、素子本体4の側面から見て、素子本体4の表裏面からそれぞれ所定角度αで折れ曲がり、接続部8aと脚部本体8cとを連結する第1連結部8bを有する。角度αは、30〜50度の範囲であることが好ましい。
【0032】
接続部8aおよび第1連結部8bは、外装樹脂12で覆われており、リード線8同士の絶縁が確保されている。脚部本体8cは、素子本体4の厚さ方向の中心線に平行になっている。さらに、図2に示すように、リード脚部8fは、配線基板14へリード線8を挿入する基板挿入部8eを有し、脚部本体8cと基板挿入部8eとが、第2連結部8dにより連結されている。
【0033】
それぞれの基板挿入部8eは、素子本体の側面から見て、素子本体4の厚み方向の中心線上に位置している。基板挿入部8eは、素子本体4の厚さ方向の中心線に平行になっている。それぞれの第2連結部8dは、脚部本体8cと基板挿入部8eとを連結するように折れ曲がっている。
【0034】
図1に示すように、脚部本体8cは、素子本体4の表面から見て互いに平行であり、所定間隔Lを保っている。間隔Lは、7.5mm以上であることが好ましい。これにより、外装樹脂12で覆われていないリード線間の絶縁を確保することができる。素子本体4の基板直径Dと所定間隔Lとの関係は、D<Lであることが好ましい。
【0035】
図1に示すように、それぞれの脚部本体8c、第2連結部8d、および基板挿入部8eは、素子本体4の表面から見て、同一線上に配置されている。第2連結部8d同士、および基板挿入部8e同士は、所定間隔Lで離れており、これらの間の絶縁を確保することができる。
【0036】
図1および図2に示す各リード線8は、金属線などの導電性線材を加工することで形成され、リード脚部8fが断面円形となっている。リード線8の直径は、0.4〜0.6mmであることが好ましい。また、図2に示すリード線8の接続部8aは、図示しないが、平坦化されていることが好ましい。これにより、電極膜6とリード線8の接続部8aとの接続を良好にすることができる。
【0037】
図1に示すように、それぞれの接続部8aは、素子本体4の表面から見て、素子本体4の中心点Pまたはその近くにおいて、角度θで交差している。角度θは、180度より小さく90度以上で、100〜130度の範囲であることが好ましい。角度θが上記の範囲にあることにより、ラジアルリード電子部品2を基板実装後にリード脚部8fを曲げた時に、樹脂割れが発生してしまうことを防止できると共に、リード線8の接続部8aによる素子本体4のクリッピング性能を確保することができる。
【0038】
図1および図2に示すように、素子本体4の表裏面に電極膜6が印刷された後に、凸部形成部材9が電極膜6の表面へ接着剤等によって接着される。凸部形成部材9は、リード線8の接続部8aが交差角度θで交差する基板4の表面におけるリード交差領域((360度−θ)の領域)22の外側領域23に接着される。
【0039】
凸部形成部材9は円柱状をしており、頂面9aが平坦化されている。凸部形成部材9の材質は特に限定されないが、外装樹脂12を構成する樹脂と略同一の熱膨張係数を有し、外装樹脂12に比較して熱伝導率が高いことが好ましい。
【0040】
図2に示すように、素子本体4の片方の面における外装樹脂12の外面には、電子部品2の内容を表示する表示面20が形成され、凸部形成部材9は、外装樹脂12の表示面20とは反対側の外面に凸部15が形成されるように配置される。凸部形成部材9が電極膜6の表面に接着された後に、外装樹脂12を形成する。
【0041】
凸部形成部材9の頂面9aは平坦化してあるので、凸部形成部材9の頂面9aと略平行な凸部15の頂面15aも平坦になる。素子本体4の表面から見て、凸部15の表面15aの面積は、素子本体4の表面4aの面積の1/2以下であることが好ましい。さらに好ましくは、素子本体4の表面から見て、凸部15の表面15aの面積は、素子本体4の表面4aの面積に対して、10〜40%である。このような面積の凸部15を形成することで、凸部15のストッパ機能、耐震特性および放熱特性が向上する。
【0042】
図2に示すように、リード線8の接続部8aが交差角度θで交差する素子本体4の表面におけるリード交差領域22を覆っている外装樹脂12の面が基準平面16である。凸部15の頂面15aは、基準平面16から素子本体4の厚さ方向に高さT2で突出している。好ましくは、高さT2の値は、0.3〜2.0mmの範囲である。凸部15の突出高さを所定範囲内に設定することにより、凸部15としての本来の役割を果たすことができると共に、突出高さが高すぎないので、凸部15自体の存在により低背化が阻害されてしまうのを防止することができる。
【0043】
また、図2に示すように、リード線8の第1連結部8bを覆っている外装樹脂12の外面18bよりも、凸部15の頂面15aが素子本体4の厚さ方向に高く突出していることが好ましい。
【0044】
図2は、上述したリード線8の基板挿入部8eを配線基板14へ挿入した状態を示す。本実施形態では、基板挿入部8eを配線基板14へ挿入した後に、図3に示すようにリード線8のリード脚部8fを折り曲げて低背化を行う。図3に示すように、リード脚部8fを折り曲げた時に、凸部15の頂面15aと配線基板14の表面14aとが面接触し、リード脚部8fが略90度の角度で折れ曲がる。
【0045】
上述した実施形態では、電子部品2の配線基板14への実装後にリード脚部8fを折り曲げた時に凸部15が配線基板14により保持され、ストッパとしての機能を果たす。したがって、必要以上にリード脚部8fを折り曲げることがないので、リード脚部8fの一部を覆う外装樹脂12に応力が加わりにくく、外装樹脂12が割れたり剥離するのを防止することができる。また、凸部15が配線基板14により保持されるために、電子部品2が配線基板14に対して振動するのを防止することができる。
【0046】
また、外装樹脂12の外面に形成された凸部15が、凹凸形状の放熱フィンとなり、放熱性が向上する。さらに、凸部15から配線基板14に熱伝達することにより、放熱性が向上する。
【0047】
また、電子部品2を配線基板14へ実装後にリード脚部8fを折り曲げた時に、リード線8の第1連結部8bを覆っている外装樹脂12の表面18bが配線基板14に接触することなく、凸部15が配線基板14に接触する。このように、凸部15がストッパとしての機能を果たすので、リード線8の第1連結部8bを覆っている外装樹脂12に必要以上の応力が加わることを防止でき、外装樹脂12が割れたり剥離するのを防止することができる。
【0048】
さらに、凸部15の突出高さが所定値以上あるために、凸部15がストッパとしての機能を果たすので、リード線8の第1連結部8bを覆っている外装樹脂12に必要以上の応力が加わることを防止でき、外装樹脂12が割れたり剥離するのを防止することができる。
【0049】
さらに、凸部15の頂面15aが平らになっていることにより、凸部15の頂面15aが配線基板14の表面14aに対して面接触となり、振動時に安定して電子部品2を保持することができる。
【0050】
また、凸部形成部材9が、外装樹脂12を構成する樹脂と略同一の熱膨張係数を有することにより、素子本体4が発熱した時に外装樹脂12または凸部形成部材9が割れたりすることを防止できる。
【0051】
さらに、凸部形成部材9は、外装樹脂12に比較して熱伝導率が高いため、素子本体4に生じる熱が凸部形成部材9を通して外部へ熱伝達し、放熱効果を高めることができる。
【0052】
また、外装樹脂12の表示面20とは反対側の外面に凸部15が形成される。これにより、リード脚部8fを折り曲げて低背化を図った時に、表示面20が配線基板14の上側を向くので、電子部品2の内容を目視することが容易である。また、表示面20を認識することで、作業者は、折れ曲げる方向を容易に把握することができる。なお、本実施形態では、リード脚部8fの折曲形状を工夫しておき、表示面20を上に向ける方向の折り曲げ力が、その反対よりも小さくなるように、曲げ方向性に異方性を持たせるようにしても良い。
第2実施形態
【0053】
本実施形態は、以下に示す以外は、図1〜図3に示す第1実施形態と同様なので、重複する説明は省略する。
【0054】
図4に示すように、本実施形態に係る電子部品20の凸部115は、凸部形成部材9が外装樹脂12の表面12aに接着されることで形成される。基準平面26からの突出高さT2aは、第1実施形態と同様である。接着剤としては、たとえば熱硬化型、熱圧着型、UV硬化型などが用いられ、第1実施形態と同様である。
第3実施形態
【0055】
本実施形態は、以下に示す以外は、図1〜図3に示す第1実施形態と同様なので、重複する説明は省略する。
【0056】
図5に示すように、本実施形態の電子部品30におけるリード線8の基板挿入部8eを配線基板14に差し込む前に、リード線8のリード脚部8fが予め折れ曲がっている。好ましくは、素子本体4の表面4aと、配線基板14の表面14aとが、電子部品2aを配線基板14に差し込んだ時に略平行になるように、予め第2連結部8dを折り曲げてある。
【0057】
図5に示すように、リード脚部8fが予め折り曲げてあるために、電子部品30の基板実装工程では、基板挿入部8eを配線基板14に挿入するのみである。
【0058】
このように、リード脚部8fが予め折れ曲がっている場合には、電子部品2を配線基板14に実装した後に、外力を加える必要がないので、外装樹脂12の割れや剥離を確実に低減させることができる。
【0059】
なお、上述した実施形態では、セラミックコンデンサ3の素子本体4の形状を、素子本体4の表面から見て円形として説明を行ったが、多角形でもよい。
【符号の説明】
【0060】
2,20,30…電子部品
4…素子本体
6…電極膜
8…リード線
8a…接合部
8b…第1連結部
8c…脚部本体
8d…第2連結部
8e…基板挿入部
8f…リード脚部
9…凸部形成部材
12…外装樹脂
14…配線基板
15…凸部
22…リード交差領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部品の素子本体を構成する平板状の基板と、
前記基板の表裏面にそれぞれ形成される電極膜と、
前記電極膜に電気的に接続され、前記基板の表面から見て180度より小さい所定の交差角度で交差している接続部と、前記接続部から外方へ延びるリード脚部とをそれぞれ有する2本のリード線と、
前記リード線の前記接続部が接続された前記基板の周囲を覆う外装樹脂とを有し、
前記接続部が前記交差角度で交差する前記基板の表面におけるリード交差領域を覆っている前記外装樹脂の面を基準平面とした場合に、前記基準平面から所定の高さで突出する凸部が、前記リード交差領域の外側における前記外装樹脂の外面に形成してあり、
前記基板の表面から見て、前記凸部の表面の面積が前記基板の表面の面積の1/2以下であることを特徴とするラジアルリード電子部品。
【請求項2】
前記リード脚部は、互いに平行になっている脚部本体と、前記基板の表面から離れる方向に前記接続部から所定角度で折れ曲がり、前記接続部と前記脚部本体とを連結する第1連結部とを有し、
前記第1連結部を覆っている前記外装樹脂の外面よりも、前記凸部が高く突出していることを特徴とする請求項1に記載のラジアルリード電子部品。
【請求項3】
前記凸部の前記基準平面からの突出高さは0.3〜2.0mmであることを特徴とする請求項1または2に記載のラジアルリード電子部品。
【請求項4】
前記凸部の頂面が平らになっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のラジアルリード電子部品。
【請求項5】
前記凸部は、前記電極膜の表面に接着された凸部形成部材の上に前記外装樹脂が盛り上がることで形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のラジアルリード電子部品。
【請求項6】
前記凸部は、前記凸部形成部材が前記外装樹脂の表面に接着されることで形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のラジアルリード電子部品。
【請求項7】
前記凸部形成部材は、前記外装樹脂を構成する樹脂と略同一の熱膨張係数を有することを特徴とする請求項5または6に記載のラジアルリード電子部品。
【請求項8】
前記凸部形成部材は、前記外装樹脂に比較して熱伝導率が高いことを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載のラジアルリード電子部品。
【請求項9】
前記電子部品の内容を表示する表示面が前記外装樹脂の外面に形成され、前記外装樹脂の前記表示面とは反対側の外面に、前記凸部が形成されることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のラジアルリード電子部品。
【請求項10】
前記リード脚部は、前記凸部の頂面が配線基板に近づく方向に、予め折れ曲がっていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のラジアルリード電子部品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−96898(P2011−96898A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−250490(P2009−250490)
【出願日】平成21年10月30日(2009.10.30)
【出願人】(000003067)TDK株式会社 (7,238)
【Fターム(参考)】